JP7233584B1 - ベーパーチャンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ内部からの圧力に対する耐性にも優れるベーパーチャンバを提供する。【解決手段】空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、前記空洞部に封入された作動流体と、気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化されている、ベーパーチャンバ。【選択図】図2

Description

本発明は、外部環境からの圧力に対する耐性だけではなく、ベーパーチャンバ内部からの圧力に対する耐性にも優れることで、使用環境の温度が上昇しても、優れた耐変形性を有するベーパーチャンバに関するものである。
電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、高機能化に伴う高密度搭載等により、発熱量が増大し、近年、その冷却がより重要となっている。また、電子部品等の発熱体は、電子機器の小型化から、狭小空間に配置されることがある。狭小空間に配置された電子部品等の発熱体の冷却手段として、扁平型のコンテナを備えたベーパーチャンバ(平面型ヒートパイプ)が使用されることがある。
また、ベーパーチャンバの小型化と軽量化の観点から、ベーパーチャンバのコンテナの肉厚を薄肉化することが要求されている。一方で、コンテナの内部は減圧処理されているので、コンテナの肉厚が薄肉化されていくと、大気圧等、外部環境からの圧力によってコンテナが変形してしまう恐れがある。コンテナが変形してしまうと、作動流体の流通特性が低下して、ベーパーチャンバの熱輸送特性が低下してしまうことがある。そこで、ベーパーチャンバのコンテナ内部には、コンテナの内部空間を維持するために、柱状の支持部(支柱部)が設けられることがある。
外部環境からの圧力に対して、コンテナの内部空間を維持するために、コンテナ内部に支持部が設けられたベーパーチャンバとして、上板、下板、および複数の側壁によって密閉された空間内に配置され、前記上板および前記下板に接し、直線部を有する複数の第1ウィック部を有するウィック体と、前記空間内に配置され、前記上板および前記下板に接するピラーと、を備え、ピラーは、複数の前記第1ウィック部のうち、隣り合う2つの前記第1ウィック部における前記直線部同士の間に、前記直線部に対して間隔を空けて配置されているベーパーチャンバが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、上板及び下板に接するピラーを備えることで、外部環境からの圧力に対する耐性を有し、コンテナの厚みを小さくしても、蒸気流路を確保できるベーパーチャンバである。
一方で、ベーパーチャンバは、温度が高い環境下(例えば、100℃以上の環境下)で使用されることがある。ベーパーチャンバには、水等の作動流体が封入されているため、環境温度が高くなると、ベーパーチャンバ内部の圧力が上昇し、ベーパーチャンバが膨張してしまうことがある。ベーパーチャンバが膨張してしまうと、作動流体の流通特性が低下してベーパーチャンバの熱輸送特性が低減し、また、冷却対象である発熱体との熱的接続性が低下してしまうことがあるという問題があった。
国際公開第2017/104819号
上記事情に鑑み、本発明は、外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ内部からの圧力に対する耐性にも優れることでベーパーチャンバが膨張してしまうことを防止できることで、使用環境の温度が上昇しても、優れた耐変形性を有するベーパーチャンバを提供することを目的とする。
本発明の構成の要旨は、以下の通りである。
[1]空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
前記空洞部に封入された作動流体と、
気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化されている、ベーパーチャンバ。
[2]前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率よりも小さい[1]に記載のベーパーチャンバ。
[3]前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第2のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さい[1]または[2]に記載のベーパーチャンバ。
[4]前記第1のウィック部、前記第2のウィック部及び前記第3のウィック部が、金属粉を含む粉体の焼結体である[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[5]前記支持部が、前記第3のウィック部からなる[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[6]前記支持部が、前記第1の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位または前記第2の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位と、前記凸部位の表面を被覆している前記第3のウィック部と、から形成されている[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[7]前記凸部位が、中実である[6]に記載のベーパーチャンバ。
[8]前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さい[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[9]前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記第3のウィック部の空隙率よりも小さい[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[10]前記第3のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さい[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[11]前記第3のウィック部の空隙率が、前記第1のウィック部の空隙率または前記第2のウィック部の空隙率と相違する[1]乃至[10]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[12]前記第3のウィック部の空隙率が、前記第1のウィック部の空隙率と相違し、前記第2のウィック部の空隙率と相違する[1]乃至[10]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
