JP6865419B2 - 位置ズレ検査装置および位置ズレ検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検査ゲージを用いて部品同士の相対的位置関係を検査する位置ズレ検査装置および位置ズレ検査方法に関する。
組み立て完了後の部品同士の相対的な位置関係を検査する必要のある製品では、検査ゲージを用いて検査員による検査が行われる場合がある。特に動作に正確性を要求される製品、例えば工業用ロボットでは各アーム同士の初期位置の正確性が要求されるため、隣り合った各アーム同士に検査用孔や検査用溝が設けられ、検査員が検査ゲージを使ってその合否を判断している。
しかし近年生産現場においては急速にロボットを用いた自動化・省人化が進められており、こういった検査工程におけるロボットを使った自動化が大きな課題となっている。
本検査工程を自動化する上での困難性は、精密な嵌め合い関係にある検査用孔への検査ゲージの挿嵌作業をいかにロボットを用いて円滑に行わせるかである。これまで人の感覚に頼っていた部品挿嵌の作業を力覚センサーを用いた技術で自動化した特許技術がいくつか公開されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたロボットの制御装置では、図10で示すように力覚センサー12を介して部品を把持させることにより、挿嵌時に発生する反力を検知して反力に対応して部品の位置を精密に調整することで、組み付け時に組付穴と部品との間で発生するかじり(挿嵌部材の挿嵌時に過大なトルクが発生し、被挿嵌部材との接触部分に大きな摩擦力が発生して挿嵌が困難になる現象。「噛み付き現象」とも呼ぶ)を回避する手段が開示されている。
特許第3352173号公報
特許文献1に開示された技術によれば、作業者に頼ることなくかじりを回避しながら自動で組付穴に部品を挿嵌させることが出来る。しかしこの組付穴と部品との嵌め合いは検査ゲージ挿嵌時に要求されるような精密な嵌め合いではなく、検査用孔に検査ゲージを確実に挿嵌する技術としては適用できない。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、作業者の感覚に頼ることなくかじりを回避しながら所定の時間内で検査ゲージによる部品同士の相対的位置関係の検査が行える自動検査装置および検査方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ピンゲージを互いに重なりあった第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用孔に挿嵌することにより、またはブロックゲージを互いに隣接した第1検査対象部品および第2検査対部品に形成された検査用溝に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査装置であって、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品を含む製品が製作されるラインに隣接して設置されたマニピュレーターと、前記検査用孔または前記検査用溝を近接した位置から撮影し正確な位置が認識できるよう、前記マニピュレーターに装着されたビジョンセンサーと、力覚センサーを介して前記マニピュレーター先端に設けられ、かつ前記位置ズレ検査に用いるピンゲージおよびブロックゲージとが選択使用可能に装着されたエンドイフェクターと、前記力覚センサーにより反力を検出した場合、当該反力の方向および大きさから前記ピンゲージおよびブロックゲージと前記検査対象部品の挿嵌動作を継続するための姿勢変化を計算して、姿勢を微小量変化させる姿勢修正手段と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、従来作業者の手の感覚に頼って検査用ゲージを検査用孔または検査用溝に挿嵌して部品の相対的位置の良否を判断している作業において、作業者の手の感覚に頼ることなく作業者と同等の作業をロボットに行わせることが出来る。またピンゲージおよびブロックゲージとが選択使用可能にエンドイフェクターが装着されているのでゲージを取り替えることなく、検査用孔または検査用溝に対応できる。すなわち人手を介することなく自動で検査を行うことが出来る。