JP6893662B2 - 台車 - Google Patents
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Description
搬送には一般によく知られたような手押しの台車が用いられている。手押しの台車に載せられて島の前まで搬送された遊技機は、島に取付けられる。
遊技機がパチンコ遊技機である場合でもパチスロ遊技機である場合のいずれの場合にも共通するが、換言すればその島がパチンコ遊技機用のものであってもパチスロ遊技機用のものであっても共通するが、島には通常、所定の間隔で上下に配された、ともに水平な上板と下板とが設けられている。そして、遊技機がパチンコ遊技機である場合でもパチスロ遊技機である場合でも、遊技機はそれら下板と上板との間に位置するようにして、島に固定される。
下板は、その手前側に灰皿、ドル箱置き場等の設備が必要に応じて取付けられるものでもあり、その上面のホールの床からの高さがある程度決まっている。この高さは、パチンコ遊技機用の島で凡そ床から60cmであり、パチスロ遊技機用の島で凡そ床から50cmである。つまり、下板の上面は床からある程度離れた高さ位置に存在している。
それ故、島の前まで台車で遊技機を搬送してきた作業者は、遊技機を下板の高さまで持ち上げなければならない。よく知られているように、従来の一般的な台車のうちの搬送の対象となる物を載置する面(荷台の上面)は床から10cm程度の高さにあることが多い。したがって、遊技機を持ち上げるという作業は必須となっている。この作業が作業者に大きな労力を強いるのである。機器の複雑化が進む昨今、パチンコ遊技機は、軽いものでは25kg程度であるが、重い物では60kg程度であり、パチスロ遊技機も同様である。これだけの重量のある遊技機を台車から下板まで持ち上げるための労力は並大抵ではない。しかも、この作業は狭いホールの中で手作業により行うのが一般的であり、また上述したように島に取付けられる遊技機の数はかなりのものであるから、その労力が非常に大きいことは想像に難くない。
他方、遊技機の台車での搬送は、遊技機を島から取外して倉庫等に移動させる場合にも発生する。この場合、今度は遊技機を下板から台車の上に下ろすという作業が発生する。これも上述の場合と同様に、作業者がその作業に要する労力が非常に大きい。
最近は、遊技者に飽きを生じさせないようにする等の主に遊技場の営業上の理由から遊技機の新機種への入替えのサイクルが短くなっている。したがって、島に対して遊技機を取付けるという作業、島から遊技機を取外すという作業が生じる頻度が増えている。つまり、台車による遊技機の搬送、及びそれに伴う作業によって生じる上述の如き作業者の負担は益々増大している。
しかしながら、このような不具合を解消する台車は少なくとも今のところ存在していない。
本願発明は、遊技機を載置する水平な上面を有する板状の荷台と、前記荷台の下方に設けられたキャスターと、を有しており、その荷台に載置された前記遊技機を、前記遊技機を載置する下板と前記下板の直下に配置されその先端が前記下板から突き出している前板とを有する島の前記下板の上に滑らせて移動させるための台車である。
そして、この台車の前記荷台は、その上面が前記下板の高さと略同じ高さとできるようにされた、前記遊技機の荷重を支える水平な板であるベース板と、前記ベース板から前記前板を跨いで前記下板の先端にまで、その上面の前端が前記下板の上面の先端と一致するようにして、その前端を到達させられるようになっているとともに、その上面の後端が前記ベース板の上面の前端と一致させられるようになっている、前記ベース板の前側に設けられた板である少なくとも1枚のブリッジ板とを、有している。それにより、この台車は、前記ベース板に載置された遊技機を、前記ブリッジ板を介して前記下板の上に滑らせて移動させることができるようになっている。
なお、本願における前後の概念は、台車から遊技機を島に移す作業が行われるとき、或いは台車へ島から遊技機を移す作業が行われるときに、島に対面する側を台車の前側とし、その反対側を後側とするものとする。
かかる台車は、従来の台車と同様、遊技機を載置する荷台を有している。なお、遊技機がパチンコ遊技機である場合、パチンコ遊技機は枠と通称される矩形の部材でその上下左右を囲まれた(或いは枠の中にパチンコ遊技機が嵌め込まれた)ままパチンコ遊技機の製造メーカーから出荷されそのままの状態で島に取付けられるのが通例となっている。したがって、本願の台車に載せられる遊技機がパチンコ遊技機である場合には、当該パチンコ遊技機は当然に枠に取付けられた状態となっている。かかる荷台の上面の床からの高さは概ね島の下板の上面の高さと一致している。それ故、作業者が台車の荷台から下板の上に遊技機を載せ替える作業を行う場合、及び作業者が下板から台車の荷台の上に遊技機を載せ替える場合、作業者はかかる作業を、荷台又は下板の上から、下板又は荷台の上へと遊技機を滑らせることにより行うことができるようになる。これにより、かかる台車によれば作業者の労力は大幅に軽減されることになる。
ところで、遊技機が取付けられる島には、遊技機を載置する下板に加えて、下板の直下に配置されその先端が下板から突き出している前板が設けられるのが一般的である。特に、遊技機がパチンコ遊技機である場合における島、つまりパチンコ遊技機用の島には必ずと言って良いほど前板が設けられている。かかる前板は、灰皿やいわゆるドル箱置き場等を設置するための板である。本願発明の台車は、荷台のベース板から下板まで遊技機を滑らせて移動させる、或いはそれとは逆の移動を遊技機に行わせることができるものであるが、前板が存在する場合それは必ずしも簡単ではない。遊技機を載せるだけの形状、大きさとされたベース板を下板に突き合わせようとしたとしても、ベース板と前板に設けられた灰皿等とが干渉してしまってベース板を下板に上手く突き合わせることができないという事態が生じうるからである。
そのような不具合を解消するために本願の台車の荷台には、下板の下方から突出する前板をまたいで、その上面で、ベース板の前端と下板の先端とを繋ぐブリッジ板を設けることとしている。かかるブリッジ板の存在により、この台車を用いれば、前板が存在する島に対して台車を応用する場合であっても、障害物との干渉を避けるブリッジ板の上を滑らせることで、遊技機をベース板から下板まで移動させることが可能となる。ブリッジ板と障害物との干渉を防ぐための工夫としては、例えばブリッジ板の幅を狭くすること、障害物が存在する位置に孔を設けておくことを挙げられる。
