本発明の遊技機の実施形態について、図面を参照しながら、具体的に説明する。なお、以下の説明において、本発明の実施形態に係る遊技機として回胴式遊技機を例に挙げて説明するが、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の他の遊技機であってもかまわない。
また、以下に示す本発明に係る実施形態の説明に用いる図面においてx軸、y軸及びz軸を示している場合がある。これらの図面において、x軸は遊技機における左右方向を示し、y軸は遊技機における前後方向を示し、z軸は遊技機における上下方向を示している。具体的には、x軸方向正側を遊技機の正面に向かって「右」側、x軸方向負側を遊技機の正面に向かって「左」側、y軸方向正側を遊技機の「後」側、y軸方向負側を遊技機の「前」側、z軸方向正側を遊技機の「上」側、z軸方向負側を遊技機の「下」側とする。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る遊技機について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る遊技機の外観構成を示す正面図である。また、図2は、本発明の実施形態1に係る遊技機の内部構成を示す前扉が開かれた状態の斜視図である。なお、本実施形態1に係る遊技機は回胴式の遊技機である。
(遊技機の全体構成の説明)
図1に示すように、遊技機10は、その前面側に、メダルを投入するためのメダル投入口11と、メダルを払い出すためのメダル払出口12と、その外周面に図柄が描かれた3本のリール13、14、15と、映像演出を行うための液晶ディスプレイ16と、照明演出を行うための発光ランプ(図示省略)と、音声演出を行うためのスピ−カー17等を備えたものとなっており、操作部として、1遊技当たりの最大枚数(通常3枚)のメダルをベットするためのマックスベットボタン18と、ベットするメダルを1枚ずつ増加するためのシングルベットボタン19と、リール13、14、15の回転を開始するためのスタートレバー20と、リール13、14、15の回転をそれぞれ停止するための3個のストップボタン21、22、23と、演出を切り替えるためのチャンスボタン24と、クレジットされたメダルを払い戻すための払戻しボタン25等を有するものとなっている。
この遊技機10は、メダルのクレジット枚数が所定枚数以上となった状態でスタートレバー20が操作されると、役抽選が実行されるとともにリール13、14、15が一斉に回転を開始し、ストップボタン21、22、23がそれぞれ操作されると、操作されたストップボタン21、22、23に対応するリール13、14、15の回転が停止し、すべてのリール13、14、15が停止したときにリール窓10b1の有効ライン上に表示される図柄の組み合わせが役抽選で当選した役に対応したものとなっていた場合(入賞した場合)は、その役に応じた枚数のメダルが払い出される。なお、メダルのクレジット枚数が上限値に達しているときには、ホッパーユニット36(図2を参照)から送出されたメダルがメダル払出口12を通じて払い出されるようになっている。つまり、上限値を超えてメダルを投入することができない。一方、メダルのクレジット枚数が上限値に達していない場合は、メダル投入口11にメダルが投入されるか、又は、入賞によってメダルが払い出された場合にメダルのクレジット枚数が増加するようになっている。
図2に示すように、遊技機10は、前方が開放された箱状である筺体本体10aと、筺体本体10aの前面側に開閉可能な状態で取り付けられた前扉10bとで構成された遊技機筺体(筺体本体10a及び前扉10b)の内部に各種の機器が収納されたものとなっている。本実施形態1において、遊技機筺体の内部には、メイン制御基板ユニット(第1基板ユニット)100、サブ制御基板ユニット(第2基板ユニット)200、液晶ユニット32、電源ユニット33、コネクタユニット34、リールユニット35及びホッパーユニット36等が納められている。
なお、図2においては図示していないが、メイン制御基板ユニット100はメイン制御基板ケース(第1基板ケース)140(図3を参照)を備え、このメイン制御基板ケース140内に、役抽選、入賞判定及び遊技動作等、遊技における基本的な制御を行う電子基板であるメイン制御基板143(図5を参照)が収納されている。また、同様に、図2においては図示していないが、サブ制御基板ユニット200は、サブ制御基板ケース(第2基板ケース)240(図3を参照)を備え、このサブ制御基板ケース240内に、発光ランプや音声による演出等、遊技における演出に関する制御を行う電子基板であるサブ制御基板243(図14を参照)を備えている。液晶ユニット32は、液晶ディスプレイ16(図1を参照)に表示される映像による演出に関する制御を行う電子基板(映像基板)を備えている。電源ユニット33は、遊技機10における各機器に電力を供給する電子基板(電源基板)を備えている。コネクタユニット34は、特定の機器に接続されたケーブルを仲介する電子基板(仲介基板)を備えている。リールユニット35は、リール13、14、15の回転をそれぞれ独立して制御する電子基板(リール制御基板)を備えている。ホッパーユニット36は、メダル投入口11(図1を参照)に投入されたメダルを回収するとともに、メイン制御基板143からの信号に基づいてメダル払出口12(図1を参照)へメダルを送出する制御を行う電子基板(ホッパー制御基板)を備えている。
メイン制御基板ユニット100及びサブ制御基板ユニット200は、筺体本体10aの上方において筺体本体10aの背板10cに左右に並んで隣接して設置されている。具体的には、メイン制御基板ユニット100が左側に配置され、サブ制御基板ユニット200が右側に配置されている。また、これらの下方において背板10cにリールユニット35が設置されている。また、リールユニット35の下方において電源ユニット33及びホッパーユニット36が配置されている。これら電源ユニット33及びホッパーユニット36は筺体本体10aの底板上に載置されている。また、液晶ユニット32及びコネクタユニット34は、前扉10bに設置されている。
(メイン制御基板ユニット及びサブ制御基板ユニットの概略構成の説明)
本実施形態1に係るメイン制御基板ユニット及びサブ制御基板ユニットの概略構造について、図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態1に係るメイン制御基板ユニット及びサブ制御基板ユニットの外観構成を示す斜視図である。
図3に示すように、メイン制御基板ユニット100は、メイン制御基板ケース140と、ケース支持部110と、を備えている。これらメイン制御基板ケース140及びケース支持部110は、2つの蝶番112を介して連結されている。したがって、蝶番112によって、ケース支持部110に対してメイン制御基板ケース140は回動することが可能である。なお、この回動における回転軸128は蝶番112の回転軸と同一である。また、ケース支持部110は背板10cである設置面37に固定されて設置されているが、メイン制御基板ケース140は設置面37である背板10cに対して回動可能であるように設置されている。なお、メイン制御基板ユニット100の詳細については、後述する。
また、図3に示すように、サブ制御基板ユニット200は、サブ制御基板ケース240と、ケース支持部210と、を備えている。これらサブ制御基板ケース240及びケース支持部210は、2つの蝶番212を介して連結されている。したがって、蝶番212によって、ケース支持部210に対してサブ制御基板ケース240は回動することが可能である。なお、この回動における回転軸228は蝶番212の回転軸と同一である。また、ケース支持部210は背板10cである設置面37に固定されて設置されているが、サブ制御基板ケース240は設置面37である背板10cに対して回動可能であるように設置されている。また、詳細は後述するが、サブ制御基板ケース240の前面側であるカバー部(第2基板ケース表側部材)242は黒色系であり、カバー部242においてサブ制御基板ケース240の外部から内部の視認性は比較的低い。ただし、カバー部242は透明であり、カバー部242においてサブ制御基板ケース240の外部から内部を視認することは可能である。なお、サブ制御基板ユニット200の詳細については、後述する。
(メイン制御基板ユニットの構成の説明)
本実施形態1に係るメイン制御基板ユニット100の構成について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態1に係るメイン制御基板ケースが展開位置にある場合のメイン制御基板ユニットの外観構成を示す斜視図である。
上述したように、メイン制御基板ケース140は設置面37である背板10cに対して回動可能である。具体的には、図3に示すように、メイン制御基板ケース140は、メイン制御基板ケース140の裏側であるベース部(第1基板ケース裏側部材)141側が設置面37に対向して近接配置されて露出されていない第1保持位置から、設置面37に対して回動されて、図4に示すように、ベース部141が露出された展開位置へと回動可能である。ここで、メイン制御基板ケース140が、設置面37に対して略90度の角度となる位置を展開位置という。なお、メイン制御基板ケース140が展開位置にある場合は、作業者が点検を行う際に、メイン制御基板ケース140の裏側面を容易に視認可能であり、メイン制御基板ケース140の裏側面から容易にメイン制御基板ケース140を点検することができる。なお、メイン制御基板ケース140は、設置面37に対して略90度以上回動することが好ましい。なお、メイン制御基板ケース140において、カバー部(第1基板ケース表側部材)142側は表側であり、ベース部141側は裏側である。
図3に示すように、メイン制御基板ケース140の前側には検査シール131が貼り付けられている。検査シール131は、検査が完了しメイン制御基板ケース140に貼り付けられるものであり、メイン制御基板ケース140が検査を終えられたものであり、不良品でないことを証明するものである。また、メイン制御基板ケース140の上部に設けられたカシメピン挿入部(第1規制部)149にはカシメピン(第1規制部)144が挿入されている。詳細は後述するが、メイン制御基板ケース140はベース部141及びカバー部142を組み合わせることにより構成されており、カシメピン144が挿入されることによりベース部141及びカバー部142が分離困難となる。
メイン制御基板ケース140は取付板111を備えており、詳細は後述するが、取付板111に蝶番112が取り付けられることにより、上述したように、メイン制御基板ケース140及びケース支持部110が連結される。取付板111には蝶番112との取付け部分が露呈しないように蝶番112の一部を覆うように封印カバー123が設置され、さらに封印カバー123をはずすことが困難となるように2つの封印キャップ(第2規制部)124a、124bが取り付けられている。
また、封印カバー123において、封印キャップ124a、124bの近傍には、カシメ情報(規制部文字情報)133a、133bが形成されている。詳細は後述するが、カシメ情報133a、133bは、カシメ構造の位置を示すものである。ここで、カシメ構造とは、不正行為を抑制するための機構であり、例えば、メイン制御基板ケース140を容易に開封できないようにする構造や、メイン制御基板ケース140を筺体本体10aから容易に取りはずすことができないようにする構造である。メイン制御基板ユニット100は、このようなカシメ構造を有している。
