JP6877222B2 - 有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子 Download PDF

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本発明は、有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子に関する。より詳しくは、陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子に用いられる有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子に関する。
薄く、柔軟でフレキシブルな表示用デバイスや照明に適用できる新しい発光素子として有機電界発光素子(有機EL素子)が期待されており、素子の性能をより高めるための材料について種々検討されている。
そのような材料の1つにフルオランテン骨格を構造中に有する化合物があり、有機電界発光素子の材料として種々の検討が行われている(特許文献1〜3参照)。
特許第5150731号公報 特許第3961200号公報 特開2009−40723号公報
有機電界発光素子は、陰極と陽極との間に、電子輸送層、発光層、正孔輸送層等の複数の層が積層された構造を有しており、基板上に設置された陽極上にこのような積層構造が形成された、いわゆる順構造の有機電界発光素子と、基板上に設置された陰極上にこのような積層構造が形成された、いわゆる逆構造の有機電界発光素子とに分けられる。逆構造の有機電界発光素子では、陽極からの正孔の注入に比べて陰極からの電子の注入が遅く、陽極から注入される正孔を発光のために充分に活用できていないという課題があり、逆構造の有機電界発光素子において発光効率を高めるために解決すべき課題の1つである。また、有機電界発光素子には、長期間発光することができることも求められるため、素子寿命が長い素子とすることも課題の1つである。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、基板上に陰極が形成された構造を有する有機電界発光素子の発光効率を高め、かつ、寿命の長い素子とすることができる材料を提供することを目的とするものである。
本発明者は、いわゆる逆構造の有機電界発光素子の発光効率を高め、かつ、寿命の長い素子とすることができる材料について種々検討したところ、フルオランテン骨格を構造中に有する特定の構造の化合物を逆構造の有機電界発光素子の材料として用いると、素子の発光効率を高めることができ、また、素子寿命が長い素子となることを見出し、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子に用いられる材料であって、該材料は、下記式(1);
Figure 0006877222
(式中、R〜R10は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかを表す。)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子用材料である。
本発明の有機電界発光素子用材料は上述の構成よりなり、逆構造有機電界発光素子を発光効率が高く、素子寿命も長い素子とすることができる材料である。また本発明の有機電界発光素子用材料は、塗布によって成膜できることから、酸化物層を有する素子のバッファ層の材料として使用することで酸化物層の凹凸を平坦化し、発光層等として結晶化が起こりやすい材料を用いた場合でも、リーク電流が抑制され、均一な面発光を得ることができる素子とすることができる。
実施例1の工程2で合成した化合物のNMRチャートである。 実施例1の工程3で合成したフルオランテンAのNMRチャートである。 実施例2で合成したフルオランテンBのNMRチャートである。 本発明の有機電界発光素子の構造の一例を示した概略図である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の有機電界発光素子用材料が含むフルオランテン由来の骨格を有する化合物(以下においては、フルオランテン化合物とも記載する)は、下記式(1);
Figure 0006877222
(式中、R〜R10は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかを表す。)で表される化合物である。
本発明の有機電界発光素子用材料は、逆構造有機電界発光素子の電子注入層を形成する材料として使用されることが好ましく、そのようにして用いた場合、逆構造有機電界発光素子の発光効率が高く、素子寿命も長い素子とすることができる。その理由は以下のように考えられる。
逆構造有機電界発光素子の電子注入層や電子輸送層に使用する材料には、(1)LUMO(最低空軌道)のエネルギー準位が低い、(2)LUMOとHOMO(最高被占軌道)とのエネルギー準位の差(バンドギャップ)が広い、(3)酸化還元耐性が高い、の3つが必要と考えられる。LUMO準位を下げるためには一般的にピリジンなどの電子求引性置換基を導入することが多いが、電子求引性部位は酸化に弱いことが多い。また、酸化は正孔によって起こるので、電子求引性置換基にHOMOが局在しないような分子設計が重要となる。フルオランテンは、炭素と水素のみからなる材料で窒素等が存在しないため、比較的酸化還元に安定であると考えられる。また、広いバンドギャップと低いLUMO準位を有する。更に、HOMOもLUMOも中心部位に局在するため、よりLUMOを下げるために電子求引性置換基を導入しても、そこにHOMOが局在しない。これらの点により、上記式(1)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物を逆構造有機電界発光素子の材料として用いることで、発光効率が高く、素子寿命も長い素子とすることができると考えられる。
また上記式(1)で表されるフルオランテン化合物において、R〜R10のいずれかが芳香族炭化水素環基や芳香族複素環基である場合であっても、該環構造が中心のフルオランテン骨格の縮環構造と同一平面上に並ばない配置を取りうるため、化合物の結晶性が低く、この点でも有機電界発光素子の材料として好適である。
上記式(1)中、R〜R10は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかを表す。