本願発明の台車が備える前記ブリッジ板は、その後端を前記ベース板に対して回転可能に取付けられており、略水平と略垂直の間で略90°回転できるようになっていてもよい。上述したようにブリッジ板は前板を跨いだ状態で遊技機を島の下板まで届けるには有用である。他方、そのような機能が満たされるにはブリッジ板にはある程度の長さが必要となり、ブリッジ板は、遊技機を載せるベース板から例えば水平に突出することとなる。そのようなブリッジ板を備えた台車は実際上使用しにくい。遊技機を取付ける島のあるホール内は、スペースを効率よく使うために例えば通路が手狭に作られていることが多く、また、島の間の通路には椅子等のブリッジ板と干渉する可能性の高い物が多数存在するからである。
上述のようにブリッジ板を回転させられるようにすれば、その上を遊技機を滑らせるときにのみブリッジ板を略水平の状態とし、台車を例えばホール内の通路を移動させるときにはブリッジ板を略垂直とすることで、ブリッジ板が椅子等と干渉することを防ぐことができるようになる。
本願発明の台車が備える各前記ブリッジ板の先端には、前記ブリッジ板の下面からの突出量を調整することが可能な高さ調整手段が設けられており、前記高さ調整手段の下端を前記前板の上面に当接させることにより、前記ブリッジ板を、その上面の前端が前記下板の上面の先端と一致させられるようになっていてもよい。ブリッジ板の厚さは、基本的に、一般的な下板の厚さと同じかそれよりも薄くする必要がある。というのはブリッジ板が下板の厚さよりも厚いと、ブリッジ板の前端を下板の先端に突き合わせたときに、ブリッジ板の先端の下面が前板の上面に必ず当接することになり、そうするとブリッジ板の上面の前端が必ず下板の上面の先端よりも上側に位置することになるので、ブリッジ板と下板の当接する部分で必ず段差が生じるからである。とはいえ、ブリッジ板の厚さが薄いと、ブリッジ板を、その上面の前端が前記下板の上面の先端と一致させることができないか、仮にそうした場合にブリッジ板の下面と前板の上面との間に隙間が生じることでブリッジ板が安定しなくなる可能性がある。上述の如き高さ調整手段が存在すれば、高さ調整手段の下端を前記前板の上面に当接させることにより、ブリッジ板を、その上面の前端を下板の上面の先端と一致させられるとともに、ブリッジ板を高さ調整手段によって支持させることにより安定させることができる。
本願発明では、上述のように、荷台又は下板の上から、下板又は荷台の上へと遊技機を滑らせるにあたり、ブリッジ板を用いることとしている。ところが、ベース板、或いはブリッジ板に何らの工夫もないと、遊技機とベース板又はブリッジ板との上面との間の摩擦力が大きいため、遊技機はベース板又はブリッジ板の上をうまく滑らないことがある。具体的には、下面の面積が小さい(例えば、パチスロ遊技機よりも小さい)パチンコ遊技機の場合に顕著なのであるが、ベース板又はブリッジ板の上で下板に向かってパチンコ遊技機を押し出すときに、下板の先端の辺に対して垂直方向にパチンコ遊技機を移動させることは可能なものの、その幅方向の左右のいずれか側が先行するようにして平面視した場合に回転してしまうことがあり、その移動が平行移動にはならないことがある。そのような回転がパチンコ遊技機に生じるとパチンコ遊技機を島の下板の上に適切な状態で配置できなくなる。
ベース板の上にスライド板を設けることで、かかる不具合を解消することができる。ベース板の上に、それとベース板との間の摩擦係数が遊技機の下面と前記ベース板の摩擦係数よりも小さなスライド板を設け、スライド板に載せた遊技機を、スライド板ごとベース板又はブリッジ板の上でスライドさせることができるようにすることで、遊技機を、島に対して正対した状態で平行移動させることができるようになる。この場合、ブリッジ板とスライド板との間の摩擦係数は、ベース板とスライド板との間の摩擦係数と同等とすることができる。
ベース案内手段を設けることにより、スライド板をベース板に対してより正確に平行移動させられるようになり、ひいてはスライド板に載った遊技機をベース板に対してより正確に平行移動させられるようになる。
ベース案内手段は、上述の目的が達成されるのであればどのようなものであっても良い。例えば、スライド板を矩形とするとともに、その幅方向の両端に、下方にスライド板から90°の角度で折れ曲がったスライド板の幅方向の両辺の全長にわたる、その上下方向の長さが例えば数mm程度とされたリブを設けることができる。他方、ベース板も矩形とするとともに、その幅をスライド板の幅に合わせる。そして、スライド板を、その両端のリブが、ベース板の幅方向の双方の縁の外側に当接するようにして、ベース板に被せる。そうすると、スライド板は、その両端のリブの内側面がベース板の幅方向の両端の側面に当接することになるから、スライド板の進行方向は、ベース板の前後方向のみとなる。この場合、リブをベース板に設けることも可能である。
また、前記ベース案内手段は、前記ベース板の上面と前記スライド板の下面の一方に設けられた前後方向に伸びる溝と、前記ベース板の上面と前記スライド板の下面の他方に設けられた前記溝中に挿入される凸部とすることができる。この場合にも、スライド板はベース板の前後方向にしか移動できなくなるから、遊技機もベース板に対して平行移動しかできなくなる。
ブリッジ案内手段は、ベース案内手段と同様のものとすることができる。例えば、前記ブリッジ案内手段は、前記ブリッジ板の上面と前記スライド板の下面の一方に設けられた前後方向に伸びる溝と、前記ブリッジ板の上面と前記スライド板の下面の他方に設けられた前記溝中に挿入される凸部であってもよい。
図1中300が遊技機である。この実施形態における遊技機300は、パチンコ遊技機であるが、遊技機300はパチスロ遊技機であっても良い。この実施形態における遊技機300がパチンコ遊技機であるため、それが取付けられる後述の島はパチンコ遊技機用の島ということになる。
パチンコ遊技機である遊技機300自体はごく一般的なものであり、通常市販のものである。遊技機300については特に特徴がないのでこれ以上の説明は割愛する。なお、遊技機300の下方には、一般には上皿と下皿からなる出玉を受けるための皿や、玉を打ち出すための操作に用いられるハンドルも存在するが、それらは本願発明とは関係がなく、また、いずれも周知であるため、図示を省略している。
