JP6875424B2 - 切削インサート、ドリル及びそれを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、ドリル及びそれを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

本態様は、切削加工に用いられる切削インサート、ドリル及び切削加工物の製造方法に関する。
従来、切削工具として穿孔加工に用いられるドリルが知られている(例えば、国際公開第2014/046260号(特許文献1)参照)。特許文献1に記載の工具は、軸線を有する基体(ホルダ)と、基体に取り付けられた2つのインサート(内刃用インサート及び外刃用インサート)とを有している。
特許文献1に記載の工具における内刃用インサート及び外刃用インサートにおいては、工具の軸線からの距離が互いに異なる。そのため、内刃用インサートで生じる切屑の形状は、外刃用インサートで生じる切屑の形状と異なる。また、外刃用インサート及び内刃用インサートの各切刃においても、内周側で生じる切屑の形状は、外周側で生じる切屑の形状とは異なる。それゆえ、形状に合った切屑排出が要求される。
例えば、外刃用インサートによって生じた切屑は、適度な長さで分断されずに過度に延びてしまうと、切屑の詰まりが生じる場合がある。特に、軟鋼等を加工した際に生じる切屑は軟らかく、切屑の詰まりが生じ易い。
本態様は、軟鋼等の軟らかい切屑が生じる被削材を加工した場合であっても、良好な切屑排出性を発揮する切削インサートを提供する。
本開示の切削インサートは、第1辺と、前記第1辺にそれぞれ隣接する第1角及び第2角と、前記第1辺に沿って位置するブレーカ部と、を有する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面及び前記第2面の間であって、前記第1辺に沿って位置する第3面と、を備える。前記ブレーカ部は、前記第1辺から順に位置する、第1部分、第2部分及び第3部分を有する。前記第1部分は、前記第1辺から遠ざかるにつれて前記第2面に近づくように傾斜した傾斜面であり、前記第3部分は、前記第2部分から遠ざかるにつれて前記第2面から遠ざかるように傾斜した傾斜面である。
前記第2部分の全体は、前記第1辺よりも前記第2面の近くに位置しており、前記第3部分の少なくとも一部は、前記第1辺よりも前記第2面から離れて位置している。前記第1面を正面視したとき、前記第1辺との直交線における前記第1辺から前記第3部分の頂部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも大きい。
実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおける第1面を正面視した正面図である。 図1に示す切削インサートにおける第3面を正面視した正面図である。 図3の一部を拡大した図である。 図4に示す切削インサートにおけるA−Aの断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるB−Bの断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるC−Cの断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるD−Dの断面図である。 実施形態に係るドリルを示す斜視図である。 図9に示すドリルをB1方向から見た側面図である。 図9に示すドリルをB2方向から見た側面図である。 実施形態に係る切削加工物の製造方法における一工程を示す図である。 実施形態に係る切削加工物の製造方法における一工程を示す図である。 実施形態に係る切削加工物の製造方法における一工程を示す図である。
以下、本開示の実施形態に係る切削インサート1(以下、インサート1ともいう)及びこれを備えたドリル101について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態を説明する上で必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本開示のインサート及びドリルは、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率などを忠実に表したものではない。これらの点は、後述する切削加工物の製造方法においても同様である。
<切削インサート>
まず、実施形態のインサート1について図面を用いて説明する。一例のインサート1は、刃先交換式のドリルにおける外刃用インサートとして好適に用いられる。インサート1は、例えば、図1に示すように、第1面3、第2面5、第3面7、切刃9及び貫通孔11を備えていてもよい。
なお、以下の説明においては、視覚的な理解を容易にするため、図1に合わせて第1面3を上面3、第2面5を下面5、第3面7を側面7と置き換える。ただし、ドリルに装着された状態、又は、切削加工を行っている状態では、上面3は必ずしも上方に位置しているとは限られない。また、ドリルに装着された状態、又は、切削加工を行っている状態では、下面5は必ずしも下方に位置しているとは限られない。
インサート1の材質としては、例えば、超硬合金及びサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、WC−Co、WC−TiC−Co及びWC−TiC−TaC−Coなどが挙げられる。WC−Coは、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成される。WC−TiC−Coは、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したものである。WC−TiC−TaC−Coは、WC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したものである。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)及び窒化チタン(TiN)などのチタン化合物を主成分としたものが挙げられる。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法、及び物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、例えば、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)及びアルミナ(Al)などが挙げられる。
上面3の少なくとも一部は、すくい面として機能してもよい。図に示す一例の上面3は、多角形状であって、角3a及び辺3bを有している。より具体的には、上面3は、略四角形状である。従って、図に示す一例の上面3は、4つの角3a及び4つの辺3bを有している。4つの角3aのうち、互いに隣りに位置する2つの角を、第1角3a1及び第2角3a2とした場合に、第1角3a1及び第2角3a2の間に、第1辺3b1が位置している。言い換えれば、図に示す一例の上面3は、第1辺3b1と、第1辺3b1にそれぞれ隣接する第1角3a1及び第2角3a2とを有している。
なお、多角形状とは、厳密に多角形の形状であることを意味するものではない。例えば、上面3における4つの角3aは、それぞれ厳密な角となっておらず、上面視において丸みを帯びた形状となっていてもよい。また、4つの辺3bは、それぞれ厳密な直線状とはなっていない。なお、上面視とは、インサート1を上面3に向かって見た状態であり、第1面3の正面視と言い換えてもよい。
