JP6887567B2 - 磁気粒子イメージング用電磁石装置および磁気粒子イメージング装置 - Google Patents

磁気粒子イメージング用電磁石装置および磁気粒子イメージング装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気粒子イメージングに用いられる電磁石装置および磁気粒子イメージング装置に関する。
人体断層像を取得するための方法として、磁気粒子イメージング(Magnetic Particle Imaging;MPI)が提案される(例えば、特許文献1参照)。ここで、MPIでは、可能な限り強い磁場を空間に発生させることが求められる。
特許文献1に記載のMPIでは、複数対の空芯コイルが磁場を発生させることで直線状の零磁場領域が形成される。また、この方法では、二次元極座標系において、零磁場領域がr方向に往復しながらθ方向に回転するように、各対の空芯コイルが制御される。なお、ここでいう零磁場領域とは、各対の空芯コイルによって発生する磁場が打ち消し合う領域を意味する。
特許文献1に記載のMPIでは、上述した構成によって、X線CT(Computed Tomography)と似た原理、すなわち逆投影(Back Projection)法の原理で、2次元(2D)断層画像を取得することが可能となる。
特表2013−502262号公報(例えば、図4および図7参照)
特許文献1に記載のMPIでは、上述したとおり、複数の空芯コイルが磁場を発生させているが、空芯コイルが発生させる磁場が比較的弱いので、空間に発生させる磁場を強くすることが困難である。また、この方法では、上述したとおり、零磁場領域がθ方向に回転するように空芯コイルを制御する必要があるので、コイル構成が複雑化し、結果として、良好な制御性を得ることができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、空間に発生させる磁場の強度を向上させつつ、制御性を向上させることを図った磁気粒子イメージング用電磁石装置、およびそれを備えた磁気粒子イメージング装置を得ることを目的とする。
本発明における磁気粒子イメージング用電磁石装置は、磁場空間の幅方向をX方向とし、長さ方向をY方向としたとき、Y方向に延びる磁場空間となるギャップを有するリターンヨークと、リターンヨークに設けられ、X方向の傾斜磁場を磁場空間に発生させ、Y方向に延びる零磁場領域を磁場空間に形成する傾斜磁場発生部と、リターンヨークに設けられ、交番磁場を磁場空間に発生させる交番磁場発生部と、X方向およびY方向に垂直な方向をZ方向としたとき、Z方向を回転軸として、被検体に対して、傾斜磁場および交番磁場を相対的に回転させる回転機構と、を備え、回転機構は、リターンヨークまたは被検体を回転させるように構成され、リターンヨークは、交番磁場に対応して設けられ、Y方向に延びる交番磁場用ヨークと、傾斜磁場に対応して設けられ、交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる一対の傾斜磁場用ヨークと、を有するものである。
本発明における磁気粒子イメージング装置は、上記の磁気粒子イメージング用電磁石装置を備えたものである。
本発明によれば、空間に発生させる磁場の強度を向上させつつ、制御性を向上させることを図った磁気粒子イメージング用電磁石装置、およびそれを備えた磁気粒子イメージング装置を得ることができる。
実施の形態1におけるMPI用電磁石装置を備えたMPI装置の構成を示す概略図である。 図1の被検体および被検体に装着される受信コイルを示す概略図である。 図1の傾斜磁場発生部が発生させる+X方向および−X方向のそれぞれの磁場の様子を示す模式図である。 図1の傾斜磁場発生部が発生させる傾斜磁場のX方向に沿った変化を示す概略図である。 図1の交番磁場発生部が発生させる交番磁場のX方向に沿った変化を示す概略図である。 図1の交番磁場発生部が発生させる交番磁場の時間変化を示す概略図である。 図4の傾斜磁場中に存在する磁性粒子が受ける磁場を示す概略図である。 図7の磁性粒子が受ける磁場と、磁性粒子の磁化との関係を表すMH曲線を示す概略図である。 図7の傾斜磁場を示す概略図である。 図9の傾斜磁場に交番磁場が重畳されたときの傾斜磁場の変化を示す概略図である。 図1の一対の永久磁石をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 図1のリターンヨークと比較するための比較例を示す概略図である。 図1のリターンヨークと比較するための比較例を示す概略図である。 図1のリターンヨーク、一対の永久磁石および一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 図1のリターンヨーク、一対の永久磁石および一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 図14の比較例を示す概略図である。 実施の形態2における電磁石装置のリターンヨーク、一対の永久磁石および一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態2における電磁石装置のリターンヨーク、一対の永久磁石および一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 図18の傾斜磁場用ヨークの両端に第1の突出部および第2の突出部が設けられる場合の交番磁場のZ方向の分布を示す概略図である。 実施の形態2における電磁石装置の別例を示す概略図である。 実施の形態3における電磁石装置のリターンヨークおよび一対の傾斜/交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態3における電磁石装置のリターンヨークおよび一対の傾斜/交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態3における電磁石装置のリターンヨークおよび一対の傾斜/交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態3における電磁石装置の別例を示す概略図である。 実施の形態4における電磁石装置のリターンヨーク、上部傾斜磁場発生コイル、下部傾斜磁場発生コイルおよび一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態4における電磁石装置のリターンヨーク、上部傾斜磁場発生コイル、下部傾斜磁場発生コイルおよび一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態4における電磁石装置のリターンヨーク、上部傾斜磁場発生コイル、下部傾斜磁場発生コイルおよび一対の交番磁場発生コイルをXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。 実施の形態5におけるMPI用電磁石装置を備えたMPI装置の構成を示す概略図である。