遊技機300は、枠500と呼ばれる矩形の部材の内側に固定されている。5300は金属製である場合もあるが、多くの場合は木製であり、4枚の板が4つの辺となるようにして、額縁状に或いは矩形に組合せたものである。その内部の矩形の空間に遊技機300は嵌め込まれている。遊技機300は一般に、製造メーカーから遊技場に出荷される段階から枠500に嵌め込まれ枠500に固定されているのが通例であり、この実施形態でもその例に倣うものとする。
島400にはその他に、遊技用の玉をユーザに貸し出す玉貸機、遊技機の状態をユーザやホールの店員に知らせる呼び出しランプ、玉貸機及び遊技機に玉を供給し、また、遊技機から外れ玉を回収して玉を循環させるための玉の循環機構、などが必要に応じて適宜取付けられるが、これらについての図示も省略する。
枠500に固定された遊技機300は、島400に枠500ごと取付けられる。遊技機300が枠500に固定された状態で、枠500を島400に固定することで、島400に対する遊技機300の固定がなされる。
島400には、枠500を載置するための水平な下板401と、枠500の上側に位置する下板401と平行な上板402とが存在する。枠500は、下板401の上に載置された状態で島400に固定される。島400に対する枠500の固定は、枠500の下側の辺にあたる板を下板401に、枠500の上側の辺にあたる板を上板402に、それぞれ釘、専用の金具等適当な手段を用いて固定することにより実現される。
なお、島400の下板401の直下には前板403が存在している。前板403は、下板401の下面とその上面が当接する所定厚さの板であり、下板から幾らか前方に突き出している。またその前端はその後側の部分よりも若干その厚さが増すように構成されている。前板403には一般に、灰皿が取付けられたり、或いはいわゆるドル箱を置くためのドル箱置き場が作られたりする。
台車100は、ベース110を備えている。ベース110は、台車100の下支えとなるものであり、台車100を安定して支えられるように構成されている。これには限られないがこの実施形態では、ベース110は、後方が開放された平面視コの字型に組まれた部材とされている。ベース110の下方には、ベース110を、ひいては台車100を床の上でスムーズに走行させるためのキャスター111が設けられている。キャスター111は、公知或いは周知の回転自在な車輪である。キャスター111は、一部ゴム或いは樹脂で構成されている。キャスター111は広く知られているように、台車100の進行方向の変更が可能なように、平面視した場合においても回転可能にベース110に取付けられている。
両柱120の後方の高さ方向の上方部分と、中程やや下部分とにはそれぞれ、柱120から後方に突出する第1突出片121と第2突出片122とがそれぞれ設けられている。これらは、図示はしないが、例えば柱120から後方に幾らか突出するようにして柱120の後面に穿たれたその内周面にねじ切りのされたねじ穴に対してボルトを螺合させることにより第1突出片121と第2突出片122のうちの少なくとも一方を構成することができる。第1突出片121と第2突出片122の役割については後述する。
両柱120の高さ方向の上端部分には、その内側面にねじ切りのされた孔を持つ長ナット123が嵌め込まれている。それにより、両柱120の上端には、内側にねじ切りのされた孔(有底の穴でも良い。)が柱120の長さ方向に沿って設けられることになる。長ナット123には、その側面にねじ切りのされたねじ切り部の上にねじ切り部よりも大径とされた頭部124Aを有するボルト124のねじ切り部が螺合されている(長ナット123及びボルト124については、図5参照のこと。)。図示を省略するが、ボルト124の頭部124Aの上側の面には、所定の工具と係合させることが可能な凹凸が設けられている。この実施形態における所定の工具は、これには限られないが六角レンチ125であり、凹凸は六角レンチと噛み合う断面六角形の穴である。
両柱120は、両柱120の直立性を維持するための補強板126によってその下端付近同士を接続されている。
スライド部材130は、後述するようにして柱120に沿って上下動を行い且つ所望の高さ位置で位置決め可能なようにされた部材である。
スライド部材130は、スライド部材130が2本の柱120に取付けられたときに2本の柱120の間にわたされた状態となる荷台131と、荷台131の幅方向の両端をそれぞれその下端に接続する上下方向に伸びる2枚の接続板132と、2枚の接続板132の上端に取付けられた筒部材133と、筒部材133にその幅方向の両端を接続されている、上部材134とを備えている。これらは概ね矩形に組み上げられている。
荷台131は、その上に遊技機300を載せるものである。荷台131の上面の床面からの高さは、パチンコ遊技機用の島における下板401の床からの高さが概ね60cm程度であることを考慮し、荷台131がスライド部材130とともに上下方向に移動した場合に、床から60cmの高さを中心として少なくとも5cm以上、好ましくは10cm程度、より好ましくは15cm程度の範囲を上下に移動できるようになっている。
荷台131に載せられた遊技機300は、後述のようにして島400の下板401の上に移動させられるようになっており、また島400の下板401に載せられた遊技機300は、後述のようにして荷台131の上に載せられるようになっている。荷台131はその上に載せられる遊技機300の荷重に耐えられるように構成されている。上述のベース板131Aが、遊技機300の荷重を支持する役割を主に担う。
ベース板131Aは平面視矩形の板材である。その幅は、遊技機300の幅(より正確には、遊技機300が固定された枠500の幅)よりも若干広くされており、その前後方向の長さは遊技機300の前後方向の長さ(より正確には、遊技機300が固定された枠500の前後方向の長さ)よりも大きくされており、また、その厚さはこれには限られないが、島400に取付けられた下板401の厚さよりも薄くすることができる。ベース板131Aの上面の2枚のブリッジ板131Cのうちの図2において左側に位置するものの幅方向の中央に対応する位置には、溝であるベース案内溝131A1が、ベース板131の前後方向の略全長にわたって設けられている。これには限られないが、ベース案内溝131A1の断面は矩形であり、またその前端は、ベース板131Aの前端にまで及んでいる。ベース案内溝131A1は、断面矩形の溝であり、後述するブリッジ案内溝と一体となってスライド板131Bを案内するものである。
