JP6877690B2 - 水剤分注装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水剤を内包する複数の薬液容器を装着し、処方指示に従って所定量の水剤を自動で患者用容器に分注する水剤分注装置に関する。
従来、このような水剤分注装置としては、例えば以下に示す特許文献1がある。
水剤分注装置は、患者に対する処方箋に従い、一種類または複数種類の水剤を所定量ずつ患者用容器に充填して調剤する装置である。
このような水剤分注装置は複数の水剤に係る薬液容器を個別に保持しており、これら薬液容器から患者用容器に対して順番に水剤が注入される。これら複数の薬液容器は、装置の内部に設けられた所定の経路上に並設されていることが多い。そのため、特定の薬液容器を患者用容器の位置に移動させる際には、分注対象ではない水剤の薬液容器が患者用容器の上方を通過することがある。
そのため、分注対象ではない薬液容器の払出流路に残存している水剤が患者用容器に滴下するおそれがあり、正確な調剤作業が行えない可能性がある。
また、余分な水剤の滴下位置が患者用容器でなくとも、装置内の別の場所に水剤が滴下すると、水剤分注装置の衛生状態が十分に維持できなくなる可能性もある。
このような問題を解決するために、特許文献1に示す水剤分注装置は、夫々の薬液容器に設けられた払出流路を洗浄する機構を備えている。具体的には、払出流路の先端に設けられたノズルに向けて洗浄水を噴射する機構(〔0104〕,〔0116〕段落参照)と、この洗浄水を乾燥させるべく続けてノズルに空気を吹き付ける機構(〔0104〕,〔0117〕段落参照)である。これら洗浄水噴射機構と空気噴射機構とは環状領域に沿って隣設されており、薬液容器は、双方の位置に順次搬送されて洗浄処理および乾燥処理を受ける。これにより、薬液容器を各位置に移動させるだけで払出流路の洗浄が行えるとのことである。
WO2011/118835号公報
上記従来の技術では払出流路に洗浄水を噴射するが、その場合でも払出流路の洗浄が十分に行えるとは限らない。水剤によっては、含まれる成分や粘度が異なり、さらには乾燥のし易さに差があるため払出流路に対する水剤の付着程度が異なる。
仮に、余分な水剤が払出流路の内面に付着し続けると、水剤の固化物が成長して払出流路の流路面積が小さくなる。その結果、払出流路から吐出される水剤の流出方向が乱れ、水剤が患者用容器の外部に飛散する場合がある。また、患者用容器に水剤が吐出される場合でも、払出流路が狭くなっていると、吐出される水剤の流水形状が変形し、分注された水剤が泡立つことがある。その結果、分注した水剤の分量を確認し辛くなる。よって、このような水剤分注装置では、水剤の払出流路などが常に清浄に保たれている必要がある。
このような問題に鑑み、従来から、水剤の付着による汚れを効果的に洗浄できる水剤分注装置の提供が求められている。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置の特徴構成は、
筐体と、
水剤が充填された薬液容器を保持する保持部、および、前記薬液容器から前記水剤を払い出す払出流路を備えた複数の払出部と、
複数の前記払出部の夫々を、前記水剤を患者用容器に払出す払出位置と前記水剤の前記患者用容器への払い出しを行わない待機領域とに移動させる容器搬送部と、
前記払出位置にある前記払出部の前記払出流路の一部を開閉して前記患者用容器に前記水剤を払い出す払出駆動部と、
洗浄水を貯留する洗浄水タンク、および、前記洗浄水を前記払出流路に向けて噴射する洗浄ノズル、前記洗浄水タンクから前記洗浄ノズルに至る洗浄流路、前記洗浄水を前記洗浄ノズルに向けて流動させる洗浄水ポンプを備え、前記払出部が前記待機領域のうちの洗浄位置にあるとき前記払出流路を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄位置に設けられ前記払出流路の洗浄に使用された前記洗浄水を受け止める洗浄カップと、
分注する前記水剤の種類および分量を少なくとも含む分注処理情報が入力される入力部と、
前記分注処理情報に基づいて分注作業フローを決定し、前記容器搬送部および前記払出駆動部および前記洗浄部を駆動する制御部と、を備え、
前記洗浄流路に前記洗浄水を加熱するヒータを備えると共に、前記洗浄水を噴射したのち前記洗浄流路に残留した前記洗浄水を、前記洗浄水ポンプにより前記ヒータの位置よりも前記洗浄水タンクの側に戻すように構成した点にある。
(効果)
洗浄水をヒータで加熱したのち払出流路に噴射することで、分注作業によって払出流路に付着した水剤を除去し易くなる。よって、水剤分注装置を常に清浄な状態に維持することができる。また、洗浄効果が高まるため、使用する洗浄水の量も削減でき、例えば洗浄水を貯留する洗浄水タンクを小さくできるなど水剤分注装置がコンパクトになる。
本構成において前記ヒータを設けた洗浄流路は、洗浄水タンクから洗浄ノズルに至る流路であり、ここを流通する洗浄水の略全量が洗浄ノズルから噴射される。つまり、洗浄に使用される洗浄水だけを加熱するから加熱エネルギーを最小にすることができる。また、ヒータが小さなもので良くコストが削減される。さらにヒータの配置スペースが小さくなり、水剤分注装置の組み立てが容易になるうえ、筐体内部における発熱量が抑えられて水剤に与える影響も少なくなる。
ただし、洗浄水を噴射したのち洗浄水ポンプを停止すると洗浄流路の全体に洗浄液が残留する。この状態で次回洗浄時にヒータが加熱されると、洗浄水が予期しないタイミングで流出する場合がある。例えば、ヒータの温度を所定の値に高める際に温度が設定値をオーバーシュートすると、洗浄流路の洗浄水が沸騰し、特に、ヒータよりも洗浄ノズルの側にある洗浄水が噴射されることがある。この噴射は制御されたものではないため、洗浄水が水剤分注装置の意図しない箇所に飛散し、装置の内部が汚れる原因となる。
しかしながら洗浄水をヒータの位置よりも洗浄水タンクの側に戻すことで、上記洗浄水の膨張を防止することができ、水剤分注装置の内部を清浄に維持することができる。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記ヒータによる前記洗浄水の加熱が、前記洗浄水ポンプによって前記洗浄水が流動される直前に行われるよう前記分注作業フローを決定することができる。
(効果)
本構成にすることで、洗浄に用いる洗浄水を短時間で集中的に加熱し、エネルギーの無駄な消費が防止される。また、無駄な発熱が防止されると水剤が昇温するおそれもなくなり、水剤の品質が安定的なものとなる。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記洗浄水ポンプによる前記洗浄水の流動が、前記ヒータが予め設定された温度まで上昇したのち所定時間が経過した後に行われるよう前記分注作業フローが決定されるものであっても良い。
(効果)
ヒータの温度は各種の温度検知回路を用いて設定温度に維持されることが多い。温度上昇の程度はヒータに入力する電力量に応じて変化するが、例えば入力する電力量が特に大きい場合には、目標温度に対してヒータの温度が超過する場合がある。そのような状態で洗浄水が噴射されると、洗浄水の一部が沸騰して意図しない箇所に洗浄液が飛散することとなる。そこで本構成では、ヒータの昇温状態を把握することに加えて、ヒータ温度の安定化時間を確保することとし、洗浄水の適切な噴射を可能としている。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記洗浄ノズルが鉛直方向に対して傾斜し、前記洗浄水を斜め上方に噴射するように構成することができる。
