JPH0961546A - 降雨量予測装置 - Google Patents

降雨量予測装置

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JPH0961546A
JPH0961546A JP21193995A JP21193995A JPH0961546A JP H0961546 A JPH0961546 A JP H0961546A JP 21193995 A JP21193995 A JP 21193995A JP 21193995 A JP21193995 A JP 21193995A JP H0961546 A JPH0961546 A JP H0961546A
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JP
Japan
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rainfall
distribution
movement
amount
calculating
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JP21193995A
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English (en)
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Eisaku Nanba
波 栄 作 難
Yousuke Tonami
並 洋 介 渡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 降雨の種類によらず、降雨量分布を的確に把
握でき、降雨移動予測精度を向上させる降雨移動予測装
置を提供する。 【解決手段】 レーダ雨量計1により所定時間間隔毎に
得た雨滴データを用い所定時間間隔毎に降雨量分布を演
算する降雨量分布演算手段2と、降雨量分布演算手段2
で演算された降雨量分布の時間経過に伴う移動ベクトル
を演算する移動ベクトル演算手段3と、移動ベクトル演
算手段3で演算された過去から現在までの移動ベクトル
を用いて降雨量分布の移動軌跡を演算する移動軌跡演算
手段4と、過去の降雨実績データから作成された降雨移
動軌跡から、移動軌跡演算手段4で演算された移動軌跡
と似ている降雨移動軌跡を検索する降雨検索手段5と、
降雨検索手段5で検索された降雨移動軌跡を用いて将来
の移動軌跡を予測する移動軌跡予測手段6と、を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーダ雨量計により得
られた降雨強度データを用い将来の降雨量を予測する降
雨量予測装置に係り、特に雨水による浸水を防除する雨
水排水技術に応用可能な降雨量予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における都市への人工集中による住
宅の密集化や舗装道路の普及につれて、降雨が大地に浸
透せずに直接下水管路に集まる量が増加してきている。
これに伴い、降雨流出、すなわち降雨が下水管内を流れ
るまでに要する時間が短縮され、また、降雨量が多い場
合には、市街地の浸水も発生するようになってきてい
る。
【0003】降雨量の観測には、レーダ雨量計および地
上雨量計が使用されており、これらの雨量計を用いた最
近の観測結果によれば、降雨はある地域に集中すること
が判明されている。
【0004】このような浸水を未然に防止するには雨水
ポンプを活用することが有効である。すなわち、降雨は
地表から地下の下水を経てポンプ所内のポンプ井にたま
り、このポンプによって主に河川に排出されるようにな
っている。
【0005】従って、雨水ポンプの運転は前述のよう
に、降雨流出時間の短縮化や降雨地域の集中現象によ
り、迅速かつ適切に行う必要がある。このため、ポンプ
井に流入する雨水の流量(流入流量)を的確に把握する
必要がある。
【0006】流入流量はいわゆる流出解析法、特に大地
へ浸透せずに直接流出する降雨を取り扱う都市流出解析
法により降雨量を入力として求めることが可能であり、
この降雨量を予測することによって将来における雨水ポ
ンプの運転を的確に行うことができる。
【0007】次に、降雨量の測定に使用するレーダ雨量
計及び地上雨量計について説明する。レーダ雨量計は気
象レーダの一種であって、前述した降雨集中現象を把握
するために所定時間間隔で広範囲にわたる面的雨量分布