上記態様では、発熱体が熱的に接続される面である第1の面と第1の面に対向した第2の面は、コンテナの主表面である。本発明における「平面視」とは、コンテナの主表面である第1の面と対向した位置で視認した状態を意味する。
本発明のベーパーチャンバの態様では、支持部の第3のウィック部の一端が第1の面に設けられた第1のウィック部と一体化され、支持部の第3のウィック部の他端が第2の面に設けられた第2のウィック部と一体化されていることにより、コンテナの第1の面と第2の面は、いずれも支持部に固定されている。従って、本発明のベーパーチャンバの態様によれば、外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ内部からの圧力に対する耐性にも優れることでベーパーチャンバが膨張してしまうことを防止できるので、使用環境の温度が上昇しても、優れた耐変形性を有するベーパーチャンバを得ることができる。
また、本発明のベーパーチャンバの態様によれば、支持部の第3のウィック部の一端が第1の面に設けられた第1のウィック部と一体化され、支持部の第3のウィック部の他端が第2の面に設けられた第2のウィック部と一体化されていることにより、第2の面のウィック部と支持部のウィック部との界面形成が防止され、また、第1の面のウィック部と支持部のウィック部との界面形成も防止されている。従って、第2の面のウィック部から支持部のウィック部への液相の作動流体の還流特性及び支持部のウィック部から第1の面のウィック部への液相の作動流体の還流特性が向上するので、ベーパーチャンバの熱輸送特性が向上する。
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率よりも小さいことにより、支持部の第3のウィック部と第1のウィック部との接続面積が増大した態様にできるので、第3のウィック部と第1のウィック部との一体性が向上して、さらに優れた耐変形性を得ることができる。
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第2のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さいことにより、支持部の第3のウィック部と第2のウィック部との接続面積が増大した態様にできるので、第3のウィック部と第2のウィック部との一体性が向上して、さらに優れた耐変形性を得ることができる。
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、前記第1のウィック部、前記第2のウィック部及び前記第3のウィック部が、金属粉を含む粉体の焼結体であることにより、第3のウィック部と第1のウィック部との一体性及び第3のウィック部と第2のウィック部との一体性が確実に向上する。
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、前記支持部が、前記第3のウィック部からなることにより、第2のウィック部から第1のウィック部への液相の作動流体の還流特性がさらに向上する。
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、前記支持部が、前記第1の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位または前記第2の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位と、前記凸部位の表面を被覆している前記第3のウィック部と、から形成されていることにより、第2のウィック部から第1のウィック部への液相の作動流体の還流特性を向上させつつ、ベーパーチャンバの耐変形性をさらに向上させることができる。
本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの概要を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。 本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの液相の作動流体の還流を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。 本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。 本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。 本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。
以下に、本発明のベーパーチャンバについて説明する。まず、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバについて、図面を用いながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの概要を説明する斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。図3は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの液相の作動流体の還流を示す説明図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1は、対向する2枚の板状体、すなわち、一方の板状体11と一方の板状体11と対向する他方の板状体12とを重ねることにより、内部に空洞部が形成されたコンテナ10を有する。コンテナ10の形状は薄型の板状であり、従って、コンテナ10は、平面型コンテナである。一方の板状体11が第1の主表面である第1の面21を有し、他方の板状体12が第2の主表面である第2の面22を有している。従って、コンテナ10は、第1の主表面である第1の面21と、第1の面21に対向した、第2の主表面である第2の面22と、を有している。
