JP6883460B2 - 電流遮断装置およびワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、車両などに搭載可能な電流遮断装置およびワイヤハーネスに関する。
一般に、車両には電源としてオルタネータ(発電機)やバッテリーが搭載されており、これらが供給する電源電力をワイヤハーネスを介して負荷である様々な電装品にそれぞれ給電できるように構成されている。このような電源回路においては、故障の発生や短絡の発生などの際に、電源から負荷へ向かって過大な電流が流れる可能性がある。また、もしも過大な電流が流れ続けると、例えばワイヤハーネスに過熱が生じる可能性も考えられる。そのため、例えば大電流が流れた時に溶断するヒューズを電源回路の途中に挿入するのが一般的である。
また、車両の主要な電源回路に関しては、ワイヤハーネスの一部分にヒュージブルリンク(fusible link)と呼ばれる部品を挿入し、ワイヤハーネスの過熱を未然に防止する場合がある。ヒュージブルリンクは、大電流が流れて異常な発熱が生じる時に、ワイヤハーネスの他の箇所で破損が生じる前に溶断し、問題の発生を最小限に食い止めることができる。すなわち、ヒュージブルリンクを採用することにより、特定の部位以外でワイヤハーネスが過熱するのを防止できるので、故障時のメンテナンスが容易になる。
例えば、特許文献1では、バッテリー端子に接続されるヒュージブルリンクユニットに複数のヒュージブルリンクを搭載すると共に、温度上昇を抑制するための技術を示している。
特開2010−251190号公報
ところで、ヒュージブルリンクを有する電源回路においては、過大な電流が流れた場合にワイヤハーネスの過熱を未然に防ぐために、ヒュージブルリンクが確実に溶断する必要がある。しかしながら、ヒュージブルリンクが溶断した場合には、部品の交換を行わない限り車両の機能を復旧させることができないので、頻繁にヒュージブルリンクが溶断するような事態は避けなければならない。
そのため、例えば図7に示す例のように、オルタネータ(ALT)と、負荷およびバッテリーとの間にヒュージブルリンク(FL)が接続されている状況において、オルタネータの定格が75[A]の場合を想定すると、ヒュージブルリンクの定格は一例として150[A]に定められている。
また、図7に示す例のように、ヒュージブルリンクの上流側とオルタネータとを接続する上流側電線101と、ヒュージブルリンクの下流側と負荷との間を接続する下流側電線102の各々の導電体の断面積については、ヒュージブルリンク以外の箇所でワイヤハーネスが溶断するのを避けるために、ヒュージブルリンクの電流仕様に合わせて決定される。
具体的には、ヒュージブルリンクの定格が150[A]の場合には、上流側電線101および下流側電線102の各々の導電体の断面積を、30[mm]にする必要がある。
一方、車両においては、例えば車種の変更、オプション電装品の追加、設計変更などの要求により、搭載される各種電装品等の仕様が変更される場合がある。その結果、例えば図7に示したオルタネータの仕様において、定格が75[A]から150[A]に変更される可能性がある。
その場合、変更後のオルタネータの定格(150[A])と整合するように、ヒュージブルリンクの定格を150[A]から300[A]に変更しなければならない。更に、変更後のヒュージブルリンクの定格(300[A])と整合するように、上流側電線101および下流側電線102の各々の導電体の断面積を、30[mm]から60[mm]に変更する必要がある。
つまり、オルタネータ等の電装品の仕様を変更する場合には、ヒュージブルリンクの変更の他に、上流側電線101および下流側電線102の断面積の変更も必要になる。したがって、オルタネータ等の定格を大きくする場合には、上流側電線101および下流側電線102として、非常に太く、しかも重い電線を採用しなければならない。そのため、ワイヤハーネスの設計変更や部品交換が必要になり、ワイヤハーネスを車両上で配索する際の作業性が悪くなり、車両の燃費性能の低下にも繋がる。