を得るものであり、レーダから電波を発射し、その電波
が雨滴に当たって反射する反射電波強度を測定するもの
である。レーダ雨量計から送出される反射電波強度デー
タは、図4に示すような極座標データで示される。図4
におけるメッシュ1個分に相当する。
【0008】
【数1】 P :レーダ電波反射波強度 r :レーダから目標降雨までの距離[km] R :降雨強度[mm/h] C :レーダ定数 B,β :雨の種類によって決まる定数 Ka :大気による減衰補正定数 Kr,Rα:雨滴による減衰補正項 F :システム補正係数(導波管ロス) また、地上雨量計はレーダ雨量計で観測された降雨強度
データを補正するために用いられるもので、対象流域に
N個設置される。所定時間間隔で各設定箇所の雨量デー
タ(降雨の地表面分布データ)を観測する。
【0009】従来の技術では、相関法、重心法、雨域追
跡法等の降雨移動予測手法があり、これらの手法は降雨
域の移動ベクトルを予測するものである。各降雨移動予
測手法を説明する。移動ベクトルとは図5に示す様に降
雨域が1時刻の間に移動した方向と距離を示すベクトル
のことである。
【0010】・相関法:降雨域がある時間内(例えば5
分等)に移動出来る範囲まで過去の降雨量分布を移動さ
せ、現在の降雨量分布との自乗誤差を計算し、自乗誤差
の一番少ない位置を移動ベクトルとする。計算式を以下
に示す。
【0011】
【数2】 DATA_1 :過去の降雨量分布 DATA_2 :現在の降雨量分布 Y,X :データの座標 MY,MX :データの移動文座標(相対値) C :自乗誤差 Cが最も小さい時のMY,MXが移動ベクトル ・重心法:過去と現在の降雨量分布の重心座標を計算
し、現在の重心座標から過去の重心座標を引いたものを
移動ベクトルとする。重心座標の計算式を以下に示す。
【0012】
【数3】 DATA :降雨量分布 Y,X :データの座標 DY,DX :中心からの座標(相対値) CY,CX :重心の座標 ・雨域追跡法:過去と現在の降雨量分布をしきい値を境
に0,1の2値化にして、降雨域がある時間内(例えば
5分等)に移動出来る範囲まで過去の2値化した降雨量
分布を移動させ、現在の2値化した降雨量分布との関連
係数を計算し、関連係数の一番大きい位置を移動ベクト
ルとする。以下に計算式を示す。
【0013】
【数4】 DATA_1 :過去の降雨量分布 DATA_2 :現在の降雨量分布 n * :データの個数 CA :関連係数 上述の従来の降雨量予測ではどのような降雨に対しても
1つの予測手法しか用いていない。例えば、相関法を用
いている場合、降雨域が大きい(前線型)降雨時も、ま
た降雨域が1つの降雨時も、さらに降雨域が2つ以上あ
る降雨時も全て相関法も用いて降雨量予測を行ってい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
ける降雨量予測は、降雨域は一定方向に進むと仮定して
おり、また、降雨域の増減を考慮してないため、ある降
雨では予測精度は良いが、ある降雨では予測精度は悪い
といったことが起こり、降雨量予測を用いての流出解
析、ポンプ運転等が困難であるという問題点がある。
【0015】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、降雨域が大きさ(前線型)降雨であ
るか、または降雨域が1つの降雨であるか、あるいは降
雨域が2つ以上ある降雨であるか等の降雨の種類によら
ず、降雨量分布を的確に把握でき、降雨移動予測精度を
向上させる降雨移動予測装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、レーダ雨量計により得られた降雨強度デー
タを用い将来の降雨量を予測する降雨量予測装置におい
て、レーダ雨量計により所定時間間隔毎に得た雨滴デー
タを用い所定時間間隔毎に降雨量分布を演算する降雨量
分布演算手段と、前記降雨量分布演算手段で演算された
降雨量分布の時間経過に伴う移動ベクトルを演算する移
動ベクトル演算手段と、前記移動ベクトル演算手段で演
算された過去から現在までの移動ベクトルを用いて降雨
量分布の移動軌跡を演算する移動軌跡演算手段と、過去
の降雨実績データから作成された降雨移動軌跡から、前
記移動軌跡演算手段で演算された移動軌跡と似ている降
雨移動軌跡を検索する降雨検索手段と、前記降雨検索手
段で検索された降雨移動軌跡を用いて将来の移動軌跡を
