JP6888402B2 - 基板モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、基板モジュールに関する。より詳しくは、接触通信と非接触通信とが可能なデュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールに関する。
接触通信機能および非接触通信機能を有するICチップを搭載したICモジュールは、使用者の用途に応じて通信形態を使い分けられるため、様々な用途に用いられてきている。このICモジュールは、ICモジュールとの間で電磁的な結合(電磁結合、トランス結合など)により電力供給と通信が可能なカード本体に取付けられてデュアルICカードとして用いられる。
デュアルICカードにおいて、例えば、クレジットなどの大量のデータ交換や決算業務の交信のような確実性と安全性が求められる用途では接触通信が用いられる。一方で、入退室のゲート管理などのように認証が主たる交信内容であり、交信データ量が少量の用途では非接触通信が用いられる。
ICモジュールとカード本体とを電磁的な結合により電気的に接続することで、ICモジュールとカード本体との電気的な接続が不安定になることを抑制することができる。これは、ICモジュールとカード本体とをはんだなどの導電性の接続部材で直接接続した場合には、デュアルICカードを曲げたときに接続部材が破損する恐れがあるためである。
例えば、特許文献1〜3には、通信機能を有するICモジュールを、カード本体に設けられたアンテナと電磁的に結合(電磁結合、トランス結合)することにより、ICモジュールとアンテナとの間に電気接点を有しない構成としたデュアルICカードが記載されている。
デュアルICカード用のICモジュールは、接触型外部機器との接触通信用の端子(接触端子部)が表面に形成されており、裏面に非接触通信用の接続コイルが形成されている。図13は、従来技術に係るデュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。図13(a)は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図であり、図13(b)は、基板モジュールの基板コイル形成面(裏面)側の形状を示す図である。
基板モジュール(ICモジュール)において、図13(a)のように、基板1の表面(基板接触端子面)は、視覚的・デザイン的な理由により、ほぼ全面が金属面2で覆われている。金属面2は、スリットによっていくつかの領域に分割され、接触通信用端子3や信号線4などを形成する。なお、ICモジュールの大きさや形、および接触通信用端子3の数や位置はICモジュールの規格によって定められており、図13(a)の例では、接触通信用端子3が基板1の上下に3個ずつ設けられている。また、基板1の裏面(基板コイル形成面)には、図13(b)のように、非接触通信用のループコイル5が設けられている。
国際公開第99/26195号 国際公開第98/15916号 国際公開第96/35190号
ICモジュールは、表面側がほぼ金属で覆われる為、基板内層又はICチップが実装される裏面に設けられる平面コイルは、接触端子側に金属面が無い場合と比べてインダクタンスが低めとなる。特に基板サイズが小さい場合、平面コイルのインダクタンスを、ICチップとインピーダンス整合できる程度に高く設計できない場合、非接触通信能力が低下し、端子面側の金属面によるインダクタンスの低下が非接触通信能力に与える影響が無視できなくなるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、接触通信機能と非接触通信機能とを有するICチップを実装し、かつ接触通信用の端子と非接触通信用の平面コイルとを有したプリント基板モジュールにおいて、基板外観のデザイン性の低下を抑制しながらも、基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる基板モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る基板モジュールは、接触通信機能と非接触通信機能との双方の機能を備えるICチップを実装した基板を有し、前記基板の少なくとも一方の面には接触通信用端子が形成され、前記基板の前記接触通信用端子が形成された面、前記接触通信用端子が形成されていない面、および前記基板の内層のうちの少なくとも1つにループコイルが形成され、前記ループコイルを介して前記ICチップと他の通信機器との間で非接触通信が可能に構成され、前記接触通信用端子が形成された面において、前記接触通信用端子として機能しない非端子金属面が形成されており、前記非端子金属面には、スリットを配置することにより、複数の閉ループ領域が形成されている。
前記複数の閉ループ領域の各々の面積は、前記接触通信用端子の面積よりも小さくてもよい。
前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルと重なる部分およびその内側にのみ配置されてもよい。
前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルと重なる部分およびその内側の少なくとも一部において、前記ループコイルの中心部に配置され、前記閉ループ領域の面積は前記ループコイルの外形の面積の2/3以下であってもよい。
前記複数の閉ループ領域のうち、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部に近い部分に形成される閉ループ領域の面積が、他の部分に形成される閉ループ領域の面積よりも小さくてもよい。
前記スリットは、円形、方形・ひし形・六角形を含む多角形形状、同心円形状、放射線形状、メアンダ形状、星型形状、三日月形状、音符・漢字・アルファベット・数字を含む文字のうちのいずれか1つまたは複数の形状となるように配置されてもよい。
前記複数の閉ループ領域のうち、少なくとも一部の隣り合う閉ループ領域は互いに電気的に接続してもよい。