以下、本発明による磁気粒子イメージング用電磁石装置および磁気粒子イメージング装置を、好適な実施の形態にしたがって図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一部分または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明を実施するための実施の形態1におけるMPI用電磁石装置1を備えたMPI装置の構成を示す概略図である。図2は、図1の被検体6および被検体6に装着される受信コイル7を示す概略図である。
図1に示すMPI装置は、MPI用電磁石装置(以下、電磁石装置と略す)1と、被検体6に装着される受信コイル7とを備える。電磁石装置1は、リターンヨーク2、傾斜磁場発生部3、交番磁場発生部4、回転機構および移動機構を備える。
なお、実施の形態では、磁場空間の幅方向をX方向とし、長さ方向をY方向とし、X方向およびY方向に垂直な方向をZ方向とする。また、実施の形態では、被検体6の具体例として、被検体6が人体であるものとする。
リターンヨーク2は、ギャップを形成しており、Y方向に延びる磁場空間を有する。換言すると、リターンヨーク2は、Y方向に延びる磁場空間となるギャップを有する。リターンヨーク2は、例えば積層鋼板等の渦電流に強い鉄板を用いて構成される。
傾斜磁場発生部3は、リターンヨーク2に設けられる。傾斜磁場発生部3は、X方向に沿って一次的に変化するX方向の傾斜磁場HX1をリターンヨーク2の磁場空間に発生させ、さらに、Y方向に延びる零磁場領域S1をその磁場空間に形成する。
具体的には、傾斜磁場発生部3は、+X方向および−X方向のそれぞれの磁場を発生させることで、傾斜磁場HX1を発生させる。零磁場領域S1は、傾斜磁場発生部3が発生させる+X方向および−X方向のそれぞれの磁場が磁場空間の中央付近で打ち消し合うことで、磁場空間の中央付近でY方向に延びて形成される。図1では、零磁場領域S1の中心を通るY方向に延びる零磁場ラインCYが図示されている。
傾斜磁場発生部3の具体的な構成として、傾斜磁場発生部3は、例えば、図1に示すように、リターンヨーク2のギャップ側である内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる矩形状の一対の永久磁石31によって構成される。
交番磁場発生部4は、リターンヨーク2に設けられる。交番磁場発生部4は、空間的に一様であり、かつ時間的に変化するX方向の交番磁場HX2をリターンヨーク2の磁場空間に発生させる。
交番磁場発生部4の具体的な構成として、交番磁場発生部4は、例えば、図1に示すように、リターンヨーク2の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる環状の少なくとも一対の交番磁場発生コイル41によって構成される。一対の交番磁場発生コイル41には、一対の交番磁場発生コイル41に通電する電源が接続される。
回転機構は、Z方向を回転軸として、被検体6に対して、傾斜磁場発生部3が発生させる傾斜磁場HX1と交番磁場発生部4が発生させる交番磁場HX2とを相対的に回転させる。このように傾斜磁場HX1および交番磁場HX2が回転すると、Z方向を回転軸として、零磁場領域S1もともに回転する。
回転機構の具体的な構成として、回転機構は、例えば、静止している被検体6に対して、リターンヨーク2を回転させるように構成される。すなわち、回転機構は、図1に示すように、リターンヨーク2のZ方向の中心軸を回転軸CZとして、リターンヨーク2を回転させることで、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を回転させる。この回転軸CZは、零磁場領域S1および零磁場ラインCYのそれぞれに垂直であり、被検体6の体軸に一致する。リターンヨーク2が回転すると、リターンヨーク2に設けられる傾斜磁場発生部3および交番磁場発生部4もともに回転し、結果として、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2が回転する。この回転機構は、例えばモータ5を用いて構成される。
移動機構は、被検体6に対して、傾斜磁場発生部3が発生させる傾斜磁場HX1と交番磁場発生部4が発生させる交番磁場HX2とをZ方向に相対的に移動させる。このように傾斜磁場HX1および交番磁場HX2が移動すると、零磁場領域S1もともにZ方向に移動する。
移動機構の具体的な構成については、移動機構は、例えば、静止している被検体6に対して、リターンヨーク2を移動させるように構成される。すなわち、移動機構は、図1に示すように、リターンヨーク2をZ方向、すなわち紙面上下方向に移動させることで、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2をZ方向に移動させる。リターンヨーク2が移動すると、リターンヨーク2に設けられる傾斜磁場発生部3および交番磁場発生部4もともに移動し、結果として、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2が移動する。この移動機構の駆動方式としては、例えばラック・アンド・ピニオン方式が採用される。
受信コイル7は、例えば図2に示すように、形状が鞍型である一対のコイルによって構成される。受信コイル7は、リターンヨーク2の磁場空間に位置する被検体6中に存在する磁性粒子のX方向の磁化を検出する。
次に、傾斜磁場発生部3が発生させる傾斜磁場HX1の一例について、図3および図4を参照しながら説明する。図3は、図1の傾斜磁場発生部3が発生させる+X方向および−X方向のそれぞれの磁場の様子を示す模式図である。図4は、図1の傾斜磁場発生部3が発生させる傾斜磁場HX1のX方向に沿った変化を示す概略図である。
図3から分かるように、Y方向に延びる零磁場領域S1は、零磁場ラインCYを中心にX方向に広がっている。零磁場領域S1以外の領域S2では、+X方向の磁場は、+X方向に進むに従って強度が増加し、−X方向の磁場は、−X方向に進むに従って強度が増加する。また、図4から分かるように、傾斜磁場HX1は、X方向に沿って一次的に変化する。
