JP6874770B2 - 降雨量予測装置、降雨量予測方法、および記録媒体 - Google Patents

降雨量予測装置、降雨量予測方法、および記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、主に、災害予測に用いられる降雨量予測装置、降雨量予測方法、および記録媒体に関する。
災害予測として、例えば、山や盛土・切土などの斜面の崩壊を予測する斜面崩壊予測が知られている。斜面の崩壊を予測することにより、斜面付近の住民に避難を促す、あるいは斜面付近への立ち入りを規制する等の人命を守るための対策を講じることが可能となる。
斜面崩壊予測の精度を決定付ける最も重要な要素の一つは、斜面に降る雨の予測量(以下、これを「降雨予測パターン」あるいは「降雨予測時系列データ」と呼ぶ場合がある)である。斜面崩壊予測の場合、降雨予測パターンを用いた水流シミュレーションの実施により対象となる斜面の土中水分量が予測され、予測された土中水分量から最終的に斜面安全率の変化時点、たとえば、斜面崩壊の予測時刻が予測される。
降雨予測パターンは、例えば、予測モデルを用いて作成される。現在、降雨予測に用いられる予測モデルは、例えば、VSRF(Very Short−Range Forecasting of Precipitation)等の短時間予測モデル、あるいは、MSM(MesoScale Spectral Model)やRSM(Regional Spectral Model)等の長時間予測モデルである。
特許文献1には、過去および現在の降雨強度分布、予測移動速度および予測特徴量から将来の降雨量を予測する降雨量予測装置についての記載がある。特許文献2には、3時間先までは気象レーダーを用いた超短時間降水予測を基本に10分〜 30分毎に、それより先は数値計算モデルを基に24時間先までを1時間毎に予測する技術についての記載がある。特許文献3には、気象予測モデルを用いて算出された気象予測データと、気象庁AMeDAS(Automated Meteorological Data Acquisition System)等の外部気象観測装置から定期的に提供される気象観測データを取り込んで記憶する技術が記載されている。
特開平10−177076号公報 特開2004−069478号公報 特開2008−102115号公報
短時間予測モデルは、予測開始から1〜2時間後までの予測精度は高いが、それ以降の予測に関しては精度が急激に低下するという欠点を有する。一方、長時間予測モデルは、予測開始から1〜2時間後までの予測精度は短時間予測モデルに劣るが、それ以降の予測においては短時間予測モデルのように急激に予測精度が低下することはなく、一定程度の精度が維持された予測が可能である。
ところで、災害予測の場合、一般的には、住民の避難や関係機関への事前通達等のために長時間(例えば、4〜6時間)の予測が必要となる。すなわち、短時間予測モデルのみを使用した予測に加えて長時間予測モデルを用いた予測が必要となる。そこで、例えば、最初の1〜2時間は短時間予測モデルによる予測結果が採用され、それ以降は長時間予測モデルによる予測結果が採用された降雨予測パターンを作成することが予想される。
しかしながら、上述したように、長時間予測モデルは、一定程度の精度は維持されるが、短時間予測モデルのように高精度な予測を行うことはできない。さらに、災害予測、例えば、斜面崩壊予測の時間が長くなるにつれて長時間予測モデルによる予測時間が占める割合が高まる。このことは、予測期間が長くなればなるほど予測精度が低下することを意味する。
さらに、そもそも、短時間予測モデルの場合であっても外乱(例えば、シミュレーション時のパラメータ変動)の影響を完全に排除することは不可能であり、常に正しい予測が実施される保証はない。すなわち、現在の技術では、降雨を完璧に予測することはほほ不可能と言っても過言ではない。
とは言うものの、斜面崩壊や水害等の予測は、人命に関わる重要な予測である。よって、より正確な災害予測を可能とするための降雨予測パターンの提供が強く要望されている。特許文献1〜3には、降雨予測パターンをより高精度なものとするための様々な技術が提案されている。これらの技術の方向性自体は正しい。
しかしながら、いずれの場合も、作成される降雨予測パターンは1つだけである。上述したように、現在の技術では、どのような方法を用いたとしても完全な降雨予測は困難である。降雨予測パターンが1つしかない場合、それが予期せぬ外乱の影響を受けてしまうと、斜面崩壊や水害の予測が外れる可能性がある。特に、予測が遅れた場合、人命が危険にさらされる虞がある。従って、このような予測システムは、ロバスト性(不確定なゆらぎやばらつきに対する堅牢性)に優れているとは言い難い。
一方で、ロバスト性を優先した場合であっても、誤報が頻発するようでは(すなわち、所謂“オオカミ少年”的な予測になってしまっては)、その予測自体を誰も信用しなくなり、結果として災害予測装置の信頼性が失われることになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた予測(換言すれば、予測が外れてもよいことを前提とした安全優先の予測)を行うことが可能な降雨量予測装置、降雨量予測方法、および記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の降雨量予測装置は、予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する第1予測手段と、前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する第2予測手段と、前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成するパターン作成手段と、を備える。
本発明の降雨量予測方法は、予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出し、前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成し、前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する。
本発明の記録媒体は、予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する第1予測処理と、前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する第2予測処理と、前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成するパターン作成処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶する記録媒体である。
