メモリ・セルの論理状態は、本開示の態様による結合容量を用いた自己参照センシング・スキームを用いることによって読み出され得る。たとえば、メモリ・セルは、(たとえば、センス信号を生成するために)初めてアクセスされてよく、結果として生じる信号は、センス・コンポーネントの第1のノードまたは端子において生成される。同じメモリ・セルは、(たとえば、初回の後で、センス信号を生成するために)2回目にアクセスされてよく、結果として生じる信号は、センス・コンポーネントの第2のノードまたは端子において生成される。第1のノードおよび第2のノードは、第1のノードにおいて生成される信号と第2のノードにおいて生成される信号が互いと相互作用され得るように、(たとえば、センス・コンポーネントのキャパシタ素子によって、またはセンス・コンポーネントのサブコンポーネント間に構成された真性容量によって)互いに容量的に結合されてよい。言い換えれば、第1のノードにおいて生成される信号は、第2のノードにおいて変化(たとえば、電圧の変化または電荷の変化)を引き起こしてよく、第2のノードにおいて生成される信号は、第1のノードにおける変化(たとえば、電圧の変化または電荷の変化)を引き起こしてよい。センス・コンポーネントのノードにおける結果として生じる信号は、メモリ・セルに当初記憶される論理状態を決定するために分析(たとえば、比較)されてよい。
一実施例として、強誘電体メモリ・セルに印加されると、正に分極されたメモリ・セルを検知するために正のセンス電圧を使用する自己参照読み出し動作は、センス・コンポーネントの第1のノードと第2のノードの両方における変位信号を記憶することがある。一方、負に分極されたメモリ・セルを検知するために正のセンス電圧を使用する自己参照読み出し動作は、センス・コンポーネントの第1の端子に変位信号および分極信号を、センス・コンポーネントの第2の端子に変位信号を記憶することがある。さまざまなセンシング・スキームでは、同じメモリ・セルの第1のアクセシングおよび第2のアクセシングによって生成される信号間の差、またはその欠如(たとえば、生成される電圧の差または生成される電荷の差)は、メモリ・セルに当初記憶される論理状態を決定するために使用されることがある。同じメモリ・セルは、センス信号と基準信号の両方のためにアクセスされるので、回路経路抵抗、真性容量、コンポーネント挙動、およびコンポーネント変動などによる影響は、第1のセンシングと第2のセンシングとの間で軽減または相殺され得る(たとえば、同じメモリ・セルの第1のセンシングおよび第2のセンシング中、影響が同じまたは実質的に同じであり得るので)。
アクセス動作がメモリ・セルの状態(たとえば、電荷状態、分極状態、または抵抗状態)を変更しない実施例では、自己参照読み出し動作は、センス信号を(たとえば、第1のアクセス動作によって)生成し、このセンス信号に類似した(たとえば、これと実質的に同じ)基準信号を(たとえば、第2のアクセス動作によって)生成することがある。しかしながら、いくつかのセンス・コンポーネントは、メモリ・セルに記憶された論理状態を検出するために、センス信号と基準信号との間の差に依拠することがある。そのようなセンス・コンポーネントの場合、そのような自己参照読み出し動作を用いて論理状態を検出した結果(たとえば、センス信号と基準信号が類似しているまたは実質的に同一である場合)は、不確定であってよい。言い換えれば、そのようなセンス・コンポーネントは、センス信号と基準信号との間の差が小さすぎるので、またはセンス信号と基準信号との間の任意の検出された差が、メモリ・セルに当初記憶される論理状態以外の要因(たとえば、信号ノイズ、信号公差、または他の動作変動)に関連し得るので、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することが可能でないことがあり、したがって、エラーを読み出す傾向がある。これらの問題は、いくつかの実施例では、複数の基準信号を生成すること(たとえば、メモリ・セルを複数回読み出して、複数の論理状態に対応する基準信号を生成すること)を含む読み出し動作によって克服されることがあるが、そのような動作は、比較的遅くてもよいし、比較的高い電力消費量と関連づけられてもよい。
本開示の実施例によれば、センス・コンポーネントは、センス・コンポーネントの第1のノードとセンス・コンポーネントの第2のノードとの間の容量結合(たとえば、第1のノードと第2のノードとの間の容量)を含んでよい。容量結合は、センス・コンポーネントのキャパシタ素子であってもよいし、センス・コンポーネントの要素間の真性容量(たとえば、センス・コンポーネントの2つのアンプ間に構成された真性容量)であってもよい。そのような容量結合をもつセンス・コンポーネントを構成することによって、第1のノードにおいて生成される信号は、第2のノードにおいて生成される信号に影響を及ぼすことがあり、その逆も同様である。本明細書において説明されるように、そのような容量結合によって提供される影響は、たとえば、さもなければ不確定であろう自己参照のための読み出し動作の使用を可能にし得る。
たとえば、そのような自己参照読み出し動作を用いてメモリ・セルによって記憶される論理状態を検出するために、第1の信号は、(たとえば、メモリ・セルまたは関連づけられたアクセス・ラインが第1のノードに結合される間)第1のアクセス動作を用いてメモリ・セルにアクセスすることによって第1のノードにおいて生成されてよい。第2の信号は、(たとえば、メモリ・セルまたは関連づけられたアクセス・ラインが第2のノードに結合される間)第2のアクセス動作を用いてメモリ・セルにアクセスすることによって第2のノードにおいて生成されてよい。第1のノードと第2のノードとの間の容量結合によってサポートされるとき、第2の信号は、第1の信号および容量結合に少なくとも一部は基づいてよい。たとえば、第2の信号は、第1の信号が第1のノードに存在しなかった場合、またはセンス・コンポーネントが第1のノードと第2のノードとの間の容量結合を含まなかった場合よりも、高いまたは低い電荷もしくは電圧を有してよい。
追加的または代替的に、第2のノードにおいて第2の信号を生成することは、第1のノードにおける信号を変更してよい(たとえば、第1のノードにおける電圧を変更することまたは第1のノードにおける電荷の状態を変更すること)。したがって、さもなければ類似の(たとえば、実質的に等しい)信号になるであろうアクセス動作の実施例では、本明細書において説明される容量結合は、センス・コンポーネントの第1のノードおよび第2のノードにおける信号を十分異ならせることがあり(たとえば、論理状態を検出するために読み出し動作において第1のノードおよび第2のノードにおける信号が使用されるときに)、そのような差は、メモリ・セルにおいて当初記憶される論理状態を検出するためにセンス・コンポーネントによって活用されてよい。
一実施例では、本開示による装置は、メモリ・セルと、入出力コンポーネントと、メモリ・セルおよび入出力コンポーネントに結合されたセンス・コンポーネントとを含んでよい。センス・コンポーネントは、センス・アンプと、センス・アンプおよびメモリ・セルにまたはこれらの間に結合された第1のノードと、センス・アンプおよびメモリ・セルにまたはこれらの間に結合された第2のノードであって、第1のノードに容量的に結合された第2のノードとを含んでよい。センス・コンポーネントは、第1のノードにおける信号および第2のノードにおける信号に少なくとも一部は基づいてメモリ・セルの論理状態を決定するように構成されてよい。
いくつかの実施例では、センス・コンポーネントは、第1のノードおよび第2のノードにまたはこれらの間に結合された第1のスイッチング・コンポーネントをさらに含む。第1のスイッチング・コンポーネントは、容量結合の程度を可能にする、不可能にする、または調整することなど、第1のノードとの第2のノードの容量結合を選択的に調整するように構成されてよい。
いくつかの実施例では、第2のノードは、センス・コンポーネントのキャパシタ素子を通して第1のノードに容量的に結合される。いくつかの実施例では、第2のノードは、センス・アンプの第1のアンプとセンス・アンプの第2のアンプとの間の真性容量を通して第1のノードに容量的に結合され、この真性容量は、第1のノードを第2のノードに容量的に結合させるように構成される。
いくつかの実施例では、装置は、メモリ・セルおよび第1のノードにまたはこれらの間に結合された第2のスイッチング・コンポーネントをさらに含む。第2のスイッチング・コンポーネントは、メモリ・セルを第1のノードと選択的に結合させるように構成されてよい。いくつかの実施例では、装置は、メモリ・セルおよび第2のノードにまたはこれらの間に結合された第3のスイッチング・コンポーネントをさらに含む。第3のスイッチング・コンポーネントは、メモリ・セルを第2のノードと選択的に結合させるように構成されてよい。
いくつかの実施例では、第1のノードは、接地電圧源に容量的に結合されてよい。追加的または代替的に、いくつかの実施例では、第2のノードは、接地電圧源に容量的に結合される。
別の実施例では、本開示による方法は、メモリ・セル上で読み出し動作を実行することを含んでよく、メモリ・セルは、第1のアクセス・ラインおよび第2のアクセス・ラインに結合されてよい。方法は、センス・アンプの第1のノードがメモリ・セルに結合される間、センス・アンプの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成することと、センス・アンプの第2のノードがメモリ・セルに結合される間、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することとを含んでよい。第2のセンス信号は、第1のセンス信号と、センス・アンプの第1のノードとセンス・アンプの第2のノードとの間の容量結合に少なくとも一部は基づいてよい。たとえば、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第1のノードにおける電圧の変化を引き起こすことがある。
方法は、第1のセンス信号を生成することと第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいて、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することをさらに含んでよい。たとえば、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することは、センス・アンプの第1のノードの電圧をセンス・アンプの第2のノードの電圧と比較することを含んでよい。
いくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、メモリ・セルおよびセンス・アンプにまたはこれらの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第1の電荷を構築することを含み、この第1の電荷は、メモリ・セルによって記憶される論理状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づく。いくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、メモリ・セルおよびセンス・アンプにまたはこれらの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第2の電荷を構築することを含み、この第2の電荷は、メモリ・セルによって記憶される基準状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づく。
いくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第1のノードおよびメモリ・セルにまたはこれらの間に結合された第1のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化することを含み、この第1のスイッチング・コンポーネントは、センス・アンプの第1のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成される。いくつかの実施例では、方法は、第1のセンス信号を生成した後で第2のセンス信号を生成する前に第1のスイッチング・コンポーネントを非アクティブ化することを含む。
いくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第2のノードおよびメモリ・セルにまたはこれらの間に結合された第2のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化することであって、この第2のスイッチング・コンポーネントは、センス・アンプの第2のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成される、アクティブ化することを含む。いくつかの実施例では、第2のスイッチング・コンポーネントは、第1のセンス信号の生成中に非アクティブ化される。
いくつかの実施例では、方法は、第2のセンス信号を生成した後でメモリ・セルによって記憶される論理状態を決定する前に第3のスイッチング・コンポーネントを非アクティブ化することであって、この第3のスイッチング・コンポーネントは、容量結合とセンス・アンプの第1のノードまたはセンス・アンプの第2のノードのうちの1つにまたはこれらの間に結合される、非アクティブ化することを含む。第3のスイッチング・コンポーネントは、容量結合と、センス・アンプの第1のノードまたはセンス・アンプの第2のノードのうちの1つを選択的に結合させるように構成されてよい。
別の実施例では、本開示による装置は、第1のアクセス・ラインを介してメモリ・セルと電子通信するセンス・コンポーネントと、センス・コンポーネントの第1のノードとセンス・コンポーネントの第2のノードとの間の容量と、センス・コンポーネントおよびメモリ・セルと電子通信するコントローラとを含む。コントローラは、装置に、メモリ・セルがセンス・コンポーネントの第1のノードに結合される間、センス・コンポーネントの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成させ、メモリ・セルがセンス・コンポーネントの第2のノードに結合される間、センス・コンポーネントの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成させるように動作可能であってよい。第2のセンス信号は、生成された第1のセンス信号と、センス・コンポーネントの第1のノードとセンス・コンポーネントの第2のノードとの間の容量に少なくとも一部は基づいてよい。たとえば、センス・コンポーネントの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することは、センス・コンポーネントの第1のノードにおける電圧の変化を引き起こすことがある。
コントローラも、装置に、第1のセンス信号を生成することと第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいて、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定させるように動作可能であってよい。いくつかの実施例では、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することは、センス・コンポーネントの第1のノードの電圧をセンス・コンポーネントの第2のノードの電圧と比較することを含む。
いくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、メモリ・セルおよびセンス・コンポーネントにまたはこれらの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第1の電荷を構築することであって、この第1の電荷は、メモリ・セルによって記憶される論理状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づく、構築することを含む。いくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、メモリ・セルおよびセンス・コンポーネントにまたはこれらの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第2の電荷を構築することであって、この第2の電荷は、メモリ・セルによって記憶される基準状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づく、構築することを含む。
上記で紹介された本開示の特徴は、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートするメモリ・アレイ、メモリ回路、およびメモリ・セル挙動の文脈で、図1〜図4を参照してさらに説明される。次いで、具体的な実施例が、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする関連づけられた読み出し動作タイミング図とともに特定の回路を示す図5〜図6Bを参照して説明される。本開示のこれらおよび他の特徴は、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする装置図、システム図、およびフローチャートを示す図7〜図11を参照してさらに説明される。
図1は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする例示的なメモリ・デバイス100を示す。メモリ・デバイス100は、電子メモリ装置とも呼ばれることがある。メモリ・デバイス100は、異なる論理状態を記憶するようにプログラム可能であるメモリ・セル105を含む。いくつかの場合では、メモリ・セル105は、論理0および論理1と示される2つの論理状態を記憶するようにプログラム可能であってよい。いくつかの場合では、メモリ・セル105は、3つ以上の論理状態を記憶するようにプログラム可能であってよい。さまざまな実施例では、メモリ・セル105としては、容量性メモリ素子、強誘電体メモリ素子、抵抗性素子、または自己選択メモリ素子があり得る。
いくつかの実施例では、メモリ・セル105は、プログラム可能な論理状態を表す電荷を記憶することがある(たとえば、キャパシタに電荷を記憶すること)。一実施例では、充電されたキャパシタおよび充電されていないキャパシタはそれぞれ、2つの論理状態を表すことがある。別の実施例では、正に荷電されたキャパシタおよび負に荷電されたキャパシタがそれぞれ、2つの論理状態を表すことがある。DRAMアーキテクチャまたはFeRAMアーキテクチャは、そのような設計を使用することがあり、用いられるキャパシタは、線形電気分極性質または常誘電性電気分極性質をもつ誘電材料を絶縁体として含んでよい。いくつかの実施例では、キャパシタの異なるレベルの電荷は、異なる論理状態を表すことがある(たとえば、それぞれのメモリ・セル105内の3つ以上の論理状態をサポートする)。FeRAMアーキテクチャなどのいくつかの実施例では、メモリ・セル105としては、キャパシタの端子間の絶縁層として強誘電体材料を有する強誘電体キャパシタがあり得る。強誘電体キャパシタの異なるレベルの分極は、異なる論理状態を表すことがある(たとえば、それぞれのメモリ・セル105内の2つ以上の論理状態をサポートする)。強誘電体材料は、図3を参照してさらに詳細に論じられる性質を含む非線形分極性質を有する。
いくつかの実施例では、メモリ・セル105は、異なる論理状態を表す可変の構成可能な電気抵抗を有する、メモリ素子、メモリ記憶素子、自己選択メモリ素子、または自己選択メモリ記憶素子と呼ばれることのある材料部分を含んでよい。
たとえば、結晶原子配置または非晶質原子配置の形をとることができる(たとえば、メモリ・デバイス100の周囲動作温度範囲にわたって結晶状態または非晶質状態のどちらかを維持することができる)材料は、原子配置に応じて異なる電気抵抗を有することがある。材料のより結晶性の高い状態(たとえば、単結晶、または実質的に結晶である比較的大きい結晶粒の集まり)は、比較的低い電気抵抗を有することがあり、代替的に、「SET」論理状態と呼ばれることがある。材料の非晶質性のより高い状態(たとえば、完全に非晶質の状態、または実質的に非晶質である比較的小さい結晶粒の何らかの分布)は、比較的高い電気抵抗を有することがあり、代替的に、「RESET」論理状態と呼ばれることがある。したがって、そのようなメモリ・セル105に印加される電圧は、メモリ・セル105の材料部分がより結晶性の高い状態であるか非晶質性のより高い状態であるかに応じて、異なる電流の流れをもたらすことがある。したがって、読み出し電圧をメモリ・セル105に印加することから生じる電流の大きさは、メモリ・セル105によって記憶される論理状態を決定するために使用されてよい。
いくつかの実施例では、メモリ素子は、異なる論理状態を表し得る(たとえば、それぞれのメモリ・セル105内の2つ以上の論理状態をサポートする)中程度の抵抗をもたらし得るさまざまな比の結晶エリアと非晶質エリア(たとえば、さまざまな程度の原子秩序および無秩序)とともに構成されることがある。さらに、いくつかの実施例では、材料またはメモリ素子は、非晶質構成および2つの異なる結晶構成などの、3つ以上の原子配置を有することがある。本明細書では異なる原子配置の電気抵抗に関して説明されるが、メモリ・デバイスは、メモリ素子の何らかの他の特性を使用して、原子配置または原子配置の組み合わせに対応する記憶される論理状態を決定し得る。
いくつかの場合では、非晶質性のより高い状態のメモリ素子は、しきい値電圧がメモリ素子上で超えられるとき、電流がメモリ素子を通って流れる場合、しきい値電圧と関連づけられることがある。非晶質性のより高い状態のメモリ素子上に印加される電圧が、しきい値電圧よりも小さいとき、電流は、メモリ素子を通って流れないことがある。いくつかの場合では、より結晶性の高い状態のメモリ素子が、しきい値電圧と関連づけられないことがあり(たとえば、ゼロのしきい値電圧と関連づけられることがある)、電流は、メモリ素子上の非ゼロ電圧に応答してメモリ素子を通って流れることがある。いくつかの場合では、非晶質性のより高い状態とより結晶性の高い状態の両方の材料は、しきい値電圧と関連づけられることがある。たとえば、自己選択メモリは、(たとえば、異なる成分分布によって)異なるプログラムされた状態間のメモリ・セルのしきい値電圧の差を増大し得る。そのようなメモリ素子を有するメモリ・セル105の論理状態は、特定の原子配置または原子配置の組み合わせを形成することをサポートする温度プロファイルにメモリ素子を経時的に加熱することによって設定され得る。
メモリ・デバイス100は、3次元(3D)メモリ・アレイを含んでよく、複数の2次元(2D)メモリ・アレイ(たとえば、「デッキ」または「レベル」)が互いの上に形成される。そのような構成は、2Dアレイと比較して単一のダイまたは基板の上に置かれ得るまたは作成され得るメモリ・セル105の数を増加させることがあり、このことが、製造コストを減少させることがある、またはメモリ・デバイス100の性能を増加させることがある、または両方である。デッキは、電気的絶縁材料によって分離されてよい。各デッキまたはレベルは、メモリ・セル105が各デッキ上で互いとほぼ位置合わせされ、メモリ・セル105のスタックを形成し得るように、位置合わせまたは位置決めされてよい。
メモリ・デバイス100の実施例では、メモリ・セル105の各行は、複数の第1のアクセス・ライン110のうちの1つ(たとえば、WL_1〜WL_Mのうちの1つなどのワード線(WL))に結合され、メモリ・セル105の各列は、複数の第2のアクセス・ライン115のうちの1つ(たとえば、DL_1〜DL_Nのうちの1つなどのディジット線(DL))に結合される。いくつかの場合では、第1のアクセス・ライン110と第2のアクセス・ライン115は、(たとえば、図1に示されるように、メモリ・デバイス100のデッキの平面を見るとき)メモリ・デバイス100内で互いに実質的に垂直であることがある。ワード線およびビット線またはそれらの類似物への参照は、理解または動作の損失なしに交換可能である。
一般に、1つのメモリ・セル105は、アクセス・ライン110とアクセス・ライン115の交点に配置され(たとえば、これらにまたはこれらの間に結合され)得る。この交点は、メモリ・セル105のアドレスと呼ばれることがある。ターゲット・メモリ・セル105は、通電または選択されたアクセス・ライン110と通電または選択されたアクセス・ライン115の交点に配置されたメモリ・セル105であってよい。言い換えれば、アクセス・ライン110およびアクセス・ライン115は、交点にあるメモリ・セル105にアクセスする(たとえば、これを読み出すまたは書き込む)ために通電または選択されてよい。同じアクセス・ライン110または115と電子通信する(たとえば、これに接続される)他のメモリ・セル105は、非ターゲット・メモリ・セル105と呼ばれることがある。
図1を参照して説明されるアクセス・ラインは、メモリ・セル105と結合されたコンポーネントとの間の直接的な線として示されているが、アクセス・ラインは、本明細書において説明される動作を含むアクセス動作をサポートするために使用され得る、キャパシタ、抵抗、トランジスタ、アンプなどの他の回路素子を含んでよい。いくつかの実施例では、電極が、メモリ・セル105およびアクセス・ライン110に(たとえば、これらの間に)結合されてもよいし、メモリ・セル105およびアクセス・ライン115に(たとえば、これらの間に)結合されてもよい。電極という用語は、電気導体、またはコンポーネント間の他の電気インタフェースを指すことがあり、いくつかの場合では、メモリ・セル105への電気接点として用いられることがある。電極は、メモリ・デバイス100の要素またはコンポーネント間の導電路を提供する、トレース、ワイヤ、導電ライン、導電層、導電パッドなどを含んでよい。
いくつかのアーキテクチャでは、メモリ・セル105の論理記憶コンポーネント(たとえば、容量性メモリ素子、強誘電体メモリ素子、抵抗性メモリ素子、または他のメモリ素子)は、選択コンポーネントによって第2のアクセス・ライン115から電気的に絶縁されることがある。第1のアクセス・ライン110は、メモリ・セル105の選択コンポーネントに結合されることがあり、これを制御することがある。たとえば、選択コンポーネントはトランジスタであってよく、第1のアクセス・ライン110は、トランジスタのゲートに結合されてよい。メモリ・セル105の第1のアクセス・ライン110をアクティブ化することは、メモリ・セル105の論理記憶コンポーネントとその対応する第2のアクセス・ライン115との間の電気接続または閉回路をもたらすことがある。次いで、第2のアクセス・ライン115は、メモリ・セル105を読み出すまたはこれに書き込むためにアクセスされることがある。
いくつかの実施例では、メモリ・セル105は、複数の第3のアクセス・ライン120のうちの1つ(たとえば、PL_1〜PL_Nのうちの1つなどのプレート線(PL))にも結合されることがある。いくつかの実施例では、複数の第3のアクセス・ライン120は、本明細書において説明される動作を含むさまざまなセンシング動作および/または書き込み動作のために、電圧源にメモリ・セル105を結合させることがある。たとえば、メモリ・セル105が論理状態を記憶するためにキャパシタを用いるとき、第2のアクセス・ライン115は、キャパシタの第1の端子へのアクセスを提供することがあり、第3のアクセス・ライン120は、キャパシタの第2の端子へのアクセスを提供することがある。メモリ・デバイス100の複数の第3のアクセス・ライン120は、複数の第2のアクセス・ライン115と実質的に平行であると示されているが、他の実施例では、複数の第3のアクセス・ライン120は、複数の第1のアクセス・ライン110と実質的に平行であってもよいし、他の任意の構成であってもよい。
読み出し、書き込み、および再書き込みなどのアクセス動作は、第1のアクセス・ライン110、第2のアクセス・ライン115、および/またはメモリ・セル105に結合された第3のアクセス・ライン120をアクティブ化するまたは選択することによって、メモリ・セル105上に実行されることがあり、アクティブ化するまたは選択することは、電圧、電荷、または電流をそれぞれのアクセス・ラインに印加することを含んでよい。アクセス・ライン110、115、および120は、金属(たとえば、銅(Cu)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、タングステン(W)、またはチタン(Ti))、金属合金、炭素、または他の導電材料、合金、もしくは化合物などの導電材料から作製されてよい。メモリ・セル105を選択すると、結果として生じる信号は、記憶される論理状態を決定するために使用されることがある。たとえば、論理状態を記憶する容量性メモリ素子をもつメモリ・セル105が選択されることがあり、結果として生じる、アクセス・ラインを介する電荷の流れ、および/または結果として生じるアクセス・ラインの電圧は、メモリ・セル105によって記憶されるプログラムされる論理状態を決定するために検出されることがある。
