JP6886143B2 - ウレアプラズマ属細菌検出用プライマーセット及びその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、ウレアプラズマ属細菌検出用プライマーセット及びその使用に関する。より具体的には、ウレアプラズマ属細菌をLoop−Mediated Isothermal Amplification(LAMP)法で検出するためのプライマーセット、ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するためのキット及びウレアプラズマ属細菌の検出方法に関する。
ウレアプラズマ属細菌は、炎症性サイトカインの産生を介して、妊娠中の母体の破水、流早産、新生児の慢性肺疾患、脳室内出血、壊死性腸炎等の原因となると考えられている(例えば、非特許文献1を参照。)。
ウレアプラズマ属細菌は、マクロライド系抗生物質には感受性であるが、例えばペニシリン系抗生物質には耐性である。抗生物質の使用は、抗生物質耐性菌の出現を誘導するため、むやみに抗生物質を投与することは避ける必要がある。このため、例えば切迫早産等に対処するためには、患者がウレアプラズマ属細菌に感染しているか否かを早期に判断し、正しい抗生物質を選択する必要がある。
ところで、LAMP法は、4〜6種類のプライマーを用いて、等温反応により標的遺伝子を増幅し、反応溶液の濁度によって標的遺伝子の存在を検出する遺伝子増幅法である(例えば、特許文献1を参照。)。等温反応であることから簡単な装置で実施することができ、また、肉眼で結果を判断することができることから、臨床検査で使用することも可能である。
国際公開第2000/028082号
Rose M. and Viscardi M. D., Ureaplasma species: Role in Diseases of Prematurity., Clin. Perinatol., 37 (2), 393-409, 2010.
従来、ウレアプラズマ属細菌の検出は培養法、PCR法等により行われてきた。しかしながら、培養法は操作が煩雑であり、判断に熟練を要し、迅速性に乏しい問題がある。また、PCR法は、操作が煩雑であり、臨床検査で使用することが困難である。
このような背景のもと、本発明は、ウレアプラズマ属細菌を簡便に検出する技術を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
[1]ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するためのプライマーセットであって、配列番号1に記載の塩基配列、又は配列番号1に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号2に記載の塩基配列、又は配列番号2に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号3に記載の塩基配列、又は配列番号3に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、及び配列番号4に記載の塩基配列、又は配列番号4に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を含み、ウレアプラズマ属細菌のウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅する、プライマーセット。
[2]配列番号1に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号2に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号3に記載の塩基配列からなるプライマー、及び配列番号4に記載の塩基配列からなるプライマー、を含む、[1]に記載のプライマーセット。
[3]配列番号5に記載の塩基配列、又は配列番号5に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、又は配列番号6に記載の塩基配列、又は配列番号6に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[1]又は[2]に記載のプライマーセット。
[4]配列番号5に記載の塩基配列からなるプライマー、又は配列番号6に記載の塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[1]又は[2]に記載のプライマーセット。
[5]配列番号7に記載の塩基配列、又は配列番号7に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号8に記載の塩基配列、又は配列番号8に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号9に記載の塩基配列、又は配列番号9に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、及び配列番号10に記載の塩基配列、又は配列番号10に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のプライマーセット。
[6]配列番号7に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号8に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号9に記載の塩基配列からなるプライマー、及び配列番号10に記載の塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のプライマーセット。