本発明によれば、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた予測(換言すれば、予測が外れてもよいことを前提とした安全優先の予測)を行うことが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る降雨量予測装置の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る降雨量予測装置の動作例を示すフローチャートである。 第1の実施形態における複数の降雨予測パターンの第1の作成例である。 第1の実施形態における複数の降雨予測パターンの第2の作成例である。 本発明の第2の実施形態に係る降雨量予測装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る斜面崩壊予測システムの構成例を示すブロック図である。 第3の実施形態における、短時間予測モデルによる降雨予測結果を示す図である。 第3の実施形態における、長時間予測モデルによる降雨予測結果を示す図である。 第3の実施形態で作成される第1の長時間予測パターンを示す図である。 第3の実施形態で作成される第2の長時間予測パターンを示す図である。 第3の実施形態で作成される第3の長時間予測パターンを示す図である。 第3の実施形態に係る斜面崩壊予測システムの動作例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る危険水位予測システムの構成例を示すブロック図である。 第4の実施形態に係る危険水位予測システムの動作例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
(構成の説明)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る降雨量予測装置10の構成例を示すブロック図である。降雨量予測装置10は、第1予測部12(「第1予測手段」の一例)と、第2予測部14(「第2予測手段」の一例)と、パターン作成部16(「パターン作成手段」の一例)と、を備える。
第1予測部12は、予測期間(例えば、現在時刻から10時間後まで)の内の第1期間(例えば、予測開始から2時間後まで)について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成する。さらに、第1予測部12は、第1期間における第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する。
第2予測部14は、予測期間の全体について、第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成する。第2予測部14は、予測期間の全体における予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、全体総降雨量から第1総降雨量を減算することで、予測期間における第1期間以外の第2期間(例えば、2時間後から10時間後まで)の総降雨量である第2総降雨量を求める。第2予測部14は、第2総降雨量の制約の下で、第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する。
パターン作成部16は、第1予測パターンと複数の第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する。(動作の説明)
図2は、図1に示す降雨量予測装置10の動作例(「降雨量予測方法」の一例)を示すフローチャートである。第1予測部12は、予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨予測を実施して第1予測パターンを作成する(ステップS10/「第1予測処理」の一例)。さらに、第1予測部12は、第1期間における第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する。
第2予測部14は、予測期間の全体について、第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨予測を実施して予測パターンを作成する。第2予測部14は、予測期間の全体における予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、全体総降雨量から第1総降雨量を減算することで、予測期間における第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求める。そして、第2予測部14は、第2総降雨量の制約の下で、第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する(ステップS11/「第2予測処理」の一例)。
パターン作成部16は、第1予測パターンと複数の第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する(ステップS12/「パターン作成処理」の一例)。
(効果の説明)
以上説明した第1の実施形態では、複数の降雨予測パターンが作成される。これにより、複数の降雨予測パターンに基づいて予測された各災害予測、例えば、斜面崩壊の場合、降雨予測パターン毎の斜面崩壊の予測時刻のうちで最も早く発生すると予測された時刻を報知することができるようになる。すなわち、第1の実施形態によれば、ロバスト性に優れた予測を行うことが可能となる。
さらに、第1の実施形態の場合、それら複数の降雨予測パターンの内の第2予測パターンは、第2総降雨量(すなわち、第2予測モデルによる第2期間における総降雨量)の制約の下で作成される。ここで、一般的には、第2予測モデル(例えば、長時間予測モデル)における長時間での予測総降雨量の信頼性は比較的に高いとされている。すなわち、各降雨予測パターンにおける予測期間の全体の予測精度は一定程度に維持される。
以上を纏めると、第1の実施形態によれば、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた予測を行うことが可能となる。
(降雨予測パターンの作成例についての説明)
図3は、第1の実施形態における複数の降雨予測パターンの第1の作成例である。図3では、2つの降雨予測パターン50A、50Bが示される。降雨予測パターン50A、50Bにおいて、第1予測モデルと第2予測モデルはそれぞれ共通である。図3では、第1予測モデルがVSRFであり、第2予測モデルがMSMである場合が例示されている。降雨予測パターン50Aと降雨予測パターン50Bとの違いは、第1期間および第2期間の各長さである。