なお、機械的なヒュージブルリンクの代わりに半導体スイッチを利用した電源回路を設計することも可能である。また、半導体スイッチを利用する場合には、ヒュージブルリンクを用いる場合と比べて、上流側電線101および下流側電線102の電線径を細くすることが可能である。しかしながら、半導体スイッチを利用する場合には、大電流の通電および遮断を許容できるように、多数の半導体スイッチを接続しなければならず、その結果、装置全体の外形サイズが機械的なヒュージブルリンクに比べて非常に大きくなるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、オルタネータ等の電流の仕様を変更する場合であっても、電源回路のワイヤハーネスにおける電線径の変更を不要にすると共に、外形サイズや重量の増大を抑制することが可能な電流遮断装置及びワイヤハーネスを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電流遮断装置およびワイヤハーネスは、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 外部回路と接続するための第1の端子および第2の端子を有し、第1の所定値以上の過電流に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間の回路を物理的に遮断する第1の電流遮断回路が形成された基台と、
第1の接続部および第2の接続部を有し、第2の所定値以上の過電流に対して前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の回路を遮断する第2の電流遮断回路が形成された回路基板と、を備え、
前記第2の電流遮断回路は、1以上の半導体スイッチデバイスにより構成され
記基台は、前記第1の接続部が接続された第1の接続端子と、前記第2の接続部が接続された第2の接続端子とを有し、
記第1の電流遮断回路と前記第2の電流遮断回路とが前記第1の接続端子と前記第2の接続端子との間で並列回路を構成する、
ことを特徴とする電流遮断装置。
(2) 上記(1)に記載の電流遮断装置と、
車両に搭載された発電機と前記電流遮断装置とを接続する第1の電線と、
前記電流遮断装置と前記車両に搭載された負荷またはバッテリーとを接続する第2の電線と、を備え、
少なくとも前記第1の電線の導体の断面積が、前記第1の電流遮断回路の定格に応じて決定される、
ことを特徴とするワイヤハーネス。
(3) 前記基台上の前記第1の接続端子および前記回路基板上の前記第1の接続部の一方は、複数のピン状の突起部を有し、
前記基台上の前記第2の接続端子および前記回路基板上の前記第2の接続部の一方は、複数のピン状の突起部を有する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の電流遮断装置。
(4) 前記回路基板は、前記基台に対し着脱可能に構成される、
ことを特徴とする上記(1)又は(3)に記載の電流遮断装置。
上記(1)の構成の電流遮断装置によれば、必要に応じて回路基板を基台に装着することができる。回路基板を基台に装着すると、基台の前記第1の端子と第2の端子との間に流れる電流の一部分が第2の電流遮断回路に分流するため、回路基板を装着しない場合と比べて、全体の定格が大きくなるように電流遮断装置の仕様を変更することができる。また、第1の電流遮断回路がヒュージブルリンクである場合に、第2の電流遮断回路に分流する電流の大きさが第1の電流遮断回路に流れる電流以下であれば、第1の端子および第2の端子を外部回路と接続するための電線の断面積を増やす必要がない。したがって、例えば外部回路として接続するオルタネータについて、定格を大きくするよう仕様を変更する場合には、単に回路基板を基台に装着するだけでよく、電源回路のワイヤハーネスにおける電線径の変更は不要になる。これにより、外形サイズや重量の増大を抑制することが可能である。
上記(2)の構成のワイヤハーネスによれば、第1の電線の導体の断面積が、第1の電流遮断回路における定格に応じて決定されるので、基台を単独で使用する場合と、回路基板を前記基台に装着した場合とで、第1の電線の電線径を変更する必要がない。そのため、例えば外部回路として接続するオルタネータについて、定格を大きくするよう仕様を変更する場合には、単に回路基板を基台に装着するだけでよい。したがって、外形サイズや重量の増大を抑制でき、仕様変更に伴う設計変更や作業も最小限に減らすことができる。
上記(3)の構成の電流遮断装置によれば、基台と回路基板とが複数のピン状の突起部により接続される。これにより、第1の接続端子と第1の接続部との間、および第2の接続端子と第2の接続部との間を電気的に接続することが容易となり、回路基板の増設が容易になる。また、複数のピン状の突起部が1列に並んでいる場合には、より一層増設が容易になる。
上記(4)の構成の電流遮断装置によれば、基台に対する回路基板の増設のみならず取り外しも可能となるため、半導体スイッチデバイスの交換など回路基板に対するメンテナンスの必要性が生じた場合や、電流源となる電装品の定格が小さいものに変更された場合に、電流遮断装置全体を交換せず、基台から回路基板を取り外すのみにより対応することができる。