[7]配列番号11に記載の塩基配列、又は配列番号11に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、又は配列番号12に記載の塩基配列、又は配列番号12に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[5]又は[6]に記載のプライマーセット。
[8]配列番号11に記載の塩基配列からなるプライマー、又は配列番号12に記載の塩基配列からなるプライマー、を更に含む、[5]又は[6]に記載のプライマーセット。
[9][1]〜[8]のいずれか一項に記載のプライマーセットを含む、ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するためのキット。
[10]ウレアプラズマ属細菌の検出方法であって、生体試料に[1]〜[8]のいずれかに記載のプライマーセットを混合してLAMP法による等温増幅反応を行う工程を含み、前記工程後に等温増幅反応が検出されることが、前記生体試料中にウレアプラズマ属細菌が存在していたことを示す、検出方法。
本発明によれば、ウレアプラズマ属細菌を簡便に検出する技術を提供することができる。
上述したように、LAMP法は、4〜6種類のプライマーを用いて、等温反応により標的遺伝子を増幅し、反応溶液の濁度によって標的遺伝子の存在を検出する遺伝子増幅法である。
LAMP法は、同じ遺伝子増幅技術であるPCRに比べて増幅効率が高く、DNAを15分〜1時間で10〜1010倍に増幅することができる。また、LAMP法は、最低4種類のプライマーを用いる核酸増幅法であるため、2種類のプライマーを用いるPCR法と比較して特異性が極めて高い。また、LAMP法は、等温(約65℃)での遺伝子増幅が可能であることから、従来の機器と比べると小型で安価な反応装置で実施することができる。
LAMP法では、2本鎖の鋳型核酸の塩基配列に6つの領域を規定し、これらの領域の塩基配列に基づいてプライマーを設計する。より具体的には、鋳型核酸の一方の鎖の3’末端側から順にF3c、F2c、F1cという領域と、同一鎖の5’末端側から順にB3、B2、B1という領域をそれぞれ規定する。そして、これらの領域の塩基配列に基づいて、FIP、F3、BIP、B3と呼ばれる4種類のプライマーを設計する。
FIPは、F2c領域と相補的な塩基配列であるF2領域の塩基配列を3’末端側に持ち、5’末端側にF1c領域の塩基配列と同じ塩基配列を持つように設計する。F3は、F3c領域と相補的な塩基配列であるF3領域の塩基配列を持つように設計する。BIPは、B2領域の塩基配列を3’末端側に持ち、5’末端側にB1領域と相補的な塩基配列であるB1c領域の塩基配列を持つように設計する。B3は、B3領域の塩基配列を持つように設計する。これらのプライマーは、設計支援ソフト(http://primerexplorer.jp/)等を利用して適宜設計することができる。
[プライマーセット]
1実施形態において、本発明は、ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するためのプライマーセットであって、配列番号1に記載の塩基配列、又は配列番号1に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号2に記載の塩基配列、又は配列番号2に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号3に記載の塩基配列、又は配列番号3に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、及び配列番号4に記載の塩基配列、又は配列番号4に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を含み、ウレアプラズマ属細菌のウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅する、プライマーセットを提供する。
実施例において後述するように、本実施形態のプライマーセットは、ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するために好適に用いることができる。
ウレアプラズマ属細菌としては、ウレアプラズマ・パルバム(Ureaplasma parvum)、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)等が挙げられる。なかでも、ウレアプラズマ・パルバムは、感染者数がより多いため重要である。
本実施形態のプライマーセットの開発は困難であり、多数のプライマーセットを作製し、ウレアプラズマ属細菌の検出試験を積み重ねた結果得られたものである。ウレアプラズマ属細菌検出用プライマーの設計には、LAMP法用のプライマー設計支援ソフトを用いたが、実用に耐えるプライマーセットは容易には得られなかった。
更に、実施例において後述するように、本実施形態のプライマーセットによれば、従来のPCR法によるウレアプラズマ属細菌の検出感度と比較して、100倍高い感度でウレアプラズマ属細菌を検出することができた。
また、本実施形態のプライマーセットを用いて、多数のウレアプラズマ属細菌の類縁菌種の検出を試みた結果、本実施形態のプライマーセットは交差反応を示さないことが確認された。
また、臨床検体を用いて、従来法である培養法と、本実施形態のプライマーセットを用いたLAMP法により、ウレアプラズマ属細菌を検出した結果、両者の結果は完全に一致し、感度、特異度とも100%であることが確認された。
したがって、本実施形態のプライマーセットを用いたLAMP法により、ウレアプラズマ属細菌を実用的に迅速に検出することができる。
(ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセット)
上述したように、ウレアプラズマ・パルバムは、感染者数がより多いため、検出対象としてより重要である。本実施形態のプライマーセットにおいて、配列番号1〜4に記載の塩基配列からなるプライマーは、ウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる。ウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子の塩基配列を配列番号13に示す。
ウレアプラズマ・パルバムには、SV3F4株、B7株、S55株、OMC−P162株等が存在する。実施例において後述するように、本実施形態のプライマーセットを用いることにより、これらの株の全てを検出することができる。
配列番号1に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したFIPプライマーに対応する。また、配列番号2に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したF3プライマーに対応する。また、配列番号3に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したBIPプライマーに対応する。また、配列番号4に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したB3プライマーに対応する。
本実施形態のプライマーセットは、配列番号1に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号2に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号3に記載の塩基配列からなるプライマー、及び配列番号4に記載の塩基配列からなるプライマー、を含んでいてもよい。
本実施形態のプライマーセットは、プライマーの塩基配列が多少変異を含んでいても、LAMP法によるウレアプラズマ属細菌の検出を行うことができる。したがって、本実施形態のプライマーセットは、配列番号1〜4に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有するプライマーを含んでいてもよい。
ここで、複数個とは、プライマーセットを用いたLAMP法によってウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる限り特に限定されず、例えば2〜4個であってもよく、例えば2〜3個であってもよい。
LAMP法においては、上記のFIP、F3、BIP、B3の4種類のプライマーに加えて、LF、LBと呼ばれるプライマー(ループプライマー)を用いることができる。LFは、F1領域とF2領域の間の塩基配列に相補的な塩基配列を持つように設計する。LBは、B1領域とB2領域の間の塩基配列に相補的な塩基配列を持つように設計する。これらのプライマーを追加で用いることにより、LAMP法による核酸増幅における核酸合成の起点が増加し、反応時間の短縮と検出感度の上昇が可能となる。LF、LBも、上述した設計支援ソフト等を利用して設計することができる。
したがって、本実施形態のプライマーセットは、配列番号5に記載の塩基配列、又は配列番号5に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、又は配列番号6に記載の塩基配列、又は配列番号6に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含むことが好ましい。
ここで、配列番号5及び6に記載の塩基配列からなるプライマーは、いずれもウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を標的とするものである。配列番号5に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したLFプライマーに対応する。また、配列番号6に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したLBプライマーに対応する。
LFプライマー及びLBプライマーは、いずれか一方を用いてもよいし、双方を用いてもよい。上述したFIP、F3、BIP、B3の4種類のプライマーに加えて、LFプライマー又はLBプライマーのいずれか一方を用いることにより、LAMP法による反応時間を短縮し、検出感度を上昇させることができる。
また、FIP、F3、BIP、B3の4種類のプライマーに加えて、LFプライマー及びLBプライマーの双方を用いることにより、LAMP法による反応時間を更に短縮し、検出感度を更に上昇させることができる。
したがって、本実施形態のプライマーセットは、配列番号5に記載の塩基配列からなるプライマー、又は配列番号6に記載の塩基配列からなるプライマー、を更に含むことが好ましい。
ここで、上述したFIP、F3、BIP、B3プライマーと同様に、LFプライマー及びLBプライマーの塩基配列が多少変異を含んでいても、LAMP法によるウレアプラズマ属細菌の検出を行うことができる。
したがって、LFプライマー及びLBプライマーは、配列番号5、6に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有していてもよい。
ここで、複数個とは、プライマーセットを用いたLAMP法によってウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる限り特に限定されず、例えば2〜4個であってもよく、例えば2〜3個であってもよい。
(ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセット)
上述したように、ウレアプラズマ・パルバムは、感染者数がより多いため、検出対象としてより重要である。しかしながら、別のウレアプラズマ属細菌であるウレアプラズマ・ウレアリチカムに感染する患者も存在する。
このため、本実施形態のプライマーセットは、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットに加えて、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットを更に含んでいてもよい。
これにより、患者のウレアプラズマ・パルバムへの感染だけでなく、ウレアプラズマ・ウレアリチカムへの感染も検出することが可能となる。
したがって、本実施形態のプライマーセットは、配列番号7に記載の塩基配列、又は配列番号7に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号8に記載の塩基配列、又は配列番号8に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、配列番号9に記載の塩基配列、又は配列番号9に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、及び配列番号10に記載の塩基配列、又は配列番号10に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含んでいてもよい。
ここで、配列番号7〜10に記載の塩基配列からなるプライマーは、ウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる。ウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子の塩基配列を配列番号14に示す。
ウレアプラズマ・ウレアリチカムには、F24株、F7株、S18株、S59株、S100株等が存在する。実施例において後述するように、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットを用いることにより、これらの株の全てを検出することができる。
配列番号7に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したFIPプライマーに対応する。また、配列番号8に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したF3プライマーに対応する。また、配列番号9に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したBIPプライマーに対応する。また、配列番号10に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したB3プライマーに対応する。
したがって、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、配列番号7に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号8に記載の塩基配列からなるプライマー、配列番号9に記載の塩基配列からなるプライマー、及び配列番号10に記載の塩基配列からなるプライマー、を含んでいてもよい。
ここで、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、プライマーの塩基配列が多少変異を含んでいても、LAMP法によるウレアプラズマ・ウレアリチカムの検出を行うことができる。
したがって、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、配列番号7〜10に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有するプライマーを含んでいてもよい。
ここで、複数個とは、プライマーセットを用いたLAMP法によってウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる限り特に限定されず、例えば2〜4個であってもよく、例えば2〜3個であってもよい。
また、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、上述したウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットと同様に、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用のLFプライマー又はLBプライマーを更に含むことが好ましい。
したがって、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、配列番号11に記載の塩基配列、又は配列番号11に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、又は配列番号12に記載の塩基配列、又は配列番号12に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなるプライマー、を更に含むことが好ましい。
ここで、配列番号11及び12に記載の塩基配列からなるプライマーは、いずれもウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を標的とするものである。配列番号11に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したLFプライマーに対応する。また、配列番号12に記載の塩基配列からなるプライマーは、上述したLBプライマーに対応する。
