JP6868993B2 - 防虫性を有するポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡剤又はウレタン原料に防虫剤を溶解させた液状物を用いるポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法に関する。
イソシアネート基と反応可能な活性水素基含有官能基を2個以上有する活性水素基含有化合物とポリイソシアネート化合物とを、整泡剤、触媒及び発泡剤の存在下で反応させてポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォーム(以下、フォームということもある。)を製造することは広く行われている。前記発泡剤としては様々な化合物が知られているが、HFC−245faやHFC−365mfcが汎用されている。また通常はこれらと水を併用する。
しかし、これらの発泡剤は地球温暖化係数が高いため、HFO−1233zdやHFO−1336mzz等のハロゲン化炭化水素を発泡剤として用いることが提案されている。これらのハロゲン化炭化水素は地球温暖化係数が二酸化炭素とほぼ同等であり、HFC−245faやHFC−365mfcに代わる発泡剤として有望視されている。
更に、本発明者等の検討によれば、HFC−245faやHFC−365mfcには防虫剤が溶解せず、特に粉体の防虫剤の場合には均一に分散しないため製造したフォームの防虫効果が偏在し易いという問題がある。
防虫剤を溶解させるためにトルエン等の溶剤を用いる方法もあるが(特許文献1)、この場合、トルエン等によりフォームの発泡成形時にフォームのセル荒れ等が起こり、本来のポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームとしての機能を阻害する可能性がある。更に、フォーム内にトルエン等が残存した場合、環境汚染や人体への影響が懸念される。
また、従来、フォームからなる断熱材に防虫機能を付与するための手段としては、防虫剤を断熱材の表面に塗布するか又は粉体状の防虫剤を混合発泡させて断熱材内部に固定させているが、前者の場合はフォーム内部の食害に対する効果が無く、後者の場合は粉体のため防虫剤が偏在し、良好な防虫効果が得られない。
更に、特許文献2には、防虫剤を発泡原料液に混入し加熱融解させた材料を用いて他の原料液と共に発泡成形を行う防虫断熱材の製造方法が開示されており、特許文献3には、防虫剤を発泡原料液に混入して加熱融解させた材料を冷却して防虫剤を再結晶化させ結晶状態で分散させた原料液を調製し、これを用いて他の原料液と共に発泡成形を行う防虫断熱材の製造方法が開示されている。
しかし、いずれも防虫剤を発泡原料液に混入して加熱融解させており、本発明のように防虫剤を発泡剤やウレタン原料に溶解させて液状物として用いる方法ではない。
特開平6−294165号公報 特許第4777330号公報 特許第4156752号公報
本発明は、前述した従来技術の諸々の問題点を解決すべくなされたものであり、溶剤使用による悪影響を回避することができ、防虫剤が偏在しないポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法の提供を目的とする。
本発明では特定の発泡剤又はウレタン原料に防虫剤を溶解させ液状物として用いることにより課題を解決した。
即ち、前記課題は、次の1)〜3)の発明によって解決される。
1) イソシアネート基と反応可能な活性水素基含有官能基を2個以上有する活性水素基含有化合物とポリイソシアネート化合物を、その他のウレタン原料と共に発泡剤の存在下で反応させて、ポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを製造するに際し、前記発泡剤として、沸点が10〜40℃の低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤を少なくとも1種含むものを使用し、かつ、前記低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤又はその他のウレタン原料に防虫剤を溶解させ液状物として用いることを特徴とするポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
2) 前記その他のウレタン原料として脱水剤を使用することを特徴とする1)に記載のポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
3) 前記その他のウレタン原料として可塑剤を使用することを特徴とする1)に記載のポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
本発明によれば、溶剤使用による悪影響を回避することができ、防虫剤が偏在しないポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法を提供できる。また、本発明の製造方法は加熱の必要がなく、硬化反応前の準備は防虫剤の溶解という簡便な操作だけで済むので省エネルギーの点でも有効である。また、得られたフォームは防虫断熱材として有用である。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明では、イソシアネート基と反応可能な活性水素基含有官能基を2個以上有する活性水素基含有化合物(以下、活性水素基含有化合物ということもある)と、ポリイソシアネート化合物を、その他のウレタン原料と共に発泡剤の存在下で反応させるが、その際に前記発泡剤として、沸点が10〜40℃の低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤(以下、低沸点発泡剤ということもある)を少なくとも1種含むものを用いる。また、該低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤又はその他のウレタン原料に防虫剤を溶解させ液状物として用いる。この操作により、原料の防虫剤が粉体状であっても防虫剤を均一に分散させることができ、防虫剤の偏在を防止又は軽減できるので、防虫効果の優れたフォームが得られる。
