JP6867930B2 - 液滴撮像装置、液滴特性測定装置、液滴吐出装置、液滴撮像方法、液滴特性測定方法、および液滴吐出方法 - Google Patents

液滴撮像装置、液滴特性測定装置、液滴吐出装置、液滴撮像方法、液滴特性測定方法、および液滴吐出方法 Download PDF

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Description

本発明は、飛翔する液滴を撮像する撮像技術に関する。
特許文献1には、吐出ヘッドの複数の吐出口から吐出される微小な複数の液滴の吐出状態を検査する検査装置が開示されている。当該検査装置では、光出射部が、予め定められた光存在面に沿って面状光を出射し、複数の吐出口から吐出された複数の液滴に光を照射する。撮像部は、面状光を通過する複数の液滴を撮像し、複数の輝点を含む検査画像を取得する。吐出検査部には、参照画像が予め記憶されている。参照画像は、吐出ヘッドの複数の吐出口から液滴が正常に吐出されている状態で、光出射部から面状光を出射しつつ撮像部により取得された画像である。当該検査装置では、良否判定部により、参照画像と検査画像との差に基づいて、複数の吐出口のそれぞれにおける吐出状態の良否を、個別に判定することを図っている。
特開2015−62876号公報
しかしながら、特許文献1の検査装置では、参照画像と検査画像との差に基づいて液滴の飛翔速度を測定することができないといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、液滴の飛翔速度を容易に測定可能とする液滴の撮像技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る液滴撮像装置は、線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する投光部と、前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する撮像部と、を備え、前記投光部は、前記第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第1時刻と、前記第1時刻後に第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第2時刻との少なくとも2つの時刻に前記光路を通る光を照射し、前記撮像部は、前記第1時刻に前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴と、前記第2時刻に前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴とを、前記飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像し、前記第1時刻から前記第2時刻までの時間間隔は、前記第1時刻から前記第2時刻までに前記第1液滴が移動する第1距離が、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第1時刻における前記第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように予め設定されている。
第2の態様に係る液滴撮像装置は、第1の態様に係る液滴撮像装置であって、前記撮像部は、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子を備え、前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記第1時刻と前記第2時刻とにそれぞれ前記撮像素子に結像する二重露光を行うことによって、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む一画像を表わす画像信号を生成する。
第3の態様に係る液滴撮像装置は、第2の態様に係る液滴撮像装置であって、前記投光部は、前記第1時刻と前記第2時刻とのそれぞれにおいて前記光路を通るパルス光を照射し、前記撮像部は、当該各パルス光によってそれぞれ照明された前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記撮像素子に結像する。
第4の態様に係る液滴撮像装置は、第1から第3の何れか1つの態様に係る液滴撮像装置であって、前記撮像部は、前記投光部より照射されて前記光路を経て前記第1液滴と前記第2液滴とを透過した光の光路上に設けられ、当該透過した光を撮像することによって、前記第1液滴と前記第2液滴とを撮像する。
第5の態様に係る液滴特性測定装置は、第1から第4の何れか1つの態様に係る液滴撮像装置と、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する特性演算部と、を備え、前記液滴撮像装置は、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成し、前記特性演算部は、前記1つまたは2つの画像信号により構成される前記1つまたは2つの画像に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する。
第6の態様に係る液滴特性測定装置は、第5の態様に係る液滴特性測定装置であって、前記特性演算部は、前記距離関係に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴について、前記第1時刻における像の位置と、前記第2時刻における像の位置とを、前記1つまたは2つの画像に対応する画像領域において特定し、特定した各位置に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の飛翔速度を演算する。
第7の態様に係る液滴特性測定装置は、第6の態様に係る液滴特性測定装置であって、前記特性演算部は、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の像を前記1つまたは2つの画像において特定し、特定した像に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の径をさらに演算する。
第8の態様に係る液滴吐出装置は、吐出口を含み、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出するノズルと、第5から第7の何れか1つの態様に係る液滴特性測定装置と、を備え、前記投光部は、前記複数の液滴のうち前記線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射し、前記撮像部は、前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する。
第9の態様に係る液滴吐出装置は、第8の態様に係る液滴吐出装置であって、前記ノズルは、複数の吐出口列を含み、各吐出口列において、複数の吐出口が配列されており、前記ノズルは、前記各吐出口列が含む複数の吐出口のそれぞれについて、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出し、当該液滴撮像装置は、前記投光部と前記撮像部とを含む撮像ヘッドを、前記複数の吐出口列の各吐出口列における複数の吐出口の配列方向と、前記複数の吐出口列の配列方向とに前記ノズルに対して相対的に移動させる移動機構、をさらに備え、前記移動機構は、前記ノズルの前記各吐出口列が含む複数の吐出口に対応する複数の飛翔経路のそれぞれに対して、前記投光部が照射する光の前記光路を当該飛翔経路が横切るとともに、前記撮像部の視野に当該飛翔経路が入る位置に、前記撮像ヘッドを移動する。
第10の態様に係る液滴撮像方法は、線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する投光工程と、前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する撮像工程と、を備え、前記投光工程は、前記第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第1時刻と、前記第1時刻後に第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第2時刻との少なくとも2つの時刻に前記光路を通る光を照射する工程であり、前記撮像工程は、前記第1時刻に前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴と、前記第2時刻に前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴とを、前記飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像する工程であり、前記第1時刻から前記第2時刻までの時間間隔は、前記第1時刻から前記第2時刻までに前記第1液滴が移動する第1距離が、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第1時刻における前記第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように予め設定されている。
第11の態様に係る液滴撮像方法は、第10の態様に係る液滴撮像方法であって、前記撮像工程は、前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記第1時刻と前記第2時刻とにそれぞれ撮像素子に結像する二重露光を行うことによって、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む一画像を表わす画像信号を生成する工程である。
第12の態様に係る液滴撮像方法は、第11の態様に係る液滴撮像方法であって、前記投光工程は、前記第1時刻と前記第2時刻とのそれぞれにおいて前記光路を通るパルス光を照射する工程であり、前記撮像工程は、当該各パルス光によってそれぞれ照明された前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記撮像素子に結像する工程である。
第13の態様に係る液滴撮像方法は、第10から第12の何れか1つの態様に係る液滴撮像方法であって、前記撮像工程は、前記投光工程において照射されて前記光路を経て前記第1液滴と前記第2液滴とを透過した光を撮像することによって、前記第1液滴と前記第2液滴とを撮像する工程である。
第14の態様に係る液滴特性測定方法は、第10から第13の何れか1つの態様に係る液滴撮像方法と、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する特性演算工程と、を備え、前記撮像工程は、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成する工程であり、前記特性演算工程は、前記1つまたは2つの画像信号により構成される前記1つまたは2つの画像に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する工程である。
第15の態様に係る液滴特性測定方法は、第14の態様に係る液滴特性測定方法であって、前記特性演算工程は、前記距離関係に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴について、前記第1時刻における像の位置と、前記第2時刻における像の位置とを、前記1つまたは2つの画像に対応する画像領域において特定し、特定した各位置に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の飛翔速度を演算する工程である。
第16の態様に係る液滴特性測定方法は、第15の態様に係る液滴特性測定方法であって、前記特性演算工程は、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の像を前記1つまたは2つの画像において特定し、特定した像に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の径をさらに演算する工程である。
第17の態様に係る液滴吐出方法は、吐出口を含むノズルの当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出する吐出工程と、第14から第16の何れか1つの態様に係る液滴特性測定方法と、を備え、前記投光工程は、前記複数の液滴のうち前記線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する工程であり、前記撮像工程は、前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する工程である。
