JP2016045145A - 赤外分光測定装置 - Google Patents

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Toru Yamaguchi
亨 山口
森谷 直司
Naoji Moriya
直司 森谷
田窪 健二
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Abstract

【課題】分光測定の精度や感度を低下させることなく、処理速度を高めることができる赤外分光測定装置を提供する。
【解決手段】本発明は測定位置にある試料に対して赤外干渉光を照射し、該試料からの反射光を検出してフーリエ変換を利用して得られた情報に基づいて該試料に含まれる成分を測定する赤外分光測定装置であって、光源から発せられた赤外光から赤外干渉光を生成する赤外干渉計と、赤外干渉計が生成した赤外干渉光を複数の赤外干渉光束に分割する分割光学系と、複数の赤外干渉光束をそれぞれ反射させて複数の試料に照射する複数の照射側反射鏡と、該複数の試料からの反射光束をそれぞれ反射して検出器に入射させる出射側反射鏡とを備え、分割光学系が、赤外干渉光の光軸に対して少なくとも異なる二方向に傾斜する傾斜反射面を有する分割鏡と、前記複数の傾斜反射面に跨る領域に、赤外干渉光を集光させて光源の光源像を結像させる集光鏡と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬品中に含まれる成分や化学物質の同定、プラスチックの種類の判別等に用いられる赤外分光測定装置に関する。
エアコン、テレビ、洗濯機などの家電製品には、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)といった様々な種類の樹脂が多く使用されている。そのため、廃棄された家電製品から回収される樹脂(廃棄樹脂)には様々な種類の樹脂が混じっており、廃棄樹脂を再利用する際には種類毎に廃棄樹脂を選別する必要がある。
廃棄樹脂を再資源化するリサイクル工場では、廃棄樹脂を効率良く、且つ精度良く種類毎に選別する必要があり、そのために、廃棄樹脂を小さく粉砕して樹脂片(シュレッダー片)とした上で、該樹脂片をベルトコンベアにより搬送しながら樹脂片の種類を識別して分別する樹脂分別装置が用いられている。そのような樹脂分別装置の一つに赤外分光測定を利用した装置がある。例えば特許文献1には、赤外干渉計で生成された赤外干渉光を試料(樹脂片)に照射し、その反射光を検出器に導入して信号を得、該信号をフーリエ変換処理等することにより反射スペクトルを算出して樹脂片の種類を判別する樹脂判別装置が開示されている。
廃棄樹脂を破砕してできた樹脂片の表面形状や高さが不定であるため、通常の光学系では十分な強度の反射光を検出器に導入することが困難である。そこで、特許文献1に記載の樹脂判別装置では、樹脂片からの反射光をできるだけ検出器の受光面に集束させて導入するために、楕円面鏡や放物面鏡といった凹面鏡を光学系に利用している。具体的には、赤外干渉計で生成された赤外干渉光は、照射側凹面鏡によって反射された後、試料に照射され、試料からの拡散反射光は、出射側凹面鏡によって反射され、集光されて検出器に導入される。
特開2014-106116号公報
近年、リサイクルされる樹脂の種類や量が増えており、短時間で多くの樹脂の種類を判別できる装置が要望されている。そこで、複数の試料に対して同時に赤外干渉光を照射することにより、単位時間当たりの判別可能な試料の量(スループット)を増やすことが考えられている。
スループットを増やす方法として、赤外干渉計で生成された干渉光を分割して試料に照射することが考えられる。赤外分光測定において光源から出射され試料に向かう干渉光を分割するためには、通常、ビームスプリッタやプリズムミラー等の光学素子が用いられる。これら光分割用の光学素子は光路上に配置され、干渉光を透過光と反射光に分割するか、若しくは、異なる方向に進行する複数の反射光、あるいは複数の透過光に分割する。ところが、このような構成では、試料からの反射光が出射側反射鏡によって集束されて検出器に入射する光量が低下するため、樹脂の種類の判別感度や判別精度が低下するという問題がある。