予測する移動軌跡予測手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0017】また、前記移動軌跡予測手段で予測した移
動ベクトルを基に降雨量分布における降雨強度の前記時
間間隔における増減量を演算する降雨強度増減量演算手
段と、前記降雨強度増減量演算手段で演算された増減量
と降雨状況に影響を与える予め知られた地形因子とを用
い将来の降雨量分布の増減量を予測する増減量予測手段
と、をさらに備えることを特徴とする。
【0018】また、降雨量分布の中で等しい降雨強度を
示す輪郭線の形状を降雨強度毎に把握する降雨強度毎形
状把握手段と、前記降雨強度毎形状把握手段で把握した
輪郭線の形状の変化量を演算する形状変化演算手段と、
前記形状変化演算手段で演算された変化量から将来の輪
郭線の形状を予測する形状変化予測手段と、をさらに備
えることを特徴とする。
【0019】また、前記降雨量分布演算手段は、前記レ
ーダ雨量計により所定時間間隔で得た雨滴データを地上
雨量計により得られる雨滴データを用い補正し、所定時
間間隔毎に降雨量分布を演算することを特徴とする。
【0020】
【作用】レーダ雨量計により所定時間間隔毎に得た雨滴
データを用い所定時間間隔毎に降雨量分布を演算し、降
雨量分布の時間経過に伴う移動状況を表す移動ベクトル
を演算し、過去から現在までの移動ベクトルを用いて降
雨量分布の移動軌跡を演算する。
【0021】一方、過去の降雨実績データから作成され
た降雨パターンを示す降雨移動軌跡の中から、前記移動
軌跡演算手段で演算された移動軌跡と似ている降雨移動
軌跡を検索し、検索された降雨移動軌跡を用いて将来の
移動軌跡を予測する。
【0022】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1に示すように、降雨量予測装置は、雨滴デー
タを観測するためのレーダ雨量計1と、レーダ雨量計1
で観測された雨滴データを地上雨量計で観測された雨量
データを用いて補正し、降雨量分布を演算する降雨量分
布演算手段2と、時間経過に伴う降雨量分布の移動ベク
トルを演算する移動ベクトル演算手段3と、移動ベクト
ル演算手段3で演算された過去から現在までの移動ベク
トルを用いて降雨量分布の移動軌跡を演算する移動軌跡
演算手段4と、過去の降雨実績データから作成された降
雨移動軌跡が収納された過去のデータ14から、移動軌
跡演算手段4で演算された移動軌跡と似ている降雨移動
軌跡を検索する降雨検索手段5と、降雨検索手段5で検
索された降雨移動軌跡を用いて将来の移動軌跡を予測す
る移動軌跡予測手段6とから構成されている。
【0023】降雨量分布演算手段2は、反射電波強度デ
ータを(1)式からなるレーダ方程式に基づいて降雨強
度データに変換し、地上雨量計で観測された雨量データ
を用いて補正して、降雨量分布を演算するものである。
【0024】移動ベクトル演算手段3は、現在の降雨量
分布の移動ベクトルを演算するもので、演算方法は、相
関法、重心法、雨域追跡法等の手法があるがどれを用い
てもかまわない。
【0025】移動軌跡演算手段4は、移動ベクトル演算
手段3で演算した過去から現在の移動ベクトルから降雨
域の移動軌跡を演算するものである。
【0026】降雨検索手段5は、過去の降雨実績データ
から作成された降雨移動軌跡が収納された過去のデータ
14から、現在の降雨量分布をパターン分類し、移動軌
跡から類似している過去の移動軌跡を検索する検索機能
を有する。
【0027】移動軌跡予測手段6は、移動軌跡演算手段
4で演算した移動軌跡と降雨検索手段5で検索した移動
軌跡から、将来の移動軌跡を予測するものである。
【0028】次に、本実施例の作用について説明する。
レーダ雨量計1は前述した降雨集中現象を把握するため
に広範囲にわたる面的雨量分布を得るものである。レー
ダから電波を空中に発射し、その電波が雨滴に当たって
反射し再びレーダに戻ってくるまでの時間から位置を特
定し、反射強度から降雨強度を特定する。これにより1
回の測定(360度)で図4に示すように極座標表示さ
れた反射強度データ8が得られる。なお、図4に示す1
メッシュがこのレーダ雨量計1の観測範囲であり、その
大きさは距離方向、方位方向の分解能で決まる。例え
ば、5分程度の所定時間間隔で半径数十キロメートルの
地域を数万個に分割したメッシュにおける降雨分布デー
タ(メッシュデータ)を得ることができる。
【0029】地上雨量計はレーダ雨量計1で観測された
降雨分布データを補正するために用いられるもので、対
象流域にN個設置される。所定時間間隔で各設定箇所の
雨量データ(降雨の地表面分布データ)を出力する。