なお、具体的には、カシメ情報133aは「B」の文字であり、カシメ情報133bは「C」の文字であり、封印カバー123にこれらの文字が刻印により形成されている。これら「B」の文字及び「C」の文字は、いずれも前側から見た場合に正しく認識できるように形成されている。つまり、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、これら「B」の文字及び「C」の文字は、いずれも正しく見えるように形成されている。なお、カシメ情報133a、133bは刻印により形成されているとしたが、具体的には、カシメ情報133a、133bの文字が封印カバー123の面に対して突出又は陥没するように形成されている。なお、封印カバー123の表面を工具等により直接削ることでカシメ情報133a、133bを形成してもよいが、具体的には、これらのカシメ情報133a、133bは、封印カバー123が射出成型により作製される際に形成されることとすればよい。つまり、封印カバー123は、材料である熱可塑性樹脂を金型に送りこんで射出成型されることにより作製されるが、この金型にカシメ情報133a、133bの型が、凸又は凹で形成されていればよい。カシメ情報133a、133bは文字の部分が封印カバー123の面に対して突出するように形成されていてもよいし、封印カバー123の面に対して凹むように形成されていてもよく、作業者がカシメ情報133a、133bを認識可能に形成されていればよい。なお、メイン制御基板ユニット100の表側とは、点検時等において作業者が前扉10bを開けた際に、作業者に対して露出される側である。
また、上述したように、カシメピン144がカシメピン挿入部149に挿入されることによりベース部141及びカバー部142が分離困難となるが、これもカシメ構造であり、このカシメ構造の位置を示すためにカバー部142においてカシメピン挿入部149の近傍にカシメ情報(規制部文字情報)138が形成されている。具体的には、カシメ情報138は「A」の文字であり、カバー部142にこの文字が、カシメ情報133a、133bと同様に刻印により形成されている。この「A」の文字は、カシメ情報133a、133bと同様に、前側から見た場合に正しく認識できるように形成されている。つまり、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、「A」の文字が正しく見えるように形成されている。ただし、「A」は字体によっては左右対称であることから、メイン制御基板ユニット100を裏側から見た場合でも正しく認識できる。
ケース支持部110には、取付板111と同様に封印カバー113及び封印キャップ114が設置されている。なお、ケース支持部110に設置される封印キャップ114は1つである。詳細は後述するが、ケース支持部110には蝶番112が取り付けられ、取付板111及びケース支持部110に蝶番112が取り付けられることにより、上述したようにメイン制御基板ケース140及びケース支持部110が連結される。取付板111と同様に、ケース支持部110には蝶番112との取付け部分が露出しないように蝶番112の一部を覆うように封印カバー113が設置され、さらに封印カバー113をはずすことが困難となるように封印キャップ114が取り付けられている。
メイン制御基板ケース140は、無色透明の熱可塑性樹脂によって形成されている。これにより、内部に収納されるメイン制御基板143等に不正な改造等が施されたことをメイン制御基板ケース140の外部から目視により、容易に認識することができる。また、ケース支持部110も同様に熱可塑性樹脂によって形成されている。具体的には、メイン制御基板ケース140及びケース支持部110を有するメイン制御基板ユニット100は、熱可塑性樹脂であるPC(ポリカーボネート)により構成されている。ここで、メイン制御基板ケース140(カバー部142)には、PCにより構成されていることを示すための材質情報(材質文字情報)132が形成されている。具体的には、「P」の文字と「C」の文字がメイン制御基板ケース140上に刻印により形成されている。つまり、材質情報132は、「PC」の文字である。ただし、材質情報132は、メイン制御基板ケース140の裏側(ベース部141側)から見た場合に正しく認識できるように形成されている。なお、メイン制御基板ケース140内にはメイン制御基板143が収納されているため、メイン制御基板ケース140の裏側から見たとしても、材質情報132を認識することはできない。なお、材質情報132はカバー部142に形成されることとしたが、メイン制御基板ユニット100を構成する、カバー部142以外の部材においても形成されていることとすればよい。つまり、メイン制御基板ユニット100を構成する各部材に、その部材の材質を示す材質情報132が形成されていることとすればよい。
このように、材質情報132は、メイン制御基板ケース140の裏側(ベース部141側)から見た場合に正しく認識できるように形成されていることから、カバー部142側から(表側から)見た場合は、図3に示すように材質情報132は、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識される。つまり、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、これら「P」の文字と「C」の文字は、いずれも上下はそのままで左右反転しているように認識できるように形成されている。つまり、いわゆる鏡文字として認識できるように形成されている。したがって、材質情報132は、メイン制御基板ケース140の表側(カバー部142側)から見た場合に正しく見えないように形成されている。なお、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく見えないように形成されたものであればよく、左右反転した文字に限定されるわけではない。
また、上述したように、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、カシメ情報133a、133b、138は正しく見えるように形成されているとしたが、カシメ情報133a、133b、138を回転させることで正しく見えるように形成されている場合も含まれる。つまり、カシメ情報133a、133b、138である「B」、「C」、「A」の文字が、90度や180度といった任意の角度だけ回転されて、メイン制御基板ユニット100に形成されていてもよい。これに対して、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に正しく見えないように形成されていることから、材質情報132である「PC」の文字を回転させたとしても正しく見えることはないように、材質情報132はメイン制御基板ユニット100に形成されている。
なお、材質情報132は刻印により形成されているとしたが、材質情報132の文字がメイン制御基板ケース140の面に対して突出又は陥没するように形成されている。なお、メイン制御基板ケース140の表面を工具等により直接削ることで材質情報132を形成してもよいが、具体的には、この材質情報132は、メイン制御基板ケース140が射出成型により作製される際に形成されることとすればよい。つまり、メイン制御基板ケース140を構成するカバー部142及びベース部141は、材料である熱可塑性樹脂を金型に送りこんで射出成型されることにより作製されるが、材質情報132が形成されるようにこの金型に材質情報132の型が、凸又は凹で形成されていればよい。材質情報132は文字の部分がカバー部142の面に対して突出するように形成されていてもよいし、カバー部142の面に対して凹むように形成されていてもよく、作業者が材質情報132を認識可能に形成されていればよい。
なお、この材質情報132は、遊技機10を廃棄する際に各部品を材質に応じて分別するために各部品に付されるものである。したがって、カバー部142だけでなくベース部141やケース支持部110の各部品についても材質情報132が形成されているが、図示は省略している。ベース部141においても材質情報132は、メイン制御基板ケース140の裏側であるベース部141側から見た場合に正しく認識できる形態で形成されている。したがって、メイン制御基板ケース140の表側から見た場合は、左右反転した文字となる。また、ケース支持部110の各部品については、ケース支持部110が設置面37に設置された状態において、前側(表側)から見た場合には、材質情報132が左右反転した文字となるように形成されている。
なお、メイン制御基板ユニット100は、熱可塑性樹脂であるPCにより構成されていることとしたが、例えば、熱可塑性樹脂であるABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)等により構成されることとしてもよい。この場合は、材質情報132は、「PC」ではなく、「A」の文字と「B」の文字と「S」により構成される。つまり、材質情報132は、「ABS」である。また、上述したように、これら材質情報132の文字は、メイン制御基板ケース140においては、メイン制御基板ケース140の裏側であるベース部141側から見た場合に正しく認識できる形態で形成されている。したがって、メイン制御基板ケース140の表側から見た場合は、左右反転した文字となる。また、ケース支持部110の各部品については、ケース支持部110が設置面37に設置された状態において、前側から見た場合には、材質情報132が左右反転した文字となるように形成されている。なお、「A」の文字については、字体によっては左右対称であることから、いずれの方向から見ても左右反転しない場合もある。
また、メイン制御基板ケース140は無色透明の熱可塑性樹脂であるPCにより構成されることとしたが、これによりメイン制御基板ケース140を不正に開封しようとした際には、メイン制御基板ケース140に開封の痕跡が残る可能性があり、このような不正行為が行われたことを目視により容易に確認できる。なお、メイン制御基板ケース140は無色透明の樹脂で構成されることとしたが、これは、メイン制御基板ケース140において、材料である熱可塑性樹脂に染料や顔料といった着色剤が練り込まれていないということであり、メイン制御基板ケース140が完全な無色透明に限定されるというわけではない。したがって、メイン制御基板ケース140に着色剤が練り込まれていない状態であれば、乳白色である場合等も含まれる。
また、メイン制御基板ケース140の内部の視認性が比較的高ければよい。つまり、比較的透明度が高ければよい。また、無色透明の熱可塑性樹脂であっても、厚さが増すことにより白っぽく見える場合はある。メイン制御基板ケース140において部分的に、このように白っぽく見えて内部が視認しにくい箇所があってもかまわない。メイン制御基板ケース140全体として、内部の視認性が比較的高ければよい。なお、詳細は後述するが、メイン制御基板ケース140における外部から内部の視認性は、サブ制御基板ケース240のカバー部242におけるサブ制御基板ケース240内部の視認性に比べて高い。
上述したように、メイン制御基板ケース140は、背板10cの設置面37に対して回動可能である。メイン制御基板ケース140における第1保持位置は、メイン制御基板ケース140の裏側であるベース部141側が設置面37に対向して近接配置されて露出されていない状態である。つまり、図3に示すように、メイン制御基板ケース140が設置面37に対して対向し、設置面37と略平行である位置を第1保持位置という。
