JP6877513B2 - ベーパーチャンバ - Google Patents

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Description

本発明は、外部環境からの圧力に対する耐性と放熱特性に優れ、作動流体の流通性が円滑化されたベーパーチャンバに関するものである。
電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、高機能化に伴う高密度搭載等により、発熱量が増大し、近年、その冷却がより重要となっている。また、電子部品等の発熱体は、電子機器の小型化から、狭小空間に配置されることがある。狭小空間に配置された電子部品等の発熱体の冷却方法として、ベーパーチャンバ(平面型ヒートパイプ)が使用されることがある。また、ベーパーチャンバの小型化と軽量化の観点から、ベーパーチャンバのコンテナの肉厚は薄肉化することが要求されている。
コンテナの内部は減圧処理されているので、コンテナの肉厚が薄肉化されていくと、大気圧や荷重の作用によってコンテナが変形してしまう恐れがある。コンテナが変形してしまうと、作動流体の流通特性が低下して、ベーパーチャンバの放熱特性が低下してしまうことがある。そこで、ベーパーチャンバのコンテナ内部には、コンテナの内部空間を維持するために、支持部が設けられることがある。
コンテナ内部に支持部を設けた従来技術として、例えば、コンテナと、コンテナを内側から支持するように、コンテナの内部空間に配置された柱と、コンテナの内部空間に封入された作動流体と、コンテナの内部空間に配置されたウィックとを有し、コンテナの主内面の少なくとも一部分が、コンテナの内部空間に露出しているベーパーチャンバが提案されている(特許文献1)。
しかし、特許文献1等、従来のベーパーチャンバでは、支持部の形状が側面視四角形状となっている。従って、従来のベーパーチャンバでは、支持部のコンテナからの立ち上がり基部とコンテナ内面とのなす角度は直角となっている。前記なす角度が直角となっていると、支持部の立ち上がり基部、すなわち、支持部とコンテナ内面との境界部で、液相の作動流体が貯留しやすくなり、液相の作動流体がコンテナの受熱面に円滑に還流することができないことがあった。また、コンテナの内部空間に露出している支持部の側面は、ベーパーチャンバの放熱作用に寄与できないので、ベーパーチャンバの放熱特性に改善の余地があった。
特開2018−189349号公報
上記事情に鑑み、本発明は、外部環境からの圧力に対する耐性と放熱特性に優れ、作動流体の流通性が円滑化されたベーパーチャンバを提供することを目的とする。
本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
[1]発熱体が熱的に接続される一方の板状体と、該一方の板状体と対向する他方の板状体と、により空洞部が形成されたコンテナと、
前記空洞部に封入された作動流体と、
前記空洞部に収容された、前記コンテナとは別体であるウィック構造体と、を備え、
前記コンテナは、前記他方の板状体の外面に凹部を設けることで、該他方の板状体の内面から前記一方の板状体方向へ突出している支持部を有し、
前記支持部の前記他方の板状体の内面からの立ち上がり基部における該支持部と前記他方の板状体の内面とのなす角度が、鈍角であるベーパーチャンバ。
[2]前記支持部の、前記他方の板状体の延在方向の面積が、前記立ち上がり基部から前記支持部の先端部へ向かうに従って小さくなっている[1]に記載のベーパーチャンバ。
[3]前記支持部の、前記空洞部に露出した側面部が、曲面を有する[1]または[2]に記載のベーパーチャンバ。
[4]前記支持部の先端部が平坦部を有し、該平坦部が前記ウィック構造体と接している[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[5]前記なす角度が、91°以上150°以下である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[6]前記支持部の先端部の、前記他方の板状体の延在方向の面積に対する、前記支持部の立ち上がり基部の前記面積の比率が、1.1以上10以下である[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[7]前記支持部が、前記他方の板状体に複数設けられ、所定の前記支持部と該所定の前記支持部と隣接する2つの他の前記支持部とが、三角配置となっている[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[8]前記ウィック構造体が、金属製のメッシュ部材である[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[9]前記一方の板状体の周縁部と前記他方の板状体の周縁部とが、ファイバレーザによる溶接にて接合されてコンテナが形成されている[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[10]前記一方の板状体の厚さが、前記他方の板状体の厚さよりも厚い[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[11]前記一方の板状体の厚さが、前記他方の板状体の厚さよりも薄い[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[12]前記コンテナが、該コンテナの厚さ方向の曲げ部を有する[1]乃至[11]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
上記態様では、コンテナのうち、発熱体が熱的に接続される一方の板状体が主に受熱面として機能し、一方の板状体と対向する他方の板状体が主に放熱面として機能する。
