JP6891015B2 - 抄紙用フェルト - Google Patents

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Description

本発明は、抄紙機に使用される抄紙用フェルト(以下単に「フェルト」ということもある。)に関する。
紙の原料から水分を除去する抄紙機は、一般的にワイヤーパートとプレスパートとドライヤーパートとを備えている。これらワイヤーパート、プレスパートおよびドライヤーパートは、湿紙の搬送方向に沿ってこの順番に配置されている。湿紙は、抄紙機の進行方向(MD:Machine Direction)に垂直な方向(CMD:Cross Machine Direction)に一定の幅をもって帯状に抄紙機内を移動し、ワイヤーパート、プレスパート、およびドライヤーパートそれぞれに取り付けられた抄紙用具に次々と受け渡されながら搬送されるとともに搾水され、最終的にはドライヤーパートで乾燥される。
プレスパートに配置されたプレス装置は、湿紙の搬送方向に沿って直列に並設された複数のプレス装置を具備する。各プレス装置は、無端状のフェルト、あるいは有端状のフェルトを抄紙機上で連結し無端状にしたフェルトと、当該フェルトそれぞれの一部を間に挟むように上下に対向配置される一対のロール(即ち、ロールプレス)あるいはロールおよびシューを内包する円筒ベルト(即ち、シュープレス)とを有しており、略同一速度で同一方向に走行するフェルトにより搬送されてくる湿紙を、該フェルトと共にロールとロールあるいはロールとシューを内包する円筒ベルトとでプレス・加圧することにより、該湿紙から水分を連続的に脱水する。
プレス装置に用いられるフェルトの要求機能としては、搾水性、平滑性、走行安定性等がある。搾水性とは、湿紙に含まれる水分の除去の程度をいう。この機能を果たすためには、フェルトが優れた圧縮回復特性を有すること、即ち、フェルト無加圧時に、フェルト中にこの水分を除去するための空間(ボイドボリューム)が存在し、フェルト加圧時に、フェルトの密度が最大となって、この空間の容積が減少することによって、水分がフェルト外に放出されることが重要である。また、この搾水性はフェルトの使用期間中維持され、更に除去された水分が再び湿紙に戻らないこと(再湿防止)も重要である。
平滑性とは、湿紙表面、フェルト表面(加圧下のフェルト表面も含む)の平滑性のことである。湿紙はフェルトを介して加圧されるため、フェルト表面状態が、湿紙表面に転写される。従って、湿紙の表面を平滑にするためには、フェルトの表面(加圧下のフェルトの表面も含む)を平滑にしなければならない。
走行安定性とは、プレス装置に配置された無端状のフェルトが、片寄りおよび蛇行、並びに振動、波打ち等が発生せずに、安定して走行することである。
新聞紙、上質紙、板紙、家庭紙などのように、紙には様々な種類があり、またこれらを製造する抄紙機にも様々な種類がある。現在、これらの紙や抄紙機に合わせて、様々な種類の抄紙用フェルトが製造されているが、一般的にこのフェルトは、基布に不織繊維材料のバット層を一体化させることによって形成される。基布は、例えば、モノフィラメント糸、モノフィラメント撚糸、マルチフィラメント糸またはマルチフィラメント撚糸から構成される織布でもよく、この織布は、一重品でも、多重品でもよく、またこれらを積層したラミネート構造でもよい。この糸は、一般に、抄紙用具技術分野の当業者がこの目的のために使用するポリアミド樹脂やポリエステル樹脂などの合成高分子樹脂のいずれかの押し出し成型されたもの、羊毛等の動物性繊維、綿、麻等の植物性繊維を使用する。
上記基布には、様々な種類の織布があり、例えば、織機上で無端状となるように製織したり(袋織)、平織された有端状の織布の端部同士を縫合して無端状としたり、また、有端状織布の二つの機械横断方向の端部にシームループを形成し、抄紙機上で両端部のシームループを噛み合わせ、この共通孔内に芯線を挿入することで、無端状としたものがある。
いずれにしても、この基布は、無端状の形態、または無端状の形態に継ぎ合わせが可能であり、この基布(フェルト)の丈寸法及び巾寸法は、各抄紙機械に対応した寸法を有する。当然ながら、各抄紙機は種々の寸法を備えているため、フェルトの基布(フェルト)は、完全なオーダーメードで製造される。
種々の寸法に適合させた基布を織機で製織することは、非常に生産性が悪く、また歩留まりも悪い。これらの基布をより効率的に製造するために、抄紙用フェルトの基布が、抄紙用フェルトの幅寸法よりも狭い幅の帯状体を螺旋状に巻回して、帯状体の側縁部同士を接合し、形成された基布を、抄紙用フェルトの基布として用いたものが提案されている(例えば特許文献1〜8)。また、抄紙用フェルトの幅寸法よりも狭い帯状体を螺旋状に巻回して、帯状体の側縁部同士を接合し、形成された基布を、折り畳んで、その折り目部にシームループを形成したもの(例えば特許文献9〜12)、更に、抄紙用フェルトの幅寸法よりも狭い帯状体を螺旋状に巻回して、帯状体の側縁部同士を接合し、形成された基布と無端状基布を積層させたもの(例えば特許文献13〜15)が提案されている。