したがって、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、配列番号11に記載の塩基配列からなるプライマー、又は配列番号12に記載の塩基配列からなるプライマー、を更に含むことが好ましい。
また、上述したように、LFプライマー及びLBプライマーの塩基配列が多少変異を含んでいても、LAMP法によるウレアプラズマ・ウレアリチカムの検出を行うことができる。
したがって、LFプライマー及びLBプライマーは、配列番号11、12に記載の塩基配列において1又は複数個の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列を有していてもよい。
ここで、複数個とは、プライマーセットを用いたLAMP法によってウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅することができる限り特に限定されず、例えば2〜4個であってもよく、例えば2〜3個であってもよい。
[キット]
1実施形態において、本発明は、上述したプライマーセットを含む、ウレアプラズマ属細菌をLAMP法で検出するためのキットを提供する。本実施形態のキットを用いてLAMP法を行うことにより、試料中に存在するウレアプラズマ属細菌を簡便に検出することができる。
上述したように、本実施形態のキットは、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットに加えて、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットを更に含んでいてもよい。これにより、試料中のウレアプラズマ・パルバムの存在だけでなく、ウレアプラズマ・ウレアリチカムの存在も検出することが可能となる。
本実施形態のキットが、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセット及びウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットを含んでいる場合、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットと、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットは、それぞれ別々に含まれていてもよいし、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットと、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットが互いに混合されて含まれていてもよい。
ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットと、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットが別々に含まれている場合、ウレアプラズマ・パルバム検出用の等温増幅反応と、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用の等温増幅反応を別々に行い、ウレアプラズマ・パルバム又はウレアプラズマ・ウレアリチカムのいずれに感染しているかを迅速に確定することができる。
また、ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーセットと、ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーセットが混合されたキットを用いて等温増幅反応を行うことにより、試料中のウレアプラズマ・パルバム又はウレアプラズマ・ウレアリチカムのいずれかの存在を迅速に検出することができる。
本実施形態のキットは、上述したプライマーセットのほか、DNAポリメラーゼ、緩衝液、基質であるdNTP、陰性コントロール、陽性コントロール、DNA抽出試薬等を含んでいてもよい。
DNAポリメラーゼとしては鎖置換型DNAポリメラーゼを使用することができる。鎖置換型DNAポリメラーゼとは、鋳型DNAに相補的なDNA鎖を合成していく過程で、伸長方向に2本鎖領域があった場合に、その鎖を解離しながら相補鎖合成を継続することができるDNAポリメラーゼである。
DNAポリメラーゼとしては、通常LAMP法で用いられているものを使用することができ、例えば、Bst DNAポリメラーゼ、Bca(Exo)DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼIのクレノウ・フラグメント、Vent DNAポリメラーゼ、Vent(Exo)DNAポリメラーゼ、Z−Taq DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ等が挙げられるがこれらに限定されない。
[ウレアプラズマ属細菌の検出方法]
1実施形態において、本発明は、ウレアプラズマ属細菌の検出方法であって、生体試料に上述したプライマーセットを混合してLAMP法による等温増幅反応を行う工程を含み、前記工程後に等温増幅反応が検出されることが、前記生体試料中にウレアプラズマ属細菌が存在していたことを示す、検出方法を提供する。
上述したように、従来、ウレアプラズマ属細菌の検出は培養法、PCR法等により行われてきた。しかしながら、培養法は操作が煩雑であり、判断に熟練を要し、迅速性に乏しい問題がある。また、PCR法は、操作が煩雑であり、臨床検査で使用することが困難である。