第18の態様に係る液滴吐出方法は、第17の態様に係る液滴吐出方法であって、前記ノズルは、複数の吐出口列を含み、各吐出口列において、複数の吐出口が配列されており、前記吐出工程は、前記各吐出口列が含む複数の吐出口のそれぞれについて、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出する工程であり、前記投光工程は、前記光路にて光を投光部によって照射する工程であり、前記撮像工程は、前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像部によって撮像する工程であり、当該液滴撮像方法は、前記投光部と前記撮像部とを含む撮像ヘッドを、前記複数の吐出口列の各吐出口列における複数の吐出口の配列方向と、前記複数の吐出口列の配列方向とに前記ノズルに対して相対的に移動させる移動工程、をさらに備え、前記移動工程は、前記ノズルの前記各吐出口列が含む複数の吐出口に対応する複数の飛翔経路のそれぞれに対して、前記投光部が照射する光の前記光路を当該飛翔経路が横切るとともに、前記撮像部の視野に当該飛翔経路が入る位置に、前記撮像ヘッドを移動する工程である。
第1の態様に係る発明によれば、撮像部は、第1時刻に投光部により飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路を通る光をそれぞれ照射された第1液滴および第2液滴と、第2時刻に投光部により当該光路を通る光をそれぞれ照射された第1液滴および第2液滴とを、飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像する。第1時刻から第2時刻までの時間間隔は、第1時刻から第2時刻までに第1液滴が移動する第1距離が、第2時刻における第1液滴と第1時刻における第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように設定されている。このため、撮像部の撮像視野に対応する画像領域において、第1時刻から第2時刻までの第1液滴(第2液滴)の像の移動距離は、第2時刻における第1液滴の像と第1時刻における第2液滴の像との間の距離よりも短くなる。これにより、第1時刻と第2時刻とのそれぞれにおける第1液滴(第2液滴)の2つの像を容易に特定し、当該2つの像の像間距離に基づいて第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を演算できる。従って、本発明によれば、第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を容易に測定可能とする撮像を行うことができる。
第2の態様に係る発明によれば、撮像部は、第1液滴と第2液滴との各光学像を第1時刻と第2時刻とにそれぞれ撮像素子に結像する二重露光を行うことによって、第1時刻における第1液滴と第2液滴との各像と、第2時刻における第1液滴と第2液滴との各像とを含む一画像を表わす画像信号を生成する。従って、撮像素子の電荷蓄積時間を長くすることができるので、液滴撮像装置の製造コストを低減できる。
第3の態様に係る発明によれば、投光部は、第1時刻と第2時刻とのそれぞれにおいてパルス光を照射し、撮像部は、当該各パルス光によってそれぞれ照明された第1液滴と第2液滴との各光学像を撮像素子に結像する。従って、撮像素子の電荷蓄積時間を長くすることができるとともに、遅いシャッタースピードで撮像できるので、撮像部として、高価なハイスピードカメラではない、通常のカメラを採用することができ、液滴撮像装置の製造コストを低減できる。
第4の態様に係る発明によれば、撮像部は、投光部より照射されて第1液滴と第2液滴とを透過した光の光路上に設けられ、当該透過した光を撮像することによって、第1液滴と第2液滴とを撮像する。従って、液滴がレンズとして作用することで、液滴の中央部に高輝度の輝点を含む像を撮像できる。従って、液滴の位置の特定精度を向上できる。
第5の態様に係る発明によれば、第1液滴と第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性が特性演算部によって演算される。
第6の態様に係る発明によれば、第1時刻と第2時刻との時間間隔の設定によって満たされる距離関係によって、撮像部の撮像視野に対応する画像領域において、第1時刻から第2時刻までの第1液滴(第2液滴)の像の移動距離は、第2時刻における第1液滴の像と第1時刻における第2液滴の像との間の距離よりも短くなる。従って、第1液滴と第2液滴との少なくとも一方の液滴について、第1時刻における像の位置と、第2時刻における像の位置とを、画像領域において容易に特定することができるとともに、特定した各位置に基づいて、飛翔速度を求めることができる。
第7の態様に係る発明によれば、液滴の径がさらに求められる。
第8の態様に係る発明によれば、ノズルの吐出口から吐出される第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を容易に測定可能とする液滴の撮像を行って、液滴特性を測定することができる。
第9の態様に係る発明によれば、移動機構が撮像ヘッドを移動することによって、ノズルが備える複数の吐出口のそれぞれについて、当該吐出口から吐出される第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を容易に測定可能とする第1液滴および第2液滴の撮像を行うとともに液滴特性を測定することができる。
第10の態様に係る発明によれば、第1時刻に投光工程において飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路を通る光をそれぞれ照射された第1液滴および第2液滴と、第2時刻に投光工程において当該光路を通る光をそれぞれ照射された第1液滴および第2液滴とが、撮像工程において飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像される。第1時刻から第2時刻までの時間間隔は、第1時刻から第2時刻までに第1液滴が移動する第1距離が、第2時刻における第1液滴と第1時刻における第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように設定されている。このため、撮像工程の撮像視野に対応する画像領域において、第1時刻から第2時刻までの第1液滴(第2液滴)の像の移動距離は、第2時刻における第1液滴の像と第1時刻における第2液滴の像との間の距離よりも短くなる。これにより、第1時刻と第2時刻とのそれぞれにおける第1液滴(第2液滴)の2つの像を容易に特定し、当該2つの像の像間距離に基づいて第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を演算できる。従って、本発明によれば、第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を容易に測定可能とする撮像を行うことができる。
第14の態様に係る発明によれば、第1液滴と第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性が特性演算工程において演算される。
第17の態様に係る発明によれば、ノズルの吐出口から吐出される第1液滴(第2液滴)の飛翔速度を容易に測定可能とする撮像を行って、液滴特性を測定することができる。
実施形態に係る液滴吐出装置の構成例を説明するための側面模式図である。 図1の液滴吐出装置の構成例を説明するための平面模式図である。 図1の液滴吐出装置が備える液滴撮像装置の平面模式図である。 図3の液滴撮像装置の斜視図である。 図1の液滴撮像装置が二重露光により撮像した液滴画像の一例を示す図である。 図5の液滴画像を二値化した二値画像を示す図である。 液滴撮像装置が二重露光により撮像する際の撮像と発光のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 実施形態に係る液滴撮像装置の動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る液滴特性測定装置の動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る液滴特性測定装置の校正手順の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る液滴特性測定装置の動作の一例を示すフローチャートである。 比較技術に係る液滴画像の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、以下に参照する各図では、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、一部の図面には、方位関係を明確化するために、XYステージの移動方向を示すXY直交座標系が付されている。上下方向は鉛直方向であり、スピンチャックに対して基板側が上である。
<1.液滴吐出装置1の全体構成>
液滴吐出装置(「基板処理装置」とも称する)1の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1、図2は、実施形態に係る液滴吐出装置1の構成を説明するための図である。図1、図2は、液滴吐出装置1の側面模式図、平面模式図である。図2では、液滴吐出装置1の構成要素のうち制御部130、飛散防止部4等の一部の構成要素の記載は省略されている。図3は、液滴吐出装置1が備える液滴撮像装置200(液滴特性測定装置300)の撮像機構100の平面模式図である。図4は、撮像機構100の斜視図である。図3、図4には、処理部5のノズル51も図示されている。図4では、撮像機構100の移動機構70の表示が省略されている。図4では、見やすくするためにノズル51の複数の吐出口53のうち一部の吐出口53が吐出する液滴L2の表示が省略されている。
図1、図2では、液滴吐出装置1のノズル51が退避位置に配置されている状態が示されている。ノズル51は、複数の吐出口53のそれぞれから、複数の液滴L2を時間的に順次に吐出している。液滴撮像装置200は、一の吐出口53から吐出される複数の液滴L2の撮像を行っている。また、図1、図2では、基板Wの上面中央部の上方の位置に配置されたノズル51が基板Wの一主面に複数の液滴L2を吐出している状態が仮想線で示されている。当該一主面は、液滴L2の吐出対象である。ここでは、当該一主面は、基板Wの上面である。基板Wは、スピンチャック21によって回転軸a1周りに所定の回転方向(矢印AR1の方向)に回転されている。
処理液L1として、例えば、純水(deionized water:脱イオン水)炭酸水、水素水などの洗浄液が用いられる。処理液L1として、SPM、SC−1、DHF、SC−2などの薬液が用いられてもよい。また、処理液L1として、IPA(isopropyl alcohol)、メタノール、エタノール、アセトン、EG(エチレングリコール)およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)などの有機溶剤が用いられてもよい。ノズル51が基板Wに対して液滴L2を吐出する際には、ノズル移動機構3が、基板Wの上面中央部の上方の位置と、基板Wの周縁部の上方の位置との間で、経路39に沿ってノズル51を走査する。液滴L2が吐出される基板Wの一主面は、回転保持機構2に保持された基板Wの上面である場合に限られず、下面であってもよい。この場合には、ノズル移動機構3が、基板Wの下面中央部の下方の位置と、基板Wの周縁部の下方の位置との間で、所定の経路に沿ってノズル51を走査し、ノズル51は、上向きに液滴L2を吐出する。
基板Wの表面形状は略円形である。基板Wの液滴吐出装置1への搬入搬出は、ノズル51がノズル移動機構3によってその退避位置に配置されるとともに、スプラッシュガード41がその退避位置に配置された状態で、ロボット等により行われる。液滴吐出装置1に搬入された基板Wは、スピンチャック21により着脱自在に保持される。
液滴吐出装置1は、回転保持機構2、ノズル移動機構3、飛散防止部4、処理部5、撮像機構100および制御部130を備える。これら各部2〜5、100は、制御部130と電気的に接続されており、制御部130からの指示に応じて動作する。各部2〜5は、液滴L2の吐出を行う。撮像機構100は、撮像ヘッド60と移動機構70とを備える。
