JP6878335B2 - シート巻き付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転体の外周にシートを巻き付ける装置であるシート巻き付け装置に関し、特に、動力伝達に使用される伝動ベルトの製造工程において用いられてゴムシートを回転体の外周に巻き付けるシート巻き付け装置に関する。
従来より、Vベルト、或いは平ベルトなど、摩擦によって動力を伝達する環状の伝動ベルトが用いられている。このような動力伝達用の伝動ベルトの製造工程においては、円筒状の金型などの回転体の外周に対して、未加硫のゴムシート、帆布などの構成材料が巻き付けられ、筒状の積層体が形成される。
上記の積層体が加硫缶などで加硫された後に金型から脱型され、加硫ベルトスリーブが形成される。そして、この加硫ベルトスリーブが所定幅で輪切り状に周方向に切断されることで、伝動ベルトが製造される。或いは、上記の積層体が輪切り状に周方向に切断された後に加硫缶などで加硫され、加硫ゴムベルトが形成される。そして、この加硫ゴムベルトに必要に応じて所定の加工等が施されることで、伝動ベルトが製造される。
特許文献1においては、上述した伝動ベルトのうち、ラップドVベルトとして構成されるVベルトの製造方法が開示されている。尚、Vベルトは、V字状の断面を有する伝動ベルトとして構成されている。そして、ラップドVベルトは、帆布等の外被布で周囲が覆われたVベルトとして構成されている。
特許文献1に開示された伝動ベルトの製造方法においては、まず、円筒状ドラムとして構成された回転体の外周に、圧縮ゴム層の素材の未加硫のゴムシート、心線、及び伸張ゴム層の素材の未加硫のゴムシートが、順次積層されて巻き付けられる。これにより、筒状の未加硫スリーブが成形される。そして、未加硫スリーブが、周方向に切断され、環状の未加硫ゴムベルトが形成される。未加硫ゴムベルトは、回転体から取り外され、断面形状がV字状断面となるように、両側面が所定の角度で切削され、その周囲が帆布で覆われる。そして、帆布で覆われた未加硫ゴムベルトが加硫缶で加硫され、伝動ベルトが製造される。
特開昭63−236630号公報
特許文献1に開示されているように、伝動ベルトの製造工程においては、未加硫のゴムシートを回転体の外周に対して1周に亘って巻き付けるシート巻き付け作業が行われる。ゴムシートとして構成されたシートが巻き付けられる回転体は、特許文献1に開示されているように、円筒状ドラム等として構成され、主軸とともに回転するように構成される。
上記のシート巻き付け作業においては、作業者は、回転体を主軸とともに回転させながら、シートを回転体の外周に1周に亘って巻き付ける作業を手作業で行う。このため、シートを回転体の外周に精度よく巻き付けるためには、作業者の熟練を要することとなり、作業時間も多く必要となる。よって、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができ、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができることが望ましい。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができ、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる、シート巻き付け装置を提供することである。
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係るシート巻き付け装置は、回転体の外周にシートを巻き付けるシート巻き付け装置に関する。そして、本発明のある局面に係るシート巻き付け装置は、前記回転体を支持するとともに前記回転体を回転駆動するように構成された主軸を有する回転機構と、前記主軸に支持された前記回転体の外周に向かって接近することで、前記回転体の外周との間でシートの端部を挟んで把持するように構成されたシート把持部と、前記シート把持部を前記回転体の外周に向かって接近及び離間させるように駆動する駆動機構と、前記シート把持部及び前記駆動機構を前記回転機構に対して前記回転体とともに回転可能に支持する支持機構と、を備えている。
この構成によると、シートの端部が回転体の外周とシート把持部との間の領域に配置された状態で、駆動機構によって、シート把持部が回転体の外周に向かって接近するように駆動される。これにより、回転体の外周とシート把持部との間でシートの端部が挟まれて把持される。次いで、シート把持部及び駆動機構が、回転機構に対して回転体とともに回転可能に支持された状態で、回転機構の主軸が回転する。これにより、端部が回転体とシート把持部との間で把持されたシートが、シート把持部がともに回転する回転体の回転ともに、回転体の外周に巻き付けられる。このため、上記の構成のシート巻き付け装置によると、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができる。
また、上記の構成のシート巻き付け装置によると、シートの端部を回転体とシート把持部との間で把持して回転体が回転するだけで容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができるため、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる。また、上記の構成のシート巻き付け装置によると、シート把持部、駆動機構、支持機構、回転機構が作動することで、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができるため、シート巻き付け作業の自動化を容易に達成することが可能となる。
以上説明したように、上記の構成によると、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができ、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる。
(2)前記シート把持部は、前記回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って延びる把持本体部を有していてもよい。
この構成によると、シート把持部の把持本体部が、回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って延びるよう構成される。このため、シート把持部は、回転体の外周との間において、回転体の回転軸方向に沿ってシートの端部を容易に且つ安定した状態で保持することができる。
(3)前記駆動機構は、前記シート把持部を保持するとともに、前記回転機構に対して支持されたシリンダユニットを有し、前記シリンダユニットは、シリンダ本体と当該シリンダ本体に対して相対変位するように設けられたロッドとを有し、前記シリンダ本体に対して前記ロッドが相対変位することで、前記シート把持部を前記回転体の外周に対して接近及び離間させるように駆動してもよい。
この構成によると、駆動機構が、回転機構に対してシート把持部を保持するシリンダユニットを備えて構成される。このため、シート把持部を回転体の外周に対して接近及び離間させるように駆動する駆動機構を、簡素な構造で実現でき、且つ、シート巻き付け装置においてスペース効率よく配置することができる。
(4)前記駆動機構は、一対の前記シリンダユニットを有し、一対の前記シリンダユニットのそれぞれが、前記シート把持部を保持していてもよい。
この構成によると、駆動機構は、回転機構に対してシート把持部を一対のシリンダユニットを介して保持するように構成される。このため、シート把持部を回転体の外周に対して非常に安定した状態で接近及び離間させるように駆動することができる。また、シート把持部を回転体の外周に対して非常に安定した状態で駆動する駆動機構を、簡素な構造で実現でき、且つ、シート巻き付け装置においてスペース効率よく配置することができる。
(5)前記支持機構は、前記シート把持部を保持した前記駆動機構を前記回転機構に対して前記回転体とともに回転させるように連結した連結状態と、前記回転機構と前記駆動機構との間の動力伝達経路を遮断して前記連結状態を解除した非連結状態と、の間で切替可能に構成されたクラッチを有していてもよい。
この構成によると、支持機構において、シート把持部及び駆動機構が回転体とともに回転する連結状態と、回転機構と駆動機構との間の動力伝達経路が遮断されてシート把持部及び駆動機構が回転体とともに回転しない非連結状態との間で、シート把持部及び駆動機構と回転機構との間の状態を切り替えるクラッチが設けられている。このため、クラッチを切り替えるだけで、シート把持部及び駆動機構を回転させることなく回転機構の主軸及び回転体を駆動させる作業も容易に行うことができる。
(6)前記シート巻き付け装置は、前記回転体の外周と前記シート把持部との間の領域に向かってシートを搬送する搬送テーブルを更に備え、前記搬送テーブルの端部には、当該搬送テーブルの先端側から内側に向かって凹むとともに当該搬送テーブルの厚み方向に貫通した凹部が設けられ、前記シート把持部には、前記凹部に対応して配置された凸部が設けられ、前記搬送テーブルによって搬送されたシートの端部が前記回転体の外周と前記シート把持部との間の領域に配置された状態で、前記凹部の内側を前記凸部の少なくとも一部が通過することで、前記凸部によって押圧されたシートの端部が前記回転体の外周に押し付けられ、前記回転体の外周と前記凸部との間でシートの端部が挟まれて把持されてもよい。
この構成によると、シートの端部が回転体の外周とシート把持部との間の領域に配置された状態で、搬送テーブルの凹部を通過したシート把持部の凸部がシートの端部を回転体の外周に押し付け、回転体の外周と凸部との間でシートの端部が挟まれて把持される。このため、回転体の外周とシート把持部との間でシートの端部を安定した状態で容易に挟んで把持することができる。
(7)前記凹部は、複数設けられ、複数の前記凹部は、前記搬送テーブルの端部において、前記搬送テーブルの幅方向に沿って並んで配置され、前記凸部は、複数設けられ、複数の前記凸部は、前記シート把持部において、複数の前記凹部に対応して一列に並んで配置されていてもよい。
この構成によると、シート把持部において一列に並んで配置された複数の凸部が、搬送テーブルの端部で幅方向に並ぶ複数の凹部をそれぞれ通過し、複数の凸部によってシートの端部が回転体の外周に押し付けられ、回転体の外周と複数の凸部との間でシートの端部が挟まれて把持される。このため、回転体の外周とシート把持部との間でシートの端部を更に安定した状態で容易に挟んで把持することができる。
本発明によると、作業者の熟練を要することなく容易にシートを回転体の外周に巻き付けることができ、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる、シート巻き付け装置を提供することができる。
