JP6884275B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本願は、内燃機関の燃料供給系に使用される燃料噴射弁に関し、特に取り付け性の向上に関するものである。
従来の燃料噴射弁1は、図10および図11に示すようなものがあり、内燃機関の取り付け構造体である例えばエンジンヘッド2aの中空部内に装着される。燃料噴射弁1のハウジング3の下流側には弁ホルダー4が設けられ、エンジンヘッド2aの中空部内に配置される。弁ホルダー4の中空部内には弁体5と、弁体5の下流側端部に設けられたボール6とが配置されている。弁ホルダー4の内部の下流側端部に弁座7が設けられ、弁座7に弁体5のボール6が接離する。
内燃機関の取り付け構造体である例えばエンジンヘッド2aのシール方式はデリバリ側の固定がいらずコスト性に優れ、弁ホルダー4の上流側の外周にグロメット8を嵌合し、上流側シール面9aと下流側シール面9bを有した圧着シール部材を使用するタイプ(以下グロメットタイプ)である。
また、他の従来の燃料噴射弁1は、図12および図13に示すようなものがあり、内燃機関の取り付け構造体である例えばインテークマニホールド2bの中空部内に装着される。弁ホルダー4の構成は同様である。
内燃機関の取り付け構造体である例えばインテークマニホールド2bのシール方式はデリバリ側の固定はいるが燃料噴射弁1の取付け自由度が高く、上流側シール面9aに接するように弁ホルダー4の外周面にOリング10を嵌合し、下流側シール位置決め環11をOリング10に接するように弁ホルダー4の外周面に嵌合し、内周側と外周側にシール部を有した環状シール部材を使用するタイプ(以下Oリングタイプ)である。これらの二つのシール方式が主に採用されている。
特許第5006220号公報 特許第3802702号公報
上述した従来の燃料噴射弁においては、一般的に燃料噴射弁1は両方のシール構造を持つことが難しく、シールタイプごとに燃料噴射弁1の形状を変更しなければならないという問題があった。
また、図10および図11に示すような燃料噴射弁1の上流側シール面9aをOリング10の固定面として流用し、下流側シール位置決め環11だけを後付け装着することでOリングタイプに変更可能とし、燃料噴射弁1本体を共通化したのが、図12および図13に示すような燃料噴射弁1である。しかし、このような構造ではOリング10の装着位置が上流側シール面9aに限定されることで取付けレイアウトの自由度がなくなってしまうという問題があった。
また、従来の燃料噴射弁1には、弁ホルダー4の外周に上流側シール面9aでシールするアタッチメントを装着し、このアタッチメントがOリング10およびOリング10を固定する上下流のシール位置決め環を有することでOリング10取付け位置の自由度を確保し、かつ燃料噴射弁1本体を共通化することが可能となる(特許文献1の図参照)。しかし、このような形状では、アタッチメントを弁ホルダー4の外周に被せるため燃料噴射弁1の先端径が拡大する問題、あるいはシール箇所が従来のグロメット8とOリング10の2カ所に増加することで管理コストが増大するという問題があった。
さらに、従来の燃料噴射弁1には、弁ホルダー4の外周に上下流側のシール位置決め環を先端からそれぞれ圧入することで燃料噴射弁1を共通化し、Oリング10のシール位置の自由度もある程度確保できるものがある(特許文献2参照)。しかし、上流側シール位置決め環を先端から圧入すると弁ホルダー4の外周面にあるOリング10のシール面に接触摩耗が発生する。この接触摩耗によりシール面が傷つき、装着後にOリング10が切れる可能性があるという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、その目的は、シール構造あるいは取り付け位置の自由度を容易かつ低コストに行うことができる燃料噴射弁を提供するものである。
本願に開示される燃料噴射弁は、ハウジング内に配置された弁ホルダーと、前記弁ホルダーの内部に配置された弁体と、前記弁体の下流側端部に配置された弁座とを有する燃料噴射弁であって、前記弁ホルダーの外周面に形成された環状溝と、前記弁ホルダーの外周面に遊嵌状態で前記環状溝の位置に配置され、縮着されて一部が前記環状溝の内部に嵌合する上流側シール位置決め環と、前記弁ホルダーの外周面に挿入され、前記上流側シール位置決め環の下方に配置された環状シール部材と、前記弁ホルダーの外周面に挿入され、前記環状シール部材の下方に配置された下流側シール位置決め環とを備えたものである。
