JP6892781B2 - 固定構造及び電気接続箱 - Google Patents

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本発明は、固定構造及び電気接続箱に関する。
従来、筐体と、この筐体に収容される電子部品と、を備えた電気接続箱が知られている(特許文献1)。この電気接続箱は、固定対象物としての車体に取り付けられた上で、車載されている電源や負荷等に対して電気的に接続される。従って、電気接続箱には、車体に固定するための固定構造が設けられている。例えば、その固定構造は、筐体側の被固定部を車体の被固定部に対して螺子止めするものとして構成されている。
特開2016−7101号公報
ところで、電気接続箱においては、固定構造の被固定体が筐体と一体になって合成樹脂等の絶縁性材料で成形されている。故に、固定構造においては、螺子止めに際しての軸力を確保するために、被固定体よりも高硬度のカラー部材が被固定体に取り付けられている。そのカラー部材は、例えば金属材料で成形されており、電気接続箱の車体の取付位置への配置が完了する前に車体に触れさせぬことが望ましい。また、カラー部材は、その配置の完了前に車体に触れたとしても、車体との間での接触圧力を低く抑えることが望ましい。
そこで、本発明は、螺子止めが実施される前の固定対象物に対するカラー部材の接触圧力の抑制が可能な固定構造及び電気接続箱を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る固定構造は、固定対象物の固定部に螺子止めで固定される板状の被固定部、及び、前記被固定部を板厚方向に貫通させ、かつ、前記螺子止めに用いる雄螺子部材の雄螺子部を挿通させる円柱状の貫通孔が設けられた被固定体と、前記貫通孔に挿入されると共に前記雄螺子部が挿通される円筒状で、かつ、前記被固定体よりも高硬度に成形されたカラー部材と、前記螺子止めが実施される前の前記固定部に対する前記カラー部材の接触圧力を抑制する接圧抑制機構と、を備え、前記接圧抑制機構は、前記貫通孔の内周面の一部を径方向の外側にオフセットさせたオフセット面と前記カラー部材の外周面との間に設けた接圧抑制溝と、前記接圧抑制溝の溝内で空隙部が形成されるよう前記接圧抑制溝に挿入し、前記オフセット面と前記カラー部材における軸線方向の一方の端部の外周面との間に介装する介装部材と、前記カラー部材における軸線方向の両端部の間で外周面から突出させ、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るよう前記空隙部に挿入される突出部と、を備え、前記接圧抑制溝と前記介装部材と前記突出部は、前記螺子止めが実施される前で且つ前記固定部に対して前記カラー部材が当接した場合に、前記カラー部材における前記固定部との当接部が前記貫通孔に収容されるまで、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように形成することを特徴としている。
その接圧抑制溝は、前記貫通孔と同軸の筒状の溝であり、その介装部材は、前記接圧抑制溝に挿入される同軸の筒状の部材であり、そのカラー部材は、自らの軸周りに前記突出部を複数有することが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る電気接続箱は、固定対象物に固定する被固定対象物としての筐体と、前記筐体に収容される電子部品と、前記被固定対象物を前記固定対象物に固定するための固定構造と、を備え、前記固定構造は、前記固定対象物の固定部に螺子止めで固定される板状の被固定部、及び、前記被固定部を板厚方向に貫通させ、かつ、前記螺子止めに用いる雄螺子部材の雄螺子部を挿通させる円柱状の貫通孔が設けられた被固定体と、前記貫通孔に挿入されると共に前記雄螺子部が挿通される円筒状で、かつ、前記被固定体よりも高硬度に成形されたカラー部材と、前記螺子止めが実施される前の前記固定部に対する前記カラー部材の接触圧力を抑制する接圧抑制機構と、を備え、前記接圧抑制機構は、前記貫通孔の内周面の一部を径方向