JP6890479B2 - 毛髪用組成物、及び毛髪処理方法 - Google Patents

毛髪用組成物、及び毛髪処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱、紫外線などで受ける毛髪における損傷の抑制に適する毛髪用組成物、及びこの組成物を使用する毛髪処理方法に関するものである。
ドライヤー、熱アイロン、ヘアカラー、パーマネントウェーブなどの物理的処理、熱処理、又は化学的処理により、毛髪が損傷する。毛髪の損傷の一種として、毛髪におけるケラチンが酸化されることで生じるカルボニル化が知られており、このカルボニル化の抑制が望まれる。
ところで、特許文献1には、ビサボロールと紫外線吸収剤とを含有する化粧料が開示され、毛髪にも適用されるヘアトニック、シャンプーの具体的な配合成分が記載されている(特許請求の範囲、実施例8、実施例9)。しかし、カルボニル化の抑制に関する記載は、一切ない。
特開昭62−39517号公報
本発明は、上記事情に鑑み、毛髪のカルボニル化の抑制に適した毛髪用組成物、及び当該組成物を使用する毛髪処理方法の提供を目的とする。
本発明者等が鋭意検討を行った結果、特定の成分が毛髪におけるカルボニル化の抑制に適することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る毛髪用組成物は、ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが配合されたことを特徴とする。
本発明に係る毛髪用組成物は、毛髪に塗布後、洗い流さずに使用されるものであると良い。この使用態様であると、毛髪洗浄剤などの洗い流すものと異なり、ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが毛髪に留まり易く、カルボニル化の抑制に適する。
本発明に係る毛髪用組成物は、熱又は紫外線による毛髪のカルボニル化を抑制するために使用されると良い。熱による毛髪のカルボニル化を抑制する場合、その熱の熱源は、例えば、温風を供給するヘアドライヤー、一対の発熱体で毛髪を挟持可能なヘアアイロンである。
本発明に係る毛髪用組成物において、ビサボロールの配合量が0.02質量%以上、グルコシルヘスペリジンの配合量が0.00005質量%以上であると良い。このような配合量設定であると、カルボニル化の抑制に適する。
本発明に係る毛髪用組成物は、初期弾性率の低下を抑制するために使用されると良い。カルボニル化に伴って毛髪の初期弾性率は低下するが、カルボニル化の抑制に適する本発明に係る毛髪用組成物を用いれば、その低下を抑制できる。
本発明に係る毛髪処理方法は、本発明に係る毛髪用組成物を使用することを特徴とする。
本発明に係る毛髪用組成物及び毛髪処理方法によれば、ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンにより、毛髪のカルボニル化が抑えられる。
本発明の実施形態に基づき、本発明を以下に説明する。
本実施形態に係る毛髪用組成物には、ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが配合される。また、実使用上許容されるのであれば、公知の毛髪用組成物に配合されている成分を、更に配合しても良い。
ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが配合された本実施形態の毛髪用組成物を使用すれば、その配合された両成分が、毛髪のカルボニル化を抑制する。カルボニル化は、ドライヤー、ヘアアイロンなどから受ける熱、太陽光などに含まれている紫外線が原因で生じるが、本実施形態の毛髪用組成物は、この熱又は紫外線によるカルボニル化を抑制する。
本実施形態の毛髪用組成物において、ビサボロールの配合量は、特に限定されないが、0.02質量%以上3質量%以下が良く、0.03質量%以上1質量%以下が好ましく、0.04質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。0.02質量%以上であると、カルボニル化の抑制により優れ、3質量%以下であると、本実施形態の毛髪用組成物の低コスト化を図れる。
本実施形態の毛髪用組成物において、グルコシルヘスペリジンの配合量は、特に限定されないが、0.00005質量%以上3質量%以下が良く、0.00008質量%以上1質量%以下が好ましく、0.0001質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。0.00005質量%以上であると、カルボニル化の抑制により優れ、3質量%以下であると、本実施形態の毛髪用組成物の低コスト化を図れる。
本実施形態の毛髪用組成物には、上記の通り、公知の毛髪用組成物に配合されている成分を更に配合しても良い。その成分としては、毛髪用組成物の用途に応じて適宜選定され、例えば、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、高級アルコール、多価アルコール、油脂、エステル油、シリコーン、高分子化合物である。
本実施形態の毛髪用組成物は、毛髪に塗布後に洗い流さない態様により使用することが好適なものであるが、この場合にビサボロール及びグルコシルヘスペリジンと共に配合される成分の組合せ例としては、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、多価アルコール、油脂、エステル油、シリコーン、合成高分子化合物、天然高分子化合物、及び水である。
