JP3296386B2 - 降雨移動予測装置 - Google Patents

降雨移動予測装置

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雨水による浸水防除を
目的とした雨水排水技術に好適な降雨移動予測装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市への人工集中により住宅の密
集化や舗装道路の普及が進み、これに伴って降雨が大地
に浸透せずに直接下水管路に集まる量が増加してきてい
る。このため、降雨流出時間、すなわち降雨が下水管内
を流れるまでに要する時間が短縮され、また降雨量が多
い場合には、市街地の浸水も発生するようになってきて
いる。
【0003】一方、降雨量の観測には、レーダ雨量計お
よび地上雨量計が使用されており、最近の観測結果によ
れば、降雨はある地域に集中することが判明されてい
る。
【0004】このような浸水を未然に防止するには雨水
ポンプを活用することが有効である。すなわち、降雨は
地表からの地下の下水を経てポンプ所内のポンプ井に溜
り、雨水ポンプによって主に河川に排出されるようにな
っている。
【0005】雨水ポンプの運転は前述のように、降雨流
出時間の短縮化や降雨地域の集中現象により、迅速かつ
適切に行う必要がある。このため、ポンプ井に流入する
雨水の流量(流入流量)を的確に把握する必要がある。
流入流量はいわゆる流出解析法、特に大地へ浸透せずに
直接流出する降雨を取り扱う都市流出解析法により、降
雨量を入力として求めることが可能である。そしてこの
降雨量を予測することによって、将来における雨水ポン
プの運転を的確に行うことができる。
【0006】次に降雨量の測定に使用するレーダ雨量計
及び地上雨量計について説明する。
【0007】レーダ雨量計は気象レーダの一種であっ
て、前述した降雨集中現象を把握するために、所定時間
間隔で広範囲にわたる面的雨量分布を得るものである。
すなわちレーダから電波を発射し、その電波が雨滴に当
たって反射する反射電波強度を測定するようになってい
る。レーダ雨量計から送出される反射電波強度データ
は、図6に示すような極座標データとなっている。
【0008】
【数1】 地上雨量計はレーダ雨量計で観測された降雨強度データ
を補正するために用いられるもので、対象流域に所定個
数、例えばN個設置される。この地上雨量計は所定時間
間隔に、各設定箇所の雨量データ(降雨の地表面分布デ
ータ)を観測する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来降雨域
の移動ベクトルを求めるものとして、相関法、重心法、
雨域追跡法等の降雨移動予測手法があり、これらの手法
により将来の降雨域の移動ベクトルが求められる。各降
雨移動予測手法について次に説明する。 (a)相関法 降雨域がある時間内(例えば5分等)に移動出来る範囲
まで過去の降雨量分布を移動させ、現在の降雨量分布と
の自乗誤差を計算し、自乗誤差の一番少ない位置を移動
ベクトルとする。計算式を以下に示す。 DATA_1:過去の降雨量分布 DATA_2:現在の降雨量分布 Y,X :データの座標 MY,MX :データの移動分座標(相対値) C :自乗誤差 (2)式において、Cが最も小さい時のMY,MXが移
動ベクトルとなる。 (b)重心法 過去と現在の降雨量分布の重心座標を計算し、現在の重
心座標から過去の重心座標を引いたものを移動ベクトル
とする。重心座標の計算式を以下に示す。 DATA :降雨量分布 Y,X :データの座標 DY,DX:中心からの座標(相対値) CY,CX:重心の座標 (C)雨域追跡法 過去と現在の降雨量分布をしきい値を境に0,1の2値
化ににして、降雨域がある時間内(例えば5分等)に移
動できる範囲まで過去の2値化した降雨量分布を移動さ
せ、現在の2値化した降雨量分布との関連計数を計算
し、関連係数の一番大きい位置を移動ベクトルとする。
以下に計算式を示す。
【0010】
【数2】 上述のように従来の降雨量予測手法として3つ挙げられ