傾斜磁場発生部3が上述した一対の永久磁石31によって構成される場合、一対の永久磁石31のX方向のギャップに対して永久磁石31のY方向の長さが長ければ、Y方向に一様な傾斜磁場HX1を得ることが可能である。この場合、零磁場領域S1もY方向に一様になる。
次に、交番磁場発生部4が発生させる交番磁場HX2の一例について、図5および図6を参照しながら説明する。図5は、図1の交番磁場発生部4が発生させる交番磁場HX2のX方向に沿った変化を示す概略図である。図6は、図1の交番磁場発生部4が発生させる交番磁場HX2の時間変化を示す概略図である。
図5および図6から分かるように、交番磁場HX2は、X方向に沿って一様であり、かつ、正弦波または余弦波で時間的に変化する。
MPI装置において受信コイル7が用いられる場合、交番磁場HX2の周波数は、受信コイル7の受信感度の関係から、1kHzから20kHz程度であることが好ましい。
なお、実施の形態1では、交番磁場発生部4は、X方向の交番磁場、すなわち交番磁場HX2を発生させるように構成される場合を例示しているが、これに限定されない。すなわち、交番磁場発生部4は、交番磁場HX2の代わりに、傾斜磁場HX1と垂直な交番磁場、すなわちY方向またはZ方向の交番磁場を発生させるように構成されていてもよい。
次に、MPIの原理について説明する。ここでは、最初に、(1)零磁場領域S1付近に沿って磁性粒子の信号が得られることについて述べ、続いて、(2)2D断層像の取得法について述べる。
上述の(1)について、図7および図8を参照しながら説明する。図7は、図4の傾斜磁場HX1中に存在する磁性粒子が受ける磁場を示す概略図である。図8は、図7の磁性粒子が受ける磁場と、磁性粒子の磁化との関係を表すMH曲線を示す概略図である。
被検体6中に存在する磁性粒子が、図3および図4に例示するY方向に延びる零磁場領域S1に沿って存在する場合を考える。この場合、零磁場領域S1では、磁場が零であるので、磁性粒子が自由に動ける。この状態で、交番磁場HX2を被検体6に印加すると、磁性粒子の磁気モーメントは、交番磁場HX2の向きに振動する。磁性粒子の近傍に受信コイル7が配置されていれば、受信コイル7は、この磁気モーメントの振動に伴う磁束変動を受け、その結果、受信コイル7に電圧が発生する。
ここで、図7に示すように、傾斜磁場HX1は、+X方向に進むに従って、線形に増加する。また、零磁場領域S1のX方向の位置Aに存在する磁性粒子が受ける磁場が磁場aHであり、磁場aHが零である。さらに、零磁場領域S1以外の領域S2のX方向の位置Bに存在する磁性粒子が受ける磁場が磁場bHである。
交番磁場HX2が磁性粒子に印加されない場合、図8に示すように、磁場aHを受ける磁性粒子の磁化が零であり、磁場bHを受ける磁性粒子の磁化が磁化bMである。
交番磁場HX2が磁性粒子に印加される場合、交番磁場HX2が重畳された磁場aHを受ける磁性粒子の磁化は、図8に示すように、交番磁場HX2の時間的な変化に伴って、MH曲線に従って変化する。同様に、交番磁場HX2が磁場bHに重畳された磁場を受ける磁性粒子の磁化は、交番磁場HX2の時間的な変化に伴って、MH曲線に従って変化する。
このように交番磁場HX2が磁性粒子に印加された場合、図8に示すように、磁場aHを受ける磁性粒子は、磁化が非飽和状態であり、非線形に変化する一方、磁場bHを受ける磁性粒子は、交番磁場HX2に依らず、磁化が飽和状態である。なお、ここでいう飽和状態とは、磁性粒子の磁化の大きさが変化しない状態を意味し、非飽和状態とは、磁性粒子の磁化の大きさが変化する状態を意味する。
磁場bHを受ける磁性粒子に交番磁場HX2が印加された場合であっても、この磁性粒子の磁化は、飽和状態を維持する。この場合、受信コイル7には、交番磁場HX2と同じ周波数成分の電圧が発生する。すなわち、この場合、受信コイル7には、1次成分のみを含む電圧が発生する。
一方、磁場aHを受ける磁性粒子に交番磁場HX2が印加された場合には、この磁性粒子の磁化は、飽和状態から非飽和状態に遷移する。したがって、磁性粒子の磁化がMH曲線に従って非線形に変化するので、このような磁化に対応する磁束密度、すなわち磁束は、交番磁場HX2に比例せずに非線形に変化する。この場合、受信コイル7には、交番磁場HX2と同じ周波数成分と、3次以上の高調波成分とが合成された周波数成分の電圧が発生する。
このように、零磁場領域S1に存在する磁性粒子に交番磁場HX2が印加された場合、受信コイル7に3次以上の高調波成分を含む電圧が発生する。一方、零磁場領域S1以外の領域S2に存在する磁性粒子に交番磁場HX2が印加された場合、受信コイル7に1次成分のみを含む電圧が発生する。したがって、受信コイル7に発生する3次以上の高調波成分の電圧が観測されることで、零磁場領域S1に存在する磁性粒子の磁化の検出が可能となる。すなわち、受信コイル7は、零磁場領域S1に沿った磁性粒子の磁化を累積磁化として検出することができる。
なお、受信コイル7に交番磁場HX2が鎖交するので、この交番磁場HX2の鎖交に起因した1次成分の電圧が受信コイル7に発生する。したがって、受信コイル7に発生する1次成分の電圧は、観測されない。受信コイル7に発生する3次以上の高調波成分の電圧は、例えばロックインアンプを用いて観測されたり、電圧信号をフーリエ変換することで観測されたりする。
続いて、上述の(2)について、図9および図10を参照しながら説明する。図9は、図7の傾斜磁場HX1を示す概略図である。図10は、図9の傾斜磁場HX1に交番磁場HX2が重畳されたときの傾斜磁場HX1の変化を示す概略図である。
ここで、上述したとおり、特許文献1に記載の従来技術では、二次元極座標系において、直線状の零磁場領域がr方向に往復しながらθ方向に回転するように、各対の空芯コイルが制御される。これにより、X線CTと同様に、R方向およびθ方向の累積磁化分布が得られ、逆投影法の原理で2D断層画像が得られる。
本実施の形態では、図10から分かるように、傾斜磁場HX1に交番磁場HX2が重畳されることによって、零磁場領域S1は、X方向に移動する。つまり、図9に示すように、傾斜磁場HX1に交番磁場HX2が重畳されない場合には、零磁場領域S1は、位置Aに位置する。
これに対して、図10に示すように、傾斜磁場HX1にプラスの交番磁場HX2が重畳された場合には、零磁場領域S1は、位置Aに対して−X方向に移動する。傾斜磁場HX1にマイナスの交番磁場HX2が重畳された場合には、零磁場領域S1は、位置Aに対して+X方向に移動する。
このように、傾斜磁場HX1に交番磁場HX2が重畳されることによって零磁場領域S1がX方向に移動する。また、回転機構によって、Z方向を回転軸として零磁場領域S1が回転する。つまり、本実施の形態1では、特許文献1に記載の従来技術とは異なり、複数対の空芯コイルを用いることなく、直線状の零磁場領域を往復移動させながら回転させることが可能である。