スライド板131Bは平面視矩形であり、その幅は、遊技機300の幅(正確には遊技機300が嵌った枠500の幅)程度であり、その前後方向の長さは、遊技機300の前後方向の長さ(正確には遊技機300が嵌った枠500の前後方向の長さ)よりもやや大きい程度であり、またその厚さは薄く例えば数mm程度である。スライド板131Bの下面には、図示を省略するが、その前後方向に伸びる、上述したベース案内溝131A1の断面形状に対応した断面形状を有する所定長さの凸部が設けられている。ベース板131Aの上にスライド板131Bを載せるときには、その凸部が、ベース案内溝131A1の中に入るようにする。上述したようにスライド板131Bはベース板131Aの上を前後方向に移動可能とされるが、そのときスライド板131Bの下面の凸部がベース板131Aのベース案内溝131A1に案内されるので、スライド板131Bはベース板131Aに対して前後方向に正しく平行移動させられることになる。
もっともかかる案内が可能なのであれば、ベース案内溝131A1と凸部は異なる構成に置換することができる。なお、ベース板131A上面におけるベース案内溝131A1と、スライド板131B下面の凸部との関係は、逆転させることが可能である。
両ブリッジ板131Cは、平面視矩形の細長い板であり、後述のブリッジ案内溝を除いて同一の構成とされている。ブリッジ板131Cは、後述するようにして前板403の下板401から突き出している部分を跨ぐことができるような長さ、言い換えれば前板403の下板401から突き出している部分の長さよりも長い長さとされている。ブリッジ板131Cの厚さは、一般的な下板401の厚さよりも薄く構成されている。ブリッジ板131Cの幅はブリッジ板131Cの上をスライド板131Bごと遊技機300を滑らせた場合にブリッジ板131Cが遊技機300等の荷重に耐えられる程度の剛性をブリッジ板131Cが持つことができる程度とされている。この実施形態では、ブリッジ板131Cの幅は、スライド板131Bの幅よりもかなり狭くされている。ブリッジ板131Cの数はこの実施形態では2枚とされており、ベース板131Aの幅方向の両端付近にそれぞれ取付けられている。それにより2枚のブリッジ板131Cでスライド板131Bの幅方向の両端付近をそれぞれ下から支持できるようにしている。2枚のブリッジ板131Cの幅を狭くするとともに、それらをこのように離して設けているのは、ブリッジ板131Cで島400の前板403を跨いだときに、前板403の上にある灰皿等の障害物とブリッジ板131Cとが干渉することを防止するためである。もっとも、ブリッジ板131Cの数は、スライド板131Bを安定してその上を滑らせることができるのであれば2枚である必要はなく、3枚以上でも、或いは障害物を避ける必要がないか、障害物を避けるための他の工夫があるのであれば、ブリッジ板131Cを例えばスライド板131Bの幅に程近い幅広の1枚とすることも可能ではある。
この実施形態における両ブリッジ板131Cは、その後端部分で、詳細な図示は省略するが、ベース板131Aの幅方向の両端付近の前端と、公知或いは周知の方法でヒンジ接続されている。これにより両ブリッジ板131Cは、その上面をベース板131Aの上面と一連の面(ブリッジ板131Cがベース板131Aに対して多少前方に下る傾斜を持つところまで回転できるようにすることは可能ではあるが、これには限られないがこの実施形態では、ブリッジ板131Cは、その上面をベース板131Aの上面と一連の面とする角度までしか下方向には回転できなくなっている。)とすることのできる位置(使用位置)と、ベース板131Aの上面と一連の面とすることのできる上述の面がベース板131Aの上面と垂直となるようにその前端が跳ね上げられた位置(搬送位置)との2つの位置の間でその基端を軸として回転可能となっており、且つその2つの位置に位置決めできるようになっている。例えば、図2、図3、図4(A)〜(C)におけるブリッジ板131Cは、使用位置にあり、図6におけるブリッジ板131Cは、搬送位置にある。これには限られないがこの実施形態における使用位置にあるブリッジ板131Cの搬送位置への移動は作業者が手動で行う。その逆の移動も同様である。2つのブリッジ板131Cは、この実施形態ではこれには限られないが、それぞれ個別に使用位置と搬送位置とを取ることができる。
また、両ブリッジ板131Cの先端付近の例えば、幅方向の中央には、図11に示したように、使用位置にあるブリッジ板131Cを平面視した場合に対応した位置に位置する、これには限られないが同じ大きさの円形の孔131C2、及び131C3が穿たれている。また、ブリッジ板131Cの内部における使用位置にあるブリッジ板131Cを平面視した場合において孔131C2、及び131C3に対応した位置の例えば孔131C3の周囲と当接する部位には、内側面にねじ切りのされたナット131C4が固定されている。かかるナット131C4には、ブリッジ板131Cにおける下側の孔131C3の下方にその頭部が露出しているボルト131C5のその外側面にねじ切りのされたねじ部が螺合されている。かかるボルト131C5は、ブリッジ板131Cにおける上側の孔131C2から挿入した所定の治具、例えば六角レンチ131C6とその上端を係合可能な凹凸をその上端に有している。これにより、ボルト131C5は、六角レンチ131C6を回転させることにより、上下方向に移動させられるようになっている。
なお、この実施形態では、使用位置にあるブリッジ板131Cの上面がスライド板131Bの上面と一連となることと、搬送位置にあるブリッジ板131Cが、ベース板131Aと垂直な状態となることとを両立させるため、必ずしもそうする必要ではないが、ベース板131Aの前端に、ブリッジ板131Cの厚さよりも幾らか大きい程度の矩形の切り欠きを設けている。
