JP6888610B2 - デジタル光受信機、及び、それを用いた光通信システム - Google Patents

デジタル光受信機、及び、それを用いた光通信システム Download PDF

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Description

本発明は、デジタル光受信機、及び、それを用いた光通信システムに関し、特にデジタルコヒーレント方式のデジタル光受信機、及び、それを用いた光通信システムに関する。
インターネットや映像配信等における広帯域マルチメディア通信サービスの爆発的な需要増加に伴い、長距離、大容量、かつ、高信頼な光ファイバ通信システムの導入が進んでいる。
光ファイバ通信システムでは、光伝送路である光ファイバの敷設コストの低減や光ファイバ1本当たりの伝送帯域利用効率の向上が重要である。そこで、近年デジタル光送受信機を用いたデジタルコヒーレント光通信技術が、注目を集めており、その重要性が増大している。
光通信システムにおいては、これまで広く一般的に適用されてきたOOK(On-Off Keying)等の変調方式を用いたアナログ光送受信機が利用されている。デジタルコヒーレント光送受信機では、伝送路で生じる波長分散や送受信機の不完全性等に起因する波形歪みを含む場合であっても、かかる歪みは送信側或いは受信側においてデジタル信号処理(DSP: digital signal processing)を行うことによって補償できる。
このような技術により、光通信装置の性能が向上し、また低コスト化等が実現可能になり、大容量基幹系光通信システムが広く普及しつつある。
特に、デジタル化のメリットを生かすことにより、アナログ処理では実現困難であったQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調等の多値変調技術が適用できるようになる。また、ナイキストフィルタリングを用いた信号帯域狭窄化による波長多重チャンネル数の拡大といった技術も適用できるようになる。これにより、伝送帯域利用効率が向上して、光ファイバ1本当たりの伝送容量を拡大できるようになる。
一方、このような多値変調技術やナイキストフィルタリング技術等のような高度な伝送方式が適用されるにつれて、信号波形がさらに複雑化し、高い信号精度が必要となっている。
このため、送信光変調器やコヒーレント検波受信器といった送受信機を構成するアナログフロントエンド部の特性劣化が、伝送特性により顕著に影響を及ぼすことがある。
図10は、デジタルコヒーレント光受信機の一般的な構成を示すブロック図である。図10のデジタルコヒーレント光受信機は、光電(O/E)変換部101、受信アナログフロントエンド部102、デジタル復調処理部105を含む。
光電(O/E)変換部101は、光入力信号と局発光信号(LO光:Local-Oscillator光)とをミキシングしてコヒーレント検波を行い、得られた4つの光信号(X偏波I/Q信号及びY偏波I/Q信号)をアナログ電気信号に変換する。
受信アナログフロントエンド部102は、この4つのアナログ電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する。受信アナログフロントエンド部102は、増幅器103と、アナログ/デジタル変換器(ADC: Analog-to-Digital Convertor)104とを含んで、構成される。増幅器103は、光/電気変換された各電気信号を信号処理するのに十分な振幅までそれぞれ増幅する。アナログ/デジタル変換器104は、増幅されたアナログ電気信号をデジタル信号にそれぞれ変換する。アナログ/デジタル変換器104を以下、A/D変換器104と記載する。デジタル復調処理部105は、線形性が補正されたデジタル信号を入力として信号を復調する。
上述したアナログフロントエンド部の特性劣化が伝送特性に大きく影響を及ぼす一例として、受信アナログフロントエンド部の線形性がある。これらの特性劣化が、理想的なコンスタレーション位置からのずれや変形といった歪をもたらすため、伝送特性が大きく劣化する。
図11(a)及び図11(b)はコンスタレーション歪の具体例を示す図で、図11(a)は理想状態のコンスタレーション、図11(b)は受信フロントエンド部の入出力伝達特性において線形性が劣化した場合のコンスタレーションを示す。なお、コンスタレーションとは、QPSKや16QAM等のデジタル直交変調方式における同相チャネル(Iチャネル)と直交チャネル(Qチャネル)の位相及び/又は振幅の組合せを示す信号点の配置を定めたものである。
このような受信アナログフロントエンド部の線形性劣化に対して、これまでは図12に示すように、受信デジタル信号処理部において、受信アナログフロントエンド部の伝達特性とは逆特性の演算処理を施すことにより、補償することが一般的であった。図12は、線形性を補正するための、背景技術のデジタル光受信機の構成図である。
図12に示されるデジタル光受信機は、図10のデジタル光受信機と同様に、光電(O/E)変換部101と、受信アナログフロントエンド部102と、デジタル復調処理部105と、を備える。図12に示されるデジタル光受信機はさらに、線形性補正部106と、線形性補正部のための制御回路107と、を備える。線形性補正部106は、4つのデジタル信号それぞれに任意の伝達特性を与えて、それぞれ線形性を補正する。制御回路107は、線形性補正部106の補正量(補正パラメータ)を制御する。
ここで、一例として受信アナログフロントエンド部102を構成する増幅器103の入出力伝達特性を図13(a)に示す。歪補正のための、受信アナログフロントエンド部102を構成する増幅器103の逆入出力伝達特性を図13(b)に示す。トランジスタより構成される増幅器は、図13(a)に示す通り破線で示す理想特性とは違い、僅かに曲線を描く入出力伝達特性を有している。
図12に示される背景技術によるデジタル光受信機は、線形性補正部106と、線形性補正部106を制御する制御回路107を設けて、受信アナログフロントエンド部の伝達特性とは逆特性の演算処理を施すことにより、線形性を補償する。図12の線形性補正部106において、上記受信アナログフロントエンド部102の入出力伝達特性とは逆の特性、すなわち、図13(b)に示すような補正関数を施すことにより、線形性を補正する。受信アナログフロントエンド部102の入出力伝達特性が静的かつ予め特性を測定するなどして既知の場合は、線形性を補正することが可能となる。
特許文献1はデジタル受信機に関するものであり、デジタル受信機を構成する光電変換器からのアナログ電気信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器に対する制御に関するものである。特許文献1では、A/D変換の際に判定基準として用いられる複数段階の識別レベルを識別レベル調整回路からの識別レベル制御信号に応じて設定することが、提案されている。
特許第5527832号公報 特開2016−208257号公報
しかしながら、図12に示される補償技術では、次のような課題がある。上記受信アナログフロントエンド部102を構成する増幅器103は一般的に、あらゆる入力信号強度に対して可変増幅動作を行いA/D変換器104の入力ダイナミックレンジに適合した一定振幅まで増幅する。これは、後段に接続されるA/D変換器104の分解能を最大限有効に活用するためである。つまり、上記受信アナログフロントエンド部102を構成する増幅器103は、入力信号強度に応じて増幅率が可変する。このとき、取り得るすべての増幅率に対して、増幅器103の入出力伝達特性が完全に線形であることが理想であるが、実際のトランジスタ増幅器などでは入出力伝達特性が僅かながら歪むばかりか、増幅率に応じてその歪み量が変動する。また、環境変動や経年劣化などによっても歪み量が変動する。