なお、本明細書中、「他方の板状体の内面」及び「他方の板状体の外面」には、支持部となっている部位は含まれない。従って、上記態様では、支持部は、他方の板状体と一体となっている。また、支持部は、コンテナ内部から見て、他方の板状体の内面から立ち上がっていることで、他方の板状体の内面から一方の板状体方向へ突出している凸状部となっている。
また、上記態様では、支持部の他方の板状体の内面からの立ち上がり基部における該支持部と他方の板状体の内面とのなす角度が、鈍角であることに対応して、他方の板状体の外面に設けられた凹部の外面と他方の板状体の外面とのなす角度が、鋭角となっている。なお、本明細書中、「なす角度」とはコンテナの厚さ方向である側面視における「なす角度」を意味する。
本発明の態様によれば、支持部の他方の板状体からの立ち上がり基部における該支持部と他方の板状体とのなす角度が鈍角であることにより、支持部と他方の板状体の平坦部との境界部で、液相の作動流体が貯留することを防止できる。従って、液相の作動流体は、他方の板状体からコンテナの受熱面である一方の板状体へ円滑に還流することができる。また、本発明の態様によれば、他方の板状体の外面に設けられた凹部の外面と他方の板状体の外面とのなす角度が、鋭角となっていることにより、凹部への気体の流入が円滑化されて、気相の作動流体の凝縮特性が向上し、ひいては、ベーパーチャンバの放熱特性が向上する。
本発明の態様によれば、コンテナは、他方の板状体の外面に凹部を設けることで該他方の板状体の内面から一方の板状体方向へ突出している支持部を有することで、コンテナの放熱面側の外面表面積が増大して、ベーパーチャンバの放熱特性が向上する。また、本発明の態様によれば、上記支持部を有することで、外部環境からの圧力に対する耐性をコンテナに付与することができる。
本発明の態様によれば、支持部の、前記他方の板状体の延在方向の面積が、前記立ち上がり基部から先端部へ向かうに従って小さくなっていることにより、空洞部に露出した支持部の側面部も放熱に大きく寄与できるので、ベーパーチャンバの放熱特性がさらに向上する。
本発明の態様によれば、支持部の、空洞部に露出した側面部が曲面を有することにより、液相の作動流体が支持部の側面部を伝ってコンテナの放熱面から受熱面へより円滑に還流できる。
本発明の態様によれば、支持部の先端部が平坦部を有し、該平坦部がウィック構造体と接していることにより、支持部がウィック構造体に対する一方の板状体の内面への押さえとして機能する。従って、ウィック構造体が一方の板状体の内面上に安定的に固定されるので、コンテナの受熱面に液相の作動流体を安定的に供給できる。
本発明の態様によれば、前記なす角度が91°以上150°以下であることにより、支持部と他方の板状体の平坦部との境界部における液相の作動流体の貯留防止と、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性と、をバランスよく向上させることができる。
本発明の態様によれば、支持部の先端部の前記面積に対する前記支持部の立ち上がり基部の前記面積の比率が、1.1以上10以下であることにより、支持部と他方の板状体の平坦部との境界部における液相の作動流体の貯留防止と、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性と、をバランスよく向上させることができる。
本発明の態様によれば、複数の支持部が三角配置となっていることにより、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性をさらに向上させることができ、また、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を損なうことなく、支持部の設置数を低減することができる。
本発明の態様によれば、一方の板状体と他方の板状体とがファイバレーザにて接合されていることにより、一方の板状体と他方の板状体の接合強度が向上してコンテナに優れた封止性を付与でき、また、一方の板状体と他方の板状体の接合時におけるコンテナへの熱負荷を防止できるので、コンテナに優れた機械的強度を付与できる。
本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。 本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの平面図である。 本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。 本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。 本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。 本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。
以下に、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバについて、図面を用いながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。図2は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの平面図である。
図1、2に示すように、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1は、対向する2枚の板状体、すなわち、一方の板状体11と一方の板状体11と対向する他方の板状体12とを重ねることにより空洞部13が形成された、平面視(ベーパーチャンバ1の平面に対して鉛直方向、すなわち、ベーパーチャンバ1の厚さ方法に対して平行方向から視認した状態)にて所定形状である平面型のコンテナ10と、空洞部13内に封入された作動流体(図示せず)と、を有している。また、空洞部13には、毛細管構造を有するウィック構造体15が収容されている。また、他方の板状体12の内面とウィック構造体15との間の空間部が、気相の作動流体が流通する蒸気流路18となっている。コンテナ10の平面視の形状は、特に限定されないが、ベーパーチャンバ1では、説明の便宜上、四角形状となっている。また、平面型のコンテナ10は、同一平面上に沿って延在している。
