JP6869878B2 - 識別装置、識別システム、および選別システム - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂識別装置、およびそれを用いた樹脂識別システム、樹脂選別システムに関する。
家庭ごみや産業廃棄物に含まれている様々な種類のプラスチックやエラストマー等の樹脂を新しい製品の原料として再生利用する際には、廃棄物中の樹脂を材質ごとに選別することが求められる。リサイクル施設においては、これらの廃棄物を機械的に破砕して樹脂片や金属片等が混合した破砕物とした後に、さまざまな方法で分別することが行われている。
プラスチック等の樹脂片を分別する方法の一つに、ラマン散乱を利用した方法がある。ラマン散乱を利用することで、樹脂の材質を識別したり、成分組成やその分布を調べたりすることが可能となる。樹脂をベルトコンベアなどの搬送手段によって搬送し、搬送されている樹脂からラマン散乱光を検出して識別することで、高スループットの樹脂識別システムを構成することができる。
特許文献1および特許文献2には、ラマン散乱を利用してプラスチックの種別を識別する識別装置が記載されている。特許文献1に記載の識別装置は、試料にレーザ光を照射する照明光学系と試料からのラマン散乱光を集光する採光光学系とが同軸である構成であり、いずれも搬送面に対して垂直に配置されている。また、特許文献2に記載の判別装置は、搬送面に対して斜めにレーザ光が入射するように配置されたレーザ装置と、搬送面に対して垂直に配置されたラマン分光器とを有している。
特開2008−209128号公報 特開平10−038807号公報
識別の対象となる樹脂片の形状は不均一であり、ベルトコンベア等の搬送手段によって搬送される際の姿勢も様々である。また、搬送手段によって搬送される際には振動等によって樹脂片の位置が変動しやすい。そのため、搬送手段によって搬送されている樹脂片の高さ方向の位置は大きく変動し、識別装置と識別対象の樹脂片との間の距離も大きく変動する。
一般的にラマン散乱光は微弱であるため、検出されるラマン散乱光の強度を高めるためには、試料に対して高強度な光を照射して発生するラマン散乱光の強度を高め、発生したラマン散乱光を高効率な採光光学系で採光する必要がある。特許文献1に記載の装置では照明光学系と採光光学系が同軸構成であるため、識別装置と樹脂片との間の距離が大きく変動すると、発生するラマン散乱光の強度が低下するとともに採光されるラマン散乱光の強度も低下するために感度が低下しやすい。また、特許文献2には照明、採光ともに光学系の設定について何ら開示されておらず、識別装置と樹脂片との間の距離の変動による影響は考慮されていない。
すなわち、ラマン散乱を利用した従来の識別装置では、識別装置と樹脂片との間の距離が大きく変動するとラマン散乱光の強度も大きく変動してしまい、安定的な識別が困難であるという課題があった。
そこで本発明では、上述の課題に鑑み、識別装置と樹脂片との間の距離の変動に対するロバスト性の高い樹脂識別装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての樹脂識別装置は、搬送手段によって搬送される検体に含有される樹脂の種類を識別する識別装置であって、前記搬送手段の搬送面上の前記検体を光源からの光で照明する照明光学系と、前記照明光学系によって照明された前記検体からのラマン散乱光を採光する採光光学系と、前記採光光学系によって採光された前記ラマン散乱光を分光する分光素子と、前記分光素子によって分光された前記ラマン散乱光を受光する受光素子と、前記受光素子から前記ラマン散乱光のスペクトルデータを取得し、識別処理を行うデータ処理手段と、を有し、前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とは、交差しており、前記照明光学系は、前記採光光学系の前記搬送面側の開口数よりも小さい前記搬送面側の開口数を有する結像光学系を含むことを特徴とする。
また、本発明の別の一側面としての樹脂識別装置は、搬送手段によって搬送される検体に含有される樹脂の種類を識別する識別装置であって、前記搬送手段の搬送面に対向し、かつ、前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向において異なる位置に配置され、それぞれが、前記搬送手段の搬送面上の検体を光源からの光で照明する照明光学系と、
前記照明光学系によって照明された前記検体からのラマン散乱光を採光する採光光学系と、を有する複数の採光ユニットと、前記複数の採光ユニットによって採光された前記ラマン散乱光をそれぞれ導光する複数の光ファイバを有し、出射端側において前記複数の光ファイバが束ねられている光ファイバ束と、前記ファイバ束によって導光された複数の前記ラマン散乱光を分光する分光素子と、前記分光素子によって分光された前記複数のラマン散乱光を受光する受光素子と、前記受光素子から前記複数のラマン散乱光のスペクトルデータを取得し、識別処理を行うデータ処理手段と、を有し、前記複数の採光ユニットにおいて、前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とは、交差していることを特徴とする。
