JP6889119B2 - 環境試験装置、空調装置及び空調方法 - Google Patents

環境試験装置、空調装置及び空調方法 Download PDF

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Description

本発明は、試験室内を特定の温度に調節し、被試験物を高温環境や低温環境にさらすことができる環境試験装置に関するものである。
また本発明は、空間内の温度を極低温に低下させる空調装置及び空調方法に関するものである。
製品や部品等の性能や耐久性を調べる試験として、環境試験が知られている。環境試験は、環境試験装置と称される設備を使用して実施される場合がある。環境試験装置は、例えば高温環境や、低温環境、高湿度環境等を試験室内に人工的に作り出すものである。
環境試験装置には、例えば摂氏200度から摂氏マイナス180度という様に試験室内の温度を広範囲に変更できるものがある。
また試験室内に被試験物を入れた状態で、高温環境から極低温環境に変化させたり、極低温環境から高温環境に変化させて試験を行う場合もある。
ところで低温環境を作るには、特許文献1に記載の様に、一般に冷凍サイクルを構成する冷却装置(以下 冷凍サイクル式冷却装置と称する)が使用される。
ここで冷凍サイクル式冷却装置とは、圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器が環状に配管接続され、その内部に相変化する冷媒が内蔵されたものである。
冷凍サイクル式冷却装置においては、圧縮機で気体状の冷媒が圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなる。冷媒ガスは、凝縮器に入り、熱を奪われて液化する。さらに液化した冷媒は、膨張手段を通過して蒸発器内に入り、蒸発器内で気化して気化熱を奪う。その結果、蒸発器の表面温度が低下する。蒸発器内で気化した冷媒は、圧縮機に戻って再度圧縮される。
冷凍サイクル式冷却装置は、内部の冷媒が、圧縮、凝縮、膨張、蒸発を繰り返す冷凍サイクルを構成し、低温を作る装置である。
しかしながら冷凍サイクル式冷却装置は、つくり出す環境が低温になるに従って効率が低下し、マイナス摂氏180度という様な極低温環境をつくり出すには不向きである。
そのため、極低温環境を形成させる場合には、液化ガスを利用する冷却装置(以下 液化ガス式冷却装置と称する)が採用される場合がある。
ここで液化ガス式冷却装置とは、液化窒素や液化炭酸ガス等の様に、常温では気体であるが、圧縮されて冷却され、液化したガスを使用する冷却方式である。液化ガス式冷却装置は、試験室内や、熱交換器に液化ガスを供給し、試験室内や熱交換器内でガスを気化させ、その気化熱によって周囲の温度を低下させる。
例えば液化窒素の大気中における沸点はマイナス196度であるから、試験室内や熱交換器の温度をマイナス180度程度の極低温に至らせることができる。
液化ガス式冷却装置を利用した環境試験装置が特許文献2に開示されている。特許文献2に開示された環境試験装置は、冷凍サイクル式冷却装置を有し、補助冷却装置として液化ガス式冷却装置が利用されている。
特許文献2では、試料を急速に冷却する際に液化ガスが試験槽に供給される。なお特許文献2には、冷凍サイクル式冷却装置による冷却と、液化ガス式冷却装置による冷却を切り換えるという思想は開示されていない。
特開2016−188755公報 特公平6−40052号公報
従来技術においては、高温環境や常温環境から極低温環境に温度低下する際には、最初から液化ガス式冷却装置によって冷却が行われる。
従来技術の方策によると、液化窒素等の液化ガスの消費量が多いという問題がある。
また液化ガスによる冷却は、一般に温度降下速度が早く、温度を降下させる速度を制御しにくいという不満もある。
本発明は従来技術の上記した問題点に注目し、試験室等の温度を極低温にまで低下させることが可能であり、且つ液化ガスの消費量の低減が可能であり、さらに温度の降下速度の制御が容易な環境試験装置、空調装置及び空調方法を提供することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための発明は、被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていることを特徴の一つとする環境試験装置である。
請求項1に記載の発明は、被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、当該中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴とする環境試験装置である。
本発明の環境試験装置では、冷却開始初期には、冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる。冷却開始初期では、原則的に液化ガス式冷却手段は停止しているので、液化ガスの消費量は少ない。また冷凍サイクル式冷却手段は、温度低下勾配が液化ガス式冷却手段に比べて緩やかであり、且つ冷却速度を制御しやすい。
試験室内の温度が低下して行くと、冷凍サイクル式冷却手段の冷却効率が低下していく。本発明では、温度降下動作の後期では、液化ガス式冷却手段によって冷却が行われる。そのため試験室の温度を円滑に極低温まで低下させることができる。