上記アルキル基としては、例えば炭素数1〜18の直鎖状アルキル基、炭素数3〜18の分岐鎖状アルキル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数1〜18の直鎖状アルキル基としては具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜18の分岐鎖状アルキル基としては具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜18のシクロアルキル基としては具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、炭素数1〜18の直鎖状アルキル基又は炭素数3〜18の分岐鎖状アルキル基が好ましく、これらの中でも炭素数の上限が14であることが好ましく、10であることがより好ましく、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、オクチル基が特に好ましい。
上記芳香族炭化水素環基としては、炭素数6〜18のものが好適なものとして挙げられ、具体的にはベンゼン、ナフタレン、アントラセン等がより好適なものとして挙げられる。
上記芳香族炭化水素環基の炭素数の上限は、14であることが好ましく、10であることがより好ましく、9であることが更に好ましく、具体的にはベンゼンが特に好ましい。
上記芳香族複素環基としては、炭素、水素以外の原子であるヘテロ原子を環構成原子として含有するものであり、炭素数0〜10のものが好適なものとして挙げられ、具体的にはペンタゾール、トリアゾール、テトラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、ピロール、オキサジアゾール、オキサゾリン、フラン、チオフェン等の五員環複素環基;ピリジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、フェナントロリン、チアジン等の六員環複素環基が好適なものとして挙げられる。上記芳香族複素環基としては、これらの中でも炭素数の上限が12であることが好ましく、9であることがより好ましく、5であることが更に好ましい。また、該炭素数の下限が1であることが好ましく、2であることがより好ましく、3であることが更に好ましい。上記芳香族複素環基としては、ピリジン、ピラジン、フラン、チオフェン、イミダゾール等の窒素原子を有するものが特に好適なものとして挙げられる。
上記R〜R10のアルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基は、置換基を有するものであってもよい。
該置換基としては、例えば、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、又は、炭素数6〜18のアリールアミノ基が挙げられる。
上記置換基としてのアルキル基、芳香族炭化水素環、芳香族複素環基としては、上述したものと同様のものが好ましい。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は、ヨウ素原子が挙げられ、中でもフッ素原子が好ましい。
上記炭素数1〜12のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基等の直鎖状又は分岐鎖状のものが好適なものとして挙げられる。
上記炭素数1〜12のアルコキシ基の炭素数は、1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
上記炭素数6〜12のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
上記炭素数6〜12のアリールオキシ基は、上述したもののうち、その炭素数が6〜10であることが好ましい。より好ましくは、6〜8である。更に好ましくは、6である。
上記炭素数1〜12のアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基等の炭素数1〜12のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロジニル基、モルホリニル基等の炭素数2〜12の非環状又は環状ジアルキルアミノ基が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数1〜12のアルキルアミノ基の炭素数は、1〜8であることが好ましく、1〜6であることがより好ましく、1〜4であることが更に好ましい。
上記炭素数6〜18のアリールアミノ基としては、フェニルアミノ基、ベンジルアミノ基等の炭素数6〜18のモノアリールアミノ基;N−メチル−N−フェニルアミノ基等のN−アルキル−N−アリールアミノ基;ジフェニルアミノ基、カルバゾリル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基等の炭素数12〜18のジアリールアミノ基等が好適なものとして挙げられる。
上記炭素数6〜18のアリールアミノ基の炭素数は、8〜18であることが好ましく、12〜18であることがより好ましく、12であることが更に好ましい。
その他、上記置換基は、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等のアシル基;N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基等のN,N−ジアルキルカルバモイル基;チオアセチル基、チオベンゾイル基、メトキシチオカルボニル基等のチオカルボニル基;ジオキサボロラニル基、スタニル基、シリル基、エステル基、ホルミル基、チオエーテル基、エポキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、スルホ基、スルホニル基、ホスホリル基、カルボキシル基等であってもよい。
なお、上記置換基は、本発明の効果を発揮できる限り、ハロゲン原子やヘテロ原子、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、芳香環等で更に置換されていてもよい。置換基が結合する位置や数は特に限定されない。
本発明においては、上記式(1)のR〜R10の少なくとも1つが、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることが好ましい。このような構造のものであると、共役構造が広がり、より安定性の高い化合物となる。
より好ましくは、R〜R10のうち2〜4つが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることであり、更に好ましくは、R〜R10の全てが置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基であることである。
また、上記式(1)において、R〜R10の少なくとも1つは、置換基として芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基を有する芳香族炭化水素環であることが好ましい。このような構造のものであると、共役構造が更に広がり、更に安定性の高い化合物となる。置換基として芳香族炭化水素環基や芳香族複素環基を有する芳香族炭化水素環基や芳香族複素環基の数は多いほうが好ましく、2〜4つがそのような構造であることが好ましい。