の外側にオフセットさせたオフセット面と前記カラー部材の外周面との間に設けた接圧抑制溝と、前記接圧抑制溝の溝内で空隙部が形成されるよう前記接圧抑制溝に挿入し、前記オフセット面と前記カラー部材における軸線方向の一方の端部の外周面との間に介装する介装部材と、前記カラー部材における軸線方向の両端部の間で外周面から突出させ、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るよう前記空隙部に挿入される突出部と、を備え、前記接圧抑制溝と前記介装部材と前記突出部は、前記螺子止めが実施される前で且つ前記固定部に対して前記カラー部材が当接した場合に、前記カラー部材における前記固定部との当接部が前記貫通孔に収容されるまで、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように形成することを特徴としている。
本発明に係る固定構造は、接圧抑制機構によって、貫通孔からカラー部材が突出している場合でも、固定部やその周辺に載せ置かれた際に、カラー部材と固定部やその周辺との間での接触圧力を軽減させることができる。また、本発明に係る電気接続箱は、その固定構造を備えているので、この固定構造と同様の効果を得ることができる。
図1は、実施形態の固定構造及び電気接続箱を示す斜視図である。 図2は、実施形態の電気接続箱の分解斜視図である。 図3は、実施形態の固定構造を螺合軸方向に見た平面図である。 図4は、実施形態の固定構造を螺合軸方向に逆側から見た平面図である。 図5は、図3のX−X線断面図である。 図6は、カラー部材の斜視図である。 図7は、カラー部材を螺合軸方向に見た平面図である。 図8は、変形例の固定構造の斜視図である。 図9は、変形例の固定構造の分解斜視図である。 図10は、変形例の固定構造を被固定部の一方の平面側から螺合軸方向に見た平面図である。 図11は、図10のY−Y線断面図である。 図12は、変形例の接圧抑制溝を説明するための固定構造の分解斜視図である。
以下に、本発明に係る固定構造及び電気接続箱の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る固定構造及び電気接続箱の実施形態の1つを図1から図7に基づいて説明する。
図1から図5の符号1は、本実施形態の固定構造を示す。ここで示す固定構造1は、被固定対象物を固定対象物に固定するためのものであり、その被固定対象物に設けている。本実施形態では、固定対象物としての車体CB(図5)に取り付ける電気接続箱JB(図1)を例に挙げて、この固定構造1の説明を行う。
先ずは電気接続箱JBについて簡単に説明する。
本実施形態の電気接続箱JBは、車体CB(固定対象物)に固定する被固定対象物としての筐体100と、この筐体100に収容される少なくとも1つの電子部品200と、を備える(図2)。この電気接続箱JBにおいては、その筐体100に固定構造1が設けられている。電気接続箱JBは、その固定構造1を介して車体CBに取り付けられた状態で、電子部品200に対して接続対象物(図示略)が電気的に接続される。本実施形態では、その筐体100と電子部品200とを備える所謂電子部品ユニットについても、電気接続箱JBの一形態として考える。また、本実施形態では、複数の電子部品200や複数の電子部品ユニットが別の筐体に収容されたものについても、電気接続箱JBの一形態として考える。この場合には、その別の筐体に固定構造1を設ける。例えば、電子部品200とは、リレー、ヒューズ等の回路保護部品、コネクタ、端子金具などのことを指している。本実施形態では、回路基板、電子制御ユニット(いわゆるECU)等の電子機器についても、筐体100に収容される電子部品200の一形態として考える。また、接続対象物とは、二次電池などの電源、電気機器(アクチュエータ等)などの負荷、センサなどのことを指している。
この電気接続箱JBにおいては、電子部品200に対して電気的に接続される電線(電力供給線や信号線等)Weが筐体100の内部から外部に引き出されており(図1)、この電線Weを介して電子部品200が接続対象物に対して電気的に接続される。電気接続箱JBは、その電線Weと共にワイヤハーネスWHを成す。