請求項1に記載の発明は、被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、当該中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴とする環境試験装置である。
請求項に記載の発明は、前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴の一つとする。
温度降下動作の中間期は、冷凍サイクル式冷却手段の効率が低下する傾向となる。本発明の環境試験装置では、温度降下動作の中間期においては、冷凍サイクル式冷却手段と、液化ガス式冷却手段を併用し、液化ガス式冷却手段によって冷凍サイクル式冷却手段の能力不足を補う。
また液化ガス式冷却手段を起動した直後は、動作が不安定である場合があり、冷凍サイクル式冷却手段と併用することにより、液化ガス式冷却手段の不安定さが補われる。
請求項に記載の発明は、液化ガス式冷却手段は、試験室に連通する空間及び/又は試験室に連通する空間に置かれた熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給して前記空間又は前記熱交換器内で液化冷却ガスを気化させるものであり、前記空間又は前記熱交換器内に液体状態の液化冷却ガスが安定して供給される状態となった後に、前記中間期冷却工程から前記後期冷却工程に切り換えられることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置である。
液化ガス式冷却手段は、試験室に連通する空間や熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給し、前記した空間内や熱交換器内で、液化冷却ガスを気化させて気化熱を奪うことによって周囲を冷却するものである。
しかしながら、液化ガス式冷却手段は、起動初期に気体又は気体混じりの液化冷却ガスが熱交換器等に導入される場合がある。
この理由は、液化ガス式冷却手段を停止している間に、配管の途中等で、液化ガスの一部が気化することがあり、起動初期においては、配管の途中等で気化したガスが熱交換器等に導入されてしまうためである。
配管内のガスが排出されてしまえば、その後は液体状態を維持した液化ガスが熱交換器等に導入されるので、液化ガス式冷却手段の動作は安定する。
本発明は、この現象に注目したものであり、空間又は熱交換器内に液体状態の液化冷却ガスが安定して供給される状態となった後に、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り換えられる。
請求項3に記載の発明は、被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、前記液化ガス式冷却手段は、前記試験室に連通する空間に置かれた熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給するものであり、当該熱交換器内で気化したガスは、前記熱交換器から前記試験室に連通する空間内又は外に排出されることを特徴とする環境試験装置である。
請求項4に記載の発明は、被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記初期冷却工程の後であって、前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程と、に分かれていることを特徴とする環境試験装置である。
請求項に記載の発明は、試験室内の温度を基準として、前記冷却工程が切り換えられることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明によると、冷却工程を切り換えるタイミングが明確となり、制御しやすい。
請求項に記載の発明は、前記温度調整手段は加熱手段を有し、温度降下動作の際に加熱手段を駆動して試験室内の温度降下速度を調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置である。
冷凍サイクル式冷却手段は、冷却量を制御することが可能であるけれども、その反応速度は遅い。液化ガス式冷却手段についても冷却量を制御することが可能であるけれども、その反応速度はさらに遅い。
これに対して加熱手段は反応速度が早い。本発明では、温度降下動作の際に加熱手段を補助的に駆動し、試験室内の温度降下速度を調整している。
請求項に記載の発明は、目標とする温度降下曲線があり、前記試験室内の温度変化が前記温度降下曲線に沿うように、前記温度調整手段が制御されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明によると、目標とする温度降下曲線に沿って、試験室内の温度を変化させることができる。
化ガス式冷却手段は、試験室に連通する空間に置かれた熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給するものであり、当該熱交換器内で気化したガスは、前記熱交換器から試験室に連通する空間内又は外に排出されることが望ましい。
液化冷却ガスは、熱交換器内で気化するので、液相から気相に相変化し、その際の潜熱(気化熱)が消費される。