ベーパーチャンバ1では、説明の便宜上、平面視の形状は四角形状となっている。ベーパーチャンバ1の平面視の形状は、特に限定されず、例えば、曲げ部を有する形状、陥入部を有する形状、突出部を有する形状、四角形以外の多角形、円形状、楕円形状、直線部と湾曲部を有する形状等が挙げられる。
図2に示すように、ベーパーチャンバ1は、一方の板状体11と一方の板状体11と対向する他方の板状体12とを重ねることにより空洞部13が内部に形成されたコンテナ10であって、発熱体100が熱的に接続される第1の面21と第1の面21に対向した第2の面22を有するコンテナ10と、空洞部13に封入された作動流体(図示せず)と、気相の作動流体が流通する、空洞部13に設けられた蒸気流路15と、を備えている。コンテナ10の内部空間である空洞部13は、脱気処理により減圧されている密閉空間である。第1の面21の外面に、発熱体100が熱的に接続される。
ベーパーチャンバ1では、空洞部13にはウィック構造体30が設けられている。ウィック構造体30は、毛細管力を有する部材である。ウィック構造体30は、コンテナ10の内部における第1の面21に設けられた第1のウィック部31と、コンテナ10の内部における第2の面22に設けられた第2のウィック部32と、コンテナ10の内部にて、第1の面21と第2の面22を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部33と、を有している。
第1のウィック部31は、第1の面21の内面上に設けられており、第1の面21の内面に沿って第1の面21の略全体にわたって延在している。第2のウィック部32は、第2の面22の内面上に設けられており、第2の面22の内面に沿って第2の面22の略全体にわたって延在している。
ベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33は、コンテナ10の内部空間を維持するための支持部23である。また、第3のウィック部33は、第2のウィック部32から第1のウィック部31へ液相の作動流体を還流させる部材でもある。支持部でもある第3のウィック部33は、減圧されているコンテナ10の内部空間、すなわち、空洞部13を維持する機能を有する。
支持部23は、第3のウィック部33を有しており、ベーパーチャンバ1では、支持部23は、第3のウィック部33からなっている。ウィック部33は、コンテナ10の厚さ方向に沿って伸延した側面視柱状の部材である。また、ベーパーチャンバ1では、ウィック部33は、第2のウィック部32から第1のウィック部31に向かって伸延した部材である。ウィック部33は、複数の側面視柱状の部材からなっている。ウィック部33は、複数の側面視柱状の部材が、コンテナ10の主表面に沿って所定間隔にて並列配置されている構造となっている。ベーパーチャンバ1では、ウィック部33とウィック部33の間の空間部が、気相の作動流体が流通する蒸気流路15となる。
図2に示すように、第3のウィック部33の一端41は、第1のウィック部31まで伸延し、第1のウィック部31と一体化されている。ベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33の一端41が第1のウィック部31と接合されていることで、第3のウィック部33は、第1のウィック部31と一体化されている。また、第3のウィック部33の他端42は、第2のウィック部32まで伸延し、第2のウィック部32と一体化されている。ベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33と第2のウィック部32が一体成形されていることで、第3のウィック部33は、第2のウィック部32と一体化されている。
ベーパーチャンバ1では、第1のウィック部31のうち、支持部23と平面視にて重なり合う部位34における第1のウィック部31の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率よりも小さい態様となっている。
第1のウィック部31、第2のウィック部32、第3のウィック部33の材料は、毛細管力を有する材料であれば、特に限定されないが、ベーパーチャンバ1では、第1のウィック部31、第2のウィック部32、第3のウィック部33は、いずれも、所定の平均粒子径を有する金属粉を含む粉体を原料とした焼結体である。金属粉を含む粉体を原料とした焼結体は、多孔質部材である。金属粉を含む粉体の焼結体としては、例えば、銅粉、ステンレス粉等の金属粉の焼結体、銅粉等の金属粉とカーボン粉との混合粉の焼結体等を挙げることができる。第1のウィック部31は、その全体が、同一の粉体原料を用いて形成された焼結体、第2のウィック部32は、その全体が、同一の粉体原料を用いて形成された焼結体となっている。また、第3のウィック部33は、その一端41から他端42まで、同一の粉体原料を用いて形成された焼結体となっている。
ベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33の粉体原料は、第1のウィック部31の粉体原料と相違しており、第3のウィック部33を構成する焼結体は、第1のウィック部31を構成する焼結体とは異なる構成となっている。また、第3のウィック部33の空隙率は、第1のウィック部31の空隙率と相違した態様となっている。なお、ベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33の粉体原料は、第2のウィック部32の粉体原料と同じであり、第3のウィック部33を構成する焼結体は、第2のウィック部32を構成する焼結体と略同じ構成となっている。また、第3のウィック部33の空隙率は、第2のウィック部32の空隙率と略同じである態様となっている。