これに対して、赤外干渉計を複数設け、これら複数の赤外干渉計で生成された干渉光を複数の試料にそれぞれ照射すれば、上述の問題は解消される。しかし、この構成の場合は、樹脂判別装置の大形化や価格の高騰を招くという問題がある。
なお、このような問題は樹脂の種類を判別する装置に限らず、赤外分光測定法を用いて薬品中に含まれる成分や化学物質を同定する装置等、種々の物質の判別に用いられる赤外分光測定装置において生じる。
本発明が解決しようとする課題は、装置の大形化、分光測定の精度や感度の低下を招くことなく、処理速度を高めることができる赤外分光測定装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、測定位置にある試料に対して赤外干渉光を照射し、該試料からの反射光を検出してフーリエ変換を利用して得られた情報に基づいて該試料に含まれる成分を測定する赤外分光測定装置であって、
a) 光源から発せられた赤外光から赤外干渉光を生成する赤外干渉計と、
b) 前記赤外干渉計が生成した赤外干渉光を複数の赤外干渉光束に分割する分割光学系と、
c) 前記複数の赤外干渉光束をそれぞれ集束して複数の試料に照射する複数の照射側反射鏡と、
d) 前記複数の試料からの反射光をそれぞれ複数の検出器に入射させる複数の出射側反射鏡とを備え、
前記分割光学系が、前記赤外干渉光の光軸に対して、少なくとも異なる二方向に傾斜する傾斜反射面を有する分割鏡と、前記複数の傾斜反射面に跨る領域に、前記赤外干渉光を集束させて前記光源の光源像を結像させる集光鏡と、を含むことを特徴とする。
上述したように、赤外分光測定装置において光源から出射され試料に向かう干渉光を分割するためには、通常、ビームスプリッタやプリズムミラー等の光学素子が用いられる。このような光学素子を用いて干渉光を分割し、各分割光を試料に照射した場合、試料からの反射光が出射側反射鏡によって反射されて検出器に入射したときの該検出器の受光面における単位面積当たりの光量が低下するため、受光面に入射する光量が低下する。
これに対して、本発明に係る赤外分光測定装置では、試料に照射する前に赤外干渉光を集束させて光源像を結像させ、該光源像を分割することにより、赤外干渉計で生成された赤外干渉光を複数の赤外干渉光束に分割する。この場合は、検出器の受光面に入射する光の単位面積当たりの光量は分割前と略変わらず、検出器の受光面に入射する光の断面積が小さくなる。ここで「光の断面積」とは、検出器に入射した光を受光面で切断したときの面積を言う。
一般にフーリエ変換赤外分光測定で用いられる検出器はその受光面の面積が小さく、従来の構成では検出器に入射する試料からの反射光の多くが受光面から外れていたが、本発明では、検出器に入射する光の断面積を小さくしたことにより検出器の受光面から外れる光を減少させることができる。しかも、検出器の受光面に入射する光の単位面積当たりの光量は従来と同じであるため、赤外干渉光を分割したことによる検出器の受光面に入射する光量の低下を抑えることができる。
本発明で利用される分割光学系としては、分割鏡として直角プリズムを用いたり、複数の平面鏡を用いたりすることができる。複数の平面鏡を用いる場合は、該平面鏡の反射面が、赤外干渉光の光軸に対して互いに異なる方向に傾斜するように配置すれば良い。
本発明では、赤外干渉光を分割して複数の試料に同時に照射することにより、処理速度を上げることができ、しかも、検出器で検出される光量の低下を抑えることができるため、分光測定の精度や感度の低下を招くことがない。