メモリ・セル105にアクセスすることは、行デコーダ125および列デコーダ135を通して制御され得る。たとえば、行デコーダ125は、メモリ・コントローラ150から行アドレスを受け取り、受け取った行アドレスに基づいて適切な第1のアクセス・ライン110をアクティブ化することがある。同様に、列デコーダ135は、メモリ・コントローラ150から列アドレスを受け取り、適切な第2のアクセス・ライン115をアクティブ化することがある。したがって、いくつかの実施例では、メモリ・セル105は、第1のアクセス・ライン110および第2のアクセス・ライン115をアクティブ化することによってアクセスされ得る。
いくつかの実施例では、メモリ・コントローラ150は、さまざまなコンポーネント(たとえば、行デコーダ125、列デコーダ135、およびセンス・コンポーネント130)を通してメモリ・セル105の動作(たとえば、読み出し動作、書き込み動作、再書き込み動作、リフレッシュ動作、または放電動作)を制御することがある。いくつかの場合では、行デコーダ125、列デコーダ135、およびセンス・コンポーネント130のうちの1つまたは複数は、メモリ・コントローラ150と同じ場所に配置されてもよいし、これとともに含まれてもよい。メモリ・コントローラ150は、所望のアクセス・ライン110およびアクセス・ライン115をアクティブ化するために、行アドレス信号および列アドレス信号を生成することがある。メモリ・コントローラ150は、メモリ・デバイス100の動作中に使用されるさまざまな電圧または電流も生成または制御することがある。たとえば、メモリ・コントローラ150は、1つまたは複数のメモリ・セル105にアクセスした後、アクセス・ライン110またはアクセス・ライン115に放電電圧を印加することがある。
一般に、本開示により印加される電圧、電流、または電荷の振幅、形状、または持続時間は、調整または変化されてよく、メモリ・デバイス100を動作させる際に論じられるさまざまな動作に対して異なってよい。さらに、メモリ・デバイス100内の1つのメモリ・セル105、複数のメモリ・セル105、またはすべてのメモリ・セル105が、同時にアクセスされてよい。たとえば、メモリ・デバイス100の複数のメモリ・セル105またはすべてのメモリ・セル105は、すべてのメモリ・セル105、またはメモリ・セル105のグループが単一の論理状態に設定されるリセット動作中に同時にアクセスされてよい。
メモリ・セル105は、メモリ・セル105が、(たとえば、メモリ・コントローラ150と協働して)メモリ・セル105の記憶される状態を決定するためにアクセスされるとき、センス・コンポーネント130によって読み出され(たとえば、検知され)てよい。たとえば、メモリ・セル105にアクセスした後、メモリ・セル105の論理記憶部分は、放電してもよいし、電荷または電流がその対応するアクセス・ライン115を介して流れることを可能にしてもよい。そのような電荷または電流は、メモリ・デバイス100の1つまたは複数の電圧源または電圧供給源(図示せず)からメモリ・セル105にバイアスすること、またはこれに電圧を印加することから生じることがあり、そのような電圧源または電圧供給源は、センス・コンポーネント130、メモリ・コントローラ150、または何らかの他のコンポーネント(たとえば、バイアシング・コンポーネント)の一部であってよい。いくつかの実施例では、メモリ・セル105の放電は、アクセス・ライン115の電圧の変化を引き起こすことがあり、センス・コンポーネント130は、メモリ・セル105の記憶される状態を決定するために基準電圧と比較することがある。いくつかの実施例では、電圧は、(たとえば、対応するアクセス・ライン110およびアクセス・ライン115を使用して)メモリ・セル105に印加されることがあり、結果として生じる電流の存在は、印加電圧およびメモリ・セル105のメモリ素子の抵抗状態に依存することがある。
いくつかの場合では、メモリ・セル105を読み出すとき、複数の電圧が印加されることがある(たとえば、読み出し動作の複数の電圧)。たとえば、印加される読み出し電圧が電流の流れをもたらさない場合、他の読み出し電圧が、電流がセンス・コンポーネント130によって検出されるまで、印加されてよい。電流の流れをもたらした読み出し電圧を評価することによって、メモリ・セル105の記憶される論理状態が決定され得る。いくつかの場合では、読み出し電圧は、電流の流れがセンス・コンポーネント130によって検出されるまで、大きさがより高く逓増されることがある。他の場合では、電流が検出されるまで、所定の読み出し電圧が順次印加されることがある。同様に、読み出し電流がメモリ・セル105に印加されることがあり、読み出し電流を作成する電圧の大きさは、メモリ・セル105の電気抵抗または合計しきい値電圧に依存することがある。
センス・コンポーネント130は、いくつかの実施例ではラッチングと呼ばれることがある、読み出し信号(たとえば、メモリ・デバイス100のコンポーネント間で共有される読み出し電圧、読み出し電流、または読み出し電荷)の差を検出および増幅するためのさまざまなスイッチング・コンポーネント、トランジスタ、またはアンプを含んでよい。センス・コンポーネント130は、読み出し動作に応答するメモリ・セル105を通る電流または電荷を検知し、メモリ・セル105によって記憶される論理状態を示す出力信号を提供するように構成されてよい。センス・コンポーネント130は、メモリ・デバイス100を含むメモリ・デバイス内に含まれてよい。たとえば、センス・コンポーネント130は、メモリ・デバイス100に結合され得るメモリの他の読み出しおよび書き込み回路、復号回路、またはレジスタ回路とともに含まれてよい。いくつかの実施例では、メモリ・セル105の検出される論理状態は、出力として列デコーダ135を通して出力されることがある。いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130は、列デコーダ135または行デコーダ125の一部であることがある。いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130は、列デコーダ135または行デコーダ125に接続されてもよいし、これと電子通信してもよい。
いくつかの実施例では、読み出しパルス(たとえば、読み出し電圧)が、第1の論理状態(たとえば、より結晶性の高い原子配置と関連づけられたSET状態)を記憶するメモリ素子をもつメモリ・セル105上に印加されるとき、メモリ・セルは、メモリ・セル105のしきい値電圧を超える読み出しパルスにより電流を伝導する。これに応答して、またはこれに基づいて、センス・コンポーネント130は、したがって、記憶される論理状態を決定することの一部として、メモリ・セル105を通る電流を検出することがある。第1の論理状態を記憶するメモリ素子をもつメモリ・セル105上の読み出しパルスの印加前または後に発生し得る、読み出しパルスが、第2の論理状態(たとえば、非晶質性のより高い原子配置と関連づけられたRESET状態)を記憶するメモリ素子をもつメモリ・セル105に印加されるとき、メモリ・セルは、読み出しパルスがメモリ・セルのしきい値電圧を超えないことにより、電流を伝導しないことがある。したがって、センス・コンポーネント130は、記憶される論理状態を決定することの一部として、メモリ・セル105を通る電流をほとんどまたはまったく検出しないことがある。
いくつかの実施例では、しきい値電流が、メモリ・セル105によって記憶される論理状態を検知するために定義されることがある。しきい値電流は、メモリ・セル105が読み出しパルスに応答してしきい値選定をしないとき、メモリ・セル105を通過し得る電流を上回って設定されてよいが、読み出しパルスに応答してメモリ・セル105がしきい値選定をするとき、メモリ・セル105を通る予想電流に等しいまたはこれを下回って設定されてよい。たとえば、しきい値電流は、関連づけられたアクセス・ライン110または115の漏れ電流よりも高くてよい。いくつかの実施例では、メモリ・セル105によって記憶される論理状態は、読み出しパルスによって駆動される電流から生じる(たとえば、分路抵抗上の)電圧に基づいて決定されてよい。たとえば、結果として生じる電圧は、基準電圧に対して比較されてよく、結果として生じる電圧は、第1の論理状態に対応する基準電圧よりも低く、結果として生じる電圧は、第2の論理状態に対応する基準電圧よりも大きい。
いくつかのメモリ・アーキテクチャでは、メモリ・セル105にアクセスすることは、記憶された論理状態を劣化または破壊することがあり、再書き込み動作またはリフレッシュ動作が、元の論理状態をメモリ・セル105に戻すために実行されることがある。DRAMまたはFeRAMでは、たとえば、メモリ・セル105のキャパシタは、センス動作中に部分的または完全に放電され、それによって、メモリ・セル105に記憶された論理状態を損なうことがある。PCMでは、たとえば、センス動作は、メモリ・セル105の原子配置の変化を引き起こし、それによって、メモリ・セル105の抵抗状態を変更することがある。したがって、いくつかの実施例では、メモリ・セル105に記憶される論理状態は、アクセス動作後に再書き込みされることがある。さらに、単一のアクセス・ライン110または115をアクティブ化することは、アクセス・ライン110または115に結合されたすべてのメモリ・セル105の放電を招くことがある。したがって、アクセス動作のアクセス・ライン110または115に結合されたいくつかまたはすべてのメモリ・セル105(たとえば、アクセスされる行のすべてのセルまたはアクセスされる列のすべてのセル)は、アクセス動作後に再書き込みされることがある。
いくつかの実施例では、メモリ・セル105を読み出すことは、非破壊的であることがある。すなわち、メモリ・セル105の論理状態は、メモリ・セル105が読み出された後で再書き込みされる必要がないことがある。たとえば、PCMなどの不揮発性メモリでは、メモリ・セル105にアクセスすることによって、論理状態が破壊されないことがあり、したがって、メモリ・セル105は、アクセス後の再書き込みを必要としないことがある。しかしながら、さまざまな実施例では、メモリ・セル105の論理状態をリフレッシュすることは、アクセス動作の不在下で必要されることもあり、必要とされないこともある。たとえば、メモリ・セル105によって記憶される論理状態は、記憶される論理状態を維持するために適切な書き込みパルスまたはリフレッシュ・パルスを印加することによって、定期的な間隔でリフレッシュされることがある。メモリ・セル105をリフレッシュすることによって、電荷漏洩または経時的なメモリ素子の原子配置の変化による読み出し妨害エラーまたは論理状態破損が減少または解消されることがある。
メモリ・セル105はまた、関連する第1のアクセス・ライン110、第2のアクセス・ライン115、および/または第3のアクセス・ライン120をアクティブ化することによって、設定されてもよいし、書き込まれてもよく、たとえば、論理状態は、メモリ・セル105に記憶されてよい。列デコーダ135または行デコーダ125は、たとえば入出力コンポーネント140を介して、メモリ・セル105に書き込まれることになるデータを受け入れることがある。容量性メモリ素子の場合、メモリ・セル105は、キャパシタに電圧を印加し、次いで、所望の論理状態と関連づけられたキャパシタに電荷を記憶するためにキャパシタを絶縁する(たとえば、メモリ・セル105に書き込むために使用される電圧源からキャパシタを絶縁する)ことによって書き込まれ得る。強誘電体メモリの場合、メモリ・セル105の強誘電体メモリ素子(たとえば、強誘電体キャパシタ)は、所望の論理状態と関連づけられた分極を用いて強誘電体メモリ素子を分極させるのに十分に高い大きさをもつ電圧を印加する(たとえば、飽和電圧を印加する)ことによって書き込まれてよく、強誘電体メモリ素子は絶縁されてよく(たとえば、フローティング)、またはゼロ正味電圧が強誘電体メモリ素子上に印加されて(たとえば、強誘電体メモリ素子を接地してまたは仮想的に接地して)もよい。PCMの場合、メモリ素子は、メモリ素子に(たとえば、加熱および冷却によって)所望の論理状態と関連づけられた原子配置を形成させるプロファイルをもつ電流を印加することによって書き込まれてよい。
本開示によるさまざまな実施例では、センス・コンポーネント130は、第1のノードと、第2のノードと、センス・コンポーネント130のサブコンポーネント間に構成されたキャパシタ素子(たとえば、キャパシタ)または真性容量などの第1のノードと第2のノードとの間の容量結合とを有してよい。センス・コンポーネント130は、第1のノードにおける信号と第2のノードにおける信号を比較することによって、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定し得る。容量結合は、第1のノードにおいて生成される信号が第2のノードに影響を及ぼすことを可能にし、第2のノードにおいて生成される信号が第1のノードに影響を及ぼすことを可能にし得る。
たとえば、いくつかの自己参照読み出し動作では、センス信号は、第1のアクセス動作時に第1のノードにおいてメモリ・セルから生成または発生されることがあり、基準信号は、第1のアクセス動作とは異なる第2のアクセス動作時に第2のノードにおいて同じメモリ・セルから生成または発生されることがある。第1のアクセス動作がメモリ・セル105の記憶特性を実質的に変更しないときなどの、センス信号と基準信号が類似している(たとえば、実質的に同一である)場合、第1のノードにおける信号と第2のノードにおける信号も類似している(たとえば、実質的に同一である)ことがある。この類似性によって、いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130が、メモリ・セルによって記憶される論理状態を検出することが可能にされないことがある。しかしながら、本明細書においてさらに示されるように、本開示による容量結合を有するセンス・コンポーネント130は、そのような結合を用いて、第2のノードにおいて信号を生成するとき第1のノードにおける挙動を変える、または第1のノードにおける信号を生成するとき第2のノードにおける挙動を変える、またはこの両方を行い、それによって、メモリ・セルによって記憶される論理状態をセンス・コンポーネント130が検出することをサポートすることがある。
したがって、第1のノードと第2のノードとの間の容量結合は、センス・コンポーネント130が、類似の(たとえば、実質的に同一の)信号を生成し得るアクセス動作(たとえば、下位動作(sub−operation))を含む自己参照読み出し動作において用いられることを可能にすることがある。より具体的には、読み出し動作は、第1のノードにおいてセンス信号を生成することと、第1のノードにおける信号に影響を与えるような様式で第2のノードにおいて基準信号を生成することとを含むことがある。そのような影響によって、センス・コンポーネントが、アクセス動作自体が実質的に同じ信号と関連づけられ得るときですら、第1のノードと第2のノードとの間の信号の差を検出することが可能にされる。
図2は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする例示的な回路200を示す。回路200は、メモリ・セル105−aとセンス・コンポーネント130−aとを含み、これらは、図1を参照して説明されるメモリ・セル105およびセンス・コンポーネント130の実施例であってよい。回路200は、ワード線205と、ディジット線210と、プレート線215も含んでよく、ワード線205、ディジット線210、およびプレート線215はそれぞれ、いくつかの実施例では、図1を参照して説明されるように、第1のアクセス・ライン110、第2のアクセス・ライン115、および第3のアクセス・ライン120に対応してよい。回路200は、メモリ・セル105−aの記憶される論理状態を決定するためにセンス・コンポーネント130−aによって使用される基準線280も含んでよい。図2に示されるように、センス・コンポーネント130−aは、第1のノード131−aと第2のノード132−aを含んでよく、第1のノード131−aおよび第2のノード132−aは、さまざまな実施例では、回路の異なるアクセス・ライン(たとえば、それぞれ回路200の信号線270および基準線280)に結合されてもよいし、異なる回路の共通アクセス・ライン(図示せず)に結合されてもよい。しかしながら、本開示のさまざまな実施形態により、アクセス・ラインおよび/または基準線の他の構成が可能である。
メモリ・セル105−aは、第1のプレートであるセル・プレート230と第2のプレートであるセル底部240とを有するキャパシタ220などの、論理記憶コンポーネント(たとえば、メモリ素子)を含んでよい。セル・プレート230とセル底部240は、(たとえば、DRAM適用例では)それらの間に位置決めされた誘電材料を通して容量的に結合されてもよいし、(たとえば、FeRAM適用例では)それらの間に位置決めされた強誘電体材料を通して容量的に結合されてもよい。回路200内で示されるように、セル・プレート230は電圧Vplateと関連づけられてよく、セル底部は電圧Vbottomと関連づけられてよい。セル・プレート230およびセル底部240の方位は、メモリ・セル105−aの動作を変更することなく異なって(たとえば、反転されて)よい。セル・プレート230は、プレート線215を介してアクセスされてよく、セル底部240は、ディジット線210を介してアクセスされてよい。本明細書において説明されるように、さまざまな状態は、キャパシタ220を充電、放電、および/または分極させることによって記憶されてよい。
キャパシタ220は、ディジット線210と電子通信してよく、キャパシタ220の記憶される論理状態は、回路200内に表されるさまざまな要素を動作させることによって読み出されてもよいし、検知されてもよい。たとえば、メモリ・セル105−aは選択コンポーネント250も含んでよく、キャパシタ220は、選択コンポーネント250がアクティブ化されるとき、ディジット線210に結合可能であり、キャパシタ220は、選択コンポーネント250が非アクティブ化されるとき、ディジット線210から絶縁可能である。
選択コンポーネント250をアクティブ化することは、いくつかの実施例では、メモリ・セル105−aを選択することと呼ばれることがあり、選択コンポーネント250を非アクティブ化することは、いくつかの実施例では、メモリ・セル105−aを選択解除することと呼ばれることがある。いくつかの場合では、選択コンポーネント250はトランジスタであり、その動作は、トランジスタ・ゲートにアクティブ化電圧を印加することによって制御され、トランジスタをアクティブ化するための電圧(たとえば、トランジスタ・ゲート端子とトランジスタ・ソース端子との間の電圧)は、トランジスタのしきい値電圧の大きさよりも大きい。ワード線205は、選択コンポーネント250をアクティブ化するために使用され得る。たとえば、ワード線205に印加される選択電圧(たとえば、ワード線論理信号)は、選択コンポーネント250のトランジスタのゲートに印加されてよく、選択コンポーネント250は、キャパシタ220をディジット線210に接続し得る(たとえば、キャパシタ220とディジット線210との間の導電路を提供する)。
他の実施例では、メモリ・セル105−a内の選択コンポーネント250およびキャパシタ220の位置は、選択コンポーネント250がプレート線215とセル・プレート230との間に結合され、キャパシタ220がディジット線210と選択コンポーネント250の他の端子との間に結合されるように、切り換えられることがある。そのような実施形態では、選択コンポーネント250は、キャパシタ220を通してディジット線210と電子通信したままであることがある。この構成は、アクセス動作のために代替タイミングおよびバイアシングと関連づけられてよい。
強誘電体キャパシタ220を用いる実施例では、キャパシタ220は、ディジット線210への接続時に完全に放電することもあり、完全に放電しないこともある。さまざまなスキームでは、強誘電体キャパシタ220によって記憶される論理状態を検知するために、電圧は、プレート線215および/またはディジット線210に印加されてよく、ワード線205は、メモリ・セル105−aを選択するためにバイアスされてよい。いくつかの場合では、プレート線215および/またはディジット線210は、ワード線205をアクティブ化する前に、仮想的に接地され、次いで、仮想接地から絶縁されてよく、これは、フローティング条件と呼ばれることがある。
電圧を(たとえば、プレート線215を介して)セル・プレート230に変化させることによるメモリ・セル105−aの動作は、「セル・プレートを移動させること」と呼ばれることがある。プレート線215および/またはディジット線210をバイアスすることは、キャパシタ220上の電圧差(たとえば、ディジット線210の電圧−プレート線215の電圧)をもたらすことがある。電圧差は、キャパシタ220上に記憶される電荷の変化に付随することがあり、記憶される電荷の変化の大きさは、キャパシタ220の初期状態、たとえば、初期論理状態が論理1を記憶するのか論理0を記憶するのか、に依存することがある。いくつかのスキームでは、キャパシタの記憶される電荷の変化は、ディジット線210の電圧の変化を引き起こすことがあり、この電圧は、メモリ・セル105−aの記憶される論理状態を決定するためにセンス・コンポーネント130−aによって使用され得る。
ディジット線210は、多数のメモリ・セル105を接続してよく、ディジット線210は、無視できない真性容量260(たとえば、ピコファラド(pF)程度)をもたらす性質を有することがあり、これによって、ディジット線210が電圧源265−aに結合され、これは、共通接地電圧または仮想接地電圧を表すことがある、または回路200の隣接するアクセス・ラインの電圧(図示せず)を表すことがある。図2では別個のコンポーネントとして示されているが、真性容量260は、ディジット線210全体を通して分散される性質と関連づけられてよい。
たとえば、真性容量は、ディジット線210の導体寸法(たとえば、長さ、幅、および/または厚さ)を含むディジット線210の物理的特性に依存することがある。真性容量260は、隣接するアクセス・ラインまたは回路コンポーネントの特性、そのような隣接するアクセス・ラインもしくは回路コンポーネントへの近接性、またはディジット線210とそのようなアクセス・ラインもしくは回路コンポーネントとの間の絶縁特性にも依存することがある。したがって、メモリ・セル105−aを選択した後のディジット線210の電圧の変化は、ディジット線210の正味容量に依存し得る(たとえば、これと関連づけられる)。
すなわち、電荷がディジット線210に沿って流れると、何らかの有限電荷は、ディジット線210に(たとえば、真性容量260またはディジット線210に結合された他の任意の容量内に)記憶されることがあり、結果として得られるディジット線210の電圧は、ディジット線210の正味容量に依存することがある。メモリ・セル105−aを選択した後の結果として得られるディジット線210の電圧は、メモリ・セル105−aに記憶された論理状態を決定するためにセンス・コンポーネント130−aによって基準(たとえば、基準線280の電圧)と比較され得る。他の動作は、本明細書において説明される結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートするための動作を含む、メモリ・セル105−aを選択および/または検知することをサポートするために使用されてよい。
いくつかの実施例では、回路200はアンプ275を含んでよく、アンプ275は、センシング動作の前にディジット線210の信号を増幅し得る。アンプ275は、たとえば、トランジスタ、カスコード、または他の任意の電荷アンプもしくは電圧アンプを含んでよい。いくつかの実施例では、アンプ275は、電荷移送型センシング・アンプ(CTSA)を指すことがある。アンプ275を用いるいくつかの実施例では、センス・コンポーネント130−aとアンプ275との間の線は、信号線(たとえば、信号線270)と呼ばれることがある。いくつかの実施例(たとえば、アンプ275をもつまたはもたない実施例)では、ディジット線210は、センス・コンポーネント130−aに直接的に接続してよい。
本開示による自己参照読み出し動作をサポートするいくつかの回路は、同じメモリ・セル105からセンス信号および基準信号を生成することをサポートするために、メモリ・セル105とセンス・コンポーネント130との間の共通アクセス・ライン(図示せず)を共有することがある。一実施例では、アンプ275とセンス・コンポーネント130との間の共通アクセス・ラインは、「AMPCAPライン」または「AMPCAPノード」と呼ばれることがあり、この共通アクセス・ラインは、回路200内に示される信号線270および基準線280の代わりをすることがある。そのような実施例では、共通アクセス・ラインは、2つの異なるノード(たとえば、本明細書において説明されるような、第1のノード131−aおよび第2のノード132−a)においてセンス・コンポーネント130に接続されることがある。いくつかの実施例では、共通アクセス・ラインは、自己参照読み出し動作が、信号動作と基準動作の両方で、アクセスされているセンス・コンポーネント130−aとメモリ・セル105との間に存在し得るコンポーネント変動を共有することを可能にし得る。この手法は、メモリ・セル105、アンプ(たとえば、アンプ275)、トランジスタ、電圧源265などのメモリ・デバイス内のさまざまなコンポーネントの動作変動に対するセンス・コンポーネント130−aの感度を減少させ得る。
ディジット線210と信号線270は別の線として識別されるが、ディジット線210、信号線270、およびメモリ・セル105をセンス・コンポーネント130に接続する他の任意の線は、本開示による単一のアクセス・ラインと呼ばれることがある。そのようなアクセス・ラインの構成要素部分は、さまざまな例示的な構成では、介在コンポーネントおよび介在信号を示す目的で別個に識別されることがある。
センス・コンポーネント130−aは、ラッチングと呼ばれることがある、信号の差を検出および増幅するために、さまざまなトランジスタまたはアンプを含んでよい。たとえば、センス・コンポーネント130−aは、第1のノード131−aにおけるセンス信号電圧を受け取って第2のノード132−aにおける基準信号電圧と比較するセンス・アンプを含んでよい。センス・アンプの出力は、センス・アンプにおける比較に基づいて、より高い(たとえば、正の)電圧に駆動されてもよいし、より低い(たとえば、負または接地)電圧に駆動されてもよい。
たとえば、第1のノード131−aが第2のノード132−aよりも低い電圧を有する場合、センス・コンポーネント130−aの出力は、第1のセンス・コンポーネント電圧源265−bの比較的低い電圧(たとえば、V0に実質的に等しい接地電圧であってもよいし負の電圧であってもよいVLの電圧)に駆動されてよい。センス・コンポーネント130−aは、メモリ・セル105−aに記憶される論理状態を決定するためにセンス・アンプの出力をラッチすることがある(たとえば、第1のノード131−aが第2のノード132−aよりも低い電圧を有するとき、論理0を検出する)。
第1のノード131−aが第2のノード132−aよりも高い電圧を有する場合、センス・コンポーネント130−aの出力は、第2のセンス・コンポーネント電圧源265−cの電圧(たとえば、VHの電圧)に駆動されてよい。センス・コンポーネント130−aは、メモリ・セル105−aに記憶される論理状態を決定するためにセンス・アンプの出力をラッチすることがある(たとえば、第1のノード131−aが第2のノード132−aよりも高い電圧を有するとき、論理1を検出する)。次いで、メモリ・セル105−aの検出される論理状態に対応する、アンプのラッチされる出力が、1つまたは複数の入出力(I/O)ライン(たとえば、I/Oライン290)を介して出力されることがあり、I/Oラインは、図1を参照して説明される入出力コンポーネント140を介して列デコーダ135を通る出力を含んでよい。
メモリ・セル105−a上で書き込み動作を実行するために、電圧は、キャパシタ220の上に印加されてよい。さまざまな方法が使用されてよい。一実施例では、選択コンポーネント250は、キャパシタ220をディジット線210に電気的に接続するために、ワード線205を通してアクティブ化されることがある。電圧は、セル・プレート230(たとえば、プレート線215を通る)およびセル底部240(たとえば、ディジット線210を通る)の電圧を制御することによって、キャパシタ220上に印加されることがある。
たとえば、論理0を書き込むために、セル・プレート230は、ハイとされてよく(たとえば、正の電圧をプレート線215に印加する)、セル底部240は、ローとされてよい(たとえば、仮想的に接地するまたは負の電圧をディジット線210に印加する)。セル・プレート230がローとされ、セル底部240がハイとされる場合、論理1を書き込むために反対のプロセスが実行されてよい。いくつかの場合では、書き込み動作中にキャパシタ220上に印加される電圧は、キャパシタ220が分極され、したがって、印加電圧の大きさが減少されるときですら、またはゼロ正味電圧がキャパシタ220上に印加される場合、電荷を維持するように、キャパシタ220内の強誘電体材料の飽和電圧に等しいまたはこれよりも大きい大きさを有することがある。いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130−aは、書き込み動作を実行するために使用されることがあり、書き込み動作は、第1のセンス・コンポーネント電圧源265−bまたは第2のセンス・コンポーネント電圧源265−cをディジット線と結合することを含み得る。