特表平06−503385号公報 特開平10−226978号公報 特開2000−027089号公報 特開2000−303378号公報 特開2001−040594号公報 特表2004−510896号公報 特表2004−526877号公報 特表2006−504873号公報 特表平10−513511号公報 特開2000−080585号公報 特開2000−080586号公報 特表2005−521807号公報 特表2000−509772号公報 特開2000−080584号公報 特開2001−003290号公報
上記先行技術文献に開示される抄紙用フェルトの基布に用いる帯状体は、大型織機を準備する必要性がなく、これにより歩留も向上し、また抄紙用フェルトの寸法に関係なく帯状体を貯蔵できるという観点から、非常に製造コストを低減できるものである。そして帯状体を利用した基布を複数層積層する構成においては特に効率的である。ただし、帯状体を螺旋状に巻回して形成された基布に、シームループを設けることは、帯状体の緯糸方向と、基布の幅方向(CMD)が一致していない為、非常に製造難易度が高く、より多くのシームループ構成時間を必要とすることから製造コストも大きくなる。
更に、この帯状体を螺旋状に巻回して構成された基布(フェルト)は、製造時あるいは使用時に皺が入ってしまう懸念がある。一般的に、基布(フェルト)は、少なくとも2本の平行に配置されたロールに基布を掛け入れ、張力を掛けながら製造される。ここで、帯状体を螺旋状に巻回して構成された基布は、帯状体の経糸方向と、基布の進行方向(MD)が異なり、帯状体の経糸方向は、基布の進行方向に対して一定の傾きを有している。そして、この基布に張力が加えられると、帯状体の経糸はロール間距離の最小値、すなわち、基布の進行方向(MD方向)に平行になろうとする力が働き、この結果、基布に皺が入ってしまう恐れがある。この皺入りの問題については、基布にバット繊維が絡合一体化されたフェルト製造時でも、完成されたフェルトが抄紙機で使用される際においても、基布の製造時同様、起こり得る。
また、抄紙用フェルトの幅寸法よりも狭い幅の帯状体を螺旋状に巻回して、帯状体の側縁部同士を接合し、形成された基布を3層用いたものを抄紙用フェルトの基布とした場合、各基布の帯状体の巻回方向は、3層全てが同一方向、または、右巻き(左巻き)が2層で左巻き(右巻き)が1層のいずれかになる。この場合、基布全体としての巻回方向のバランスが悪く、フェルト製造時、あるいはフェルト使用時に片寄りが発生してしまう恐れがある。
本発明は、抄紙用フェルトの幅よりも狭い帯状体を、螺旋状に巻回することによって形成された基布を使用しても、基布やフェルトの製造時あるいはフェルトの使用時に皺入りや片寄りが発生しない抄紙用フェルトの基布および抄紙用フェルトを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、抄紙用フェルトの基布について、抄紙用フェルトの幅よりも狭い帯状体を螺旋状に巻回することによって形成された巻回方向が異なる2つの基布と、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸を有する少なくとも1つの基布を任意の順で積層配置することによって達成でき、具体的には、以下の技術を適用したものである。
(1)少なくとも、第一基布と第二基布と第三基布を有し、前記第一基布、前記第二基布、前記第三基布が任意の順序で積層された抄紙用フェルトの基布と少なくとも一層のバット層が一体化された抄紙用フェルトであって、前記第一基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一側縁及び前記第二側縁が隣接するように螺旋状に右巻きに巻回することによって、側縁同士を接合し形成される基布であり、前記第二基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一側縁及び前記第二側縁が隣接するように螺旋状に左巻きに巻回することによって、側縁同士を接合し形成される基布であり、前記第三基布は、少なくとも、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸を有する基布である、抄紙用フェルト。
(2)前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の10%以上である、(1)に記載の抄紙用フェルト。
(3)前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の50%以上である、(1)または(2)に記載の抄紙用フェルト。
(4)前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の100%以上である、(1)から(3)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(5)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体の幅寸法が、50cm〜150cmである、(1)から(4)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(6)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体の幅寸法が、同一である、(1)から(5)