本発明の一側面としての樹脂識別装置によれば、識別装置と樹脂片との間の距離の変動に対するロバスト性の高い樹脂識別装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る樹脂識別装置および樹脂識別システムの構成を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る照明光学系と採光光学系の光学配置の例を示す図である。 第1の実施形態に係る照明光学系と採光光学系の光学配置の別の例を示す図である。 第2の実施形態に係る樹脂識別装置および樹脂識別システムの構成を模式的に示す図である。 第3の実施形態に係る樹脂選別システムの構成を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対して適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に含まれる。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る樹脂識別装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る樹脂識別装置および樹脂識別システムの構成を模式的に示す図である。
本実施形態の樹脂識別装置1は、搬送手段108の搬送面に対向して配置され、搬送手段108によって搬送される樹脂片109の種類を識別する装置である。樹脂識別装置1は、図1に示すように、照明光学系107と、採光光学系113と、分光素子117と、受光素子119と、データ処理手段121と、を有している。また、本実施形態の変形例である樹脂識別システム10は、搬送手段108と、搬送手段駆動装置122と、搬送手段108に対向して配置された樹脂識別装置1と、を有している。なお、図1において、各構成部品を結ぶ直線および矢印付き直線はそれぞれ、光路および電気配線を表す。
照明光学系107は、搬送手段108の搬送面上の樹脂片109を、光源からの光で照明する光学系である。照明光学系107によって照明された樹脂片109は、ラマン散乱光を発する。照明光学系107は、半導体レーザ101と、レーザマウント102と、レーザドライバ103と、コリメータレンズ104と、シリンドリカルレンズ105と、集光レンズ106と、を有する。
半導体レーザ101は、樹脂片109を照明する光の光源である。本実施形態においては、半導体レーザ101は連続発振レーザであり、樹脂片109からラマン散乱光を発生させるために高出力の光を出射する。ラマン散乱においては、照明光の波長が短いほどラマン散乱光の発生効率が上がり、照明光の波長が長いほどバックグラウンドとなる蛍光が低減する。半導体レーザ101などの光源からの光としては、例えば532nm、633nm、780nmのいずれかの波長の光を利用できる。なお、ここでは照明光学系107の光源として半導体レーザ101を用いる場合を説明したが、これに限定はされず、半導体励起固体レーザやガスレーザなどの他のレーザ光源を用いることもできる。
レーザマウント102は、半導体レーザ101を保持し、放熱を行う。レーザドライバ103はレーザマウント102を介して半導体レーザ101に電流を供給し、半導体レーザ101を発振させ、同時に半導体レーザ101の温度を一定に保つ。
コリメータレンズ104およびシリンドリカルレンズ105は半導体レーザ101の出射光の拡がりを抑制し、平行光に整形する。シリンドリカルレンズ105はアナモルフィックプリズムペアなど他のコリメート用光学素子を利用してもよい。また、照明光学系107は、その瞳面の位置に、レーザラインフィルタ等の波長フィルタを有していてもよい。これにより、照明光学系107によって樹脂片109に照射される光の波長特性を改善することができる。集光レンズ106は、半導体レーザ101からの光を樹脂片109に集光する。コリメータレンズ104、シリンドリカルレンズ105、および集光レンズ106は半導体レーザ101から出力の高い光が照射されるため、バックグラウンドとなる蛍光やラマン散乱光を低減するために合成石英から作製されたレンズを用いることが好ましい。
半導体レーザの場合、出射端が扁平な楕円形状であることが多く、その場合、コリメータ光学系によってコリメートされた平行光の断面や、結像光学系によって集光されたスポットも楕円形状となる。このとき、楕円の長軸が搬送手段108の搬送方向と略一致するように照明光学系107の向きを設定しておくことで、搬送中の樹脂片109への照明光の照射時間を増加させることができる。これにより、ラマン散乱光の信号量を増大させることが可能である。すなわち、照明光学系107によって照射される光のスポットが楕円形状である場合には、光のスポットの長軸方向と搬送手段108の搬送方向とがなす角を小さくしておくことが好ましい。具体的には、当該2つの方向がなす角を0度以上15度以下とすることが好ましく、0度以上5度以下とすることがより好ましい。なお、集光レンズ106を用いない場合など照明光学系107の構成によっては照明領域の長軸が搬送方向と一致しない。その場合は照明領域の長軸が搬送方向と一致するように半導体レーザ101またはレーザマウント102の固定方向を変更する、または照明光学系107全体を光軸回りに回転させて配置すればよい。
照明光学系107の光軸は、搬送手段108の搬送面の法線に対して搬送方向の上流側または下流側に傾斜して配置されていることが好ましい。これにより、照明光学系107によって照射される光の搬送面上におけるスポットを搬送手段108の搬送方向に広げることができる。その結果、搬送中の樹脂片109への照明光の照射時間を長くすることができ、ラマン散乱光の信号量を増大させることが可能である。
