JP6874084B2 - ゲートウェイ、要求生成方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

ゲートウェイ、要求生成方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、ゲートウェイ、要求生成方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、ビル等を対象とした監視制御システムにおいて、上位システムからコントローラに対するデータ収集や、設定値出力などの制御命令を含む要求を行うために利用されるプロトコルとしてBACnet(Building Automation and Control networking)プロトコルがある。このような監視制御システムには、上位システムとコントローラとの間でBACnetプロトコルの変換を行うゲートウェイが備えられる。しかしながら、従来のゲートウェイは、上位システムから送信された要求に含まれる制御命令を全てコントローラに送信していたため、コントローラに不要な命令が伝達されてしまう場合があった。
特許第4722076号公報
本発明が解決しようとする課題は、不要な命令伝達を抑制することができるゲートウェイ、要求生成方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
実施形態のゲートウェイは、要求生成部と、送信部とを持つ。要求生成部は、自装置に接続している複数のコントローラに対する複数の制御命令を含む要求に基づいて、前記要求に含まれる複数の制御命令を用いて前記制御命令の宛先毎の制御要求を生成する。送信部は、生成された前記制御要求を宛先のコントローラに送信する。前記要求生成部は、再送が必要となった場合に前記宛先毎に設定された前記制御命令の再送回数に基づいて、再送する前記制御要求を宛先毎に生成する。前記要求生成部は、1つの要求に同じ制御命令が複数あった場合には、同じ制御命令を1つの制御命令として前記制御要求を生成する。
実施形態の監視制御システム100のシステム構成を示す図。 監視制御システム100におけるデータ伝送の具体例を示す図。 GW20の機能構成を表す概略ブロック図。 コントローラ設定ファイルの具体例を示す図。 許可信号リストの具体例を示す図。 上位システム10から送信された要求の具体例を示す図。 GW20による各コントローラ30に対する制御要求の生成方法を説明するための図。 GW20の処理の流れを示すフローチャート。 制御要求生成処理の流れを示すフローチャート。 複数の要求が取得された場合の処理を説明するための図。
以下、実施形態のゲートウェイ、要求生成方法及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の監視制御システム100のシステム構成を示す図である。
監視制御システム100は、ビル等の建築物を対象として適用される。監視制御システム100は、複数の上位システム10−1〜10−M(Mは1以上の整数)、GW20及び複数のコントローラ30−1〜30−N(Nは1以上の整数)を備える。上位システム10−1〜10−Mのそれぞれと、GW20とはネットワーク40を介して通信可能に接続される。また、GW20には、複数のコントローラ30−1〜30−Nが通信可能に接続される。複数のコントローラ30−1〜30−Nのそれぞれには、下部機器31が接続される。下部機器31は、建築物の室内環境の状態を制御、計測する機器や、建築物の室外環境の状態を計測する機器である。下部機器31は、例えば空調設備50、温度センサ60、湿度センサ70及び電力計80などである。なお、下部機器31は、上記の機器に限定される必要はなく、建築物の室内外環境の状態を制御、計測可能な機器であればどのような機器であってもよい。
上位システム10−1〜10−Mと、コントローラ30−1〜30−Nとの間では、通信プロトコルとしてBACnetプロトコルが利用される。以下の説明では、上位システム10−1〜10−Mと、GW20との間で利用されるBACnetプロトコルをBACnet/WSと記載し、GW20と、コントローラ30−1〜30−Nとの間で利用されるBACnetプロトコルをBACnet/IPと記載する。なお、以下の説明では、上位システム10−1〜10−Mについて特に区別しない場合には上位システム10と記載する。また、以下の説明では、コントローラ30−1〜30−Nについて特に区別しない場合にはコントローラ30と記載する。