本実施の形態では、交番磁場発生部4は、上述したとおり、環状の少なくとも一対のコイルによって構成可能であるので、特許文献1に記載の従来技術と比べて、簡易な構造で制御性が向上する。また、リターンヨーク2を鉄製にすることで、より強い磁場を得ることが可能になる。
また、直線状の零磁場領域を往復移動させながら回転させるだけでは、2D画像しか得られない。本実施の形態1では、移動機構によって、零磁場領域S1がZ方向に移動するので、3D画像が得られる。
次に、本実施の形態におけるリターンヨーク2の構成について、図11〜図16を参照しながら説明する。
まず、傾斜磁場発生部3が形成する零磁場領域S1について、図11を参照しながら説明する。図11は、図1の一対の永久磁石31をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。なお、図11では、永久磁石31が作る磁束線FLが図示されている。
図11に示すように、一対の永久磁石31は、X方向のギャップを介してN極同士が向かい合うように配置される。なお、永久磁石31が作る磁束線FLは、本来、多数の線であるものの、図11では、1本の線を代表して図示している。
図11に示すXZ平面において、ギャップの中心をX=Z=0とすると、一対の永久磁石31のN極から発生する磁場は、X=0の位置でぶつかって反発し、X=0およびZ=0の位置近傍に零磁場領域S1が形成される。また、一対の永久磁石31が例えばギャップよりもY方向に長い場合には、零磁場領域S1がY方向に延びて存在する。
続いて、本実施の形態1におけるリターンヨーク2と比較するための比較例について、図12および図13を参照しながら説明する。図12および図13は、図1のリターンヨーク2と比較するための比較例を示す概略図である。
なお、図12では、永久磁石31が作る磁路P1が図示され、図13では、交番磁場発生コイル41が作る磁路P2が図示されている。また、図12および図13に示すように、比較例として、リターンヨーク2の代わりに、互いに対向してY方向に延びる一対のヨーク20が用いられている。
図12に示すように、一対の永久磁石31は、一対のヨーク20上に個別に配置される。この場合、μの大きい鉄心を通過する磁路P1が多くなり、結果として、永久磁石31が発生させる傾斜磁場HX1が強くなる。
図13に示すように、一対の交番磁場発生コイル41は、一対のヨーク20を取り囲むように個別に配置される。この場合、磁路P2の大半の部分は、磁気抵抗の大きい空気領域に存在するので、結果として、交番磁場発生コイル41が発生させる交番磁場HX2が弱くなる。
したがって、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2の強度を向上させるためには、磁路P1および磁路P2の設定を最適化するために、リターンヨーク2の構成を工夫する必要がある。
次に、本実施の形態におけるリターンヨーク2の構成について、図14および図15を参照しながら説明する。図14および図15は、図1のリターンヨーク2、一対の永久磁石31および一対の交番磁場発生コイル41をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。
なお、図14では、永久磁石31が作る磁路P1が図示され、図15では、交番磁場発生コイル41が作る磁路P2が図示されている。
図14および図15に示すように、リターンヨーク2は、交番磁場HX2に対応して設けられ、Y方向に延びる交番磁場用ヨーク22と、傾斜磁場HX1に対応して設けられ、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる一対の傾斜磁場用ヨーク21とを有する。一対の傾斜磁場用ヨーク21は、断面矩形状であり、交番磁場用ヨーク22は、断面凹形状である。
一対の永久磁石31は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる。一対の永久磁石31は、断面矩形状であり、一対の傾斜磁場用ヨーク21上に個別に配置される。
一対の交番磁場発生コイル41は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる。一対の交番磁場発生コイル41は、一対の傾斜磁場用ヨーク21を取り囲むように個別に配置される。
図14に示すように、永久磁石31が作る磁路P1は、交番磁場発生コイル41をμ=1として扱えるので、最もエネルギーが小さくなるように交番磁場発生コイル41を横切る。また、図15に示すように、交番磁場発生コイル41が作る磁路P2の大半の部分は、交番磁場用ヨーク22を通過するので、交番磁場発生コイル41は、図13の比較例と比べて、強い磁場を発生させることが可能である。
ここで、図16の比較例から分かるように、傾斜磁場用ヨーク21は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置されることが重要である。図16は、図14の比較例を示す概略図である。なお、図16では、永久磁石31が作る磁路P1が図示されている。
図16に示すように、傾斜磁場用ヨーク21が交番磁場用ヨーク22の外側に配置される場合、永久磁石31が作る磁路P1が交番磁場用ヨーク22を通過するので、永久磁石31は、傾斜磁場HX1を発生させることができない。
したがって、本実施の形態1では、図14に示すように、傾斜磁場用ヨーク21が交番磁場用ヨーク22の内側に配置される構成が採用されており、このような構成によって、磁路P1および磁路P2の設定を最適化することが可能である。
以上、本実施の形態1によれば、MPI用電磁石装置は、磁場空間の幅方向をX方向とし、長さ方向をY方向としたとき、リターンヨーク内部の磁場空間にX方向の傾斜磁場を発生させY方向に延びる零磁場領域を磁場空間に形成し、交番磁場を磁場空間に発生させるように構成されている。また、MPI用電磁石装置は、Z方向を回転軸として、被検体に対して、傾斜磁場および交番磁場を相対的に回転させるように構成されている。
これにより、電磁石装置において、磁場空間に発生させる磁場の強度を向上させつつ、制御性を向上させることを図ることができる。また、電磁石装置において、リターンヨークを回転させることで、静止している被検体に対して、傾斜磁場および交番磁場を回転させる方式が採用されることで、コイル構成の簡易化および制御性の向上が可能になる。さらに、電磁石装置において、リターンヨークが用いられているので、強い磁場を磁場空間に発生させることが可能になる。
実施の形態2.
