制御部は、電源部からの出力電圧が第1電圧範囲となる場合には、照明部による光の照射を所定状態で継続するように第1の照射制御を行い、電源部からの出力電圧が第2電圧範囲となる場合には、照明部による光の照射を第1の照射制御のときよりも明るさを抑えた状態で継続するように第2の照射制御を行う構成であってもよい。
この照明装置は、電源部からの出力電圧が所定の閾値電圧よりも大きい第1電圧範囲となる場合には、相対的に明るさを高めた状態とし、閾値電圧以下の第2電圧範囲となる場合には、相対的に明るさを抑えた状態とすることができる。このように明るさの切り替えによって出力電圧が閾値電圧よりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、より見えやすい状態とすることができ、出力電圧が相対的に低いときには、明るさを抑えて消費電力を低減することができる。
制御部は、電源部からの出力電圧が第1電圧範囲となる場合には、所定の発光開始条件の成立後、照明部による光の照射を連続的又は断続的に第1時間継続するように第1の照射制御を行い、電源部からの出力電圧が第2電圧範囲となる場合には、発光開始条件の成立後、照明部による光の照射を連続的又は断続的に第1時間よりも短い第2時間継続するように第2の照射制御を行う構成であってもよい。
この照明装置は、電源部からの出力電圧が所定の閾値電圧よりも大きい第1電圧範囲となる場合には、光の照射が連続的又は断続的に継続する時間を相対的に長くし、閾値電圧以下の第2電圧範囲となる場合には、光の照射が連続的又は断続的に継続する時間を相対的に短くすることができる。このように継続時間の切り替えによって出力電圧が閾値電圧よりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、より継続時間を長くして視認性が高められた状態を長く維持することができ、出力電圧が相対的に低いときには、継続時間を抑えて消費電力を低減することができる。
制御部は、電源部からの出力電圧が第1電圧範囲となる場合には、照明部による光の照射を一定の点灯状態で継続するように第1の照射制御を行い、電源部からの出力電圧が第2電圧範囲となる場合には、照明部による光の照射を、明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンで継続するように第2の照射制御を行う構成であってもよい。
この照明装置は、電源部からの出力電圧が所定の閾値電圧よりも大きい第1電圧範囲となる場合には、光の照射を一定の点灯状態で安定的に継続し、閾値電圧以下の第2電圧範囲となる場合には、明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンで継続することができる。このように照射態様によって出力電圧が閾値電圧よりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、光の照射を一定の点灯状態で安定的に継続することで、視認性が高く使用者が手元を把握しやすい状況を安定的に維持することができる。一方、出力電圧が相対的に低いときには、一定の点灯状態の照射態様から明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンに切り替わるため、使用者は、その切り替わり、即ち、出力電圧が相対的に低い状態に切り替わったことを、より迅速に、且つより確実に認識しやすくなる。
照明装置は、複数の照明部を有していてもよい。制御部は、電源部からの出力電圧が第1電圧範囲となる場合には、複数の照明部をいずれも共通の照射状態とするように第1の照射制御を行い、電源部からの出力電圧が第2電圧範囲となる場合には、複数の照明部による光の照射を、いずれか一の照明部による照射状態と他の照明部による照射状態とを異ならせるように第2の照射制御を行う構成であってもよい。
この照明装置は、複数の照明部によってより広い範囲を照射することを可能としつつ、これら複数の照明部の照射状態を変化させることで、出力電圧が閾値電圧よりも大きいか否かをユーザに知らせることができる。特に、いずれかの一の照明部の照射状態を基準とし、他の照明部の照射状態を比較することで、第1の照射状態であるか第2の照射状態であるかを正確に判断しやすくなる。
<実施例1>
以下、実施例1について、図面を参照して説明する。
図1で示すガス調理システム190は、ビルトインコンロ1とガスコンロ用の照明装置100(以下、照明装置100ともいう)とを備えたシステムとして構成されている。
図1、図2のように、ビルトインコンロ1は、ガスバーナ4,5,6、ガスバーナ4,5,6を収容するコンロ本体部1Aなどを有しており、キャビネット90に組み込まれるガスコンロとして構成されている。ガス調理システム190は、図3のような電気的構成となっており、図4のような外観をなす。
キャビネット90は、上面部92及び前面部94に上面側開口部92A、前面側開口部94Aをそれぞれ備えた箱型の家具であり、ビルトインコンロ1を収容しつつ保持する構成をなす。図1の例では、ビルトインコンロ1における上部側の一部が上面側開口部92Aに入り込んだ形となっており、天板3やガスバーナ4,5,6などが上面部92の上方側においてキャビネット90の外側に露出して配置されている。また、ビルトインコンロ1における前面部側の一部が前面側開口部94Aに入り込んだ形となっており、前面パネル20、点火操作部の一例に相当する点火ボタン11〜14、グリル扉8Bなどがキャビネット90の外部前側に露出して配置されている。
以下の説明では、ビルトインコンロ1において、板状に構成された天板3の板面方向のうち、短手方向を前後方向とし、前後方向と直交する方向である天板3の長手方向を左右方向とする。更に、前後方向及び左右方向と直交する方向である天板3の板厚方向を上下方向として説明する。図1では、左右方向がビルトインコンロ1の左右方向であり、上下方向がビルトインコンロ1の上下方向である。また、図2では、左右方向がビルトインコンロ1の前後方向であり、上下方向がビルトインコンロ1の上下方向である。具体的には、図4において、左斜め下方、右斜め上方、右斜め下方、左斜め上方を、それぞれ、ビルトインコンロ1の前方、後方、右方、左方とする。
まず、ビルトインコンロ1について説明する。
ビルトインコンロ1は、図2で示すようにシステムキッチンのカウンタトップに設けられた開口(即ち、キャビネット90の上面部92に形成された上面側開口部92A)に落とし込まれて設置されるビルトインコンロであり、図5のような外観をなしている。なお、図5では、一方のサイドモール40を取り外した状態を示し、サイドモール40を固定する部分(係合部等)については省略して示している。
図5のように、ビルトインコンロ1はコンロ本体部1Aによって外殻(ケース体)が構成されており、このコンロ本体部1Aの内部にガスバーナなどの各種部品が収容された構成をなす。コンロ本体部1Aは、箱状の筐体部2と、筐体部2の上端部に固定される天板3と、筐体部2の前端部に固定される前面パネル20とを備える。