ここで、VSRFは、実況の降雨分布を表すレーダー・アメダス(AMeDAS)解析雨量を、風向・風速、地形による降水の発達・衰弱の効果、数値予報の結果を考慮して時間的に外挿して降雨予測を行うモデルである。AMeDASは、Automated Meteorological Data Acquisition Systemの略称であり、日本の気象庁によって運用されている気象観測システムである。一般的に、VSRFは、1〜2時間程度の短時間の予測精度は良いが、それ以降の予測精度は著しく低下するとされる。
また、MSMは、鉛直方向の圧力傾度力と重力の平衡を仮定した非静力学モデルであり、多様な気象観測情報を使ったデータ同化機能を採用している。一般的に、MSMは、VSRFと比べると短時間の予測精度は多少劣るが、長時間の予測でも精度が落ちにくいとされている。MSMは、例えば、日本及びその近海を解析領域としている。
この場合、第1予測部12は、1つの種類の第1予測モデル(VSRF)を用いて第1期間の長さが異なる2つの第1予測パターン(VSRFが1時間のパターンと2時間のパターン)を作成する。第2予測部14は、1つの種類の第2予測モデル(MSM)を用いて長さが異なる2つの第2予測パターン(第1期間以外の期間がMSMであるパターン)を作成する。パターン作成部16は、長さが異なる2つの第1予測パターンと、長さが異なる2つの第2予測パターンとをそれぞれ時間軸上で結合することにより複数の降雨予測パターン50A、50Bを作成する。
このようにして、第1期間および第2期間の長さを変えることで複数の降雨予測パターンを作成することができる。なお、図3では、2つの降雨予測パターンが示されているが、降雨予測パターンを3つ以上とすることもできる。また、第1期間および第2期間の長さは上記に限定されない。また、第1予測モデルおよび第2予測モデルの種類は上記に限定されない。
図4は、第1の実施形態における複数の降雨予測パターンの第2の作成例である。図4では、2つの降雨予測パターン51A、51Bが示される。降雨予測パターン51A、51Bにおいて、第1予測モデルの種類(VSRF)、および第1期間および第2期間の各長さは共通である。降雨予測パターン51Aと降雨予測パターン51Bとの違いは、第2予測モデルの種類(MSMとRSM)が異なる点にある。
なお、RSMは、MSMと同様の物理モデルに基づいている。さらに、RSMの予測精度は、MSMとほぼ同等である。RSMは、例えば、日本を中心とする東アジアを解析領域としている。
この場合、第1予測部12は、第1予測モデル(VSRF)を用いて1つの第1予測パターン(VSRFが1時間のパターン)を作成する。第2予測部14は、種類が異なる複数の第2予測モデル(MSMとRSM)を用いて複数の第2予測パターン(MSMのパターンとRSMのパターン)を作成する。パターン作成部16は、1つの第1予測パターンと複数の第2予測パターンとを時間軸上で結合することにより複数の降雨予測パターン51A、51Bを作成する。
このようにして第2予測モデルの種類を変えることで複数の降雨予測パターンを作成することができる。なお、図4では、2つの降雨予測パターンが示されているが、降雨予測パターンは3つ以上とすることもできる。また、第1期間の長さは上記に限定されない。また、第1予測モデルおよび第2予測モデルの種類は上記に限定されない。
また、降雨予測パターンは、第2予測モデルの種類を1つに固定して第1予測モデルの種類を変えることにより複数作成されてもよい。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る降雨量予測装置60の構成例を示すブロック図である。降雨量予測装置60は、記憶部62と、制御部64と、を備える。記憶部62は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、降雨量予測プログラム70を記憶する。降雨量予測プログラム70は、図2に示される処理を制御部64に実行させるためのプログラムである。制御部64は、降雨量予測プログラム70を実行する。
以上説明した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた予測を行うことが可能となる。
なお、制御部64の例としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)を挙げることができる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、非一時的な記憶装置である。非一時的な記憶装置の例としては、例えば、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクを挙げることができる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、一時的な記憶装置であってもよい。一時的な記憶装置の例としては、例えば、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線、あるいは、コンピュータシステム内部の揮発性メモリを挙げることができる。
[第3の実施形態]
(構成の説明)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る斜面崩壊予測システム100の構成例を示すブロック図である。
斜面崩壊予測システム100は、斜面崩壊の予測を実施する者によって設定された予測期間(例えば、予測開始時刻から予測終了時刻までの期間)内に予測対象斜面において発生が予想される斜面崩壊の予測時刻(後述する崩壊予測時刻)を出力する。斜面崩壊予測システム100は、降雨量予測装置101と、シミュレーション装置102と、斜面解析装置103と、斜面崩壊予測装置104と、第1出力装置105と、を備える。
降雨量予測装置101は、短時間予測部1011と、長時間予測部1012と、降雨予測パターン作成部1013と、を備える。なお、短時間予測部1011は、第1の実施形態の第1予測部12の一例であり、長時間予測部1012は、第1の実施形態の第2予測部14の一例である。
短時間予測部1011は、予測開始時刻から高精度に予測可能な時間(以下、これを“短時間予測期間”と呼び、第1の実施形態の“第1期間”の一例に相当)の降雨を予測モデルにより予測して短時間予測パターン(第1の実施形態の“第1予測パターン”の一例に相当)を作成する。短時間予測期間の予測モデルは、短時間の予測を高精度にできるモデル、例えば、VSRFである。なお、本実施形態では、短時間予測部1011が1つの短時間予測パターンを出力する場合を例示するが、短時間予測部1011は、複数の短時間予測パターンを出力してもよい。また、短時間予測部1011は、短時間予測パターンでの総降雨量(第1の実施形態の“第1総降雨量”の一例)を算出する。