一方の板状体11は平板状である。他方の板状体12は板状であるが、他方の板状体12の周縁部20を除いた部位が凸状に塑性変形されている。他方の板状体12の、外側に向かって突出し、凸状に塑性変形された部位が、コンテナ10の凸部14であり、凸部14の内部が空洞部13となっている。空洞部13は、封止された空間であり、また、脱気処理により減圧されている。
ウィック構造体15は、コンテナ10とは別体、すなわち、コンテナ10とは別の部材である。ベーパーチャンバ1では、ウィック構造体15は、コンテナ10とは接合されていない。ウィック構造体15は、平面型であるコンテナ10の平面に沿って、平面状に延在している。ベーパーチャンバ1では、ウィック構造体15は、一方の板状体11の内面21上に、内面21と面接触した状態で延在している。一方の板状体11の内面21は、平滑面となっている。従って、一方の板状体11の内面21は、ウィック構造体としての機能は有していない。ウィック構造体15は、一方の板状体11の内面21全体にわたって延在している。また、他方の板状体12の内面22と第1のウィック構造体15との間に形成された空間部が、主に気相の作動流体が流通する蒸気流路18となっている。
ウィック構造体15は、毛細管力を生ずる部材であれば、特に限定されず、例えば、金属製のメッシュ部材が挙げられる。メッシュ部材の材質としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等の金属が挙げられる。また、ウィック構造体15としては、金属製のメッシュ部材の他に、例えば、銅、銅合金等の金属粉の焼結体、銅、銅合金等の金属短繊維の焼結体等が挙げられる。なお、ベーパーチャンバ1では、ウィック構造体15として、金属製のメッシュ部材が用いられている。
ウィック構造体15の厚さは、ベーパーチャンバ1の使用状況に応じて適宜選択可能であるが、例えば、0.1mm〜0.2mmを挙げることができる。ウィック構造体15の厚さは、例えば、所望の厚さのメッシュ部材1枚を平面状に敷いてもよく、必要に応じて、複数のメッシュ部材を積み重ねたり、1枚のメッシュ部材を折り曲げたりして、メッシュ部材を厚さ方向に重ねることで調整してもよい。なお、ベーパーチャンバ1では、一方の板状体11の内面21全体にわたって、1枚のメッシュ部材を平面状に敷いている。
図1に示すように、他方の板状体12の内面22は、平坦面となっている。さらに、他方の板状体12の内面22は、平滑面となっている。従って、他方の板状体12の内面22は、ウィック構造体としての機能は有していない。空洞部13方向に相当する他方の板状体12の内面22側には、支持部17が設けられている。支持部17は、コンテナ10の内部から見て、他方の板状体12の内面22から一方の板状体11の内面21の方向へ立ち上がっていることで、他方の板状体12の内面22から一方の板状体11の内面21の方向へ突起している凸状部となっている。ベーパーチャンバ1のコンテナ10では、複数の支持部17、17、17・・・が設けられている。ベーパーチャンバ1のコンテナ10では、他方の板状体12の外面24は、平坦面となっている。他方の板状体12の外面24側に複数の凹部27、27、27・・・を設けることで、支持部17が形成されている。
支持部17は、減圧されているコンテナ10の内部空間、すなわち、空洞部13を維持する機能を有する。支持部17は、他方の板状体12の内面22から一方の板状体11方向へ延在している。
支持部17の他方の板状体12の内面22からの立ち上がり基部30における支持部17と他方の板状体12の内面22とのなす角度θ1が、鈍角、すなわち、90°超180°未満となっている。また、他方の板状体12の外面24に設けられた凹部27の外面28と他方の板状体12の外面24とのなす角度θ2が、鋭角、すなわち、0°超90°未満となっている。
支持部17の平面視の形状、すなわち、凹部27の平面視の形状は、特に限定されず、例えば、円形状、楕円形状、四角形状、五角形状等の多角形状等が挙げられる。図2に示すように、ベーパーチャンバ1では、円形状となっている。また、図1に示すように、支持部17の、他方の板状体14の延在方向の面積は、支持部17の立ち上がり基部30から支持部17の先端部31へ向かうに従って小さくなっている。上記態様に対応して、図1では、支持部17の立ち上がり基部30から支持部17の先端部31へ向かうに従って、支持部17は幅狭となっている。
ベーパーチャンバ1では、なす角度θ1は、支持部17の周方向に沿って略均一となっている。また、なす角度θ2は、凹部27の周方向に沿って略均一となっている。
支持部17の側面部32は、空洞部13に露出している。支持部17の側面部32の表面は、平滑面となっている。支持部17の側面部32の側面視の形状は、特に限定されず、例えば、直線状、曲げ部を有する形状、円弧状等が挙げられる。ベーパーチャンバ1では、支持部17の側面部32の側面視の形状は、円弧状となっている。従って、空洞部13に露出している支持部17の側面部32は、曲面を有しており、側面部32全体が曲面となっている。