以上のように、照明光学系107は、搬送手段108の搬送面上に、照射する光によって照明される照明領域を形成するが、この照明領域の形状は、搬送手段108の搬送方向における幅が、搬送方向に垂直な方向における幅よりも大きいことが好ましい。
照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とを含む平面は、搬送手段108の搬送方向に略平行であることが好ましい。具体的には、当該平面と搬送方向とがなす角を0度以上15度以下とすることが好ましく、0度以上5度以下とすることがより好ましく、0度とすることが特に好ましい。すなわち、当該平面と搬送方向とを平行にすることが特に好ましい。これにより、照明光学系107によって照射される光の搬送面上におけるスポットを搬送手段108の搬送方向に広げることができる。その結果、搬送中の樹脂片109への照明光の照射時間を長くすることができ、ラマン散乱光の信号量を増大させることが可能である。
搬送手段108は、不図示の樹脂片供給部から投入された樹脂片109を測定位置へ一定速度で搬送する。搬送手段108としては、樹脂片109を搬送面上に載置した状態で搬送できる手段を用いることができ、例えば、ベルトコンベアなどを用いることができる。本実施形態に係る樹脂識別装置1によるラマン散乱測定は、樹脂片109が搬送手段108によって搬送されている間に行われ、測定後、樹脂片109はそのまま同一の方向へ搬送され、適宜、搬出カゴや選別カゴ(不図示)等へ排出される。
樹脂片109は、樹脂製の欠片であり、家庭ごみや産業廃棄物等が破砕されたものである。ここで、本明細書における樹脂は、熱可塑性樹脂(プラスチック)や熱硬化性樹脂、ゴム、エラストマー等を含む、重合体全般を意味する。なお、樹脂片109は、樹脂以外にガラスや繊維等のフィラーや、難燃剤などの各種添加物を含んでいてもよい。本実施形態に係る識別装置1によれば、樹脂片を構成する樹脂の種類、すなわち樹脂片の材種を識別することに加えて、これらの添加物の有無や種類を識別することもできる。
採光光学系113は、照明光学系107によって照明された樹脂片109からのラマン散乱光を採光する光学系である。採光光学系113によって採光されたラマン散乱光は、光ファイバ114などの導光手段によって分光素子117へと導光される。採光光学系113は、対物レンズ110、励起光カットフィルタ111、ファイバ集光レンズ112を有する。
樹脂識別装置1は、採光光学系113によって採光されたラマン散乱光を分光素子117へと導光する導光手段を有していてもよい。具体的には、樹脂識別装置1は、光ファイバ114を有していてもよい。
対物レンズ110は、照明光学系107によって照明された樹脂片109からのラマン散乱光を採光する。対物レンズ110などの採光光学系113を構成する各レンズは、樹脂片109によっては出力の高い光が照射される場合があるため、バックグラウンドとなる蛍光やラマン散乱光を低減するために合成石英から作製されたレンズを用いることが好ましい。同様に、バルサムからのバックグラウンドの抑制、また、発熱によるバルサム剥がれの抑制のため、貼り合わせレンズは利用しない方が好ましい。すなわち、対物レンズ110などの採光光学系113を構成する各レンズは、単レンズであることが好ましい。また、導光手段である光ファイバ114へのカップリング効率を向上させるために、対物レンズ110は非球面レンズであることが好ましい。
励起光カットフィルタ111は、バンドパスフィルタやロングパスフィルタ等の波長フィルタであり、対物レンズ110によって採光された光のうちの少なくとも一部の波長域の光を遮光してラマン散乱光を透過させる。これにより、ラマン散乱光の測定に不要な光を遮光し、ラマン散乱光を透過させる。フィルタ特性の観点から、励起光カットフィルタ111は対物レンズ110とファイバ集光レンズ112の間の平行光束中、すなわち、採光光学系113の瞳面に配置されることが好ましい。
ファイバ集光レンズ112は、ラマン散乱光を光ファイバ114にカップリングする。励起光カットフィルタ111が挿入されている場合、ファイバ集光レンズ112からのラマン散乱光は無視できるため、光ファイバ114へのカップリング効率を優先してダブレットレンズなどの貼り合わせレンズを用いて収差を抑えるようにするとよい。
光ファイバ114は、採光光学系113によって採光されたラマン散乱光を分光器120に導光する。本実施形態では導光手段として光ファイバ114を用いたが、これに限定はされず、光導波路やミラーなどの他の導光手段を用いてもよい。
分光器120は、採光光学系113によって採光されたラマン散乱光を分光する分光素子と、分光素子によって分光されたラマン散乱光を受光する受光素子と、を少なくとも有し、該ラマン散乱光を分光し、スペクトル信号を生成する。分光器120は、結像レンズ115と、ロングパスフィルタ116と、分光素子である回折格子117と、結像レンズ118と、受光素子であるCCD119と、を有する。
結像レンズ115は、光ファイバ114からの光を平行光化する。ロングパスフィルタ116は、結像レンズ115と回折格子117との間に配置され、残存する励起光成分を除去し、ラマン散乱光のみを透過させる。
