JP6894830B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6894830B2
JP6894830B2 JP2017228040A JP2017228040A JP6894830B2 JP 6894830 B2 JP6894830 B2 JP 6894830B2 JP 2017228040 A JP2017228040 A JP 2017228040A JP 2017228040 A JP2017228040 A JP 2017228040A JP 6894830 B2 JP6894830 B2 JP 6894830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
light emitting
humidity
unit
surface tension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017228040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019102482A (ja
JP2019102482A5 (ja
Inventor
井上 正史
正史 井上
博幸 藤木
博幸 藤木
英司 深津
英司 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2017228040A priority Critical patent/JP6894830B2/ja
Priority to TW107138388A priority patent/TWI686891B/zh
Priority to PCT/JP2018/040409 priority patent/WO2019107048A1/ja
Publication of JP2019102482A publication Critical patent/JP2019102482A/ja
Publication of JP2019102482A5 publication Critical patent/JP2019102482A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6894830B2 publication Critical patent/JP6894830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハ等の基板の表面が処理液で処理される。基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、チャンバと、チャンバ内に収容され、基板をほぼ水平に保持しながらその基板を回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転される基板の表面に処理液を供給するためのノズルとを含む。
典型的な基板処理工程では、スピンチャックに保持された基板に対して薬液が供給される。その後、リンス液が基板に供給され、それによって、基板上の薬液がリンス液に置換される。その後、基板上のリンス液を排除するためのスピンドライ工程が行われる。スピンドライ工程では、基板が高速回転されることにより、基板に付着しているリンス液が振り切られて排除(乾燥)される。一般的なリンス液は脱イオン水である。
基板の表面に微細なパターンが形成されている場合に、スピンドライ工程では、パターンの内部に入り込んだリンス液を排除できないおそれがあり、それによって、乾燥不良が生じるおそれがある。そこで、リンス液による処理後の基板の表面に、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol:IPA)等の有機溶剤を供給して、基板の表面のパターンの隙間に入り込んだリンス液を有機溶剤に置換することによって基板の表面を乾燥させる手法が提案されている。
図22に示すように、基板の高速回転により基板を乾燥させるスピンドライ工程では、液面(空気と液体との界面)が、パターン内に形成される。この場合、液面とパターンとの接触位置に、液体の表面張力が働く。この表面張力は、パターンを倒壊させる原因の一つである。
特許文献1のように、リンス処理後スピンドライ工程の前に液体の有機溶剤を基板の表面に供給する場合には、液体の有機溶剤がパターンの間に入り込む。有機溶剤の表面張力は、典型的なリンス液である水よりも低い。そのため、表面張力に起因するパターンの倒壊の問題が緩和される。
しかしながら、有機溶剤の供給の際に、基板の表面の上方空間の湿度が高いと、基板の表面の低表面張力液体に水が混じる結果、基板の表面に供給された低表面張力液体の表面張力が上昇し、その結果、パターンの倒壊が生じるおそれがある。そのため、基板の表面の上方空間の湿度を湿度計によって計測しておくことが望ましい。
下記特許文献2には、チャンバ内の湿度を計測するための湿度計が開示されている。特許文献2に記載の湿度計は、基板の表面(上面)の上方空間ではなく、チャンバ内における、上方空間の側方の空間の湿度を計測している。
特開2012−156561号公報 特開2017−157800号公報
特許文献2に記載の湿度計として、感湿膜の吸脱湿に伴う抵抗の変化に基づいて感湿膜の周囲の雰囲気の湿度を計測する抵抗式の湿度計や、感湿膜の吸脱湿に伴う静電容量の変化に基づいて感湿膜の周囲の雰囲気の湿度を計測する静電容量式の湿度計が考えられる。
しかしながら、これら感湿膜を有する湿度計を、チャンバ内に配置するとした場合、次のような問題が生じる。
すなわち、チャンバ内の雰囲気が処理液を含むことがある。処理液がIPA等の有機溶剤である場合には、湿度計の感湿膜が有機溶剤に触れることで変質し、その結果、湿度計の感湿膜によってチャンバ内の雰囲気を精度良く計測できないことがある。
また、湿度センサの感湿膜と有機溶剤との接触を防止するために湿度センサに防曝構造を組み入れることが考えられるが、湿度センサの感湿膜が周囲の雰囲気と接触することによって湿度を計測するメカニズムを採用しているために、このような防曝構造を採用することはできない。そのため、チャンバ内に存在する処理液が湿度センサに降りかかり、湿度センサの計測精度を高く保つことができない。
すなわち、基板処理装置のチャンバ内の湿度を計測する場合、感湿膜の変化によって湿度を計測する従来の湿度計では、チャンバ内の湿度を精度良く計測することができなかった。
また、このような問題は、湿度(雰囲気に含まれる水の濃度)を計測する湿度計に限られず、チャンバ内の雰囲気に含まれる、水以外の気体の濃度を計測する気体濃度計測ユニットにも共通する課題である。
そこで、この発明の目的の一つは、チャンバ内の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を精度良く計測できる基板処理装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、チャンバ内における湿度を精度良く計測することができ、これにより、パターン倒壊を抑制または防止できる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
の発明の一実施形態は、チャンバと、前記チャンバ内に収容され、基板を保持するための基板保持ユニットと、発光ダイオードを有する発光部と、前記発光ダイオードからの光を受ける受光ダイオードを有する受光部と、前記発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される光路であって、前記チャンバ内の所定領域を通過するように配置された光路の周囲の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測するTDLAS気体濃度計測部とを有するTDLAS気体濃度計測ユニットとを含む、基板処理装置を提供する。
「TDLAS」とは、波長可変半導体レーザー吸収分光(Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy)のことをいう。
この構成によれば、発光部と受光部との間に形成される光路が、チャンバ内の所定領域を通過するように配置される。光路の周囲の雰囲気に含まれる所定種類の気体の濃度が、TDLAS気体濃度計測部によって計測される。TDLAS方式によって光路の周囲の雰囲気を計測するので、チャンバ内に存在する処理液によらずに、チャンバ内の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記所定領域が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間に設けられている。
この構成によれば、発光部と受光部との間に形成される光路が、基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方空間(以下、単に「上方空間」という)を通過する。これにより、上方空間の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を、精度良く計測できる。
仮に、濃度計計測部として、TDLAS気体濃度計測部に代えて、感湿膜を有する温度計を採用する場合、上方空間の雰囲気に含まれる気体の濃度を計測するべく、感湿膜を上方空間に配置する必要がある。この場合、周辺部材(基板に処理液を吐出するノズルや、このノズルを保持するアーム、基板の上面に対向する対向部材)に感湿膜が干渉するという問題がある。
この構成によれば、このような周辺部材との干渉という問題が発生するのを抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状のガードをさらに含む。そして、前記発光部および前記受光部が、前記チャンバ内において前記ガードの外側に配置されている。そして、前記ガードには、前記発光ダイオードの発光波長が透過可能な材質を用いて形成された透過窓であって、前記光路が通過する透過窓が形成されている。
この構成によれば、発光部および受光部が、チャンバの内部においてガードの外側に配置されている。ガードには、発光ダイオードの発光波長が透過可能な材質を用いて形成された透過窓が形成されており、この透過窓を光路が通過する。これにより、発光部および受光部をガードの外側に配置しながら、上方空間内に光路を通過させることができる。ゆえに、発光部および受光部をガードの外側に配置しながら、上方空間の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を、精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記ガードを、前記基板の周縁部から飛散する処理液を捕獲可能な上位置と、前記上位置よりも下方に設定された下位置であって、前記基板の周縁部の側方から下方に退避した下位置との間で、前記基板保持ユニットに対して昇降させるガード昇降ユニットをさらに含む。そして、前記ガードが前記上位置に位置する場合に、前記光路が前記透過窓を透過する。
この構成によれば、ガードが上位置に位置している状態では、透過窓を光路が通過する。ガードが下位置に位置している状態では、そもそもガードに光路が当たらない。これにより、基板保持ユニットに対するガードの高さ位置によらずに、チャンバ内における予め定める一の高さ領域において光路を通過させることができる。ゆえに、基板保持ユニットに対するガードの高さ位置によらずに、チャンバ内の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を、精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状のガードをさらに含む。そして、前記発光部および前記受光部が前記ガードに支持されている。
この構成によれば、発光部および受光部がガードに支持されている。これにより、比較的簡単に発光部および受光部を配置できる。
この発明の一実施形態では、前記発光部および前記受光部が、前記ガードの内周端部に埋設されている。
この構成によれば、発光部および受光部が、ガードの内周端部に埋設されていれば、上方空間に光路を良好に配置できる。
この発明の一実施形態では、前記発光部が、第1の発光ダイオードと、前記第1の発光ダイオードとは発光波長の異なる第2の発光ダイオードとを含む。そして、前記TDLAS気体濃度計測部が、前記第1の発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される第1の光路の周囲の雰囲気に含まれる第1の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測し、かつ前記第2の発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される第2の光路の周囲の雰囲気に含まれる第2の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測する複数気体濃度計測部を含む。
この構成によれば、TDLAS気体濃度計測部が、複数気体濃度計測部を含む。この複数気体濃度計測部は、第1の発光ダイオードと受光ダイオードとの間に形成される第1の光路の周囲の雰囲気に含まれる第1の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測する。また、複数気体濃度計測部は、第2の発光ダイオードと受光ダイオードとの間に形成される第2の光路の周囲の雰囲気に含まれる第2の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測する。これにより、1つのチャンバにおいて、当該チャンバ内の雰囲気に含まれる複数種類の気体の濃度を、それぞれ精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記チャンバが、互いに異なる第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む。そして、前記受光部が、前記第1のチャンバに配置された第1の受光ダイオードと、前記第2のチャンバに配置された第2の受光ダイオードとを含む。そして、前記TDLAS気体濃度計測部が、前記発光ダイオードと前記第1の受光ダイオードとの間に形成される第3の光路であって、前記第1のチャンバの内部空間を通過するように配置された第3の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測し、かつ前記発光ダイオードと前記第2の受光ダイオードとの間に形成される第4の光路であって、前記第2のチャンバの内部空間を通過するように配置された第4の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測する複数チャンバ濃度計測部を含む。