本願に開示される燃料噴射弁によれば、弁ホルダーの外周面に環状溝を形成し、上流側シール位置決め環が弁ホルダーの外周面に遊嵌状態で環状溝の位置に配置され、上流側シール位置決め環が縮着されて一部が環状溝の内部に嵌合し、環状シール部材が弁ホルダーの外周面の上流側シール位置決め環の下方に挿入され、下流側シール位置決め環が弁ホルダーの外周面の環状シール部材の下方に挿入されるようにしたことにより、燃料噴射弁本体を共通化できるので、容易かつ低コストに行うことができる燃料噴射弁を得ることができる。
実施の形態1による燃料噴射弁を一部断面で示す正面図である。 実施の形態1による燃料噴射弁を示す正面図である。 実施の形態2による燃料噴射弁を示す図2A−A線における断面図である。 実施の形態3による燃料噴射弁を示す正面図である。 実施の形態3による燃料噴射弁を示す正面図である。 実施の形態3による燃料噴射弁の要部を示す拡大正面図である。 実施の形態4による燃料噴射弁を示す正面図である。 実施の形態5による燃料噴射弁を示す正面図である。 実施の形態6による燃料噴射弁の要部を示す拡大正面図である。 従来の燃料噴射弁を一部断面で示す正面図である。 従来の燃料噴射弁を示す正面図である。 従来の他の燃料噴射弁を一部断面で示す正面図である。 従来の他の燃料噴射弁を示す正面図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1による燃料噴射弁を一部断面で示す正面図である。図2は実施の形態1による燃料噴射弁を示す正面図である。
これら各図において、1は燃料噴射弁、2bは内燃機関の取り付け構造体である例えばインテークマニホールド、3はハウジング、4は薄肉円筒形状の弁ホルダー、5は弁体、6はボール、7は弁座である。
燃料噴射弁1は例えばインテークマニホールド2bに形成された中空状の挿入口に嵌挿され、燃料配管から導入された燃料をインテークマニホールド2b内にするものであり、燃料噴射弁1とインテークマニホールド2bとの気密を保持するためのシール構造が配置される。
燃料噴射弁1は、ハウジング3内に配置された弁ホルダー4と、弁ホルダー4の内部に配置された弁体5と、弁体5の下流側端部に配置された弁座7と、弁ホルダー4の外周面に形成された環状溝12と、弁ホルダー4の外周面に遊嵌状態で環状溝12の位置に配置され、縮着されて一部が環状溝12の内部に嵌合する樹脂製の上流側シール位置決め環13と、弁ホルダー4の外周面に挿入され、上流側シール位置決め環13の下方に配置された例えばOリングからなる環状シール部材(以下、Oリングと称す)14と、弁ホルダー4の外周面に挿入され、環状シール部材14の下方に配置された下流側シール位置決め環15とを備えている。Oリングからなる環状シール部材14は内周側と外周側にシール部を有する。
上流側シール位置決め環13を弁ホルダー4の外周面のシール面と接触することなく挿入でき、弁ホルダー4の外周面に形成した環状溝近傍で弁ホルダー4の外周部にしまり嵌め状態で固定可能な形状、材質を選択すればよい。
すなわち、上流側シール位置決め環13の内径が常温状態では弁ホルダー4の外径より小さく、所定温度以上では上流側シール位置決め環13の内径が大きくなる寸法設定とし、常温状態では上流側シール位置決め環13と弁ホルダー4が締め代を持った状態で固定されていて、さらに燃料噴射弁1の使用温度範囲では締め代が確保されるよう上流側シール位置決め環13と弁ホルダー4の材料を選定すればよい。
また、2つの上流側シール位置決め環13、下流側シール位置決め環15の取り付け位置は可変で、Oリング14を弁ホルダー4の外周の任意の位置に装着できるため、燃料噴射弁1の取り付け自由度が拡大するという利点がある。
さらに、上流側シール位置決め環13を先端側から弁ホルダー4の外周面に圧入することなく、弁ホルダー4の外周面としまり嵌め状態で固定可能な形状、材質としたことで、Oリング14のシール面を傷つけない構造とし、これにより装着後のOリング14切れによる気密漏れ不良のリスクを抑制することができる。
上流側シール位置決め環13の嵌挿について述べる。(図6を参照)燃料噴射弁1を常温下においた状態において、弁ホルダー4の先端から高温に熱して膨張させた上流側シール位置決め環13を弁ホルダー4の外周部に挿入し、所定の位置、すなわち環状溝12の近傍の位置で冷却して常温に戻して収縮させ、上流側シール位置決め環13の一部である内周上端部が環状溝12内に嵌合して縮着してしまり嵌め状態で固定する。