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の検査装置であって、前記ピンゲージの先端部分が、外周面に対し15度から45度の角度を持った面でC面取りされ、誘い込み形状が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ゲージの挿嵌動作を円滑化・短時間化することが出来る。通常検査用ゲージと検査用孔の嵌め合いは精密に構成されているため、面取りの無い状態で挿嵌動作を行うと、ビジョンセンサーにより前期検査用孔または検査用溝の位置を認識して位置補正を行ったとしても、両者の干渉は回避できず、挿嵌の初期動作に複雑な動作を必要とする。前記面取りを加えることで誘い込み効果により複雑な探り動作を行うことなく、円滑に挿嵌初期動作を行うことが出来る。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の検査装置であって、前記ブロックゲージの先端部分が、側面に対し30度から45度の角度を持った面でC面取りされ、かつ第1検査対象部品に挿嵌する先端部分と第2検査対象部品に挿嵌する先端部分が互いに分離するよう構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、請求項2の説明と同様ゲージの挿嵌動作を円滑化・短時間化することが出来る。通常検査用ゲージと検査用溝の嵌め合いは精密に構成されているため、面取りが無く、先端部分が連続した検査用ゲージで挿嵌動作を行うと、両者の干渉は回避できず、挿嵌の初期動作に複雑な探り動作を必要とする。前記面取りを加えることによる誘い込み効果と、第1検査対象部品に挿嵌する先端部分と第2検査対象部品に挿嵌する先端部分とが互いに分離するよう構成されていることにより円滑に挿嵌初期動作を行うことが出来る。
請求項4に係る発明は、ピンゲージを互いに重なりあった第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用孔に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査方法であって、ロボットを動作させビジョンセンサーを前記第1検査対象部品または前記第2検査対象部品に接近させて、前記検査用孔の正確な位置を認識し、予めティーチングした位置との誤差を計算して、当該誤差に対応してその後のロボットの動作指示に補正を加える位置補正工程と、前記補正された動作指示に従って前記ロボットを動作させ、前記検査用孔の中心軸上に前記ピンゲージ先端を移動して当該中心軸上からピンゲージを挿嵌させる挿嵌工程と、当該ピンゲージと当該検査用孔が挿嵌途中で接触した場合、前記力覚センサーにより反力の方向および大きさを検知して、反力を減少させるのに必要なピンゲージの姿勢変化量を算出して当該ピンゲージの姿勢を微小量変化させる姿勢修正工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、従来作業者の手の感覚に頼って検査用ゲージを検査用孔に挿嵌して部品の相対的位置の良否を判断している作業において、作業者の手の感覚に頼ることなくロボットの動作で作業者と同等の精密な挿嵌作業をロボットに行わせることが出来る。
請求項5に係る発明は、ブロックゲージを互いに隣接した第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用溝に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査方法であって、ロボットを動作させビジョンセンサーを第1検査対象部品または第2検査対象部品に接近させて、前記検査用溝の正確な位置を認識し、予めティーチングした位置との誤差を計算して、当該誤差に対応してその後のロボットの動作指示に補正を加える位置補正工程と、前記補正された動作指示に従って前記ロボットを動作させ、前記検査用溝に対向するよう前記ブロックゲージを移動した後、前記第1検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の一方の先端部分を挿嵌させる第1挿嵌工程と、前記第2検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の他方の先端部分を挿嵌させる第2挿嵌工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、従来作業者の手の感覚に頼って検査用ゲージを検査用溝に挿嵌して部品の相対的位置の良否を判断している作業において、作業者の手の感覚に頼ることなくロボットの動作で作業者と同等の精密な挿嵌作業をロボットに行わせることが出来る。