この構成によれば、TDLAS気体濃度計測部が、複数チャンバ濃度計測部を含む。この複数チャンバ濃度計測部は、発光ダイオードと第1の受光ダイオードとの間に形成される第3の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測する。この第3の光路は、第1のチャンバの内部空間を通過するように配置されている。また、複数チャンバ濃度計測部は、発光ダイオードと第2の受光ダイオードとの間に形成される第4の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測する。この第4の光路は、第2のチャンバの内部空間を通過するように配置されている。これにより、複数のチャンバの各々において、当該チャンバ内の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を、それぞれ精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記発光ダイオードが、前記チャンバ外に配置されている。そして、前記発光部が、前記チャンバ内に配置された第1の窓と、前記発光ダイオードからの光を前記第1の窓に導く導光ケーブルとをさらに有する。
この構成によれば、発光ダイオードをチャンバ外に配置しながら、発光ダイオードからの光を受光ダイオードへと導くことができる。発光ダイオードがチャンバ外に配置されているから、チャンバ内の雰囲気に含まれる処理液が発光ダイオードに悪影響を与えることがない。これにより、発光ダイオードに悪影響を与えることなく、チャンバ内の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度を精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記受光部および前記発光部の少なくとも一方、当該一方よりも他方側に配置された第2の窓を有している。そして前記基板処理装置が、前記受光部および前記発光部の少なくとも前記一方に配置され、前記第2の窓を開閉するシャッタをさらに含む。
この構成によれば、発光ダイオードからの光が第2の窓を介して投出され、および/または受光ダイオードに対して第2の窓を介して光が入射する。第2の窓に対し、発光ダイオードおよび/または受光ダイオードと反対側が、シャッタによって開閉される。シャッタの閉状態では、第2の窓がシャッタによって閉塞され、処理液が第2の窓に付着することを抑制または防止できる。これにより、第2の窓を清浄な状態に保つことができるから、気体濃度の計測精度を向上させることができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板の上面の着液位置に向けて処理液を吐出するノズルをさらに含む。そして、前記光路が、平面視で、前記基板の上面における処理液の着液位置を回避した位置に配置されている。
この構成によれば、光路が、平面視で、基板の上面における処理液の着液位置を回避している。そのため、光路が、ノズルや、ノズルから吐出され前記着液位置に達していない処理液と干渉することを抑制または防止できる。これにより、気体濃度の計測精度を、より一層向上させることができる。
この発明の一実施形態では、前記発光ダイオードが、アンモニアの吸収帯の波長を発光するように設けられている。
この構成によれば、発光ダイオードの発光波長が、アンモニアの吸収帯の波長を含むので、チャンバ内の雰囲気に含まれるアンモニアの濃度を精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記発光ダイオードが、水の吸収帯の波長を発光するように設けられている。
この構成によれば、発光ダイオードの発光波長が、水の吸収帯の波長を含むので、チャンバ内の雰囲気に含まれる水の濃度、すなわち、チャンバ内の湿度を精度良く計測できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に、水よりも低い低表面張力を有する低表面張力液体を供給するための低表面張力液体供給ユニットと、前記基板の上面に存在している低表面張力液体を前記基板の上面から排除するための低表面張力液体排除ユニットと、前記低表面張力液体排除ユニットを制御する制御装置とをさらに含む。そして、前記制御装置が、前記TDLAS気体濃度計測ユニットによって、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に低表面張力液体が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を計測する湿度計測工程を実行する。そして、前記制御装置が、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記低表面張力液体排除ユニットにより前記基板の上面から低表面張力液体を排除する低表面張力液体排除工程を実行し、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体排除工程を実行しない。
この構成によれば、湿度計測工程において、基板保持ユニットに保持されている基板の上面に低表面張力液体が存在している状態において、TDLAS気体濃度計測ユニットによって上方空間における湿度が計測される。これにより、上方空間による湿度を精度良く計測できる。そして、湿度計測工程で計測された湿度が所定の湿度よりも低い場合のみ、低表面張力液体排除工程が実行される。基板の上面に存在する低表面張力液体に水が混じっていない状態で低表面張力液体排除工程が実行されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に、リンス液よりも低い低表面張力を有する低表面張力液体を供給するための低表面張力液体供給ユニットと、前記基板の上面に存在している低表面張力液体を前記基板の上面から排除するための低表面張力液体排除ユニットと、前記低表面張力液体供給ユニットを制御する制御装置とをさらに含む。そして、前記制御装置が、前記TDLAS気体濃度計測ユニットによって、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を計測する湿度計測工程を実行する。そして前記制御装置が、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記低表面張力液体供給ユニットにより前記基板の上面に低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程を実行し、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体供給工程を実行しない。
この構成によれば、湿度計測工程において、基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液が存在している状態において、TDLAS気体濃度計測ユニットによって上方空間における湿度が計測される。これにより、上方空間における湿度を精度良く計測できる。そして、湿度計測工程で計測された湿度が所定の湿度よりも低い場合のみ、低表面張力液体供給工程が実行される。基板の上面に存在する低表面張力液体に水が混じっていない状態で低表面張力液体供給工程以降の処理が実行されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
この発明の一実施形態は、基板保持ユニットに保持されている基板の上面に低表面張力液体が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を、TDLAS方式で計測する湿度計測工程と、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、低表面張力液体排除ユニットにより前記基板の上面から低表面張力液体を排除する低表面張力液体排除工程とを含み、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体排除工程を実行しない、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、湿度計測工程で計測された湿度が所定の湿度よりも低い場合のみ、低表面張力液体排除工程が実行される。基板の上面に存在する低表面張力液体に水が混じっていない状態で低表面張力液体排除工程が実行されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
この発明の一実施形態は、基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を、TDLAS方式で計測する湿度計測工程と、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記基板の上面に低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程とを含み、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体供給工程を実行しない、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、湿度計測工程で計測された湿度が所定の湿度よりも低い場合のみ、低表面張力液体供給工程が実行される。基板の上面に存在する低表面張力液体に水が混じっていない状態で低表面張力液体供給工程以降の処理が実行されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。 図2は、前記基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平方向に見た模式図である。 図3は、前記処理ユニットの内部を上から見た模式図である。 図4は、図2に示す発光部の構成を説明するための模式図である。 図5は、図2に示す受光部の構成を説明するための模式図である。 図6は、ガードと、受光部および発光部との関係を示す模式図である。 図7は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図8は、前記基板処理装置による処理対象の基板の表面を拡大して示す断面図である。 図9は、前記処理ユニットにおいて実行される基板処理例の内容を説明するための流れ図である。 図10は、SC1工程を説明するための模式図である。 図11は、リンス工程からSC2工程への移行時のフローチャートである。 図12は、SC2工程を説明するための模式図である。 図13は、置換工程を説明するための模式図である。 図14は、置換工程から乾燥工程への移行時のフローチャートである。 図15は、この発明の第2の実施形態に係る処理ユニットの内部を水平方向に見た模式図である。 図16は、置換工程を説明するための模式図である。 図17は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。 図18は、前記基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平方向に見た模式図である。 図19は、この発明の第1の変形例を示す模式図である。 図20は、この発明の第2の変形例を示す模式図である。 図21は、この発明の第3の変形例を示す模式図である。 図22は、表面張力によるパターンの倒壊の原理を説明するための図解的な断面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。基板処理装置1は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。基板処理装置1は、処理液およびリンス液で基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、処理ユニット2で処理される複数枚の基板Wを収容する基板収容器Cが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理ユニット2との間で基板Wを搬送するインデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。インデクサロボットIRは、基板収容器Cと基板搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
図2は、処理ユニット2の構成例を説明するための図解的な断面図である。図3は、処理ユニット2の内部を上から見た模式図である。図4は、発光部81の構成を説明するための模式図である。図5は、受光部82の構成を説明するための模式図である。
処理ユニット2は、箱形のチャンバ4と、チャンバ4内で一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)5と、基板Wの上面に第1の薬液の一例のSC1(NHOHとHとを含む混合液)を供給するためのSC1供給ユニット6と、基板Wの上面に第2の薬液の一例のSC2(HClとHとを含む混合液)を供給するためのSC2供給ユニット7と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面にリンス液を供給するためのリンス液供給ユニット8と、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面に対向する遮断部材9と、スピンチャック5の周囲を取り囲む処理カップ10と、基板Wの上面の上方の上方空間(平面視で基板Wの上面に重複する空間。以下、単に「上方空間」という)SPの雰囲気の、アンモニア濃度および湿度をTDLAS方式で計測するためのTDLAS気体濃度計測ユニット11とを含む。
