JP6891985B2 - 電力増幅装置およびテレビジョン信号送信システム - Google Patents

電力増幅装置およびテレビジョン信号送信システム Download PDF

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Description

本発明は、RF(Radio Frequency )信号の電力を増幅する電力増幅装置、および、そのような電力増幅装置を備えるテレビジョン信号送信システムに関する。
特許文献1には、RF信号の電力増幅に用いられる電力増幅器が記載されている。特許文献1に記載された電力増幅器には、第1増幅ユニットと第2増幅ユニットとの組が複数組設けられ、各組に対してドハティ合成器が設けられている。さらに、特許文献1に記載された電力増幅器には、各ドハティ合成器の出力信号を合成する広帯域合成器が設けられている。第1増幅ユニットには、AB級またはB級で動作する複数の増幅回路が並列に設けられ、さらに、それらの増幅回路の出力信号を合成する合成器が設けられている。第2増幅ユニットには、C級で動作する複数の増幅回路が並列に設けられ、さらに、それらの増幅回路の出力信号を合成する合成器が設けられている。特許文献1に記載された電力増幅器では、各第1増幅ユニット、各第2増幅ユニット、各ドハティ合成器、および広帯域合成器がそれぞれ異なる筐体に収納されていて、ドハティ合成器を交換できる。
特許文献1に記載された電力増幅器では、特許文献1の図5に示されているように、第1増幅ユニットおよび第2増幅ユニットは上下方向に並べて配置される。そして、第1増幅ユニットおよび第2増幅ユニットの組に対応するドハティ合成器では、RF信号が入力される2つの入力コネクタが縦方向に並ぶように配置されている。また、第1増幅ユニットおよび第2増幅ユニットは、それぞれ1つの出力コネクタを備えている。そして、上側に配置される第1増幅ユニットの出力コネクタが、ドハティ合成器の上側の入力コネクタに接続され、下側に配置される第2増幅ユニットの出力コネクタが、ドハティ合成器の下側の入力コネクタに接続される。
特許文献2には、数10kWクラスの固体化短波帯送信システムが記載されている。特許文献2に記載の固体化短波帯送信システムは、複数の前段合成器と1つの後段合成器とを含む合成部を備える。また、各前段合成器には、個別に着脱可能な複数の電力増幅器が設けられている。各前段合成器は、複数の電力増幅器の出力を合成し、後段合成器は、複数の前段合成器の出力を合成する。
特許文献3には、分配器と合成器との間に複数の増幅ユニットを配置した構成が記載されている。特許文献3に記載された増幅ユニットは、複数個(例えば8個)の個別選択増幅器を1つのユニットとしてまとめたものであり、個別選択増幅器を追加する場合、増幅ユニット単位で追加される。
特許文献4には、互いに異なる通過帯域を有する複数の帯域通過フィルタと、1つまたは複数のサーキュレータとを有する電力合成装置が記載されている。特許文献4に記載の電力合成装置は、第1の帯域通過フィルタと第2の帯域通過フィルタとを第1のサーキュレータで接続させ、第n(nは自然数)のサーキュレータと第n+2の帯域通過フィルタとを第n+1のサーキュレータで順次接続させる構成となっている。
また、テレビジョン放送の放送事業者は、UHF(Ultra High Frequency)帯域(470〜862MHz)やVHF(Very High Frequency )帯域(170〜230MHz)を一定の帯域幅で分割した周波数帯域を単位として、テレビジョン信号を送信して放送事業を行う認可を得る。例えば、UHF帯域を使用する放送事業者は、UHF帯域を8MHzの帯域幅で分割した周波数帯域を単位として、放送事業を行う認可を得る。なお、国によりUHF帯域を分割するときの帯域幅を6MHzや7MHzとする場合もある。
国際公開第WO2014/155512号 特開平11−41117号公報 特開平9−200105号公報 特開2004−140445号公報
また、テレビジョン信号送信システムに用いられる一般的な電力増幅装置の構成例として、図17に示す構成が考えられる。図17に示す一般的な電力増幅装置90は、複数の増幅回路91と、複数の前段合成器92と、後段合成器93とを備える一体型の装置である。図17では、6個の増幅回路91と、2つの前段合成器92が設けられている場合を例示している。各前段合成器92にはそれぞれ3つの増幅回路91が接続されている。各増幅回路91は、入力されるRF信号の電力を増幅し、前段合成器92に出力する。各前段合成器92はそれぞれ、3つの増幅回路91が出力したRF信号を合成し、後段合成器93に出力する。後段合成器93は、2つの前段合成器92が出力したRF信号を合成し、電力増幅装置90の後段の装置(図17において図示略)に出力する。なお、上記のRF信号は、テレビジョン信号として送信される信号である。
図17に示す電力増幅装置90は、複数の増幅回路91から出力されるRF信号を合成して出力するので、RF信号の出力端94は1つである。また、図17に示す電力増幅装置90では、前段合成器92および後段合成器93が中央に配置されていて、各増幅回路91の信号出力端はそれぞれ、電力増幅装置90の中央側(前段合成器92側)を向いている。従って、各増幅回路91の信号出力端の向きと、電力増幅装置90の出力端94の向きとは異なっている。
各増幅回路91は、広帯域のRF信号の電力を増幅する。例えば、各増幅回路91は、UHF帯域全域、または、VHF帯域全域に対して使用可能な増幅回路である。一方、電力増幅装置90において、RF信号の合成に関する要素(特に、前段合成器92)は、特定の周波数帯域のRF信号を合成する。すなわち、電力増幅装置90内の信号合成に関する要素(特に、前段合成器92)は、放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号を合成する。
電力増幅装置90を製造する製造業者は、放送事業者が認可を受けている周波数帯域に合わせて、放送事業者毎に電力増幅装置90を製造する。しかし、増幅回路91は、広帯域のRF信号の電力を増幅するので、製造業者にとっては、電力増幅装置90のうちRF信号の電力増幅に関する要素(増幅回路91の集合)を放送事業者に依らずに共通化して製造し、各放送事業者に提供できるようにすることが好ましい。