本発明の第1実施例に係る樹脂判別装置の概略構成図。 直角プリズムの頂角に形成される光源像のシミュレーション画像。 直角プリズムによって分割される光源像のシミュレーション画像。 非分割時の赤外検出器の受光面における光源像のシミュレーション画像。 分割時の赤外検出器の受光面における光源像のシミュレーション画像。 試料の上面高さ位置と焦点とのずれ量と、赤外検出器で検出される光量との関係を示すグラフ。 本発明の第2実施例に係る樹脂判別装置の概略構成図。 分割光学系の一部を拡大して示す図。 本発明の第3実施例に係る樹脂判別装置の概略構成図。
本発明に係る赤外分光測定装置を樹脂片(シュレッダー片)の樹脂の種類を判別するための樹脂判別装置に適用した実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1実施例に係る樹脂判別装置の概略構成図である。この樹脂判別装置は、光源部1と、干渉計2と、第1入出射光学系3Aと、第2入出射光学系3Bと、分割光学系4と、MCT(HgCdTe)検出器等である赤外検出器5A、5Bと、赤外検出器5A、5Bで検出された信号を処理して反射スペクトルを算出するフーリエ変換処理部6と、反射スペクトルデータを用いて樹脂種を判別する樹脂種判別部7と、を備える。
光源部1は、波数400〜8000cm−1程度の範囲の赤外光を発する赤外光源11、集光鏡12、アパーチャ13、コリメータ14等から構成されている。干渉計2は、ビームスプリッタ21、固定鏡22、モータ等からなる駆動部24により往復駆動される移動鏡23等を含み、赤外干渉光を出射する。
第1入出射光学系3Aは、ベルトコンベア9上に載置されて矢印A方向に移動する試料8のうち第1測定位置MAにある試料に測定光を照射する照射側放物面鏡31A、該試料からの反射光を取り出す出射側放物面鏡32A、取り出された反射光を収束させつつ赤外検出器5Aへ送る検出器前集光鏡33A等を含む。第2入出射光学系3Bは、ベルトコンベア9上に載置されて矢印A方向に移動する試料8のうち第2測定位置MBにある試料に測定光を照射する照射側放物面鏡31B、該試料からの反射光を取り出す出射側放物面鏡32B、取り出された反射光を収束させつつ赤外検出器5Bへ送る検出器前集光鏡33B等を含む。なお、以下の説明では、第1測定位置MA及び第2測定位置MBにある試料と、他の位置にある試料とを区別するため、第1測定位置MAにある試料を「試料8A」、第2測定位置MBにある試料を「試料8B」と呼ぶこととする。
分割光学系4は、直角プリズム41と、干渉計2から出射された赤外干渉光を収束させつつ直角プリズム41の頂角付近に送る分割前集光鏡42と、直角プリズム41の一方の斜面からの反射光である測定光(第1測定光)を第1入出射光学系3Aの照射側放物面鏡31Aに向けて反射する第1分割後集光鏡43Aと、直角プリズム41の他方の斜面からの反射光である測定光(第2測定光)を第2入出射光学系3Bの照射側放物面鏡31Bに向けて反射する第2分割後集光鏡43B等を備える。
図示しないが、樹脂判別装置は上記のほかにベルトコンベア9の始点及び終点に配置されたサンプル供給・整列部及びサンプル選別部等を備える。サンプル供給・整列部によって、試料は1個ずつ間隔をおいて第1測定位置MA又は第2測定位置MBを通過するように整列されてベルトコンベア9上に供給される。
本実施例の樹脂判別装置の概略的な動作を説明する。光源部1から干渉計2に波数400〜8000cm-1程度の範囲の赤外光が導入されると、干渉計2では、その赤外光がビームスプリッタ21で分割され、移動鏡23と固定鏡22とでそれぞれ反射されてビームスプリッタ21で再び合一されることで赤外干渉光が生成される。この赤外干渉光は、分割前集光鏡42によって直角プリズム41の頂角付近に集光されて光源像を結像する。この光源像を構成する赤外干渉光の約半分の光束は直角プリズム41の一方の斜面に、残り半分の光束は他方の斜面によって反射され、それぞれ第1分割後集光鏡43Aと第2分割後集光鏡43Bに向かう。