筐体部2は、公知の金属材料を主体として上方側が開放した箱状に構成されている。左右に一対の側壁部(図2、図5では、一方の側壁部2Cのみを図示)を備えるとともに、これら側壁部の後端部に連結される形で後壁部2B(図2)が設けられる。また、筐体部2の前面部(図示略)はフレーム状又は壁状に構成されており、これら前面部、側壁部、後壁部によって筐体部2の内部空間の前後左右を囲む構成をなし、これら前面部、側壁部、後壁部の下部には底壁部2Eが連結されている。筐体部2は、これらの壁部によって上部が開口した箱状形態をなしており、筐体部2の上端部には、天板3(トッププレート)が取り付けられている。
図1、図2のように、天板3は、板状に構成されると共にガスバーナを露出させるための開口部(貫通孔)が複数個形成された構成をなす。天板3は、キャビネット90の上面部92に上側に配置される。前面パネル20は、コンロ本体部1Aの前面部を構成する板状の壁部であり、例えば、金属材料又は樹脂材料を主体として構成されている。本構成では、前面パネル20は、筐体部2とは別部材として構成され、筐体部2の前端部を覆うように筐体部2に対して固定されているが、前面パネル20と筐体部2とが一体的に構成されていてもよい。
図1、図2、図4のように、ビルトインコンロ1において、筐体部2の左右両側の側壁部2C,2Dのそれぞれに対し、サイドモール40,42が着脱可能に取り付けられている。サイドモール40,42は、隙間部材の一例に相当する。筐体部2の左右両側の側壁部2C,2Dにサイドモール40,42を取り付ける取付構造は、例えば、特開2014−145545で開示される技術と同様の構造としてもよく、筐体部2の側部に対して着脱可能な構造であれば別の構造でもよい。
図1、図4等で示すビルトインコンロ1では、コンロ本体部1Aの前面部(具体的には前面パネル20の前面部)の左右方向端部20B,20Cが、キャビネット90の前面側開口部94Aにおける左右方向の縁部95B,95Cとの間で側部側隙間部98B,98Cをそれぞれ構成するように配置されている。サイドモール40,42は、側部側隙間部98B,98Cのそれぞれを埋めるように配置されている。例えば、サイドモール40が存在しない場合、側部側隙間部98Bは、左右方向端部20Bと縁部95Bとの間に物体が存在しない空間が構成されることになる。サイドモール40は、このような空間を埋め、美観を高めるように機能する。
図5のように、天板3において右手前(右端寄りかつ前端寄りの位置)にはガスバーナ(右バーナ)4、左手前(左端寄りかつ前端寄りの位置)にはガスバーナ(左バーナ)5、中央奥側にはガスバーナ(奥バーナ)6が夫々設けられている。各ガスバーナ4〜6のそれぞれには、点火する為のイグナイタ27(図3参照)が設けられている。
筐体部2の中央付近には、グリル部8が設けられている。グリル部8は、箱状に構成されたグリル庫8A、グリル庫8Aを開閉するグリル扉8B、ガスバーナとして構成されるとともにグリル庫8A内に配置されるグリルバーナ(図示略)、グリル扉8Bの後方側においてグリル扉8Bと一体的に設けられる受け皿、受け皿の上に載置される焼き網などを備える。受け皿はグリル庫8Aの底面部に載置されており、グリル扉8Bを前方側に引き出すように操作することで、グリル扉8Bとともに受け皿及び焼き網が一体的に引き出されるようになっている。なお、グリル庫8Aにレールユニットを設けて、グリル扉8Bや受け皿などをレールユニットによって前後方向に案内する構成となっていてもよい。なお、天板3において後端寄りの位置には、グリル庫8Aと連通するグリル排気口9が設けられている。
図5のように、筐体部2の前面の右寄りには2つの点火ボタン11、14が、左寄りにはもう2つの点火ボタン12、13が設けられている。点火ボタン11は、ガスバーナ4の点火及び消火を操作するために対応付けられた操作ボタンであり、点火ボタン12は、ガスバーナ5の点火及び消火を操作するために対応付けられた操作ボタンであり、点火ボタン13は、ガスバーナ6の点火及び消火を操作するために対応付けられた点火ボタンである。点火ボタン14は、グリル部8のガスバーナ(グリルバーナ)の点火及び消火を操作するための操作ボタンである。各点火ボタン11〜14は、前面パネル20の前面よりも前方へ突出して設けられ、筐体部2の内部に設けられた制御回路70(図3)と接続されており、使用者が押し込み操作すると、制御回路70による制御により、その操作されたボタンに対応するガスバーナの点火又は消火が行われるようになっている。
レバー16A,16B,16C,16Dはそれぞれ、対応するガスバーナ4〜6又はグリル部8のグリルバーナにおける火力を調整するための火力調整レバーである。点火ボタン12,13の下側には、ビルトインコンロ1に電力を供給するための電池を収容する電池ボックス18が設けられている。点火ボタン11,14の下側には、図4の実線で示す起立位置と、図4の二点鎖線で示す前側傾倒位置との間で変位するように開閉可能とされた開閉パネル19が回動可能に配置され、この開閉パネル19と一体的に、各種設定操作を行うための操作部30が設けられている。
図3を参照し、ビルトインコンロ1の電気的構成について説明する。
ビルトインコンロ1はコントローラとしての制御回路70を備える。制御回路70は、CPU71、ROM72、RAM73、不揮発性メモリ74、タイマ75等を備える。CPU71はビルトインコンロ1の各種動作を統括制御する。ROM72はビルトインコンロ1の各種制御プログラムなどを記憶する。RAM73は、ビルトインコンロ1の各種情報などを記憶する。
制御回路70には、電源回路81、スイッチ入力回路82、操作部回路83、点火ボタン操作回路84、イグナイタ回路85、電磁弁回路86、駆動回路91等が各々接続されている。
電源回路81は、公知の電源回路として構成されており、電池ボックス18内に収容される2つの乾電池15からの電力供給に基づいて各種回路に印加する電源電圧を生成する機能を有する。また、電源回路81に付随する回路として、電池15の出力電圧を検出する検出回路も設けられ、この回路は電池15の出力電圧を監視する機能を有する。スイッチ入力回路82は電源スイッチ10の押下を検出する。
操作部回路83は、操作部30に対する外部からの各種操作を検出し、制御回路70に入力する。点火ボタン操作回路84は点火ボタン11〜14の押下を検出し、押下された点火ボタンを特定し得る信号を制御回路70に入力する。イグナイタ回路85は、制御回路70からの指令を受け、各種バーナ4〜6及びグリルバーナのそれぞれに設けられたイグナイタ27を駆動する。電磁弁回路86は、制御回路70からの指令を受け、各種バーナ4〜6及びグリルバーナのそれぞれのガス供給管(図示略)に設けられた安全弁及び火力調整弁等の各種電磁弁28を制御する。なお、図3では、各ガスバーナ4〜6及び図示しないグリルバーナに設けられたイグナイタを符号27で簡略的に示しているが、実際は、複数のイグナイタ27が各ガスバーナに対応付けて個別に設けられ、イグナイタ回路85が点火操作に応じたイグナイタを個別に制御し得るようになっている。また、図3では、各ガスバーナへガスを供給するための各ガス供給路に設けられた電磁弁を符号28で簡略的に示しているが、実際は、複数の電磁弁28が各ガス供給路に対応付けて個別に設けられ、電磁弁回路86が各電磁弁を個別に制御し得るようになっている。