(A)は、伝動ベルトの製造に用いられるゴムシートを模式的に示す図であり、(B)は、伝動ベルトの製造工程の途中段階において製造される未加硫スリーブを模式的に示す図であり、(C)は、伝動ベルトを模式的に示す図である。 伝動ベルトの製造工程の一例を示すチャート図である。 本発明の一実施の形態に係るシート巻き付け装置、及び、シート巻き付け装置を含むスリーブ成形システムを模式的に示す図である。 スリーブ成形システムのシート切断機構によって切断されたシートの一部を模式的に示す図である。 シート巻き付け装置の正面図である。 図3の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置の一部を側面から見た図である。 シート巻き付け装置におけるシート搬送機構の搬送テーブルの一部とシート把持部の一部とを示す図である。 シート巻き付け装置のシート搬送機構の作動を説明するための図である。 シート巻き付け装置のシート搬送機構の作動を説明するための図である。 シート巻き付け装置における回転機構、シート把持部、駆動機構、及び支持機構を示す図である。 シート巻き付け装置における回転機構、シート把持部、駆動機構、及び支持機構を示す図である。 シート巻き付け装置におけるシート搬送機構の搬送テーブルとシート把持部とをシートの一部とともに示す図である。 図10の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置の駆動機構及び支持機構とその近傍とを示す図である。 シート巻き付け装置の駆動機構の作動を説明するための図である。 シート巻き付け装置の駆動機構の作動を説明するための図である。 図13の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置の支持機構におけるクラッチとその近傍とを示す図である。 シート巻き付け装置の支持機構のクラッチの作動を説明するための図である。 未加硫スリーブ成形工程の一例を示すチャート図である。 シート巻き付け装置の作動を説明するための図である。 シート巻き付け装置の作動を説明するための図である。 スリーブ成形システムのシート接合機構の作動を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明においては、まず、伝動ベルトの製造工程の概略について説明し、次いで、伝動ベルトの製造に関して適用される本発明の実施形態に係るシート巻き付け装置、及び、シート巻き付け装置を含むスリーブ成形システムについて説明する。
[伝動ベルトの製造工程]
図1(A)は、伝動ベルトの製造に用いられるゴムシート100を模式的に示す図である。図1(B)は、伝動ベルトの製造工程の途中段階において製造される未加硫スリーブ101を模式的に示す図である。図1(C)は、伝動ベルト102を模式的に示す図である。伝動ベルト102は、環状に形成されており、動力伝達用の無端状の伝動ベルトとして構成されている。
伝動ベルト102の断面形状は、矩形断面、或いはV字状断面など、動力伝達の用途に応じて種々の形状に形成される。図1(C)においては、矩形断面を有する伝動ベルト102の形態を例示している。また、伝動ベルト102は、周方向に延びるゴム層を含んで構成される。尚、伝動ベルト102は、ゴム層のみを有する伝動ベルトとして構成されてもよい。また、伝動ベルト102は、ゴム層以外の層を有する伝動ベルトとして構成されてもよい。例えば、伝動ベルト102は、ゴム層と心線層とを有する伝動ベルトとして構成されてもよい。また、伝動ベルト102は、帆布等の外被布で周囲が覆われた形態の伝動ベルトとして構成されてもよく、或いは、表裏面の少なくとも一方に帆布等の層が設けられた形態の伝動ベルトとして構成されてもよい。
図2は、伝動ベルト102の製造工程の一例を示すチャート図である。図2に示すように、伝動ベルト102の製造工程は、未加硫スリーブ成形工程S101、加硫工程S102、ゴムベルト形成工程S103を備えて構成されている。
伝動ベルト103の製造工程においては、まず、未加硫スリーブ成形工程S101が行われる。未加硫スリーブ成形工程S101は、未加硫のゴムシート100(即ち、加硫が行われていない状態のゴムのシート100)を素材として用い、円筒状の未加硫スリーブ101を成形する工程として構成されている。未加硫スリーブ成形工程S101は、本発明の実施形態に係る後述のシート巻き付け装置1、及び、そのシート巻き付け装置1を含むスリーブ成形システム2を用いることで、実施される。
未加硫スリーブ成形工程S101では、後述のシート巻き付け装置1によって、筒状の金型の周囲に未加硫のゴムシート100が巻き付けられ、未加硫スリーブ101が成形される。未加硫スリーブ成形工程S101が終了すると、金型の周囲に配置された未加硫スリーブ101が金型とともにシート巻き付け装置1から取り外される。尚、図1(B)においては、金型は図示されておらず、未加硫スリーブ101のみが模式的に図示されている。
シート巻き付け装置1から金型とともに取り外された未加硫スリーブ101に対して、加硫工程S102が実施される。加硫工程S102は、未加硫スリーブ101における可塑性の未加硫ゴムを加熱して弾性ゴムに変化させる工程として構成されている。加硫工程S102においては、例えば、未加硫スリーブ101が、金型に装着された状態のままで加硫缶に収納され、所定の温度等の条件で加硫される。加硫工程S102が終了すると、加硫ベルトスリーブが得られることになる。加硫ベルトスリーブは、金型から脱型される。
加硫工程S102が終了して加硫ベルトスリーブが金型から脱型されると、ゴムベルト形成工程S103が実施される。ゴムベルト形成工程S103は、加硫ベルトスリーブを周方向に切断して環状のゴムベルトである伝動ベルト102を形成する工程として構成されている。ゴムベルト形成工程S103まで終了することで、伝動ベルト102が製造されることになる。
[スリーブ成形システム]
図3は、本発明の一実施の形態に係るシート巻き付け装置1、及び、シート巻き付け装置1を含むスリーブ成形システム2を模式的に示す図である。図3に示すように、スリーブ成形システム2は、シート供給機構11、シート切断機構12、シート接合機構13、シート巻き付け装置1を備えて構成されている。
シート供給機構11は、未加硫のゴムシート100が円筒状に巻かれシートロール103からゴムシート100を巻きほぐすようにして払い出しながらゴムシート100をシート切断機構12及びシート巻き付け装置1に供給する機構として構成されている。尚、シート供給機構11は、下部に車輪を備えた台車構造を有して移動可能な形態として構成されていてもよい。
シート供給機構11には、例えば、シートロール103を回転自在に支持するとともに、支持したシートロール103を回転駆動する回転駆動機構(図示省略)が設けられている。また、シート供給機構11には、例えば、シートロール103から払い出されたゴムシート100をシート切断機構12に向かって所定のパスラインに沿って送り出すピンチロールユニット11aが設けられている。ピンチロールユニット11aは、シートロール103から払い出されたゴムシート100を表裏面方向から挟む一対のピンチロールを有している。一対のピンチロールがゴムシート100を挟んだ状態で互いに逆方向で所定の方向に回転することで、ゴムシート100がシート切断機構12に向かって送り出される。
シート切断機構12は、シート供給機構11から供給されたゴムシート100を所定の長さに切断する機構として構成されている。シート切断機構12は、ゴムシート100を切断するカッタ部12aを備えている。カッタ部12aは、ゴムシート100を幅方向及び厚み方向に沿って切断し、ゴムシート100を所定の長さに切断する刃を備えて構成されている。
図4は、シート切断機構12によって切断されたゴムシート100の一部を模式的に示す図である。尚、図4では、ゴムシート100の一部についてゴムシート100の厚み方向及び長手方向に対して垂直な幅方向から見た状態が図示されており、ゴムシート100におけるカッタ部12aによって切断された部分とその近傍の部分とが図示されている。カッタ部12aは、ゴムシート100の厚み方向に対して斜めな方向であって且つゴムシート100の長手方向に対しても斜めな方向に沿って、ゴムシート100を切断する刃を有している。これにより、図4に示すように、シート切断機構12によって切断されたゴムシート100は、その厚み方向及び長手方向のいずれの方向に対しても斜め方向に沿って切断された斜めの端面を有する端部100aを備える。
また、シート切断機構12には、カッタ部12aの前後方向にそれぞれ設けられたピンチロールユニット(12b、12c)を備えている。尚、カッタ部12aの前後方向は、スリーブ成形システム2の前後方向と同方向である。スリーブ成形システム2の前後方向は、シート供給機構11からシート切断機構12を経てシート巻き付け装置1へとゴムシート100が供給される方向として構成される。尚、図3においては、スリーブ成形システム2の前後方向については、両端矢印X1にて図示されている。また、ゴムシート100が送り出される下流側が前方側となる。即ち、シート切断機構12に対してシート巻き付け装置1が配置される側が、前方側となる。そして、ゴムシート100が送り出されてくる上流側が後方側となる。即ち、シート切断機構12に対してシート供給機構11が配置される側が、後方側となる。
カッタ部12aの前方側に配置されたピンチロールユニット12b、及び、カッタ部12aの後方側に配置されたピンチロールユニット12cのそれぞれは、シート供給機構11のピンチロールユニット11aと、ロール径の条件を除いて、略同様に構成されている。ピンチロールユニット(12b、12c)は、シート供給機構11のピンチロールユニット11aと同期して回転するように構成されている。また、ピンチロールユニット(12b、12c)は、カッタ部12aによるゴムシート100の切断が行われる際には、回転を停止してゴムシート100の供給を停止する。そして、ピンチロールユニット(12b、12c)は、カッタ部12aによる切断が行われておらず、シート供給機構11によるゴムシート100の供給が行われているときには、ピンチロールユニット11aと同期して回転し、ゴムシート100をシート巻き付け装置1に向かって供給する。
シート巻き付け装置1は、シート供給機構11から供給されてシート切断機構12にて所定の長さに切断されたゴムシート100を回転体20の外周20aに巻き付ける装置として構成されている。シート巻き付け装置1の構成については、後述する。
シート接合機構13は、シート巻き付け装置1において回転体20の外周20aに巻き付けられたゴムシート100の両端部(100a、100a)を接合する機構として構成されている。シート接合機構13は、圧着プレス部13a、上下駆動機構13b、前後駆動機構13c、支持フレーム13dを備えて構成されている。
圧着プレス部13aは、シート巻き付け装置1の回転体20の外周20aに巻き付けられたゴムシート100の両端部(100a、100a)を熱圧着により接合する機構として構成されている。より具体的には、圧着プレス部13aは、ゴムシート100の両端部(100a、100a)に対して押し付けられる押圧面と、押圧面を介してゴムシート100の両端部(100a、100a)を加熱して溶着させる加熱器とを有している。
上下駆動機構13bは、圧着プレス部13aを上下方向に駆動する機構として設けられている。上下駆動機構13bは、例えば、上下方向に延びるように配置されたシリンダ本体とこのシリンダ本体に対して上下方向において相対変位するロッドとを有するシリンダ機構を備えて構成されている。上下駆動機構13bにおけるシリンダ機構は、例えば、圧縮空気が給排されることで作動するエアシリンダ機構として構成される。また、上下駆動機構13bの下端部には、圧着プレス部13aが設けられている。