この例示の筐体100は、複数に分割された構造体を備えるものであり、それぞれの構造体を互いに組み付けることで形成される。それぞれの構造体は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形されている。例えば、ここで示す筐体100は、その構造体として、電子部品200の収容体となるフレーム110と、このフレーム110における2つの主開口の内の一方を塞ぐロアカバー120と、その2つの主開口の内の他方を塞ぐアッパーカバー130と、を備えている(図1及び図2)。この筐体100においては、ロアカバー120に対して、複数箇所に固定構造1を設けている。尚、図1及び図2では、図示の便宜上、1箇所の固定構造1のみを示している。
続いて、その固定構造1についての説明を行う。
固定構造1は、車体CB(固定対象物)の固定部301(図5)に固定される被固定体10を備える(図1及び図3から図5)。
その被固定体10には、固定部301に螺子止めで固定される板状の被固定部11が設けられている(図3から図5)。被固定部11の一方の平面11aは、平滑に形成された固定部301に載せ置かれる。尚、被固定体10は、被固定部11の他方の平面11bから垂設させた補強部12(リブ等)を有しており、被固定部11の全体的な撓みの発生を抑えている。
また、被固定体10には、被固定部11を板厚方向に貫通させた円柱状の貫通孔13が設けられている(図3から図5)。その貫通孔13には、螺子止めに用いる雄螺子部材Bの雄螺子部Ba(図2)を挿通させる。この例示では、車体CBに雌螺子部材N(図5)が溶接されており、貫通孔13から突出させた雄螺子部Baを雌螺子部材Nに螺合させることによって、被固定体10を固定部301に固定する。
ここで、被固定体10は、筐体100のロアカバー120と一体になって合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。故に、この固定構造1は、螺子止めに際しての軸力を確保するために、被固定体10の被固定部11よりも高硬度に成形されたカラー部材20を備える(図1及び図3から図5)。そのカラー部材20は、被固定体10の貫通孔13に挿入されると共に雄螺子部Baが挿通される円筒状に成形する。この例示のカラー部材20は、金属材料で成形し、貫通孔13に同軸上で圧入する。カラー部材20は、軸線方向(筒軸方向)の長さが被固定部11の板厚よりも長くなるように成形されており、螺子止めが完了したときに、雄螺子部材Bの座金Bb(図2)と固定部301との間で挟持させる。その長さ故に、圧入後のカラー部材20は、自らの軸線方向の両端部の内の少なくとも一方が貫通孔13から突出している。
カラー部材20は、貫通孔13への圧入を可能にすると共に、圧入後の貫通孔13での保持力を高めるべく、外周面21に突出部22を有している(図5から図7)。この例示の突出部22は、カラー部材20における軸線方向の両端部20a,20bの間で外周面21から突出させる。カラー部材20は、外周面21において、自らの軸周りに突出部22を複数有する。ここでは、周方向に沿って略等間隔で4つの突出部22を設けている。カラー部材20は、それぞれの突出部22の頂点を繋いだ円の直径が貫通孔13の内周面の直径よりも大きいので、貫通孔13に圧入させることができ、かつ、圧入後に貫通孔13で保持される。この例示のカラー部材20は、一方の平面11a側から軸線方向に沿って圧入する。尚、カラー部材20は、雄螺子部材Bと雌螺子部材Nとで螺子止めするときの軸力が作用した際に、貫通孔13に対して軸線方向に相対移動する。