ノズル51から吐出される液滴L2に対して、撮像ヘッド60のLED光源61が制御部130による制御に従って光111を照射する。撮像ヘッド60のカメラ65は、光111を照射された液滴L2を制御部130による制御に従って撮像する。撮像機構100と制御部130とは、液滴の撮像動作を行う液滴撮像装置200である。撮像機構100と制御部130とは、液滴特性測定装置300としても動作する。より詳細には、液滴撮像装置200は、撮像機構100と、CPU11により実現される撮像制御部12とを備えている。液滴特性測定装置300は、液滴撮像装置200と、CPU11により実現される特性演算部13とを備えている。すなわち、液滴特性測定装置300は、撮像機構100と、CPU11により実現される撮像制御部12と、特性演算部13とを備えている。
液滴特性測定装置300は、ノズル51が吐出する液滴L2の予め定められた特性(「液滴特性」)を測定する。液滴特性測定装置300が測定する液滴特性は、例えば、液滴L2の飛翔速度、径などである。処理部5は、ノズル51を備える。ノズル51は、二次元状に配列された複数の吐出口53を備えており、各吐出口53から処理液L1の複数の液滴L2を時間的に順次に吐出する。
図1の例では、1つの制御部130が液滴の吐出動作を行う各部2〜5と、液滴の撮像動作(液滴特性の測定動作)を行う液滴撮像装置200(液滴特性測定装置300)を制御するが、例えば、各部2〜5を制御する制御部と、液滴撮像装置200(液滴特性測定装置300)を制御する制御部とが、異なっていてもよい。
<2.液滴吐出装置1の各部の構成>
<回転保持機構2>
回転保持機構2は、基板Wを、その一方の主面を上方に向けた状態で、略水平姿勢に保持しつつ回転可能な機構である。回転保持機構2は、基板Wを、主面の中心c1を通る鉛直な回転軸a1を中心に回転させる。回転保持機構2は、ノズル51が処理液L1を吐出しているときは、予め定められた回転速度で基板Wを回転させる。
回転保持機構2は、スピンチャック(「保持部材」、「基板保持部」)21を備える。スピンチャック21は、基板Wより若干大きい円板状の部材であるスピンベース21aと、スピンベース21aの周縁部付記に設けられた複数のチャックピン21bとを備える。チャックピン21bは、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース21aの周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。各チャックピン21bは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された周縁部をその側方から基板Wの中心側に押圧して基板Wを保持する周縁保持部とを備えている。各チャックピン21bは、周縁保持部が基板Wの周縁部を押圧する押圧状態と、周縁保持部が周縁部から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース21aに対して基板Wが受渡しされる際には、液滴吐出装置1は、複数個のチャックピン21bを解放状態とし、基板Wに対して処理液による処理を行う際には、複数個のチャックピン21bを押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン21bは、基板Wの周縁部を把持して基板Wをスピンベース21aから所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)を上方に向け、下面を下方に向けた状態で上面、下面の中心を回転軸a1が通るように支持される。チャックピン21bの動作は、制御部130によって制御される。
スピンベース21aは、その上面が略水平となり、その中心軸が回転軸a1に一致するように設けられている。スピンベース21aの下面には、円筒状の回転軸部22が連結されている。回転軸部22は、その軸線を鉛直方向に沿わすような姿勢で配置される。回転軸部22の軸線は、回転軸a1と一致する。また、回転軸部22には、回転駆動部(例えば、サーボモータ)23が接続される。回転駆動部23は、回転軸部22をその軸線まわりに回転駆動する。従って、スピンチャック21は、回転軸部22とともに回転軸a1を中心に回転可能である。回転駆動部23と回転軸部22とは、スピンチャック21を、回転軸a1を中心に回転させる回転機構231である。回転保持機構2は、回転機構231も備えている。回転軸部22および回転駆動部23は、筒状のケーシング24内に収容されている。
この構成において、スピンチャック21が基板Wを保持した状態で、回転駆動部23が回転軸部22を回転すると、スピンチャック21が鉛直方向に沿った軸線周りで回転される。これによって、スピンチャック21上に保持された基板Wが、その面内の中心c1を通る鉛直な回転軸a1を中心に矢印AR1方向に回転される。スピンチャック21として、基板Wの下面を吸着保持する真空チャック式のスピンチャックが採用されてもよい。
<ノズル移動機構3>
ノズル移動機構3は、回転保持機構2による基板Wの保持位置よりも上方で略水平に延在するアーム35と、アーム35を移動させるアーム移動機構30とを備える。ノズル移動機構3は、基板Wの上面中央部の上方の位置(「第1位置」)と、液滴撮像装置200の撮像ヘッド60がノズル51から吐出される液滴L2を測定可能な退避位置(「第2位置」)との間でノズル51を移動させる。基板Wの主面が基板Wの下面である場合には、第1位置は、基板Wの下面中央部の下方の位置となる。
アーム移動機構30は、アーム35の一端を支持して鉛直方向に延設されているアーム支持軸33と、アーム支持軸33に結合された昇降駆動機構31および回転駆動機構32とを備えている。アーム35の他端(先端)の下面には、移動機構37が取り付けられている。移動機構37は、例えば、略水平な上面と下面とを有する板形状のXYステージと、当該XYステージに固定されて当該XYステージを制御するステージコントローラーとを備える。当該XYステージはアーム35の長手方向と幅方向とに移動可能なようにアーム35に取り付けられている。当該ステージコントローラーは、制御部130に電気的に接続している。制御部130は、当該ステージコントローラーを介してXYステージの移動動作を制御する。移動機構37のXYステージの下面からロッド36が下方に向けて延設されている。ロッド36の先端には、ノズル51が取り付けられている。移動機構37は、アーム35に対して、ロッド36とノズル51とを一体的に移動させる。アーム移動機構30は、アーム35を移動することによって、アーム35と一体的にノズル51を移動させる。
昇降駆動機構31は、アーム35を昇降可能に構成されている。昇降駆動機構31は、その駆動力をアーム支持軸33に伝達してアーム支持軸33を昇降させることにより、アーム35とノズル51とを一体的に昇降させる。昇降駆動機構31は、例えば、サーボモーターと、その回転を直線運動に変換してアーム支持軸33に伝達するボールネジなどを備えて構成される。
回転駆動機構32は、その駆動力をアーム支持軸33に伝達してアーム支持軸33を、回転軸線a3を中心に回転させる。回転軸線a3は、アーム支持軸33に沿って上下方向に延在する。アーム35は、回転軸線a3を中心に水平面に沿って回転可能に構成されている。アーム35の回転により、ノズル51は、回転軸線a3を中心にアーム35と一体的に回転する。回転駆動機構32は、例えば、サーボモーターと、その回転をアーム支持軸33に伝達するギア機構などを備えて構成される。
図2に示されるように、ノズル51は、例えば、基板Wの上面中央部の上方の位置から基板Wの回転範囲外に設定されたノズル51の待機位置の上方を通る略円弧状の経路39に沿って移動する。液滴撮像装置200の撮像機構100である撮像ヘッド60と移動機構70とは、基板Wの回転範囲外に設けられている。
ノズル移動機構3は、ノズル51が基板Wの上面の複数の箇所に当たるように処理液L1の複数の液滴L2を吐出している状態において、ノズル51を水平面内で移動させることができる。これにより、液滴L2による基板Wの上面の処理が行われる。
このように、ノズル移動機構3は、ノズル51を昇降させることができるとともに、水平面内で経路39に沿って移動させることもできる。
<飛散防止部4>
飛散防止部4は、基板Wに供給された処理液L1の飛散を抑制するためのスプラッシュガード41を備えている。スプラッシュガード41は、上端部分が上方に向かって縮径している筒状の部材である。スプラッシュガード41の上端の径は、基板Wおよびケーシング24の径よりも若干大きい。スプラッシュガード41は、図示しない昇降機構によって上端が基板Wよりも上方に位置する上方位置と、上端が基板Wよりも下方の退避位置との間で昇降される。
ノズル51が基板Wの上面に向けて処理液L1を吐出するときは、スプラッシュガード41は、上方位置に配置されて、基板Wの周縁から排出される処理液L1を内壁面によって受け止める。受け止められた処理液L1は、スプラッシュガード41の下方に設けられた図示しないドレイン配管を介して定められた容器等に回収される。基板Wの液滴吐出装置1への搬入搬出は、スプラッシュガード41が、その退避位置に配置された状態で行われる。スプラッシュガード41が退避位置に配置されると、スプラッシュガード41の上端部は、スピンベース21aの上面より下方に位置する。
<処理部5>
処理部5は、スピンチャック21上に保持された基板Wに対する処理を行う。具体的には、処理部5は、スピンチャック21上に保持された基板Wの上面の複数の箇所に当たるように、ノズル51から処理液L1の複数の液滴L2を吐出する。処理部5は、ノズル51と、ノズル51に処理液L1を供給する処理液供給機構55と、電圧印加機構57を備えている。
ノズル51は、処理液供給機構55から供給される処理液L1をノズル51の内部に導く流路52と、流路52に連通し、流路52に導入された処理液L1を複数の液滴L2として吐出するための複数の管状の吐出口53を含む。各吐出口53は、数μm〜数十μmの直径を有する微細孔である。このため、各吐出口53から吐出される液滴L2の径は、数十μm(例えば、10μm〜100μm)であり、その吐出速度は、1m/sec〜200m/secの高速となる。
流路52は、処理液L1を供給する配管56によって処理液供給機構55と接続されている。各吐出口53は、鉛直方向に延在している。吐出口53の一端は、ノズル51の下端面59に開口しており、他端は、流路52に連通している。ノズル51は、当該複数の吐出口53から基板W(「対象物」)の複数の箇所に当たるように複数の液滴L2を吐出可能である。具体的には、ノズル51は、下端面59に複数(図3の例では4列)の吐出口列81を含み、各吐出口列81において、複数(図3の例では6個)の吐出口53が一列に配列されている。
各吐出口列81が含む複数の吐出口53のうち互いに隣り合う2つの吐出口53の中心間の距離は、例えば、数百μmである。複数の吐出口列81のそれぞれにおける複数の吐出口53の各配列方向は、互いに略平行である。複数の吐出口列81の配列方向は、各吐出口列81における複数の吐出口53の配列方向と、略直交する方向である。ノズル51は、各吐出口列81が含む複数の吐出口53のそれぞれについて、当該吐出口53から下方に延びる線状の飛翔経路82に沿って、当該吐出口53から順次に複数の液滴L2を吐出する。
処理液供給機構55は、ノズル51に処理液L1を供給する。処理液供給機構55は、具体的には、配管56に連通する処理液供給源(不図示)と、処理液供給源から配管56への処理液L1の流出を制御する開閉弁(不図示)と開度を変更可能な制御弁(不図示)とを含む。開閉弁が開いた状態で、制御弁の開度が変更されることによって配管56を流れる処理液L1の流量が、所定の範囲で任意の値に設定される。開閉弁の開閉と制御弁の開度とは、制御部130により制御される。開閉弁が開くと処理液供給機構55から配管56に処理液L1が供給され、制御弁の開度に応じた流量で配管56を流通する。開閉弁が閉じると、処理液L1の供給が停止される。
ノズル51は、また、その内部に配置された圧電素子54を含んでいる。圧電素子54は、配線58を介して電圧印加機構57に接続されている。電圧印加機構57は、たとえば、インバータを含む機構である。電圧印加機構57は、交流電圧を圧電素子54に印加する。交流電圧が圧電素子54に印加されると、印加された交流電圧の周波数に対応する振動数で圧電素子54が振動する。制御部130は、電圧印加機構57を制御することにより、圧電素子54に印加される交流電圧の周波数を任意の周波数(たとえば、数十KHz〜数MHz)に変更することができる。