従って、光伝送の経路変化に伴う信号強度の変化や、環境変動による入出力伝達特性の変動によって、受信アナログフロントエンド部102の線形性劣化が動的に変動するため、背景技術では対応することが出来ない、という課題がある。
図12に示される背景技術の補償技術では、受信アナログフロントエンド部の伝達特性の静的な線形性劣化に対しては、光通信装置の立ち上げ時などに補償することにより対応することが可能である。
一方、動的な線形特性劣化に対しては、その都度、補償量を測定するために信号導通状態を一旦止めて、受信アナログフロントエンド部の伝達特性を測定し、逆補正をかけるといった手段が必要である。例えば、受信アナログフロントエンド部を構成する増幅器は、伝送経路や環境変動などが変化して入力信号パワーが変動しても、常に一定振幅まで線形増幅するための可変増幅回路が用いられる。可変増幅回路は、一般的に増幅率が変わると入出力伝達特性も変わるため、線形性の劣化度合いが変化する。従って、背景技術では信号導通状態を止めることなく、動的に変動する線形性劣化に対応することができない。つまり、背景技術では、信号導通状態を止めることなく、バックグラウンドで受信アナログフロントエンド部の線形性劣化をモニタし、補正を行うことが困難である。これは特許文献1においても、同様である。
本発明の目的は、適応的にアナログフロントエンド部の線形性を補正することのできるデジタル光受信機、デジタル光受信機の制御方法、デジタル光受信機を用いた光通信システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係るデジタル光受信機は、光信号をアナログ電気信号に変換して出力する光電変換部と、上記光電変換部からの上記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力するアナログフロントエンド部と、上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、補正されたデジタル電気信号を入力として信号を復調する復調処理部と、上記光電変換部が出力する上記アナログ電気信号にオフセット信号を与え、上記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、上記モニタ情報に基づき上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう上記線形性補正部を制御する制御部と、を含む。
本発明に係る光通信システムは、光信号をアナログ電気信号に変換して出力する光電変換部、上記光電変換部からの上記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力するアナログフロントエンド部、上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部、及び補正されたデジタル電気信号を入力として信号を復調する復調処理部を有するデジタル光受信機を含み、
上記光電変換部が出力する上記アナログ電気信号にオフセット信号を与え、上記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、上記モニタ情報に基づき上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう上記線形性補正部を制御する。
本発明に係るデジタル光受信機の制御方法は、アナログフロントエンド部と、上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、を含むデジタル光受信機の制御方法であって、
上記アナログフロントエンド部に入力される信号にオフセット信号を与え、上記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、上記モニタ情報に基づき上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう上記線形性補正部を制御する。
本発明に係るデジタル光受信機の制御プログラムは、アナログフロントエンド部と、上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、を含むデジタル光受信機の制御プログラムであって、
コンピュータに、
上記アナログフロントエンド部に入力される信号にオフセット信号を与える処理と、上記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得る処理と、上記モニタ情報に基づき上記アナログフロントエンド部からの上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう上記線形性補正部を制御する処理とを実行させる。
本発明によれば、適応的にアナログフロントエンド部の線形性を補正することのできるデジタル光受信機を提供することができる。
(a)は、本発明の最上位概念の実施形態によるデジタル光受信機の構成図であり、(b)は(a)のデジタル光受信機を含む光通信システムである。 本発明の第1実施形態に係るデジタル光受信機の構成図である。 (a)〜(f)は、本発明の第1実施形態における理想状態の動作を示す動作説明図である。 (a)〜(f)は、本発明の第1実施形態における線形性劣化を含んだ状態の動作を示す動作説明図である。 (a)〜(d)は、本発明の第1実施形態における線形性補正のタイミングチャートである。 (a)及び(b)は、本発明の第1実施形態における線形性補正部の具体例な動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るデジタル光受信機における線形性補正部の具体例な動作を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係るデジタル光受信機の構成図である。 (a)は本発明のその他の実施形態に係るデジタル光受信機の制御部の別の構成例であり、(b)は本発明のその他の実施形態に係るデジタル光受信機の制御部の処理を説明するフロー図である。 一般的なデジタル光受信機の構成図である。 (a)は理想状態のコンスタレーションの具体例を示す説明図であり、(b)は受信フロントエンド部の入出力伝達特性において線形性が劣化した場合のコンスタレーション歪の具体例を示す説明図である。 アナログフロントエンド部の線形性を補正する、背景技術のデジタル光受信機の構成図である。 (a)は受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の一例を示すグラフであり、(b)は受信アナログフロントエンド部の逆入出力伝達特性の一例を示すグラフである。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
〔最上位概念の実施形態〕
初めに、本発明の最上位概念の実施形態によるデジタル光受信機、及び光通信システムを説明する。図1(a)は、本実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムにおけるデジタル光受信機の構成図であり、図1(b)は図1(a)のデジタル光受信機を含む光通信システムである。なお、本発明の各実施形態の説明に関わる図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
図1(a)のデジタル光受信機は、光電変換部21と、アナログフロントエンド部23と、線形性補正部27と、復調処理部28と、モニタ部29と、制御部20とを、を備える。さらにデジタル光受信機は、加算部22を含む。図1(b)の光通信システムは、デジタル光送信機43と、伝送路42と、デジタル光受信機41とを、含む。デジタル光送信機43から光信号が送信され、光ファイバのような伝送路42を経由して光信号は伝送され、デジタル光受信機41は光信号を受信する。