第1のウィック部31、第2のウィック部32、第3のウィック部33の毛細管力の大きさは、特に限定されないが、ベーパーチャンバ1では、第1のウィック部31の毛細管力が、第2のウィック部32の毛細管力よりも大きい態様となっている。具体的には、ベーパーチャンバ1では、支持部23(すなわち、第3のウィック部33)と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率が、第2のウィック部32のうち、支持部23(すなわち、第3のウィック部33)と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部32の空隙率よりも小さいことにより、第1のウィック部31の毛細管力が第2のウィック部32の毛細管力よりも大きい態様となっている。なお、ベーパーチャンバ1では、第2のウィック部32のうち、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37の空隙率と、第2のウィック部32のうち、支持部23と平面視にて重なり合う部位36の空隙率は略同じであり、第2のウィック部32全体が略同じ毛細管力を有している。
また、ベーパーチャンバ1では、第1のウィック部31の毛細管力が、第3のウィック部33の毛細管力よりも大きい態様となっている。具体的には、ベーパーチャンバ1では、支持部23と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率が、第3のウィック部33の空隙率よりも小さいことにより、第1のウィック部31の毛細管力が第3のウィック部33の毛細管力よりも大きい態様となっている。
なお、上記の通り、第3のウィック部33の空隙率は第2のウィック部32の空隙率と略同じであることに対応して、第3のウィック部33の毛細管力は第2のウィック部32の毛細管力と略同じとなっている。
金属粉を含む粉体の焼結体の空隙率及び毛細管力は、粉体原料の平均粒子径を適宜設定することにより調整可能である。粉体原料の平均粒子径を小さくすることで金属粉を含む粉体の焼結体の空隙率を小さくでき、ひいては、前記焼結体の毛細管力を大きくすることができる。一方で、粉体原料の平均粒子径を大きくすることで金属粉を含む粉体の焼結体の空隙率を大きくでき、ひいては、前記焼結体の毛細管力を小さくすることができる。
蒸気流路15は、コンテナ10の内部空間であり、コンテナ10全体にわたって延在している。従って、気相の作動流体は、蒸気流路15によって、コンテナ10全体にわたって流通することができる。
コンテナ10の材質は、特に限定されず、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、スズ、スズ合金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金等が挙げられる。また、コンテナ10内部に封入される作動流体としては、コンテナ10の材質に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、代替フロン、パーフルオロカーボン、シクロペンタン、エチレングリコール、これらと水との混合物等を挙げることができる。
次に、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1の製造方法例について説明する。まず、一方の板状体11の内面に、所定の平均粒子径を有する金属粉を含む粉体を施与後に焼結をして、第1のウィック部31である焼結体を形成する。あわせて、他方の板状体12の内面に、所定の平均粒子径を有する金属粉を含む粉体を施与後に焼結をして、第3のウィック部33と第2のウィック部32とが一体成形されている焼結体を形成する。次に、第3のウィック部33の先端が第1のウィック部31と対向するように、一方の板状体11と他方の板状体12を重ね合わせて、焼結することで、第3のウィック部33が第1のウィック部31と接合、一体化されて、ベーパーチャンバ1を製造することができる。ベーパーチャンバ1の製造にあたり、他方の板状体12の内面を基準とした第3のウィック部33の高さが、空洞部13の厚さから第1のウィック部31の厚さを除いた寸法よりも若干高くすると、第1のウィック部31のうち、支持部33と平面視にて重なり合う部位34における第1のウィック部31の空隙率が、支持部33と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率よりも小さい態様となる。
次に、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1の動作について説明する。コンテナ10のうち、第1の面21の外面に発熱体100が熱的に接続されて、第1の面21が受熱面として機能し、第1の面21の外面のうち、発熱体100と接触している部位が受熱部として機能する。ベーパーチャンバ1が受熱部にて発熱体100から受熱すると、空洞部13に封入された液相の作動流体が、受熱部にて液相から気相へ相変化し、相変化した気相の作動流体が、蒸気流路15を流通してベーパーチャンバ1の受熱部から空洞部13の全体にわたって拡散する。受熱部から空洞部13の全体にわたって拡散した気相の作動流体は、潜熱を放熱して、気相から液相へ相変化する。このとき、放出された潜熱は、コンテナ10全体からベーパーチャンバ1の外部環境へ放出される。気相から液相へ相変化した作動流体は、第2のウィック部32から第3のウィック部33を介して第1のウィック部31へ還流し、また、第1のウィック部31中の液相の作動流体は、第1のウィック部31の毛細管力によって、第1のウィック部31全域から受熱部に対応する第1のウィック部31の部位へ還流する。
ベーパーチャンバ1では、支持部23の第3のウィック部33の一端41が第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体化され、支持部23の第3のウィック部33の他端42が第2の面22に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、コンテナ10の第1の面21と第2の面22は、いずれも支持部23に固定されている。従って、ベーパーチャンバ1では、大気圧等の外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ1の内部からの圧力に対する耐性にも優れているので、使用環境の温度が上昇して作動流体の気化が促進されても、ベーパーチャンバ1が膨張してしまうことを防止でき、優れた耐変形性を発揮することができる。