本発明を実施するための実施の形態2では、先の実施の形態1に対して、傾斜磁場用ヨーク21と構成が異なる傾斜磁場用ヨーク23を備えた電磁石装置1について説明する。なお、本実施の形態2では、先の実施の形態1と同様である点の説明を省略し、先の実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図17および図18は、実施の形態2における電磁石装置1のリターンヨーク2、一対の永久磁石31および一対の交番磁場発生コイル41をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。
なお、図17では、永久磁石31が作る磁路P1が図示され、図18では、交番磁場発生コイル41が作る磁路P2が図示されている。
図17および図18に示すように、一対の傾斜磁場用ヨーク23は、互いに対向してY方向に延び、断面凹形状である。一対の傾斜磁場用ヨーク23のそれぞれは、Y方向に延びるベース部23aと、ベース部23aの一端からX方向に突出する第1の突出部23bと、ベース部23aの他端からX方向に突出する第2の突出部23cとを有する。一対の永久磁石31は、一対の傾斜磁場用ヨーク23のベース部23a上に個別に配置される。
ここで、傾斜磁場用ヨーク23の両端には、先の実施の形態1の傾斜磁場用ヨーク21と異なり、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられている。この場合、永久磁石31が作る磁路P1は、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cの分だけ、空気に対して磁気抵抗が低い鉄を通過することとなる。
具体的には、図17に示すように、磁路P1の空気領域の部分は、PaおよびPb間の磁路と、PbおよびPc間の磁路と、PcおよびPd間の磁路である。この場合、磁路P1は、先の図14と比べて、PdおよびPe間の磁路の分だけ、磁気抵抗が高い空気領域を通過しないこととなる。すなわち、磁路P1は、PdおよびPe間の磁路の分だけ、磁気抵抗が低い鉄を通過することとなる。
したがって、永久磁石31の磁気抵抗が低減し、結果として、磁路P1に対応する磁束が大きくなり、傾斜磁場HX1が強くなる。このように、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cによって、永久磁石31は、より強い傾斜磁場HX1を発生させることができる。
また、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cは、傾斜磁場HX1だけでなく、交番磁場HX2にも良い影響を与える。すなわち、図18に示すように、交番磁場発生コイル41が作る磁路P2は、第1の突出部23bを通過し、別の磁路P2は、第2の突出部23cを通過し、さらに別の磁路P2は、ベース部23aを通過する。
ここで、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられる場合と、これらが設けられない場合とのそれぞれの場合の交番磁場HX2の分布について、図19を参照しながら説明する。図19は、図18の傾斜磁場用ヨーク23の両端に第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられる場合の交番磁場HX2のZ方向の分布を示す概略図である。
なお、図19では、比較例として、図18の傾斜磁場用ヨーク23の両端に第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられない場合の交番磁場HX2のZ方向の分布が図示されている。
第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられない場合、交番磁場HX2は、先の図15に示す傾斜磁場用ヨーク21のZ方向の両端部付近から、外側に漏れる。この場合、交番磁場HX2のZ方向の分布は、図19に示すように凸の分布になる。
一方、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられる場合、これらの突出部を通過する磁路P2は、ベース部23aを通過する磁路P2と比べて、数が多いので、交番磁場HX2の外側に漏れる分を打ち消すことができる。この場合、交番磁場HX2のZ方向の分布は、図19に示すように、均一領域内でよりフラットになる。
このように、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられることによって、Z方向に沿って均一な交番磁場HX2を得ることが容易になる。特に、第1の突出部23bおよび第2の突出部23cのそれぞれのX方向の長さおよびZ方向の長さが適宜調整されることで、より均一な交番磁場HX2の発生が可能になる。
次に、本実施の形態における傾斜磁場用ヨーク23の構成の別例について、図20を参照しながら説明する。図20は、実施の形態2における電磁石装置1の別例を示す概略図である。なお、図20では、電磁石装置1の別例のリターンヨーク2、一対の永久磁石31および一対の交番磁場発生コイル41をXZ平面で切断したときの断面が模式的に示される。
ここで、上述した傾斜磁場用ヨーク23の構成では、ベース部23aの両端に第1の突出部23bおよび第2の突出部23cが設けられている。これに対して、図20に示す傾斜磁場用ヨーク24の構成では、交番磁場用ヨーク22の内側面に第1の突出部24aおよび第2の突出部24bが設けられている。
すなわち、図20に示すように、一対の傾斜磁場用ヨーク24のそれぞれは、交番磁場用ヨーク22の内側からX方向に突出する第1の突出部24aと、第1の突出部24aからZ方向に離れて、交番磁場用ヨーク22の内側からX方向に突出する第2の突出部24bとを有する。
一対の永久磁石31は、一対の傾斜磁場用ヨーク24の第1の突出部24aと第2の突出部24bとの間の、交番磁場用ヨーク22の対向する内側面上に個別に配置される。
以上、本実施の形態によれば、MPI用電磁石装置は、先の実施の形態1の構成に対して、一対の傾斜磁場用ヨークの形状を工夫することで、より強い傾斜磁場および交番磁場を発生させることができるとともにより均一なZ方向分布の交番磁場を発生させることができる。
実施の形態3.
