JP6867218B2 - 体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法 - Google Patents

体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波で患者体内の特定の組織位置を測定する体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法に関する。
体内組織の位置を測定する方法が、特許文献1や特許文献2に記載されている。
特許文献1には、装置自体の大型化や過度の複雑化を特に招来することなく、患者の呼吸や拍動もしくは体動などに起因する治療対象部位の挙動を検知して精度の高い放射線照射を行うことができる非侵襲性で且つ安全性の高い放射線治療装置等を提供することを目的として、治療計画用CТ画像の撮像時に治療計画用の超音波画像を同時撮像しておき、治療時には、リアルタイムに撮像した治療用超音波画像と上記治療計画用超音波画像とを比較して両超音波画像の相関値が所定値以上であるか否かを判定し、この相関値が所定値以上のときにのみ、治療対象部位に対する放射線照射が行われるように、放射線照射手段を制御することが記載されている。
特許文献2には、組織位置に関する適切な情報を出力する超音波医療システムを提供することを目的として、超音波診断装置はホストコントローラへエコーデータを出力し、組織座標演算部は3次元探触子を原点とする腫瘍の座標情報を演算し、探触子座標演算部は基準位置であるX線照射装置を原点とする3次元探触子の座標情報を演算し、総合組織座標演算部は、3次元探触子を原点とする腫瘍の座標情報、およびX線照射装置を原点とする3次元探触子の座標情報に基づいて、X線照射装置を原点とする腫瘍の座標情報を演算し、X線照射装置に出力することが記載されている。
特開2003−117010号公報 特開2004−000499号公報
がんの主な治療方法として外科手術、化学療法、放射線療法の3つがある。
このうち、放射線療法は、高線量の放射線を患者の治療対象部位である体内組織に照射することでがん細胞を死滅させる治療方法であり、治療部位に放射線を集中して作用させることができ、副作用が比較的軽い方法である。
放射線療法を効率的に実施するためには、放射線が集中して照射される領域と治療対象であるがん腫瘍の存在する領域が精度良く一致していることが重要である。
従来の放射線治療装置では、事前に取得したCT(Computed Tomography)画像などの情報から治療対象部位である体内組織の位置を特定し、それに基づいて治療計画を立てる。その後、患者を放射線治療装置の治療台に固定し、照射方向、強度等の放射線の特性を制御することで患者の治療対象部位である体内組織に放射線を照射して治療している。
しかし、放射線照射中に患者自身の呼吸などに起因して、患者の治療対象部位が事前に計画した放射線照射位置から動くことが、精度良く治療することの課題となっていた。
この課題に対して、あらかじめ患者の体内に金などでできたマーカーを埋め込んでおき、このマーカーをX線透過像で撮像して追跡することによって治療対象部位の動きを検知し、事前の治療計画や照射時の放射線制御に利用することで、精度良く治療する方法が確立されている。
一方、治療中のX線照射による被ばく量を抑えることができ、かつ呼吸などの患者の動きに対応できるような、侵襲性の低い体内組織位置測定装置の実現が更なる低被ばく量化のために望まれている。侵襲性の低い方法の一つとして、超音波画像を用いる方法がある。
特許文献1では、マーカーとX線に代わり、事前に取得したCT像と同時相に取得した超音波画像と、治療中に取得した超音波画像との相関値が高いタイミングで放射線を照射する放射線治療装置について記載がある。
特許文献1記載の放射線治療装置は、事前に取得するCT像と同時相に取得した治療計画用超音波画像と、治療中に取得した治療用超音波画像を利用して放射線を照射するように制御することで、低侵襲で治療ができるようにしている。しかし、治療超音波画像と相関値の高い治療計画用超音波画像が得られるタイミングで放射線を照射するものであって、治療中の体内組織位置を超音波画像から特定しているわけではないことから、実際の治療対象部位と位置の誤差が生じる恐れがある、との問題がある。
特許文献2記載の超音波医療システムは、3次元超音波探触子を用いて得られた3次元超音波像を用いて患者体内の腫瘍の座標を特定し、X線照射装置に座標情報を出力するようにしている。しかし、超音波波形の収録やデータ処理に時間を要し、システムが複雑化する、との問題がある。
また、特許文献2の(0024)段落には、3次元超音波探触子に代えて、2次元超音波探触子を用いて2次元走査面内のみへ送受波を行ってもよい旨の記載がある。