図2に示すように、チャンバ4は、スピンチャック5を収容する箱状の隔壁14と、隔壁14の上部から隔壁14内に清浄空気(フィルタによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)15と、隔壁14の下部からチャンバ4内の気体を排出する排気ダクト16とを含む。FFU15は、隔壁14の上方に配置されており、隔壁14の天井に取り付けられている。FFU15は、隔壁14の天井からチャンバ4内に下向きに低湿度の清浄空気を送る。排気ダクト16は、処理カップ10の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気処理設備に向けてチャンバ4内の気体を導出する。したがって、チャンバ4内を下方に流れるダウンフロー(下降流)が、FFU15および排気ダクト16によって形成される。基板Wの処理は、チャンバ4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。
図2に示すように、スピンチャック5として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック5は、スピンモータ(表面張力液体排除ユニット)Mと、このスピンモータMの駆動軸と一体化されたスピン軸17と、スピン軸17の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース18とを含む。スピンベース18の直径は、基板Wの直径と同等か、基板Wの直径よりも大きい。
図2および図3に示すように、スピンベース18の上面18aには、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば6個)の挟持ピン19が配置されている。複数個の挟持ピン19は、スピンベース18の上面18aの外周部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔(たとえば等間隔)を空けて配置されている。
また、スピンチャック5としては、挟持式のものに限らず、たとえば、基板Wの裏面を真空吸着することにより、基板Wを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック5に保持された基板Wを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
図2に示すように、SC1供給ユニット6は、SC1を基板Wの上面に向けて吐出するSC1ノズル21と、SC1ノズル21にSC1を案内するSC1配管22と、SC1配管22を開閉するSC1バルブ23とを含む。SC1バルブ23が開かれると、SC1供給源からのSC1が、SC1配管22からSC1ノズル21に供給される。これにより、SC1ノズル21からSC1が吐出される。
SC1供給ユニット6は、さらに、SC1ノズル21が先端部に取り付けられた第1のノズルアーム24と、第1のノズルアーム24を支持する第1のアーム支持軸25であって、スピンチャック5の側方でほぼ鉛直に延びる第1のアーム支持軸25と、第1のアーム支持軸25に結合された第1の揺動モータ26とを含む。第1の揺動モータ26は、たとえばサーボモータである。第1の揺動モータ26により、第1のノズルアーム24を、スピンチャック5の側方に設定された鉛直な揺動軸線A2(図3参照。すなわち、第1のアーム支持軸25の中心軸線)を中心として水平面内で揺動させることができ、これにより、揺動軸線A2まわりにSC1ノズル21を回動させることができるようになっている。
SC1ノズル21からSC1を吐出しながら、SC1ノズル21を、基板Wの上面中央部に対向する中央位置と、基板Wの上面周縁部に対向する周縁位置との間で移動させることにより、SC1ノズル21から吐出されるSC1の着液位置が、回転軸線A1を通る円弧状の第1の軌跡C1を描く。
図2に示すように、SC2供給ユニット7は、SC2を基板Wの上面に向けて吐出するSC2ノズル31と、SC2ノズル31にSC2を案内するSC2配管32と、SC2配管32を開閉するSC2バルブ33とを含む。SC2バルブ33が開かれると、SC2供給源からのSC2が、SC2配管32からSC2ノズル31に供給される。これにより、SC2ノズル31からSC2が吐出される。
SC2供給ユニット7は、さらに、SC2ノズル31が先端部に取り付けられた第2のノズルアーム34と、第2のノズルアーム34を支持する第2のアーム支持軸35であって、スピンチャック5の側方でほぼ鉛直に延びる第2のアーム支持軸35と、第2のアーム支持軸35に結合された第2の揺動モータ36とを含む。第2の揺動モータ36は、たとえばサーボモータである。第2の揺動モータ36により、第2のノズルアーム34を、スピンチャック5の側方に設定された鉛直な揺動軸線A3(図3参照。すなわち、第2のアーム支持軸35の中心軸線)を中心として水平面内で揺動させることができ、これにより、揺動軸線A3まわりにSC2ノズル31を回動させることができるようになっている。
SC2ノズル31からSC2を吐出しながら、SC2ノズル31を、基板Wの上面中央部に対向する中央位置と、基板Wの上面周縁部に対向する周縁位置との間で移動させることにより、SC2ノズル31から吐出されるSC2の着液位置が、回転軸線A1を通る円弧状の第2の軌跡C2を描く。
図2に示すように、リンス液供給ユニット8は、リンス液を基板Wの上面に向けて吐出するリンス液ノズル41と、リンス液ノズル41にリンス液を案内するリンス液配管42と、リンス液配管42を開閉するリンス液バルブ43とを含む。リンス液バルブ43が開かれると、リンス液供給源からのリンス液が、リンス液配管42からリンス液ノズル41に供給される。これにより、リンス液ノズル41からリンス液が吐出される。
リンス液供給ユニット8は、さらに、リンス液ノズル41が先端部に取り付けられた第3のノズルアーム44と、第3のノズルアーム44を支持する第3のアーム支持軸45であって、スピンチャック5の側方でほぼ鉛直に延びる第3のアーム支持軸45と、第3のアーム支持軸45に結合された第3の揺動モータ46とを含む。第3の揺動モータ46は、たとえばサーボモータである。第3の揺動モータ46により、第3のノズルアーム44を、スピンチャック5の側方に設定された鉛直な揺動軸線A4(図3参照。すなわち、第3のアーム支持軸45の中心軸線)を中心として水平面内で揺動させることができ、これにより、揺動軸線A4まわりにリンス液ノズル41を回動させることができるようになっている。
リンス液は、たとえば水である。この実施形態において、水は、純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)のアンモニア水のいずれかである。
図2に示すように、遮断部材9は、遮断板47と、遮断板47に一体回転可能に設けられた上スピン軸48と、遮断板47の中央部を上下方向に貫通する上面ノズル49とを含む。遮断板47は、基板Wとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状である。遮断板47は、その下面に基板Wの上面全域に対向する円形の水平平坦面からなる基板対向面50を有している。
上スピン軸48は、遮断板47の中心を通り鉛直に延びる回転軸線A5(基板Wの回転軸線A1と一致する軸線)まわりに回転可能に設けられている。上スピン軸48は、円筒状である。上スピン軸48の内周面は、回転軸線A5を中心とする円筒面に形成されている。上スピン軸48は、遮断板47の上方で水平に延びる支持アーム51に相対回転可能に支持されている。
遮断板47の中央部には、遮断板47および上スピン軸48を上下に貫通する円筒状の貫通穴12が形成されている。貫通穴12の内周壁12aは、円筒面によって区画されている。貫通穴12には、上面ノズル49が上下に挿通している。
上面ノズル49は、支持アーム51によって支持されている。上面ノズル49は、中心軸ノズルとして機能する。上面ノズル49は、支持アーム51に対して回転不能である。上面ノズル49は、遮断板47、上スピン軸48、および支持アーム51と共に昇降する。
上面ノズル49は、貫通穴12の内部を上下に延びる円柱状のケーシングと、ケーシングの内部を上下に挿通する第1のノズル配管(表面張力液体供給ユニット)52および第2のノズル配管(表面張力液体排除ユニット)53とを含む。第1のノズル配管52および第2のノズル配管53はいずれもインナーチューブである。第1のノズル配管52の下端は、ケーシングの下端面に開口して、第1の吐出口52aを形成している。第1のノズル配管52には、有機溶剤供給ユニット(表面張力液体供給ユニット)が接続されている。有機溶剤供給ユニットは、第1のノズル配管52の上流端側に接続された有機溶剤配管54と、有機溶剤配管54の途中部に介装された有機溶剤バルブ55とを含む。有機溶剤バルブ55が開かれると、第1のノズル配管52の第1の吐出口52aから下方に向けて液体の有機溶剤が吐出される。有機溶剤バルブ55が閉じられると、第1の吐出口52aからの液体の有機溶剤の吐出が停止される。
有機溶剤は、たとえばIPA(isopropyl alcohol)であるが、このような有機溶剤として、IPA以外に、たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、EG(エチレングリコール)およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)を例示できる。また、有機溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけでなく、他の成分と混合した液体であってもよい。たとえば、IPAとアセトンの混合液であってもよいし、IPAとメタノールの混合液であってもよい。
第2のノズル配管53の下端は、ケーシングの下端面に開口して、第2の吐出口53aを形成している。第2のノズル配管53には、不活性ガス供給ユニット(表面張力液体排除ユニット)が接続されている。不活性ガス供給ユニットは、第2のノズル配管53の上流端側に接続された不活性ガス配管56と、不活性ガス配管56の途中部に介装された不活性ガスバルブ57とを含む。不活性ガスバルブ57が開かれると、第2のノズル配管53の第2の吐出口53aから下方に向けて不活性ガスが吐出される。不活性ガスバルブ57が閉じられると、第2の吐出口53aからの不活性ガスの吐出が停止される。
この実施形態において、不活性ガスは窒素ガスであるが、窒素ガスに限らずヘリウムガスやアルゴンガスなどの他の不活性ガスであってもよい。また、不活性ガスは、単一成分のガスであっても良いし、窒素ガスと窒素ガス以外のガスとの混合ガスであっても良い。
また、上面ノズル49の外周壁49aと、貫通穴12の筒状の内周壁12aとによって、筒状の筒状間隙13が形成されている。筒状間隙13は、不活性ガスが流通する流路として機能する。筒状間隙13の下端は、上面ノズル49を取り囲む環状に開口して周囲気体吐出口13aを形成している。筒状間隙13には、不活性ガス供給源からの不活性ガスが導かれる不活性ガス配管60が接続されている。
遮断板47には、電動モータ等を含む構成の遮断板回転ユニット58が結合されている。遮断板回転ユニット58は、遮断板47および上スピン軸48を、支持アーム51に対して回転軸線A5まわりに回転させる。また、支持アーム51には、電動モータ、ボールねじ等を含む構成の遮断部材昇降ユニット59が結合されている。遮断部材昇降ユニット59は、遮断部材9(遮断板47および上スピン軸48)および上面ノズル49を、支持アーム51と共に鉛直方向に昇降する。
遮断部材昇降ユニット59は、遮断板47を、基板対向面50がスピンチャック5に保持されている基板Wの上面に近接する遮断位置(図2に破線で図示。図7A等も併せて参照)と、遮断位置よりも大きく上方に退避した退避位置(図2に実線で図示)の間で昇降させる。遮断部材昇降ユニット59は、遮断位置、近接位置(図2に二点鎖線で図示)および退避位置で遮断板47を保持可能である。遮断板47が遮断位置にある状態の、基板対向面50が基板Wの上面との間に空間は、その周囲の空間から完全に隔離されているわけではないが、当該空間への、周囲の空間からの気体の流入はない。すなわち、当該空間は、実質的にその周囲の空間と遮断されている。近接位置は、退避位置よりもやや上方の位置である。遮断板47が近接位置に配置されている状態では、遮断板47の基板対向面50と基板Wとの間の空間は、その周囲の空間から遮断されていない。
処理カップ10は、スピンチャック5に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ10は、スピンベース18の周囲を取り囲む複数のカップ61〜63(第1〜第3のカップ61〜63)と、基板Wの周囲に飛散した処理液(薬液、リンス液、有機溶剤、疎水化剤等)を受け止める複数のガード64〜66(内ガード64、中ガード65および外ガード66)と、複数のガード64〜66を個別に昇降させるガード昇降ユニット67(図9参照)とを含む。処理カップ10は、スピンチャック5に保持されている基板Wの外周よりも外側(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。
各カップ61〜63は、円筒状であり、スピンチャック5の周囲を取り囲んでいる。内側から2番目の第2のカップ62は、第1のカップ61よりも外側に配置されており、最も外側の第3のカップ63は、第2のカップ62よりも外側に配置されている。第3のカップ63は、たとえば、中ガード65と一体であり、中ガード65と共に昇降する。各カップ61〜63は、上向きに開いた環状の溝を形成している。
第1のカップ61の溝には、排液配管76が接続されている。第1のカップ61の溝に導かれた処理液は、排液配管76を通して機外の廃液設備に送られる。