遊技機10において、普段はメイン制御基板ケース140が第1保持位置にあるが、前扉10bを開けてメイン制御基板ケース140を検査する際等においては、メイン制御基板ケース140を展開位置側へと回動させて行われる。メイン制御基板ケース140が第1保持位置にある場合は、メイン制御基板ケース140の裏側面は背板10cに近接しており、作業者は、メイン制御基板ケース140の裏側面から確認することが困難であるが、メイン制御基板ケース140を回動させて展開位置とすることにより、メイン制御基板ケース140の裏側面が露出することとなり、作業者が容易に確認することができる。そのため、メイン制御基板ケース140の裏側面を破損させる等して不正行為が行われていても容易に発見することができる。なお、点検の際に作業者は、メイン制御基板ケース140を展開位置まで回動させなくてもよく、メイン制御基板ケース140の裏側面が露出してメイン制御基板ケース140の裏側面を確認できる程度に回動させればよい。
また、設置面37に、一般的な背板10cよりも反射率が高い光反射部を設置しておくことが好ましい。具体的には、アルミニウムやステンレス等の金属板を背板10cに設置しておくことが好ましい。これにより、メイン制御基板ケース140の裏側面を点検する場合に、筺体本体10aの外からの光が設置面37において反射してメイン制御基板ケース140の裏側面に照射されることから、点検がしやすい。また、光反射部を鏡面とすることで、メイン制御基板ケース140の裏側面を光反射部に映すことが可能となり、光反射部を見ることでメイン制御基板ケース140の裏側面を容易に確認することができる。なお、背板10cにおいて、メイン制御基板ケース140が第1保持位置にある状態でメイン制御基板ケース140と対向する領域に光反射部が設置されればよい。
このように、メイン制御基板ユニット100によれば、背板10cに設置したままで、ベース部141及びカバー部142に分離させることなく、メイン制御基板ケース140を点検することが可能である。なお、メイン制御基板ケース140は上述したように比較的透明度が高いため、メイン制御基板ケース140の外部から、メイン制御基板ケース140の内部に収納されたメイン制御基板143等を目視することが可能である。
メイン制御基板ケース140の構成について、図面を用いてさらに詳細に説明する。図5は、本発明の実施形態1に係るメイン制御基板ケースの構成を示す分解斜視図である。また、図6は、本発明の実施形態1に係るメイン制御基板ケースにおけるカシメ部分の構成を示す分解斜視図である。また、図7は、本発明の実施形態1に係るメイン制御基板ケースにおけるカシメ部分の構成を示す断面図である。
図5に示すように、メイン制御基板ケース140は、内部にメイン制御基板143を収納し、ベース部141及びカバー部142が組み合わされて連結(接合)され、一体化されて構成されている。つまり、メイン制御基板ケース140は、メイン制御基板143の両主面を、それぞれベース部141及びカバー部142で覆うようにして構成されている。カバー部142及びメイン制御基板143は、図示していないネジによりネジ止めされて固定される。また、カバー部142、メイン制御基板143及びベース部141はネジ148aによりネジ止めされて固定される。また、上述したように、メイン制御基板ケース140は、無色透明な熱可塑性樹脂によって形成されている。したがって、ベース部141及びカバー部142は、上述の無色透明な熱可塑性樹脂によって形成されている。
メイン制御基板143には、メインCPU160、電子部品167及びコネクタ145a〜145c等が設置されている。メインCPU160は遊技機10における遊技の進行に関する制御を行うものであり、役抽選、入賞判定及び遊技動作等、遊技における基本的な制御を行うためのデータが格納されているROMを内部に搭載している。電子部品167は、電子回路を構成する抵抗やコンデンサ等の素子である。コネクタ145a〜145cは、メイン制御基板143の外部に電気信号を送信するためのものである。なお、メイン制御基板143上には、実装された電子部品を電気的に接続するための配線が施され、電子部品167以外にも電子素子等が実装されているが、図示は省略している。
カバー部142には、メイン制御基板143に形成されたコネクタ145a〜145cを外部に露出するためのコネクタ孔146a〜146cが形成されている。コネクタ孔146a〜146cからコネクタ145a〜145cが露出することにより、外部に電気信号を送信するための電線等とコネクタ145a〜145cとを連結することができる。また、カバー部142の前側の表面には検査シール131が貼り付けられている。
また、上述したように、メイン制御基板ケース140(メイン制御基板ユニット100)において、ベース部141及びカバー部142を分離困難とし、メイン制御基板ケース140の開封を困難とするカシメ構造が形成されている。ベース部141はカシメピン挿入部149を有し、ベース部141及びカバー部142が組み合わされて結合した後に、カシメピン144がカシメピン挿入部149に挿入される。図6に示すように、カバー部142には貫通孔であるカシメピン係合部150が設けられている。また、カシメピン挿入部149にも貫通孔が設けられている。ベース部141及びカバー部142が結合された際に、カシメピン係合部150はカシメピン挿入部149の下方に位置することとなる。そして、ベース部141及びカバー部142が結合された状態で、上方からカシメピン挿入部149の貫通孔にカシメピン144が挿入され、続いてカシメピン144がカシメピン係合部150の貫通孔に挿入されることとなる。カシメピン144の先端には矢じり部144aが形成されており、カシメピン144がカシメピン係合部150に挿入されると、矢じり部144aがカシメピン係合部150に引っ掛かってカシメピン144を抜くことが困難となる。
図7に示すように、矢じり部144aは下方に向かって徐々に狭まっていき、上方に向かって徐々に広がっていく形状である。矢じり部144aがカシメピン係合部150の貫通孔は矢じり部144aの上端よりも狭いが、矢じり部144aがカシメピン係合部150に挿入された際に、カシメピン係合部150の貫通孔に規制されて矢じり部144aが撓み、矢じり部144aの上端が狭まることとなり、カシメピン係合部150を貫通する。そして、矢じり部144aがカシメピン係合部150を貫通すると矢じり部144aは再び元のように広がることから、矢じり部144aの上端がカシメピン係合部150に引っ掛かることとなり、カシメピン144をカシメピン係合部150から抜くことが困難となる。このように、カシメピン144がカシメピン挿入部149及びカシメピン係合部150を貫通することで、ベース部141及びカバー部142を分離することが困難となる。つまり、ベース部141及びカバー部142を分離するためには、カシメピン144をカシメピン挿入部149及びカシメピン係合部150から抜く必要があるが、上述したようにカシメピン144を抜くことが困難であることから、ベース部141及びカバー部142を分離することが困難となる。したがって、不正行為を行うために、ベース部141及びカバー部142を分離させようとする場合は、カシメピン144、ベース部141及びカバー部142の少なくともいずれかを破壊することとなり、不正行為が行われたことを容易に認識することができる。
なお、カシメピン144、カシメピン挿入部149及びカシメピン係合部150のそれぞれは、2つずつ形成されているが、ベース部141及びカバー部142を結合する際は、これらのうちいずれか一方のみを用いることとすればよい。それにより、カシメピン144によりベース部141及びカバー部142を分離困難とすることは、2回行うことが可能である。例えば、ベース部141及びカバー部142を結合して、カシメピン挿入部149及びカシメピン係合部150にカシメピン144を挿入した後に、検査等により正当にベース部141及びカバー部142を分離する際は、カシメピン挿入部149及びカシメピン係合部150に挿入されている一方のカシメピン144を切断することにより、ベース部141及びカバー部142を容易に分離することができる。検査等が終わった後に、残っている他方のカシメピン144を用いてベース部141及びカバー部142を再び、分離困難とすればよい。
なお、上述したように、カシメピン144がカシメピン挿入部149に挿入されることで、メイン制御基板ケース140の開封を困難とするカシメ構造について、その位置を示すカシメ情報138がメイン制御基板ケース140のカバー部142に形成されている。
次に、メイン制御基板ケース140とケース支持部110との連結構造及びこれらの背板10cへの設置構造について、図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施形態1に係るケース支持部とメイン制御基板ケースとの構成を示す分解斜視図である。
図8に示すように、ケース支持部110には、取付ネジ116によって背板10cの設置面37にネジ止めされるための2つの貫通孔126が形成されている。また、ケース支持部110には、封印カバー113を取り付けるためのネジ穴119が形成されている。また、ケース支持部110において、2つの貫通孔126それぞれの上下には、2つの蝶番112を取り付けるためのネジ穴125a、125bが、形成されている。
メイン制御基板ケース140の取付板111には、封印カバー123を取り付けるための2つのネジ穴129a、129bが形成されている。また、取付板111には、2つの蝶番112を取り付けるためのネジ穴125c、125dが形成されている。
メイン制御基板ケース140とケース支持部110とを連結するには、まず、ケース支持部110を設置面37に設置する。具体的には、貫通孔126を通すことにより、ケース支持部110を貫通して取付ネジ116を設置面37にネジ止めする。これにより、ケース支持部110が設置面37に固定される。取付ネジ116が貫通している貫通孔126を覆うように蝶番112を配置し、蝶番用ネジ115a、115bを蝶番112の孔122a、122bに通してネジ穴125a、125bに螺合させる。これにより、取付ネジ116が蝶番112に覆われて外部に露呈しないことから、蝶番112をケース支持部110からはずさなければ取付ネジ116をはずすことが困難となる。
ケース支持部110に蝶番112を取り付けた状態で、蝶番用ネジ115a、115bを覆うように封印カバー113をケース支持部110に設置し、封印カバー用ネジ117を封印カバー113に貫通させてネジ穴119に螺合させる。これにより、封印カバー113がケース支持部110に固定される。さらに、封印カバー用ネジ117を覆うように封印カバー113に形成されたキャップ穴114aに封印キャップ114を埋め込むように嵌める。封印キャップ114はキャップ穴114aに埋め込まれるように嵌まることにより、封印カバー113からはずすことが困難となる。封印カバー用ネジ117は封印キャップ114に覆われて外部に露呈していないことから、封印カバー用ネジ117をはずすことも困難となる。そのため、封印カバー113をケース支持部110からはずすことも困難である。蝶番用ネジ115a、115bは封印カバー113に覆われて外部に露出していないことから、封印カバー113をはずさなければ、蝶番112をケース支持部110からはずすことは困難である。
蝶番112は、取付板111にも取り付けられる。具体的には、蝶番用ネジ115c、115dを蝶番112の孔122c、122dに通してネジ穴125c、125dに螺合させる。そして、取付板111に蝶番112を取り付けた状態で、蝶番用ネジ115c、115dを覆うように封印カバー123を取付板111に設置し、封印カバー用ネジ127a、127bを封印カバー123に貫通させてネジ穴129a、129bに螺合させる。これにより、封印カバー123が取付板111に固定される。さらに、封印カバー用ネジ127a、127bを覆うように封印カバー123に形成されたキャップ穴134a、134bに封印キャップ124a、124bを埋め込むように嵌める。封印キャップ124a、124bはキャップ穴134a、134bに埋め込まれるように嵌まることにより、封印カバー123からはずすことが困難となる。封印カバー用ネジ127は封印キャップ124a、124bに覆われて外部に露呈していないことから、封印カバー用ネジ127a、127bをはずすことも困難となる。そのため、封印カバー123を取付板111からはずすことも困難である。蝶番用ネジ115c、115dは封印カバー123に覆われて外部に露出していないことから、封印カバー123をはずさなければ、蝶番112を取付板111からはずすことは困難である。