ビルトインコンロ1には、図3で示す回路以外にも、音声合成回路やスピーカなどからなる音声装置、発光制御回路や発光部などからなる発光装置、ブザー回路などを設けることができ、図3ではこれらの回路の図示を省略している。
次に照明装置100について説明する。
図4のように、照明装置100は、ビルトインコンロ1とともにガス調理システム190を構成する。照明装置100は、ビルトインコンロ1に対して着脱可能とされており、ビルトインコンロ1の前面部の少なくとも一部に照明光を照射し得る装置として構成されている。
図5のように、照明装置100の取付対象となるビルトインコンロ1は、天板3の前端部3A(前側の縁部)が左右方向に延びる形で直線状に構成され、前面パネル20の上端部20Aが左右方向に延びる形で直線状に構成されている。そして、この前端部3Aと上端部20Aとによって左右方向に延びる溝部25が構成されている。前面パネル20は、前後方向を板厚方向とする板状の前壁部21と、この前壁部21と一体的に構成されるとともに前壁部21の上端から略直角に折れ曲がる形で平面状且つ板状に構成された後方延出部22とを備え、前壁部21の上端と後方延出部22とが上端部20Aを構成する。後方延出部22は磁性体によって構成され、図4のように、照明装置100は後方延出部22の上面上に載置される形で設置される。
図4のように、照明装置100は、照明部120と、この照明部120を保持する保持部材としてのフィラー部110と、フィラー部110を装着するための複数の磁石150とを有しており、照明部120及び磁石150がフィラー部110に一体的に組み付けられた構成となっている。
フィラー部110は、公知の樹脂材料などによって長手状且つ板状に構成されており、図2のようにキャビネット90の上面部92よりも下方側であって且つコンロ本体部1Aの前面側の壁部を構成する前面パネル20の上方側に配置されている。具体的には、図1、図7のように、前面パネル20の上端部20Aが、キャビネット90の前面側開口部94Aの上縁部95Aとの間で横方向に延びる上部側隙間部98Aを構成する。フィラー部110は、上部側隙間部98A内の空間を埋める状態で配置され、正面視したときに前面パネル20の上端部20Aと前面側開口部94Aの上縁部95Aとの間から視認されるものとなっている。なお、図1、図2では、上端部20Aと上縁部95Aとによって構成される部分を上部側隙間部98Aとして示し、上部側隙間部98Aの領域を符号Dで示す。
図1、図2で示す例では、キャビネット90の上面部92において上面側開口部92Aの前側に位置するように前側配置部96が設けられている。前側配置部96は、キャビネット90において上面部92に設けられた上面側開口部92Aよりも前側の部分且つ前面部94に設けられた前面側開口部94Aよりも上側の部分である。図1、図2の例では、前面パネル20の上端部20Aと上述した前側配置部96とが上下に間隔をあけて配置され、これらによって上部側隙間部98A(前側配置部96の下面部と前面パネル20の上端部とによって構成される部分)が設けられている。即ち、フィラー部110が存在しない場合には、前面パネル20と前側配置部96との間に隙間が生じるようになっている。フィラー部110(保持部材)は、この前側配置部96と前面パネル20との間の隙間を埋めるためのスペーサとして機能する。
図1、図4、図6のように、フィラー部110は、左右方向において、グリル部8よりも照明部120側の位置且つ両照明部120よりもグリル部8側の位置に、筐体部2や前面パネル20を構成する主体材料(鉄やアルミニウムなどの金属材料)よりも相対的に熱伝導率が小さい伝熱抑制部材180を設けてもよい。また、図6のように、フィラー部110において、空気を通すための通気孔118が形成されていてもよい。また、二点鎖線で示すような放熱部材185をフィラー部110に密着させて設けてもよい。放熱部材185は、フィラー部110よりも熱伝導率が大きい材料によって構成すればよい。
磁石150は、例えば永久磁石として構成され、フィラー部110(保持部材)の下面部に対して接着剤や接着シートなどの接着媒体、或いはねじ等の連結部材によって固定されている。図6の例では、例えば、長手状且つ板状に構成されたフィラー部110の厚さ方向一方面(下面)に対して板状に構成された複数の磁石150が固定されており、フィラー部110と磁石150とが一体化している。そして、図1、図2、図4のように、コンロ本体部1Aの一部をなす平面状の部分(具体的には、図5で示す前面パネル20の後方延出部22)に対して磁石150の下面が接触し、後方延出部22とフィラー部110(保持部材)とが磁石150によって吸着する形で取り付けられる。本構成では、後方延出部22が前面パネル20の上端部20Aの一部として構成されている。つまり、フィラー部110は、前面パネル20の上端部20Aに磁石150を介して吸着される構成となっている。
照明部120は、フィラー部110(保持部材)に保持され、少なくともフィラー部110の下方側(具体的には前面パネル20側)に照明光を照射する構成をなしている。照明部120は、LEDなどの公知の発光手段によって構成されており、例えば、フィラー部110の下面に固定される形でフィラー部110と一体化されている。図6の例では、複数の照明部120が、左右方向において互いに離間した位置関係で間隔をあけて配置され、それぞれがフィラー部110の下面における前端寄りの位置に固定されている。これら照明部120は、フィラー部110に対して直接取り付けられていてもよく、他部材を介して間接的に取り付けられてもよい。
このように構成された照明装置100は、図2、図4のように、フィラー部110(保持部材)が前面パネル20の上端部20Aに支持される形で載置されるとともに、フィラー部110(保持部材)の下面部に設けられた磁石150と上端部20Aとが吸着する構成をなし、且つフィラー部110(保持部材)の下面部の一部が前面パネル20の前面よりも前側に位置するように設置される。そして、図2、図7のように、フィラー部110(保持部材)の下面部において前面パネル20の前面よりも前側に配置される部分に、照明部120が設けられる。照明部120は、このような位置から下方側に向けてある程度の広がりをもって照明光を照射するため、この照明光によって前面パネル20付近が照らされることになる。
次に、照明装置100による照明動作について説明する。
図3、図4のように、照明装置100は、接近検知部170と、制御部140とを備える。接近検知部170は、検知部の一例に相当し、コンロ本体部1Aに対する物体の接近動作を検知する機能を有する。制御部140は、接近検知部170が物体の接近動作を検知した場合に照明部120を照射状態に切り替え、所定の停止条件の成立に応じて照明部120を照射停止状態に切り替えるように機能する。