下面5は、上面3とは反対側に位置する面であり、インサート1をホルダに取り付ける際に着座面として機能してもよい。下面5は、上面3と同様に多角形状であってもよく、また、上面3より一回り小さい平坦な面であってもよい。図2に示す正面図においては、下面5の外周縁は、上面3によって見えなくなっている。
なお、上面3及び下面5の形状としては、上記の形態に限定されるものではない。図に示す一例のインサート1においては上面3及び下面5の形状が略四角形であるが、例えば、上面視した場合の上面3及び下面5の形状がそれぞれ三角形、五角形、六角形又は八角形などであってもよい。また、図に示す一例における上面3は概ね正方形であるが、四角形の形状としてはこのような形状に限られず、例えば、菱形又は長方形などであってもよい。
インサート1は、貫通孔11を有していてもよい。図に示す一例における貫通孔11は、上面3及び下面5において開口している。貫通孔11は、インサート1をドリルのホルダに固定する際に用いることが可能である。例えば、貫通孔11にネジを挿入することによって、インサート1をドリルのホルダに固定することが可能である。
図に示す一例における下面5は、平坦な面であり、また、貫通孔11の中心軸X1の延びる方向、言い換えれば、貫通孔11の貫通方向は、下面5に対して直交している。なお、図に示す一例においては、貫通孔11の中心軸X1が、インサート1の中心軸と一致している。従って、貫通孔11の中心軸X1をインサート1の中心軸と置き換えてもよい。ここで、インサート1の中心軸とは、上面3及び下面5の間を貫通する軸であり、上面視においてインサート1を回転させたときに回転軸となる軸である。
上面3は、中心軸X1を中心に回転対称であってもよい。図2に示す一例における上面3は、中心軸X1を中心に90°の回転対称となるように位置する4つの角3a及び4つの辺3bを有している。また、特に図示はしないが、下面5は、下面視において、中心軸X1を中心に90°の回転対称となっている。なお、下面視とは、インサート1を下面5に向かって見た状態である。
側面7は、上面3と下面5との間であって、第1辺3b1に沿って位置している。側面7は、上面3及び下面5に接続されていてもよい。また、側面7の少なくとも一部は、逃げ面として機能してもよい。下面5が上面3よりも一回り小さい形状であるときには、図3に示すように、側面7は上面3の側から下面5の側に向かうにつれて中心軸X1に近付くように傾斜していてもよい。
上面視における上面3の最大幅は、例えば、3〜25mmであってもよく、下面5から上面3までの高さは、例えば、1〜10mmであってもよい。ここで、下面5から上面3までの高さとは、側面視において、上面3の上端(最も高い部分)と下面5の下端(最も低い部分)との間における中心軸X1に平行な方向での長さのことである。なお、側面視とは、側面7に向かって、貫通孔11の中心軸X1に直交する方向からインサート1を見ることを意味している。
なお、上面3、下面5及び側面7の構成としては、上記の構成に限定されない。例えば、下面5が上面3と同じ形状であって、平面透視した場合に、下面5の外周縁が上面3の外周縁と重なり合っていてもよい。この場合には、側面7は、下面5に対して直交していてもよい。
切刃9は、上面3及び側面7が交わる稜線の少なくとも一部に位置していてもよい。図に示す一例においては、切刃9は、第1辺3b1の少なくとも一部に位置している。切刃9は、切削加工において被削材を切削するために用いることが可能である。
切刃9は、図2及び図3に示すように、4つの辺3bのそれぞれに位置していてもよい。切刃9は、第1辺3b1の全体に位置していてもよい。また、切刃9は、辺3bだけでなく角3aに位置していてもよい。
第1辺3b1に位置する切刃9を外刃用インサートの切刃として用いて切削加工を行う場合には、切刃9のうち第1角3a1の側が第2角3a2の側よりもドリルの回転軸に近くなるように、インサート1がホルダに装着されてもよい。以下、第1辺3b1に位置する切刃9及び上面3における第1辺3b1に沿った領域について、説明する。
上面3は、図4乃至図8に示すように、第1辺3b1に沿って位置するブレーカ部13を有していてもよい。ブレーカ部13は、切削加工を行う際に切屑をカールさせる機能を有していてもよい。ブレーカ部13は、第1辺3b1から順に位置する、第1部分13A、第2部分13B、及び第3部分13Cを有していてもよい。図に示す一例においては、ブレーカ部13のうち第1部分13Aが、第1辺3b1に対して最も近くに位置しており、ブレーカ部13のうち第3部分13Cが、第1辺3b1に対して最も離れて位置している。そして、第2部分13Bは、第1部分13A及び第3部分13Cの間に位置している。
図5乃至図8に示すように、第1部分13Aは、第1辺3b1から遠ざかるにつれて下面5に近づくように傾斜した傾斜面である。第3部分13Cは、第2部分13Bから遠ざかるにつれて下面5から遠ざかるように傾斜した傾斜面である。すなわち、第1部分13Aは、上面3の内方に向かうにつれて下方に向かって傾斜する下り傾斜面であり、第3部分13Cは、上面3の内方に向かうにつれて上方に向かって傾斜する上り傾斜面である。ここで「内方」とは、貫通孔11の側(中心軸X1の側)のことである。なお、「上方」とは、中心軸X1に沿う方向において、下面5の側から上面3の側へ向かう方向のことであり、「下方」とは、中心軸X1に沿う方向において、上面3の側から下面5の側へ向かう方向のことである。
図3に示す一例における第2部分13Bの全体は、第1辺3b1よりも下面5の近くに位置している。また、図3に示す一例における第3部分13Cの少なくとも一部は、第1辺3b1よりも下面5から離れて位置している。各構成要素における中心軸X1に沿った方向での下面5からの最大距離を、各構成要素の高さとした場合に、図3に示す一例においては、第3部分13Cの高さH13が、第1辺3b1の高さH3bよりも大きい。なお、下面5が平坦な面形状でない場合などにおいては、貫通孔11の中心軸X1に直交する仮想面(基準面S)からの距離を上記の高さとして評価してもよい。
図2及び図4に示すように、インサート1を上面視したとき、第1辺3b1との直交線における第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離において、第2角3a2の側における距離の最大値L2(以下、単に距離L2とも言う。)は、第1角3a1の側における距離の最大値L1(以下、単に距離L1とも言う。)よりも大きくてもよい。すなわち、第1辺3b1から第3部分13Cまでの距離は、第1角3a1の側よりも第2角3a2の側において大きくなっていてもよい。
ここで、距離L1及び距離L2は、図2及び図4に示すように、上面視において、第1辺3b1に直交する方向における第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離とすることができる。なお、上述したように、第3部分13Cは、第1辺3b1から離れるにつれて上方に向かって傾斜する傾斜面であることから、第3部分13Cの頂部16は、第3部分13Cの内周縁部と言い換えることができる。
また、「距離L2が距離L1よりも大きい」とは、第1辺3b1に直交する方向における第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離を第1辺3b1に沿って評価したときに、最も第2角3a2の側に位置する第3部分13C2における距離が、最も第1角3a1の側に位置する第3部分13C1における距離よりも大きいことを意味している。