上位システム10は、ユーザの操作に応じて、GW20を介してコントローラ30に対する制御命令を含む要求をコントローラ30に送信する。ここで、ユーザとは、監視制御システム100の管理者などである。制御命令は、例えばデータ取得要求及びデータ設定要求である。データ取得要求には、下部機器31によって取得される計測値を取得する要求が含まれる。データ設定要求には、下部機器31に対して設定させる設定値を含むデータの設定要求が含まれる。
GW20は、上位システム10とコントローラ30との間で中継動作を行う。具体的には、GW20は、上位システム10からBACnet/WSを利用して送信された要求をBACnet/IPに変換してコントローラ30に中継する。また、GW20は、コントローラ30からBACnet/IPを利用して送信された応答をBACnet/WSに変換して上位システム10に中継する。さらに、GW20は、上位システム10から送信された要求を解析し、要求に含まれる制御命令をコントローラ30毎に分類し、コントローラ30毎の制御要求を生成する。
コントローラ30は、GW20から送信された制御要求に従って下部機器31を制御する。具体的には、コントローラ30は、制御要求にデータ取得要求が含まれる場合には、データ取得要求が示す下部機器31から計測値を取得する。また、コントローラ30は、制御要求にデータ設定要求が含まれる場合には、データ設定要求が示す下部機器31に対してデータ設定要求に含まれる設定値を設定する。
ネットワーク40は、どのように構成されたネットワークであってもよい。例えば、ネットワーク40は、無線LAN(Local Area Network)であってもよい。
図2は、監視制御システム100におけるデータ伝送の具体例を示す図である。なお、図2では、データ伝送についてのみ説明するため、要求の解析などについての説明は省略する。
上位システム10は、ユーザの操作に応じて、BACnet/WSを利用してデータ取得要求をGW20に送信する(ステップS101)。GW20は、上位システム10から送信されたデータ取得要求を受信する。GW20は、データ取得要求のプロトコルをBACnet/WSからBACnet/IPに変換して宛先のコントローラ30に送信する(ステップS102)。コントローラ30は、GW20から送信されたデータ取得要求に応じて、データ取得要求が示す下部機器31から計測値を取得する。そして、コントローラ30は、取得した計測値を含む応答をGW20に送信する(ステップS103)。GW20は、コントローラ30から送信された応答のプロトコルをBACnet/IPからBACnet/WSに変換して上位システム10に送信する(ステップS104)。
上位システム10は、ユーザの操作に応じて、BACnet/WSを利用してデータ取得要求をGW20に送信する(ステップS105)。GW20は、上位システム10から送信されたデータ取得要求を受信する。GW20は、データ取得要求のプロトコルをBACnet/WSからBACnet/IPに変換して宛先のコントローラ30に送信する(ステップS106)。また、上位システム10は、ユーザの操作に応じて、BACnet/WSを利用してデータ設定要求をGW20に送信する(ステップS107)。GW20は、上位システム10から送信されたデータ設定要求を受信する。GW20は、データ設定要求のプロトコルをBACnet/WSからBACnet/IPに変換して宛先のコントローラ30に送信する(ステップS108)。
コントローラ30は、GW20から送信されたデータ取得要求に応じて、データ取得要求が示す下部機器31から計測値を取得する。そして、コントローラ30は、取得した計測値を含む応答をGW20に送信する(ステップS109)。GW20は、コントローラ30から送信された応答のプロトコルをBACnet/IPからBACnet/WSに変換して上位システム10に送信する(ステップS110)。コントローラ30は、GW20から送信されたデータ設定要求に応じて、データ設定要求が示す下部機器31に対して設定値を設定する。そして、上位システム10は、設定完了を示す応答をGW20に送信する(ステップS111)。GW20は、コントローラ30から送信された応答のプロトコルをBACnet/IPからBACnet/WSに変換して上位システム10に送信する(ステップS112)。
監視制御システム100では、データ取得要求とデータ設定要求とは非同期に処理が行なわれる。したがって、上記のようにデータ取得要求中にデータ設定要求が行われる場合がある。
図3は、GW20の機能構成を表す概略ブロック図である。
