JP6864818B2 - 着脱装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、着脱装置および画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置やその他の装置において、一部の構成要素を他の構成要素に対して着脱自在に搭載するものが知られている。そして、その搭載した構成要素を他の構成要素に固定するための固定構造が提案されている。
例えば特許文献1には、車止めに関し、起立ロック構造をより少ない手間で組み立ることができるうえ、起立ロック構造を支柱に対して簡便にしかも適正に位置決めした状態で組み付けることができる技術が提案されている。この特許文献1の技術では、ケース1と、支柱2と、起立ロック構造とを備え、起立ロック構造は、支柱2の内部に配置されるホルダー13を基体にして、これに組み付けられるロックピン25およびばね26と、ロックピン25を切り換える切換え機構とで構成する。切換え機構は、ガイド穴20に配置されるソケット34と、操作キー35で待機位置と作動位置とに切り換え操作される錠止体36とを含む。錠止体36に係合突起45を設け、ソケット34に係合突起45の軸方向の移動を許す横溝38と、周方向への移動を許す凹部39とを形成する。待機位置にある錠止体36をばね26に抗して押し込み操作し、周方向へ回動操作することで、係合突起45を凹部39で受け止めてロックピン25を作動位置にロック固定する。
特開2007−309025号公報
しかしながら、着脱装置が固定箇所に挿入される前に掛止部材が操作されてしまうと着脱装置の固定が不完全となる虞がある。
本発明は、挿入体が被挿入体に挿入されることで掛止部材の操作が可能となる着脱装置、およびそのような着脱装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る着脱装置は、
被挿入体に着脱自在に挿入される挿入体と、
上記挿入体から上記被挿入体に向けて突き出した突出部を有し、回転操作を受けてその突出部が動いてその被挿入体に掛かることでその挿入体をその被挿入体に固定する掛止部材と、
上記突出部と並んで上記挿入体から上記被挿入体に向けて突き出してその突出部の動きを抑止し、その挿入体がその被挿入体に挿入されるとその被挿入体によってその挿入体に押し込まれて、その突出部が上記被挿入体に掛かる動きを開放する抑止部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る着脱装置は、請求項1の着脱装置において、
上記掛止部材が、上記回転操作を受ける操作部を有し、
上記操作部が、上記回転操作によって上記突出部が上記被挿入体に掛かっているときの第1姿勢では、上記被挿入体と上記着脱装置とからなる複合体に対して着脱自在な他の装置の着脱を妨げず、上記突出部が上記被挿入体に掛かっていないときの第2姿勢では、当該他の装置に接触して装着を妨げることを特徴とする。
請求項3に係る着脱装置は、請求項1または2の着脱装置において、
上記掛止部材が、上記挿入体の挿入方向に延びた延伸部と、その延伸部から側方に突き出して上記挿入体に掛かりその掛止部材の挿入体からの抜け出しを止める抜止部とを有し、上記回転操作として、上記延伸部を軸とした回転操作を受けるものであり、
上記突出部が、上記延伸部の端部とその端部から側方に張り出した張出部とを有するものであり、
上記抑止部材が、上記張出部が嵌まる孔を先端に有し、上記挿入体から上記被挿入体に向けて突き出した場合にその孔でその張出部の動きを抑止して上記掛止部材の上記回転操作を防ぐものであることを特徴とする。
請求項4に係る着脱装置は、請求項3の着脱装置において、
上記抜止部が、上記掛止部材の上記回転操作における第1角度では上記挿入体から抜けるものであり、
上記張出部が、上記掛止部材の上記回転操作における、上記第1角度と交わる第2角度で上記抑止部材の上記孔に嵌まるものであることを特徴とする。
請求項5に係る画像形成装置は、
一部の構成要素として請求項1から4のいずれかの着脱装置を備え、
上記一部の構成要素を除いた他の構成要素として上記被挿入体を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る着脱装置および請求項5に係る画像形成装置によれば、挿入体が被挿入体に挿入されることで掛止部材の操作が可能となる。
請求項2に係る着脱装置によれば、掛止部材の操作忘れを防止することができる。
請求項3に係る着脱装置によれば、突出部の動きを確実に抑止することができる。
請求項4に係る着脱装置によれば、上記掛止部材の上記挿入体からの抜け出しを確実に防止することができる。