接近検知部170は、例えば所定範囲内の物体の有無を検出し得る公知のセンサとして構成されており、公知の光電センサや公知の近接センサなどによって構成されている。接近検知部170は、接近検知部170の前方側において接近検知部170から所定距離までの間に物体が存在する場合には検知信号を出力し、そうでない場合には非検知信号を出力する。
制御部140は、接近検知部170から出力される信号が非検知信号から検知信号に切り替わったことをトリガとして照明部120を照射状態に切り替えるようになっている。このような構成であるため、ユーザの手や体などが接近検知部170に近づいたときには、接近検知部170がこの接近を検知して検知信号を出力し、これに応じて制御部140が照明部120に照明動作を行わせることになる。
図1、図2等で示す照明装置100では、電池168と、電池168を収納する電池収納部162とによって電源部160が構成されている。電源部160は、電池168から供給される出力電圧に基づいて照明部120へ動作電圧を供給する。なお、電源部160は、電池168から供給される直流電圧を入力電圧として一定の直流電圧を生成する電源回路などを備えていてもよい。この場合、照明部120は、電源回路から供給される直流電圧を動作電圧として照明光を照射することになる。
一方、図3で示す制御部140は、電池168の出力電圧を検出する公知の電圧検出回路と、電圧検出回路で検出された電池168の出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きいか否かを判定する比較部とを備える。比較部は、ハードウェア回路によって比較回路として構成されていてもよく、電圧検出回路で検出された電圧をソフトウェア処理によって閾値電圧Vthと比較してもよい。制御部140は、上述した動作時期(接近検知部170が検知信号を出力した時期)に、電池168の出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きい範囲(第1電圧範囲)であれば、照明部120を第1の照射状態とする第1の照射制御を行う。一方、上述した動作時期(接近検知部170が検知信号を出力した時期)に電池168の出力電圧が閾値電圧Vth以下の範囲(第2電圧範囲)であれば、照明部120を第2の照射状態とする第2の照射制御を行う。
制御部140は、第1の照射制御を行う場合、照明部120による光の照射を所定状態で継続する。一方、第2の照射制御を行う場合、照明部120による光の照射を、第1の照射制御のときよりも明るさを抑えた状態で継続する。例えば、照明部120による光の照射を全光束が所定レベルとなる所定状態で継続する。一方、第2の照射制御を行う場合、照明部120による光の照射を第1の照射制御のときよりも全光束が低い状態で継続する。具体的には、例えば、第1の照射制御のときに照明部120に与える動作電流よりも、第2の照射制御のときに照明部120に与える動作電流を小さくするように制御を行うことができる。
制御部140は、接近検知部170から検知信号が出力されたことに応じて照明部120に照明動作を行わせた場合、照明部120を照射状態に切り替えてから一定時間経過した場合に照明部120を照射停止状態に切り替えるようにしてもよい。制御部140は、照明部120を照射状態に切り替えてから一定時間経過の時点で接近検知部170から検知信号が出力され続けている場合、第1の方法としては、一旦は照明部120を照射停止状態に切り替え、停止後、所定時間を経過した後に再び接近検知部170の信号を監視し、検知信号が出力された場合には、照明部120に照明動作を行わせるようにしてもよい。
制御部140は、照明部120を照射状態に切り替えてから一定時間経過の時点で接近検知部170から検知信号が出力され続けている場合、第2の方法としては、接近検知部170から検知信号が出力されなくなるまで照明部120の照明動作を継続してもよい。そして、接近検知部170から検知信号が出力されなくなった時点で照明部120を照射停止状態に切り替え、停止後、再び接近検知部170の信号を監視し、検知信号が出力された場合には、照明部120に照明動作を行わせるようにしてもよい。
図1、図2等で示すビルトインコンロ1では、コンロ本体部1Aの前面部(前面パネル20の前面部)の左右方向一端部20Bと、キャビネット90の前面側開口部94Aにおける左右方向の縁部95Bとの間で側部側隙間部98Bが構成される。サイドモール40は、この側部側隙間部98Bを埋めるように配置されている。そして、図1、図2のように、照明装置100の一部をなす電池収納部162は、サイドモール40の内部に収容される形態でサイドモール40に取り付けられている。なお、電池収納部162は、図6のように全部がサイドモール40内に埋め込まれていてもよく、一部がサイドモール40の外側(例えば後方側)に配置されていてもよい。電池収納部162に収納された電池168は、ビルトインコンロ1の電源となる電池15とは異なる電池であり、照明部120は、電池収納部162に収納された電池168から供給される電力に基づいて光を照射する構成となっている。電池168は、ビルトインコンロ1(ガスコンロ)の電源(乾電池15)とは別の電源部の一例に相当する。
電池収納部162とフィラー部110に配置された制御部140との間には、複数の電線(配線部)が設けられ、サイドモール40とフィラー部110との間で電力や信号の伝送を可能としている。図2、図4では、サイドモール40とフィラー部110の間を電気的に接続する複数の電線を二点鎖線の太線で概念的に示している。なお、上記接近検知部170及び制御部140は、サイドモールに取り付けられていてもよい
次に、本構成の効果を例示する。
上述したガスコンロ用の照明装置100は、電源部160からの出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲となる場合には、照明部120を第1の照射状態とし、閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲となる場合には、照明部120を第2の照射状態とすることができる。つまり、電源部160からの出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きい場合、ユーザはその状況を第1の照射状態という視覚的な状態によって正確に把握することができ、安心して照明装置100を使用することができる。また、電源部160からの出力電圧が閾値電圧Vth以下である場合、ユーザはその状況を第2の照射状態という視覚的な状態によって迅速かつ正確に把握することができ、電源部160の出力低下に応じた適切な対応(例えば、電池交換の準備など)を迅速にとりやすくなる。