センス・コンポーネント130−a、選択コンポーネント250、またはアンプ275を含む回路200は、さまざまなタイプのトランジスタを含んでよい。たとえば、回路200は、n型トランジスタを含んでよく、n型トランジスタに対するしきい値電圧を上回る相対的な正の電圧(たとえば、しきい値電圧よりも大きい、ソース端子に対して正の大きさを有する印加電圧)をn型トランジスタのゲートに印加することによって、n型トランジスタの他の端子(たとえば、ソース端子とドレイン端子)間の導電路が可能になる。
いくつかの実施例では、n型トランジスタは、印加電圧が、比較的高い論理信号電圧(たとえば、正の論理信号電圧供給源と関連づけられ得る、論理1状態に対応する電圧)を印加することによるトランジスタを通る伝導を可能にするため、または比較的低い論理信号電圧(たとえば、接地電圧または仮想接地電圧と関連づけられ得る、論理0状態に対応する電圧)を印加することによるトランジスタを通る伝導を不可能にするために使用される論理信号である場合、スイッチング・コンポーネントとして機能することがある。n型トランジスタがスイッチング・コンポーネントとして用いられるさまざまな実施例では、ゲート端子に印加される論理信号の電圧は、(たとえば、飽和領域内またはアクティブ領域内の)特定の作業点でトランジスタを動作させるように選択されてよい。
いくつかの実施例では、n型トランジスタの挙動は、論理切り換えよりも複雑であることがあり、トランジスタ上での選択的伝導率は、変動するソース電圧とドレイン電圧の関数であってもよい。たとえば、ゲート端子における印加電圧は、ソース端子電圧があるレベルを下回る(たとえば、ゲート端子電圧−しきい値電圧を下回る)ときにソース端子とドレイン端子との間の伝導を可能にするために使用される特定の電圧レベル(たとえば、クランプ電圧)を有することがある。ソース端子電圧またはドレイン端子電圧の電圧が、あるレベルを上回って上昇するとき、n型トランジスタは、ソース端子とドレイン端子との間の導電路が開かれるように非アクティブ化され得る。
追加的または代替的に、回路200は、p型トランジスタを含んでよく、p型トランジスタに対するしきい値電圧を上回る相対的な負の電圧(たとえば、しきい値電圧よりも大きい、ソース端子に対して負の大きさを有する印加電圧)をp型トランジスタのゲートに印加することによって、p型トランジスタの他の端子(たとえば、ソース端子とドレイン端子)間の導電路が可能になる。
いくつかの実施例では、p型トランジスタは、印加電圧が、比較的低い論理信号電圧(たとえば、負の論理信号電圧供給源と関連づけられ得る、論理「1」状態に対応する電圧)を印加することによる伝導を可能にするため、または比較的高い論理信号電圧(たとえば、接地電圧または仮想接地電圧と関連づけられ得る、論理「0」状態に対応する電圧)を印加することによる伝導を不可能にするために使用される論理信号である場合、スイッチング・コンポーネントとして機能することがある。p型トランジスタがスイッチング・コンポーネントとして用いられるさまざまな実施例では、ゲート端子に印加される論理信号の電圧は、(たとえば、飽和領域内またはアクティブ領域内の)特定の作業点でトランジスタを動作させるように選択されてよい。
いくつかの実施例では、p型トランジスタの挙動は、ゲート電圧による論理切り換えよりも複雑であることがあり、トランジスタ上での選択的伝導率は、変動するソース電圧とドレイン電圧の関数であってもよい。たとえば、ゲート端子における印加電圧は、ソース端子電圧があるレベルを上回る(たとえば、ゲート端子電圧+しきい値電圧を上回る)限りソース端子とドレイン端子との間の伝導を可能にするために使用される特定の電圧レベルを有することがある。ソース端子電圧の電圧が、あるレベルを下回って低下するとき、p型トランジスタは、ソース端子とドレイン端子との間の導電路が開かれるように非アクティブ化され得る。
回路200のトランジスタは、MOSFETと呼ばれることがある金属酸化膜半導体FETを含む、電界効果トランジスタ(FET)であってよい。これらおよび他のタイプのトランジスタは、基板上の材料のドープ領域によって形成されてよい。さまざまな実施例では、トランジスタは、回路200の特定のコンポーネントに専用の基板(たとえば、センス・コンポーネント130−aのための基板、アンプ275のための基板、またはメモリ・セル105−aのための基板)上に形成されてもよいし、トランジスタは、回路200の特定のコンポーネントに共通の基板(たとえば、センス・コンポーネント130−a、アンプ275、およびメモリ・セル105−aに共通の基板)上に形成されてもよい。いくつかのFETは、アルミニウムまたは他の金属を含む金属部分を有することがあるが、いくつかのFETは、MOSFETと呼ばれることがあるFETを含む多結晶シリコンなどの他の非金属材料を実施することがある。さらに、酸化物部分は、FETの誘電体部分として使用されることがあるが、他の非酸化物材料が、MOSFETと呼ばれることがあるFETを含むFET内の誘電材料に使用されてよい。
センス・コンポーネント130−aは、センス・コンポーネント130−aのサブコンポーネント間に構成されたセンス・コンポーネント130−aのキャパシタ素子または真性容量などの、第1のノード131−aと第2のノード132−aとの間の容量結合を含んでよい。容量結合は、第1のノード131−aにおいて生成される信号が第2のノード132−aに影響を及ぼすことを可能にし、第2のノード132−aにおいて生成される信号が第1のノード131−aに影響を及ぼすことを可能にし得る。
たとえば、センス信号は、第1のアクセス動作時に第1のノード131−aにおいてメモリ・セル105−aから生成または発生されることがあり、基準信号は、第2のアクセス動作時に第2のノード132−aにおいてメモリ・セル105−aから生成または発生されることがある。基準信号は、生成することが第1のノード131−aにおける信号に影響を及ぼすような様式で、第2のノード132−aにおいて生成されることがある。そのような影響(たとえば、第1のノード131−aと第2のノード132−bとの間の結合容量によって提供される)によって、アクセス動作自体が実質的に同じ信号と関連づけられ得る(たとえば、同じ電流と関連づけられるアクセス動作、同じ電圧と関連づけられるアクセス動作、または同じ量の電荷と関連づけられるアクセス動作)ときですら、センス・コンポーネント130−aが第1のノード131−aと第2のノード132−aとの間の信号の差を検出することが可能にされ得る。
図3は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートするメモリ・セル105に関するヒステリシス・プロット300−aおよび300−bを用いた非線形的な電気的性質の一実施例を示す。ヒステリシス・プロット300−aおよび300−bはそれぞれ、図2を参照して説明されるように強誘電体キャパシタ220を用いるメモリ・セル105に対して、例示的な書き込みプロセスおよび読み出しプロセスを示すことがある。ヒステリシス・プロット300−aおよび300−bは、強誘電体キャパシタ220の端子間の、電圧差Vcapの関数として、強誘電体キャパシタ220上に記憶された電荷Qを示す(たとえば、電荷が、電圧差Vcapに従って強誘電体キャパシタ220へと流入するまたはこれから流出することが可能とされるとき)。たとえば、電圧差Vcapは、キャパシタ220のディジット線側とキャパシタ220のプレート線側との間の電圧の差(たとえば、Vbottom−Vplate)を表すことがある。
強誘電体材料は自発電気分極によって特徴づけられ、材料は、電界の不在下で非ゼロ電荷を維持し得る。強誘電体材料の例としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、およびタンタル酸ストロンチウム・ビスマス(SBT)がある。本明細書において説明される強誘電体キャパシタ220は、これらまたは他の強誘電体材料を含んでよい。強誘電体キャパシタ220内の電気分極は、強誘電体材料の表面における正味電荷をもたらし、強誘電体キャパシタ220の端子を通る反対電荷を引きつける。したがって、電荷は、強誘電体材料の境界面とキャパシタ端子に記憶される。電気分極は、比較的長い時間にわたって、無期限にすら、外部から印加される電界の不在下で維持され得るので、電荷漏洩が、たとえば、従来のDRAMアレイにおいて使用されるキャパシタなどの強誘電体性質をもたないキャパシタと比較して、著しく減少され得る。強誘電体材料を用いることによって、上記でいくつかのDRAMアーキテクチャに関して説明されたリフレッシュ動作を実行する必要性が減少することがあり、したがって、FeRAMアーキテクチャの論理状態を維持することは、DRAMアーキテクチャの論理状態を維持することよりも実質的に低い電力消費量と関連づけられることがある。
ヒステリシス・プロット300−aおよび300−bは、強誘電体キャパシタ220の単一端子の観点から理解され得る。例として、強誘電体材料が負の分極を有する場合、正の電荷が、強誘電体キャパシタ220の関連づけられた端子に蓄積する。同様に、強誘電体材料が正の分極を有する場合、負の電荷が、強誘電体キャパシタ220の関連づけられた端子に蓄積する。
追加的に、ヒステリシス・プロット300−aおよび300−b内の電圧は、キャパシタ上の(たとえば、強誘電体キャパシタ220の端子間の)電圧差を表し、方向性があることが理解されるべきである。たとえば、正の電圧は、正の電圧をパースペクティブ(perspective)端子(たとえば、セル底部240)に印加し、基準端子(たとえば、セル・プレート230)を接地または仮想接地(すなわち約ゼロ・ボルト(0V))に維持することによって、実現されることがある。いくつかの実施例では、負の電圧は、パースペクティブ端子を接地に維持し、正の電圧を基準端子(たとえば、セル・プレート230)に印加することによって、印加されることがある。言い換えれば、正の電圧は、強誘電体キャパシタ220上で負の電圧差Vcapに達し、それによって、問題の端子を負に分極させるために印加されることがある。同様に、2つの正の電圧、2つの負の電圧、または正の電圧と負の電圧の任意の組み合わせが、ヒステリシス・プロット300−aおよび300−bに示される電圧差Vcapを生成するために適切なキャパシタ端子に印加され得る。
ヒステリシス・プロット300−aに示されるように、強誘電体キャパシタ220において使用される強誘電体材料は、強誘電体キャパシタ220の端子間に正味電圧差がないとき、正の分極または負の分極を維持することがある。たとえば、ヒステリシス・プロット300−aは、それぞれ正に飽和された分極状態および負に飽和された分極状態を表し得る、2つの可能な分極状態すなわち電荷状態305−aおよび電荷状態310−bを示す。電荷状態305−aおよび310−aは、残留分極(Pr)値を示す物理的状態にあることがあり、これは、外部バイアス(たとえば、電圧)除去したときに状態を保つ分極(または電荷)を指すことがある。強制的電圧は、電荷(または分極)がゼロである電圧である。ヒステリシス・プロット300−aの例によれば、電荷状態305−aは、電圧差が強誘電体キャパシタ220の上に印加されないとき、論理0を表すことがあり、電荷状態310−aは、電圧差が強誘電体キャパシタ220の上に印加されないとき、論理1を表すことがある。いくつかの実施例では、それぞれの電荷状態の論理値は、メモリ・セル105を動作させるための他のスキームに対応するために逆転され得る。
論理0または1は、正味電圧差を強誘電体キャパシタ220の上に印加することによって、強誘電体材料の電気分極を、したがってキャパシタ端子上の電荷を制御することによって、メモリ・セルに書き込まれ得る。たとえば、電圧315は、正の飽和電圧に等しいまたはこれよりも大きい電圧であることがあり、電圧315を強誘電体キャパシタ220の上に印加することによって、電荷状態305−bが到達される(たとえば、論理0を書き込む)まで電荷蓄積がもたらされることがある。
電圧315を強誘電体キャパシタ220から除去すると(たとえば、強誘電体キャパシタ220の端子の上にゼロ正味電圧を印加すると)、強誘電体キャパシタ220の電荷状態は、キャパシタ上のゼロ電圧における電荷状態305−bと電荷状態305−aとの間に示されるパス320をたどることがある。同様に、電圧325は、負の飽和電圧に等しいまたはこれよりも小さい電圧であることがあり、電圧325を強誘電体キャパシタ220の上に印加することによって、電荷状態310−bが到達される(たとえば、論理1を書き込む)まで電荷蓄積がもたらされる。電圧325を強誘電体キャパシタ220から除去すると(たとえば、強誘電体キャパシタ220の端子の上にゼロ正味電圧を印加すると)、強誘電体キャパシタ220の電荷状態は、キャパシタ上のゼロ電圧における電荷状態310−bと電荷状態310−aとの間に示されるパス330をたどることがある。いくつかの実施例では、飽和電圧を表す電圧315と電圧325が、同じ大きさであるが反対の極性を有することがある。
強誘電体キャパシタ220の記憶された状態を読み出す、または検知するために、電圧は、強誘電体キャパシタ220の上にも印加されることがある。印加電圧に応答して、強誘電体キャパシタによって記憶されるその後の電荷Qが変化し、変化の程度は、初期分極状態、印加電圧、アクセス・ライン上の真性容量、および他の要因に依存することがある。言い換えれば、読み出し動作から生じる電荷状態は、要因の中でもとりわけ、電荷状態305−aが最初に記憶されるかどうか電荷状態310−aが最初に記憶されるかどうかに依存することがある。
ヒステリシス・プロット300−bは、記憶される電荷状態305−aおよび310−aの示度の一例を示す。読み出し電圧335は、たとえば、図2を参照して説明されるディジット線210およびプレート線215を介した電圧差として、印加されることがある。ヒステリシス・プロット300−bは、読み出し電圧335が負の電圧差Vcapである(たとえば、Vbottom−Vplateが負である)読み出し動作を示すことがある。キャパシタ上の負の読み出し電圧は、プレート線215が最初は高電圧とされ、ディジット線210が最初は低電圧(たとえば、接地電圧)である、「プレート・ハイ」読み出し動作と呼ばれることがある。読み出し電圧335は、強誘電体キャパシタ220上の負の電圧として示されているが、代替動作では、読み出し電圧は、強誘電体キャパシタ220上の正の電圧であってもよく、これは、「プレート・ロー」読み出し動作と呼ばれることがある。
読み出し電圧335は、メモリ・セル105が(たとえば、図2を参照して説明される選択コンポーネント250をアクティブ化することによって)選択されるとき、強誘電体キャパシタ220の上に印加されることがある。読み出し電圧335を強誘電体キャパシタ220に印加すると、電荷が、ディジット線210およびプレート線215を介して強誘電体キャパシタ220へと流入するまたはこれから流出することがあり、異なる電荷状態が、強誘電体キャパシタ220が電荷状態305−a(たとえば、論理1)であったか電荷状態310−a(たとえば、論理0)であったかに応じて起こることがある。
電荷状態310−a(たとえば、論理1)で強誘電体キャパシタ220上で読み出し動作を実行するとき、追加の負の電荷が、強誘電体キャパシタ220上に蓄積することがあり、電荷状態は、電荷状態310−cの電荷および電圧に到達するまでパス340をたどることがある。キャパシタ220を流れる電荷の量は、ディジット線210の真性容量(たとえば、図2を参照して説明される真性容量260)に関連することがある。
したがって、電荷状態310−aと電荷状態310−cとの間の遷移によって示されるように、結果として生じる電圧350は、電荷の所与の変化に対する電圧の比較的大きい変化により、比較的大きい負の値であることがある。したがって、「プレート・ハイ」読み出し動作において論理1を読み出すとき、電荷状態310−cにおける、VPLと(Vbottom−Vplate)の値の合計に等しいディジット線電圧は、比較的低い電圧であることがある。そのような読み出し動作は、電荷状態310−aを記憶した強誘電体キャパシタ220の残留分極を変更しないことがあり、したがって、読み出し動作を実行した後、強誘電体キャパシタ220は、読み出し電圧335が(たとえば、強誘電体キャパシタ220の上にゼロ正味電圧を印加することによって)除去されたとき、パス340を介して電荷状態310−aに戻ることがある。したがって、電荷状態305−aをもつ強誘電体キャパシタ220上で負の読み出し電圧を用いる読み出し動作を実行することは、非破壊的読み出しプロセスと考えられ得る。
電荷状態305−a(たとえば、論理0)において強誘電体キャパシタ220上で読み出し動作を実行するとき、記憶される電荷は、正味の負の電荷が強誘電体キャパシタ220の上に蓄積するとき、極性を逆転させることがあり、電荷状態は、電荷状態305−cの電荷および電圧に到達するまでパス360をたどることがある。キャパシタ220を流れる電荷の量は、やはり、ディジット線210の真性容量(たとえば、図2を参照して説明される真性容量260)に関連することがある。したがって、電荷状態305−aと電荷状態305−cとの間の遷移によって示されるように、結果として生じる電圧355は、電荷の所与の変化に対する電圧の比較的小さい変化により、比較的小さい負の値であることがある。したがって、「プレート・ハイ」読み出し動作において論理0を読み出すとき、電荷状態310−cにおける、VPLと(Vbottom−Vplate)の値の合計に等しいディジット線電圧は、比較的高い電圧であることがある。
さまざまな実施例では、負の読み出し電圧(たとえば、読み出し電圧335)を用いた読み出し動作は、電荷状態305−aを記憶したキャパシタ220の残留分極の減少または逆転をもたらすことがある。言い換えれば、強誘電体材料の性質により、読み出し動作を実行した後、強誘電体キャパシタ220は、読み出し電圧335が(たとえば、キャパシタ220の上でゼロ正味電圧を印加することによって)除去されたとき、電荷状態305−aに戻らないことがある。むしろ、読み出し電圧335を用いた読み出し動作後に強誘電体キャパシタ220の上にゼロ正味電圧を印加するとき、電荷状態は、分極の大きさの正味減少(たとえば、初期電荷状態305−aよりも小さく正に分極された電荷状態)を示す、電荷状態305−cから電荷状態305−dまでパス365をたどることがある。したがって、電荷状態305−aをもつ強誘電体キャパシタ220上で負の読み出し電圧を用いる読み出し動作を実行することは、破壊的な読み出しプロセスであることがある。しかしながら、いくつかのセンシング・スキームでは、減少された残留分極が、依然として、飽和残留分極状態(たとえば、電荷状態305−aと電荷状態305−dの両方からの論理1の検出をサポートする)と同じ記憶された論理状態として読み出され、それによって、読み出し動作に関してメモリ・セル105にある程度の不揮発性を提供することがある。
電荷状態305−aから電荷状態305−dまでの遷移は、メモリ・セルの強誘電体キャパシタ220の分極における部分的減少および/または部分的逆転(たとえば、電荷状態305−aから電荷状態305−dへの電荷Qの大きさの減少)と関連づけられるセンシング動作の実例となることがある。さまざまな実施例では、センシング動作の結果としてのメモリ・セル105の強誘電体キャパシタ220の分極の変化の量は、特定のセンシング・スキームに従って選択され得る。いくつかの実施例では、メモリ・セル105の強誘電体キャパシタ220の分極のより大きい変化を有するセンシング動作は、メモリ・セル105の論理状態を検出する際の比較的大きい堅牢さと関連づけられることがある。いくつかのセンシング・スキームでは、電荷状態305−aにおける強誘電体キャパシタ220の論理0を検知することは、分極の完全な逆転をもたらすことがあり、強誘電体キャパシタ220は、センシング動作後に電荷状態305−aから310−aに遷移する。そのようなセンシング・スキームは、センシング動作が、メモリ・セル105の強誘電体キャパシタ220の飽和分極大きさの2倍に等しい電荷の遷移が検知されたことに基づき得るので、「2Pr」センシング・スキームと呼ばれることがある。
読み出し動作を開始した後の電荷状態305−cおよび電荷状態310−cの位置は、特定のセンシング・スキームおよび回路を含むいくつかの要因に依存することがある。いくつかの場合では、最終電荷は、メモリ・セル105に結合されたディジット線210の正味容量に依存することがあり、これは、真性容量260、積分器キャパシタなどを含んでよい。たとえば、強誘電体キャパシタ220が0Vのディジット線210に電気的に結合され、電圧335がプレート線に印加された場合、ディジット線210の電圧は、強誘電体キャパシタ220からディジット線210の正味容量に流れる電荷によりメモリ・セル105が選択されたとき、上昇することがある。したがって、センス・コンポーネント130において測定された電圧は、読み出し電圧335、または結果として生じる電圧350もしくは355に等しくないことがあり、代わりに、電荷共有の期間に続くディジット線210の電圧に依存することがある。読み出し動作を開始するときヒステリシス・プロット300−b上の電荷状態305−cおよび310−cの位置は、ディジット線210の正味容量に依存することがあり、負荷線分析(load−line analysis)を通して決定されることがある。たとえば、電荷状態305−cおよび310−cは、ディジット線210の正味容量に関して定義されることがある。その結果、読み出し動作を開始した後の強誘電体キャパシタ220の電圧(たとえば、電荷状態310−aを記憶した強誘電体キャパシタ220を読み出すときの電圧350、または電荷状態305−aを記憶した強誘電体キャパシタ220を読み出すときの電圧355)は、異なってよく、強誘電体キャパシタ220の初期状態に依存することがある。
強誘電体キャパシタ220の初期状態は、(たとえば、図2参照して説明される基準線280を介した、または共通アクセス・ラインを介した)基準電圧を用いた読み出し動作から生じるディジット線210(または適用可能な場合、信号線270)の電圧を比較することによって決定されてよい。いくつかの実施例では、ディジット線電圧は、プレート線電圧と強誘電体キャパシタ220上での最終電圧の合計であってよい(たとえば、記憶された電荷状態310−aを有する強誘電体キャパシタ220を読み出すときの電圧350、または記憶された電荷状態305−aを有する強誘電体キャパシタ220を読み出すときの電圧355)。いくつかの実施例では、ディジット線電圧は、電圧335とキャパシタ220上の最終電圧との間の差であってよい(たとえば、記憶された電荷状態310−aを有する強誘電体キャパシタ220を読み出すときの(電圧335−電圧350)、または記憶された電荷状態305−aを有する強誘電体キャパシタ220を読み出すときの(電圧335−電圧355))。
いくつかのセンシング・スキームでは、基準電圧は、基準電圧が、異なる論理状態を読み出すことから生じ得る可能な電圧の間にあるように、生成されることがある。たとえば、基準電圧は、論理0を読み出すときに結果として生じるディジット線電圧よりも低く、論理1を読み出すときに結果として生じるディジット線電圧よりも高いように選択されることがある。他の実施例では、比較は、ディジット線が結合される部分とは異なる、センス・コンポーネント130の一部分においてなされることがあり、したがって、基準電圧は、論理0を読み出すときにセンス・コンポーネント130の比較部分における結果として生じる電圧よりも低く、論理1を読み出すときにセンス・コンポーネント130の比較部分における結果として生じる電圧よりも高いように選択されることがある。センス・コンポーネント130による比較中、センシングに基づく電圧は、基準電圧よりも高いまたは低いように決定されることがあり、したがって、メモリ・セル105の記憶される論理状態(たとえば、論理0または1)が決定されることがある。
センシング動作中、さまざまなメモリ・セル105を読み出すことからの、結果として生じる信号は、さまざまなメモリ・セル105間の製造変動または動作変動の関数であることがある。たとえば、さまざまなメモリ・セル105のキャパシタは、異なるレベルの容量または飽和分極を有することがあり、したがって、論理1は、あるメモリ・セルから次のメモリ・セルへの異なるレベルの電荷と関連づけられてよく、論理0は、あるメモリ・セルから次のメモリ・セルへの異なるレベルの電荷と関連づけられてよい。さらに、真性容量(たとえば、図2を参照して説明される真性容量260)は、メモリ・デバイス内のあるディジット線210から次のディジット線210に変化することがあり、同じディジット線上のあるメモリ・セル105から次のメモリ・セル105への観点からディジット線210内でも変化することがある。したがって、これらおよび他の理由で、論理1を読み出すことは、あるメモリ・セルから次のメモリ・セルへの異なるレベルのディジット線電圧と関連づけられることがあり(たとえば、結果として生じる電圧350は、あるメモリ・セル105を読み出すことから次のメモリ・セル105を読み出すことへ変化することがある)、論理0を読み出すことは、あるメモリ・セルから次のメモリ・セルへの異なるレベルのディジット線電圧と関連づけられることがある(たとえば、結果として生じる電圧355は、あるメモリ・セル105を読み出すことから次のメモリ・セル105を読み出すことへ変化することがある)。
いくつかの実施例では、基準電圧は、論理1を読み出すことと関連づけられる電圧の統計的平均と論理0を読み出すことと関連づけられる電圧の統計的平均との間で提供されることがあるが、基準電圧は、結果として生じる、任意の所与のメモリ・セル105に対する論理状態のうちの1つを読み出すことの電圧に比較的近くてよい。結果として生じる、特定の論理状態を(たとえば、メモリ・デバイスの複数のメモリ・セル105を読み出すための統計値として)読み出すことの電圧と、関連づけられたレベルの基準電圧との間の最小差は、「最小読み出し電圧差」と呼ばれることがあり、低い最小読み出し電圧差を有することは、所与のメモリ・デバイス内のメモリ・セルの論理状態を確実に検知することの困難さと関連づけられることがある。
製造変動および動作変動を生じやすい複数のメモリ・セル105の論理状態を確実に検出するために、センス・コンポーネント130は、自己参照技法を用いるように設計されることがあり、メモリ・セル105自体は、メモリ・セル105を読み出すときに基準信号を提供することに関与する。しかしながら、センス信号と基準信号の両方を提供するために同じメモリ・セル105を使用するとき、センス信号と基準信号は、メモリ・セル105によって記憶される状態を変更しないアクセス動作を実行するとき、実質的に同一であることがある。たとえば、論理1を記憶する(たとえば、電荷状態310−aを記憶する)メモリ・セル105上で自己参照読み出し動作を実行するとき、電圧335を印加することを含む第1のアクセス動作は、パス340をたどることがあり、電圧335を印加することも含む第2の動作も、パス340をたどることがあり、第1のアクセス動作および第2のアクセス動作は、(たとえば、メモリ・セル105の観点から)実質的に同じアクセス信号をもたらすことがある。
そのような場合、センス信号と基準信号との間の差に依拠するセンス・コンポーネント130を用いて、メモリ・セル105によって記憶される論理状態を検出するとき、メモリ・デバイスの何らかの他の部分は、アクセス動作が実質的に等しいセンス信号および基準信号を提供し得る場合、そのような差を提供することが必要とされることがある。本開示の実施例によれば、結合容量は、センス・コンポーネント130の第1のノード131とセンス・コンポーネント130の第2のノード132との間に提供されることがあり、結合容量は、メモリ・セル105によって記憶される論理状態を検出するために用いられ得る信号の差の少なくとも一部分を提供することがある。
図4は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする回路400の一実施例を示す。回路400は、共通アクセス・ライン410を介してセンス・コンポーネント130−bに結合された1つまたは複数のメモリ・セル105(図示せず)の論理状態を検知するためのセンス・コンポーネント130−bを含む。電気信号は、共通アクセス・ライン410を介してセンス・コンポーネント130−bとメモリ・セル105との間で通信されることがあり、共通アクセス・ライン410は、AMPCAPラインと呼ばれることがある。単一の共通アクセス・ライン410のみが示されているが、センス・コンポーネント130のさまざまな他の実施例は、2つ以上のメモリ・セル105をセンス・コンポーネント130−bに接続するために使用され得る2つ以上のアクセス・ライン(たとえば、2つ以上の共通アクセス・ライン410)を含むことがある。