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(7)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体が、同一の材質である、(1)から(6)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(8)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体が、同一の織布である、(1)から(7)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(9)前記第三基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地緯糸方向に平行な第一端縁、地緯糸方向に平行な第二端縁、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一端縁及び前記第二端縁が隣接するように、端縁同士を接合して得られるN以上(N≧2)の環状帯状体を機械横断方向に配置し、N−1番目の環状帯状体の前記第二側縁及びN番目の環状帯状体の前記第一側縁が隣接するように、側縁同士を接合し形成される基布である、(1)から(8)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(10)前記第三基布の帯状体の幅寸法が、50cm〜500cmである、(9)に記載の抄紙用フェルト。
(11)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体の幅寸法が、同一である、(9)または(10)に記載の抄紙用フェルト。
(12)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体が、同一の材質である、(9)から(11)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(13)前記第三基布の帯状体が、織布である、(9)から(12)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(14)前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体が、同一の織布である、(9)から(13)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(15)前記第三基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸を有し、地緯糸の長さが抄紙用フェルトの幅寸法を規定するように、形成される基布である、(1)から(8)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(16)前記第三基布が、前記第一基布と前記第二基布の間に配置される、(1)から(15)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(17)前記第三基布が、基布の最上部に配置される、(1)から(15)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(18)前記第三基布が、基布の最下部に配置される、(1)から(15)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
(19)第一基布と第二基布と第三基布と第四基布を有し、前記第一基布、前記第二基布、前記第三基布、前記第四基布が任意の順序で積層された抄紙用フェルトの基材と少なくとも一層のバット層が一体化された抄紙用フェルトであって、前記第四基布は、少なくとも、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸、または、抄紙用フェルトの機械横断方向に平行な複数の地緯糸を有する基布である、(1)から(15)のいずれか一つに記載の抄紙用フェルト。
以上の構成により、第三基布の抄紙用フェルトの機械方向に平行な経糸が、本発明の抄紙用フェルト及び基布層の機械方向強力を補うことで、抄紙用フェルトの幅よりも狭い帯状体を、螺旋状に巻回することによって形成された基布の経糸が、機械方向に平行になろうとする力に対抗し、基布やフェルトの製造時あるいはフェルトの使用時に皺入りや片寄りが発生しない抄紙用フェルトの基布および抄紙用フェルトを提供することができる。
本発明の抄紙用フェルトの一例を示す斜視図である。 本発明の抄紙用フェルトの基布の部分的一例とその製法を示す上面図である。 本発明の抄紙用フェルトの基布の別の部分的一例とその製法を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本明細書において別様に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術用語及び科学用語は、当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。本明細書中で参照する全ての特許、出願及び他の出版物(インターネットから入手可能な情報を含む)は、その全体を参照により本明細書に援用する。