前後駆動機構13cは、上下駆動機構13bを支持し、上下駆動機構13b及び圧着プレス部13aを前後方向に駆動する機構として設けられている。尚、前後駆動機構13aが上下駆動機構13b及び圧着プレス部13aを駆動する前後方向は、スリーブ成形システム2の前後方向と同方向である。前後駆動機構13cは、例えば、ネジ軸、ボールネジモータ、軸受、ナット部、複数のボール等を備えて構成されたボールネジ機構を有して構成されている。前後駆動機構の前端部には、上下駆動機構13bが支持されている。
支持フレーム13dは、複数のフレーム部材が枠状に組み合わされて設けられた構造体として設けられている。そして、支持フレーム13dの上端部において、圧着プレス部13aが設けられた上下駆動機構13bを支持した前後駆動機構13cが、設置されている。これにより、支持フレーム13dにおいて、圧着プレス部13a、上下駆動機構13b、前後駆動機構13cが支持されている。
シート接合機構13によるゴムシート100の両端部(100a、100a)の接合動作が行われる際には、まず、前後駆動機構13cが作動し、上下駆動機構13b及び圧着プレス部13aが、シート巻き付け装置1の回転体20の上方に位置するように、駆動される。次いで、上下駆動機構13bが作動し、圧着プレス部13aが下降するように駆動され、圧着プレス部13aがシート巻き付け装置1の回転体20の外周20aに巻き付けられたゴムシート100の両端部(100a、100a)に対して押圧面にて押し付けられる。更に、圧着プレス部13aは、ゴムシート100の両端部(100a、100a)に押圧面が押し付けられた状態で、加熱器が作動してゴムシート100の両端部(100a、100a)を加熱する。これにより、シート巻き付け装置1の回転体20の外周20aに巻き付けられたゴムシート100の両端部(100a、100a)が熱圧着により接合される。回転体20の外周20aでゴムシート100の両端部(100a、100a)が接合されることで、未加硫スリーブ101が形成されることになる。
[シート巻き付け装置の概略]
図5は、本発明の一実施の形態に係るシート巻き付け装置1の正面図である。図5においては、シート巻き付け装置1は、模式的に図示されている。図6は、図3の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置1の一部を側面から見た図である。
図3、図5、図6に示すシート巻き付け装置1は、回転体20の外周20aにシートを巻き付ける装置として構成されている。本実施形態では、シート巻き付け装置1が、未加硫のゴムシート100として構成されたシートを回転体20の外周20aに巻き付ける装置として構成された形態を、例示している。尚、以下の説明においては、未加硫のゴムシート100を単にシート100とも称する。
シート巻き付け装置1は、図3、図5、図6に示すように、シート搬送機構21、回転機構22、シート把持部23、駆動機構24、支持機構25、制御盤26、等を備えて構成されている。
[シート搬送機構]
シート搬送機構21は、搬送テーブル21a、テーブル駆動機構21b、基台部21c、等を備えて構成されている。テーブル駆動機構21bは、搬送テーブル21aを支持している。そして、基台部21cは、テーブル駆動機構21bを支持している。
搬送テーブル21aは、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に向かってシート100を搬送するためのテーブルとして設けられている。搬送テーブル21aは、水平方向に沿って広がった上面を有しており、この上面の上にシート100が載置される。尚、シート100は、シート供給機構11から送り出されてシート切断機構12にて所定の長さに切断され、更に、搬送テーブル21a上に送り出されて載置される。
図7は、シート搬送機構21の搬送テーブル21aの一部とシート把持部23の一部とを示す図である。図7では、搬送テーブル21aにおける前方側の端部を含む一部、即ち、搬送テーブル21aにおける回転体20に対向する側の端部を含む一部が、図示されている。
図5及び図7に示すように、搬送テーブル21aの端部には、搬送テーブル21aの先端側から内側に向かって凹むとともに搬送テーブル21aの厚み方向に貫通した凹部27が設けられている。本実施形態では、凹部27は、搬送テーブル21aの前方側の先端側から内側である後方側に向かって凹むように構成されている。また、凹部27は、複数設けられている。そして、複数の凹部27は、搬送テーブル21aの前方側の端部において、搬送テーブル21aの幅方向に沿って並んで配置されている。尚、搬送テーブル21aの幅方向は、シート巻き付け装置1の幅方向と同方向である。尚、図5及び図7においては、シート巻き付け装置1の幅方向については、両端矢印X2にて図示されている。
テーブル駆動機構21bは、搬送テーブル21aを支持するとともに搬送テーブル21aを駆動する機構として構成されている。テーブル駆動機構21bは、固定部28aと可動部28bとを備えて構成されている。固定部28aは、基台部21cの上部に固定されている。可動部28bは、固定部28aの上部に配置されている。可動部28bの上部には、搬送テーブル21aが設置されている。そして、可動部28bは、固定部28a上において固定部28aに対してスリーブ成形システム2の前後方向に沿って相対変位するように構成されている。テーブル駆動機構21bの固定部28a及び可動部28bは、例えば、シリンダ本体、ロッド、等を備えたエアシリンダ機構を有して構成されている。或いは、テーブル駆動機構21bの固定部28a及び可動部28bは、ネジ軸、ボールネジモータ、軸受、ナット部、複数のボール等を備えたボールネジ機構を有して構成されている。また、可動部28bには、その上部に設置された搬送テーブル21aを上下方向に昇降駆動する昇降駆動機構29(後述の図9を参照)が設けられている。可動部28bの昇降駆動機構29は、例えば、複数のエアシリンダ機構を備えて構成されている。
テーブル駆動機構21bは、上記の構成を備えていることで、搬送テーブル21aをスリーブ成形システム2の前後方向に沿って駆動するように構成されている。これにより、テーブル駆動機構21bは、搬送テーブル21aを回転体20に接近する方向である前方に向かって駆動させるとともに、搬送テーブル21aを回転体20から離間する方向である後方に向かって駆動させるように構成されている。
シート供給機構11から送り出されてシート切断機構12にて所定の長さに切断されたシート100が、搬送テーブル21a上に送り出されて載置されると、シート搬送機構21が作動し、シート100が搬送される。図8及び図9は、シート搬送機構21の作動を説明するための図である。
シート搬送機構21によるシート100の搬送の際には、まず、図8に示すように、固定部28aに対して可動部28bが前方側の回転体20側に向かって移動するように駆動される。可動部28bの移動とともに、搬送テーブル21a及び搬送テーブル21a上のシート100が、前方側の回転体20側に向かって移動する。これにより、シート100が、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に向かって搬送される。シート100の前方側の端部100aが回転体20の下方に位置した状態までシート100が搬送されると、シート100の前方への搬送が停止される。
シート100の前方への搬送が終了すると、次いで、図9に示すように、可動部28bの昇降駆動機構29が作動し、搬送テーブル21aが上昇するように駆動される。これにより、シート100の端部100aが、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域であって回転体20の下部近傍の位置まで上昇するように駆動される。シート100の端部100aが回転体20の下部近傍の位置に達するまで搬送テーブル21aが上昇すると、可動部28bの昇降駆動機構29の作動が停止する。この状態で、後述する回転機構22、シート把持部23、駆動機構24、及び支持機構25が作動することで、回転体20の外周20aにシート100が巻き付けられる動作が行われることになる。
[回転機構]
図10及び図11は、シート巻き付け装置1における回転機構22、シート把持部23、駆動機構24、及び支持機構25を示す図である。尚、図10及び図11では、回転機構22については、一部の図示が省略されている。また、図10では、回転機構22に回転体20が支持されていない状態が図示されており、回転体20が支持される位置が二点鎖線で図示されている。一方、図11では、回転機構22に回転体20が支持された状態が図示されている。
図3、図5、図6、図8乃至図11に示す回転機構22は、回転体20を支持するとともに回転体20を回転駆動するように構成された主軸30を有している。主軸30によって回転駆動される回転体20としては、本実施形態では、回転体20が、未加硫のゴムシート100として構成されるシート100が巻き付けられる円筒状の金型である形態を例示している。回転体20は、その回転軸方向Pが、シート巻き付け装置1の幅方向に延びる状態で、シート巻き付け装置1に設置される。図10及び図11では、回転体20の回転軸方向Pが、一点鎖線で図示されている。円筒状の金型である回転体20の円筒軸方向が、回転体20の回転軸方向Pとなる。
主軸30は、例えば、軸方向に沿って直径の異なる円筒状又は円柱状の部分等が直列に並んだ金属製の軸部材として構成されている。シート巻き付け装置1において、主軸30は、その軸方向が、シート巻き付け装置1の幅方向に延びる状態で、配置されている。また、主軸30における一方の端部には、回転体20の一方の端部に設けられた嵌合穴(図示省略)に嵌め込まれて嵌合する嵌合端部30aが設けられている。尚、回転体20の嵌合穴は、円筒状の金型として構成された回転体20の円筒軸方向における一方の端部に設けられている。回転体20の嵌合穴に主軸30の嵌合端部30aが嵌合することで、回転体20が主軸30に支持される。
また、回転機構22は、主軸30に加え、心押しユニット31、ハウジング32、電動モータ33、動力伝達部34、基台部35、等を備えて構成されている。尚、図10及び図11では、基台部35の図示は省略されている。
心押しユニット31は、主軸30とともに回転体20を回転自在に支持する機構として設けられている。心押しユニット31は、心押し軸31a、軸駆動部31b、等を備えて構成されている。
心押し軸31aは、一方の端部が主軸30によって支持された回転体20における他方の端部に押し付けられることで、主軸30とともに回転体20を支持する軸部材として設けられている。心押し軸31aは、主軸30と同一直線上に配置され、回転体20の回転軸方向Pに沿って配置されている。心押し軸31aは、主軸30とともに、回転体20を挟んで回転体20の回転軸方向Pの両側から回転体20を支持するように配置されている。また、心押し軸31aにおける主軸30に向き合う側の端部である先端部31cは、回転体20の他方の端部に設けられた嵌合穴(図示省略)に嵌め込まれて嵌合するように構成されている。