メイン制御基板ケース140とケース支持部110との連結構造及びこれらの背板10c(設置面37)への設置構造は、上述した構造であることから、メイン制御基板ケース140を遊技機10から取りはずすことは困難である。また、ケース支持部110を含むメイン制御基板ユニット100ごと遊技機10から取りはずすことも困難である。したがって、不正行為者がメイン制御基板ケース140を遊技機10から取りはずして、不正な基板ケース本体に取り替えることや、ケース支持部110を含むメイン制御基板ユニット100ごと遊技機10から取りはずして不正にメイン制御基板ユニット100を取り替えることも困難である。
不正行為を行うため又は不正行為の有無の確認をするためにメイン制御基板ケース140とケース支持部110とを分離するには、蝶番用ネジ115a、115b、115c、115dをはずして蝶番112をはずすことが必要である。また、蝶番用ネジ115a、115b及び蝶番用ネジ115c、115dをはずすためには、それぞれ封印カバー113及び封印カバー123をはずす必要がある。また、封印カバー113及び封印カバー123をはずすために封印キャップ114及び封印キャップ124a、124bをはずすには、封印キャップ114または封印カバー113を破壊する、及び、封印キャップ124a、124bまたは封印カバー123を破壊することとなる。したがって、不正行為が行われたこと又は不正行為の有無の確認をするためにメイン制御基板ケース140とケース支持部110とを分離したことがあるかを容易に認識できる。
また、メイン制御基板ユニット100を設置面37から取りはずすことで不正行為を行う場合は、ケース支持部110を設置面37から取りはずすこととなり、取付ネジ116をはずす必要がある。また、取付ネジ116をはずすためには、蝶番112をケース支持部110から取りはずす必要がある。しかし、上述したように、封印キャップ114または封印カバー113を破壊せずに蝶番112をケース支持部110から取りはずすことは困難であり、不正行為が行われたことを容易に認識できる。
ここで、上述したように、メイン制御基板ケース140を設置面37である背板10cから容易に取りはずせない構造とされているが、上述したように、このような構造をカシメ構造という。カシメ構造とすることにより、部品を破壊せずにメイン制御基板ケース140を設置面37から不正に取りはずすことが困難であり、不正行為が行われたとしても容易に発見できることから不正行為を抑制できる。なお、遊技機10を廃棄する場合のように、正規にメイン制御基板ケース140を設置面37から取りはずす際は、例えば、封印キャップ124a、124bを破壊して封印カバー用ネジ127a、127bを露出させてから取りはずし、さらに、封印カバー123を取りはずして蝶番用ネジ115c、115dを露出させて取りはずすことにより、メイン制御基板ケース140を設置面37から取りはずすことができる。このように、正規にメイン制御基板ケース140を設置面37から取りはずす際に、カシメ構造の位置を示すために、カシメ情報133a、133bが封印カバー123において、封印キャップ124a、124bの近傍に形成されている。なお、メイン制御基板ユニット100が、カシメ構造を有している。したがって、メイン制御基板ユニット100は、封印カバー123及び封印キャップ124a、124b等を有している。
なお、カシメ構造は、「B」及び「C」のカシメ情報133a及びカシメ情報133bにより示されているように、2箇所ある。したがって、メイン制御基板ケース140を設置面37である背板10cから容易に取りはずせないようにすることを、2度行うことができる。つまり、メイン制御基板ケース140とケース支持部110とを連結する場合に、封印キャップ124aのみキャップ穴134aに嵌め、封印キャップ124bについてはキャップ穴134bに嵌めないようにしておけばよい。いったん、メイン制御基板ケース140とケース支持部110とを連結した後に、正規にメイン制御基板ケース140とケース支持部110とを分離する必要がある場合に、封印キャップ124aを破壊して、メイン制御基板ケース140とケース支持部110とを分離すればよい。再度、メイン制御基板ケース140とケース支持部110とを連結する際は、キャップ穴134bに封印キャップ124bを嵌めることとすればよい。ここで、上述したように、メイン制御基板ユニット100は、カシメ情報133a、133bにより示されるカシメ構造以外に、カシメ情報138により示されるカシメ構造を有しているが、これらのカシメ構造のうち少なくとも一方を有していればよい。
ここで、材質情報132及びカシメ情報133a、133bについて、図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態1に係るカシメ情報及び材質情報の外観構成を示す拡大図であって、図9(a)はカシメ情報を示す拡大図であり、図9(b)は材質情報を示す拡大図である。
図9(a)に示すように、カシメ情報133a及びカシメ情報133bは、上述したように「B」の文字及び「C」の文字で形成されている。また、図9(b)に示すように、材質情報132は、上述したように「P」の文字、「C」の文字で形成されている。つまり、カシメ情報133a及びカシメ情報133bと、材質情報132と、において、いずれにも「C」の文字が含まれている。また、上述したように、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されているのに対して、カシメ情報133a及びカシメ情報133bについては、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「B」の文字及び「C」の文字として形成されている。これにより、同じ「C」の文字であっても、材質情報132であるか、カシメ情報133bであるかを誤ることが防止される。そのため、材質情報132の「C」の文字についてカシメ構造を示すものと誤ったり、カシメ情報133bの「C」の文字について材質情報132を示すものと誤ったりすることが防止される。
また、作業者がカシメ構造の位置を確認する場合は、一般的に、メイン制御基板ケース140を含むメイン制御基板ユニット100が設置面37に設置されている状態である。この場合は、作業者はメイン制御基板ユニット100を表側から見ることとなり、この場合にカシメ情報133a、133bが左右反転せずに正しく認識できることから、作業の効率が低下しにくい。また、作業者が材質情報132を確認する場合は、一般的に、遊技機10の各部品を廃棄する際であり、部品ごとに分離されている状態である。この場合は、メイン制御基板ケース140(メイン制御基板ユニット100)が設置面37に設置されているわけではなく、材質情報132が形成されたカバー部142は他の部品から分離されており、表側及び裏側のいずれからも見ることが容易である。したがって、材質情報132が左右反転されて視認された場合は、カバー部142の表裏を入れ替えて(カバー部142を裏返して)材質情報132を確認することができ、容易に正しい方向から材質情報132を確認することができ、作業効率が低下することがない。なお、材質情報132は、各部品に形成されるが、メイン制御基板ユニット100において、メイン制御基板ケース140以外の箇所においても、カシメ情報133a、133bと同じ文字である材質情報132が形成されていてもよい。例えば、ケース支持部110に「PC」との文字による材質情報132が形成されていてもよい。なお、上述したように、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転して見える文字に限定されないが、メイン制御基板ユニット100を裏側から見た場合に、正しく見える文字として形成されていることが好ましい。これにより、各部品を廃棄するために分解した際に、作業者は材質情報132を容易に認識することができ、作業効率が低下することがない。
カシメ情報138についても、カシメ情報133a、133bと同様であることから、説明を省略する。カシメ情報138についても、作業者は、材質情報132と間違えて認識しにくい。
上述したように、カシメ情報133a、133bと、材質情報132とは、互いに形態が異なることから、作業者は間違えにくい。なお、これらの形態の違いは、上述したものに限定されるわけではなく、他の形態であってもよい。以下に、本実施形態1における、カシメ情報133a、133b及び材質情報132の他の実施形態(他の形態1〜3)について、図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施形態1に係る材質情報の他の実施形態における外観構成を示す拡大図である。また、図11は、本発明の実施形態1に係るカシメ情報及び材質情報の他の実施形態における外観構成を示す拡大図であって、図11(a)はカシメ情報を示す拡大図であり、図11(b)は材質情報を示す拡大図である。また、図12は、本発明の実施形態1に係るカシメ情報の他の実施形態における外観構成を示す拡大図である。
まず、図10(a)に示すように、他の実施形態(他の形態1)は、本実施形態1に係るメイン制御基板ユニット100において、メイン制御基板ケース140を構成する、互いに連結されたカバー部142及びベース部141に跨って封印シール(シール)135が貼り付けられた構成である。封印シール135が貼り付けられることにより、カバー部142及びベース部141を分離してメイン制御基板ケース140を不正に開放するためには、封印シール135を剥がしたり、封印シール135を切断したりする必要がある。封印シール135が剥がれた場合や、封印シール135が切断された場合は、封印シール135を再びメイン制御基板ケース140に貼り付けることは困難である。したがって、不正にメイン制御基板ケース140を開放しようとしても、その痕跡が残ってしまうこととなり、不正行為が行われたことを容易に認識することができる。この封印シール135をメイン制御基板ケース140に貼り付ける際に、材質情報132である「PC」との文字の少なくとも一部を覆うように封印シール135が貼り付けられることとすればよい。これにより、材質情報132において、封印シール135が貼り付けられて覆われた箇所は、封印シール135が貼り付けられていない箇所に比べて視認性が低下する。なお、封印シール135は、不透明であることが好ましく、これにより、封印シール135が貼り付けられた箇所は見えなくなり、認識できなくなる。このため、作業者は、材質文字情報を見にくくなることから、材質情報132とカシメ情報133a、133bとを容易に見分けることができる。例えば、封印シール135により材質情報132である「PC」との文字をすべて覆ってしまうように、封印シール135を貼り付けてもよい。この場合は、作業者は材質情報132をまったく認識できなくなる。なお、封印シール135は不透明であることに限定されるわけではない。封印シール135が貼り付けられた箇所は、封印シール135が貼り付けられていない状態に比べて視認性が低下すればよいことから、例えば、封印シール135は透明であって、かつ、着色等されていることとすればよい。