前記複数の閉ループ領域のうち、少なくとも一部の隣り合う閉ループ領域は実質的に1点で電気的に接続してもよい。
前記隣り合う閉ループ領域間は、前記隣り合う閉ループ領域を隔てる前記スリットにおいて、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部から離れた側において接続されてもよい。
少なくとも一組の前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とが互いに電気的に接続してもよい。
少なくとも一組の前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とが実質的に1点で電気的に接続してもよい。
前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とは、前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とを隔てる前記スリットにおいて、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部から離れた側において接続されてもよい。
前記閉ループ領域又は前記接触通信用端子の少なくとも一部がメッシュ状となっていてもよい。
少なくとも一部の前記スリットの幅は、前記基板モジュール上に形成されている配線において最も狭い線間幅と略等しい寸法であってもよい。
少なくとも一部の前記スリットの幅は、前記基板モジュール上に形成可能な最も狭い線間幅と略等しい寸法であってもよい。
前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部に近い部分を起点にして、前記基板の外側に伸展するように形成されていてもよい。
前記スリットの配置により形成される前記閉ループ領域又は前記接触通信用端子は、何れも、前記基板の基板外形部と直接隣接するか、または前記基板の基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子と電気的に接続してもよい。
前記スリットの配置により形成される前記閉ループ領域の少なくとも一部には、電解又は無電解によるメッキ処理が施されていてもよい。
前記基板モジュールは、ICカード用の接触通信用端子付き基板モジュールであってもよい。
本発明の各態様に係る基板モジュールによれば、基板外観のデザイン性の低下を抑制しながらも、基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第9の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第10の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第11の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 本発明の第12の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。 従来技術に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る基板モジュールについて詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図1(a)は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図であり、図1(c)は、基板モジュールの基板コイル形成面(裏面)側の形状を示す図である。図1(b)は、図1(a)の変形例を示す図である。
基板モジュール(ICモジュール)において、基板1の表面(基板接触端子面)は、図1(a)および図1(b)のように、ほぼ全面が金属面2で覆われている。金属面2には、スリット6が配置されることにより複数の領域が形成され、接触通信用端子(接触通信用端子面)3および接触通信用端子として機能しない非端子金属面7を形成する。非端子金属面7の一部は信号線4として機能してもよい。
なお、ICモジュールの大きさや形、および接触通信用端子3の数や位置はICモジュールの規格によって定められており、図1(a)および図1(b)の例では、接触通信用端子3が基板1の上下に3個ずつ設けられている。また、基板1の中央部分が非端子金属面7である。
すなわち、基板1の表面(基板接触端子面)において、接触通信用端子3として使用する端子面(接触通信用端子面)以外の部分にも金属面が形成されている。すなわち、非端子金属面7が形成されている。図13(a)に示す従来技術に係る基板モジュールとの違いは、図1(a)および図1(b)に示す本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールでは、金属面のうち接触通信用端子面以外の部分、すなわち非端子金属面7にもスリット6が配置され、複数の領域が形成されている点である。
具体的には、図1(a)に示す本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールでは、金属面2のうち、基板1の上下の位置する6つの領域が接触通信用端子3として使用されている。基板1の中央部分に位置する非端子金属面7にスリット6が配置され、複数の領域が形成されている。なお、非端子金属面7に形成された領域のうちのいくつかは信号線4として機能してもよい。
図1(b)に示す本発明の第1の実施形態の変形例に係る基板モジュールでは、接触通信用端子3にもスリット6が配置され、複数の領域が形成されている。具体的には、基板1の角に位置する4つの接触通信用端子3においてスリット6が配置され、小さな領域が形成されている。なお、この小さな領域は、ICモジュールの規格に適合する範囲内で形成される必要がある。
本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールにおいて、基板1の裏面(基板コイル形成面)には、図1(c)のように、非接触通信用のループコイル5が設けられ、少なくともこのループコイル5を介して他の通信機器との間で非接触による相互通信が可能である。なお、ループコイル5の形態に関しては、図13(b)に示す従来技術に係る基板モジュールにおけるループコイル5との違いはない。