2枚のブリッジ板131Cのうちのいずれかには、この実施形態ではこれには限られないが、図2における左側に位置するブリッジ板131Cの上面には、ベース板131Aの上にあるベース案内溝131A1と同じ断面形状の溝であるブリッジ案内溝131C1が設けられている。ブリッジ案内溝131C1は、ブリッジ板131Cのうちのブリッジ案内溝131C1が設けられた面がベース板131Aの上面と一連となった場合には、平面視した場合において、ベース案内溝131A1と同一直線上に乗るようになっている。ブリッジ案内溝131C1はブリッジ板131Cの前端から後端にまで及んでいる。したがって、ベース案内溝131A1の少なくとも前端側は、ブリッジ板131Cが使用位置にあるときには、ブリッジ案内溝131C1と一連となって、ブリッジ板131Cの前端にまで連なるようになっている。スライド板131Bは、その後端がベース板131Aの後端に略一致する例えば図2、図3に示した位置から、その後端がベース板131Aの中程にかかる図4(B)に示した位置、その後端がブリッジ板131Cにかかる図4(C)に示した位置を経て、その前端がブリッジ板131Cの前端に一致する位置まで、ベース板131Aとブリッジ板131Cの上を滑りながら平行移動することが可能であり、また、その逆の移動を行うことが可能となっている。かかる両方向の移動の全体において、スライド板131Bの下面の凸部は、ベース板131Aのベース案内溝131A1、ブリッジ板131Cのブリッジ案内溝131C1、或いはそれらの双方に嵌っているので、スライド板131Bの移動方向は予定された前後方向の平行移動のみとなる。
もっともかかる案内が可能なのであれば、ブリッジ案内溝131C1と凸部は異なる構成に置換することができる。なお、ブリッジ板131C上面におけるブリッジ案内溝131C1と、スライド板131B下面の凸部との関係は、逆転させることが可能である。また、複数のブリッジ板131Cにブリッジ案内溝131C1を設けるとともに、それらにそれぞれ連なる複数のベース案内溝131A1をベース板131Aに設け、且つそれらブリッジ案内溝131C1又はベース案内溝131A1にそれぞれ嵌まる複数の凸部をスライド板131Bの下面に設けることも可能である。
接続金具131Dの接続板132と固定される部分には、接続金具131Dを貫通する上下方向に伸びる孔である下長孔131Eが設けられている。下長孔131Eは接続金具131Dの当該部分を貫通しており、更には接続板132の下長孔131Eに対応した位置には下長孔131Eと同一形状であり接続板132を貫通する図示せぬ孔が設けられている。接続板132に設けられた図示せぬ孔と下長孔131Eの内側には、それらの双方を貫通するようにして、柱120の後面に設けられた上述の第2突出片122が挿入されている。
上述したように、スライド部材130は柱120に沿って上下動を行うが、そのとき第2突出片122は、接続板132に設けられた図示せぬ孔と長孔131Eによって案内される。それにより、スライド部材130は、柱120の長さ方向のみに移動可能となり、その上下方向の移動は安定したものとなる。
2枚の接続板132の上端には、筒部材133が取付けられている。2つの筒部材133は、スライド部材130を柱120に対して取付けるために用いられる。筒部材133は、下面が開放され、上面が板により閉じられた角パイプである。筒部材133の内側は中空であり、その空間の筒部材133の長さ方向に垂直な断面は、柱120の断面形状に対応したものとなっている。筒部材133は、接続板132の前側に位置するようになっている。筒部材133の上面には、これには限られないが円形とされた孔133Aが穿たれている。
筒部材133の中空の部分に柱120の上端を挿入することにより、筒部材133は柱120の上端に取付けられるようになっている。両柱120の外径と両筒部材133の中空の部分の内面形状が互いに対応しているので、筒部材133は柱120に案内されて、上下方向にのみ移動可能となる。かかる移動、及び筒部材133の高さ位置の位置決めがどのように行われるかを、図5を用いて説明する。
上述したように、両柱120の高さ方向の上端部分には、長ナット123が嵌め込まれており、且つ長ナット123には、ボルト124が螺合されている。ボルト124の頭部124Aは、筒部材133の上側の面に開けられた上述の孔133Aの真下に位置するようになっている。また、ボルト124の頭部124Aの径は、筒部材133の孔133Aの径よりも大径である。したがって、図5(A)に示したように、筒部材133の上側を塞ぐ孔133Aを有する板は、ボルト124の頭部124Aによって下から支持された状態となる。これにより、筒部材133は、ボルト124の頭部124Aによって下から支持されることになる。
他方、上述の筒部材133に設けられた孔133Aからは、上述した所定の工具である六角レンチ125の先端を挿入することが可能なっている。挿入された六角レンチ125の先端は、ボルト124の頭部124Aに設けられた上述の凹凸(断面六角形の穴)の中に挿入可能であり、それにより六角レンチ125はボルト124の頭部124Aと係止し合うことになる(図5(B))。その状態で六角レンチ125を左右いずれかの方向に回転させるとボルト124は、上下いずれかの方向に移動する。それにより、ボルト124の頭部124Aによって下から支持されている筒部材133も上下いずれかの方向に移動する。以上によって、筒部材133の上下方向の位置である高さ位置が、ひいてはスライド部材130の上下方向の位置である高さ位置が変更され、また任意の高さ位置で位置決めされることになる。図5(C)に、図5(A)に示した場合よりも筒部材133の高さ位置を下方に下げた場合を示すが、図5(A)に示した場合よりも筒部材133の高さ位置を上げることももちろん可能である。なお、この実施形態では、筒部材133の高さ位置の調整は、両筒部材133のそれぞれについて個別に行う必要があるが、両筒部材133の高さ位置の差があまりに大きくなると上部材134に歪みが生じる等の弊害が生じる可能性があるため、筒部材133の高さ位置の調整を行う場合には両筒部材133の高さ位置の差が過大にならないように留意すべきであろう。
なお、スライド部材130の柱120に対する上下動、及びその高さ位置の位置決めは、上述のようなボルト124を用いて行う必要はない。また、スライド部材130の移動には、モーターや油圧ポンプ等の動力発生装置で発生させた動力を用いることも可能である。また、上述の例では、スライド部材130の移動によって荷台131と上部材134とが同一の方向に同一の距離だけ連動して移動するようになっていたが、スライド部材130と上部材134との移動を連動させずに独立して行わせるようにすることも可能である。