本発明の電流遮断装置およびワイヤハーネスによれば、オルタネータ等の電流の仕様を変更する場合であっても、電源回路のワイヤハーネスにおける電線径の変更を不要にすると共に、外形サイズや重量の増大を抑制することが可能である。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1(a)は、本発明の実施形態における電流遮断装置の主要な構成要素の外観を示す分解斜視図、図1(b)は、図1(a)の構成要素を組み付けた状態を示す斜視図である。 図2は、図1(b)に示した電流遮断装置を車両の電源回路に接続した状態の具体例を示す電気回路図である。 図3は、電流遮断装置としてその本体だけを使用する場合の電気回路の構成を示す電気回路図である。 図4は、付加回路基板の主要な電気回路を示す電気回路図である。 図5は、付加回路基板上の電流遮断回路を制御するための構成例を示すブロック図である。 図6は、本発明の実施形態における電流遮断装置の一例を示す電気回路図である。 図7は、ヒュージブルリンクを採用した一般的な車両の電源回路の構成例を示す電気回路図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<電流遮断装置の主要な構成要素および外観>
本発明の実施形態における電流遮断装置の主要な構成要素の外観の例を図1(a)に示す。また、図1(a)の構成要素を組み付けた状態を図1(b)に示す。
図1(a)および図1(b)に示した電流遮断装置は、電流遮断装置本体10、付加回路基板30、およびカバー40により構成されている。但し、本実施形態では、電流遮断装置の基本的な機能は、電流遮断装置本体10だけで実現できるので、付加回路基板30、およびカバー40を利用しない形態もありうる。
電流遮断装置本体10は、ヒューズユニットであって、車両の電源回路において、ある箇所に過大な電流が流れた場合にその電流を遮断する機能を有している。具体的には、電流遮断装置本体10の端子10aおよび端子10bが、それぞれ車両のオルタネータ(発電機)、およびバッテリーと接続される。そして、オルタネータとバッテリーとの間の電流経路に所定以上の過大な電流が流れると、電流遮断装置本体10内の後述する第1の電流遮断回路12が電流を遮断する。この第1の電流遮断回路12については、ヒュージブルリンクを用いている。ヒュージブルリンクは、過大な電流によって物理的に溶断し、回路を遮断する。
図1(a)および図1(b)に示すように、電流遮断装置本体10には、付加回路基板30を接続するための基板接続端子10cおよび10dが備わっている。後述するように、基板接続端子10cおよび10dは、付加回路基板30の不図示の回路パターンの穴状の接続部30aおよび30bに挿入され電気的に接続される。
図1(a)のように付加回路基板30を電流遮断装置本体10に装着すると、付加回路基板30の各接続部30aおよび30bが、電流遮断装置本体10の基板接続端子10cおよび10dと接続される。そして、電流遮断装置本体10内の第1の電流遮断回路12と、付加回路基板30内の第2の電流遮断回路33a、33bとが並列回路を構成する。つまり、電流遮断装置本体10の基板接続端子10cと基板接続端子10dとの間に流れる電流は、電流遮断装置本体10の内部で分流して、第1の電流遮断回路12および第2の電流遮断回路33a、33bに流れる。
したがって、図1(a)に示すように付加回路基板30を電流遮断装置本体10に装着することで、この電流遮断装置の全体としての定格を変更することができる。後述するように、付加回路基板30内の第2の電流遮断回路33a、33bには、回路を遮断するデバイスとして、半導体スイッチング素子が用いられており、ヒュージブルリンクにより構成される第1の電流遮断回路12と、半導体スイッチング素子により構成される第2の電流遮断回路33a、33bとを組み合わせることで、後述する効果が得られる。
図1(a)に示すように、基板接続端子10cおよび10dの各々は、櫛の歯のように1列に並んだ多数のピン状の突起部として構成されている。付加回路基板30に形成されている複数の穴(スルーホール)に対応する位置に複数のピン状の突起部を設けることにより、基板接続端子10cおよび10dと第2の電流遮断回路33a、33bとを、付加回路基板30の接続部30aおよび30bを介して電気的に接続でき、付加回路基板30の増設が容易になる。また、図1においては、付加回路基板30は3組の半導体スイッチング素子により第2の電流遮断回路33a、33bが構成されている場合を示している。なお、付加回路基板30は、増設のみならず取り外しができるようにしてもよい。