図1は、本発明による抄紙用フェルトの一例を示す斜視図である。このフェルト1は、第一基布10が基布の最上部(湿紙面側3)に、第二基布20が基布の最下部(ロール面側4)に、第三基布30(図示せず)が、前記第一基布10と前記第二基布20の間に配置されるように積層されたフェルトの基布2と、バット層5が一体化された抄紙用フェルトである。また、フェルト1は、シームループを有さない。これにより、フェルト1の製造難易度をより低くし、シームループを構成するための時間を省略して製造コストを低減させることができる。一方で、フェルト1は、後に詳述する第一基布10、第二基布20および第三基布30を有する基布2により、基布やフェルトの製造時あるいはフェルトの使用時における皺入りや片寄りの発生が防止されている。
なお、図1においては、理解を容易とするために、複数の地経糸13、23並びに複数の地緯糸14、24及びバット層5の一部を省略して記載している。バット層5は、実際は、基布2の少なくとも湿紙面側3の全面に均一に配置されている。
図2は、本発明による抄紙用フェルトの基布2の一部である第一基布10の一例及びその製造方法を示す上面図である。図2に示すように、第一基布10は、複数の地経糸13、複数の地緯糸14、第一側縁11、第二側縁12を有する抄紙用フェルトの幅Wfよりも狭い幅Wsを有する帯状体15を、前記第一側縁11及び前記第二側縁12が隣接するように螺旋状に巻回することによって側縁同士を接合し、形成される。
第一基布10は、帯状体15の端部Mを起点として、2本の平行に配置されたロール(フェルト丈寸法Lを規定するロール)に対し、帯状体15の第一側縁11及び第二側縁12が隣接するように螺旋状に、ロール7並びに帯状体のストックロール8を回転させながら、フェルトの幅Wfが確保されるまで巻回して接合形成される。なお、この時、ストックロール8は、第一基布10の製作状況に合わせ、左方向に移動する。
また、図2に例示した第一基布10は、帯状体15を右巻きで螺旋状に巻回して形成された基布であるが、ここでいう右巻きとは、帯状体の巻初めの方向から、ロール7、ストックロール8を見た場合、ロール7及びストックロール8を右回転することで、第一基布10が形成される方向をいう。
隣接する各帯状体15の側縁同士の接合方法は、特に限定されないが、隣接する帯状体15の各側縁部について、ミシン縫合、溶融、溶着等を利用して接合することができる。また、各側縁部は隙間が生じない程度に隣接され、接合されることが好ましい。なお、各側縁部が数mm程度重なっていてもよく、本明細書においては、この各側縁部が数mm程度重なる場合についても、隣接されていることに含むこととする。
本発明による抄紙用フェルトの基布2の一部である第二基布20は、複数の地経糸23、複数の地緯糸24、第一側縁21、第二側縁22を有する抄紙用フェルトの幅Wfよりも狭い幅Wsを有する帯状体25を、前記第一側縁21及び前記第二側縁22が隣接するように螺旋状に巻回することによって側縁同士を接合し、形成される。
第二基布20についても、第一基布10と同様に製造することができる。即ち、第二基布20について、図2で例示した第一基布10と同様に、帯状体25の端部Mを起点として2本の平行に配置されたロール(フェルト丈寸法Lを規定するロール)に対し、帯状体25の第一側縁21及び第二側縁22が隣接するように螺旋状に、ロール7並びに帯状体のストックロール8を回転させながら、フェルトの幅Wfが確保されるまで巻回して接合形成される(図示せず)。なお、この時、ストックロール8は、第二基布20の製作状況に合わせ、左方向に移動する。そして、本発明の抄紙用フェルト1の基布2の第二基布20の巻回方向は、第一基布10の巻回方向と逆向きにするので、この場合、第二基布20について表裏反転する。
また、第二基布20については、第二基布20の帯状体25の端部Mを2本の平行に配置されたロール(フェルト丈寸法Lを規定するロール)の左側に配置し(図2に対して左右対称となるように配置)、帯状体25の第一側縁21及び第二側縁22が隣接するように、ロール7並びに帯状体のストックロール8を回転させながら、フェルトの幅Wfが確保されるまで巻回して接合形成することもできる(図示せず)。なお、この時、ストックロール8は、第二基布20の製作状況に合わせ、右方向に移動する。このようにして得られた第二基布20は、第一基布10と巻回方向が異なるため、この場合、第二基布20を表裏反転する必要はない。
いうまでもないが、第一基布10の帯状体15の地経糸13と機械方向(MD)に平行なフェルト丈寸法方向には、帯状体の幅Wsとフェルト丈寸法Lで規定される一定の角度がついていることは自明であり、また同様に、第二基布20の帯状体25の地経糸23と機械方向(MD)に平行なフェルト丈寸法方向には、帯状体の幅Wsとフェルト丈寸法Lで規定される一定の角度がついていることは自明である。なお、帯状体の幅Ws、Wsの幅寸法は、50cm〜150cmとすることが好ましい。幅が狭すぎると抄紙用フェルトの幅Wfを確保するまでの巻回回数が多くなることで手間がかかり、幅が広すぎると帯状体の地経糸と機械方向(MD)の角度が大きくなり、帯状体の地経糸が機械方向(MD)に平行になろうとする力がより大きく働き、皺入りの問題が大きくなる。また、帯状体15、25の幅は同一であってもよい。