しかしながら、気化した直後のガスは低温であり、低温の顕熱(冷熱)を有しており、冷却能力が残っている。
気化したガスを試験室に連通する空間に排出すると、顕熱によって試験室内の温度を低下させることができ、ガスに残存する冷却能力を有効に利用することができる。
しかしその反面、試験室等に外部から気体が追加されることとなり、試験室を含む空間内の圧力が上昇してしまうという場合がある。
一方、気化したガスを外部に排出すると、顕熱を有効利用することはできないが、試験室を含む空間内の圧力が上昇することを抑制することができる。
請求項8に記載の発明は、空間内の温度を調整する空調装置において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記空間内の温度を高温状態または常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていることを特徴の一つとする空調装置である。
請求項8に記載の発明は、空間内の温度を調整する空調装置において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記空間内の温度を高温状態または常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、当該中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴とする空調装置である。
請求項9に記載の発明は、空間内の温度を調整する空調装置において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、前記空間内の温度を高温状態または常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記初期冷却工程の後であって、前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていることを特徴とする空調装置である。
本発明の空調装置によると、空間内の温度を円滑に極低温まで低下させることができる。
請求項10に記載の発明は、空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させる空調方法において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を使用し、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分けて、前記空間内の温度を目標温度に至らせることを特徴の一つとする空調方法である。
請求項10に記載の発明は、空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させる空調方法において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を使用し、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程と、前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間の中間期冷却工程であって、前記冷凍サイクル式冷却手段と前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させる前記中間期冷却工程と、に分けて、前記空間内の温度を目標温度に至らせることを特徴とする空調方法である。
請求項11に記載の発明は、空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させる空調方法において、冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を使用し、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記初期冷却工程の後であって前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程と、に分けて、前記空間内の温度を目標温度に至らせることを特徴とする空調方法である。
「極低温」とは冷凍サイクル式冷却手段だけで到達させることが困難であったり、到達するのに過大な時間を要したり、経済的に不合理が生じる温度領域である。「極低温」とは、常識的には、マイナス70度以下やマイナス100度以下という様な温度領域である。
本発明の空調方法によると、空間内の温度を円滑に極低温まで低下させることができる。
本発明の環境試験装置、空調装置及び空調方法によると、試験室等の温度を極低温にまで低下させることが可能である。また本発明によると、液化ガスの消費量の低減が可能であり、さらに温度の低下速度の制御が容易である。
本発明の実施形態の環境試験装置の概念図である。 本発明の実施形態の環境試験装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の環境試験装置の概念図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の概念図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の概念図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の概念図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の環境試験装置1は、断熱チャンバーたる試験室5内に所望の環境を作ることができる装置である。