上述したように、作業者が材質情報132を確認するのは、遊技機10の各部品を廃棄する際である。このとき、メイン制御基板ユニット100も部品ごとに分離されており、カバー部142とベース部141とは分離されており、封印シール135も除去されていることから、材質情報132を容易に認識することができる。しかし、メイン制御基板ユニット100が設置面37に設置されている状態のように、封印シール135がメイン制御基板ケース140に貼り付けられている状態では、作業者は材質情報132を確認する必要はあまりなく、材質情報132のすべてが封印シール135により覆われていても問題がない。
なお、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されている。ここで、封印シール135が材質情報132の少なくとも一部に貼り付けられる場合は、カシメ情報133a、133bと材質情報132との違いが明確になる。これにより、図10(b)に示すように、材質情報(材質文字情報)132aは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されていてもよい。この場合であっても、封印シール135により、作業者は、カシメ情報133a、133bと、材質情報132aと、を間違えにくい。
なお、材質情報132、132aは材質を示すものであることから、上述したようにメイン制御基板ユニット100が熱可塑性樹脂であるABSにより構成されている場合は、材質情報132、132aは、「ABS」となる。つまり、材質情報132は、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した「A」の文字、「B」の文字及び「S」の文字として認識されるように形成され、封印シール135がこれらの文字である材質情報132の少なくとも一部に貼り付けられる構成としてもよい。また、材質情報132aは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「A」の文字、「B」の文字及び「S」の文字として認識されるように形成され、封印シール135がこれらの文字である材質情報132aの少なくとも一部に貼り付けられる構成としてもよい。特に、「A」の文字は、字体によっては左右対称であるが、少なくとも一部に封印シール135が貼り付けられることから、「A」の文字であるカシメ情報138と明確に区別することができ、間違えにくい。
また、図11(a)に示すように、他の実施形態(他の形態2)は、本実施形態1に係るメイン制御基板ユニット100において、刻印により形成されたカシメ情報133a、133bの代わりに、印刷により形成されたカシメ情報(規制部文字情報)136a、136bが形成されることとしてもよい。つまり、封印カバー123上に印刷により、「B」及び「C」のカシメ情報136a及びカシメ情報136bが形成されていることとしてもよい。これにより、刻印により形成されている材質情報132と、カシメ情報136a、136bと、視覚により判別することが容易である。また、カシメ情報136a、136bが印刷により形成されることから、図11(b)に示すように、材質情報132aとして、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されることとしてもよい。つまり、刻印であるか、印刷であるかにより、材質情報132と、カシメ情報136a、136bと、を明確に区別できることから、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、材質情報132aである「P」の文字と「C」の文字とが正しく認識できるように形成されていても、作業者はこれらを間違えにくい。
また、図12に示すように、他の実施形態(他の形態3)は、本実施形態1に係るメイン制御基板ユニット100において、カシメ情報133a及びカシメ情報133bが、押出ピン跡137a及び押出ピン跡137bと重複されるように形成されている。ここで、押出ピン跡137a、137bは、熱可塑性樹脂を金型により射出成型する場合に、金型から熱可塑性樹脂を取りはずす際に押出ピンにより形成される押出ピンの跡である。具体的には、押出ピンにより熱可塑性樹脂を押すことにより、金型から熱可塑性樹脂を取りはずすが、この際に、押出ピンの跡が熱可塑性樹脂に形成されることとなる。したがって、金型を作製する際に、カシメ情報133a、133bの形成位置に押出ピンの跡が形成されるように金型を作製すればよい。このように、カシメ情報133a、133bは、押出ピン跡137a、137bと重複していることから、材質情報132とは異なり、これらを間違えにくい。
なお、材質情報132、132aとして、「PC」との文字を用いることとしたが、「PC」以外の文字が含まれていてもよい。例えば、材質情報132、132aは、「PC」の前後に、「>」、「<」といった文字が加えられていることとしてもよい。具体的には、材質情報132、132aは、「>PC<」との文字としてもよい。
以上、本実施形態1における他の実施形態として、カシメ情報133a、133b(136a、136b)と、材質情報132(132a)とを区別できる構成について説明したが、これら以外の構成としてもよい。例えば、カシメ情報133a、133b(136a、136b)の少なくとも一部が封印シール135により覆われることとしてもよいし、材質情報132(132a)が刻印ではなく印刷により形成されることとしてもよいし、材質情報132(132a)に押出ピン跡137a、137bが重複するように形成されることとしてもよい。なお、カシメ情報138についても、カシメ情報133a、133bと同様にすればよい。
(サブ制御基板ユニットの構成の説明)
次に、本実施形態1に係るサブ制御基板ユニット200の構成について図面を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態1に係るサブ制御基板ケースが展開位置にある場合のサブ制御基板ユニットの外観構成を示す斜視図である。
上述したように、サブ制御基板ケース240は設置面37である背板10cに対して回動可能である。具体的には、図3に示すように、サブ制御基板ケース240は、サブ制御基板ケース240の裏側であるベース部(第2基板ケース裏側部材)241側が設置面37に対向して近接配置されて露出されていない第2保持位置から、設置面37に対して回動されて、図13に示すように、ベース部241が露出された展開位置へと回動可能である。ここで、サブ制御基板ケース240において、設置面37に対して略90度の角度となる位置を展開位置という。なお、サブ制御基板ケース240が展開位置にある場合は、作業者が点検を行う際に、サブ制御基板ケース240の裏側面を容易に視認可能であり、サブ制御基板ケース240の裏側面から容易にサブ制御基板ケース240を点検することができる。なお、サブ制御基板ケース240は、設置面37に対して略90度以上回動することが好ましい。なお、サブ制御基板ケース240において、カバー部242側は表側であり、ベース部241側は裏側である。
サブ制御基板ケース240は取付板211を備えており、詳細は後述するが、取付板211に蝶番212が取り付けられることにより、上述したように、サブ制御基板ケース240及びケース支持部210が連結される。取付板211には蝶番212との取付け部分が露呈しないように蝶番212の一部を覆うようにカバー223が設置されている。
ケース支持部210には、取付板211と同様にカバー213が設置されている。詳細は後述するが、ケース支持部210には蝶番212が取り付けられ、取付板211及びケース支持部210に蝶番212が取り付けられることにより、上述したようにサブ制御基板ケース240及びケース支持部210が連結される。取付板211と同様に、ケース支持部210には蝶番212の一部を覆うようにカバー213が設置されている。
サブ制御基板ケース240において、ベース部241は無色透明の熱可塑性樹脂によって形成されているが、カバー部242は熱可塑性樹脂によって形成され、有色透明である。具体的には、カバー部242は、黒色系であって透明である。なお、このような黒色系で透明である熱可塑性樹脂は、例えば、無色透明である熱可塑性樹脂の中に、染料や顔料といった黒色系の着色剤を練り込んで着色することにより形成されている。したがって、ベース部241及びカバー部242は熱可塑性樹脂であるPCやABS等により構成されており、カバー部242については黒色系とされる。これにより、表側であるカバー部242側の外部からサブ制御基板ケース240内を見た場合の視認性は、裏側であるベース部241側の外部からサブ制御基板ケース240内を見た場合の視認性よりも低い。ただし、カバー部242側からであっても、サブ制御基板ケース240内を視認することは可能である。なお、黒色系とは、完全な黒色に限定されるわけではなく、黒の色合いの濃いものや淡いものも含まれる。また、黒色をベースとして、他の色が少し混じっているようなものも含まれる。例えば、灰色も黒色系に含まれる。
上述したように、メイン制御基板ケース140におけるカバー部142及びベース部141は、無色透明の熱可塑性樹脂により構成されていることから、サブ制御基板ケース240におけるカバー部242側の外部からサブ制御基板ケース240内を見た場合の視認性は、メイン制御基板ケース140における表側及び裏側であるカバー部142及びベース部141の外部からメイン制御基板ケース140内を見た場合の視認性よりも低い。また、メイン制御基板ケース140における表側及び裏側であるカバー部142及びベース部141の外部からメイン制御基板ケース140内を見た場合の視認性は、サブ制御基板ケース240において裏側であるベース部241側の外部からサブ制御基板ケース240内を見た場合の視認性と略同じである。つまり、カバー部142、ベース部141及びベース部241は、上述したように、無色透明の熱可塑性樹脂により形成されていることから、メイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240の外部からこれらを介して内部を見た場合の視認性は略同じである。ここで、カバー部142、ベース部141及びベース部241のそれぞれを構成する熱可塑性樹脂の材料が互いに異なっていたり、同じ材質であっても材質のグレードが互いに異なっていたり、互いに異なるメーカーにより製造されたものであったり、した場合であっても、カバー部142、ベース部141及びベース部241を構成する熱可塑性樹脂に着色剤が練り込まれていないのであれば、カバー部142、ベース部141及びベース部241のそれぞれにおける上記視認性は略同じであるとする。
上述したように、サブ制御基板ケース240は、背板10cの設置面37に対して回動可能である。サブ制御基板ケース240における第2保持位置は、サブ制御基板ケース240の裏側であるベース部241側が設置面37に対向して近接配置されて露出されていない状態である。つまり、図3に示すように、サブ制御基板ケース240が設置面37に対して対向し、設置面37と略平行である位置を第2保持位置という。
遊技機10において、普段はサブ制御基板ケース240が第2保持位置にあるが、前扉10bを開けてサブ制御基板ケース240を検査する際等においては、サブ制御基板ケース240を展開位置側へと回動させて行われる。サブ制御基板ケース240が第2保持位置にある場合は、サブ制御基板ケース240の裏側面は背板10cに近接しており、作業者は、サブ制御基板ケース240の裏側面から確認することが困難であるが、サブ制御基板ケース240を回動させて展開位置とすることにより、サブ制御基板ケース240の裏側面が露出することとなり、作業者が容易に確認することができる。