センス・コンポーネント130−bは、メモリ・セル105によって記憶された論理状態を検出するときに読み出し動作と関連づけられた信号をラッチするために使用され得るセンス・アンプ430を含むことがある。そのようなラッチングと関連づけられた電気信号は、I/Oライン290−aおよび290−cを介してセンス・コンポーネント130−b(たとえば、センス・アンプ430)と入出力コンポーネント140(図示せず)との間で通信されることがある。いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130−bは、センス・コンポーネント130−bのさまざまな動作を制御し得る、図1を参照して説明されるメモリ・コントローラ150などの、メモリ・コントローラ(図示せず)と電子通信することがある。
センス・コンポーネント130−bは、センス・アンプ430とメモリ・セル105との間に(たとえば、センス・アンプ430と共通アクセス・ライン410との間に)結合された(たとえば、これらの間に配置された)第1のノード131−bを含む。センス・コンポーネント130−bは、センス・アンプ430とメモリ・セル105との間に(たとえば、センス・アンプ430と共通アクセス・ライン410との間に)結合された(たとえば、これらの間に配置された)、第1のノード131−bとは別の第2のノード132−bを含む。センス・コンポーネント130−bは、第1のノード131−bと第2のノード132−bとの間に結合された(たとえば、第1のノード131−bと第2のノード132−bを容量的に結合する)結合容量420も含む。言い換えれば、第1のノード131−bおよび第2のノード132−bは、結合容量420を通して互いに容量的に結合されることがある。
いくつかの実施例では、結合容量420は、センス・コンポーネントのキャパシタ素子であってよい。言い換えれば、結合容量420は、ノード間の特定の容量を提供するためにセンス・コンポーネント130−bのノード間に形成された特定の特徴(たとえば、キャパシタを形成することと関連づけられた専用特徴)を含むことがある。いくつかの実施例では、結合容量420は、センス・コンポーネント130−bの真性容量であってよい。言い換えれば、結合容量420は、ノード間の特定の容量を提供し、他の機能も提供する、センス・コンポーネント130−bのノード間に形成された特徴を含んでよい。たとえば、結合容量420は、近接性および電気的絶縁により第1のノード131−bと第2のノード132−bとの間の実質的な容量結合を提供する、隣接する導電トレースまたは第1のセンス・アンプおよび第2のセンス・アンプのコンポーネントの表面などの、センス・アンプ430の第1のアンプコンポーネントおよびセンス・アンプ430の第2のアンプコンポーネントの特徴(たとえば、センス・アンプ430のサブコンポーネント)と関連づけられることがある。本開示によるセンス・コンポーネント130のさまざまな実施例では、結合容量420は、1つまたは複数のキャパシタ素子を含んでもよいし、真性容量を提供する1つまたは複数の特徴を含んでもよいし、それらのさまざまな組み合わせを含んでもよい。
さまざまな実施例では、第1のノード131−bおよび第2のノード132−bは、1つまたは複数のスイッチング・コンポーネント(図示せず)によってセンス・コンポーネント130−bの他の部分から選択的に結合または絶縁されることがある。たとえば、センス・コンポーネント130−bは、第1のノードとの第2のノードの容量結合を選択的に調整することをサポートする、第1のノードと第2のノードとの間に結合されたスイッチング・コンポーネントを含んでよい。追加的または代替的に、センス・コンポーネント130−bは、メモリ・セルを第1のノードと選択的に結合することをサポートする、メモリ・セルと第1のノードとの間に結合されたスイッチング・コンポーネントを含んでよい。追加的または代替的に、センス・コンポーネント130−bは、メモリ・セルと第2のノードとの間に結合されたスイッチング・コンポーネントを含んでよく、第3のスイッチング・コンポーネントは、メモリ・セルを第2のノードと選択的に結合させるように構成される。いくつかの実施例では、第1のノード131−b、または第2のノード132−b、またはその両方は、接地電圧源にも容量的に結合されてもよいし、何らかの他の電圧源にも容量的に結合されてもよい。
センス・コンポーネントは、高いセンス・コンポーネントソース電圧と低いセンス・コンポーネントソース電圧を含んでよいし、これらが提供されてもよい。たとえば、センス・コンポーネントは、比較的高い電圧レベルVHを有する高センス・コンポーネント電圧源265−eに結合されることがある。いくつかの実施例では、VHは、VARYと呼ばれることがあり、約1.6Vの電圧を有することがある。センス・コンポーネントは、比較的低い電圧レベルVLを有する低センス・コンポーネント電圧源265−dにも結合されることがある。いくつかの実施例では、VLは、接地電圧または仮想接地電圧(たとえば、0V)であってよい。いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130は、他の電圧源265(図示せず)に結合されてもよいし、これを含んでもよい。
センス・コンポーネント130−bが、特定の境界を反映するように破線を用いて示されているが、そのような境界は、例示の目的で示されているにすぎない。言い換えれば、本開示によるセンス・コンポーネント130は、回路400に示される破線境界とは異なる境界を有すると考えられ得る。たとえば、センス・コンポーネント130は、共通アクセス・ライン410がセンス・コンポーネント130の外部で別個の分岐に分割されるように、実質的にセンス・コンポーネント130の境界にある第1のノード131と第2のノード132を有すると考えられることがある。さらに、いくつかの実施例では、センス・コンポーネント130は、電圧源がセンス・コンポーネント130の例示的な境界内にあるであろうように、電圧源265−dおよび265−eなどの電圧源を含むと考えられることがある。
結合容量420を含むことによって、センス・コンポーネント130−bは、そのような容量結合を含まないセンス・コンポーネントと比較して、自己参照読み出し動作をサポートするための改善された機能を提供することがある。たとえば、センス信号は、第1のアクセス動作時に第1のノード131−bにおいてメモリ・セル105から生成または発生されることがあり、基準信号は、第2のアクセス動作時に第2のノード132−bにおいて同じメモリ・セル105から生成または発生されることがある。第2のノード132−bにおいて基準信号を生成することは、第1のノード131−aにおける挙動に影響を与えることがある(たとえば、第1のノード131−bにおける電圧、または第1のノード131−aと関連づけられた電荷の量の変化を引き起こす)。そのような影響(たとえば、結合容量420によって提供される)によって、アクセス動作自体が実質的に同じ信号と関連づけられ得る(たとえば、同じ電流と関連づけられるアクセス動作、同じ電圧と関連づけられるアクセス動作、または同じ量の電荷と関連づけられるアクセス動作)ときですら、センス・コンポーネント130−bが第1のノード131−bと第2のノード132−bとの間の信号の差を検出することが可能にされる。
図5は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする回路500の一実施例を示す。回路500は、メモリ・セル105−bの論理状態を検知するためのセンス・コンポーネント130−cを含む。電気信号は、ディジット線210−cおよび共通アクセス・ライン410−a(たとえば、AMPCAPラインまたはAMPCAPノード)を介してセンス・コンポーネント130−cとメモリ・セル105−bとの間で通信されることがあり、ディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−aは、組み合わせて、メモリ・セル105−bの単一アクセス・ラインと呼ばれることがある。アクセス・ラインの信号は、図示のように、ディジット線210−c上の電圧VDLおよび共通アクセス・ライン410−a上のVAMPCAPによって示されることがある。
回路は、可変電圧源550に結合され得る積分器キャパシタ530も含んでよい。積分器キャパシタ530は、AMPCAPと呼ばれることがある。積分器キャパシタ530は、第1の端子531において共通アクセス・ライン410−aに結合され、第2の端子532において可変電圧源550に結合されてよい。例示的な回路500は、電圧源510−fによって可能にされ得る、ディジット線210−aと共通アクセス・ライン410−aとの間に結合されたアンプ275−aも含んでよい。
回路500は、(たとえば、論理信号WLによって)メモリ・セル105−bを選択または選択解除するためのワード線205−cを含むことがある。回路500は、メモリ・セル105−bのキャパシタのセル・プレートにアクセスするためのプレート線215−cも含んでよい。したがって、メモリ・セル105−bは、第1のアクセス・ライン(たとえば、ディジット線210−cおよび共通アクセス・ライン410−a)と第2のアクセス・ライン(たとえば、ワード線205−c)との間に結合されたメモリ・セルを表すことがある。電気信号は、入出力ライン290−bおよび290−cを介してセンス・コンポーネント130−cと入出力コンポーネント140(図示せず)との間で通信されることがあり、入出力ライン290−bおよび290−cの信号はそれぞれ、電圧VsigおよびVrefによって示され得る。言い換えれば、センス・コンポーネント130−cは、メモリ・セル105−bに結合され、入出力コンポーネント140に結合されることがある。
センス・コンポーネント130−cは、第1のノード131−cと、第2のノード132−cとを有することがあり、センス・コンポーネント130−cは、第1のノード131−cおよび第2のノード132−cにおける信号に少なくとも一部は基づいてメモリ・セル105−bの論理状態を決定するように構成されることがある。いくつかの実施例では、第1のノード131−cおよび第2のノード132−cは、図4を参照して説明されるセンス・アンプ430の一例であり得る、センス・コンポーネント130−cのセンス・アンプ430−aのノードを示すことがある。第1のノード131−cおよび第2のノード132−cは、センス・アンプ430−aの例示的な境界内に示されているが、本開示によるさまざまな実施例では、第1のノード131−cおよび第2のノード132−cは、センス・アンプ430−aの例示的な境界内に配置されてもよいし、センス・アンプ430−aの例示的な境界に配置されてもよいし、センス・アンプ430−aの例示的な境界の外部に配置されてもよい。いくつかの実施例では、そのような場所のうちの2つ以上(たとえば、第1のノード131−cまたは第2のノード132−cのどちらかの場合)は、電気的に等価であることがある。
いくつかの実施例では、第1のノード131−cは、信号ノードと呼ばれることがあり、センス・コンポーネント130−cの信号線(SL)に電気的に等しくてもよいし、これと関連づけられ(たとえば、これに結合され)てもよい。第1のノード131−cは、スイッチング・コンポーネント520−dを介して共通アクセス・ライン410−aに結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−dは、論理信号SW4によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。言い換えれば、スイッチング・コンポーネント520−dは、メモリ・セル105−bと第1のノード131−cとの間に結合されたスイッチング・コンポーネント520を示し、メモリ・セル105−bを第1のノード131−cと選択的に結合させるように構成されることがある。
いくつかの実施例では、第2のノード132−cは、基準ノードと呼ばれることがあり、センス・コンポーネント130−cの基準線(RL)に電気的に等しくてもよいし、これと関連づけられ(たとえば、これに結合され)てもよい。第2のノード132−cは、スイッチング・コンポーネント520−eを介して共通アクセス・ライン410−aに結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−eは、論理信号SW5によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。言い換えれば、スイッチング・コンポーネント520−eは、メモリ・セル105−bと第2のノード132−cとの間に結合されたスイッチング・コンポーネント520を示し、メモリ・セル105−bを第2のノード132−cと選択的に結合させるように構成されることがある。
いくつかの実施例では、第1のノード131および第2のノード132は、センス・コンポーネント130−cの異なる部分に配置されることがあり、この部分は、回路500に示される第1のノード131−cおよび第2のノード132−cの位置に電気的に等しくてもよいし、等しくなくてもよい。たとえば、第1のノード131−cは、センス・アンプ430−aの外部に配置される(たとえば、そのような場所と電気的に等価である)と考えられることがあり、したがって、第1のノード131−cは、センス・アンプ430−aとメモリ・セル105−bとの間に結合される(たとえば、これらの間に配置される)と考えられることがある。別の実施例では、第2のノード132−cは、センス・アンプ430−aの外部に配置される(たとえば、そのような場所と電気的に等価である)と考えられることがあり、したがって、第2のノード132−cは、センス・アンプ430−aとメモリ・セル105−bとの間に結合される(たとえば、これらの間に配置される)と考えられることもある。いくつかの実施例では、第1のノード131−cは、入出力ライン290−bに電気的に等しいことがあり、第2のノード132−cは、入出力ライン290−cに電気的に等しいことがある。他の実施例では、第1のノード131−cおよび第2のノード132−cは、センス・コンポーネント130の他の部分を指すことがあり、入出力ライン290に電気的に等しくてもよいし、これに等しくなくてもよい。
本開示の実施例によれば、第1のノード131−cおよび第2のノード132−cは、互いに容量的に結合されることがある。たとえば、回路500は、結合容量420−aを含むことがあり、結合容量420−aは、センス・アンプ430−aの真性容量を示すことがある。結合容量420−aは、ノード間の特定の容量を提供し、他の機能も提供する、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間に形成された特徴を含んでよい。たとえば、センス・アンプ430−aは、第1のアンプ540−aおよび第2のアンプ540−bなどの1つまたは複数のアンプ構成要素を含んでよい。結合容量420−aは、近接性および電気的絶縁により結合容量420−aの容量的性質を提供する隣接する導電トレースまたは第1のアンプ540−aおよび第2のアンプ540−bの表面などの、第1のアンプ540−aおよび第2のアンプ540−bの特徴と関連づけられることがある。
追加的または代替的に、いくつかの実施例では、回路500は、結合容量420−bを含むことがあり、結合容量420−bは、センス・コンポーネント130−cのキャパシタ素子を示すことがある。さまざまな実施例では、結合容量420−bは、センス・アンプ430−aと関連づけられて(たとえば、その例示的な境界内に含まれて)もよいし、これと関連づけられなくて(たとえば、その例示的な境界内に含まれなくて)もよい。容量結合420−bは、ノード間の特定の容量を提供するために、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間に形成される特定の特徴を含むことがある。いくつかの実施例では、結合容量420−bは、(たとえば、スイッチング・コンポーネントによって)選択的に調整されることがある。たとえば、回路500は、スイッチング・コンポーネント520−fを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−fは、論理信号SW6によってアクティブ化されてもよいし非アクティブ化されてもよく、論理信号SW6は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合を可能または不可能にすることがある。言い換えれば、スイッチング・コンポーネント520−fは、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間に結合されたスイッチング・コンポーネント520を示し、第1のノード131−cとの第2のノード132−cの容量結合を選択的に調整する(たとえば、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合を選択的に調整する)ように構成されることがある。
他の実施例では、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量420−bおよびスイッチング・コンポーネント520−fの順序が入れ替えられることがある。本開示によるセンス・コンポーネント130のさまざまな実施例は、結合容量420−a(たとえば、真性容量結合)のうちの1つまたは複数を含んでもよいし、結合容量420−b(たとえば、キャパシタ素子)のうちの1つまたは複数を含んでもよいし、これらのさまざまな組み合わせを含んでもよい。
回路500は、さまざまな電圧源510を含んでよく、電圧源510は、さまざまな電圧供給源および/または例示的な回路500を含むメモリ・デバイスの共通接地点もしくは仮想接地点に結合されることがある。
電圧源510−aは、電圧V0を有する共通基準電圧と関連づけられ得る共通接地点(たとえば、シャーシグランド、中性点など)を表すことがあり、電圧V0から、他の電圧が定義される。電圧源510−aは、ディジット線210−cの真性容量260−cを介してディジット線210−cに結合されることがある。
電圧V1を有する電圧源510−bは、プレート線電圧源を表すことがあり、メモリ・セル105−bのプレート線215−cを介してメモリ・セル105−bに結合されることがある。さまざまな実施例では、電圧源510−bは、図3のヒステリシス・プロット300−aおよび300−bを参照して説明されるそれらの動作を含む、アクセス動作(たとえば、読み出し動作または書き込み動作)に使用されることがある。
電圧V2を有する電圧源510−cは、プレチャージ(precharge)電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−bを介して共通アクセス・ライン410−aに結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−bは、論理信号SW2によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
回路500の実施例では、可変電圧源550は、電圧V3を有する電圧源510−dと、電圧V4を有する電圧源510−eとを含むことがあり、論理信号SW3によってスイッチング・コンポーネント520−cによる積分器キャパシタ530との接続に選択されることがある。いくつかの実施例では、電圧源510−dは、共通接地点(図示せず)に結合されることがある。他の実施例では、電圧源510−dは、正の電圧または負の電圧を提供する電圧供給源に結合されることがある。電圧源510−eは、さまざまなアクセス動作に対して、電圧源510−dの電圧よりも高い電圧(たとえば、高い大きさ)を有する電圧供給源に結合され、それによって、(たとえば、V4−V3に等しい、または電圧源510−dが接地されているときは単にV4である、電圧源510−eと510−dとの間の電圧の差に従って)本明細書において説明されるブースト機能を提供することがある。可変電圧源550は、2つの電圧源510とスイッチング・コンポーネント520とを含むように示されているが、本明細書における動作をサポートする可変電圧源550は、積分器キャパシタ530の第2の端子532に可変電圧を提供する電圧バッファなどの他の構成を含んでよい。
電圧V5を有する電圧源510−fは、アンプ電圧源(たとえば、カスコード電圧源)を表すことがあり、図2を参照して説明されるアンプ275の一実施例であってよいアンプ275−aに結合されることがある。たとえば、アンプ275−aはトランジスタであってよく、電圧源510−lはトランジスタのゲートに結合されてよい。アンプ275−aは、第1の端子において共通アクセス・ライン410−a、第2の端子においてディジット線210−cに結合されてよい。言い換えれば、アンプ275−aは、ディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−aとの間に結合されてよい。
アンプ275−aは、ディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−aとの間の信号の変換を提供することがある。たとえば、アンプ275−aは、ディジット線210−cの電圧の減少時に(たとえば、メモリ・セル105−bの選択時に)電圧源510−fによって供給されるまたは可能にされる、共通アクセス・ライン410−aからディジット線210−cへの電荷の流れ(たとえば、電流)を可能にすることがある。ディジット線210−cへの電荷の比較的小さい流れは、共通アクセス・ライン410−aの電圧の比較的小さい変化と関連づけられてよいが、ディジット線210−cへの電荷の比較的大きい流れは、共通アクセス・ライン410−aの電圧の比較的大きい変化と関連づけられてよい。共通アクセス・ライン410−aの正味容量に従って、たとえば、共通アクセス・ライン410−aは、メモリ・セル105−bを選択した後のアンプ275−a上での電荷の流れに応じて、電圧の比較的小さい変化を受けてもよいし、電圧の比較的大きい変化を受けてもよい。いくつかの実施例では、アンプ275−aは、スイッチング・コンポーネント520−aによってディジット線210−cから絶縁されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−aは、論理信号SW1によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。アンプ275−aは、アンプ275−aがディジット線210−cの電圧に応じて電荷の流れをどのように調節するかに関連する、「電圧レギュレータ」または「バイアス・コンポーネント」とも呼ばれることがある。
電圧源510−gは、電圧V6を有する基準電圧源と関連づけられ得る信号側センス・コンポーネント基準点(たとえば、シャーシグランド、中性点など)を表すことがある。さまざまな実施例では、電圧源510−gは、電圧源510−aの共通接地点と同じ基準点と関連づけられてもよいし、これと関連づけられなくてもよい。電圧源510−gは、容量560−aを介してセンス・コンポーネント130−c(たとえば、電気的に等価であってもよいし等価でなくてもよい、第1のノード131−cまたはセンス・コンポーネント130−cの信号線)に結合されることがある。したがって、いくつかの実施例では、第1のノード131−cは、電圧源510−gと(たとえば、容量560−aを介して)容量的に結合されることがあり、電圧源510−gは接地電圧源であってよい。さまざまな実施例では、容量560−aは、センス・コンポーネント130−cの一部として含まれると考えられてもよいし、考えられなくてもよい。
電圧源510−hは、電圧V7を有する基準電圧源と関連づけられ得る基準側センス・コンポーネント基準点(たとえば、シャーシグランド、中性点など)を表すことがある。さまざまな実施例では、電圧源510−hは、電圧源510−aの共通接地点と同じ基準点と関連づけられてもよいし、これと関連づけられなくてもよく、電圧源510−gと同じ電圧レベルと関連づけられてもよいし、この電圧レベルと関連づけられなくてもよい。たとえば、電圧源510−hは、センス・コンポーネント130−cの対称性を改善するために電圧源510−gと同じ電圧を有するように選択されてもよいし、電圧源510−hは、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の信号をバイアスするために電圧源510−gとは異なる電圧を有するように選択されてもよい。
電圧源510−hは、容量560−bを介してセンス・コンポーネント130−c(たとえば、電気的に等価であってもよいし等価でなくてもよい、第2のノード132−cまたはセンス・コンポーネント130−cの基準線)に結合されることがある。したがって、いくつかの実施例では、第2のノード132−cは、電圧源510−hと(たとえば、容量560−bを介して)容量的に結合されることがあり、電圧源510−hは接地電圧源であってよい。容量560−bは、容量560−aと同じ量の容量を有してもよいし、異なる量の容量を有してもよい。たとえば、容量560−bは、センス・コンポーネント130−cの対称性を改善するために容量560−aと同じ量の容量を有するように選択されてもよいし、容量560−bは、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の信号をバイアスするために容量560−aとは異なる量の容量を有するように選択されてもよい。さまざまな実施例では、容量560−bは、センス・コンポーネント130−cの一部として含まれると考えられてもよいし、考えられなくてもよい。
回路500の実施例は、さまざまな均等化電圧源も含んでよく、この均等化電圧源は各々、共通接地、シャーシグランド、または中性点(たとえば、電圧源510−aと同じ電圧供給源または基準点)と関連づけられてもよいし、何らかの他の電圧供給源と関連づけられてもよい。
電圧V8を有する電圧源510−iは、基準側均等化電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−iを介してセンス・コンポーネント130−c(たとえば、電気的に等価であってもよいし等価でなくてもよい、第2のノード132−cまたはセンス・コンポーネント130−cの基準線)に結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−iは、論理信号EQ0によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
電圧V9を有する電圧源510−jは、信号側均等化電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−jを介してセンス・コンポーネント130−c(たとえば、電気的に等価であってもよいし等価でなくてもよい、第1のノード131−cまたはセンス・コンポーネント130−cの信号線)に結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−jは、論理信号EQ1によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
電圧V10を有する電圧源510−kは、ディジット線均等化電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−kを介してディジット線210−cに結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−kは、論理信号EQ2によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
回路500の実施例は、センス・アンプ電圧源も含んでよく、このセンス・アンプ電圧源は、図2を参照して説明される電圧源265−bおよび265−cの実施例であってよい。
電圧V11を有する電圧源510−lは、センス・アンプ低電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−gを介してセンス・アンプ430−a(たとえば、アンプ540−b)に結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−gは、論理信号SW7によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
電圧V12を有する電圧源510−mは、センス・アンプ高電圧源を表すことがあり、スイッチング・コンポーネント520−hを介してセンス・アンプ430−a(たとえば、アンプ540−a)に結合されることがあり、スイッチング・コンポーネント520−hは、論理信号SW8によってアクティブ化または非アクティブ化され得る。
回路500内に示される論理信号(たとえば、SW1〜SW8、EQ0〜EQ2、およびWL)の各々は、図1を参照して説明されるメモリ・コントローラ150などのメモリ・コントローラ(図示せず)によって提供されることがある。いくつかの実施例では、いくつかの論理信号が、他のコンポーネントによって提供されることがある。たとえば、論理信号WLは、図1を参照して説明される行デコーダ125などの行デコーダ(図示せず)によって提供されることがある。