環境試験装置1の本体部は、図1に示すように断熱壁2によって覆われた断熱槽3を有している。そして当該断熱槽3の一部に試験室5が形成されている。試験室5は、被試験物を設置する空間である。試験室5には開閉扉36が設けられている。
試験室5の天面には、開閉ダンパー13が設けられている。開閉ダンパー13は、試験室5にヒンジ17を介して外付けされており、試験室5の圧力が上昇すると、開いて試験室5内の圧力を大気圧に戻す。開閉ダンパー13は内圧を逃がす逆止弁であり、試験室5側から外側に向かう空気の流れを許容するが、外部から試験室5への空気の流れは阻止される。
環境試験装置1は、さらに空調機器(空調装置)10と送風機(送風手段)11を備えている。空調機器10は、冷凍サイクル式冷却装置6、液化ガス式冷却装置7、及び加熱ヒータ(加熱手段)8によって構成されている。本実施形態では、冷凍サイクル式冷却装置6、液化ガス式冷却装置7、及び加熱ヒータ8が温度調整手段として機能する。
冷凍サイクル式冷却装置6は、気・液間で相変化する冷媒が流れる冷媒循環回路20を備えている。冷媒循環回路20は、相変化する冷媒を圧縮して凝縮し、これを蒸発させて冷却する一連の冷凍サイクルを実行するもので、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、蒸発器25と、それらの機器を環状に接続する冷媒循環配管26を備えた冷凍機である。
膨張弁23は電子式の膨張弁であり、開度を調整可能なものである。膨張弁23は制御装置30からの信号電圧に応じて開度が変わる。
液化ガス式冷却装置7は、液化ガスボンベ31と、制御弁32、ノズル33及びこれらを接続する配管35によって構成されている。
本実施形態では、液体窒素が充填された液化ガスボンベ31が採用されている。制御弁32は、開度を調整可能なものである。制御弁32は、制御装置30からの信号電圧に応じて開度が変わる。
配管35は、真空断熱配管、或いは断熱施工された配管であり、断熱性が優れている。
加熱ヒータ8は、公知の電気ヒータである。
環境試験装置1には、試験室5と環状に連通する空調通風路15があり、当該空調通風路15に前記した空調機器10と送風機11が内蔵されている。
詳細には、空調通風路15に、冷凍サイクル式冷却装置6の蒸発器25と、液化ガス式冷却装置7のノズル33と、加熱ヒータ8が配されている。
液化ガス式冷却装置7の液化ガスボンベ31と制御弁32は、断熱槽3の外にあり、配管35によって液化ガスボンベ31と制御弁32及びノズル33が直列的に接続されている。
空調通風路15は、断熱槽3の一部に形成され、空気吹き出し部16と空気導入部18の2箇所で試験室5と連通している。
そのため送風機11を起動すると、試験室5内の空気が空気導入部18から空調通風路15内に導入される。そして空調通風路15が通風状態となり、空調機器10に空気が接触して熱交換や温度調整がなされ、空気吹き出し部16から試験室5内に調整後の空気が吹き出される。
また空調通風路15の空気吹き出し部16の近傍に、温度センサー12が設けられている。
環境試験装置1を使用する際には、送風機11を運転して空調通風路15内を通風状態とし、温度センサー12の検出値が、設定環境の温度に近づく様に空調機器10の温度調整手段を制御する。
本実施形態では、温度センサー12の検出値が、制御装置30に入力されている。また制御装置30から冷凍サイクル式冷却装置6の膨張弁23と、液化ガス式冷却装置7の制御弁32に制御信号が送信される。同様に、加熱ヒータ8にも制御装置30から制御信号が送信される。
膨張弁23、制御弁32及び加熱ヒータ8は、制御装置30によってP.I.D制御される。
この様に、本実施形態では、試験室5内の気温が、設定温度に近づく様に冷凍サイクル式冷却装置6の膨張弁23と、液化ガス式冷却装置7の制御弁32と、加熱ヒータ8が制御される。
本実施形態の環境試験装置1は、熱サイクル試験を行うものであり、試験室5内の温度を高温状態にして一定時間の間それを維持した後、極低温状態に変化させ、被試験物に熱ストレスを与えるものである。
具体的には、試験室5内に摂氏200度程度の高温環境を作って被試験物を高温環境にさらす。その後、試験室5内の温度を一定の温度降下速度で低下させてマイナス180度の極低温に至らせる。その後、再度、試験室5内を高温環境に戻し、この一連の工程を複数回、繰り返す。
本実施形態の環境試験装置1では、試験室5内の温度を高温状態から低下させる際に、特徴的な制御方法が採用されている。
本実施形態の環境試験装置1では、高温環境から極低温環境に至らしめる工程が、大きく3工程に分かれ、それぞれ使用する機器が相違する。本実施形態では、試験室5内の現状の温度を基準として、冷却工程が初期冷却工程、中間期冷却工程及び後期冷却工程の3段階に切り換えられる。