(効果)
払い出される水剤には粘性の高いものもあり、これが洗浄ノズルに付着すると、洗浄水の噴射方向が乱れたり噴射不能となる場合がある。そこで本構成では、洗浄ノズルの位置に対して払出流路の位置を斜め上方に設定し、洗浄水を洗浄ノズルから斜め上方に噴射させる。これによって、噴射した洗浄水が洗浄ノズルに垂れ落ちることがなくなるため、洗浄ノズルの汚れを防止して洗浄機能を安定化させることができる。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記払出流路の中間位置に前記払出流路に連通する連通口を設け、当該連通口に空気を吹き込む空気噴射部を前記払出流路から離間した位置に設けておくことができる。
(効果)
払出流路に対する洗浄水の噴射が終了すると払出流路の内部に幾らかの洗浄水が残留する。この残留した洗浄水をそのまま放置すると、次回の払い出し時に水剤が希釈されることとなり好ましくない。
また、残留した水剤が、保持部が搬送される際の振動や、単なる重力によって不特定箇所に垂下する可能性もある。そこで、払出流路の中間位置に設けた連通口から空気を吹き込むことで、少なくとも当該連通口に対して先端側に残存する洗浄水を払出流路から排出できることとした。
これにより、正確な分量の水剤の分注作業が可能となり、水剤分注装置の内部が汚れるのを防止することができる。
また、空気噴射部を払出流路から離間させ、連通口に対する空気の供給を開放された空気中で行わせることで、空気噴射部と払出流路を有する保持部とを分離して構成することができる。よって、双方の部位を構成する際の自由度が高まり、合理的な装置が得易くなる。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記洗浄流路のうち前記ヒータと前記洗浄ノズルとの間の位置から前記洗浄カップに至る分岐流路を設けておくことができる。
(効果)
洗浄カップは、洗浄流路を洗浄したあとの洗浄水を受け止める部材である。よって、各種の水剤が付着して汚れが蓄積し易い。そこで、本構成とすることで、加熱した洗浄水を洗浄カップにも供給することができ、洗浄カップを常に清浄に維持することができる。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記洗浄カップを前記筐体から引き出し可能な引出部に設けておくことができる。
(効果)
洗浄カップには、飛散した状態で洗浄水が付着する。また、洗浄カップの形状は装置に設置する関係上必ずしも単純な形状であるとは限らない。よって、本構成とすることで洗浄カップの清掃を容易にしている。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、前記患者用容器に第1組に係る複数の前記水剤を分注する第1分注を行い、続けて前記患者用容器に第2組に係る複数の前記水剤を分注する第2分注を行う際に、前記第1組および前記第2組の双方に含まれる前記水剤について、前記第2分注に先立って行う前記払出流路の洗浄が省略された前記分注作業フローを決定する
(効果)
払出流路を清浄に維持するには払出流路の清掃は水剤を分注する毎に行うのが好ましい。ただし、複数の患者用ボトルに続けて分注作業を行うには作業時間を短縮することも必要である。本構成の水剤分注装置では、洗浄水として温水を用いるから、常温の水を用いる場合に比較して高い洗浄効果が期待できる。そこで、連続する第1分注と第2分注とに用いる水剤に共通するものがある場合には、当該水剤に係る払出流路の洗浄を省略するものとし、分注作業の短縮化を図っている。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置においては、複数の前記払出部の夫々が一つの環状経路に沿って移動可能であり、前記環状経路の下方に前記払出流路から垂下した前記水剤を受け止める環状受部を設けておくことができる。
(効果)
払出流路に残存した水剤は、上記空気噴射部から噴射された空気などによって所定量を除去することも可能である。ただし、払出流路の内部に残存する水剤を完全に取り除く構成を得るには装置が複雑なものとなる。そこで、本構成の如く、薬液容器が搬送されることとなる環状経路に沿った形状の環状受部を設けることで、簡単な装置構成でありながら装置内部の清浄度を維持できるものとした。
(特徴構成)
本発明に係る水剤分注装置の特徴構成は、
筐体と、
水剤が充填された薬液容器を保持する保持部、および、前記薬液容器から前記水剤を払い出す払出流路を備えた複数の払出部と、
複数の前記払出部の夫々を、前記水剤を患者用容器に払出す払出位置と前記水剤の前記患者用容器への払い出しを行わない待機領域とに移動させる容器搬送部と、
前記払出位置にある前記払出部の前記払出流路の一部を開閉して前記患者用容器に前記水剤を払い出す払出駆動部と、
洗浄水を貯留する洗浄水タンク、および、前記洗浄水を前記払出流路に向けて噴射する洗浄ノズル、前記洗浄水タンクから前記洗浄ノズルに至る洗浄流路、前記洗浄水を前記洗浄ノズルに向けて流動させる洗浄水ポンプを備え、前記払出部が前記待機領域のうちの洗浄位置にあるとき前記払出流路を洗浄する洗浄部と、
前記洗浄位置に設けられ前記払出流路の洗浄に使用された前記洗浄水を受け止める洗浄カップと、
分注する前記水剤の種類および分量を少なくとも含む分注処理情報が入力される入力部と、
前記分注処理情報に基づいて分注作業フローを決定し、前記容器搬送部および前記払出駆動部および前記洗浄部を駆動する制御部と、を備え、
前記洗浄部に前記洗浄水を加熱するヒータが備えられ、
前記患者用容器に第1組に係る複数の前記水剤を分注する第1分注を行い、続けて前記患者用容器に第2組に係る複数の前記水剤を分注する第2分注を行う際に、前記第1組および前記第2組の双方に含まれる前記水剤について、前記第2分注に先立って行う前記払出流路の洗浄が省略された前記分注作業フローを決定する点にある。
(効果)
洗浄水をヒータで加熱したのち払出流路に噴射することで、分注作業によって払出流路に付着した水剤を除去し易くなる。よって、水剤分注装置を常に清浄な状態に維持することができる。また、洗浄効果が高まるため、使用する洗浄水の量も削減でき、例えば洗浄水を貯留する洗浄水タンクを小さくできるなど水剤分注装置がコンパクトになる。
尚、払出流路を清浄に維持するには払出流路の清掃は水剤を分注する毎に行うのが好ましい。ただし、複数の患者用ボトルに続けて分注作業を行うには作業時間を短縮することも必要である。本構成の水剤分注装置では、洗浄水として温水を用いるから、常温の水を用いる場合に比較して高い洗浄効果が期待できる。そこで、連続する第1分注と第2分注とに用いる水剤に共通するものがある場合には、当該水剤に係る払出流路の洗浄を省略するものとし、分注作業の短縮化を図っている。
本実施形態に係る水剤分注装置の構成を示す説明図 本実施形態に係る水剤分注装置の主要部を示す斜視図 本実施形態に係る水剤分注装置の外観を示す斜視図 洗浄部に係る引出部の構造を示す説明図 払出部の外観を示す斜視図 払出部の構造を示す分解斜視図 空気受流路と払出流路との合流部を示す説明図 払出ノズルの洗浄手順を示すフローチャート 払出ノズルの洗浄手順を示すフローチャート
〔第1実施形態〕