また、フォーム中の防虫剤は常温では固体のため蒸発せず、長期に亘って良好な防虫効果を維持できる。
更に、低沸点発泡剤又はその他のウレタン原料を防虫剤の溶剤として用いることにより、通常の溶剤を用いた場合のようにフォームの発泡形成を阻害することがなく、環境汚染や人体への影響も少ない。
前記活性水素基含有化合物としては、水酸基やアミノ基などの活性水素基含有官能基を2個以上有する化合物、又はそれらの2種以上の混合物が挙げられる。特に、2個以上の水酸基を有する化合物やその混合物、又はそれを主成分とし、更にポリアミンなどを含む混合物が好ましい。
2個以上の水酸基を有する化合物としては広く使用されているポリオールが好ましい。その例としては、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、多価アルコールなどが挙げられるが、これらのポリオールとその他の活性水素基含有化合物との併用が好ましい。
前記ポリエーテル系ポリオールとしては、多価アルコール、糖類、アルカノールアミン、ポリアミンなどのイニシエーターに、環状エーテル、特にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテル系ポリオールが好ましい。
前記ポリエステル系ポリオールとしては、多価アルコール−多価カルボン酸縮合系のポリオールや環状エステル開環重合体のポリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系及び脂肪族系のポリイソシアネート、それらの2種以上の混合物、及びそれらの変性により得られる変性ポリイソシアネートが挙げられる。
その例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリイソシアネート、それらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体などが挙げられる。
低沸点発泡剤としては沸点が10〜40℃のものを主成分として用いる。沸点が10℃未満では常温で沸騰しやすく、ポリオール側原液を調製する際に揮発するためハンドリング性に問題があり、40℃を超えると原液を混合発泡させる際に初期の発泡性が悪くなり、特に低温時期の作業性に問題がある。しかし、上記低沸点発泡剤に対し、低温時の初期発泡性向上等の目的で、沸点が10℃未満の低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤を補助発泡剤として少量併用してもよい。更に、必要に応じて、水などの周知の発泡剤を少量併用してもよい。
沸点が10〜40℃の低沸点発泡剤の例としては、HFO−1233zd、HFO−1336mzz等が挙げられる。これらの低沸点発泡剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、補助発泡剤の例としては、HFO−1234ze等が挙げられる。
なお、沸点が10〜40℃の低沸点発泡剤の使用割合は、これらの機能を十分に発揮させるため、発泡剤全体の90〜100質量%程度とすることが好ましい。
本発明では、前記活性水素基含有化合物、ポリイソシアネート化合物及び発泡剤以外のその他のウレタン原料に防虫剤を溶解させた液状物を用いてもよい。例えば、粘度が10〜10000mPa/25℃のウレタン原料を混合すると、発泡剤の蒸発を抑える効果も期待できる。その他のウレタン原料としては脱水剤又は可塑剤を用いることができる。
液状物中の防虫剤の割合は、溶解性等の点から、脱水剤の場合、30〜50質量%程度、可塑剤の場合、10〜30質量%程度とすることが好ましい。
脱水剤の機能を有するウレタン原料の例としては、オルト蟻酸エチル(OFE)、オルトギ酸メチル(OFM)、オルト蟻酸−n−プロピル(OFNP)、オルト蟻酸−i−プロピル(OFIP)、オルト酢酸メチル(MOA)、オルト酢酸エチル(EOA)、オルトプロピオン酸エチル(EOP)、オルト−n−酪酸メチル(MOB)等が挙げられる。
例えば、脱水剤としてオルト蟻酸エチルを用いた場合、殺虫剤のビフェントリンは40質量%程度まで溶解させることができる。
可塑剤の機能を有するウレタン原料の例としては、りん酸トリス(2−ブトキシエチル)(TBEP)、りん酸トリス(クロロエチル)(TCEP)、りん酸トリス(β−クロロプロピル)(TCPP)、りん酸トリス(ジクロロプロピル)(CRP)、りん酸トリエチル(TEP)、りん酸トリクレジル(TCP)などが挙げられる。
例えば、可塑剤としてりん酸トリス(2−ブトキシエチル)を用いた場合、殺虫剤のビフェントリンは20質量%程度まで溶解させることができる。
活性水素基含有化合物とポリイソシアネート化合物を反応させる際には、通常触媒が必要である。触媒としては、活性水素基含有基とイソシアネート基の反応を促進させる有機スズ化合物などの金属化合物系触媒やトリエチレンジアミンなどの3級アミン触媒が挙げられる。また、目的に応じてカルボン酸金属塩などのイソシアネート基同士を反応させる多量化触媒を用いてもよい。
また、多くの場合、良好な気泡を形成するため整泡剤を用いる。その例としては、シリコーン系整泡剤が挙げられる。
その他に、必要に応じて充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤などの公知の配合剤を用いてもよい。
防虫剤は市販品の中から適宜選択して用いることができる。その例としては、ビフェントリン、エトフェンプロックス、α−シペルメトリン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、シラフルオフェンなどが挙げられる。
防虫剤は、発泡剤又はウレタン材料への溶解性を考慮して、なるべく溶解し易いもの、特に常温で簡単に溶解するものを選択することが好ましい。