基板の裏面のループコイルを介した非接触通信が行われる際に、接触通信用端子面3及び非端子金属面7上に渦電流が発生する。この渦電流は、スリットによって形成された領域の外周に沿った閉ループに沿って発生する。スリットによって形成された複数の領域の各々に渦電流が発生する。閉ループの大きさが大きいほど、大きい渦電流が発生する。以降、スリットによって形成される領域を閉ループ領域と呼ぶ。
このように、本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールによれば、非端子金属面にスリットが配置され、複数の閉ループ領域が形成されている。これにより、基板の裏面のループコイルを介した非接触通信が行われる際に、接触通信用端子面及び非端子金属面上に発生する渦電流の大きさを抑制し、同渦電流により打ち消される、ループコイルから生じる磁界の割合を減らすことができる。したがって、基板のループコイルを介して行われる非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。
なお、本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールにおいて、スリット6によって形成される閉ループ領域のうち、非端子金属面7上の閉ループ領域の大きさ(面積)が、各接触通信用端子3の大きさ(面積)よりも小さくなるようにしてもよい。または、スリット6によって形成される閉ループ領域のうち、非端子金属面7上の閉ループ領域の形が、できるだけ細長くなるようにしてもよい。このようにすることで、基板の裏面のループコイルを介した非接触通信が行われる際に、接触通信用端子面3及び非端子金属面7(閉ループ領域)上に発生する渦電流の大きさをさらに抑制し、同渦電流により打ち消されるループコイルから生じる磁界の割合をさらに減らすことができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図2(a)は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図であり、図2(b)は、基板モジュールの基板コイル形成面(裏面)側の形状を示す図である。
図1(a)に示す本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールとの違いは、図2(a)に示す本発明の第2の実施形態に係る基板モジュールでは、基板面からの垂直視で基板に形成されるループコイルと重なる部分のみにスリットが配置され、複数の閉ループ領域が形成される点である。具体的には、図2(a)および図2(b)に示すように、基板1の外周部に、基板面からの垂直視でループコイルとは重ならない金属面領域8が存在し、この金属面領域8にはスリットは配置されず、複数の閉ループ領域は形成されない。
このように、本発明の第2の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットの配置および複数の閉ループ領域の形成を特定の部分にのみ施すことにより、本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールと同等の効果を得ることができる。さらに、本発明の第2の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットを配置する領域を限定することで、スリットの配置が基板外観のデザイン性に与える影響を少なくすることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図3は、本発明の第3の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図3(a)は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図であり、図3(b)は、基板モジュールの基板コイル形成面(裏面)側の形状を示す図である。
本発明の第3の実施形態に係る基板モジュールでは、基板面からの垂直視で、基板に形成されるループコイルと重なる部分およびその内側の少なくとも一部にスリットが配置され、複数の閉ループ領域が形成される。図3(a)の例では、ループコイルと重なる部分の内側の中心部(スリット形成部8)にスリットが配置され、複数の閉ループ領域が形成されている。また、ループコイルの中心部に近いほど、スリットによってより小さい閉ループ領域が形成されている。ここで、形成される閉ループ領域の大きさ(面積)の目安は、ループコイルの外形サイズの2/3以下である。
このように、本発明の第3の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットの配置および閉ループ領域の形成を基板の特定の部分にのみ施すことにより、本発明の第1の実施形態に係る基板モジュールと同等の効果を得ることができる。さらに、本発明の第3の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットを配置する領域を限定することで、スリットの配置が基板外観のデザイン性に与える影響を少なくすることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図4は、本発明の第4の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図4(a)〜(h)は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。図4(i)は、は、基板モジュールの基板コイル形成面(裏面)側の形状を示す図であり、図4(a)〜(h)に共通して対応するものである。