るが、どのような降雨に対しても1つの予測手法しか用
いていない。例えば、相関法を用いている場合、降雨域
が大きい前線型降雨時も、降雨域が1つの降雨時も、降
雨域が2つ以上ある降雨時をも全て相関法を用いて降雨
量予測を行っているのが実情である。
【0011】このように、従来における降雨量予測は、
予測手法を1つしか用いていないため、ある降雨では予
測精度は良いが、ある降雨では予測精度は悪いといった
ことが起こり、降雨量予測を用いての流出解析、ポンプ
運転等が困難であるという問題点がある。
【0012】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、精度よく降雨量を予測することができる降
雨移動予測装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、雨滴データを
求めるレーダ雨量計と、雨量データを求める地上雨量計
と、レーダ雨量計からの雨滴データを地上雨量計からの
雨量データで補正して所定時間間隔毎に降雨量分布を求
める降雨量分布演算装置と、過去および現在の降雨量分
布から降雨量分布の移動ベクトルを演算する複数の予測
手法が格納された降雨移動予測手法選択装置と、降雨移
動予測手法選択装置に格納された各予測手法に基づいて
過去および現在の降雨量分布から現在の複数の降雨量分
布の移動ベクトルを求める降雨移動ベクトル演算装置
と、降雨移動ベクトル演算装置で求めた複数の移動ベク
トルについて、各移動ベクトルを直交する2方向に分解
して前記2方向成分を求め、各移動ベクトルのうち最も
多い成分を最適ベクトルとし、この最適移動ベクトルに
より過去から現在までの降雨量分布の移動軌跡を求める
移動軌跡演算装置と、移動軌跡演算装置で求めた移動軌
跡に基づいて現在の降雨量分布を移動させ、将来の降雨
量分布を求める降雨量予測装置と、を備えたことを特徴
とする降雨移動予測装置である。
【0014】本発明は、雨滴データを求めるレーダ雨量
計と、雨量データを求める地上雨量計と、レーダ雨量計
からの雨滴データを地上雨量計からの雨量データで補正
して所定時間間隔毎に降雨量分布を求める降雨量分布演
算装置と、過去および現在の降雨量分布を予め定められ
た降雨パターンに分類する降雨パターン分類装置と、過
去および現在の降雨量分布から降雨量分布の移動ベクト
ルを演算する複数の予測手法が、予測に適した降雨パタ
ーンとの対応関係で格納された降雨移動予測手法選択装
置と、降雨パターン分類装置により分類された降雨パタ
ーンに基づいて、降雨移動予測手法選択装置に格納され
た各予測手法から最適予測手法を選択するとともに、こ
の最適予測手法により過去および現在の降雨量分布から
現在の降雨量分布の移動ベクトルを求める降雨移動ベク
トル演算装置と、降雨移動ベクトル演算装置で求めた移
動ベクトルにより過去から現在までの降雨量分布の移動
軌跡を求める移動軌跡演算装置と、移動軌跡演算装置で
求めた移動軌跡に基づいて現在の降雨量分布を移動さ
せ、将来の降雨量分布を求める降雨量予測装置と、を備
えたことを特徴とする降雨移動予測装置である。
【0015】
【作用】本発明によれば、降雨移動予測手法選択装置に
格納された各予測手法に基づいて、降雨移動ベクトル演
算装置において、過去および現在の降雨量分布からの現
在の降雨量分布の移動ベクトルを求める。移動軌跡演算
装置において、降雨移動ベクトル演算装置で求めた複数
の移動ベクトルに基づいて現在の最適移動ベクトルを求
めるとともに、過去から現在までの降雨量の移動軌跡を
求める。降雨量予測装置において、移動軌跡演算手段で
求めた移動軌跡に基づいて、現在の降雨量分布を移動さ
せ、将来の降雨量分布を求める。
【0016】本発明によれば、降雨パターン分類装置に
より分類された降雨パターンに基づいて、降雨移動ベク
トル演算装置において降雨移動予測手法選択装置に格納
された各予測手法から最適予測手法を選択し、この最適
予測手法により過去および現在の降雨量分布から現在の
降雨量分布の移動ベクトルを求める。移動軌跡演算装置