本発明の製造方法における防虫剤を溶解させた液状物を用いる点以外の具体的な操作は従来公知の方法を適用すればよい。その例としては、以下のような方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、防虫剤を溶解させた液状物は、通常、ポリオール側原液に混合して用いるが、ポリイソシアネート側原液に混合してもよい。
(1)ポリオール側原液とポリイソシアネート側原液を合わせ、ラボミキサーを使って混合撹拌発泡させる方法
(2)低圧・高圧発泡機を使ってポリオール側原液とポリイソシアネート側原液を混合撹拌発泡させる方法
(3)低圧・高圧発泡機を使ってポリオール側原液に防虫剤溶液を含む第三成分を加えながらポリイソシアネート側原液を混合撹拌発泡させる方法
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」である。
実施例1
低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤HFO−1233zd(LBA:ハネウェル社製)35部に対し、室温で、ビフェントリンを0.5部(0.15%)、1.1部(0.35%)、1.6部(0.50%)添加し溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、発泡剤として水を2部添加し混合したものを用意し、これに前記液状物を添加混合して、ポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液155部を加え(イソシアネートインデックス110)、ラボミキサーを用いて混合発泡させポリウレタンフォームを得た。
実施例2
ビフェントリンを、室温でオルト蟻酸エチル(脱水剤)に濃度が40質量%になるように溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、発泡剤として水2部とHFO−1233zd(ハネウェル社製、LBA)35部を添加し混合したものに対し、前記液状物を1.3部(0.15%)、2.8部(0.35%)、4.0部(0.50%)添加混合して、ポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液155部を加え(イソシアネートインデックス110)、ラボミキサーを用いて混合発泡させポリウレタンフォームを得た。
実施例3
ビフェントリンを、りん酸トリス(2−ブトキシエチル)(可塑剤)に、濃度が20質量%になるように溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、発泡剤として水2部とHFO−1233zd(ハネウェル社製、LBA)35部を添加し混合したものに対し、前記液状物を2.5部(0.15%)、5.5部(0.35%)、8.0部(0.50%)添加混合して、ポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液155部を加え(イソシアネートインデックス110)、ラボミキサーを用いて混合発泡させポリウレタンフォームを得た。
実施例4〜6
実施例1〜3におけるビフェントリンをシラフルオフェンに変えた点以外は同様にして実施例4〜6の各ポリウレタンフォームを得た。
実施例7
低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤HFO−1233zd(LBA:ハネウェル社製)25部とHFO−1336mzz(オプティオン−1100:ケマーズ社製)10部の混合物に対し、室温で、ビフェントリンを0.5部(0.15%)、1.1部(0.35%)、1.6部(0.50%)添加し溶解させて液状物を得た点以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンフォームを得た。
実施例8
低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤HFO−1233zd(LBA:ハネウェル社製)35部と、HFO−1234ze(HBA−1:ハネウェル社製)2部の混合物に対し、室温で、ビフェントリンを0.5部(0.15%)、1.1部(0.35%)、1.6部(0.50%)添加し溶解させて液状物を得た点以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンフォームを得た。
実施例9
低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤HFO−1233zd(LBA:ハネウェル社製)35部に対し、室温で、ビフェントリンを0.7部(0.15%)、1.6部(0.35%)、2.2部(0.50%)添加し溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒1(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、触媒2(オクチル酸カリウム触媒、エアープロダクツ社製、DABCO K−15)1部、発泡剤として水を2部添加混合したものを用意し、これに前記液状物を添加混合して、ポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液282部を加え(イソシアネートインデックス200)、ラボミキサーを用いて混合発泡させウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを得た。
実施例10