本発明の第4の実施形態に係る基板モジュールでは、図4(a)〜(h)に示すように、例えば、円形、方形・ひし形・六角形等を含む多角形形状、同心円形状、放射線形状、メアンダ等の形状又は例えば星型・三日月形・音符・漢字・アルファベット・数字等、人に何らかの意味を認識させることができる記号として認識できるように、スリットが配置され閉ループ領域が形成されている。
具体的には、図4(a)では、スリットによって同心円状の模様が形成されている。図4(b)では、スリットによって放射線状の模様が形成されている。図4(c)では、スリットによって縦線の模様が形成されている。図4(d)では、スリットによって網目の模様が形成されている。図4(e)では、スリットによって横線の模様が形成されている。図4(f)では、スリットによって音符・星・月の模様が形成されている。図4(g)では、スリットによって円・多角形などの図形の模様が形成されている。図4(h)では、スリットによってメアンダの模様が形成されている。
このように、スリットの配置にデザイン性を与えることで、スリットの配置による基板外観のデザイン性の低下を防止することができる。
なお、スリットの配置によって形成される閉ループ領域および接触通信用端子は、基板モジュールの基板外形部と直接隣接するか、基板モジュールの基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子と電気的に接続していることが好ましい。図4(a)〜(h)に示す例では、スリットの配置によって形成される閉ループ領域および接触通信用端子は、いずれも基板モジュールの基板外形部と直接隣接するか、基板モジュールの基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子と電気的に接続している。
これにより、接触通信用端子面および閉ループ領域を含む金属面に電解メッキ処理を施す際に、各金属面を互いに接続することができる。その結果、適用可能なメッキ処理方法の選択肢を増やすことができる。メッキ処理方法として、例えば、無電解のメッキ処理のみではなく、電解メッキも選択できる。すなわち、各金属面の少なくとも一部には電解又は無電解による金・パラジウム・ニッケル・銅等のメッキ処理が施されていてもよい。
次に、本発明の第5の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図5は、本発明の第5の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図5(a)〜(d)は、いずれも、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。
本発明の第5の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットの配置によって形成される領域のうち、少なくとも一部の隣り合う領域が互いに電気的に接続している。図5(a)および図5(b)は、スリットの配置によって形成される領域のうち、少なくとも一部の隣り合う領域が1点のみで接続している例である。
具体的に、図5(a)の例では、基板1の中央左に位置する隣り合う2つの領域が1点で電気的に接続している。隣り合う2つの閉ループ領域が接続している部分の長さが小さいため、図5(a)中の矢印のように、隣り合う2つの領域の各々で、外周に沿って渦電流が発生する。すなわち、これらの隣り合う2つの領域の各々が閉ループ領域となっている。
図5(b)の例では、基板1の中央左に位置する隣り合う2つの領域が1点で電気的に接続しているが、接続している部分の長さは図5(a)の例と比較して大きい。そのため、図5(b)中の矢印のように、2つの領域全体で、外周に沿って1つの大きな渦電流が発生する。すなわち、2つの領域全体で、1つの閉ループ領域となっている。従って、渦電流の増加を防ぐ効果としては、図5(a)の例のように、2つの隣り合う領域が接続している部分の長さが小さい方が好ましい。
図5(c)と図5(d)は、スリットの配置により形成される領域のうち、少なくとも一部の隣り合う領域が複数点で接続している例である。具体的に、図5(c)の例では、基板1の中央左に位置する隣り合う2つの領域が2点で電気的に接続している。
図5(c)の例では、隣り合う2つの領域が2点で電気的に接続しているが、図5(c)中の矢印のように、発生する渦電流の大きさとしては、隣り合う2つの領域が1点で電気的に接続している図5(b)の例と同じである。従って、図5(c)の例と図5(b)の例とで、隣り合う2つの領域を接続することによる渦電流への影響は、ほぼ変わらない。
図5(c)の例を図5(a)の例と比較すると、図5(c)の例では、隣り合う2つの領域が接続している辺の長さ、すなわちスリットの端から端までの長さが大きいため、2つの領域全体で1つの大きな渦電流が発生する。従って、渦電流の増加を防ぐ効果としては、図5(a)の例のように、隣り合う2つの領域が接続している部分の長さが小さい方が好ましい。
図5(d)の例でも、基板1の中央左に位置する隣り合う2つの領域が2点で電気的に接続しているが、接続している位置が図5(c)の例と異なる。具体的には、図5(d)の例では、隣り合う2つの領域を隔てるスリットの両端において、隣り合う2つの領域が接続している。この場合、図5(d)中の矢印のように、隣り合う2つの領域全体で1つの大きな渦電流が発生するが、スリットのない状態で発生する渦電流の大きさと同じになってしまう。従って、隣り合う2つの領域を隔てるスリットの両端において、隣り合う2つの領域が接続している場合は、スリットの配置による渦電流増加の抑制効果があまりない。
このように、金属面にスリットを配置して複数の領域を形成する場合、隣り合う2つの領域を電気的に接続することで、機能性を向上させることができる。また、スリットの配置によって、渦電流の増加を最小限に留めることが可能となり、結果として基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。ここで、隣り合う2つの領域において、少なくとも一部の隣り合う領域は基本的に1点でのみ接続していることが望ましい。なお、隣り合う2つの領域が複数点で接続していても、複数の接続点が一部に偏っているのであれば、渦電流への影響は、1点で接続している場合と実質的に変わらない。