図1(a)のデジタル光受信機の光電変換部21は、光入力信号をアナログ電気信号に変換する。アナログフロントエンド部23は、アナログ電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する。アナログフロントエンド部23は、光/電気変換して生成されたアナログ電気信号を信号処理するのに十分な振幅まで増幅する機能や、増幅されたアナログ電気信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換機能を含んで、構成される。
図1(a)の線形性補正部27は、デジタル信号それぞれに任意の伝達特性を与えて、それぞれ線形性を補正する。図1(a)のデジタル光受信機の復調処理部28は、線形性補正部27からのデジタル信号を入力として信号を復調する。モニタ部29は、復調処理部28へのデジタル信号をモニタする。制御部20は、アナログフロントエンド部23に入力される信号にオフセット信号を加え、そのオフセット量を変化させた場合にアナログフロントエンド部23から出力される信号が変化する量をモニタする。すなわち制御部20は、光電変換部21が出力するアナログ電気信号にオフセット信号を加え、復調処理部28へ入力されるデジタル電気信号をモニタする。そして制御部20は、モニタ結果に応じてアナログフロントエンド部23が出力する上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう、線形性補正部27を制御する。より具体的には、制御部20は加算部22に光電変換部21が出力するアナログ電気信号にオフセット信号を加えるよう、指示する。制御部20は、オフセット信号を加えた後の、復調処理部28へ入力されるデジタル電気信号をモニタする。そして、モニタ結果に応じてアナログフロントエンド部23が出力する上記デジタル電気信号の線形性を補正するよう、線形性補正部27を制御する。
本実施形態のデジタル光受信機によれば、モニタ量の変化から、アナログフロントエンド部23における入出力特性の線形性劣化を検知することができる。さらに、検出した線形性劣化量を基にして線形性補正部27を制御することで、アナログフロントエンド部23の入出力特性(伝達特性)の線形性を改善することができる。その結果、適応的にアナログフロントエンド部23の入出力伝達特性の線形性を補正することができる。これにより、適応的にアナログフロントエンド部の線形性を補正することのできるデジタル光受信機を提供することができる。そして、信号品質を好適に保った光通信システムを実現できる。
〔第1実施形態〕
次に、本発明の第1実施形態によるデジタル光受信機を説明する。図2は、本実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムにおけるデジタル光受信機の構成図である。
図2のデジタル光受信機は、光電変換部の一例としてのO/E(Optical/Electrical)変換部1と、アナログフロントエンド部の一例としての受信アナログフロントエンド部3と、復調処理部の一例としてのデジタル復調処理部8と、を含む。さらに図2のデジタル光受信機は、オフセットキャンセル部6と、線形性補正部7と、線形性補正制御回路10と、ヒストグラムモニタ9と、オフセット信号生成部11と、加算部の一例としてのオフセット信号加算器2と、全体制御部12と、を含む。
O/E変換部1は、光入力信号と局発光信号(LO光:Local-Oscillator光)とをミキシングしてコヒーレント検波を行い、得られた4つの光信号(X偏波I/Q信号及びY偏波I/Q信号)をアナログ電気信号に変換する。
受信アナログフロントエンド部3は、この4つのアナログ電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する。受信アナログフロントエンド部3は、増幅器4と、アナログ/デジタル変換器(ADC: Analog-to-Digital Convertor)5とを含んで、構成される。増幅器4は、光/電気変換された各電気信号を信号処理するのに十分な振幅までそれぞれ増幅する。図2では、増幅器4が4つの増幅器A1〜A4を含む場合を示す。アナログ/デジタル変換器5は、増幅されたアナログ電気信号をデジタル信号にそれぞれ変換する。図2では、アナログ/デジタル変換器5が4つのA/D変換器ADC1〜ADC4を含む場合を示す。
デジタル復調処理部8は、デジタル信号を復調する。線形性補正部7は、4つのデジタル信号それぞれに任意の伝達特性を与えて、それぞれ線形性を補正する。図2では、線形性補正部7が4つの線形性補正ユニットLC1〜LC4を含む場合を示す。
ヒストグラムモニタ9は、デジタル復調処理部8へ入力されるデジタル信号、すなわち線形性補正部7の4つの出力信号の信号頻度すなわちヒストグラムを算出し、ヒストグラム結果を出力する。
線形性補正制御回路10は、線形性補正部7を制御するための制御回路であって、線形性補正部7の補正量(補正パラメータ)を制御する。より具体的には、ヒストグラムモニタ9からのヒストグラム結果から受信アナログフロントエンド部3の線形性劣化量を算出し、その劣化量が最小となるように、線形性補正部7の補正パラメータを制御する。
オフセット信号生成部11は、オフセット信号を生成する。オフセット信号加算器2は、O/E変換部1が出力するアナログ電気信号に、オフセット信号生成部11からのオフセット信号を加算する。オフセット信号加算器2は、4つのアナログ電気信号それぞれに個別のオフセット信号を印加する。
オフセットキャンセル部6は、オフセット信号加算器2でアナログ電気信号に印加したオフセット信号を相殺する。図2では、オフセットキャンセル部6が4つのオフセットキャンセルユニットOC1〜OC4を含む場合を示す。
全体制御部12は、オフセット信号生成部11ならびに線形性補正制御回路10を制御して、線形性補正の全体制御を行う。
図2の本実施形態に係るデジタル光受信機の特徴は、受信アナログフロントエンド部3の前後に配置されたオフセット信号生成部11及びオフセット信号加算器2、オフセットキャンセル部6を、有することである。さらに、ヒストグラムモニタ9及びそのモニタ結果から線形性の劣化量を算出して線形性補正部7を適応的に制御する各制御回路を、有することである。
より具体的な動作を、図を用いて説明する。受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性が理想的である場合と、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性に線形性劣化が含まれている場合とを、説明する。
まず受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性が理想的である場合、すなわち、完全な線形特性である場合の動作説明図を図3(a)〜図3(f)に示す。なお、O/E変換後のアナログ信号系統は全部で4系統あるが、いずれも同様な動作原理であるため、以下、説明簡略化のため1系統のみの動作説明を行う。
図3(a)は図2に示す実施形態のデジタル光受信機の信号のうち、O/E変換後の出力であるアナログ電気信号N1aのヒストグラムを示している。ここでヒストグラムとは、横軸を信号振幅とした時の発生確率分布であり、ここでは一例として正規分布で近似できるような信号を想定している。なお、一般的に、光ファイバにより長距離伝送を行うと、受信信号は波長分散の影響により、ほぼランダムな波形となりヒストグラムの形状は正規分布に近い特性を示すことから、ここでは原理説明の一例として挙げている。しかしながら、このヒストグラムの形状は正規分布に限らない。
次に、オフセット信号生成部11ならびにオフセット信号加算器2により、信号N1aにオフセット信号OS1として、マイナス方向とプラス方向の2種類のオフセット信号が印加された場合の信号N1bのヒストグラムを図3(b)に示す。ここに示す通り、オフセット信号OS1=−OSのマイナスオフセットを印加した場合は、実線で示したヒストグラムHin_NOのようになる。一方、オフセット信号OS1=+OSのプラスオフセットを印加した場合は、破線で示したヒストグラムHin_POのような特性となる。ここに示すとおり、両ヒストグラムはそれぞれ±のオフセットが加わったのみで、ヒストグラムの形状そのものは同一形状を示す。