軸駆動部31bは、支持台31dの上端部に支持され、心押し軸31aを軸方向に沿って変位可能に支持するともに、心押し軸31aを軸方向に沿って突出及び縮退させるように駆動する駆動機構として構成されている。軸駆動部31bは、例えば、エアシリンダ機構或いは油圧シリンダ機構等の流体シリンダ機構を備えて構成されている。そして、軸駆動部31bは、主軸30に支持された回転体20の他方の端部に向かって、心押し軸31aを軸駆動部31bから突出させるように駆動する。また、軸駆動部31bは、主軸30に支持された回転体20の他方の端部から、心押し軸31aを軸駆動部31bに向かって縮退させるように駆動する。尚、図10では、心押し軸31aが軸駆動部31bに縮退した状態が図示されている。一方、図11では、心押し軸31aが軸駆動部31bから突出し、主軸30と心押し軸31aとによって回転体20が回転軸周りに回転自在に支持された状態が図示されている。
ハウジング32は、主軸30を回転自在に支持するとともに電動モータ33を収納する筐体として設けられている。ハウジング32においては、主軸30は、図示が省略された軸受を介して回転自在に支持されている。また、ハウジング32は、基台部35の上に設置されている。電動モータ33は、主軸30を回転駆動するための駆動トルクを発生させる電動モータとして設けられている。電動モータ33と主軸30との間には、スプロケットとチェーンとを有する動力伝達部34が設けられている。電動モータ33の運転が行われて駆動トルクが発生すると、動力伝達部34を介してその駆動トルクが主軸30に伝達され、主軸30が軸心周りに回転駆動される。
[シート把持部]
図12は、シート搬送機構21の搬送テーブル12aとシート把持部23とをシート100の一部とともに示す図である。図3、図5乃至図12に示すシート把持部23は、主軸30に支持された回転体20の外周20aに向かって接近することで、回転体20の外周20aとの間でシート100の端部100aを挟んで把持するように構成されている。シート把持部23は、後述の駆動機構24によって駆動されることで、回転体20の外周20aに向かって接近するように駆動される。そして、シート把持部23は、把持本体部23a、基端部23b、複数の凸部23c、等を備えて構成されている。
把持本体部23aは、シート把持部23において、回転体20の回転軸方向Pと平行な方向に沿って延びる部分として構成されている。よって、把持本体部23aは、シート巻き付け装置1の幅方向に沿って延びるように構成されている。そして、把持本体部23aは、長手方向を有する形状に形成されており、把持本体部23aの長手方向が、回転体20の回転軸方向Pと平行な方向となる。また、把持本体部23aは、例えば、略矩形断面で長手方向に沿って延びるように設けられている。
基端部23bは、把持本体部23aを支持する部分として設けられている。基端部23aは、把持本体部23aの一方の端部に連続した部分として設けられている。基端部23aは、例えば、把持本体部23aの一方の端部と一体に設けられ、或いは、把持本体部23aの一方の端部が固定されている。このため、本実施形態では、把持本体部23aは、基端部23bから回転体20の回転軸方向Pと平行な方向に沿って片持ち状に延びるように設けられている。また、本実施形態では、基端部23bは、把持本体部23aの長手方向に対して垂直な方向に沿って延びる部分を有して構成されている。
凸部23cは、回転体20の外周20aに向かって接近したシート把持部23が回転体20の外周20aとの間でシート100の端部100aを挟んで把持する際に、シート100の端部100aに当接する部分として設けられている。そして、凸部23cは、シート把持部23が回転体20との間でシート100の端部100aを挟んで把持する際に、シート100の端部100aを回転体20の外周20aに向かって押圧する部分として設けられている。
シート把持部23においては、凸部23cは、複数設けられている。各凸部23cは、把持本体部23aに対して、把持本体部23bにおける回転体20の外周20aに対向する面において、固定されている。各凸部23cは、樹脂材料或いはゴム材料で構成され、例えば、ポリウレタンを素材として構成される。本実施形態では、樹脂材料或いはゴム材料で構成された各凸部23cが、金属材料で構成された把持本体部23aに固定されている。また、各凸部23cは、把持本体部23aにおける回転体20の外周20aに対向する面から、回転体20の外周20aに向かって略直方体形状で突出するように設けられている。
複数の凸部23cは、把持本体部23aにおいて、その長手方向に沿って一列に並んで配置されている。即ち、複数の凸部23cは、把持本体部23aにおいて、回転体20の回転軸方向Pと平行な方向に沿って一列に並んで配置されている。そして、各凸部23cは、搬送テーブル21aの各凹部27に対応して配置されており、各凹部27に対向する位置に配置されている。このため、複数の凸部23cは、シート把持部23において、複数の凹部27に対応して一列に並んで配置されている。
また、各凸部23cにおける回転体20の回転軸方向Pと平行な方向の寸法は、各凹部27における回転体20の回転軸方向Pと平行な方向の寸法に対して、略同じ寸法に、或いは小さい寸法に、設定されている。このため、各凸部23cは、シート把持部23が後述の駆動機構24によって回転体20の外周20aに向かって接近するように駆動された際に、各凹部27の内側を各凸部23cの一部が通過可能に構成されている。そして、シート巻き付け装置1においては、搬送テーブル21aによって搬送されたシート100の端部100aが回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に配置された状態で、シート把持部23が回転体20の外周20aに接近するように駆動される。そして、このときに、各凹部27の内側を各凸部23cの少なくとも一部が通過することで、各凸部23cによって押圧されたシート100の端部100aが回転体20の外周20aに押し付けられる。これにより、回転体20の外周20aと各凸部23cとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。
[駆動機構]
図13は、図10の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置1の駆動機構24及び支持機構25とその近傍とを示す図である。図3、図5、図6、図8乃至図11、図13に示す駆動機構24は、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して接近及び離間させるように駆動する機構として構成されている。
駆動機構24は、一対のシリンダユニット(36、36)を備えて構成されている。一対のシリンダユニット(36、36)のそれぞれは、シート把持部23を保持するとともに、回転機構22に対して後述の支持機構25を介して支持されている。一対のシリンダユニット(36、36)は、主軸30の両側に配置されている。そして、一対のシリンダユニット(36、36)は、基端部23bの長手方向に沿って並んで配置されている。即ち、一対のシリンダユニット(36、36)は、把持本体部23aの長手方向に対して垂直な方向に沿って並んで配置されている。そして、一対のシリンダユニット(36、36)のそれぞれが、シート把持部23を保持している。
一対のシリンダユニット(36、36)のそれぞれは、シリンダ本体36aとシリンダ本体36aに対して相対変位するように設けられたロッド36bとを有している。各シリンダユニット36は、例えば、圧縮空気が給排されることで作動するエアシリンダ機構として構成される。各シリンダユニット36は、基端部23bに対して垂直な方向に沿って延びた状態で配置されている。
各シリンダユニット36のシリンダ本体36aは、一方の端部が後述の支持機構25に対して支持されている。各シリンダユニット36のロッド36bは、シリンダ本体36aに対して伸縮自在に構成されている。即ち、ロッド36bは、シリンダ本体36aに対して圧縮空気等の作動流体の給排が行われることで、シリンダ本体36aに対して縮退し或いはシリンダ本体36aから伸張して突出するように構成されている。ロッド36bにおけるシリンダ本体36a側と反対側の端部は、シート把持部23の基端部23bが固定されている。
上記のように構成されたシリンダ本体36a及びロッド36bを有しているため、各シリンダユニット36は、シリンダ本体36aに対してロッド36bが相対変位することで、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して接近及び離間させるように駆動するように構成されている。尚、本実施形態では、各シリンダユニット36は、シリンダ本体36aに対してロッド36bが縮退することで、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して接近させるように構成されている。そして、各シリンダユニット36は、シリンダ本体36aからロッド36bが伸張して突出することで、シート把持部23を回転体20の外周20aから離間させるように構成されている。また、一対のシリンダユニット(36、36)は、同期して作動するように構成されている。即ち、一対のシリンダユニット(36、36)のそれぞれは、互いに同一のタイミングで縮退するとともに、互いに同一のタイミングで伸張して突出するように構成されている。
図14及び図15は、シート巻き付け装置1の駆動機構24の作動を説明するための図である。尚、図14では、駆動機構24が、シート把持部23を回転体20の外周20aから離間させた状態が図示されており、シート把持部23及び駆動機構24によるシート100の端部100aの把持動作が行われていない状態が図示されている。一方、図15では、駆動機構24が、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して接近させた状態が図示されており、シート把持部23及び駆動機構24によるシート100の端部100aの把持動作が行われている状態が図示されている。
シート把持部23及び駆動機構24によるシート100の把持動作が行われる前の状態においては、図14に示すように、各ロッド36bが各シリンダ本体36aから突出しており、シート把持部23は回転体20の外周20aから離間した位置に位置している。そして、シート搬送機構21によるシート100の搬送動作が完了し、シート100の端部100aが回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に配置された状態となっている。
図14に示す上述した状態で、駆動機構24が作動し、シート100の端部100aの把持動作が行われる。この把持動作では、駆動機構24は、各シリンダユニット36のロッド36bがシリンダ本体36aに縮退し、シート把持部23を回転体20の外周20aに接近させるように駆動する。これにより、図15に示すように、シート把持部23と回転体20の外周20aとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。また、シート把持部23が回転体20の外周20aに接近する際、シート把持部23の各凸部23cは、把持本体部23a側と反対側の端部の部分が、搬送テーブル21aの各凹部27を通過する。そして、各凸部23cがシート100の端部100aを回転体20側に向かって押圧し、シート100の端部100aが回転体20の外周20aに押し付けられる。これにより、回転体20の外周20aと各凸部23cとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。
[支持機構]