いくつかの実施例では、電圧源510−lおよび510−mが、特定の入力パラメータまたは出力パラメータに従って選択されることがある。たとえば、電圧源510−lおよび510−mはそれぞれ、いくつかのDRAMまたはFeRAMの慣例などのいくつかのI/Oコンポーネント慣例に従って、実質的に0Vおよび1Vであることがある。
さまざまな実施例では、電圧源510は、電圧供給源および/または例示的な回路500を含むメモリ・デバイスの共通接地点もしくは仮想接地点の異なる構成に結合されてよい。たとえば、いくつかの実施形態では、電圧源510−a、510−d、510−g、510−h、510−i、510−j、510−k、および510−l、またはこれらの任意の組み合わせは、同じ接地点または仮想接地点に結合されてよく、メモリ・セル105−bにアクセスするさまざまな動作に対して実質的に同じ基準電圧を提供することがある。
いくつかの実施形態では、いくつかの電圧源510が、メモリ・デバイスの同じ電圧供給源に結合されることがある。たとえば、いくつかの実施形態では、電圧源510−cおよび510−eは、ある電圧(たとえば、「VARY」と呼ばれることがある、1.5Vの電圧)を有する電圧供給源に結合されることがある。そのような実施形態では、共通アクセス・ライン410−aは、センシングのためにワード線205−aを介してメモリ・セル105−bを選択する前に、2*VARY、すなわち約3.0Vに実質的に等しい電圧に急増されることがある。
電圧源510は、共通電圧供給源および/または接地点に結合されることがあるが、共通電圧供給源または共通接地点に結合された電圧源510の各々の電圧は、それぞれの電圧源510と関連づけられた共通電圧供給源または共通接地点との間の回路500におけるさまざまな差(たとえば、導体長さ、幅、抵抗、容量など)により、異なることがある。
図6Aおよび図6Bは、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートする例示的な読み出し動作の動作を示すタイミング図600を示す。タイミング図600は、図5の例示的な回路500のコンポーネントに関して説明され、自己参照読み出し動作の一実施例を示すことがある。
タイミング図600の実施例では、メモリ・セル105−bは、本明細書において(たとえば、図3を参照して)説明されるように、最初に、論理1状態を記憶する。さらに、電圧源510−a、510−d、510−g、510−h、510−i、510−j、510−k、および510−lは、(たとえば、接地または仮想接地により)接地されていると考えられ、したがって、ゼロ電圧(たとえば、V0=0V、V3=0V、V6=0V、V7=0V、V8=0V、V9=0V、V10=0V、およびV11=0V)であると考えられる。しかしながら、本開示による自己参照読み出し動作の他の実施例では、電圧源510−a、510−d、510−g、510−h、510−i、510−j、510−k、および510−lは非ゼロ電圧であることがあり、したがって、タイミング図600によって示される電圧は、それに応じて調整されてよい。
いくつかの実施例では、タイミング図600の動作を開始する前に、ディジット線210−cとプレート線215−cは同じ電圧に制御されてよく、これにより、メモリ・セル105−b上での電荷漏洩が最小にされ得る。たとえば、タイミング図600によれば、ディジット線210−cは、0Vの初期電圧を有することがあり、この電圧は、プレート線215−cの初期電圧と同じであってよい。いくつかの実施例では、ディジット線210−cは、(たとえば、論理信号EQ2をアクティブ化した結果としてスイッチング・コンポーネント520−kをアクティブ化することによって)タイミング図600の動作の前に均等化されていることがあり、スイッチング・コンポーネント520−kは、ディジット線210−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−k)に結合させ得る。他の実施例では、ディジット線210−cおよびプレート線215−cが、接地電圧とは異なる何らかの他の初期電圧を有することがある。さらに、タイミング図600は、ワード線が選択されておらず(たとえば、論理信号WLが非アクティブ化されており)、ディジット線210−cが均等化電圧源510−kから絶縁される(たとえば、論理信号EQ2が非アクティブ化される)、初期状態で始まることがある。
601では、読み出し動作は、第1のノード131−cを均等化すること(たとえば、センス・コンポーネント130−cの信号線を均等化すること)を含んでよい。たとえば、601では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ1をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−jをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−jは、第1のノード131−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−j)に結合させ得る。したがって、601では、第1のノード131−cにおける電圧(たとえば、Vsig)は、均等化電圧(たとえば、0V)にされることがあり、均等化電圧は、第1のノード131−cのための初期条件とは異なってもよいし、異ならなくてもよい。
602では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW2をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することによって、電圧源510−cが共通アクセス・ライン410−aに接続されることがあり、したがって、共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、VAMPCAP)は、電荷が積分器キャパシタ530に流入するとき、電圧レベルV2に上昇することがある。602においてスイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第1のプレチャージング(precharging)動作が開始され得る。たとえば、602では、スイッチング・コンポーネント520−cは、電圧源510−d(たとえば、0Vにおける接地電圧または仮想接地電圧)が積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合され、電圧源510−cが積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合されるように、非アクティブ化されてよい。したがって、積分器キャパシタ530は、電圧源510−cと電圧源510−dとの間の電圧差に従って充電され得る。
603では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW2を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化することによって、電圧源510−cが共通アクセス・ライン410−aから絶縁されることがあり、共通アクセス・ライン410−aの電圧は、電圧レベルV2に保たれることがある。スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化すると、共通アクセス・ライン410−aと、したがって積分器キャパシタ530の第1の端子531は、フローティングであり得る。
604では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW3をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することによって、電圧源510−dが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることから電圧源510−eが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることへの遷移が引き起こされ得る。より高い電圧で積分器キャパシタ530の第2の端子532を電圧源に接続することによって、積分器キャパシタ530によって記憶される電荷は、より高い電圧に急増されることがあり、したがって、積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合された共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、VAMPCAP)は、電圧レベル(V2+V4)に上昇することがある。したがって、スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第1のブースト動作が開始され得る。
605では、読み出し動作は、第1のノード131−cを均等化電圧源510−jから絶縁することを含んでよい。たとえば、605では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ1を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−jを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−jは、第1のノード131−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−j)から結合解除させ得る。605では、第1のノード131−cにおける電圧は、均等化電圧(たとえば、0V)のままであってよい。いくつかの実施例では、601〜605の動作は、第1のプレチャージ動作と呼ばれることがある。
606では、読み出し動作は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量を可能にすることを含んでよい。たとえば、606では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW6をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−fをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−fは、結合容量420−b(たとえば、センス・コンポーネント130−cのキャパシタ素子)を介して第1のノード131−cを第2のノード132−cに結合させ得る。結合容量420−bまたはスイッチング・コンポーネント520−fを含まないセンス・コンポーネント130とともに実行される自己参照読み出し動作の実施例では、606の動作は省略されてよい。
607では、読み出し動作は、メモリ・セル105−bと関連づけられたディジット線210−cに共通アクセス・ライン410−cを結合させることを含んでよい。たとえば、607では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW1をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−aをアクティブ化することを含んでよい。その結果、電荷が、アンプ275−aを通して、積分器キャパシタ530とディジット線210−cの真性容量260−cとの間で共有され得る。
いくつかの実施例では、607におけるディジット線の電圧(たとえば、VDL)は、電圧源510−f(たとえば、V5)を下回ることがあり、これは、アンプ275−aのしきい値電圧が超えられることを可能にし得る。アンプ275−aのしきい値電圧が超えられるとき、アンプ275−aの特性に応じて、電荷が、共通アクセス・ライン410−cから(たとえば、積分器キャパシタ530から)アンプ275−c上のディジット線210−cに流れることがある、ならびに比較的少量の電荷が電圧源510−fから流れることがある。したがって、電荷は、ディジット線210−cの電圧がV5−Vth,ampに等しい電圧レベルに到達するまで、ディジット線210−cに流れ得る。したがって、電荷が積分器キャパシタ530から流れるとき、520−aにおけるスイッチング・コンポーネントをアクティブ化した後で、電圧VAMPCAPの低下によって示される、共通アクセス・ライン410−cの電圧が低下することがある。
608では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号WLを介してワード線をアクティブ化することによって)メモリ・セル105−bを選択することを含んでよい。メモリ・セル105−bを選択することによって、メモリ・セル105−bのキャパシタがディジット線210−cに結合させられ得る。したがって、電荷は、メモリ・セル105−bとディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−aとの間で共有されることがあり、これは、メモリ・セル105−bに記憶される論理状態(たとえば、電荷および/または分極)に依存することがある。メモリ・セル105−bに印加される電圧は、図3を参照して説明される電圧335に対応することがあり、これは、本明細書において説明される2Prセンシング・スキームをサポートすることがある(たとえば、タイミング図600の動作は、2Pr自己参照読み出し動作を示すことがある)。
たとえば、メモリ・セル105−bが論理1を記憶するとき、メモリ・セル105−bのキャパシタは、負の分極による負の電荷(たとえば、図3を参照して説明される電荷状態310−a)を記憶することがある。したがって、論理1を記憶するメモリ・セル105−bが選択されるとき、比較的少量の電荷が、ディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れることがある(たとえば、論理0を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)。電荷がディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れると、ディジット線210−cの電圧が再び低下することがあり、これが、アンプ275−aのしきい値電圧が再び超えられることを可能にし得る。アンプ275−aのしきい値電圧が超えられるとき、アンプ275−cの特性に応じて、電荷が、共通アクセス・ライン410−aから(たとえば、積分器キャパシタ530から)アンプ275−a上のディジット線210−cに引き続き流れることがあり、ならびに比較的少量の電荷が電圧源510−fから引き続き流れることがある。したがって、電荷は、ディジット線210−cの電圧がV5−Vth,ampに等しい電圧レベルに再び戻るまで、ディジット線210−cに流れることがある。論理1を記憶するメモリ・セル105−bを選択するとき、608において比較的少量の電荷がメモリ・セル105−bへと流れ込むので、共通アクセス・ライン410−aは、メモリ・セル105−bを選択した後で、電圧VAMPCAP,1の低下によって示される、(たとえば、論理0を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)比較的小さい電圧低下を受けることがある。
別の実施例では、メモリ・セル105−bが論理0を記憶するとき、メモリ・セル105−bのキャパシタは、正の分極による正の電荷(たとえば、図3を参照して説明される電荷状態305−a)を記憶することがある。したがって、論理0を記憶するメモリ・セル105−bが選択されるとき、比較的大量の電荷が、ディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れることがある(たとえば、論理1を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)。電荷がディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れると、ディジット線210−cの電圧が再び低下することがあり、これが、アンプ275−aのしきい値電圧が再び超えられることを可能にし得る。アンプ275−aのしきい値電圧が超えられるとき、アンプ275−cの特性に応じて、電荷が、共通アクセス・ライン410−aから(たとえば、積分器キャパシタ530から)アンプ275−a上のディジット線210−cに引き続き流れることがあり、ならびに比較的少量の電荷が電圧源510−fから引き続き流れることがある。したがって、電荷は、ディジット線210−cの電圧がV5−Vth,ampに等しい電圧レベルに再び戻るまで、ディジット線210−cに流れることがある。論理0を記憶するメモリ・セル105−bを選択するとき、608において比較的大量の電荷がメモリ・セル105−bへと流れ込むので、共通アクセス・ライン410−aは、メモリ・セル105−bを選択した後で、電圧VAMPCAP,0の低下によって示される、(たとえば、論理1を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)比較的大きい電圧低下を受けることがある。
メモリ・セル105−bが当初、論理0状態を記憶したにせよ、論理1状態を記憶したにせよ、608における動作に至りこれを含む動作は、論理1状態をメモリ・セル105−bに書き込み得る。たとえば、FeRAMメモリ・セル105に印加されると、608における動作に至りこれを含む動作は、メモリ・セル105−b(たとえば、負の分極でメモリ・セル105−bを飽和させる)を実質的に分極させる、電圧がメモリ・セル105−bに印加されること、または電荷の量がメモリ・セル105−bを通って流れることに対応することがある。したがって、608の動作に続いて、メモリ・セル105−bは、論理1状態と関連づけられることがあるが、メモリ・セル105−bは、608の動作の直後に電荷状態310−aに戻らないことがある(たとえば、メモリ・セル105−bは、図3を参照して説明されるパス340に沿った何らかの他の点にあることがある)。メモリ・セル105の異なる実施例(たとえば、DRAM、PCMなど)では、メモリ・セル105は、タイミング図600の動作の前にメモリ・セル105によって記憶される論理状態に関係なく、特定の論理状態(たとえば、論理1)と別の方法で関連づけられることがある。
609では、読み出し動作は、メモリ・セルをアンプ275−aおよび共通アクセス・ライン410−aから絶縁することを含んでよい。たとえば、609では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW1を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−aを非アクティブ化することを含んでよい。共通アクセス・ライン410−cの電圧は、609において、(たとえば、タイミング図600の動作の前にメモリ・セル105によって当初記憶された論理状態に応じて、VAMPCAP,0またはVAMPCAP,1のどちらかに)実質的に維持され得る。
610では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW3を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することによって、電圧源510−eが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることから電圧源510−dが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることへの遷移が引き起こされ得る。より低い電圧で積分器キャパシタ530の第2の端子532を電圧源に接続することによって、積分器キャパシタ530によって記憶される電荷は、より低い電圧にシフトされることがあり、したがって、積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合された共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、VAMPCAP,0またはVAMPCAP,1のどちらか)は、V4−V3(電圧源510−dが共通接地点に結合されている場合は、単にV4)の電圧レベルだけ低下することがある。したがって、スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第1のシフト動作が開始され得る。
611では、読み出し動作は、共通アクセス・ライン410−aをセンス・コンポーネント130−cの第1のノード131−cと結合させることを含んでよい。たとえば、611では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW4をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−dをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−dは、第1のノード131−cを共通アクセス・ライン410−aに結合させ得る。その結果、電荷が、積分器キャパシタ530と容量560−aとの間で共有されることがあり、回路500の実施例では、第1のノード131−cにおける電圧(たとえば、Vsig)は、共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、VAMPCAP)が低下する間、この2つの電圧が等しくなるまで(たとえば、メモリ・セル105−bに記憶された特定の論理状態の場合)、上昇することがある。
さらに、第1のノード131−cにおける信号発生中、信号が、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、結合容量420−a、結合容量420−b、またはそれらの組み合わせ)により、第2のノード132−cにおいても発生されることがある。言い換えれば、電荷が共通アクセス・ライン410−aを越えて(たとえば、センス・ラインにおいて)センス・コンポーネント130−cへと流れ込むと、電荷は、結合容量420−aまたは結合容量420−bにおいて発生されることがあり、これが、第2のノード132−cにおける電圧(たとえば、Vrefと呼ばれることがある、センス・コンポーネント130−cの基準線における電圧)を上昇させることがある。第1のノード131−cにおける電圧のように、第2のノード132−cにおける電圧の変化も、当初メモリ・セル105−bによって記憶される論理状態に依存することがある。たとえば、論理1を検知するとき、第2のノード132−cにおける電圧は、論理0を読み出すとき、第2のノード132−cにおける電圧よりも高いことがある(たとえば、611における動作の結果として、Vref,1がVref,0よりも大きいことがある)。
したがって、タイミング図600に示されるように、第2のノード132−cにおける信号(たとえば、Vref)は、メモリ・セル105−bと関連づけられたアクセス動作(たとえば、608においてメモリ・セル105−bを選択すること、または共通アクセス・ライン410−aをセンス・コンポーネント130−cの第1のノード131−cと結合すること、または第1のノード131−cにおける第1のアクセス動作から信号を生成する他のステップ)から生じる、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig)に少なくとも一部は基づくことがある。さらに、タイミング図600に示されるように、第2のノード132−cにおける信号(たとえば、Vref)は、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig)と、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、結合容量420−a、結合容量420−b、またはそれらの組み合わせ)に少なくとも一部は基づくことがある。
612では、読み出し動作は、第1のノード131−cを共通アクセス・ライン410−aから絶縁することを含んでよい。たとえば、612では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW4を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−dを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−dは、第1のノード131−cを共通アクセス・ライン410−aから絶縁させ得る。
613では、読み出し動作は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量を不可能にすることを含んでよい。たとえば、613では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW6を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−fを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−fは、結合容量420−bを介して第1のノード131−cを第2のノード132−cに結合解除させ得る。言い換えれば、613の動作は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合の量または程度を変更することを示すことがある。結合容量420−bまたはスイッチング・コンポーネント520−fを含まないセンス・コンポーネント130とともに実行される自己参照読み出し動作の実施例では、613の動作は省略されてよい。いくつかの実施例では、606〜613の動作は、第1の読み出し動作または第1のアクセス動作と呼ばれることがある。
614では、読み出し動作は、ディジット線210−cを均等化することを含んでよい。たとえば、614では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ2をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−kをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−kは、ディジット線210−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−k)に結合させ得る。したがって、614では、ディジット線210−cにおける電圧は、均等化電圧(たとえば、0V)にされることがある。さまざまな実施例では、共通アクセス・ライン410−aは、電荷がアンプ275−aの上を流れるとき、電圧の低下も経験することがあり、これはまた、共通アクセス・ライン410−aを実質的に均等化させることがある(たとえば、VAMPCAPを0Vなどの均等化電圧に低下させる)。
615では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号WLを介してワード線を非アクティブ化することによって)メモリ・セル105−bを選択解除することを含んでよい。メモリ・セル105−bを選択解除することによって、メモリ・セル105−bのキャパシタがディジット線210−cに結合解除させられ得る。
616では、読み出し動作は、ディジット線210−cを均等化電圧源510−kから絶縁することを含んでよい。たとえば、616では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ2を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−kを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−kは、ディジット線210−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−k)から結合解除し得る。616では、ディジット線210−cにおける電圧は、均等化電圧(たとえば、0V)のままであってよい。いくつかの実施例では、614〜616の動作は、リセット動作と呼ばれることがある。タイミング図600の動作は、図6Bの例示を続ける。