しかしながら、腫瘍を含む対象組織は超音波画像の断面内だけでなく、断面から外れる方向にも動くため、3次元超音波探触子に代えて2次元超音波探触子を用いるだけでは、実際の腫瘍位置と測定位置に誤差が生じる恐れがある、との問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、侵襲性の低い超音波を用いて、システムを複雑にすることなく、正確かつリアルタイムに体内組織位置を測定することが可能な体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、超音波によって患者体内の組織の位置を測定する体内組織位置測定装置であって、呼吸と同期した患者の3D情報を取得する呼吸同期3D情報取得部と、前記呼吸同期3D情報取得部によって取得した前記3D情報を保存する患者3D情報保存部と、前記患者3D情報保存部に保存された前記患者3D情報を用いて超音波伝搬モデルを作成する超音波伝搬モデル作成部と、前記超音波伝搬モデル作成部において作成された前記超音波伝搬モデル内での超音波の伝搬をシミュレーションして疑似超音波画像を計算する超音波画像シミュレーション部と、前記超音波画像シミュレーション部で計算された前記疑似超音波画像を前記患者3D情報と対応づけて保存するデータベースと、前記患者の体内に向けて超音波を送信し、前記患者の体内から戻る超音波を受信する超音波送受信部と、前記超音波送受信部で受信した超音波から実超音波画像を構成する超音波画像構成部と、前記患者の呼吸状態を測定する呼吸状態計測部と、前記呼吸状態計測部で測定した呼吸状態に基づいて、前記超音波画像構成部で構成された前記実超音波画像と前記データベースに記憶された疑似超音波画像とを比較して、前記患者の体内の組織位置を算出する体内組織位置算出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、侵襲性の低い超音波を用いて、システムを複雑にすることなく、正確かつリアルタイムに患者体内の体内組織位置を測定することができる。
本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置の構成概念を示す図である。 患者体内の体内組織位置の変化の様子を示す模式図である。 患者体内の体内組織位置の変化による超音波断面画像の変化を示す模式図である。 患者体内の体内組織位置の変化による超音波断面画像の変化を示す模式図である。 本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置により生成される超音波伝搬モデルを示す概念図である。 実超音波画像と腫瘍3D情報の比較による体内組織位置測定方法を示す概念図である。 実超音波画像と腫瘍3D情報の比較による体内組織位置測定方法を示す概念図である。 本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置によるデータベース構築方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置による体内組織位置測定方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置による実超音波画像と疑似超音波画像との比較方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例の体内組織位置測定装置の放射線照射装置への適用例の概念を示す図である。 本発明の第3の実施例の体内組織位置測定装置における超音波断面画像の概念図である。
以下に本発明の体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法の実施例を、図面を用いて説明する。
<第1の実施例>
本発明の体内組織位置測定装置および体内組織位置測定方法の第1の実施例を、図1乃至図8を用いて説明する。なお、図1乃至図8で共通する部分については同一の符号を付している。
図1は本実施例による体内組織位置測定装置の構成の概念図、図2は患者体内の体内組織位置の変化の様子を示す模式図、図3Aおよび図3Bは患者体内の体内組織位置の変化による超音波断面画像の変化を示す模式図、図4は本実施例により生成される超音波伝搬モデルを示す概念図、図5Aおよび図5Bは実超音波画像と患者3D情報の比較による体内組織位置測定方法を示す概念図、図6は本実施例によるデータベース構築方法を示すフローチャート、図7は本実施例による体内組織位置測定方法を示すフローチャート、図8は本実施例による実超音波画像と疑似超音波画像との比較方法を示すフローチャートである。
まず、図1乃至図5Bを用いて本実施例における体内組織位置測定装置の構成と役割を説明する。
図1において、体内組織位置測定装置は、寝台500に固定して寝かされた患者100の三次元体内組織位置を超音波によって測定する装置であり、主に、呼吸同期3D情報取得部101、患者3D情報保存部102、超音波伝搬モデル作成部103、体内組織位置変更部(入力デバイス)104、超音波画像シミュレーション部105、データベース106、超音波探触子107、超音波送受信部108、超音波画像構成部109、呼吸状態計測部110、体内組織位置算出部111、体内組織位置出力部112から構成される。
体内組織位置測定装置では、患者100は、ロボットアーム等の固定治具107aによりその位置が固定された超音波探触子107がその体表に押し付けられるように設置された状態で寝台500に固定される。
超音波探触子107は超音波送受信部108から電気信号を受け取って、超音波を励振し、患者100の体内に送信する。また、患者100の体内から反射、散乱などによって戻ってくる超音波を受け取って電気信号に変換し、超音波送受信部108に送信する。超音波送受信部108は超音波探触子107から受け取った電気信号を増幅処理し、超音波画像構成部109へ送る。
一般に、超音波探触子107内部には超音波素子が一列に並んで配置されており、それぞれの励振タイミングを超音波送受信部108で制御することで、超音波のフォーカス位置などが走査可能となっている。
超音波画像構成部109は、超音波送受信部108で受信した反射、散乱などによる超音波受信信号を合成することで、超音波走査範囲の超音波画像を取得する。
