JP6869806B2 - エアシール装置、焼結機のパレット - Google Patents
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そのためパレット51は、両端に車輪53を備え、焼結機内に敷設されたレール上を走行し、焼結原料はパレット51の進行方向における所定範囲内において走行中のパレット51上で焼結される。この際、焼結原料に均一に空気を供給するため、内部が負圧に保たれたウインドボックスからパレット51の下面を通して吸気が行われる。この負圧を保つため、各パレット51は、パレット51の進行方向と平行に配設されたエアシール装置を備えている。
すなわち、特許文献1に開示されたパレット用エアシール装置55においては、図6に示すように、エアシールケース57とエアシールバー61との間に隙間があり、焼結機稼働時に、この隙間を通して大気側より負圧側にエアが流れこむことによるエアリークが生じる。
さらに、パレット51の走行は図7に示すように、往路(図7(a)参照)と復路(図7(b)参照)があり、パレット51が復路を走行している時は、図7(b)に示すように、パレット51が上下逆さでエアシールバー61がスライドベッド63から離れた状態となり、エアシールケース57とエアシールバー61との接触部分が上方に露出されることになる。この状態では、浮遊するダストが降下してエアシールケース57とエアシールバー61との接触部分に降り積もることとなり、この接触部分の間にダストが入り込みやすくなる。
横断面が下方開口コ字形状を有するエアシールケースと、
前記エアシールケース内に配設され、前記焼結機において前記パレットの下方に設けられたスライドベッド上で摺動するよう構成されたエアシールバーと、を備え、
前記エアシールバーは、前記エアシールケースの内側面と摺動可能に接触する摺動部と、平面視において前記摺動部よりも外側まで延びるように側方に張り出す鍔部とを備えていることを特徴とするものである。
以下、エアシールケース5、エアシールケース5内に収容される部品及びエアシールバー9について詳細に説明する。特に示さない限り、以下の説明における上方と下方との方向は、パレット3が往路を走行している間の状態、即ち、エアシールバー9が下側に位置してスライドベッド7と接触している状態における方向を意味している。
エアシールケース5は、直線状に延びる長尺形状で、天板部11と、天板部11の両側に下方に向けて延びるよう設けられた縦片部13とを有し、横断面(長手方向に直交する断面)が下方開口コ字形状になっている。
エアシールケース5の長手方向における両端部には、図2に示すように、端板15が設けられており、両端も閉じた状態になっている。
ケース側スライドプレート19は、図2に示すように、端板15の内面にも設けられており、長手方向における端面においても、エアシールケース5の内側面とエアシールバー9の摺動部33とが摺動可能に接触している。
なお、エアシールケース5の天板部11の上面には、パレット3との間をシールするパッキン21が配設されている。
エアシールケース5内には、コイルバネ等の弾性部材23と、弾性部材23とシール部材27との間に設けられて弾性部材23が当接する押え板25と、押え板25とエアシールバー9との間に設けられたシール部材27とが収納されている。
弾性部材23は、エアシールケース5とエアシールバー9との間に設けられ、エアシールバー9に対して下向きの付勢力を付与するものである。焼結原料が焼結される所定範囲内をパレット3が移動している間、この弾性部材23の付勢力によってエアシールバー9はスライドベッド7に押し付けられ、両者が気密に接した状態が保たれる。
本実施の形態の弾性部材23は、図2に示すように、長手方向に所定の間隔で複数設置されたコイルバネによって構成されている。
押え板25は弾性部材23とシール部材27との間に設けられて、エアシールケース5と平行に直線状に延びる長尺状の平板形状を有している。
押え板25には、図1、図2に示すように、弾性部材23が当接する。
押え板25は、弾性部材23の付勢力をシール部材27の全長に亘って均等に伝えるように押えることでシール性を高めるという機能を有している。
シール部材27は、押え板25とエアシールバー9との間に設けられる部材であり、エアシールケース5と平行に直線状に延びる長尺状で、平板状の底部29とその両側に上方に立ち上がる縦壁部31とを有し、長手方向に直交する断面が上方開口コ字形状になっている。
縦壁部31は、その上部がエアシールケース5の側壁内面に設けられたケース側スライドプレート19に当接するように、外側に開く方向に傾斜している。これにより、シール部材27は外気がエアシールケース5に入るのを防止する機能を有する。
エアシールバー9は、エアシールケース5と平行に直線状に延びる長尺形状を有する部材であり、エアシールケース5の内側面と摺動可能に接触する摺動部33と、平面視において摺動部33よりも外側まで延びるように側方に張り出す鍔部35とを備えている。
エアシールバー9は、エアシールケース5内にその上部側が収容され、下部側が下方に突出するように収容され、エアシールケース5内で上下動可能になっている。
バー側スライドプレート37を設けることで、エアシールバー9の上下動をさらに円滑にできると共に気密性をさらに向上させることができる。
また、ケース側スライドプレート19を設けないで、バー側スライドプレート37のみを設けるような態様でもよく、本発明はこのような態様のものも含む。
3 パレット
5 エアシールケース
7 スライドベッド
9 エアシールバー
11 天板部
13 縦片部
15 端板
17 リング状凸部
19 ケース側スライドプレート
21 パッキン
23 弾性部材
25 押え板
27 シール部材
29 底部
31 縦壁部
33 摺動部
35 鍔部
37 バー側スライドプレート
<従来例>
51 パレット
53 車輪
55 パレット用エアシール装置
57 エアシールケース
59 スプリング
61 エアシールバー
63 スライドベッド
Claims (4)
- 焼結機のパレットの下面に設けられるエアシール装置であって、
横断面が下方開口コ字形状を有するエアシールケースと、
前記エアシールケース内に配設され、前記焼結機において前記パレットの下方に設けられたスライドベッド上で摺動するよう構成されたエアシールバーと、を備え、
前記エアシールバーは、前記エアシールケースの内側面と摺動可能に接触する摺動部と、平面視において前記摺動部よりも外側まで延びるように側方に張り出す鍔部とを備えていることを特徴とするエアシール装置。 - 前記エアシールケースの内側に、表面が前記内側面となって前記エアシールバーの前記摺動部と摺動可能に接触するケース側スライドプレートが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアシール装置。
- 前記エアシールバーの前記摺動部にバー側スライドプレートが設けられており、
前記バー側スライドプレートが前記エアシールケースの前記内側面と摺動可能に接触するよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアシール装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアシール装置を備える焼結機のパレット。
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JP2017098741A JP6869806B2 (ja) | 2017-05-18 | 2017-05-18 | エアシール装置、焼結機のパレット |
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