第2のカップ62の溝には、回収配管77が接続されている。第2のカップ62の溝に導かれた処理液(主として薬液)は、回収配管77を通して機外の回収設備に送られ、この回収設備において回収処理される。
第3のカップ63の溝には、回収配管78が接続されている。第3のカップ63の溝に導かれた処理液(たとえば有機溶剤)は、回収配管78を通して機外の回収設備に送られ、この回収設備において回収処理される。
各ガード64〜66は、円筒状であり、スピンチャック5の周囲を取り囲んでいる。各ガード64〜66は、スピンチャック5の周囲を取り囲む円筒状の案内部68と、案内部68の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる円筒状の傾斜部69とを含む。各傾斜部69の上端部は、ガード64〜66の内周部を構成しており、基板Wおよびスピンベース18よりも大きな直径を有している。3つの傾斜部69は、上下に重ねられており、3つの案内部68は、同軸的に配置されている。3つの案内部68(ガード64〜66の案内部68)は、それぞれ、対応するカップ61〜63内に出入り可能である。すなわち、処理カップ10は、折り畳み可能であり、ガード昇降ユニット67が3つのガード64〜66の少なくとも一つを昇降させることにより、処理カップ10の展開および折り畳みが行われる。なお、傾斜部69は、その断面形状が図2に示すように直線状であってもよいし、また、たとえば滑らかな上に凸の円弧を描きつつ延びていてもよい。
各ガード64〜66は、ガード昇降ユニット67の駆動によって、上位置(各傾斜部69の上端部が、基板Wの上面よりも上方の位置)と、下位置(各傾斜部69の上端部が、基板Wの上面よりも下方の位置)との間で昇降させられる。
基板Wへの処理液(SC1、SC2、リンス液および有機溶剤)の供給や基板Wの乾燥は、いずれかのガード64〜66が、基板Wの周端面に対向している状態で行われる。たとえば最も内側の内ガード64が基板Wの周端面に対向している状態(図10に示す状態。以下、「第1のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、3つのガード64〜66の全てを上位置に配置する。第1のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、内ガード64によって受け止められる。たとえば、後述するSC1工程(図9のS3)や、リンス工程(図9のS4、図9のS6)、パドルリンス工程(図9のS7)では、処理カップ10が第1のガード対向状態とされる。
また、内側から2番目の中ガード65が基板Wの周端面に対向している状態(図12に示す状態。以下、「第2のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、内ガード64を下位置に配置し、中ガード65および外ガード66を上位置に配置する。第2のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、中ガード65によって受け止められる。たとえば、後述するSC2工程(図9のS5)では、処理カップ10が第2のガード対向状態とされる。
また、たとえば最も外側の外ガード66が基板Wの周端面に対向している状態(図13に示す状態。以下、「第3のガード対向状態」という場合がある)を実現するために、内ガード64および中ガード65を下位置に配置し、外ガード66を上位置に配置する。第3のガード対向状態では、回転状態にある基板Wの周縁部から排出される処理液の全てが、外ガード66によって受け止められる。たとえば、後述する置換工程(図9のS8)および乾燥工程(S9)では、処理カップ10が第3のガード対向状態とされる。
TDLAS気体濃度計測ユニット11は、TDLAS方式(波長可変半導体レーザー吸収分光(Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy)方式)により気体の成分濃度を計測する。TDLAS方式は、気体分子の成分に固有の吸収スペクトルの強度を計測して、対象気体の成分濃度を計測する計測方式である。この方式は、吸収スペクトルが気体種別に固有であること、および吸光度が気体の成分濃度および光路長に比例すること(Lambert-Beerの法則)に着目したものである。TDLAS方式による気体の成分濃度の計測は、高速応答性を利点としている。この方式による気体の成分濃度の計測は、特開2011−242222号公報、特許5333370号公報、特開2012−26949号公報、特開2013−50403号公報、特開2016−70686号公報、特開2016−70687号公報、特表2016/47701号公報等において、既に公知である。
図4に示すように、TDLAS気体濃度計測ユニット11は、発光部81と、受光部82と、濃度計測部83とを含む。
図2および図4に示すように、発光部81は、チャンバ4外に配置された発光ダイオードと、チャンバ4内に配置された発光窓(第1の窓、第2の窓)84と、発光ダイオードからの光を発光窓84に導く導光ケーブル85とを含む。
発光ダイオードは、第1の発光ダイオードLD1および第2の発光ダイオードLD2を有している。発光ダイオードLD1,LD2は、波長可変型の発光ダイオードである。
導光ケーブル85は、内部を光が伝播する光ファイバケーブルである。第1および第2の発光ダイオードLD1,LD2は、図4に示すように、それぞれ導光ケーブル85の基端面85bに対向するように配置されており、この状態で発光ダイオードLD1,LD2の発光により、導光ケーブル85の基端面85bに発光ダイオードLD1,LD2からの光が入る。基端面85bから導光ケーブル85の内部に入った光は、全反射しながら伝播され、先端面85aから放たれる。これにより、先端面85aが発光する。
発光窓84は、導光ケーブル85の先端面85aを覆う第1のカバー86に設けられている。発光窓84は、第1のカバー86における先端面85aと対向する部分に配置されている。発光窓84は、サファイヤ等を用いて形成された平板状のレンズである。
発光窓84、導光ケーブル85および第1のカバー86は、図示しない保持器によって、チャンバ4内の一定の高さ位置に保持されている。発光窓84と発光ダイオードLD1,LD2とを導光ケーブル85によって接続するので、発光ダイオードLD1,LD2をチャンバ4外に配置しながら、発光ダイオードLD1,LD2からの光が受光ダイオードPDへと導かれる。
受光部82は、チャンバ4内に配置された受光窓(第2の窓)87と、発光ダイオードから発せられ受光窓87に入る光を受ける受光ダイオードPDとを含む。受光窓87は、受光ダイオードPDを覆う第2のカバー88に設けられている。受光窓87は、第2のカバー88における受光ダイオードPDと対向する部分に配置されている。受光窓87は、サファイヤ等を用いて形成された平板状のレンズである。受光窓84、第2のカバー88および受光ダイオードPDは、図示しない保持器によって、チャンバ4内の一定の高さ位置に保持されている。
図2および図3に示すように、発光窓84および受光窓87は、スピンチャック5および処理カップ10を挟んで互いに対向するように配置されている。
第1および第2の発光ダイオードLD1,LD2の一方を発光させることにより、発光窓84から受光窓87に至る光路89が形成される。この光路89は、上方空間SPを水平に横切っている。光路89の周囲を覆うための部材は設けられていない。すなわち、光路89は、上方空間SPに曝されている。
この実施形態では、光路89の高さ位置(所定領域の高さ位置。以下、「上面近接位置」という場合がある。)が、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面から間隔W3(0.1mm〜20mm)を隔てた高さ位置になるように、発光窓84および受光窓87の高さ位置が設定されている。この実施形態では、光路89の高さ位置(上面近接位置)が、近接位置(図2に二点鎖線で図示)における遮断板47の基板対向面50よりも、下方に設定されている。
光路89の高さ位置(所定領域の高さ位置。以下、「上面近接位置」という場合がある。)が、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面から間隔W3(0.1mm〜20mm)を隔てた高さ位置になるように、発光窓84および受光窓87の高さ位置が設定されている。また、図3に示すように、光路89が平面視において、平面視で、SC1ノズル21の第1の軌跡C1および基板の上面回転中心(有機溶剤を吐出する上面ノズル49が対向配置される)を回避するように、発光窓84および受光窓87の平面視位置が設定されている。発光窓84および受光窓87のチャンバ4の底面から高さは、互いに等しい。
SC1ノズル21の第1の軌跡C1および基板の上面回転中心を回避するように光路89が設けられるので、光路89が、SC1ノズル21や、ノズル21,49から吐出された直後の処理液(SC1、リンス液)と干渉することを抑制または防止できる。これにより、気体濃度の計測精度を、より一層向上させることができる。
TDLAS気体濃度計測部83は、光路89の周囲の雰囲気に含まれる所定の種類の気体(発光LEDの発光波長が、吸収帯と一致する気体)の濃度をTDLAS方式で計測する。TDLAS気体濃度計測部83によって計測される気体の濃度は、光路89各所の平均値である。TDLAS気体濃度計測部83は、LED駆動部90と、信号処理部91と、演算部92とを有している。
LED駆動部90は、発光ダイオードLD1,LD2を駆動する。この実施形態では、LED駆動部90は、第1の発光ダイオードLD1から、アンモニア(第1の種類の気体。NH)の吸収帯の波長(約1.5μm)を発光させる。また、LED駆動部90は、第2の発光ダイオードLD2から、水(第2の種類の気体。HO)の吸収帯の波長(約1.4μm)を発光させる。
すなわち、第1の発光ダイオードLD1と、第2の発光ダイオードLD2とは、発光波長が互いに異なる。LED駆動部90は、たとえば、オフセット回路と、スイープ回路と、正弦波発生回路とを組み合わせることにより実現される。
実際の雰囲気は、計測対象の気体以外の成分(干渉成分)が含まれるから、これら干渉成分の影響を除外したスペクトル計測が必要になる。演算部92は、受光ダイオードPDで検出された波形(吸収信号波形)から、干渉成分の影響を除去して、吸収スペクトルを抽出している。演算部92は、たとえば、アンプおよびローパスフィルタによって実現される。
信号処理部91は、気体の濃度と、吸収スペクトルの強度(ピーク高さ)との対応関係を記憶している。そして、演算部92によって得られた吸収スペクトルの強度に基づいて、計測対象の気体の成分濃度を算出する。信号処理部91は、たとえばマイクロコンピュータによって実現される。
第2の発光ダイオードLD2を消灯させた状態で、第1の発光ダイオードLD1を発光させることにより、アンモニア(NH)の吸収帯の波長(約1.5μm)を含む光によって、光路89(第1の光路)が形成される。このとき、TDLAS気体濃度計測部83は、受光ダイオードPDが受けた光の強度に基づいて、光路89の周囲の雰囲気に含まれるアンモニア濃度を計測する。
一方、第1の発光ダイオードLD1を消灯させた状態で、第2の発光ダイオードLD2を発光させることにより、水(水蒸気。HO)の吸収帯の波長(約1.4μm)を含む光によって、光路89(第2の光路)が形成される。このとき、TDLAS気体濃度計測部83は、受光ダイオードPDが受けた光の強度に基づいて、光路89の周囲の雰囲気に含まれる水の濃度、すなわち、光路89の周囲の雰囲気の湿度を計測する。
このように、LED駆動部90が、第1および第2の発光ダイオードLD1,LD2の発光波長を互いに異ならせるので、TDLAS気体濃度計測部83によって、2種類の気体(つまり、アンモニアおよび水(水蒸気))の濃度を計測できる。TDLAS気体濃度計測部83は、光路89の周囲の雰囲気に含まれる2種類の気体の濃度を計測できる。換言すると、TDLAS気体濃度計測部83が複数気体濃度計測部として機能する。
また、発光ダイオードLD1,LD2がチャンバ4外に配置されているから、チャンバ4内の雰囲気に含まれる処理液が発光ダイオードLD1,LD2に悪影響を与えることがない。これにより、発光ダイオードLD1,LD2に悪影響を与えることなく、上方空間SPの雰囲気の、アンモニア濃度および湿度のそれぞれを、精度良く計測できる。
前述のように、光路89の高さ位置が、前述の上面近接位置に設定されており、かつ発光窓84および受光窓87が、処理カップ10の複数のガード64〜66に対して径方向の外方に配置されている。複数のガード64〜66の全てが下位置に配置されている状態(図2参照)では、ガード64〜66に光路89が当たることはないが、いずれかのガード64〜66が基板Wの周端面に対向している状態(第1のガード対向状態、第2のガード対向状態あるいは第3のガード対向状態)では、ガード64〜66に光路89が当たる。このとき、ガード64〜66における光路89が当たる部分が、不透明材料を用いて形成されていると、ガード64〜66によって光路89が遮られるおそれがある。
図6は、ガード64〜66と、発光部81および受光部82との関係を示す模式図である。
図6に示すように、ガード64〜66の大部分は、一般的な樹脂材料を用いて形成されれている。この樹脂材料は、約1.3μm〜約1.5μmの波長の光が透過することが不能な不透過材料を用いて形成されているが、各ガード64〜66の一部には、透過窓93が形成されている。透過窓93は、各ガード64〜66において、当該ガード64〜66が上位置に位置している状態で、当該ガード64〜66に光路89が当たるような高さ位置に設けられている。透過窓93は、発光窓84(すなわち発光部81)および受光窓87(すなわち受光部82)に対向する周方向位置のみに設けられている。