長時間予測部1012は、予測期間のうち短時間予測部1011が予測していない期間(以下、これを“長時間予測期間”と呼び、第1の実施形態の“第2期間”の一例に相当)の降雨を予測モデルにより予測して長時間の降雨予測結果を得る。長時間予測期間の予測モデルは、長時間の予測を行っても精度が安定しているモデル、例えば、MSMやRSMである。そして、長時間予測部1012は、短時間予測パターンでの総降雨量と長時間の降雨予測結果とを用いて長時間予測期間における予測総降雨量(第1の実施形態の“第2総降雨量”の一例)を算出する。そして、長時間予測部1012は、算出された予測総降雨量の制約の下で長時間予測期間における複数の長時間予測パターン(第1の実施形態の“第2予測パターン”の一例に相当)を作成する。
ここで、上記の「予測総降雨量の制約」について説明する。上述したとおり、長時間予測モデルの短時間の予測精度(すなわち、瞬間的な予測雨量の信頼度)はあまり高くない。しかしながら、長時間予測モデルにおける長時間での予測総降雨量の信頼性は高い。そこで、本実施形態では、この信頼性が高い予測総降雨量を一定にして長時間予測期間における複数の長時間予測パターンを作成している。すなわち、本実施形態において、「予測総降雨量の制約」とは、予測総降雨量を一定にすることを意味する。なお、予測総降雨量を一定にすることはあくまで一例であり、予測総降雨量の制約は、これに限定されるものではない。
降雨予測パターン作成部1013は、短時間予測部1011で作成された短時間予測パターン(本実施形態の場合は1つ)と、長時間予測部1012で作成された長時間予測パターン(本実施形態の場合は複数)とを時間軸上で結合させることで予測期間の全体についての複数の降雨予測パターン(降雨予測の時系列データ)を作成する。
ここで、複数の長時間予測パターンが予測総降雨量の制約の下で作成される過程について説明する。以下では、現在の時刻からN時間先までの予測期間における降雨量を予測するケースが想定される。また、この場合の予測期間は、短時間予測モデル(例えば、VSRF)の予測時間(例えば、2時間)よりも長い時間であるものとする(すなわち、長時間予測モデルによる予測期間が必ず含まれる時間とする)。
図7は、第3の実施形態における、短時間予測モデル(例えば、VSRF)による降雨予測結果を示す図である。図7において、短時間予測モデルによる降雨予測結果(短時間予測部1011によって作成される短時間予測パターン)が、時刻T=0から時刻T=1までの間において実線の波形で示される。また、図7において斜線で囲んだ範囲の面積は、短時間予測期間における予測総降雨量を示す。
図8は、第3の実施形態における、長時間予測モデル(例えば、MSMやRSM)による降雨予測結果を示す図である。図8において、長時間予測モデルによる降雨予測結果が時刻T=0から時刻T=Nまでの間において実線の波形で示される。図8において斜線で囲んだ範囲の面積は、長時間予測期間における予測総降雨量を示す。この場合、長時間予測期間における予測総降雨量は、例えば、図8において実線で示した波形(長時間予測モデルによる降雨予測結果)全体の総面積から図7の斜線部分で示した面積(短時間予測期間における予測総降雨量)を除外することで求めることができる。
なお、以上の説明では、図7、8を用いて、ある面積から別の面積を除外することで長時間予測期間における予測総降雨量を求める例を説明したが、この例に限定されない。すなわち、長時間予測期間の予測総降雨量は、長時間予測モデルでの降雨予測により求められた予測期間の全体の総降雨量から、短時間予測モデルでの降雨予測により得られた短時間予測期間の総降雨量を減算することにより算出される。
そして、長時間予測部1012は、算出された長時間予測期間における予測総降雨量の制約の下で長時間予測期間における複数の長時間予測パターンを作成する。以下では、3つの長時間予測パターンが作成される場合を例に挙げる。
図9は、第1の長時間予測パターンを示す図である。第1の長時間予測パターンは、長時間予測期間の序盤に雨が集中的に降る場合を想定した序盤集中パターンである。
図10は、第2の長時間予測パターンを示す図である。第2の長時間予測パターンは、長時間予測期間の中盤に雨が集中的に降る場合を想定した中盤集中パターンである。
図11は、第3の長時間予測パターンを示す図である。第3の長時間予測パターンは、長時間予測期間の終盤に雨が集中的に降る場合を想定した終盤集中パターンである。
この場合、第1の長時間予測パターン(図9)と第2の長時間予測パターン(図10)と第3の長時間予測パターン(図11)の予測総降雨量は等しい。すなわち、この場合、これら複数の長時間予測パターンは、「予測総降雨量の制約」下に作成される。
なお、第1の長時間予測パターン、第2の長時間予測パターン、および第3の長時間予測パターンの決定方法は、予測総降雨量が一定となる条件が成立するのであれば、任意である。例えば、これらの長時間予測パターンは、長時間予測モデルによる降雨予測結果を用いて、自動計算により決定されても良いし、あるいは、人間系により決定されてもよい。
また、長時間予測パターンの数は、複数であるとの条件が充足されれば十分であって、上記のように3つに限定されるものではない。
この場合、降雨予測パターン作成部1013は、短時間予測部1011によって作成された短時間予測パターン(図7)と、長時間予測部1012によって作成された第1の長時間予測パターン(図9)とを時間軸上で結合して第1の降雨予測パターンを作成する。降雨予測パターン作成部1013は、短時間予測パターン(図7)と、長時間予測部1012によって作成された第2の長時間予測パターン(図10)とを時間軸上で結合して第2の降雨予測パターンを作成する。降雨予測パターン作成部1013は、短時間予測パターン(図7)と、長時間予測部1012によって作成された第3の長時間予測パターン(図11)とを時間軸上で結合して第3の降雨予測パターンを作成する。
ここで、図6の説明が再開される。シミュレーション装置102は、水流シミュレーション部1021と、第1記憶部1022と、を備える。
水流シミュレーション部1021は、予測対象斜面を含む広範な第1領域(すなわち、斜面崩壊予測における水流シミュレーションの対象エリア)について、所定の物理モデルに基づく水流シミュレーションを実施することにより土中水分量の予測を行い、水分量時系列データを作成する。水分量時系列データは、予測開始時刻から予測終了時刻までの土中水分量の時系列データである。
ここで、物理モデルとは、降雨予測パターンを入力データとして、水流シミュレーションの対象エリア内の水の流れを物理的に計算し、水の貯留量、流出量等を算出できるモデル全般を指す。