〔概要〕
本発明に係る水剤分注装置の実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。
この水剤分注装置Sは、10種類の薬液容器V1を装着しておくことができ、分注処理情報に基づいて患者用容器V2に所定量の薬液を自動充填するものである。
図3に示すように、本装置は箱型の筐体1を有しており、正面のパネル11や蓋部15が開閉可能である。蓋部15の開閉により患者用容器V2が交換でき、パネル11を開閉して薬液容器V1を交換することができる。パネル11には各種の分注処理コマンドを入力する入力ボタンや、分注作業の進行状況を表示する表示部12が設けられている。表示部12の右側には、装置に動作不良が生じた場合などに用いる緊急停止ボタン14が設けられている。蓋部15の下には、自動分注作業が終了した患者用容器V2に希釈水を加える希釈水注入ボタン16がある。その下には、装着する薬液容器V1のラベルV11を読み取るバーコードリーダー17と、患者用容器V2に貼付するラベルや各種記録紙を打ち出す用紙排出部18が設けてある。また、筐体1の天井部には、筐体1の内部温度を調節する空調ユニット10と、分注作業の進行状況などを報知する表示灯19が設けてある。
図1および図3に示すように、当該水剤分注装置Sは、筐体1の内部に、水剤を有する薬液容器V1を保持しつつ搬送する容器搬送部2と、水剤を注入する患者用容器V2を載置する患者用容器保持部6、夫々の薬液容器V1の払出ノズル22bを洗浄する洗浄部3、さらには、装置の各部位の動作を制御する制御部C1を備えている。
容器搬送部2は、分注に係る薬液容器V1を患者用容器V2が置かれた位置に順番に搬送する。水剤が充填された薬液容器V1は一つずつ個別の保持部21に倒立状態で保持される。保持部21の下部領域には、薬液容器V1の水剤を患者用容器V2に払い出す払出流路22aが設けられている。
払出部22は、水剤を払い出すために薬液容器V1から延出する払出流路22aを備えている。払出流路22aは、図1および図5、図6に示す如く、薬液容器V1の口部から延出する払出チューブ22eと、当該払出チューブ22eの先端に設けられた払出ノズル22bとを有する。払出チューブ22eは可撓性を有する樹脂などで形成されている。
この払出チューブ22eの中間位置には、保持部21が払出位置P3にあるとき、図2に示す払出駆動部23の回転カム23bが近接し、回転カム23bの回転によって払出チューブ22eが絞られて水剤が払出される。水剤が払出される際には、払出チューブ22eの下部に対して当接・離間可能に設けられた栓部材22gが、回転カム23bによって開動作される。
図1および図2に示すように、容器搬送部2は、複数の保持部21を患者用容器V2の位置に搬送する。各保持部21は、例えば、垂直軸芯の周りに回転可能な環状支持体20に対し、周方向に所定間隔で取り付けられている。各保持部21のうち例えば二つは保冷容器24を備えており、常時冷却が必要な水剤を保持することができる。環状支持体20は、周方向に沿って複数配置された支持車輪26により回転可能に支持されている。環状支持体20の回転駆動は、例えば環状支持体20に設けた環状のラックギヤ20bと、このラックギヤ20bに係合するモータ20aを用いて行うことができる。これにより、薬液容器V1は環状支持体20と共に環状経路上を移動する。この環状経路上には、水剤を患者用容器V2に払出す位置である払出位置P3と、後述する第1洗浄位置P1および第2洗浄位置P2が設けられている。
払出位置P3においては患者用容器V2が保持される患者用容器保持部6が設けられている。図1および図2に示すように、患者用容器保持部6は、患者用容器V2を載置して上下動する昇降台61を備えている。昇降台61は水剤分注装置Sの正面位置の下部に設けられており、ユーザーが蓋部15を開いて患者用容器V2を昇降台61に載置する。昇降台61には、患者用容器V2を挟み込んだ状態で位置固定する固定部62を備えている。昇降台61は、背面部に設けられた昇降用モータ63および当該昇降用モータ63によって回転駆動される駆動ネジ64によって昇降する。昇降台61は患者用容器V2の高さに応じて上昇し、患者用容器V2の口部を払出ノズル22bの位置に合わせることができる。
尚、図2のうち患者用容器保持部6の横に破線で示した薬液容器V1は、所定の保持部21に対して脱着される薬液容器V1を示す。例えば空になった薬液容器V1を交換する場合には、保持部21をこの位置の上部に移動させ、保持部21を下方に回転させる。保持部21に保持された薬液容器V1は環状支持体20の中央位置を通過して破線の姿勢となり、ここで薬液容器V1の脱着が行われる。
本実施形態の水剤分注装置Sは、払出ノズル22bが待機領域のうちの洗浄位置にあるとき当該払出ノズル22bを洗浄する洗浄部3を備えている。図1に示すように、洗浄部3の構成としては、主に、洗浄水を貯留する洗浄水タンク38a、および、洗浄水を払出部22に向けて噴射する洗浄ノズル30、洗浄水タンク38aから洗浄ノズル30に至る洗浄流路3a、洗浄水を洗浄ノズル30に向けて流動させる洗浄水ポンプ37、払出部22に空気を噴射して洗浄後の洗浄水を除去する空気噴射部3c、洗浄位置の一つである第1洗浄位置P1に設けられ払出部22の洗浄に使用された洗浄水を受け止める洗浄カップ33を備えている。さらに本実施形態の水剤分注装置Sでは洗浄水を加熱するヒータ35と、洗浄流路3aに洗浄水が存在するか否かを検出するセンサ36を備えている。これら洗浄部3については後述する。
上記容器搬送部2や、患者用容器保持部6、洗浄部3などは夫々が連動して駆動され、これらの駆動は制御部C1がコントロールする。制御に必要な分注処理情報は水剤分注装置Sのパネル11に設けられた入力部13から入力可能である。分注処理情報としては、少なくとも分注する水剤の種類や分量を含む薬液に関する情報や各水剤の分注順序などを含む作業処理に関する情報を含んでいる。制御部C1は、これら分注処理情報に基づいて分注作業が最も効率的に行われるような分注作業フローを決定し、容器搬送部2や払出部22、洗浄部3などを連動させる。尚、分注処理情報は、他の入力端末C2で作成したものを制御部C1に送信することもできる。
〔洗浄部〕
図1は、本水剤分注装置Sにおける要部の構造を模式的に示したものである。保持部21に保持された夫々の薬液容器V1は、環状支持体20と共に環状経路上を移動する。図1では各薬液容器V1が単に水平方向に移動するように模式的に示している。
図1には(a)〜(d)の四つの薬液容器V1を記載してある。図1(a)は、洗浄位置のうち第1洗浄位置P1にあって洗浄水による洗浄を受けているものであり、図1(b)は、第2洗浄位置P2にあって空気噴射部3cから払出流路22aに向けて噴射された空気によって洗浄後の洗浄水を除去されているものである。図1(c)は、患者用容器V2に水剤を払出ししているものであり、図1(d)は、薬液容器V1に添付されたラベルV11の記号を、例えばバーコードリーダー7aを備えた読取部7で読み取り、薬液名を確認しているものである。
図1(a)では、洗浄ノズル30から噴射された洗浄水が払出ノズル22bの先端に到達するように保持部21が位置取りされる。この位置は、噴射された洗浄水を受け止める洗浄カップ33の略中央位置である。洗浄カップ33は、第1洗浄位置P1と第2洗浄位置P2とに亘る大きさに構成されており、第1洗浄位置P1で噴射された洗浄水と、第2洗浄位置P2で除去された洗浄水とを受け止めることができる。