【0030】図1において、レーダ雨量計1で得られた
反射強度データ8及び地上雨量計で得られた雨量データ
は降雨量分布演算手段2に入力される。
【0031】降雨量分布演算手段2では、レーダ雨量計
1で得られた反射強度データをレーダ方程式((1)
式)を用いて降雨強度データに変換する。次に、地上雨
量計で得られた雨量データを用いて降雨強度データを補
正し、降雨量分布9を得る。降雨量分布9は移動ベクト
ル演算手段3、降雨検索手段6に入力される。
【0032】移動ベクトル演算手段3では、降雨量分布
演算手段2で演算した降雨量分布9が入力される度、現
在の降雨量分布の移動ベクトル10を演算する。移動ベ
クトルは移動軌跡演算手段4に入力される。移動ベクト
ルの演算手法には相関法、重心法、雨域追跡法等がある
が、これらのうちどの手法を用いてもかまわない。ま
た、これら以外の方法でも、移動ベクトルが演算できれ
ばどんな手法を用いてもかまわない。
【0033】移動軌跡演算手段4は、移動ベクトル演算
手段3で演算された移動ベクトル10が入力されると、
過去から現在までの移動軌跡11を演算する。移動軌跡
11は降雨検索手段5に入力される。
【0034】降雨検索手段5は、降雨量分布演算手段2
で演算された降雨量分布が入力されると現在の降雨を降
雨パターンに分類する。降雨パターン分類には、いくつ
かの分類方法があるが、ここでは、季節(春、夏、秋、
冬、梅雨、台風等)によって分類を行う。例えば、5月
頃の降雨だと、春の降雨パターン分類となる。そして、
移動軌跡演算手段4で演算された移動軌跡11が入力さ
れると、分類した降雨パターンの中から現在の移動軌跡
に一番似ている移動軌跡を検索する。
【0035】検索した移動軌跡12および現在の降雨量
分布の移動軌跡11は移動軌跡予測手段6に入力され
る。
【0036】ここで、降雨検索手段5における検索は以
下の(2)式を用いて行う。
【0037】
【数5】 dat1:現在の降雨分布の移動軌跡 dat2:登録されている移動軌跡 t:降雨が降り始めてからの時間(now :現在時刻) 登録されている移動軌跡全てに対して(2)式を演算
し、kが一番小さかったものを検索結果とする。
【0038】最後に、現在の降雨が降り止むと、分類し
た降雨パターンに今回の移動軌跡を、過去の降雨実績デ
ータの一つとして追加する。
【0039】移動軌跡予測手段6では、移動軌跡演算手
段4で演算した移動軌跡11と、降雨検索手段5で検索
された移動軌跡12が入力されると将来の移動軌跡を予
測する。
【0040】予測方法は次の通りである。検索してきた
移動軌跡は降雨の降り始めからの軌跡なので、現在の降
雨の降り始めから移動軌跡を照らし合わせていき、現時
刻以降の移動軌跡(将来の移動軌跡)は、検索してきた
移動軌跡の値としている。そして、将来の降雨量分布1
3は、予測した移動軌跡分、現在の降雨量分布を平行移
動させたものとする。
【0041】流出解析等7では、移動軌跡予測手段6で
予測された将来の降雨量分布13を流出解析等、目的に
合わせて使用する。
【0042】なお、前述の実施例では、降雨検索手段5
の降雨パターン分類を季節によって分類した例を説明し
たが、降雨パターンを降雨の形状で分類しても良い。例
えば、降雨域が1つしかない降雨か、あるいは降雨域が
2つ以上ある降雨か、あるいは前線型の降雨であるか等
の降雨のパターンによって分類してもよい。
【0043】本実施例の構成によれば、降雨域が大きい
(前線型)降雨であるか、または降雨域が1つの降雨で
あるか、あるいは降雨域が2つ以上ある降雨であるか等
の降雨の種類によらず、降雨量分布を的確に把握でき、
降雨移動予測精度を向上させることができる。
【0044】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例では、移動軌跡予測手段で4予測した移動
ベクトルを基に降雨量分布における降雨強度の時間間隔
における増減量を演算する降雨強度増減量演算手段15
と、降雨強度増減量演算手段15で演算された増減量と
降雨状況に影響を与える予め知られた地形因子17とを
用い将来の降雨量分布の増減量を予測する増減量予測手
段16と、をさらに備えている。
【0045】図2に示すように、移動軌跡予測手段6で
予測した将来の降雨分布を降雨強度増減演算手段15に
入力し、1時刻前からの降雨分布の増減量を演算し、増
減量予測手段16に入力して、地形因子17を考慮して
将来の増減量を予測し、現在の降雨分布に予測した増減