第1分割後集光鏡43Aに入射した光束及び第2分割後集光鏡43Bに入射した光束は、それぞれ第1入出射光学系3A及び第2入出射光学系3Bを介してベルトコンベア9上の第1測定位置MAにある試料8A及び第2測定位置MBにある試料8Bに照射される。試料8はシュレッダーダストと呼ばれる樹脂片であり、ベルトコンベア9により1個ずつ順次搬送され、第1及び第2測定位置MA及びMBを通過する。試料8に含有される成分に応じて赤外干渉光のうちの特定の波長の赤外光は吸収され、それ以外の赤外光は反射する。この反射光は第1及び第2入出射光学系3A及び3Bを介して赤外検出器5A、5Bに送られ、赤外検出器5A、5Bは受光した光の強度に応じた検出信号をフーリエ変換処理部6へ送る。
赤外干渉光は時間経過に伴って強度が変化する光であるから、反射光も同様に強度変化する。そこで、フーリエ変換処理部6は検出信号をフーリエ変換して時間軸を周波数軸に変換することにより、所定の波数範囲の反射スペクトルを取得する。樹脂種判別部7はこの反射スペクトルから、判別すべき樹脂が有する吸収スペクトルを反映した特徴的且つ典型的なスペクトル形状が得られる1つ又は複数の波数域群の反射スペクトル形状を元に、前記判別すべき樹脂と一致するか否かを判定してその判定結果に応じて試料8の樹脂種を判断する。また、この判定には反射スペクトルをクラマース・クローニッヒ変換することで得られる吸収スペクトルを用い、複数の特定の波数におけるピークの有無を判定してその判定結果に応じて樹脂種を判断することもできる。
照射側放物面鏡31A及び出射側放物面鏡32Aはいずれも、その放物面鏡へ入射する光束の光軸と該放物面鏡から出射する光束の光軸とのなす角度が90°である軸外し角90°の放物面鏡である。ただし、ここでは干渉計2から入出射光学系3へ導入される赤外干渉光が平行光束であるために放物面鏡を用いているが、その赤外干渉光が拡散光束又は収束光束である場合には、放物面鏡の代わりに楕円面鏡を用いる。
本実施例の樹脂判別装置において特徴的であるのは、干渉計2で生成された赤外干渉光を分割光学系4で2光束に分割し、これら2光束の一方を第1入出射光学系3Aを介して第1測定位置MAにある試料8Aに照射し、他方を第2入出射光学系3Bを介して第2測定位置MBにある試料8Bに照射している点である。
光源サイズ(アパーチャ13のサイズ)が4.7mm×7mm、コリメータ14の焦点距離が60mm、分割前集光鏡42の焦点距離が101.6mm、検出器前集光鏡33A、33Bの焦点距離を50.8mm、赤外検出器5A、5Bの受光面のサイズが1mm×1mmのときにおける、本実施例の樹脂判別装置による測定例を図2〜図5に示す。図2は直角プリズム41の頂角付近に形成される分割前の光源像のシミュレーション画像を、図3は分割後の光源像のシミュレーション画像をそれぞれ示す。また、図4は図2に示す光源像を構成する光束を入射光学系を介して試料に照射したときに赤外検出器の受光面に形成される光源像のシミュレーション画像を、図5は図3に示す分割光源像を構成する光束を入射光学系を介して試料に照射したときに赤外検出器の受光面に形成される光源像のシミュレーション画像を示す。シミュレーション画像はいずれも光線シミュレーションソフト ZEMAX(Radiant Zemax社製)を用いて求めた。なお、図4及び図5に示す白色の破線は、赤外検出器の受光面の大きさを示している。
図2及び4に示すように、赤外干渉光が集束されて形成される光源像を分割せずにそのまま試料に照射した場合、試料からの反射光の多くが赤外検出器の受光面から外れる。一方、図3及び図5に示すように、光源像を分割し、その光束を試料に照射した場合は、試料からの反射光の多くは赤外検出器の受光面に入射し、該受光面から外れる光束が低減した。このことから、光源像を分割しても、赤外検出器の受光面に入射する光量が半減する訳ではなく、十分な強度の反射光を確保できることが分かる。