透過窓93は、たとえば石英を用いて形成されている。約1.3μm〜約1.5μmの範囲の波長を含む光は、石英を透過する。石英は、発光ダイオードLD1,LD2の発光波長が透過可能な材質である。そのため、各ガード64〜66が上位置に位置している状態では、透過窓93を光路89が通過する。ガード64〜66が下位置に位置している状態では、そもそもガード64〜66に光路89が当たらない。これにより、各ガードの高さ位置によらずに、上方空間SP(とくに、スピンチャック5に保持されている基板Wの上面からW3を隔てた高さの上面近接位置)の雰囲気のアンモニア濃度および当該雰囲気の湿度を、精度良く計測できる。
これにより、発光窓84および受光窓87のそれぞれをガード64〜66の外側に配置しながら、上方空間SP内に光路89を通過させることができる。ゆえに、発光窓84および受光窓87をガード64〜66の外側に配置しながら、上方空間SPの雰囲気のアンモニア濃度および当該雰囲気の湿度のそれぞれを、精度良く計測できる。
図7は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御装置3は、たとえばマイクロコンピュータを用いて構成されている。制御装置3はCPU等の演算ユニット、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶ユニット、および入出力ユニットを有している。記憶ユニットには、演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。
また、制御装置3には、制御対象として、スピンモータM、遮断板回転ユニット58、遮断部材昇降ユニット59、ガード昇降ユニット67等が接続されている。制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータM、遮断板回転ユニット58、遮断部材昇降ユニット59、ガード昇降ユニット67等の動作を制御する。
また、制御装置3は、予め定められたプログラムに従って、SC1バルブ23、SC2バルブ33、リンス液バルブ43、有機溶剤バルブ55を開閉する。
また、制御装置3には、TDLAS気体濃度計測ユニット11からの検出出力(すなわち計測結果)が入力されるようになっている。
次に、処理ユニット2において実行される基板処理例の内容を説明する。以下では、デバイス形成面である、表面Waにパターン100が形成された基板Wを処理する場合について説明する。
図8は、基板処理装置1による処理対象の基板Wの表面Waを拡大して示す断面図である。処理対象の基板Wは、たとえばシリコンウエハであり、そのパターン形成面である表面Waにパターン100が形成されている。パターン100は、たとえば微細パターンである。パターン100は、図8に示すように、凸形状(柱状)を有する構造体101が行列状に配置されたものであってもよい。この場合、構造体101の線幅W1はたとえば3nm〜45nm程度に、パターン100の隙間W2はたとえば10nm〜数μm程度に、それぞれ設けられている。パターン100の膜厚Tは、たとえば、0.2μm〜1.0μm程度である。また、パターン100は、たとえば、アスペクト比(線幅W1に対する膜厚Tの比)が、たとえば、5〜500程度であってもよい(典型的には、5〜50程度である)。
また、パターン100は、微細なトレンチにより形成されたライン状のパターンが、繰り返し並ぶものであってもよい。また、パターン100は、薄膜に、複数の微細穴(ボイド(void)またはポア(pore))を設けることにより形成されていてもよい。
パターン100は、たとえば絶縁膜を含む。また、パターン100は、導体膜を含んでいてもよい。より具体的には、パターン100は、複数の膜を積層した積層膜により形成されており、さらには、絶縁膜と導体膜とを含んでいてもよい。パターン100は、単層膜で構成されるパターンであってもよい。絶縁膜は、シリコン酸化膜(SiO膜)やシリコン窒化膜(SiN膜)であってもよい。また、導体膜は、低抵抗化のための不純物を導入したアモルファスシリコン膜であってもよいし、金属膜(たとえばTiN膜)であってもよい。
また、パターン100は、親水性膜であってもよい。親水性膜として、TEOS膜(シリコン酸化膜の一種)を例示できる。
図9は、処理ユニット2において実行される第1の基板処理例の内容を説明するための流れ図である。図10は、SC1工程(S3)を説明するための模式図である。図11は、リンス工程(S4)からSC2工程(S5)への移行時のフローチャートである。図12は、SC2工程(S5)を説明するための模式図である。図13は、置換工程(S8)を説明するための模式図である。図14は、置換工程(S8)から乾燥工程(S9)への移行時のフローチャートである。図1〜図9を参照しながら、第1の基板処理例について説明する。図10〜図14については、適宜参照する。
未処理の基板W(たとえば直径300mmの円形基板)は、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRによって基板収容器Cから処理ユニット2に搬入され、次いでチャンバ4内に搬入され、基板Wがその表面Wa(図8参照)を上方に向けた状態でスピンチャック5に受け渡され、スピンチャック5に基板Wが保持される(図9のS1:基板W搬入)。チャンバ4への基板Wの搬入は、遮断部材9(遮断板47)が退避位置に退避された状態で、かつガード64〜66が下位置に配置された状態で行われる。
基板搬送ロボットCRが処理ユニット2外に退避した後、制御装置3は、スピンモータMを制御してスピンベース18および基板Wの回転速度を、所定の液処理速度(約10〜1200rpmの範囲内で、たとえば約300rpm)まで上昇させ、その後、その液処理速度に維持させる(図9のS2:基板W回転開始)。
基板Wの回転が液処理速度に達すると、制御装置3は、基板Wの上面に液体のSC1を供給するSC1工程(図9のS3)を実行する。
具体的には、制御装置3は、第1の揺動モータ26を制御して、SC1ノズル21を、退避位置から基板Wの上方に移動させる。これにより、図10に示すように、SC1ノズル21が基板Wの上方に配置される。
その後、制御装置3は、ガード昇降ユニット67(図2参照)を制御して、第1〜第3のガード64〜66を上位置に上昇させることにより、第1のガード64が基板Wの周端面に対向する第1のガード対向状態が実現される。すなわち、SC1工程(S3)は、遮断部材9が退避位置に配置され、かつ処理カップ10の第1のガード対向状態で実行される。
SC1工程(S3)において、制御装置3は、SC1バルブ23を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa(図8参照))に向けて、SC1ノズル21からSC1が吐出される。また、制御装置3は、第1の揺動モータ26を制御して、SC1ノズル21からのSC1の着液位置P1(図10参照)を、基板Wの上面中央部と上面周縁部との間で、円弧状の第1の軌跡C1(図3参照)に沿って往復移動させる。これにより、SC1の着液位置P1が基板Wの上面全域を走査し、これにより、基板Wの上面の全域がSC1を用いて処理される。
基板W上に供給されたSC1は、基板Wの上面周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。基板Wの上面周縁部から飛散するSC1は、第1のガード64の内壁に受け止められ、第1のガード64の内壁を伝って流下し、第1のカップ61および排液配管76(図2参照)を介して、機外の排液処理設備に送られる。
SC1の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、SC1バルブ23を閉じて、SC1ノズル21からのSC1の吐出を停止することにより、SC1工程(S3)を終了させてリンス工程(S4)へと移行させる。SC1工程(S3)の終了後、制御装置3が第1の揺動モータ26を制御して、SC1ノズル21を退避位置に戻させる。
次に、リンス工程(図9のS4)について説明する。リンス工程(S4)は、基板W上のSC1をリンス液に置換して基板W上からSC1を排除するための工程である。
具体的には、制御装置3は、第3の揺動モータ46を制御して、リンス液ノズル41を、退避位置から基板Wの上方に移動させる。これにより、リンス液ノズル41が基板Wの上方に引き出され、基板Wの上面中央部上に配置される。
リンス工程(S4)において、制御装置3は、リンス液バルブ43を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa(図8参照))に向けて、リンス液ノズル41からリンス液が吐出される。基板Wの上面に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの全域に行き渡る。これにより、基板W上に付着しているSC1が、基板Wの全域においてリンス液によって洗い流される。基板Wの回転による遠心力を受けてリンス液は、基板Wの周縁部に移動し、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。基板Wの周縁部から飛散したリンス液は、第1のガード64の内壁に受け止められ、第1のガード64の内壁を伝って流下し、第1のカップ61および排液配管79を介して、機外の回収処理設備に送られる。
リンス液の供給開始から予め定める期間が経過すると、SC2工程(図9のS5。図12参照)への移行が可能になる。
リンス液の吐出開始から予め定める期間が経過すると(図11のT1でYES)、制御装置3は、TDLAS気体濃度計測ユニット11によって基板Wの上面の上面近接位置におけるアンモニア濃度を計測する(図11のT2)。そして、そのときの計測湿度が、閾値濃度よりも低い場合(図11のT3でYES)には、制御装置3は、リンス液バルブ43を閉じて、リンス液ノズル41からのリンス液の吐出を停止する(図11のT4)ことにより、リンス工程(S4)を終了させてSC2工程(S5)へと移行させる(図11のT5)。リンス工程(S4)の終了後、制御装置3が第3の揺動モータ46を制御して、リンス液ノズル41を退避位置に戻させる。
一方、計測アンモニア濃度が、閾値濃度以上である場合(図11のT4でNO)には、図11の処理がリターンされ、この処理が繰り返し実行(ループ)される。すなわち、計測アンモニア濃度が閾値濃度未満に下がるまでSC2工程(S5)には移行せず、リンス工程(S4)の実行が継続される。
計測アンモニア濃度が閾値濃度未満に下がっている場合には、基板Wの上面においてアンモニアの残留がない。アンモニアは残留し易いという性質があり、また、乾燥後にも残留していると、パターンの電気特性にも悪影響を与えるおそれがある。さらには、後述するSC2工程(S5)において、SC1との混触が生じるおそれがある。そのため、基板Wの上面の直上におけるアンモニア濃度を監視することにより、基板Wの上面におけるアンモニア残りを検出している。
制御装置3は、リンス液バルブ43を閉じて、リンス液ノズル41からのリンス液の吐出を停止する。これにより、リンス工程(S4)が終了する。その後、制御装置3は、第3の揺動モータ46を制御して、リンス液ノズル41を退避位置に戻させる。
次いで、制御装置3は、基板Wの上面に液体のSC2を供給するSC2工程(図9のS5。図12参照)を実行する。
具体的には、制御装置3は、第2の揺動モータ36を制御して、SC2ノズル31を、退避位置から基板Wの上方に移動させる。これにより、図12に示すように、SC2ノズル31が基板Wの上方に配置される。
その後、制御装置3は、ガード昇降ユニット67(図2参照)を制御して、第1のガード対向状態にある処理カップ10の第1のガード64を、下位置まで下降させる。これにより、第2のガード65が基板Wの周端面に対向する第2のガード対向状態が実現される。すなわち、SC2工程(S5)は、遮断部材9が退避位置に配置され、かつ処理カップ10の第2のガード対向状態で実行される。
SC2工程(S5)において、制御装置3は、SC2バルブ33を開く。それにより、回転状態の基板Wの上面(表面Wa(図8参照))に向けて、SC2ノズル31からSC2が吐出される。また、制御装置3は、第2の揺動モータ36を制御して、SC2ノズル31からのSC2の着液位置P2(図12参照)を、基板Wの上面中央部と上面周縁部との間で、円弧状の第2の軌跡C2(図3参照)に沿って往復移動させる。これにより、SC2の着液位置P2が基板Wの上面全域を走査し、これにより、基板Wの上面の全域がSC2を用いて処理される。
基板W上に供給されたSC2は、基板Wの上面周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。基板Wの上面周縁部から飛散するSC2は、第1のガード64の内壁に受け止められ、第1のガード64の内壁を伝って流下し、第1のカップ61および回収配管80(図2参照)を介して、機外の回収処理設備に送られる。
SC2の吐出開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、SC2バルブ33を閉じて、SC2ノズル31からのSC2の吐出を停止する。これにより、SC2工程(S5)が終了する。その後、制御装置3が第2の揺動モータ36を制御して、SC2ノズル31を退避位置に戻させる。
次いで、制御装置3は、基板W上のSC2をリンス液に置換して基板W上からSC2を排除するためのリンス工程(図9のS6)を実行する。
具体的には、制御装置3は、第3の揺動モータ46を制御して、リンス液ノズル41を、退避位置から基板Wの上方に移動させる。これにより、リンス液ノズル41が基板Wの上方に引き出され、基板Wの上面中央部上に配置される。
リンス液ノズル41が基板Wの上方に引き出された後、制御装置3は、ガード昇降ユニット67(図2参照)を制御して、第2のガード対向状態にある処理カップ10の第1のガード64を、上位置まで上昇させる。これにより、第1のガード64が基板Wの周端面に対向する第1のガード対向状態が実現される。すなわち、SC1工程(S5)は、遮断部材9が退避位置に配置され、かつ処理カップ10の第2のガード対向状態で実行される。リンス工程(S6)は、リンス工程(S4)と同等の工程であるので、説明を省略する。