第1辺3b1に直交する方向における第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離を、第1辺3b1に沿って第1角3a1の側から第2角3a2の側に向かって評価したときに、第3部分13Cにおいて上記の距離が一定となる領域が存在していても構わない。
このように本開示においては、距離L1及び距離L2が上述した関係を満たすとともに、少なくとも一部が第1辺3b1よりも上方に位置する第3部分13Cを有したブレーカ部13が第1辺3b1に沿って位置している。これにより、上方に延び易い切屑が、第1辺3b1よりも上方に位置する第3部分13Cに接触し易いため、進行方向の前方で第3部分13Cに接触した切屑は、ブレーカ部13の第2部分13Bに押し付けられて折り曲げられることになる。
加えて、ドリルの内周側に位置する第1角3a1の側における距離L1よりもドリルの外周側に位置する第2角3a2の側における距離L2が大きくなっている。これにより、内周側においては、上記した切屑をブレーカ部13の第2部分13Bへ押し付ける作用が相対的に大きくなる。また、外周側においては、切屑の進行方向における空間を相対的に広く確保することができる。
内周側においては、上記の押し付け作用により切屑に折れ目が出来て切屑に局所的に切屑の厚みが大きい部分が生成され易い。そのため、この部分に亀裂が入り易くなり、切屑が分断され易くなる。また、外周側においては、相対的に生成速度が速い切屑がブレーカ部13内で詰まりにくい。そのため、上方に延び易い軟らかい切屑が生成した場合においても、ブレーカ部13によって切屑がコントロールされ易く、切屑の排出性が向上する。
特に、マシニングセンターを用いた切削加工においては、生成された切屑が遠心力によってドリルの外周側に引っ張られ易い。距離L1及び距離L2が、距離L1<距離L2の関係を満たしている場合には、遠心力によって引っ張られ易い外周側の切屑を、より安定して第3部分13Cに接触させ易い。それゆえ、マシニングセンターを用いた切削加工においても、ブレーカ部13によって安定して切屑をカールさせることができ、切屑をスムーズに排出できる。
なお、距離L2は、例えば、距離L1の130%以上であってもよい。このような場合、切削速度が異なることにより生成速度が異なるドリルの内周側(第1角3a1の側)及び外周側(第2角3a2の側)で生じる切屑が、外周側において、ブレーカ部13に勢いよく接触して詰まるおそれが小さい。
また、距離L2は、例えば、距離L1の150%以下であってもよい。このような場合、遠心力によって切屑が外方に引っ張られ易いマシニングセンターを用いた切削加工においても、切屑が詰まりにくい。距離L1は、例えば、0.5〜2mmであってもよく、距離L2は、例えば、0.8〜3mmであってもよい。
ブレーカ部13は、図4に示すように、第1辺3b1から第3部分13Cにおける頂部16までの距離が段階的に変化していてもよい。すなわち、第1辺3b1に沿ってブレーカ部13を見たとき、第3部分13Cにおいて、第1角3a1の側に距離L1を有する一定領域X2が位置しており、第2角3a2の側に距離L2を有する一定領域X3が位置していてもよい。
このように第1辺3b1から第3部分13Cにおける頂部16までの距離が段階的に変化しているときには、インサート1の寸法が小さい場合であっても、第1辺3b1に沿った方向において、距離L1及び距離L2を有した領域を広く確保し易い。それゆえ、インサート1の寸法に限らず、上記ブレーカ部13によるカール作用を好適に発揮することができ、安定して切屑を排出することができる。
このように第3部分13Cが一定領域X2及び一定領域X3を有する場合には、第1辺3b1の長さを長さdとしたとき、相対的に短い距離L1を有する一定領域X2の第1辺3b1に沿う方向における寸法は、例えば、0.2d〜0.4dとすることができる。このような場合には、第3部分13Cのうち第1辺3b1の近くに位置する領域が過度に多いことによって、ブレーカ作用が大きくなり、切屑が焼けてしまうおそれが小さい。ここで、図3に示すように、第1辺3b1の長さdは、辺3bの長さの0.6〜0.85倍とすることができ、例えば、5〜30mmとすることができる。図4に示す、一定領域X2における上記の寸法は、例えば、1〜12mmとすることができ、一定領域X3における上記の寸法は、例えば、1〜6mmとすることができる。
なお、ブレーカ部13における切刃9から第3部分13Cにおける頂部16までの距離は、段階的に変化する構成に限らない。すなわち、例えば、ブレーカ部13における切刃9から第3部分13Cにおける頂部16までの距離が第1角3a1から第2角3a2に向かうにつれて漸次増加する構成であっても構わない。
図5乃至図8に示すように、第1部分13Aの傾斜角度θ1は、第1辺3b1に沿って一定であってもよい。このような構成によれば、ドリルの内周側から外周側に渡って、切刃9の食い付き時の切削抵抗をバランスよく保つことができる。それゆえ、切刃9の食い付き時の切削抵抗のアンバランスによって、ブレーカ部13による切屑のカール作用が低下するおそれが小さい。その結果、ブレーカ部13による切屑のカール作用を効果的に発揮することができる。
ここで、第1部分13Aの傾斜角度θ1は、いわゆる、第1部分13Aのすくい角である。従って、第1部分13Aの傾斜角度θ1は、例えば、第1辺3b1に直交する断面において、中心軸X1に直交する任意の基準面に対する第1部分13Aの傾斜角度とすることができる。図5乃至図8に示すように、第1辺3b1に直交する任意の断面における第1部分13Aの傾斜角度θ1は一定であってもよい。なお、「一定である」とは、実質的に一定であればよく、例えば、±1°の誤差を含むものであっても構わない。第1部分13Aの傾斜角度θ1は、例えば、15〜20°とすることができる。
なお、第1部分13Aが曲面形状である場合には、第1辺3b1に直交する断面において、第1部分13Aの外周縁部における第1部分13Aの傾斜角度を、第1部分13Aの傾斜角度θ1とすればよい。
また、第2角3a2の側における第3部分13Cの傾斜角度θ32は、図5及び図8に示すように、第1角3a1の側における第3部分13Cの傾斜角度θ31より小さくてもよい。このような構成により、生成速度が相対的に速い外周側における切屑と第3部分13Cとが接触した時の衝撃が過度に大きくなることを低減できる。その結果、ブレーカ部13によって良好に切屑をカールさせる効果が高まる。
ここで、第3部分13Cの傾斜角度θ31及びθ32は、第1部分13Aの傾斜角度θ1と同様に算出することができる。すなわち、第3部分13Cの傾斜角度θ31及び傾斜角度θ32は、例えば、第1辺3b1に直交する断面において、中心軸X1に直交する任意の基準面に対する第3部分13Cの傾斜角度とすることができる。
すなわち、図5に示すように、第1角3a1の側に位置する第3部分13Cを通り第1辺3b1に直交する断面における、第3部分13Cの基準面Sに対する傾斜角度を、傾斜角度θ31とすることができる。第3部分13Cの傾斜角度θ32も、同様に定義することができる。なお、第3部分13Cにおいて、傾斜角度θ31は、例えば、25〜30°であり、傾斜角度θ32は、例えば、23〜28°であってもよい。
また、「傾斜角度θ32が傾斜角度θ31よりも小さい」とは、第3部分13Cの傾斜角度を第1辺3b1に沿って評価したときに、最も第2角3a2の側に位置する第3部分13C2における傾斜角度が、最も第1角3a1の側に位置する第3部分13C1における傾斜角度よりも小さいことを意味している。従って、第3部分13Cの傾斜角度を、第1辺3b1に沿って第1角3a1の側から第2角3a2の側に向かって評価したときに、第3部分13Cにおいて前述の傾斜角度が一定となる領域が存在していても構わない。