ところで、本実施例の樹脂判別装置の判定対象である樹脂片は不定形状であってサイズも一定ではない。ただし、樹脂片はシュレッダーにより破砕されたものであるため極端に大きなサイズのものはなく、サイズは或る所定の範囲、最小は1mm以下、最大でも6mm程度の範囲に収まる。このため、ベルトコンベア7上での試料8の上面の高さの変動も所定範囲内に収まる。そこで、該所定範囲から試料8の上面の平均高さ位置を設定し、その平均高さ位置に第1入出射光学系3Aの照射側放物面鏡31Aの焦点、出射側放物面鏡32Aの焦点がくるように両放物面鏡31A、32Aの配置を定めている。第2入出射光学系3Bについても同様に、照射側放物面鏡31Bと出射側放物面鏡32Bの配置を定めている。従って、第1測定位置MAにある試料8A及び第2測定位置MBにある試料8Bの上面高さ位置が設定値より小さい場合や大きい場合には、測定光の照射位置及び反射光の出射位置が放物面鏡の焦点とずれる。このため、出射側放物面鏡で反射されて検出器前集光鏡に入射する光量が低下し、これに伴い赤外検出器に導入される光量が低下する。
そこで、第1測定位置MA及び第2測定位置MBにある試料8A及び8Bの上面と焦点とのずれ量が、赤外検出器により受光される光量に及ぼす影響について調べた。なお、ここでは、ずれ量の範囲を広げるために、ずれ量を -6mm〜+6mm に設定し、赤外検出器により受光される反射光の光量をシミュレーションした。その結果を図6に示す。図6中、「分割なし」は従来の樹脂判別装置の、「分割1」及び「分割2」は本実施例の樹脂判別装置の結果を示す。
図6から、光源像を分割しても、ずれ量が0mmにおいて非分割時の光量の75%以上を確保できることが分かる。また、ずれ量に対する光量減少も、本実施例と従来例とで同等の傾向を示した。以上より、試料の高さの変動に対するロバスト性が、光源像を分割し本実施例の装置において劣化しないことが確かめられた。
図7は本発明の第2実施例に係る樹脂判別装置の概略構成図(ただし、フーリエ変換処理部及び樹脂種判別部を省略して示す)、図8は分割光学系の一部を拡大して示す概略図である。本実施例は、分割光学系の構成が第1実施例と異なる。従って、ここでは分割光学系の構成について主に説明し、その他の説明は省略する。また、第1実施例と同じ構成要素については同じ符号を付している。
この樹脂判別装置の分割光学系104は、互いに異なる方向に反射面が傾斜するように配置された2枚の平面鏡141A、141Bと、干渉計2から出射された赤外干渉光を収束させつつ平面鏡141A、141Bの端部に跨る領域に送る分割前集光鏡42と、平面鏡141Aの反射面からの反射光である測定光(第1測定光)を第1入出射光学系3Aの照射側放物面鏡31Aに向けて反射する第1分割後集光鏡43Aと、平面鏡141Bの反射面からの反射光である測定光(第2測定光)を第2入出射光学系3Bの照射側放物面鏡31Bに向けて反射する第2分割後集光鏡43B等を備える。
図8に示すように、平面鏡141A、141Bは、いずれも断面が平行四辺形状の平板状の鏡であり、分割前集光鏡42から送られる干渉光の中に端部が位置するように配置されている。平面鏡141A、141Bは、干渉光の中に位置する端部の反射面と該反射面と隣接する側面との間の角度が45°となるように構成されている。そして、平面鏡141Aは、前記側面が干渉光の光軸と平行であり、且つ、反射面が干渉光の光軸に対して分割後集光鏡43A側に45°傾斜するように、また、反射面141Bは、前記側面が干渉光の光軸と平行であり、且つ、反射面が干渉光の光軸に対して分割後集光鏡43B側に45°傾斜するように配置されている。このとき、分割前集光鏡42から送られる干渉光の約半分の光束が平面鏡141Aの反射面に当たり、残り半分の光束が平面鏡141Bの反射面に当たるようになっている。なお、図7及び図8では、平面鏡141Aよりも平面鏡141Bを分割前集光鏡42に近づけて配置しているが、逆でも良く、あるいは、平面鏡141Aの前記側面と平面鏡141Bの前記側面が同じ位置となるように配置しても良い。