本実施形態の環境試験装置1が採用する空調方法は、冷凍サイクル式冷却手段と液化ガス式冷却手段を使用して、空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させるものであり、冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、冷凍サイクル式冷却手段と液化ガス冷却手段によって温度を低下させる中間期冷却工程と、液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分けて、空間内の温度を目標温度に至らせるものである。
本実施形態では、初期冷却工程から中間期冷却工程に切り替わる第一基準温度を0度としている。また中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替わる第二基準温度をマイナス20度としている。
本実施形態では、高温または常温から中低温に至る間が、初期冷却工程である。限定するものではないが、本実施形態では、高温状態から摂氏0度に至るまでが初期冷却工程であり、冷凍サイクル式冷却装置6によって温度降下させる。初期冷却工程においては、液化ガス式冷却装置7は使用しない。初期冷却工程では、加熱ヒータ8を使用して温度補正することができる。
また摂氏0度からマイナス20度に至るまでが中間期冷却工程であり、冷凍サイクル式冷却装置6と液化ガス式冷却装置7を併用して温度降下させる。中間期冷却工程では、加熱ヒータ8を使用して温度補正することができる。
マイナス20度から設定した低温目標温度(マイナス180度)に至るまでが後期冷却工程であり、液化ガス式冷却装置7を使用して温度降下させる。後期冷却工程では、冷凍サイクル式冷却装置6は停止されていて使用しない。後期冷却工程では、加熱ヒータ8を使用して温度補正することができる。
以下、試験室5内の温度を高温状態から低下させる温度降下動作について、図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
前記した様に、環境試験装置1は、熱サイクル試験を行うものであり、試験室5内の温度を高温状態にした後、極低温状態に変化させる。
図2のフローチャートに従うと、ステップ1で高温試験が実施されている。高温試験中は、試験室5の設定温度が摂氏200度の高温である。なお高温試験中は、冷凍サイクル式冷却装置6と液化ガス式冷却装置7は停止している。
そしてステップ2で、高温試験の終了を待つ。ステップ2で高温試験が終了したことが確認されると、ステップ3に移行し、低温試験が開始される。即ち、試験室5の設定温度が、マイナス180度に変更される。
なおステップ3から初期冷却工程が開始される。
ステップ4では、冷凍サイクル式冷却装置6が起動される。液化ガス式冷却装置7は停止状態を維持している。
冷凍サイクル式冷却装置6が起動されて圧縮機21が起動し、冷媒が、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、蒸発器25の間を循環し、蒸発器25の表面温度が低下する。
制御装置30は、所定の温度降下速度で試験室5内の温度が低下する様に、膨張弁23の開度をP.I.D制御する。
より早く温度低下させたい場合には、膨張弁23の開度を開き、遅く温度低下させたい場合には、膨張弁23の開度を小さくする。
制御装置30は、常時、温度センサー12の検出値から試験室5内の温度を監視し、刻々の温度降下勾配を演算している。そして温度降下勾配が予定よりも小さい場合には、膨張弁23の開度を開いて温度降下勾配を大きくし、温度降下勾配が予定よりも大きい場合には、膨張弁23の開度を小さくして温度降下勾配を小さくする。この際、加熱ヒータ8を併用して温度調整することができる。
この様にして、試験室5内の温度変化が目標の温度低下曲線に沿うように、温度調整手段が制御される。
前記した様に、制御装置30は試験室5内の温度を監視し、試験室5内の温度が、第一基準温度たる摂氏0度になるのを待つ。
なお試験室5内の温度が、第一基準温度たる摂氏0度になるまでの間は、冷凍サイクル式冷却装置6のみによって温度降下動作が実行され、液化ガス式冷却装置7の制御弁32は閉じられている。
初期冷却工程では、試験室5内の温度は、冷凍サイクル式冷却装置6のみによって次第に低下していく。
ステップ5で試験室5内の温度が第一基準温度に到達したことが確認されると、ステップ6に移行し、温度降下動作を行う際の工程が、冷凍サイクル式冷却装置6のみによって温度低下させる初期冷却工程から、冷凍サイクル式冷却装置6と液化ガス式冷却装置7を併用する中間期冷却工程に切り替わる。
ステップ6では、液化ガス式冷却装置7を起動する。具体的には、液化ガス式冷却装置7の制御弁32を開き、液化ガスボンベ31の液体窒素をノズル33から断熱槽3内に供給する。
液体窒素は、空調通風路15内で気化し、気化熱によって周囲の温度を低下させる。
液体窒素が気化することによって、試験室5内の気圧が上昇傾向となるが、その際には開閉ダンパー13が開いて中の気体を排出し、試験室5内の圧力を大気圧に保つ。
液化ガス式冷却装置7の制御弁32は、P.I.D.制御され、温度勾配に応じて開度が調整されるが、実際にノズル33から放出される初期の窒素の重量流量は安定しない。
即ち、液化ガスボンベ31からノズル33に至る配管35は、真空断熱配管、或いは断熱施工された配管であり、断熱性が優れているものの、ある程度の熱は配管35内に伝わり、配管35内で窒素が気化している。