617では、読み出し動作は、第2のノード132−cを均等化すること(たとえば、センス・コンポーネント130−cの基準線を均等化すること)を含んでよい。たとえば、617では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ0をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−iをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−iは、第2のノード132−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−i)に結合させ得る。したがって、617では、第2のノード132−cにおける電圧は、均等化電圧にされることがある(たとえば、メモリ・セル105−bが当初、論理0を記憶したにせよ、論理1を記憶したにせよ、Vrefは0Vに低下することがある)。いくつかの実施例では、第1のノード131−cにおける電圧も、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、容量結合420−aまたは容量結合420−b)により、低下することがある。言い換えれば、617における動作は、第2のノード132−cに少なくとも一部は基づいた、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、VAMCAP,1またはVAMPCAP,1)を生成する実施例を示すことがある(たとえば、617において第2のノード132−cを均等化させた結果としてVAMCAP,1またはVAMPCAP,1を減少させる)。
618では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW2をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することによって、電圧源510−cが共通アクセス・ライン410−aに接続されることがあり、したがって、共通アクセス・ライン410−aの電圧は、電荷が積分器キャパシタ530に流入するとき、電圧レベルV2に上昇することがある。618においてスイッチング・コンポーネント520−bをアクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第2のプレチャージング動作が開始され得る。たとえば、618では、スイッチング・コンポーネント520−cは、電圧源510−d(たとえば、0Vにおける接地電圧または仮想接地電圧)が積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合され、電圧源510−cが積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合されるように、非アクティブ化されてよい。したがって、積分器キャパシタ530は、電圧源510−cと電圧源510−dとの間の電圧差に従って充電され得る。いくつかの実施例では、618の動作は、602の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
619では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW2を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化することによって、電圧源510−cが共通アクセス・ライン410−aから絶縁されることがあり、共通アクセス・ライン410−aの電圧は、電圧レベルV2に保たれることがある。スイッチング・コンポーネント520−bを非アクティブ化すると、共通アクセス・ライン410−aと、したがって積分器キャパシタ530の第1の端子531は、フローティングであり得る。いくつかの実施例では、619の動作は、603の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
620では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW3をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することによって、電圧源510−dが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることから電圧源510−eが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることへの遷移が引き起こされ得る。より高い電圧で積分器キャパシタ530の第2の端子532を電圧源に接続することによって、積分器キャパシタ530によって記憶される電荷は、より高い電圧に急増されることがあり、したがって、積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合された共通アクセス・ライン410−aの電圧は、電圧レベル(V2+V4)に上昇することがある。したがって、スイッチング・コンポーネント520−cをアクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第2のブースト動作が開始され得る。いくつかの実施例では、620の動作は、604の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
621では、読み出し動作は、第2のノード132−cを均等化電圧源510−iから絶縁することを含んでよい。たとえば、621では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号EQ0を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−iを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−iは、第2のノード132−cを均等化電圧源(たとえば、電圧源510−i)から結合解除させ得る。621では、第2のノード132−cにおける電圧は、均等化電圧(たとえば、0V)のままであってよい。いくつかの実施例では、617〜621の動作は、第2のプレチャージ動作と呼ばれることがある。いくつかの実施例では、621の動作は、605の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
622では、読み出し動作は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量を可能にすることを含んでよい。たとえば、622では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW6をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−fをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−fは、結合容量420−b(たとえば、センス・コンポーネント130−cのキャパシタ素子)を介して第1のノード131−cを第2のノード132−cに結合させ得る。結合容量420−bまたはスイッチング・コンポーネント520−fを含まないセンス・コンポーネント130とともに実行される自己参照読み出し動作の実施例では、622の動作は省略されてよい。いくつかの実施例では、622の動作は、606の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
623では、読み出し動作は、メモリ・セル105−bと関連づけられたディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−cを結合させることを含んでよい。たとえば、623では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW1をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−aをアクティブ化することを含んでよい。その結果、電荷が、アンプ275−aを通して、積分器キャパシタ530とディジット線210−cの真性容量260−cとの間で共有され得る。いくつかの実施例では、623の動作は、607の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
いくつかの実施例では、623におけるディジット線の電圧(たとえば、VDL)は、電圧源510−f(たとえば、V5)を下回ることがあり、これは、アンプ275−aのしきい値電圧が超えられることを可能にし得る。アンプ275−aのしきい値電圧が超えられるとき、アンプ275−aの特性に応じて、電荷が、共通アクセス・ライン410−cから(たとえば、積分器キャパシタ530から)アンプ275−c上のディジット線210−cに流れることがあり、ならびに比較的少量の電荷が電圧源510−fから流れることがある。したがって、電荷は、ディジット線210−cの電圧がV5−Vth,ampに等しい電圧レベルに到達するまで、ディジット線210−cに流れることがある。したがって、電荷が積分器キャパシタ530から流れるとき、520−aにおけるスイッチング・コンポーネントをアクティブ化した後で、電圧VAMPCAPの低下によって示される、共通アクセス・ライン410−cの電圧が低下することがある。
624では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号WLを介してワード線をアクティブ化することによって)メモリ・セル105−bを選択することを含んでよい。メモリ・セル105−bを選択することによって、メモリ・セル105−bのキャパシタがディジット線210−cに結合させられ得る。したがって、電荷は、メモリ・セル105−bとディジット線210−cと共通アクセス・ライン410−aとの間で共有されることがあり、これは、メモリ・セル105−bに記憶される論理状態(たとえば、電荷および/または分極)に依存することがある。いくつかの実施例では、624の動作は、608の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。
たとえば、上述のアクセス動作の動作(たとえば、601〜617の動作のうちの任意の1つまたは複数)は、特定の論理状態をメモリ・セル105−bに書き込むこと(たとえば、論理1を書き込むこと)と関連づけられ得るので、メモリ・セル105−bのキャパシタは、負の分極による負の電荷(たとえば、図3を参照して説明される電荷状態310−a)を記憶することがある。したがって、論理1を記憶するメモリ・セル105−bが選択されるとき、比較的少量の電荷が、ディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れることがある(たとえば、論理0を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)。電荷がディジット線210−cからメモリ・セル105−bに流れると、ディジット線210−cの電圧が再び低下することがあり、これが、アンプ275−aのしきい値電圧が再び超えられることを可能にし得る。アンプ275−aのしきい値電圧が超えられるとき、アンプ275−cの特性に応じて、電荷が、共通アクセス・ライン410−aから(たとえば、積分器キャパシタ530から)アンプ275−a上のディジット線210−cに引き続き流れることがあり、ならびに比較的少量の電荷が電圧源510−fから引き続き流れることがある。したがって、電荷は、ディジット線210−cの電圧がV5−Vth,ampに等しい電圧レベルに再び戻るまで、ディジット線210−cに流れることがある。論理1を記憶するメモリ・セル105−bを選択するとき、624において比較的少量の電荷がメモリ・セル105−bへと流れ込むので、共通アクセス・ライン410−aは、メモリ・セル105−bを選択した後で、電圧VAMPCAPの低下によって示される、(たとえば、論理0を記憶するメモリ・セル105−bと比較して)比較的小さい電圧低下を受けることがある。いくつかの実施例では、624の動作は、608の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。いくつかの実施例では(たとえば、論理1を記憶するメモリ・セル105−bに対してタイミング図を実行するとき)、625の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP)は、609の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP,1)と類似であってもよいし、これと実質的に同一であってもよい。
625では、読み出し動作は、メモリ・セルをアンプ275−aおよび共通アクセス・ライン410−aから絶縁することを含んでよい。たとえば、625では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW1を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−aを非アクティブ化することを含んでよい。いくつかの実施例では、618の動作は、609の動作に類似してもよいし、これと同じであってもよい。いくつかの実施例では(たとえば、論理1を記憶するメモリ・セル105−bに対してタイミング図を実行するとき)、625の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP)は、609の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP,1)と類似であってもよいし、これと実質的に同一であってもよい。
626では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW3を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することを含んでよい。スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することによって、電圧源510−eが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることから電圧源510−dが積分器キャパシタ530の第2の端子532に結合されていることへの遷移が引き起こされ得る。より低い電圧で積分器キャパシタ530の第2の端子532を電圧源に接続することによって、積分器キャパシタ530によって記憶される電荷は、より低い電圧にシフトされることがあり、したがって、積分器キャパシタ530の第1の端子531に結合された共通アクセス・ライン410−aの電圧は、V4−V3(電圧源510−dが共通接地点に結合されている場合は、単にV4)の電圧レベルだけ低下することがある。したがって、スイッチング・コンポーネント520−cを非アクティブ化することによって、積分器キャパシタ530に対する第1のシフト動作が開始され得る。いくつかの実施例では(たとえば、論理1を記憶するメモリ・セル105−bに対してタイミング図を実行するとき)、626の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP)は、610の動作の後の信号(たとえば、VAMPCAP,1)と類似であってもよいし、これと実質的に同一であってもよい。
上述のアクセス動作の動作(たとえば、601〜617の動作のうちの任意の1つまたは複数)は、特定の論理状態をメモリ・セル105−bに書き込むこと(たとえば、論理1を書き込むこと)と関連づけられ得るので、618〜626のうちの任意の1つまたは複数における動作から生じる共通アクセス・ライン410−cの電圧(たとえば、VAMPCAP)は、当初メモリ・セル105−bによって(たとえば、タイミング図600の動作の前に)記憶される論理状態が論理0であったにせよ、論理1であったにせよ、類似している(たとえば、実質的に同一である)ことがある。
さらに、いくつかの実施例では、618〜626のうちの任意の1つまたは複数の動作の後の共通アクセス・ライン410−cの電圧は、上述のアクセス動作における類似ステップの後の共通アクセス・ライン410−cの電圧に類似している(たとえば、実質的に同一である)ことがある。たとえば、618〜623のうちの任意の1つまたは複数の動作の結果として第2のアクセス動作において発生されるVAMPCAPの信号はそれぞれ、602〜607のうちの任意の1つまたは複数の動作の結果として第1のアクセス動作において発生されるVAMPCAPの信号に類似してもよいし、これと実質的に同一であってもよい。しかしながら、さまざまな実施例では、618〜626のうちの1つにおける動作の結果として発生される信号は、602〜610のうちの1つにおける動作の結果として発生される信号と異なることがある。たとえば、メモリ・セルの論理状態は618において既知であるので、618〜627のうちの任意の1つまたは複数の動作は、この既知の論理状態に少なくとも一部は基づいて(たとえば、適用可能である場合、類似の動作602〜611とそれぞれ比較して、メモリ・コントローラ150によって)変更されてよい。
さらに、618〜626のうちの1つと関連づけられた動作の持続時間はそれぞれ、602〜610と関連づけられた動作の持続時間と同じであってもよいし、これと異なってもよい。たとえば、618における論理状態は既知である(たとえば、論理1)ので、または共通アクセス・ラインの電圧が、より高いレベルで開始している場合(たとえば、618の直前のVAMPCAP,0とVAMPCAP,1が両方とも、602の直前のVAMPCAPよりも大きいとき)、618の動作は、602と関連づけられた動作よりも短い持続時間(たとえば、メモリ・コントローラ150によって)が割り当てられることがある。これは、618における動作が、602における動作よりも少ない量の流れる電荷と関連づけられ得るので、可能にされ得る。
624〜626のうちの任意の1つまたは複数の動作は、第1のアクセス動作(たとえば、それぞれ、第1の読み出し動作の608〜610の動作)において生成される信号に類似した、またはこれと実質的に同一である信号(たとえば、VAMPCAP)を、第2のアクセス動作(たとえば、第2の読み出し動作)において生成することを示すことがある。たとえば、624の動作の後の共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、624の後のVAMPCAP)は、論理状態1を記憶するメモリ・セル105−bを読み出すとき608の動作の後の共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、608の後のVAMPCAP,1)に類似してもよいし、これと実質的に同一であってもよい。しかしながら、タイミング図600によって示されるように、センス・コンポーネント130−cの第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量(たとえば、結合容量420−aまたは420−b)を用いることは、第1のアクセス動作と当初メモリ・セル105−bによって記憶された論理状態を検出するためにセンス・コンポーネント130−cによって使用され得る第2の動作とから信号の差を生成することをサポートすることがある。
627では、読み出し動作は、共通アクセス・ライン410−aをセンス・コンポーネント130−cの第2のノード132−cと結合させることを含んでよい。たとえば、627では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW5をアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−eをアクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−eは、第2のノード132−cを共通アクセス・ライン410−aに結合させ得る。その結果、電荷が、積分器キャパシタ530と容量560−bとの間で共有されることがあり、回路500の実施例では、第2のノード132−cにおける電圧(たとえば、Vref)は、共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、VAMPCAP)が低下する間、この2つの電圧が等しくなるまで、上昇することがある。
タイミング図600の例に示されるように、第2のノード132−cにおいて発生される信号は、メモリ・セル105−bが当初(たとえば、タイミング図600の動作の前に)論理0を記憶したのか論理1を記憶したのかに依存し得る。この影響は、第1のノード131−cにおいて信号(たとえば、Vsig)を発生したメモリ・セル105−bの第1のアクセス動作(たとえば、動作601〜617のうちの任意の1つまたは複数)に少なくとも一部は基づくことがあり、第1のノード131−cは、(たとえば、結合容量420−a、結合容量420−b、またはそれらの組み合わせを介して)第2のノード132−cに容量的に結合される。
たとえば、メモリ・セル105−bが当初、論理0を記憶したとき、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig,0)は、比較的低いことがあり、したがって、第2のノード132−cにおいて生成される信号(たとえば、Vref,0)は、627の動作の後で比較的高いことがある。対照的に、メモリ・セル105−bが当初、論理1を記憶したとき、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig,1)は、比較的高いことがあり、したがって、第2のノード132−cにおいて生成される信号(たとえば、Vref,1)は、627の動作の後で比較的低いことがある。
したがって、627の動作は、第2のノード132−cがメモリ・セル105−bに結合されている間の(たとえば、センス・アンプ430−aの)センス・コンポーネント130−cの第2のノード132−cにおける第2のセンス信号を生成する一実施例(たとえば、Vref,0またはVref,1)を示し、この第2のセンス信号は、第1のセンス信号(たとえば、Vsig,0またはVsig,1)と、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、容量結合420−a、容量結合420−b、またはそれらの組み合わせ)に少なくとも一部は基づく。さらに、627の動作は、アクセス動作のいくつかの信号が類似したまたは実質的に同一である(たとえば、627の前のVAMPCAPが611の前のVAMPCAP,1に類似している、またはこれと実質的に同一である)にもかかわらず、第1のノード131−cにおける第1の動作の信号(たとえば、Vsig,1)とは異なる第2のノード132−cにおける第2のアクセス動作の信号(たとえば、Vref,1)を生成する一実施例を示すことがある。
さらに、627の動作から生じる第2のノード132−cにおける信号発生中に、第1のノード131−cにおける信号も、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、結合容量420−a、結合容量420−b、またはそれらの組み合わせ)によってサポートされるように変えられてよい。たとえば、627では、電圧Vsig(たとえば、Vsig,0またはVsig,1)は、第2のノード132−cにおける電圧Vref(たとえば、Vref,0またはVref,1)を上昇させた結果として、上方にシフトされることがある。言い換えれば、第1のノード131−cにおける信号は、第2のノード132−cにおいて信号を発生させることと、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合(たとえば、容量結合420−a、容量結合420−b、またはそれらの組み合わせ)に少なくとも一部は基づくことがある。
いくつかの実施例では、627における信号の発生は、回路500のセンシング・ウィンドウを拡張することとも関連づけられることがある。たとえば、627の後のセンス信号の範囲(たとえば、Vsig,0とVsig,1との間の差)は、メモリ・セル105−bによって当初記憶された論理状態と第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の容量結合に基づいて信号がシフトされる様式により、627の前の同じ信号の範囲よりも大きいことがある。さらに、センス信号と基準信号との間の差(たとえば、センシング・マージン)も、627における信号の発生によって増加されることがある。たとえば、627における信号発生の結果として、論理0に対するセンス信号(たとえば、Vsig,0)は比較的高くシフトされることがあり、論理0に対する基準信号(たとえば、Vref,0)は比較的低く発生されることがあり、それによって、2つの間の差(たとえば、Vsig,0−Vref,0)を増加させる。別の実施例では、627における信号発生の結果として、論理1に対するセンス信号(たとえば、Vsig,1)は比較的低くシフトされることがあり、論理1に対する基準信号(たとえば、Vref,1)は比較的高く発生されることがあり、それによって、2つの間の差(たとえば、Vref,1−Vsig,1)を増加させる。第1のノード113−cおよび132−cにおける信号の生成によってサポートされるこれらの影響は、センス・コンポーネント130−c内の比較的高いセンス・ウィンドウおよびセンス・マージンをサポートし、それによって、回路500を含むメモリ・デバイスの性能を改善することがある。
628では、読み出し動作は、第2のノード132−cを共通アクセス・ライン410−aから絶縁することを含んでよい。たとえば、628では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW5を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−eを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−eは、第2のノード132−cを共通アクセス・ライン410−aから絶縁し得る。
629では、読み出し動作は、第1のノード131−cと第2のノード132−cとの間の結合容量を不可能にすることを含んでよい。たとえば、629では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW6を非アクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−fを非アクティブ化することを含んでよく、スイッチング・コンポーネント520−fは、結合容量420−bを介して第1のノード131−cを第2のノード132−cに結合解除させ得る。結合容量420−bまたはスイッチング・コンポーネント520−fを含まないセンス・コンポーネント130とともに実行される自己参照読み出し動作の実施例では、613の動作は省略されてよい。いくつかの実施例では、606〜613の動作は、第1の読み出し動作と呼ばれることがある。いくつかの実施例では、622〜629の動作は、第2の読み出し動作と呼ばれることがある。
630では、読み出し動作は、センス・アンプ430−aをアクティブ化することを含んでよく、アクティブ化することは、1つまたは複数の電圧源510を可能にすることを含んでもよいし、1つまたは複数の電圧源510をセンス・アンプ430−aに結合することを含んでもよい。たとえば、630では、読み出し動作は、(たとえば、論理信号SW7およびSW8をそれぞれアクティブ化することによって)スイッチング・コンポーネント520−gおよびスイッチング・コンポーネント520−hをアクティブ化することを含んでよく、これは、センス・アンプ430−aまたはセンス・コンポーネント130−cを「作動」させる(fire)ことと呼ばれることがある。センス・アンプ430−aをアクティブ化することから生じる出力電圧は、630の前の第1のノード131−cおよび第2のノード132−cの相対電圧に依存することがある。言い換えれば、630における動作は、第1のノード131−cにおいて記憶された電圧と第2のノード132−cにおいて記憶された電圧との間の差を検出する一実施例であることがあり、これは、同じメモリ・セル105−dの第1の選択および第2の選択(たとえば、608および624における論理信号WLのアクティブ化)に少なくとも一部は基づいていることがある。
たとえば、タイミング図600に従って論理0を検出するとき、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig,0)が第2のノード132−cにおける信号(たとえば、Vref,0)よりも低い場合、第1のノード131−cにおける電圧は、センス・アンプ電圧の低い方(たとえば、V11)に低下し、第2のノード132−cの電圧は、センス・アンプ電圧の高い方(たとえば、V12)に上昇する。別の実施例では、タイミング図600に従って論理1を検出するとき、第1のノード131−cにおける信号(たとえば、Vsig,1)が第2のノード132−cにおける信号(たとえば、Vref,1)よりも大きい場合、第1のノード131−cにおける電圧は、センス・アンプ電圧の高い方(たとえば、V12)に上昇し、第2のノード132−cの電圧は、センス・アンプ電圧の低い方(たとえば、V11)に低下する。したがって、630の動作は、メモリ・セル105−bの論理状態を検出することを指してもよいし、これと関連づけられてもよい。