本発明を実施するための実施の形態3では、先の実施の形態1に対して、リターンヨーク2、傾斜磁場発生部3および交番磁場発生部4の構成が異なる電磁石装置1について説明する。なお、本実施の形態3では、先の実施の形態1および2と同様である点の説明を省略し、先の実施の形態1および2と異なる点を中心に説明する。
図21〜図23は、実施の形態3における電磁石装置1のリターンヨーク2および一対の傾斜/交番磁場発生コイル81をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。
なお、図22では、傾斜磁場と交番磁場を同時に発生させる傾斜/交番磁場発生コイル81が作る磁路P1が図示され、図23では、傾斜/交番磁場発生コイル81が作る磁路P2が図示されている。
ここで、先の実施の形態1および2では、永久磁石によって傾斜磁場HX1が発生し、コイルによって交番磁場HX2が発生する方式が採用される。これに対して、本実施の形態では、永久磁石を用いずに、コイルによって傾斜磁場HX1および交番磁場HX2が同時に発生する方式が採用される。
図21〜図23に示すように、電磁石装置1は、傾斜磁場発生部3および交番磁場発生部4の代わりに、傾斜磁場HX1および交番磁場HX2をリターンヨーク2の磁場空間に発生させる傾斜/交番磁場発生部8を備えて構成される。
傾斜/交番磁場発生部8は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる一対の傾斜/交番磁場発生コイル81によって構成される。
一対の傾斜磁場用ヨーク25は、互いに対向してY方向に延び、断面E形状である。一対の傾斜磁場用ヨーク25のそれぞれは、Y方向に延びるベース部25aと、ベース部25aの一端からX方向に突出する第1の突出部25bと、ベース部25aの他端からX方向に突出する第2の突出部25cと、ベース部25aの中央からX方向に突出する第3の突出部25dとを有する。
一対の傾斜/交番磁場発生コイル81は、一対の傾斜磁場用ヨーク25の第3の突出部25dに個別に挿入して配置される。一対の傾斜/交番磁場発生コイル81には、一対の電源82,83が個別に接続される。電源82は、一方の傾斜/交番磁場発生コイル81に通電し、電源83は、他方の傾斜/交番磁場発生コイル81に通電する。
一対の電源82,83は、交番磁場HX2を発生させるために、一対の傾斜/交番磁場発生コイル81に同方向の電流I1を流す必要がある。また、一対の電源82,83は、傾斜磁場HX1を発生させるために、一対の傾斜/交番磁場発生コイル81に逆方向の電流I2を流す必要がある。
したがって、電源82が一方の傾斜/交番磁場発生コイル81に流すトータルの電流Iと、電源83が他方の傾斜/交番磁場発生コイル81に流すトータルの電流I’は、以下の関係式のようになる。
I=I1+I2
I’=I1−I2
このように、電源82が一方の傾斜/交番磁場発生コイル81に流す電流Iと、電源83が他方の傾斜/交番磁場発生コイル81に流す電流I’とは、互いに異なる。その結果、電流Iおよび電流I’の符号が同じ電流成分、すなわち電流I1によって交番磁場HX2が発生し、電流Iおよび電流I’の符号が異なる電流成分、すなわち電流I2によって傾斜磁場HX1が発生する。
図22に示すように、一対の傾斜/交番磁場発生コイル81は、符号が異なる電流成分、すなわち電流I2によって傾斜磁場HX1を発生させることに伴って、磁路P1を作ることとなる。この場合、磁路P1は、先の実施の形態1および2と同様に、傾斜磁場用ヨーク25を通過する。
図23に示すように、一対の傾斜/交番磁場発生コイル81は、符号が同じ電流成分、すなわち電流I1によって交番磁場HX2を発生させることに伴って、磁路P2を作ることとなる。この場合、磁路P2は、先の実施の形態1および2と同様に、交番磁場用ヨーク22を通過する。
なお、ヨークの飽和がない場合には、磁路が重ね合わされる。また、第1の突出部25bおよび第2の突出部25cのそれぞれのX方向の長さおよびZ方向の長さが適宜調整されることで、磁場分布を操作することが可能である。
次に、本実施の形態3における電磁石装置1の構成の別例について、図24を参照しながら説明する。図24は、本発明の実施の形態3における電磁石装置1の別例を示す概略図である。なお、図24では、電磁石装置1の別例のリターンヨーク2、一対の傾斜磁場発生コイル32および一対の交番磁場発生コイル42をXZ平面で切断したときの断面が模式的に示される。
図24に示すように、傾斜磁場発生部3は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる環状の一対の傾斜磁場発生コイル32によって構成される。交番磁場発生部4は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる環状の一対の交番磁場発生コイル42によって構成される。
一対の傾斜磁場用ヨーク26は、互いに対向してY方向に延び、断面E形状である。一対の傾斜磁場用ヨーク26のそれぞれは、Y方向に延びるベース部26aと、ベース部26aの一端からX方向に突出する第1の突出部26bと、ベース部26aの他端からX方向に突出する第2の突出部26cと、ベース部26aの中央からX方向に突出する第3の突出部26dとを有する。
一対の傾斜磁場発生コイル32は、一対の傾斜磁場用ヨーク26の第3の突出部26dに個別に挿入して配置される。一対の交番磁場発生コイル42は、一対の傾斜磁場用ヨーク26を取り囲むように個別に配置される。
一対の傾斜磁場発生コイル32は、互いに並列に接続され、さらに、一対の傾斜磁場発生コイル32には、直流電源である電源33が並列に接続される。電源33は、一対の傾斜磁場発生コイル32に通電する。一対の傾斜磁場発生コイル32は、互いに極性が逆になるように構成されるので、電源33によって通電されることで、傾斜磁場HX1を発生させることができる。
一対の交番磁場発生コイル42は、互いに並列に接続され、さらに、一対の交番磁場発生コイル42には、交流電源である電源43が並列に接続される。一対の交番磁場発生コイル42は、互いに同方向の電流が流れるように構成されるので、電源43によって通電されることで、交番磁場HX2を発生させることができる。
以上、本実施の形態3によれば、先の実施の形態1および2の構成に対して、永久磁石の代わりにコイルを用いて傾斜磁場を発生させるように構成した場合であっても、先の実施の形態1および2と同様の効果が得られる。
実施の形態4.