また、図3に示すように、支持部23の第3のウィック部33の一端41が第1の面に設けられた第1のウィック部31と一体化されていることにより、第1のウィック部31と第3のウィック部33との界面形成が防止されている。また、支持部23の第3のウィック部33の他端42が第2の面に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、第2のウィック部32と第3のウィック部33との界面形成が防止されている。従って、第2のウィック部32から第3のウィック部33への液相の作動流体Lの還流特性及び第3のウィック部33から第1のウィック部31への液相の作動流体Lの還流特性が向上するので、ベーパーチャンバ1の熱輸送特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ1では、支持部23である第3のウィック部33と平面視にて重なり合う部位34における第1のウィック部31の空隙率が、支持部23である第3のウィック部33と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率よりも小さいことにより、第3のウィック部33と第1のウィック部31との接続面積が増大した態様にできるので、第3のウィック部33と第1のウィック部31との一体性が向上して、さらに優れた耐変形性を得ることができる。
また、ベーパーチャンバ1では、第1のウィック部31、第2のウィック部32及び第3のウィック部33が、いずれも金属粉を含む粉体の焼結体であることにより、第3のウィック部33と第1のウィック部32との一体性及び第3のウィック部33と第2のウィック部22との一体性が確実に向上する。
また、ベーパーチャンバ1では、支持部23が、第3のウィック部33からなることにより、第2のウィック部32から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性がさらに向上する。
次に、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバについて詳細を説明する。第2実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと主要な構成要素が共通しているので、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図4は、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。
第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33の一端41が第1のウィック部31と接合されていることで、第3のウィック部33は第1のウィック部31と一体化されていたが、図4に示すように、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、第3のウィック部33が、発熱体100が熱的に接続される第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体成形されていることで、第3のウィック部33は第1のウィック部31と一体化されている。また、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33が第2のウィック部32と一体成形されていることで第3のウィック部33は第2のウィック部32と一体化されていたが、図4に示すように、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、第3のウィック部33の他端42が第2の面22の第2のウィック部32と接合されていることで、第3のウィック部33は、第2のウィック部32と一体化されている。
ベーパーチャンバ2では、第2のウィック部32のうち、支持部23と平面視にて重なり合う部位36における第2のウィック部32の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部22の空隙率よりも小さい態様となっている。
第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、第3のウィック部33の空隙率は第2のウィック部32の空隙率と略同じであったが、ベーパーチャンバ2では、第3のウィック部33の空隙率が、第2のウィック部32の空隙率と相違する。第3のウィック部33の粉体原料は、第2のウィック部32の粉体原料と相違しており、第3のウィック部33を構成する焼結体は、第2のウィック部32を構成する焼結体とは異なる構成となっている。なお、ベーパーチャンバ2では、第3のウィック部33の粉体原料は、第1のウィック部31の粉体原料と同じであり、第3のウィック部33を構成する焼結体は、第1のウィック部31を構成する焼結体と略同じ構成となっている。また、第3のウィック部33の空隙率は、第1のウィック部31の空隙率と略同じである態様となっている。上記から、第3のウィック部33の毛細管力は、第1のウィック部31の毛細管力と略同じである。
ベーパーチャンバ2では、第3のウィック部33の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部32の空隙率よりも小さい態様となっている。上記から、第3のウィック部33の毛細管力は、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部32の毛細管力よりも大きい態様となっている。
ベーパーチャンバ2でも、支持部23の一端41が第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体化され、支持部23の他端42が第2の面22に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、大気圧等の外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ2の内部からの圧力に対する耐性にも優れているので、使用環境の温度が上昇して作動流体の気化が促進されても、ベーパーチャンバ2が膨張してしまうことを防止でき、優れた耐変形性を発揮することができる。