図16は、図13の一部を拡大して示す図であって、シート巻き付け装置1の支持機構25におけるクラッチ37とその近傍とを示す図である。図5、図10、図11、図13乃至図16に示す支持機構25は、シート把持部23及び駆動機構24を回転機構22に対して回転体20とともに回転可能に支持する機構として構成されている。支持機構25は、クラッチ37、駆動機構連結部38、等を備えて構成されている。
クラッチ37は、シート把持部23を保持した駆動機構24を回転機構22に対して回転体20とともに回転させるように連結した連結状態と、回転機構22と駆動機構24との間の動力伝達経路を遮断して連結状態を解除した非連結状態と、の間で切替可能に構成されている。そして、クラッチ37は、シート把持部23及び駆動機構24と回転機構22との間の状態を切り替える第1クラッチ部39及び第2クラッチ部40を備えて構成されている。シート把持部23及び駆動機構24と回転機構22との間の状態は、第1クラッチ部39が第2クラッチ部40に接続されることで、上記の連結状態となり、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との接続が切り離されることで、上記の非連結状態となる。
第1クラッチ部39及び第2クラッチ部40は、回転機構22の主軸30の軸方向に沿って並んで配置されている。そして、第1クラッチ部39は、回転機構22のハウジング32側に配置され、第2クラッチ部40は、回転体20側に配置されている。また、第1クラッチ部39及び第2クラッチ部40は、第1クラッチ部39の軸心と第2クラッチ部40の軸心とが、主軸30の軸心と一致するように、配置されている。
また、第1クラッチ部39は、第1円筒部39a、第1摩擦板39b、図示が省略されたソレノイドアクチュエータ、等を備えている。第2クラッチ部40は、第2円筒部40a、第2摩擦板40b、等を備えている。
第1円筒部39aは、主軸30と同心状に配置された円筒状の部材として設けられ、中央の貫通孔を主軸30が貫通している。第1円筒部39aは、主軸30に対して、例えば、主軸30の軸方向に沿った第1円筒部39aの相対変位を許容する一方で主軸30の軸回りの第1円筒部39aの相対回転を規制するキースライド構造を介して連結されている。これにより、第1円筒部39aは、主軸30に対して、主軸30の軸方向に沿って相対変位可能に連結されているとともに、主軸30とともに回転するように連結されている。
第1摩擦板39bは、中央に主軸30が貫通する貫通孔が設けられた環状で円盤状の部材として設けられている。第1摩擦板39bは、第1円筒部39aに一体に固定されており、第1円筒部39aが主軸30とともに回転すると、第1円筒部39aとともに回転する。また、第1摩擦板39bは、第1円筒部39aに対して、第2クラッチ部40に対向する側の端部において、固定されている。尚、第1摩擦板39bにおける第2クラッチ部40に対向する端面には、第2クラッチ部40の第2摩擦板40bに噛み合う凹凸形状が形成された摩擦面が設けられている。
第1クラッチ部39のソレノイドアクチュエータ(図示省略)は、第1円筒部39aに内蔵されている。ソレノイドアクチュエータは、ソレノイドを有し、第1円筒部39aを主軸30の軸方向に沿って主軸30に対して相対変位させるアクチュエータとして設けられている。ソレノイドアクチュエータは、励磁状態となることで、第1摩擦板39bが固定された第1円筒部39aを第2クラッチ部40に向かって変位するように駆動する。
第2円筒部40aは、主軸30と同心状に配置された円筒状の部材として設けられ、中央の貫通孔を主軸30が貫通している。第1円筒部39aは、主軸30に対して、主軸30の軸回りに相対回転可能な状態で配置されている。このため、第2円筒部40aは、第1クラッチ部39が第2クラッチ部40に接続されていない状態では、主軸30が回転しても主軸30とともには回転しないように構成されている。
第2摩擦板40bは、中央に主軸30が貫通する貫通孔が設けられた環状で円盤状の部材として設けられている。第2摩擦板40bは、第2円筒部40aに一体に固定されており、第2円筒部40aとともに回転する。また、第2摩擦板40bは、第2円筒部40aに対して、第1クラッチ部39に対向する側の端部において、固定されている。尚、第2摩擦板40bにおける第1クラッチ部39に対向する端面には、第1クラッチ部39の第1摩擦板39bに噛み合う凹凸形状が形成された摩擦面が設けられている。
図17は、クラッチ37の作動を説明するための図である。図16は、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続されておらず、クラッチ37が前述の非連結状態に切り替えられている状態を示している。一方、図17は、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続されており、クラッチ37が前述の連結状態に切り替えられている状態を示している。
図16に示す非連結状態において、第1クラッチ部39のソレノイドアクチュエータが励磁状態となると、第1摩擦板39bが固定された第1円筒部39aは、主軸30の軸方向に沿って主軸30に対して相対変位し、第2クラッチ部40に向かって変位する。これにより、図17に示すように、第1クラッチ部39の第1摩擦板39aが第2クラッチ部40の第2摩擦板40bに噛み合うように当接し、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続される。これにより、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との間で主軸30周りの回転駆動力を伝達する動力伝達経路が形成される。
一方、図17に示す連結状態において、第1クラッチ部39のソレノイドアクチュエータが消磁状態となると、ソレノイドアクチュエータに内蔵されるバネの弾性力により、第1円筒部39aの位置は、図16に示す状態に戻ることになる。即ち、第1円筒部39aは、主軸30の軸方向に沿って主軸30に対して相対変位し、第2クラッチ部40から離間する方向に向かって変位する。これにより、図16に示すように、第1クラッチ部39の第1摩擦板39aが第2クラッチ部40の第2摩擦板40bから離間し、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との接続が切り離される。これにより、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との間で主軸30周りの回転駆動力を伝達する動力伝達経路が遮断される。
支持機構25の駆動機構連結部38は、クラッチ37の第2クラッチ部40と駆動機構24とを連結する構造として設けられ、連結フレーム41、ブラケット42、等を備えている。
連結フレーム41は、例えば、主軸30が貫通する貫通孔が形成された板状の部材として設けられ、第2クラッチ部40の第2円筒部40aに固定されている。連結フレーム41は、第2円筒部40aに対しては、第1クラッチ部39側と反対側の端部において固定されている。また、連結フレーム41は、長手方向を有している。そして、連結フレーム41は、その長手方向が、シリンダユニット36においてシリンダ本体36aに対してロッド36bが伸縮する方向と平行な方向に沿って延びるように、配置されている。
また、連結フレーム41には、シート把持部23の基端部23bをスライド移動自在に支持するレール部41aが設けられている。シリンダユニット36においてシリンダ本体36aに対してロッド36bが伸縮すると、ロッド36bの端部に固定されたシート把持部23の基端部23bは、レール部41aに沿ってスライド移動する。これにより、シリンダ本体36aに対してロッド36bが伸縮する際に、ロッド36bによって駆動されるシート把持部23が、レール部41aに沿って安定した状態で駆動される。
ブラケット42は、クラッチ37の第2クラッチ部40に固定された連結フレーム41に対して駆動機構24を設置するための部材として設けられている。本実施形態では、ブラケット42は、連結フレーム41に固定されており、更に、駆動機構24のシリンダユニット36のシリンダ本体36aの端部が固定されている。
駆動機構連結部38は、上述の構成の連結フレーム41及びブラケット42を有することで、駆動機構24をクラッチ37の第2クラッチ部40に対して支持している。
支持機構25は、上述した構成のクラッチ37と駆動機構連結部38とを備えていることで、シート把持部37及び駆動機構24を、回転機構22に対して、回転体20とともに回転可能に、支持している。
支持機構25は、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続されることで、クラッチ37が連結状態に切り替えられる。クラッチ37が連結状態に切り替えられた状態では、主軸30が回転体20とともに回転すると、主軸30とともに第1円筒部39a及び第1摩擦板39bが回転し、第1摩擦板39bとともに第2摩擦板40b及び第2円筒部40aが回転する。そして、第2円筒部40aとともに駆動機構連結部38が主軸30の軸心回りで回転し、駆動機構連結部38とともに、駆動機構24と駆動機構24に保持されたシート把持部23とが、主軸30の軸心回りで回転する。これにより、シート把持部23及び駆動機構24が、回転体20とともに回転する。このように、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続されると、クラッチ37は、シート把持部23を保持した駆動機構24を回転機構22に対して回転体20とともに回転させるように連結した連結状態に切り替えられることになる。
また、支持機構25は、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との接続が切り離されることで、クラッチ37が非連結状態に切り替えられる。クラッチ37が非連結状態に切り替えられた状態では、第1摩擦板39aが第2摩擦板40bから離間し、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との間で主軸30周りの回転駆動力を伝達する動力伝達経路が遮断されている。このため、クラッチ37が非連結状態に切り替えられた状態では、主軸30が回転体20とともに回転すると、主軸30とともに第1円筒部39a及び第1摩擦板39bは回転するが、第2摩擦板40b及び第2円筒部40aは回転しない。そして、第2円筒部40aが回転しないため、第2円筒部40aに固定された駆動機構連結部38、駆動機構連結部38に設置された駆動機構24、駆動機構24に保持されたシート把持部23も回転しない。このように、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との接続が切り離されると、クラッチ37は、回転機構22と駆動機構24との間の動力伝達経路を遮断して連結状態を解除した非連結状態に切り替えられることになる。
[制御盤]
図3、図5、図8、図9、図14、図15に示す制御盤26は、シート巻き付け装置1の作動を制御する制御装置として設けられている。シート巻き付け装置1のシート搬送機構21、回転機構22、駆動機構24、支持機構25は、制御盤26からの制御指令に基づいて作動する。