上記式(1)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物の製造方法は特に制限されないが、例えば、下記式に示す反応式(2)、(3)により製造することができる。
Figure 0006877222
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子用材料を用いて構成される、陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子でもある。上述したように、本発明の有機電界発光素子用材料を用いることで、逆構造の有機電界発光素子の発光効率が高く、また素子寿命が長い素子とすることができる。
上記有機電界発光素子を構成する層には、陽極、陰極の他、発光層、電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層等があり、これらの層が適宜選択されて積層され、有機電界発光素子が構成される。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有するものである限り、積層される層の構成は特に制限されないが、陰極、電子注入層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子が後述するバッファ層を有する場合、バッファ層が電子注入層として機能するものであることが好ましい。本発明の有機電界発光素子が電子注入層として機能するバッファ層を有する場合、陰極、バッファ層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子(第1の素子構造の素子)であることが好ましい。
また、本発明の有機電界発光素子がバッファ層とは別に独立した層として電子注入層を有していてもよく、この場合、陰極、電子注入層、バッファ層、必要に応じて電子輸送層、発光層、必要に応じて正孔輸送層、正孔注入層、陽極の各層がこの順に隣接して積層された素子(第2の素子構造の素子)であることが好ましい。
なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。
本発明の有機電界発光素子において、陽極及び陰極としては、公知の導電性材料を適宜用いることができるが、光取り出しのために少なくともいずれか一方は透明であることが好ましい。公知の透明導電性材料の例としてはITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化インジウム)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化インジウム)などが上げられる。不透明な導電性材料の例としては、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、錫、インジウム、銅、銀、金、白金やこれらの合金などが挙げられる。
陰極としては、この中でも、ITO、IZO、FTOが好ましい。
陽極としては、これらの中でも、Au、Ag、Alが好ましい。
上記のように、一般に陽極に用いられる金属を陰極及び陽極に用いる事ができる事から、上部電極からの光の取り出しを想定する場合(トップエミッション構造の場合)も容易に実現でき、上記電極を種々選んでそれぞれの電極に用いる事ができる。例えば、下部電極としてAl、上部電極にITOなどである。
上記陰極の平均厚さは、特に制限されないが、10〜500nmであることが好ましい。より好ましくは、100〜200nmである。陰極の平均厚さは、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
上記陽極の平均厚さは、特に限定されないが、10〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、30〜150nmである。また、不透過な材料を用いる場合でも、例えば平均厚さを10〜30nm程度にすることで、トップエミッション型及び透明型の陽極として使用することができる。
陽極の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に金属酸化物層を有することが好ましい。
陽極と陰極との間の積層構造の材料として金属酸化物を用いると、金属酸化物からなる層を有さない有機電界発光素子に比べて連続駆動寿命や保存安定性に優れたものとなる。
より好ましくは、陰極と発光層との間に第1の金属酸化物層を有し、陽極と発光層との間に第2の金属酸化物層を有することである。
なお、金属酸化物層の重要性は、第1の金属酸化物層の方が高く、第2の金属酸化物層は、最低非占有分子軌道の極端に深い有機材料、例えば、HATCNでも置き換える事ができる。
上記第1の金属酸化物層は、陰極の一部又は電子注入層として機能し、第2の金属酸化物層は、正孔注入層として機能する層である。
第1の金属酸化物層を陰極の一部と考えれば、第1の金属酸化物層を有する素子は、上述した第1の素子構造の素子であることが好ましく、第1の金属酸化物層を電子注入層と考えれば、第1の金属酸化物層を有する素子は、上述した第2の素子構造の素子であることが好ましい。
第1の金属酸化物層は、単体の金属酸化物膜の一層からなる層、もしくは、単体又は二種類以上の金属酸化物を積層及び/又は混合した層である半導体もしくは絶縁体積層薄膜の層である。金属酸化物を構成する金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、インジウム、ガリウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ケイ素からなる群から選ばれる。これらのうち、積層又は混合金属酸化物層を構成する金属元素の少なくとも一つが、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素、チタン、亜鉛からなる層であることが好ましく、その中でも単体の金属酸化物ならば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる金属酸化物を含むことが好ましい。
上記単体又は二種類以上の金属酸化物を積層及び/又は混合した層の例としては、酸化チタン/酸化亜鉛、酸化チタン/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化ケイ素、酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化カルシウム/酸化アルミニウムなどの金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したものや、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化インジウム/酸化ガリウム/酸化亜鉛などの三種の金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したものなどが挙げられる。これらの中には、特殊な組成として良好な特性を示す酸化物半導体であるIGZOやエレクトライドである12CaO7Alも含まれる。