リンス液の供給開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、次に、基板Wへのリンス液の供給を停止させた状態でリンス液の液膜(処理液の液膜)を基板W上に保持するパドルリンス工程(図9のS7)を行う。具体的には、制御装置3は、スピンチャック5を制御することにより、基板Wの上面全域がリンス液に覆われている状態で、基板Wの回転を停止させる、もしくは、リンス工程(S6)での回転速度よりも低速の低回転速度(たとえば約10〜100rpm)まで基板Wの回転速度を低下させる。これにより、基板Wの上面に、基板Wの上面の全域を覆うパドル状のリンス液の液膜が形成される。この状態では、基板Wの上面のリンス液の液膜に作用する遠心力がリンス液と基板Wの上面との間で作用する表面張力よりも小さいか、あるいは前記の遠心力と前記の表面張力とがほぼ拮抗している。基板Wの減速により、基板W上のリンス液に作用する遠心力が弱まり、基板W上から排出されるリンス液の量が減少する。
制御装置3は、基板Wが静止している状態もしくは基板Wが低回転速度で回転している状態で、リンス液バルブ43を閉じて、リンス液ノズル41からのリンス液の吐出を停止させる。また、基板Wの上面にパドル状のリンス液の液膜が形成された後に、基板Wの上面へのリンス液の供給が続行されていていてもよい。リンス液ノズル41からのリンス液の吐出停止後、制御装置3は、第3の揺動モータ46を制御して、リンス液ノズル41を退避位置に戻させる。
次いで、制御装置3は、置換工程(図9のS8。図14参照)を実行する。置換工程(S8)は、基板W上のリンス液を、リンス液(水)よりも表面張力の低い有機溶剤(この例では、IPA)に置換する工程である。
具体的には、制御装置3は、遮断部材昇降ユニット59を制御して、遮断板47を下降させ、図13に示すように、近接位置に配置する。
また、制御装置3は、ガード昇降ユニット67を制御して、第2のガード対向状態にある処理カップ10の第2のガード65を、下位置まで下降させることにより、第3のガード66が基板Wの周端面に対向する第3のガード対向状態が実現される。すなわち、置換工程(S8)は、遮断部材9が近接位置に配置され、かつ処理カップ10の第3のガード対向状態で実行される。
置換工程(S8)において、制御装置3は、基板Wの回転をパドル速度(零または低速の低回転速度(たとえば約10〜100rpm))に維持しながら、有機溶剤バルブ55を開く。これにより、図13に示すように、上面ノズル49の第1の吐出口52aから基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。これにより、基板Wの上面上のリンス液が有機溶剤に置換され、基板Wの上面の全域を覆うパドル状の有機溶剤の液膜が形成される。その後、このパドル状の有機溶剤の液膜が、基板Wの全域を覆う状態のまま保持される。有機溶剤の供給を停止しても有機溶剤が液切れしないようであれば、有機溶剤の供給を停止してもよい。しかしながら、有機溶剤の供給を停止すると有機溶剤が液切れするようであれば、有機溶剤の供給が続行される。
図9に示す基板処理例の間の全期間に亘って、周囲気体吐出口13aからは、小流量(たとえば約10(リットル/分))の不活性ガスが吐出されている。この不活性ガスの吐出により、近接位置に位置する遮断板47と基板Wの上面との間の空間に、不活性ガスが供給される。この空間への不活性ガスの供給に伴い、この空間の雰囲気の湿度が低下する。置換工程(S8)の開始から予め定める期間が経過すると、乾燥工程(S9)への移行が可能になる。
図14に示すように、置換工程(S8)の開始から予め定める期間が経過すると(図1
4のE1でYES)、制御装置3は、TDLAS気体濃度計測ユニット11によって基板Wの上面の上面近接位置における水の濃度、すなわち湿度を計測する(計測工程。図14のE2)。そして、そのときの計測湿度が、閾値湿度(たとえば約5%)よりも低い場合(図14のE3でYES)には、制御装置3は、置換工程(S8)を終了し乾燥工程(S9)へと移行させる(図14のE4)。
一方、計測湿度が、閾値湿度(たとえば約5%)以上である場合(図14のE3でNO)には、図14の処理がリターンされ、この処理が繰り返し実行(ループ)される。すなわち、計測湿度が閾値湿度(たとえば約5%)未満に下がるまで乾燥工程(S9)には移行せず、置換工程(S8)が継続される。
次に、乾燥工程(低表面張力液体排除工程。図9のS9)について説明する。乾燥工程(S9)の開始に際して、制御装置3は、遮断部材昇降ユニット59を制御して、遮断板47を遮断位置(図2に破線で図示)までさらに下降させる。乾燥工程(S9)は、基板Wの上面から、パドル状の有機溶剤の液膜を液塊のまま排除する液塊排除工程と、基板Wを振り切り乾燥させるスピンドライ工程とを含む。液塊排除工程は、穴あけ工程と、穴拡大工程とを含む。まず穴あけ工程が実行され、穴あけ工程の終了後に穴拡大工程が実行される。
穴あけ工程は、パドル状の液膜の中央部に、液体が排除された円形の穴(すなわち乾燥領域)を形成する工程である。具体的には、制御装置3は、不活性ガスバルブ57を開く。これにより、上面ノズル49の第2の吐出口53aから気体(不活性ガス)が下向きに吐出される。このときの気体の吐出流量は、約50(リットル/分)〜100(リットル/分)である。気体の吹き付け圧力(ガス圧)によって、パドル状の液膜の中央部にある液体が吹き飛ばされて排除される。これにより、基板Wの上面中央部に穴が形成される。
穴拡大工程において、制御装置3は、スピンモータMを制御して、基板Wの回転速度を、所定の穴拡大速度(たとえば約200rpm)まで上昇させる。このとき、基板W上のパドル状の液膜に作用する遠心力により、穴が拡大し始める。そして、制御装置3は、穴あけ速度に達した後、基板Wの回転をさらに徐々に加速する。これにより、基板Wの全域に穴が拡大させられ、これにより、パドル状の液膜が全て基板W外に排出される。基板Wの上面全域に穴が拡大した後、制御装置3は、不活性ガスバルブ57を閉じて、第2の吐出口53aからの気体の吐出を停止させる。この穴の拡大の全期間においてパドル状の液膜は液塊状態を保持しているから、液塊分裂後の液体が基板Wの上面に残存しない。すなわち、穴あけ工程および穴拡大工程を実行することにより、液膜の液塊の分裂を防ぎながらパドル状の液膜を基板W上から排除できる。
穴拡大工程の終了後(液塊排除工程の終了後)には、制御装置3は、スピンドライ工程を実行する。具体的には、制御装置3は、スピンドライ速度(たとえば約2400rpm)まで基板Wをさらに加速させる。これにより、基板Wの上面上の液体が振り切られる。
スピンドライ工程の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、スピンモータMを制御してスピンチャック5の回転(すなわち、基板Wの回転)を停止させ、遮断板回転ユニット58を制御して遮断板47の回転を停止させ、かつ、遮断部材昇降ユニット59を制御して遮断板47を上昇させ、退避位置へと退避させる。さらに、制御装置3は、全てのガード64〜66を下位置に配置する(図9のS10)。その後、基板搬送ロボットCRが、処理ユニット2に進入して、処理済みの基板Wを処理ユニット2外へと搬出する(図9のS11)。搬出された基板Wは、基板搬送ロボットCRからインデクサロボットIRへと渡され、インデクサロボットIRによって、基板収容器Cに収納される。
前述のように、置換工程(S8)の開始から予め定める期間の経過時において、計測湿度が閾値湿度(たとえば約5%)よりも低い場合のみ、乾燥工程(S9)へと移行し、計測湿度が、閾値湿度(たとえば約5%)以上である場合には、置換工程(S8)が継続される。そのため、基板Wの上面に存在する低表面張力液体に水が混じっていない状態で、基板Wの上面から液体の有機溶剤が排除されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
以上のように、この実施形態によれば、発光窓84と受光窓87との間に形成される光路89が、チャンバ4内の上方空間SP(とくに上面近接位置)を通過するように配置される。そして、光路89の周囲の雰囲気のアンモニア濃度および湿度が、TDLAS気体濃度計測部83によって計測される。TDLAS方式によって光路89の周囲の雰囲気を計測する。そのため、上方空間SPに存在する処理液によらずに、かつ周辺部材(ノズル21,31,41やノズルアーム24,34,44)との干渉を回避しながら、アンモニア濃度および湿度のそれぞれを、精度良く計測できる。
また、TDLAS方式による計測が高速応答性を有しているので、アンモニア濃度および湿度を短時間で計測することができ、これにより、アンモニア濃度および湿度に応じた処理を、遅れなく実行できる。
<第2の実施形態>
図15は、この発明の第2の実施形態に係る処理ユニット202の内部を水平方向に見た模式図である。図16は、処理ユニット202において実行される基板処理例の置換工程(S9)を説明するための模式図である。
第2の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する部分には、図1〜図14の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
第2の実施形態に係る処理ユニット202が、第1の実施形態に係る処理ユニット2と相違する点は、遮断部材9(図2参照)を廃止すると共に、上面ノズル49(図2参照)に代えて、有機溶剤を吐出するための有機溶剤ノズル203を設けた点である。図15の例では、有機溶剤ノズル203は、第2のノズルアーム34によって支持されている。
有機溶剤ノズル203は、たとえば、連続流の状態で液体状の有機溶剤を吐出するストレートノズルである。有機溶剤は、たとえばIPA(isopropyl alcohol)であるが、このような有機溶剤として、IPA以外に、たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、EG(エチレングリコール)およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)を例示できる。また、有機溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけでなく、他の成分と混合した液体であってもよい。たとえば、IPAとアセトンの混合液であってもよいし、IPAとメタノールの混合液であってもよい。
有機溶剤ノズル203は、たとえば基板Wの上面に垂直な方向に処理液を吐出する垂直姿勢で第2のノズルアーム34に取り付けられている。有機溶剤ノズル203には、有機溶剤供給源からの有機溶剤が導かれる有機溶剤配管204が接続されている。有機溶剤配管204の途中部には、有機溶剤配管204を開閉するための有機溶剤バルブ205が介装されている。有機溶剤バルブ205が開かれることにより、有機溶剤ノズル203から有機溶剤が下方に向けて吐出される。
処理ユニット202では、図9に示される基板処理例と同等の基板処理例が実行される。
置換工程(図9のS8)において、制御装置3は、基板Wの回転をパドル速度(零または低速の低回転速度(たとえば約10〜100rpm))に維持しながら、有機溶剤バルブ205を開く。これにより、図16に示すように、有機溶剤ノズル203から基板Wの上面中央部に向けて有機溶剤が吐出される。これにより、基板Wの上面上のリンス液が有機溶剤に置換され、基板Wの上面の全域を覆うパドル状の有機溶剤の液膜が形成される。その後、このパドル状の有機溶剤の液膜が、基板Wの全域を覆う状態のまま保持される。有機溶剤の供給を停止しても有機溶剤が液切れしないようであれば、有機溶剤の供給を停止してもよい。しかしながら、有機溶剤の供給を停止すると有機溶剤が液切れするようであれば、有機溶剤の供給が続行される。
図9に示す基板処理例の間の全期間に亘って、天井に取り付けられているFFU15から、低湿度の清浄空気(すなわち、乾燥気体)が上方空間SPに供給されている。上方空間SPへの低湿度空気の供給に伴い、上方空間SPの雰囲気の湿度が低下する。置換工程(図9のS8)の開始から予め定める期間が経過すると、乾燥工程(図9のS9)への移行が可能になる。置換工程(図9のS8)から乾燥工程(図9のS9)に移行するか否かは、図14を用いて説明した処理に基づいて決定される。
第2の実施形態においても、第1の実施形態で述べた作用効果と同等の作用効果を奏する。
<変形処理例>
処理ユニット2,202において実行される基板処理例では、置換工程(図9のS8)から乾燥工程(図9のS9)への移行時に、図14に示す処理を実行するものとして説明したが、図14に示す処理は、パドルリンス工程(図9のS7)から置換工程(低表面張力液体供給工程。図9のS8)への移行時に行ってもよい。さらには、リンス工程(図9のS6)からパドルリンス工程(図9のS7)への移行時に行ってもよい。すなわち、この変形処理例では、図14に示す処理が、置換工程(図9のS8)に先立って実行される。以下、パドルリンス工程(図9のS7)から置換工程(図9のS8)への移行時に図14に示す処理を行う場合について説明する。
パドルリンス工程(図9のS7)の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、TDLAS気体濃度計測ユニット11によって基板Wの上面の上面近接位置における水の濃度、すなわち湿度を計測する。そして、そのときの計測湿度が、閾値湿度(たとえば、約30%〜40%の範囲の所定濃度)よりも低い場合には、制御装置3は、パドルリンス工程(図9のS7)を終了し置換工程(図9のS8)へと移行させる。
一方、計測湿度が、閾値湿度(たとえば、約30%〜40%の範囲の所定濃度)よりも高い場合には、図14の処理がリターンされ、この処理が繰り返し実行(ループ)される。すなわち、計測湿度が閾値湿度(たとえば、約30%〜40%の範囲の所定濃度)に下がるまで置換工程(図9のS8)には移行せず、パドルリンス工程(図9のS7)が継続される。
この変形処理例では、湿度計測工程で計測された湿度が所定の湿度よりも低い場合のみ、置換工程(図9のS8)が実行される。基板Wの上面に存在する有機溶剤に水が混じっていない状態で置換工程(図9のS8)以降の処理が実行されるので、パターン倒壊を抑制または防止できる。