また、ベーパーチャンバ2でも、第1のウィック部31と第3のウィック部33との界面形成が防止され、第2のウィック部32と第3のウィック部33との界面形成が防止されているので、第2のウィック部32から第3のウィック部33への液相の作動流体の還流特性及び第3のウィック部33から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性が向上するので、ベーパーチャンバ2の熱輸送特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ2では、支持部23と平面視にて重なり合う部位36における第2のウィック部32の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部32の空隙率よりも小さいことにより、支持部23の第3のウィック部33と第2のウィック部32との接続面積が増大した態様にできるので、第3のウィック部33と第2のウィック部32との一体性が向上して、さらに優れた耐変形性を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバについて詳細を説明する。第3実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバと主要な構成要素が共通しているので、第1、第2実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図5は、本発明の第3実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。
図5に示すように、第3実施形態例に係るベーパーチャンバ3では、第3のウィック部33の一端41が第1の面21の第1のウィック部31と接合されていることで、第3のウィック部33は第1のウィック部31と一体化され、第3のウィック部33の他端42が第2の面22の第2のウィック部32と接合されていることで、第3のウィック部33は第2のウィック部32と一体化されている。ベーパーチャンバ3では、第3のウィック部33は、第1のウィック部31と一体成形されてはおらず、第2のウィック部32とも一体成形されてはいない。
ベーパーチャンバ3では、第1のウィック部31のうち、支持部23と平面視にて重なり合う部位34における第1のウィック部31の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位35における第1のウィック部31の空隙率よりも小さい態様となっている。また、第2のウィック部32のうち、支持部23と平面視にて重なり合う部位36における第2のウィック部32の空隙率が、支持部23と平面視にて重なり合わない部位37における第2のウィック部22の空隙率よりも小さい態様となっている。
ベーパーチャンバ3では、第3のウィック部33の空隙率が、第1のウィック部31の空隙率と相違し、第2のウィック部32の空隙率と相違する。第1のウィック部31の粉体原料と、第2のウィック部32の粉体原料と、第3のウィック部33の粉体原料とは、相互に相違しており、第1のウィック部31を構成する焼結体と、第2のウィック部32を構成する焼結体と、第3のウィック部33を構成する焼結体とは、相互に異なる構成となっている。ベーパーチャンバ3では、第1のウィック部31の空隙率が、第3のウィック部33の空隙率よりも小さく、第3のウィック部33の空隙率が第2のウィック部32の空隙率よりも小さい態様となっている。上記から、ベーパーチャンバ3では、第1のウィック部31の毛細管力が、第3のウィック部33の毛細管力よりも大きく、第3のウィック部33の毛細管力が第2のウィック部32の毛細管力よりも大きい態様となっている。
ベーパーチャンバ3でも、支持部23の一端41が第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体化され、支持部23の他端42が第2の面22に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、大気圧等の外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ3の内部からの圧力に対する耐性にも優れているので、使用環境の温度が上昇して作動流体の気化が促進されても、ベーパーチャンバ3が膨張してしまうことを防止でき、優れた耐変形性を発揮することができる。
また、ベーパーチャンバ3でも、第1のウィック部31と第3のウィック部33との界面形成が防止され、第2のウィック部32と第3のウィック部33との界面形成が防止されているので、第2のウィック部32から第3のウィック部33への液相の作動流体の還流特性及び第3のウィック部33から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性が向上するので、ベーパーチャンバ3の熱輸送特性が向上する。
次に、本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバについて詳細を説明する。第4実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1~第3実施形態例に係るベーパーチャンバと主要な構成要素が共通しているので、第1~第3実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図6は、本発明の第4実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。
第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、支持部23は第3のウィック部33からなっていたが、これに代えて、図6に示すように、第4実施形態例に係るベーパーチャンバ4では、支持部23が、第2の面22から空洞部13方向へ突出した凸部位50と、凸部位50の表面を被覆している第3のウィック部33と、から形成されている。凸部位50は、第2の面22に形成されており、第2の面22から第1の面21方向へ突出している。凸部位50は、中実の金属部材である。凸部位50の金属部材としては、コンテナ10と同じ金属部材を挙げることができる。