画像形成装置の具体的な一実施形態に相当するプリンタの概略構成図である。 構成要素の着脱に際して筐体が開放された状態を示す図である。 回収ボックスと転写ユニットとの配置関係を示す図である。 転写ユニットにベルトクリーナが装着された状態を示す斜視図である。 ベルトクリーナが抜き取られた転写ユニットの状態を示す斜視図である。 ベルトクリーナが転写ユニットから抜き出されているときの固定解放機構の外観を示す図である。 ベルトクリーナが転写ユニットに挿入されたときの固定解放機構の外観を示す図である。 ベルトクリーナが転写ユニットに固定されているときの固定解放機構の外観を示す図である。 ベルトクリーナが転写ユニットから抜き出されているときの固定解放機構を示す断面図である。 ベルトクリーナが転写ユニットに挿入されたときの固定解放機構を示す断面図である。 ベルトクリーナが転写ユニットに固定されているときの固定解放機構を示す断面図である。 回収ボックスを示す正面図である。 回収ボックスを示す背面図である。 回収ボックスを示す一部拡大図である。 防護突起の働きを示す、転写ユニットにベルトクリーナが固定されている場合の図である。 防護突起の働きを示す、転写ユニットにベルトクリーナが非固定の場合の図である。 固定解放機構の組み立て図である。 ロック操作部材101の詳細構造を示す斜視図である。 ロック操作部材101の詳細構造を示す正面図である。 カラー部材の詳細構造を示す図である。 手前側ケース部にロック操作部材が取り付けられた状態を示す図である。 図21に示す状態にさらにカラー部材が取り付けられた状態を示す図である。
本発明実施形態について、以下図面を参照して説明する。
図1は、画像形成装置の具体的な一実施形態に相当するプリンタの概略構成図である。
このプリンタ10は、筐体11内に、感光体ユニット30と、現像装置18と、転写ユニット22と、定着装置24と、用紙搬送装置29と、2次転写ロール57と、トナーカートリッジ28と、ベルトクリーナ52と、制御部20と、を備えている。感光体ユニット30と現像装置18とトナーカートリッジ28については、CMYKの各色に対応して1セットずつ、合計で4セット備えられている。
感光体ユニット30には、感光体12、帯電装置14、露光装置16、およびクリーニング装置26が組み込まれており、この感光体ユニット30は、筐体11に対して着脱自在に装着されている。また、現像装置18と転写ユニット22についても、筐体11に対して着脱自在に装着され、ベルトクリーナ52は転写ユニット22に対して着脱自在に装着されている。
なお、以下の説明では、プリンタ10における方向として、図1で左右方向となっている装置の幅方向をX方向と称し、図1で上下方向となっている装置の高さ方向をY方向と称し、図1の紙面に垂直な方向となっている装置の奥行き方向をZ方向と称する。なお、本実施形態では、X方向とZ方向は水平方向であり、Y方向は鉛直方向である。プリンタ10のユーザは、プリンタに対してZ方向の手前側に立って操作するものとする。
感光体ユニット30、現像装置18、転写ユニット22、およびベルトクリーナ52は、いずれもZ方向に抜き差しされて着脱される。これら、感光体ユニット30、現像装置18、転写ユニット22、およびベルトクリーナ52は、いずれも、プリンタ10の他の構成要素に対して着脱される装置であると言う意味で着脱装置の一種であるが、ここに示す例では、本発明の着脱装置の一実施形態に相当するのはベルトクリーナ52である。なお、感光体ユニット30や現像装置18や転写ユニット22などに本発明の着脱装置が適用されてもよいことは当然である。
転写ユニット22は、支持ロール53とバックアップロール54とを備え、それら支持ロール53とバックアップロール54に掛け回された環状の転写ベルト56も備えている。転写ベルト56は、各感光体ユニット30の感光体12に接する循環経路に沿って循環移動する。さらに転写ユニット22は、転写ベルト56を間に挟んで各感光体12と対向する位置に各1次転写ロール48を備えている。
ここで、プリンタ10の動作について説明する。
制御部20がパーソナルコンピュータなどの外部装置から画像データを入手すると、プリント動作が開始され、感光体12の表面が帯電装置14によって全面的に帯電される。そして、その帯電された表面が、画像データに従った光で露光装置16によって露光されることで静電潜像が形成される。
静電潜像は、現像装置18内の現像剤によって現像される。現像剤にはトナーが含まれており、現像によって感光体12上に可視のトナー像が形成される。
感光体12上のトナー像は転写ユニット22の1次転写ロール48によって転写ベルト56上に、4色が順次に重なるように転写され、その結果、転写ベルト56上にはカラーのトナー像が形成される。トナー像が転写された後の感光体12表面は、クリーニング装置26によって清掃される。