カバー40は、付加回路基板30の外側を覆うことができる大きさや形状に形成されており、突起部40a、40bが電流遮断装置本体10と係合して固定される。このカバー40は、付加回路基板30の回路を物理的に保護したり、電気的な保護を行うために設けられる。
次に、電流遮断装置の具体的な電気回路の構成について説明する。
図1(b)に示した電流遮断装置を車両の電源回路に接続した状態の具体的な回路構成を図2に示す。また、電流遮断装置として電流遮断装置本体10だけを使用する場合の電気回路の構成を図3に示す。また、付加回路基板30の主要な電気回路を図4に示す。
<電流遮断装置本体10および外部回路の構成>
図1(a)に示すように、電流遮断装置本体10は、例えば車両に搭載され、車両上の各種電装品の間を電気接続するために配索されるワイヤハーネスの一部分に挿入した状態で使用される。図3に示す例では、電流遮断装置本体10の上流側の端子10aが上流側電線22を経由してオルタネータ(発電機)21の正極側電極21aと接続され、下流側の端子10bが下流側電線23を経由して負荷24およびバッテリー25の正極側電極と接続されている。オルタネータ21、負荷24、およびバッテリー25の負極側電極は、それぞれアースに接続されている。
つまり、電流遮断装置本体10の端子10aと端子10bとの間は通常は電気的に導通状態であるが、過電流が流れると回路を遮断し、オルタネータ21と負荷24およびバッテリー25との間で電流が流れなくなるように制御する。電流遮断装置本体10、上流側電線22、および下流側電線23はワイヤハーネスの一部分として構成される。
図3に示すように、電流遮断装置本体10の内部には、分流部11、第1の電流遮断回路12、および合流部14が備わっている。また、分流部11には基板接続端子10cが接続され、合流部14には基板接続端子10dが接続されている。
図3に示すように、電流遮断装置本体10は単独で使用されてもよく、また、図2に示すように、電流遮断装置本体10は、必要に応じて基板接続端子10c、10dに付加回路基板30が接続された状態で使用されることもできる。
オルタネータ21から上流側電線22を通り端子10aに向かって流れる電流i1は、分流部11で流路15、および基板接続端子10cの2つの経路に分流することができる。また、図2のように付加回路基板30を電流遮断装置本体10に接続した場合には、基板接続端子10c側に分流した電流は付加回路基板30および基板接続端子10dを通り、合流部14で合流する。また、合流部14で合流した電流は、端子10bから負荷24側に流れる。
第1の電流遮断回路12は、機械的なヒュージブルリンク(fusible link)により構成されている。このヒュージブルリンクは、一般的な電線と同様の導電材料により構成されているが、その前後に接続される他の電線と比べて細い導電体として形成されている。したがって、ヒュージブルリンクは、一般的なヒューズと同様に規定以上の大電流が流れた時に溶断して物理的に回路を遮断する。
ヒュージブルリンクは、回路ショートなどの異常発生時に、ワイヤハーネスに過電流が流れると他の箇所よりも早く溶断し、ワイヤハーネスの過熱を防止することができる。また、発熱する箇所および溶断する箇所がヒュージブルリンクの部位のみに限定されるため、車両のメンテナンスや修理が容易になる。
<付加回路基板30の構成>
図4に示すように、付加回路基板30には、第2の電流遮断回路33a、33bが配置されている。この第2の電流遮断回路33a、33bの上流側には接続部30aが接続され、下流側には接続部30bが接続されている。接続部30aおよび30bは、基板接続端子10cおよび10dを受け入れる穴(スルーホール)を有し、付加回路基板30を電流遮断装置本体10に装着することにより、端子10aおよび10bと、第2の電流遮断回路33a、33bとをそれぞれ電気的に接続可能とする。これにより、分流部11で分流した電流i3が流路36を経由して第2の電流遮断回路33a、33bに流れ、第1の電流遮断回路12と第2の電流遮断回路33a、33bとが並列回路を構成する。なお、接続部30aおよび30bは、突き当てコネクタや雌コネクタなどにより形成されていてもよく、また、プレスフィットや半田付けなどの方法で接続してもよい。