六角レンチを挿入される上述の孔133Aが、荷台131を上下させるための操作を行う荷台131を上下させるための操作を行うためのいわば操作部に相当する。かかる孔133Aの高さは、スライド部材130が上下方向に移動することを考慮すると、床から概ね145cm〜155cmの高さにある。操作部に相当するものは、その操作性を考慮すれば少なくとも荷台131よりは上にあることが好ましく、床から50cm〜160cmの範囲にあるのが好ましい。
これには限られないが、上部材134は直方体形状の筒状体であり、その内部は中空にされている。上部材134の下方には、上下方向に可動となっている可動部材134Aが設けられている。可動部材134Aは、相対的に上の位置である上位置と、相対的に下の位置である下位置との2つの位置で位置決め可能となっている。後述するように枠500に嵌められた遊技機300が荷台131の上に載置される場合があるが、可動部材134Aが上位置にある場合には可動部材134Aの下面は枠500の上面から離れた状態となるようになっている。他方、荷台131の上に遊技機300がある場合であって、可動部材134Aが下位置にある場合には可動部材134Aの下面が遊技機300が固定された枠500の上面に押接するようになっており、それにより遊技機300が固定された枠500が、可動部材134Aの下面と、荷台131、より詳細には荷台131に含まれるスライド板131Bとの間で挟持され、結果として遊技機300が荷台131に対して固定されるようになっている。つまり、可動部材134Aは、荷台131に対する遊技機300の固定をなし、或いはその固定を解除するためのものである。
なお、可動部材134Aの下面は、枠500を確実にグリップするためにゴムその他の弾性を有する材料とするのが好ましい。
上部材134は上述のように中空とされている。上部材134は、その内部に上下に移動する可動板134Cを備えている。上述した可動部材134Aは、可動板134Cの下面に取付けられている。上部材134の内部にはバネ134Dが設けられている。バネ134Dは、可動板134Cと上部材134の上側の板の下面とを繋いでおり、可動部材134Aに対して常に引き上げる方向の力を加えるようになっている。図7では、可動板134Cの主に左側部分と、左側の可動部材134A、及びバネ134Dとが図示されているが、レバー134Bを挟んで可動板134C、可動部材134A、及びバネ134Dは対称に構成されている。レバー134Bは、上部材134を前後に貫く軸棒134Eを軸として回転可能とされている。これには限られないがその回転が許容される角度は、図7(A)、(B)で示された範囲であり、この限りではないが凡そ90℃である。レバー134Bと接続された軸棒134Eには、カム134Fが取付けられている。カム134Fは概ね、楕円をその長径と短径とで4分割したうちの1つの形状となっている。レバー134Bが図7(A)に示した位置にあるとき、カム134Fはその短径の先端が可動板134Cの上面に当接するようになっている。他方、レバー134Bが図7(B)に示した位置にあるとき、カム134Fはその長径の先端が可動板134Cの上面に当接するようになっている。図7(A)から図7(B)に示した位置にレバー134Bを回転させると、可動板134Cはバネ134Dの張力に抗してカム134Fによって下方に押され、カム134Fの長径と短径との長さの差分だけ下方に移動するようになっている。他方、レバー134Bを図7(B)から図7(A)に示した位置に回転させると、バネ134Fの張力によって可動板134Cは引き上げられ、上述の場合と同じ量だけ上方に移動するようになっている。かかる可動板134Cの移動に伴って、可動板134Cの下面に取付けられた可動部材134Aが上下方向に移動するようになっている。図7(A)に示された可動部材134Aの位置が上述した上位置であり、同(B)に示しされた可動部材134Aの位置が上述した下位置である。
なお、遊技機300の荷台131に対する固定が不要なのであれば上部材134は可動部材134A等も含めてそもそも存在しなくても構わない。また可動部材134Aの上下方向の移動は、上述のカム134Fを用いて実現される必要はなく、例えばラチェット機構等の他の機構を用いるなどしても良いし、また可動部材134Aの移動にモーターや油圧ポンプ等の動力発生装置で発生させた動力を用いることも可能である。
両接続金具134Gの接続板132と固定される部分には、接続金具134Gを貫通する上下方向に伸びる孔である上長孔134Hが設けられている。上長孔134Hは接続金具134Gの当該部分を貫通しており、更には接続板132、及び筒部材133の後側の部分における下長孔131Eに対応した位置には、上長孔134Hと同一形状であり接続板132、及び筒部材133の後側の部分を貫通する図示せぬ孔が設けられている。上長孔134H及びこれに対応する接続板132及び筒部材133の後側に設けられた孔には、柱120に設けられた第1突出片121が挿入されている。かかる第1突出片121は、第2突出片122と同様に、それが上長孔134H等の中で案内されることによって、スライド部材130の上下動を安定させる機能を有する。また、第1突出片121には、その時点におけるスライド部材130の柱120に対する高さ位置、或いは荷台131の高さ位置を作業者が確認できるようにする機能をも有している。図示を省略しているが、両上長孔134Hの横には、その長さ方向に沿って目盛りが設けられている。柱120に対してスライド部材130が上下すると、目盛りのうちの第1突出片121により指されている部分が変化する。したがって、作業者は、第1突出片121が指している目盛りを読むことにより、その時点におけるスライド部材130の高さ位置を知ることができるようになる。
まず、倉庫等から島400のあるホールに対して台車100で遊技機300を運び、台車100から島400に遊技機300を移動させた後、遊技機300を島に固定する場合について説明を行う。
台車100に遊技機300が固定された枠500を載せる作業を行う場合には、ブリッジ板131Cを使用位置に倒す。また、荷台131のベース板131Aの上から、倒したブリッジ板131Cの上の最も前方まで、スライド板131Bを移動させる。このとき、スライド板131Bの下面の図示せぬ凸部がベース板131Aにおけるベース案内溝131A1と、図2における左側のブリッジ板131Cのブリッジ案内溝131C1とに案内されるので、スライド板131Bは正しく前方向に移動することになる。