量を加え予測降雨分布を予測する。この予測された予測
降雨分布を流出解析等7に使用することも可能である。
【0046】降雨強度増減量演算15での増減量の演算
は、1時刻前の降雨分布と、現在の降雨分布を比較して
増減量を演算するが、このとき、1メッシュ毎の増減量
を演算しても良いし、数メッシュ毎の平均値の増減量を
演算しても良い。
【0047】増減量予測手段16は、降雨強度増減量演
算手段15で求めた過去から現在までの増減量から将来
の増減量を予測し、あらかじめ求めておいた降雨状況に
影響を及ぼす地形因子(各メッシュ毎に増減する割合)
を予測した増減量に掛け合わせる。このとき増減量の予
測は以下の(3)式を用いて演算しても、カルマンフィ
ルタ等を用いて予測しても良い。
【0048】 data(t+1) = data(t) +A* (data(t) - data(t-1) ) ……(3)式 data(t) :時刻tでの増減量 A :パラメータ 地形因子17は次の様にして求めておく。
【0049】図6に示す様に山等によって降雨分布が変
化すると仮定し、その変化率を求める。求める手順とし
ては、山、川、谷等の地形の座標を求めて、その座標で
の降雨強度の変化量を演算する。これを、何パターンも
の降雨に対して行うことにより、地形による降雨強度の
変化が分かる。降雨強度の変化がない座標では係数を
1.0とし、降雨強度が増えている座標では係数を1.
0より大きい値とし、減っている座標では係数を1.0
より小さい値にする。値そのものは増減量によって決定
する。
【0050】本実施例の構成によれば、地形因子17を
も考慮された精度の高い降雨量の予測が可能になる。
【0051】次に、本発明のさらに他の実施例について
説明する。本実施例は、降雨量分布の中で等しい降雨強
度を示す輪郭線の形状を降雨強度毎に把握する降雨強度
毎形状把握手段20と、降雨強度毎形状把握手段20で
把握した輪郭線の形状の変化量を演算する形状変化演算
手段21と、形状変化演算手段21で演算された変化量
から将来の輪郭線の形状を予測する形状変化予測手段2
2と、をさらに備えている。
【0052】図3に示すように、移動軌跡予測手段6で
予測した将来の移動軌跡と降雨量分布演算手段2で演算
した降雨量分布とを降雨強度毎形状把握手段20に入力
し、降雨強度等の形状を把握する。形状変化量演算手段
21で1時刻前からの形状変化を演算し、形状変化予測
手段22で将来の形状変化を予測する。予測した結果を
流出解析等7で使用し、雨水による浸水を防除すること
が可能になる。
【0053】降雨強度毎形状把握手段20では、図7に
示す様に、ある降雨強度のデータだけを取り出し、それ
を円あるいは楕円で近似することによって降雨強度毎の
形状を把握する。このとき、降雨強度をランク付けをし
てそのランクの降雨強度だけ取り出し、近似しても良
い。また、この実施例では楕円で近似したが、円、多角
形等で近似しても良い。近似は最小自乗法を用いて、パ
ラメータa,b,c,d,eを演算する。楕円の方程式
は次の通りである。
【0054】 1=a* X2 +b* X+c* y2 +d* y+e* x* y x,y:座標軸の点 a,b,c,d,e:パラメータ 形状変化量演算手段21では、1時刻まえからの近似し
た物の変化量を計算する。この実施例では、最小自乗法
で求めたパラメータa,b,c,d,eの変化量を演算
する。
【0055】形状変化予測手段22では、演算した変化
量から将来の変化量を(3)式を用いて予測する。また
予測はカルマンフィルタ等を用いても良い。予測した変
化量だけ現在の値に加え、各降雨強度毎に予測したデー
タを重ねていく。この様にして出来た結果を移動軌跡予
測手段6で予測した移動軌跡にあわせて平行移動したも
のを予測降雨分布とする。
【0056】本実施例の構成によれば、降雨強度毎形状
把握手段20により降雨量分布の中で等しい降雨強度を
示す輪郭線の形状を降雨強度毎に把握し、輪郭線の形状
の変化量から将来の輪郭線の形状を予測するようにした
ので、降雨量分布を高精度に予測することができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の構成によれ
ば、降雨域が大きさ(前線型)降雨であるか、または降
雨域が1つの降雨であるか、あるいは降雨域が2つ以上
ある降雨であるか等の降雨の種類によらず降雨量分布を
的確に把握することができる。
【0058】また、レーダ雨量計からの雨滴データと地
上雨量計からの雨量データのみによって短時間間隔の最
新の降雨量を予測することが可能となる。