において、降雨移動ベクトル演算装置で求めた移動ベク
トルにより過去から現在までの降雨量分布の移動軌跡を
求める。降雨量予測装置において、移動軌跡演算手段で
求めた移動軌跡に基づいて、現在の降雨量分布を移動さ
せ、将来の降雨量分布を求める。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図5は本発明による降雨移動予測
装置の一実施例を示す図である。
【0018】図1に示すように、降雨移動予測装置は雨
滴データを観測するレーダ雨量計1と、雨量データを観
察する地上雨量計1aとを備え、レーダ雨量計1で観測
された雨滴データを地上雨量1aで観測された雨量デー
タを用いて補正し、降雨量分布演算装置2において降雨
量分布を演算するようになっている。また、降雨量分布
の移動ベクトルを求める予測手法が、降雨移動予測手法
選択装置3内に格納され、この予測手法を用いて降雨量
分布の移動ベクトルが降雨移動ベクトル演算装置4によ
り演算される。演算された移動ベクトルに基づいて降雨
量分布の移動軌跡が移動軌跡演算装置5により演算さ
れ、この移動軌跡から降雨予測装置6により未来の移動
軌跡および降雨量分布が予測される。
【0019】このうち降雨量分布演算装置2は、(1)
式からなるレーダ方程式の基づいて反射電波強度データ
を降雨強度データに変換し、この降雨強度データを地上
雨量計1aで観測された雨量データを用いて補正して、
降雨量分布を演算するものである。また降雨移動予測手
法選択装置3は、図4に示すようなメモリ構成で降雨域
の移動ベクトルを演算するための情報を保存した予測手
法メモリと、移動ベクトルを演算する手法を格納してお
く予想メモリから構成されている。予測手法メモリに
は、図4(a)に示すように、降雨域の移動ベクトルを
演算するための予測手法および適用降雨パターンが格納
されている。この予測手法メモリの予測手法により、降
雨域の移動ベクトルの演算方法が指定される。
【0020】また降雨移動ベクトル演算装置4は、降雨
移動予測手法選択装置3内に格納された予測手法に基づ
いて、降雨域の移動ベクトルを演算するものである。
【0021】さらに移動軌跡演算装置5は、降雨移動ベ
クトル演算装置4で演算した過去から現在の移動ベクト
ルから降雨域の移動軌跡を演算するものであり、降雨量
予測装置6は移動軌跡演算装置5で演算した移動軌跡か
ら未来の移動ベクトルを演算し、降雨量分布を予測する
ようになっている。
【0022】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。まずレーダ雨量計1により、前述
した降雨集中現象を把握するため、広範囲にわたる面的
雨量分布が得られる。(すなわちレーダ雨量計1におい
て、レーダから電波を空中に発射し、その電波が雨滴に
当たって反射し再びレーダに戻ってくるまでの時間から
位置を特定し、反射強度から降雨強度を特定する。これ
により1回の360°の測定により図6に示すように、
極座標表示された雨滴デーダ(反射強度データ)8(図
1)が得られる。なお、図6に示す1メッシュがこのレ
ーダ雨量計1の観測範囲であり、その大きさは距離方
向、方位方向の分解能で決まる。例えば、5分程度の所
定時間間隔で、半径数十キロメートルの地域を数万個に
分割したメッシュにおける降雨分量データ(メッシュデ
ータ)を得ることができる。
【0023】地上雨量計1aはレーダ雨量計1で観測さ
れた降雨分布データを補正するために用いられるもの
で、対象流域にN個設置される。地上雨量計1aは所定
時間間隔で、各設定箇所の雨量データ8a(降雨の地表
面分布データ)を出力する。
【0024】次にレーダ雨量計1で得られた反射強度デ
ータ8及び地上雨量計1aで得られた雨量データ8a
は、降雨量分布演算装置2に入力される。
【0025】降雨量分布演算装置2では、レーダ雨量計
1で得られた反射強度データを(1)式のレーダ方程式
を用いて降雨強度データに変換する。次に、地上雨量計
1aで得られた雨量データ8aを用いて降雨強度データ