本発明を実施するための実施の形態4では、コイルによって傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を同時に発生する方式が採用され、先の実施の形態3とは異なる構成である電磁石装置1について説明する。なお、本実施の形態4では、先の実施の形態1〜3と同様である点の説明を省略し、先の実施の形態1〜3と異なる点を中心に説明する。
図25〜図27は、実施の形態4における電磁石装置1のリターンヨーク2、上部傾斜磁場発生コイル34、下部傾斜磁場発生コイル35および一対の交番磁場発生コイル44をXZ平面で切断したときの断面を模式的に示す概略図である。
なお、図25では、被検体6が図示されている。また、図26では、上部傾斜磁場発生コイル34および下部傾斜磁場発生コイル35が作る磁路P1が図示され、図27では、一対の交番磁場発生コイル44が作る磁路P2が図示されている。
図25〜図27に示すように、リターンヨーク2は、交番磁場HX2に対応して設けられる交番磁場用ヨーク22と、傾斜磁場HX1に対応して設けられる上部傾斜磁場用ヨーク27および一対の下部傾斜磁場用ヨーク28とを有する。交番磁場用ヨーク22は、断面凹形状であり、上部傾斜磁場用ヨーク27は、断面矩形状であり、一対の下部傾斜磁場用ヨーク28は、断面矩形状である。
交番磁場用ヨーク22は、Y方向に延びる。上部傾斜磁場用ヨーク27は、交番磁場用ヨーク22の内側であってZ方向上部に配置され、Y方向に延びる。一対の下部傾斜磁場用ヨーク28は、交番磁場用ヨーク22の内側であってZ方向下部に配置され、互いに対向してY方向に延びる。一対の下部傾斜磁場用ヨーク28は、上部傾斜磁場用ヨーク27に対して下側に配置される。
傾斜磁場発生部3は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、Y方向に延びる環状の上部傾斜磁場発生コイル34と、交番磁場用ヨーク22の外側に配置され、Y方向に延びる環状の下部傾斜磁場発生コイル35とによって構成される。
上部傾斜磁場発生コイル34は、上部傾斜磁場用ヨーク27の周囲に配置される。下部傾斜磁場発生コイル35は、上部傾斜磁場発生コイル34に対して下側に配置される。上部傾斜磁場発生コイル34および下部傾斜磁場発生コイル35は、互いに逆方向の電流が流れるように構成される。したがって、上部傾斜磁場発生コイル34および下部傾斜磁場発生コイル35に通電されることで、傾斜磁場HX1を発生させることができる。本実施の形態4の構成では、先の実施の形態1〜3の構成に対して、上部傾斜磁場用ヨーク27が新たに設けられているので、より強い傾斜磁場HX1を発生させることができる。
交番磁場発生部4は、交番磁場用ヨーク22の内側に配置され、互いに対向してY方向に延びる一対の交番磁場発生コイル44によって構成される。
一対の交番磁場発生コイル44は、一対の下部傾斜磁場用ヨーク28の周囲に個別に配置される。一対の交番磁場発生コイル44は、互いに同方向の電流が流れるように構成される。したがって、一対の交番磁場発生コイル44に通電されることで、交番磁場HX2を発生させることができる。
ここで、リターンヨーク2内に被検体6の頭などが入る場合には、一対の下部傾斜磁場用ヨーク28間のギャップ幅W1が広いことが必要である。さらに、人体は、一般的に頭よりも肩の方が幅広である。そこで、電磁石装置1は、下部傾斜磁場発生コイル35が交番磁場用ヨーク22の外側に配置され、一対の下部傾斜磁場用ヨーク28間のギャップ幅W1よりも、下部傾斜磁場発生コイル35の内側幅W2が広くなるように構成される。このような構成、すなわち、ギャップ幅W1よりも内側幅W2が広くなるように一対の下部傾斜磁場用ヨーク28および下部傾斜磁場発生コイル35が配置される構成によって、頭に比べてより幅広の肩を入れることが可能な空間を確保できる。
図26に示すように、上部傾斜磁場発生コイル34および下部傾斜磁場発生コイル35が傾斜磁場HX1を発生させることに伴って、磁路P1を作ることとなる。また、図27に示すように、一対の交番磁場発生コイル44が交番磁場HX2を発生させることに伴って、磁路P2を作ることとなる。
以上、本実施の形態4によれば、先の実施の形態1および2の構成に対して、コイルによって傾斜磁場および交番磁場を同時に発生する方式が採用され、先の実施の形態3とは異なるように構成した場合であっても、先の実施の形態1および2と同様の効果が得られる。
実施の形態5.
本発明を実施するための実施の形態5では、先の実施の形態1〜4に対して、回転機構および移動機構の構成が異なる電磁石装置1について説明する。なお、本実施の形態5では、先の実施の形態1〜4と同様である点の説明を省略し、先の実施の形態1〜4と異なる点を中心に説明する。
図28は、実施の形態5におけるMPI用電磁石装置1を備えたMPI装置の構成を示す概略図である。
ここで、先の実施の形態1では、被検体6に対して傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を相対的に回転させるために、リターンヨーク2のZ方向の中心軸を回転軸CZとして、リターンヨーク2を回転させる方式が採用される。また、被検体6に対して傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を相対的に移動させるために、リターンヨーク2をZ方向に移動させる方式が採用される。
これに対して、本実施の形態5では、被検体6に対して傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を相対的に回転させるために、リターンヨーク2のZ方向の中心軸に一致する被検体6の体軸を回転軸CZとして、被検体6を回転させる方式が採用される。また、被検体6に対して傾斜磁場HX1および交番磁場HX2を相対的に移動させるために、被検体6をZ方向に移動させる方式が採用される。
具体的には、回転機構は、被検体6を回転させるために、被検体6を載置する載置部を、回転軸CZを回転軸として回転可能に構成される。また、移動機構は、被検体6を移動させるために、被検体6を載置する載置部を、Z方向に移動可能に構成される。なお、被検体6が人体である場合、載置部は、例えば、その人が座ることが可能な椅子である。
このように、回転機構は、静止しているリターンヨーク2に対して、被検体6を回転させるように構成される。また、移動機構は、静止しているリターンヨーク2に対して、被検体6を移動させるように構成される。
以上、本実施の形態5によれば、先の実施の形態1〜4の構成に対して、リターンヨークを静止し、被検体を回転させることで被検体に対して傾斜磁場および交番磁場を相対的に回転させるように構成されている。このように、リターンヨークではなく、リターンヨークよりも軽い被検体を回転させる構成が採用されているので、電磁石装置の構成のさらなる容易化を図ることができる。
1 MPI用電磁石装置、2 リターンヨーク、20 ヨーク、21 傾斜磁場用ヨーク、22 交番磁場用ヨーク、23 傾斜磁場用ヨーク、23a ベース部、23b 第1の突出部、23c 第2の突出部、24 傾斜磁場用ヨーク、24a 第1の突出部、24b 第2の突出部、25 傾斜磁場用ヨーク、25a ベース部、25b 第1の突出部、25c 第2の突出部、25d 第3の突出部、26 傾斜磁場用ヨーク、26a ベース部、26b 第1の突出部、26c 第2の突出部、26d 第3の突出部、27 上部傾斜磁場用ヨーク、28 下部傾斜磁場用ヨーク、3 傾斜磁場発生部、31 永久磁石、32 傾斜磁場発生コイル、33 電源、34 上部傾斜磁場発生コイル、35 下部傾斜磁場発生コイル、4 交番磁場発生部、41 交番磁場発生コイル、42 交番磁場発生コイル、43 電源、44 交番磁場発生コイル、5 モータ、6 被検体、7 受信コイル、8 傾斜/交番磁場発生部、81 傾斜/交番磁場発生コイル、82 電源、83 電源。