本発明によれば、従来作業者の手の感覚に頼って検査用ゲージを検査用孔または検査用溝に挿嵌して部品の相対的位置の良否を判断している作業において、作業者の感覚に頼ることなくかじりを回避しながら所定の時間内で検査ゲージによる部品同士の相対的位置関係の検査が行える自動検査装置の提供を可能にする。
検査対象であるロボットの検査部位を示す全体図および部分拡大図である。 本発明に係る位置ズレ検査装置の全体図である 本発明に係る位置ズレ検査装置の検査ユニットの拡大図である。 本発明に係るピンゲージを検査用孔に挿嵌する過程を示した略図である。 本発明に係るブロックゲージを検査用溝に挿嵌する過程を示した略図である。 本発明に係るピンゲージとブロックゲージの面取り形状を示した略図である。 本発明に係る挿嵌過程・結果と検査判定の関係を示した略図である。 3つのパラメータ、挿嵌時間・挿嵌量・反力と検査判定の関係を示した表である。 本発明に係る位置ズレ検査装置の制御ブロック図を示す。 ロボットにより部品を孔部に挿嵌する力覚センサーを用いた従来技術の一例である。
<位置ズレ検査装置の構成>
本発明の実施形態に係る位置ズレ検査装置について、以下図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は検査対象となる被検査ロボット50を示している。ロボット50には正確な動作が求められるため、初期状態でのアーム同士の相対位置関係がある基準内に収まっているかを確認する必要があり、その手段として検査ゲージを用いた精密な検査が行われる場合がある。この際自由度を有するすべての関節部分で前記検査が行われる。肘関節部分では図1(b)に示すように隣り合った第1アーム(第1検査対象部品)100および第2アーム(第2検査対象部品)200が重なった部分に通し孔(検査用孔)53が穿孔され、ピンゲージを挿嵌することで両アーム100、200のなす相対的角度が一定の角度範囲に収まっていることを確認する。また手首関節部分では図1(c)に示すように隣り合った第3アーム(第1検査対象部品)300および第4アーム(第2検査対象部品)400双方に通し溝(検査用溝54)が形成され、ブロックゲージを挿嵌することで各アーム300、400の軸中心の相対的な旋回角度が所定の角度範囲に収まっていることを確認する。
この検査ゲージと通し孔または通し溝との嵌め合いは精密に形成されているため、従来作業者の手の感覚に頼って行っていたが、本案ではこの挿嵌作業を行うロボットを用いた位置ズレ検査装置を開発した。
図2に本発明の実施形態に係る位置ズレ検査装置1の全体図を示す。小型の6軸マニピュレーター2にエンドイフェクターとして検査ユニット3を装着した構成である。検査ユニット3の詳細図は図3に示している。マニピュレーター2の手首部分に照明6を備えたビジョンセンサー5が装着される。更に力覚センサー7を介して先端部にピンゲージ8とブロックゲージ9とブロックゲージ10が装着される。これら3種のゲージは検査部位により使い分けられ、1つのゲージを用いる際には他のゲージがその障害となら無いよう配置されている。
なお本検査は被検査ロボット50の組み立てが完了した後の検査工程で行われるため、本位置ズレ検査装置1は検査ラインに隣接して設置されている。
<ピンゲージおよびブロックゲージの構成>
図6に示すように本発明で用いるピンゲージ8およびブロックゲージ10には、検査が円滑に行われるよう特別な工夫が施されている。まずピンゲージ8については図6(а)に示すように挿嵌側先端に所定の形状のC面取りが施されている。すなわち外周面との角度θ(軸線とのなす角度)が15度から45度の範囲となるようC面取りを施し、かつピンゲージ8が検査用孔の底部まで完全に挿嵌された状態で下側アーム検査用孔内周とピンゲージ8のC面取り非加工部外周との接触部位が確保されるようC面取りの諸元が設定されている。これによってピンゲージ8の相対位置検査機能は維持しながら、C面取り部分による誘い込み機能によって、精密な嵌め合いにもかかわらず円滑な挿嵌を可能にしている。
また図6(b)に示すようにブロックゲージ10は先端部にピンゲージ8と同様にC面取りが施され、前記ピンゲージ8と同様な機能を持つ。またブロックゲージ10は第1検査対象部品に挿嵌する先端部分と第2検査対象部品に挿嵌する先端部分とが図6(b)に示すように互いに分離するよう構成されている。これによりまず第1の動作で一方の先端部分を第1検査対象部品に挿嵌して第2の動作で他方の先端部分を第2検査対象部品に挿嵌するといったロボットに適した動作によって確実に挿嵌動作を行わせることが出来る。