ここで、図2に患者体内の体内組織位置の変化の様子を模式図で示す。超音波走査断面202に測定対象とする腫瘍201の中心が存在する時は、取得した超音波画像内から体内組織位置を容易に算出することができる。しかし、図2に示したように患者100の呼吸に伴って腫瘍201の位置が変化する場合、必ずしも超音波走査断面202と腫瘍201の中心が一致するわけではなく、一致しないことが多い。
図3Aおよび図3Bに患者の体内組織位置の変化による超音波断面画像の変化を模式図で示す。
超音波走査断面202と腫瘍201の中心が一致する場合は、図3Aに示すような、実超音波画像301A内に臓器302Aおよび腫瘍303Aの像が描画される。
一方、超音波走査断面202と腫瘍201の中心が一致しない場合は、図3Bに示すような、実超音波画像301B内に臓器302Bおよび腫瘍303Bの像が描画される。
ここで、図3Aに示す腫瘍303Aの像と図3Bに示す腫瘍303Bの像は、同一の体内組織である腫瘍201を描画したものであるが、実超音波画像の臓器302A,302B内における相対位置やサイズが異なって描画されている。このような実超音波画像301Aと実超音波画像301Bとからのみでは、二次元画像の中で体内組織位置を推定することしかできず、三次元の体内組織位置を算出することは困難であるか、その精度が十分でない恐れがある。
そこで、本発明では、予め呼吸と同期した患者100の3D情報を取得、保存しておき、上述の3D情報を用いて様々な対象体内組織位置に対応する超音波画像をシミュレーションにより作成しておく。さらに、このシミュレーションにより得られた超音波画像と上述した3D情報における対象体内組織位置を対応付けてデータベースに保存しておく。その上で、超音波を用いて患者体内を撮像して体内組織位置を算出する際に、上述したデータベースを参照し、測定で得られた超音波画像とシミュレーションで得られた超音波画像とを比較することで、対応する体内組織位置を見出すこととする。以下、シミュレーションによって超音波画像を作成するための構成とその動作について説明する。
図1において、呼吸同期3D情報取得部101は、例えば、呼吸に同期したタイミングで、少なくとも位置算出の対象とする体内組織を含むCT像を撮像する。呼吸位相ごとの複数のタイミングでCT像を撮像することで、呼吸位相ごとの患者100の体内組織位置およびその他の組織に関する情報を3D情報で取得する。この時、超音波探触子107がCT像のアーチファクトを作ることがある。このような場合は、3D情報取得の際に、超音波探触子107に代えて、超音波探触子107による体表の押し付けを模擬するための、アーチファクトが少ないダミー探触子を固定治具107aで保持し、その状態でCT像を取得することが望ましい。
呼吸同期3D情報取得部101によって取得した情報は患者3D情報保存部102に送られ、患者3D情報保存部102にて保存される。
超音波伝搬モデル作成部103は、図4に示すように、患者3D情報保存部102に保存されている患者100の3D情報に合わせて適当な小領域(メッシュ)に分割された患者体内の超音波伝搬モデル401を作成する。
例えば、超音波伝搬モデル作成部103では、後述する体内組織位置変更部104等を用いたオペレータによる各小領域の密度と音速の値または音響インピーダンスなどの超音波伝搬を計算するために必要な物理量の組合せの設定の入力を受けて超音波伝搬モデル401を作成する。オペレータは、患者3D情報から脂肪、筋肉、血管、骨、臓器などを判別し、組織の種類に応じて各小領域に物理量を設定する。例えば、脂肪中の音速は約1450m/s、血液・筋肉・臓器中の音速は約1530〜1630m/s、骨中の音速は約2700〜4100m/sであることが知られており、患者100の状態に合わせて適当な値を設定する。また、CT画像の輝度に応じて脂肪、筋肉、血管、骨、臓器などを超音波伝搬モデル作成部103において自動で判別し、組織の種類に応じて各省領域に物理量を設定することで設定を自動化することができる。
また、超音波伝搬モデル作成部103は、実際に超音波探触子107を設置する位置とその超音波の発信方向の情報に基づいて、3Dモデルのうちどの断面の超音波画像を得るかを決定する。
体内組織位置変更部104は、超音波伝搬モデル作成部103で作成された超音波伝搬モデルに対して、測定対象とする体内組織や、または、その他の脂肪、筋肉、血管、骨、臓器などの位置をオペレータ等が任意に指示変更するための機器である。例えば、コンピュータの画面上に表示された超音波伝搬モデルにおいて、マウスなどの操作やテキストデータなどの入力手段を用いることができる。
超音波画像シミュレーション部105は、超音波伝搬解析などの手段を用いて、超音波伝搬モデル作成部103において作成されたり、体内組織位置変更部104で変更・修正された超音波伝搬モデル内において、指定された超音波探触子位置から患者体内に入射される超音波の伝搬経路を解析し、患者体内での超音波の反射、散乱などをシミュレーションし、疑似的な超音波画像(疑似超音波画像)を計算する。伝搬解析には、有限要素法や差分法、レイトレーシングによる手法が一般には知られており、一定の精度が保証されるのであれば、どのような手法でも用いることができ、本発明を限定するものではない。
データベース106は、超音波画像シミュレーション部105にて得られた疑似超音波画像を、体内組織位置変更部104で指定した体内組織位置および呼吸同期3D情報取得部101で取得した際の患者呼吸位相の情報と対応付けた状態で保存する。
呼吸状態計測部110は、患者100の呼吸状態を計測する機器,装置である。呼吸状態計測部110としては、例えば、レーザ距離計を用いた患者100の体表の動きのモニタリングや患者の呼気の計測などにより呼吸位相を同定する機器、装置がある。呼吸状態計測部110としては、この他様々な方式を採用することができ、したがって、ここで示した例は、本発明を限定するものではない。