また、図3に示すように、第2角3a2の側における下面5から第3部分13Cまでの距離の最大値L4(以下、単に距離L4とも言う。)は、第1角3a1の側における下面5から第3部分13Cまでの距離の最大値L3(以下、単に距離L3とも言う。)より大きくてもよい。すなわち、第3部分13Cの高さは、第1角3a1の側においてより第2角3a2の側において大きくなっていてもよい。
距離L3及び距離L4がこのような関係を有している場合には、切屑の生成速度が相対的に速いことにより、切屑がよりインサート1の上方へ乗り上げて流れ易いドリルの外周側に位置する第2角3a2の側において、切屑がブレーカ部13の第3部分13Cと接触し易くなる。その結果、外周側において切屑をより安定してコントロールすることができるため、切屑の排出性が向上する。
ここで、距離L3及び距離L4は、図3に示すように、側面視において、中心軸X1に沿う方向における下面5から第3部分13Cの頂部16までの距離とすることができる。また、「距離L4が距離L3よりも大きい」とは、「距離L2が距離L1よりも大きい」と同様に評価することができる。すなわち、「距離L4が距離L3よりも大きい」とは、中心軸X1に沿う方向における下面5から第3部分13Cの頂部16までの距離を第1辺3b1に沿って評価したときに、最も第2角3a2の側に位置する第3部分13C2における距離が、最も第1角3a1の側に位置する第3部分13C1における距離よりも大きいことを意味している。従って、中心軸X1に沿う方向における下面5から第3部分13Cの頂部16までの距離を、第1辺3b1に沿って第1角3a1の側から第2角3a2の側に向かって評価したときに、第3部分13Cにおいて前述の距離が一定となる領域が存在していても構わない。
なお、距離L3及び距離L4の大小関係の評価は、図5及び図8に示すように、下面5から第3部分13Cの頂部16までの距離として、中心軸X1に直交する基準面Sを基準にした第3部分13Cの頂部16までの距離を代用して用いて行っても構わない。すなわち、第1角3a1の側及び第2角3a2の側において、基準面Sから第3部分13Cの頂部16までの距離の大小を評価してもよい。
下面5から第3部分13Cの頂部16までの距離としては、距離L3は、例えば、0.95〜10.4mmであってもよく、距離L4は、例えば、1〜10.5mmであってもよい。
また、ブレーカ部13は、第1角3a1の側に位置する第1頂面13D及び第2角3a2の側に位置する第2頂面13Eを有していてもよい。図に示す一例の第1頂面13Dは、第1角3a1の側において第3部分13Cよりも上面3の内側に位置している。図に示す一例の第2頂面13Eは、第2角3a2の側において第3部分13Cよりも上面3の内側に位置している。
第1角3a1の側における第3部分13Cの頂部16は、第3部分13C及び第1頂面13Dの境界に位置していてもよい。また、第2角3a2の側における第3部分13Cの頂部16は、第3部分13C及び第2頂面13Eの境界に位置していてもよい。
第1頂面13Dは、第1角3a1の側から第2角3a2の側に向かうにつれて下面5に近づくように傾斜していてもよい。第1頂面13Dが上記の構成である場合には、切屑は、仮に第3部分13Cを超えた場合に第1角3a1よりも第2角3a2に向かって進行し易い。第2角3a2が第1角3a1よりもドリルの回転軸から離れている場合においては、切屑がドリルの外周側に向かって進行し易いため、切屑の排出性に優れる。
また、第2頂面13Eは、第1辺3b1から遠ざかるにつれて下面5に近づくように傾斜していてもよい。第2頂面13Eが上記の構成である場合には、切屑は、仮に第3部分13Cを超えた場合に第2頂面13Eに接触しにくい。第2角3a2が第1角3a1よりもドリルの回転軸から離れている場合においては、切屑がドリルの外周側に向かって進行し易いため、切屑の排出性に優れる。
さらに、ブレーカ部13は、下面5の側に位置する底部15を有していてもよい。このとき、底部15は、ブレーカ部13のうち、第1辺3b1に直交する断面において、最も下面5の側(下方)に位置する部分である。すなわち、底部15は、上記の断面におけるブレーカ部13の最下部といえる。底部15は、第1辺3b1に沿って延びていてもよい。
図2に示す一例のように、インサート1を上面視したとき、第1辺3b1との直交線における第1辺3b1からブレーカ部13の底部15までの距離において、第2角3a2の側における距離の最大値L6(以下、単に距離L6とも言う。)は、第1角3a1の側における距離の最大値L5(以下、単に距離L5とも言う。)より大きくてもよい。
距離L6が距離L5よりも大きい場合には、切屑の生成速度が速く且つカール径が大きなドリルの外周側で生成される切屑が、内周側で生成される切屑よりも相対的に遅くブレーカ部13の底部15に押し付けられる。それゆえ、カール径が大きな切屑がブレーカ部13に詰まるおそれが小さい。
なお、ここで距離L5は、図2に示すように、上面視において、第1辺3b1に直交する方向における、第1角3a1の側における第1辺3b1から底部15までの寸法である。同様に、距離L6は、上面視において、第1辺3b1に直交する方向における、第2角3a2の側における第1辺3b1から底部15までの寸法である。また、「距離L6が距離L5よりも大きい」とは、上述した「距離L2が距離L1よりも大きい」と同様に評価することができる。
後述するように、第2部分13Bは、円弧形状の曲面形状であってもよい。このような場合には、底部15の最下部は、1点で定義される。しかしながら、第2部分13Bの底が平坦面である場合には、底部15の最下部は、幅を有した領域で定義される。このような場合には、距離L5及び距離L6は、上面視において、第1辺3b1に直交する方向における、第1辺3b1から第2部分13Bの底までの寸法の最小値とすればよい。
距離L5は、例えば、0.2〜1.5mmであってもよく、距離L6は、例えば、0.3〜1.8mmであってもよい。
また、ブレーカ部13において、第1辺3b1から底部15までの距離は、段階的に変化していてもよい。なお、図4において、底部15の位置を点線で示している。このように、第1辺3b1に沿って見たとき、一定領域X2において第1辺3b1から底部15までの距離は距離L5となっており、一定領域X3において第1辺3b1から底部15までの距離は距離L6となっている。
このように第1辺3b1から底部15までの距離が段階的に変化している場合には、第1辺3b1に沿う方向において、相対的に距離が短い領域を一定の幅をもって設けることができる。そのため、内周側でのブレーカ部13と切屑の安定した接触を確保し易い。従って、内周側での切屑のカール作用を安定させることができる。
なお、一定領域X2及び一定領域X3の間に位置する領域における第1辺3b1から底部15までの距離は、一定領域X2から遠ざかるにつれて大きくなっていてもよい。
また、図5及び図8に示すように、第2角3a2の側における下面5から底部15までの距離の最大値L8(以下、単に距離L8とも言う。)は、第1角3a1の側における下面5から底部15までの距離の最大値L7(以下、単に距離L7とも言う。)より小さくてもよい。
すなわち、底部15の高さは、第1角3a1の側においてよりも第2角3a2の側において低くなっていてもよい。さらに言い換えれば、底部15の深さは、第1角3a1の側においてよりも第2角3a2の側において深くなっていてもよい。