洗浄ノズル30は斜め上方に向けて設けられている。これにより、洗浄水から噴射された洗浄水は斜め上方に位置する払出ノズル22bに到達し、洗浄作業を行ったのち下方の洗浄カップ33に落下する。ただし、洗浄水を斜め上方に噴射する構造のため、当該落下する洗浄水の多くは洗浄ノズル30とは異なる位置に落下するから、洗浄ノズル30の汚れは生じ難い。
本実施形態では、洗浄水を加熱するヒータ35を備えている。このヒータ35は、例えばペルチェ素子を用いて構成される。ペルチェ素子であれば通電により比較的短時間で昇温するから洗浄水を迅速に加熱することができる。
洗浄水を加熱することで、払出ノズル22bの先端に付着した水剤が溶け易くなり、洗浄効果を高めることができる。また、水剤が溶け易くなることで、使用する洗浄水の量を減らすことができる。この結果、洗浄作業の時間が短縮され、分注作業が全般に亘って効率化される。さらに、洗浄水を高温化することで、水剤分注装置Sの内部におけるカビの発生を抑えることができ、水剤分注装置Sの衛生状態も高まることとなる。
尚、洗浄水の加熱温度はおよそ60〜70℃である。洗浄水の温度は40℃以上であれば滅菌効果が期待できるが、やや高めの温度設定にしておくことで、水剤を早く溶かすことができ、雑菌をより確実に死滅させることができる。そのためにはヒータ35から洗浄水に熱が伝達される過程での熱損失も考慮して、例えばヒータ35は約100℃に加熱する。ヒータ35への加熱は洗浄水の噴射の直前に行うのが好ましい。これにより、エネルギー消費量が抑えられるうえ、過剰な熱が水剤分注装置Sの内部に放散されて、水剤の温度が変化する不都合が防止される。
温度調節の手法としては、制御部C1により、洗浄水の設定温度に合わせてヒータ35に対する通電量をフィードバック制御するものが好適である。また、所定時間にわたりヒータ35に所定の電力を通電する単なるオン・オフ制御であっても良い。オン・オフ時間は、通電量やヒータ35の加熱速度などを考慮して予め最適値を設定しておくと良い。この場合には、洗浄水の到達温度はある程度の誤差を含むものの装置構成が極めて簡便なものとなる。
以上のような温度設定は、通電時間やその結果の洗浄水の温度上昇傾向などを予め把握しておくことで、洗浄水の温度を測定する温度計等は設けなくても良い。ただし、より正確な温度制御を行うためには、洗浄流路3aの何れかの場所や、洗浄ノズル30の周辺等に必要な温度計を設けておくのが好ましい。
ヒータ35は、図1に示すように、洗浄水タンク38aから洗浄ノズル30に至る洗浄流路3aのうち洗浄水ポンプ37と洗浄ノズル30との間に設ける。この位置にヒータ35を設けることで、噴射直前の洗浄水だけを加熱することができ、不必要なエネルギー消費を削減することができる。
また、本実施形態の洗浄部3にあっては、洗浄ノズル30からの洗浄水の噴射を行った後、洗浄水ポンプ37を逆回転させ、洗浄水をヒータ35の位置よりも洗浄水タンク38aの側に戻すことができる。これは、次回の洗浄に際してヒータ35をオンしたとき等に不意に洗浄ノズル30から洗浄水が漏れ出るのを防止するものである。
例えば、仮に、洗浄水を噴射したのちに洗浄水を洗浄ノズル30の先端まで残留した状態で放置した場合で、次の洗浄に際して洗浄水が加熱されたとき、洗浄流路3aの内部に残存する空気の膨張等によってヒータ35から先にある洗浄水が意図せず洗浄ノズル30から漏れ出る場合がある。このように漏れ出る洗浄水は、洗浄ノズル30の先端や洗浄カップ33の内面に飛散するが、洗浄ノズル30の先端にある洗浄水は既に冷めており、低温状態で外部に漏れ出ることとなる。その結果、洗浄部3に付着している水剤を確実に溶かすことができず、却って水剤分注装置Sの内部を汚す原因となる。また、十分に加熱されていない洗浄水が漏れ出ることで、当該漏えい部位に雑菌が発生する場合もある。
そのため、本実施形態では、洗浄水の噴射が終了する毎にヒータ35から先にある洗浄水を洗浄水タンク38aの側に戻し、次回の洗浄水の噴射に際しては、確実に高温加熱された洗浄水を噴射することとしている。
洗浄水ポンプ37としては、洗浄水タンク38aに接続してある洗浄流路3aに容易に組み付けることができる例えばチューブポンプが好適である。ただし、この他に、ギヤポンプやダイヤフラム型ポンプ、チューブポンプ、ピストン型ポンプ、遠心ポンプなど各種のものを用いることができる。
尚、第1洗浄位置P1は水剤の払出位置P3に対して払出ノズル22bどうしの間隔の整数倍に設定しておく。本構成であれば、水剤の払い出しと払出ノズル22bの洗浄とを同時に行えるため好都合である。
〔空気噴射部〕
洗浄カップ33のうち洗浄ノズル30の近傍には空気ノズル31が備えられている。空気ノズル31は、洗浄水による洗浄後に払出ノズル22bに付着している洗浄水を除去するものである。図1に示すように、保持部21を、洗浄水による洗浄を行う第1洗浄位置P1から所定距離だけ移動させた第2洗浄位置P2に移動させ、空気ノズル31の軸芯が払出ノズル22bの横に設けた吹込口25aに向く状態にする。制御部C1は保持部21の移動をこの第2洗浄位置P2で止め、続けて空気ポンプ3pを作動させて空気ノズル31から空気を噴射する。空気ポンプ3Pは、空気ノズル31に至る空気供給路3bに設けられている。また、空気ポンプ3Pの上手側には各種のエアフィルター3dを設けておくと空気ノズル31のつまりを防止することができる
一方の払出ノズル22bには、図5および図6に示すように、空気ノズル31からの空気を吹き込む吹込口25aが併設されている。図6に示すように、吹込口25aの周囲には、一部を切り欠いた略環状の土手部25bが形成してある。切欠き25hは空気ノズル31の側に設けてある。この土手部25bにより、仮に、空気ノズル31から噴射された空気の方向が吹込口25aと異なっている場合でも、噴射空気を吹込口25aに誘導し、多くの噴射空気を払出流路22aに導くようにしてある。
また、この吹込口25aは、払出ノズル22bの先端位置から所定距離だけ奥側の位置にある。このように引退させ、吹込口25aの位置と払出ノズル22bの位置とを離すことで、吹込口25aだけに洗浄用の空気を噴射することができ洗浄水の排水効果を高めている。
尚、仮に洗浄水が吹込口25aに付着している場合には、空気噴射によって除去されるか、空気噴射によって空気受流路25dの内部を流通し、最終的には払出ノズル22bから排出される。ただし、洗浄水が吹込口25aの内部に浸入する場合には、払出ノズル22bの洗浄時間が僅かに長くなるから、その分も加味して空気噴射の時間を設定しておくとよい。
吹込口25aが形成される空気受部材25は、例えば樹脂材料を用いたインジェクション成形により得られる。空気受部材25の一端に空気を受け入れる吹込口25aが形成され、この吹込口25aに連通する状態で空気受部材25の内部に空間が形成される。この空気受部材25が取り付けられるもう一方の払出ノズル22bが設けられた側の部材も同じ樹脂材料によってインジェクション成形されており、空気受部材25の第1面25gに設けた凸部25eを、払出部22の第2面22fに設けた凹部22dに挿入しつつ空気受部材25と払出部22とを組み付けてある。空気受部材25を払出部22に組み付けたあと、空気受部材25の背面に設けた穴部25pを介して図外の固定ねじを払出部22に螺合し、空気受部材25が固定される。