631では、読み出し動作は、ラッチされた検出信号(たとえば、VsigおよびVref)を、I/Oライン290−bおよび290−cを介してI/Oコンポーネント(たとえば、図1を参照して説明されるI/Oコンポーネント140)を提供することを含んでよい。したがって、631の動作は、論理状態検出の結果をI/Oコンポーネントに提供する一実施例であり得る。さまざまな実施例では、631の動作は、(たとえば、論理信号SW7およびSW8を非アクティブ化することによって)センス・アンプを電圧供給源から絶縁すること、または(たとえば、論理信号WLを非アクティブ化することによって)メモリ・セル105−bを共通アクセス・ライン410−aから絶縁することによって先行されてもよいし、これによって後続されてもよい。
異なる時間に発生する別個の動作として示されているが、いくつかの動作は、同時に発生してもよいし、異なる順序で発生してもよい。いくつかの実施例では、さまざまな動作は、有利には、メモリ・セル105−bの論理状態を検知するために必要とされる時間の量を減少させるために、同時に開始されることがある。たとえば、604において可変電圧源550を可能にすること、605において第1のノード131−cを均等化電圧源から絶縁すること、606において容量結合を調整すること、607において共通アクセス・ライン410−aをディジット線210−cに結合すること、および608においてメモリ・セル105−bを選択すること、のうちの任意の2つ以上のものは、異なる相対順序で発生してもよいし、重複する持続時間中に発生してもよいし、同時に(たとえば、論理信号SW1とWLが同時に駆動されるとき)発生してもよい。追加的または代替的に、620において可変電圧源550を可能にすること、621において第2のノード132−cを均等化電圧源から絶縁すること、622において容量結合を調整すること、623において共通アクセス・ライン410−aをディジット線210−cに結合すること、および624においてメモリ・セル105−bを選択すること、のうちの2つ以上のものが、異なる順序で発生してもよいし、重複する持続時間中に発生してもよいし、同時に発生してもよい。
タイミング図600に示される動作の順序は例示に過ぎず、ステップのさまざまな他の順序および組み合わせが、本開示による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートするために実行されてよい。さらに、タイミング図600の動作のタイミングも例示に過ぎず、ある動作と別の動作との間の特定の相対的持続時間を示すことを意味するものではない。さまざまな動作は、本開示による結合容量を用いた自己参照センシング・スキームのさまざまな実施形態において示されるよりも比較的短いまたは比較的長い持続時間にわたって発生してよい。
タイミング図600の論理信号の遷移は、ある状態から別の状態への遷移を示し、一般的には、特定の番号が付与された動作と関連づけられるように、不可能にされた状態または非アクティブ化された状態(たとえば、状態「0」)と可能にされた状態またはアクティブ化された状態(たとえば、状態「1」)との間の遷移を反映する。さまざまな実施例では、状態は、論理信号の特定の電圧(たとえば、スイッチとして動作するトランジスタのゲートに印加された論理入力電圧)と関連づけられることがあり、ある状態から別の状態への電圧の変化は瞬間的でないことがある。むしろ、いくつかの実施例では、論理信号と関連づけられる電圧は、急増挙動に従ってもよいし、経時的にある論理状態から別の論理状態に時定数的(たとえば、対数的または指数関数的)挙動に従ってもよい。いくつかの実施例では、ある状態から別の状態へのコンポーネントの遷移は、論理信号の電圧レベルまたは論理信号自体の遷移特性を含む、関連づけられた論理信号の特性に少なくとも一部は基づくことがある。したがって、タイミング図600に示される遷移は、必ずしも瞬間的な遷移を示すとは限らない。さらに、番号が付与された動作における遷移と関連づけられる論理信号の初期状態は、説明された遷移および関連づけられた動作を依然としてサポートしながら、番号が付与された動作に先行するさまざまな時間の間に到着されることがある。論理信号は、論理状態間の遷移として示されているが、論理信号の電圧は、(たとえば、アクティブ領域内または飽和領域内の)特定の作業点においてコンポーネントを動作させるように選択されてよく、他の論理信号の電圧と同じであってもよいし、異なってもよい。
回路500およびタイミング図600に関して説明される動作を含む、本明細書において説明される動作をサポートするために、センス・コンポーネントの第1のノード131と第2のノード132との間の容量結合が、特定の特性のために選定されることがある。たとえば、第1のノード131と第2のノード132との間の容量結合(たとえば、回路500に関して説明される容量結合420−aなどのキャパシタ素子、回路500に関して説明される容量結合420−bなどの真性容量、またはこれらのさまざまな組み合わせ)は、センス・コンポーネント130の他の容量に関連して容量の特定の値をもつように設計されることがある。
一実施例では、さまざまな真性容量と第1のノード131と第2のノード132との間のキャパシタ素子の複合効果を指すことがある容量結合Ccoupは、センス・アンプ入力容量CSAに関する値とともに選択されてよく、このセンス・アンプ入力容量CSAは、回路500内に示される容量560−aおよび560−bの一方または両方の容量の値を指すことがある。具体的には、CcoupおよびCSAは、名目上は可能なセンス信号(たとえば、Vsig,0およびVsig,1)間の中心に置かれた基準信号(たとえば、Vref)の発生をサポートするまたは異なる論理状態に対するセンス・マージンのバランスをとる(たとえば、Vref,1−Vsig,1に等しいVsig,0−Vref,0の生成を名目上サポートする)様式で選定されることがある。これらの考慮事項は、627における信号の発生の後のタイミング図600の電圧(たとえば、628の直前の電圧)に関して示されることがある。
たとえば、628の前に、タイミング図600によって示される電圧は、
Vsig,1=Vsig,1(read)+ΔVsig,1=Vsig,1(read)+c*Vref
Vsig,0=Vsig,0(read)+ΔVsig,0≒Vsig,0(read)+c*Vref
Vref=Vref,2(read)−ΔVref≒Vref,2(read)
によって与えられ得る。上式で、Vsig,1(read)は、論理1を記憶したメモリ・セルを読み出すときの共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、612の直前のVsig,1)を表し、Vsig,0(read)は、論理0を記憶したメモリ・セルを読み出すときの共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、612の直前のVsig,0)を表し、cは容量比Ccoup/CSAを表す。説明される実施例では、Vref,2(read)は、基準状態を記憶したメモリ・セルを読み出すときの共通アクセス・ライン410−aの電圧(たとえば、628の直前のVref)を表すことがあり、これは、説明される実施例では、論理1であり得る。メモリ・セル105の基準状態を読み出すときの基準電圧Vrefが当初メモリ・セル105によって記憶された論理状態に依存することがある実施例では、Vref,2(read)は、Vrefの可能な値に基づいても(たとえば、その平均に等しくても)よいし、Vrefの可能な値のうちの1つに等しくてもよい。したがって、基準電圧VrefがVsig,0からVsig,1の間にある場合、以下の式は、メモリ・セル105−bによって記憶される論理信号をセンス・コンポーネント130−cが検出するために適切な差を提供し得る電圧値の範囲を示すことがある。
Vsig,0<Vref*(1−c)<Vsig,1
したがって、いくつかの実施例では、cは、
によって、基準電圧V
refをV
sig,0とV
sig,1の間の中央に置くように選定されることがある。
図7は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートし得るメモリ・デバイス705のブロック図700を示す。メモリ・デバイス705は、電子メモリ装置と呼ばれることがあり、図1を参照して説明されるメモリ・デバイス100のコンポーネントの一実施例であることがある。
メモリ・デバイス705は、図1〜図6を参照して説明されるメモリ・セル105の一実施例であり得る1つまたは複数のメモリ・セル710を含んでよい。メモリ・デバイス705は、メモリ・コントローラ715と、ワード線720と、プレート線725と、センス・コンポーネント735と、共通アクセス・ライン740(たとえば、AMPCAPライン)も含んでよい。これらのコンポーネントは、互いと電子通信してよく、本明細書において本開示の態様により説明される機能のうちの1つまたは複数を実行し得る。いくつかの場合では、メモリ・コントローラ715は、バイアシング・コンポーネント750と、タイミング・コンポーネント755とを含んでよい。
メモリ・コントローラ715は、ワード線720、プレート線725、共通アクセス・ライン740、およびセンス・コンポーネント735と電子通信してよく、これらは、図1〜図6を参照して説明されるワード線205、プレート線215、共通アクセス・ライン410、およびセンス・コンポーネント130の実施例であり得る。いくつかの実施例では、メモリ・デバイス705は、本明細書において説明されるI/Oコンポーネント140の一実施例であってよいラッチ745も含んでよい。メモリ・デバイス705のコンポーネントは、互いと電子通信してよく、図1〜図6を参照して説明される機能の実施形態を実行し得る。いくつかの場合では、センス・コンポーネント735またはラッチ745は、メモリ・コントローラ715のコンポーネントであってよい。
いくつかの実施例では、共通アクセス・ライン740は、メモリ・セル710のセンス・コンポーネント735および強誘電体キャパシタと電子通信する。メモリ・セル710は、論理状態(たとえば、第1の論理状態または第2の論理状態)とともに書き込み可能であることがある。ワード線720は、メモリ・セル710のメモリ・コントローラ715および選択コンポーネントと電子通信し得る。プレート線725は、メモリ・セル710のメモリ・コントローラ715および強誘電体キャパシタのプレートと電子通信し得る。センス・コンポーネント735は、メモリ・コントローラ715、共通アクセス・ライン740、およびラッチ745と電子通信し得る。いくつかの実施例では、共通アクセス・ライン740は、信号線および基準線の機能を提供することがある。センス制御ライン765は、センス・コンポーネント735およびメモリ・コントローラ715と電子通信し得る。これらのコンポーネントは、他のコンポーネント、接続、またはバスを介して、上記で列挙されていないコンポーネントに加えて、メモリ・デバイス705の内部、または外部、またはその両方にある他のコンポーネントとも電子通信してよい。
メモリ・コントローラ715は、本明細書において説明されるメモリ・コントローラ150の一実施例であることがあり、さまざまなノードに電圧を印加することによってワード線720、プレート線725、または共通アクセス・ライン740をアクティブ化するように構成されてよい。たとえば、バイアシング・コンポーネント750は、上記で説明されたように、メモリ・セル710を読み出すまたは書き込むようにメモリ・セル710を動作させるために電圧を印加するように構成されてよい。いくつかの場合では、メモリ・コントローラ715は、図1を参照して説明される、行デコーダ、列デコーダ、または両方を含むことがあり、これは、メモリ・コントローラ715が1つまたは複数のメモリ・セル105にアクセスすることを可能にし得る。バイアシング・コンポーネント750は、センス・コンポーネント735のための基準信号を生成するために、メモリ・セル710に電位を提供することもある。追加的または代替的に、バイアシング・コンポーネント750は、センス・コンポーネント735の動作のための電位を提供することがある。
いくつかの場合では、メモリ・コントローラ715は、タイミング・コンポーネント755を使用して、その動作のうちの1つまたは複数を実行することがある。たとえば、タイミング・コンポーネント755は、本明細書において論じられる(たとえば、図6Aおよび図6Bのタイミング図600を参照して説明される動作による)読み出しおよび書き込みなどのメモリ機能を実行するためのスイッチングおよび電圧印加のためのタイミングを含む、さまざまなワード線選択またはプレート・バイアシングのタイミングを制御することがある。いくつかの場合では、タイミング・コンポーネント755は、バイアシング・コンポーネント750の動作を制御することがある。
センス・コンポーネント735は、(たとえば、共通アクセス・ライン740を介した)メモリ・セル710からのセンス信号を(たとえば、共通アクセス・ライン740を介した)メモリ・セル710からの基準信号と比較することがある。論理状態を決定すると、センス・コンポーネント735は、次いで、ラッチ745に出力を記憶することがあり、それは、メモリ・デバイス705を含む電子デバイスの動作により使用されることがある。センス・コンポーネント735は、ラッチおよび強誘電体メモリ・セルと電子通信する1つまたは複数のアンプを含んでよい。
メモリ・コントローラ715および/またはそのさまざまなサブコンポーネントのうちの少なくともいくつかは、ハードウェアで実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実施されてもよいし、ファームウェアで実施されてもよいし、任意のこれらの組み合わせで実施されてもよい。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実施される場合、メモリ・コントローラ715および/またはそのさまざまなサブコンポーネントのうちの少なくともいくつかの機能は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、または本開示において説明される機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせによって実行されてよい。
メモリ・コントローラ715および/またはそのさまざまなサブコンポーネントのうちの少なくともいくつかは、機能の部分が1つまたは複数の物理デバイスによって異なる物理的場所で実施されるように分散されることを含めて、さまざまな位置に物理的に配置されてよい。いくつかの実施例では、メモリ・コントローラ715および/またはそのさまざまなサブコンポーネントのうちの少なくともいくつかは、本開示のさまざまな実施形態による別個の異なるコンポーネントであってよい。他の実施例では、メモリ・コントローラ715および/またはそのさまざまなサブコンポーネントのうちの少なくともいくつかは、限定するものではないが、I/Oコンポーネント、トランシーバ、ネットワーク・サーバ、別のコンピューティング・デバイス、本開示において説明される1つもしくは複数の他のコンポーネント、または本開示のさまざまな実施形態によるこれらの組み合わせを含む、1つまたは複数の他のハードウェア・コンポーネントと組み合わされることがある。メモリ・コントローラ715は、図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ915の一実施例であることがある。
いくつかの実施例では、その任意のサブコンポーネントを含むメモリ・コントローラ715は、センス・アンプの第1のノードがメモリ・セルに結合されている間、センス・アンプの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成することと、センス・アンプの第2のノードがメモリ・セルに結合されている間、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することであって、この第2のセンス信号は、第1のセンス信号およびセンス・アンプの第1のノードとセンス・アンプの第2のノードとの間の容量結合に少なくとも一部は基づく、生成することと、第1のセンス信号を生成することと第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいてメモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することとをサポートすることがある。
図8は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートし得るメモリ・コントローラ815のブロック図800を示す。メモリ・コントローラ815は、図1を参照して説明されるメモリ・コントローラ150または図7を参照して説明されるメモリ・コントローラ715の一実施例であることがある。メモリ・コントローラ815は、バイアシング・コンポーネント820とタイミング・コンポーネント825を含んでよく、これらは、図7を参照して説明されるバイアシング・コンポーネント750およびタイミング・コンポーネント755の実施例であってよい。メモリ・コントローラ815は、電圧セレクタ830と、メモリ・セル・セレクタ835と、センス・コントローラ840も含んでよい。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)直接的にまたは間接的に、互いと通信してよい。
電圧セレクタ830は、メモリ・デバイスのさまざまなアクセス動作をサポートするために電圧源の選択を開始することがある。たとえば、電圧セレクタ830は、図5を参照して説明されるスイッチング・コンポーネント520などのさまざまなスイッチング・コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化するために使用される論理信号を生成することがある。たとえば、電圧セレクタ830は、図6Aおよび図6Bを参照して説明されるタイミング図600の電圧源510を選択する(たとえば、これを可能にまたは不可能にする)ための論理信号のうちの1つまたは複数を生成することがある。
メモリ・セル・セレクタ835は、センシング動作のためにメモリ・セルを選択することがある。たとえば、メモリ・セル・セレクタ835は、図2を参照して説明される選択コンポーネント250などの選択コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化するために使用される論理信号を生成することがある。たとえば、メモリ・セル・セレクタ835は、図6Aおよび図6Bを参照して説明されるタイミング図600のワード線論理信号を生成することがある。
センス・コントローラ840は、図1〜図6を参照して説明されるセンス・コンポーネント130などのセンス・コンポーネントのさまざまな動作を制御することがある。たとえば、センス・コントローラ840は、図5、図6A、および図6Bを参照して説明されるスイッチング・コンポーネント520−dまたは520−eなどのセンス・コンポーネント絶縁コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化するために使用される論理信号を生成することがある。いくつかの実施例では、センス・コントローラ840は、センス・コンポーネント130のノードまたは共通アクセス・ライン410のノードを均等化するために使用される論理信号を生成することがあり、これは、図5、図6A、および図6Bを参照して説明されるスイッチング・コンポーネント520−i、520−j、520−kなどのスイッチング・コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化することを含んでよい。いくつかの実施例では、センス・コントローラ1040は、センス・コンポーネントをセンシング電圧源に結合または結合解除させるために使用される論理信号を生成することがあり、これは、図5、図6A、および図6Bを参照して説明されるスイッチング・コンポーネント520−gまたは520−hなどのスイッチング・コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化することを含んでよい。いくつかの実施例では、センス・コントローラ1040は、第1のノード131と第2のノード132との間の容量を結合または結合解除させるために使用される論理信号を生成することがあり、これは、図5、図6A、および図6Bを参照して説明されるスイッチング・コンポーネント520−fなどのスイッチング・コンポーネントをアクティブ化または非アクティブ化することを含んでよい。したがって、さまざまな実施例では、センス・コントローラ1040は、図6Aおよび図6Bを参照して説明されるタイミング図600の論理信号SW4、SW5、SW6、SW7、またはSW8、EQ0、EQ1、またはEQ2、またはこれらの任意の組み合わせを生成してよい。
いくつかの実施形態では、センス・コントローラ840は、センシング・コンポーネントの第1のノードの電圧をセンシング・コンポーネントの第2のノードの電圧と比較することがあり、これらの電圧は、自己参照読み出し動作の別個のアクセス動作を用いてメモリ・セルにアクセスすることに基づく(たとえば、これから生じる)。センス・コントローラ840は、結果として生じる電圧を比較することに基づいて、メモリ・セルと関連づけられる論理値を決定することがある。いくつかの実施例では、センス・コントローラ840は、メモリ・セルと関連づけられる論理値を決定するために、別のコンポーネントに信号を提供することがある。
図9は、本開示のさまざまな実施形態による、メモリ・セルにアクセスするためのセンシング・スキームをサポートし得るデバイス905を含むシステム900の図を示す。デバイス905は、上記で、たとえば、図1を参照して説明されたメモリ・デバイス100のコンポーネントの一実施例であってもよいし、これを含んでもよい。デバイス905は、メモリ・コントローラ915と、メモリ・セル920と、基本入出力システム(BIOS)コンポーネント925と、プロセッサ930と、I/Oコンポーネント935と、周辺機器コンポーネント940とを含む、通信を送信および受信するためのコンポーネントを含む、双方向通信のためのコンポーネントを含んでよい。これらのコンポーネントは、1つまたは複数のバス(たとえば、バス910)を介して電子通信することがある。
メモリ・コントローラ915は、本明細書において説明される1つまたは複数のメモリ・セルを動作させることがある。具体的には、メモリ・コントローラ915は、メモリ・セルにアクセスするために、説明されたセンシング・スキームをサポートするように構成されることがある。いくつかの場合では、メモリ・コントローラ915は、図1を参照して説明される(図示せず)ように、行デコーダ、列デコーダ、または両方を含むことがある。
メモリ・セル920は、図1〜図6Bおよび図9を参照して説明されるメモリ・セル105または910の一実施例であることがあり、本明細書において説明される(たとえば、の論理状態形で)情報を記憶し得る。
BIOSコンポーネント925は、さまざまなハードウェア・コンポーネントを初期化および実行し得る、ファームウェアとして動作されるBIOSを含むソフトウェア・コンポーネントであってよい。BIOSコンポーネント925は、プロセッサと、周辺機器コンポーネント、I/O制御コンポーネントなどのさまざまな他のコンポーネントとの間のデータの流れも管理することがある。BIOSコンポーネント925は、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、または他の任意の不揮発性メモリに記憶されたプログラムまたはソフトウェアを含んでよい。
プロセッサ930としては、インテリジェント・ハードウェアデバイス(たとえば、汎用プロセッサ、DSP、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ論理コンポーネント、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、またはこれらの任意の組み合わせ)があり得る。いくつかの場合では、プロセッサ930は、メモリ・コントローラを使用してメモリ・アレイを動作させるように構成されることがある。他の場合には、メモリ・コントローラは、プロセッサ930へと統合されることがある。プロセッサ930は、さまざまな機能(たとえば、メモリ・セルにアクセスするために自己参照センシング・スキームをサポートする機能またはタスク)を実行するためにメモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成されることがある。
I/Oコンポーネント935は、デバイス905のための入力信号および出力信号を管理することがある。I/Oコンポーネント935は、デバイス905に統合されていない周辺機器も管理することがある。いくつかの場合では、I/Oコンポーネント935は、外部周辺機器への物理的接続またはポートを表すことがある。いくつかの場合では、I/Oコンポーネント935は、iOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、MS−DOS(登録商標)、MS−WINDOWS(登録商標)、OS/2(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、または別の既知のオペレーティング・システムなどのオペレーティング・システムを利用することがある。他の場合には、I/Oコンポーネント935は、モデム、キーボード、マウス、タッチスクリーン、または類似のデバイスを表してもよいし、これと相互作用してもよい。いくつかの場合では、I/Oコンポーネント935は、プロセッサの一部として実施されることがある。いくつかの場合では、ユーザは、I/Oコンポーネント935を介してデバイス905と対話してもよいし、I/Oコンポーネント935によって制御されるハードウェア・コンポーネントを介してデバイス905と対話してもよい。I/Oコンポーネント935は、メモリ・セル920のうちの1つもしくは複数の検知された論理状態と関連づけられた情報を受け取ること、またはメモリ・セル920のうちの1つもしくは複数の論理状態を書き込むことと関連づけられた情報を提供することを含む、メモリ・セル920にアクセスすることをサポートすることがある。
周辺機器コンポーネント940は、任意の入力デバイスもしくは出力デバイス、またはそのようなデバイスのためのインタフェースを含むことがある。実施例としては、ディスク・コントローラ、サウンド・コントローラ、グラフィックス・コントローラ、イーサネット・コントローラ、モデム、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コントローラ、シリアル・ポートもしくはパラレル・ポート、またはペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(PCI)またはアクセラレーテッド・グラフィックス・ポート(AGP)スロットなどの周辺機器カード・スロットがあり得る。
入力945は、デバイス905またはそのコンポーネントに入力を提供するデバイス905の外部にあるデバイスまたは信号を表すことがある。これは、ユーザ・インタフェースを含んでもよいし、他のデバイスとのもしくはそれらの間のインタフェースを含んでもよい。いくつかの場合では、入力945は、I/Oコンポーネント935によって管理されることがあり、周辺機器コンポーネント940を介してデバイス905と相互作用することがある。
出力950は、デバイス905またはそのコンポーネントのいずれかから出力を受け取るように構成されたデバイス905の外部にあるデバイスまたは信号を表すことがある。出力950の実施例としては、ディスプレイ、オーディオ・スピーカ、印刷デバイス、別のプロセッサもしくはプリント回路基板、または他のデバイスがあり得る。いくつかの場合では、出力950は、周辺機器コンポーネント940を介してデバイス905とインタフェースする周辺機器要素であることがある。いくつかの場合では、出力950は、I/Oコンポーネント935によって管理されることがある。
デバイス905のコンポーネントは、それらの機能を行うように設計された回路を含むことがある。これは、本明細書において説明される機能を行うように構成された、さまざまな回路素子、たとえば、導電ライン、トランジスタ、キャパシタ、インダクタ、抵抗、アンプ、または他の能動素子もしくは非能動素子を含んでよい。デバイス905は、コンピュータ、サーバ、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、携帯電話、ウェアラブル電子デバイス、パーソナル電子デバイスなどであってもよい。または、デバイス905は、そのようなデバイスの一部分または要素であってよい。