回折格子117は、採光光学系113によって採光されたラマン散乱光を分光し、ラマン散乱光を波長ごとに一次元的に分散させる。結像レンズ118は回折格子117で分光された光をCCD119上に結像する。分光器120中の各構成要素の光学配置や分光方式は、ローランド配置やツェルニターナー方式等、適宜他の一般的に利用される形態に変更してもよい。
CCD119は、分光素子である回折格子117によって一次元的に分光されたラマン散乱光を受光し、電気信号に変換する受光素子である。CCD119によって生成されたスペクトル信号は、データ処理装置であるコンピュータ121へと送られる。なお、ここでは受光素子として、フォトダイオードなどの光電変換部が二次元的に配列されたエリアイメージセンサを用いたが、これに限定はされず、分光素子によって分光されたラマン散乱光を波長成分ごとに受光してそれぞれの強度を信号として出力できる受光素子であればよい。したがって、受光素子としては、光電変換部が一次元的に配列されたラインセンサであってもよい。また、受光素子としてはCMOSセンサを用いることもできる。
搬送手段駆動装置122は、搬送手段108を駆動する。
コンピュータ121は、受光素子であるCCD119からラマン散乱光のスペクトルデータを取得する。また、コンピュータ121は、搬送手段108へ駆動信号、停止信号を適宜送出する。また、コンピュータ121は受信した測定データから樹脂片109のラマンスペクトルを抽出し、分析することで、測定した樹脂片109の種類を識別する識別処理を行う。識別手法としては、例えば特許文献1(特開2008−209128号公報)や特許文献2(特開平10−038807号公報)に記載されているような、ラマンスペクトルの特徴ピークや既知スペクトルとの照合によって実施することができる。コンピュータ121は樹脂材種の識別に加えて、ラマンスペクトルの特定ピークの検出やデータベースとの照合によって添加物や不純物成分の特定など、ラマン分光法によって一般的に利用可能な解析を行うこともできる。なお、コンピュータ121は、フラットパネルディスプレイのような表示部や、キーボードやマウス、タッチパネルのような入力部を備え、ユーザからの指示を受け付けたり、ユーザに情報を提供したりしてもよい。
樹脂選別装置1において、照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とは、交差している。より具体的には、照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とは、搬送手段108によって搬送されている樹脂片109が通過する、搬送手段108の搬送面上に設定された測定領域内で、交差している。これにより、迷光を低減し、樹脂片109からのラマン散乱光の採光を高感度に行うことができる。また、照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とが交差しており、同軸ではないことにより、照明光学系107と採光光学系113とを別々に設計することができ、それぞれをそれぞれの目的に最適な構成に設計しやすいというメリットがある。
また、照明光学系107は、採光光学系113の搬送手段108の搬送面側の開口数よりも小さい搬送面側の開口数を有する結像光学系である。すなわち、照明光学系107において、樹脂片109に集光する集光レンズ106の開口数は、採光光学系113の対物レンズ110の開口数よりも小さい。これにより、照明光学系107の焦点深度を深くし、照明光学系107によって照射される光のスポット径が所定値以下となる、照明光学系107の光軸方向の範囲を大きくすることができる。これにより、樹脂片109の高さ方向が変動し、樹脂識別装置1と樹脂片109との間の距離が変動しても、安定的にラマン散乱光を発生させることができる。その結果、樹脂識別装置1の、樹脂識別装置1と樹脂片109との間の距離の変動に対するロバスト性を向上させることができる。
なお、樹脂片109から識別に十分な強度のラマン散乱光が得られれば、集光レンズ106は必ずしも必須ではなく、コリメータレンズ104および/またはシリンドリカルレンズ105によってコリメートされた光をそのまま樹脂片109に照射する構成であってもよい。すなわち、照明光学系107は、光源である半導体レーザ101からの光を平行光に変換するコリメータ光学系であってもよい。この場合には、照明光学系107によって照射される光のスポット径は照明光学系107の光軸方向のどの位置においても実質的に同じ径にすることができる。これにより、上述のように、樹脂識別装置1と樹脂片109との間の距離の変動に対するロバスト性を向上させることができる。なお、ここでいう「平行光」は光の回折のために完全な平行光でなくてもよく、実質的な平行光(略平行光)であってもよい。
また、採光光学系113の搬送面側の開口数(対物レンズ110の開口数)は照明光学系107の搬送面側の開口数(集光レンズ106の開口数)よりも大きい。これにより、より大きな立体角でラマン散乱光を採光することができ、樹脂識別装置1の感度を向上させることができる。
また、採光光学系113の光ファイバ114側(光ファイバ側)の開口数(ファイバ集光レンズ112の開口数)は、導光手段である光ファイバ114の開口数よりも小さいことが好ましい。これにより、光ファイバ114の開口数よりも実質的に高い開口数でラマン散乱光を分光器120へ導光することができるため、樹脂識別装置1の感度を向上させることができる。樹脂識別装置1の感度が十分であれば、対物レンズ110の開口数を光ファイバ114の開口数以下にして、ファイバ集光レンズ112もなくしてもよい。