物理モデルの具体例として、分布型流出モデルを挙げることができる。分布型流出モデルは、水流シミュレーションの対象エリア(例えば、本実施形態の場合、第1領域)の降雨予測パターンを入力として、第1領域の水の流れをシミュレーションするためのモデルである。詳細には、分布型流出モデルを用いた水流シミュレーションにおいて、第1領域は、適切な大きさのメッシュ(50m×50mや250m×250m等)に分割される。この場合、いずれかのメッシュが予測対象斜面に対応する。なお、予測対象斜面は、必ずしも1つのメッシュで構成される必要はなく、複数のメッシュで構成されてもよい。メッシュ間の水の流れは、第1領域の勾配を表す勾配情報をもとに落水線という概念を用いて一方向に決定される。
分布型流出モデルによる水流シミュレーションを実行する場合、水流シミュレーション部1021は、降雨予測パターンに基づいてメッシュの水の流れをシミュレーションすることで、各メッシュの土中水分量や接続メッシュへの流出量などを算出する。すなわち、水流シミュレーション部1021は、降雨予測パターンを用いて水流シミュレーションを実施し、予測対象斜面に対応するメッシュの水分量時系列データを作成する。
なお、上述したとおり、降雨量予測装置101において複数の降雨予測パターンが作成されている。従って、水流シミュレーション部1021は、これら複数の降雨予測パターン毎に水流シミュレーションを実施し、予測対象斜面に対応するメッシュの水分量時系列データを作成する。
第1記憶部1022は、これらの水分量時系列データを記憶する。このとき、水分量時系列データは、降雨予測パターンの数の分だけ記憶される。
斜面解析装置103は、斜面安全率計算部1031と、第2記憶部1032と、を備える。
斜面安全率計算部1031は、第1記憶部1022に記憶された複数の水分量時系列データ毎に斜面安全率の時系列データ(以降、これを“安全率時系列データ”と呼ぶ)を作成する。斜面安全率は、予測対象斜面の安全性を表す指標であり、例えば、土質理学等で用いられる斜面安定解析式により算出することが可能である。斜面安定解析式の例としては、例えば、フェレニウス法、修正フェレニウス法、ヤンブ法、ビショップ法等を挙げることができる。なお、斜面安定解析式では、斜面を構成する土壌が持つ内部摩擦角、間隙水圧、粘着力、土塊重量などのパラメータが必要となる。これらのパラメータは、予め土中水分量との関係性を構築しておくことによって、水分量時系列データから算出することができる。従って、水分量時系列データから安全率時系列データを作成することが可能となる。安全率時系列データは、水分量時系列データ毎に作成される。この場合、安全率時系列データは、時刻毎の斜面安全率を正の実数で表現したものであり、例えば、1(所定の安全性閾値)を下回ると理論上の崩壊を意味する。
そして、斜面安全率計算部1031は、上記の方法で作成された安全率時系列データ毎に、斜面安全率が1を下回る時刻(基準未達時刻)を抽出し、抽出された全ての基準未達時刻のデータを含む基準未達時刻データを作成し、これを第2記憶部1032に記憶する。この場合、基準未達時刻データは、安全率時系列データ毎に作成される。
なお、基準未達時刻データは、基準未達時刻が存在しない場合(すなわち、1を下回る斜面安全率が1つも存在しない場合)、それ自体が作成されなくてもよく、あるいは、“基準未達時刻無し(No Data)”を示すステータスが設定されただけの状態で作成されてもよい。
斜面崩壊予測装置104は、斜面解析装置103の第2記憶部1032に記憶された全ての基準未達時刻データをチェックし、その中で最も早く安全性閾値を下回る時刻を、予測対象斜面の崩壊予測時刻として決定する。なお、基準未達時刻が1つも存在しない場合、崩壊予測時刻は、作成されなくてもよい。また、基準未達時刻が1つしか存在しない場合、斜面崩壊予測装置104は、それを崩壊予測時刻とすることができる。
第1出力装置105は、斜面崩壊予測装置104で決定された崩壊予測時刻を、斜面崩壊予測システム100の予測結果として外部へ出力する。第1出力装置105は、例えば、予測結果を報知するためのディスプレイやスピーカ、あるいは他の装置に予測結果を送信するための通信回路である。
(動作の説明)
図12は、図6に示す斜面崩壊予測システム100の動作例を示すフローチャートである。
降雨量予測装置101の短時間予測部1011は、短時間予測期間についての降雨予測を実行して短時間予測パターンを作成する(ステップS200)。
降雨量予測装置101の長時間予測部1012は、長時間予測期間についての降雨予測を実行して長時間の降雨予測結果を得る。長時間予測部1012は、短時間予測パターンと長時間の降雨予測結果とを用いて長時間予測期間における予測総降雨量を算出する。そして、長時間予測部1012は、算出された予測総降雨量の制約の下で長時間予測期間における複数の長時間予測パターンを作成する(ステップS201)。
降雨量予測装置101の降雨予測パターン作成部1013は、短時間予測部1011で作成された1つの短時間予測パターンと、長時間予測部1012で作成された複数の長時間予測パターンとを時間軸上で結合させることで、予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する(ステップS202)。
なお、ステップS200の処理とステップS201の処理の実行順序は、図12の順序に限定されない。両者は、逆の順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
シミュレーション装置102の水流シミュレーション部1021は、降雨予測パターンを用いて水流シミュレーションを実施し、予測対象斜面に対応するメッシュの水分量時系列データを作成する(ステップS203)。シミュレーション装置102は、全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションを行ったか否かを判定する(ステップS204)。全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションを実行していない場合(ステップS204のNo判定)、シミュレーション装置102は、ステップS203の処理を繰り返す。一方、全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションが実行された場合(ステップS204のYes判定)、ステップS205の処理が実行される。
斜面解析装置103の斜面安全率計算部1031は、シミュレーション装置102で作成された水分量時系列データを入力し、水分量時系列データ毎に安全率時系列データを作成し、最終的に基準未達時刻データを作成する(ステップS205)。
斜面解析装置103は、全ての水分量時系列データに対して基準未達時刻データを作成したか否かを確認する(ステップS206)。全ての水分量時系列データに対して基準未達時刻データが作成されていない場合(ステップS206のNo判定)、斜面解析装置103は、ステップS205の処理を実行する。一方、全ての水分量時系列データに対して基準未達時刻データが作成された場合(ステップS206のYes判定)、ステップS207の処理が実行される。