これに対し、本実施形態の検出方法によれば、従来法である培養法と比較して、簡便かつ迅速にウレアプラズマ属細菌を検出することができる。また、PCR法と比較して操作が簡便であるため、本実施形態の検出方法を臨床検査で実施することも可能になる。
この結果、患者がウレアプラズマ属細菌に感染しているか否かを早期に判断し、正しい抗生物質を投与することが容易になる。
生体試料としては、尿、膣分泌物、尿道分泌物等の泌尿器又は生殖器由来の試料、羊水、臍帯血、膿、これらの試料から抽出したDNA等が挙げられる。試料をそのままLAMP法に適用することもできるが、試料から抽出したDNAをLAMP法に適用することが好ましい。
LAMP法による等温増幅反応は、生体試料に、上述したプライマーセット、DNAポリメラーゼ、緩衝液、基質であるdNTP等を混合し、DNA増幅温度でインキュベートすることにより実施することができる。DNA増幅温度は、使用するDNAポリメラーゼによって異なるが、約60〜70℃である。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(ウレアプラズマ・パルバム検出用プライマーの検討)
まず、ウレアプラズマ・パルバム(SV3F4株)から、市販のキット(型式「Maxwell RSC Blood DNA キット」、プロメガ社)を用いてDNAを抽出した。
続いて、抽出したDNAを鋳型として配列番号41に記載のセンスプライマー及び配列番号42に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRを行い、ウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を含む領域を増幅し、プラスミドベクターにクローニングした。
続いて、遺伝子断片をクローニングしたプラスミドベクターを精製して濃度を測定し、10、10、10、10、10、10、1コピー/μLとなるように段階希釈した。
続いて、表1に記載のプライマーセット(名称:「UP1」〜「UP7」)を用いて、各濃度の鋳型DNA各1μLを、LAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、目視及びリアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
また、比較のために、各濃度の鋳型DNA各1μLを、配列番号15に記載のセンスプライマー及び配列番号16に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRにより増幅し、増幅の有無を確認した。増幅の有無は、増幅産物をアガロースゲル電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色したものを目視で観察し、増幅バンドが確認されるか否かにより判断した。
Figure 0006886143
表2に、増幅結果を示す。表2中、「+」は増幅が認められたことを示し、「−」は増幅が認められなかったことを示す。また、「PCR」は比較のために行ったPCR増幅の結果を示す。
Figure 0006886143
その結果、プライマーセット「UP7」が最も高感度にウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅できることが明らかとなった。
プライマーセット「UP7」による検出感度は、PCRによる検出感度の100倍であった。更に検討を行った結果、プライマーセット「UP7」を用いたLAMP法により、50コピーまでの鋳型DNAを増幅できることが明らかとなった。
この結果は、プライマーセット「UP7」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ・パルバムを、臨床検査において実用的に検出することができることを示す。
[実験例2]
(ウレアプラズマ・ウレアリチカム検出用プライマーの検討)
まず、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(F24株)から、市販のキット(型式「Maxwell RSC Blood DNA キット」、プロメガ社)を用いてDNAを抽出した。
続いて、抽出したDNAを鋳型として配列番号43に記載のセンスプライマー及び配列番号44に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRを行い、ウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を含む領域を増幅、プラスミドベクターにクローニングした。
続いて、遺伝子断片をクローニングしたプラスミドベクターを精製して濃度を測定し、10、10、10、10、10、10、1コピー/μLとなるように段階希釈した。
続いて、表3に記載のプライマーセット(名称:「UU1」〜「UU4」)を用いて、各濃度の鋳型DNA各1μLを、LAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、目視及びリアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
また、比較のために、各濃度の鋳型DNA各1μLを、配列番号35に記載のセンスプライマー及び配列番号36に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRにより増幅し、増幅の有無を確認した。増幅の有無は、増幅産物をアガロースゲル電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色したものを目視で観察し、増幅バンドが確認されるか否かにより判断した。