次に、本発明の第6の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図6は、本発明の第6の実施形態に係る基板モジュールの平面図である。図6(a)〜(d)は、いずれも、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。本発明の第5の実施形態に係る基板モジュールとの違いは、本発明の第6の実施形態に係る基板モジュールでは、スリットの配置によって形成された領域と接触通信用端子との何れかが電気的に接続している点である。
図6(a)の例では、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが、1点で電気的に接続している。接続している部分の長さが小さいため、図6(a)中の矢印のように、接触通信用端子と閉ループ領域との各々で、外周に沿って渦電流が発生する。すなわち、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続していることによる渦電流への影響は、ほぼない。このように、接触通信用端子と閉ループ領域を介して信号線を形成することで、機能性を向上させることができる。また、接触通信用端子と閉ループ領域とを接続することによる渦電流の増加を最小限に留めることが可能となり、結果として基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。
図6(b)の例では、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが、1点で電気的に接続しているが、接続している部分の長さは図6(a)の例と比較して大きい。そのため、図6(b)中の左上の矢印のように、接触通信用端子と閉ループ領域とをまたがって渦電流が発生する。すなわち、図6(b)の例では、図6(a)の例と比較してより大きな渦電流が発生する。従って、渦電流の増加を防ぐ効果としては、図6(a)の例のように、2つの隣り合う領域が接続している部分の長さが小さい方が好ましい。
図6(c)と図6(d)は、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが複数点で接続している例である。具体的に、図6(c)の例では、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが2点で電気的に接続している。
図6(c)の例では、接触通信用端子と閉ループ領域とが2点で電気的に接続しているが、図6(c)中の矢印のように、接触通信用端子と閉ループ領域とをまたがって渦電流が発生する。したがって、図6(c)の例では、発生する渦電流の大きさとしては、接触通信用端子と閉ループ領域とが1点で電気的に接続している図6(b)の例と同じである。従って、図6(c)の例と図6(b)の例とで、接触通信用端子と閉ループ領域とを接続することによる渦電流への影響は、ほぼ変わらない。
図6(c)の例を図6(a)の例と比較すると、図6(c)の例では、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している辺の長さ、すなわちスリットの端から端までの長さが大きいため、接触通信用端子と閉ループ領域とをまたがって大きな渦電流が発生する。従って、渦電流の増加を防ぐ効果としては、図6(a)の例のように、隣り合う2つの領域が接続している部分の長さが小さい方が好ましい。
図6(d)の例でも、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが2点で電気的に接続しているが、接続している位置が図6(c)の例と異なる。具体的には、図6(d)の例では、接触通信用端子と閉ループ領域とを隔てるスリットの両端において、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している。この場合、図5(d)中の矢印のように、接触通信用端子と閉ループ領域とをまたがって大きな渦電流が発生するが、スリットのない状態で発生する渦電流の大きさと同じになってしまう。従って、接触通信用端子と閉ループ領域とを隔てるスリットの両端において、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している場合は、渦電流増加の抑制効果があまりない。
このように、金接触通信用端子と閉ループ領域とを電気的に接続することで、機能性を向上させることができる。また、スリットの配置によって、渦電流の増加を最小限に留めることが可能となり、結果として基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。ここで、接触通信用端子と閉ループ領域とは基本的に1点でのみ接続していることが望ましい。なお、接触通信用端子と閉ループ領域とが複数点で接続していても、複数の接続点が一部に偏っているのであれば、渦電流への影響は、1点で接続している場合と実質的に変わらない。
本発明の第6の実施形態に係る基板モジュールにおいて、上述の例では、一組の閉ループ領域と接触通信用端子とが電気的に接続していたが、閉ループ領域と接触通信用端子の接続のペアは複数存在しても良い。
次に、本発明の第7の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図7は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。本発明の第7の実施形態に係る基板モジュールは、本発明の第5の実施形態に係る基板モジュールと本発明の第6の実施形態に係る基板モジュールの複合型である。すなわち、少なくとも一部の隣り合う閉ループ領域が互いに電気的に接続していると同時に、少なくとも一組の閉ループ領域と接触通信用端子とが電気的に接続している。