GW20は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、中継制御プログラムを実行する。中継制御プログラムの実行によって、GW20は、第1通信部201、要求解析部202、要求記憶部203、コントローラ情報記憶部204、許可信号情報記憶部205、要求生成部206、第2通信部207、応答生成部208を備える装置として機能する。なお、GW20の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、中継制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、中継制御プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
第1通信部201は、BACnet/WSを利用して上位システム10との間で通信を行う。第1通信部201は、上位システム10から要求を受信する。第1通信部201は、上位システム10に対して応答を送信する。
要求解析部202は、第1通信部201によって受信された要求を入力する。要求解析部202は、入力された要求を解析する。具体的には、要求解析部202は、要求を解析することによって、要求に含まれる制御命令を取得する。
要求記憶部203は、揮発性メモリを用いて構成される。要求記憶部203は、要求解析部202によって取得された制御命令を要求及び上位システム10の識別情報に対応付けて一時的に記憶する。
コントローラ情報記憶部204は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。コントローラ情報記憶部204は、コントローラ設定ファイルを記憶する。コントローラ設定ファイルは、各コントローラ30の設定に関する情報(以下、「設定情報」という。)が登録されているファイルである。
許可信号情報記憶部205は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。許可信号情報記憶部205は、許可信号リストを記憶する。許可信号リストは、GW20がコントローラ30に対して送信が許可されている制御命令に関する情報(以下、「許可命令情報」という。)が登録されているリストである。
要求生成部206は、要求解析部202によって取得された制御命令と、コントローラ情報記憶部204に記憶されているコントローラ設定ファイルと、許可信号情報記憶部205に記憶されている許可信号リストとを入力する。要求生成部206は、入力された制御命令と、コントローラ設定ファイルと、許可信号リストとに基づいてコントローラ30毎の制御要求を生成する。制御要求の具体的な生成方法については後述する。
第2通信部207は、BACnet/IPを利用してコントローラ30との間で通信を行う。第2通信部207は、要求生成部206によって生成された制御要求をコントローラ30に送信する。第2通信部207は、制御要求に対する応答をコントローラ30から受信する。
応答生成部208は、第2通信部207によって受信された応答と、要求記憶部203に記憶されている制御命令とに基づいて上位システム10に対する応答を生成する。具体的には、応答生成部208は、1つの要求に含まれる制御命令に対する全ての応答を含む応答を生成する。つまり、応答生成部208は、1つの要求に10個の制御命令があった場合には、同じ制御命令がある場合であっても10個全ての応答を含む応答を生成する。
図4は、コントローラ設定ファイルの具体例を示す図である。
コントローラ設定ファイルにおける1行が1つのコントローラ30に対する設定情報を示す。コントローラ設定ファイルには、複数の設定情報が登録されている。ここで、設定情報は、コントローラ30の識別情報、コントローラ30が1度の処理で複数の制御命令を処理可能であるか否かを示す情報、処理可能な最大命令数、タイムアウト時間及び再送回数などである。複数の制御命令を処理可能であるか否かを示す情報の具体例としては、シングル設定及びマルチ設定がある。シングル設定は、コントローラ30が1度の処理で1つの制御命令を処理可能であることを示す。マルチ設定は、コントローラ30が1度の処理で複数の制御命令を処理可能であることを示す。処理可能な最大命令数は、コントローラ30が1度の処理で処理可能な制御命令の上限値を表す。なお、処理可能な最大命令数の値は、コントローラ30がマルチ設定の場合にのみ設定される。タイムアウト時間は、制御命令に対する応答待ちのタイムアウト時間を表す。再送回数は、タイムアウトによる制御命令の再送回数を表す。
図4に示される例では、コントローラ設定ファイルの最上段81に登録されている設定情報は、“101,multi,20,3000,1”である。これは、識別情報“101”で特定されるコントローラ30が“マルチ設定”であり、1度で処理可能な制御命令の最大数が“20個”であり、タイムアウト時間が“3000(ms)”であり、再送回数が“1回”であることが示されている。
また、コントローラ設定ファイルの2段目82に登録されている設定情報は、“102,single,500,3”である。これは、識別情報“102”で特定されるコントローラ30が“シングル設定”であり、タイムアウト時間が“500(ms)”であり、再送回数が“3回”であることが示されている。