ベーパーチャンバ1では、他方の板状体12の内面22からの支持部17の立ち上がり基部30において、支持部17と他方の板状体12の内面とのなす角度θ1が鈍角であることにより、支持部17と他方の板状体12の平坦部である内面22との境界部で、液相の作動流体が貯留することを防止できる。従って、液相の作動流体は、コンテナ10の放熱面として機能する他方の板状体12からコンテナ10の受熱面として機能する一方の板状体11へ円滑に還流することができる。また、ベーパーチャンバ1では、他方の板状体12の外面24に設けられた凹部27の外面28と他方の板状体12の外面24とのなす角度θ2が、鋭角となっていることにより、凹部27への気体の流入が円滑化されて、気相の作動流体の凝縮特性が向上し、ひいては、ベーパーチャンバ1の放熱特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ1では、コンテナ10には、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで他方の板状体12の内面22から一方の板状体11方向へ突出している支持部17が形成されていることで、コンテナ10の放熱面側の外面の表面積が増大する。従って、ベーパーチャンバ1では、放熱特性が向上する。また、ベーパーチャンバ1では、支持部17を有することで、外部環境からの圧力に対する耐性をコンテナ10に付与することができる。
また、支持部17の、他方の板状体12の延在方向の面積が、立ち上がり基部30から先端部31へ向かうに従って小さくなっていることにより、空洞部13に露出した支持部17の側面部32も放熱に大きく寄与できるので、ベーパーチャンバ1の放熱特性がさらに向上する。
また、空洞部13に露出した支持部17の側面部32が曲面を有することにより、液相の作動流体が支持部17の側面部32を伝ってコンテナ10の放熱面から受熱面へ、すなわち、他方の板状体12から一方の板状体11方向へ、より円滑に還流できる。
図1に示すように、支持部17の先端部31は平坦部となっており、先端部31の平坦部がウィック構造体15と接している。従って、支持部17は、ウィック構造体15を一方の板状体11の内面21方向へ押さえることで一方の板状体11の内面21に固定する、押さえとしても機能する。上記から、ウィック構造体15が一方の板状体11の内面1上に安定的に固定されるので、コンテナ10の受熱面に液相の作動流体を安定的に供給でき、ドライアウトを確実に防止できる。なお、ベーパーチャンバ1では、支持部17の先端部31は、コンテナ10の一方の板状体11の内面21に接していない。
ベーパーチャンバ1では、支持部17と支持部17の間の空間部が、気相の作動流体が流通する蒸気流路18となる。支持部17の高さは、ベーパーチャンバ1の厚さ、一方の板状体11と他方の板状体12の厚さ、ウィック構造体15の厚さに応じて適宜選択され、例えば、0.1mm〜0.8mmを挙げることができる。
他方の板状体12の内面22からの立ち上がり基部30における、支持部17と他方の板状体12の内面22とのなす角度θ1は、鈍角であれば、特に限定されないが、その下限値は、支持部17と他方の板状体12の内面22との境界部における液相の作動流体の貯留を防止しつつ、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を確実に向上させる点から、91°が好ましく、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を損なうことなく、液相の作動流体の貯留を確実に防止する点から、105°がより好ましく、液相の作動流体の貯留をより確実に防止する点から、115°が特に好ましい。一方で、なす角度θ1の上限値は、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を損なうことなく、液相の作動流体の貯留をより確実に防止する点から150°が好ましく、液相の作動流体の貯留を確実に防止しつつ、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を確実に得る点から、140°がより好ましく、外部環境からの圧力に対するコンテナの耐性を確実に向上させる点から、135°が特に好ましい。
他方の板状体12の外面24側に設けられた凹部27の外面28と他方の板状体12の外面24とのなす角度θ2は、凹部27への気体の流入の円滑化と外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性とをバランスよく向上させる点から、30°以上89°以下が好ましく、40°以上75°以下がより好ましく、45°以上65°以下が特に好ましい。
ベーパーチャンバ1では、支持部17の先端部31の、他方の板状体12の延在方向の面積に対する、支持部17の立ち上がり基部30の前記面積の比率は、1.0超となっている。前記面積の比率は、支持部17と他方の板状体12の内面22との境界部における液相の作動流体の貯留防止と、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性と、をバランスよく向上させる点から、1.1以上10以下が好ましく、2.0以上8.0以下がより好ましく、3.0以上6.0以下が特に好ましい。
図2に示すように、コンテナ10には、複数の支持部17、17、17・・・が並列配置されている。複数の支持部17、17、17・・・の配置関係は、特に限定されないが、ベーパーチャンバ1では、所定の支持部17と該所定の支持部17と隣接する2つの他の支持部17(17’)、17(17’)とが、三角配置となっている。複数の支持部17、17、17・・・が三角配置となっていることにより、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性をさらに向上させることができ、また、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性を損なうことなく、支持部17の設置数を低減することができる。また、複数の支持部17、17、17・・・が三角配置となっていることにより、支持部17の設置数を低減することができるので、蒸気流路18をより確実に確保でき、気相の作動流体の流通特性がより確実に向上する。