底部15が上記の構成である場合には、切屑の生成速度が速く且つカール径が大きくなり易い、ドリルの外周側で生成される切屑が、内周側で生成される切屑よりも相対的に遅いスピードでブレーカ部13の底部15と接触し易い。それゆえ、カール径が大きな切屑がブレーカ部13に詰まりにくい。
ここで距離L7は、中心軸X1に沿う方向における、第1角3a1の側における下面5から底部15までの寸法である。同様に、距離L8は、中心軸X1に沿う方向における、第2角3a2の側における下面5から底部15までの寸法である。
なお、距離L3及び距離L4と同様に、図5及び図8に示すように、下面5から底部15までの距離として、中心軸X1に直交する基準面Sを基準にした底部15までの距離を代用して、距離L7及び距離L8を評価してもよい。すなわち、第1角3a1の側及び第2角3a2の側において、基準面Sから底部15までの距離の大小を評価してもよい。また、距離L8が距離L7よりも小さい」とは、上述した「距離L2が距離L1よりも大きい」と同様に評価できる。
下面5から底部15までの距離として、距離L7は、例えば、0.9〜9.5mmであってもよく、距離L8は、例えば、0.8〜9mmであってもよい。
また、ブレーカ部13の第2部分13Bにおいて、下面5から底部15までの距離は、段階的に変化していてもよい。具体的には、第1辺3b1に沿って見たとき、前述の一定領域X2において下面5から底部15までの距離は距離L7となっており、前述の一定領域X3において下面5から底部15までの距離は距離L8となっていてもよい。このように下面5から底部15までの距離が段階的に変化している場合には、第1辺3b1に沿う方向において、相対的に距離が短い(底部15の深さが深い)領域を一定の幅をもって設けることができる。そのため、外周側で生成するカール径の大きな切屑が詰まるおそれが小さい。なお、一定領域X2と一定領域X3の間に位置する領域における下面5から底部15までの距離は、一定領域X2から遠ざかるにつれて大きくなっていてもよい。
第2部分13Bは、図5乃至図8に示すように第1辺3b1に直交する断面において、下面5に向かって凸となる円弧形状であってもよい。ブレーカ部13を通過した切屑の形状は第2部分13Bの形状が転写されたものとなるが、第2部分13Bが上述のような形状である場合には、切屑がブレーカ部13に引き込まれ易く、切屑のカール径を小さくすることができる。
なお、このとき、図5及び図8に示すように、第2角3a2の側における第1辺3b1に直交する断面での第2部分13Bの曲率半径R2は、第1角3a1の側における第1辺3b1に直交する断面での第2部分13Bの曲率半径R1より大きくてもよい。このような構成によれば、ブレーカ部13の第2部分13Bの形状が転写されて進行する切屑において、ドリルの外周側に位置するカール径が大きな部分を、相対的に曲率半径Rが大きなブレーカ面にスムーズに接触させることができる。その結果、外周側の切屑が詰まる可能性を低減することができる。
ここで、第2部分13Bの曲率半径R1及び曲率半径R2は、例えば、図5及び図8に示すように、第1辺3b1に直交する断面における第2部分13Bの線分上の任意の3点以上の接点を用いて算出することができる。曲率半径R1は、例えば、0.4〜1mmであってもよく、曲率半径R2は、例えば、0.7〜1.5mmであってもよい。
また、ブレーカ部13は、第1角3a1の側から第2角3a2の側に向かって順に位置する第1領域17、第2領域18及び第3領域19を有していてもよい。このとき、以下の関係を満たしていてもよい。
図5に示す一例において、第1領域17における第2部分13Bの曲率半径r1は、一定であり、図8に示す一例において、第3領域19における第2部分13Bの曲率半径r3は、一定であるとともに、第1領域17における第2部分13Bの曲率半径r1よりも大きい。また、図6及び図7に示す一例において、第2領域18における第1辺3b1に直交する断面での第2部分13Bの曲率半径r2は、第1領域17の側から第3領域19の側に向かうにつれて増加している。
第1領域17及び第2領域18の境界部における第3部分13C、及び第3領域19の第2角3a2の側の端部における第3部分13Cに、それぞれ角部分が生じていてもよい。この角部分が、生成された切屑が遠心力によってドリルの外周方向に流れてしまうことを低減するガイドとして機能することができる。それゆえ、切屑の排出方向が安定し、切屑排出性が高まる。
なお、上述した曲率半径R1(第1角3a1の側における曲率半径)と曲率半径r1は同じ値であってもよく、上述した曲率半径R2(第2角3a2の側における曲率半径)と曲率半径r3は同じ値であってもよい。
さらに、第1領域17は、上述した一定領域X2と一致していてもよい。すなわち、第1領域17は、第2部分13Bの曲率半径(曲率半径R1、曲率半径r1)が一定であるとともに、第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離(距離L1)が一定であってもよい。
同様に、第3領域19は、上述した一定領域X3と一致していてもよい。すなわち、第3領域19は、第2部分13Bの曲率半径(曲率半径R2 、曲率半径r3)が一定であるとともに、第1辺3b1から第3部分13Cの頂部16までの距離(距離L2)が一定であってもよい。
さらに、第1部分13A及び第3部分13Cは、図5乃至図8に示すように、平らな傾斜面であってもよい。すなわち、第1部分13Aは、平らな下り傾斜面であり、第3部分13Cは、平らな上り傾斜面であってもよい。
第3部分13Cが、平らな上り傾斜面である場合には、切削条件が変わることで切屑と第3部分13Cとの接触点が変化したとしても、切屑と第3部分13Cとの接触が面接触になり易い。それゆえ、様々な切削条件下においても、生成した切屑が安定して第3部分13Cに接触することができる。その結果、広範な切削条件下において、良好な切屑排出性を発揮することができる。
また、図3に示すように、側面視したときに、第1辺3b1は、下面5に向かって凸となる曲線形状である第1部3b11を有しており、第3部分13Cの頂部16は、第1部3b11との間隔が一定である部分を有していてもよい。曲線形状である第1部3b11は、第1曲線部3b11と言い換えてもよい。このような構成によれば、切刃9の形状が転写されて生成される切屑の両端を、安定して第3部分13Cに接触させることができる。それゆえ、ブレーカ部13により切屑のカール作用を効果的に発揮させることができる。
ここで、「第3部分13Cの頂部16と第1部3b11との間隔が一定」とは、両者の間隔が実質的に一定であればよく、厳密に一定であることを意味するものではない。すなわち、例えば、両者が±1mm程度ずれて位置していても構わない。
なお、第1部3b11の曲線形状としては、例えば、円弧形状が挙げられる。第1部3b11が円弧形状である場合には、第1部3b11の曲率半径は、例えば、15〜35mmとすることができる。
また、第1部3b11において、最も下面5の側に位置している部分は、第1部3b11の中央Mよりも第1角3a1の側に位置していてもよい。このとき、第1部3b11における最も下面5の側に位置している部分が、第1辺3b1の全体において最も下面5の側に位置していてもよい。
このような構成によれば、切刃9における相対的に切刃高さが低い領域を内周側に広く確保することができる。それゆえ、内周側におけるブレーカ部13によるブレーキング作用を相対的に強くすることができ、内周側の切屑排出性が向上する。