凸部位50は、第2の面22と一体成形されていてもよく、第2の面22とは別の部材であってもよい。ベーパーチャンバ4では、凸部位50は、第2の面22と一体成形されている。
支持部23の一端41に位置する第3のウィック部33の部位が第1のウィック部31と接合されていることで、第3のウィック部33は、第1のウィック部31と一体化されている。また、第3のウィック部33と第2のウィック部32が一体成形されていることで、第3のウィック部33は、第2のウィック部32と一体化されている。
ベーパーチャンバ4でも、支持部23の一端41が第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体化され、支持部23の他端42が第2の面22に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、大気圧等の外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ4の内部からの圧力に対する耐性にも優れているので、使用環境の温度が上昇して作動流体の気化が促進されても、ベーパーチャンバ4が膨張してしまうことを防止でき、優れた耐変形性を発揮することができる。
また、ベーパーチャンバ4でも、第1のウィック部31と第3のウィック部33との界面形成が防止され、第2のウィック部32と第3のウィック部33との界面形成が防止されているので、第2のウィック部32から第3のウィック部33への液相の作動流体の還流特性及び第3のウィック部33から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性が向上するので、ベーパーチャンバ4の熱輸送特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ4では、第2の面22から空洞部13方向へ突出した凸部位50と凸部位50の表面を被覆している第3のウィック部33とから支持部23が形成されているので、第2のウィック部32から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性を向上させつつ、ベーパーチャンバ4の耐変形性をさらに向上させることができる。
次に、本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバについて詳細を説明する。第5実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1~第4実施形態例に係るベーパーチャンバと主要な構成要素が共通しているので、第1~第4実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図7は、本発明の第5実施形態例に係るベーパーチャンバの内部構造の概要を説明する側面断面図である。
第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、支持部23は第3のウィック部33からなっていたが、これに代えて、図7に示すように、第5実施形態例に係るベーパーチャンバ5では、支持部23が、第1の面21から空洞部13方向へ突出した凸部位51と、凸部位51の表面を被覆している第3のウィック部33と、から形成されている。凸部位51は、第1の面21に形成されており、第1の面21から第2の面22方向へ突出している。凸部位51は、中実の金属部材である。凸部位51の金属部材としては、コンテナ10と同じ金属部材を挙げることができる。
凸部位51は、第1の面21と一体成形されていてもよく、第1の面21とは別の部材であってもよい。ベーパーチャンバ5では、凸部位51は、第1の面21とは別の部材となっている。
支持部23の他端42に位置する第3のウィック部33の部位が第2のウィック部32と接合されていることで、第3のウィック部33は、第2のウィック部32と一体化されている。また、第3のウィック部33と第1のウィック部31が一体成形されていることで、第3のウィック部33は、第1のウィック部31と一体化されている。
ベーパーチャンバ5でも、支持部23の一端41が第1の面21に設けられた第1のウィック部31と一体化され、支持部23の他端42が第2の面22に設けられた第2のウィック部32と一体化されていることにより、大気圧等の外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ5の内部からの圧力に対する耐性にも優れているので、使用環境の温度が上昇して作動流体の気化が促進されても、ベーパーチャンバ5が膨張してしまうことを防止でき、優れた耐変形性を発揮することができる。
また、ベーパーチャンバ5でも、第1のウィック部31と第3のウィック部33との界面形成が防止され、第2のウィック部32と第3のウィック部33との界面形成が防止されているので、第2のウィック部32から第3のウィック部33への液相の作動流体の還流特性及び第3のウィック部33から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性が向上するので、ベーパーチャンバ5の熱輸送特性が向上する。
また、ベーパーチャンバ5では、第1の面21から空洞部13方向へ突出した凸部位51と凸部位51の表面を被覆している第3のウィック部33とから支持部23が形成されているので、第2のウィック部32から第1のウィック部31への液相の作動流体の還流特性を向上させつつ、ベーパーチャンバ5の耐変形性をさらに向上させることができる。
本発明のベーパーチャンバは、外部環境からの圧力に対する耐性を有するだけではなく、ベーパーチャンバ内部からの圧力に対する耐性にも優れることからベーパーチャンバが膨張してしまうことを防止できるので、雰囲気温度が高い環境に設置されている発熱体を冷却する分野で、利用価値が高い。
1、2、3、4、5 ベーパーチャンバ
10 コンテナ
13 空洞部
15 蒸気流路
21 第1の面
22 第2の面
23 支持部
31 第1のウィック部
32 第2のウィック部
33 第3のウィック部
41 一端
42 他端

Claims (11)

  1. 空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