他方の板状体12の外面24側に設けられた凹部27である支持部17の形成方法としては、例えば、他方の板状体12をプレス加工して凹部27を設ける方法が挙げられる。この場合、支持部17は、他方の板状体12と一体成形されており、支持部17の材料は、他方の板状体12の材料と同じとなる。
コンテナ10の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、銅合金、アルミニウム合金、チタン合金等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。ベーパーチャンバ1の厚さとしては、例えば、0.3mm〜1.0mmを挙げることができる。一方の板状体11の厚さと他方の板状体12の厚さは、同じでも、異なっていてもよく、ベーパーチャンバ1では、一方の板状体11の厚さと他方の板状体12の厚さは、同じとなっている。ベーパーチャンバ1では、一方の板状体11の厚さは、一方の板状体11の全体にわたって略均一となっている。また、他方の板状体12の厚さは、他方の板状体12の全体にわたって略均一となっている。一方の板状体11と他方の板状体12の厚さは、例えば、それぞれ、0.1mmを挙げることができる。
また、一方の板状体11の周縁部40と他方の板状体12の周縁部20を面接触させた状態で周縁部20と周縁部40を全周にわたって接合することで、密閉容器であるコンテナ10が形成され、空洞部13が封止される。周縁部20と周縁部40の接合方法としては、特に限定されず、例えば、拡散接合、ろう付け、ファイバレーザ等によるレーザ溶接、超音波溶接、摩擦接合、圧接接合等を挙げることができる。このうち、一方の板状体11と他方の板状体12の接合強度が向上してコンテナ10に優れた封止性を付与でき、また、一方の板状体11と他方の板状体12の接合時におけるコンテナ10への熱負荷を防止することで、コンテナ10に優れた機械的強度を付与でき、コンテナ10の熱変形を防止できる点から、ファイバレーザによる溶接が好ましい。また、接合幅としては、例えば、0.3mm〜2.5mmを挙げることができる。
また、空洞部13に封入される作動流体としては、コンテナ10の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水を挙げることができ、その他に、代替フロン、フルオロカーボン類、シクロペンタン、エチレングリコール、これらと水との混合物等を挙げることができる。
次に、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1の動作について、図1を用いながら説明する。コンテナ10のうち、一方の板状体11の外面23に発熱体100が熱的に接続されて、一方の板状体11が受熱面として機能し、一方の板状体11の外面23のうち、発熱体100と接触している部位が受熱部として機能する。ベーパーチャンバ1が受熱部にて発熱体100から受熱すると、空洞部13に封入された液相の作動流体が、受熱部にて液相から気相へ相変化し、相変化した気相の作動流体が、蒸気流路18を流通してベーパーチャンバ1の受熱部から主に放熱面(すなわち、他方の板状体12)へ移動する。受熱部から主に放熱面へ移動した気相の作動流体は、放熱面にて潜熱を放熱して、気相から液相へ相変化する。このとき、コンテナ10の放熱面側の外面に凹部27が形成されて放熱面側の外面の表面積が増大しており、また、凹部27へ気体が流入することで、放熱面の放熱、すなわち、気相の作動流体の凝縮が促進される。さらに、空洞部13に露出した支持部17の側面部32も放熱に大きく寄与することで、放熱面の放熱が促進される。放熱面にて放出された潜熱は、さらにベーパーチャンバ1の外部環境へ放出される。放熱面にて気相から液相へ相変化した作動流体は、支持部17の側面部32を介してまたは放熱面から滴下して受熱面(すなわち、一方の板状体11)へ還流する。コンテナ10の受熱面へ還流した液相の作動流体は、ウィック構造体15の毛細管力により、受熱部へ輸送される。
なお、ベーパーチャンバ1は、送風ファン等の冷却風供給装置を用いての冷却風の供給(すなわち、強制空冷)を行わずに、冷却風供給装置を用いない自然空冷にて、作動させることができる。
次に、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバについて説明する。第2実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと主要部は共通しているので、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。なお、図3は、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。
第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、支持部17の側面部32の側面視の形状は、円弧状となっていたが、これに代えて、図3に示すように、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、支持部17の側面部32の側面視の形状は、直線状となっている。また、ベーパーチャンバ2では、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1と同じく、支持部17の先端部31は平坦部となっており、先端部31の平坦部がウィック構造体15と接している。
ベーパーチャンバ2では、支持部17の、他方の板状体14の延在方向の面積は、支持部17の立ち上がり基部30から支持部17の先端部31へ向かうに従って小さくなっている。上記態様に対応して、図3では、支持部17の立ち上がり基部30から支持部17の先端部31へ向かうに従って、支持部17は幅狭となっており、支持部17の側面断面は、台形状となっている。