このような構成においても、赤外干渉計2で生成された干渉光から光源像を形成し、該光源像を2分割して第1及び第2測定位置MA及びMBにある試料8A及び8Bにそれぞれ照射することができるため、第1実施例と同様の作用、効果が得られる。また、2つの平面鏡141A、141Bを用いたため、第1実施例に比べて2つの反射面の配置の自由度が増す。
本発明に係る赤外分光測定装置は、上記した実施例に限らず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例の構成では、直角プリズム41や平面鏡141A、平面鏡141Bの反射面が干渉光の光軸に対して45°傾斜させたが、45°である必要はなく、45°よりも小さい角度、あるいは大きい角度で傾斜させても良い。
上述した実施例では、干渉光を集光し、光源像を結像してから該光源像を分割したが、図9に示すように、干渉計からの干渉光を集光せずに2つに分割しても良い。この場合、干渉計2からの干渉光の中に平面鏡141Aの端部を配置し、該平面鏡141Aで反射されずに直進した干渉光が平面鏡141Bに入射するように配置する。この場合は、平面鏡141A及び141Bから分割光学系204が構成される。
ただし、このような構成では、前述したように第1及び第2実施例と比べて光量は低下する。また、この構成では、分割前集光鏡42を省略することができる。
また、上記実施例では、干渉計からの干渉光を2つに分割したが、直角プリズムや平面鏡の数を増やすことによりを3つ以上の干渉光(測定光)に分割することが可能である。さらに、本発明に係る赤外分光測定装置は、樹脂判別装置の他、薬品中に含まれる成分や化学物質の同定、錠剤表面の着色成分の分析、不純物や異物の混入試験などの医薬品の製造管理試験、電子・電気・半導体分野の微小パーツ(ICチップなど)上の不具合箇所の定性分析、塗膜片からの車種決定等、さまざまな分野で用いることができる。
1…光源部
11…赤外光源
12…集光鏡
13…アパーチャ
14…コリメータ
2…干渉計
21…ビームスプリッタ
22…固定鏡
23…移動鏡
24…駆動部
3A…第1入出射光学系
31A…照射側放物面鏡
32A…出射側放物面鏡
33A…検出器前集光鏡
3B…第2入出射光学系
31B…照射側放物面鏡
32B…出射側放物面鏡
33B…検出器前集光鏡
4、104…分割光学系
41…直角プリズム
141A、141B…平面鏡
42…分割前集光鏡
43A…第1分割後集光鏡
43B…第2分割後集光鏡
5A、5B…赤外検出器
6…フーリエ変換処理部
7…樹脂種判別部
8、8A、8B…試料(樹脂片)
9…ベルトコンベア
MA…第1測定位置
MB…第2測定位置

Claims (3)

  1. 測定位置にある試料に対して赤外干渉光を照射し、該試料からの反射光を検出してフーリエ変換を利用して得られた情報に基づいて該試料に含まれる成分を測定する赤外分光測定装置であって、
    a) 光源から発せられた赤外光から赤外干渉光を生成する赤外干渉計と、
    b) 前記赤外干渉計が生成した赤外干渉光を複数の赤外干渉光束に分割する分割光学系と、
    c) 前記複数の赤外干渉光束をそれぞれ反射させて複数の試料に照射する複数の照射側反射鏡と、
    d) 前記複数の試料からの反射光束をそれぞれ反射して複数の検出器に入射させる複数の出射側反射鏡とを備え、
    前記分割光学系が、前記赤外干渉光の光軸に対して、少なくとも異なる二方向に傾斜する傾斜反射面を有する分割鏡と、前記複数の傾斜反射面に跨る領域に、前記赤外干渉光を集光させて前記光源の光源像を結像させる集光鏡と、を含むことを特徴とする赤外分光測定装置。
  2. 前記分割鏡が、直角プリズムから成ることを特徴とする請求項1に記載の赤外分光測定装置。
  3. 前記分割鏡が複数の平面鏡から構成されており、前記平面鏡の反射面が、前記赤外干渉光の光軸に対して互いに異なる方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の赤外分光測定装置。
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