図7の例では、全ての閉ループ領域は、少なくとも1つの隣り合う閉ループ領域と1点で電気的に接続している。また、一部の接触通信用端子は、閉ループ領域と1点で電気的に接続している。さらに、全ての閉ループ領域は、基板モジュールの基板外形部と直接隣接するか、基板モジュールの基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子面と電気的に接続している。
本発明の第7の実施形態に係る基板モジュールによれば、基板の外観デザインの多様化を図ることが可能となり、また接触通信用端子面と閉ループ領域を介して信号線を形成することで機能性を向上させることができる。また、接触通信用端子面と閉ループ領域および閉ループ領域同士を互いに接続することによる渦電流の増加を最小限に留めることが可能となり、結果として基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。さらに、接触通信用端子面および閉ループ領域を含む金属面に電解メッキ処理を施す際に、各金属面を互いに接続することができる。その結果、適用可能なメッキ処理方法の選択肢を増やすことができる。メッキ処理方法として、例えば、無電解のメッキ処理のみではなく、電解メッキも選択できる。すなわち、各金属面の少なくとも一部には電解又は無電解による金・パラジウム・ニッケル・銅等のメッキ処理が施されていてもよい。
次に、本発明の第8の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図8は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。図8(a)は、本発明の第8の実施形態に係る基板モジュールを示す図であり、図5(a)と同一である。図8(b)は、図8(a)の比較例であり、本発明の第8の実施形態には含まれない。本発明の第8の実施形態に係る基板モジュールの特徴は、隣り合う2つの閉ループ領域が接続している接続部が、隣り合う2つの閉ループ領域を隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より遠方の側にある点である。
図8(a)の例および図8(b)の例ではともに、基板1の中央左に位置する隣り合う2つの領域が1点で電気的に接続している。図8(a)の例では、隣り合う2つの閉ループ領域が接続している接続部は、隣り合う2つの閉ループ領域を隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より遠方の側にある。一方、図8(b)の例では、隣り合う2つの閉ループ領域が接続している接続部は、隣り合う2つの閉ループ領域を隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より近傍の側にある。
渦電流はループコイルの中心部で強く生じるため、隣り合う2つの閉ループ領域が接続している接続部がループコイルの中心部に近いと、図8(b)の矢印のように、隣り合う2つの閉ループ領域をまたいで大きく周回する渦電流が生じやすくなる。従って、図8(a)の例のように、隣り合う2つの閉ループ領域が接続している接続部がループコイルの中心部より遠方にある方が、渦電流の大きさをより抑制することができる。
次に、本発明の第9の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図9は、基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。図9(a)は、本発明の第9の実施形態に係る基板モジュールを示す図であり、図6(a)と同一である。図9(b)は、図9(a)の比較例であり、本発明の第9の実施形態には含まれない。本発明の第9の実施形態に係る基板モジュールの特徴は、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している接続部が、接触通信用端子と閉ループ領域とを隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より遠方の側にある点である。
図9(a)の例および図9(b)の例ではともに、基板1の左上に位置する接触通信用端子と、中央左に位置する閉ループ領域とが、1点で電気的に接続している。図9(a)の例では、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している接続部は、接触通信用端子と閉ループ領域とを隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より遠方の側にある。一方、図9(b)の例では、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している接続部は、接触通信用端子と閉ループ領域とを隔てるスリットにおいて、基板面からの垂直視でループコイルの中心部より近傍の側にある。
渦電流はループコイルの中心部で強く生じるため、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している接続部がループコイルの中心部に近いと、図9(b)の矢印のように、接触通信用端子と閉ループ領域とをまたいで大きく周回する渦電流が生じやすくなる。従って、図9(a)の例のように、接触通信用端子と閉ループ領域とが接続している接続部がループコイルの中心部より遠方にある方が、渦電流の大きさをより抑制することができる。
次に、本発明の第10の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図10は、本発明の第10の実施形態に係る基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。本発明の第10の実施形態に係る基板モジュールの特徴は、スリットの配置によって形成される閉ループ領域又は接触通信用端子面の少なくとも一部がメッシュ状となっていることである。