本実施形態の付加回路基板30では、図4に示すように、3つのスイッチング素子37により第2の電流遮断回路33aが、3つのスイッチング素子38により第2の電流遮断回路33bがそれぞれ構成されている。つまり、2つ又はそれ以上の数のスイッチング素子37および38を必要に応じて互いに並列に接続されるように付加回路基板30上に配置することができる。
図4に示すように、第2の電流遮断回路33a、33bの各々は、半導体スイッチにより構成されている。また、図4に示した例では、3組のスイッチング素子37、38が並列に接続されている。また、1組のスイッチング素子37およびスイッチング素子38が直列に接続されることにより、第2の電流遮断回路33a、33bが構成される。
スイッチング素子37および38は、Nチャネル型のパワーMOSFET(電界効果トランジスタ)であり、互いの寄生ダイオードが反対極性になる状態で直列に接続してある。例えば、図5に示すように、スイッチング素子38のドレイン端子(D)を流路36aと接続し、スイッチング素子37のソース端子(S)とスイッチング素子38のソース端子(S)を互いに接続し、スイッチング素子37のドレイン端子(D)を流路36cと接続することにより、1組の第2の電流遮断回路33a、33bが形成される。これにより、通常と逆の極性の電圧が印加された場合でも、意図しない電流が流れるのを防ぐことができる。
なお、様々な仕様の変更に対応可能にするために、付加回路基板30では、第2の電流遮断回路33a、33bを構成するスイッチング素子37および38の数を異ならせることができる。例えば、基本的な構成の付加回路基板30には、1組のスイッチング素子37、38のみが搭載されていてもよい。そして、スイッチング素子37および38の数を仕様の変更に応じて追加するようにする。このとき、付加回路基板30上に、更なるスイッチング素子37および38等の部品(半導体デバイス)を配置するための空間、電極接続用の穴、回路パターンなどが予め形成されていると、何れの仕様においても共通の付加回路基板30を用いることができる。
<付加回路基板30の制御系の構成>
付加回路基板30上の第2の電流遮断回路33a、33bを制御するための構成例を図5に示す。
第2の電流遮断回路33a、33bは、図5に示すように、電流遮断制御部31および電流検出部32を備えている。電流検出部32は、例えば上流側電線22に流れる直流電流i1の電流値を検出することができる。電流遮断制御部31は、各第2の電流遮断回路33a、33b内のスイッチング素子37および38の制御入力であるゲート端子(G)をオンオフするための制御信号を出力する。
具体的には、電流遮断制御部31は、電流が正常な状況であれば、第2の電流遮断回路33a、33b内の各スイッチング素子37および38のドレイン−ソース間が導通するオン状態に制御し、電流検出部32が事前に定めた所定以上の過電流を検知した時には、第2の電流遮断回路33a、33b内の各スイッチング素子37および38のドレイン−ソース間が非導通になるオフ状態に制御する。
図4および図5に示すように、複数のスイッチング素子37および38を並列に接続することにより、1組のスイッチング素子37および38だけの場合と比べて大きな電流の通過が可能になる。また、スイッチング素子37および38の数を調整することにより、この経路を通過する電流に対する抵抗値を調整することもできる。
次に、電流遮断装置の具体的な利用形態について説明する。
(1)図7に示した環境と同じように、オルタネータ(ALT)と負荷およびバッテリーとの間に上述の電流遮断装置を接続する場合を想定する。そして、車両の基本的な初期仕様の条件において、オルタネータの定格が75[A]である場合に、その環境と整合するように電流遮断装置を構成する。
(2)この環境では、図1(a)に示した電流遮断装置本体10を単独で使用し、付加回路基板30は装着しない。したがって、図3に示したように電気回路が構成される。また、この場合は次のように電流遮断装置本体10の仕様を決定する。
(3)一例として、この場合のオルタネータ21の定格が75[A]であるので、ヒュージブルリンクはその時の定格である150[A]に設定する。
(4)また、過電流が流れた時にヒュージブルリンク以外の箇所で断線が生じないように、上流側電線22および下流側電線23の仕様を決定する。具体的には、第1の電流遮断回路12におけるヒュージブルリンクの定格が150[A]であるので、この定格と整合するように、上流側電線22および下流側電線23の各々の導電体の断面積を、30[mm]に決定する。