なお、本発明においては、シート抵抗が100Ω/□より低い物は導電体、シート抵抗が100Ω/□より高い物は半導体または絶縁体として分類される。従って、透明電極として知られているITO(錫ドープ酸化インジウム)、ATO(アンチモンドープ酸化インジウム)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、FTO(フッ素ドープ酸化インジウム)等の薄膜は、導電性が高く半導体または絶縁体の範疇に含まれないことから本発明の第1の金属酸化物層を構成する一層に該当しない。
上記第2の金属酸化物層を形成する金属酸化物としては、特に制限されないが、酸化バナジウム(V)、酸化モリブテン(MoO)、酸化タングステン(WO)、酸化ルテニウム(RuO)等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、酸化バナジウム又は酸化モリブテンを主成分とするものが好ましい。第2の金属酸化物層が酸化バナジウム又は酸化モリブテンを主成分とするものにより構成されると、第2の金属酸化物層が陽極から正孔を注入して発光層又は正孔輸送層へ輸送するという正孔注入層としての機能により優れたものとなる。また、酸化バナジウム又は酸化モリブテンは、それ自体の正孔輸送性が高いため、陽極から発光層又は正孔輸送層への正孔の注入効率が低下するのを好適に防止することもできるという利点がある。より好ましくは、酸化バナジウム及び/又は酸化モリブテンから構成されるものである。
上記第1の金属酸化物層の平均厚さは、1nmから数μm程度まで許容できるが、低電圧で駆動できる有機電界発光素子とする点から、1〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、2〜100nmである。
上記第2の金属酸化物層の平均厚さは、特に限定されないが、1〜1000nmであることが好ましい。より好ましくは、5〜50nmである。
第1の金属酸化物層の平均厚さは、触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
第2の金属酸化物層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明の有機電界発光素子は、金属酸化物層と発光層との間に、上記式(1)で表されるフルオランテン化合物等の有機化合物を含む溶液を塗布して形成されるバッファ層を有することが好ましい。
有機電界発光素子の金属酸化物層は、後述するようにスプレー熱分解法、ゾルゲル法、スパッタ法等の方法で成膜され、表面は平滑ではなく凹凸を持つ。この金属酸化物層の上に、真空蒸着等の方法で発光層を成膜した場合、発光層の原料となる成分の種類によっては、金属酸化物層の表面の凹凸が結晶核となり、金属酸化物層に接する発光層を形成する材料の結晶化が促進される。このため、有機電界発光素子を完成させたとしても、大きなリーク電流が流れ、発光面が不均一化して、実用に耐える素子が得られない場合がある。
しかし、溶液を塗布してバッファ層を形成すると、表面の平滑な層を形成することができるため、金属酸化物層と発光層との間に塗布によりバッファ層を形成すると、発光層を形成する材料の結晶化が抑制され、これによって、金属酸化物層を有する有機電界発光素子が発光層等として結晶化が起こりやすい材料を用いた場合でも、リーク電流の抑制と、均一な面発光を得ることができることになる。
上記式(1)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物は、上述したとおり、電子注入層の材料として用いることで、有機電界発光素子を発光効率及び寿命に優れたものとすることができる材料であるとともに、塗布により成膜することが可能な化合物であることから、この化合物を含む本発明の有機電界発光素子用材料を塗布してバッファ層を形成することで、有機電界発光素子を発光効率及び寿命に優れたものとするだけでなく、更に、リーク電流が抑制され、均一な面発光の素子とすることができる。
このように、本発明の有機電界発光素子が、本発明の有機電界発光素子用材料の塗膜の層であるバッファ層を有することは、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記バッファ層は、平均厚さが5〜100nmであることが好ましい。平均厚さがこのような範囲であることで、発光層の結晶化を抑制する効果を充分に発揮することができる。バッファ層の平均厚さが5nmより薄いと、酸化物表面に存在する凹凸を十分に平滑化できず、リーク電流が大きくなってバッファ層を形成することの効果を充分に発揮することができないおそれがある。また、バッファ層の平均厚さが100nmより厚いと、駆動電圧が上昇し実用上好ましくない。また、バッファ層の材料として、本発明の有機電界発光素子用材料を用いた場合には、バッファ層は電子注入層としての機能も充分に発揮することができる。上記バッファ層の平均厚さは、より好ましくは、10〜60nmである。また、本発明の有機電界発光素子の連続駆動寿命の点も考えると、上記バッファ層の平均厚さは、10〜30nmであることが更に好ましい。
バッファ層の平均厚さは触針式段差計、分光エリプソメトリーにより測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、発光層を形成する材料としては、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよく、これらを混合して用いてもよい。
なお、本発明において低分子材料とは、高分子材料(重合体)ではない材料を意味し、分子量が低い有機化合物を必ずしも意味するものではない。