転写ベルト56上のカラーのトナー像は、バップアップロール54と2次転写ロール57との間へと用紙搬送装置29によって搬送されてきた、記録媒体としての用紙Pに転写される。そして、定着装置24へと搬送されてトナー像が用紙P上に定着され、用紙Pは筐体11外へと送出される。
ベルトクリーナ52は、トナー像が用紙P上に転写された後の転写ベルト56表面からトナーや紙粉などといった不要物を除去して転写ベルト56表面を清掃する。そのように除去された不要物は、後述する回収ボックスによって回収される。ベルトクリーナ52は、転写ユニット22の構成要素である転写ベルト56や1次転写ロール48などよりも寿命が短いので、上述したように転写ユニット22に対して着脱自在に装着され、寿命が来た場合には転写ユニット22とは別に交換される構造となっている。
図2は、構成要素の着脱に際して筐体11が開放された状態を示す図である。
プリンタ10の筐体11のZ方向前面には、Z方向前側に回転するカバー32が取り付けられている。このカバー32のZ方向奥側には、上述した各感光体ユニット30のクリーニング装置26およびベルトクリーナ52から不要物を回収する回収ボックス34が筐体11に対して着脱自在に装着されている。
この回収ボックス34のZ方向前側の面には、操作ハンドル36が設けられている。この操作ハンドル36が操作されることで、回収ボックス34の筐体11へのロックが解除される。
カバー32には、プリンタ10の内側に突き出すようにストッパ32Aが設けられている。カバー32が閉じられるとこのストッパ32Aが回収ボックス34の操作ハンドル36部分に嵌まって、操作ハンドル36の回転を防ぐ。この結果、装置の振動などによって操作ハンドル36が勝手に回ってしまうような事態が回避される。
回収ボックス34がプリンタ10から取り外されることにより、回収ボックス34の奥側に配置された転写ユニット22やベルトクリーナ52などが露出する。
図3は、回収ボックス34と転写ユニット22との配置関係を示す図である。
転写ユニット22は回収ボックス34に対してZ方向奥側に配備されていて、転写ベルト56の幅方向がZ方向を向いている。上述したベルトクリーナ52は、転写ユニット22の筐体21内に装着されており、操作ハンドル36の操作によって回収ボックス34が離脱されると、転写ユニット22に対してベルトクリーナ52が抜き差し得る状態となる。
図4および図5は、転写ユニット22に対して抜き差しされるベルトクリーナ52を示す斜視図であり、図4には転写ユニット22にベルトクリーナ52が装着された状態が示され、図5には、ベルトクリーナ52が抜き取られた転写ユニット22の状態が示されている。
上述したように、ベルトクリーナ52は転写ユニット22の筐体21内に装着されている。ベルトクリーナ52には、ベルトクリーナ52を転写ユニット22に対して固定し解放するために操作されるロック操作部材101が備えられている。
図5に示すように、転写ユニット22の筐体21には、ベルトクリーナ52が挿入されて固定される挿入口21Aが設けられている。また、挿入口21A内には、ベルトクリーナ52が固定される固定部21Bが設けられている。転写ユニット22は、本発明にいう被挿入体の一例に相当する。
次に、ベルトクリーナ52について、特に、転写ユニット22に対して固定し解放する機構に着目して詳しく説明する。
図6〜図8は、ベルトクリーナ52の固定解放機構の外観を示す図である。図6には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22から抜き出されているときの固定解放機構の状態が示され、図7には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に挿入されたときの固定解放機構の状態が示され、図8には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に固定されているときの固定解放機構の状態が示されている。
ベルトクリーナ52は、転写ユニット22の上述した挿入口21Aに挿入される筐体102を有し、その筐体102は、転写ユニット22の転写ベルト56に沿ってZ方向に延びた延伸部103と、固定解放機構が組み込まれた固定解放部104とを有する。
筐体102の固定解放部104には、上述したロック操作部材101が組み込まれている。このロック操作部材101の先端部101Aは、転写ユニット22の上記固定部21Bに対向した側(即ちZ方向の奥側)に固定解放部104から突き出している。
また、固定解放部104からは、図6に示すように、ロック操作部材101の先端部101Aと並んでカラー部材105も突き出している。そして、ベルトクリーナ52が転写ユニット22から抜き出されているときにはカラー部材105によってロック操作部材101の先端部101Aの動きが抑止されている。従って、転写ユニット22から抜き出されている状態で不用意にロック操作部材101が操作される事態が防止される。