さらに、燃料噴射弁1の弁ホルダー4の先端から下流側シール位置決め環15を圧入し、所定位置で固定する。最後に、燃料噴射弁1の弁ホルダー4の先端から挿入したOリング14を上流側シール位置決め環13と下流側シール位置決め環15との間に係止することで、Oリングタイプのシール構造となる。
また、ここで上流側位置決め環13の内径d(常温時)、線膨張係数α1、弁ホルダー4の外周径D(常温時)、線膨張係数α2、燃料噴射弁1の使用温度範囲をT1からT2とした場合、下記式が成立するよう寸法および材質をそれぞれ設定している。
・D(1+α2(T2-常温))>d(1+α1(T2-常温))
・D(1+α2(T1-常温))>d(1+α1(T1-常温))
また、上流側シール位置決め環13の耐熱温度以下の高温T3状態で常温の弁ホルダー4に挿入する時には下記式が成立するよう寸法および材質をそれぞれ設定している。
・D<d(1+α1(T3-常温))
上記3式の条件を満たす例として、弁ホルダー4は燃料封止と防錆上ステンレス鋼を使用し、上流側シール位置決め環13はステンレス鋼に対して線膨張係数が大きく安価なポリアミド系の樹脂を用いる。
この実施の形態1によれば、上流側シール位置決め環13を弁ホルダー4の外周面のシール面と接触することなく挿入でき、燃料噴射弁1を容易かつ低コストに実現することが可能である。
また、樹脂製の上流側シール位置決め環13は弁ホルダー4の外周面に形成した環状溝12近傍で弁ホルダー4の外周部にしまり嵌め状態で固定可能であり、上流側シール位置決め環13の脱落を防止できる。具体的には圧入状態を長期間続けるとしまり嵌め部分のヘタリによって上流側シール位置決め環13のしまり嵌めによる保持力が低下する懸念があり、上流側シール位置決め環13の一部を環状溝12中に配置して隙間状態とすることでこの部分の寸法変化の発生がなく、環状溝12に係止されるため前記不具合を防止できる。
また、樹脂製の上流側シール位置決め環13の一部が環状溝12に係止する構造としているので、仮にしまり嵌めによる保持力が低下した場合においても上流側シール位置決め環13が負圧の影響でインテークマニホールド2b内に引き込まれることを防止できる。
実施の形態2.
図3は実施の形態2による燃料噴射弁を示す図2A−A線における断面図である。
上流側シール位置決め環13は2つ以上に分割され、図3は例えば2つに分割した場合を示し、半円盤状の上流側シール位置決め環13aと上流側シール位置決め環13bとで構成されている。
燃料噴射弁1の弁ホルダー4の外周側から半円盤状の上流側シール位置決め環13aと上流側シール位置決め環13bとを所定位置で結合し、弁ホルダー4の外周部としまり嵌め状態で固定することで上流側シール位置決め環13を形成している。
燃料噴射弁1の弁ホルダー4の先端から下流側シール位置決め環15を圧入し、所定位置で固定する。最後に、燃料噴射弁1の弁ホルダー4の先端から挿入したOリング14を上流側シール位置決め環13と下流側シール位置決め環15との間に係止することで、Oリングタイプのシール構造となる。
また、ここで上流側シール位置決め環13の内径d(常温時)、線膨張係数α1、弁ホルダー4の外周径D(常温時)、線膨張係数α2、燃料噴射弁1の使用温度範囲をT1からT2とした場合、下記式が成立するよう寸法および材質をそれぞれ設定している。
・D(1+α2(T2-常温))>d(1+α1(T2-常温))
・D(1+α2(T1-常温))>d(1+α1(T1-常温))
このように、例えば2つに分割され結合することで形成される上流側シール位置決め環13の内径が弁ホルダー4の外周径より小さくなる寸法設定とし、常温状態では上流側シール位置決め環13と弁ホルダー4が締め代を持った状態で固定されていて、さらに燃料噴射弁1の使用温度範囲では締め代が確保されるよう上流側シール位置決め環13と弁ホルダー4の材料を選定すればよい。
この実施の形態2によれば、上流側シール位置決め環13を2つ以上のパーツに分割した状態で弁ホルダー4の外周の所定位置で結合することにより、加工時間を短縮できる。また、この結合は溶接、圧入など工法自由度が高く生産数量に合わせて最適な工法を選択し易い利点がある。
実施の形態3.