ベーパーチャンバ2では、支持部17の平面視の形状、すなわち、凹部27の平面視の形状は、四角形状となっている。
ベーパーチャンバ2では、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1と同じく、支持部17の先端部31の、他方の板状体12の延在方向の面積に対する、支持部17の立ち上がり基部30の前記面積の比率は、1.0超となっている。前記面積の比率は、支持部17と他方の板状体12の内面22との境界部における液相の作動流体の貯留防止と、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性と、をバランスよく向上させる点から、1.1以上10以下が好ましく、2.0以上8.0以下がより好ましく、3.0以上6.0以下が特に好ましい。
ベーパーチャンバ2でも、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1と同じく、他方の板状体12の内面22からの支持部17の立ち上がり基部30において、支持部17と他方の板状体12の内面とのなす角度θ1が鈍角であることにより、支持部17と他方の板状体12の平坦部である内面22との境界部で、液相の作動流体が貯留することを防止できる。従って、液相の作動流体は、コンテナ10の放熱面として機能する他方の板状体12からコンテナ10の受熱面として機能する一方の板状体11へ円滑に還流することができる。また、ベーパーチャンバ2でも、他方の板状体12の外面24に設けられた凹部27の外面28と他方の板状体12の外面24とのなす角度θ2が、鋭角となっていることにより、凹部27への気体の流入が円滑化されて、気相の作動流体の凝縮特性が向上し、ひいては、ベーパーチャンバ2の放熱特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ2でも、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1と同じく、コンテナ10には、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで他方の板状体12の内面22から一方の板状体11方向へ突出している支持部17が形成されていることで、コンテナ10の放熱面側の外面の表面積が増大する。従って、ベーパーチャンバ2でも、放熱特性が向上する。また、ベーパーチャンバ2でも、支持部17を有することで、外部環境からの圧力に対する耐性をコンテナ10に付与することができる。
次に、本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバについて説明する。第3実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバと主要部は共通しているので、第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。なお、図4は、本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。
第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ1、2では、一方の板状体11の厚さと他方の板状体12の厚さは同じとなっていたが、これに代えて、図4に示すように、第3実施形態例に係るベーパーチャンバ3では、他方の板状体12の厚さは、一方の板状体11の厚さよりも厚くなっている。一方の板状体11の厚さは、一方の板状体11の全体にわたって略均一となっている。また、他方の板状体12の厚さは、他方の板状体12の全体にわたって略均一となっている。なお、ベーパーチャンバ3でも、ベーパーチャンバ1、2と同じく、コンテナ10には、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで他方の板状体12の内面22から一方の板状体11方向へ突出している支持部17が形成されている。
一方の板状体11の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.08mmを挙げることができる。他方の板状体12の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.12mmを挙げることができる。ベーパーチャンバ3の厚さとしては、例えば、0.3mm〜1.0mmを挙げることができる。なお、ベーパーチャンバ3でも、一方の板状体11に発熱体100が熱的に接続される。
ベーパーチャンバ3では、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで形成された支持部17を有することで、外部環境からの圧力に対する耐性をコンテナ10に付与することができるところ、さらに、支持部17を有する他方の板状体12が肉厚化されていることにより、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性がさらに向上して、コンテナ10にさらに優れた機械的強度が付与される。従って、ベーパーチャンバ3の設置や使用の条件等によりコンテナ10に負荷がかかっても、コンテナ10に反りが発生することをより確実に防止できる。
次に、本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバについて説明する。第4実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1〜第3実施形態例に係るベーパーチャンバと主要部は共通しているので、第1〜第3実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。なお、図5は、本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。