斜面崩壊予測装置104は、全ての基準未達時刻データをチェックし、その中で最も早く安全性閾値を下回る時刻を、予測対象斜面の崩壊予測時刻として決定する(ステップS207)。
第1出力装置105は、斜面崩壊予測装置104で決定された崩壊予測時刻を外部へ出力する(ステップS208)。
(効果の説明)
以上説明した第3の実施形態では、複数の降雨予測パターンに対応した複数の基準未達時刻データが作成され、全ての基準未達時刻データの中で最も早い時刻が崩壊予測時刻として決定される。斜面崩壊予測システムをこのような構成とすることにより、ある1つの降雨予測パターンが外乱の影響を受けた場合であっても、外乱の影響を受けていない他の降雨予測パターンに基づいて決定された基準未達時刻が、崩壊予測時刻として採用される。すなわち、第3の実施形態によれば、ロバスト性に優れた斜面崩壊予測を実行することが可能となる。
さらに、第3の実施形態の場合、それら複数の降雨予測パターンの内の長時間予測パターンは、長時間予測期間の予測総降雨量の制約の下で作成される。ここで、一般的には、長時間予測モデル(例えば、MSMやRSM)における長時間での予測総降雨量の信頼性は比較的に高いとされている。すなわち、予測期間の全体の斜面崩壊予測の精度は一定程度に維持される。
以上を纏めると、第3の実施形態によれば、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた斜面崩壊予測を実行することが可能となる。
(変形例の説明)
以上説明した第3の実施形態は、例えば、第2の実施形態のように、図12に示す動作がプログラムとして記述されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶され、そのプログラムがCPU等の演算装置により実行される構成とすることもできる。
また、第3の実施形態において、降雨量予測装置101は、第1の実施形態の降雨量予測装置10あるいは第2の実施形態の降雨量予測装置60に置き換えることもできる。
さらに、第3の実施形態において、長時間予測モデルによる降雨予測結果そのものは、長時間予測期間における予測総降雨量を算出するためだけに使用され、最終的に斜面崩壊予測に用いられる複数の降雨予測パターンのための複数の長時間予測パターンとしては使用されていない。しかしながら、長時間予測モデルによる降雨予測結果そのものを複数の長時間予測パターンの1つとすることができる。例えば、長時間予測モデルによる降雨予測結果そのものを、第1の長時間予測パターン(図9)、第2の長時間予測パターン(図10)、および第3の長時間予測パターン(図11)にさらに加えて合計4つの長時間予測パターンとすることができる。もちろん、長時間予測パターンの数(すなわち、降雨予測パターンの数)は、複数であればよく、3つや4つに限定されることはない。
[第4の実施形態]
(構成の説明)
図13は、本発明の第4の実施形態に係る危険水位予測システム300の構成例を示すブロック図である。
危険水位予測システム300には、危険水位予測の実施者によって、予測期間(例えば、予測開始時刻から予測終了時刻までの期間)と、水位の閾値としての危険水位と、が設定される。危険水位予測システム300は、予測期間内に予測対象河川が危険水位に到達する予測時刻(後述する到達予測時刻)を出力する。
危険水位予測システム300は、降雨量予測装置301と、シミュレーション装置302と、水位解析装置303と、第2出力装置304と、を含む。
降雨量予測装置301は、短時間予測部3011と、長時間予測部3012と、降雨予測パターン作成部3013と、を含む。降雨量予測装置301は、第3の実施形態の降雨量予測装置101と同様の方法により予測期間における降雨予測パターンを複数作成する。
シミュレーション装置302は、水流シミュレーション部3021と、第3記憶部3022と、を備える。
水流シミュレーション部3021は、予測対象河川を含む広範な第2領域(すなわち、危険水位予測における水流シミュレーションの対象エリア)について、所定の物理モデルに基づく水流シミュレーションを実施することにより水の流れ(水位や流出量等)を予測する。
なお、上述したとおり、降雨量予測装置301において複数の降雨予測パターンが作成されているため、水流シミュレーション部3021は、これら複数の降雨予測パターンのすべてを用いて水流シミュレーションを実施することにより、予測対象河川の水位時系列データを作成する。第3記憶部3022は、水位時系列データを記憶する。この場合、水位時系列データは、降雨予測パターンの数の分だけ記憶される。
ここで、水流シミュレーションの具体例について説明する。水流シミュレーション部3021は、例えば、分布型流出モデルと呼ばれるモデルと河道キネマティックウェーブモデルというモデルを組み合わせて作られた水流シミュレータなどを用いて水流シミュレーションを実施する。これにより、第2領域の水の流れが予測される。
このとき作成される水位時系列データは、予測開始時刻から予測終了時刻までの、予め設定された予測対象河川内の特定のポイントにおける水位の時系列データである。
また、ここで用いる分布型流出モデルは、第2領域の降雨予測パターンを入力として、第2領域における河川以外の水の流れをシミュレーションするものである。具体的には、分布型流出モデルにおいて、第2領域は適切なメッシュ(50m×50mや250m×250m等)に分割され、第2領域の勾配を表す勾配情報をもとにメッシュ間の水の流れが落水線という概念を用いて一方向に決定される。そして、降雨予測パターンに基づいてメッシュの水の流れをシミュレーションすることで、各メッシュの土中水分量や接続メッシュへの流出量などが算出される。
また、河道キネマティックウェーブモデルは、第2領域の降雨予測パターンを入力として、第2領域の河川の水の流れをシミュレーションするものである。具体的には、予測対象河川は、河道幅情報や入力された降雨予測パターンに基づいて偏微分方程式により数理モデル化される。上記偏微分方程式を数値計算の手法によって解くことにより、河道の流出量や水位が算出される。
上述したとおり、降雨量予測装置301において複数の降雨予測パターンが作成されている。従って、水流シミュレーション部3021は、これら複数の降雨予測パターン毎に水流シミュレーションを実施し、予測対象河川の水位時系列データを作成する。第4記憶部3032は、作成された水位時系列データを記憶する。このとき、水位時系列データは、降雨予測パターンの数の分だけ記憶される。
ここで、図13の説明が再開される。水位解析装置303は、時刻抽出部3031と、第4記憶部3032と、時刻決定部3033と、を備える。