また、放送事業者が、複数種類の周波数帯域に関して放送事業の認可を受ける場合もある。この場合、放送事業者は、認可を受けている周波数帯域毎に、図17に示す電力増幅装置90を使用する。図17に示す一般的な電力増幅装置90は一体型の装置であるので、増幅回路91が故障した場合、電力増幅装置90全体を交換することになる。電力増幅装置90のうちRF信号の電力増幅に関する要素(増幅回路91の集合)が放送事業者に依らずに共通化され、信号合成に関する要素から分離できると仮定した場合、複数種類の電力増幅装置90のうち、どの電力増幅装置90の増幅回路91が故障しても、電力増幅に関する要素に該当する部分のみを交換すればよい。しかし、図17に示す一般的な電力増幅装置90は一体型の装置であり、電力増幅に関する要素に該当する部分のみを交換することはできない。
さらに、信号合成に関する要素が故障した場合であっても、図17に示す一体型の電力増幅装置90では、信号合成に関する要素に該当する部分のみを交換することはできない。
従って、電力増幅装置90のうちRF信号の電力増幅に関する要素(増幅回路91の集合)に該当する部分を共通化して、電力増幅に関する要素(増幅回路91の集合)と、信号合成に関する要素とをそれぞれ別々に製造することができれば、電力増幅装置の製造業者にとっても、複数種類の周波数帯域に関して放送事業の認可を受けている放送事業者にとっても好ましい。
また、前述のように、特許文献1に記載された電力増幅器では、上側に配置される第1増幅ユニットの出力コネクタが、ドハティ合成器の上側の入力コネクタに接続され、下側に配置される第2増幅ユニットの出力コネクタが、ドハティ合成器の下側の入力コネクタに接続される(特許文献1の図5を参照)。特許文献1に記載の第1増幅ユニット、第2増幅ユニット、ドハティ合成器等は、ラックに収容されることになるが、一般的に後段側の装置がラックの奥側に収容されるので、ドハティ合成器がラックの奥側に収容され、第1増幅ユニットおよび第2増幅ユニットがラックの手前側に収容されることになる。すると、ドハティ合成器が故障した場合、上段の第1増幅ユニットと下段の第2増幅ユニットの一方だけをドハティ合成器から取り外しただけでは、ドハティ合成器をラックから取り出すことができない。ドハティ合成器をラックから取り出すためには、第1増幅ユニットおよび第2増幅ユニットの両方をドハティ合成器から取り外す必要がある。故障したドハティ合成器を容易に交換できるようにするためには、1つの装置を取り外しただけで、ドハティ合成器を取り出せることが好ましい。
そこで、本発明は、RF信号の電力増幅に関する要素と、RF信号の合成に関する要素とを分離させることができ、RF信号の合成に関する要素を容易に交換できる電力増幅装置、および、その電力増幅装置を備えるテレビジョン信号送信システムを提供することを目的とする。
本発明による電力増幅装置は、テレビジョン信号送信システムに設けられる電力増幅装置であって、RF(Radio Frequency )信号の電力を増幅する増幅回路を所定数含む増幅回路の組を1組含む増幅部と、組に対応付けて設けられ、その組に属する増幅回路が出力するRF信号を合成して出力する合成器と、当該合成器の後段に設けられるアイソレータとを含む合成部とを備え、増幅部が、増幅回路を収める1つの筐体を備え、増幅部が、増幅回路が出力したRF信号を出力するための出力コネクタを増幅回路毎に備え、出力コネクタが、水平方向に並び、合成部が、増幅部の出力コネクタから出力されたRF信号が入力される入力コネクタを、出力コネクタ毎に備え、入力コネクタが、水平方向に並び、増幅部と合成部とが、出力コネクタおよび入力コネクタを介して着脱可能であり、増幅部の筐体と合成部の筐体とが、増幅部と合成部が接続されているときに、1対1対応していることを特徴とする。
また、本発明によるテレビジョン信号送信システムは、上記の電力増幅装置を備える。
本発明によれば、RF信号の電力増幅に関する要素と、RF信号の合成に関する要素とを分離させることができ、RF信号の合成に関する要素を容易に交換できる。
本発明の第1の実施形態の電力増幅装置の例を示す模式図である。 電力増幅装置の側面図である。 電力増幅装置の斜視図である。 増幅部と合成部とを接続させた場合の斜視図である。 合成部の構成例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の電力増幅装置の処理経過の例を示すフローチャートである。 複数の電力増幅装置が配置される状態を示す模式図である。 2つの増幅回路2を1組とした場合の電力増幅装置の例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の電力増幅装置の例を示す模式図である。 増幅部と合成部とを接続させた状態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の電力増幅装置の処理経過の例を示すフローチャートである。 横方向に並ぶ出力コネクタ3が2段に渡って配置されている増幅部の例を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態のテレビジョン信号送信システムの構成例を示すブロック図である。 テレビジョン信号送信システムの処理経過の例を示すフローチャートである。 電力増幅装置を1台備えるテレビジョン信号送信システムの例を示すブロック図である。 本発明の電力増幅装置の概要を示すブロック図である。 一般的な電力増幅装置の構成例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
実施形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態の電力増幅装置の例を示す模式図である。本実施形態の電力増幅装置10は、増幅部1と、合成部5とを備える。図1では、増幅部1および合成部5が接続されていない状態を例示している。
増幅部1は、複数の増幅回路2を備える。なお、図1は上面図であり、上方から電力増幅装置10を見た場合における増幅部1内の増幅回路2の配置位置を模式的に示している。ただし、各増幅回路2は、増幅部1の筐体に収められていて、実際には外部から目視できない。
増幅部1には、増幅回路2を所定数含む増幅回路2の組が少なくとも1組設けられている。第1の実施形態では、増幅回路2の組が複数設けられている場合を説明する。図1では、3つの増幅回路2を1組として、増幅回路2の組が2組設けられている場合を例示している。増幅部1に設けられる増幅回路2の組の数は3組以上であってもよい。
各増幅回路2は、入力されたRF信号の電力を増幅し、電力増幅後のRF信号を出力する。このRF信号は、テレビジョン信号として送信される信号である。
また、各増幅回路2は、例えば、FET(Field Effect Transistor )によって実現される。以下、各増幅回路2がFETによって実現される場合を例にして説明する。