ところで、この例示の固定構造1は、固定部301における雌螺子部材Nの位置(つまり、車体CBにおける電気接続箱JBの取付位置)に被固定部11の貫通孔13を合わせた上で、その雌螺子部材Nに雄螺子部材Bを螺合させる。従って、この固定構造1は、被固定部11側を車体CB側(固定部301のみならず、その周辺も含む)に当接させ、その当接状態のまま、固定部301側に対する被固定部11側の位置合わせが行われる可能性がある。カラー部材20は、その位置合わせ後の自らと車体CB側の品質向上のために、軸線方向の一端部20aが貫通孔13から飛び出ないように圧入し、螺子止めが実施される前に車体CB側へと接触させないことが望ましい。しかしながら、そのような圧入形態は、圧入作業に際しての工程管理を厳しくする必要があり、原価の高騰要因となり得る。また、カラー部材20は、搬送時等において万が一にでも螺子止めの軸力相当の力が作用した場合、一端部20aが貫通孔13から飛び出てしまう可能性がある。
そこで、本実施形態の固定構造1は、車体CB側にカラー部材20の一端部20aが当接した際の接触圧力を低く抑えることが可能な接圧抑制機構30を備える(図3から図5)。その接圧抑制機構30は、螺子止めが実施される前の固定部301に対するカラー部材20の接触圧力を抑制することによって、カラー部材20と車体CB側との間に作用する荷重を軽減させたり、その荷重を無荷重としたりするものである。
例えば、接圧抑制機構30としては、貫通孔13とカラー部材20との間の保持機構を用いることができる。その保持機構とは、貫通孔13から一端部20aを突出させぬように、貫通孔13に対してカラー部材20を保持させるものである。この例示では、貫通孔13にカラー部材20を圧入するので、その圧入のための構造を保持機構として用いることができる。つまり、保持機構は、貫通孔13とカラー部材20の突出部22とを備えるものとして構成されている。この保持機構は、貫通孔13に対してカラー部材20を圧入した際に、その貫通孔13から一端部20aを突出させぬ一方、貫通孔13から他端部20bを突出させるように、貫通孔13に対してカラー部材20を保持させる。
この接圧抑制機構30は、カラー部材20を車体CB側に当接させないので、螺子止めが実施されるまで、その相互間での荷重を無荷重のまま保ち続けることができる。故に、固定構造1は、この種の接圧抑制機構30を備えることによって、カラー部材20を車体CB側に当接させることなく、固定部301側に対する被固定部11側の位置合わせを行うことができる。よって、この固定構造1は、自らと車体CB側の双方の品質を向上させることができる。この固定構造1においては、雄螺子部材Bを雌螺子部材Nに螺合していくことによって、その軸力でカラー部材20が貫通孔13に対して軸線方向に相対移動する。この固定構造1においては、その雄螺子部材Bと雌螺子部材Nとの間の螺子止めが完了したときに、カラー部材20が固定部301に当接し、雄螺子部材Bの座金Bbと固定部301との間でカラー部材20が挟持される。
ここで、ここに例示した接圧抑制機構30は、貫通孔13に対するカラー部材20の位置の精度が求められるものなので、その相対的な位置の管理がカラー部材20を貫通孔13に圧入する際に必要となる。また、この接圧抑制機構30は、搬送中等に万が一にでもカラー部材20の他端部20bに外力が作用した場合、所期の位置にカラー部材20が保たれなくなってしまう虞もある。
この点を鑑みた上で、本実施形態の接圧抑制機構30は、次のように構成する。以下においては、これから説明する接圧抑制機構30を接圧抑制機構30Aと称する(図3から図5)。
接圧抑制機構30Aは、被固定部11に形成した溝(以下、「接圧抑制溝」という。)41を有する(図3から図5)。その接圧抑制溝41は、固定部301に対するカラー部材20の接触圧力の軽減方向へと被固定部11を撓ませるものであり、その撓みを発生させる形状及び位置で被固定部11に形成する。この接圧抑制溝41は、その撓みについて、螺子止めが実施される前で且つ固定部301に対してカラー部材20が当接した場合に発生させる。