時刻抽出部3031は、危険水位と、第4記憶部3032に記憶された全ての水位時系列データとを用いて、水位時系列データ毎の到達時刻データを作成する。具体的には、各到達時刻データは、各水位時系列データの中で予測対象河川の水位が危険水位を超える場合の時刻(到達時刻)の全てを含む。第4記憶部3032は、これらの到達時刻データを記憶する。
なお、到達時刻データは、予測対象河川の水位が危険水位を1回も超えない場合(すなわち、到達時刻の数が0の場合)、それ自体が作成されなくてもよく、あるいは、“到達時刻無し(No Data)”を示すステータスが設定されただけの状態で作成されてもよい。
時刻決定部3033は、第4記憶部3032に記憶された全ての到達時刻データをチェックし、その中で最も早く危険水位に到達する時刻を到達予測時刻として決定する。なお、到達時刻が1つも存在しない場合、到達予測時刻は作成されなくてもよい。また、到達時刻が1つしか存在しない場合、時刻決定部3033は、その到達時刻を到達予測時刻とすることができる。
第2出力装置304は、時刻決定部3033にて決定された到達予測時刻を、危険水位予測システム300の予測結果として外部へ出力する。
(動作の説明)
図14は、図13に示す危険水位予測システム300の動作例を示すフローチャートである。
降雨量予測装置301の短時間予測部3011は、短時間予測期間についての降雨予測を実行して短時間予測パターンを作成する(ステップS400)。
降雨量予測装置301の長時間予測部3012は、長時間予測期間についての降雨予測を実行して長時間の降雨予測結果を得る。長時間予測部3012は、短時間予測パターンと長時間の降雨予測結果とを用いて長時間予測期間における予測総降雨量を算出する。そして、長時間予測部1012は、算出された予測総降雨量の制約の下で長時間予測期間における複数の長時間予測パターンを作成する(ステップS401)。
降雨量予測装置301の降雨予測パターン作成部3013は、短時間予測部3011で生成された1つの短時間予測パターンと、長時間予測部3012で作成された複数の長時間予測パターンとを時間軸上で結合させることで、予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する(ステップS402)。
なお、ステップS400の処理とステップS401の処理の実行順序は、図14の順序に限定されない。両者は、逆の順序で実行されてもよいし、同時に実行されてもよい。
シミュレーション装置302の水流シミュレーション部3021は、降雨予測パターン毎に第2領域内の水流シミュレーションを実施し、降雨予測パターン毎に予測対象河川内の特定のポイントにおける予測水位を示す水位時系列データを作成する(ステップS403)。
シミュレーション装置302は、全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションを実施したか否かを確認する(ステップS404)。全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションを実行していない場合(ステップS404のNo判定)、シミュレーション装置302は、ステップS403の処理を実行する。一方、全ての降雨予測パターンに対して水流シミュレーションが実行された場合(ステップS404のYes判定)、ステップS405の処理が実行される。
水位解析装置303の時刻抽出部3031は、シミュレーション装置302で作成された各水位時系列データと危険水位とを入力し、これらに基づいて、水位時系列データ毎の到達時刻データを作成する(ステップS405)。
水位解析装置303は、全ての水位時系列データに対して到達時刻データを作成したか否かを確認する(ステップS406)。全ての水位時系列データに対して到達時刻データを作成していない場合(ステップS406のNo判定)、水位解析装置303は、ステップS405の処理を実行する。一方、全ての水位時系列データに対して到達時刻データを作成した場合(ステップS406のYes判定)、ステップS407の処理が実行される。
時刻決定部3033は、第4記憶部3032に記憶された全ての到達時刻データをチェックし、その中で最も早く危険水位に到達する到達時刻を、到達予測時刻として決定する(ステップS407)。
第2出力装置304は、水位解析装置303で決定された到達予測時刻を外部へ出力する(ステップS408)。
(効果の説明)
以上説明した第4の実施形態では、複数の降雨予測パターンに対応した複数の到達時刻データが作成され、全ての到達時刻データの中で最も早く危険水位に到達する時刻が到達予測時刻として決定される。危険水位予測システムをこのような構成とすることにより、ある1つの降雨予測パターンが外乱の影響を受けた場合であっても、外乱の影響を受けていない他の降雨予測パターンに基づいて決定された到達時刻が、到達予測時刻として採用される。すなわち、第4の実施形態によれば、ロバスト性に優れた危険水位予測を実行することが可能となる。
さらに、第4の実施形態の場合、それら複数の降雨予測パターンの内の長時間予測パターンは、長時間予測期間の予測総降雨量の制約の下で作成される。ここで、一般的には、長時間予測モデル(例えば、MSMやRSM)における長時間での予測総降雨量の信頼性は比較的に高いとされている。すなわち、予測期間の全体の危険水位予測の精度は一定程度に維持される。
以上を纏めると、第4の実施形態によれば、予測期間の全体についての予測精度を一定程度に維持しつつ、ロバスト性に優れた危険水位予測を行うことが可能となる。
(変形例の説明)
以上説明した第4の実施形態は、例えば、第2の実施形態のように、図14に示す動作がプログラムとして記述されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶され、そのプログラムがCPU等の演算装置により実行される構成とすることもできる。
また、第4の実施形態において、降雨量予測装置301は、第1の実施形態の降雨量予測装置10あるいは第2の実施形態の降雨量予測装置60に置き換えることも可能である。
なお、以上説明した第1〜第4の実施形態に示した各降雨量予測装置は、斜面崩壊予測や危険水位予測等の災害予測のみに限定されず、降雨量予測を利用するあらゆる分野にも広く適用可能である。例えば、各降雨量予測装置は、農業ICT(Information and Communication Technology)の分野において、農業用水の管理や洪水を予測した収穫時期の決定等にも適用することができる。さらに、例えば、各降雨量予測装置は、ダムの貯水量管理、あるいは道路や鉄道の安全運行管理等にも応用することができる。