Claims (12)

  1. 磁場空間の幅方向をX方向とし、長さ方向をY方向としたとき、前記Y方向に延びる前記磁場空間となるギャップを有するリターンヨークと、
    前記リターンヨークに設けられ、前記X方向の傾斜磁場を前記磁場空間に発生させ、前記Y方向に延びる零磁場領域を前記磁場空間に形成する傾斜磁場発生部と、
    前記リターンヨークに設けられ、交番磁場を前記磁場空間に発生させる交番磁場発生部と、
    前記X方向および前記Y方向に垂直な方向をZ方向としたとき、前記Z方向を回転軸として、被検体に対して、前記傾斜磁場および前記交番磁場を相対的に回転させる回転機構と、を備え、
    前記回転機構は、前記リターンヨークまたは前記被検体を回転させるように構成され、
    前記リターンヨークは、
    前記交番磁場に対応して設けられ、前記Y方向に延びる交番磁場用ヨークと、
    前記傾斜磁場に対応して設けられ、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の傾斜磁場用ヨークと、
    を有する磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  2. 前記被検体に対して、前記傾斜磁場および前記交番磁場を前記Z方向に相対的に移動させる移動機構をさらに備えた請求項1に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  3. 記移動機構は、前記リターンヨークまたは前記被検体を移動させるように構成される請求項2に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  4. 前記交番磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の交番磁場発生コイルによって構成され、
    前記傾斜磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の永久磁石によって構成される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  5. 前記一対の永久磁石は、前記一対の傾斜磁場用ヨーク上に個別に配置される
    請求項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  6. 前記一対の傾斜磁場用ヨークのそれぞれは、
    前記Y方向に延びるベース部と、
    前記ベース部の一端から前記X方向に突出する第1の突出部と、
    前記ベース部の他端から前記X方向に突出する第2の突出部と、
    を有し、
    前記一対の永久磁石は、前記一対の傾斜磁場用ヨークの前記ベース部上に個別に配置される
    請求項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  7. 前記一対の傾斜磁場用ヨークのそれぞれは、
    前記交番磁場用ヨークの内側から前記X方向に突出する第1の突出部と、
    前記第1の突出部から前記Z方向に離れて、前記交番磁場用ヨークの内側から前記X方向に突出する第2の突出部と、
    を有し、
    前記一対の永久磁石は、前記一対の傾斜磁場用ヨークの前記第1の突出部と前記第2の突出部との間の、前記交番磁場用ヨークの対向する内側面上に個別に配置される
    請求項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  8. 前記傾斜磁場発生部および前記交番磁場発生部の代わりに、前記傾斜磁場および前記交番磁場を前記磁場空間に発生させる傾斜/交番磁場発生部を備え、
    前記傾斜/交番磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の傾斜/交番磁場発生コイルによって構成され、
    前記一対の傾斜磁場用ヨークのそれぞれは、
    前記Y方向に延びるベース部と、
    前記ベース部の一端から前記X方向に突出する第1の突出部と、
    前記ベース部の他端から前記X方向に突出する第2の突出部と、
    前記ベース部の中央から前記X方向に突出する第3の突出部と、
    を有し、
    前記一対の傾斜/交番磁場発生コイルは、前記一対の傾斜磁場用ヨークの前記第3の突出部に個別に挿入して配置される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  9. 前記交番磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の交番磁場発生コイルによって構成され、
    前記傾斜磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の傾斜磁場発生コイルによって構成され、
    前記一対の傾斜磁場用ヨークのそれぞれは、
    前記Y方向に延びるベース部と、
    前記ベース部の一端から前記X方向に突出する第1の突出部と、
    前記ベース部の他端から前記X方向に突出する第2の突出部と、
    前記ベース部の中央から前記X方向に突出する第3の突出部と、
    を有し、
    前記一対の傾斜磁場発生コイルは、前記一対の傾斜磁場用ヨークの前記第3の突出部に個別に挿入して配置される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  10. 前記リターンヨークは、
    前記交番磁場に対応して設けられ、前記Y方向に延びる交番磁場用ヨークと、
    前記傾斜磁場に対応して設けられ、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、前記Y方向に延びる上部傾斜磁場用ヨークと、
    前記傾斜磁場に対応して設けられ、前記交番磁場用ヨークの内側であって、前記上部傾斜磁場用ヨークに対して下側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の下部傾斜磁場用ヨークと、
    を有し、
    前記交番磁場発生部は、前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、互いに対向して前記Y方向に延びる一対の交番磁場発生コイルによって構成され、
    前記傾斜磁場発生部は、
    前記交番磁場用ヨークの内側に配置され、前記Y方向に延びる上部傾斜磁場発生コイルと、
    前記交番磁場用ヨークの外側であって、前記上部傾斜磁場発生コイルに対して下側に配置され、前記Y方向に延びる下部傾斜磁場発生コイルと、によって構成される
    請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  11. 前記下部傾斜磁場発生コイルの内側幅は、前記一対の下部傾斜磁場用ヨーク間のギャップ幅よりも広い
    請求項10に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の磁気粒子イメージング用電磁石装置を備えた磁気粒子イメージング装置。
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