増幅部1は、増幅回路2が出力したRF信号を出力するための出力コネクタ3を、増幅回路2毎に備えている。よって、増幅回路2と出力コネクタ3とは一対一に対応している。各出力コネクタ3は、増幅部1の側面のうち、合成部5に対向する側面11上で水平方向に並ぶように配置されている。個々の増幅回路2は、増幅回路2の信号出力端が、対応する出力コネクタ3の方向を向くように配置されている。そして、各出力コネクタ3は、対応する増幅回路2の信号出力端に接続されていて、対応する増幅回路2が出力するRF信号をそのまま出力する。従って、任意の1つの出力コネクタ3に着目した場合、その出力コネクタ3は、対応する1つの増幅回路2が出力するRF信号をそのまま出力する。よって、増幅部1には、増幅回路2が出力したRF信号を合成する回路は含まれない。
また、合成部5は、出力コネクタ3から出力されたRF信号が入力される入力コネクタ6を、出力コネクタ3毎に備えている。よって、増幅部1の出力コネクタ3と、合成部5の入力コネクタ6とは、一対一に対応している。従って、増幅回路2と入力コネクタ6も一対一に対応していると言うことができる。各入力コネクタ6は、合成部5の側面のうち、増幅部1に対向する側面51上で水平に並ぶように配置されている。
増幅部1において水平に並ぶ各出力コネクタ3、および合成部5において水平に並ぶ各入力コネクタ6は、対応している出力コネクタ3と入力コネクタ6同士がそれぞれ同時に接続されるように配置される。例えば、隣り合う出力コネクタ3の中心軸間の間隔と、隣り合う入力コネクタ6の中心軸間の間隔とが等しくなるように、各出力コネクタ3および各入力コネクタ6が配置される。
従って、増幅部1と合成部5とは、出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して着脱可能である。対応している出力コネクタ3と入力コネクタ6同士がそれぞれ同時に接続させることにより、増幅部1および合成部5は接続状態になる。図1に示す例では、6個の出力コネクタ3と6個の入力コネクタ6とを同時に接続させることで、増幅部1および合成部5は接続状態になる。
なお、各入力コネクタ6は、フローティングコネクタである。
出力コネクタ3および入力コネクタ6は、同軸コネクタであり、出力コネクタ3および入力コネクタ6が接続されている状態で、増幅回路2が出力したRF信号は、出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して、合成部5に入力される。合成部5は、各入力コネクタ6から入力されたRF信号を合成し、合成後のRF信号を出力端9から出力する。なお、出力端9は、合成部5において、入力コネクタ6が配置される側面51とは反対側の側面に設けられる。合成部5の構成については、後述する。
次に、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11と、入力コネクタ6が配置される合成部5の側面51との関係について説明する。図2は、電力増幅装置10の側面図である。また、図3は、電力増幅装置10の斜視図である。図4は、増幅部1と合成部5とを接続させた場合の斜視図である。なお、図1に示す要素と同一の要素については、図1と同一の符号を付す。合成部5の側面51の幅の広さは、増幅部1の側面11の幅の広さ以下である。すなわち、増幅部1の側面11の幅の広さをW1とし、合成部5の側面51の幅の広さをW2とした場合(図1、図3参照)、W2≦W1である。さらに、合成部5の側面51の高さは、増幅部1の側面11の高さ以下である。すなわち、増幅部1の側面11の高さをH1とし、合成部5の側面51の高さをH2とした場合(図2、図3参照)、H2≦H1である。従って、入力コネクタ6が配置される合成部5の側面51は、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11の寸法内に収まる。また、増幅部1と合成部5とを接続させた状態で側面51が側面11の範囲からはみ出さないように、出力コネクタ3および入力コネクタ6は配置される。この結果、図4に示すように、増幅部1と合成部5とを接続させた状態で側面51は、側面11の範囲からはみ出さない。
図5は、合成部5の構成例を示す模式図である。図5では、図1に示す増幅部1と合成部5とを接続させた状態を示している。なお、図5に示す例では、各出力コネクタ3と各入力コネクタ6とを接続させた結果、個々の出力コネクタ3は対応する入力コネクタ6の内部に存在している。合成器7は、増幅部1に設けられた増幅回路2の組に対応付けて合成部5に設けられる。第1の実施形態では、増幅回路2の組が複数存在するので、合成部5は、複数の合成器7を備える。図5に示す例では、増幅部1において、3つの増幅回路2を1組として、増幅回路2の組が2組設けられているので、合成部5には2つの合成器7が設けられる。
合成器7は、その合成器7に対応する組に属する各増幅回路2に対応する入力コネクタ6に接続されている。換言すれば、増幅回路2に対応する入力コネクタ6は、その増幅回路2が属している組(増幅回路2の組)に対応する合成器7に接続されている。そして、合成器7には、その合成器7に対応する組に属する各増幅回路2から出力されたRF信号が入力され、合成器7は、そのRF信号合成し、合成後のRF信号を出力する。本例では、合成器7には、その合成器7に対応する組に属する3つの増幅回路2から出力されたRF信号が入力される。
本発明では、合成部5が、複数の合成器7を備える場合、合成部5は、さらに1つの合成器8を備える。第1の実施形態では、合成部5は、複数の合成器7を備えるので、さらに1つの合成器8も備える。以下、合成器7と合成器8とを区別するために、合成器7を第1の合成器7と記し、合成器8を第2の合成器8と記す。第2の合成器8は、各第1の合成器7から出力されたRF信号を合成し、合成後のRF信号を出力端9から出力する。出力端9から出力されたRF信号は、電力増幅装置10の後段の装置に送られる。
各増幅回路2が増幅可能なRF信号の周波数帯域は、広帯域である。例えば、各増幅回路2は、UHF帯域全域、または、VHF帯域全域に対して使用可能な増幅回路である。
一方、第1の合成器7は、特定の周波数帯域のRF信号に対して使用可能な合成器である。換言すれば、第1の合成器7は、合成可能なRF信号の周波数帯域が限定されている合成器である。第1の合成器7は、電力増幅装置10を使用するテレビジョン放送の放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号を合成する。既に説明したように、放送事業者は、UHF帯域やVHF帯域を一定の帯域幅で分割した周波数帯域を単位として、放送事業の認可を得る。第1の合成器7は、放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号を合成できるように設計されている。