図5は、許可信号リストの具体例を示す図である。
許可信号リストにおける1行がコントローラ30への送信が許可されている制御命令を示す。許可信号リストには、複数の許可命令情報が登録されている。ここで、許可命令情報は、コントローラ30の識別情報、制御命令の種別を示す情報及び下部機器31の識別情報などである。
図5に示される例では、許可信号リストの最上段に登録されている許可命令情報は、“101−AO(Analog-Output)−10000”である。これは、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に接続する下部機器31のうち、識別情報“10000”で特定される下部機器31に対するアナログ出力に関する制御命令を許可することが示されている。
また、許可信号リストの2段目に登録されている許可命令情報は、“101−BO(Binary-Output)−10001”である。これは、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に接続する下部機器31のうち、識別情報“10001”で特定される下部機器31に対するバイナリ―出力に関する制御命令を許可することが示されている。
また、許可信号リストの3段目に登録されている許可命令情報は、“102−AV(Analog-Value)−10002”である。これは、識別情報“102”で特定されるコントローラ30に接続する下部機器31のうち、識別情報“10002”で特定される下部機器31に対する現在値に関する制御命令を許可することが示されている。
図6は、上位システム10から送信された要求の具体例を示す図である。
図6に示すように、領域83が1つの要求を表す。そして、領域83に含まれる文字列それぞれが1つの制御命令を表す。具体的には、図6では、1つの要求に10個の制御命令が含まれている場合を示している。ここで、制御命令について、最上段の制御命令を例に説明する。最上段の制御命令において一点鎖線84で示される部分は、GW20の名称、コントローラ30の識別情報、下部機器31の識別情報及び制御命令の種別を表す。要求解析部202は、上位システム10から送信された要求を解析することによって、領域83で示される部分に含まれる制御命令を取得する。
図7は、GW20による各コントローラ30に対する制御要求の生成方法を説明するための図である。
図7には、要求解析部202によって取得された1つの要求85に含まれる複数の制御命令(図7では、12個の制御命令)が示されている。これらの制御命令は、識別情報“101”、“102”及び“128”で特定される各コントローラ30に対する制御命令である。要求生成部206は、以下のようにして各コントローラ30に対する制御要求を生成する。
第1の処理として、要求生成部206は、複数の制御命令をコントローラ30の識別情報毎に分類する。この処理によって、複数の制御命令がコントローラ30毎に分類される。具体的には、領域85−1、85−2及び85−3に含まれる8つの制御命令が識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する制御命令に分類される。また、領域86に含まれる3つの制御命令が識別情報“128”で特定されるコントローラ30に対する制御命令に分類される。また、残りの1つの制御命令が識別情報“102”で特定されるコントローラ30に対する制御命令に分類される。
第2の処理として、要求生成部206は、コントローラ設定ファイルに登録されている設定情報と、許可信号リストに登録されている許可命令情報とに基づいて、制御要求に含める制御命令を決定する。具体的には、要求生成部206は、許可信号リストに登録されていない制御命令を除いた制御命令を制御要求に含める制御命令に決定する。なお、ここでは、全ての制御命令が許可信号リストに登録されているとする。さらに、要求生成部206は、許可信号リストに登録されている制御命令を用いて、コントローラ設定ファイルにおいてシングル設定の登録がなされているコントローラ30に対しては、1つの制御命令を1つの制御要求に含めると決定する。要求生成部206は、許可信号リストに登録されている制御命令を用いて、コントローラ設定ファイルにおいてマルチ設定の登録がなされているコントローラ30に対しては、最大命令数までの制御命令を1つの制御要求に含め、残りの制御命令を新たな制御要求に含めると決定する。なお、1つの要求に同一の制御命令がある場合、要求生成部206は、同一の制御命令をまとめて1つの制御命令としてカウントする。ここで、同一の制御命令とは、制御命令で示される文字列が完全に一致している制御命令である。