制御部140は、電源部160からの出力電圧が第1電圧範囲となる場合には、照明部120による光の照射を所定状態で継続するように第1の照射制御を行い、電源部160からの出力電圧が第2電圧範囲となる場合には、照明部120による光の照射を第1の照射制御のときよりも明るさを抑えた状態で継続するように第2の照射制御を行う。この照明装置100は、電源部160からの出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲となる場合には、相対的に明るさを高めた状態とし、閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲となる場合には、相対的に明るさを抑えた状態とすることができる。このように明るさの切り替えによって出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、より見えやすい状態とすることができ、出力電圧が相対的に低いときには、明るさを抑えて消費電力を低減することができる。
<実施例2>
次に、図8、図9等を参照し、実施例2に係るビルトインコンロ用の照明装置200(以下、照明装置200ともいう)及びガス調理システム290について説明する。実施例2で示すガス調理システム290において、ビルトインコンロ201は、サイドモール40の前面部の形状が実施例1のビルトインコンロ1と異なるだけであり、それ以外は、実施例1のビルトインコンロ1と同様である。具体的には、サイドモール40の前面部に前方側に突出する配置部48を設けた点のみが実施例1のビルトインコンロ1と異なり、この点以外は実施例1のビルトインコンロ1と同様である。よって、図8、図9で示す実施例2のビルトインコンロ201において実施例1のビルトインコンロ1と同様の部分については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、実施例2のビルトインコンロ201が設置されるキャビネット90は、実施例1で説明したキャビネット90と同一である。よって、図8、図9では、キャビネット90については実施例1と同一の符号を付す。一方、実施例2のガス調理システム290の一部をなすビルトインコンロ用の照明装置200は、実施例1の照明装置100と異なる構成をなす。
第2実施形態のガス調理システム290でも、ビルトインコンロ201は、キャビネット90の前面側開口部94Aにおける左右方向の縁部95Bとの間で側部側隙間部98Bを構成するように配置されている。そして、サイドモール40が側部側隙間部98Bを埋めるように配置されている。
第2実施形態のガス調理システム290の一部をなす照明装置200は、サイドモール40に取り付けられる電池収納部162と、電池収納部162に収納される電池168から供給される電力に基づいて光を照射する照明部120とを有する。また、実施例1で用いた接近検知部170と同様の接近検知部170がサイドモール40の前面部に固定されている。なお、照明装置200の回路構成は図3で示す照明装置100と同様であるため、ここでは図3を参照して回路構成を説明する。
照明装置200でも、図3で示す接近検知部170が実施例1と同様に機能し、接近検知部170の近くの所定位置に物体が存在する場合には、接近検知部170が検知信号(接近検知信号)を出力し、そうでない場合には、接近検知部170は非検知信号を出力する。そして、切替部の一例に相当する制御部140は、照明部120の照明動作が停止しているときに接近検知部170が検知信号を出力した場合に照明部120を照射状態に切り替えるように制御を行う。照明部120の照射動作の停止時期は、実施例1と同様とすることができる。
この照明装置200でも、図3で示す制御部140が、電池168の出力電圧を検出する公知の電圧検出回路と、電圧検出回路で検出された電池168の出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きいか否かを判定する比較部とを備える。そして、制御部140は、上述した動作時期(接近検知部170が検知信号を出力した時期)に電池168の出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きい範囲(第1電圧範囲)であれば、照明部120を第1の照射状態とする第1の照射制御を行う。一方、上述した動作時期(接近検知部170が検知信号を出力した時期)に電池168の出力電圧が閾値電圧Vth以下の範囲(第2電圧範囲)であれば、照明部120を第2の照射状態とする第2の照射制御を行う。第1の照射制御及び第2の照射制御の方法は実施例1と同様とすることができる。
また、サイドモール40に取付られた照明部120は、コンロ本体部1Aの左右方向中心側に向けて光を照射する構成となっている。具体的には、サイドモール40の前面部において、前面パネル20の前面よりも前方側に突出するように配置部48(前方突出部)が形成されており、この前面部において前面パネル20の前面よりも前方側の位置に照明部120が取り付けられている。そして、この照明部120が、前面パネル20の少なくとも一部を照らすように配置されている。図8、図9で示す例では、操作部30よりも左右方向外側且つ上方側の位置に照明部120が取り付けられており、照明部120は、少なくとも操作部30に照明光を照射するように下方側且つ左右方向中心側に向けて光を照射する構成となっている。なお、図8では、照明部120から照射される光を矢印にて概念的に示している。
<実施例3>
次に、図10〜図12等を参照し、実施例3に係るビルトインコンロ用の照明装置300(以下、照明装置300ともいう)及びガス調理システム390について説明する。
図10、図11で示す実施例3のガス調理システム390は、実施例1と形態の異なるビルトインコンロ301を備える。ビルトインコンロ301は、実施例1のビルトインコンロ1とは形態が若干異なるが、それぞれの部品がビルトインコンロ1と同様の機能を有している。よって、図10,図11では、ビルトインコンロ1の各部品と同様の機能を有する部分についてはそれらと同一の符号を付す。また、ビルトインコンロ301が設置されるキャビネット90は、実施例1と同様の構成をなす。
このビルトインコンロ301は、ガスバーナ4,5,6と、ガスバーナ4,5,6を収容するコンロ本体部301Aと、コンロ本体部301Aの前面側に配置される操作部30と、コンロ本体部301Aの左右方向端部側に着脱可能に取り付けられるサイドモール40,42とを有する。これらサイドモール40,42は、隙間部材の一例に相当する。なお、実施例3で用いられるサイドモール40,42のように、一部又は全部の前方側がコンロ本体部301Aに覆われて隠れるような着脱部材であっても、コンロ本体部の側部(左右方向端部)とキャビネットとの間を埋めるようにコンロ本体部に取り付けられる部材であれば「サイドモール」の定義に含まれるものとする。この例でも、ビルトインコンロ301は、上面側開口部(図2の上面側開口部92Aと同様の開口部)と前面側開口部94Aとを備えたキャビネット90内に配置され、コンロ本体部301Aの前面部320の左右方向端部20B,20Cが、キャビネット90の前面側開口部94Aにおける左右方向の縁部95B,95Cとの間で側部側隙間部98B,98Cを構成するように配置される。そして、サイドモール40,42のそれぞれが、側部側隙間部98B,98Cのそれぞれを埋めるように配置される。なお、ビルトインコンロ301の点火ボタン11〜14は、実施例1と異なる形態をなし、回転操作によって火力を調節する機能をも有している。