本発明の第10の実施形態に係る基板モジュールによれば、基板の外観デザインの多様化を図ることができる。また、接触通信用端子面においては、端子としての面領域を確保しつつ、他の金属面の場合も含めて導体の面抵抗をベタで形成した場合と比べて上げることで渦電流の増加を抑制することができる。これにより、基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。なお、閉ループ領域がメッシュ状となっている場合、閉ループ領域の大きさ(面積)は、メッシュ状となっている領域の最外形サイズとする。
次に、本発明の第11の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図11は、本発明の第11の実施形態に係る基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。本発明の第11の実施形態に係る基板モジュールは、図7に示す本発明の第7の実施形態に係る基板モジュールと同様の構成であるが、閉ループ領域を構成する一部のスリットの幅が異なる点が異なる。
本発明の第11の実施形態に係る基板モジュールにおいて、金属面に配置され複数の閉ループ領域を形成する少なくとも一部のスリットは、細スリット6aまたは太スリット6bである。細スリット6aの幅は、基板モジュール上に形成されている配線(例えば、裏面のループコイル線)のうち、最も狭い線間幅と同等の寸法である。さらに、細スリット6aの幅は、基板モジュール上に形成可能な最も狭い線間幅と同等の寸法であってもよい。例えば、銅箔厚が18μm〜35μmの場合は70μm〜130μm、銅箔厚が18μm未満であれば50μm〜100μmである。
太スリット6bは、接触通信用端子・接触通信用端子と電気的に接続されている閉ループ領域・信号線と、接触通信用端子又は信号線と電気的に接続されていない閉ループ領域とを隔てるスリットとして使用される。太スリット6bの幅は、例えば150μm以上である。
細スリット6aを使用することにより、配置するスリットの幅を形成可能な最小な設計とすることができる。これにより、スリットの配置による基板外観のデザイン性に与える影響を最小限に留めることができる。また、太スリット6bを使用することにより、異物の混入・付着、金属面の変形等による、接触通信用端子と他の端子・金属面(閉ループ領域)との不用意な短絡により生じる動作不良、通信エラーの発生を抑制することができる。
次に、本発明の第12の実施形態に係る、デュアルICカード用のICモジュールとして使用されるプリント基板モジュールについて説明する。図12は、本発明の第12の実施形態に係る基板モジュールの基板接触端子面(表面)側の形状を示す図である。本発明の第12の実施形態に係る基板モジュールの特徴は、接触通信用端子と接触通信用端子とは電気的に接続されていない閉ループ領域とを隔てるスリットにおいて、特に基板面からの垂直視でループコイルの中心部に近い部分を起点にして、周辺部に向けて伸展するスリットが配置されている点である。
渦電流は、ループコイルの中心部に近い部分で特に強く生じる。従って、基板面からの垂直視でループコイルの中心部に近い部分において、より小さい閉ループ領域が形成されていることが望ましい。
また、規格によってある程度の面の大きさが確保されている接触通信用端子でも大きな渦電流が生じる。それに伴い、接触通信用端子と隣接する閉ループ領域でも強い渦電流が誘起されやすい。そのため、接触通信用端子と相対する金属面において、特に基板面からの垂直視でループコイルの中心部に近い側を起点とするスリットを設けることにより、金属面で生じる渦電流を抑制することができる。図12において、金属面に配置された縦方向のスリットがそれに対応する。すなわち、特に渦電流が集中する部分を起点とするスリットを形成することで、接触通信用端子面又は他の金属面で生じる渦電流を抑制することが可能となり、結果として基板のループコイルを介して行う非接触通信のパフォーマンスを向上させることができる。
なお、図12の例でも、全ての閉ループ領域は、少なくとも1つの隣り合う閉ループ領域と1点で電気的に接続している。また、一部の接触通信用端子は、閉ループ領域と1点で電気的に接続している。さらに、全ての閉ループ領域は、基板モジュールの基板外形部と直接隣接するか、基板モジュールの基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子面と電気的に接続している。
これにより、接触通信用端子面および閉ループ領域を含む金属面に電解メッキ処理を施す際に、各金属面を互いに接続することができる。その結果、適用可能なメッキ処理方法の選択肢を増やすことができる。メッキ処理方法として、例えば、無電解のメッキ処理のみではなく、電解メッキも選択できる。すなわち、各金属面の少なくとも一部には電解又は無電解による金・パラジウム・ニッケル・銅等のメッキ処理が施されていてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態およびその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。たとえば、基板モジュールはICカード用の接触通信用端子付き基板モジュールである例を挙げて説明したが、本発明の基板モジュールはこれらに限定されない。
本明細書において「前、後ろ、上、下、右、左、垂直、水平、縦、横、行および列」などの方向を示す言葉は、本発明の装置におけるこれらの方向を説明するために使用している。従って、本発明の明細書を説明するために使用されたこれらの言葉は、本発明の装置において相対的に解釈されるべきである。
1…基板、2…金属面、3…接触通信用端子(接触通信用端子面)、4…信号線、5ループコイル、6…スリット、6a…細スリット、6b…太スリット、7…非端子金属面、8…金属面領域、9…スリット形成部

Claims (19)

  1. 接触通信機能と非接触通信機能との双方の機能を備えるICチップを実装した基板を有し、
    前記基板の少なくとも一方の面には接触通信用端子が形成され、