上記カチオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩が挙げられる。毛髪用組成物にカチオン界面活性剤を配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物におけるカチオン界面活性剤の配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上3質量%以下である。
上記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。毛髪用組成物にノニオン界面活性剤を配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物におけるノニオン界面活性剤の配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上3質量%以下である。
上記高級アルコールとしては、例えば、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコールが挙げられる。毛髪用組成物に高級アルコールを配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物における高級アルコールの配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば1質量%以上3質量%以下である。
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ブチレングリコールが挙げられる。毛髪用組成物に多価アルコールを配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物における多価アルコールの配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上8質量%以下である。
上記油脂としては、例えばアボガド油、オリーブ油、シア脂油、月見草油、ツバキ油、ローズヒップ油が挙げられる。毛髪用組成物に油脂を配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物における油脂の配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上2質量%以下である。
上記エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソステアリン酸ヘキシル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ステアリン酸コレステリルが挙げられる。毛髪用組成物にエステル油を配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物におけるエステル油の配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上2質量%以下である。
上記シリコーンとしては、例えば、ジメチルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、アミノ変性シリコーンが挙げられる。毛髪用組成物にシリコーンを配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物におけるシリコーンの配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上95質量%以下である。
上記合成高分子化合物としては、例えば、ポリアクリル酸系高分子(カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸/メタクリル酸アルキル)コポリマーが挙げられる。半合成高分子化合物としては、例えば、セルロース誘導体(ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロースなど)、デンプン誘導体(ヒドロキシプロピルデンプンリン酸など)、グアーガム誘導体(カチオン化グアーガム、ヒドロキシプロピル化グアーガムなど)が挙げられる。また、上記天然高分子としては、例えば、ヒアルロン酸ナトリウムが挙げられる。毛髪用組成物に高分子化合物(合成高分子化合物、半合成高分子化合物、天然高分子化合物)を配合する場合、一種又は二種以上を配合すると良い。また、毛髪用組成物における高分子化合物の配合濃度は、当該組成物の用途に応じて適宜設定されるものであるが、例えば0.1質量%以上1質量%以下である。
本実施形態の毛髪用組成物の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば、液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状(泡状)、霧状が挙げられる。また、本実施形態の毛髪用組成物が油相と水相を有する場合、外相が水である水中油型の剤型、外相が油相である油中水型の剤型のいずれであっても良い。水中油型の剤型である場合、水の配合量は、例えば60質量%以上である。油中水型の剤型である場合、水の配合量は、例えば10質量%以下である。
本実施形態の毛髪用組成物の25℃におけるpHは、適宜設定されるべきものであるが、例えば4.0以上7.0以下である。