第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ1、2では、一方の板状体11の厚さと他方の板状体12の厚さは同じとなっていたが、これに代えて、図5に示すように、第4実施形態例に係るベーパーチャンバ4では、一方の板状体11の厚さは、他方の板状体12の厚さよりも厚くなっている。一方の板状体11の厚さは、一方の板状体11の全体にわたって略均一となっている。また、他方の板状体12の厚さは、他方の板状体12の全体にわたって略均一となっている。なお、ベーパーチャンバ4でも、ベーパーチャンバ1、2と同じく、コンテナ10には、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで他方の板状体12の内面22から一方の板状体11方向へ突出している支持部17が形成されている。
一方の板状体11の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.12mmを挙げることができる。他方の板状体12の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.08mmを挙げることができる。ベーパーチャンバ4の厚さとしては、例えば、0.3mm〜1.0mmを挙げることができる。なお、ベーパーチャンバ4でも、一方の板状体11に発熱体100が熱的に接続される。
ベーパーチャンバ4では、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで形成された支持部17を有することで、外部環境からの圧力に対する耐性をコンテナ10に付与することができるところ、一方の板状体11が肉厚化されていることにより、一方の板状体11の機械的強度が向上して、一方の板状体11の撓みや歪み等の変形を防止できる。従って、ベーパーチャンバ4では、コンテナ10は外部環境からの圧力に対する耐性を有しつつ、発熱体100とコンテナ10の接触性が向上して、発熱体100に対して優れた熱的接続性が付与される。
次に、本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバについて説明する。第5実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1〜第4実施形態例に係るベーパーチャンバと主要部は共通しているので、第1〜第4実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。なお、図6は、本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバの側面断面図である。
第1〜第4実施形態例に係るベーパーチャンバ1、2、2、4では、平面型のコンテナ10は、同一平面上に沿って延在していたが、これに代えて、図6に示すように、第5実施形態例に係るベーパーチャンバ5では、平面型のコンテナ10は、同一平面上に沿って延在しておらず、曲げ部50を有している。コンテナ10の曲げ部50は、コンテナ10の厚さ方向に曲げられている部位である。
ベーパーチャンバ5のように、他方の板状体12の外面24に凹部27を設けることで形成された支持部17を有する本発明のベーパーチャンバでは、使用条件等に応じて、コンテナ10の厚さ方向に曲げ部50を形成してもよい。すなわち、ベーパーチャンバ5では、曲げ部を有する機器に搭載することができる。ベーパーチャンバ5では、コンテナ10に曲げ部50が形成されても、支持部17を有することにより曲げ部50におけるコンテナ10の座屈を防止できるので、曲げ部50においても空洞部13を維持でき、結果、曲げ部50を有するコンテナ10全体にわたって、空洞部13を維持できる。
曲げ部50の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、コンテナ10を金型に取り付けて曲げ部50を形成する方法、コンテナ10をベンダー加工して曲げ部50を形成する方法等が挙げられる。
次に、本発明のベーパーチャンバの他の実施形態例について説明する。上記各実施形態例のベーパーチャンバでは、ウィック構造体15として、一方の板状体11の内面21全体にわたって、1枚のメッシュ部材を平面状に敷いていた。これに代えて、発熱体100が熱的に接続される一方の板状体11の受熱部では、ウィック構造体15として、複数枚のメッシュ部材が重ね合わされて積層された態様としてもよい。この場合、受熱部以外の部位では、ウィック構造体15は1枚のメッシュ部材としてもよい。すなわち、受熱部におけるウィック構造体15の厚さが、受熱部以外の部位におけるウィック構造体15の厚さよりも厚い態様としてもよい。一方の板状体11の受熱部では複数枚のメッシュ部材が重ね合わされていることにより、受熱部におけるウィック構造体15の毛細管力及び液相の作動流体の保持量がさらに向上して、受熱部におけるドライアウトを確実に防止できる。
上記各実施形態例に係るベーパーチャンバのコンテナ10の内面に、さらに、酸化被膜が形成されていてもよい。酸化被膜の組成としては、例えば、コンテナ10に用いられている金属の酸化物を挙げることができる。また、酸化被膜の構造としては、例えば、結晶体、非晶質体を挙げることができる。コンテナ10の内面に酸化被膜が形成されていることにより、コンテナ10内面の腐食を防止することができ、コンテナ10の耐久性が向上する。
上記各実施形態例に係るベーパーチャンバでは、支持部17の側面部32の表面は平滑面となっていたが、これに代えて、側面部32の表面が毛細管力を有する構造となっていてもよい。側面部32の表面が毛細管力を有することで、液相の作動流体が、より円滑にコンテナ10の放熱面から受熱面へ還流できる。毛細管力を有する構造としては、例えば、側面部32の表面に形成された金属粉の焼結体層、側面部32の表面に形成された複数の細溝等を挙げることができる。