一例として、図4のコントローラ設定ファイルを用いて説明すると、識別情報“101”で特定されるコントローラ30は、マルチ設定であり、最大命令数が20である。つまり、要求生成部206は、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する8つの制御命令を1つの制御要求に含めると決定する。
また、一例として、図4のコントローラ設定ファイルを用いて説明すると、識別情報“102”で特定されるコントローラ30は、シングル設定である。つまり、要求生成部206は、識別情報“102”で特定されるコントローラ30に対する1つの制御命令を1つの制御要求に含めると決定する。
また、一例として、図4のコントローラ設定ファイルを用いて説明すると、識別情報“128”で特定されるコントローラ30は、マルチ設定であり、最大命令数が20である。つまり、要求生成部206は、識別情報“128”で特定されるコントローラ30に対する3つの制御命令を1つの制御要求に含めると決定する。
第3の処理として、要求生成部206は、決定結果に基づいてコントローラ30毎の制御要求を生成する。具体的には、要求生成部206は、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する8つの制御命令を1つにまとめることによって識別情報“101”で特定されるコントローラ30用の制御要求を生成する。要求生成部206は、識別情報“102”で特定されるコントローラ30に対する1つの制御命令を含めることによって識別情報“102”で特定されるコントローラ30用の制御要求を生成する。要求生成部206は、識別情報“128”で特定されるコントローラ30に対する3つの制御命令を1つにまとめることによって識別情報“128”で特定されるコントローラ30用の制御要求を生成する。
図8は、GW20の処理の流れを示すフローチャートである。
第1通信部201は、上位システム10から送信された要求を受信する(ステップS201)。第1通信部201は、受信した要求を要求解析部202に出力する。要求解析部202は、第1通信部201から出力された要求を解析することによって、要求に含まれる制御命令を取得する(ステップS202)。その後、要求解析部202は、取得した制御命令を、要求及び上位システム10の識別情報に対応付けて要求記憶部203に記憶させる。また、要求解析部202は、取得した制御命令を要求生成部206に出力する。要求生成部206は、要求解析部202から出力された制御命令と、コントローラ情報記憶部204に記憶されているコントローラ設定ファイルと、許可信号情報記憶部205に記憶されている許可信号リストとに基づいて制御要求生成処理を実行する(ステップS203)。制御要求生成処理については後述する。
要求生成部206は、生成した制御要求を第2通信部207に出力する。第2通信部207は、要求生成部206から出力された制御要求を宛先のコントローラ30に送信する(ステップS204)。その後、第2通信部207は、コントローラ30からの制御要求に対する応答を受信する(ステップS205)。第2通信部207は、受信した応答を応答生成部208に出力する。応答生成部208は、要求記憶部203に記憶されている制御命令と、第2通信部207から出力された応答とに基づいて、要求に対する全ての応答が受信されたか否か判定する(ステップS206)。要求に対する全ての応答が受信されていない場合(ステップS206−NO)、GW20はステップS205以降の処理を繰り返し実行する。
一方、要求に対する全ての応答が受信された場合(ステップS206−YES)、応答生成部208は要求に対する応答を含む応答を生成する(ステップS207)。応答生成部208は、生成した応答を第1通信部201に出力する。第1通信部201は、応答生成部208から出力された応答を要求の送信元である上位システム10に送信する(ステップS208)。
図9は、制御要求生成処理の流れを示すフローチャートである。なお、図9の説明では、説明の簡単化のため、1つの上位システム10から1つのコントローラ30(例えば、コントローラ30−1)に対する要求が送信された場合を例に説明する。
要求生成部206は、許可信号情報記憶部205に記憶されている許可信号リストを参照し、要求解析部202から出力された制御命令を判別する(ステップS301)。許可信号リストに登録がない制御命令については(ステップS301−許可信号リスト登録なし)、要求生成部206は第1通信部201を介して、上位システム10に対してエラーを送信する(ステップS302)。