ベルトクリーナ52が転写ユニット22に挿入されると、図7に示すように、カラー部材105は固定解放部104側に押し込まれ、この結果、ロック操作部材101の操作が自由となる。そして、ロック操作部材101が操作されると、図8に示すように先端部101Aの向きが変わってベルトクリーナ52が転写ユニット22に固定される。
以下、断面図を参照して固定解放機構をより詳しく説明する。
図9〜図11は、ベルトクリーナ52の固定解放機構を示す断面図である。これら図9〜図11には、ベルトクリーナ52の断面をX方向から見た様子が示されている。また、図9には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22から抜き出されているときの固定解放機構の状態が示され、図10には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に挿入されたときの固定解放機構の状態が示され、図11には、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に固定されているときの固定解放機構の状態が示されている。
ロック操作部材101は、固定解放部104を貫通してZ方向(即ちベルトクリーナ52の挿抜方向)に延びる延伸部101Bと、延伸部101Bの側方(即ち中心軸から離れる方向)に張り出した、先端部101Aに含まれる張出部101Cとを備えている。また、ロック操作部材101は、ユーザが把持して操作する板状の把持部101Dも延伸部101Bの端部に備えている。把持部101Dは固定解放部104から突き出している。そして、ロック操作部材101は、延伸部101Bを回転軸とした回転操作を受ける。
カラー部材105は、この張出部101Cを含んだ先端部101Aが嵌まり込む嵌入孔105Aを有している。そして、図9に示すように、ベルトクリーナ52の固定解放部104が転写ユニット22の固定部21Bから離れている場合には、カラー部材105が押しバネ106に押されて固定解放部104から突き出している。この結果、カラー部材105の嵌入孔105Aにロック操作部材101の張出部101Cが嵌まり込み、ロック操作部材101の回転操作が防止される。この結果、ロック操作部材101の把持部101Dは、例えばX方向(水平方向)に寝た姿勢に固定される。
カラー部材105は、本発明にいう抑止部材の一例に相当する。なお、本発明にいう抑止部材としては、ロック操作部材101の先端部101Aの片側に隣り合って突き出ることでロック操作部材101の操作を抑止するものや、ロック操作部材101の先端部101Aを間に挟むように突き出ることでロック操作部材101の操作を抑止するものであってもよいが、カラー部材105のように、嵌入孔105Aに先端部101Aが嵌まり込むものであると操作は確実に抑止されるので好ましい。
ロック操作部材101は、本発明にいう掛止部材の一例に相当し、先端部101Aが本発明にいう突出部の一例に相当し、延伸部101Bが本発明にいう延伸部の一例に相当し、張出部101Cが本発明にいう張出部一例に相当する。また、把持部101Dが本発明にいう操作部の一例に相当する。なお、本発明にいう掛止部材は、回転操作以外の操作を受けるものであってもよい。
ベルトクリーナ52が転写ユニット22に挿入されると、図10に示すように、カラー部材105が転写ユニット22の固定部21Bに押されて固定解放部104内に押し込まれる。そして、ロック操作部材101の先端部101Aは、転写ユニット22の固定部21B内に入り込む。カラー部材105が固定解放部104内に押し込まれているため、ロック操作部材101は回転操作が自在となり、ユーザが操作することによって先端部101Aが転写ユニット22の固定部21B内で回転する。
このようにロック操作部材101が操作されると、図11に示すように、ロック操作部材101の先端部101Aの向きが変わり、張出部101Cが転写ユニット22の固定部21Bに係ってベルトクリーナ52が転写ユニット22に固定される。この結果、ロック操作部材101の把持部101Dは、例えばY方向(鉛直方向)に立った姿勢となる。このように把持部101DがY方向に立った姿勢は、本発明にいう第1姿勢の一例に相当し、図9に示すように把持部101DがX方向に寝た姿勢は、本発明にいう第2姿勢の一例に相当する。なお、本発明にいう掛止部材は、第1姿勢では図9に示すように寝て、第2姿勢では図11に示すように立つものであってもよく、第1姿勢と第2姿勢とで向きが45°や60°異なるものであってもよい。
ベルトクリーナ52が転写ユニット22から離脱される場合には、上記の手順とは逆の手順で、ロック操作部材101が操作されてベルトクリーナ52が抜き出される。