帯状体15、25の地経糸13、23、地緯糸14、24、バット層5の素材としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、脂肪族ポリアミド(ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612等)、芳香族ポリアミド(アラミド)、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、羊毛、綿、金属等を使用することができる。地経糸13、23、地緯糸14、24は、上記素材のモノフィラメント単糸、モノフィラメント撚糸、マルチフィラメント単糸、マルチフィラメント撚糸として使用することができる。また、地経糸13、23、地緯糸14、24、バット層5の繊度や長さといった形体は、特に限定されず、設計に応じて適宜選択することができる。また、帯状体15、25の材質は、異なっていてもよいが、同一であってもよい。帯状体15、25の材質が同一であることにより、異なる種類の帯状体を準備する作業を省くことができる。
帯状体15、25の形態は、上記素材を用いた織布とすることができるが、織布に限定せず、地経糸と地緯糸が上下に配置された格子状素材を用いることも可能である。また、帯状体15、25は、同一の織布であってもよい。これにより、異なる種類の帯状体を準備する作業を省くことができる。
図3は、本発明による抄紙用フェルトの基布2の一部である第三基布30の一例及びその製造方法を示す上面図である。図3に示すように、第三基布30は、複数の地経糸33、複数の地緯糸34、第一端縁36、第二端縁37、第一側縁31、第二側縁32、抄紙用フェルトの幅Wfよりも狭い幅Wsを有する帯状体35を、前記第一端縁36及び前記第二端縁37が隣接するように、端縁同士を接合して得られるN以上(図3ではN=8)の環状帯状体をCMDに配置し、N−1番目の環状帯状体の前記第二側縁32及びN番目の環状帯状体の前記第一側縁31が隣接するように、側縁同士を接合し、形成される。
隣接する各帯状体35の側縁同士の接合方法、及び各帯状体35の第一端縁、第二端縁の接合方法は、特に限定されないが、隣接する帯状体35の各側縁部については、ミシン縫合、溶融、溶着等を利用して接合することができ、各端縁部については、各側縁部と同一の手段や縫合等を利用して接合することができる。また、各側縁部、各端縁部は隙間が生じない程度に隣接され、接合されることが好ましい。なお、各側縁部が数mm程度重なっていてもよく、本明細書においては、この各側縁部が数mm程度重なる場合についても、隣接されていることに含むこととする。隣接する各帯状体35の各端縁部の位置関係は、特に限定されないが、第三基布30のMD強度を確保する上で、分散配置する、すなわち隣接する各縁端部をMDにおいて異なる位置に配置することが好ましい。また、図3において、第一端縁、第二端縁は、CMDに平行になるように接合されているが、CMDに角度を有して接合してもよい。こうすることで、接合部が加圧部に一度に侵入せず、徐々に侵入することで振動発生を防止することができる。
帯状体35の幅Wsは、特に限定されないが、幅が狭すぎると抄紙用フェルトの幅Wfを確保するまでに必要な環状帯状体の数が多くなることで手間がかかり、一方幅が広いとこの手間が省略できる。従って、この手間の省略を目的に、帯状体35の幅Wsの幅寸法を抄紙用フェルトの幅Wfとし、両端縁を接合または縫合することで第三基布30を形成することもできる。また、帯状体の生産性の観点から、帯状体の幅Wsは、帯状体の幅Ws及び帯状体の幅Wsと同一とすることもできる。具体的には、帯状体の幅Wsは、例えば50cm〜500cm、好ましくは50cm〜150cmとすることができる。
図3は、本発明による抄紙用フェルトの基布2の第三基布30の一例として、複数の地経糸33、複数の地緯糸34、第一端縁36、第二端縁37、第一側縁31、第二側縁32、抄紙用フェルトの幅Wfよりも狭い幅Wsを有する帯状体の端縁同士を接合した環状帯状体をCMDに配置し、環状帯状体の側縁同士を接合して形成される基布を例示したが、第三基布はこれに限定されず、例えば第三基布30は、帯状体35の幅Wsを抄紙用フェルトの幅Wfとし、袋織で製織することもできる。なお、この場合において、帯状体35の地緯糸34の長さは抄紙用フェルト1の幅寸法を規定するものとなる。
帯状体35の地経糸33および地緯糸34の素材としては、帯状体15、25で使用可能なものとすることができ、帯状体15または帯状体25の素材と同一とすることもできる。帯状体35の形態は、上記素材を用いた織布とすることができるが、織布に限定せず、地経糸と地緯糸が上下に配置された格子状素材を用いることも可能である。さらに、第三基布30は、経糸のみからなる糸列を溶融フィルムや溶融繊維で固定したものとすることもできる。
帯状体35は、例えば帯状体15、25と同一の織布であることができる。この場合においても、帯状体35のための織布を別途用意することを省略することができる。また、後述する第三基布30の経糸方向強力を容易に確保することができる。