さらに、図3に示すように、第1領域17、第2領域18及び第3領域19のいずれも、上面3のうち第1部3b11の内方に位置する領域であってもよい。すなわち、第1部3b11の両端部をp1、p2としたとき、図3に示すように、側面視において、第1領域17、第2領域18及び第3領域19のいずれも、第1部3b11の両端部p1、p2より中心軸X1の側に位置していてもよい。
このような構成によれば、第1領域17、第2領域18及び第3領域19が、第1部3b11に対応して位置することになる。それゆえ、第1部3b11を切刃9の一部として用いた場合における第1部3b11の形状が転写されて生成される切屑の両端を、安定してブレーカ部13の第3部分13Cに接触させる効果が高まる。
またさらに、図4に示すように、上面視において、第3部分13Cの頂部16は、第1部3b11との間隔が一定である部分を有していてもよい。
第3部分13Cの頂部16が上記の構成である場合には、旋盤加工において、ドリルの内周側と外周側で切削速度の差が小さい。そのため、切屑のカール径が内周側と外周側で大きく変わらないような切削条件下においても、切屑を安定して第3部分13Cに接触させ易い。
さらに、図2乃至図4に示すように、第1辺3b1は、第1部3b11より第2角3a2の側に位置する第2部3b12及び第3部3b13を更に有していてもよい。このとき、図3に示すように、側面視において、第2部3b12は、下面5に対して凹となる曲線形状であってもよく、また、第3部3b13は、直線形状であってもよい。
このような構成によれば、第1辺3b1において、凹曲線形状である第1部3b11と直線形状である第3部3b13とが滑らかに接続される。曲線形状である第2部3b12が曲線形状である場合には、第2曲線部3b12と言い換えてもよい。
またさらに、図3に示すように、側面視において、第2部3b12及び第3部3b13は、第2角3a2の側における第3部分13Cの頂部16より第2角3a2の側に位置していてもよい。
ここで、第1部3b11と同様に、第2部3b12の曲線形状としては、例えば、円弧形状が挙げられる。第2部3b12が円弧形状である場合には、第2部3b12の曲率半径は、例えば、3.5〜9mmとすることができる。第1部3b11及び第2部3b12ともに円弧形状である場合には、第1部3b11の曲率半径が、第2部3b12の曲率半径より大きくてもよい。
なお、図3に示す一例の第1辺3b1は、上記の第1部3b11、第2部3b12及び第3部3b13を有しているが、第1辺3b1はこれらの部分のみによって構成されるものには限定されない。具体的には、各部分の間にこれらの部分を滑らかに接続する接続部分(不図示)が設けられていてもよい。例えば、第1部3b11と第2部3b12との間に直線形状の部分が位置していてもよい。
また、上面3と側面7とが交わる稜線であって切刃9が形成されている部分には、いわゆるホーニング加工が施されていてもよい。すなわち、上面3と側面7とが交わる稜線は、2つの面が交差することによる厳密な線形状でなくてもよい。上面3と側面7とが交わる領域にホーニング加工が施されていると、切刃9の強度が高い。ホーニング加工としては、例えば、上記した領域が曲面形状となるRホーニング加工などが挙げられる。
<切削工具(ドリル)>
次に、実施形態のドリル101について図面を用いて説明する。
実施形態のドリル101は、図9乃至図11に示すように、回転軸Y1に沿って延びる棒形状のホルダ103と、ホルダ103の第1端103aに装着された内刃用インサート105及び外刃用インサート107とを備えており、例えば、穿孔加工に用いられる。本開示では、外刃用インサート107として上記の実施形態の一例に示すインサート1を用いている。また、本開示では、内刃用インサート105として上記の実施形態の一例のインサート1とは異なるインサートを用いている。なお、外刃用インサート107に加えて内刃用インサート105としても上記の実施形態の一例のインサート1を用いてもよい。
ホルダ103は、本体部109と、第1切屑排出溝111(以下、単に第1溝111ともいう)と、第2切屑排出溝113(以下、単に第2溝113ともいう)とを有している。本体部109は、第1端103aから第2端103bに向かって、回転軸Y1に沿って延びる棒形状である。本体部109は切削加工時において回転軸Y1を中心に回転する。
本体部109は、工作機械(不図示)の回転するスピンドルなどで把持される、シャンク(shank)と呼ばれる把持部115と、把持部115より第1端103aの側に位置する、ボデー(body)と呼ばれる切削部117とを有していてもよい。把持部115は、工作機械におけるスピンドルなどの形状に応じて設計される部位である。切削部117は、第1端103aの側にインサート105、107が装着される部位であり、被削材の切削加工において主たる役割を有する部位である。なお、矢印Y2は、本体部109の回転方向を示している。
本体部109における切削部117の第1端103aの側には、内刃用ポケット119及び外刃用ポケット121が位置している。内刃用ポケット119は、切削部117の第1端103aの側における内周側に位置する凹部であり、内刃用インサート105が装着される部分である。外刃用ポケット121は、切削部117の第1端103aの側における外周側に位置する凹部であり、外刃用インサート107が装着される部分である。
外刃用ポケット121は、図9に示すように、内刃用ポケット119よりも回転軸Y1から離れて位置している。このとき、内刃用インサート105と外刃用インサート107が接触しないように、内刃用ポケット119及び外刃用ポケット121は、互いに離れて位置していてもよい。なお、内周側とは、回転軸Y1に近い方のことであり、外周側とは、回転軸Y1から遠い方のことである。
内刃用インサート105及び外刃用インサート107は、内刃用ポケット119及び外刃用ポケット121にそれぞれ位置しており、着脱可能に装着される。言い換えれば、内刃用インサート105が、ホルダ103の第1端103aであって内周側に装着され、外刃用インサート107(インサート1)が、ホルダ103の第1端103aであって外周側に装着される。このとき、内刃用インサート105における切刃106が回転軸Y1と交差するように内刃用インサート105は装着される。
また、先端視した場合において、内刃用インサート105における切刃106の回転軌跡及び外刃用インサート107における切刃9の回転軌跡は、一部が互いに重なり合っている(不図示)。そして、先端視した場合において、内刃用インサート105における切刃106の回転軌跡及び外刃用インサート107における切刃9の回転軌跡が、本体部109の切削部117の全体と重なり合っていてもよい。このように配置された内刃用インサート105の切刃106及び外刃用インサート107の切刃9によって、本体部109の切削部117の外径を有した孔あけ加工が可能となっている。
なお、先端視とは、ドリル101をホルダ103の第1端103aに向かって見た状態のことである。第1部の外周側に位置する端部は、第1部の両端部のうち第2部の側の端部に相当する。
第1溝111は、図9乃至図11に示すように、内刃用インサート105からホルダ103の第2端103bの側に向かって回転軸Y1の周りを螺旋状に延びていてもよい。また、第2溝113は、外刃用インサート107からホルダ103の第2端103bの側に向かって回転軸Y1の周りを螺旋状に延びていてもよい。図9に示す一例においては、第1溝111及び第2溝113は、本体部109における切削部117に位置しており、把持部115には位置していない。
切削部117の外径は、例えば6mm〜42.5mmに設定してもよい。また、軸線の長さ(切削部117の長さ)をEとし、径(切削部117の外径)をFとするとき、例えば、E=2F〜12Fであってもよい。