また、上述したように、設置面37に、一般的な背板10cよりも反射率が高い光反射部を設置しておくことが好ましい。具体的には、アルミニウムやステンレス等の金属板を背板10cに設置しておくことが好ましい。これにより、サブ制御基板ケース240の裏側面を点検する場合に、筺体本体10aの外からの光が設置面37において反射してサブ制御基板ケース240の裏側面に照射されることから、点検がしやすい。また、光反射部を鏡面とすることで、サブ制御基板ケース240の裏側面を光反射部に映すことが可能となり、光反射部を見ることでサブ制御基板ケース240の裏側面を容易に確認することができる。なお、背板10cにおいて、サブ制御基板ケース240が第2保持位置にある状態でサブ制御基板ケース240と対向する領域に光反射部が設置されればよい。
上述したように、サブ制御基板ケース240の表側であるカバー部242は黒色系であり、サブ制御基板ユニット200と隣接して配置されるメイン制御基板ユニット100のメイン制御基板ケース140と対照的である。作業者が筺体本体10a内を点検する場合には、最も不正行為が行われやすいメイン制御基板ケース140を重点的に点検するため、まずメイン制御基板ケース140を点検することが一般的である。したがって、点検するために前扉10bを開けた際に速やかにメイン制御基板ケース140を見つけることができることが好ましい。
本実施形態1に係る遊技機10によれば、作業者が、点検作業のために前扉10bを開けた際に、メイン制御基板ケース140は第1保持位置にあり、サブ制御基板ケース240は第2保持位置にある。したがって、作業者にはメイン制御基板ケース140の表側であるカバー部142及びサブ制御基板ケース240の表側であるカバー部242が見えることになる。上述したように、カバー部142は無色透明であるが、カバー部242は黒色系で透明である。このため、カバー部242を介して見たサブ制御基板ケース240の内部は、カバー部142を介して見たメイン制御基板ケース140の内部に比べて、視認性が低い。特に、サブ制御基板243は深緑色であり、サブ制御基板243に実装される電子部品267や、ROM(図示せず)や、CPU(図示せず)等は黒色である。したがって、黒色系であるカバー部242を介すると、これらサブ制御基板243、電子部品267、ROM及びCPU等は、視覚によりサブ制御基板ケース240の外側から認識することは容易ではなく、これらは目に付きにくい。これに対して、カバー部142を介して、メイン制御基板ケース140の内部に収納されたメイン制御基板143、メイン制御基板143に実装されたメインCPU160や、電子部品167や、ROM(図示せず)等は、視覚によりメイン制御基板ケース140の外側から容易に認識することができることから、これらは目に付きやすい。
このため、作業者は、メインCPU160や、電子部品167や、ROM(図示せず)等に基づいて、メイン制御基板143を速やかに認識することができ、メイン制御基板ケース140を特定することができる。このように、メイン制御基板143等に不正な改造等が行われていないことを確認するための点検作業において、作業者は迷うことなく、速やかにメイン制御基板143が収納されているメイン制御基板ケース140を確認することができ、点検作業を効率よく行うことができる。このため、点検作業に係る時間が増加することを抑制することができ、効率よく点検作業を行うことができる。また、メイン制御基板ケース140とサブ制御基板ケース240とは、近接して配置されているが、作業者はこれらを誤ることなく、速やかに認識することができる。
また、作業者は、メイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240をそれぞれ表面側であるカバー部142側及びカバー部242側から点検した後、これらをそれぞれ展開位置に回動して、メイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240の裏側面であるベース部141側及びベース部241側から点検する。この裏側面からの点検の際は、すでに、作業者はメイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240の区別がついている。したがって、ベース部141及びベース部241のいずれもが、無色透明であっても問題はない。また、ベース部141及びベース部241が無色透明であることから、メイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240における裏側面からの点検は、メイン制御基板ケース140の内部及びサブ制御基板ケース240の内部を見やすく、容易に行うことができる。
また、メイン制御基板ケース140の裏側及びサブ制御基板ケース240の裏側は、展開位置であっても、筺体本体10aの外からの光が照射されにくいが、ベース部141及びベース部241が無色透明であることから、容易に点検できる。
また、本実施形態1に係る遊技機10によれば、サブ制御基板ケース240の表側であるカバー部242が黒色系であり目立たないことから、作業者はサブ制御基板ケース240よりも先にメイン制御基板ケース140が目に付いて、メイン制御基板ケース140を先に点検することとなる場合もある。つまり、作業者は、速やかに、メイン制御基板ケース140を見つけることができる。これにより、点検作業の時間が増加することを抑制でき、効率よく点検を行うことができる。なお、カバー部242は、黒色系でなくても目立ちにくい色や形状としてもよい。
サブ制御基板ケース240の構成について、図面を用いてさらに詳細に説明する。図14は、本発明の実施形態1に係るサブ制御基板ケースの構成を示す分解斜視図である。
図14に示すように、サブ制御基板ケース240は、内部にサブ制御基板243を収納し、ベース部241及びカバー部242が組み合わされて連結(接合)され、一体化されて構成されている。つまり、サブ制御基板ケース240は、サブ制御基板243の両主面を、それぞれベース部241及びカバー部242で覆うようにして構成されている。カバー部242及びメイン制御基板243は、図示していないネジによりネジ止めされて固定される。また、カバー部242、サブ制御基板243及びベース部241はネジ248aによりネジ止めされて固定される。
サブ制御基板243には、電子部品267及びコネクタ245a、245b等が設置されている。電子部品267は、電子回路を構成する抵抗やコンデンサ等の素子である。コネクタ245a、245bは、サブ制御基板243の外部と電気信号を送受信するためのものである。なお、サブ制御基板243上には、実装された電子部品を電気的に接続するための配線が施され、電子部品267以外にも電子素子等が実装されているが、図示は省略している。
カバー部242には、サブ制御基板243に形成されたコネクタ245a、245bを外部に露出するためのコネクタ孔246a、246bが形成されている。コネクタ孔246a、246bからコネクタ245a、245bが露出することにより、外部から電気信号を送受信するための電線等とコネクタ245a、245bとを連結することができる。
次に、サブ制御基板ケース240とケース支持部210との連結構造及びこれらの背板10cへの設置構造について、図面を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態1に係るケース支持部とサブ制御基板ケースとの構成を示す分解斜視図である。
図15に示すように、ケース支持部210には、取付ネジ216によって背板10cの設置面37にネジ止めされるための2つの貫通孔226が形成されている。また、ケース支持部210には、カバー213を取り付けるためのネジ穴219が形成されている。また、ケース支持部210において、2つの貫通孔226それぞれの上下には、2つの蝶番212を取り付けるためのネジ穴225a、225bが、形成されている。
サブ制御基板ケース240の取付板211には、カバー223を取り付けるためのネジ穴229が形成されている。また、取付板211には、2つの蝶番212を取り付けるためのネジ穴225c、225dが形成されている。
サブ制御基板ケース240とケース支持部210とを連結するには、まず、ケース支持部210を設置面37に設置する。具体的には、貫通孔226を通すことにより、ケース支持部210を貫通して取付ネジ216を設置面37にネジ止めする。これにより、ケース支持部210が設置面37に固定される。取付ネジ216が貫通している貫通孔226を覆うように蝶番212を配置し、蝶番用ネジ215a、215bを蝶番212の孔222a、222bに通してネジ穴225a、225bに螺合させる。これにより、取付ネジ216が蝶番212に覆われて外部に露呈しないことから、蝶番212をケース支持部210からはずさなければ取付ネジ216をはずすことが困難となる。
ケース支持部210に蝶番212を取り付けた状態で、蝶番用ネジ215a、215bを覆うようにカバー213をケース支持部210に設置し、カバー用ネジ217をカバー213に形成された窪み部214aに貫通させてネジ穴219に螺合させる。これにより、封印カバー113がケース支持部110に固定される。
蝶番212は、取付板211にも取り付けられる。具体的には、蝶番用ネジ215c、215dを蝶番212の孔222c、222dに通してネジ穴225c、225dに螺合させる。そして、取付板211に蝶番212を取り付けた状態で、蝶番用ネジ215c、215dを覆うようにカバー223を取付板211に設置し、カバー用ネジ227をカバー223に形成された窪み部224aに貫通させてネジ穴229に螺合させる。これにより、カバー223が取付板211に固定される。
以上、メイン制御基板ユニット100及びサブ制御基板ユニット200について、詳細に説明した。上述したように、筺体本体10a内において、これらは互いに隣接して設置されており、メイン制御基板ユニット100は左側に、サブ制御基板ユニット200は右側に配置されている。つまり、メイン制御基板ユニット100は前扉10b寄りに配置され、サブ制御基板ユニット200は前扉10bから離れて配置されている。ここで、前扉10bは筺体本体10aの左側に開くことから、筺体本体10a内の左側の方が右側に比べて前扉10bに遮られることにより外光が照射されにくいといえる。上述したように、サブ制御基板ケース240のカバー部242は黒色系であり、メイン制御基板ユニット100のカバー部142に比べて内部の視認性が低いが、このように、筺体本体10a内において、メイン制御基板ユニット100は左側に、サブ制御基板ユニット200は右側に配置されていることから、サブ制御基板ケース240のカバー部242からのサブ制御基板ケース240内部の視認性の低さが緩和される。
また、メイン制御基板ケース140において回転軸128は左側に位置している。このため、メイン制御基板ケース140が展開位置にある場合は、メイン制御基板ユニット100に対して右側の位置の方が、左側の位置に比べて筺体本体10aの外からの光が照射
されやすい。したがって、メイン制御基板ユニット100の右側に配置されているサブ制御基板ユニット200には光が照射されやすい。上述したように、サブ制御基板ケース240のカバー部242は黒色系であり、メイン制御基板ユニット100のカバー部142に比べて内部の視認性が低いが、このように、筺体本体10a内において、メイン制御基板ユニット100は左側に、サブ制御基板ユニット200は右側に配置されていることから、サブ制御基板ケース240のカバー部242からのサブ制御基板ケース240内部の視認性の低さが緩和される。
以上、メイン制御基板ユニット100及びサブ制御基板ユニット200の構成を中心に、本実施形態1に係る遊技機10について説明した。上述したように、実施形態1に係る遊技機10によれば、前扉10bを開けて、筺体本体10a内を点検する際に、不正行為が行われる可能性の高いメイン制御基板ケース140を速やかに見つけることができ、点検作業の時間が増加することを抑制できる。また、遊技機10によれば、作業者が、メイン制御基板ユニット100に形成された材質情報132及びカシメ情報133a、133bを見間違えにくいことから、作業効率の低下を抑制できる。