処理液供給機構55がノズル51に処理液L1を供給している状態で、電圧印加機構57が圧電素子54に交流電圧を印加すると、圧電素子54が振動し、流路52を流れる処理液L1に圧電素子54の振動が付与される。各吐出口53から吐出される処理液L1は、この振動によって分断されて、液滴L2として各吐出口53から吐出される。これにより、ノズル51は、複数の吐出口53から粒径が均一な複数の液滴L2を均一な速度で同時に吐出できる。
処理液供給機構55から配管56を経て流路52に流入する処理液L1の流量と、ノズル51が吐出する液滴L2の飛翔速度との間には相関があり、流量が変化すると飛翔速度も変化する。このため、処理液L1の流量を変更する場合には、流量に応じて圧電素子54に印加される交流電圧の周波数も変更される。液滴L2の目標の飛翔速度(吐出速度)としては、例えば、10m/s、20m/s、30m/s、40m/s、50m/s、60m/sの6通りの速度が採用され、実際の速度がこれらの速度に近くなるように処理液L1の流量が調節される。また、ノズル51が吐出する液滴L2の径は、例えば、20μm程度となる。
<液滴特性測定装置300(液滴撮像装置200)>
液滴特性測定装置300(液滴撮像装置200)の構成について、図1〜図4を参照しつつ説明する。
液滴吐出装置1の全体構成の説明欄において上述したように、液滴撮像装置200は、撮像機構100と、撮像制御部12とを備えている。液滴特性測定装置300は、液滴撮像装置200と特性演算部13、すなわち、撮像機構100と、撮像制御部12と、特性演算部13とを備えている。
撮像機構100は、撮像ヘッド60と移動機構70とを備えている。撮像ヘッド60は、ノズル51が吐出口53から吐出する複数の液滴L2の画像を撮像する。移動機構(「撮像ヘッド移動機構」)70は、ノズル51が備える複数の吐出口53のそれぞれについて、各吐出口53から吐出される複数の液滴L2を撮像ヘッド60が撮像できるように、各吐出口53に対して撮像ヘッド60の位置を調整する。移動機構70は、ノズル51に対して相対的に撮像ヘッド60を移動させる。
撮像ヘッド60は、LED光源(「投光部」)61とカメラ(「撮像部」)65とを備えている。
LED光源61は、LED(不図示)と、LED発光回路(不図示)と、レンズ(不図示)とを備えている。LED発光回路は、制御部130と電気的に接続されており、制御部130から供給される制御信号に応じたタイミングで駆動電流をLEDに供給してLEDを発光させる。レンズは、LEDが照射する光を整形して光路110を通る光(「照明光」)111としてLED光源61から照射する。LED光源61が、当該レンズを備えていなくてもよい。
カメラ65は、レンズ66と、撮像素子67と、制御処理回路68とを備えている。レンズ66は、被写体(具体的には、LED光源61から光111を照射された液滴L2と、その周囲を通過する光など)の光学像を撮像素子67に結像させる。
撮像素子67は、被写体の光学像を電気信号に変換し、制御処理回路68に供給する。撮像素子67としてはCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等の、所定の有効画素数を有する二次元撮像素子が採用され、好ましくは、CMOSイメージセンサが採用される。
制御処理回路68は、制御部130と電気的に接続されており、制御部130が供給する制御信号に従って撮像素子67に撮像動作を行わせるとともに、撮像素子67から供給される各電気信号を処理して多値のデジタル画像に変換することにより、撮像素子67の有効画素数に応じた画像を表わす画像信号を生成し、制御部130に供給する。
カメラ65は、1秒間に1000枚〜数万枚の速度で撮像可能な高速度の撮像素子を撮像素子67として備えるハイスピードカメラであってもよいし、1秒間に10枚〜100枚程度の速度で撮像可能な一般的な撮像素子を撮像素子67として備える通常のカメラであってもよい。
移動機構70は、両主面が略水平面となるように設けられた板状の台座73と、台座73の上側の主面から立設されて上下方向に延在する支持部材71、72と、台座73を水平面内でX方向、Y方向に移動させるXYステージ75と、XYステージ75を制御するステージコントローラー76とを備える。ステージコントローラー76は、制御部130と電気的に接続されている。支持部材71は、LED光源61を下方から支持し、支持部材72は、カメラ65を下方から支持する。移動機構70は、撮像ヘッド60をX方向とY方向とのそれぞれに移動させることによって、撮像ヘッド60をノズル51に対して相対的に移動させることができる。また、ノズル移動機構3がノズル51を退避位置に位置決めした状態で、上述した移動機構37は、ロッド36とノズル51をX方向とY方向とのそれぞれに移動させることによって撮像ヘッド60をノズル51に対して相対的に移動させることができる。
X方向は、退避位置に位置決めされたノズル51の各吐出口列81における複数の吐出口53の配列方向である。Y方向は、退避位置に位置決めされたノズル51の複数の吐出口列81の配列方向であり、水平面内でX方向と直交する方向である。
レンズ66としては、測定精度や再現性を向上する観点から、焦点距離が固定されたレンズを採用することが好ましい。この場合、レンズ66のピント面FPは、移動機構70がカメラ65、すなわちレンズ66の位置を変更することによって変更される。移動機構70は、複数の吐出口53のうち一つの吐出口53から、吐出される液滴L2にレンズ66が合焦するようにカメラ65の位置を制御部130による制御に従って調節する。
上述のように、液滴L2は、数十μm程度の径を有しており、レンズ66には、当該液滴L2を高精度で解像できるとともに、ある程度以上の大きさで液滴L2を撮像できる撮像倍率を有する光学特性が要求される。このため、レンズ66の被写界深度は、例えば、100μm〜500μm程度となって非常に浅くなる。
複数の吐出口列81のうち隣り合う列の間隔は、例えば、最短で1mmとされ、レンズ66の被写界深度よりも十分に長い。このため、レンズ66が、複数の吐出口列81のうち一つの吐出口列81が含む吐出口53から吐出される液滴L2を撮像する場合、他の吐出口列81の吐出口53から吐出される液滴L2の光学像は著しくぼけることにより明確な輪郭を有する像として撮像されない。図1、図3、図4の例では、レンズ66のピントは、4列の吐出口列81のうちカメラ65から最も遠い吐出口列81の吐出口53が吐出する液滴L2に合っている。他の吐出口列81に属する吐出口53から吐出される液滴L2の光学像は著しくぼけるため、ピントが合っている液滴L2の像の輪郭を不明瞭にするなどの悪影響を及ぼさない。
液滴特性測定装置300が液滴L2の飛翔速度等を演算するために、カメラ65は、一つの吐出口53から飛翔経路82に沿って順次に吐出される複数の液滴L2のうち後述する第1液滴91と第2液滴92とを含む少なくとも2つの液滴を第1時刻T1と第2時刻T2の双方の時刻において撮像する。
このため、移動機構70は、第1液滴91と第2液滴92とを含む少なくとも2つの液滴L2が、第1時刻T1と第2時刻T2の双方の時刻においてカメラ65の視野(「撮像視野」)FV1に入るように、これらの液滴L2の飛翔経路82に対するカメラ65の距離を設定する。移動機構70は、例えば、飛翔経路82に沿って連続する少なくとも4個〜6個程度の液滴L2がカメラ65の視野FV1に同時に入るように、当該飛翔経路82に対するカメラ65の距離を設定することが好ましい。
また、LED光源61は、光路110内にカメラ65の視野FV1を含むように光111を照射することが好ましく、光111がレンズ66のピント面FPと交差する際の光111の径は、例えば、50μm〜500μmとされる。
図1〜図4の例では、レンズ66の光軸63と、LED光源61が照射する光111(光路110)の照射方向とが互いに略一致し、レンズ66とLED光源61とが一つの吐出口53に対応する飛翔経路82を挟んで互いに対向するようにLED光源61とカメラ65とが移動機構70によって配置されている。そして、カメラ65は、LED光源61が照射した光111が液滴L2を透過した透過光を撮像する。
光111の光路をミラーなどによって偏向し、当該偏向された光111をカメラ65が撮像するように、LED光源61とカメラ65との相対位置関係が設定されてもよい。また、LED光源61が照射した光111が液滴L2から反射される反射光をカメラ65が撮像する構成が採用されてもよい。
CPU11の撮像制御部12は、液滴撮像装置200(液滴特性測定装置300)が備える撮像機構100の制御を行う。より詳細には、撮像制御部12は、カメラ65の撮像タイミング、シャッター速度、感度等の制御を行うとともに、LED光源61の発光タイミング、光量、発光期間等を制御する。
また、撮像制御部12は、ステージコントローラー76に制御信号を供給し、ステージコントローラー76にXYステージ75の駆動の制御を行わせる。具体的には、撮像制御部12は、撮像対象の液滴L2に光111が当たるとともに、カメラ65のピントが合った当該液滴L2が視野FV1に入る位置に、撮像ヘッド60がノズル51に対して相対的に配置されるように、ステージコントローラー76にXYステージ75を制御させる。
液滴特性測定装置300が含む特性演算部13は、撮像ヘッド60のカメラ65から制御部130に供給された液滴の画像(「液滴画像」)を、当該画像が格納された記憶装置14等から読み出して、当該画像に基づいて、画像に撮像された液滴の所定の液滴特性を演算する。
液滴撮像装置200、液滴特性測定装置300およびこれらの各構成要素の動作等については、さらに後述する。
<制御部130>
液滴吐出装置1は、その各部の制御のために制御部130を備えている。制御部130のハードウエアとしての構成は、例えば、一般的なコンピュータと同様のものを採用できる。すなわち、制御部130は、例えば、各種演算処理を行うCPU(「演算部」)11、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM(不図示)、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM(不図示)、操作者の入力を受け付ける入力部(不図示)、および各種処理に対応したプログラムPG、カメラ65が撮像した画像を表わす画像信号g1などを記憶しておく磁気ディスクなどの記憶装置14を不図示のバスラインに接続して構成されている。液滴撮像装置200が撮像した液滴画像等の画像をディスプレイ(不図示)に表示するときには、制御部130は、当該画像に対応する画像信号を画像メモリ(不図示)に格納する。
制御部130において、プログラムPGに記述された手順に従って主制御部としてのCPU11が演算処理を行うことにより、液滴特性測定装置300(液滴撮像装置200)の各部の制御、若しくは、液滴特性測定装置300の撮像ヘッド60による液滴L2の測定結果の処理等を行う各種の機能部が実現される。より詳細には、CPU11により撮像制御部12と、特性演算部13とが実現される。
撮像制御部12は、撮像機構100が液滴の撮像を行う際に、撮像ヘッド60、移動機構70に対して必要な動作を行わせる。特性演算部13は、撮像機構100による第1液滴91、第2液滴92の撮像結果に基づいて、第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度等の液滴特性を演算する。これにより、液滴特性測定装置300は、第1液滴91(第2液滴92)の液滴特性を取得する。
このように、回転保持機構2、ノズル移動機構3、飛散防止部4、処理部5などの液滴吐出装置1の各部と、液滴撮像装置200、液滴特性測定装置300の各部とは、制御部130による制御に従って動作を行う。
<2.液滴特性測定装置300(液滴撮像装置200)の動作について>
図6は、図5の原画像G1を二値化した二値画像G1Bを示す図である。原画像G1には、第1液滴91と第2液滴92とがそれぞれ第1時刻T1と第2時刻T2とに撮像された4つの液滴像が撮像されている。
図7は、液滴撮像装置200が二重露光により液滴画像G1を撮像する際の撮像と発光のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
図8は、実施形態に係る液滴撮像装置200の動作の一例を示すフローチャートである。より詳細には、図8のフローチャートは、一つの吐出口53が吐出する複数の液滴L2のうち第1液滴91と第2液滴92とを液滴撮像装置200が撮像する場合の液滴撮像装置200の動作を示している。