<その他の変形処理例>
また、第1および第2の実施形態において、乾燥工程(図9のS9)において液塊排除工程を実行せずに、スピンドライ工程のみで、基板の上面から有機溶剤を排除(乾燥)するようにしてもよい。この場合、スピンモータMのみが、有機溶剤排除ユニットに相当する。この場合、置換工程(図9のS8)において有機溶剤の液膜が必ずしもパドル状を呈している必要がないから、置換工程(図9のS8)におけて液処理速度と同等の回転速度で基板Wを回転させることもでき、この場合には、パドルリンス工程(図9のS7)を省略してもよい。
<第3の実施形態>
図17は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置301を上から見た模式図である。図18は、基板処理装置301に備えられた複数の処理ユニット302の内部を水平方向に見た模式図である。
第3の実施形態において、前述の第1の実施形態と共通する部分には、図1〜図14の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
第3の実施形態に係る基板処理装置301が、第1の実施形態に係る基板処理装置1と相違する点は、TDLAS気体濃度計測ユニットを各処理ユニットに設けるのではなく、複数の処理ユニット302のチャンバ4内の気体の濃度を、TDLAS気体濃度計測ユニット311で計測するようにした点である。すなわち、TDLAS気体濃度計測ユニット311は、複数チャンバ濃度計測部として機能する。
処理ユニット302は、TDLAS気体濃度計測ユニット11(図2参照)を備えていない点を除いて、処理ユニット2と同等の構成である。図18では、処理ユニット302の詳細な構成の図示は省略している。
TDLAS気体濃度計測ユニット311は、発光部381と、受光部382と、TDLAS気体濃度計測部383とを含む。図18には、1つのTDLAS気体濃度計測ユニット311の計測対象となる処理ユニット302の個数が、たとえば2つである場合を示している。
発光部381は、各処理ユニット302のチャンバ外に配置された発光ダイオード(発光ダイオードLD1,LD2)と、各処理ユニット302のチャンバ4内に配置された発光窓(第1の窓)84と、発光ダイオードからの光を発光窓84に導く導光ケーブル385とを含む。発光ダイオードを有するユニットの個数は、処理ユニット302の個数に関係なく1つのみである。導光ケーブル385は、先端側が分岐して、各処理ユニット302内の発光窓84に接続されている。すなわち、導光ケーブル385は、複数の発光窓84と発光ダイオードLD1,LD2とを接続している。導光ケーブル385の先端側が分岐している点を除いて、導光ケーブル385は導光ケーブル85(図2等参照)と同等の構成である。
受光部382は、各処理ユニット302に設けられている。受光部382は、受光部82と同等の構成である。受光部382は、チャンバ4内に配置された受光窓87と、発光ダイオードから発せられ受光窓87に入る光を受ける受光ダイオードPDとを含む。
図18の左側に示す処理ユニット302を第1の処理ユニット302Aとし、図19の右側に示す処理ユニット302を第2の処理ユニット302Bとする。このとき、第1の処理ユニット302Aの受光ダイオードPDを第1の受光ダイオードPD1とし、第2の処理ユニット302Bの受光ダイオードPDを第2の受光ダイオードPD2とする。このとき、発光ダイオードLD1,LD2を発光させることにより、第1の処理ユニット302Aのチャンバ(第1のチャンバ)4内に、発光窓84と受光窓87とを結ぶ光路(第3の光路)89が形成され、かつ第2の処理ユニット302Bのチャンバ(第2のチャンバ)4内に、発光窓84と受光窓87とを結ぶ光路(第4の光路)89が形成される。
TDLAS気体濃度計測部383は、各処理ユニット302に設けられた受光部382の受光ダイオードPDで検出された波形(吸収信号波形)に基づいて、各処理ユニット302のチャンバ4内の気体の濃度(各光路89(第3および第4の光路)の周囲の雰囲気に含まれる気体の濃度)を計測する。TDLAS気体濃度計測部383の計測対象が複数の処理ユニット302に跨る点を除いて、TDLAS気体濃度計測部383は第1の実施形態に係るTDLAS気体濃度計測部83と同等の構成である。
第3の実施形態においても、第1の実施形態で述べた作用効果と同等の作用効果に加えて、下記の作用効果を奏する。
すなわち、この実施形態では、1つのTDLAS気体濃度計測ユニット311を用いて複数の処理ユニット302のチャンバ4の各々において、当該チャンバ4内の雰囲気の気体の濃度を計測できる。これにより、TDLAS気体濃度計測ユニットを処理ユニットごとに設ける場合と比較して、発光ダイオードのユニット個数およびTDLAS気体濃度計測部383の個数を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
1つのTDLAS気体濃度計測ユニット311の計測対象となる処理ユニット302の個数が3以上であってもよいのはむろんのことである。すなわち、複数気体濃度計測部が、2としたが、3以上であってもよい。
<変形例>
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、図19に示す発光部81Aのように、発光ダイオードLD1,LD2と発光窓(第2の窓)84との間に導光ケーブル85,385(図2、図18参照)が介在しておらず、発光ダイオードLD1,LD2から発せられた光が直接発光窓84に入光してもよい。この場合、発光ダイオードLD1,LD2が、チャンバ4内に配置されることになる。
また、図19において二点鎖線で示すように、発光窓84に対し受光側に、発光窓84を開閉するためのシャッタ401が設けられていてもよい。また、受光窓87に対し発光側に、受光窓87を開閉するためのシャッタ402が設けられていてもよい。シャッタ401,402は、発光ダイオードLD1,LD2から光が発せられる場合(すなわち、TDLAS気体濃度計測ユニットを用いた濃度計測を行う場合)だけ開状態となり、それ以外の状態では、閉状態とされている。シャッタ401,402の双方が設けられていてもよいし、シャッタ401,402の一方のみが設けられていてもよい。この場合、計測のために必要なときだけ、発光窓84の受光側および/または受光窓87の発光側が開き、それ以外のときには、発光窓84の受光側および/または受光窓87の発光側は閉塞している。そのため、発光窓84および/または受光窓87を清浄な状態に保つことができ、ゆえに、TDLAS気体濃度計測ユニットを用いた濃度計測の精度を向上させることができる。
また、図20に示すように、発光部および受光部が反射型であってもよい。すなわち、発光窓84(発光部81)と受光窓87(受光部82,382)との間に鏡403が配置されていてもよい。この場合、発光窓84(発光部81)と受光窓87(受光部82,382)を、図20に示すように、回転軸線A1に対し、同一の側に集約して配置することも可能である。この場合、図3に示す第1の実施形態の場合と比較して、光路89の距離を2倍稼ぐことができ、これにより、より一層高精度な計測が可能になる。
また、前述の各実施形態では、発光部81(発光窓84、導光ケーブル85および第1のカバー86)や、受光部82,382(受光窓84、第2のカバー88および受光ダイオードPD)が、専用の保持器でなく、ガードに支持されていてもよい。
この一例として、図21には、全てのガード64,65,66の内周端部64a,65a,66aに発光ダイオードLD1,LD2および受光ダイオードPDを埋設している。そして、発光ダイオードLD1,LD2および受光ダイオードPDが、スピンチャック5および上方空間SPを挟んで、互いに横方向に対向するように配置されている。しかし、全てのガード64,65,66に埋設されている必要はなく、少なくとも1つのガード64,65,66の内周端部64a,65a,66aに埋設されていればよい(少なくとも最も外側のガードに埋設されていることが望ましい)。また、導光ケーブル85,385がガード64〜66に埋設され、ガード64〜66の内周端部64a,65a,66aから、導光ケーブル85,385の先端面と受光ダイオードPDとが、互いに横方向に対向していてもよい。
また、発光部81および受光部82,382をガードに設ける場合、最も外側のガードの昇降軸から上方に拡張するように支持部を設け、その支持部に、発光部81および受光部82,382を支持させるようにしてもよい。
また、前述の各実施形態では、TDLAS気体濃度計測ユニット11,311の計測対象を、アンモニアおよび水の合計2種類の気体とする場合を例に挙げて説明したが、1種類の気体を計測対象としても良いし、3種類以上であってもよい。TDLAS気体濃度計測ユニット11,311によって計測可能な気体として、HF、HCL、HF、CO2、CO、H2S、CH4、HCN等を例示できる。たとえばHFの吸収体の波長は約1.3μmである。
計測対象の気体が1種類である場合には、1つの発光部に含まれるLEDの個数は1つで足りる。計測対象の気体が複数である場合には、少なくともその種類に応じた個数のLEDが、1つの発光部に含まれる。
なお、前述の各実施形態において、薬液(第1および第2の薬液)として、それぞれ、SC1およびSC2を例に挙げて説明したが、薬液は、たとえば、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、および腐食防止剤の少なくとも1つを含む液であってもよい。
さらには、処理カップ10が3段のカップである場合を例に挙げて説明したが、処理カップ10は、単カップであってもよいし、2段のカップであってもよいし、4段以上の多段カップであってもよい。
また、前述の実施形態において、基板処理装置1が半導体ウエハからなる基板Wの表面を処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置が、液晶表示装置用基板、有機EL(electrolumineScence)表示装置などのFPD(Flat Panel DiSplay)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板を処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
3 :制御装置
4 :チャンバ
5 :スピンチャック(基板保持ユニット)
52 :第1のノズル配管(表面張力液体供給ユニット)
53 :第2のノズル配管(表面張力液体排除ユニット)
81 :発光部
81A :発光部
82 :受光部
83 :TDLAS気体濃度計測部
84 :発光窓(第1の窓、第2の窓)
87 :受光窓(第2の窓)
89 :光路
301 :基板処理装置
302 :処理ユニット
311 :TDLAS気体濃度計測ユニット
381 :発光部
382 :受光部
383 :TDLAS気体濃度計測部
401 :シャッタ
402 :シャッタ
A1 :回転軸線
LD1 :第1の発光ダイオード
LD2 :第2の発光ダイオード
M :スピンモータ(表面張力液体排除ユニット)
PD :受光ダイオード
PD1 :第1の受光ダイオード
PD2 :第2の受光ダイオード
W :基板

Claims (17)

  1. チャンバと、
    前記チャンバ内に収容され、基板を保持するための基板保持ユニットと、
    発光ダイオードを有する発光部と、前記発光ダイオードからの光を受ける受光ダイオードを有する受光部と、前記発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される光路であって、前記チャンバ内の所定領域を通過するように配置された光路の周囲の雰囲気に含まれる所定の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測するTDLAS気体濃度計測部とを有するTDLAS気体濃度計測ユニットとを含む、基板処理装置。
  2. 前記所定領域が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間に設けられている、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状のガードをさらに含み、前記発光部および前記受光部が、前記チャンバ内において前記ガードの外側に配置されていて、
    前記ガードには、前記発光ダイオードの発光波長が透過可能な材質を用いて形成された透過窓であって、前記光路が通過する透過窓が形成されている、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記ガードを、前記基板の周縁部から飛散する処理液を捕獲可能な上位置と、前記上位置よりも下方に設定された下位置であって、前記基板の周縁部の側方から下方に退避した下位置との間で、前記基板保持ユニットに対して昇降させるガード昇降ユニットをさらに含み、
    前記ガードが前記上位置に位置する場合に、前記光路が前記透過窓を透過する、請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記基板保持ユニットの周囲を取り囲む筒状のガードをさらに含み、
    前記発光部および前記受光部が前記ガードに支持されている、請求項2に記載の基板処理装置。
  6. 前記発光部および前記受光部が、前記ガードの内周端部に埋設されている、請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記発光部が、第1の発光ダイオードと、前記第1の発光ダイオードとは発光波長の異なる第2の発光ダイオードとを含み、
    前記TDLAS気体濃度計測部が、前記第1の発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される第1の光路の周囲の雰囲気に含まれる第1の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測し、かつ前記第2の発光ダイオードと前記受光ダイオードとの間に形成される第2の光路の周囲の雰囲気に含まれる第2の種類の気体の濃度をTDLAS方式で計測する複数気体濃度計測部を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記チャンバが、互いに異なる第1のチャンバおよび第2のチャンバを含み、