図7に示すように、払出ノズル22bの側には、水剤が払い出される払出流路22aの中ほどに連通する連通口22cが形成されている。この連通口22cには空気受部材25の凸部25eからの空気が流入する。連通口22cは払出流路22aの流れ方向に沿う角度に形成されている。これにより、払出流路22aに流入した洗浄空気が払出ノズル22bの側に勢いよく排出されるから、連通口22cはエジェクタ機能を発揮する。よって、払出流路22aの上流に残存する洗浄水も確実に除去することができる。
尚、払出流路22aの途中に連通する連通口22cを設けたことで、水剤の払い出し時に水剤が連通口22cを介して空気受部材25の側に分流することがある。ただし、この場合、水剤は本流の方向に逆らって分流しなければならず、実際の分流の量は僅かである。また、仮に、水剤が空気受部材25の側に流れた場合でも、次回の空気噴射により連通口22cを介して排出が可能である。
また、このように空気受部材25を払出部22と別体に構成することで、空気受流路25dの経路を自由に設定し易くなる。よって、払出ノズル22bの出口近傍で取り入れた空気を払出ノズル22bの奥部に導くことができ、払出流路22aに残存する洗浄水の多くを除去することができる。
〔洗浄カップ〕
洗浄カップ33は、図1に示すように、払出ノズル22bに噴射されたのちに垂下する洗浄水を受け止める機能と、空気ノズル31からの空気によって払出ノズル22bから排出される洗浄水を受け止める機能を有する。そのため洗浄ノズル30および空気ノズル31は、洗浄カップ33のできるだけ中央位置に寄せた位置に設けられている。しかし、洗浄水は噴射の勢いで飛び散ることがあり洗浄カップ33の全域に飛散する。そこで、本実施形態の洗浄カップ33には図4に示すように洗浄カップ33の汚れを除去するカップ洗浄ノズル32が設けられている。
カップ洗浄ノズル32は、洗浄カップ33に二つ設けられている。夫々のカップ洗浄ノズル32は、洗浄カップ33の周方向にそって反対方向に向けられている。これらカップ洗浄ノズル32は、洗浄流路3aのうちヒータ35と洗浄ノズル30との間の位置から洗浄カップ33に亘って設置された分岐流路3a1の先端に設けられている。これにより、洗浄カップ33の傾斜した底部の上縁部から中心部下方に向けて順番に洗浄カップ33の底面を洗浄することができる。
カップ洗浄ノズル32から吐出する洗浄水もヒータ35を通過する。よって、水剤の種類などに応じて制御部C1は、洗浄カップ33を洗浄する水を加熱することとしても良い。また、水剤の種類に寄らず、例えば一定時間ごとに加熱した洗浄水を吐出するものであっても良い。吐出に際しては、ヒータ35の下流側に設けた切替弁39を駆動させる。当該駆動は、洗浄水をカップ洗浄ノズル32のみに流通させることとしても良いし、洗浄ノズル30と共にカップ洗浄ノズル32に洗浄水を供給しても良い。特に、切替弁39を切り替えて、洗浄水を洗浄ノズル30のみに供給する状態にすることで、洗浄ノズル30の洗浄時に、洗浄カップ33には洗浄水が流れず、洗浄ノズル30の洗浄時の水の浪費を防ぐことができる。
また、図4に示すようにカップ洗浄ノズル32の上にはカバー34が設けられている。このカバー34により、払出ノズル22bに噴射した洗浄水の跳ね返りや、空気噴射によって払出ノズル22bから排出された洗浄水がカップ洗浄ノズル32に付着するのを防止している。
また、洗浄カップ33には、図1に示すように中央の第1排出口33cと、それよりも高い位置にある第2排出口33dとを設けてある。このように第2排出口33dを設けることで、仮に、第1排出口33cが目詰まりした場合にも洗浄水を確実に排出することができる。
図1および図2に示すように、環状支持体20の下方であって、夫々の払出部22の払出ノズル22bの移動軌跡の下には、払出ノズル22bから滴下する水剤などを受け止める環状受部4を設けてある。この環状受部4は、例えば、長手方向に垂直な断面形状をコの字形とし、いくつかの分割パーツとして形成したものを連結可能に構成しておく。これら分割パーツは、環状支持体20が固定された筐体1の棚部1aなどに取り外し可能に固定する。取り外し可能であれば、適切な時期に環状受部4を取り外して清掃することができる。環状受部4は、水剤によって変質しない樹脂材料を用いて成形しておくとよい。
〔引出部〕
この環状受部4は途中で分断された領域が設けてあり、この分断領域に洗浄カップ33が配置されるように構成されている。本実施形態では、環状受部4と洗浄カップ33とは連続性を持たせてあり、一つの環状の受け部が形成されている。ただし、洗浄カップ33は他の環状受部4に比べて余分な水剤などで汚れる機会が多い。そこで、図2に示すように、洗浄カップ33は筐体1の外部に引き出せるように第1引出部T1に設けてある。これにより、洗浄ノズル30や空気ノズル31など、形状が比較的複雑な部分の清掃を容易に行うことができる。
また、第1引出部T1の出し入れ操作に際し、洗浄カップ33は昇降するように構成されている。洗浄カップ33が水剤分注装置Sの内部に装着された状態では、洗浄カップ33は環状受部4の一部となる。そのため、鉛直方向において環状受部4と洗浄カップ33とは同一レベルに位置する。よって、洗浄カップ33を筐体1の外部に引き出す際には、洗浄カップ33に設けた洗浄ノズル30等が環状受部4に干渉しないよう、第1引出部T1の水平移動に応じて洗浄カップ33を下降させる。
そのため、例えば図4に示すように、洗浄カップ33は、第1引出部T1に対して平行リンク機構3eで連結された昇降可能な基台3jに固定される。図4(a)は、第1引出部T1が筐体1に押し込まれ、洗浄カップ33が定位置に固定された状態を示す。図4(b)は、第1引出部T1の引き出し操作に際して基台3jがカム部材1bに沿って下降している状態を示す。図4(a)では、基台3jの先端に設けたローラー部材3kが、筐体1に設けられたカム部材1bの上面に乗っている。この状態で洗浄カップ33の高さが環状受部4の高さと一致する。カム部材1bは、固定ネジ1cを調節することで上下位置を微調整可能であり、洗浄カップ33の高さを環状受部4の高さに正確に位置合わせすることができる。
また、基台3jの奥側縁部3fには、基台3jの押し込み方向に直角な水平方向の位置合わせを行う切欠き3gが設けてある。一方の筐体1には、位置決めピン1pが設けられている。これらにより、第1引出部T1を押し込み、基台3jがカム部材1bに乗り上げる過程で切欠き3gが位置決めピン1pに係合する。これにより基台3jの奥側縁部3fの左右方向の位置が決定される。この結果、図4(a)に示すように、洗浄カップ33の最後の上昇方向が決定され、洗浄カップ33が環状受部4に対して適切な位置に固定される。
尚、基台3jに対する洗浄カップ33の取り付け位置は微調整可能である。これは夫々の払出ノズル22bの洗浄効果を平均的に高めるためである。夫々の保持部21は環状支持体20に対して所定の位置関係となるように取り付けられる。その結果、夫々の払出ノズル22bは原則として洗浄カップ33に対して一定の位置を通過する。ただし、実際には保持部21など各部位の組立誤差等が生じるため各払出ノズル22bの全てが正確な位置を通過するとは限らない。
よって、洗浄カップ33のユニットを基台3jに対して平面方向の各方向について位置調整可能とし、また、鉛直方向の軸芯周りに回転できるように構成されている。具体的には、洗浄カップ33を基台3jにネジ33aで固定するものとし、洗浄カップ33に設けたネジ挿通用の穴33bに余裕を持たせておくと良い。また、図示は省略するが、例えば払出ノズル22bの移動軌跡に対する垂直方向に洗浄カップ33を押し引きできる調節ネジを筐体1に設けておいても良い。