本実施形態の毛髪用組成物は、毛髪に塗布して毛髪処理する方法において使用される。例えば、(1)濡れた毛髪に塗布後、水洗して洗い流す使用方法、又は、(2)濡れた毛髪又は乾燥した毛髪に塗布後、毛髪を洗い流さない使用方法において、本実施形態の毛髪用組成物が用いられる。特に好ましい使用方法は、毛髪に塗布後、毛髪を洗い流さない使用方法である。この使用方法であれば、カルボニル化の抑制成分であるビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが毛髪に多く留まる。
また、(1)ビサボロールを配合した組成物を毛髪に塗布後、グルコシルヘスペリジンを配合した組成物を毛髪に塗布、又は、(2)グルコシルヘスペリジンを配合した組成物を毛髪に塗布後、ビサボロールを配合した組成物を毛髪に塗布、により、本実施形態の毛髪用組成物を毛髪において成立させ、毛髪処理する方法を採用しても良い。
熱又は紫外線によりカルボニル化は、上記の通り、本実施形態の毛髪用組成物により抑制可能である。温風を供給するヘアドライヤーによっても熱によるカルボニル化が生じ、当該カルボニル化の抑制についても、本実施形態の毛髪用組成物が有効であることが確認されている。よって、ヘアドライヤーなどの毛髪を加熱する装置を使用する前に、本実施形態の毛髪用組成物を塗布すると良い。
また、毛髪の初期弾性率は、カルボニル化に伴って低下する傾向があると考えられるので、カルボニル化を抑制する本実施形態の毛髪用組成物を用いれば、毛髪の初期弾性率の低下を抑制可能である。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
(毛髪用組成物)
毛髪用組成物1として、ビサボロールを0.05質量%、デカメチルシクロペンタシロキサンを99.95質量%配合したものを調製した。毛髪用組成物2として、グルコシルヘスペリジンを0.0001質量%、水を99.9999質量%配合したものを調製した。
(毛髪処理1a、1b、2a、2bにおける処理対象毛束)
10代〜20代の日本人女性5名から、ヘアカラー処理及びパーマ処理を行ったことがない毛髪をそれぞれ0.2g採取し、毛束として準備した。この毛束を、アニオン界面活性剤が配合されたシャンプーを用いて洗浄し、乾燥させた。この乾燥後の毛束を、下記毛髪処理1a、1b、2a、2bにおける処理対象毛束とした。
(毛髪処理3a、3b、3c、3dにおける処理対象毛束)
10代〜20代の日本人女性から、ヘアカラー処理及びパーマ処理を行ったことがない毛髪をそれぞれ0.2g採取した(毛髪処理3a、3bでは、日本人女性3名から採取し、毛髪処理3cでは、日本人女性2名から採取し、毛髪処理3dでは、日本人女性4名から採取した。)。この毛束を、毛髪処理3a〜3dにおける処理対象として準備した。この毛束を、アニオン界面活性剤が配合されたシャンプーを用いて洗浄し、乾燥させた。この乾燥後の毛束を、下記毛髪処理3a、3b、3c、3dにおける処理対象毛束とした。
(毛髪処理1a、1b)
上記毛束に対して、次の(1)から(3)までの処理を360回行った。下記(1)において、毛髪用組成物1を使用した処理を毛髪処理1aとし、デカメチルシクロペンタシロキサンを使用した処理を毛髪処理1bとした。
(1)0.2gの毛束に対して、毛髪用組成物1又はデカメチルシクロペンタシロキサンを約0.04g滴下。
(2)毛束を、90〜105℃の恒温槽内に3分間放置。
(3)毛束を水洗。
(毛髪処理2a、2b)
上記毛髪処理1a、1bにおける(1)を下記の通りとした以外は、毛髪処理1a、1bと同様にして、毛髪処理2a、2bを行った。下記(1)において、毛髪処理2aでは、毛髪用組成物2を使用し、毛髪処理2bでは、水を使用した。
(1)0.2gの毛束を、毛髪用組成物2又は水に浸漬。
(毛髪処理3a)
上記毛束に対して、次の(1)から(3)までの処理を360回行った。
(1)0.2gの毛束に対して、毛髪用組成物1を約0.04g滴下し、塗布。
(2)毛束を、90〜105℃の恒温槽内に3分間放置。
(3)毛束を水洗。
(毛髪処理3b)
上記毛束に対して、次の(1)から(3)までの処理を360回行った。
(1)0.2gの毛束を、毛髪用組成物2に浸漬。
(2)毛束を、90〜105℃の恒温槽内に3分間放置。
(3)毛束を水洗。
(毛髪処理3c)
上記毛束に対して、次の(1)から(4)までの処理を360回行った。
(1)0.2gの毛束を、毛髪用組成物2に浸漬。
(2)毛束に対して、毛髪用組成物1を約0.04g滴下し、塗布。
(3)毛束を、90〜105℃の恒温槽内に3分間放置。
(4)毛束を水洗。
(毛髪処理3d)
上記毛髪処理3aにおける(1)を省略した以外は、毛髪処理3aと同様にして、毛髪処理3dを行った。
(カルボニル化の抑制評価)
毛髪のカルボニル化の程度(カルボニル化度)は、特開2015−210263号公報で開示の蛍光測定を用いる方法により、評価可能である。この方法を使用し、「毛髪処理1bの毛束のカルボニル化度」に対する「毛髪処理1a後の毛束のカルボニル化度」、及び「毛髪処理2bの毛束のカルボニル化度」に対する「毛髪処理2a後の毛束のカルボニル化度」を算出し、カルボニル化の抑制評価を行った。
なお、上記カルボニル化度の評価は、詳しくは、以下の「毛髪溶液調製」、「標識」、「回収」、及び「測定」の手順により行ったものである。
毛髪溶液調製
DL−ジチオスレイトールが50mM、ウレアが8M、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩が50mMであるpH7.5の水溶液を調製した。この水溶液50mlに、細断した毛束0.2gを浸漬してから、50℃、2日間の条件で水溶液を振とうさせた。その後、水溶液の上澄み液を取り出し、市販の総タンパク質定量キットを使用して、毛髪から抽出されたケラチンが40μg/lである毛髪溶液(I)を調製した。
