JP6865186B2 - 負荷追従装置及びそれを有する原子力発電プラント - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、急激な負荷の変動及び/又は様々な変化量を有する負荷変動に対し追従し適切に制御し得る負荷追従装置及びそれを有する原子力発電プラントを提供する。
そのプラント出力変更方式切替装置は、タービン速度変化量を入力し、タービン速度変化量に応じたプラント出力変化量を求めるプラント出力変化量算出部、このプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び原子炉の運転状態に基づいて、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が可能であるかを判別する出力変更判別部、プラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、制御棒操作監視装置及び/又は電気油圧式制御装置を用いた制御方式を選択する第1の組み合わせ選択部、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、制御棒操作監視装置、再循環流量制御装置及び電気油圧式制御装置のうちのいずれか1つまたは2つを用いた制御方式を選択する第2の組み合わせ選択部、及びその出力変更判別部が、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が不可能であると判別したとき、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量をその第1の組み合わせ選択部に出力し、その出力変更判別部が、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が可能であると判別したとき、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量をその第2の組み合わせ選択部に出力する切替部を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る原子力発電プラントは、原子炉と、原子炉にて発生した蒸気をタービンに導く主蒸気配管に設けられたタービン蒸気加減弁と、その主蒸気配管より分岐し復水器に連絡されるバイパス配管に設けられたバイパス弁と、を有する原子力発電プラントであって、
制御棒の位置を制御する制御棒操作監視装置と、原子炉内の冷却水の循環量を制御する再循環流量制御装置と、タービン蒸気加減弁及びバイパス弁のそれぞれの開度を制御する電気油圧式制御装置と、プラント出力変更方式切替装置とを備え、
そのプラント出力変更方式切替装置は、タービン速度変化量を入力し、タービン速度変化量に応じたプラント出力変化量を求めるプラント出力変化量算出部、このプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び原子炉の運転状態に基づいて、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が可能であるかを判別する出力変更判別部、プラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、制御棒操作監視装置及び/又は電気油圧式制御装置を用いた制御方式を選択する第1の組み合わせ選択部、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、制御棒操作監視装置、再循環流量制御装置及び電気油圧式制御装置のうちのいずれか1つまたは2つを用いた制御方式を選択する第2の組み合わせ選択部、及びその出力変更判別部が、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が不可能であると判別したとき、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量をその第1の組み合わせ選択部に出力し、その出力変更判別部が、冷却水の循環量による原子炉出力の変更が可能であると判別したとき、そのプラント出力変化量算出部で求められたプラント出力変化量をその第2の組み合わせ選択部に出力する切替部を含むことを特徴とする。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図2は、図1に示すプラント出力変更方式切替装置16の機能を示すブロック線図である。図2に示すように、プラント出力変更方式切替装置16は、プラント出力変化量算出部21、再循環流量による出力変更可否判別部23、切替スイッチ24、第1の組み合わせ選択部28、及び第2の組み合わせ選択部29から構成されている。これら、プラント出力変化量算出部21、再循環流量による出力変更可否判別部23、第1の組み合わせ選択部28、及び第2の組み合わせ選択部29は、例えば、図示しないCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置等の記憶装置にて実現されると共に、CPU等のプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。なお、切替スイッチ24は、ソフトウェアによるスイッチ或いはハードウェアによるスイッチのいずれでも良い。
タービン発電機8より検知されるタービン速度に変化が生じた場合、タービン速度の変化量信号はプラント出力変化量算出部21に入力される。プラント出力変化量算出部21では、上述のようにタービン速度変化量に応じたプラント出力の変化量を算出し、プラント出力変化量信号22として再循環流量による出力変更可否判別部23及び切替スイッチ24へ出力する。
他方、切替スイッチ24においてプラント出力変化量信号22がチャンネル26に繋がれている場合は、第2の組み合わせ選択部29が、上述のように、タービン速度変化率信号27およびプラント出力変化量信号22に基づいて予め決められたプラント出力変更方式の組み合わせを選択する。そして第2の組み合わせ選択部29は、選択された組み合わせに基づいて制御棒操作監視装置14、原子炉再循環流量制御装置12および電気油圧式制御装置11のうちの何れか1つまたは2つの組み合わせへ制御指令を出力する。例えば、上述のように、タービン速度変化率が低く且つ出力変化量(プラント出力変化量)が小さい場合は、再循環流量を調整する方式(方式(b))が選択され、原子炉再循環流量制御装置12へ制御指令が出力される。また、タービン速度変化率が高く且つ出力変化量(プラント出力変化量)が中程度の場合は、バイパス蒸気流量の調整によってプラント出力を変更する方式(方式(c))及び再循環流量を調整する方式(方式(b))の組み合わせが選択され、原子炉再循環流量制御装置12および電気油圧式制御装置11へそれぞれ制御指令が出力される。