また、照明光学系107の光軸と搬送手段108の搬送面とがなす角と、採光光学系113の光軸と搬送手段108の搬送面とがなす角は、異なることが好ましい。すなわち、照明光学系107と採光光学系113は搬送手段108の搬送面の法線に対して対称となる鏡面配置に設定しないことが好ましい。
図2に、照明光学系107と採光光学系113の光学配置の例を示す。図2において、θi(°)、θo(°)は、それぞれ照明光学系107の光軸と搬送面の法線とがなす角、採光光学系113の光軸と搬送面の法線とがなす角である。照明光学系107の光軸と搬送手段108の搬送面とがなす角は(90°−θi)で表され、採光光学系113の光軸と搬送手段108の搬送面とがなす角は(90°−θo)で表される。また、図2において、一点破線は採光光学系113の光軸が照明光学系107の光軸と鏡面配置となる光軸を表す。この一点破線で表される光軸は、樹脂片109からの反射光成分が伝搬する光軸を示し、θr(°)はその光軸と搬送面の法線とがなす角であり、θrはθiと等しい。
図2(a)の構成例では、採光光学系113の光軸と搬送面の法線とがなす角θoがθrよりも大きくなるように、照明光学系107と採光光学系113を配置している。これにより、照明光学系107によって照射された光が樹脂片109で反射された光が採光光学系113に入射しないようにしている。このように、採光光学系113の光軸と搬送面の法線とがなす角を、鏡面配置の場合の角度よりも大きくすることで、分光器120に入射する励起光の樹脂片109からの反射成分を低減することができる。励起光の反射成分の入射の影響が小さい場合には、励起光カットフィルタ111は省略してもよい。また、図2(b)に示すように、採光光学系113の光軸と搬送面の法線とがなす角θoがθrよりも小さくなるように、照明光学系107と採光光学系113を配置することによっても、同様の効果を得ることができる。
なお、図1および図2では、搬送手段108の搬送面の法線に対して照明光学系107および採光光学系113の両方が傾斜して配置されているが、これに限定はされない。図3に示すように、照明光学系107および採光光学系113のうちの一方が、その光軸が搬送面の法線上に配置されていてもよい。すなわち、照明光学系107および採光光学系113のうちの一方が、その光軸が搬送手段108の搬送面と垂直になるように配置されていてもよい。
本実施形態の樹脂識別装置1は、上述のように、照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とが交差し、採光光学系113よりも開口数の小さい照明光学系107を有している。本実施形態によれば、これにより、迷光を低減し、樹脂識別装置1と試料である樹脂片109との間の距離の変動に対するロバスト性の高い樹脂識別装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
図4を参照して、本発明の第2の実施形態に係る樹脂識別装置について説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分については同じ符号を付し、説明を省略する場合がある。図4は、第2の実施形態に係る樹脂識別装置および樹脂識別システムの構成を模式的に示す図である。
本実施形態に係る樹脂識別装置2は、照明光学系107と採光光学系113を有する採光ユニット201を複数有している。また、複数の採光ユニット201によって採光されたラマン散乱光をそれぞれ導光する複数の光ファイバ114を有し、出射端側において複数の光ファイバ114が束ねられている光ファイバ束202を有している。複数の採光ユニット201は、搬送手段108の搬送面に対向し、かつ、搬送手段108の搬送方向に垂直な方向において異なる位置に配置されている。樹脂識別装置2は、搬送手段108によって搬送される樹脂片109の種類を識別する。また、本実施形態の変形例である樹脂識別システム20は、搬送手段108と、搬送手段駆動装置122と、搬送手段108に対向して配置された樹脂識別装置2と、を有している。なお、図4には2つの採光ユニット201a,201bを有する樹脂識別装置2を示したが、樹脂識別装置2は3つ以上の採光ユニット201を有していてもよい。
採光ユニット201は、照明光学系107と採光光学系113とを有し、搬送手段108によって搬送される樹脂片109を照明し、樹脂片109からの光を採光する。採光ユニット201の有する照明光学系107および採光光学系113の構成は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。なお、図4では複数の採光ユニット201のそれぞれが有する半導体レーザ101を、1つのレーザドライバ103で駆動する構成を示しているが、これに限定はされず、採光ユニット201ごとにレーザドライバ103を設けてもよい。
上述のように、複数の採光ユニット201は、搬送手段108の搬送方向に垂直な方向において異なる位置に配置されている。すなわち、複数の採光ユニット201は、搬送手段108の幅方向において異なる位置に配置されている。採光ユニット201のそれぞれは、搬送手段108の搬送面上の所定の領域内の樹脂片109に光を照射して、所定の領域内からのラマン散乱光を採光するため、それぞれの採光ユニット201が採光できる領域は限定的である。そこで、本実施形態のように採光ユニット201を複数設け、それらを搬送手段108の幅方向にずらして配置することで、樹脂識別装置2によって樹脂片109の種類の識別を行うことのできる範囲を広げることができる。これにより、識別のスループットを向上させることができる。