また前工程たる初期冷却工程においては、液化ガス式冷却装置7の制御弁32が閉じられており、液化ガス式冷却装置7の配管35内に流体の流れはない。そのため配管35内で気化した窒素は、配管35内に止まっており、配管35内は、気体窒素と液体窒素が入り交じった状態となっている。
そのため制御弁32を開いた直後は、主に気体状態の窒素がノズル33から放出され、窒素の重量流量は少ない。
しばらく時間が経過すると、気体と液体が入り交じった状態の窒素がノズル33から放出される。
さらにしばらく時間が経過すると、気体が全て排出し終わり、液体状態の窒素だけがノズル33から放出される。その後は、窒素の重量流量が安定する。
中間期冷却工程においても、制御装置30は、常時、温度センサー12の検出値から試験室5内の温度を監視し、刻々の温度降下勾配を演算している。そして温度降下勾配が予定よりも小さい場合には、制御弁32の開度を開いて供給される液体窒素の量を増やして温度降下勾配を大きくし、温度降下勾配が予定よりも大きい場合には、制御弁32の開度を小さくして液体窒素の量を絞る。
しかしながら、前記した様に、中間期冷却工程においては、実際にノズル33から放出される窒素の重量流量は安定せず、液化ガス式冷却装置7のみに頼っては、温度降下勾配を制御することが困難である場合もある。
これに対して、本実施形態では、冷凍サイクル式冷却装置6も運転されており、膨張弁23の開度も制御されているから、液化ガス式冷却装置7の動作が不安定であっても、冷凍サイクル式冷却装置6の動作によってある程度補正される。
さらに、加熱ヒータ8を併用して温度調整することができる。
中間期冷却工程においては、この様にして、試験室5内の温度変化が目標の温度降下曲線に沿うように、温度調整手段が制御される。
試験室5内の温度は、液化ガス式冷却装置7及び冷凍サイクル式冷却装置6によって次第に低下していく。
ただし、冷凍サイクル式冷却装置6の効率は、試験室5の温度が低下するにつれて下がってゆき、遂には試験室5の温度低下に寄与することができない状態となる。
またこの間に、液化ガス式冷却装置7の動作が安定する。
ステップ7で試験室5内の温度が第二基準温度に到達したことが確認されると、ステップ8に移行し、温度降下動作を行う際の工程が、冷凍サイクル式冷却装置6と液化ガス式冷却装置7を併用する中間期冷却工程から、液化ガス式冷却装置7だけによって温度低下させる後期冷却工程に切り替わる。後期冷却工程では、冷凍サイクル式冷却装置6が停止される。
試験室5内の温度は、液化ガス式冷却装置7のみによってさらに低下していく。また加熱ヒータ8を併用して温度調整することができる。
後期冷却工程においては、この様にして、試験室5内の温度変化が目標の温度降下曲線に沿うように、温度調整手段が制御される。
試験室5内の温度がさらに低下し、極低温の目標温度に達すると、ステップ10に移行し、それ以後は、安定運転が実行される。
安定運転では、液化ガス式冷却装置7の制御弁32と、加熱ヒータ8が、P.I.D制御され、試験室5内の温度が目標温度に保たれる。
そして一定時間の間、安定運転が継続され、ステップ11に移行して低温試験が終了する。その後は、ステップ1に戻り、高温試験が再度行われる。
以上説明した実施形態では、試験室5内の温度を基準として、冷却工程を切り替えた。上記した実施形態では、初期冷却工程から中間期冷却工程に切り替わる第一基準温度を0度とし、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替わる第二基準温度をマイナス20度とした。
冷却工程を切り換える基準温度は、冷凍サイクル式冷却装置6の冷却可能温度を基準として決定することが望ましい。
冷凍サイクル式冷却装置6が、より低い温度まで冷却可能であるならば、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替わる基準温度をマイナス20度よりも下にすることが望ましい。
逆に、冷凍サイクル式冷却装置6が冷却できる限界温度が高ければ、基準温度をより高い温度に設定することが望ましい。
また上記した実施形態では、温度を基準として冷却工程を切り替えたが、これに代わって、あるいはこれに加えて、液化ガス式冷却装置7の動作が安定したことを条件として中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替えてもよい。
液化ガス式冷却装置7の制御弁32は、制御装置30の信号によって開度が調整されるが、液化ガス式冷却装置7の配管35内に気体が残存している場合は、制御弁32の開閉動作が頻繁に起こる。これに対して配管35から気体が抜けると、制御弁32の動作が緩やかとなる。
そこで、制御弁32の動作が緩やかになったことを条件として、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替えてもよい。
また試験室5内の温度が一定以下であり、且つ制御弁32の動作が緩やかになったことを条件として、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替えてもよい。
また液化ガス式冷却装置7の配管35から気体が抜ける時間を想定し、その時間が経過したことを条件として、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替えてもよい。