なお、オフセット信号として与えるマイナス或いはプラスのオフセット量は、主信号の伝送特性にほとんど影響を与えない程度の量にとどめる。これは、本技術が適用される通信システムの方式、用途、伝送距離、使用条件、或いは後段のデジタル復調処理部のアーキテクチャや性能等に依存するが、例えば、偏波多重QPSKのような方式では、最大入力信号振幅の数%程度のオフセット量であればよい。
次に、図3(c)は理想的な受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性を示す。ここに示すように入出力の関係は、完全な線形特性である。次に、図3(c)に示す完全線形な受信アナログフロントエンド部を介した後の信号N1cのヒストグラムを図3(d)に示す。マイナスオフセット信号が印加された主信号は受信アナログフロントエンド部によってHout_NOに示すヒストグラムに、一方、プラスオフセットが印加された主信号は受信アナログフロントエンド部によってHout_POに示すヒストグラムに変換される。図3(d)から明らかなとおり、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性が完全な線形性を有している場合、信号N1cのヒストグラムHout_NO、Hout_POともに、図3(b)と同様に、そのヒストグラム形状は同一となる。すなわち、信号N1cのヒストグラムHout_NO、Hout_POともに、それぞれ±のオフセットが印加されてはいるものの、図3(b)と同様に、そのヒストグラム形状は同一となる。
次に、印加したオフセット信号を相殺するオフセットキャンセル部6の出力信号N1cのヒストグラムを図3(e)に示す。ここに示す通り、図3(d)で示した2つのヒストグラムは、オフセットが相殺されてHout_NO’、Hout_PO’のようになり両ヒストグラムは一致する。これは、前に述べた受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性が完全線形な理想特性であり、2つのヒストグラム形状が同一であることに他ならない。
また、2つのヒストグラムHout_NO’とHout_PO’の差分を図3(f)に示す。ここでも同様に、両ヒストグラムは同一となるため、その差分はゼロである。
次に、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性に線形性劣化を含んでいる場合の動作を、同様に図4(a)〜図4(f)に示す。
図4(a)は、O/E変換後の出力であるアナログ電気信号N1aのヒストグラムを示している。図4(b)は、オフセット信号生成部11ならびにオフセット信号加算器2により、信号N1aにオフセット信号OS1が印加された後の信号N1bのヒストグラムを示す。図4(a)、図4(b)は、前述の図3(a)、図3(b)と全く同じである。
次に線形性劣化を含んだ受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の一例を図4(c)に示す。このような線形性劣化を含んだ特性により変換された信号N1cのヒストグラムは、図4(d)に示すように、マイナスオフセット信号が印加された場合と、プラスオフセット信号が印加された場合で、異なる形状を示す。従って、オフセットキャンセル後の信号N1dのヒストグラムも、図4(e)に示す通り、マイナスオフセットとプラスオフセットで異なる形状となり、図3(e)とは違って、2つのヒストグラム形状が一致しない。よって、図4(f)に示す通り、2つのヒストグラムHout_NO’とHout_PO’の差分には、線形性劣化の形状に従って誤差成分が現れる。
以上示した通り、受信アナログフロントエンド部の前段に2つの異なるオフセット信号を印加した場合、入出力伝達特性が完全に線形であれば、その出力信号のヒストグラム形状は完全に一致するため、両ヒストグラムの差分はゼロとなる。一方、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性に何らかの線形性劣化特性が含まれると、その出力信号のヒストグラム形状は異なり、両者に差分が生じる。このため、このヒストグラムの差分情報を算出することにより、受信アナログフロントエンド部の線形性劣化量を見積もることが可能となる。
従って、線形性補正制御回路10は、ヒストグラムモニタ9のモニタ結果を用いて両ヒストグラムの差分がゼロになるように上記線形性補正部7の補正パラメータを制御する。これにより、受信アナログフロントエンド部の線形性劣化を補償することが可能となる。
図5は、前述の動作原理に基づき受信アナログフロントエンド部3の線形性を補正するための、具体的なタイミングチャートを示す。図5(a)は、受信アナログフロントエンド部3直前のN1bにおける主信号を模式的に示した。図5(b)は、主信号に印加するオフセット信号OS1を示した。図5(c)は、線形性補正部7を制御する線形性制御信号CNT1を模式的に示した。ここで線形性制御信号CNT1は、線形性補正部7の補正パラメータ(補正量)そのものであり、例えば複数ビットのデジタル制御信号である。図5(d)は、線形性補正後の信号すなわち後段のデジタル復調処理部8の直前の信号N1eの主信号を模式的に示した。
ヒストグラムモニタ区間1、ヒストグラムモニタ区間2、線形性補正パラメータ抽出区間の3つの時間区間がある。また、線形性補正を行うための手順としては、この3つの区間の処理の後、線形性補正パラメータをアップデートする処理までが一通りの線形性補正フローである。
前述の動作原理説明で示した通り、まず、ヒストグラムモニタ区間1では、印加するオフセット信号としてマイナスのオフセット信号を生成し主信号に印加する。よって図5(a)に示す通り信号N1bは僅かながらマイナス側にずれる。そして、受信アナログフロントエンド部3を介してデジタル信号に変換されたのちオフセットキャンセル部6において印加されたオフセット信号が相殺され、線形性補正部7によって線形性が補正される。ただし、この時点では図5(c)に示すとおり線形性補正部7の補正パラメータは線形性補正前の旧設定値であり、たとえば初期立ち上げ時は補正無しの設定とする。この一連の処理によって、最終的に後段のデジタル復調処理部8へ伝達される主信号N1eは、図5(d)に示す通り、線形性の補正はされていないが、オフセットがキャンセルされた信号となり、後段のデジタル復調処理において支障のない信号となる。ここで、ヒストグラムモニタ9によって線形性補正されていないマイナスオフセット印加時のヒストグラムHout_NOを測定する。
次に、ヒストグラムモニタ区間2では、印加するオフセット信号をプラスオフセットに変更し、ヒストグラムモニタ区間1と同様な手順によりプラスオフセット印加時のヒストグラムHout_POを測定する。
次に線形性補正パラメータ抽出区間では、線形性補正制御回路10において、上記ヒストグラムモニタ区間1、及びヒストグラムモニタ区間2で得られた2つのヒストグラムHout_NO、Hout_POの差分情報を算出し、線形性補正パラメータを抽出する。そして上記2つのヒストグラムHout_NO、Hout_POの差分がゼロになるように、線形性補正部7の補正パラメータを制御する。