具体的に、接圧抑制溝41は、貫通孔13と同軸の筒状の溝であり、自らを境にした被固定部11における内側部分11xと外側部分11yとの間で撓みを発生させるように形成する(図5)。接圧抑制溝41は、被固定部11における2つの平面11a,11bの内の少なくとも一方に設けることによって、被固定部11に環状の薄肉部を形成し、その薄肉部で撓みを発生させることができる。故に、接圧抑制溝41は、その撓みを発生させることによって、被固定部11における内側部分11xと外側部分11yとを貫通孔13の軸線方向で互いに相対移動させることができるように形成する。本実施形態のカラー部材20は、被固定部11における接圧抑制溝41よりも内側部分11xで貫通孔13に圧入されている。よって、カラー部材20は、その被固定部11の内側部分11xと共に、被固定部11の外側部分11yに対して貫通孔13の軸線方向に相対移動することができる。尚、この例示の被固定部11においては、平面11b側に、軽量化のための肉抜きが施されている。
この例示では、被固定部11のそれぞれの平面11a,11bに、円筒状の接圧抑制溝41を1つずつ形成している(図3から図5)。それぞれの平面11a,11bにおける接圧抑制溝41は、その内径と外径とが各々同じ大きさになっており、被固定部11において、自らを境にした径方向の内側部分11xと径方向の外側部分11yとを貫通孔13の軸線方向で互いに相対移動させることができる。
ここまで説明したように、この固定構造1は、接圧抑制溝41を境にした被固定部11における内側部分11xと外側部分11yとの間を貫通孔13の軸線方向で互いに相対移動させることができ、その内側部分11xの相対的な動きにカラー部材20を連動させることができる。故に、この固定構造1は、貫通孔13からカラー部材20の一端部20aが突出している場合でも、車体CB側(固定部301のみならず、その周辺も含む)に載せ置かれた際に、カラー部材20と車体CB側との間での接触圧力を軽減させることができる。つまり、この固定構造1においては、電気接続箱JBの車体CBへの取り付けに際して、カラー部材20が車体CB側に当接すると、車体CB側に対する被固定部11の内側部分11xと外側部分11yのそれぞれの動きに違いが現れる。被固定部11の内側部分11xは、カラー部材20と一体になって動くので、カラー部材20が車体CB側に当接したときの車体CB側に対する相対的な位置が保たれる。一方、被固定部11の外側部分11yは、接圧抑制機構30Aの作用(接圧抑制溝41による被固定部11の撓み)と重力の影響によって、被固定部11の内側部分11xに対して貫通孔13の軸線方向に相対移動しながら、車体CB側に当接する。よって、この固定構造1は、車体CB側との間の接触圧力をカラー部材20と被固定部11の外側部分11yとに分散させることができるので、カラー部材20と車体CB側との間での接触圧力を軽減させることができる。
以上示したように、本実施形態の固定構造1は、カラー部材20と車体CB側との間での接触圧力を軽減させることができるので、その間に作用する荷重を軽減することができる。故に、この固定構造1は、前述したようなカラー部材20の突出状態で被固定部11側の位置合わせが行われたとしても、カラー部材20と車体CB側との間における摺動時の荷重が軽減されているので、カラー部材20と車体CB側の品質の低下を抑制することができる。更に、この固定構造1は、被固定部11に接圧抑制溝41を設けるだけなので、原価の高騰を抑えつつカラー部材20と車体CB側の品質の低下を抑制することができる。また、本実施形態では、この固定構造1が電気接続箱JBに設けられており、かつ、その電気接続箱JBがワイヤハーネスWHに具備されている。よって、その電気接続箱JBやワイヤハーネスWHは、固定構造1が奏する効果を得ることができる。
[変形例]
図8から図12の符号2は、本変形例の固定構造を示す。本変形例においても、固定構造2は、前述した実施形態の固定構造1と同じように、被固定体50を備えており、この被固定体50にカラー部材20と接圧抑制機構30とを設けている。この固定構造2は、例えば、前述した実施形態の電気接続箱JBにおいて、固定構造1の代替構造として設けることができる。本変形例では、実施形態のカラー部材20を用いることにする。また、本変形例の接圧抑制機構30については、接圧抑制機構30Bと称する。尚、実施形態と同じものについては、実施形態で示したものと同一の符号を図中に付している。