第1の合成器7として、例えば、ドハティ合成器を用いればよい。ドハティ合成器は、常にRF信号の増幅動作を行うメイン増幅器(以下、メインアンプという。)が出力するRF信号と、高電力出力時に動作するピーク増幅器(以下、ピークアンプという。)が出力するRF信号とを合成する合成器である。以下、図5に示す各第1の合成器7がいずれもドハティ合成器である場合を例にして説明する。
ドハティ合成器は、伝送線路(例えば銅板)(図示略)を有し、その伝送線路の長さによって、合成可能なRF信号の周波数帯域を調整することができる。第1の合成器7の製造時に、合成可能なRF信号の周波数帯域が、電力増幅装置10を使用する放送事業者が認可を受けている周波数帯域に応じて調整されている。
第1の合成器7としてドハティ合成器を用いる場合、第1の合成器7に対応する組(増幅回路2の組)は、メインアンプに該当する増幅回路2と、ピークアンプに該当する増幅回路2とを含む。以下、メインアンプに該当する増幅回路を符号2aで表し、ピークアンプに該当する増幅回路を符号2bで表す。図1から図5に示す電力増幅装置10では、1つの組に含まれる3つの増幅回路2のうち、1つがメインアンプに該当する増幅回路2aであり、残りの2つがピークアンプに該当する増幅回路2bである。
増幅回路2をメインアンプとして用いるか、ピークアンプとして用いるかは、増幅回路2に対する設定により変更することができる。具体的には、増幅回路2に対するバイアス電圧のかけ方によって、増幅回路2をメインアンプにするか、ピークアンプにするかを定めることができる。
メインアンプとして動作させる増幅回路2aに対しては、AB級またB級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
ピークアンプとして動作させる増幅回路2bに対しては、C級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
この結果、各第1の合成器7は、AB級またB級の動作をするように設定された1つの増幅回路2aが出力したRF信号と、C級の動作をするように設定された2つの増幅回路2bが出力したRF信号とを合成する。
第2の合成器8は、広帯域のRF信号を合成可能な合成器でよい。例えば、第2の合成器8は、UHF帯域全域、または、VHF帯域全域のRF信号を合成可能な合成器でよい。例えば、第2の合成器8として、3dBカプラを用いてもよい。
また、第2の合成器8として、ウィルキンソン合成器を用いてもよい。
次に、電力増幅装置10の処理経過について説明する。図6は、本発明の第1の実施形態の電力増幅装置10の処理経過の例を示すフローチャートである。ただし、対応している出力コネクタ3と入力コネクタ6同士がそれぞれ同時に接続されていて、増幅部1と合成部5とが接続状態になっているものとする。そして、電力増幅装置10が運用されている状態であるものとする。
組をなす1つの増幅回路2aおよび2つの増幅回路2bには、RF信号が入力される。このRF信号の周波数帯域は、電力増幅装置10を使用する放送事業者が認可を受けている周波数帯域に収まっている。増幅回路2aはメインアンプとして動作し、増幅回路2bはピークアンプとして動作し、増幅回路2a,2bは電力増幅後のRF信号を、その組に対応する第1の合成器7に出力する。増幅回路2の各組は、それぞれ同様に動作する(ステップS1)。なお、ステップS1において、個々の増幅回路2は、接続されている出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して、増幅回路2が属している組に対応する第1の合成器7に電力増幅後のRF信号を出力する。
個々の第1の合成器7は、対応する組に属する1つの増幅回路2aおよび2つの増幅回路2bから出力されたRF信号を合成し、合成後のRF信号を第2の合成器8に出力する(ステップS2)。
第2の合成器8は、各第1の合成器7から出力されたRF信号を合成し、合成後のRF信号を出力端9から出力する(ステップS3)。出力端9から出力されたRF信号は、電力増幅装置10の後段の装置に送られる。
本実施形態よれば、増幅部1と合成部5とは、出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して着脱可能である。従って、RF信号の電力増幅に関する要素と、RF信号の合成に関する要素とを分離させることができる。具体的には、増幅部1および合成部5を分離させることができる。
従って、電力増幅装置10を製造する製造業者にとっては、放送事業者に依らずに増幅部1を共通化して製造することができる。
また、放送事業者が、複数種類の周波数帯域に関して放送事業の認可を受け、認可を受けた周波数帯域毎にそれぞれ異なる電力増幅装置10を使用するとする。電力増幅装置10のうち増幅部1は、周波数帯域に依らずに共通化されている。従って、放送事業者は、予備の増幅部1を有していれば、どの電力増幅装置10の増幅部1に故障が生じたとしても、故障が生じた増幅部1を予備の増幅部1に交換することができ、迅速に電力増幅装置10を復旧させることができる。
また、前述のように、放送事業者は、UHF帯域やVHF帯域を一定の帯域幅で分割した周波数帯域を単位として、放送事業の認可を得る。第1の合成器7は、放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号を合成できるように設計されている。本発明によれば、増幅部1内には、増幅回路2が出力したRF信号を合成する回路は含まれず、増幅部1と合成部5とを接続させた場合、第1の合成器7で、放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号を合成することができる。すなわち、第1の合成器7が合成可能なRF信号の周波数帯域幅を適切に定めることができる。
増幅部1には、増幅回路2が出力したRF信号を合成する回路は含まれず、出力コネクタ3は、対応する増幅回路2が出力するRF信号を最短でそのまま出力する。従って、増幅部1内における通過ロスを抑え、消費電力効率を向上させることができる。
また、第1の合成器7としてドハティ合成器を用いることで、RF信号の電力増幅時の消費電力効率を向上させることができる。ドハティ合成器を用いる場合、ドハティ合成器にRF信号を出力する複数の増幅回路2をメインアンプやピークアンプに設定し、使用する周波数にて最適に調整されたドハティ合成器を使用することにより、RF信号の電力増幅時の消費電力効率を向上させることができる。さらに、電力増幅時の消費電力効率が向上することで、低消費電力化を実現することができる。