この照明装置300も、図10のように、サイドモール40に取り付けられる電池収納部162と、電池収納部162に収納される電池168から供給される電力に基づいて光を照射する照明部120とを有する。図10、図11の例でも実施例1と同様のフィラー部110を備え、フィラー部110に照明部120が固定されている。なお、フィラー部110及びフィラー部110と一体化した部分(例えば、図2等で示す磁石150など)については、接近検知部170の構成を除き、実施例1と同様の構成をなす。また、サイドモール40及び電池収納部162についても実施例1と同様の構成をなす。
本構成において、ビルトインコンロ301には、コンロ本体部301Aの前面部320よりも後方側に収納された収納位置と、前面部320よりも前方側に突出した突出位置とに変位する操作部30が設けられている。そして、照明装置300は、前側部品に相当する第2パネル320Bに対して所定の開閉操作がなされたこと(具体的には、操作部30が収納位置又は突出位置のいずれの位置にあるか)を検知する検知スイッチ370を備えている。切替部に相当する制御部140は、操作部30が突出位置にあることを検知スイッチ370が検知した場合に照明部120を照射状態に切り替え、所定の停止条件の成立に応じて照明部120を照射停止状態に切り替える。
ビルトインコンロ301には、コンロ本体部301Aの前面部320の前側を覆う構成で4つのパネル320A,320B,320C、320Dが配置されている。具体的には、コンロ本体部301Aの前面部320におけるグリル部8の右側(正面視右側)の領域及びその右側の側部側隙間部98Bの領域を前方側から覆うように第1パネル320Aと第2パネル320Bとが配置される。第1パネル320Aは、これらカバーすべき領域の上側位置(上半分)に対して前方側から覆うように配置され、第2パネル320Bは、これらカバーすべき領域の下側位置(下半分)に対して前方側から覆うように配置される。更に、コンロ本体部301Aの前面部320におけるグリル部8の左側(正面視左側)の領域及びその左側の側部側隙間部98Cの前方側を覆うように第3パネル320Cと第4パネル320Dとが配置される。第3パネル320Cは、これらカバーすべき領域の上側位置(上半分)に対して前方側から覆うように配置され、第4パネル320Dは、これらカバーすべき領域の下側位置(下半分)に対して前方側から覆うように配置される。この構成では、第1パネル320A及び第2パネル320Bの後方側に前面部320の左右方向一端部20B(右端部)が配置され、この一端部20Bに隣接してサイドモール40が第1パネル320A及び第2パネル320Bの右端部の後方位置において、コンロ本体部1Aの側部に対して着脱可能に取り付けられている。点火ボタン11,12,13の下側に配置された第2パネル320Bは、前側部品の一例に相当し、図10の実線で示す起立位置と、図11の二点鎖線で示す前側傾倒位置との間で変位するように開閉可能とされる。このように、第2パネル320Bが回動可能に配置され、操作部30は、第2パネル320Bと一体的に回動するようになっており、図10で示すようにコンロ本体部301Aの前面部320よりも後方側に収納された収納位置と、図11において二点鎖線で示すように前面部320よりも前方側に突出した突出位置とに変位する構成をなす。図10のように第2パネル320Bが起立位置に配置されているときに操作部30が収納位置となり、図11のように、第2パネル320Bが前側傾倒位置に配置されているときに突出位置となり、このときには上方側を向いた状態で配置される。なお、この例では、サイドモール40の前端部を開放させた構成としてもよい。そして、第2パネル320Bが前側傾倒位置にあるときに、サイドモール40の前端部側から電池収納部162に対して電池の着脱操作を行い得るように構成されていてもよい。
検知スイッチ370は、スイッチやセンサによって構成されており、例えば、前側部品に相当する第2パネル320Bが起立位置にあるとき(即ち、操作部30が収納位置にあるとき)には、制御部140に接続された所定の信号線に第1信号(非検知信号)が入力されるようになっている。具体的には、上記信号線に閾値電圧以下の電圧(例えば、0V)が印加される。一方、第2パネル320Bが前側傾倒位置にあるとき(即ち、操作部30が突出位置にあるとき)には、制御部140に接続された上記信号線に第2信号(検知信号)が入力されるようになっている。具体的には、上記信号線に閾値電圧を超える電圧(例えば、5V)が印加される。なお、検知スイッチ370及び周辺回路は、このような切り替えを行い得る構成であれば特に限定されず、様々な部品や回路構成を採用することができる。例えば、検知スイッチ370がボタン式スイッチで構成されている場合、第2パネル320Bが起立位置にあるときに第2パネル320Bによって検知スイッチ370が押され、このとき、検知スイッチ370は、上記信号線と所定のグランド線とを接続するようにオン動作することで、信号線に第1信号(例えば、0Vの非検知信号)が印加される。一方、第2パネル320Bが前側傾倒位置にあるときには第2パネル320Bによって検知スイッチ370が押されず、このときには、検知スイッチ370は、上記信号線をグランド線と電気的に絶縁するようにオフ動作することで、信号線に第2信号(例えば、0Vよりも大きい検知信号)が印加される。この場合、例えば、所定の定電圧電源ラインから抵抗を介して信号線に第2信号(例えば5Vの検知信号)が印加されるようになっていればよい。
制御部140は、検知スイッチ370の動作によって第1信号が入力されている場合、即ち、第2パネル320Bが起立位置にあり、操作部30が収納位置にある場合に照明部120をオフ状態とし、検知スイッチ370の動作によって第2信号が入力されている場合、即ち、第2パネル320Bが前側傾倒位置にあり、操作部30が突出位置にある場合に照明部120をオン状態とする。
制御部140は、検知スイッチ370の動作によって第2信号が入力されたとき、電池168の出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きい範囲(第1電圧範囲)であれば、照明部120を第1の照射状態とする第1の照射制御を行う。一方、検知スイッチ370の動作によって第2信号が入力されたとき、電池168の出力電圧が閾値電圧Vth以下の範囲(第2電圧範囲)であれば、照明部120を第2の照射状態とする第2の照射制御を行う。第1の照射制御及び第2の照射制御の方法は、第1実施形態と同様とすることができる。
そして、検知スイッチ370及び制御部140がサイドモール40に取り付けられている。このようにすれば、ユーザはより簡単な初期動作(前面部の一部に対する開閉操作)を行うだけで照明部120を照射状態に切り替えることができる。従って、前面部近傍に配置される部品をより簡単に明るい状態にすることができ、暗い状態で操作せざるを得ない状況に起因するスイッチの押し間違えや、スイッチの確認に手間取ることに起因する迅速性の低下や操作負担の増大を抑制することができる。しかも、着脱可能なサイドモール40において電池収納部162だけでなく検知スイッチ370や制御部140も一体化した構成となるため、サイドモール付近に機能的な部品をコンパクトに配置することができ、サイドモールの着脱によって検知部等のメンテナンスなども非常に行い易くなる。