冷凍サイクル式冷却装置6の冷却可能温度の近傍で中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替えることとし、初期冷却工程から中間期冷却工程の切り替えは、液化ガス式冷却装置7が安定するのに要する時間や、その間に予想される温度変化を勘案し、中間期冷却工程から後期冷却工程に切り替える時期から逆算して決定してもよい。
以上説明した実施形態では、液化ガス式冷却装置7は、液体窒素をノズル33から直接的に空調通風路15に放出するが、図3に示す環境試験装置40の様に、液体窒素の受け皿41を設け、当該受け皿41に液体窒素を溜めてから蒸発させてもよい。
図3に示す環境試験装置40は、先の実施形態と共通する部材が多いので、共通する部材に、同一の番号を付して、重複した説明を省略する。図4以下の実施形態についても同様である。
また図4に示す環境試験装置43の様に、空調通風路15内に熱交換器45を設置し、熱交換器45に液体窒素を供給してもよい。熱交換器45の位置は、試験室5内であってもよい。
本実施形態によると、液体窒素と断熱槽3内の空気との間の実質的な接触面積を大きくすることができ、液化ガス式冷却装置7の冷却能力が向上する。
図4に示す環境試験装置43では、熱交換器45内で気化した窒素は、断熱槽3の中に排気される。
そのため窒素の顕熱も有効に利用することができる。
図4に示す環境試験装置46では、熱交換器45内で気化した窒素を断熱槽3内に排気したが、熱交換器45内で気化した窒素を断熱槽3の外に排気するようにしてもよい。
本実施形態によると、窒素の顕熱を有効利用することはできないが、試験室5内の圧力を上昇させにくいと言う利点がある。
なお、本環境試験装置1、40、43は、試験室5内の温度が大幅に変化するので、空気の膨張・収縮による容積変化は避けられない。
図5に示す環境試験装置46では、試験室5内の圧力を検知する圧力センサー50を設け、さらに熱交換器45の排気管51を分岐して、断熱槽3に戻る調圧配管52が設けられている。調圧配管52には、開閉弁55が介在されており、試験室5内の圧力が低下すると、開閉弁55を開き、窒素の一部を断熱槽3に導入して試験室5内の圧力変化を抑制する。
さらに、試験室5内の圧力変化を抑制する方策として、図6に示す環境試験装置53の様に、試験室5と連通する袋体部56を取り付けてもよい。
袋体部56は、容易に形状を変化することができるものであり、内部に空気が入っている。
試験室5の温度が上昇して内部の空気が膨張したり、導入された窒素によって試験室5内の圧力が上昇傾向となった場合には、試験室5内の空気が袋体部56の中に入り、試験室5の容積を実質的に大きくして試験室5内の圧力上昇を抑制する。
逆に、試験室5の温度が降下して内部の空気が収縮すると、袋体部56が縮んで袋体部56内の空気が試験室5に流れ、試験室5内の圧力降下を抑制する。
以上説明した実施形態では、冷凍サイクル式冷却装置6は、膨張弁23の開度を調節することによって冷却能力を制御したが、圧縮機21の回転数をインバータ制御する等によって変更し、冷却能力を制御してもよい。
実施形態で例示した熱サイクル試験では、高温状態と低温状態を繰り返したが。その間に常温状態を挟んでもよい。
また高温試験を省いて常温環境から低温環境に変化させたり、常温環境から極低温に変化させてもよい。さらには低温環境から極低温環境に変化させる試験を行ってもよい。
この様に、高温・低温の熱サイクル試験ではなく、常温・低温や低温・極低温の熱サイクル試験を行うものであってもよい。
実施形態で例示した熱サイクル試験は、最初に高温試験を行ったが、最初に低温試験を実施してもよい。
空調機器(空調装置)10は、環境試験装置の試験室の温度を円滑に極低温まで低下させることを目的として開発されたものであるが、他の用途に使用してもよい。
空調方法についても同様であり、他の用途に使用してもよい。
1、40、43、46、53 環境試験装置
5 試験室
6 冷凍サイクル式冷却装置
7 液化ガス式冷却装置
8 加熱ヒータ(加熱手段)
10 空調機器
11 送風機(送風手段)
13 開閉ダンパー
21 圧縮機
22 凝縮器
23 膨張弁
25 蒸発器
30 制御装置
31 液化ガスボンベ
32 制御弁
33 ノズル
35 配管
56 袋体部

Claims (11)

  1. 被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、
    前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、
    前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、
    前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、当該中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴とする環境試験装置。
  2. 前記液化ガス式冷却手段は、前記試験室に連通する空間及び/又は前記試験室に連通する空間に置かれた熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給して前記空間又は前記熱交換器内で当該液化冷却ガスを気化させるものであり、