本変形例の被固定体50は、実施形態の被固定部11と同じように、車体CB(固定対象物)の固定部301(図11)に固定される。この被固定体50には、固定部301に螺子止めで固定される被固定部51が設けられている(図8から図12)。被固定部51は、実施形態の被固定部11と同じように板状に形成されており、固定部301に載せ置かれる一方の平面51aと、補強部52が垂設される他方の平面51bと、を有する。また、この被固定体50は、実施形態の被固定体10と同様の貫通孔53を被固定部51に備えており(図8から図12)、この貫通孔53にカラー部材20が同軸上で挿入される。カラー部材20は、軸線方向(筒軸方向)の長さが被固定部51の板厚よりも長くなるように成形されており、螺子止めが完了したときに、雄螺子部材Bの座金Bbと固定部301との間で挟持される。
尚、他方の平面51bにおける貫通孔53の周縁には、この平面51bから突出させた突出部54が形成されている(図11)。その突出部54は、螺子止めに伴い雄螺子部材Bの座金Bbで押し潰される部位である。この例示の突出部54は、貫通孔53の周縁に沿う環状体であり、平面51b側が底辺となる三角形の断面を貫通孔53の軸周りに連ねたが如き形状を成している。
接圧抑制機構30Bは、実施形態の接圧抑制機構30Aと同じように、接圧抑制溝61を有している(図8及び図10から図12)。但し、本変形例の接圧抑制溝61は、実施形態の接圧抑制溝41とは異なり、貫通孔53の内周面53aの一部を径方向の外側にオフセットさせたオフセット面53b(図9及び図11)とカラー部材20の外周面21との間に設けている。本変形例の接圧抑制溝61は、被固定部51における2つの平面51a,51bの内の何れか一方に設ける。
接圧抑制機構30Bは、その接圧抑制溝61に挿入し、オフセット面53bとカラー部材20の外周面21との間に介装する介装部材62を備える(図8から図12)。その介装部材62は、接圧抑制溝61の溝内で空隙部61aが形成されるように(図11)、この接圧抑制溝61の容積よりも小さい体格のものとして成形し、オフセット面53bとカラー部材20における軸線方向の一方の端部の外周面21との間に介装する。
一方の平面51aに接圧抑制溝61を設けた場合、接圧抑制溝61においては、この平面51a側に介装部材62を挿入し、この介装部材62よりも貫通孔53の軸線方向で内側に空隙部61aを形成する。この場合の介装部材62は、オフセット面53bとカラー部材20の一端部20aの外周面21との間に介装させられている。これに対して、他方の平面51bに接圧抑制溝61を設けた場合、接圧抑制溝61においては、この平面51b側に介装部材62を挿入し、この介装部材62よりも貫通孔53の軸線方向で内側に空隙部61aを形成する。この場合の介装部材62は、オフセット面53bとカラー部材20の他端部20bの外周面21との間に介装させられている。
ここで、カラー部材20は、実施形態で説明したように、外周面21に突出部22を備えている。接圧抑制機構30Bにおいては、機構を成す構成要素の1つとして、その突出部22を利用する。突出部22は、カラー部材20が貫通孔53に圧入された状態で、空隙部61aに挿入させる。その空隙部61aにおいては、その圧入状態で被固定部51に対してカラー部材20を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように、突出部22が挿入されている。つまり、本変形例の突出部22は、実施形態のものとは異なり、貫通孔53に対するカラー部材20の保持力の増加のために用いていない。よって、本変形例に用いるカラー部材20は、自らの軸周りに複数設けた突出部22に替えて、同軸の環状の突出部(図示略)を外周面21に設けてもよい。
その相対移動量は、貫通孔53から飛び出たカラー部材20の一端部20aが貫通孔53に収容される(つまり、その一端部20aが貫通孔53から飛び出さない)大きさとする。故に、接圧抑制溝61と介装部材62と突出部22は、螺子止めが実施される前で且つ固定部301に対してカラー部材20が当接した場合に、そのカラー部材20における固定部301との当接部(一端部20a)が貫通孔53に収容されるまで、被固定部51に対してカラー部材20を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように形成する。