【0059】その結果、従来のようなある降雨では精度
は良いが、ある降雨では精度が悪いといったことがなく
なり、流出解析、ポンプ運転装置等に使用できるように
なる。
【0060】また、降雨量予測をまで行うことができる
ので、ポンプ運転によるポンプ井水位変位も把握でき、
必要に応じて迅速な処理を施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による降雨量予測装置の一実施例を示す
システム構成図
【図2】同他のシステム構成図
【図3】同さらに他のシステム構成図
【図4】極座標で表された反射電波強度データのデータ
例を示す図。
【図5】移動ベクトルの説明図。
【図6】地形因子の説明図。
【図7】降雨域の形状の近似及び予測の説明図。
【符号の説明】
1 レーダ雨量計 2 降雨量分布演算手段 3 移動ベクトル演算手段 4 移動軌跡演算手段 5 降雨検索手段 6 移動軌跡予測手段 15 降雨強度増減量演算手段 16 増減量予測手段 20 降雨強度毎形状把握手段、 21 形状変化演算手段 22 形状変化予測手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーダ雨量計により得られた降雨強度デー
    タを用い将来の降雨量を予測する降雨量予測装置におい
    て、 レーダ雨量計により所定時間間隔毎に得た雨滴データを
    用い所定時間間隔毎に降雨量分布を演算する降雨量分布
    演算手段と、 前記降雨量分布演算手段で演算された降雨量分布の時間
    経過に伴う移動ベクトルを演算する移動ベクトル演算手
    段と、 前記移動ベクトル演算手段で演算された過去から現在ま
    での移動ベクトルを用いて降雨量分布の移動軌跡を演算
    する移動軌跡演算手段と、 過去の降雨実績データから作成された降雨移動軌跡か
    ら、前記移動軌跡演算手段で演算された移動軌跡と似て
    いる降雨移動軌跡を検索する降雨検索手段と、 前記降雨検索手段で検索された降雨移動軌跡を用いて将
    来の移動軌跡を予測する移動軌跡予測手段と、を備える
    ことを特徴とする降雨量予測装置。
  2. 【請求項2】前記移動軌跡予測手段で予測した移動ベク
    トルを基に降雨量分布における降雨強度の前記時間間隔
    における増減量を演算する降雨強度増減量演算手段と、 前記降雨強度増減量演算手段で演算された増減量と降雨
    状況に影響を与える予め知られた地形因子とを用い将来
    の降雨量分布の増減量を予測する増減量予測手段と、を
    さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の降雨量
    予測装置。
  3. 【請求項3】降雨量分布の中で等しい降雨強度を示す輪
    郭線の形状を降雨強度毎に把握する降雨強度毎形状把握
    手段と、 前記降雨強度毎形状把握手段で把握した輪郭線の形状の
    変化量を演算する形状変化演算手段と、 前記形状変化演算手段で演算された変化量から将来の輪
    郭線の形状を予測する形状変化予測手段と、をさらに備
    えることを特徴とする請求項1に記載の降雨量予測装
    置。
  4. 【請求項4】前記降雨量分布演算手段は、前記レーダ雨
    量計により所定時間間隔で得た雨滴データを地上雨量計
    により得られる雨滴データを用い補正し、所定時間間隔
    毎に降雨量分布を演算することを特徴とする請求項1に
    記載の降雨量予測装置。
JP21193995A 1995-08-21 1995-08-21 降雨量予測装置 Withdrawn JPH0961546A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112036630A (zh) * 2020-08-25 2020-12-04 长安大学 一种公路路面降雨量分布估计方法、存储介质及计算设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112036630A (zh) * 2020-08-25 2020-12-04 长安大学 一种公路路面降雨量分布估计方法、存储介质及计算设备
CN112036630B (zh) * 2020-08-25 2023-08-04 长安大学 一种公路路面降雨量分布估计方法、存储介质及计算设备

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