その状態で、スライド板131Bの上に遊技機300が固定された枠500を載せる。そのとき、遊技機300の前面(釘が打たれた盤面が存在する側)が、台車100の後方を向くようにする。遊技機300をスライド板131Bの上に載せたら今度は、スライド板131Bの後端がベース板131Aの後端と略一致するまで、スライド板131Bをそれに載せた遊技機300ごと後方に移動させる(図8)。
そして、2枚のブリッジ板131Cをそれぞれ搬送位置に跳ね上げる。また、レバー134Bを、図7(B)の位置にまで回転させることで、カム134Fによって可動板134Cを押し下げることにより、可動部材134Aを下位置に位置させる。これにより、可動部材134Aの下面とスライド板131Bの上面との間で遊技機300が固定された枠500が上下から挟持されることになり、結果的に遊技機300が荷台131に対して固定されることになる。その状態を図9に示す。なお、ブリッジ板131Cを跳ね上げる工程、遊技機300を荷台131に固定する工程の先後は問わない。
なお、スライド部材130の重量が十分でない場合、可動部材134Aが下方に下がって、遊技機300を可動部材134Aの下面とスライド板131Bの上面との間で挟持した際に、可動部材134Aが遊技機300から受ける力によってスライド部材130全体が、浮き上がる(柱120に対して予期せぬ上方への移動を行ってしまう)こともあり得る。そうなると、遊技機300の荷台131に対する固定が不十分になる。そのようなことを防ぐために、可動部材134Aを用いた遊技機300の荷台131に対する固定を行う際に、スライド部材130を柱120に対して上下方向の移動が不可能なように固定するための工夫を行っておくことがこのましい。かかる工夫は例えば以下のようなものとすることができる。
上述のように、第2突出片122を、柱120の後面に穿たれたその内周面にねじ切りのされたねじ穴に対して螺合させたボルトとすることができる。そして、このボルトのネジ部により、接続板132に設けられた図示せぬ孔と下長孔131Eの内側とを貫通させることで、下長孔131Eの幅よりもその直径が大きいそのボルトの頭部を、接続金具131D又は下長孔131Eよりも後側に位置させる。このボルトをねじ穴に対してきつく締めると、当該ボルトの頭部の前面と柱120の後面との間で、接続板132及び接続金具131Dが強く挟持されることにより、スライド部材130は柱120に対して上下動が不可能な状態で固定されることになる。もっともそのままでは、柱120に対してスライド部材130は上下動できなくなる。スライド部材130を柱120に対して上下動させる場合には、上述のボルトのねじ穴に対する螺合を緩めれば良い。
スライド部材130を上下させるには、図5(B)に示したようにして、六角レンチ125の先端を、各柱120における筒部材133の上端に設けられた孔133Aから挿入してボルト124の頭部124Aに係合させ、その状態で六角レンチ125を左右いずれかの方向に回転させることにより行う。それにより、ボルト124が上下いずれかの方向に移動し、それに伴ってボルト124の頭部124Aにより下から係止された筒部材133が上下し、更にそれに伴ってスライド部材130が上下に移動する。作業者は、上述の図示せぬ目盛りを見ながらスライド部材130を上下させ、両方の柱120における目盛りが同一になるように調整することで、荷台131の上下の高さ位置を所望の通り設定することができるとともに、荷台131の水平を出すことができる。それにより、スライド部材130に取付けられている荷台131、及び上部材134が、同じ方向に同じ距離だけ連動して移動する。なお、スライド部材130の上下方向の位置決めは必ずしも、島400の前に台車100を対面させた段階で行う必要はない。
スライド部材130の高さ調整が終わったら、レバー134Bを図7(A)に示した状態に移動させることにより、可動部材134Aを上位置に移動させる。これにより、可動部材134Aの下面及び荷台131(正確にはスライド板131B)の上面による、遊技機300が固定された枠500に対する挟持が解除される。また、レバー134Bを図7(A)の位置に戻すのとの先後は問わないが、2枚のブリッジ板131Cを使用位置に倒すことにより、ブリッジ板131Cの上面の前端と、島400の下板401の上面の先端とを一定させる。これにより、ブリッジ板131Cによって、下板401の下板401の先端の下側から島400の前方に突出する前板403が跨がれた状態となる。このとき、灰皿等の障害物が前板403の上に存在するのであれば、それを2枚のブリッジ板131Cの間に位置させることで、障害物とブリッジ板131Cの干渉を防ぐ。その状態を、図10(A)、(B)に示す。図10(A)は、その状態を台車100の斜め後方から見た場合の斜視図であり、同(B)は、その状態を台車100の斜め前方上側から視た場合の斜視図である。
なお、上述したようにブリッジ板131Cの厚さは一般的な下板401の厚さより小さい。ブリッジ板131Cの厚さが下板401の厚さよりも過度に小さい場合や、荷台131の高さの位置決めの正確性が幾分正確性を欠いた場合等には、例えば図11(A)に示したように、ブリッジ板131Cの上面の前端と、下板401の上面の先端とを突き合わせて一致させられないようなことも生じうる。その場合には、ブリッジ板131Cにおける上側の孔131C2から六角レンチ131C6を挿入してその先端を、ボルト131C5の上端に係合させるとともにその状態で六角レンチ131C6を回転させることによりナット131C4を前後させ、ブリッジ板131Cの下側に突き出しているボルト131C5の長さを調整する。これを適切な長さとすることで、例えば図11(B)に示したようにしてボルト131C5の下端を前板403の上面に当接させることにより、ブリッジ板131Cの上面の前端と、下板401の上面の先端とを、安定した状態で一致させることが可能となる。つまり、ブリッジ板131Cの先端のボルト131C5、ナット131C4等は、ブリッジ板131Cの下面から突出する長さを変化させることで、ブリッジ板131Cの先端の高さを調整するためのものである。かかる効果が得られるのであれば、ボルト131C5とナット131C4等に代えて他の構成、例えばラチェット機構等の構成をこれに採用することももちろん可能である。また、図11に示した構成のように、ブリッジ板131Cの上面からの操作でブリッジ板131Cの先端の高さを調整することを可能とすることにより、作業者はブリッジ板131Cの先端の高さ調整を行いやすくなる。