本実施形態において、第三基布30の地経糸33は抄紙用フェルト1の機械方向に並行である。これにより、抄紙用フェルト1および基布2の機械方向強力を補うことができる。この結果、第一基布10および第二基布20の地経糸13、23が機械方向に並行となろうとする力に対し、地経糸33が対抗し、基布2や抄紙用フェルト1の皺入りや片寄りを防止することができる。
また、第三基布30の経糸方向強力は、第一基布10または第二基布20の経糸方向強力の10%以上であることが好ましい。これにより、より確実に抄紙用フェルト1および基布2の機械方向強力を補うことができ、基布2や抄紙用フェルト1の皺入りや片寄りをより確実に防止することができる。第三基布30の経糸方向強力は、好ましくは第一基布10または第二基布20の経糸方向強力の30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは100%以上である。なお、上限は、規定されるものではないが、例えば素材確保の観点から、第三基布30の経糸方向強力は、第一基布10または第二基布20の経糸方向強力の200%以下、好ましくは170%以下であることができる。
なお、基布の「強力」は、切断強力を意味する。また、基布の強力は、例えば各基布について、経糸方向に30cm、緯糸方向に5cmで基布をサンプリングし、基布サンプルの2ヶ所の経方向端部を試験機でつかみ、200mm/分で経糸方向に引っ張ることにより測定することができる。
図1は、本発明による抄紙用フェルトの一例として、第一基布10が基布の最上部(湿紙面側3)に、第二基布20が基布の最下部(ロール面側4)に、第三基布30(図示せず)が、前記第一基布10と前記第二基布20の間に配置されるように積層されたフェルトの基布2と、バット層5が一体化された抄紙用フェルトとして説明したが、本発明はこれに限定されず、前記第一基布10、前記第二基布20、前記第三基布30について任意の順で配置することも可能である。具体的には、第三基布30が基布2の最上部に配置されるまたは、最下部に配置される態様が挙げられる。この時、各基布の丈寸法は、各基布設計にもよるが、一般的にロール面側から湿紙面側に向かうにつれて、若干丈寸法を大きくすると綺麗に積層配置される。
所望する抄紙用フェルト1は、上記第一基布10、第二基布20、第三基布30を任意の順に配置して得られた基布2にバット層5を一体化し、フェルト走行方向に平行なフェルト巾寸法Wfで切断して得ることができる。なお、フェルト巾寸法Wfの切断は、第一基布10、第二基布20及び第三基布30の個々について実施してもよいが、通常この場合、後工程での寸法変化を考慮し、各層の基布層の幅寸法について、フェルト巾寸法Wfよりも広い幅を確保し、最終工程で所望するフェルト巾寸法Wfで切断する。
フェルト1の目付は、特に限定されないが、通常500g/m〜2000g/mで製作され、抄紙する紙のグレードやフェルトが抄紙機で使用されるパートによって適宜選択される。フェルト1の厚みは、特に限定されないが、主として目付に応じて、通常1.5〜5.0mmで製作される。
本発明の別の態様として、図1に示した第一基布、第二基布及び第三基布からなる基布2に、更に第四基布を追加して基布2を構成することも可能である。この場合において、第一基布から第四基布は任意の順序で積層されることができる。また、第四基布は、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸、または、抄紙用フェルトの機械横断方向に平行な複数の地緯糸を有していてもよい。
第四基布の形態は、第一基布、第二基布に用いることのできる素材からなる織布とすることもできるが、織布に限定せず、地経糸と地緯糸が上下に配置された格子状素材や、経糸のみまたは緯糸のみからなる糸列を、溶融フィルムや溶融繊維で固定したものとすることもできる。
<帯状体1>
経糸:ポリアミド6からなる1200dtexのモノフィラメント単糸
緯糸:ポリアミド6からなる1200dtexのモノフィラメント単糸
組織:経糸40本/5cm、緯糸40本/5cm、1/1平組織、帯状体幅100cm
<帯状体2>
経糸:ポリアミド6からなる330dtexのモノフィラメント単糸2本撚り合せたものを、3つ撚り合わせた、モノフィラメント撚糸
緯糸:ポリアミド6からなる1000dtexのモノフィラメント単糸
組織:経糸40本/5cm、緯糸40本/5cm、2/2綾組織、帯状体幅100cm
<基布1>
上記帯状体1をフェルト丈寸法が15.0mとなるように螺旋状に右巻きに巻回させながら、第一側縁部と第二側縁部をミシンで縫合した。基布1の巾寸法は650cmで準備した(フェルト巾寸法は、520cm)。
<基布2>
上記帯状体1をフェルト丈寸法が15.0mとなるように螺旋状に左巻きに巻回させながら、第一側縁部と第二側縁部をミシンで縫合した。基布2の巾寸法は650cmで準備した(フェルト巾寸法は、520cm)。
<基布3>
上記帯状体1の長さが15.0m(フェルト丈寸法が15.0m)となるように切断し、第一端縁と第二端縁を接合して得られる環状帯状体を準備し、これをCMDに7つ配置し、隣り合う環状帯状体の側縁同士をミシンで縫合した。その後、基布3の巾方向両端部を25cmずつ切断し、基布3の幅寸法を650cmとした(フェルト巾寸法は520cm)。
<基布4>
上記帯状体2をフェルト丈寸法が15.0mとなるように螺旋状に右巻きに巻回させながら、第一側縁部と第二側縁部をミシンで縫合した。基布3の巾寸法は650cmで準備した(フェルト巾寸法は、520cm)。