制御盤26は、CPU等のハードウェア・プロセッサ、メモリ、ユーザによって操作される操作パネル及びフットスイッチ等の操作部、インターフェース回路、等を備えて構成されている。制御盤26のメモリには、シート搬送機構21、回転機構22、駆動機構24、支持機構25の作動を制御する制御指令を作成するためのプログラムが記憶されている。ユーザによって操作部が操作されることで、メモリから上記のプログラムがハードウェア・プロセッサによって読み出されて実行される。これにより、上記の制御指令が作成され、その制御指令に基づいて、シート搬送機構21、回転機構22、駆動機構24、支持機構25が作動する。
シート搬送機構21は、制御盤26からの制御指令に基づいて、テーブル駆動機構21bが作動し、搬送テーブル21aによってシート100を搬送するように構成されている。回転機構22は、制御盤26からの制御指令に基づいて、電動モータ33が作動し、主軸30を回転させて回転体20を回転駆動するように構成されている。駆動機構24は、制御盤26からの制御指令に基づいて、圧縮空気の給排を制御する制御弁(図示省略)が制御されてシリンダユニット36が作動し、シート把持部23を駆動するように構成されている。支持機構25は、制御盤26からの制御指令に基づいて、第1クラッチ部39のソレノイドアクチュエータの作動が制御され、クラッチ37の連結状態及び非連結状態の切替が行われるように構成されている。
[シート巻き付け装置の作動]
次に、シート巻き付け装置1の作動について説明する。尚、シート巻き付け装置1、及び、そのシート巻き付け装置1を含むスリーブ成形システム2が作動することで、前述した図2に示す伝動ベルト102の製造工程における未加硫スリーブ成形工程S101が実施される。以下、シート巻き付け装置1の作動について説明するとともに、未加硫スリーブ成形工程S101についても説明する。
図18は、未加硫スリーブ成形工程S101の一例を示すチャート図である。未加硫スリーブ成形工程S101では、シート100から未加硫スリーブ101が成形される。図18に示すように、未加硫スリーブ成形工程S101は、シートカット工程S201、シート搬送工程S202、シート巻き付け工程S203、接合工程S204、不織布巻き付け工程S205を備えて構成されている。
未加硫スリーブ成形工程S101が実施される際には、まず、シート巻き付け装置1に対して、円筒状の金型として構成された回転体20が取り付けられる。回転体20は、例えば、図示が省略された金型搬送台車によってシート巻き付け装置1における主軸30と心押し軸31aとの間の所定の位置まで搬入される。回転体20は、所定の位置まで搬入された状態で、主軸30と心押し軸31aとによって支持される。主軸30及び心押し軸31aによる回転体20の支持が完了すると、金型搬送台車が撤去され、回転体20のシート巻き付け装置1への設置が完了する(図5及び図11を参照)。
回転体20のシート巻き付け装置1への設置が完了すると、シートカット工程S201が実施される。シートカット工程S201は、シート供給機構11及びシート切断機構12が作動することで実施される。シートカット工程S201においては、シート供給機構11が、シートロール103からシート100を払い出しながらシート100をシート切断機構12に供給する(図3を参照)。そして、シート切断機構12が、シート供給機構11から供給されたシート100を所定の長さに切断する。尚、シート切断機構12にて切断されるシート100の所定の長さは、回転体20の外周20aの円周長さに対応する長さに設定される。
尚、シート切断機構12では、シート巻き付け装置1でのシート100の両端部(100a、100a)の接合を容易に実施できるようにするため、シート100が斜めに切断される。即ち、前述のように、シート100は、カッタ部12aにより、シート100の厚み方向及び長手方向のいずれの方向に対しても斜め方向に沿って切断された斜めの端面を有する端部100aを備えるように、切断される(図4を参照)。
シート切断機構12によって端部100aにて所定の長さに切断されたシート100は、シート搬送機構21の搬送テーブル21a上に送り出されて載置される。シート100は、前方側に配置された端部100aが、搬送テーブル21aにおける複数の凹部27の上方で複数の凹部27を覆う位置に位置するように、搬送テーブル21a上に載置される。
シートカット工程S201が終了し、シート100がシート搬送機構21の搬送テーブル21a上に載置されると、次いで、シート搬送工程S202が実施される。シート搬送工程S202は、シート巻き付け装置1が作動することで実施され、より詳しくは、シート巻き付け装置1のシート搬送機構21が作動することで実施される。
シート搬送工程S202では、制御盤26からの制御指令に基づいて、テーブル駆動機構21bが搬送テーブル21aを駆動することで、シート100の搬送が行われる。より具体的には、制御盤26からの制御指令に基づいて、まず、可動部28b及び搬送テーブル21aが前方側へ移動するように駆動される。そして、搬送テーブル21a上のシート100の前方側の端部100aが、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に配置されるまで、シート100が搬送される(図8を参照)。尚、シート100の端部100aが、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域における所定の位置まで搬送されて停止するように、テーブル駆動機構21bの固定部28a及び可動部28bに備えられるエアシリンダ機構或いはボールネジ機構のストロークエンドが設定されている。
シート100の前方への搬送が終了すると、次いで、制御盤26からの制御指令に基づいて、可動部28aの昇降駆動機構29が作動し、搬送テーブル21aが上昇する。そして、シート100の端部100aが、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域における回転体20の下部近傍の所定位置まで上昇すると、昇降駆動機構29の作動が停止され、搬送テーブル21aの上昇動作が停止される(図9及び図14を参照)。尚、搬送テーブル21aには、例えば、光電センサ(図示省略)が設置されている。そして、搬送テーブル21aの上昇動作の際に、光電センサによる検出結果に基づいて、制御盤26が昇降駆動機構29の作動を停止させ、搬送テーブル21aが所定位置で停止する。尚、光電センサから投光された光が、例えば、金型である回転体20によって遮られることで、搬送テーブル21aの停止位置が検出される。
シート搬送工程S202が終了し、シート100の端部100aが、回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域の所定位置に配置されると、次いで、シート巻き付け工程S203が実施される。シート巻き付け工程S203は、シート巻き付け装置1が作動することで実施され、より詳しくは、シート巻き付け装置1の支持機構25、駆動機構24、シート把持部23、回転機構22が作動することで実施される。
シート巻き付け工程S203では、まず、制御盤26からの制御指令に基づいて、支持機構25のクラッチ37が作動し、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40とが接続され、クラッチ37が連結状態に切り替えられる(図17を参照)。クラッチ37が連結状態に切り替えられると、次いで、制御盤26からの制御指令に基づいて、駆動機構24が作動し、シート把持部23によるシート100の端部100aの把持動作が行われる。
シート100の端部100aの把持動作が行われる際には、図14に示す状態で、駆動機構24が作動する。このとき、駆動機構24は、各シリンダユニット36のロッド36bがシリンダ本体36aに縮退し、シート把持部23を回転体20の外周20aに接近させる。そして、図15に示すように、シート把持部23と回転体20の外周20aとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。また、この把持動作の際には、シート把持部23の各凸部23cは、搬送テーブル21aの各凹部27を通過し、各凸部23cがシート100の端部100aを回転体20側に向かって押圧する。そして、シート100の端部100aが回転体20の外周20aに押し付けられ、回転体20の外周20aと各凸部23cとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。
シート把持部23によるシート100の端部100aの把持動作が完了すると、制御盤26からの制御指令に基づいて、シート搬送機構21のテーブル駆動機構21bが作動し、可動部28b及び搬送テーブル21aが所定の距離だけ後方側へ移動するように駆動される。これにより、搬送テーブル21aの各凹部27からシート把持部23の各凸部23cが外れた状態となる。
上記のように、シート把持部23によってシート100の端部100aが把持された状態となると、制御盤26からの制御指令に基づいて、回転機構22が作動し、シート100が回転体20の外周20aに巻き付けられる巻き付け動作が行われる。尚、シート把持部23には、例えば、各凸部23cがシート100の端部100aを回転体20側に向かって押圧している押圧圧力を検出する圧力センサが内蔵されている。そして、シート100の巻き付け動作が行われる前に、圧力センサによる検出結果に基づいて、制御盤26にて、シート100が適切な押圧圧力で把持されているか否かが確認される。例えば、制御盤26は、圧力センサで検出された押圧圧力が所定の範囲内にであれば、シート100が適切な押圧圧力で把持されていると判断する。
上記のように、シート100が適切な押圧圧力で把持されていると判断されると、制御盤26からの制御指令に基づいて、回転機構22の電動モータ33が作動する。そして、電動モータ33の駆動トルクが動力伝達部34を介して主軸30に伝達され、主軸30が回転体20とともに軸心回りに回転する。このとき、クラッチ37が連結状態に切り替えられているため、シート100の端部100aを回転体20の外周20aに押し付けた状態のシート把持部23を保持した駆動機構24が、主軸30及び回転体20とともに同期して回転する。そして、制御盤26からの制御指令に基づいて、主軸30、回転体20、駆動機構24、及びシート把持部23が、主軸30の軸心回りに少なくとも1回転するように(即ち、少なくとも360度に亘って回転するように)、回転機構22が制御される。尚、主軸30の回転角度位置は、電動モータ33に設けられたエンコーダにより検出される。制御盤26は、エンコーダによる検出結果に基づいて、主軸30の回転角度位置を制御する。
尚、主軸30、回転体20、駆動機構24、及びシート把持部23が1回転する際、途中、約3/4回転した段階で(即ち、約270度に亘って回転した段階で)、一旦、回転動作が停止される。そして、その段階で、制御盤26からの制御指令に基づいて、テーブル駆動機構21bが、搬送テーブル21aを退避させる。即ち、テーブル駆動機構21bが、搬送テーブル21aを下降させるとともに搬送テーブル21aをシート100の搬送を行う前の状態の位置まで戻すように後退させる。主軸30、回転体20、駆動機構24、及びシート把持部23が、約3/4回転した段階で、上記の搬送テーブル21aの退避動作が行われることで、搬送テーブル21aにシート把持部23が衝突することが防止される。搬送テーブル21aへのシート把持部23の衝突が防止されることで、シート100の巻き付け動作の途中でシート100が脱落してしまうことが防止される。