具体的な補正例について、図を用いて説明する。図6(a)は図4(f)で示した±オフセット信号を印加した時の2つのヒストグラムの差分情報を改めて示しており、加えて、図6(b)は線形性補正部7の具体的な逆特性処理の実現方法の一例として、複数の区間線形近似処理による方法を示している。線形性補正部7は、n個の座標ルックアップテーブル(Xn,Yn)情報に基づき線形性を任意に補正する。このような複数個の座標ルックアップテーブルで定義される各区間の集まりとして、曲線を直線近似する手法は、特許文献2の図10でも提案されている。従って、図6(a)のヒストグラムにおいて、誤差成分がマイナス方向に出ている場合はプラス側に、一方、誤差成分がプラス方向に出ている場合はマイナス側に伝達特性を補正すればよい。線形性補正制御回路10は、ヒストグラムモニタ結果から、この逆特性である座標ルックアップテーブル情報を線形性補正部7の補正パラメータとして算出し、線形性補正部7を制御する。この制御により、受信アナログフロントエンド部3の線形性を補正することができる。
また、実際のシステムにおいては、完全に線形性を補正することは困難であるので、僅かながらヒストグラムの差分が残留する可能性があり、この差分が極力小さくなるように補正パラメータの制御を行えばよい。更にいえば、これまで説明した線形性補正のフローを一度だけではなく、繰り返し実施してもよい。これにより、一回の線形性補正手順では十分に補正出来なかったものが、繰り返し補正手順を実施することにより徐々に線形性の補正の精度を上げていくような手法を用いてもよい。ヒストグラムの誤差成分(差分情報)をモニタしながら、逆特性の座標ルックアップテーブルを僅かに可変し、誤差情報の変化の方向性ならびに変化量を見ながら、山登り法のような手法を使って、誤差が最小となるようなルックアップテーブルを算出してもよい。
このように繰り返して線形性補正フローを実施することで、時間的に緩やかに変動する線形性劣化に対しても、適応的に補正することが可能となる。
以上の動作により本実施形態によるデジタル光受信機では、主信号の導通状態を止めることなく、バックグラウンドで受信アナログフロントエンド部3の線形性を補正し、信号品質を好適に保つことが可能となる。
本実施形態によるデジタル光受信機によれば、受信アナログフロントエンド部3の伝達特性に動的な線形性劣化が生じてしまう場合でも、バックグラウンドでその線形性劣化量を観測し適応的に逆補正をかけている。これによって受信信号の品質を好適に保ち、システム性能を維持することができる。
なお、以上の説明では、説明簡略化のため対称性のよい±OSの2種類のオフセット信号を与えたが、これに限らない。すなわち入出力伝達特性に対して2つの異なる領域を使用するように信号を入力すればよく、つまり2つの異なるオフセットが与えられればよい。また、印加するオフセット信号は図5(b)に示したような不連続点を有する矩形型のオフセット信号でなくともよい。
例えば、ヒストグラムモニタ区間の時間よりも十分長い周期をもつ低速な正弦波であれば、ヒストグラムモニタ区間を印加する正弦波のピーク値もしくはボトム値付近に設定すれば、ほぼ一定のオフセット値が加わった状態と見なすことができる。こうした不連続点のないオフセット信号を用いることができる。これにより、主信号特性に極力影響を与えることなく線形性を補正することができる。この場合、オフセット信号に不連続性があると、主信号に不連続な特性変化を与えることとなり、好ましくない。オフセット信号が滑らかに特性変動する分には、特性変動に追従しやすくシステム的に問題とならない。
また、さらに言えば、ここでは±OSの2種類のオフセット信号を与えたが、2種類でなくともよい。例えば、2種類以上の複数のオフセットを印加して得られるモニタ情報に基づき、制御を行っても良い。これにより、より細かなモニタ情報が得られるため、より精度よく線形性補正パラメータを抽出できる可能性がある。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態のデジタル光受信機について説明する。第1実施形態のデジタル光受信機との主な違いは、線形性補正部の処理方式である。第2実施形態のデジタル光受信機を構成する要素や要素同士の接続は、第1実施形態のデジタル光受信機と同様なため、第2実施形態のデジタル光受信機の図示は省略する。
図7(a)には、第1実施形態の説明で参照した図6(a)と同様に、±オフセット信号を印加した時の2つのヒストグラムの差分情報を改めて示して、加えて、図7(a)には、誤差成分の面積を斜線部分で示している。ここでは、ヒストグラムの誤差情報を面積という1次元の誤差情報に縮退し、制御の簡略化を図っている。すなわち、この面積が最小となるように、線形性補正部の補正パラメータを制御すればよい。ただし、ここでは誤差情報として1次元の情報(面積)しかないため、入出力伝達特性をどのように補正してよいか不明である。従って、第1実施形態のように、ルックアップテーブル方式の補正パラメータを求めることは一意には困難である。例えば、前述のようにルックアップテーブルのパラメータを変化させながら誤差情報である面積値をモニタし、面積が最小となるよう山登り法のような手法で収束させることも不可能ではない。しかしながら、ルックアップテーブルを形成するパラメータ数が多くなると(区間線形近似の区間を細かくすると)、単純な山登り法では収束が困難となる。
この問題を解決するため、本発明の第2実施形態においては、図7(b)に示すような、入出力伝達関数の近似方式を用いる。図7(b)は、第2実施形態における線形性補正部の具体的な逆特性処理のための逆特性の一例を示すグラフである。
ここでは、受信アナログフロントエンド部3に用いられる増幅器の入出力伝達特性としてtanh関数で近似される特性を想定し、その逆特性であるtanh−1関数を用いて線形性を補正する場合を示している。増幅器として、一般的に用いられるトランジスタ差動増幅器の入出力伝達特性は、概ねtanh関数として近似できることが知られている。こうして近似される特性を想定した、線形性補正部の具体的な入出力伝達特性を次式に示す。
out=K1・tanh−1(K2*Vin) 式(1)
ここで、K1、K2は線形性を逆補正する補正パラメータである。第1実施形態の図6(b)と違って、ここでは近似式の一例としての近似関数を用いているため、補正パラメータはK1、K2の2つのみである。従って、山登り法などに代表されるアルゴリズムを用いて、図7(a)に示した面積値が最小となるようなK1、K2が容易に求めることが可能となる。この場合、図5に示した線形性補正の一連のフローを、繰り返し行うことで、K1、K2の値を最適な値に持っていくことができ、最終的には受信アナログフロントエンド部3の線形性が補正された出力結果が得られる。
なお、ここでは誤差情報として面積を算出しているが、これに限らない。例えば、面積情報と相関のある2乗平均値などを用いてもよい。
またここで、増幅器として一般的に用いられるトランジスタ差動増幅器の入出力伝達特性は、概ねtanh関数として近似できることを利用した補正の一例を示したが、これに限らない。入出力伝達特性が単一もしくは複数パラメータの伝達関数で近似できればよく、例えば補正パラメータ数は若干増加する可能性はあるが、Vout=a+b・Vin+c・Vin +…+m・Vin のような多項式近似を用いることも可能である。(mは山登り法などで収束可能な程度の個数を用いる)。
以上示した通り、本実施形態によるデジタル光受信機では第1実施形態と同様に、主信号の導通状態を止めることなく、バックグラウンドで受信アナログフロントエンド部3の線形性を補正し、信号品質を好適に保つことが可能となる。さらに線形性補正部7において、本実施形態のような伝達関数による近似を用いた手法によっても同様な、線形性の補正が可能である。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の線形性補正を活用した第3実施形態のデジタル光受信機について説明する。これまで説明したとおり、本発明の各実施形態によれば、受信アナログフロントエンド部の伝達特性に非線形な特性がある場合でも、バックグラウンドで自動的に線形性を補正することが可能である。この効果を活用し、例えば、特許文献1に記載された発明と本発明の実施形態とを組み合わせることにより、より効果的な特性改善が見込まれる。