図2に示すように、第1引出部T1の下方には、第2引出部T2が設けられており、洗浄水を貯留する洗浄水タンク38a、および、患者用容器V2に加える希釈水を貯留する希釈水タンク38b、洗浄後の洗浄水を回収して貯留する廃液タンク38cが設けられている。このような引き出し構造にすることで、各タンクへの水の補充や、各タンクの清掃が容易となる。
洗浄水タンク38aの容量は、分注する患者用容器V2の数や一本の患者用容器V2に分注する水剤の数に応じて設定しておく。これらの数に応じて、払出ノズル22bに噴射する洗浄水の量、および、洗浄カップ33に噴射する洗浄水の量などを勘案して決定する。第2引出部T2は第1引出部T1とは別に引き出し操作可能であり、各タンクの補充や洗浄を行い易くしている。
〔洗浄部の稼働態様〕
当該水剤分注装置Sにおける洗浄処理は例えば以下の要領で行う。
洗浄時期としては、例えば、各水剤の分注毎であっても良いし、分注作業を行った患者用容器V2の個数に応じて決定されるものでも良い。また、一日のうちの業務開始前や業務終了後に一度だけ行うものであっても良い。さらには、払出ノズル22bは分注作業ごとに洗浄し、洗浄カップ33は所定時間ごとに洗浄するなど、洗浄部位によって洗浄時期を異ならせても良い。ただし、払出ノズル22b等の汚れを極力防止するためには作業時間が多少長くなるが水剤の分注毎に洗浄するのが好ましい。このような条件は、ユーザーが任意に設定することができ、入力部13や入力端末C2によって設定可能である。
図8および図9には、水剤分注装置Sの洗浄作業についてのフローチャートを示す。このような水剤分注装置Sでは分注に要する時間の短縮が求められる。つまり、水剤を患者用容器V2に注入する払出作業だけでなく払出ノズル22bの洗浄など分注作業に係る一連の作業時間を短縮することが課題となる。よって本実施形態の水剤分注装置Sでは、必ず所定の時間を要する水剤の払出作業ではなく、払出作業の間に行われる特に洗浄作業につき効率化を図ることとした。
即ち、連続する処方について分注すべき水剤を比較し、共通の水剤については夫々の分注作業の合間に行う洗浄作業を省略する。特定の水剤について連続して払出作業を行う場合、払出ノズル22bの内面や先端部においては水剤が固化するほどの時間はなく、また、水剤が固化し始める場合でも次の水剤の流れによって当該固化部分が排除され、払出ノズル22bが実質的に洗浄される。よって、このような洗浄が頻繁に行われる場合には、別途の洗浄水による洗浄を省略するものである。
水剤分注装置Sの制御部C1には複数の処方内容が登録できる。ここでは制御部C1が連続する二つの処方を記憶する例を示す。先に発行される処方を第1処方とし、次に発行される処方を第2処方とする。制御部C1には、水剤の払い出しについての作業予定を記憶する分注処理記憶部C11と、払い出しが終了した払出ノズル22bの洗浄につき作業予定を記憶する洗浄処理記憶部C12とを備えている。つまり原則として、第1処方の指示に基づいて第1分注および第1洗浄が行われ、続けて、第2処方の指示に基づいて第2分注および第2洗浄が行われる。
表1は、洗浄処理記憶部C12の初期状態を示す。水剤分注装置Sには10本の薬液容器V1が装着可能である。ここでは、別途の分注処理記憶部C11にはまだ第1分注の作業指示が記憶されておらず、当然に、洗浄処理記憶部C12においても第1洗浄および第2洗浄ともにフラグは全て0である。
Figure 0006877690
第1処方が発行されると、分注処理記憶部C11に第1分注指示が送られると共に、洗浄処理記憶部C12の第2洗浄の欄に洗浄処理情報が格納される。因みに、第1処方の発行とは、水剤分注装置Sの正面にある入力部13や別の場所に設けた入力端末C2から第1処方に係る薬液容器V1のデータ等が入力されることをいう。例えば、第1処方が、薬液容器V1の1番から3番までの水剤を払い出しするものである場合、洗浄処理記憶部C12では表2に示すように、第2洗浄の欄につき薬液容器V1の1番乃至3番のフラグが1とされる。
Figure 0006877690
次に、入力部13あるいは入力端末C2において第1処方に係る分注処理開始のボタンが押されると、洗浄処理記憶部C12では、第2洗浄の欄に格納されていた洗浄処理情報が第1洗浄の欄に移され、第2洗浄の欄がクリアされる(表3)。つまり、第1処方に係る分注処理が開始されたことで、薬液容器V1の1番乃至3番については分注処理の後に洗浄処理を行うことが確定する。
Figure 0006877690
第1処方に係る分注処理が行われている間に、例えば、薬液容器V1の2番、4番、6番につき第2処方が発行されたとする。その結果、洗浄処理記憶部C12の第2洗浄の欄が表4のように変更される。この第2洗浄のフラグは、第1洗浄が終了し、第1洗浄に係る記憶がリセットされるまで維持される。
Figure 0006877690
表4に示すように、2番の薬液容器V1については連続した洗浄処理が予定されている。このような場合、本実施形態では、第1洗浄に係る洗浄を省略する。第1洗浄を行わなくても、2番の薬液容器V1の払出ノズル22bには続く第2分注処理において水剤が流通し、洗浄と同等の効果が期待できる。そのため、表5に示すように、2番の薬液容器V1については第1洗浄のフラグが0に変更される。
Figure 0006877690
第1分注が終了し、1番および3番の薬液容器V1の洗浄処理が行われている間は表5の状態が維持される。その後、第1洗浄が終了し、第1処方に係る作業が全て終了した時点で、第2処方に係る第2分注が開始される。これに伴って、表6に示すように、それまでの第2洗浄に係る記憶が第1洗浄の欄に移される。第2洗浄の欄は全てのフラグが0にリセットされ、次の第3処方の指示が発行されるまでそのままの状態が維持される。
Figure 0006877690
以下には、一つの処方に際して指定された複数の払出ノズル22bを洗浄する場合の洗浄手順を示す。
実際の洗浄処理としては、例えば第1処方に係る第1分注が終了した後に上記表5の第1洗浄が開始される。洗浄の具体例については図8にフローチャートを示す。
洗浄処理が開始されると、先ず、表5の洗浄処理の指示に基づき、分注処理が行われなかった薬液容器V1が洗浄処理の対象から除外される(♯10)。洗浄対象である薬液容器V1が確認されると、ヒータ35に通電して速熱動作が開始される(♯20)。この速熱動作については別途図9に示す。
図9に示すように、速熱動作が開始されると、制御部C1はヒータ35の温調器電源を入れる(♯21)。温調器から不調でないことを示すOK信号の返信を受けて(♯22)、温調器への通電を90秒間維持する(♯23)。この時間は、洗浄水の設定温度あるいは印加電流等に応じて適宜変更可能である。この設定時間が経過した後、図8の♯30に移行する。
一方、♯22にて温調器からのOK信号が受信されない場合には、そのまま10分間待機する(♯24)。その後もOK信号が受信されない場合には、「温水ユニットヒータタイムアウト」のエラー表示を正面のモニタに表示し、さらには、装置上部の表示灯19にて赤ランプを点灯させる等する。