体内組織位置算出部111は、データベース106、超音波画像構成部109、呼吸状態計測部110を参照して、呼吸状態計測部110で測定した呼吸状態に基づいて、超音波画像構成部109でリアルタイムに取得した実超音波画像とデータベース106に記憶されたシミュレーションで得られた疑似超音波画像とを比較し、患者100の体内の組織位置を算出する。以下、比較方法の一例について図5Aおよび図5を用いて説明する。
本実施例の体内組織位置測定装置では、上述のように、データベース106にはある呼吸位相での患者3D情報501とその呼吸位相における疑似超音波画像501A,501B,…が記憶されており、超音波測定の際に得られる実超音波画像と比較可能な疑似超音波画像が患者3D情報の特定の断面におけるシミュレーションにより得られている。
そこで、超音波走査断面と体内組織の中心とが一致する場合は、図5Aに示すように、データベース106に記憶された、超音波走査断面と体内組織の中心とが一致する場合における疑似超音波画像501Aをデータベース106から呼び出し、疑似超音波画像501A内に描写された臓器502Aおよび腫瘍503Aを、実超音波画像301A内に描写された臓器302Aおよび腫瘍303Aと比較し、一致すると判定されるときはその実超音波画像301Aの情報を用いて患者100の体内の組織位置を算出する。
これに対し、超音波走査断面と体内組織の中心とが一致しない場合は、図5Bに示すように、呼吸状態計測部110で測定したその時の呼吸位相の情報に基づいて、データベース106に記憶された、超音波走査断面と体内組織の中心とが一致しない場合における疑似超音波画像501Bをデータベース106から呼び出し、疑似超音波画像501B内に描写された臓器502Bおよび腫瘍503Bを、実超音波画像301B内に描写された臓器302Bおよび腫瘍303Bと比較し、一致すると判定されるときはその実超音波画像301Bの情報を用いて患者100の体内の組織位置を算出する。
ここで、体内組織位置算出部111における疑似超音波画像と実超音波画像との比較に際しては、例えば、画像処理などにより、測定対象とする体内組織の断面像内における体内組織の形状、サイズ、位置などの複数のパラメータを抽出してその差異を定量的に比較することができる。例えば、両者の差異を誤差として計算し、計算した誤差を予め適当に定めた閾値と比較し、閾値よりも小さいときに一致すると判定し、誤差が閾値以上の時は一致しないと判定することができる。両者が一致しないと判定された場合には、あらかじめデータベース106に保存しておいた別の体内組織位置が指定され、シミュレーションされて得られた超音波断面画像を参照し、再度比較を実行し、一致するデータを検索する。
また、体内組織位置算出部111における比較では、例えば、画像同士の相関係数を計算し、予め適当に定めた閾値が相関係数を越える場合に両者が一致すると判定し、相関係数が閾値以下の場合には一致しないと判定することができる。
ここで、体内組織位置算出部111におけるシミュレーションと実超音波断面像の比較に際して、疑似超音波画像と実超音波断面像で得られる画素サイズや画素形状が異なることが想定される。例えば、体内組織の断面像内における形状、サイズ、位置などは、画素サイズが大きく異なると、比較が難しくなるか、その比較の精度を十分に担保することが困難となる恐れがある。また、相関係数を計算するためには、両者の画素サイズと画素形状がある程度の水準で一致している必要がある。
そこで、体内組織位置算出部111では、最初に疑似超音波画像と実超音波画像の解像度を比較し、疑似超音波画像と実超音波画像のどちらか一方の画像に関して画素データを内挿することで両者の画像の解像度を一致させておくことが好適である。画素の内挿の方法は、最近傍補間、双一次補間、双三次補間などが一般に知られており、目標とする位置算出精度に応じて適切な方法を選択することができる。内挿処理を行う画像はどちらの画像でも良いが、解像度の低い方の画像を解像度の高い画像に合わせることが望ましい。
一致するデータが発見できた場合は、体内組織位置算出部111は、対応する体内組織位置の情報を体内組織位置出力部112に対して出力する。出力方法は、例えば、モニタ上に基準座標からの相対位置を数値で表示させる、発見した超音波断面画像シミュレーション結果に対応する患者3D情報をモニタ上に表示させる、あるいは、適当にエンコードされた電気信号として有線あるいは無線で送信するなどの方法がある。この他、出力方法は、算出した体内組織位置の利用目的に応じて様々な方式を採用することができ、したがって、ここで示した例は、本発明を限定するものではない。
上述の超音波伝搬モデル作成部103、超音波画像シミュレーション部105、超音波送受信部108、超音波画像構成部109、体内組織位置算出部111の各部はコンピュータやFPGA(Field−Programmable Gate Array)などにプログラムを読み込ませて計算を実行させることで実現できる。
患者3D情報保存部102やデータベース106は、揮発性メモリや不揮発性メモリ、ハードディスク、外部記憶装置などの各種記憶媒体を用いて構成することができる。
次に、図6乃至図8を用いて、上述の体内組織位置測定装置を好適に用いた本実施例の体内組織位置測定方法について説明する。
最初に、図6を用いて本実施例の体内組織位置測定方法のうち、超音波伝搬モデルの作成方法について説明する。