また、タービン速度の変化量や変化率に応じてプラント出力変更方式を選択または組み合わせる機能を実現することで、タービン速度の変動パターンおよび原子力発電プラントの運転状態に応じて常に最適な出力変更方式で負荷追従ができるようになる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
2…負荷追従装置
3…原子炉圧力容器
4…炉心
5…主蒸気配管
6…タービン蒸気加減弁
7…バイパス弁
8…タービン発電機
8a…タービン
8b…発電機
9…復水器
10…給水配管
11…電気油圧式制御装置
12…原子炉再循環流量制御装置
13…インターナルポンプ
14…制御棒操作監視装置
15…制御棒
16…プラント出力変更方式切替装置
21…プラント出力変化量算出部
22…プラント出力変化量信号
23…再循環流量による出力変更可否判別部
24…切替スイッチ
25…チャンネル(方式(b)不使用時)
26…チャンネル(方式(b)使用時)
27…タービン速度変化率信号
28…第1の組み合わせ選択部
29…第2の組み合わせ選択部
Claims (4)
- 制御棒の位置を制御する制御棒操作監視装置と、原子炉内の冷却水の循環量を制御する再循環流量制御装置と、前記原子炉にて発生した蒸気をタービンに導く主蒸気配管に設けられたタービン蒸気加減弁、及び前記主蒸気配管より分岐し復水器に連絡されるバイパス配管に設けられたバイパス弁のそれぞれの開度を制御する電気油圧式制御装置と、プラント出力変更方式切替装置とを備え、
前記プラント出力変更方式切替装置は、タービン速度変化量を入力し、前記タービン速度変化量に応じたプラント出力変化量を求めるプラント出力変化量算出部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び前記原子炉の運転状態に基づいて、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が可能であるかを判別する出力変更判別部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、前記制御棒操作監視装置及び/又は前記電気油圧式制御装置を用いた制御方式を選択する第1の組み合わせ選択部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び入力した前記タービン速度変化率に基づいて、前記制御棒操作監視装置、前記再循環流量制御装置及び前記電気油圧式制御装置のうちのいずれか1つまたは2つを用いた制御方式を選択する第2の組み合わせ選択部、及び前記出力変更判別部が、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が不可能であると判別したとき、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量を前記第1の組み合わせ選択部に出力し、前記出力変更判別部が、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が可能であると判別したとき、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量を前記第2の組み合わせ選択部に出力する切替部を含むことを特徴とする負荷追従装置。 - 請求項1に記載の負荷追従装置において、
前記原子炉の運転状態は、前記原子炉の出力及び再循環流量であることを特徴とする負荷追従装置。 - 原子炉と、前記原子炉にて発生した蒸気をタービンに導く主蒸気配管に設けられたタービン蒸気加減弁と、前記主蒸気配管より分岐し復水器に連絡されるバイパス配管に設けられたバイパス弁と、を有する原子力発電プラントであって、
制御棒の位置を制御する制御棒操作監視装置と、原子炉内の冷却水の循環量を制御する再循環流量制御装置と、前記タービン蒸気加減弁及び前記バイパス弁のそれぞれの開度を制御する電気油圧式制御装置と、プラント出力変更方式切替装置とを備え、
前記プラント出力変更方式切替装置は、タービン速度変化量を入力し、前記タービン速度変化量に応じたプラント出力変化量を求めるプラント出力変化量算出部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び前記原子炉の運転状態に基づいて、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が可能であるかを判別する出力変更判別部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び入力したタービン速度変化率に基づいて、前記制御棒操作監視装置及び/又は前記電気油圧式制御装置を用いた制御方式を選択する第1の組み合わせ選択部、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量、及び入力した前記タービン速度変化率に基づいて、前記制御棒操作監視装置、前記再循環流量制御装置及び前記電気油圧式制御装置のうちのいずれか1つまたは2つを用いた制御方式を選択する第2の組み合わせ選択部、及び前記出力変更判別部が、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が不可能であると判別したとき、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量を前記第1の組み合わせ選択部に出力し、前記出力変更判別部が、前記冷却水の前記循環量による原子炉出力の変更が可能であると判別したとき、前記プラント出力変化量算出部で求められた前記プラント出力変化量を前記第2の組み合わせ選択部に出力する切替部を含むことを特徴とする原子力発電プラント。 - 請求項3に記載の原子力発電プラントにおいて、
前記原子炉の運転状態は、前記原子炉の出力及び再循環流量であることを特徴とする原子力発電プラント。
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