<基布5>
上記帯状体2をフェルト巾寸法が15.0mとなるように螺旋状に左巻きに巻回させながら、第一側縁部と第二側縁部をミシンで縫合した。基布4の幅寸法は650cmで準備した(フェルト巾寸法は、520cm)。
<基布6>
経糸:ポリアミド6からなる550dtexのモノフィラメント単糸
緯糸:ポリアミド6からなる500dtexのモノフィラメント単糸
組織:経糸60本/5cm、緯糸42本/5cm、1/1平組織
フェルト丈寸法が15.0m、巾寸法が650cmとなるように袋織製織で準備した(フェルト巾寸法は520cm)。
<基布7>
経糸:ポリアミド6からなる330dtexのモノフィラメント単糸2本撚り合せたものを、2つ撚り合わせたモノフィラメント撚糸
緯糸:ポリアミド6からなる330dtexのモノフィラメント単糸3本を撚り合わせたモノフィラメント撚糸
組織:経糸36本/5cm、緯糸40本/5cm、1/1平組織
フェルト丈寸法が15.0m、巾寸法が650cmとなるように袋織製織で準備した(フェルト巾寸法は520cm)。
実施例1〜4、比較例1〜2の各基布について、上記基布1〜7を用いて以下のとおり準備した。
<実施例1の基布>
湿紙面側から順に、基布1、基布3、基布2を積層配置し、3層構造基布を準備した。
<実施例2の基布>
湿紙面側から順に、基布6、基布1、基布2を積層配置し、3層構造基布を準備した。
<実施例3の基布>
湿紙面側から順に、基布6、基布4、基布5を積層配置し、3層構造基布を準備した。
<実施例4の基布>
湿紙面側から順に、基布7、基布1、基布2を積層配置し、3層構造基布を準備した。
<比較例1の基布>
湿紙面側から順に、基布1、基布2を積層配置し、2層構造基布を準備した。
<比較例2の基布>
湿紙面側から順に、基布1、基布2、基布2を積層配置し、3層構造基布を準備した。
実施例1〜4、比較例1〜2の各基布について、各基布の湿紙側面に繊度11dtex、ポリアミド6の短繊維バット500g/m、ロール面側に繊度13dtexポリアミド6の短繊維バット200g/mを、ニードリングによって絡合一体化させ、乾燥・キュアー工程を得て、最終的にフェルト巾寸法520cmで切断した。
なお、基布3、基布6および基布7は、経糸が機械方向に対し平行に配置されている。また、基布3は、基布1および基布2と同一の帯状体で構成されているため、実施例1において基布3の経糸方向強力は、基布1および基布2の経糸方向強力の100%である。さらに、実施例2においては、基布6の経糸方向強力は、基布1および基布2の経糸方向強力の50.0%である。さらに、実施例3においては、基布6の経糸方向強力は、基布4および基布5の経糸方向強力の14.5%である。さらに、基布7の経糸方向強力は、基布1および基布2の経糸方向強力の169%であった。
実施例1、2、3および4については、製造時の問題点は発生しなかった。しかし、比較例1については、フェルトキュア時に若干フェルトが波打ち、高張力を掛けることができずフェルトの丈寸法を確保することができなかった。またこの場合、設計によっては、フェルトキュア時に皺入りが発生する可能性が高い。更に比較例2では、フェルトキュア時に皺入りが発生し、抄紙用フェルトとしての使用は不可能であった。
:帯状体丈方向端部、L:抄紙用フェルトの丈寸法、Wf:抄紙用フェルトの幅寸法、Ws:第一基布の帯状体幅寸法、Ws:第二基布の帯状体幅寸法、Ws:第三基布の帯状体幅寸法、1:抄紙用フェルト、2:基布、3:湿紙側面、4:ロール側面、5:バット層、6:抄紙用フェルト巾方向端部、7:ロール、8:帯状体ストックロール、10:第一基布、11:第一基布の帯状体の第一側縁、12:第一基布の帯状体の第二側縁、13:第一基布の帯状体の地経糸、14:第一基布の帯状体の地緯糸、15:第一基布の帯状体、20:第二基布、21:第二基布の帯状体の第一側縁、22:第二基布の帯状体の第二側縁、23:第二基布の帯状体の地経糸、24:第二基布の帯状体の地緯糸、25:第二基布の帯状体、30:第三基布、31:第三基布の帯状体の第一側縁、32:第三基布の帯状体の第二側縁、33:第三基布の帯状体の地経糸、34:第三基布の帯状体の地緯糸、35:第三基布の帯状体、36:第三基布の帯状体の第一端縁、37:第三基布の帯状体の第二端縁

Claims (18)

  1. 少なくとも、第一基布と第二基布と第三基布を有し、前記第一基布、前記第二基布、前記第三基布が任意の順序で積層された抄紙用フェルトの基布と少なくとも一層のバット層が一体化された抄紙用フェルトであって、
    前記第一基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一側縁及び前記第二側縁が隣接するように螺旋状に右巻きに巻回することによって、側縁同士を接合し形成される基布であり、
    前記第二基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一側縁及び前記第二側縁が隣接するように螺旋状に左巻きに巻回することによって、側縁同士を接合し形成される基布であり、
    前記第三基布は、少なくとも、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸を有する基布であり、