上記発光層を形成する高分子材料としては、例えば、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリ(ジ−フェニルアセチレン)(PDPA)、ポリ(アルキル,フェニルアセチレン)(PAPA)のようなポリアセチレン系化合物;ポリ(パラ−フェンビニレン)(PPV)、ポリ(2,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレンビニレン)(RO−PPV)、シアノ−置換−ポリ(パラ−フェンビニレン)(CN−PPV)、ポリ(2−ジメチルオクチルシリル−パラ−フェニレンビニレン)(DMOS−PPV)、ポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチルヘキソキシ)−パラ−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)のようなポリパラフェニレンビニレン系化合物;ポリ(3−アルキルチオフェン)(PAT)、ポリ(オキシプロピレン)トリオール(POPT)のようなポリチオフェン系化合物;ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(PDAF)、ポリ(ジオクチルフルオレン−アルト−ベンゾチアジアゾール)(F8BT)、α,ω−ビス[N,N’−ジ(メチルフェニル)アミノフェニル]−ポリ[9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジル](PF2/6am4)、ポリ(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニル−オルト−コ(アントラセン−9,10−ジイル))のようなポリフルオレン系化合物;ポリ(パラ−フェニレン)(PPP)、ポリ(1,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレン)(RO−PPP)のようなポリパラフェニレン系化合物;ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)のようなポリカルバゾール系化合物;ポリ(メチルフェニルシラン)(PMPS)、ポリ(ナフチルフェニルシラン)(PNPS)、ポリ(ビフェニリルフェニルシラン)(PBPS)のようなポリシラン系化合物;更には特開2011−184430号公報、特開2012−151148号公報に記載のホウ素化合物系高分子材料等が挙げられる。
上記発光層を形成する低分子材料としては、後述するホストとして機能する金属錯体、及び、リン光発光材料の他、8−ヒドロキシキノリン アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート) アルミニウム(III)(Almq)、8−ヒドロキシキノリン 亜鉛(Znq)、(1,10−フェナントロリン)−トリス−(4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−ブタン−1,3−ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィン プラチナム(II)のような各種金属錯体;ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物、ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセン、6−ニトロクリセンのようなクリセン系化合物、ペリレン、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3,4,9,10−ペリレン−ジ−カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物、コロネンのようなコロネン系化合物、アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物、ピレンのようなピレン系化合物、4−(ジ−シアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)のようなピラン系化合物、アクリジンのようなアクリジン系化合物、スチルベンのようなスチルベン系化合物、4,4’−ビス[9−ジカルバゾリル]−2,2’−ビフェニル(CBP)、4、4’−ビス(9−エチルー3−カルバゾビニレン)−1,1’−ビフェニル(BCzVBi)のようなカルバゾール系化合物、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物、ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物、ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物、2,2’−(パラ−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物、ビスチリル(1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物、ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物、クマリンのようなクマリン系化合物、ペリノンのようなペリノン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アルダジン系化合物、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物、キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物、2,2’,7,7’−テトラフェニル−9,9’−スピロビフルオレンのようなスピロ化合物、フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、さらには特開2009−155325号公報および特許第5660371号に記載のホウ素化合物材料等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記正孔輸送層の材料としては、正孔輸送層の材料として通常用いることができるいずれの化合物も用いることができ、各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができる。
p型の高分子材料(有機ポリマー)としては、例えば、ポリアリールアミン、フルオレン−アリールアミン共重合体、フルオレン−ビチオフェン共重合体、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂またはその誘導体等が挙げられる。
またこれらの化合物は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、ポリチオフェンを含有する混合物としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