<位置ズレ検査装置の作動>
次に検査の工程について以下順を追って説明する。
まずライン上で被検査ロボット50が所定の位置に停止し、ラインの制御装置から検査開始の信号が位置ズレ検査装置1に送信されると、位置ズレ検査装置1は予めティーチングされた手順に従って検査を開始する。検査においては被検査ロボット50の6つの自由度に対応する各関節部、すなわち図1に示す検査部位51から検査部位56のうちロボットの設置面に近い検査部位51から順番に検査ゲージを使った検査を行い、1箇所でもNGとなった場合不合格判定する。
まず予めティーチングされた動作指示に従ってマニピュレーター2を動作させ、最初の検査部位51の検査用孔にビジョンセンサー5を近接させる。ビジョンセンサー5は当該検査用孔の正確な位置を認識して予めティーチングされた位置との誤差を計算し、その後のマニピュレーター2の動作指示に補正を加える。これが位置補正工程である。
<ピンゲージ8の挿嵌動作>
次いで前記のように補正が加えられた動作指示にしたがってマニピュレーター2を動作させ、ピンゲージ8先端を前記検査用孔の中心軸上に移動して当該中心軸上からピンゲージを挿嵌させる。これが挿嵌工程である。詳細を図4、図7および図8を使って説明する。
ピンゲージと検査用孔の嵌め合いは精密に構成されているため、作業者が挿嵌する場合は手の感覚による探り動作や、反発力を感得した合否判断などにより円滑な検査が行われている。検査装置にこの作業を代替させるには、作業者による作業を模した工夫・アルゴリズムが必要となる。
作業者による目視や手の感覚での判断に替えて位置ズレ検知装置に合否判断させるため、本発明では以下の3点を合否判断基準にしたアルゴリズム採用した。
A.予め設定した所定の作業時間内に挿嵌動作を完了したか?
B.挿嵌量は基準値をクリアしたか?
C.作業終了時に基準値以上の反力が発生したか?
すなわち各検査部位の合否判断においてはAからCのすべてをクリアした場合のみ合格判定とし、その他の場合は不合格判定として、被検査ロボット50をラインから外して再調整・再検査を行わせる。
挿嵌動作はマニピュレーター2の駆動により軸方向に所定の力を加えながら移動させることにより行わせるが、本実施例ではこの軸方向の力は作業者が実際に加えている力を参考に、検査の作業効率なども考慮して設定している。また通常の挿嵌動作では軸ズレによる入り口部分でのピンゲージと検査用孔の干渉は避けられないため、前述のようにピンゲージおよびブロックゲージに外周面と45度以下のなだらかな角度を持ったC面取りを施し誘い込み効果を利用している。すなわち微小な軸ズレであればこの面取り部分で検査用孔と干渉するため、軸方向の力が軸ズレを補正する方向の分力を発生し力覚センサーでこの力が検知される。
図9に示すようにこの力覚情報はロボットコントローラーに送られマニピュレーターへの動作指示にフィードバックされる。前記のように軸と垂直方向の力が発生した場合、その力を減少させる方向に軸心位置を補正するようロボットコントローラーにプログラムしておけば、軸ズレの補正が自律的に行われる。これを誘い込み効果と呼んでいる。この過程を図4(a)に示し、誘い込み効果により先端部が挿嵌された状態を図4(b)に示す。
次に先端部が挿嵌された後であっても、ピンゲージと検査用孔の軸方向がズレていると反力が発生する。図4(b)に示すように軸方向のズレにより反力が発生するとピンゲージと検査用孔との接触部に荷重が集中し、摩擦係数が過大となって大きな反力により挿嵌動作が阻害される。この場合ピンゲージにトルクが発生するため、力覚センサーでこのトルクの方向及び大きさが検知される。前記誘い込みの場合と同様に図9に示すようにこの力覚情報はロボットコントローラーに送られマニピュレーターへの動作指示にフィードバックされる。この場合トルクを減じる方向に軸方向を微修正するようロボットコントローラーにプログラムしておけば、軸方向の修正が自律的に行われることになる。これが姿勢修正手段である。この動作を実際には図4(b)から図4(f)に図示するように何度か繰り返し(これを姿勢修正工程と呼ぶ)ながら所定の力で徐々にピンゲージを押し込んで行く。ピンゲージが上側の第1検査対象部品を貫通すると、下側の第2検査対象部品への挿嵌が開始される。