搬送テーブル21aの上記の退避動作が終了すると、制御盤26からの制御指令に基づいて、主軸30、回転体20、駆動機構24、及びシート把持部23が、残りの回転を行うように、回転機構22が制御される。主軸30、回転体20、駆動機構24、及びシート把持部23が少なくとも1回転すると、シート100が回転体20の外周20aの全周に亘って1周分巻き付けられた状態となる。シート100が回転体20の外周20aの全周に亘って1周分巻き付けられると、シート100の両端部(100a、100a)は、斜めの端面同士が密着した状態となる。そして、シート100の両端部(100a、100a)における斜めの端面同士が密着した部分が、シート100の両端部(100a、100a)の接合部となる。
シート100の巻き付け動作の際の主軸30等の回転を停止させる回転角度位置は、シート100の両端部(100a、100a)の接合部の位置として所望される回転角度位置に応じて、設定される。従って、シート把持部23による把持動作が行われるシート100の巻き付け開始位置から1回転分だけ回転した位置で主軸30等の回転を停止させる形態に限らず、シート100の巻き付け開始位置から1回転以上回転した位置で主軸30等の回転を停止させる形態も適宜実施される。尚、制御盤26は、電動モータ33のエンコーダによる検出結果に基づいて、主軸30等を停止させる回転角度位置を制御する。
主軸30等の回転が停止すると、シート100の両端部(100a、100a)の接合部に対しては、接合工程S204が行われる前に、必要に応じて、仮圧着処理或いは仮止め処理が施される。例えば、作業者によって、ハンドアイロンを用いた熱圧着による仮圧着処理が、シート100の両端部(100a、100a)の接合部に対して施される。或いは、作業者によって、粘着テープを用いた仮止め処理が、シート100の両端部(100a、100a)の接合部に対して施される。
上記の仮圧着処理或いは仮止め処理が施されると、制御盤26からの制御指令に基づいて、回転機構22及び駆動機構24が作動し、シート把持部23が、シート100の把持動作を行う前の状態の位置まで戻るように、駆動される。図19は、シート巻き付け装置1の作動を説明するための図であって、回転機構22が作動して、シート把持部23が回転体20の下部の位置まで戻るように駆動された状態を示す図である。上記の仮圧着処理或いは仮止め処理が施されると、回転機構22が作動し、シート把持部23が回転体20の下部の位置に達するまで、主軸30等が回転駆動される。尚、制御盤26は、電動モータ33のエンコーダによる検出結果に基づいて、シート把持部23が回転体20の下部の位置に達するように、主軸30等の回転角度位置を制御する。
シート把持部23が回転体20の下部の位置に達すると、制御盤26からの制御指令に基づいて、駆動機構24が作動し、シート把持部23によるシート100の把持動作が解除される。シート把持部23によるシート100の把持動作の解除の際には、駆動機構24は、各シリンダユニット36のロッド36bがシリンダ本体36aから突出し、シート把持部23を回転体20の外周20aから離間させる。図20は、シート巻き付け装置1の作動を説明するための図であって、シート把持部23によるシート100の把持動作が解除された状態を示す図である。図20に示すように、シート把持部23によるシート100の把持動作が解除されると、シート100の巻き付け動作が終了する。
尚、シート100の把持動作の解除の際に各シリンダユニット36のロッド36bがシリンダ本体36aから突出する動作は、例えば、シリンダ本体36bから圧縮空気が排出されることで、行われる。この場合、シリンダ本体36aから圧縮空気が排出されることで、シリンダ本体36aから下方を向いたロッド36bの端部に固定されたシート把持部23の重力による下降とともに、自動的に、シート100の把持動作の解除が行われる。
シート把持部23が、シート100の把持動作を行う前の状態の位置まで戻ると、制御盤26からの制御指令に基づいて、支持機構25のクラッチ37が作動し、第1クラッチ部39と第2クラッチ部40との接続が切り離され、クラッチ37が非連結状態に切り替えられる(図16を参照)。尚、シート巻き付け装置1においては、シート100の把持動作を行う前の状態の位置にシート把持部23が位置しているか否かを検出するための磁気近接スイッチ43が設けられている(図13を参照)。制御盤26は、磁気近接スイッチによる検出結果に基づいて、シート把持部23がシート100の把持動作を行う前の状態の位置まで戻ったことを検出し、クラッチ37を非連結状態に切り替えるように制御する。
シート100の巻き付け動作が終了してクラッチ37が非連結状態に切り替えられ、シート巻き付け工程S203が終了すると、次いで、接合工程S204が実施される。接合工程S204は、シート接合機構13が作動することで実施される。図21は、スリーブ成形システム2のシート接合機構13の作動を説明するための図である。
接合工程S203においては、まず、制御盤26からの制御指令に基づいて、回転機構22が作動し、シート100の両端部(100a、100a)の接合部の位置が調整される。具体的には、シート100の両端部(100a、100a)の接合部が回転体20の上部に位置するように、回転体20の回転角度位置が調整される。
シート100の両端部(100a、100a)の接合部が回転体20の上部に位置すると、制御盤26からの制御指令に基づいて、シート接合機構13の前後駆動機構13cが作動する。そして、圧着プレス部13a及び上下駆動機構13bが、シート100の両端部(100a、100a)の接合部の真上に位置するように、駆動される。次いで、制御盤26からの制御指令に基づいて、上下駆動機構13bが作動する。これにより、図21に示すように、圧着プレス部13aの押圧面が、シート100の両端部(100a、100a)の接合部に押し付けられる。このとき、圧着プレス部13aの加熱器は、発熱した状態となっている。これにより、シート100の両端部(100a、100a)の接合部は、加熱されて溶着される。圧着プレス部13aは、シート100の両端部(100a、100a)の接合部に対して、所定の時間に亘って押し付けられる。所定の時間が経過すると、シート100の両端部(100a、100a)の接合部の熱圧着による接合が完了する。そして、制御盤26からの制御指令に基づいて、上下駆動機構13b及び前後駆動機構13cが作動し、圧着プレス部13cが接合工程S204が開始される前の位置に戻ることになる。これにより、接合工程S204が終了する。
接合工程S204が終了すると、未加硫スリーブ101が完成することになる。未加硫スリーブ101が完成すると、未加硫スリーブ101の外周に不織布(図示省略)を巻き付ける不織布巻き付け工程S205が実施される。未加硫スリーブ101の外周に不織布が巻き付けられることで、未加硫スリーブ成形工程S101の後工程である加硫工程S102において、不織布の空隙からエアを除去することができる。これにより、加硫工程S102において、未加硫スリーブ101の外周にエア溜りが形成されてしまうことを抑制することができる。
不織布巻き付け工程S205が終了すると、未加硫スリーブ成形工程S101が終了することになる。尚、本実施形態では、未加硫スリーブ成形工程S101について、不織布巻き付け工程S205も含んだ工程として説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。不織布巻き付け工程S205が含まれない工程として未加硫スリーブ成形工程S101が構成されてもよい。
未加硫スリーブ成形工程S101が終了すると、金型搬送台車(図示省略)によってシート巻き付け装置1から回転体20が取り外される。そして、未加硫スリーブ101が外周20aに配置された回転体20が、シート巻き付け装置1から搬出され、次工程である加硫工程S102へと送られる。
[シート巻き付け装置及びスリーブ成形システムの適用寸法例]
伝動ベルト102には、種々の寸法のものがあり、伝動ベルト102の素材となるシート100(未加硫のゴムシート100)の寸法(スケール)も広い範囲に亘る。また、シート100の寸法が広い範囲に亘るため、シート100が巻き付けられる回転体20(金型)の寸法(スケール)も広い範囲に亘る。これに対し、上述した実施形態のシート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2については、広い範囲の寸法に亘る種々のシート100に対して適用することができる。また、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2においては、広い範囲の寸法のシート100に対応する広い範囲の寸法に亘る種々の回転体20を適用することができる。
尚、本願発明者は、上述した実施形態のシート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2において適用できる回転体20の寸法及びシート100の寸法について、種々変更して実際に適用することで、検証を行った。
回転体20の適用寸法の検証においては、適用できる回転体20の周長及び全長について、検証した。尚、回転体20の周長は、回転体20の外周の周方向の長さ寸法であり、回転体20の全長は、回転体20の回転軸方向P(図10、図11を参照)における長さ寸法である。また、シート100の適用寸法の検証においては、適用できるシート100のシート幅、シート長さ、及びシート厚みについて、検証した。尚、シート幅は、シート100における幅方向の寸法であり、シート長さは、シート100の面方向に沿った方向であってシート100における幅方向と垂直な方向の寸法であり、シート厚みは、シート100の厚み方向の寸法であってシート100における長手方向及び幅方向に垂直な方向の寸法である。尚、シート100のシート長さは、回転体20の周長と略同じ寸法となる。
上述のように、本願発明者は、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2において適用できる回転体20の寸法及びシート100の寸法について、検証を行った。その結果、少なくとも、回転体20の周長が450mm以上1900mm以下の範囲であって、回転体20の全長が550mm以上640mm以下の範囲の寸法の回転体20については、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2において適用できることが検証された。また、少なくとも、シート100のシート幅が530mm以上635mm以下の範囲であって、シート100のシート長さが450mm以上1900mm以下の範囲であって、シート100のシート厚みが1.5mm以上3.5mm以下の範囲の寸法のシート100に対しては、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2を適用できることが検証された。尚、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2への適用が検証された上記の回転体20及びシート100の適用寸法は、例示であり、更に広い範囲の寸法の回転体20及びシート100を、シート巻き付け装置1及びスリーブ成形システム2に適用することができる。
[作用効果]