    前記受光部が、前記第1のチャンバに配置された第1の受光ダイオードと、前記第2のチャンバに配置された第2の受光ダイオードとを含み、
    前記TDLAS気体濃度計測部が、前記発光ダイオードと前記第1の受光ダイオードとの間に形成される第3の光路であって、前記第1のチャンバの内部空間を通過するように配置された第3の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測し、かつ前記発光ダイオードと前記第2の受光ダイオードとの間に形成される第4の光路であって、前記第2のチャンバの内部空間を通過するように配置された第4の光路の周囲の雰囲気に含まれる所定気体の濃度をTDLAS方式で計測する複数チャンバ濃度計測部
    を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記発光ダイオードが、前記チャンバ外に配置されており、
    前記発光部が、前記チャンバ内に配置された第1の窓と、前記発光ダイオードからの光を前記第1の窓に導く導光ケーブルとをさらに有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 前記受光部および前記発光部の少なくとも一方、当該一方よりも他方側に配置された第2の窓を有しており、
    前記受光部および前記発光部の少なくとも前記一方に配置され、前記第2の窓を開閉するシャッタをさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  11. 前記基板の上面の着液位置に向けて処理液を吐出するノズルをさらに含み、
    前記光路が、平面視で、前記基板の上面における処理液の着液位置を回避した位置に配置されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  12. 前記発光ダイオードが、アンモニアの吸収帯の波長を発光するように設けられている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  13. 前記発光ダイオードが、水の吸収帯の波長を発光するように設けられている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  14. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に、水よりも低い低表面張力を有する低表面張力液体を供給するための低表面張力液体供給ユニットと、
    前記基板の上面に存在している低表面張力液体を前記基板の上面から排除するための低表面張力液体排除ユニットと、
    前記低表面張力液体排除ユニットを制御する制御装置とをさらに含み、
    前記制御装置が、前記TDLAS気体濃度計測ユニットによって、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に低表面張力液体が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を計測する湿度計測工程を実行し、
    前記制御装置が、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記低表面張力液体排除ユニットにより前記基板の上面から低表面張力液体を排除する低表面張力液体排除工程を実行し、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体排除工程を実行しない、請求項1〜13のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  15. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に、リンス液よりも低い低表面張力を有する低表面張力液体を供給するための低表面張力液体供給ユニットと、
    前記基板の上面に存在している低表面張力液体を前記基板の上面から排除するための低表面張力液体排除ユニットと、
    前記低表面張力液体供給ユニットを制御する制御装置とをさらに含み、
    前記制御装置が、前記TDLAS気体濃度計測ユニットによって、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を計測する湿度計測工程を実行し
    前記制御装置が、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記低表面張力液体供給ユニットにより前記基板の上面に低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程を実行し、前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体供給工程を実行しない、請求項1〜13のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  16. 基板保持ユニットに保持されている基板の上面に低表面張力液体が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を、TDLAS方式で計測する湿度計測工程と、
    前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、低表面張力液体排除ユニットにより前記基板の上面から低表面張力液体を排除する低表面張力液体排除工程とを含み、
    前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体排除工程を実行しない、基板処理方法。
  17. 基板保持ユニットに保持されている基板の上面にリンス液が存在している状態において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面の上方の上方空間における湿度を、TDLAS方式で計測する湿度計測工程と、
    前記湿度計測工程で計測された前記湿度が所定の湿度よりも低い場合に、前記基板の上面に低表面張力液体を供給する低表面張力液体供給工程とを含み、
    前記湿度計測工程で計測された前記湿度が前記所定の湿度よりも高い場合に、前記低表面張力液体供給工程を実行しない、基板処理方法。
JP2017228040A 2017-11-28 2017-11-28 基板処理装置および基板処理方法 Active JP6894830B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017228040A JP6894830B2 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 基板処理装置および基板処理方法
TW107138388A TWI686891B (zh) 2017-11-28 2018-10-30 基板處理裝置及基板處理方法
PCT/JP2018/040409 WO2019107048A1 (ja) 2017-11-28 2018-10-30 基板処理装置および基板処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017228040A JP6894830B2 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 基板処理装置および基板処理方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019102482A JP2019102482A (ja) 2019-06-24
JP2019102482A5 JP2019102482A5 (ja) 2020-10-15
JP6894830B2 true JP6894830B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=66664831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017228040A Active JP6894830B2 (ja) 2017-11-28 2017-11-28 基板処理装置および基板処理方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6894830B2 (ja)
TW (1) TWI686891B (ja)
WO (1) WO2019107048A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022052835A (ja) * 2020-09-24 2022-04-05 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板位置調整方法
JP2022175030A (ja) * 2021-05-12 2022-11-25 東京エレクトロン株式会社 基板を処理する装置、及び処理ガスの温度、濃度を測定する方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080123712A1 (en) * 2006-06-15 2008-05-29 Spectrasensors, Inc. Measuring water vapor in high purity gases
JP2009200193A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2017157800A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 東京エレクトロン株式会社 液処理方法、基板処理装置、及び記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019107048A1 (ja) 2019-06-06
TWI686891B (zh) 2020-03-01
TW201926508A (zh) 2019-07-01
JP2019102482A (ja) 2019-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6057334B2 (ja) 基板処理装置
US10115610B2 (en) Substrate processing apparatus
TWI618114B (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
JP7034634B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
US20160314958A1 (en) Substrate cleaning apparatus, substrate cleaning method, and computer-readable storage medium
JP6626762B2 (ja) 基板処理装置
US8654325B2 (en) Substrate processing apparatus, substrate processing method, and computer-readable storage medium having program for executing the substrate processing method stored therein
KR20080028921A (ko) 액처리 장치 및 액처리 방법
JP6894830B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
US20080047577A1 (en) Substrate Cleaning Device and Cleaning Method Thereof
KR102301798B1 (ko) 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
JP7042704B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3768440B2 (ja) 基板周縁処理装置および基板周縁処理方法
JP2009267101A (ja) 基板処理装置
JP7017343B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2010010433A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
US10727043B2 (en) Substrate processing method and substrate processing apparatus
JP6948894B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2018129432A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP6429314B2 (ja) 基板処理システム
TW202036674A (zh) 基板處理方法以及基板處理裝置
JP6016096B2 (ja) 基板処理装置
JP6499472B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR20070063648A (ko) 웨이퍼 세정장치의 브러쉬 감지장치 및 이를 이용한 브러쉬감지방법
KR101478148B1 (ko) 매엽식 세정장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6894830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150