図4は実施の形態3による燃料噴射弁を示す正面図である。図5は実施の形態3による燃料噴射弁を示す正面図である。図6は実施の形態3による燃料噴射弁の要部を示す拡大正面図である。
弁ホルダー4の外周部に複数の環状溝12を設け、上流側から下流側に向けてそれぞれ第1環状溝12a、第2環状溝12b、第3環状溝12cを配置している。この実施の形態3においては樹脂製の上流側シール位置決め環13が第1環状溝12aに配置される場合を示し、上流側シール位置決め環13の一部が第1環状溝12aに係止する構造としている。仮にしまり嵌めによる保持力が低下した場合においても上流側シール位置決め環13が負圧の影響でインテークマニホールド2b内に引き込まれることを防止する。
また、予め弁ホルダー4の外周に複数の環状溝12を設置しておくことで共通の燃料噴射弁1で複数のOリング14の装着位置を確保できる。この場合には3か所にOリング14を設置可能となる。
上流側シール位置決め環13の弁ホルダー4の外周面への嵌挿は、図6に示すように、燃料噴射弁1の弁ホルダー4を常温下においた状態において、弁ホルダー4の先端から高温に熱して膨張させた上流側シール位置決め環13を弁ホルダー4の外周部に挿入する。そして、上流側シール位置決め環13を上流側の所定の位置、すなわち環状溝12の第1環状溝12aの近傍の位置までさらに挿入さる。この状態において、上流側シール位置決め環13を冷却して常温に戻して収縮させ、上流側シール位置決め環13の一部である内周上端部が環状溝12の第1環状溝12a内に嵌合して縮着してしまり嵌め状態で固定される。
樹脂で形成された上流側シール位置決め環13の一部がP1寸法だけ第1環状溝12aの奥側で係止されることで脱落を防止している。具体的には圧入状態を長期間続けるとしまり嵌め部分のヘタリによって上流側シール位置決め環13のしまり嵌めによる保持力が低下する懸念があり、上流側シール位置決め環13の一部を第1環状溝12a中に配置して隙間状態とすることでこの部分の寸法変化の発生がなく、第1環状溝12aに係止されるため前記不具合を防止できる。また、複数の環状溝12を弁ホルダー4の外周に設置することで共通の燃料噴射弁1において環状溝12の数だけOリング14の取付け自由度を持たせることができる。
また、上流側シール位置決め環13を第1環状溝12aに弁ホルダー4の外周面のシール面Sと接触することなく挿入でき、シール面Sを傷つけることなく上流側シール位置決め環13を第1環状溝12aに係止させることができる。そして、下流側シール位置決め環15を弁ホルダー4の外周面の所定の位置に挿着した後、Oリング14を上流側シール位置決め環13と下流側シール位置決め環15との間に嵌挿させることにより、Oリング14が切れることがなくなり、気密漏れ不良などのリスクを抑制することができる。
実施の形態4.
図7は実施の形態4による燃料噴射弁を示す正面図である。上述した実施の形態3においては、一番上の第1環状溝12aに上流側シール位置決め環13が嵌合される場合について述べたが、この実施の形態4においては上流側から二番目の第2環状溝12bに上流側シール位置決め環13が嵌合される場合を示し、上述した実施の形態3と同様の効果を奏する。
実施の形態5.
図8は実施の形態5による燃料噴射弁を示す正面図である。上述した実施の形態3においては、一番上の第1環状溝12aに上流側シール位置決め環13が嵌合され、実施の形態4においては上流側から二番目の第2環状溝12bに上流側シール位置決め環13が嵌合される場合について述べたが、この実施の形態5においては最下流側の第3環状溝12cに上流側シール位置決め環13が嵌合される場合を示し、上述した実施の形態3、実施の形態4と同様の効果を奏する。
実施の形態6.