また、電力増幅装置10は、ラックに収容されて使用される。既に説明したように、一般的に後段側の装置がラックの奥側に収容されるので、ラック内において、合成部5は増幅部1よりも奥側に配置される。本発明では、増幅部1が横方向に並ぶ出力コネクタ3を備え、合成部5が横方向に並ぶ入力コネクタ6を備える。そして、各出力コネクタ3と各入力コネクタ6とを接続させることにより、増幅部1および合成部5は接続状態になる。さらに、入力コネクタ6が配置される合成部5の側面51は、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11の寸法内に収まる。従って、合成部5が故障した際には、作業者は、その合成部5に接続されている1台の増幅部1を取り外せば、その合成部5も取り出すことができ、合成部5を容易に交換することができる。
電力増幅装置10は、後述の第3の実施形態で説明するテレビジョン信号送信システムに適用される。このとき、1台の電力増幅装置10のみが使用されてもよく、複数の電力増幅装置10が使用されてもよい。図7は、複数の電力増幅装置10が配置される状態を示す模式図である。複数台の電力増幅装置10が使用される場合、ラック(図示略)内において、複数の電力増幅装置10が上下方向に複数段に渡って配置される。図7では、3台の電力増幅装置10が上下情報に3段に渡って配置されている状態を例示している。例えば、上から2段目の電力増幅装置10の合成部5が故障したとする。この場合、作業者は、上から2段目の電力増幅装置10の増幅部1をラックから取り出すことで、故障した合成部5もラックから取り出すことができる。このように、故障した合成部5を交換する際に、複数の増幅部1を取り出す必要がなく、合成部5を容易に交換することができる。
なお、1台の電力増幅装置10のみが使用される場合には、ラック(図示略)に、その1台の電力増幅装置10が配置される。その場合にも、合成部5が故障したときには、作業者は、その電力増幅装置10の増幅部1をラックから取り出せば、故障した合成部5もラックから取り出すことができ、合成部5を容易に交換することができる。
また、各入力コネクタ6は、フローティングコネクタである。そのため、増幅部1の出力コネクタ3の配置位置に若干のずれがあったとしても、対応している出力コネクタ3と入力コネクタ6同士をそれぞれ同時に接続させることができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
上記の説明では、1つの組に含まれる3つの増幅回路2のうち、1つがメインアンプに該当する増幅回路2aであり、残りの2つがピークアンプに該当する増幅回路2bである場合を示した。1つの組に含まれる3つの増幅回路2のうち、2つがメインアンプに該当する増幅回路2aであり、残りの1つがピークアンプに該当する増幅回路2bであってもよい。
また、1つの組に含まれる増幅回路2の数が2個であってもよい。以下、2つの増幅回路2を1組とする場合について説明する。また、以下の説明では、上記の実施形態と同様に、増幅部1に含まれる増幅回路2の組の数が2組である場合を例にして説明するが、増幅部1に含まれる増幅回路2の組の数は3組以上であってもよい。
図8は、2つの増幅回路2を1組とした場合の電力増幅装置の例を示す模式図である。図1ないし図5に示す要素と同一の要素については、図1ないし図5と同一の符号を付し詳細な説明を省略する。なお、図8に示す例では、各出力コネクタ3と各入力コネクタ6とを接続させた結果、個々の出力コネクタ3は対応する入力コネクタ6の内部に存在している。
図8に例示する構成では、2つの増幅回路2を1組としているため、出力コネクタ3および入力コネクタ6の数はそれぞれ4個であり、図1に例示する構成と異なる。しかし、出力コネクタ3および入力コネクタ6の配置や、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11と、入力コネクタ6が配置される合成部5の側面51との関係については、上記の実施形態と同様である。
図8に例示する構成においても、図5に示す場合と同様に、合成部5は、複数の第1の合成器7と、1つの第2の合成器8とを備える。図8に示す例では、2つの増幅回路2を1組として、増幅回路2の組が2組設けられているので、合成部5には第1の合成器7が2つ設けられる。第1の合成器7には、その第1の合成器7に対応する組に属する2つの増幅回路2から出力されたRF信号が入力され、第1の合成器7は、そのRF信号を合成し、合成後のRF信号を第2の合成器8に出力する。
第1の合成器7は、特定の周波数帯域のRF信号に対して使用可能な合成器である。換言すれば、第1の合成器7は、合成可能なRF信号の周波数帯域が限定されている合成器である。ここでは、各第1の合成器7がいずれもドハティ合成器である場合を例にして説明する。
図8に示す例において、第1の合成器7に対応する組(増幅回路2の組)が2つの増幅回路2を含んでいる。第1の合成器7としてドハティ合成器を用いる場合、1つの組に属する2つの増幅回路2のうち、一方をメインアンプとして用い、他方をピークアンプとして用いればよい。メインアンプとして動作させる増幅回路2aに対しては、AB級またはBの動作をするようにバイアス電圧をかければよい。また、ピークアンプとして動作させる増幅回路2bに対しては、C級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
この結果、各第1の合成器7は、AB級またはB級の動作をするように設定された1つの増幅回路2aが出力したRF信号と、C級の動作をするように設定された1つの増幅回路2bが出力したRF信号とを合成する。
図8に例示する構成の電力増幅装置10の処理経過は、既に説明したステップS1〜S3と同様であり、説明を省略する。
図8に示すように2つの増幅回路2を1組とした場合においても、3つの増幅回路2を1組とした場合と同様の効果が得られる。
また、各第1の合成器7はウィルキンソン合成器であってもよい。各第1の合成器7としてウィルキンソン合成器を用いる場合、個々の組に属する各増幅回路2は全て、AB級の動作をするように設定される。例えば、図8に示すように、2つの増幅回路2を1組として、増幅回路2の組が複数組、増幅部1に設けられているとする。また、その個々の組に対応する第1の合成器7としてウィルキンソン合成器が合成部5に設けられているとする。この場合、個々の組に属する各増幅回路2に対してそれぞれ、AB級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
ただし、第1の合成器7としてドハティ合成器を用いる場合の方が、第1の合成器7としてウィルキンソン合成器を用いる場合よりも電力増幅時の消費電力効率が高い。従って、第1の合成器7としてドハティ合成器を用いることがより好ましい。
実施形態2.