図10は、本開示のさまざまな実施形態による、結合容量を用いた自己参照センシング・スキームをサポートし得る方法1000を示すフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書において説明されるメモリ・デバイス100、回路200、回路400、回路500、メモリ・デバイス705、システム900、またはそれらのコンポーネントによって実施されてよい。たとえば、方法1000の動作は、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラによって少なくとも一部は実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリ・デバイスは、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素(たとえば、電圧供給源、論理信号、トランジスタ、アンプ、スイッチング・コンポーネント、または選択コンポーネント)を制御するために、コードのセットを実行することがある。追加的または代替的に、メモリ・デバイスは、以下で特殊目的ハードウェアを使用して説明される機能のうちのいくつかまたはすべてを実行してよい。
1005では、メモリ・デバイスは、センス・アンプの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成することがある。第1のセンス信号は、メモリ・セルの第1のアクセス動作に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、センス・アンプの第1のノードは、1005においてメモリ・セルに結合されることがある。いくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第1の電荷を構築することを含む。第1の電荷は、メモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づくことがあり、メモリ・セルによって記憶される論理状態に対応することがある。1005の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1005の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1010では、メモリ・デバイスは、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することがある。第2のセンス信号は、メモリ・セルの第2のアクセス動作に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、センス・アンプの第2のノードは、1010においてメモリ・セルに結合されることがある。第2のセンス信号は、第1のセンス信号と、センス・アンプの第1のノードとセンス・アンプの第2のノードとの間の容量結合に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第2の電荷を構築することを含む。第2の電荷は、メモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づくことがあり、メモリ・セルによって記憶される基準状態に対応することがある。1010の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1010の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1015では、メモリ・デバイスは、第1のセンス信号を生成することおよび第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいて、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することがある。いくつかの実施例では、論理状態を決定することは、センス・アンプの第1のノードの電圧をセンス・アンプの第2のノードの電圧と比較することを含む。1015の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1015の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
いくつかの実施例では、本明細書において説明される装置は、方法1000などの1つまたは複数の方法を実行することがある。装置は、(たとえば、センス・アンプの第1のノードがメモリ・セルに結合される間)センス・アンプの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成し、(たとえば、センス・アンプの第2のノードがメモリ・セルに結合されている間)センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成し、この第2のセンス信号は、第1のセンス信号およびセンス・アンプの第1のノードとセンス・アンプの第2のノードとの間の容量結合に少なくとも一部は基づき、第1のセンス信号を生成することと第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいて、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定するための特徴、回路、手段、または命令(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体)を含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することは、センス・アンプの第1のノードの電圧をセンス・アンプの第2のノードの電圧と比較するための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第1のノードにおける電圧の変化を引き起こすための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って、第1の電荷であって、メモリ・セルにおいて記憶された電荷に少なくとも一部は基づく第1の電荷であって、メモリ・セルによって記憶される論理状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶された電荷を構築するための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第1のノードとメモリ・セルとの間に結合された第1のスイッチング・コンポーネントであって、センス・アンプの第1のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成された第1のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化するための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例は、第1のセンス信号を生成した後で第2のセンス信号を生成する前に第1のスイッチング・コンポーネント非アクティブ化するための動作、特徴、回路、手段、または命令をさらに含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って、第2の電荷であって、メモリ・セルによって記憶される基準状態に対応するメモリ・セルにおいて記憶された電荷に少なくとも一部は基づく第2の電荷を構築するための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第2のノードとメモリ・セルとの間に結合された第2のスイッチング・コンポーネントであって、センス・アンプの第2のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成された第2のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化するための動作、特徴、回路、手段、または命令を含んでよい。本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例では、第2のスイッチング・コンポーネントは、第1のセンス信号の生成の間に非アクティブ化されることがある。
本明細書において説明される方法1000および装置のいくつかの実施例は、第2のセンス信号を生成した後でメモリ・セルによって記憶される論理状態を決定する前に、第3のスイッチング・コンポーネントであって、容量結合とセンス・アンプの第1のノードまたはセンス・アンプの第2のノードのうちの1つとの間に結合され、容量結合とセンス・アンプの第1のノードまたはセンス・アンプの第2のノードのうちの1つを選択的に結合させるように構成された第3のスイッチング・コンポーネントを非アクティブ化するための動作、特徴、回路、手段、または命令をさらに含んでよい。
図11は、本開示のさまざまな実施形態による、メモリ・セルにアクセスするためのセンシング・スキームをサポートし得る方法1100を示すフローチャートを示す。方法1100の動作は、本明細書において説明されるメモリ・デバイス100、回路200、回路400、回路500、メモリ・デバイス705、システム900、またはそれらのコンポーネントによって実施されてよい。たとえば、方法1100の動作は、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラによって少なくとも一部は実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリ・デバイスは、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素(たとえば、電圧供給源、論理信号、トランジスタ、アンプ、スイッチング・コンポーネント、または選択コンポーネント)を制御するために、コードのセットを実行することがある。追加的または代替的に、メモリ・デバイスは、以下で特殊目的ハードウェアを使用して説明される機能のうちのいくつかまたはすべてを実行してよい。
1105では、メモリ・デバイスは、センス・アンプの第1のノードにおいて第1のセンス信号を生成することがある。第1のセンス信号は、メモリ・セルの第1のアクセス動作に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、センス・アンプの第1のノードは、1105においてメモリ・セルに結合されることがある。たとえば、第1のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第1のノードとメモリ・セルとの間に結合された第1のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化することを含んでよく、この第1のスイッチング・コンポーネントは、センス・アンプの第1のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成される。いくつかの実施例では、第1のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第1の電荷を構築すること含む。第1の電荷は、メモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づくことがあり、メモリ・セルによって記憶される論理状態に対応することがある。1105の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1105の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1110では、メモリ・デバイスは、第1のセンス信号を生成した後でセンス・アンプの第1のノードとメモリ・セルとの間に結合された第1のスイッチング・コンポーネントを非アクティブ化することがある。1110の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1110の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1115では、メモリ・デバイスは、センス・アンプの第2のノードにおいて第2のセンス信号を生成することがある。第2のセンス信号は、メモリ・セルの第2のアクセス動作に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、センス・アンプの第2のノードは、1115においてメモリ・セルに結合されることがある。たとえば、第2のセンス信号を生成することは、センス・アンプの第2のノードとメモリ・セルとの間に結合された第2のスイッチング・コンポーネントであって、センス・アンプの第2のノードとメモリ・セルを選択的に結合させるように構成される第2のスイッチング・コンポーネントをアクティブ化することを含んでよい。第2のセンス信号は、第1のセンス信号と、センス・アンプの第1のノードとセンス・アンプの第2のノードとの間の容量結合に少なくとも一部は基づくことがある。いくつかの実施例では、第2のセンス信号を生成することは、メモリ・セルとセンス・アンプとの間に結合されたアクセス・ラインに沿って第2の電荷を構築することを含む。第2の電荷は、メモリ・セルにおいて記憶される電荷に少なくとも一部は基づくことがあり、メモリ・セルによって記憶される基準状態に対応することがある。1010の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1010の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1120では、メモリ・デバイスは、第2のセンス信号を生成した後で第2のスイッチング・コンポーネントを非アクティブ化することがある。1120の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1120の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
1125では、メモリ・デバイスは、第1のセンス信号を生成することおよび第2のセンス信号を生成することに少なくとも一部は基づいて、メモリ・セルによって記憶される論理状態を決定することがある。いくつかの実施例では、論理状態を決定することは、センス・アンプの第1のノードの電圧をセンス・アンプの第2のノードの電圧と比較することを含む。1125の動作は、図1〜図9を参照して説明される方法および装置により実行されてよい。さまざまな実施例では、1125の動作のうちのいくつかまたはすべては、センス・コンポーネント(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるセンス・コンポーネント130または935)、メモリ・コントローラ(たとえば、図1〜図9を参照して説明されるメモリ・コントローラ150、715、815、または915)、またはこれらの1つもしくは複数の部分によって実行されてよい。
上記で説明された方法は可能な実施例について説明し、動作およびステップは並べ替えられてもよいし修正されてもよく、他の実施例が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの実施例が組み合わされてよい。
本明細書における説明は、実施例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載される範囲、適用可能性、または実施例の限定ではない。変更は、本開示の範囲から逸脱することなく、論じられる要素の機能および構成に関してなされてよい。さまざまな実施例は、さまざまな手順または構成要素を適宜省略してもよいし、置き換えてもよいし、追加してもよい。また、いくつかの実施例に関して説明される特徴は、他の実施例では組み合わされてよい。
本明細書において説明される情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のいずれかを使用して表されてよい。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光粒子、またはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。いくつかの図面が、信号を単一の信号として示すことがある。しかしながら、信号は信号のバスを表すことがあり、このバスはさまざまなビット幅を有し得ることは、当業者によって理解されよう。
本明細書で使用されるとき、「仮想接地」という用語は、約ゼロ・ボルト(0V)の電圧で保たれる電気回路のノードを指し、またはより一般的には、接地に直接的に結合されてもよいしされなくてもよい、電気回路または電気回路を含むデバイスの基準電圧を表す。したがって、仮想接地の電圧は、一時的に変動し、定常状態で約0Vまたは仮想0Vに戻ることがある。仮想接地は、演算アンプと抵抗からなる分圧器などのさまざまな電子回路要素を使用して実施されることがある。他の実施例も可能である。「仮想接地」または「仮想的に接地された」は、約0V、またはデバイスの何らかの他の基準電圧に接続されたことを意味する。
「電子通信」および「結合された」という用語は、コンポーネント間の電子の流れをサポートするコンポーネント間の関係を指す。これは、コンポーネント間の直接的な接続または結合を含んでもよいし、中間コンポーネントを含んでもよい。言い換えれば、「に接続された」または「に結合された」コンポーネントは、互いと電子通信する。電子通信するコンポーネントは、(たとえば、通電された回路内で)電子または信号を活発に交換していることがあり、または電子または信号(たとえば、通電解除された回路内で)を活発に交換していないことがあるが、回路が通電されているとき電子または信号を交換するように構成されていることがある、およびそのように動作可能であることがある。例として、スイッチ(たとえば、トランジスタ)を介して物理的に接続または結合された2つのコンポーネントは、スイッチの状態(たとえば、開または閉)に関係なく電子通信する。
「絶縁された」という用語は、電子がそれらの間を流れることが現在可能でないコンポーネント間の関係を指す。コンポーネントは、それらの間に開回路が存在する場合、互いから絶縁される。たとえば、スイッチによって物理的に結合された2つのコンポーネントは、スイッチが開であるとき、互いから絶縁され得る。
本明細書で使用されるとき、「短絡」という用語は、問題の2つのコンポーネント間の単一の中間コンポーネントのアクティブ化を介してコンポーネント間に導電路が確立されるコンポーネント間の関係を指す。たとえば、第2のコンポーネントに短絡された第1のコンポーネントは、2つのコンポーネント間のスイッチが閉じられているとき、第2のコンポーネントと電子を交換することがある。したがって、短絡は、電子通信するコンポーネント(またはライン)間の電圧の印加および/または電荷の流れを可能にする動的な動作であってよい。
本明細書で使用されるとき、「電極」という用語は、電気導体を指すことがあり、いくつかの場合では、メモリ・セルまたはメモリ・アレイの他のコンポーネントへの電気接触として用いられることがある。電極は、メモリ・デバイス100の要素またはコンポーネント間の導電路を提供する、トレース、ワイヤ、導電ライン、導電層などを含んでよい。
本明細書で使用されるとき、「端子」という用語は、回路素子の物理的境界または接続点を示唆する必要はない。むしろ、「端子」は、回路素子に関連する回路の基準点を指すことがあり、これは、「ノード」または「基準点」とも呼ばれることがある。
本明細書において使用される「層」という用語は、幾何学的構造の階層またはシートを指す。各層は、3つの次元(たとえば、高さ、幅、および深さ)を有してよく、表面のうちのいくらかまたはすべてを覆うことがある。たとえば、層は、2つの寸法が第3の寸法よりも大きい3次元構造、たとえば、薄層であってよい。層は、異なる要素、コンポーネント、および/または材料を含んでよい。いくつかの場合では、1つの層が、2つ以上の副層から構成されることがある。添付の図のうちのいくつかでは、3次元層の2つの次元は、例示の目的で描かれる。しかしながら、当業者は、層が本質的に3次元であることを認識するであろう。
カルコゲナイド材料は、元素S、Se、およびTeのうちの少なくとも1つを含む材料または合金であってよい。本明細書において論じられる相変化材料は、カルコゲナイド材料であってよい。カルコゲナイド材料としては、S、Se、Te、Ge、As、Al、Sb、Au、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、酸素(O)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)の合金があり得る。例示的なカルコゲナイド材料および合金としては、限定するものではないが、Ge−Te、In−Se、Sb−Te、Ga−Sb、In−Sb、As−Te、Al−Te、Ge−Sb−Te、Te−Ge−As、In−Sb−Te、Te−Sn−Se、Ge−Se−Ga、Bi−Se−Sb、Ga−Se−Te、Sn−Sb−Te、In−Sb−Ge、Te−Ge−Sb−S、Te−Ge−Sn−O、Te−Ge−Sn−Au、Pd−Te−Ge−Sn、In−Se−Ti−Co、Ge−Sb−Te−Pd、Ge−Sb−Te−Co、Sb−Te−Bi−Se、Ag−In−Sb−Te、Ge−Sb−Se−Te、Ge−Sn−Sb−Te、Ge−Te−Sn−Ni、Ge−Te−Sn−Pd、またはGe−Te−Sn−Ptがあり得る。本明細書で使用される、ハイフンで結んだ化学組成表記は、特定の組成または合金に含まれる元素を示し、示された元素を含むすべての化学量論を表すことを意図したものである。たとえば、Ge−TeはGexTeyを含んでよく、ここで、xおよびyは、任意の正の整数であってよい。可変抵抗材料の他の例としては、2つ以上の金属、たとえば、遷移金属、アルカリ土類金属、および/または希土類金属を含む、二元金属酸化物材料または混合原子価酸化物があり得る。例は、メモリ・セルのメモリ素子と関連づけられた1つまたは複数の特定の可変抵抗材料に限定されない。たとえば、可変抵抗材料の他の例は、メモリ素子を形成するために使用可能であり、とりわけ、カルコゲナイド材料、巨大磁気抵抗材料、またはポリマー系材料があり得る。
図1、図2、図4、および図5を参照して説明される、メモリ・デバイス100と回路200と回路400と回路500とを含む、本明細書において論じられるデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、窒化ガリウムなどの半導体基板上に形成されてよい。いくつかの場合では、基板は半導体ウエハである。他の場合では、基板は、シリコン・オン・グラス(SOG)またはシリコン・オン・サファイア(SOP)などのシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板であってもよいし、別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であってよい。基板または基板の小領域の伝導性は、限定するものではないが、亜リン酸、ホウ素、またはヒ素を含むさまざまな化学種を使用したドーピングを通して制御されることがある。ドーピングは、イオン注入によって、または他の任意のドーピング手段によって、基板の初期形成または成長中に実行されることがある。
本明細書において論じられる1つまたは複数のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表し、ソースとドレインとゲートとを含む3端子デバイスを備えることがある。端子は、導電性材料たとえば金属を通って他の電子的要素に接続されることがある。ソースおよびドレインは、導電性であってよく、多量にドーピングしたたとえば変性した、半導体領域を備えることがある。ソースとドレインは、少量ドーピングした半導体領域またはチャネルによって分離されることがある。チャネルがn型である(たとえば、大多数のキャリアが電子である)場合、FETは、n型FETと呼ばれることがある。チャネルがp型である(たとえば、大多数のキャリアが正孔である)場合、FETは、p型FETと呼ばれることがある。チャネルは、絶縁ゲート酸化物によってキャップされてよい。チャネル伝導性は、電圧をゲートに印加することによって制御され得る。たとえば、正の電圧または負の電圧をn型FETまたはp型FETにそれぞれ印加することは、チャネルが導電性になることをもたらすことがある。トランジスタは、トランジスタのしきい値電圧よりも大きいまたはこれに等しい電圧がトランジスタ・ゲートに印加されるとき、「オン」または「アクティブ化」されてよい。トランジスタは、トランジスタのしきい値電圧よりも小さい電圧がトランジスタ・ゲートに印加されるとき、「オフ」または「非アクティブ化」されてよい。
本明細書において添付の図面とともに記載される説明は、例示的な構成について説明し、実施され得るまたは特許請求の範囲内である例をすべて表すとは限らない。本明細書において使用される「例示的な」という用語は、「好ましい」または「他の例よりも有利である」ではなく、「一例、事例、または例示として働く」を意味する。詳細な説明は、説明される技法の理解を提供する目的で具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実施されることがある。いくつかの例では、既知の構造およびデバイスは、説明される実施例の概念を不明瞭にすることを回避するためにブロック図形式で示される。
添付の図では、類似のコンポーネントまたは特徴は、同じ参照ラベルを有することがある。さらに、同じタイプのさまざまなコンポーネントは、参照ラベルの後にダッシュと類似のコンポーネントを区別する第2のラベルとを続けることによって区別され得る。単に第1の参照ラベルが本明細書で使用される場合、説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する類似のコンポーネントのうちの任意のコンポーネントに適用可能である。
本明細書における開示に関連して説明されるさまざまな例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、または本明細書において説明される機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせとともに実施または実行されてよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替形態では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティング・デバイスの組み合わせ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成)としても実施されてよい。
本明細書において説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実施されてよい。これらの機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実施する場合、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されてもよいし、送信されてもよい。他の例および実施例は、本開示および添付の特許請求の範囲に含まれる。たとえば、ソフトウェアの性質により、上記で説明される機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのいずれかの組み合わせを使用して実施可能である。機能を実施する特徴はまた、異なる物理的場所において機能の部分が実施されるように分散されることを含めて、さまざまな位置に物理的に配置されてもよい。また、特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用されるとき、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句が前置きされる項目のリスト)内で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つというリストが、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(たとえば、AおよびBおよびC)を意味するような包括的なリストを示す。
本明細書で使用されるとき、「実質的に」という用語は、修飾された特性(たとえば、「実質的に」という用語によって修飾された動詞または形容詞)は、絶対的である必要はなく、特性の利点を達成するように十分に近い、または本開示の関連態様の文脈では言及される特性が真であることに十分に近いことを意味する。
本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、条件の閉集合への言及と解釈されないものとする。たとえば、「条件Aに基づく」と説明される例示的なステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づくことがある。言い換えれば、本明細書で使用されるとき、「に基づく」という句は、「に少なくとも一部は基づく」という句と同じ様式で解釈されるものとする。
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は、当業者には容易に明らかであろう。本明細書において定義される一般的原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書において説明される実施例および設計に限定されず、本明細書で開示される原理および新規な特徴に一致する最も広い範囲が与えられるべきである。