シート巻き付け装置1によると、シート100の端部100aが回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に配置された状態で、駆動機構24によって、シート把持部23が回転体20の外周20aに向かって接近するように駆動される。これにより、回転体20の外周20aとシート把持部23との間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。次いで、シート把持部23及び駆動機構24が、回転機構22に対して回転体20とともに回転可能に支持された状態で、回転機構22の主軸30が回転する。これにより、端部100aが回転体20とシート把持部23との間で把持されたシート100が、シート把持部23がともに回転する回転体20の回転ともに、回転体20の外周20aに巻き付けられる。このため、シート巻き付け装置1によると、作業者の熟練を要することなく容易にシート100を回転体20の外周20aに巻き付けることができる。
また、シート巻き付け装置1によると、シート100の端部100aを回転体20とシート把持部23との間で把持して回転体20が回転するだけで容易にシート100を回転体20の外周20aに巻き付けることができるため、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる。また、シート巻き付け装置1によると、シート把持部23、駆動機構24、支持機構25、回転機構22が作動することで、作業者の熟練を要することなく容易にシート100を回転体20の外周20aに巻き付けることができるため、シート巻き付け作業の自動化を容易に達成することが可能となる。
従って、シート巻き付け装置1によると、作業者の熟練を要することなく容易にシート100を回転体20の外周20aに巻き付けることができ、シート巻き付けに要する作業時間を短縮でき、シート巻き付け作業の効率の向上を図ることができる。
また、シート巻き付け装置1によると、シート把持部23の把持本体部23aが、回転体20の回転軸方向Pと平行な方向に沿って延びるよう構成される。このため、シート把持部23は、回転体20の外周20aとの間において、回転体20の回転軸方向Pに沿ってシート100の端部100aを容易に且つ安定した状態で保持することができる。
また、シート巻き付け装置1によると、駆動機構24が、回転機構22に対してシート把持部23を保持するシリンダユニット36を備えて構成される。このため、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して接近及び離間させるように駆動する駆動機構24を、簡素な構造で実現でき、且つ、シート巻き付け装置1においてスペース効率よく配置することができる。
また、シート巻き付け装置1によると、駆動機構24は、回転機構22に対してシート把持部23を一対のシリンダユニット(36、36)を介して保持するように構成される。このため、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して非常に安定した状態で接近及び離間させるように駆動することができる。また、シート把持部23を回転体20の外周20aに対して非常に安定した状態で駆動する駆動機構24を、簡素な構造で実現でき、且つ、シート巻き付け装置1においてスペース効率よく配置することができる。
また、シート巻き付け装置1によると、支持機構25において、シート把持部23及び駆動機構24が回転体20とともに回転する連結状態と、回転機構22と駆動機構24との間の動力伝達経路が遮断されてシート把持部23及び駆動機構24が回転体20とともに回転しない非連結状態との間で、シート把持部23及び駆動機構24と回転機構22との間の状態を切り替えるクラッチ37が設けられている。このため、クラッチ37を切り替えるだけで、シート把持部23及び駆動機構24を回転させることなく回転機構22の主軸30及び回転体20を駆動させる作業も容易に行うことができる。
また、シート巻き付け装置1によると、シート100の端部100aが回転体20の外周20aとシート把持部23との間の領域に配置された状態で、搬送テーブル21aの凹部27を通過したシート把持部23の凸部23cがシート100の端部100aを回転体20の外周20aに押し付け、回転体20の外周20aと凸部23cとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。このため、回転体20の外周20aとシート把持部23との間でシート100の端部100aを安定した状態で容易に挟んで把持することができる。
また、シート巻き付け装置1によると、シート把持部23において一列に並んで配置された複数の凸部23cが、搬送テーブル21aの端部で幅方向に並ぶ複数の凹部27をそれぞれ通過し、複数の凸部23cによってシート100の端部100aが回転体20の外周20aに押し付けられ、回転体20の外周20aと複数の凸部23cとの間でシート100の端部100aが挟まれて把持される。このため、回転体20の外周20aとシート把持部23との間でシート100の端部100aを更に安定した状態で容易に挟んで把持することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、次のような変形例が実施されてもよい。
(1)前述の実施形態では、未加硫のゴムシートを回転体の外周に巻き付けるシート巻き付け装置を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。未加硫のゴムシート以外のシートを回転体の外周に巻き付けるシート巻き付け装置が実施されてもよい。例えば、加硫されたゴムシートを回転体の外周に巻き付けるシート巻き付け装置が実施されてもよい。
(2)前述の実施形態では、シートが巻き付けられる回転体が円筒状の金型である形態を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。円筒状の金型以外の形態の回転体にシートが巻き付けられる形態が実施されてもよい。例えば、円柱状の金型として構成された回転体にシートが巻き付けられる形態が実施されてもよい。また、円筒状又は円柱状の金型の外周にゴム製のスリーブが装着されて構成された回転体にシートが巻き付けられる形態が実施されてもよい。
(3)前述の実施形態では、シート把持部として、回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って延びる把持本体部を有する形態を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って延びる把持本体部を有していないシート把持部の形態が実施されてもよい。例えば、回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って分散して配置された複数の当接部を有し、複数の当接部のそれぞれがシートの端部に当接する形態のシート把持部が実施されてもよい。
(4)前述の実施形態では、シリンダユニットを有する駆動機構の形態を例にとって説明したが、必ずしもこの通りでなくてもよい。シリンダユニット以外の機構を有する駆動機構が実施されてもよい。例えば、リニアモータ機構を有する駆動機構が実施されてもよい。また、ボールネジ機構を有する駆動機構が実施されてもよい。
本発明は、回転体の外周にシートを巻き付ける装置であるシート巻き付け装置に関して、広く適用することができる。
1 シート巻き付け装置
20 回転体
20a 外周
22 回転機構
23 シート把持部
24 駆動機構
25 支持機構
30 主軸
100 シート

Claims (7)

  1. 回転体の外周にシートを巻き付けるシート巻き付け装置であって、
    前記回転体を支持するとともに前記回転体を回転駆動するように構成された主軸を有する回転機構と、
    前記主軸に支持された前記回転体の外周に向かって接近することで、前記回転体の外周との間でシートの端部を挟んで把持するように構成されたシート把持部と、
    前記シート把持部を前記回転体の外周に対して接近及び離間させるように駆動する駆動機構と、
    前記シート把持部及び前記駆動機構を前記回転機構に対して前記回転体とともに回転可能に支持する支持機構と、
    を備えていることを特徴とする、シート巻き付け装置。
  2. 請求項1に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記シート把持部は、前記回転体の回転軸方向と平行な方向に沿って延びる把持本体部を有していることを特徴とする、シート巻き付け装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記駆動機構は、前記シート把持部を保持するとともに、前記回転機構に対して支持されたシリンダユニットを有し、
    前記シリンダユニットは、シリンダ本体と当該シリンダ本体に対して相対変位するように設けられたロッドとを有し、前記シリンダ本体に対して前記ロッドが相対変位することで、前記シート把持部を前記回転体の外周に対して接近及び離間させるように駆動することを特徴とする、シート巻き付け装置。
  4. 請求項3に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記駆動機構は、一対の前記シリンダユニットを有し、
    一対の前記シリンダユニットのそれぞれが、前記シート把持部を保持していることを特徴とする、シート巻き付け装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記支持機構は、前記シート把持部を保持した前記駆動機構を前記回転機構に対して前記回転体とともに回転させるように連結した連結状態と、前記回転機構と前記駆動機構との間の動力伝達経路を遮断して前記連結状態を解除した非連結状態と、の間で切替可能に構成されたクラッチを有していることを特徴とする、シート巻き付け装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記回転体の外周と前記シート把持部との間の領域に向かってシートを搬送する搬送テーブルを更に備え、
    前記搬送テーブルの端部には、当該搬送テーブルの先端側から内側に向かって凹むとともに当該搬送テーブルの厚み方向に貫通した凹部が設けられ、
    前記シート把持部には、前記凹部に対応して配置された凸部が設けられ、
    前記搬送テーブルによって搬送されたシートの端部が前記回転体の外周と前記シート把持部との間の領域に配置された状態で、前記凹部の内側を前記凸部の少なくとも一部が通過することで、前記凸部によって押圧されたシートの端部が前記回転体の外周に押し付けられ、前記回転体の外周と前記凸部との間でシートの端部が挟まれて把持されることを特徴とする、シート巻き付け装置。
  7. 請求項6に記載のシート巻き付け装置であって、
    前記凹部は、複数設けられ、
    複数の前記凹部は、前記搬送テーブルの端部において、前記搬送テーブルの幅方向に沿って並んで配置され、
    前記凸部は、複数設けられ、
    複数の前記凸部は、前記シート把持部において、複数の前記凹部に対応して一列に並んで配置されていることを特徴とする、シート巻き付け装置。
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