(5)上記(1)と同様の環境において、例えば車種の変更、オプションの追加、仕様の変更などに伴って、図6に示すように、オルタネータ21の定格が75[A]から150[A]に変更された場合を想定する。その場合は次のように電流遮断装置を構成する。
(6)付加回路基板30を電流遮断装置本体10に装着した電流遮断装置を構成し、分流部11における電流i1の分流比を定める。本実施形態では、流路15の電流i2と流路36の電流i3とが同等になるようにする。
(7)付加回路基板30については、第2の電流遮断回路33a、33bがオルタネータ21の定格の半分である75[A]より大きい値の過電流において回路を遮断するように設定する。また、第1の電流遮断回路12のヒュージブルリンクの定格は150[A]のままにする。
(8)上記(7)の場合は、上流側電線22および下流側電線23の各々の導電体の断面積は変更しない。つまり、オルタネータ21の定格が2倍に変更された場合でも、ヒュージブルリンクの定格を変更しないので、上流側電線22および下流側電線23の断面積も変更する必要はない。
(9)上記(6)の構成の電流遮断装置は次のように動作する。上流側電線22に150[A]より大きい値の電流i1が流れようとした場合、第2の電流遮断回路33aに75[A]より大きい値の電流(i3)が流れるため、第2の電流遮断回路33a、33bは、ワイヤハーネスの過熱などが生じる前に、電流i3を遮断する。これにより、第1の電流遮断回路12に150[A]より大きい値の電流(i2)が流れるため、第1の電流遮断回路12のヒュージブルリンクが溶断して電流i2を遮断する。すなわち、第2の電流遮断回路33a、33bは、物理的に回路を遮断するヒュージブルリンクと異なり、定格の75[A]より大きい値の過電流において確実に回路を遮断するので、第1の電流遮断回路12のヒュージブルリンクの定格を150[A]のままにしたとしても、まず第2の電流遮断回路33a、33bが回路を遮断し、それに伴い、ヒュージブルリンクの定格を超えるすべての電流i1が第1の電流遮断回路12に流れ込むので、ヒュージブルリンクも確実に溶断し、結果として電流遮断装置全体の回路を遮断できる。
(10)これに対し、上記(5)の場合に、仮にオルタネータ21の定格の増加に伴って、ヒュージブルリンクの定格を大きい値に変更すると、変更後のヒュージブルリンクと整合するように、上流側電線22および下流側電線23の断面積を増やす必要がある。それによって、上流側電線22および下流側電線23が肥大化し、重量が増大することになる。
以上のように、本発明の実施形態における電流遮断装置は、上記(5)のように、オルタネータ21の定格が増加するように仕様を変更する場合に、電流遮断装置本体10に付加回路基板30を装着するだけで対応できる。そのため、上流側電線22および下流側電線23の断面積を増やす必要がなく、上流側電線22および下流側電線23の肥大化および重量の増大を抑制できる。
また、過電流に対してヒュージブルリンクにより物理的に溶断して回路を遮断する第1の電流遮断回路12と、半導体スイッチデバイスにより回路を遮断する第2の電流遮断回路33a、33bとの組み合わせ(並列回路)を利用するので、電流遮断装置の大型化を避けることができる。すなわち、少なくとも一部分にヒュージブルリンクを採用した場合には、半導体スイッチデバイスだけで回路を遮断する場合と比べて回路全体を小型化することができる。また、車両側の電流の仕様が初期状態のままであれば、電流遮断装置本体10に付加回路基板30を装着する必要がないので、より小型化することができる。
上述の説明においては、電流遮断装置本体10に付加回路基板30を装着した場合の分流部11における電流の分流比が1対1の場合を想定しているが、これ以外の分流比に変更してもよい。但し、オルタネータ21の仕様の変更に伴って上流側電線22、下流側電線23の断面積を増やす必要がないように、付加回路基板30に流れる電流(i3)を電流遮断装置本体10のヒュージブルリンクが遮断する電流値と同等又はそれ以下に制限することが望ましい。
ここで、上述した本発明に係る電流遮断装置およびワイヤハーネスの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 外部回路と接続するための第1の端子および第2の端子(端子10a,10b)を有し、第1の所定値以上の過電流に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間の回路を物理的に遮断する第1の電流遮断回路(12)が形成された基台(電流遮断装置本体10)と、