下面の面積が小さい(例えば、パチスロ遊技機よりも小さい)パチンコ遊技機の場合には、下板401に向かってパチンコ遊技機を押し出すときに、下板401の先端の辺に対して垂直方向にパチンコ遊技機を移動させることは可能なものの、その幅方向の左右のいずれか側が先行するようにして平面視した場合に回転してしまうことがあり、その移動が平行移動にはならないことがある。そのような回転がパチンコ遊技機に生じるとパチンコ遊技機を島400の下板401の上に適切な状態で配置できなくなる。スライド板131Bが存在すると、パチンコ遊技機である遊技機300を、島400に対して正対した状態で移動させることができる。
次いで、作業者は、島400から外すべき遊技機300の前方に位置するようにして、台車100を島400に対面させる。
次いで、作業者は、台車100における荷台131の上下方向の位置の調整を必要に応じて行う。かかる荷台131の高さの調整を行う方法は上述の場合と同じである。また、荷台131の高さ調整は、上述の場合と同様に、ブリッジ板131Cの前端と、島400の下板401の先端との高さが合うようにする。
そして、2枚のブリッジ板131Cを倒して使用位置に位置させ、それらの前端を下板401の先端にそれぞれ合わせる。また、レバー134Bを図7(A)の位置にして、可動部材134Aを上位置に位置させる。このとき、台車100は、図10に示した状態となる。
その状態で、作業者は、スライド板131Bを、スライド板131Bの後端がベース板131Aの後端と略揃った位置から、スライド板131Bの前端が両ブリッジ板131Cの前端に略揃う位置にまで前方に移動させる。その状態で作業者は、スライド板131Bの上に遊技機300の固定された枠500を載せる。そして、作業者は、スライド板131Bを、スライド板131Bの前端が両ブリッジ板131Cの前端に略揃う位置から、スライド板131Bの後端がベース板131Aの後端と略揃った位置にまで前方に移動させる。これにより、遊技機300を固定した枠500は可動部材134Aの直下に位置した、図8に示した状態となる。
そして、作業者は、ブリッジ板131Cを跳ね上げて搬送位置に移動させ(図9)、レバー134Bを図7(B)に示した状態に移動させることにより、可動部材134Aの下面とスライド板131Bの上面との間で遊技機300が取付けられた枠500を挟持することで、遊技機300を荷台131に対して固定する。
次いで、作業者は、レバー134Bを図7(A)の状態として可動部材134Aを上位置に移動させることで、遊技機300の荷台131に対する固定を解除する。そして、作業者は、荷台131から遊技機300を下ろす。遊技機300を倉庫で下ろす作業は基本的に、島400から台車100へ遊技機300を移動させる際の手順と同様である。
111 キャスター
120 柱
123 長ナット
124 ボルト
124A 頭部
125 六角レンチ
130 スライド部材
131A ベース板
131A1 ベース案内溝
131B スライド板
131C ブリッジ板
132 接続板
133 筒部材
133A 孔
134 上部材
134A 可動部材
134B レバー
134C 可動板
400 島
401 下板
403 前板
410 島
411 下板
Claims (6)
- 遊技機を載置する水平な上面を有する板状の荷台と、
前記荷台の下方に設けられたキャスターと、
を有しており、その荷台に載置された前記遊技機を、前記遊技機を載置する下板と前記下板の直下に配置されその先端が前記下板から突き出している前板とを有する島の前記下板の上に滑らせて移動させるための台車であって、
前記荷台は、その上面が前記下板の高さと略同じ高さとできるようにされた、前記遊技機の荷重を支える水平な板であるベース板と、前記ベース板から前記前板を跨いで前記下板の先端にまで、その上面の前端が前記下板の上面の先端と一致するようにして、その前端を到達させられるようになっているとともに、その上面の後端が前記ベース板の上面の前端と一致させられるようになっている、前記ベース板の前側に設けられた板である少なくとも1枚のブリッジ板とを、有しており、
前記ベース板に載置された遊技機を、前記ブリッジ板を介して前記下板の上に滑らせて移動させることができるようになっている、
台車。 - 前記ブリッジ板は、その後端を前記ベース板に対して回転可能に取付けられており、略水平と略垂直の間で略90°回転できるようになっている、
請求項1記載の台車。 - 前記ブリッジ板は、前記ベース板の幅方向の両端付近にそれぞれ設けられた、2枚であり、
2枚のブリッジ板を、それらの上面の前端が前記下板の上面の先端と一致するようにして、その前端を到達させたときに、前記ブリッジ板が、前記前板の上にある障害物と干渉しないようにできるようになっている、
請求項1記載の台車。 - 各前記ブリッジ板の先端には、前記ブリッジ板の下面からの突出量を調整することが可能な高さ調整手段が設けられており、
前記高さ調整手段の下端を前記前板の上面に当接させることにより、前記ブリッジ板を、その上面の前端が前記下板の上面の先端と一致させられるようになっている、
請求項1記載の台車。 - 前記ベース板の上に載置された前記ベース板よりも薄い板であって、それと前記ベース板との間の摩擦係数が前記遊技機の下面と前記ベース板の摩擦係数よりも小さなスライド板、を備えており、
前記スライド板に載せた前記遊技機を、前記スライド板ごと前記ブリッジ板を介して前記下板の上に滑らせて移動させることができるようになっているとともに、
前記ベース板と前記スライド板とには、前記スライド板を前記ベース板上でスライドさせる場合に、前記スライド板が前後方向の平行移動しか行えないように前記スライド板の移動方向を規制するベース案内手段が設けられている、
請求項1記載の台車。 - 前記ベース案内手段は、前記ベース板の上面と前記スライド板の下面の一方に設けられた前後方向に伸びる溝と、前記ベース板の上面と前記スライド板の下面の他方に設けられた前記溝中に挿入される凸部である、
請求項5記載の台車。
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