を補正し、降雨量分布9を得る。次に降雨量分布9は、
降雨移動ベクトル演算装置4および降雨予測装置6に入
力される。
【0026】一方、降雨移動予測手法選択装置3の予測
手法メモリには、移動ベクトルを演算するための予測手
法が予め登録されており、降雨移動予測手法選択装置3
は、予測手法メモリに登録されている全ての予測方法を
予測メモリに格納する。
【0027】降雨移動ベクトル演算装置4では、降雨量
分布演算装置2で演算した降雨量分布9が入力される毎
に図5に示す処理を実施する。すなわち、予測メモリに
先頭に登録してある予測手法10を取り出し、取り出し
た予測手法に基づいて、過去および現在の降雨量分布か
ら現在の降雨量分布の移動ベクトル11を演算する。例
えば、予測メモリに、相関法が登録されていたら、相関
法に基づいて移動ベクトルを演算する。
【0028】以上のようにして、予測メモリの先頭に登
録されている予測手法に基づいて移動ベクトル演算が終
了すると、次に2番目に登録されている予測手法に基づ
いて移動ベクトルの演算を実施する。以下、全ての登録
された予測手法が終了するまで移動ベクトルの演算を実
行する。演算された移動ベクトル11は、その後移動軌
跡演算装置5に入力される。
【0029】移動軌跡演算装置5では、降雨移動ベクト
ル演算装置4で演算された移動ベクトル11から、過去
から現在までの移動軌跡12を演算する。この場合、ま
ず降雨移動ベクトル演算装置4において各予測手法に基
づいて演算された複数の移動ベクトルを、Y方向(南
北)、X方向(東西)に分解し、それぞれ、同一の移動
速度(成分)が一番多いものをY(南北)X(東西)の
移動速度とし、降雨域の最適移動ベクトルとする。例え
ば、相関法の移動ベクトルが北に3[km/分]、西に1
[km/分]、重心法の移動ベクトルが北に2[km/
分]、西に1[km/分]、雨域追跡法の移動ベクトルが
北に2[km/分]、西に2[km/分]の場合、降雨域の
最適移動ベクトル2を北に2、西に1とする。
【0030】次に移動軌跡演算装置5において、この最
適移動ベクトルに基づいて、過去から現在までの降雨量
分布の移動軌跡を求める。すなわち、移動軌跡演算装置
5には過去の降雨量分布が蓄積されており、この過去の
降雨量分布に現在の最適移動ベクトルを加算することに
より、過去から現在までの降雨量の移動軌跡を求める。
【0031】降雨予測装置6では、移動軌跡演算装置5
で演算した移動軌跡12から将来の移動ベクトルを例え
ば以下の式を用いて予測し、予測した移動ベクトルだけ
現在の降雨量分布を移動させる。次に降雨量予測装置6
ではこの降雨量分布16を流出解析装置、またはポンプ
運転装置7等に入力する。 mv_x(t+1) =(1−α)mv_x(t) +α・(2・mv_x(t) −mv_x(t-1) ) …(6) mv_y(t+1) =(1−α)mv_y(t) +α・(2・mv_y(t) −mv_y(t-1) ) …(7) mv_x(t+1) :時刻tのX方向の移動速度 mv_y(t+1) :時刻tのy方向の移動速度 α :パラメータ 流出解析装置またはポンプ運転装置7等では、降雨予測
装置6で予測された将来の降雨量分布16を流出解析ま
たはポンプ運転等、目的に合わせて使用する。
【0032】以上のように本実施例によれば、例えば前
線型降雨等、降雨の種類によらず、降雨量分布を的確に
把握でき、降雨移動予測精度が向上する。
【0033】次に本実施例の他の実施例について説明す
る。降雨移動ベクトル演算装置4で演算した移動ベクト
ル11を用いて、移動軌跡演算装置5で降雨量分布の移
動軌跡12を演算する場合、上記実施例では,現在の移
動軌跡12を求める際移動ベクトルをY(南北)、X
(東西)方向に分解し、それぞれ一番多くあるスカラー
を最適移動ベクトルとしたが、各降雨移動予測手法で演
算した移動ベクトルの平均値を、最適移動ベクトルとし
ても良い。例えば、小数点以下を四捨五入すると、相関
法の移動ベクトルが北に3[km/分]、西に1[km/
分]、重心法の移動ベクトルが北に2[km/分]、西に