特許文献1では、信号密度が稠密な領域では高分解能となり、信号密度が希薄な領域では低分解能となるように、AD変換の際に判定基準として用いられる複数段階の識別レベルを設定することが提案されている。特許文献1では、これによりAD変換器の実効的な分解能を向上させることを提案している。これにより、特許文献1では実質的な量子化雑音を小さくし、伝送特性を向上させている。特許文献1では具体的な実施例として、受信アナログフロントエンド部の伝達特性を線形動作から敢えて崩してアナログ/デジタル変換を行った後、デジタル信号処理でその伝達特性の逆特性処理を行って再び線形特性に戻すことが提案されている。
特許文献1の、デジタル信号処理でその伝達特性の逆特性処理を行って再び線形特性に戻す処理に、本発明の実施形態を適用することが考えられる。このような適用により、効果的な伝送特性の改善を図ることが可能となる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態のデジタル光受信機について説明する。図8は、本実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムにおけるデジタル光受信機の構成図である。上述した第1乃至第3実施形態では、線形性補正部7の出力信号のヒストグラムを算出し、ヒストグラム結果から受信アナログフロントエンド部3の線形性劣化量を算出し、その劣化量が最小となるように、線形性補正部7の補正パラメータを制御している。本実施形態の、第1実施形態のデジタル光受信機との主な違いは、受信アナログフロントエンド部3の線形性劣化量の算出方法である。本実施形態では、デジタル復調処理部8の出力のビットエラーレート情報を用いて、ビットエラーレートが最小になるよう線形性補正部7を制御するものである。第1実施形態のデジタル光受信機と同様な構成に対しては、同じ参照番号を付けてその詳細な説明を省略することとする。
図8のデジタル光受信機は第1実施形態と同様に、O/E変換部1と、受信アナログフロントエンド部3と、オフセットキャンセル部6と、線形性補正部7と、線形性補正制御回路10と、オフセット信号生成部11と、を含む。さらに図8のデジタル光受信機は第1実施形態と同様に、デジタル復調処理部8と、オフセット信号加算器2と、全体制御部12と、を含む。
さらに、図8のデジタル光受信機ではビットエラーレートモニタ13を含む。ビットエラーレートモニタ13は、デジタル復調処理部8が復調して出力するデジタル信号のビットエラーレートをモニタして、ビットエラーレート情報を線形性補正制御回路10に出力する。線形性補正制御回路10は、ビットエラーレート情報を用いて、線形性補正部7の補正パラメータを制御する。より具体的には、ビットエラーレートが最小になるように、線形性補正制御回路10は線形性補正部7を制御する。
なおここで、ビットエラーレートのモニタについて、補足する。一般的な光通信では、前方誤り訂正符号(FEC: Forward Error Correction)という技術を使って、エラー訂正を行う。送りたい送信データに、予めエラー訂正用の特殊な冗長信号(誤り訂正符号)を追加して、受信側では、その冗長信号を元に、伝送路でどのような誤りが生じたか推測して誤り訂正を行う。冗長度は、例えば数%〜数10%程度のものが用いられる(10%FECの場合100Gbpsのデータを送るのに冗長ビットを10%付加して110Gbpsのデータを送る)。冗長度が高いほど、誤り訂正能力が高く、長距離伝送などでは必要不可欠の技術となっており、例えば、ビットエラーレートが1E−3(1000bitに1回誤り)程度であれば、エラーを訂正して完全エラーフリーとすることが可能になっている。このとき、受信側の誤り訂正部分では、何ビット誤りを訂正したのか個数が分かるため、エラー訂正する前の凡そのビットエラーレートが分かる。従って、デジタル光受信機が備える、図示しない受信エラー訂正部の情報をモニタすれば、送信データを知ることなく凡そのビットエラーレートを知ることが可能となる。
この時、ルックアップテーブル(LUT)を用いた線形性補正では、1次元のビットエラーレート情報から単純な山登り法などにより補正パラメータを求めるのは収束性の問題が生じる場合がある。その場合は、第2実施形態で述べた近似式を用いる線形性補正手段をとれば、1次元のビットエラーレート情報からでも、補正パラメータを求めることが可能となる。
本実施形態によれば上述した実施形態と同様に、主信号の導通状態を止めることなく、バックグラウンドで受信アナログフロントエンド部3の線形性を補正し、信号品質を好適に保つことが可能となる。
本実施形態によるデジタル光受信機では上述した実施形態と同様に、受信アナログフロントエンド部3の伝達特性に動的な線形性劣化が生じてしまう場合でも、バックグラウンドでその線形性劣化量を観測し適応的に逆補正をかけている。これによって受信信号の品質を好適に保ち、システム性能を維持することができる。
〔その他の実施形態〕
上述したデジタル光受信機の制御方法は、上述した構成や動作を実現するプログラムを実行できる情報処理装置によっても実現され得る。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態で、流通され得る。このような記録媒体に記録されたプログラムを読み込んで、情報処理装置で実行することにより、本実施形態の機能をソフトウェア的に実現してもよい。
図9(a)は、本発明の各実施形態のデジタル光受信機の制御方法に適用可能なコンピュータの構成を例示する図である。なお、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
図9(a)に示すように、情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)31や、RAM(Random Access Memory)などで構成されるメモリ32を含む。このようなハードウェア構成の情報処理装置で、上述した本発明の各実施形態の全体制御部12や線形性補正制御回路10は、実現され得る。すなわち、図2の全体制御部12や線形性補正制御回路10の一部又は全部は、図9(b)のような各処理を実行させるプログラムを読み込んで情報処理装置に実行させることによっても、実現できる。具体的には図9(b)のような、オフセット信号生成部11及びオフセット信号加算器2へ指示するオフセット信号加算処理や、オフセット信号を加算した後のデジタル復調処理部8へ入力されるデジタル信号のモニタ処理などである。また図9(b)のような、モニタ結果による、受信アナログフロントエンド部3の入出力伝達特性に含まれる線形性劣化量を算出する劣化量算出処理や、算出された線形性劣化量が最小となるように、線形性補正部7の補正パラメータを制御する補正処理などである。
また、このプログラムは、プログラムを記録した記録媒体の形態で、流通され得る。このプログラムは、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記録デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの光学記録媒体などの形態で、流通され得る。
以上説明したように、本発明の各実施形態によれば、受信アナログフロントエンド部の伝達特性に動的な線形性劣化が生じてしまう場合でも、バックグラウンドでその線形性劣化量を観測し適応的に逆補正をかけている。これによって受信信号の品質を好適に保ち、システム性能を維持することができる。これにより、受信信号の品質を高品質に保つことが可能なデジタル光受信機及びそれを用いた光通信システムを実現できる。