本発明の第2の実施形態では、増幅回路2を所定数含む増幅回路2の組が増幅部1に1組設けられている場合を示す。図9は、本発明の第2の実施形態の電力増幅装置の例を示す模式図である。第1の実施形態で示した要素と同様の要素については、第1の実施形態で示した符号と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本発明において、合成器7は、増幅部1に設けられた増幅回路2の組に対応付けて設けられる。第2の実施形態では、増幅回路2を所定数含む増幅回路2の組が増幅部1に1組設けられるので、合成部5は、その1組に対応する1つの合成器7を備える。また、合成部5に設けられる合成器7の数は1つであるで、第2の実施形態では、合成部5に第2の合成器8(図5参照)は設けられない。一般に、FETの出力側から見たリターンロス特性は良くなく全反射となる。従って、その出力側から見たリターンロス特性を改善するために、合成部5は、1つの合成器7の後段にアイソレータ15を備えていてもよい。
図9に示す例では、増幅部1は、3つの増幅回路2を含む組を1組備える。従って、増幅部1に設けられる出力コネクタ3および合成部5に設けられる入力コネクタ6の数はそれぞれ3個である。しかし、出力コネクタ3および入力コネクタ6の配置や、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11と、入力コネクタ6が配置される合成部5の側面51との関係については、第1の実施形態と同様である。
合成器7は、例えば、ドハティ合成器である。合成器7としてドハティ合成器を用いる場合、増幅回路2の組に含まれる3つの増幅回路2のうち、1つをメインアンプとして用い、残りの2つをピークアンプとして用いる。メインアンプとして動作させる増幅回路2aに対しては、AB級またB級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。ピークアンプとして動作させる増幅回路2bに対しては、C級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
この結果、合成器7は、AB級またB級の動作をするように設定された1つの増幅回路2aが出力したRF信号と、C級の動作をするように設定された2つの増幅回路2bが出力したRF信号とを合成する。合成器7は、合成後の信号を、アイソレータ15を介して出力端9から出力する。第1の実施形態と同様に、出力端9は、合成部5において、入力コネクタ6が配置される側面51とは反対側の側面に設けられる。出力端9から出力されたRF信号は、電力増幅装置10の後段の装置に送られる。
図10は、本発明の第2の実施形態において、増幅部1と合成部5とを接続させた状態を示す模式図である。第1の実施形態と同様に、対応している出力コネクタ3と入力コネクタ6同士がそれぞれ同時に接続させることで、増幅部1および合成部5は接続状態となる。図10に示す例では、各出力コネクタ3と各入力コネクタ6とを接続させた結果、個々の出力コネクタ3は対応する入力コネクタ6の内部に存在している。
次に、電力増幅装置10の処理経過について説明する。図11は、本発明の第2の実施形態の電力増幅装置10の処理経過の例を示すフローチャートである。ただし、図10に示すように、増幅部1と合成部5とが接続状態になっていて、電力増幅装置10が運用されている状態であるものとする。
組をなす1つの増幅回路2aおよび2つの増幅回路2bには、RF信号が入力される。このRF信号の周波数帯域は、電力増幅装置10を使用する放送事業者が認可を受けている周波数帯域に収まっている。増幅回路2aはメインアンプとして動作し、増幅回路2bはピークアンプとして動作し、増幅回路2a,2bは電力増幅後のRF信号を、合成器7に出力する(ステップS11)。ステップS11において、個々の増幅回路2は、接続されている出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して、合成器7に電力増幅後のRF信号を出力する。
合成器7は、1つの増幅回路2aおよび2つの増幅回路2bから出力されたRF信号を合成し、合成後のRF信号を、アイソレータ15を介して出力端9から出力する。出力端9から出力されたRF信号は、電力増幅装置10の後段の装置に送られる。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第1の実施形態で説明した種々の変形例は、第2の実施形態にも適用される。
例えば、1つの組に含まれる3つの増幅回路2のうち、2つがメインアンプに該当する増幅回路2aであり、残りの1つがピークアンプに該当する増幅回路2bであってもよい。
また、例えば、増幅回路2の組が、2つの増幅回路を含む構成であってもよい。合成器7がドハティ合成器である場合、2つの増幅回路2のうち、一方をメインアンプとして用い、他方をピークアンプとして用いればよい。メインアンプとして動作させる増幅回路2aに対しては、AB級またはBの動作をするようにバイアス電圧をかければよい。また、ピークアンプとして動作させる増幅回路2bに対しては、C級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
また、例えば、合成器7がウィルキンソン合成器であってもよい。例えば、2つの増幅回路2を含む増幅回路2の組が1つ増幅部1に設けられているとする。また、合成部5には、その組に対応する1つの合成器7としてウィルキンソン合成器が設けられているとする。この場合、その2つの増幅回路2に対してそれぞれ、AB級の動作をするようにバイアス電圧をかければよい。
第1の実施形態および第2の実施形態において、出力コネクタ3が配置される増幅部1の側面11には、横方向に並ぶ出力コネクタ3が、複数段に渡って配置されていてもよい。図12は、横方向に並ぶ出力コネクタ3が2段に渡って配置されている増幅部1の例を示す説明図である。図12に示す例では、増幅部1の側面11において、横方向に6個に並ぶ出力コネクタ3が2段に渡って配置されている。各段に並ぶ出力コネクタ3の数は共通である。また、増幅部1には、横方向に並んでいる上段の6個の出力コネクタ3に対応する増幅回路2(図12において図示略)と、横方向に並んでいる下段の6個の出力コネクタ3に対応する増幅回路2(図12において図示略)がそれぞれ設けられている。この場合、電力増幅装置10は、6個の出力コネクタ3に対応する6個の入力コネクタ6を備える合成部5を2台備え、一方の合成部5を横方向に並んでいる上段の6個の出力コネクタ3に接続させ、もう一方の合成部5を横方向に並んでいる上段の6個の出力コネクタ3に接続させればよい。なお、このとき、2台の合成部5を1つの筐体にまとめてもよい。
実施形態3.