本体部109の材質としては、例えば、鋼、鋳鉄及びアルミニウム合金などを用いることができる。本体部109の材質として、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いてもよい。
第1溝111は、内刃用インサート105の切刃106によって生成される切屑を排出することを主な目的としている。切削加工時において、内刃用インサート105で形成された切屑は、第1溝111を通って本体部109の第2端103bの側へと排出される。また、第2溝113は、外刃用インサート107の切刃9によって生成される切屑を排出することを主な目的としている。切削加工時において、外刃用インサート107で形成された切屑は、第2溝113を通って本体部109の第2端103bの側へと排出される。
第1溝111及び第2溝113のそれぞれの深さとしては、例えば、切削部117の外径に対して10〜40%程度に設定できる。ここで、第1溝111及び第2溝113の深さとは、回転軸Y1に直交する断面において、第1溝111及び第2溝113の底と回転軸Y1との距離を切削部117の半径から引いた値のことである。
芯厚(web thickness)の直径としては、例えば、切削部117の外径に対して20〜80%程度に設定される。芯厚の直径は、回転軸Y1に直交する切削部117の断面において形成可能な最大の円(内接円)の直径に相当する。具体的には、例えば、切削部117の外径Dが20mmである場合、第1溝111及び第2溝113の深さは2〜8mm程度に設定できる。
本開示に係るドリル101によれば、上述したインサート1を外刃用インサート107として用いているため、軟鋼等のように柔らかい切屑を加工した場合であっても、切屑が詰まる可能性を低減でき、安定して切屑を排出することができる。その結果、被削材の加工面精度が高まる。
<切削加工物(machined product)の製造方法>
次に、本開示の実施形態に係る切削加工物の製造方法について、上述の実施形態に係るドリル101を用いる場合を例に挙げて、図12〜図14を参照しつつ説明する。
実施形態の切削加工物の製造方法は、以下の(1)〜(4)の工程を備える。
(1)準備された被削材201に対して上方にドリル101(切削工具)を配置する工程(図12参照)。
(2)ドリル101を、回転軸Y1を中心に矢印Y2の方向に回転させるとともに、被削材201に向かってZ1方向にドリル101を近付ける工程(図12及び図13参照)。
(3)ドリル101をさらに被削材201に近付けることによって、回転しているドリル101の切刃を、被削材201の表面の所望の位置に接触させて、被削材201に加工孔203を形成する工程(図13参照)。
(4)ドリル101を被削材201からZ2方向に離す工程(図14参照)。
(1)の工程において準備される被削材201の材質としては、例えば、アルミニウム、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、ステンレス鋼、鋳鉄、及び非鉄金属などが挙げられる。
(2)の工程は、例えば、被削材201を、ドリル101を取り付けた工作機械のテーブル上に固定し、ドリル101を回転した状態で被削材201に近付けることにより行うことができる。なお、本工程では、被削材201とドリル101とは相対的に近付けばよく、被削材201をドリル101に近付けてもよい。
(3)の工程において、良好な仕上げ面を得る観点から、ドリル101の切削部のうち第2端の側の一部の領域が被削材201に接触しないように設定してもよい。すなわち、上記の一部の領域を切屑排出のための領域として機能させることで、上記の領域を介して優れた切屑排出性を奏することが可能となる。
(4)の工程においても、上述の(2)の工程と同様に、被削材201とドリル101とは相対的に離隔すればよく、例えば、被削材201をドリル101から離してもよい。
以上のような工程を経ることによって、加工孔203を有する切削加工物を得ることができる。実施形態に係る切削加工物の製造方法によれば、ドリル101を使用することから、切屑をスムーズに排出しつつ切削加工を行うことができ、結果として精度が高い加工孔203を有する切削加工物を得ることができる。
なお、以上に示したような被削材201の切削加工を複数回行う場合、例えば、1つの被削材201に対して複数の加工孔203を形成する場合には、ドリル101を回転させた状態を保持しつつ、被削材201の異なる箇所にドリル101の切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。
以上、本開示に係る実施形態について例示したが、本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・第1面(上面)
3a・・・角
3a1・・・第1角
3a2・・・第2角
3b・・・辺
3b1・・・第1辺
3b11・・・第1部
3b12・・・第2部
3b13・・・第3部
5・・・下面
7・・・側面
9・・・切刃
11・・・貫通孔
13・・・ブレーカ部
13A・・・第1部分
13B・・・第2部分
13C・・・第3部分
13D・・・第1頂面
13E・・・第2頂面
15・・・底部
16・・・頂部
17・・・第1領域
18・・・第2領域
19・・・第3領域
101・・・ドリル
103・・・ホルダ
103a・・・第1端
103b・・・第2端
105・・・内刃用インサート(第1切削インサート)
106・・・切刃
107・・・外刃用インサート
109・・・本体部
111・・・第1切屑排出溝(第1溝)
113・・・第2切屑排出溝(第2溝)
115・・・把持部
117・・・切削部
119・・・内刃用ポケット
121・・・外刃用ポケット
201・・・被削材
203・・・加工孔
p1、p2・・・第1部の両端部

Claims (14)

  1. 第1辺と、前記第1辺にそれぞれ隣接する第1角及び第2角と、前記第1辺に沿って位置するブレーカ部と、を有する第1面と、
    前記第1面の反対側に位置する第2面と、
    前記第1面及び前記第2面の間であって、前記第1辺に沿って位置する第3面と、を備え、
    前記ブレーカ部は、前記第1辺から順に位置する、第1部分、第2部分及び第3部分を有しており、
    前記第1部分は、前記第1辺から遠ざかるにつれて前記第2面に近づくように傾斜した傾斜面であり、
    前記第3部分は、前記第2部分から遠ざかるにつれて前記第2面から遠ざかるように傾斜した傾斜面であり、
    前記第2部分の全体は、前記第1辺よりも前記第2面の近くに位置しており、
    前記第3部分の少なくとも一部は、前記第1辺よりも前記第2面から離れて位置しており、
    前記第1面を正面視したとき、前記第1辺との直交線における前記第1辺から前記第3部分の頂部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも大きく、
    前記ブレーカ部は、前記第1角の側において前記第3部分よりも前記第1面の内側に位置する第1頂面と、前記第2角の側において前記第3部分よりも前記第1面の内側に位置する第2頂面とを有し、
    前記第1頂面は、前記第1角の側から前記第2角の側に向かうにつれて前記第2面に近づくように傾斜しており、
    前記第2頂面は、前記第1辺から遠ざかるにつれて前記第2面に近づくように傾斜している、切削インサート。
  2. 前記第1辺に直交する断面において、前記第2部分は、前記第2面に向かって凸となる円弧形状であり、