以上、各実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は、上記各実施形態の記載に限定されない。上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることが可能であることは当業者にとって自明である。従って、そのような変更又は改良を加えた形態もまた本発明の技術的範囲に含まれることは説明するまでもない。また、以上説明した各実施形態において使用される、数値や各構成の名称等は例示的なものであり適宜変更可能である。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2016年8月31日に出願された日本出願特願2016−168793を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 降雨量予測装置
12 第1予測部
14 第2予測部
16 パターン作成部
50A、50B、51A、51B 降雨予測パターン
60 降雨量予測装置
62 記憶部
64 制御部
70 降雨量予測プログラム
100 斜面崩壊予測システム
101 降雨量予測装置
102 シミュレーション装置
103 斜面解析装置
104 斜面崩壊予測装置
105 第1出力装置
300 危険水位予測システム
301 降雨量予測装置
302 シミュレーション装置
303 水位解析装置
304 第2出力装置
1011 短時間予測部
1012 長時間予測部
1013 降雨予測パターン作成部
1021 水流シミュレーション部
1022 第1記憶部
1031 斜面安全率計算部
1032 第2記憶部
3011 短時間予測部
3012 長時間予測部
3013 降雨予測パターン作成部
3021 水流シミュレーション部
3022 第3記憶部
3031 時刻抽出部
3032 第4記憶部
3033 時刻決定部

Claims (9)

  1. 予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する第1予測手段と、
    前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する第2予測手段と、
    前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成するパターン作成手段と
    を備えることを特徴とする降雨量予測装置。
  2. 前記制約は、前記第2総降雨量を一定とする制約であることを特徴とする請求項1記載の降雨量予測装置。
  3. 前記第2予測手段は、前記第2期間における総降雨量が前記第2総降雨量であり且つ前記第2期間のうちの序盤に降雨が集中する序盤集中パターンと、前記第2期間における総降雨量が前記第2総降雨量であり且つ前記第2期間のうちの中盤に降雨が集中する中盤集中パターンと、前記第2期間における総降雨量が前記第2総降雨量であり且つ前記第2期間のうちの終盤に降雨が集中する終盤集中パターンを作成する
    ことを特徴とする請求項2記載の降雨量予測装置。
  4. 予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出し、
    前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成し、
    前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成する
    ことを特徴とする降雨量予測方法。
  5. 予測期間の内の第1期間について、第1精度での予測が可能な第1予測モデルによる降雨の予測を実施して第1予測パターンを作成し、前記第1期間における前記第1予測パターンでの総降雨量である第1総降雨量を算出する第1予測処理と、
    前記予測期間の全体について、前記第1精度よりも低い第2精度での予測が可能な第2予測モデルによる降雨の予測を実施して予測パターンを作成し、前記予測期間の全体における前記予測パターンでの総降雨量である全体総降雨量を求め、前記全体総降雨量から前記第1総降雨量を減算することで、前記予測期間における前記第1期間以外の第2期間の総降雨量である第2総降雨量を求め、前記第2総降雨量の制約の下で、前記第2期間についての予測パターンであって降雨のパターンが異なる複数の第2予測パターンを作成する第2予測処理と、
    前記第1予測パターンと複数の前記第2予測パターンとを時間軸上で結合させることにより前記予測期間の全体についての複数の降雨予測パターンを作成するパターン作成処理と
    を、コンピュータに実行させるための降雨量予測プログラ

  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の降雨量予測装置と、
    予測対象斜面を含む所定の第1領域について、複数の前記降雨予測パターン毎に水流シミュレーションを実施することにより、前記降雨予測パターン毎に、土中の水分量の予測結果を時系列に示す水分量時系列データを作成するシミュレーション装置と、
    前記水分量時系列データ毎に、前記予測対象斜面の安全性を示す指標である斜面安全率を時系列に示す安全率時系列データを作成し、前記安全率時系列データ毎に、前記斜面安全率が所定の安全性閾値を下回る基準未達時刻を抽出し、抽出された前記基準未達時刻の全てを含む基準未達時刻データを作成する斜面解析装置と、
    全ての前記基準未達時刻データをチェックし、その中で最も早く前記安全性閾値を下回る時刻を、前記予測対象斜面の崩壊予測時刻として決定する斜面崩壊予測装置と
    を備えることを特徴とする斜面崩壊予測システム。
  7. 前記崩壊予測時刻を外部に出力する第1出力装置を、さらに備えることを特徴とする請求項6記載の斜面崩壊予測システム。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の降雨量予測装置と、
    予測対象河川を含む所定の第2領域について、複数の前記降雨予測パターン毎に水流シミュレーションを実施することにより、前記降雨予測パターン毎に、前記予測対象河川の予測水位を時系列に示す水位時系列データを作成するシミュレーション装置と、
    前記水位時系列データ毎に、前記予測水位が所定の危険水位に到達する到達時刻を抽出し、抽出された前記到達時刻の全てを含む到達時刻データを作成し、全ての前記到達時刻データをチェックし、その中で最も早く前記危険水位に到達する時刻を、前記予測対象河川の到達予測時刻として決定する水位解析装置と
    を備えることを特徴とする危険水位予測システム。
  9. 前記到達予測時刻を外部に出力する第2出力装置を、さらに備えることを特徴とする請求項8記載の危険水位予測システム。
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