Figure 0006886143
表4に、増幅結果を示す。表2中、「+」は増幅が認められたことを示し、「−」は増幅が認められなかったことを示す。また、「PCR」は比較のために行ったPCR増幅の結果を示す。
Figure 0006886143
その結果、プライマーセット「UU4」が最も高感度にウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅できることが明らかとなった。
プライマーセット「UU4」による検出感度は、PCRによる検出感度の100倍であった。更に検討を行った結果、プライマーセット「UU4」を用いたLAMP法により、50コピーまでの鋳型DNAを増幅できることが明らかとなった。
この結果は、プライマーセット「UU4」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ・ウレアリチカムを、臨床検査において実用的に検出することができることを示す。
[実験例3]
(ウレアプラズマ属細菌検出用プライマーの交差反応の検討)
実験例1及び2で見出したウレアプラズマ属細菌検出用プライマーの交差反応について検討した。具体的には、実験例1で見出したプライマーセット「UP7」及び実験例2で見出したプライマーセット「UU4」を用いたLAMP法により、ウレアプラズマ属細菌の類縁菌種のDNAが増幅されるか否かを検討した。
下記表5に、使用したウレアプラズマ属細菌の類縁菌種を示す。まず、表5に記載した各菌体から、市販のキット(型式「QIAamp DNA Mini Kit」、キアゲン社)を用いてDNAを抽出した。
続いて、抽出したDNA各10コピー/μLの1μLを、上述したプライマーセット「UP7」又はプライマーセット「UU4」を用いてLAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、目視及びリアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
Figure 0006886143
その結果、プライマーセット「UP7」もプライマーセット「UU4」も、表5に示すウレアプラズマ属細菌の類縁菌種の遺伝子を増幅せず、交差反応しないことが明らかとなった。この結果から、これらのプライマーセットにより、特異的にウレアプラズマ属細菌を検出できることが確認された。
この結果は、プライマーセット「UP7」及び「UU4」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ属細菌を、臨床検査において実用的に検出することができることを更に支持するものである。
[実験例4]
(検出可能なウレアプラズマ・パルバム株の検討)
ウレアプラズマ・パルバムには、SV3F4株、B7株、S55株、OMC−P162株等が存在する。そこで、実験例1で見出したプライマーセット「UP7」を用いたLAMP法により、これらの株を検出することができるか否かを検討した。
まず、SV3F4株、B7株、S55株、OMC−P162株から、市販のキット(型式「Maxwell RSC Blood DNA キット」、プロメガ社)を用いてDNAを抽出した。
続いて、抽出したDNA各10コピー/μLの1μLを、上述したプライマーセット「UP7」を用いてLAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、目視及びリアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
その結果、プライマーセット「UP7」を用いることにより、これらの株の全てを検出することができることが明らかとなった。この結果は、プライマーセット「UP7」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ・パルバムを、臨床検査において実用的に検出することができることを更に支持するものである。
[実験例5]
(検出可能なウレアプラズマ・ウレアリチカム株の検討)
ウレアプラズマ・ウレアリチカムには、F24株、F7株、S18株、S59株、S100株等が存在する。そこで、実験例2で見出したプライマーセット「UU4」を用いたLAMP法により、これらの株を検出することができるか否かを検討した。
まず、F24株、F7株、S18株、S59株、S100株から、市販のキット(型式「Maxwell RSC Blood DNA キット」、プロメガ社)を用いてDNAを抽出した。
続いて、抽出したDNA各10コピー/μLの1μLを、上述したプライマーセット「UU4」を用いてLAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、目視及びリアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
その結果、プライマーセット「UU4」を用いることにより、これらの株の全てを検出することができることが明らかとなった。この結果は、プライマーセット「UU4」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ・ウレアリチカムを、臨床検査において実用的に検出することができることを更に支持するものである。
[実験例6]
(臨床検体を用いたウレアプラズマ属細菌の検出)
46名の妊婦の膣から綿棒で採取した標本を使用して、従来法である培養法、従来法であるPCR法及びプライマーセット「UP7」及び「UU4」を用いたLAMP法により、ウレアプラズマ属細菌を検出し、結果を比較した。
まず、採取した各検体を、それぞれ検体輸送用チューブ(型式「BDユニバーサルバイラルトランスポートスタンダードセット」、BD社)2本ずつに保存した。このうち各1本を外注業者に委託し、ウレアプラズマ属細菌の存在を培養法により検討した。