洗浄作業が図8の♯30に戻ると、10番までの保持部21につき洗浄作業の終了確認を行う。洗浄作業が未終了の保持部21がある場合には、そのうち最も番号の若いものについて、データ管理上において薬液容器V1が装着されているかどうかの確認を行う(♯40)。薬液容器V1が装着されている場合には、当該薬液容器V1を保持する保持部21を第1洗浄位置P1に移動させ、洗浄水を用いた水洗浄(♯50)を行う。
水洗浄が終了すると、洗浄水ポンプ37を逆転させ、洗浄ノズル30に残存している水を少なくともセンサ36の位置まで後退させる水抜き動作を行う(♯60)。洗浄水ポンプ37の逆転時間は例えば15秒である。これにより、洗浄ノズル30の内部の水を確実にセンサ36の位置まで後退させる。ただし、この時間は、洗浄水ポンプ37に印加する電流値を変化させる等して変更可能である。このように、洗浄ノズル30の内部の洗浄水を除くことで、次回の洗浄時にヒータ35のONに際して洗浄水が不意に洗浄ノズル30から噴出するのを防止している。
水抜き動作が終了すると、払出ノズル22bの空気洗浄を行う。制御部C1は、当該保持部21の空気洗浄を行うべく保持部21を第2洗浄位置P2に移動させる。ここで空気ノズル31より洗浄用の空気を空気受部材25の吹込口25aに向けて噴射し、払出ノズル22bに残存している洗浄水を排出させる(♯70)。
これにより当該保持部21についての洗浄作業が終了し、洗浄すべき保持部21の番号を繰り上げる(♯80)。そのあと♯30に戻り、引き続き別の保持部21について洗浄作業を続ける。
尚、第1洗浄の欄では洗浄対象として指定された保持部21であっても、制御部C1が有する分注処理情報では薬液容器V1が装着されていないという場合があり得る。その場合には、♯40にて薬液容器V1が装着されていないと判断され♯90に進む。ここでは、該当の保持部21を払出位置P3まで移動させ、払出ノズル22bに作用する払出駆動部23を実際に払出ノズル22bに近付ける。薬液容器V1が装着されていれば、環状支持体20には保持部21が取り付けられているはずであり、保持部21に設けられた磁石を払出駆動部23が検知することができる。ここで、薬液容器V1の装着が確認され(♯100)、薬液容器V1が装着されていれば♯50の水洗浄に進む。一方、薬液容器V1の装着が確認できなければ♯80に進み、洗浄すべき保持部21の番号を繰り上げたのち♯30に戻る。
このようにして洗浄予定の最後の薬液容器V1について洗浄作業が行われ、第1洗浄に係る洗浄作業が完了する。
洗浄効果を高めるには、洗浄時期を調節することの他に、洗浄時間を調整してもよい。例えば、粘度の高い水剤を分注した際には、洗浄時間を長く設定しておくと良い。また、洗浄水の温度を調節することも可能である。粘度の高い水剤や、乾燥し易い水剤を分注した後には特に高温の洗浄水を噴射することが考えられる。
洗浄操作は、水剤分注装置Sの清潔度を維持すためにはできるだけ頻繁に行うのが好ましい。ただし、洗浄回数が増えるほど分注時間も長くなるため、分注効率と清浄度の維持具合とを考慮しつつ洗浄時期を決定する必要がある。そこで、本実施形態では、2回の連続した分注作業につき、同じ水剤を分注する場合にはこの水剤の払出ノズル22bの洗浄を省略することとしている。
〔その他の構成〕
(薬液名の読取部)
本実施形態の水剤分注装置Sにおいては、保持部21に保持された状態の薬液容器V1につき、表面に記載された薬液の名称を読み取り可能な読取部7を設けておくとよい。従来の水剤分注装置Sにあっては、薬液容器V1を保持部21に取り付ける前に、装置の前面に設けてある読取部7に薬液容器V1をかざし、薬液名を読み取るものであった。ただし、この構成では、複数の薬液容器V1を交換する場合など、薬液名を読み取った薬液容器V1とは別の薬液容器V1が装着される可能性がある。
このような不都合を防止するために、本実施形態の水剤分注装置Sでは、保持部21に保持された薬液容器V1に対して相対位置が変化し、薬液容器V1に記された薬液名に関する記号等を読み取る読取部7を筐体1に設けてある。例えば、図1に示すように、環状支持体20が回転し、夫々の保持部21が特定位置に到達した際に、薬液容器V1の周囲を一周する腕部71を筐体1に設けておく。当該腕部71は、制御部C1の制御によりモータ72を駆動して回転される。腕部71の先端には、例えばバーコードリーダー7aを取り付けておき、薬液容器V1に貼り付けられたラベルV11のバーコードを読み取る。これにより当該保持部21に装着されている薬液を確実に認識することができる。
尚、読取部7の稼働に際しては容器搬送部2を停止させる必要があり、その間は、分注作業が中断される場合がある。よって、分注作業の妨げにならないように、読取り時期を適宜設定することとしても良い。当該薬液容器V1による最初の払出しを行う前には必ず読取り操作を行う必要があるが、それ以前にあっては、例えば、分注作業指示がない待機状態などに行うと好都合である。
(患者用容器への希釈水追加作業および照明部)
患者用容器V2に所定の水剤を分注した後には所定量の水剤が充填されている必要がある。ただし、払い出される水剤の計量には誤差が生じる場合がある。また、払い出し操作そのものは正確であっても、患者用容器V2が例えば樹脂材料を用いてブロー成形されたものでは、患者用容器V2に一体に設けられた目盛りが正確でない場合もあり得る。その結果、分注後の水剤の液面が予定の目盛りに満たないことがあり、装置のユーザーは患者の不安を解消するべく希釈水を追加する必要がある。また、当初より、分注作業が終了した患者用容器V2に所定量の希釈水を追加することが予定されている場合もある。
そのために、パネル11の正面に設けた希釈水注入ボタン16を操作して、患者用容器V2に所定量の希釈水を追加することができる。希釈水注入ボタン16を押し操作することで、図2に示したように、第1引出部T1に設けたモータ51が駆動され、駆動ネジ52が回転して希釈水注入ノズル50が患者用容器V2の側に突出する。このあと、図外の希釈水供給ポンプが駆動されて、希釈水タンク38bから希釈水が患者用容器V2に注入される。ユーザーが、所定量の希釈水が注入されたことを確認して希釈水注入ボタン16を離すと、希釈水供給ポンプが逆転し、希釈水注入ノズル50の内部の希釈水が希釈水タンク38bの側に引き戻される。これにより、その後、希釈水注入ノズル50から希釈水が垂れ落ちるのを防止している。
そこで、図1および図2に示すように、水剤の払い出し時に患者用容器V2が置かれる患者用容器保持部6に、患者用容器V2に向けて光を照射する照明部65を設けておく。照明部65としてはLEDなどを用い、患者用容器V2の背面を照らす位置に設けておく。患者用容器V2は半透明の樹脂材料などで形成されていることが多く、背後から照らすことで、充填された水剤の水面高さを視認し易くなる。LEDは、例えば載置部の扉を開けたときに点灯させる。このように患者用容器V2の目盛りを確認し易くすることで水剤分注作業の精度を高めることができる。
(分注時間表示)
ユーザーは、分注作業に際して水剤分注装置Sの前で待機していることは少なく、そのあいだ他の作業を行うのが通常である。そこで、当該水剤分注装置Sでは、分注作業の大凡の時間をパネル11に設けた表示部12に表示することとしている。この時間は、患者用容器V2を載置部にセットし、払出状態にすべく載置部の上昇操作を終えた時点から、夫々の水剤の払い出しが終了し、患者用容器V2を載せた載置部が下降し終わるまでの時間である。