    前記第2角の側における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、前記第1角の側における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径よりも大きく、
    前記ブレーカ部は、前記第1角の側から前記第2角の側に向かって順に位置する第1領域、第2領域及び第3領域を有しており、
    前記第1領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、一定であり、
    前記第3領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、一定であるとともに、前記第1領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径よりも大きく、
    前記第2領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、前記第1領域の側から前記第3領域の側に向かうにつれて増加する、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第1部分の傾斜角度は、前記第1辺に沿って一定である、請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 第1辺と、前記第1辺にそれぞれ隣接する第1角及び第2角と、前記第1辺に沿って位置するブレーカ部と、を有する第1面と、
    前記第1面の反対側に位置する第2面と、
    前記第1面及び前記第2面の間であって、前記第1辺に沿って位置する第3面と、を備え、
    前記ブレーカ部は、前記第1辺から順に位置する、第1部分、第2部分及び第3部分を有しており、
    前記第1部分は、前記第1辺から遠ざかるにつれて前記第2面に近づくように傾斜した傾斜面であり、
    前記第3部分は、前記第2部分から遠ざかるにつれて前記第2面から遠ざかるように傾斜した傾斜面であり、
    前記第2部分の全体は、前記第1辺よりも前記第2面の近くに位置しており、
    前記第3部分の少なくとも一部は、前記第1辺よりも前記第2面から離れて位置しており、
    前記第1面を正面視したとき、前記第1辺との直交線における前記第1辺から前記第3部分の頂部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも大きく、
    前記第1辺に直交する断面において、前記第2部分は、前記第2面に向かって凸となる円弧形状であり、
    前記第2角の側における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、前記第1角の側における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径よりも大きく、
    前記ブレーカ部は、前記第1角の側から前記第2角の側に向かって順に位置する第1領域、第2領域及び第3領域を有しており、
    前記第1領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、一定であり、
    前記第3領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、一定であるとともに、前記第1領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径よりも大きく、
    前記第2領域における前記第1辺に直交する断面での前記第2部分の曲率半径は、前記第1領域の側から前記第3領域の側に向かうにつれて増加する、切削インサート。
  5. 前記第1部分の傾斜角度は、前記第1辺に沿って一定である、請求項4に記載の切削インサート。
  6. 第1辺と、前記第1辺にそれぞれ隣接する第1角及び第2角と、前記第1辺に沿って位置するブレーカ部と、を有する第1面と、
    前記第1面の反対側に位置する第2面と、
    前記第1面及び前記第2面の間であって、前記第1辺に沿って位置する第3面と、を備え、
    前記ブレーカ部は、前記第1辺から順に位置する、第1部分、第2部分及び第3部分を有しており、
    前記第1部分は、前記第1辺から遠ざかるにつれて前記第2面に近づくように傾斜した傾斜面であり、
    前記第3部分は、前記第2部分から遠ざかるにつれて前記第2面から遠ざかるように傾斜した傾斜面であり、
    前記第2部分の全体は、前記第1辺よりも前記第2面の近くに位置しており、
    前記第3部分の少なくとも一部は、前記第1辺よりも前記第2面から離れて位置しており、
    前記第1面を正面視したとき、前記第1辺との直交線における前記第1辺から前記第3部分の頂部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも大きく、
    前記第1部分の傾斜角度は、前記第1辺に沿って一定である、切削インサート。
  7. 前記ブレーカ部は、前記第1辺に沿って延びた底部を有しており、
    前記第1面を正面視したとき、前記第1辺との直交線における第1辺から前記底部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも大きい、請求項1〜6のいずれか1つに記載の切削インサート。
  8. 前記ブレーカ部は、前記第1辺に沿って延びた底部を有しており、
    前記第2面から前記底部までの距離において、前記第2角の側における最大値は、前記第1角の側における最大値よりも小さい、請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサート。
  9. 前記第3面の側から見たときに、
    前記第1辺は、前記第2面に向かって凸となる曲線形状である第1曲線部を有しており、
    前記第3部分の頂部は、前記第1曲線部との間隔が一定である部分を有している、請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサート。
  10. 前記第1面の側から見たときに、前記第3部分の頂部は、前記第1曲線部との間隔が一定である部分を有している、請求項に記載の切削インサート。
  11. 前記第3面の側から見たときに、
    前記第1辺は、前記第1曲線部よりも前記第2角の側に位置して、前記第2面に対して凹となる曲線形状である第2曲線部を更に有しており、
    前記第2曲線部は、前記第2角の側における前記第3部分の頂部よりも前記第2角の側に位置している、請求項又は10に記載の切削インサート。
  12. 前記第2角の側における前記第3部分の傾斜角度は、前記第1角の側における前記第3部分の傾斜角度よりも小さい、請求項1〜11のいずれか1つに記載の切削インサート。
  13. 第1端から第2端に向かって、回転軸に沿って延びる棒形状のホルダと、
    前記ホルダの前記第1端の側に位置する、請求項1〜12のいずれか1つに記載の切削インサートと、を備えた、ドリル。
  14. 請求項13に記載のドリルを前記回転軸を中心に回転させる工程と、
    回転している前記ドリルを被削材に接触させる工程と、
    前記ドリルを前記被削材から離す工程と、を備えた、切削加工物の製造方法。
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