上記p型の低分子材料としては、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、TPTEのようなアリールアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(パラ−トリル)−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(メタ−トリル)−メタ−フェニレンジアミン(PDA)のようなフェニレンジアミン系化合物、カルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾールのようなカルバゾール系化合物、スチルベン、4−ジ−パラ−トリルアミノスチルベンのようなスチルベン系化合物、OxZのようなオキサゾール系化合物、トリフェニルメタン、m−MTDATAのようなトリフェニルメタン系化合物、1−フェニル−3−(パラ−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン系化合物、ベンジン(シクロヘキサジエン)系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、イミダゾールのようなイミダゾール系化合物、1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アントラセン、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンのようなアントラセン系化合物、フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,7−ビス(2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニルカルバモイル)−1−ナフチルアゾ)フルオレノンのようなフルオレノン系化合物、ポリアニリンのようなアニリン系化合物、シラン系化合物、1,4−ジチオケト−3,6−ジフェニル−ピロロ−(3,4−c)ピロロピロールのようなピロール系化合物、フルオレンのようなフルオレン系化合物、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリンのようなポルフィリン系化合物、キナクリドンのようなキナクリドン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、銅ナフタロシアニン、バナジルナフタロシアニン、モノクロロガリウムナフタロシアニンのような金属または無金属のナフタロシアニン系化合物、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジンのようなベンジジン系化合物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、α−NPD、TPTEのようなアリールアミン系化合物が好ましい。
本発明の有機電界発光素子が独立した層として正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150nmであることが好ましい。より好ましくは、40〜100nmである。
正孔輸送層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
上記電子輸送層の材料としては、トリス−1,3,5−(3’−(ピリジン−3’’−イル)フェニル)ベンゼン(TmPyPhB)のようなピリジン誘導体、(2−(3−(9−カルバゾリル)フェニル)キノリン(mCQ))のようなキノリン誘導体、2−フェニル−4,6−ビス(3,5−ジピリジルフェニル)ピリミジン(BPyPPM)のようなピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、バソフェナントロリン(BPhen)のようなフェナントロリン誘導体、2,4−ビス(4−ビフェニル)−6−(4’−(2−ピリジニル)−4−ビフェニル)−[1,3,5]トリアジン(MPT)のようなトリアジン誘導体、3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)のようなトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾール)(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、2,2’,2’’−(1,3,5−ベントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)(TPBI)のようなイミダゾール誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(Zn(BTZ))、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)などに代表される各種金属錯体、2,5−ビス(6’−(2’,2’’−ビピリジル))−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール(PyPySPyPy)等のシロール誘導体に代表される有機シラン誘導体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、Alqのような金属錯体、TmPyPhBのようなピリジン誘導体が好ましい。
本発明の有機電界発光素子が電子輸送層を有する場合、電子輸送層の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150nmであることが好ましい。より好ましくは、40〜100nmである。
電子輸送層の平均厚さは、低分子化合物の場合は水晶振動子膜厚計により、高分子化合物の場合は接触式段差計により測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、金属酸化物層、陰極、陽極、発光層、正孔輸送層、電子輸送層を形成する方法は特に制限されず、気相成膜法であるプラズマCVD、熱CVD、レーザーCVD等の化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、溶射法、そして液相成膜法である電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、ゾル・ゲル法、MOD法、スプレー熱分解法、微粒子分散液を用いたドクターブレード法、スピンコート法、インクジェット法、スクリーンプリンティング法等の印刷技術等を用いることができ、材料に応じた適切な方法を選択して用いることができる。
これらの方法は各層の材料の特性に応じて選択するのが好ましく、層ごとに作成方法が異なっていても良い。第2の金属酸化物層は、これらの中でも、気相製膜法を用いて形成するのがより好ましい。気相製膜法によれば、有機化合物層の表面を壊すことなく清浄にかつ陽極と接触よく形成することができ、その結果、上述したような第2の金属酸化物層を有することによる効果がより顕著なものとなる。
本発明の有機電界発光素子において、上述したバッファ層は、有機化合物を含む溶液を塗布することで形成される層であることが好ましい。塗布により所定の厚みのバッファ層を形成することでバッファ層上に成膜する層を形成する材料の結晶化を効果的に抑制することが可能となる。