分注作業が終了するまでの時間は、例えば、薬液容器V1の撹拌時間、保持部21の動作時間、夫々の薬液容器V1からの分注時間、払出ノズル22bの洗浄時間などを加算する。このうち分注時間は、分注する液体が水である場合を基準に設定している。水は粘度が低く、分注速度の制御が難しい。他の粘性の高い薬液であれば、薬液容器V1の内圧を増減させることで薬液の払い出し速度の加減が容易であり、高圧状態を適宜設定することで分注時間を短縮することができる。
ただし、水のように粘度の低い液体の場合、圧力制御による分注量の調節が困難であり、正確な分注量を得るためには、分注流量を制限しつつ分注時間で調節することとなる。よって、分注量が同じ場合、水の分注時間は粘度の高い薬液の分注時間に比べて長くなる。よって、分注時間を算出する場合には、確実に分注作業が終了している時間を得るために水の分注時間を基準としている。尚、当然ながら、薬液毎の粘度の差異を勘案して分注時間を演算するものであっても良い。
分注作業が終了するまでの時間につき具体的な表示態様としては、例えば、作業に掛かるトータルの時間を表示部12に固定表示するものや、作業終了の予定時刻を表示するもの、さらには、分注作業が終了するまでの残り時間をカウントダウン表示するものなど適宜の表示を行うことができる。これらの時間の複数を併せて表示するものであっても良い。このような分注時間を表示することで、ユーザーは、別の場所で行うべき作業との調整が容易に行え、日常作業の煩雑さを軽減することができる。
尚、分注作業の進捗状況を報知するものとして、水剤分注装置Sの頂部に表示灯19を設けてある。例えば、分注作業中は黄色、分注作業終了で緑、作業エラーで赤が表示されるような複数色のランプを設けておくと、離れた位置からでも分注作業の終了を確認し易くなる。
以上の本発明に係る実施形態は単なる例示であって制限的なものではない。また、この発明の技術的範囲は上記説明ではなく特許請求の範囲によって示されるが、特許請求の範囲にはこれと均等の意味を有する技術も含まれる。
本発明に係る水剤分注装置は、例えば複数種類の水剤を順に患者用容器に自動分注する装置として広く適用することができる。
1 筐体
13 入力部
2 容器搬送部
21 保持部
22 払出部
22a 払出流路
23 払出駆動部
3 洗浄部
3a 洗浄流路
3a1 分岐流路
3c 空気噴射部
30 洗浄ノズル
33 洗浄カップ
35 ヒータ
38a 洗浄水タンク
4 環状受部
C1 制御部
P3 払出位置
S 水剤分注装置
T1 第1引出部
V1 薬液容器
V2 患者用容器

Claims (10)

  1. 筐体と、
    水剤が充填された薬液容器を保持する保持部、および、前記薬液容器から前記水剤を払い出す払出流路を備えた複数の払出部と、
    複数の前記払出部の夫々を、前記水剤を患者用容器に払出す払出位置と前記水剤の前記患者用容器への払い出しを行わない待機領域とに移動させる容器搬送部と、
    前記払出位置にある前記払出部の前記払出流路の一部を開閉して前記患者用容器に前記水剤を払い出す払出駆動部と、
    洗浄水を貯留する洗浄水タンク、および、前記洗浄水を前記払出流路に向けて噴射する洗浄ノズル、前記洗浄水タンクから前記洗浄ノズルに至る洗浄流路、前記洗浄水を前記洗浄ノズルに向けて流動させる洗浄水ポンプを備え、前記払出部が前記待機領域のうちの洗浄位置にあるとき前記払出流路を洗浄する洗浄部と、
    前記洗浄位置に設けられ前記払出流路の洗浄に使用された前記洗浄水を受け止める洗浄カップと、
    分注する前記水剤の種類および分量を少なくとも含む分注処理情報が入力される入力部と、
    前記分注処理情報に基づいて分注作業フローを決定し、前記容器搬送部および前記払出駆動部および前記洗浄部を駆動する制御部と、を備え、
    前記洗浄流路に前記洗浄水を加熱するヒータを備えると共に、前記洗浄水を噴射したのち前記洗浄流路に残留した前記洗浄水を、前記洗浄水ポンプにより前記ヒータの位置よりも前記洗浄水タンクの側に戻すように構成してある水剤分注装置。
  2. 前記ヒータによる前記洗浄水の加熱が、前記洗浄水ポンプによって前記洗浄水が流動される直前に行われるよう前記分注作業フローが決定される請求項1に記載の水剤分注装置。
  3. 前記洗浄水ポンプによる前記洗浄水の流動が、前記ヒータが予め設定された温度まで上昇したのち所定時間が経過した後に行われるよう前記分注作業フローが決定される請求項1または2に記載の水剤分注装置。
  4. 前記洗浄ノズルが鉛直方向に対して傾斜し、前記洗浄水を斜め上方に噴射するように構成されている請求項1から3の何れか一項に記載の水剤分注装置。
  5. 前記払出流路の中間位置に前記払出流路に連通する連通口が設けられ、当該連通口に空気を吹き込む空気噴射部が前記払出流路から離間した位置に設けられている請求項1からの何れか一項に記載の水剤分注装置。
  6. 前記洗浄流路のうち前記ヒータと前記洗浄ノズルとの間の位置から前記洗浄カップに至る分岐流路が設けられている請求項1に記載の水剤分注装置。
  7. 前記洗浄カップが前記筐体から引き出し可能な引出部に設けられている請求項1から6の何れか一項に記載の水剤分注装置。
  8. 前記患者用容器に第1組に係る複数の前記水剤を分注する第1分注を行い、
    続けて前記患者用容器に第2組に係る複数の前記水剤を分注する第2分注を行う際に、
    前記第1組および前記第2組の双方に含まれる前記水剤について、前記第2分注に先立って行う前記払出流路の洗浄が省略された前記分注作業フローを決定する請求項1から7の何れか一項に記載の水剤分注装置。
  9. 複数の前記払出部の夫々が一つの環状経路に沿って移動可能であり、前記環状経路の下方に前記払出流路から垂下した前記水剤を受け止める環状受部が設けられている請求項1から8の何れか一項に記載の水剤分注装置。
  10. 筐体と、
    水剤が充填された薬液容器を保持する保持部、および、前記薬液容器から前記水剤を払い出す払出流路を備えた複数の払出部と、
    複数の前記払出部の夫々を、前記水剤を患者用容器に払出す払出位置と前記水剤の前記患者用容器への払い出しを行わない待機領域とに移動させる容器搬送部と、
    前記払出位置にある前記払出部の前記払出流路の一部を開閉して前記患者用容器に前記水剤を払い出す払出駆動部と、
    洗浄水を貯留する洗浄水タンク、および、前記洗浄水を前記払出流路に向けて噴射する洗浄ノズル、前記洗浄水タンクから前記洗浄ノズルに至る洗浄流路、前記洗浄水を前記洗浄ノズルに向けて流動させる洗浄水ポンプを備え、前記払出部が前記待機領域のうちの洗浄位置にあるとき前記払出流路を洗浄する洗浄部と、
    前記洗浄位置に設けられ前記払出流路の洗浄に使用された前記洗浄水を受け止める洗浄カップと、
    分注する前記水剤の種類および分量を少なくとも含む分注処理情報が入力される入力部と、
    前記分注処理情報に基づいて分注作業フローを決定し、前記容器搬送部および前記払出駆動部および前記洗浄部を駆動する制御部と、を備え、
    前記洗浄部に前記洗浄水を加熱するヒータが備えられ、
    前記患者用容器に第1組に係る複数の前記水剤を分注する第1分注を行い、続けて前記患者用容器に第2組に係る複数の前記水剤を分注する第2分注を行う際に、前記第1組および前記第2組の双方に含まれる前記水剤について、前記第2分注に先立って行う前記払出流路の洗浄が省略された前記分注作業フローを決定する水剤分注装置。
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