また、本発明の各実施形態を用いることにより、受信アナログフロントエンドデバイスに求められる線形性の性能を緩和することができるので、使用部品の歩留まりを向上することが可能であり、低コストなデジタル光受信機の提供が可能になる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述した第1乃至第4実施形態のデジタル光受信機は、図1(b)に示すような光通信システムのデジタル光受信機に適用して、光通信システムの一部を構成することができる。請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)光入力信号と局発光信号とをミキシングして検波を行い光信号から電気信号に変換するO/E変換部と、その電気信号を増幅する増幅器および増幅されたアナログ信号をデジタルに変換するためのアナログ/デジタル変換器とから構成される受信アナログフロントエンド部と、デジタル信号を復調するデジタル復調処理部とからなるデジタル光受信機であって、前記受信アナログフロントエンド部の前にオフセット信号を印加する為のオフセット信号生成部およびオフセット信号加算部と、前記受信アナログフロントエンド部とデジタル復調処理部との間にあり、前記印加したオフセット信号を相殺するオフセットキャンセル部と、前記アナログフロントエンド部の伝達特性の逆特性処理を行う線形性補正部と、線形性補正後の信号のヒストグラムを算出するヒストグラムモニタ部と、モニタしたヒストグラム情報から受信アナログフロントエンド部の線形性劣化を補正するための補償量を算出し、線形性補正部を制御するための線形性補正部制御回路と、前記オフセット信号生成部および線形性補正部制御回路を制御する全体制御部とを含み、印加するオフセット信号量によって生じるヒストグラムの差分情報を元に、線形性補正部を制御して、受信アナログフロントエンド部の線形性劣化を補償することを特徴とするデジタル光受信機。
(付記2)前記線形性補正部は、区間線形近似を用いたルックアップテーブル方式により、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の逆特性処理を実現することを特徴とする、付記1記載のデジタル光受信機。
(付記3)前記線形性補正部は、伝達関数近似を用いた区間線形近似を用いた演算により、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の逆特性処理を実現することを特徴とする、付記1記載のデジタル光受信機。
(付記4)光入力信号と局発光信号とをミキシングして検波を行い光信号から電気信号に変換するO/E変換部と、その電気信号を増幅する増幅器および増幅されたアナログ信号をデジタルに変換するためのアナログ/デジタル変換器とから構成される受信アナログフロントエンド部と、デジタル信号を復調するデジタル復調処理部とからなるデジタル光受信機であって、前記受信アナログフロントエンド部の前にオフセット信号を印加する為のオフセット信号生成部およびオフセット信号加算部と、前記受信アナログフロントエンド部とデジタル復調処理部との間にあり、前記印加したオフセット信号を相殺するオフセットキャンセル部と、前記アナログフロントエンド部の伝達特性の逆特性処理を行う線形性補正部と、線形性補正後の信号のヒストグラムを算出するヒストグラムモニタ部と、モニタしたヒストグラム情報から受信アナログフロントエンド部の線形性劣化を補正するための補償量を算出し、線形性補正部を制御するための線形性補正部制御回路と、前記オフセット信号生成部および線形性補正部制御回路を制御する全体制御部とを含み、印加するオフセット信号量によって生じるヒストグラムの差分情報を元に、線形性補正部を制御して、受信アナログフロントエンド部の線形性劣化を補償することを特徴とするデジタル光受信方式。
(付記5)前記線形性補正部は、区間線形近似を用いたルックアップテーブル方式により、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の逆特性処理を実現することを特徴とする、付記4記載のデジタル光受信方式。
(付記6)前記線形性補正部は、伝達関数近似を用いた区間線形近似を用いた演算により、受信アナログフロントエンド部の入出力伝達特性の逆特性処理を実現することを特徴とする、付記4記載のデジタル光受信方式。
(付記7)付記1〜3のいずれか一つに記載のデジタル光受信機もしくは付記4〜6のいずれか一つに記載のデジタル光受信方式を用いた光伝送システム。
(付記8)光信号をアナログ電気信号に変換して出力する光電変換部と、前記光電変換部からの前記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力するアナログフロントエンド部と、前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、補正されたデジタル電気信号を入力として信号を復調する復調処理部と、前記光電変換部が出力する前記アナログ電気信号にオフセット信号を与え、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する制御部と、を含むデジタル光受信機。
(付記9)前記オフセット信号は、第1及び第2のオフセット信号を含み、前記モニタ情報は、第1及び第2のモニタ情報を含み、前記制御部は、前記第1及び第2のモニタ情報の差分に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する、付記8に記載のデジタル光受信機。
(付記10)前記モニタ情報としてヒストグラムを用いる、付記8又は付記9に記載のデジタル光受信機。
(付記11)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、ルックアップテーブルを用いる、付記8又は付記9に記載のデジタル光受信機。
(付記12)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、近似式を用いる、付記8又は付記9に記載のデジタル光受信機。
(付記13)前記モニタ情報としてビットエラーレートを用いる、付記8又は付記9に記載のデジタル光受信機。
(付記14)前記アナログフロントエンド部による前記光電変換部からの前記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力する伝達特性に対し、逆特性処理を前記復調処理部が行う、付記8又は付記9に記載のデジタル光受信機。
(付記15)付記8乃至付記14のいずれか一つに記載のデジタル光受信機を含む、光通信システム。
(付記16)アナログフロントエンド部と、前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、を含むデジタル光受信機の制御方法であって、前記アナログフロントエンド部に入力される信号にオフセット信号を与え、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する、デジタル光受信機の制御方法。
(付記17)前記オフセット信号は、第1及び第2のオフセット信号を含み、前記モニタ情報は、第1及び第2のモニタ情報を含み、前記第1及び第2のモニタ情報の差分に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する、付記16に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記18)前記モニタ情報としてヒストグラムを用いる、付記16又は付記17に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記19)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、ルックアップテーブルを用いる、付記16又は付記17に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記20)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、近似式を用いる、付記16又は付記17に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記21)前記モニタ情報としてビットエラーレートを用いる、付記16又は付記17に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記22)前記アナログフロントエンド部に入力される信号をデジタル電気信号に変換して出力する伝達特性に対し、逆特性処理を復調処理で行う、付記16又は付記17に記載のデジタル光受信機の制御方法。