2[km/分]、雨域追跡法の移動ベクトルが北に1[km
/分]、西に2[km/分]の場合、降雨域の最適移動ベ
クトルは北に2[km/分]、西に2[km/分]となる。
【0034】また図2に示すように、降雨量分布演算装
置で演算された降雨量分布9が入力され、現在の降雨量
分布9を予め定められた降雨パターンに分類する降雨パ
ターン分類装置8を設けてもよい。降雨パターン分類装
置8で分類する降雨パターンとしては、前線型、雷雨
型、降雨域が2つ以上ある降雨、降雨域が1つしかない
降雨等のパターンが考えられる。分類された降雨パター
ン14は、その後降雨移動予測手法選択装置3に入力さ
れる。次に降雨移動予測手法選択装置3では、予測手法
メモリを参照して、入力された降雨パターン14に適し
た予測手法が予測メモリに登録される・例えば、前線型
の降雨に対しては雨域追跡法、降雨域が2つ以上ある降
雨に対しては相関法、降雨域が1つの降雨に対しては重
心法というように、各降雨パターンに合った移動予測手
法を予測手法メモリに予め登録しておく。そして降雨パ
ターンが前線型の場合は、予測手法メモリを参照し、前
線型の降雨パターンに適した予測手法の雨域追跡法を取
り出し、予測メモリに登録する。降雨移動ベクトル演算
装置4では予測メモリに登録された予測手法10に基づ
いて移動ベクトル11を演算する。そして、移動軌跡演
算装置5において、この移動ベクトル11に基づいて、
過去から現在までの降雨量分布の移動軌跡が求められ
る。
【0035】さらに示すように、降雨移動ベクトル演算
装置4にて移動ベクトル11を演算する時、一つ前の移
動ベクトル11分だけ現在の降雨量分布を戻し、その
後、現在と一つ前の降雨量分布間で移動ベクトルを求
め、次に一つ前のベクトル分だけ前進させながら、移動
ベクトル11を演算する方法も可能である。
【0036】また、過去と現在の移動ベクトルを比較
し、現在のベクトルが過去と反対の移動ベクトルとなっ
た場合、演算の誤りと考えて過去の移動ベクトルを現在
の移動ベクトル11としてもよい。例えば、過去の移動
ベクトルが北に2[km/分]の時、現在の移動ベクトル
を南に3[km/分]と演算した(過去の移動ベクトルと
は反対の方向に計算している)場合、現在の移動ベクト
ルを北に2[km/分]としてもよい。
【0037】さらに降雨移動ベクトル演算手段4におい
て予測手法メモリおよび予測メモリを使って移動ベクト
ル11を演算する手法を任意に指定するように構成して
いるが、その他の手法により予測手法を指定するように
構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過去および現在の降雨量分布から複数の予測手法により
現在の降雨量の移動ベクトルを求め、この複数の移動ベ
クトルに基づいて現在の最適移動ベクトルを求め、この
最適移動ベクトルから移動軌跡および将来の降雨量分布
を求めるので、降雨の実情にあった精度の良い降雨分布
の移動予測を行うことができる。
【0039】また、発明によれば、降雨パターンを分類
し、分類された降雨パターンに基づいて最適予測手法を
選択して現在の降雨量の移動ベクトルを求めた後、移動
軌跡および将来の降雨量分布を求めるので、降雨の実情
にあった精度の良い降雨分布の移動予測を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による降雨移動予測装置の一実施例を示
す構成図。
【図2】本発明による降雨移動予測装置の他の実施例を
示す構成図。
【図3】本発明による降雨移動予測装置の更に他の実施
例を示す構成図。
【図4】降雨移動予測手法選択装置の予測手法メモリお
よび予測メモリを示す構成図。
【図5】降雨移動ベクトル演算装置における作用を示す
フローチャート。
【図6】雨的データを極座標で示す図。
【符号の説明】