また、複数の採光ユニット201は、搬送手段108の搬送方向においても異なる位置に配置されていることが好ましい。それぞれの採光ユニット201は照明光学系107および採光光学系113を有するためにある程度の大きさを有している。そこで、上述のように、搬送手段108の搬送面に垂直な方向から見たときに複数の採光ユニット201を斜めに配列することで、搬送手段108の幅方向における採光ユニット201の密度を高めることができる。これにより、樹脂識別装置2の識別の分解能を高めることができ、より小さなサイズの樹脂片109を識別することができるようになる。
光ファイバ束202は、複数の採光ユニット201のそれぞれによって採光されたラマン散乱光を分光器120に導光する導光手段である。光ファイバ束202は、複数の採光ユニット201のそれぞれに対応する複数の光ファイバ114を有している。それぞれの光ファイバ114の入射端は、対応する採光ユニット201の採光光学系113からの光が入射するように配置されている。一方、それぞれの光ファイバ114の出射端は束ねられており、複数の採光ユニット201からのラマン散乱光が1つの分光器120に導光されるように構成されている。なお、ここでは分光器120を1つだけ設けた例について説明したが、分光器120の数は採光ユニット201の数よりも少なければよい。このような構成にすることで、一般に高価な分光器120の数を低減することができ、樹脂識別装置のコストを低減することができる。また、分光器120に起因する測定誤差やばらつきを低減することができ、樹脂識別装置の識別精度を向上させることができる。
分光器120の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては複数の採光ユニット201からのラマン散乱光が入射される点で、第1の実施形態とは異なる。
図4において、光ファイバ束202を構成する複数の光ファイバ114は、光ファイバ束202の出射端(分光器120側の端部)側において束ねられており、図4の紙面垂直方向に一列に並んでいる。したがって、それぞれの光ファイバ114によって導光されたラマン散乱光も、紙面垂直方向に一列に並んで、分光器120に入射する。この複数のラマン散乱光のそれぞれは、分光素子である回折格子117によって分光され、光ファイバ114の配列方向に垂直な方向、すなわち図4における紙面平行方向に分光される。
本実施形態においては、受光素子としてエリアイメージセンサを用いる。より具体的には、受光素子として、図4の紙面垂直方向および紙面平行方向に沿って光電変換素子が二次元的に配列されたエリアイメージセンサを用いる。これにより、受光素子の受光面上には、1つのラマン散乱光が分光素子によって分光されたスペクトルが紙面水平方向に分布し、複数の光ファイバ114からのラマン散乱光が紙面垂直方向に並ぶ。このように、本実施形態のように受光素子としてエリアイメージセンサを用いることで、受光面上の2つ以上のラマン散乱スペクトルを同時に取得することができ、分光器120を小型化、低コスト化することができる。
コンピュータ121は、第1の実施形態と同様に、受光素子であるCCD119からラマン散乱光のスペクトルデータを取得し、スペクトルデータを解析し、樹脂片109の種類を識別する識別処理を行う。図4の構成においては、分光器120に接続される複数の光ファイバ114の並び順と、受光素子の受光面上に結像される複数のラマン散乱光の並び順は反転している。そこでコンピュータ121は、識別処理の際に、それぞれの採光ユニット201の位置と、受光素子の受光面上または取得された画像上のスペクトルの位置と、の対応づけを行う。これにより、それぞれの採光ユニット201a,201bで検出した樹脂片109a,109bの種類をそれぞれ識別することができる。
複数の採光ユニット201がそれぞれ有する照明光学系107と採光光学系113の構造や光学配置は、第1の実施形態と同様である。すなわち、複数の採光ユニット201のそれぞれにおいて、照明光学系107の光軸と採光光学系113の光軸とは、交差している。また、複数の採光ユニット201のそれぞれにおいて、照明光学系107は、搬送手段108の搬送面側の開口数よりも小さい搬送面側の開口数を有する結像光学系であるか、または、光源からの光を平行光に変換するコリメータ光学系である。これにより、採光ユニット201を複数有する場合であっても、樹脂識別装置2の、樹脂識別装置2と樹脂片109との間の距離の変動に対するロバスト性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図5を参照して、本発明の第3の実施形態に係る樹脂選別システムについて説明する。なお、第1の実施形態または第2の実施形態と共通する部分については同じ符号を付し、説明を省略する場合がある。図5は、第3の実施形態に係る樹脂選別システムの構成を模式的に示す図である。