なお、本実施形態1に係る遊技機10の構成は、上記構成に限定されるわけではなく、この他の構成でもかまわない。例えば、カシメ情報133a、133bと、材質情報132とが、近接して構成されていてもよい。このような場合であっても、作業者は、カシメ情報133a、133bと、材質情報132と、を間違えにくい。ここで、このような構成について、図面を用いて説明する。図16は、本発明の実施形態1に係る別の形態のメイン制御基板ケースが展開位置にある場合のメイン制御基板ユニットの外観構成を示す斜視図である。
図16に示すように、材質情報(材質文字情報)132bが、カシメ情報133a、133b及び封印キャップ124a、124bの近傍に配置されている。なお、図16において、上記実施形態1に係る構成との相違点は、材質情報132の代わりに材質情報132bがメイン制御基板ケース140(カバー部142)に形成されている点であり、その他の構成は上記実施形態1に係る構成と同一である。また、材質情報132bは、材質情報132とはメイン制御基板ケース140(カバー部142)における配置が異なるが、それ以外は材質情報132と同じである。具体的には、材質情報132bは、メイン制御基板ケース140(カバー部142)がPCにより構成されていることを示すための「PC」の文字であり、刻印によりカバー部142に形成されている。そして、材質情報132bは、メイン制御基板ケース140の裏側(ベース部141側)から見た場合に正しく認識できるように形成されている。そのため、カバー部142側から(表側から)材質情報132bを見た場合は、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識される。つまり、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、これら「P」の文字と「C」の文字は、いずれも左右反転しているように認識できるように形成されている。
図16に示すような構成である場合には、材質情報132bが、カシメ情報133a、133bや封印キャップ124a、124bの近傍に配置されている。このような構成であっても、材質情報132bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されているのに対して、カシメ情報133a及びカシメ情報133bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「B」の文字及び「C」の文字として形成されている。これにより、同じ「C」の文字であっても、材質情報132bであるか、カシメ情報133bであるかを誤ることが防止される。
また、カシメ情報133a、133bは封印カバー123に形成されているが、材質情報132bと同様にカバー部142に形成されていてもよい。つまり、カシメ情報133a、133bと、材質情報132bと、が同一の部材に形成されていてもよい。ここで、カシメ情報133a、133bは、カシメ構造の位置を示すものであることから、封印キャップ124a、124bの近傍にある必要がある。したがって、このように、カシメ情報133a、133bがカバー部142に形成されている場合は、材質情報132bと、カシメ情報133a、133bと、が近接して配置されることになる。このような場合であっても、上述したように、材質情報132bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識されるように形成されているのに対して、カシメ情報133a及びカシメ情報133bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しく「B」の文字及び「C」の文字として形成されていることから、作業者は、材質情報132bと、カシメ情報133a、133bと、を区別して認識でき、誤って認識することが抑制される。
なお、上述したように、材質情報132、132bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、左右反転した文字として認識されるように形成されているのに対して、カシメ情報133a及びカシメ情報133bは、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、正しい文字として形成されている。ここで、例えば、図16に示すように、メイン制御基板ケース140が展開位置にある場合において、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合とは、メイン制御基板ケース140のカバー部142側から見た状態である。つまり、左側からメイン制御基板ケース140を見た状態をいう。また、メイン制御基板ユニット100を裏側から見た場合とは、メイン制御基板ケース140のベース部141側から見た状態である。つまり、右側からメイン制御基板ケース140を見た状態をいう。
また、本実施形態1に係る遊技機10において、さらに別の形態として、材質情報132が、取付板111に形成されている構成であってもよい。なお、取付板111はベース部141と一体であるので、この場合の材質情報132はベース部141の材質であるPCを示すこととなる。ここで、このような構成について、図面を用いて説明する。図17は、本発明の実施形態1に係るさらに別の形態のケース支持部とメイン制御基板ケースとの構成を示す分解斜視図である。また、図18は、図17に示す分解斜視図における各部品が組み合わされた際の拡大正面図であって、図18(a)は取付板の拡大正面図であり、図18(b)は材質情報が形成された周辺の拡大正面図である。
図17に示すように、材質情報(材質文字情報)132cが、取付板111に形成されて、かつ、封印カバー123にも材質情報(材質文字情報)132dが形成されている。このような点が、上記実施形態1に係る構成と相違し、その他の構成は上記実施形態1に係る構成と同一である。ここで、取付板111はベース部141の一部であり、材質情報132cが形成されていることにより、ベース部141がPCにより構成されていることが示されている。また、材質情報132dが形成されていることにより、封印カバー123もPCにより構成されていることが示されている。具体的には、材質情報132c及び材質情報132dは、それぞれ、取付板111及び封印カバー123に刻印により形成されている。そして、材質情報132c及び132dは、いずれも、メイン制御基板ケース140の裏側(ベース部141側)から見た場合に正しく認識できるように形成されている。そのため、カバー部142側から(表側から)材質情報132c及び132dを見た場合は、左右反転した「P」の文字と「C」の文字として認識される。つまり、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、これら「P」の文字と「C」の文字は、いずれも左右反転しているように認識できるように形成されている。
なお、上述したように、封印カバー123についても熱可塑性樹脂であるPCにより構成されている。また、封印カバー123もメイン制御基板ケース140と同様に無色透明である。したがって、メイン制御基板ケース140の表側(カバー部142側)から封印カバー123を見た場合に、奥側(後側)に位置する取付板111も封印カバー123を通して見えることとなる。
図17で示した分解斜視図における各部品が組み合わされた状態では、上述したように封印カバー123が無色透明であることから、図18(a)及び図18(b)に示すように、封印カバー123を介して、封印カバー123の奥側(後側)に位置する蝶番112や取付板111の一部を視認可能である。この際、材質情報132c及び材質情報132dの一部が重複して見えるように、材質情報132c及び材質情報132dが配置されている。具体的には、特に図18(b)に示すように、材質情報132c及び材質情報132dの一部が重複することにより、これらを認識しにくいように配置されている。これにより、作業者は材質情報132c及び材質情報132dを認識にしにくいのに対して、カシメ情報133a、133bは容易に認識できることから、材質情報132c及び材質情報132dと、カシメ情報133a、133bと、を間違えることが抑制される。特に、カシメ情報133bである「C」の文字と、材質情報132c及び材質情報132dそれぞれの「C」の文字と、を間違えて認識することが抑制される。
また、作業者が材質情報132c、132dを確認する場合は、一般的に、遊技機10の各部品を廃棄する際であり、部品ごとに分離されている状態である。したがって、作業者は、材質情報132c、132dが重複した状態で、これらを確認するわけではないことから、材質情報132c、132dを、容易に正しく認識することができる。なお、メイン制御基板ケース140の表側(カバー部142側)から見た場合に、材質情報132c及び材質情報132dが認識されにくいように配置されていることが好ましいことから、これらの一部が重複するように配置されていて、材質情報132c及び材質情報132dを認識することが困難であることが好ましい。ただし、材質情報132c及び材質情報132dが完全に一致するように重複している場合であっても、メイン制御基板ケース140の表側(カバー部142側)から見た場合に「PC」の左右反転した文字として認識されるため、カシメ情報133a、133bと、間違えることが抑制される。
また、材質情報132c及び材質情報132dは一部が重複して両方が認識しにくいことから、メイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、材質情報132c及び材質情報132dの「PC」との文字は左右反転しておらず、正しく見えるように形成されていてもよい。これらは、正しく見えるように形成されていても、一部が重複して配置されることから、材質情報132c及び材質情報132dを認識しにくいことから、カシメ情報133a、133bと間違えることが抑制される。
また、材質情報132c及び材質情報132dが形成される位置は、図17、18に示す位置に限定されるわけではないが、カシメ情報133a、133bと区別できる位置に形成されることが好ましい。例えば、メイン制御基板ユニット100の表側から封印カバー123を見た場合に、カシメ情報133a、133bと、材質情報132cと、が重複するような位置に材質情報132cが形成されていないことが好ましい。つまり、メイン制御基板ケース140が第1保持状態にあるときに、取付板111において、カシメ情報133a又はカシメ情報133bの形成位置からy軸方向正側の位置に材質情報132cが形成されていないことが好ましい。このような場合は、作業者がメイン制御基板ユニット100を表側から見た場合に、カシメ情報133a、133bと、材質情報132cとが重複して見えることから、これらを認識しにくいためである。ただし、カシメ情報133a又はカシメ情報133bの形成位置からy軸方向正側の位置に材質情報132cが形成されていたとしても、蝶番112等の不透明な部材がこれらの間に存在する場合(例えば、取付板111に形成された材質情報132cが蝶番112等に覆われている場合)は、カシメ情報133a又はカシメ情報133bと材質情報132cとが重複して見えることがないことから、このような配置であってもかまわない。つまり、メイン制御基板ユニット100において、カシメ情報133a、133bが形成された部材である封印カバー123と、作業者が封印カバー123を表側から見た場合に作業者の視線の方向(メイン制御基板ケース140が第1保持位置にある場合のy軸に沿った方向)において封印カバー123と少なくとも一部が重なる部材である取付板111と、を有し、作業者が封印カバー123を表側から見た場合に、カシメ情報133a、133bと、取付板111に形成された材質情報132cと、が重複することがないことが好ましい。