図8に示される撮像動作において、撮像ヘッド60のLED光源61は、線状の飛翔経路82に沿って飛翔する第1液滴91と、第2液滴92との双方の液滴に同時に当たる光111を、飛翔経路82の方向と異なる方向に沿う光路110にて照射する。第2液滴92は、飛翔経路82上を第1液滴91の飛翔方向の前方において第1液滴91と空間を隔てて、すなわち、接触せずに第1液滴91と隣り合って飛翔する。撮像ヘッド60のカメラ65は、LED光源61により光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92を撮像する。
撮像の開始に先立って、移動機構7は、当該吐出口53が吐出する液滴L2を撮像できる撮像位置に撮像ヘッド60、すなわちLED光源61とカメラ65とを配置している。また、当該吐出口53は、複数の液滴L2を時間的に順次に、間隔をあけて吐出している。当該複数の液滴L2に、LED光源61が照射する光111以外の光が当たらないように、液滴吐出装置1は、外部から遮蔽されたチャンバー内等に配置されている。
ステップS10では、液滴撮像装置200の撮像制御部12から供給される制御信号に従って、カメラ65が撮像を開始する。具体的には、カメラ65の制御処理回路68は、撮像素子67に電荷の蓄積動作を開始させる。カメラ65による撮像の開始時刻は時刻T0である。
LED光源61は、第1液滴91および第2液滴92が光路110に含まれるカメラ65の視野FV1に存在する第1時刻T1と、第2時刻T2との少なくとも2つの時刻に光路110を通る光111を照射する。第2時刻T2は、第1時刻T1後の時刻であって、第1液滴91および第2液滴92が、なお、光路110に含まれる視野FV1に存在する時刻である。少なくとも第1時刻T1から第2時刻T2までの間、第1液滴91と第2液滴92とは、光路110に含まれる視野FV1内を飛翔している。
カメラ65は、第1時刻T1にLED光源61により光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92と、第2時刻T2にLED光源61により光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92とを、飛翔経路82の方向と異なる方向から同視野FV1にて撮像する。
また、第1時刻T1から第2時刻T2までの時間間隔は、第1時刻T1から第2時刻T2までに第1液滴91が移動する第1距離D1が、第2時刻T2における第1液滴91と第1時刻T1における第2液滴92との間の第2距離D2よりも短くなる距離関係(以下、「特別な距離関係」とも称する)が満たされるように予め設定されている。
当該特別な距離関係は、(1)式を満たす距離関係である。
Figure 0006867930
また、当該特別な距離関係は、(2)式を満たす距離関係でもある。
Figure 0006867930
具体的には、ステップS20では、撮像制御部12から供給される制御信号に従って、LED光源61が1回目のパルス発光を行う。第1時刻T1は、1回目のパルス発光の開始時刻である。LED光源61は、第1時刻T1において光路110を通るパルス光である光111を照射する。パルス発光の発光時間M1は、例えば、50ns〜150ns程度に設定される。
ステップS30では、撮像制御部12は、LED光源61による2回目のパルス発光開始まで所定の時間待ちを行う。当該待ち時間M2は、第1時刻T1と、2回目のパルス発光が開始される第2時刻T2との時間間隔M3が、例えば、1ns〜5000ns程度となるように設定される。
ステップS40では、LED光源61が2回目のパルス発光を行って、第1液滴91と第2液滴92とに光111を照射する。LED光源61は、第2時刻T2において光路110を通るパルス光を光111として照射する。
ステップS50では、撮像制御部12から供給される制御信号に従って、カメラ65が撮像を終了する。具体的には、カメラ65の制御処理回路68は、撮像素子67に電荷の蓄積動作を終了させる。カメラ65による撮像の終了時刻は時刻T3である。なお、撮像素子67としてライン露光順次読み出し方式のCMOSイメージセンサが採用される場合には、時刻T3に最初の読み出しが開始される。
ステップS60では、カメラ65の制御処理回路68は、撮像素子67から供給される各電気信号を処理してデジタル画像に変換することにより、撮像素子67の有効画素数に応じた画像を表わす画像信号を生成し、制御部130に出力する。当該画像信号は、制御部130の記憶装置14に記憶される。
図5は、液滴撮像装置200が二重露光により撮像した原画像(「液滴画像」、「画像」)G1の一例を示す図である。上述のように、ステップS20とステップS40とにおいて、カメラ65は、第1液滴91と第2液滴92との各光学像を第1時刻T1と第2時刻T2とにそれぞれ撮像素子67に結像する二重露光を行うことによって、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との像91T1、92T1と、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との像91T2、92T2とを含む一画像G1を表わす画像信号g1を生成する。原画像G1の垂直方向は、液滴の飛翔方向(飛翔経路82の方向)に対応する。
より詳細には、ステップS20とステップS40とにおいて、カメラ65は、第1時刻T1と第2時刻T2とに照射された各パルス光111によってそれぞれ照明された第1液滴91と第2液滴92との各光学像を撮像素子67に結像している。
また、カメラ65は、LED光源61より照射されて光路110を経て第1液滴91と第2液滴92とを透過した光111の光路110上に設けられ、当該透過した光111を撮像することによって、第1液滴91と第2液滴92とを撮像している。
上述の例では、カメラ65は、二重露光によって、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との像91T1、92T1と、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との像91T2、92T2とを含む1つの原画像G1を表わす1つの画像信号g1を生成している。
しかし、カメラ65として、ハイスピードカメラを採用し、当該カメラ65によって、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との像91T1、92T1を含む1つの画像を表わす画像信号を生成するとともに、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との像91T2、92T2を含む他の1つの画像を表わす他の画像信号を生成してもよい。
すなわち、液滴撮像装置200は、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との各像と、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成する。
なお、図8のフローチャートでは、撮像ヘッド60は、二重露光を1回行っているが、図8に示される二重露光の撮像動作を連続的に複数回(例えば、10回程度)繰り返して、当該繰り返し回数に応じた個数の画像信号g1を生成してもよい。当該二重露光が複数回繰り返されれば、平均値処理などによって液滴特性の演算精度を向上することができる。
また、図8のフローチャートでは、液滴撮像装置200は、2回のパルス発光によって二重露光を行うが、例えば、カメラ65にメカシャッターを備え、時刻T0から時刻T3まで、撮像素子67による電荷の蓄積を行っているとともに、LED光源61から光111を照射し続けている状態で、第1時刻T1と第2時刻T2とのそれぞれにおいてメカシャッターを短時間開けることによって二重露光を行ってもよい。
図9は、実施形態に係る液滴特性測定装置300の動作の一例を示すフローチャートである。
図9のステップS110では、液滴特性測定装置300の特性演算部13は、記憶装置14から第1液滴91、第2液滴92が撮像された原画像G1(画像信号g1)を読み出す。
ステップS120では、原画像G1に対して二値化処理を施す。図5に示されるように、第1液滴91、第2液滴92が凸レンズとして作用することによって当該各液滴の中心部161を透過した光111は、屈折しないため最も明るくなり(原画像G1において最も画素値(輝度値)が大きくなり)、当該各液滴のうち中心部161以外の部分を透過した光は、液滴により屈折するため、像が暗くなる(原画像G1において最も画素値が小さくなる)。そして、各液滴の周囲部分163は、中心部161と、中心部以外の部分162との間の明るさ(両部分の両画素値の間の画素値)となる。
そこで、特性演算部13は、各液滴の周囲部分163と、各液滴の中心部以外の部分162とのそれぞれの画素値の間の画素値を二値化処理の閾値として採用し、原画像G1の二値化処理を行う。特性演算部13は、当該二値化処理においては、例えば、当該閾値よりも大きい画素値を有する画素の画素値を1に、当該閾値よりも小さい画素値を有する画素の画素値を0に設定する。特性演算部13は、原画像G1に対する当該二値化処理によって二値画像G1Bを生成する。
ステップS130では、特性演算部13は、各像91T1、91T2、92T1、92T2の中心座標を特定する。具体的には、特性演算部13は、二値画像G1Bにおいて、各中心座標を特定する。特性演算部13は、画素値が0の部分(二値画像G1Bで黒色の部分)を抽出して各液滴像の中心部以外の部分として特定するとともに、特定した中心部以外の部分に囲まれた画素値が1の部分(二値画像G1Bで黒色の部分に囲まれた略円形の白色部分)を各液滴像の中心部として特定する。
ステップS140では、特性演算部13は、ステップS130にて特定した各液滴像の中心部の像と(1)式を満たす距離関係とに基づいて、第1液滴91の第1時刻T1の像91T1(より詳細には、像91T1の中心)を特定し、その中心座標を演算する。
ステップS150では、特性演算部13は、ステップS130にて特定した各液滴像の中心部の像と(1)式を満たす距離関係とに基づいて、第1液滴91の第2時刻T2の像91T2(より詳細には、像91T2の中心)を特定し、その中心座標を演算する。
ステップS160では、特性演算部13は、ステップS140、S150にて求めた2つの中心座標間の距離D1と、カメラ65の撮像倍率とに基づいて、第1時刻T1から第2時刻T2までの第1液滴91の移動距離を演算する。
ステップS170では、特性演算部13は、ステップS160にて演算した第1液滴91の移動距離を、第1時刻T1と第2時刻T2との時間間隔M3で除算することによって、第1液滴91の飛翔速度を演算する。
ステップS180では、特性演算部13は、ステップS140にて特定した第1液滴91の像91T1の外周縁を、エッジ抽出処理等によって特定して像91T1の像径を演算し、カメラ65の撮像倍率を用いて、第1液滴91の径を演算し、図9のフローチャートの動作を終了する。
図9の説明では、特性演算部13は、第1液滴91について、第1時刻T1と第2時刻T2とにおける像91T1、91T2に基づいて第1液滴91の液滴特性を演算している。しかしながら、特性演算部13が、第2液滴92について、第1時刻T1と第2時刻T2とにおける像92T1、92T2に基づいて第2液滴92の液滴特性を演算してもよい。
すなわち、特性演算部13は、(1)式を満たす距離関係に基づいて、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴について、第1時刻T1における像の位置と、第2時刻T2における像の位置とを、1つまたは2つの画像に対応する画像領域において特定し、特定した各位置に基づいて、少なくとも一方の液滴の飛翔速度を演算する。
また、図8の説明にて既述したように、液滴撮像装置200のカメラ65は、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との各像と、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成する。
すなわち、特性演算部13は、1つまたは2つの画像信号により構成される1つまたは2つの画像に基づいて、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する。