なお、検知スイッチ370は、第2パネル320Bが起立位置にあるか前側傾倒位置にあるかを検知し得る部品であればよく、例えば、公知の光電センサや近接センサなどによって構成してもよい。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。
上述した実施例では、制御部140が照明部120に照明動作を行わせた後、一定時間が経過した場合に照明動作を停止させる例を示したが、上述した実施例又は上述した実施例を変更したいずれの例においても、この例に限定されず、例えば、制御部140(切替部)は、照明部120に照明動作を行わせた後、点火ボタン11,12,13,14(ガスコンロにおいて点火操作を行うために設けられた点火操作部)のいずれかに対して点火操作がなされた場合に照明部120を照射停止状態に切り替えるようにしてもよい。このような構成を実現するには、例えば、図3、図12のようなガス調理システム190又はガス調理システム390において、制御回路70と制御部140とを有線通信方式又は無線通信方式などによって通信可能とし、点火ボタン11〜14のいずれかに対して点火操作がなされた場合に、制御回路70から制御部140に対して所定短時間の点火検知信号を出力するようにすればよい。
或いは、照明装置100における制御部140の機能を制御回路70が兼用し、電池168の機能を乾電池15が兼用し、接近検知部170又は検知スイッチ370から検知信号が出力されることに応じて制御回路70が照明部120を動作させるようにしてもよい。この場合、点火ボタン11〜14のいずれかに対して点火操作がなされた場合に制御回路70が照明部120の動作を停止させればよい。
この構成によれば、点火操作がなされた場合に照明部120の動作を停止させ、消費電力を抑えることができる。点火後には、ガスバーナの燃焼に起因する光が発生するため、この光が照明部120の停止に起因する光の減少を補うことができる。
実施例1、2では接近検知部170の例として、公知の光電スイッチなどの例を挙げたが、これら実施例又はこれら実施例を変更したいずれの例においても、接近検知部170は、赤外線信号を送信する赤外線信号送信部と、外部からの赤外線信号を受信する赤外線信号受信部とを有していてもよい。この場合、赤外線信号送信部は、赤外光を発生可能な赤外線LEDなどの公知の発光素子と、この発光素子を駆動する駆動回路とを備えた構成とし、発光素子のオンオフ動作によって赤外線信号を送信し得る構成とすればよい。また、赤外線信号受信部は、赤外線信号を受信し得る公知の受信装置(受光装置)によって構成すればよい。そして、制御部140(切替部)は、所定信号(赤外線信号)を赤外線信号受信部が検知した場合(具体的には、赤外線信号送信部からの赤外線信号が外部物体で反射して生じる赤外線信号を赤外線信号受信部が検知した場合)に照明部120を照射状態に切り替えるようにしてもよい。なお、制御部140は、照明部120が動作停止状態のとき、例えば、接近検知部170を構成する赤外線信号送信部に対し所定周期で所定信号(赤外線信号)を間欠的且つ継続的に出力させるように制御を行えばよい。
或いは、照明装置100における制御部140の機能を制御回路70が兼用し、電池168の機能を乾電池15が兼用し、接近検知部170の機能を通信部92が兼用し、通信部92から所定の受信信号が出力されることに応じて制御回路70が照明部120を動作させるようにしてもよい。この場合、通信部92は、発光素子を用いて赤外線信号を送信し得る赤外線信号送信回路と、赤外線信号を受信し得る赤外線信号受信回路とを備えた構成とすればよい。また、駆動回路91は、制御回路70からの指令に基づいて通信部92を駆動する回路とすればよい。この例では、通信部92の一部をなす送信回路の発光素子から発せられる赤外光をユーザや床などに当て、反射する光を図示しない排出装置(排気装置)の受信部(赤外光受信部)に受信させるようにして排出装置(換気扇を有する公知のレンジフード等)に駆動指令を与えることができる。一方で、通信部92を物体検知に兼用し、照明部120が動作停止状態のときに通信部92の赤外線信号受信回路が所定信号を受信した場合に、照明部120を動作させるようにすることができる。なお、制御部140は、照明部120が動作停止状態のとき、例えば、通信部92の赤外線信号送信回路に対し所定周期で所定信号を間欠的且つ継続的に出力させるように制御を行えばよい。
上述した実施例では、サイドモール40が側部側隙間部98Bを埋めるように配置されたビルトインコンロ1を例示したが、サイドモール40が側部側隙間部98Bよりもやや後方側に配置され、側部側隙間部の後方側の空間を埋めるように配置されていてもよい。
上述した実施例では、照明部120がフィラー部110に保持された構成を例示したが、フィラー部の構成はこの例に限定されない。フィラー部は、上縁部95A又は上縁部95Aの後方側部分に対して貼り付けなどの方法で固定されていてもよい。
上述した実施例では、フィラー部110は、上部側隙間部98A内の空間を埋める状態で配置されていたが、正面視したときにフィラー部が視認できる位置であれば、前面パネルの上端部と前面側開口部の上縁部とによって構成される隙間部の後方側の空間を埋める状態でフィラー部が配置されていてもよい。
上述した実施例では、照明部120が上部側隙間部98Aの前側に隣接して配置される例を示したが、照明部120は、上部側隙間部98A内に配置されていてもよく、上部側隙間部98Aの後方側に隣接して配置されていてもよい。
上述した実施例では、フィラー部110が前面パネル20の上端部20Aに支持される形で配置されていたが、この例に限定されない。例えば、前面パネルの上端部の後方に隣接する隣接部に支持される形で保持部材が載置されていてもよい。
上述したいずれの例においても、制御部140は、照明部120による照明光の照射開始から一定時間経過した場合に照明部120の照明動作を停止させてもよく、ユーザの所定操作によって照明動作を停止させてもよい。
制御部140は、照射開始条件の成立に応じて照明部120を動作させる場合、上述した実施例以外の方法で明るさを切り替えてもよい。第1の照射制御のときよりも第2の照射制御のときのほうが明るさを抑え得る制御方法としては、例えば、第1の照射制御のときには照明部120を連続的に駆動し、第2の照射制御のときには、一定周期(微小周期)でオン動作させるように照明部120を駆動することで単位時間当たりの全光束を抑えるようにしてもよい。或いは、第1の照射制御及び第2の照射制御のいずれにおいても、一定周期(微小周期)でオン動作させるように照明部120を駆動し、第1の照射制御のときよりも第2の照射制御のときのほうが各周期のオン時間が短くなるように制御を行うことで単位時間当たりの全光束を切り替えてもよい。