この固定構造2においては、貫通孔53にカラー部材20を圧入し、これに伴い形成された接圧抑制溝61(図12)に介装部材62を挿入することによって、空隙部61aを形成すると共に、この空隙部61aに突出部22を収容する。例えば、空隙部61aは、突出部22毎に形成されるものであってもよく、複数の突出部22を収容する1つの空間であってもよい。
具体的に、この例示の接圧抑制機構30Bは、被固定部51の一方の平面51aに接圧抑制溝61を設け、この平面51a側で接圧抑制溝61に介装部材62を挿入することで、オフセット面53bとカラー部材20の一端部20aの外周面21との間に介装部材62を介装させている。この例示の接圧抑制溝61は、貫通孔53と同軸の筒状の溝として形成される。ここでは、1つの円筒状の接圧抑制溝61が形成されている。介装部材62は、その接圧抑制溝61に挿入される同軸の筒状の部材として成形されている。ここでは、内周面62aと外周面62bを有する円筒状の介装部材62を用いる(図9、図11及び図12)。よって、空隙部61aは、円筒状に形成される。
この接圧抑制機構30Bは、突出部22が空隙部61aに止まるように構成することで、カラー部材20を貫通孔53に止めている。この接圧抑制機構30Bにおいては、その役目を介装部材62に持たせる。よって、介装部材62は、カラー部材20のそれぞれの突出部22の頂点を繋いだ円の直径よりも外周面62bの直径を小さくしている。
この例示の介装部材62は、接圧抑制溝61に留めておくため、この接圧抑制溝61に嵌合させる。例えば、この介装部材62は、内周面62a側でオフセット面53bに嵌合させる。この場合には、カラー部材20の外周面21と介装部材62の外周面62bとの間に隙間を設け、かつ、カラー部材20の外周面21を貫通孔53の内周面53aに対して摺動し得るよう嵌合させる。介装部材62は、合成樹脂材料で成形したものであってもよく、金属材料で成形したものであってもよい。
ここまで説明したように、この固定構造2は、貫通孔53の中でカラー部材20を軸線方向に相対移動させることができ、かつ、その相対移動量がカラー部材20の一端部20aを貫通孔53から飛び出させない大きさに設定されている。故に、この固定構造2は、車体CB側(固定部301のみならず、その周辺も含む)に載せ置かれた際に、カラー部材20の一端部20aと車体CB側との間の接触圧力によって、カラー部材20が貫通孔53の中で軸線方向に相対移動する。そして、この固定構造2においては、貫通孔53から飛び出ている一端部20aが貫通孔53の中に収容されるので、車体CB側との間の接触圧力をカラー部材20と被固定部51とに分散させることができる。よって、この固定構造2は、車体CB側への載置前に貫通孔53からカラー部材20の一端部20aが突出している場合でも、車体CB側に載せ置かれた際のカラー部材20と車体CB側との間での接触圧力を軽減させることができる。
以上示したように、本変形例の固定構造2は、カラー部材20と車体CB側との間での接触圧力を軽減させることができるので、その間に作用する荷重を軽減することができる。故に、この固定構造2は、前述したような被固定部51側の位置合わせを行う際に、カラー部材20と車体CB側との間における摺動時の荷重が軽減されるので、カラー部材20と車体CB側の品質の低下を抑制することができる。また、本変形例においても、この固定構造2は、電気接続箱JBに設けられている。そして、その電気接続箱JBは、ワイヤハーネスWHに具備させることができる。よって、その電気接続箱JBやワイヤハーネスWHは、固定構造2が奏する効果を得ることができる。
1,2 固定構造
10 被固定体
11 被固定部
11x 内側部分
11y 外側部分
13 貫通孔
20 カラー部材
21 外周面
22 突出部
30,30A,30B 接圧抑制機構
41 接圧抑制溝
50 被固定体