一方、許可信号リストに登録がある制御命令については(ステップS301−許可信号リスト登録あり)、要求生成部206は許可信号リストに登録がある制御命令が複数あるか否か判定する(ステップS303)。許可信号リストに登録がある制御命令が複数ない場合(ステップS303−NO)、要求生成部206は許可信号リストに登録がある1つの制御命令を含む制御要求を生成する(ステップS304)。その後、要求生成部206は制御要求生成処理を終了する。
一方、許可信号リストに登録がある制御命令が複数ある場合(ステップS303−YES)、要求生成部206はコントローラ情報記憶部204に記憶されているコントローラ設定ファイルを参照し、コントローラ30−1の設定を判定する(ステップS305)。
具体的には、要求生成部206は、コントローラ設定ファイルを参照し、コントローラ30−1の設定がシングル設定であるかマルチ設定であるか判定する。コントローラ30−1の設定がシングル設定である場合(ステップS305−シングル設定)、要求生成部206は1つの制御命令を含む制御要求を許可信号リストに登録がある制御命令毎に生成する(ステップS306)。その後、要求生成部206は制御要求生成処理を終了する。
ステップS305の処理において、コントローラ30−1の設定がマルチ設定である場合(ステップS305−マルチ設定)、要求生成部206はコントローラ設定ファイルを参照し、許可信号リストに登録がある制御命令がコントローラ30−1の最大命令数以内であるか否か判定する(ステップS307)。コントローラ30−1の最大命令数以内である場合(ステップS307−YES)、要求生成部206はコントローラ30−1に対する全ての制御命令(許可信号リストに登録がある制御命令のみ)を含む制御要求を生成する(ステップS308)。その後、要求生成部206は制御要求生成処理を終了する。
ステップS307の処理において、コントローラ30−1の最大命令数以内ではない場合(ステップS307−NO)、要求生成部206はコントローラ30−1に対する制御命令を含む複数の命令を生成する(ステップS309)。具体的には、要求生成部206は、コントローラ30−1に対する許可信号リストに登録がある制御命令を最大数分含む制御要求と、コントローラ30−1に対する許可信号リストに登録がある残りの制御命令を含む制御要求とを生成する。なお、ステップS309の処理において、要求生成部206は、複数の制御要求を生成する場合には、必ずしも1つの制御要求に最大数分の制御命令を含む必要はなく、どのように複数の制御要求を生成してもよい。その後、要求生成部206は制御要求生成処理を終了する。
以上のように構成されたGW20によれば、不要な命令伝達を抑制することが可能になる。以下、この効果について詳細に説明する。
GW20は、上位システム10から送信された要求を解析することによって、要求に含まれる制御命令をコントローラ30毎に分類する。GW20は、分類した制御命令に基づいてコントローラ30毎の制御要求を生成する。これにより、コントローラ30に送信される制御要求には、他のコントローラ30に対する制御命令が含まれない。そのため、不要な命令伝達を抑制することが可能になる。
また、GW20は、コントローラ30の特性に応じて制御要求を生成する。具体的には、GW20は、コントローラ30がマルチ設定の場合には1度の処理で処理可能な最大命令数以内の制御命令を含む制御要求を生成し、コントローラ30がシングル設定の場合には1つの制御命令を含む1つの制御要求を制御命令数分生成する。このように、GW20は、各コントローラ30が対応可能な制御要求を生成することができる。そのため、様々なコントローラ30の特性に対応して制御要求を生成することが可能になる。
また、GW20は、許可信号リストに登録されていない制御命令については制御要求に含めない。したがって、コントローラ30への送信が許可されていない制御命令がコントローラ30に送信されることがない。そのため、不要な命令伝達を抑制することが可能になる。
また、GW20は、1つの要求に同一の制御命令が複数あった場合には、同一の制御命令を1つの制御命令として制御要求を生成する。これにより、1つの制御要求に同一の制御命令が複数含まれることがない。したがって、コントローラ30によって同じ制御を複数回実行させることがない。そのため、不要な命令伝達を抑制し、コントローラ30の処理負荷を軽減することが可能になる。
以下、監視制御システム100の変形例について説明する。
本実施形態では、監視制御システム100が複数の上位システム10を備える構成を示したが、監視制御システム100は1つの上位システム10を備えるように構成されてもよい。また、本実施形態では、監視制御システム100が複数のコントローラ30を備える構成を示したが、監視制御システム100は1つのコントローラ30を備えるように構成されてもよい。