    前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
    前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
    前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
    前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、且つ前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化されていることにより、前記コンテナの前記第1の面と前記第2の面は、前記支持部に固定されており、
    前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率よりも小さい、ベーパーチャンバ。
  2. 空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
    前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
    前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
    前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
    前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、且つ前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化されていることにより、前記コンテナの前記第1の面と前記第2の面は、前記支持部に固定されており、
    前記支持部と平面視にて重なり合う部位における前記第2のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さいベーパーチャンバ。
  3. 前記第1のウィック部、前記第2のウィック部及び前記第3のウィック部が、金属粉を含む粉体の焼結体である請求項1または2に記載のベーパーチャンバ。
  4. 前記支持部が、前記第3のウィック部からなる請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  5. 前記支持部が、前記第1の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位または前記第2の面から前記空洞部方向へ突出した凸部位と、前記凸部位の表面を被覆している前記第3のウィック部と、から形成されている請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  6. 前記凸部位が、中実である請求項に記載のベーパーチャンバ。
  7. 空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
    前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
    前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
    前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
    前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化され、
    前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さいベーパーチャンバ。
  8. 空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
    前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
    前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
    前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
    前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化され、
    前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第1のウィック部の空隙率が、前記第3のウィック部の空隙率よりも小さいベーパーチャンバ。
  9. 空洞部が内部に形成された、発熱体が熱的に接続される第1の面と前記第1の面に対向した第2の面を有するコンテナと、
    前記コンテナの内部における前記第1の面に設けられた第1のウィック部と、
    前記コンテナの内部における前記第2の面に設けられた第2のウィック部と、
    前記コンテナの内部にて、前記第1の面と前記第2の面を結ぶ方向へ突出した、第3のウィック部を有する支持部と、
    前記空洞部に封入された作動流体と、
    気相の前記作動流体が流通する、前記空洞部に設けられた蒸気流路と、を備え、
    前記第3のウィック部の一端が前記第1のウィック部と一体化され、前記第3のウィック部の他端が前記第2のウィック部と一体化され、
    前記第3のウィック部の空隙率が、前記支持部と平面視にて重なり合わない部位における前記第2のウィック部の空隙率よりも小さいベーパーチャンバ。
  10. 前記第3のウィック部の空隙率が、前記第1のウィック部の空隙率または前記第2のウィック部の空隙率と相違する請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
  11. 前記第3のウィック部の空隙率が、前記第1のウィック部の空隙率と相違し、前記第2のウィック部の空隙率と相違する請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
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