次に、本発明の第3の実施形態として、テレビジョン信号送信システムについて説明する。図13は、本発明の第3の実施形態のテレビジョン信号送信システムの構成例を示すブロック図である。図13に例示するテレビジョン信号送信システム20は、増幅部1と合成部5とを含む電力増幅装置10を複数台備える。電力増幅装置10は、第1の実施形態またはその変形例で説明した電力増幅装置10であってもよく、あるいは、第2の実施形態またはその変形例で説明した電力増幅装置10であってもよい。ただし、個々の電力増幅装置10は同様の構成である。以下に示す説明では、テレビジョン信号送信システム20が第1の実施形態で説明した電力増幅装置10を複数台備えている場合を例にして説明する。
複数の電力増幅装置10は、ラック(図示略)内において、上下方向に複数段に渡って配置される。なお、図13では、増幅部1と合成部5とが接続されていて、出力コネクタ3は対応する入力コネクタ6の内部に存在している。また、図13では、増幅部1内の増幅回路2や、合成部5内の第1の合成器7および第2の合成器8の図示を省略している。
テレビジョン信号送信システム20は、さらに、エキサイタ21と、分配器22と、電力合成器23と、フィルタ部24と、アンテナ25と、コントローラ26とを備える。
エキサイタ21は、分配器22に接続されている。エキサイタ21は、テレビジョン信号として送信されるRF信号を発生させ、分配器22に出力する。このRF信号の周波数帯域は、テレビジョン信号送信システム20を使用する放送事業者が認可を受けている周波数帯域である。
分配器22は、各電力増幅装置10の増幅部1に接続されている。個々の増幅部1と分配器22とは、着脱可能である。例えば、分波器22の各出力コネクタと各電力増幅装置10(より具体的には各増幅部1)の各入力コネクタとがそれぞれ同軸ケーブルで接続される構成でもよい。
分配器22は、エキサイタ21から出力されたRF信号を、各電力増幅装置10の増幅部1に設けられた各増幅回路2に分配する。
電力合成器23は、各電力増幅装置10の合成部5に接続されている。個々の合成部5と電力合成器23とは、着脱可能である。
電力合成器23は、各電力増幅装置10の合成部5から出力されたRF信号を電力合成した後、フィルタ部24およびアンテナ25を介して出力する。
フィルタ部24は、テレビジョン信号送信システム20を使用する放送事業者が認可を受けている周波数帯域のRF信号のみを通過させるバンドパスフィルタである。
コントローラ26は、エキサイタ21の動作のオン、オフを切り替えたり、各増幅部1の状態を監視したりする。
次に、テレビジョン信号送信システム20の処理経過について説明する。図14は、テレビジョン信号送信システム20の処理経過の例を示すフローチャートである。
エキサイタ21は、RF信号を発生させ、分配器22に出力する(ステップS21)。
次に、分配器22は、エキサイタ21から出力されたRF信号を、各増幅部1内の各増幅回路2(図13において図示略)に分配する(ステップS22)。
ステップS22の後の電力増幅装置10の動作は、既に説明した動作(本例では、第1の実施形態におけるステップS1〜S3)と同様であり、ここでは説明を省略する。
ステップS3の後、電力合成器23は、各合成部5が出力端9から出力したRF信号を電力合成した後、フィルタ部24およびアンテナ25を介して送信する(ステップS23)。
本実施形態のテレビジョン信号送信システム20は、第1の実施形態やその変形例で説明した電力増幅装置10、または第2の実施形態やその変形例で説明した電力増幅装置10を備える。従って、本実施形態においても、第1の実施形態や第2の実施形態と同様の効果が得られる。
また、テレビジョン信号送信システム20は、電力増幅装置10を1台備える構成であってもよい。図15は、電力増幅装置10を1台備えるテレビジョン信号送信システムの例を示すブロック図である。図13に示す要素と同一の要素に関しては、図13と同一の符号を付し説明を省略する。
テレビジョン信号送信システム20が備える電力増幅装置10の台数が1台である場合、分配器22および電力合成器23は設けられていなくてよい(図15参照)。これは、複数の合成部5から出力されたRF信号を電力合成する必要がないためである。
図15に示す構成において、合成部5とフィルタ部24とは、着脱可能である。例えば、合成部5の出力コネクタ(前述の出力端9)とフィルタ部24の入力コネクタとが同軸フィーダで接続される構成でもよい。また、増幅部1とエキサイタ21とは、着脱可能である。例えば、エキサイタ21の出力コネクタと、増幅部1の入力コネクタとが同軸ケーブルで接続される構成でもよい。
図15に示す構成では、電力増幅装置10の合成部5は、合成後のRF信号を、フィルタ部24およびアンテナ25を介して送信する。
次に、本発明の概要について説明する。図16は、本発明の電力増幅装置の概要を示すブロック図である。本発明の電力増幅装置10は、テレビジョン信号送信システムに設けられる。本発明の電力増幅装置10は、RF信号の電力を増幅する増幅回路2を所定数含む増幅回路2の組を少なくとも1組含む増幅部1と、組に対応付けて設けられ、対応する組に属する増幅回路2が出力するRF信号を合成して出力する合成器7を含む合成部5とを備える。増幅部1は、増幅回路2を収める1つの筐体を備える。
増幅部1は、増幅回路2が出力したRF信号を出力するための出力コネクタ3を増幅回路2毎に備える。その出力コネクタ3は、水平方向に並ぶように配置される。
合成部5は、増幅部1の出力コネクタ3から出力されたRF信号が入力される入力コネクタ6を、出力コネクタ3毎に備える。その入力コネクタは、水平方向に並ぶように配置される。
増幅部1と合成部5とは、出力コネクタ3および入力コネクタ6を介して着脱可能である。
増幅部1の筐体と合成部5の筐体とは、増幅部1と合成部5が接続されているときに、1対1対応している。
そのような構成により、RF信号の電力増幅に関する要素(増幅部1)と、RF信号の合成に関する要素(合成部5)とを分離させることができ、RF信号の合成に関する要素(合成部5)を容易に交換できる。
上記の実施形態は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限定されるわけではない。