ここで第1検査対象部品および第2検査対象部品のズレが大きければピンゲージ8の先端と第2検査対象部品の検査用孔の開口部が干渉する。この場合はピンゲージ8は第1検査対象部品に挿嵌され軸と垂直な方向の動きが規制されているため、干渉を回避することが出来ず挿嵌動作が停止する。この場合の合否判定は、図7(e)に示すように反力が発生するためCの判定基準は満たすが、Bの挿嵌量の基準を満たしていないため不合格判定となる。
逆に第1検査対象部品および第2検査対象部品のズレが十分に小さければピンゲージ8の面取りされていない部分が第2検査対象部品に押し込まれる。そしてBの挿嵌量の基準をクリアした上で、図7(d)に示すようにピンゲージ8の先端が第2検査対象部品の検査用孔の底部に到達して十分な反力を発生する。この場合所定の作業時間以内に前記作業が完了していればAを含むすべての基準をクリアすることになるため図8に示すように合格判定となる。
なお基準Aの所定の作業時間の時間制限については主に検査に要する時間を制限する観点から設けている。第1検査対象部品および第2検査対象部品のズレが微妙な範囲にある場合、時間をかければ所定の力で徐々にピンゲージが押し込まれて行き合格判定となる場合がある。どの範囲のズレまで許容範囲とするかを品質管理の観点からまず決定し、その許容範囲を超えた製品が確実に不合格となるような挿嵌動作の時間制限と軸方向の押し込み力とを、検査時間の制約を考慮しながら決定している。
図8にA,B,Cそれぞれの○×と合否判定の関係を示した一覧表を示す。図4に示した状態のほかにもいくつかのパターンがあるがA,B,Cすべてが○になった場合のみ合格判定を行う。
<ブロックゲージの挿嵌動作>
図3に示すように本実施例では検査部位の形状に合わせて2種のブロックゲージ9、ブロックゲージ10が検査ユニット3に装着されている。作動は同様なのでブロックゲージ9を用いた挿嵌動作について説明する。
図5(a)から(c)に示すように検査用溝にブロックゲージ9を挿嵌するにあたり、3種の方法を試みた。まず(a)に示すようにブロックゲージ9を検査用溝の軸心の延長線上に配置して、検査用溝の一方の端部から軸心に沿って挿嵌する方法。次に(b)に示すようにブロックゲージ9を検査用溝と平行に配置して、検査用溝の開口方向から平行を保ったまま挿嵌する方法。実験の結果(a)、(b)いずれの方法も様々な位置ズレ状態に対して安定して挿嵌できなかった。原因としては嵌め合い部位の形状的な違いから、ピンゲージの場合とは異なり接触面が複数もしくは広範囲になり、力覚センサーへの入力が複雑になることが推察された。
次に(c)に示すように一方のアームの検査用溝に挿嵌する先端部分と他方のアームの検査用溝に挿嵌する先端部分を互いに分離するよう構成して、まず一方の先端部分を挿嵌した(第1挿嵌工程と呼ぶ)後、他方の先端部分を挿嵌する(第2挿嵌工程と呼ぶ)という方法を試みた。この第1挿嵌工程と第2挿嵌工程を順次行わせる方法により安定したゲージの挿嵌が可能となり、Aの所定の作業時間以内の要件をクリアすることが出来た。従って検査用溝にブロックゲージを挿嵌する検査部位においてはこの方法を採用することにした。前記第1挿嵌工程は、補正された動作指示に従って前記ロボットを動作させ、前記検査用溝に対向するよう前記ブロックゲージを移動した後、前記第1検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の一方の先端部分を挿嵌させる工程である。前記第2挿嵌工程は、第2検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の他方の先端部分を挿嵌させる工程である。
以上説明した方法により図1に示す検査部位51から検査部位56のすべての部位について設置面に近い部位から順に合否判定を行い、すべて合格判定の場合は各アームの相対位置初期設定は合格と判断する。1箇所でも不合格判定となった場合は、検査・判定データーとともに被検査ロボット50を再調整・再検査工程に送る。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、前記した実施例に限定されず、適宜変形して実施することが可能である。本実施例においては、本発明に位置ズレ検査装置をロボットの初期状態の検査装置に適用したが、これに限定されるものではなく、検査ゲージを使って検査を行う各種製品検査に用いることが出来る。
1 位置ズレ検査装置