    前記基板の前記接触通信用端子が形成された面、前記接触通信用端子が形成されていない面、および前記基板の内層のうちの少なくとも1つにループコイルが形成され、前記ループコイルを介して前記ICチップと他の通信機器との間で非接触通信が可能に構成され、
    前記接触通信用端子が形成された面において、前記接触通信用端子として機能しない非端子金属面が形成されており、
    前記非端子金属面には、スリットを配置することにより、複数の閉ループ領域が形成されていることを特徴とする、基板モジュール。
  2. 前記複数の閉ループ領域の各々の面積は、前記接触通信用端子の面積よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の基板モジュール。
  3. 前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルと重なる部分およびその内側にのみ配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の基板モジュール。
  4. 前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルと重なる部分およびその内側の少なくとも一部において、前記ループコイルの中心部に配置され、
    前記閉ループ領域の面積は前記ループコイルの外形の面積の2/3以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  5. 前記複数の閉ループ領域のうち、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部に近い部分に形成される閉ループ領域の面積が、他の部分に形成される閉ループ領域の面積よりも小さいことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  6. 前記スリットは、円形、方形・ひし形・六角形を含む多角形形状、同心円形状、放射線形状、メアンダ形状、星型形状、三日月形状、音符・漢字・アルファベット・数字を含む文字のうちのいずれか1つまたは複数の形状となるように配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  7. 前記複数の閉ループ領域のうち、少なくとも一部の隣り合う閉ループ領域は互いに電気的に接続していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  8. 前記複数の閉ループ領域のうち、少なくとも一部の隣り合う閉ループ領域は実質的に1点で電気的に接続していることを特徴とする、請求項7に記載の基板モジュール。
  9. 前記隣り合う閉ループ領域間は、前記隣り合う閉ループ領域を隔てる前記スリットにおいて、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部から離れた側において接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の基板モジュール。
  10. 少なくとも一組の前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とが互いに電気的に接続していることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  11. 少なくとも一組の前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とが実質的に1点で電気的に接続していることを特徴とする、請求項10に記載の基板モジュール。
  12. 前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とは、前記閉ループ領域と前記接触通信用端子とを隔てる前記スリットにおいて、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部から離れた側において接続されていることを特徴とする、請求項11に記載の基板モジュール。
  13. 前記閉ループ領域又は前記接触通信用端子の少なくとも一部がメッシュ状となっていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  14. 少なくとも一部の前記スリットの幅は、前記基板モジュール上に形成されている配線において最も狭い線間幅と略等しい寸法であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  15. 少なくとも一部の前記スリットの幅は、前記基板モジュール上に形成可能な最も狭い線間幅と略等しい寸法であることを特徴とする、請求項1から14のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  16. 前記スリットは、基板面からの垂直視で前記ループコイルの中心部に近い部分を起点にして、前記基板の外側に伸展するように形成されていることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  17. 前記スリットの配置により形成される前記閉ループ領域又は前記接触通信用端子は、何れも、前記基板の基板外形部と直接隣接するか、または前記基板の基板外形部と隣接する閉ループ領域又は接触通信用端子と電気的に接続していることを特徴とする、請求項1から16のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  18. 前記スリットの配置により形成される前記閉ループ領域の少なくとも一部には、電解又は無電解によるメッキ処理が施されていることを特徴とする、請求項1から17のいずれか1項に記載の基板モジュール。
  19. 前記基板モジュールは、ICカード用の接触通信用端子付き基板モジュールであることを特徴とする、請求項1から18のいずれか1項に記載の基板モジュール。
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