上記有機化合物を含む溶液を塗布する方法は特に制限されず、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、バーコート法、スリットコート法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布方法を用いることができる。このうち、膜厚をより制御しやすいという点でスピンコート法やスリットコート法が好ましい。
バッファ層を塗布成膜することで、酸化物層表面に存在する凹凸が平滑化されるため、次にバッファ層上に成膜する層を形成する材料の結晶化が抑制される。
上記有機化合物を含む溶液を調製するために使用する溶媒としては、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
上記有機化合物を含む溶液は、溶媒中の有機化合物の濃度が0.05〜10質量%であることが好ましい。このような濃度であると、塗布した時の塗りムラや凹凸の発生を抑えることができる。溶媒中の有機化合物の濃度はより好ましくは、0.1〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜3質量%である。
本発明の有機電界発光素子は、有機化合物層の材料を適宜選択することによって発光色を変化させることができるし、カラーフィルター等を併用して所望の発光色を得ることもできる。このため、表示装置や照明装置の材料として好適に用いることができるものである。
このような、本発明の有機電界発光素子を用いて形成される表示装置もまた、本発明の1つであり、本発明の有機電界発光素子を用いて形成される照明装置もまた、本発明の1つである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
実施例1
(工程1)7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オンの合成
300mL三口フラスコに1,3−ビス(3−ブロモフェニル)プロパン−2−オン(7.2g,19.6mmol)、アセナフテンキノン(3.56g,19.6mmol)、エタノール(196mL)を入れ、加熱攪拌しながら水酸化カリウムのエタノール溶液(1.1gを20mLに溶解させたもの)を滴下する。滴下終了後、還流させながら2時間加熱攪拌した。0℃に冷却し、析出固体をろ取して7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オンを8.75(17.0mmol)得た(収率87%)。
本化合物は溶剤に不溶であったため同定は行わず、次の工程に進んだ。
工程1の反応は、下記反応式(4)のように表される。
Figure 0006877222
(工程2)7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテンの合成
7,9−ビス(3−ブロモフェニル)−8H−シクロペンタ[a]アセナフチレン−8−オン(2.2g,4.3mmol)とジフェニルアセチレン(1.68g,5.1mmol)をジフェニルエーテル(21mL)に懸濁させ、マイクロを照射しながら8時間反応させた。室温まで放冷後、ヘキサンを加えて析出固体をろ取し、7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテンを2.2g(3.31mmol)得た(収率77%)。
得られた化合物のNMRチャートは図1に示した。
工程2の反応は、下記反応式(5)のように表される。
Figure 0006877222
(工程3)7,10−ビス[3−(3−ピリジル)フェニル]−8,9−ジフェニルフルオランテン(フルオランテンA)の合成
100mL二口フラスコに7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテン(1.20g,1.80mmol)、3−ピリジンボロン酸(738mg,6.9mmol)、Pd(PPh3)4(116mg,0.10mmol)を入れ、トルエン(30mL)とエタノール(7.2mL)に溶解させた。これに2.0M炭酸ナトリウム水溶液(7.2mL,14.4mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷後、水を加え酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、フルオランテンAを773mg(1.17mmol)得た。(収率65%)
得られた化合物のNMRチャートは図2に示した。
工程3の反応は、下記反応式(6)のように表される。
Figure 0006877222
実施例2:7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテン(フルオランテンB)の合成
100mL二口フラスコに7,10−ビス(3−ブロモフェニル)−8,9−ジフェニルフルオランテン(1.0g,1.51mmol)、フェニルボロン酸(551mg,5.52mmol)、Pd(PPh3)4(87mg,0.075mmol)を入れ、トルエン(15mL)とエタノール(5.4mL)に溶解させた。これに2.0M炭酸ナトリウム水溶液(5.4mL,10.8mmol)を加え、還流させながら終夜加熱攪拌した。室温まで放冷後、水を加えクロロホルムで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過してろ液を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、フルオランテンBを696mg(1.06mmol)得た。(収率70%)
得られた化合物のNMRチャートは図3に示した。
実施例2の反応は、下記反応式(7)のように表される。
Figure 0006877222
実施例3:フルオランテン化合物の物性評価
実施例1および2で合成したフルオランテンAおよびフルオランテンBのHOMO、LUMOの値を、サイクリックボルタンメトリー測定、および光学バンドギャップ測定から算出した。サイクリックボルタンメトリーはビー・エー・エス社製電気化学アナライザーで、光学バンドギャップは島津製作所製UV−1800により測定した。測定した値は表1に示した。フルオランテンA、およびBはLUMOが深く、広いバンドギャップを有していることが明らかとなった。
Figure 0006877222
実施例4:有機電界発光素子の製造と評価
以下に示す方法により、図4に示す有機電界発光素子1を製造した。
[工程1]
基板2として、ITOからなる厚み150nmのパターニングされた電極(陰極3)が形成されている平均厚さ0.7mmの市販されている透明ガラス基板を用意した。そして、陰極3を有する基板2を、アセトン中、イソプロパノール中で超音波洗浄し、その後、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[工程2]