2 マニピュレーター
3 検査ユニット
5 ビジョンセンサー
6 照明
7 力覚センサー
8 ピンゲージ
9 ブロックゲージ
10 ブロックゲージ
50 被検査ロボット
51〜56 検査部位

Claims (5)

  1. ピンゲージを互いに重なりあった第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用孔に挿嵌することにより、またはブロックゲージを互いに隣接した第1検査対象部品および第2検査対部品に形成された検査用溝に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査装置であって、
    前記第1検査対象部品および第2検査対象部品を含む製品が製作されるラインに隣接して設置されたマニピュレーターと、
    前記検査用孔または前記検査用溝を近接した位置から撮影し正確な位置が認識できるよう、前記マニピュレーターに装着されたビジョンセンサーと、
    力覚センサーを介して前記マニピュレーター先端に設けられ、かつ位置ズレ検査に用いるピンゲージおよびブロックゲージとが選択使用可能に装着されたエンドイフェクターと、
    前記力覚センサーにより反力を検出した場合、当該反力の方向および大きさから前記ピンゲージおよびブロックゲージと前記検査対象部品の挿嵌動作を継続するための姿勢変化を計算して、姿勢を微小量変化させる姿勢修正手段と、
    を有する位置ズレ検査装置。
  2. 前記ピンゲージの先端部分が、外周面に対し15度から45度の角度を持った面でC面取りされ、誘い込み形状が形成されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の位置ズレ検査装置。
  3. 前記ブロックゲージの先端部分が、側面に対し30度から45度の角度を持った面でC面取りされ、かつ第1検査対象部品に挿嵌する先端部分と第2検査対象部品に挿嵌する先端部分が互いに分離するよう構成されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の位置ズレ検査装置。
  4. ピンゲージを互いに重なりあった第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用孔に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査方法であって、
    ロボットを動作させビジョンセンサーを前記第1検査対象部品または前記第2検査対象部品に接近させて、前記検査用孔の正確な位置を認識し、予めティーチングした位置との誤差を計算して、当該誤差に対応してその後のロボットの動作指示に補正を加える位置補正工程と、
    前記補正された動作指示に従って前記ロボットを動作させ、前記検査用孔の中心軸上に前記ピンゲージ先端を移動して当該中心軸上からピンゲージを挿嵌させる挿嵌工程と、
    当該ピンゲージと当該検査用孔が挿嵌途中で接触した場合、力覚センサーにより反力の方向および大きさを検知して、反力を減少させるのに必要なピンゲージの姿勢変化量を算出して当該ピンゲージの姿勢を微小量変化させる姿勢修正工程と、
    を有することを特徴とする位置ズレ検査方法。
  5. ブロックゲージを互いに隣接した第1検査対象部品および第2検査対象部品に形成された検査用溝に挿嵌することにより、前記第1検査対象部品および第2検査対象部品相互の相対位置が基準範囲内にあるか否かを判断する位置ズレ検査方法であって、
    ロボットを動作させビジョンセンサーを第1検査対象部品または第2検査対象部品に接近させて、前記検査用溝の正確な位置を認識し、予めティーチングした位置との誤差を計算して、当該誤差に対応してその後のロボットの動作指示に補正を加える位置補正工程と、
    前記補正された動作指示に従って前記ロボットを動作させ、前記検査用溝に対向するよう前記ブロックゲージを移動した後、前記第1検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の一方の先端部分を挿嵌させる第1挿嵌工程と、
    前記第2検査対象部品の検査用溝に前記ブロックゲージ先端の他方の先端部分を挿嵌させる第2挿嵌工程と、
    を有することを特徴とする位置ズレ検査方法。
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