また、特性演算部13は、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴の像を1つまたは2つの画像において特定し、特定した像に基づいて、当該少なくとも一方の液滴の径を演算する。
図10は、実施形態に係る液滴特性測定装置300の校正手順の一例を示すフローチャートである。
液滴特性測定装置300(より詳細には、液滴特性測定装置300の撮像機構100)の校正は、例えば、撮像機構100が液滴吐出装置1に装着されていない状態で、撮像機構100の製造時などに行われる。
ステップS210では、カメラ65の撮像倍率(スケール)の校正が行われる。測定者は、カメラ65のピント面FPに長さが既知のスケール設置し、カメラ65にて当該スケールを撮像する。測定者は、スケールの実際の長さを、撮像された画像におけるスケールの画像長さで除算することなどによって、カメラ65の撮像倍率を求める。また、測定者は、撮像倍率を制御部130の記憶装置14に転送して記憶装置14に記憶する。
ステップS220では、LED光源61のパルス発光の時間間隔の校正が行われる。当該校正では、例えば、先ず、速度が既知の移動物体に、LED光源61に予め設定された時間間隔にて2回のパルス発光を行わせ、既知の速度で既知の方向に移動している移動物体に、光111を2回照射し、各光111により照明された移動体の2つの像を含む画像を二重露光等によって取得する。当該画像の撮像は、ステップS210にて校正されたカメラ65によって行ってもよいし、予め撮像倍率を校正された校正専用のカメラによって行ってもよい。
撮像された画像上における移動体の2つの像間距離の正しい値は、撮像したカメラの既知の撮像倍率と、移動体の既知の速度と、パルス発光の既知の時間間隔によって定められる。測定者は、画像における移動体の2つの像間距離が、正しい値に一致するか否かを確認する。
これらの距離が一致しない場合には、その原因は、2回のパルス発光の実際の時間間隔が、設定値と異なっていることに起因する。測定者は、これらの距離が一致するようにLED光源61のLED発光回路に与える制御信号の制御パラメータを調整することで、LED光源61が所望の間隔で2回のパルス発光を行うようにLED光源61の時間間隔を校正し、図10の校正処理を終了する。校正されたLED光源61の制御パラメータは、制御部130の記憶装置14に記憶される。
図11は、実施形態に係る液滴特性測定装置300の動作の一例を示すフローチャートである。
図11のステップS310では、測定者は、ノズル51を液滴吐出装置1のロッド36に取り付ける。
ステップS320では、測定者は、ノズル51の各吐出口53に対するカメラ65の合焦位置の取得とその登録を行う。
測定者は、先ず、液滴吐出装置1を制御してノズル51を退避位置に位置決めする。退避位置には、予め校正済みの液滴特性測定装置300(液滴撮像装置200)の撮像機構100が設置されている。移動機構70のXYステージ75のX方向は、退避位置のノズル51の各吐出口列81における複数の吐出口53の配列方向に一致されている。XYステージ75のY方向は、水平面においてX方向と直交する方向に一致されている。
制御部130には、ノズル51の複数の吐出口53のうちステップS320の処理の基準となる2つの吐出口53が登録されている。制御部130は、移動機構70を制御して撮像ヘッド60の位置をずらしつつ、当該2つの吐出口53のそれぞれから吐出される液滴L2に、LED光源61から光111を照射してカメラ65により液滴L2を撮像する。
制御部130は、撮像された液滴の像のコントラストが最も高くなる撮像ヘッド60の位置を当該2つの吐出口53のそれぞれに対して求める。制御部130は、求めた2つの位置を、当該2つの吐出口53に対応するカメラ65の各合焦位置(撮像ヘッド60の撮像位置)として記憶装置14に記憶(登録)する。また、制御部130は、ノズル51の複数の吐出口53のうち当該2つの吐出口53以外の他の吐出口53に対応するカメラ65の合焦位置を、登録した2つの合焦位置と、ノズル51の設計情報とに基づいて演算し、記憶装置14に記憶する。
制御部130は、液滴特性測定装置300による液滴L2の撮像の際に、各吐出口53に対して登録されたカメラ65の各合焦位置に基づいて移動機構70を制御することで、各吐出口53が吐出する液滴L2に対してカメラ65が合焦する位置に撮像ヘッド60を配置させる。
ステップS330では、制御部130は、液滴L2の飛翔速度に関する複数の測定条件のそれぞれに対して、処理液供給機構55がノズル51の流路52に供給する処理液L1の流量と、電圧印加機構57が圧電素子54に印加する交流電圧の周波数(当該周波数に対応する圧電素子54の振動数)とを調整する。当該複数の測定条件に対応する液滴L2の複数の飛翔速度(標準の飛翔速度)としては、例えば、10m/s、20m/s、30m/s、40m/s、50m/s、60m/sの6通りの速度が採用される。
標準的なノズル51に対して、各測定条件の液滴L2の速度を得るための処理液L1の標準流量は、予め取得されている。液滴特性測定装置300は、各測定条件に対して、標準流量よりも僅かに大きい流量と、僅かに小さい流量との2つの試験用流量にて、処理液L1をノズル51に供給する。
液滴特性測定装置300は、各測定条件に対して、処理液L1の各標準流量に対応する2つの試験用流量にてノズル51に処理液L1を供給し、図8、図9のフローチャートにて説明した処理を行って当該2つの試験用流量に対する液滴L2の2つの飛翔速度を測定する処理を、ノズル51の複数(例えば、数十個)の吐出口53のうち、一部(例えば、10〜20個)の調整用の各吐出口53について行う。
液滴特性測定装置300は、各測定条件に対応する2つの試験用流量のそれぞれについて、調整用の各吐出口53に対して求めた液滴L2の各飛翔速度の平均値を、当該2つの試験用流量に対する液滴L2の2つの平均飛翔速度として求める。
液滴特性測定装置300の制御部130は、各測定条件について、2つの試験用流量と2つの平均飛翔速度との関係に基づいて標準の飛翔速度を与える実測用流量を線形補間等によって演算する。
また、処理液L1の流量と、圧電素子54の振動数との対応関係は、予め定められている。制御部130は、当該対応関係と、各測定条件に対応した処理液L1の各実測用流量とに基づいて、各測定条件に対応した圧電素子54の各実測用振動数をさらに演算する。
制御部130は、各測定用条件に対応した処理液L1の各実測用流量と圧電素子54の各実測用振動数とを記憶装置14に記憶する。
液滴特性測定装置300は、各測定条件に対するノズル51の全ての吐出口53の吐出速度を測定する際には、各測定条件に対応した各実測用流量によって処理液L1をノズル51に供給するとともに、各実測用振動数で圧電素子54を振動させる。
ステップS340では、液滴特性測定装置300は、各測定条件におけるLED光源61のパルス発光の時間間隔を決定する。具体的には、制御部130は、各測定条件に対応する各標準の飛翔速度について、第1時刻T1から第2時刻T2までに第1液滴91が移動する第1距離D1が、第2時刻T2における第1液滴91と第1時刻T1における第2液滴92との間の第2距離D2よりも短くなる距離関係が満たされるための2つのパルス発光間の時間間隔を決定する。
ステップS350では、液滴特性測定装置300は、1つの測定条件を選択し、当該測定条件に対応する処理液L1の実測用流量と圧電素子54の実測用振動数を、記憶装置14から読み出す。液滴特性測定装置300は、当該実測用流量と実測用振動数によって処理液供給機構55と、電圧印加機構57とを駆動する。
ステップS360では、液滴特性測定装置300の液滴撮像装置200は、ステップ350にて選択された測定条件について、ノズル51の全ての吐出口53がそれぞれ吐出している複数の液滴L2(より詳細には、第1液滴91、第2液滴92を含む複数の液滴L2)を撮像する。
具体的には、液滴特性測定装置300は、先ず、ステップS350で設定した制御パラメータにて処理液供給機構55と、電圧印加機構57を駆動し、ノズル51の各吐出口53から処理液L1の液滴L2を吐出する。液滴撮像装置200は、図8に示される動作手順によって、全吐出口53のそれぞれについて、順次に吐出される複数の液滴L2のうち第1液滴91および第2液滴92を第1時刻T1と第2時刻T2とにおいて撮像する。
液滴撮像装置200がノズル51の全吐出口53のそれぞれについて、第1液滴91および第2液滴92を撮像する過程において、移動機構70は、ノズル51の各吐出口列81が含む複数の吐出口53に対応する複数の飛翔経路82のそれぞれに対して、LED光源61が照射する光111の光路110を当該飛翔経路82が横切るとともに、カメラ65の視野FV1に当該飛翔経路82が入る位置に、撮像ヘッド60を移動する。なお、移動機構37がノズル51を移動させることによって、撮像ヘッド60がノズル51に対して相対的に当該位置に移動されてもよい。撮像ヘッド60は、当該飛翔経路82に対応する当該位置に移動された後に、当該飛翔経路82に沿って飛翔する第1液滴91と第2液滴92を、第1時刻T1と第2時刻T2とに撮像する。
これにより、液滴撮像装置200は、各吐出口53について、第1液滴91の第1時刻T1、第2時刻T2における像91T1、91T2と、第2液滴92の第1時刻T1、第2時刻T2における像92T1、92T2とを含む液滴画像である原画像G1を取得する。
なお、全吐出口53のそれぞれについて、原画像G1を取得する際には、液滴撮像装置200は、ステップS320にて登録されているカメラ65の合焦位置にカメラ65が位置するように撮像ヘッド60を配置する。その際に、液滴撮像装置200は、移動機構70によってX方向に撮像ヘッド60を移動させて、一つの吐出口列81の各吐出口53について先頭の吐出口53から配列順に各吐出口53について第1液滴91、第2液滴92の撮像を行う。
次に、液滴撮像装置200は、Y方向に撮像ヘッド60を移動させて、撮像済みの吐出口列81と隣り合う吐出口列81における先頭の吐出口53に応じた位置に撮像ヘッド60を配置し、当該吐出口列81の各吐出口53について、撮像ヘッド60をX方向に移動させて第1液滴91、第2液滴92の撮像を行う。液滴撮像装置200は、このX方向への移動と、その後のY方向への移動とを全ての吐出口列81について繰り返し行うことによって、全吐出口53について原画像G1を取得する。
ステップS370では、制御部130は、全測定条件について撮像が終了したか否かを判定する。当該判定の結果、全測定条件について撮像が終了していなければ、液滴特性測定装置300は、未撮像の測定条件について、ステップS350、S360の処理を繰り返し、ステップS370の判定を再度行う。ステップS370の判定の結果、全測定条件について撮像が終了していれば、液滴特性測定装置300は、処理をステップS380に移す。
ステップS380では、液滴特性測定装置300の特性演算部13は、全測定条件のそれぞれについて、全吐出口53が吐出する液滴L2の飛翔速度と径などの液滴特性を図9のフローチャートの動作に従って演算する。
ステップS390では、制御部130は、全測定条件についてステップS380で求められた液滴特性が、予め記憶装置14に記憶されている合格基準を満たすか否かを判定する。当該判定の結果、全測定条件の少なくとも一部について合格基準が満たされない場合には、液滴特性測定装置300は、例えば、不合格の測定条件のみを対象として、ステップS330〜S380の処理を行い、再度ステップS390の判定を行う。
ステップS390の判定の結果、全測定条件について合格基準が満たされる場合には、制御部130は、各吐出口53について各測定条件の液滴L2の飛翔速度を記載した飛翔速度のテーブル等の所定の検査成績書を作成して出力し、図11に示される処理を終了する。
図12は、比較技術に係る液滴画像の一例として液滴画像G501、G502を模式的に示す図である。液滴画像G501、G502は、飛翔経路に沿って隣り合って飛翔する第1液滴901と第2液滴902とをハイスピードカメラを用いて短時間に連続撮影した画像である。液滴画像G501は、第1時刻T11に撮像され、液滴画像G502は、第2時刻T12に撮像されている。
液滴画像G501において、像901T11、像902T11は、第1液滴901、第2液滴902の第1時刻T11における各像である。液滴画像G502において、像901T12、像902T12は、第1液滴901、第2液滴902の第2時刻T12における各像である。各液滴の像は、輪郭のみにて示されている。
液滴画像G501、G502は、それぞれの撮像開始時刻に対応する画像の上辺を揃えて表示されている。液滴画像G501、G502の垂直方向は、液滴の飛翔方向(飛翔経路の方向)に対応する。