このITO電極(陰極3)上に、亜鉛金属をターゲットとし、反応ガスとして酸素をキャリアガスとしてアルゴンを用いたスパッタ法により、平均厚さ10nmの酸化亜鉛(ZnO)層を形成した。その後、イソプロパノール、アセトンで洗浄を行った。さらに、本基板をスピンコーターにセットし、1重量%酢酸マグネシウム溶液(水/エタノール=1/3)を毎分1600回転で60秒スピンコートし、大気下でホットプレートにより400℃1時間アニールを行った。続いて本基板を水で洗浄した後、大気下でホットプレートにより250℃30分間乾燥させ、酸化物層4を形成した。
[工程3]
次に、以下に示す方法により、酸化物層上に、有機化合物を含む電子注入層5を形成した。まず、実施例1で合成したフルオランテンAをシクロペンタノンに溶解し、1重量%のシクロペンタノン溶液を作製した。次に、[工程2]で作製した陰極3および酸化物層4の形成されている基板2をスピンコーターに設置した。そして、フルオランテンAの1重量%シクロペンタノン溶液を酸化物層4上に滴下しながら、基板2を毎分3000回転で90秒間回転させて電子注入層5を形成した。電子注入層5の膜厚が10nm程度となるようにシクロペンタノン溶液濃度、スピンコート条件を設定した。
[工程4]
次に、電子注入層5までの各層が形成された基板2を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。また、下記式(8)で示されるビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(Zn(BTZ))と、下記式(9)で示されるトリス[1−フェニルイソキノリン]イリジウム(III)(Ir(piq))と、下記式(10)で示されるN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)と、下記式(11)で示されるN4,N4’−ビス(ジベンゾ[b,d]チオフェン−4−イル)−N4,N4’−ジフェニルビフェニルー4,4’−ジアミン(DBTPB)と、Alとを、それぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10−5Paの圧力となるまで減圧して、Zn(BTZ)をホスト、Ir(piq)をドーパントとして20nm共蒸着し、発光層6を成膜した。この時、ドープ濃度は、Ir(piq)が発光層6全体に対して6重量%となるようにした。次に、発光層6まで形成した基板2上に、DBTPBとα−NPDをそれぞれ10nmと30nmをそれぞれ蒸着することにより、正孔輸送層7を成膜した。さらに、三酸化モリブデンMoOを真空一貫で蒸着することにより成膜し、膜厚が10nmの正孔注入層8を形成した。
[工程5]
次に、正孔注入層8まで形成した基板2上に、アルミニウム(陽極9)を膜厚が100nmとなるように蒸着して、本発明の実施例である「素子1」を得た。
実施例5
上記[工程3]において、実施例1で合成したフルオランテンAの1重量%のシクロペンタノン溶液を用いる代わりに、実施例2で合成したフルオランテンBの1重量%のシクロペンタノン溶液を用いたこと以外は実施例4と同様にして、本発明の実施例である「素子2」を得た。
Figure 0006877222
比較例1
市販されている電子注入層材料である下記式(12)で示されるバソクプロイン(BCP)を実施例4の工程3のフルオランテンAの代わりに用いて「素子3」を得た。ここでBCP層の膜厚を10nm程度とするため、シクロペンタノン溶液は0.1重量%、スピンコートは毎分1000回転で120秒間とした。
Figure 0006877222
有機電界発光素子の発光特性および寿命測定
ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行った。トプコン社製の「BM−7」により、発光輝度を測定した。また、目視により発光面の均一性を確認した。また、寿命はフォドダイオードを用い、初期輝度を1000cd/m2とする定電流下での駆動による輝度変化、ここでは初期輝度の80%になるまでの輝度推移を測定した。
実施例4、5、および比較例1で製造した素子1、2、3のリーク電流値、発光効率、素子寿命の結果を表2に示した。それぞれの結果はBCPの値を1としたときの相対値で示した。また、リーク電流値は非発光時に流れる電流として、素子に2Vを印加した時の電流値とした。
Figure 0006877222
フルオランテンA、およびBを用いた素子は、優れたリーク抑制能、発光効率を有し、素子寿命も長い素子であることが確認された。
1:有機電界発光素子(逆構造有機電界発光素子)
2:基板
3:陰極
4:無機の酸化物層
5:電子注入層
6:発光層
7:正孔輸送層
8:正孔注入層
9:陽極

Claims (6)

  1. 陽極と、基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子に用いられる材料であって、
    該材料は、下記式(1);
    Figure 0006877222
    (式中、R〜R10は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、芳香族炭化水素環基、若しくは、芳香族複素環基のいずれかを表し、R 〜R 10 のうち2つ以上が、置換基として芳香族炭化水素環基、又は、芳香族複素環基を有する芳香族炭化水素環である。)で表されるフルオランテン由来の骨格を有する化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子用材料。
  2. 請求項1に記載の有機電界発光素子用材料を用いて構成されることを特徴とする、陽極と基板上に形成された陰極との間に複数の層が積層された構造を有する有機電界発光素子。
  3. 前記有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に金属酸化物層を有することを特徴とする請求項に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記有機電界発光素子は、前記有機電界発光素子用材料の塗膜の層であるバッファ層を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の有機電界発光素子。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子を含む表示装置。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子を含む照明装置。
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