上記各実施形態例に係るベーパーチャンバでは、ウィック構造体15はコンテナ10の一方の板状体11とは接合されていなかったが、これに代えて、ウィック構造体15はコンテナ10の一方の板状体11と接合されていてもよい。ウィック構造体15がコンテナ10の一方の板状体11に接合されている態様としては、例えば、ウィック構造体15が金属粉の焼結体または金属短繊維の焼結体であり、該金属粉の焼結体、該金属短繊維の焼結体が、一方の板状体11の内面21上に設けられている態様が挙げられる。上記態様では、液相の作動流体がより確実に受熱部からの熱を得ることができる。
上記各実施形態例に係るベーパーチャンバでは、支持部17の先端部31がウィック構造体15と接していたが、これに代えて、支持部17の先端部31がコンテナ10の一方の板状体11の内面21上に接していてもよい。この場合、一方の板状体11の内面21上であって、支持部17の先端部31の周囲に、金属粉の焼結体または金属短繊維の焼結体等のウィック構造体15が設けられている。支持部17の先端部31がコンテナ10の一方の板状体11の内面21上に接していることで、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性がさらに向上する。
上記各実施形態例に係るベーパーチャンバでは、支持部17の先端部31がウィック構造体15と接していたが、これに代えて、複数の支持部17、17、17・・・のうち、一部の支持部17の先端部31がウィック構造体15と接し、他の支持部17の先端部31がコンテナ10の一方の板状体11の内面21上に接していてもよい。この場合、例えば、一方の板状体11の受熱部では、支持部17の先端部31がウィック構造体15と接し、一方の板状体11の受熱部以外の領域では、支持部17の先端部31が一方の板状体11の内面21上に接していてもよい。上記態様では、液相の作動流体がより確実に受熱部からの熱を得つつ、外部環境からの圧力に対するコンテナ10の耐性がさらに向上する。
本発明のベーパーチャンバは、外部環境からの圧力に対する耐性と放熱特性に優れ、作動流体の流通性が円滑化されているので、広汎な分野で利用可能であり、例えば、携帯用の情報端末や2in1タブレット等のパーソナルコンピュータなどの高機能化された電子機器を冷却する分野で利用価値が高い。
1、2、3、4、5 ベーパーチャンバ
10 コンテナ
11 一方の板状体
12 他方の板状体
13 空洞部
15 ウィック構造体
17 支持部
18 蒸気流路
27 凹部
30 立ち上がり基部

Claims (8)

  1. 発熱体が熱的に接続される一方の板状体と、該一方の板状体と対向する他方の板状体と、により空洞部が形成されたコンテナと、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    前記空洞部に収容された、前記コンテナとは別体であるウィック構造体と、を備え、
    前記コンテナは、前記他方の板状体の外面に凹部を設けることで、該他方の板状体の内面から前記一方の板状体方向へ突出している支持部を有し、
    前記凹部の前記他方の板状体の内面からの立ち上がり基部における該凹部と前記他方の板状体の内面とのなす角度が、91°以上150°以下、前記他方の板状体の外面側に設けられた前記凹部の外面と前記他方の板状体の外面とのなす角度が、45°以上65°以下であり、
    前記凹部が、前記立ち上がり基部から前記一方の板状体方向へ突出している先端部へ向かうに従って側面視幅狭となっており、
    前記凹部の先端部の、前記他方の板状体の延在方向の面積に対する、前記凹部の立ち上がり基部の前記他方の板状体の延在方向の面積の比率が、3.0以上6.0以下であり、
    前記支持部の平面視の形状が、円形状または楕円形状、前記支持部の側面部の側面視の形状が、円弧状であり、
    前記ウィック構造体が、金属製のメッシュ部材であり、
    前記支持部が、前記他方の板状体の外面全体にわたって複数設けられ、
    前記コンテナとは接合されていない前記ウィック構造体が、前記一方の板状体の内面全体にわたって延在し、複数の前記支持部が、前記ウィック構造体全体を前記一方の板状体の内面方向へ押さえているベーパーチャンバ。
  2. 前記支持部の、前記空洞部に露出した側面部が、曲面を有する請求項1に記載のベーパーチャンバ。
  3. 前記支持部の先端部が平坦部を有し、該平坦部が前記ウィック構造体と接している請求項1または2に記載のベーパーチャンバ。
  4. 定の前記支持部と該所定の前記支持部と隣接する2つの他の前記支持部とが、三角配置となっている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  5. 前記一方の板状体の周縁部と前記他方の板状体の周縁部とが、ファイバレーザによる溶接にて接合されてコンテナが形成されている請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  6. 前記一方の板状体の厚さが、前記他方の板状体の厚さよりも厚い請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  7. 前記一方の板状体の厚さが、前記他方の板状体の厚さよりも薄い請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  8. 前記コンテナが、該コンテナの厚さ方向の曲げ部を有する請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
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