図6において、まず、処理を開始する(ステップS101)。なお、本ステップでは、患者100は既に寝台500に固定されているものとする。また、固定治具107aによる超音波探触子107、あるいはアーチファクトを低減したダミー探触子の患者100への実超音波画像取得時を模擬した押し付け、呼吸同期3D情報取得部101などによる患者100の呼吸状態の測定の準備についても完了しているものとする。
次いで、呼吸同期3D情報取得部101により、患者100の呼吸位相ごとの3D情報収集・保存する(ステップS102)。以下では、3D情報としてCT像を用いた場合を例として、フローを説明する。
次いで、超音波伝搬モデル作成部103により、超音波伝搬モデルを作成する(ステップS103)。
次いで、ステップS103にて作成した超音波伝搬モデルにおいて、超音波の起点となる超音波探触子107の位置,向きと測定対象とする体内組織位置を指定する(ステップS104)。
次いで、ステップS103で作成した超音波伝搬モデルに対して、ステップS104で指定した超音波探触子107の位置,向きと体内組織位置を含む領域において超音波伝搬解析を実施し、シミュレーション画像(疑似超音波画像)を作成する(ステップS105)。
次いで、ステップS105で作成した疑似超音波画像を、ステップS104で指定した体内組織位置と組みにしてデータベース106に保存する(ステップS106)。
次いで、十分な量の疑似超音波画像がデータベース106に保存されたか否かを判定する(ステップS107)。
本実施例の体内組織位置測定方法においては、データベース106に保存された疑似超音波画像の数は最終的な体内組織位置算出精度に影響を与える。具体的には、体内組織位置の算出精度は、ステップS104で指定した体内組織位置の疑似超音波画像間の差分程度の誤差になる。そこで、ステップS107の判定では、算出される最終的な体内組織位置算出の精度が目的に対して十分かどうかを判定することによって十分な量の疑似超音波画像がデータベース106に保存されたか否かを判定することができる。
データベース106に保存された疑似超音波画像の保存量が不十分であると判定されたときは処理をステップS104に戻し、別のパターンでシミュレーションおよび疑似超音波画像の作成処理を実施する。疑似超音波画像が十分に保存されていると判定されたときはステップS108に処理を進める。
なお、疑似超音波画像の間については、補間等によって超音波伝搬解析以外の手段で疑似超音波画像を作成するなどして、精度を担保することもできる。
次いで、必要な呼吸位相のパターンで患者3D情報が得られているかどうかを判定する(ステップS108)。上述のステップS107における説明と同様で、最終的な体内組織位置算出精度に応じて判定の基準とする必要な呼吸位相のパターン数を決定する。データベース106に保存されたシミュレーションパターン数が不十分であると判定されたときはステップS102に処理を戻し、別の患者3D情報を用いてシミュレーションを実施する。パターン数が十分であると判定されたときはステップS109に処理を進め、超音波伝搬モデルの作成処理を終了する。
なお、本実施例では複数の呼吸状態と体内組織位置のパターンを収集する例を示したが、十分な精度が確保できるならば、患者の息止め状態の計測結果のみを使用しても良い。また、人体を均一な密度・音速の物質として簡易的にモデル化しても良い。
次に、図7および図8を用いて、上述の体内組織位置測定装置を好適に用いた体内組織位置測定方法のうち、体内組織位置算出部111における体内組織位置の算出方法について説明する。
まず、処理を開始する(ステップS201)。ここでは、ステップS101と同様に、患者100は既に寝台500に固定されており、また固定治具107aによる超音波探触子107の押し付けや、呼吸状態計測部110による患者100の呼吸状態の測定の準備についても完了しているものとする。
次いで、超音波探触子107による患者100の体内に向けた超音波の送信や、超音波送受信部108による患者体内から反射、散乱した超音波の信号を収集する(ステップS202)。
次いで、超音波画像構成部109によって、収集した超音波信号を用いて実超音波画像を構成する(ステップS203)。
次いで、呼吸状態計測部110を用いて患者100の呼吸状態を計測する(ステップS204)。
ここで、実超音波画像を構成するためのステップS202,S203と呼吸状態を計測するステップS204は同時に実施しても良いし、その順番を入れ替えて実施しても良い。
次に、データベース106を参照し、データベース106に保存された疑似超音波画像を読み出す(ステップS205)。本ステップにおける疑似超音波画像の選択にあたっては、ステップS204で計測した患者の呼吸状態を用いて、同じ呼吸状態で取得した3D情報から生成した疑似超音波画像、近似する呼吸状態で取得した3D情報から生成した疑似超音波画像、または近似する呼吸状態で取得した3D情報から補間によって生成した疑似超音波画像から適宜選択する。
次いで、ステップS203で構成した実超音波画像をステップS205で選択した疑似超音波画像と比較し、一致する疑似超音波画像を検索する(ステップS206)。
次いで、ステップS206における検索が成功したか否かを判定する(ステップS207)。検索が成功したと判定された場合は、ステップS208Aに処理を進めて、疑似超音波画像に対応する体内組織位置をデータベース106から読み出し、体内組織位置出力部112に出力する(ステップS208A)。これに対し、ステップS207にて検索が失敗と判定された場合は、体内組織位置出力部112にエラー信号を出力する(ステップS208B)。