本実施形態に係る樹脂選別システム3は、第1の実施形態の樹脂識別装置1または第2の実施形態の樹脂識別装置2と、搬送手段108と、樹脂識別装置1または2よりも搬送手段108の下流側に配置された選別手段と、を有する。選別手段は、樹脂識別装置1または2の識別結果に基づいて樹脂片109の選別を行う。以下、樹脂選別システム3が樹脂識別装置2を有する構成、すなわち複数の採光ユニット201を有する構成について説明するが、これに限定はされず、樹脂選別システム3は、1つの採光ユニット201を有する構成であってもよい。
本実施形態に係る樹脂選別システム3が有する選別手段は、エアガン駆動装置301と、エアガン302とを有する。本実施形態において、選別手段は、搬送手段108の搬送方向に垂直な方向に配列された複数のエアガン302を有している。
分光器120は、第2の実施形態と同様に、複数の光ファイバ114からの入力光をそれぞれ分光して、採光ユニット201のそれぞれで採光されたラマン散乱光のスペクトルが集積された画像データをコンピュータ121に送信する。コンピュータ121は、受信した画像データから各採光ユニット201に対応するラマンスペクトルを抽出し、各採光ユニット201の測定対象である樹脂片109の種類の識別を行う。
コンピュータ121は、上記識別結果に応じて、エアガン駆動装置301にエアガン駆動信号を送信する。このとき、エアガン駆動信号は搬送手段108の搬送時間、エアガン302のエア発射時間などを計算し、適当な遅延時間を与えてエアガン駆動信号を送信する。これにより、樹脂片109のうちの所望の樹脂片のみに、樹脂片が落下している間に圧縮空気を当てることができる。
選別カゴ303は、搬送手段108の下流側に配置されている。搬送手段108によって搬送された樹脂片109は搬送手段108の端部から飛び出して落下し、選別カゴ303に入る。選別カゴ303は複数の小部屋に仕切られており、選別手段による選別を受けて、種類ごとに樹脂片109を収容する。
図5の例においては、エアガン302は、エアガン駆動信号がONのときに圧縮空気を発射することによって、樹脂片109のうちの対象樹脂片のみを搬送方向上流側に向かって打ち落とす。これにより、対象樹脂片は選別カゴ303の搬送方向上流側に配置された小部屋に収容される。
これにより、選別手段は樹脂識別装置の識別結果に応じて、樹脂片を選別することができる。なお、上述の選別手段は一例であり、これに限定されるものではない。選別手段として、例えばロボットハンドなどの他の選別手段を採用してもよい。
また、搬送手段108によって搬送される複数の樹脂片109を整列させる整列手段や、複数の樹脂片109の形状や粒度を均一になるように調整する前処理手段を、搬送手段108の上流側に設けてもよい。整列手段や前処理手段としては、例えば、振動コンベアや振動篩機、破砕粒調機等を用いることができる。
本実施形態によれば、大量の樹脂片を安定的に識別、選別することが可能な樹脂選別システムを提供することができる。
101 光源
107 照明光学系
108 搬送手段
109 樹脂片
113 採光光学系
117 回折格子(分光素子)
119 CCD(受光素子)
121 コンピュータ(データ処理装置)

Claims (23)

  1. 搬送手段によって搬送される検体に含有される樹脂の種類を識別する識別装置であって、
    前記搬送手段の搬送面上の前記検体を光源からの光で照明する照明光学系と、
    前記照明光学系によって照明された前記検体からのラマン散乱光を採光する採光光学系と、
    前記採光光学系によって採光された前記ラマン散乱光を分光する分光素子と、
    前記分光素子によって分光された前記ラマン散乱光を受光する受光素子と、
    前記受光素子から前記ラマン散乱光のスペクトルデータを取得し、識別処理を行うデータ処理手段と、を有し、
    前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とは、交差しており、
    前記照明光学系は、前記採光光学系の前記搬送面側の開口数よりも小さい前記搬送面側の開口数を有する結像光学系を含むことを特徴とする識別装置。
  2. 前記採光光学系によって採光された前記ラマン散乱光を前記分光素子へと導光する光ファイバをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の識別装置。
  3. 前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とを含む平面と前記搬送手段の搬送方向とがなす角は、0度以上15度以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の識別装置。
  4. 前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とを含む平面は、前記搬送手段の搬送方向に平行であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の識別装置。
  5. 前記照明光学系の光軸と前記搬送面とがなす角と、前記採光光学系の光軸と前記搬送面とがなす角は、異なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の識別装置。
  6. 前記採光光学系は、前記光のうちの少なくとも一部の波長域の光を遮光して前記ラマン散乱光を透過する波長フィルタを有し、
    前記波長フィルタは、前記採光光学系の瞳面に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の識別装置。