(付記23)アナログフロントエンド部と、前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号を入力として任意の伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正部と、を含むデジタル光受信機の制御プログラムであって、コンピュータに、前記アナログフロントエンド部に入力される信号にオフセット信号を与える処理と、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得る処理と、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する処理とを実行させる、デジタル光受信機の制御プログラム。
(付記24)前記オフセット信号は、第1及び第2のオフセット信号を含み、前記モニタ情報は、第1及び第2のモニタ情報を含み、前記第1及び第2のモニタ情報の差分に基づき前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正部を制御する、付記23に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
(付記25)前記モニタ情報としてヒストグラムを用いる、付記23又は付記24に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
(付記26)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、ルックアップテーブルを用いる、付記23又は付記24に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
(付記27)前記アナログフロントエンド部からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、近似式を用いる、付記23又は付記24に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
(付記28)前記モニタ情報としてビットエラーレートを用いる、付記23又は付記24に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
(付記29)前記アナログフロントエンド部に入力される信号をデジタル電気信号に変換して出力する伝達特性に対し、逆特性処理を復調処理で行う、付記23又は付記24に記載のデジタル光受信機の制御プログラム。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2016年3月3日に出願された日本出願特願2016−40623号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 O/E変換部
2 オフセット信号加算器
3 受信アナログフロントエンド部
4 増幅器
5 アナログ/デジタル変換器
6 オフセットキャンセル部
7 線形性補正部
8 デジタル復調処理部
9 ヒストグラムモニタ
10 線形性補正制御回路
11 オフセット信号生成部
12 全体制御部
13 ビットエラーレートモニタ
20 制御部
21 光電変換部
22 加算部
23 アナログフロントエンド部
27 線形性補正部
28 復調処理部
29 モニタ部
31 CPU
32 メモリ

Claims (10)

  1. 光信号をアナログ電気信号に変換して出力する光電変換手段と、前記光電変換手段からの前記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力するアナログフロントエンド手段と、前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号を入力として線形性を向上させうる伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正手段と、補正されたデジタル電気信号を入力として信号を復調する復調処理手段と、前記光電変換手段が出力する前記アナログ電気信号にオフセット信号を与え、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正手段を制御する制御手段と、を含むデジタル光受信機。
  2. 前記オフセット信号は、第1及び第2のオフセット信号を含み、
    前記モニタ情報は、第1及び第2のモニタ情報を含み、
    前記制御手段は、前記第1及び第2のモニタ情報の差分に基づき前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正手段を制御する、請求項1に記載のデジタル光受信機。
  3. 前記モニタ情報としてヒストグラムを用いる、請求項1又は請求項2に記載のデジタル光受信機。
  4. 前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、ルックアップテーブルを用いる、請求項1又は請求項2に記載のデジタル光受信機。
  5. 前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するために、近似式を用いる、請求項1又は請求項2に記載のデジタル光受信機。
  6. 前記モニタ情報としてビットエラーレートを用いる、請求項1又は請求項2に記載のデジタル光受信機。
  7. 前記アナログフロントエンド手段による前記光電変換手段からの前記アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換して出力する伝達特性に対し、逆特性処理を前記復調処理手段が行う、請求項1又は請求項2に記載のデジタル光受信機。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のデジタル光受信機を含む、光通信システム。
  9. アナログフロントエンド手段と、前記アナログフロントエンド手段からデジタル電気信号を入力として線形性を向上させうる伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正手段と、を含むデジタル光受信機の制御方法であって、
    前記アナログフロントエンド手段に入力される信号にオフセット信号を与え、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得て、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正手段を制御する、デジタル光受信機の制御方法。
  10. アナログフロントエンド手段と、前記アナログフロントエンド手段からデジタル電気信号を入力として線形性を向上させうる伝達関数を施して線形性を補正する線形性補正手段と、を含むデジタル光受信機の制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記アナログフロントエンド手段に入力される信号にオフセット信号を与える処理と、前記オフセット信号を与えた結果に対するモニタ情報を得る処理と、前記モニタ情報に基づき前記アナログフロントエンド手段からの前記デジタル電気信号の線形性を補正するよう前記線形性補正手段を制御する処理とを実行させる、デジタル光受信機の制御プログラム
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