図8は上述のステップS206における実超音波画像と疑似超音波画像との検索方法の詳細を示すフローチャートである。
まず、処理を開始する(ステップS301)。
次いで、実超音波画像から体内組織の形状、サイズ、位置を抽出する(ステップS302)。
続いて、疑似超音波画像から体内組織の形状、サイズ、位置を抽出する(ステップS303)。
次いで、ステップS302およびステップS303で抽出した体内組織の形状、サイズ、位置から差異を誤差として計算する(ステップS304)。例えば、それぞれ値の差の二乗和などを誤差として用いることができる。このステップS304では、更に、誤差をあらかじめ設定した閾値と比較し、一致か不一致かを判定する。
ステップS304において誤差が閾値以下であると判定された場合は一致したとみなし、ステップS306に処理を進めて、疑似超音波画像を体内組織位置出力部112出力した後、処理を終了する(ステップS307)。
これに対し、ステップS304において誤差が閾値より大きいと判定された場合は一致しないとみなし、ステップS302に処理を戻し、異なる疑似超音波画像と実超音波画像との比較を実行する。
なお、ステップS206における実超音波画像と疑似超音波画像との検索方法は図8に示す手順に限られず、例えば、実超音波画像と疑似超音波画像の相関係数を計算し、予め適当に定めた閾値が相関係数を越える場合に両者が一致すると判定し、相関係数が閾値以下の場合には一致しないと判定する方法とすることができる。
また、疑似超音波画像と実超音波断面像で得られる画素サイズや画素形状が異なるか否かを判定し、いずれか一方の画素データを内挿することにより、実超音波画像と疑似超音波画像との解像度を一致させることができる。
このようにして得られた疑似超音波画像を用いて、上述のステップS208にて対応する患者3D情報から患者100内の組織位置に関する3D位置を出力することができる。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の第1の実施例の体内組織位置測定装置は、呼吸と同期した患者100の3D情報を取得する呼吸同期3D情報取得部101と、呼吸同期3D情報取得部101によって取得した3D情報を保存する患者3D情報保存部102と、患者3D情報保存部102に保存された患者3D情報を用いて超音波伝搬モデルを作成する超音波伝搬モデル作成部103と、超音波伝搬モデル作成部103において作成された超音波伝搬モデル内での超音波の伝搬をシミュレーションして疑似超音波画像を計算する超音波画像シミュレーション部105と、超音波画像シミュレーション部105で計算された疑似超音波画像を患者3D情報と対応づけて保存するデータベース106と、患者100の体内に向けて超音波を送信し、患者100の体内から戻る超音波を受信する超音波探触子107および超音波送受信部108と、超音波探触子107および超音波送受信部108で受信した超音波から実超音波画像を構成する超音波画像構成部109と、患者100の呼吸状態を測定する呼吸状態計測部110と、呼吸状態計測部110で測定した呼吸状態に基づいて、超音波画像構成部109で構成された実超音波画像とデータベース106に記憶された疑似超音波画像とを比較して、患者100の体内の組織位置を算出する体内組織位置算出部111と、を備えたものである。
これによって、侵襲性の低い超音波を用いた患者100の体内の組織の位置をリアルタイムで正確に測定することができ、3次元超音波探触子等を用いる場合などのようにシステムを複雑にすることなく、正確かつリアルタイムに患者体内の体内組織位置を測定することができる。
また、超音波伝搬モデル作成部103で作成した超音波伝搬モデル内の体内組織の位置を変え、変えた超音波伝搬モデルに基づいてシミュレーションさせるための入力デバイスとして体内組織位置変更部104を更に備えたため、治療計画時に拾いきれなかった細かな情報を設定することができ、より精度の高い超音波伝搬モデルを設定することができることから、より正確な体内組織位置の測定が可能となる。
更に、体内組織位置算出部111は、実超音波画像と疑似超音波画像のそれぞれの画像内における体内組織の形状、サイズ、および位置を画像処理により抽出し、形状、サイズ、位置の差異を誤差として計算して、計算した誤差を予め設定された閾値と比較して患者100の体内の組織位置を算出することで、実超音波画像と疑似超音波画像との比較を高精度に実行することができ、更に正確な体内組織位置の測定を行うことができる。
また、体内組織位置算出部111は、実超音波画像と疑似超音波画像との相関係数を計算し、計算した相関係数と予め設定された閾値とを比較することで患者100の体内の組織位置を算出することによっても、実超音波画像と疑似超音波画像との比較を高精度に実行することができ、更に正確な体内組織位置の測定を行うことができる。
更に、体内組織位置算出部111は、実超音波画像と疑似超音波画像との解像度を、いずれか一方の画素データを内挿により一致させることで、より精度の高い実超音波画像と疑似超音波画像との比較が可能となり、更に正確な体内組織位置の測定が可能となる。
<第2の実施例>
本発明の第2の実施例の放射線治療装置を図9を用いて説明する。図9は本発明の第2の実施例である放射線照射装置の構成概念を示す図である。第1の実施例と同じ構成には同一の符号を示し、説明は省略する。以下の実施例においても同様とする。
図9に示すように、本実施例の放射線治療装置は、対象とする体内組織位置を特定して、標的に対して放射線を照射する装置であって、第1の実施例の体内組織位置測定装置に加えて、更に、放射線を標的に対して照射する放射線照射部(照射装置)901と放射線制御部902を備えている。