ビフェントリンを、室温でオルト蟻酸エチル(脱水剤)に、濃度が40質量%になるように溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒1(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、触媒2(オクチル酸カリウム触媒、エアープロダクツ社製、DABCO K−15)1部、発泡剤として水2部とHFO−1233zd(ハネウェル社製、LBA)35部を添加混合したものに対し、前記液状物を1.8部(0.15%)、4.0部(0.35%)、5.5部(0.50%)添加混合してポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液282部を加え(イソシアネートインデックス200)、ラボミキサーを用いて混合発泡させウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを得た。
実施例11
ビフェントリンを、りん酸トリス(2−ブトキシエチル)(可塑剤)に、濃度が20質量%になるように溶解させて液状物を得た。
これとは別に、芳香族ポリエステルポリオール(水酸基価:250、川崎化成工業社製、RFK−505)50部、ショ糖系ポリオール(水酸基価:450、三洋化成工業社製、HS−209)15部、エチレンジアミン系ポリオール(水酸基価:760、三洋化成工業社製、NP−300)35部、整泡剤(シリコーン系整泡剤、東レ・ダウコーニング社製、SH−193)2部、触媒1(トリエチレンジアミン系触媒、東ソー社製、TEDA−L33)2部、触媒2(オクチル酸カリウム触媒、エアープロダクツ社製、DABCO K−15)1部、発泡剤として水2部とHFO−1233zd(ハネウェル社製、LBA)35部を添加混合したものに対し、前記液状物を3.5部(0.15%)、8.0部(0.35%)、11部(0.50%)添加混合して、ポリオール側原液を調製した。
上記ポリオール側原液に対し、ポリメリックMDI(東ソー社製、C−1130)からなるポリイソシアネート側原液282部を加え(イソシアネートインデックス200)、ラボミキサーを用いて混合発泡させウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを得た。
実施例12〜14
実施例9〜11におけるビフェントリンをシラフルオフェンに変えた点以外は同様にして実施例12〜14の各ウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを得た。
比較例1〜8
防虫剤を用いなかった点以外は、実施例1〜8と同様にして比較例1〜8のポリウレタンフォームを得た。即ち、防虫剤を溶解させることなく、低沸点発泡剤、脱水剤又は可塑剤をそのまま加えた。
比較例9〜14
防虫剤を用いなかった点以外は、実施例9〜14と同様にして比較例9〜14のウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを得た。即ち、防虫剤を溶解させることなく、低沸点発泡剤、脱水剤又は可塑剤をそのまま加えた。
実施例1〜14、及び比較例1〜14の各フォーム(防虫断熱材)について、次のようにして白蟻を用いた防蟻性試験を行った。結果を纏めて表1〜表14に示す。
なお、実施例1〜14及び比較例1〜14は、それぞれ対応する番号の表に示した。

各フォームから1cm×1cm×2cmの試験片を作製した。
直径8cm、高さ6cmのアクリル樹脂製円筒の底部に厚さ約5mmの硬石こう層を設けた飼育容器に前記試験片を1個入れた後、該飼育容器に無作為に巣から取り出した職蟻150匹と兵蟻15匹を投入した。この飼育容器を試験片毎に用意し、これらを予め底の全面に約2cmの厚さの湿潤綿を敷きつめた蓋付き容器内に入れ、これを28±2℃の暗所に21日間静置して飼育した。その後、試験片から付着物を除去して質量を測定して、次の式により、質量減少率を算出した。

質量減少率(%)=〔(試験前の質量−試験後の質量)/試験前の質量〕×100

また、飼育終了後に生存していた職蟻の数を計測し、次の式により死虫率を算出した。

死虫率(%)=〔(当初の生存数−飼育終了後の生存数)/当初の生存数〕
×100
Figure 0006868993
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ビフェントリンは白蟻に対する忌避効果を有しており、表1〜3、表7〜11から分かるように、ポリウレタンフォーム及びウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームに白蟻が接触することを阻害する。したがって、死虫率は必ずしも高くないが、フォームが受ける食害を顕著に減少させることができる。
一方、シラフルオフェンは忌避効果を有しないが、殺虫効果を有している。したがって、表4〜6、表12〜14から分かるように、ビフェントリンに比べて食害に対する効果は小さいが、死虫率は100%と顕著である。

Claims (2)

  1. イソシアネート基と反応可能な活性水素基含有官能基を2個以上有する活性水素基含有化合物とポリイソシアネート化合物を、その他のウレタン原料と共に発泡剤の存在下で反応させて、ポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームを製造するに際し、前記発泡剤として、沸点が10〜40℃の低沸点ハロゲン化炭化水素系発泡剤を少なくとも1種含むものを使用し、かつ、ビフェントリン、シラフルオフェン又はエトフェンプロックスである防虫剤を、前記のその他のウレタン原料である可塑剤にあらかじめ溶解させ液状物として用いることを特徴とするポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
  2. 可塑剤が、りん酸トリス(2−ブトキシエチル)、りん酸トリス(クロロエチル)、りん酸トリス(β−クロロプロピル)、りん酸トリス(ジクロロプロピル)、りん酸トリエチル又はりん酸トリクレジルであることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム又はウレタン変性ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
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