    前記第三基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸、地緯糸方向に平行な第一端縁、地緯糸方向に平行な第二端縁、地経糸方向に平行な第一側縁、地経糸方向に平行な第二側縁を有する抄紙用フェルトの幅よりも狭い幅の帯状体を、前記第一端縁及び前記第二端縁が隣接するように、端縁同士を接合して得られるN以上(N≧2)の環状帯状体を機械横断方向に配置し、N−1番目の環状帯状体の前記第二側縁及びN番目の環状帯状体の前記第一側縁が隣接するように、側縁同士を接合し形成される基布であり、
    ただしシームループを有しない、前記抄紙用フェルト。
  2. 前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の10%以上である、請求項1に記載の抄紙用フェルト。
  3. 前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の50%以上である、請求項1または2に記載の抄紙用フェルト。
  4. 前記第三基布の経糸方向強力が、前記第一基布の経糸方向強力または前記第二基布の経糸方向強力の100%以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  5. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体の幅寸法が、50cm〜150cmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  6. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体の幅寸法が、同一である、請求項1から5のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  7. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体が、同一の材質である、請求項1から6のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  8. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体が、同一の織布である、請求項1から7のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  9. 前記第三基布の帯状体の幅寸法が、50cm〜500cmである、請求項1から8のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  10. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体の幅寸法が、同一である、請求項1から9のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  11. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体が、同一の材質である、請求項1から10のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  12. 前記第三基布の帯状体が、織布である、請求項1から11のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  13. 前記第一基布の帯状体及び前記第二基布の帯状体及び前記第三基布の帯状体が、同一の織布である、請求項1から12のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  14. 前記第三基布は、複数の地経糸、複数の地緯糸を有し、地緯糸の長さが抄紙用フェルトの幅寸法を規定するように、形成される基布である、請求項1から8のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  15. 前記第三基布が、前記第一基布と前記第二基布の間に配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  16. 前記第三基布が、基布の最上部に配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  17. 前記第三基布が、基布の最下部に配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
  18. 第一基布と第二基布と第三基布と第四基布を有し、前記第一基布、前記第二基布、前記第三基布、前記第四基布が任意の順序で積層された抄紙用フェルトの基布と少なくとも一層のバット層が一体化された抄紙用フェルトであって、
    前記第四基布は、少なくとも、抄紙用フェルトの機械方向に平行な複数の地経糸、または、抄紙用フェルトの機械横断方向に平行な複数の地緯糸を有する基布である、請求項1から14のいずれか一項に記載の抄紙用フェルト。
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