図9は実施の形態6による燃料噴射弁の要部を示す拡大正面図である。この実施の形態6においては、弁ホルダー4の上流側と下流側でその外径寸法が異なり、かつ下流側の弁ホルダー4の外径寸法が上流側の弁ホルダー4の外径寸法よりも小さく設定している。
すなわち、弁ホルダー4の外周部に複数設けたすべての環状溝12において、環状溝12の下流側の弁ホルダー4の外径寸法を環状溝12の上流側の弁ホルダー4の外径寸法よりも小さく設定している。
図9は一実施例として第2環状溝12bと第3環状溝12cの関係において、第2環状溝12bの下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q1に対し、第3環状溝12cの下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q2はQ1>Q2の関係となる。第3環状溝12cの下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q2は第2環状溝12bの下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q1よりもP2だけ小さく設定している。
このような状態において、下流側シール位置決め環15を第2環状溝12bの下流側の弁ホルダー4の外周部に圧入する際に、第3環状溝12cの下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q2はP2だけ小さい外径寸法となっている。そして、下流側シール位置決め環15の内周面と第3環状溝12cの下流側の弁ホルダー4の外周面とは間隙があり、不要な圧入部とすることができ、下流側シール位置決め環15の嵌挿時間の短縮あるいは圧入かじりを抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態においては、上流側の弁ホルダー4の外径寸法Q1よりも下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q2を小さく構成する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、下流側の弁ホルダー4の外径寸法Q2は下流側に向かって小さい外径寸法となるテーパー形状としてもよく、同様の効果を奏する。
また、弁ホルダー4の下流側端部の外径寸法をその上流側の弁ホルダー4の外径寸法よりも小さくすることもでき、同様の効果を奏する。
なお、上述した各実施の形態においては、燃料噴射弁1が内燃機関の取り付け構造体である例えばインテークマニホールドに取り付けられる場合について述べたが、燃料噴射弁1が内燃機関の取り付け構造体である例えばエンジンヘッドに取り付けられる場合にも適用でき、同様の効果を奏する。すなわち、本願の燃料噴射弁1はインテークマニホールドあるいはエンジンヘッドに共通化させているので、容易かつ低コストを実現できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
本願は、容易かつ低コストに行うことができる燃料噴射弁の実現に好適である。
1 燃料噴射弁、3 ハウジング、4 弁ホルダー、5 弁体、7 弁座、12 環状溝、12a 第1環状溝、12b 第2環状溝、12c 第3環状溝、13 上流側シール位置決め環、14 環状シール部材(Oリング)、15 下流側シール位置決め環

Claims (5)

  1. ハウジング内に配置された弁ホルダーと、前記弁ホルダーの内部に配置された弁体と、前記弁体の下流側端部に配置された弁座とを有する燃料噴射弁であって、前記弁ホルダーの外周面に形成された環状溝と、前記弁ホルダーの外周面に遊嵌状態で前記環状溝の位置に配置され、縮着されて一部が前記環状溝の内部に嵌合する上流側シール位置決め環と、前記弁ホルダーの外周面に挿入され、前記上流側シール位置決め環の下方に配置された環状シール部材と、前記弁ホルダーの外周面に挿入され、前記環状シール部材の下方に配置された下流側シール位置決め環とを備えたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記上流側シール位置決め環は、常温状態で前記上流側シール位置決め環の内径が前記弁ホルダーの外径よりも小さく、前記燃料噴射弁の使用温度範囲以上の高温状態で前記上流側シール位置決め環の内径が前記弁ホルダーの外径よりも大きく構成され、前記燃料噴射弁の使用温度範囲では前記上流側シール位置決め環の一部が前記環状溝に嵌合していることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記上流側シール位置決め環は、複数に分割されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記弁ホルダーの外周面に形成された前記環状溝は、複数配置され、前記上流側シール位置決め環の一部が前記環状溝のいずれかに嵌合されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記弁ホルダーの外周面に形成された前記環状溝の上下流で前記弁ホルダーの外径が異なり、下流側の前記弁ホルダーの外径が上流側の前記弁ホルダーの外径よりも小さく構成したことを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁。
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