1 レーダ雨量計 1a 地上雨量計 2 降雨量分布演算装置 3 降雨移動予測手法選択装置 4 降雨移動ベクトル演算装置 5 移動軌跡演算装置 6 降雨量予測装置 13 降雨パターン分類装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 嶋 英 和 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番30号 株式会社東芝 関西支社内 (56)参考文献 特開 昭60−236082(JP,A) 特開 平2−9967(JP,A) 特開 平5−303406(JP,A) 特開 平6−102911(JP,A) 特開 昭52−119377(JP,A) 特開 平5−134056(JP,A) 特開 平8−43545(JP,A) 加藤孝夫、小舘英實、松村健、青木滋 夫,“レーダ雨量計による降雨予測との その応用”,電気学会一般産業研究会資 料,日本,1989年2月17日,GID−89 −1〜15,p.39−47 篠原哲哉、仲田雅司郎、近藤真一, “降雨情報システム”,東芝レビュー, 日本,1994年5月1日,第49巻第5号, p.364−366 岡崎健一郎、白川勝、米田和外,“レ ーダ降雨予測検討について(第2 報)”,四国地方建設局管内技術研究会 論文集,日本,第33回,p28−1〜28− 12 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01W 1/00 - 1/18 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雨滴データを求めるレーダ雨量計と、 雨量データを求める地上雨量計と、 レーダ雨量計からの雨滴データを地上雨量計からの雨量
    データで補正して所定時間間隔毎に降雨量分布を求める
    降雨量分布演算装置と、 過去および現在の降雨量分布から降雨量分布の移動ベク
    トルを演算する複数の予測手法が格納された降雨移動予
    測手法選択装置と、 降雨移動予測手法選択装置に格納された各予測手法に基
    づいて過去および現在の降雨量分布から現在の複数の降
    雨量分布の移動ベクトルを求める降雨移動ベクトル演算
    装置と、 降雨移動ベクトル演算装置で求めた複数の移動ベクトル
    について、各移動ベクトルを直交する2方向に分解して
    前記2方向成分を求め、各移動ベクトルのうち最も多い
    成分を最適ベクトルとし、この最適移動ベクトルにより
    過去から現在までの降雨量分布の移動軌跡を求める移動
    軌跡演算装置と、 移動軌跡演算装置で求めた移動軌跡に基づいて現在の降
    雨量分布を移動させ、将来の降雨量分布を求める降雨量
    予測装置と、 を備えたことを特徴とする降雨移動予測装置。
  2. 【請求項2】雨滴データを求めるレーダ雨量計と、 雨量データを求める地上雨量計と、 レーダ雨量計からの雨滴データを地上雨量計からの雨量
    データで補正して所定時間間隔毎に降雨量分布を求める
    降雨量分布演算装置と、 過去および現在の降雨量分布を予め定められた降雨パタ
    ーンに分類する降雨パターン分類装置と、 過去および現在の降雨量分布から降雨量分布の移動ベク
    トルを演算する複数の予測手法が、予測に適した降雨パ
    ターンとの対応関係で格納された降雨移動予測手法選択
    装置と、 降雨パターン分類装置により分類された降雨パターンに
    基づいて、降雨移動予測手法選択装置に格納された各予
    測手法から最適予測手法を選択するとともに、この最適
    予測手法により過去および現在の降雨量分布から現在の
    降雨量分布の移動ベクトルを求める降雨移動ベクトル演
    算装置と、 降雨移動ベクトル演算装置で求めた移動ベクトルにより
    過去から現在までの降雨量分布の移動軌跡を求める移動
    軌跡演算装置と、 移動軌跡演算装置で求めた移動軌跡に基づいて現在の降
    雨量分布を移動させ、将来の降雨量分布を求める降雨量
    予測装置と、 を備えたことを特徴とする降雨移動予測装置。
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