放射線制御部902は体内組織位置算出部111によって算出された体内組織位置を信号として受け取り、放射線照射部901を制御することにより患者100に照射されるX線や粒子線などの放射線903の照射位置を制御する。これにより、治療計画で計画した治療対象部位の領域に集中して放射線を照射するよう構成されている。
本実施例の放射線治療装置では、患者100の呼吸状態を呼吸状態計測部110等によりモニタリングすることで呼吸位相を特定して、適切な超音波伝搬モデルを選択して疑似超音波画像を構成する。これにより、治療対象部位が目的の座標領域を通過する適切なタイミングを特定して、放射線の照射を高精度で開始したり停止したりすることができる。
また、適切なフレームレートで体内組織位置算出を繰り返し実行することで治療対象部位の動きに応じた放射線903の制御を実施することができる。
本発明の第2の実施例の放射線治療装置のように、実施例1の体内組織位置測定装置と、放射線を標的に対して照射する放射線照射部901と、体内組織位置測定装置を用いて測定した体内組織位置に基づいて放射線照射部901における放射線照射位置を制御する放射線制御部902と、を備えたことにより、治療中の体内組織の位置の特定に由来するX線照射による被ばく量を低減することができ、かつ呼吸などの患者の動きに対応した精度の高い放射線治療を実施することができる。
<第3の実施例>
本発明の第3の実施例の体内組織位置測定装置および放射線治療装置、ならびに体内組織位置測定方法を図10を用いて説明する。図10は、本実施例の体内組織位置測定装置における超音波断面画像の概念図である。
本実施例では、第1の実施例における体内組織位置測定装置において、患者100の体内に埋め込むための超音波を強く反射する超音波反射体1001を更に備えているものである。
更に、体内組織位置を測定する際には、患者100の体内に超音波反射体1001を埋め込み、超音波反射体1001を測定対象の体内組織の位置を示す指標として、この超音波反射体1001の位置を算出することで患者100の体内の組織位置を算出するものである。
一般的に、生体組織は軟組織であり、超音波の減衰が大きいうえ、体内組織間の音響インピーダンス差が小さいために超音波反射が起こりにくいことが知られている。このため、位置算出の対象としている体内組織からの十分な反射信号が得られず、鮮明な実超音波画像が得られない場合がある。
そこで、本実施例では、超音波伝搬モデル作成前である作成呼吸同期3D情報を取得する段階で、あらかじめ生体組織と音響インピーダンスが大きく異なる超音波反射体1001を患者100の体内、特に注目する治療対象部位などの体内組織の近傍に埋め込んでおく。これにより、より鮮明な実超音波画像が得られるようにする。
その上で、超音波反射体1001の映り込んだ超音波伝搬モデル401Aを作成するとともに、埋め込んだ超音波反射体1001と位置を算出したい体内組織の間の相対座標をあらかじめ算出しておく。また、実超音波画像と疑似超音波画像との比較の際に超音波反射体1001の形状、サイズ、位置等の誤差を計算したり、相関係数の計算の際に超音波反射体1001を用いたりする。
本実施例では、注目する体内組織の位置を算出する際に、超音波反射体1001の絶対座標にあらかじめ算出しておいた相対座標を加える。
本発明の第3の実施例の体内組織位置測定装置においても、前述した第1の実施例の体内組織位置測定装置とほぼ同様な効果が得られる。
また、患者100の体内に埋め込む超音波反射体1001を更に備え、体内組織位置算出部111は、疑似超音波画像および実超音波画像に映る超音波反射体1001を用いて患者100の体内の組織位置を算出ことにより、実超音波画像と疑似超音波画像との比較をより高い精度で行うことができ、更に正確な体内組織位置の測定を行うことができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
100…患者
101…呼吸同期3D情報取得部
102…患者3D情報保存部
103…超音波伝搬モデル作成部
104…体内組織位置変更部
105…超音波画像シミュレーション部
106…データベース
107…超音波探触子
108…超音波送受信部
109…超音波画像構成部
110…呼吸状態計測部
111…体内組織位置算出部
112…体内組織位置出力部
201…腫瘍
202…超音波走査断面
301A,301B…ある呼吸位相での実超音波画像
302A,302B…実超音波画像中に描画された臓器
303A,303B…実超音波画像中に描画された腫瘍
401,401A…超音波伝搬モデル
501…患者3D情報
501A,501B…ある呼吸位相での疑似超音波画像
502A,502B…患者3D情報中に描画された臓器
503A,503B…患者3D情報中に描画された測定対象の腫瘍
901…放射線照射部
902…放射線制御部
903…放射線
1001…超音波反射体

Claims (11)

  1. 超音波によって患者体内の組織の位置を測定する体内組織位置測定装置であって、
    呼吸と同期した患者の3D情報を取得する呼吸同期3D情報取得部と、
    前記呼吸同期3D情報取得部によって取得した前記3D情報を保存する患者3D情報保存部と、
    前記患者3D情報保存部に保存された前記患者3D情報を用いて超音波伝搬モデルを作成する超音波伝搬モデル作成部と、
    前記超音波伝搬モデル作成部において作成された前記超音波伝搬モデル内での超音波の伝搬をシミュレーションして疑似超音波画像を計算する超音波画像シミュレーション部と、