(付記1)テレビジョン信号送信システムに設けられる電力増幅装置であって、RF(Radio Frequency)信号の電力を増幅する増幅回路を所定数含む増幅回路の組を少なくとも1組含む増幅部と、前記組に対応付けて設けられ、対応する組に属する増幅回路が出力するRF信号を合成して出力する合成器を含む合成部とを備え、前記増幅部は、前記増幅回路を収める1つの筐体を備え、前記増幅部は、前記増幅回路が出力したRF信号を出力するための出力コネクタを前記増幅回路毎に備え、前記出力コネクタは、水平方向に並び、前記合成部は、前記増幅部の前記出力コネクタから出力されたRF信号が入力される入力コネクタを、前記出力コネクタ毎に備え、前記入力コネクタは、水平方向に並び、前記増幅部と前記合成部とは、前記出力コネクタおよび前記入力コネクタを介して着脱可能であり、前記増幅部の筐体と前記合成部の筐体とは、前記増幅部と前記合成部が接続されているときに、1対1対応していることを特徴とする電力増幅装置。
(付記2)前記増幅部は、前記増幅回路を所定数含む増幅回路の組を複数組含み、前記合成部は、前記増幅回路が出力するRF信号を合成して出力する第1の合成器を複数含むとともに、前記第1の合成器が出力するRF信号を合成する第2の合成器を含む付記1に記載の電力増幅装置。
(付記3)前記入力コネクタは、フローティングコネクタである付記1または付記2に記載の電力増幅装置。
(付記4)前記出力コネクタはそれぞれ、対応する前記増幅回路が出力するRF信号をそのまま出力する付記1から付記3のうちのいずれかに記載の電力増幅装置。
(付記5)前記増幅回路は、FET(Field Effect
Transistor)である付記1から付記4のうちのいずれかに記載の電力増幅装置。
(付記6)前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である付記1から付記5のうちのいずれかに記載の電力増幅装置。
(付記7)前記増幅回路の各組は、3つの増幅回路を含み、当該3つの増幅回路のうち、1つの増幅回路は、AB級またはB級の動作をするように設定された増幅回路であり、残りの2つの増幅回路は、C級の動作をするように設定された増幅回路であり、前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である付記1から付記6のうちのいずれかに記載の電力増幅装置。
(付記8)前記増幅回路の各組は、2つの増幅回路を含み、当該2つの増幅回路のうち、1つの増幅回路は、AB級またはB級の動作をするように設定された増幅回路であり、残りの1つの増幅回路は、C級の動作をするように設定された増幅回路であり、前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である付記1から付記6のうちのいずれかに記載の電力増幅装置。
(付記9)付記1から付記8のうちのいずれかに記載の電力増幅装置を備えるテレビジョン信号送信システム。
本発明は、テレビジョン信号送信システムや、テレビジョン信号送信システムに設けられる電力増幅装置に好適に適用される。
1 増幅部
2 増幅回路
3 出力コネクタ
5 合成部
6 入力コネクタ
7 合成器(第1の合成器)
8 第2の合成器
10 電力増幅装置
20 テレビジョン信号送信システム
21 エキサイタ
22 分配器
23 電力合成器
24 フィルタ部
25 アンテナ
26 コントローラ

Claims (8)

  1. テレビジョン信号送信システムに設けられる電力増幅装置であって、
    RF(Radio Frequency)信号の電力を増幅する増幅回路を所定数含む増幅回路の組を1組含む増幅部と、
    前記組に対応付けて設けられ、前記組に属する増幅回路が出力するRF信号を合成して出力する合成器と、当該合成器の後段に設けられるアイソレータとを含む合成部とを備え、
    前記増幅部は、前記増幅回路を収める1つの筐体を備え、
    前記増幅部は、前記増幅回路が出力したRF信号を出力するための出力コネクタを前記増幅回路毎に備え、
    前記出力コネクタは、水平方向に並び、
    前記合成部は、前記増幅部の前記出力コネクタから出力されたRF信号が入力される入力コネクタを、前記出力コネクタ毎に備え、
    前記入力コネクタは、水平方向に並び、
    前記増幅部と前記合成部とは、前記出力コネクタおよび前記入力コネクタを介して着脱可能であり、
    前記増幅部の筐体と前記合成部の筐体とは、前記増幅部と前記合成部が接続されているときに、1対1対応している
    ことを特徴とする電力増幅装置。
  2. 前記入力コネクタは、フローティングコネクタである
    請求項1に記載の電力増幅装置。
  3. 前記出力コネクタはそれぞれ、対応する前記増幅回路が出力するRF信号をそのまま出力する
    請求項1または請求項2に記載の電力増幅装置。
  4. 前記増幅回路は、FET(Field Effect Transistor)である
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の電力増幅装置。
  5. 前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の電力増幅装置。
  6. 前記増幅回路の各組は、3つの増幅回路を含み、当該3つの増幅回路のうち、1つの増幅回路は、AB級またはB級の動作をするように設定された増幅回路であり、残りの2つの増幅回路は、C級の動作をするように設定された増幅回路であり、
    前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の電力増幅装置。
  7. 前記増幅回路の各組は、2つの増幅回路を含み、当該2つの増幅回路のうち、1つの増幅回路は、AB級またはB級の動作をするように設定された増幅回路であり、残りの1つの増幅回路は、C級の動作をするように設定された増幅回路であり、
    前記合成部の合成器は、ドハティ合成器である
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の電力増幅装置。
  8. 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の電力増幅装置を備えるテレビジョン信号送信システム。
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