第1の接続部および第2の接続部(接続部30a,30b)を有し、第2の所定値以上の過電流に対して前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の回路を遮断する第2の電流遮断回路(33a,33b)が形成された回路基板(付加回路基板30)と、を備え、
前記第2の電流遮断回路は、1以上の半導体スイッチデバイス(半導体スイッチング素子37,38)により構成され、
前記回路基板は、前記基台に対し増設可能であり、
前記基台は、前記第1の接続部を接続するための第1の接続端子(基板接続端子10c)と、前記第2の接続部を接続するための第2の接続端子(基板接続端子10d)とを有し、
前記回路基板が前記基台に装着された場合に、前記第1の電流遮断回路と前記第2の電流遮断回路とが前記第1の接続端子と前記第2の接続端子との間で並列回路を構成する、
ことを特徴とする電流遮断装置。
[2] 上記[1]に記載の電流遮断装置(電流遮断装置本体10,付加回路基板30)と、
車両に搭載された発電機(オルタネータ21)と前記電流遮断装置とを接続する第1の電線(上流側電線22)と、
前記電流遮断装置と前記車両に搭載された負荷またはバッテリーとを接続する第2の電線(下流側電線23)と、を備え、
少なくとも前記第1の電線の導体の断面積が、前記第1の電流遮断回路の定格に応じて決定される、
ことを特徴とするワイヤハーネス。
[3] 前記基台上の前記第1の接続端子(基板接続端子10c)および前記回路基板上の前記第1の接続部の一方は、複数のピン状の突起部(図1(a)参照)を有し、
前記基台上の前記第2の接続端子(基板接続端子10d)および前記回路基板上の前記第2の接続部の一方は、複数のピン状の突起部を有する、
ことを特徴とする上記[1]に記載の電流遮断装置。
[4] 前記回路基板は、前記基台に対し着脱可能に増設される、
ことを特徴とする上記[1]又は[3]に記載の電流遮断装置。
10 電流遮断装置本体
10a,10b 端子
10c,10d 基板接続端子
11 分流部
12 第1の電流遮断回路
14 合流部
15,36,36a,36b 流路
21 オルタネータ
22 上流側電線
23 下流側電線
24 負荷
25 バッテリー
30 付加回路基板
30a,30b 接続部
31 電流遮断制御部
32 電流検出部
33a,33b 第2の電流遮断回路
37,38 半導体スイッチング素子
40 カバー

Claims (4)

  1. 外部回路と接続するための第1の端子および第2の端子を有し、第1の所定値以上の過電流に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間の回路を物理的に遮断する第1の電流遮断回路が形成された基台と、
    第1の接続部および第2の接続部を有し、第2の所定値以上の過電流に対して前記第1の接続部と前記第2の接続部との間の回路を遮断する第2の電流遮断回路が形成された回路基板と、を備え、
    前記第2の電流遮断回路は、1以上の半導体スイッチデバイスにより構成され
    記基台は、前記第1の接続部が接続された第1の接続端子と、前記第2の接続部が接続された第2の接続端子とを有し、
    記第1の電流遮断回路と前記第2の電流遮断回路とが前記第1の接続端子と前記第2の接続端子との間で並列回路を構成する、
    ことを特徴とする電流遮断装置。
  2. 請求項1に記載の電流遮断装置と、
    車両に搭載された発電機と前記電流遮断装置とを接続する第1の電線と、
    前記電流遮断装置と前記車両に搭載された負荷またはバッテリーとを接続する第2の電線と、を備え、
    少なくとも前記第1の電線の導体の断面積が、前記第1の電流遮断回路の定格に応じて決定される、
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
  3. 前記基台上の前記第1の接続端子および前記回路基板上の前記第1の接続部の一方は、複数のピン状の突起部を有し、
    前記基台上の前記第2の接続端子および前記回路基板上の前記第2の接続部の一方は、複数のピン状の突起部を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流遮断装置。
  4. 前記回路基板は、前記基台に対し着脱可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は3に記載の電流遮断装置。
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