制御部140は、照射開始条件の成立に応じて照明部120を動作させる場合、上述した実施例又は上述した変更例以外の方法で、照射状態を切り替えてもよい。例えば、制御部140は、所定の発光開始条件の成立時点(例えば、実施例1、2では、接近検知部170から検知信号が出力された時点、実施例3では、検知スイッチ370の動作によって制御部140に第2信号が入力された時点)において電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲である場合には、上記発光開始条件の成立後、照明部120による光の照射を連続的又は点滅などの態様で断続的に第1時間T1継続するように第1の照射制御を行ってもよい。この場合、上述した発光開始条件の成立時点で電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲である場合には、発光開始条件の成立後、照明部120による光の照射を連続的又は点滅などの態様で断続的に第2時間T2(第1時間T1よりも短い時間)継続するように第2の照射制御を行う構成であってもよい。なお、このような時間の制御は、実施例1〜3における明度の切り替え制御と併用してもよい。
この照明装置は、電源部160からの出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲となる場合には、光の照射が連続的又は断続的に継続する時間を相対的に長くし、閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲となる場合には、光の照射が連続的又は断続的に継続する時間を相対的に短くすることができる。このように継続時間の切り替えによって出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、より継続時間を長くして視認性が高められた状態を長く維持することができ、出力電圧が相対的に低いときには、継続時間を抑えて消費電力を低減することができる。
制御部140は、照射開始条件の成立に応じて照明部120を動作させる場合、上述した実施例又は上述した変更例以外の方法で、照射状態を切り替えてもよい。例えば、制御部140は、所定の発光開始条件の成立時点(例えば、実施例1、2では、接近検知部170から検知信号が出力された時点、実施例3では、検知スイッチ370の動作によって制御部140に第2信号が入力された時点)において電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲である場合には、上記発光開始条件の成立後、照明部120による光の照射を一定の点灯状態で継続するように第1の照射制御を行ってもよい。一方、上述した発光開始条件の成立時点で電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲である場合には、発光開始条件の成立後、照明部120による光の照射を、明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンで継続するように第2の照射制御を行ってもよい。明るさが変化する照射パターンは、例えば、照明部120が完全に点滅せずに、照明部120の輝度が相対的に大きい照射状態と輝度が相対的に小さい照射状態とが交互に繰り返されるような照射パターンなどが挙げられる。
この照明装置は、電源部160からの出力電圧が所定の閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲となる場合には、光の照射を一定の明るさで安定的に継続し、閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲となる場合には、明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンで継続することができる。このように照射態様によって出力電圧が閾値電圧Vthよりも大きいか否かを把握させ得る構成としつつ、出力電圧が相対的に高いときには、光の照射を一定の明るさで安定的に継続することで、視認性が高く使用者が手元を把握しやすい状況を安定的に維持することができる。一方、出力電圧が相対的に低いときには、一定の明るさの照射態様から明るさが変化する照射パターン又は点滅する照射パターンに切り替わるため、使用者は、その切り替わり、即ち、出力電圧が相対的に低い状態に切り替わったことを、より迅速に、且つより確実に認識しやすくなる。
実施例1、2のように照明装置が複数の照明部120を有している場合、上述した実施例又は上述した変更例以外の方法で、照射状態を切り替えてもよい。例えば、制御部140は、所定の発光開始条件の成立時点(例えば、実施例1、2では、接近検知部170から検知信号が出力された時点)において電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vthよりも大きい第1電圧範囲である場合には、複数の照明部120をいずれも共通の照射状態とするように第1の照射制御を行ってもよい。この第1の照射制御の例としては、例えば、複数の照明部120をいずれも一定の点灯状態で点灯させる制御方法が挙げられる。或いは、複数の照明部120をいずれも同一の時間間隔で点灯させる例なども挙げられる。これらの例に限定されず、複数の照明部120において照射態様が同一又は略同一であればよい。
一方、上記発光開始条件の成立時点において電源部160からの出力電圧(具体的には、電池168からの出力電圧)が閾値電圧Vth以下の第2電圧範囲である場合には、複数の照明部120による光の照射を、いずれか一の照明部120による照射状態と他の照明部120による照射状態とを異ならせるように第2の照射制御を行う構成であってもよい。この第2の照射制御の例としては、例えば、一方の照明部120を一定の点灯状態とし、他方の照明部120を点滅状態とする例などが挙げられる。或いは、一方の照明部120を相対的に明るい一定の点灯状態とし、他方の照明部120を相対的に暗い一定の点灯状態とする例なども挙げられる。或いは、一方の照明部120を一定の時間間隔で点滅する状態とし、他方の照明部120をそれよりも短い時間間隔で点滅する例なども挙げられる。これらの例に限定されず、複数の照明部120のいずれか2つにおいて照射態様が異なっていればよい。
この照明装置は、複数の照明部120によってより広い範囲を照射することを可能としつつ、これら複数の照明部の照射状態を変化させることで、出力電圧が閾値電圧よりも大きいか否かをユーザに知らせることができる。特に、いずれかの一の照明部の照射状態を基準とし、他の照明部の照射状態を比較することで、第1の照射状態であるか第2の照射状態であるかを正確に判断しやすくなる。
上述した実施例又は実施例を変更した変更例のいずれにおいても、照明装置は、ガスコンロに取り付けられていなくてもよい。例えば、ガスコンロを収容するキャビネット90に取り付けられていてもよい。この場合、キャビネット90は、収納体の一例に相当する。