本実施形態では、コントローラ設定ファイルに1つのコントローラ30に対して1つの設定情報のみが登録されている場合を例に説明したが、コントローラ設定ファイルには1つのコントローラ30に対して複数の設定情報が登録されてもよい。例えば、コントローラ設定ファイルには、1つのコントローラ30に対してシングル設定と、マルチ設定との2つの設定情報が登録されてもよい。このよう構成される場合、要求生成部206は、2つの設定情報が登録されているコントローラ30に対する制御命令が1つの場合にはシングル設定の設定情報に従って制御要求を生成し、コントローラ30に対する制御命令が複数の場合にはマルチ設定の設定情報に従って制御要求を生成する。
GW20は、所定の時間(例えば、10秒、1分など)の間に上位システム10から複数の要求が取得された場合には、複数の要求それぞれに含まれる複数の制御命令を用いて各コントローラ30の制御要求を生成するように構成されてもよい。このように構成される場合、GW20は上位システム10からの要求を受信してから所定の時間待機する。そして、所定の時間経過後、GW20は所定の時間待機している間に取得された要求を用いて制御要求を生成する。以下、図10を用いて具体的な処理について説明する。
図10は、複数の要求が取得された場合の処理を説明するための図である。
図10には、所定の時間の間に要求解析部202によって取得された複数の要求87、88及び89が示されている。要求87には5つの制御命令が含まれ、要求88には5つの制御命令が含まれ、要求89には5つの制御命令が含まれる。これらの制御命令は、識別情報“101”、“102”及び“128”で特定される各コントローラ30に対する制御命令である。要求生成部206は、以下のようにして各コントローラ30に対する制御要求の生成方法を説明する。ここでは、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する制御命令を用いて、識別情報“101”で特定されるコントローラ30用の制御要求を生成する場合を例に説明する。
要求生成部206は、上記の第1の処理と同様に、各要求87、88及び89それぞれに含まれる複数の制御命令をコントローラ30の識別情報毎に分類する。この処理によって、領域87−1、87−2、88−1、88−2、89−1及び89−2に含まれる11個の制御命令が識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する制御命令に分類される。次に、要求生成部206は、上記の第2の処理と同様に、コントローラ設定ファイルに登録されている設定情報と、許可信号リストに登録されている許可命令情報とに基づいて、制御要求に含める制御命令を決定する。一例として、図4のコントローラ設定ファイルを用いて説明すると、識別情報“101”で特定されるコントローラ30は、マルチ設定であり、最大命令数が20である。つまり、要求生成部206は、識別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する11個の制御命令を1つの制御要求に含めると決定する。ただし、図10において、11個の制御命令には同一の制御命令が複数存在する。例えば、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100001/1:VALUE”と、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100002/1:VALUE”と、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100006/1:VALUE”とが11個の制御命令の中に複数存在する。そこで、要求生成部206は、同一の制御命令については1つの制御命令としてカウントする。つまり、要求生成部206は、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100001/1:VALUE”が3つあったとしても1つの制御命令とする。同様に、要求生成部206は、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100002/1:VALUE”が3つあったとしても1つの制御命令とする。同様に、要求生成部206は、制御命令“/BACNET_GATEWAYxx/101/100006/1:VALUE”が2つあったとしても1つの制御命令とする。この処理によって、要求生成部206は、6つの制御命令(6種類の制御命令)を1つの制御要求に含めると決定する。そして、要求生成部206は、上記の第3の処理と同様に、決定結果に基づいてコントローラ30毎の制御要求を生成する。具体的には、要求生成部206は、識