標識
20μMのフルオレセイン−5−チオセミカルバジドを、溶液(I)に対して等容量加えた。この後、溶液(I)を暗所内にて室温で1時間振盪させた。
回収
上記標識手順を経た溶液(I)に9倍容量のアセトンを加えた後に、激しく撹拌してから暗所内で1時間放置した。次に、遠心を行って不溶化したケラチンを沈殿させてから、液相部を除去した。そして、ケラチンを含む固体部にアセトンを加え、上記同様、撹拌、遠心、液相部の除去を行ってから、ケラチンを回収した。
測定
上記の回収したケラチンに、300μlの50mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(pH7.5)を加えて溶液(II)を調製した。この溶液(II)の蛍光測定を、コロナ電気社製「マイクロプレートリーダSH−9000」を使用して行い、蛍光強度の値を得た。このときの測定条件は、励起波長:485〜495nm、測定蛍光波長:538nm、ホトマル電圧:High設定、半値幅:12nm、測定感度:X1とした。
上記蛍光測定で得られた値(蛍光強度)の平均値を、カルボニル化の抑制評価のために使用する値とした。その平均値は、5名から採取した毛束の平均値であり、各毛束の蛍光強度は、毛髪溶液調整で得られた溶液(I)から3回採取し、測定した蛍光強度の平均とした。
下記表1に、カルボニル化の抑制評価の結果を示す。表1において、「カルボニル化の抑制」の数値が1未満であればカルボニル化が抑制されたことを意味し、ビサボロール又はグルコシルヘスペリジンにより、カルボニル化を抑制できたことを確認できる。
Figure 0006890479
(初期弾性率の評価1)
初期弾性率の測定は、次の通り行った。毛髪一本につき、20mmの長さでカットし、両端にテープを貼りつけた。その毛髪の毛径を測定した後、この毛髪試料を、蒸留水に終夜浸漬した。その後、初期弾性率をTENSILON YTM−II−20(ORIENTEC社製)を用いて、2mm/minの速度で延伸したときの応力を測定し、得られたデータを解析プログラム(X軸を延伸率、Y軸を応力としたときの初期の傾き、いわゆるフックの傾きを算出)を使って求めた。
上記初期弾性率の測定対象は、1名から採取した毛髪であり、毛髪処理1a、1b、2a又は2bで処理した毛髪と、未処理の毛髪である。また、初期弾性率の評価1においては、10本の初期弾性率の平均値を算出し、評価した。
下記表2に、初期弾性率の測定結果を示す。毛髪処理1a及び1bと未処理と対比した場合、ビサボロールを配合した毛髪用組成物を使用した毛髪処理1aは、その配合がない毛髪処理1bよりも初期弾性率の低下が抑制されていたことを確認できる。これは、ビサボロールによるカルボニル化の抑制と、相関する。
Figure 0006890479
下記表3に、初期弾性率の測定結果を示す。毛髪処理2a及び2bと未処理と対比した場合、グルコシルヘスペリジンを配合した毛髪用組成物を使用した毛髪処理2aは、その配合がない毛髪処理2bよりも初期弾性率の低下が抑制されていたことを確認できる。これは、グルコシルヘスペリジンによるカルボニル化の抑制と、相関する。
Figure 0006890479
(初期弾性率の評価2)
毛髪処理3a〜3dの処理を行った処理毛髪及び未処理の毛髪の初期弾性率を、上記「初期弾性率の評価1」と同様にして、測定し、平均値を算出した。そして、初期弾性率の維持率を「初期弾性率の維持率(%)=(処理毛髪の初期弾性率)/(未処理毛髪の初期弾性率)×100」に基づき算出した。
下記表4に、初期弾性率の維持率を示す。毛髪処理3a及び3bと、毛髪処理3dとを対比した場合、ビサボロール又はグルコシルヘスペリジンを配合した毛髪用組成物を使用した毛髪処理3a、3bは、その使用がない毛髪処理3dよりも初期弾性率の維持率が高かったことを確認できる。これは、ビサボロール又はグルコシルヘスペリジンによるカルボニル化の抑制と相関すると考えられる。
また、毛髪処理3a及び3bと、毛髪処理3cとを対比した場合、毛髪用組成物1、2の併用した毛髪処理3cは、一方の組成物のみを使用した毛髪処理3a及び3bよりも初期弾性率の維持率が高かったことを確認できる。これは、ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンの併用が、カルボニル化の抑制に特に有意になると考えられる。
Figure 0006890479

Claims (7)

  1. ビサボロール及びグルコシルヘスペリジンが配合されたことを特徴とする毛髪用組成物。
  2. 毛髪に塗布後、洗い流さずに使用される請求項1に記載の毛髪用組成物。
  3. 熱又は紫外線による毛髪のカルボニル化を抑制するために使用される請求項1又は2に記載の毛髪用組成物。
  4. 前記熱の熱源が、ヘアドライヤー又はヘアアイロンである請求項3に記載の毛髪用組成物。
  5. ビサボロールの配合量が0.02質量%以上、グルコシルヘスペリジンの配合量が0.00005質量%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪用組成物。
  6. 初期弾性率の低下を抑制するために使用される請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪用組成物を使用することを特徴とする毛髪処理方法。
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