《培養法による検出》
培養法によるウレアプラズマ属細菌の検出は次のようにして行った。まず、選択培地であるウレアプラズマ寒天培地(アップル科学有限会社)に検体を接種し、35±1℃、CO濃度5±1%の条件下で4日間培養した。培地に含まれる基質をウレアプラズマ属細菌が利用すると、pHの上昇により指示薬であるフェノールレッドが変色する。この指示薬の変色及びコロニー形態の観察によりウレアプラズマ属細菌の存在の有無を判定した。
《PCR法による検出》
もう1本の検体輸送用チューブ内の液体培地1mLを、1.5mLチューブに移し、20,000×gで20分間遠心した。続いて、上清950μLを捨て、残りの50μLから、Loopamp(登録商標)SR DNA抽出キット(栄研化学株式会社)を用いてDNAを抽出した。
検体から抽出したDNAをPCR法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。配列番号15に記載のセンスプライマー及び配列番号16に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRによりウレアプラズマ・パルバムの存在を検出した。また、配列番号35に記載のセンスプライマー及び配列番号36に記載のアンチセンスプライマーを用いたPCRによりウレアプラズマ・ウレアリチカムの存在を検出した。
表6に、各検体におけるウレアプラズマ属細菌の検出結果を示す。培養法による検出結果及びPCR法による検出結果を示す。その結果、PCR法による判定結果は、培養法による判定結果と比較すると、感度が66.7%であり、特異度は100%であることが明らかとなった。
Figure 0006886143
《LAMP法による検出》
検体から抽出したDNAを、プライマーセット「UP7」及び「UU4」を用いたLAMP法によりそれぞれ増幅し、増幅の有無を確認した。プライマーセット「UP7」によりウレアプラズマ・パルバムの存在を検出し、プライマーセット「UU4」によりウレアプラズマ・ウレアリチカムの存在を検出した。
増幅は63℃で60分間行った。増幅の有無は、リアルタイム濁度測定装置(型式「Loopamp EXIA(登録商標)」、栄研化学株式会社)を用いて吸光度を測定することにより判断した。
表7に、各検体におけるウレアプラズマ属細菌の検出結果を示す。培養法による検出結果及びLAMP法による検出結果を示す。その結果、LAMP法による判定結果と培養法による判定結果は完全に一致し、感度、特異度共に100%であることが明らかとなった。
Figure 0006886143
この結果は、プライマーセット「UP7」及び「UU4」を用いたLAMP法により、生体試料中に存在するウレアプラズマ属細菌を、臨床検査において実用的に検出することができることを更に支持するものである。また、LAMP法により、PCR法よりも高感度にウレアプラズマ属細菌を検出できることが明らかとなった。
本発明によれば、ウレアプラズマ属細菌を簡便に検出する技術を提供することができる。

Claims (8)

  1. ウレアプラズマ・パルバムをLoop−Mediated Isothermal Amplification(LAMP)法で検出するためのプライマーセットであって、
    配列番号1に記載の塩基配列からなるプライマー、
    配列番号2に記載の塩基配列からなるプライマー、
    配列番号3に記載の塩基配列からなるプライマー、及び
    配列番号4に記載の塩基配列からなるプライマー、
    を含み、ウレアプラズマ・パルバムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅する、プライマーセット。
  2. 配列番号5に記載の塩基配列からなるプライマー、又は
    配列番号6に記載の塩基配列からなるプライマー、
    を更に含む、請求項1に記載のプライマーセット。
  3. ウレアプラズマ・ウレアリチカムをLAMP法で検出するためのプライマーセットであって、
    配列番号7に記載の塩基配列からなるプライマー、
    配列番号8に記載の塩基配列からなるプライマー、
    配列番号9に記載の塩基配列からなるプライマー、及び
    配列番号10に記載の塩基配列からなるプライマー、
    を含み、ウレアプラズマ・ウレアリチカムのウレアーゼβサブユニット遺伝子を増幅する、プライマーセット。
  4. 配列番号11に記載の塩基配列からなるプライマー、又は
    配列番号12に記載の塩基配列からなるプライマー、
    を更に含む、請求項に記載のプライマーセット。
  5. 請求項1又は2に記載のプライマーセットを含む、ウレアプラズマ・パルバムをLAMP法で検出するためのキット。
  6. 請求項3又は4に記載のプライマーセットを含む、ウレアプラズマ・ウレアリチカムをLAMP法で検出するためのキット。
  7. ウレアプラズマ・パルバムの検出方法であって、
    生体試料に請求項1又は2に記載のプライマーセットを混合してLAMP法による等温増幅反応を行う工程を含み、
    前記工程後に等温増幅反応が検出されることが、前記生体試料中にウレアプラズマ・パルバムが存在していたことを示す、検出方法。
  8. ウレアプラズマ・ウレアリチカムの検出方法であって、
    生体試料に請求項3又は4に記載のプライマーセットを混合してLAMP法による等温増幅反応を行う工程を含み、
    前記工程後に等温増幅反応が検出されることが、前記生体試料中にウレアプラズマ・ウレアリチカムが存在していたことを示す、検出方法。
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