また、例えば、蝶番112等の一般的には不透明である部材が、透明の樹脂等により構成されている場合は、取付板111において蝶番112等により覆われる位置に材質情報132cが形成されていたとしても、メイン制御基板ケース140の表側(カバー部142側)から封印カバー123を見た場合に、材質情報132cが見えることとなるため、この場合は、カシメ情報133a、133bと重複して見えないような位置に材質情報132cが配置されることが好ましい。また、封印カバー123において、この材質情報132cと一部が重複して見えるように材質情報132dが形成され、材質情報132c及び材質情報132dが認識しにくいことが好ましい。
なお、メイン制御基板ユニット100及びサブ制御基板ユニット200が設置される位置は、上述したように、背板10cに限定されるわけではない。例えば、基板ケース100及びサブ制御基板ユニット200が隣接して配置されていればよく、基板ケース100及びサブ制御基板ユニット200のいずれもが筺体本体10a内部の側板に配置されていてもよい。また、基板ケース100及びサブ制御基板ユニット200の一方は側板に設置され、他方は背板10cに設置されてもよい。
(実施形態2)
上述したように、本実施形態1に係る遊技機10において、メイン制御基板ユニット100(メイン制御基板ケース140)及びサブ制御基板ユニット200(サブ制御基板ケース240)は、それぞれ別体であり、メイン制御基板ケース140の回転軸128及びサブ制御基板ケース240の回転軸228は異なっていた。しかし、これらメイン制御基板ケース140及びサブ制御基板ケース240の回転軸が同一である構成としてもよい。本実施形態2に係る遊技機において、メイン制御基板ケース及びサブ制御基板ケースは、同一の回転軸を有する構成である。
本実施形態2に係るメイン制御基板ユニット及びサブ制御基板ユニットの構造について、図面を用いて説明する。図19は、本発明の実施形態2に係るメイン制御基板ユニット及びサブ制御基板ユニットの外観構成を示す斜視図である。また、図20は、本発明の実施形態2に係るメイン制御基板ケース及びサブ制御基板ケースが展開位置にある場合の外観構成を示す斜視図である。
図19及び図20に示すように、メイン制御基板ケース(第1基板ケース)340及びサブ制御基板ケース(第2基板ケース)440が一体となっており、これらが一体の状態でケース支持部310及びケース支持部410に対して回動可能である。また、ケース支持部310及びケース支持部410の回転軸は、いずれも回転軸328である。なお、ケース支持部310及びケース支持部410は、遊技機10の背板10cである設置面37に固定設置されており、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440は設置面37に対して回動可能である。なお、このような構成のメイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440を備える場合は、背板10cにおいて上下方向にある程度のスペースを必要とすることから、リールユニット35は前扉10b側に設置されている構成の遊技機10とすることが好ましい。
メイン制御基板ユニット(第1基板ユニット)300は、ケース支持部310及びメイン制御基板ケース340を備えている。また、サブ制御基板ユニット(第2基板ユニット)400は、ケース支持部410及びサブ制御基板ケース440を備えている。そして、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440は上下方向に並んで隣接して、近接配置されており、これらは一体として構成されている。なお、サブ制御基板ケース440は、メイン制御基板ケース340よりも下方に位置することとなるため、メイン制御基板ケース340に比べて、筺体本体10a内部の天板から離れて位置することとなる。背板10cにおいて、天板に近いほど筺体本体10aの外部からの光が天板に遮られることとなる。したがって、下方に位置するサブ制御基板ケース440の方が、メイン制御基板ケース340よりも多くの光が照射されることとなる。後述するように、サブ制御基板ケース440のカバー部442は黒色系であることから、カバー部442側からサブ制御基板ケース440内部を見た場合に視認性が比較的低いが、多くの光が照射されることとなるため、サブ制御基板ケース440のカバー部442からのサブ制御基板ケース440内部の視認性の低さが緩和される。
ケース支持部310及びケース支持部410は、それぞれ設置面37に固定設置されている。また、ケース支持部310は蝶番312によりメイン制御基板ケース340と連結されており、ケース支持部310に対してメイン制御基板ケース340は回動可能である。また、ケース支持部410は蝶番412によりサブ制御基板ケース440と連結されており、ケース支持部410に対してサブ制御基板ケース440は回動可能である。なお、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440は一体であることから、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440はケース支持部310及びケース支持部410に対して回動可能である。また、蝶番312及び蝶番412により、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440は、共通の回転軸328により回動する。
メイン制御基板ケース340は、ベース部(第1基板ケース裏側部材)341及びカバー部(第1基板ケース表側部材)342が組み合わされて連結(接合)され、一体化されて構成されている。なお、図示していないが、メイン制御基板ケース340内にはメイン制御基板が収納されている。メイン制御基板ケース340において、ベース部341は裏側でありカバー部342は表側に位置する。これらベース部341及びカバー部342は無色透明の熱可塑性樹脂により構成されている。また、メイン制御基板ケース340にはベース部341及びカバー部342を分離させてメイン制御基板ケース340を容易に開放できないようにするカシメ構造であるカシメ部(第2規制部)324a、324bが設けられており、カシメ部324a、324bの近傍にはこれらの位置を示すカシメ情報(規制部文字情報)333a、333bがカバー部342に形成されている。また、図示は省略しているが、メイン制御基板ケース340が背板10cから分離できないようにするカシメ構造もメイン制御基板ユニット300には設けられており、このカシメ構造の近傍にはカシメ構造を示すカシメ情報が形成されている。
また、カバー部342には、材質を示す材質情報(材質文字情報)332も形成されている。なお、カバー部342の材質はPCである。また、カシメ情報333a、333bはメイン制御基板ユニット300の表側から見て「B」及び「C」の文字が正しく見えるように形成されており、材質情報332はメイン制御基板ユニット300の表側から見て「PC」の文字が左右反転して見えるように形成されている。
サブ制御基板ケース440は、ベース部(第2基板ケース裏側部材)441及びカバー部(第2基板ケース表側部材)442が組み合わされて連結(接合)され、一体化されて構成されている。なお、図示していないが、サブ制御基板ケース440内にはサブ制御基板が収納されている。サブ制御基板ケース440において、ベース部441は裏側でありカバー部442は表側に位置する。また、ベース部441は無色透明の熱可塑性樹脂により構成されていて、カバー部342は透明の熱可塑性樹脂により構成されているが黒色系である。なお、ベース部341及びベース部441は一体で(一つの部品として)製造されており、一体のベース部341及びベース部441に対してカバー部342及びカバー部442のそれぞれが組み合わされて連結(接合)されることにより、一体であるメイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440が構成されることとしてもよい。
メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440において、図19に示す状態が保持位置であり、図20に示す状態が展開位置である。保持位置において、メイン制御基板ケース340の裏側であるベース部341側と、サブ制御基板ケース440の裏側であるベース部441側と、が設置面37に対向して近接配置されて露出されていない状態である。つまり、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440が設置面37に対して対向し、設置面37と略平行である。また、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440を保持位置から回動させて、ベース部341及びベース部441が露出された状態が展開位置である。具体的には、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440が、設置面37に対して略90度の角度となった位置が展開位置である。
本実施形態2に係る遊技機10において、上記以外の構成は本実施形態1に係る遊技機10の構成と同様である。本実施形態2に係る遊技機10によれば、前扉10bを開けて、筺体本体10a内を点検する際に、メイン制御基板ケース340を速やかに見つけることができ、点検作業の時間が増加することを抑制できる。また、遊技機10によれば、作業者が、メイン制御基板ユニット300に形成された材質情報332及びカシメ情報333a、333bを見間違えにくいことから、作業効率の低下を抑制できる。
また、本実施形態2に係る遊技機10において、上述したように、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440それぞれの回転軸328は同一である。このような構成において、サブ制御基板ケース440の裏側面からメイン制御基板ケース340へと配線を不正に追加することにより不正行為が行われる可能性がある。しかし、メイン制御基板ケース340のベース部341及びサブ制御基板ケース440のベース部441はいずれも無色透明であることから、作業者が、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440を展開位置として、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440の裏側を確認することにより、このような不正行為は容易に発見することができる。なお、点検の際に作業者は、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440を展開位置まで回動させなくてもよく、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440の裏側面が露出して、これらの裏側面を確認できる程度に回動させればよい。
なお、本実施形態2において、メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440は一体であるとしたが、これに限定されるわけではない。メイン制御基板ケース340及びサブ制御基板ケース440が分離されており、互いに独立して回動が可能であることとしてもよい。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。