第1時刻T11から第2時刻T12までの時間間隔は、第1時刻T11から第2時刻T12までに第1液滴901が移動する第1距離が、第1時刻T11における第1液滴901と第1時刻T11における第2液滴902との間の第2距離よりも短くなる「比較技術に係る距離関係」が満たされるように予め設定されている。
すなわち、液滴画像G501、G502は、像901T11と像901T12との画像の垂直方向の距離D11が、像901T11と像902T11との垂直方向の距離D12よりも短くなるように撮像されている。換言すれば、第1液滴901の第2時刻T12における像901T12が、第2液滴902の第1時刻T11における像902T11を追い越して、像902T11よりも画像上で下方位置に撮像されないようにされている。
液滴画像G501、G502は、別個に撮像されているため、液滴画像G501上の像が第1時刻T11に撮像され、液滴画像G502上の像が第2時刻T12に撮像されていることは、予め判っている。
このため、撮像された液滴画像G501、G502に含まれる4つの液滴の像の中から、比較技術に係る距離関係を用いて第1時刻T11と第2時刻T12とのそれぞれにおける第1液滴901の2つの像を、正しく特定することができ、第1液滴の飛翔速度を求めることができる。
しかしながら、第1時刻T11と第2時刻T12との間隔をこのまま維持して、第1時刻T11と第2時刻T12とにおける二重露光によって、第1時刻T11と第2時刻T12とにおける第1液滴901、第2液滴902の4つの像が撮像された場合には、当該4つの像が撮影された各時刻が第1時刻T11と第2時刻T12とのうち何れの時刻であるかは不明である。このため、比較技術に係る距離関係の下では、第1時刻における第1液滴901の像として第2時刻における第1液滴901の像901T12が誤って特定されるとともに、第2時刻T12における第1液滴901の像として第1時刻における第2液滴902の像902T11が誤って特定されるおそれがある。
これに対して、図5、図6等を参照しつつ説明した、本実施形態に係る液滴撮像装置200における撮像時の(1)式を満たす距離関係が満たされれば、第1液滴91と第2液滴92との双方が、第1時刻T1と第2時刻T2とにそれぞれ二重露光によって一画像に撮像された場合においても、第2時刻における第1液滴91(第2液滴92)の像91T2(92T2)を正しく特定できるので、第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を正しく求めることができる。
以上のように構成された本実施形態に係る液滴撮像装置によれば、カメラ65は、第1時刻T1にLED光源61により飛翔経路82の方向と異なる方向に沿う光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92と、第2時刻T2にLED光源61により当該光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92とを、飛翔経路82の方向と異なる方向から同視野FV1にて撮像する。第1時刻T1から第2時刻T2までの時間間隔は、第1時刻T1から第2時刻T2までに第1液滴91が移動する第1距離D1が、第2時刻T2における第1液滴91と第1時刻T1における第2液滴92との間の第2距離D2よりも短くなる距離関係が満たされるように設定されている。このため、カメラ65の撮像視野FV1に対応する画像領域において、第1時刻T1から第2時刻T2までの第1液滴91(第2液滴92)の像の移動距離は、第2時刻T2における第1液滴91の像と第1時刻T1における第2液滴92の像との間の距離よりも短くなる。これにより、第1時刻T1と第2時刻T2とのそれぞれにおける第1液滴91(第2液滴92)の2つの像を容易に特定し、当該2つの像の像間距離に基づいて第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を演算できる。従って、当該液滴撮像装置によれば、第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を容易に測定可能とする液滴の撮像を行うことができる。
また、本実施形態に係る液滴撮像装置によれば、カメラ65は、第1液滴91と第2液滴92との各光学像を第1時刻T1と第2時刻T2とにそれぞれ撮像素子67に結像する二重露光を行うことによって、第1時刻T1における第1液滴91と第2液滴92との各像と、第2時刻T2における第1液滴91と第2液滴92との各像とを含む一画像G1を表わす画像信号g1を生成する。従って、撮像素子67の電荷蓄積時間を長くすることができるので、液滴撮像装置の製造コストを低減できる。
また、本実施形態に係る液滴撮像装置によれば、LED光源61は、第1時刻T1と第2時刻T2とのそれぞれにおいてパルス光111を照射し、カメラ65は、当該各パルス光111によってそれぞれ照明された第1液滴91と第2液滴92との各光学像を撮像素子67に結像する。従って、撮像素子67の電荷蓄積時間を長くすることができるとともに、遅いシャッタースピードで撮像できるので、カメラ65として、高価なハイスピードカメラではない、通常のカメラを採用することができ、液滴撮像装置の製造コストを低減できる。
また、本実施形態に係る液滴撮像装置によれば、カメラ65は、LED光源61より照射されて第1液滴91と第2液滴92とを透過した光111の光路110上に設けられ、当該透過した光111を撮像することによって、第1液滴91と第2液滴92とを撮像する。従って、液滴がレンズとして作用することで、液滴の中央部に高輝度の輝点を含む像を撮像できる。従って、液滴の位置の特定精度を向上できる。
また、以上のように構成された本実施形態に係る液滴特性測定装置によれば、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴の所定の特性が特性演算部13によって演算される。
また、本実施形態に係る液滴特性測定装置によれば、第1時刻T1と第2時刻T2との時間間隔の設定によって満たされる距離関係によって、カメラ65の撮像視野FV1に対応する画像領域において、第1時刻T1から第2時刻T2までの第1液滴91(第2液滴92)の像の移動距離は、第2時刻T2における第1液滴91の像と第1時刻T1における第2液滴92の像との間の距離よりも短くなる。従って、当該液滴特性測定装置によれば、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴について、第1時刻T1における像の位置と、第2時刻T2における像の位置とを、画像領域において容易に特定することができるとともに、特定した各位置に基づいて、飛翔速度を求めることができる。
また、本実施形態に係る液滴特性測定装置によれば、液滴の径がさらに求められる。
また、以上のように構成された本実施形態に係る液滴吐出装置によれば、ノズル51の吐出口53から線状の飛翔経路82に沿って、順次に吐出される複数の液滴L2のうち第1液滴91と、その前方を、接触せず隣り合って飛翔する第2液滴92との双方の液滴に、LED光源61が飛翔経路82の方向と異なる方向に沿う光111を同時に照射する。カメラ65は、当該第1液滴91および当該第2液滴92を撮像する。従って、ノズル51の吐出口53から吐出される第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を容易に測定可能とする撮像を行って、液滴特性を測定することができる。
また、本実施形態に係る液滴吐出装置によれば、ノズル51は、複数の吐出口列81を含み、各吐出口列81において、複数の吐出口53が配列されている。ノズル51は、各吐出口列81が含む複数の吐出口53のそれぞれについて、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路82に沿って、当該吐出口53から順次に複数の液滴L2を吐出する。移動機構70は、LED光源61とカメラ65とを含む撮像ヘッド60を、各吐出口列81における複数の吐出口53の配列方向と、複数の吐出口列81の配列方向とにノズル51に対して相対的に移動させる。さらに、移動機構70は、各吐出口列81が含む複数の吐出口53に対応する複数の飛翔経路82のそれぞれに対して、LED光源61が照射する光111の光路110を当該飛翔経路82が横切るとともに、カメラ65の視野FV1に当該飛翔経路82が入る位置に、撮像ヘッド60を移動する。従って、移動機構70が撮像ヘッド60を移動することによって、ノズル51が備える複数の吐出口53のそれぞれについて、当該吐出口53から吐出される第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を容易に測定可能とする第1液滴91および第2液滴92の撮像を行うとともに、液滴特性を測定することができる。
また、以上のような本実施形態に係る液滴撮像方法によれば、第1時刻T1に投光工程において飛翔経路82の方向と異なる方向に沿う光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92と、第2時刻T2に投光工程において当該光路110を通る光111をそれぞれ照射された第1液滴91および第2液滴92とが、撮像工程において飛翔経路82の方向と異なる方向から同視野FV1にて撮像される。第1時刻T1から第2時刻T2までの時間間隔は、第1時刻T1から第2時刻T2までに第1液滴91が移動する第1距離D1が、第2時刻T2における第1液滴91と第1時刻T1における第2液滴92との間の第2距離D2よりも短くなる距離関係が満たされるように設定されている。このため、撮像工程の撮像視野FV1に対応する画像領域において、第1時刻T1から第2時刻T2までの第1液滴91(第2液滴92)の像の移動距離は、第2時刻T2における第1液滴91の像と第1時刻T1における第2液滴92の像との間の距離よりも短くなる。これにより、第1時刻T1と第2時刻T2とのそれぞれにおける第1液滴91(第2液滴92)の2つの像を容易に特定し、当該2つの像の像間距離に基づいて第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を演算できる。従って、液滴撮像方法によれば、第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を容易に測定可能とする撮像を行うことができる。
また、本実施形態に係る液滴特性測定方法によれば、第1液滴91と第2液滴92との少なくとも一方の液滴の所定の特性が特性演算工程において演算される。
また、本実施形態に係る液滴吐出方法によれば、ノズル51の吐出口53から線状の飛翔経路82に沿って、順次に吐出される複数の液滴L2のうち第1液滴91と、その前方を、接触せず隣り合って飛翔する第2液滴92との双方の液滴に、飛翔経路82の方向と異なる方向に沿う光111が投光工程において同時に照射され、当該第1液滴91および当該第2液滴92が撮像工程において撮像される。従って、ノズル51の吐出口53から吐出される第1液滴91(第2液滴92)の飛翔速度を容易に測定可能とする液滴の撮像を行って、液滴特性を測定することができる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 液滴吐出装置
100 撮像機構
200 液滴撮像装置
300 液滴特性測定装置
11 CPU
130 制御部
14 記憶装置
2 回転保持機構
3 ノズル移動機構
4 飛散防止部
5 処理部
51 ノズル
60 撮像ヘッド
61 LED光源(投光部)
65 カメラ(撮像部)
66 レンズ
67 撮像素子
68 制御処理回路
70 移動機構
71,72 支持部材
73 台座
75 XYステージ
76 ステージコントローラー
81 吐出口列
82 飛翔経路
91 第1液滴
92 第2液滴
T1 第1時刻
T2 第2時刻
W 基板
L1 処理液
L2 液滴
a1 回転軸
a3 回転軸線
c1 中心
FP ピント面
FV1 視野(撮像視野)

Claims (18)

  1. 線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する投光部と、
    前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する撮像部と、
    を備え、
    前記投光部は、
    前記第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第1時刻と、前記第1時刻後に第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第2時刻との少なくとも2つの時刻に前記光路を通る光を照射し、