別情報“101”で特定されるコントローラ30に対する6つの制御命令を1つにまとめることによって識別情報“101”で特定されるコントローラ30用の制御要求を生成する。
このように構成されることによって、短時間の間に複数の要求が取得される場合であっても対応することができる。さらに、要求生成部206は、短時間の間に取得された複数の要求に同一の制御命令が含まれている場合には、1つの制御命令として制御要求に含める。したがって、短時間の間に同じ制御命令をコントローラ30に送信することが無くなる。そのため、コントローラ30の処理負荷を軽減することが可能になる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、自装置に接続している複数のコントローラ30に対する複数の制御命令を含む要求に基づいて、要求に含まれる複数の制御命令を用いて制御命令の宛先毎の制御要求を生成する要求生成部206と、生成された制御要求を宛先のコントローラ30に送信する送信部(実施形態の第2通信部207に相当)とを持つことにより、不要な命令伝達を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10(10−1〜10−M)…上位システム,20…GW,30(30−1〜30−N)…コントローラ,40…ネットワーク,50…空調設備,60…温度センサ,70…湿度センサ,80…電力計,201…第1通信部,202…要求解析部,203…要求記憶部,204…コントローラ情報記憶部,205…許可信号情報記憶部,206…要求生成部,207…第2通信部,208…応答生成部

Claims (6)

  1. 自装置に接続している複数のコントローラに対する複数の制御命令を含む要求に基づいて、前記要求に含まれる複数の制御命令を用いて前記制御命令の宛先毎の制御要求を生成する要求生成部と、
    生成された前記制御要求を宛先のコントローラに送信する送信部と、
    を備え、
    前記要求生成部は、再送が必要となった場合に前記宛先毎に設定された前記制御命令の再送回数に基づいて、再送する前記制御要求を宛先毎に生成し、
    前記要求生成部は、1つの要求に同じ制御命令が複数あった場合には、同じ制御命令を1つの制御命令として前記制御要求を生成するゲートウェイ。
  2. 前記要求生成部は、前記複数のコントローラのうち複数の制御命令を処理可能なコントローラに対しては前記コントローラに設定されている最大命令数以内の制御命令を含む前記制御要求を生成し、前記複数のコントローラのうち複数の制御命令を処理可能ではないコントローラに対しては1つの制御命令を含む前記制御要求を前記制御命令数分生成する、請求項1に記載のゲートウェイ。
  3. 前記要求生成部は、前記コントローラへの送信を許可する制御命令がコントローラ毎に設定された許可信号リストに基づいて、前記許可信号リストに設定されていない制御命令を除いて前記制御要求を生成する、請求項1又は2に記載のゲートウェイ。
  4. 前記要求生成部は、所定の時間の間に複数の要求が取得された場合には、前記複数の要求それぞれに含まれる複数の制御命令を用いて前記制御命令の宛先毎の制御要求を生成する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
  5. 自装置に接続している複数のコントローラに対する複数の制御命令を含む要求に基づいて、前記要求に含まれる複数の制御命令を用いて前記制御命令の宛先毎の制御要求を生成する要求生成ステップ、
    を有し、
    前記要求生成ステップにおいて、再送が必要となった場合に前記宛先毎に設定された前記制御命令の再送回数に基づいて、再送する前記制御要求を宛先毎に生成し、
    前記要求生成ステップにおいて、1つの要求に同じ制御命令が複数あった場合には、同じ制御命令を1つの制御命令として前記制御要求を生成する要求生成方法。
  6. 自装置に接続している複数のコントローラに対する複数の制御命令を含む要求に基づいて、前記要求に含まれる複数の制御命令を用いて前記制御命令の宛先毎の制御要求を生成する要求生成ステップ、
    をコンピュータに実行させ、
    前記要求生成ステップにおいて、再送が必要となった場合に前記宛先毎に設定された前記制御命令の再送回数に基づいて、再送する前記制御要求を宛先毎に生成し、
    前記要求生成ステップにおいて、1つの要求に同じ制御命令が複数あった場合には、同じ制御命令を1つの制御命令として前記制御要求を生成するためのコンピュータプログラム。
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