51 被固定部
53 貫通孔
53a 内周面
53b オフセット面
61 接圧抑制溝
61a 空隙部
62 介装部材
100 筐体(被固定対象物)
200 電子部品
301 固定部
B 雄螺子部材
Ba 雄螺子部
CB 車体(固定対象物)
JB 電気接続箱

Claims (3)

  1. 固定対象物の固定部に螺子止めで固定される板状の被固定部、及び、前記被固定部を板厚方向に貫通させ、かつ、前記螺子止めに用いる雄螺子部材の雄螺子部を挿通させる円柱状の貫通孔が設けられた被固定体と、
    前記貫通孔に挿入されると共に前記雄螺子部が挿通される円筒状で、かつ、前記被固定体よりも高硬度に成形されたカラー部材と、
    前記螺子止めが実施される前の前記固定部に対する前記カラー部材の接触圧力を抑制する接圧抑制機構と、
    備え、
    前記接圧抑制機構は、
    前記貫通孔の内周面の一部を径方向の外側にオフセットさせたオフセット面と前記カラー部材の外周面との間に設けた接圧抑制溝と、
    前記接圧抑制溝の溝内で空隙部が形成されるよう前記接圧抑制溝に挿入し、前記オフセット面と前記カラー部材における軸線方向の一方の端部の外周面との間に介装する介装部材と、
    前記カラー部材における軸線方向の両端部の間で外周面から突出させ、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るよう前記空隙部に挿入される突出部と、
    を備え、
    前記接圧抑制溝と前記介装部材と前記突出部は、前記螺子止めが実施される前で且つ前記固定部に対して前記カラー部材が当接した場合に、前記カラー部材における前記固定部との当接部が前記貫通孔に収容されるまで、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように形成することを特徴とした固定構造。
  2. 前記接圧抑制溝は、前記貫通孔と同軸の筒状の溝であり、
    前記介装部材は、前記接圧抑制溝に挿入される同軸の筒状の部材であり、
    前記カラー部材は、自らの軸周りに前記突出部を複数有することを特徴とした請求項1に記載の固定構造。
  3. 固定対象物に固定する被固定対象物としての筐体と、
    前記筐体に収容される電子部品と、
    前記被固定対象物を前記固定対象物に固定するための固定構造と、
    を備え、
    前記固定構造は、
    前記固定対象物の固定部に螺子止めで固定される板状の被固定部、及び、前記被固定部を板厚方向に貫通させ、かつ、前記螺子止めに用いる雄螺子部材の雄螺子部を挿通させる円柱状の貫通孔が設けられた被固定体と、
    前記貫通孔に挿入されると共に前記雄螺子部が挿通される円筒状で、かつ、前記被固定体よりも高硬度に成形されたカラー部材と、
    前記螺子止めが実施される前の前記固定部に対する前記カラー部材の接触圧力を抑制する接圧抑制機構と、
    を備え、
    前記接圧抑制機構は、
    前記貫通孔の内周面の一部を径方向の外側にオフセットさせたオフセット面と前記カラー部材の外周面との間に設けた接圧抑制溝と、
    前記接圧抑制溝の溝内で空隙部が形成されるよう前記接圧抑制溝に挿入し、前記オフセット面と前記カラー部材における軸線方向の一方の端部の外周面との間に介装する介装部材と、
    前記カラー部材における軸線方向の両端部の間で外周面から突出させ、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るよう前記空隙部に挿入される突出部と、
    を備え、
    前記接圧抑制溝と前記介装部材と前記突出部は、前記螺子止めが実施される前で且つ前記固定部に対して前記カラー部材が当接した場合に、前記カラー部材における前記固定部との当接部が前記貫通孔に収容されるまで、前記被固定部に対して前記カラー部材を自らの軸線方向へと相対移動させ得るように形成することを特徴とした電気接続箱。
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