    前記超音波画像シミュレーション部で計算された前記疑似超音波画像を前記患者3D情報と対応づけて保存するデータベースと、
    前記患者の体内に向けて超音波を送信し、前記患者の体内から戻る超音波を受信する超音波送受信部と、
    前記超音波送受信部で受信した超音波から実超音波画像を構成する超音波画像構成部と、
    前記患者の呼吸状態を測定する呼吸状態計測部と、
    前記呼吸状態計測部で測定した呼吸状態に基づいて、前記超音波画像構成部で構成された前記実超音波画像と前記データベースに記憶された疑似超音波画像とを比較して、前記患者の体内の組織位置を算出する体内組織位置算出部と、を備えた
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  2. 請求項1に記載の体内組織位置測定装置において、
    前記超音波伝搬モデル作成部で作成した前記超音波伝搬モデル内の体内組織の位置を変え、変えた超音波伝搬モデルに基づいてシミュレーションさせるための入力デバイスを更に備えた
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  3. 請求項1に記載の体内組織位置測定装置において、
    前記体内組織位置算出部は、前記実超音波画像と前記疑似超音波画像のそれぞれの画像内における体内組織の形状、サイズ、および位置を画像処理により抽出し、前記形状、サイズ、位置の差異を誤差として計算して、計算した前記誤差を予め設定された閾値と比較することで、前記患者の体内の組織位置を算出する
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  4. 請求項1に記載の体内組織位置測定装置において、
    前記体内組織位置算出部は、前記実超音波画像と疑似超音波画像との相関係数を計算し、計算した前記相関係数と予め設定された閾値とを比較することで前記患者の体内の組織位置を算出する
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  5. 請求項1に記載の体内組織位置測定装置において、
    前記体内組織位置算出部は、前記実超音波画像と疑似超音波画像との解像度を、いずれか一方の画素データを内挿することにより一致させる
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  6. 請求項1に記載の体内組織位置測定装置において、
    前記患者の体内に埋め込む超音波反射体を更に備え、
    前記体内組織位置算出部は、前記疑似超音波画像および前記実超音波画像に映る前記超音波反射体を用いて前記患者の体内の組織位置を算出する
    ことを特徴とする体内組織位置測定装置。
  7. 対象とする体内組織位置を特定して、標的に対して放射線を照射する放射線治療装置であって、
    請求項1に記載の体内組織位置測定装置と、
    前記放射線を前記標的に対して照射する照射装置と、
    前記体内組織位置測定装置を用いて測定した体内組織位置に基づいて前記照射装置における放射線照射位置を制御する放射線制御部と、を備えた
    ことを特徴とする放射線治療装置。
  8. 超音波によって患者体内の体内組織位置を求める体内組織位置測定方法であって、
    呼吸と同期した患者の3D情報を取得するステップと、
    取得した前記3D情報を用いて超音波伝搬モデルを作成するステップと、
    作成した前記超音波伝搬モデル内での超音波の伝搬をシミュレーションして疑似超音波画像を作成するステップと、
    作成した前記疑似超音波画像を前記患者3D情報と対応付けてデータベースに保存するステップと、
    前記患者の体内に向けて超音波を送信するとともに前記患者の体内から戻る超音波を受信し、受信した超音波から実超音波画像を構成するステップと、
    前記患者の呼吸状態を測定するステップと、
    測定した前記患者の呼吸状態に基づいて、前記実超音波画像と前記疑似超音波画像とを比較して、前記患者の体内の組織位置を算出するステップと、を有する
    ことを特徴とする体内組織位置測定方法。
  9. 請求項8に記載の体内組織位置測定方法において、
    前記体内組織位置を算出するステップは、
    画像処理により、前記実超音波画像と前記疑似超音波画像のそれぞれの画像内における体内組織の形状、サイズ、および位置を画像処理により抽出するステップと、
    前記形状、サイズ、および位置の差異を誤差として計算するステップと、
    前記誤差を予め設定された閾値と比較することで前記実超音波画像と前記疑似超音波画像とが一致するか否かを判定するステップと、を有する
    ことを特徴とする体内組織位置測定方法。
  10. 請求項8に記載の体内組織位置測定方法において、
    前記体内組織位置を算出するステップは、
    前記実超音波画像と疑似超音波画像との相関係数を計算するステップと、
    前記相関係数を予め設定された閾値と比較することで前記実超音波画像と前記疑似超音波画像とが一致するか否かを判定するステップと、を有する
    ことを特徴とする体内組織位置測定方法。
  11. 請求項8に記載の体内組織位置測定方法において、
    前記体内組織位置を算出するステップは、
    前記実超音波画像と疑似超音波画像との解像度を、いずれか一方の画素データを内挿することにより一致させるステップ、を更に有する
    ことを特徴とする体内組織位置測定方法。
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