  7. 前記照明光学系は、前記搬送面上に照明領域を形成し、
    前記照明領域の前記搬送手段の搬送方向における幅は、前記照明領域の前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向における幅よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の識別装置。
  8. 前記採光光学系の前記搬送面側の開口数は、前記採光光学系の前記光ファイバ側の開口数よりも大きいことを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の識別装置。
  9. 前記採光光学系の前記光ファイバ側の開口数は、前記光ファイバの入射端の開口数よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の識別装置。
  10. 前記照明光学系は、前記光源からの光を平行光に変換するコリメータ光学系を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の識別装置。
  11. 搬送手段によって搬送される検体に含有される樹脂の種類を識別する識別装置であって、
    前記搬送手段の搬送面に対向し、かつ、前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向において異なる位置に配置され、それぞれが、前記搬送手段の搬送面上の検体を光源からの光で照明する照明光学系と、
    前記照明光学系によって照明された前記検体からのラマン散乱光を採光する採光光学系と、
    を有する複数の採光ユニットと、
    前記複数の採光ユニットによって採光された前記ラマン散乱光をそれぞれ導光する複数の光ファイバを有し、出射端側において前記複数の光ファイバが束ねられている光ファイバ束と、
    前記ファイバ束によって導光された複数の前記ラマン散乱光を分光する分光素子と、
    前記分光素子によって分光された前記複数のラマン散乱光を受光する受光素子と、
    前記受光素子から前記複数のラマン散乱光のスペクトルデータを取得し、識別処理を行うデータ処理手段と、を有し、
    前記複数の採光ユニットにおいて、前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とは、交差していることを特徴とする識別装置。
  12. 記照明光学系は、前記採光光学系の前記搬送面側の開口数よりも小さい前記搬送面側の開口数を有する結像光学系を含むことを特徴とする請求項11に記載の識別装置。
  13. 前記照明光学系は、前記光源からの光を平行光に変換するコリメータ光学系を含むことを特徴とする請求項11または12に記載の識別装置。
  14. 前記複数の光ファイバ出射端は、前記複数の光ファイバの少なくとも一部が列状に配置されていることを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の識別装置。
  15. 前記複数の採光ユニットは、前記搬送幅方向において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の識別装置。
  16. 前記複数の採光ユニットは、前記搬送方向において異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の識別装置。
  17. 前記複数の採光ユニットは、前記搬送幅方向において互いに重なる部分を有するように配置されていることを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の識別装置。
  18. 前記複数の採光ユニットのそれぞれにおいて、前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とを含む平面と前記搬送手段の搬送方向とがなす角は、0度以上15度以下であることを特徴とする請求項11から請求項17のいずれか一項に記載の識別装置。
  19. 前記複数の採光ユニットのそれぞれにおいて、前記照明光学系の光軸と前記採光光学系の光軸とを含む平面は、前記搬送手段の搬送方向に平行であることを特徴とする請求項18に記載の識別装置。
  20. 前記受光素子は、光電変換素子が二次元的に配置されているエリアイメージセンサであることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の識別装置。
  21. 前記搬送手段は、破砕された樹脂片を検体として搬送し、前記照明光学系からの照明光が証明される領域に前記樹脂片を載置するように搬送する搬送面を有することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の識別装置。
  22. 請求項1から21のいずれか一項に記載の識別装置と、
    前記搬送手段と、
    を有することを特徴とする識別システム。
  23. 請求項1から21のいずれか一項に記載の識別装置と、
    前記搬送手段と、
    前記識別装置よりも前記搬送手段の下流側に配置され、前記識別装置の識別結果に基づいて前記検体を選別する選別手段と、
    を有することを特徴とする選別システム。
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