    前記撮像部は、
    前記第1時刻に前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴と、前記第2時刻に前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴とを、前記飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像し、
    前記第1時刻から前記第2時刻までの時間間隔は、
    前記第1時刻から前記第2時刻までに前記第1液滴が移動する第1距離が、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第1時刻における前記第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように予め設定されている、液滴撮像装置。
  2. 請求項1に記載の液滴撮像装置であって、
    前記撮像部は、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子を備え、
    前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記第1時刻と前記第2時刻とにそれぞれ前記撮像素子に結像する二重露光を行うことによって、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む一画像を表わす画像信号を生成する、液滴撮像装置。
  3. 請求項2に記載の液滴撮像装置であって、
    前記投光部は、前記第1時刻と前記第2時刻とのそれぞれにおいて前記光路を通るパルス光を照射し、
    前記撮像部は、当該各パルス光によってそれぞれ照明された前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記撮像素子に結像する、液滴撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の液滴撮像装置であって、
    前記撮像部は、前記投光部より照射されて前記光路を経て前記第1液滴と前記第2液滴とを透過した光の光路上に設けられ、当該透過した光を撮像することによって、前記第1液滴と前記第2液滴とを撮像する、液滴撮像装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載の液滴撮像装置と、
    前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する特性演算部と、
    を備え、
    前記液滴撮像装置は、
    前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成し、
    前記特性演算部は、
    前記1つまたは2つの画像信号により構成される前記1つまたは2つの画像に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する、液滴特性測定装置。
  6. 請求項5に記載の液滴特性測定装置であって、
    前記特性演算部は、
    前記距離関係に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴について、前記第1時刻における像の位置と、前記第2時刻における像の位置とを、前記1つまたは2つの画像に対応する画像領域において特定し、特定した各位置に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の飛翔速度を演算する、液滴特性測定装置。
  7. 請求項6に記載の液滴特性測定装置であって、
    前記特性演算部は、
    前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の像を前記1つまたは2つの画像において特定し、特定した像に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の径をさらに演算する、液滴特性測定装置。
  8. 吐出口を含み、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出するノズルと、
    請求項5から請求項7の何れか1つの請求項に記載の液滴特性測定装置と、
    を備え、
    前記投光部は、前記複数の液滴のうち前記線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射し、
    前記撮像部は、前記投光部により前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する、液滴吐出装置。
  9. 請求項8に記載の液滴吐出装置であって、
    前記ノズルは、複数の吐出口列を含み、各吐出口列において、複数の吐出口が配列されており、
    前記ノズルは、前記各吐出口列が含む複数の吐出口のそれぞれについて、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出し、
    当該液滴撮像装置は、
    前記投光部と前記撮像部とを含む撮像ヘッドを、前記複数の吐出口列の各吐出口列における複数の吐出口の配列方向と、前記複数の吐出口列の配列方向とに前記ノズルに対して相対的に移動させる移動機構、をさらに備え、
    前記移動機構は、
    前記ノズルの前記各吐出口列が含む複数の吐出口に対応する複数の飛翔経路のそれぞれに対して、前記投光部が照射する光の前記光路を当該飛翔経路が横切るとともに、前記撮像部の視野に当該飛翔経路が入る位置に、前記撮像ヘッドを移動する、液滴吐出装置。
  10. 線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する投光工程と、
    前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する撮像工程と、
    を備え、
    前記投光工程は、
    前記第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第1時刻と、前記第1時刻後に第1液滴および前記第2液滴が前記光路に存在する第2時刻との少なくとも2つの時刻に前記光路を通る光を照射する工程であり、
    前記撮像工程は、
    前記第1時刻に前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴と、前記第2時刻に前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴とを、前記飛翔経路の方向と異なる方向から同視野にて撮像する工程であり、
    前記第1時刻から前記第2時刻までの時間間隔は、
    前記第1時刻から前記第2時刻までに前記第1液滴が移動する第1距離が、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第1時刻における前記第2液滴との間の第2距離よりも短くなる距離関係が満たされるように予め設定されている、液滴撮像方法。
  11. 請求項10に記載の液滴撮像方法であって、
    前記撮像工程は、
    前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記第1時刻と前記第2時刻とにそれぞれ撮像素子に結像する二重露光を行うことによって、前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む一画像を表わす画像信号を生成する工程である、液滴撮像方法。
  12. 請求項11に記載の液滴撮像方法であって、
    前記投光工程は、前記第1時刻と前記第2時刻とのそれぞれにおいて前記光路を通るパルス光を照射する工程であり、
    前記撮像工程は、当該各パルス光によってそれぞれ照明された前記第1液滴と前記第2液滴との各光学像を前記撮像素子に結像する工程である、液滴撮像方法。
  13. 請求項10から請求項12の何れか1つの請求項に記載の液滴撮像方法であって、
    前記撮像工程は、前記投光工程において照射されて前記光路を経て前記第1液滴と前記第2液滴とを透過した光を撮像することによって、前記第1液滴と前記第2液滴とを撮像する工程である、液滴撮像方法。
  14. 請求項10から請求項13の何れか1つの請求項に記載の液滴撮像方法と、
    前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する特性演算工程と、
    を備え、
    前記撮像工程は、
    前記第1時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像と、前記第2時刻における前記第1液滴と前記第2液滴との各像とを含む1つまたは2つの画像を表わす1つまたは2つの画像信号を生成する工程であり、
    前記特性演算工程は、
    前記1つまたは2つの画像信号により構成される前記1つまたは2つの画像に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の所定の特性を演算する工程である、液滴特性測定方法。
  15. 請求項14に記載の液滴特性測定方法であって、
    前記特性演算工程は、
    前記距離関係に基づいて、前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴について、前記第1時刻における像の位置と、前記第2時刻における像の位置とを、前記1つまたは2つの画像に対応する画像領域において特定し、特定した各位置に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の飛翔速度を演算する工程である、液滴特性測定方法。
  16. 請求項15に記載の液滴特性測定方法であって、
    前記特性演算工程は、
    前記第1液滴と前記第2液滴との少なくとも一方の液滴の像を前記1つまたは2つの画像において特定し、特定した像に基づいて、前記少なくとも一方の液滴の径をさらに演算する工程である、液滴特性測定方法。
  17. 吐出口を含むノズルの当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出する吐出工程と、
    請求項14から請求項16の何れか1つの請求項に記載の液滴特性測定方法と、
    を備え、
    前記投光工程は、前記複数の液滴のうち前記線状の飛翔経路に沿って飛翔する第1液滴と、前記飛翔経路上を前記第1液滴の飛翔方向の前方において前記第1液滴と接触せず前記第1液滴と隣り合って飛翔する第2液滴との双方の液滴に同時に当たる光を、前記飛翔経路の方向と異なる方向に沿う光路にて照射する工程であり、
    前記撮像工程は、前記投光工程において前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像する工程である、液滴吐出方法。
  18. 請求項17に記載の液滴吐出方法であって、
    前記ノズルは、複数の吐出口列を含み、各吐出口列において、複数の吐出口が配列されており、
    前記吐出工程は、前記各吐出口列が含む複数の吐出口のそれぞれについて、当該吐出口から延びる線状の飛翔経路に沿って、当該吐出口から順次に複数の液滴を吐出する工程であり、
    前記投光工程は、前記光路にて光を投光部によって照射する工程であり、
    前記撮像工程は、前記光路を通る光をそれぞれ照射された前記第1液滴および前記第2液滴を撮像部によって撮像する工程であり、
    当該液滴撮像方法は、
    前記投光部と前記撮像部とを含む撮像ヘッドを、前記複数の吐出口列の各吐出口列における複数の吐出口の配列方向と、前記複数の吐出口列の配列方向とに前記ノズルに対して相対的に移動させる移動工程、をさらに備え、
    前記移動工程は、
    前記ノズルの前記各吐出口列が含む複数の吐出口に対応する複数の飛翔経路のそれぞれに対して、前記投光部が照射する光の前記光路を当該飛翔経路が横切るとともに、前記撮像部の視野に当該飛翔経路が入る位置に、前記撮像ヘッドを移動する工程である、液滴吐出方法。
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