    前記空間又は前記熱交換器内に液体状態の液化冷却ガスが安定して供給される状態となった後に、前記中間期冷却工程から前記後期冷却工程に切り換えられることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
  3. 被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、
    前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、
    前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、
    前記液化ガス式冷却手段は、前記試験室に連通する空間に置かれた熱交換器に液体状態の液化冷却ガスを供給するものであり、当該熱交換器内で気化したガスは、前記熱交換器から前記試験室に連通する空間内又は外に排出されることを特徴とする環境試験装置。
  4. 被試験物を配置する試験室と、前記試験室内の温度を調整する温度調整手段を有する環境試験装置において、
    前記温度調整手段は冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、
    前記試験室内の温度を高温状態又は常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、
    前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、
    前記初期冷却工程の後であって、前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程と、に分かれていることを特徴とする環境試験装置。
  5. 前記試験室内の温度を基準として、前記冷却工程が切り換えられることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置。
  6. 前記温度調整手段は加熱手段を有し、温度降下動作の際に当該加熱手段を駆動して前記試験室内の温度降下速度を調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置。
  7. 目標とする温度降下曲線があり、前記試験室内の温度変化が前記温度降下曲線に沿うように、前記温度調整手段が制御されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置。
  8. 空間内の温度を調整する空調装置において、
    冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、
    前記空間内の温度を高温状態または常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていて、
    前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間に中間期冷却工程があり、当該中間期冷却工程においては、前記冷凍サイクル式冷却手段と、前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させることを特徴とする空調装置。
  9. 空間内の温度を調整する空調装置において、
    冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を有し、
    前記空間内の温度を高温状態または常温状態から低下させる温度降下動作を行う際の工程が、
    前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、
    前記初期冷却工程の後であって、前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程に分かれていることを特徴とする空調装置。
  10. 空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させる空調方法において、
    冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を使用し、
    前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、
    記液化ガス式冷却手段によって温度を低下させる後期冷却工程と、
    前記初期冷却工程と前記後期冷却工程の間の中間期冷却工程であって、前記冷凍サイクル式冷却手段と前記液化ガス式冷却手段を併用して温度を低下させる前記中間期冷却工程と、に分けて、前記空間内の温度を目標温度に至らせることを特徴とする空調方法。
  11. 空間内の温度を高温状態または常温状態から極低温の目標温度に低下させる空調方法において、
    冷凍サイクルを構成して温度を低下させる冷凍サイクル式冷却手段と、液化冷却ガスによって温度を低下させる液化ガス式冷却手段を使用し、
    前記冷凍サイクル式冷却手段によって温度を低下させる初期冷却工程と、前記初期冷却工程の後であって前記液化ガス式冷却手段のみによって温度を低下させる後期冷却工程と、に分けて、前記空間内の温度を目標温度に至らせることを特徴とする空調方法。
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