以上説明したように、ロック操作部材101は、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に挿入されることで操作自在となるので、挿入前の誤操作などが防止される。一方で、ベルトクリーナ52が挿入された後、ロック操作部材101が操作されず、ベルトクリーナ52が転写ユニット22に固定されずに、上述した回収ボックス34が装着されてしまうと清掃不良などの虞がある。そこで、本実施形態では、ベルトクリーナ52が未固定での回収ボックス34の装着を防ぐ工夫が施されている。以下、この工夫について説明する。
図12〜図14は、回収ボックス34を示す図であり、図12には正面図が示され、図13には背面図が示され、図14には一部拡大図が示されている。
回収ボックス34には、プリンタ10に装着された際にベルトクリーナ52のZ方向手前側を塞ぐ部分、言い換えると、転写ユニット22の挿入口21Aを塞ぐ部分に、ベルトクリーナ52のロック操作部材101と並ぶように、ロック操作部材101の操作忘れを防ぐための防護突起107が形成されている。この防護突起107は、回収ボックス34の裏面側(即ちプリンタの内部側)に偏った位置に設けられていて、回収ボックス34がプリンタ10に装着された際には、防護突起107がベルトクリーナ52の固定解放部104に対向する位置に来る。また、防護突起107は、ロック操作部材101と並んで例えばY方向に立ち上がった壁108を有し、以下説明するように、この壁108がロック操作部材101の操作忘れを防ぐ。なお、壁108の方向は、ロック操作部材101の姿勢に整合した方向であればY方向でなくてもよい。
図15および図16は、防護突起107の働きを示す図であり、図15には、転写ユニット22にベルトクリーナ52が固定されている場合が示され、図16には、転写ユニット22にベルトクリーナ52が非固定の場合が示されている。なお、図15および図16では、回収ボックス34の、防護突起107が設けられている箇所だけが図示され、回収ボックスの他の部分については取り除かれている。
図15に示すように、転写ユニット22にベルトクリーナ52が固定されている場合には、上述したようにロック操作部材101の把持部101Dが一例としてY方向(即ち防護突起107が有する壁108と同じ鉛直方向)に立っている。このため、防護突起107の壁108の隣に把持部101Dが並ぶ状態で回収ボックス34が装着されることとなり、ロック操作部材101は回収ボックス34の着脱を妨げない。
これに対し、図16に示すように、転写ユニット22にベルトクリーナ52が非固定の場合には、ロック操作部材101の把持部101Dが一例としてX方向(水平方向)に寝ている。このため、防護突起107が有する壁108と把持部101Dが交わり、防護突起107が把持部101Dに当たるので回収ボックス34の装着が妨げられる。なお、図16には、把持部101Dが防護突起107の壁108に食い込んだ状態が示されているが、これは図示の便宜上であって実際にはこのように食い込むことは無い。
このように回収ボックス34の装着が妨げられることで、転写ユニット22にベルトクリーナ52が未固定のままではプリンタ10は作動しないことになり、清掃不良などの発生が防止される。
次に、ベルトクリーナ52の固定解放部104内にロック操作部材101が組み込まれた構造について説明する。
図17は、固定解放機構の組み立て図である。
ベルトクリーナ52の固定解放部104は、奥側ケース部104Aと手前側ケース部104Bとを合わせた構造を有し、それら奥側ケース部104Aと手前側ケース部104Bとの間に、図9〜図11にも示したように、カラー部材105と押しバネ106とロック操作部材101が組み込まれる。カラー部材105と押しバネ106は、手前側ケース部104Bに対し、ベルトクリーナ52の抜き差し方向の奥側から取り付けられ、ロック操作部材101は、手前側ケース部104Bに対し、ベルトクリーナ52の抜き差し方向の手前側から差し込まれて取り付けられる。
図18および図19は、ロック操作部材101の詳細構造を示す図であり、図18には斜視図が示され、図19には先端側から見た正面図が示されている。
ロック操作部材101は、上述したように、延伸部101Bと張出部101Cとを備えている。更に、ロック操作部材101は、延伸部101Bの側方(即ち中心軸から離れる方向)に突き出した突出部101Eを備えている。突出部101Eは延伸部101Bを挟んで1対設けられている。この突出部101Eは、ロック操作部材101が固定解放部104の手前側ケース部104Bに差し込まれた後、その手前側ケース部104Bに掛かってロック操作部材101の抜け出しを止めるものである。この突出部101Eが、本発明にいう抜止部の一例に相当する。
なお、図19に示すように、本実施形態では、延伸部101Bから張出部101Cが張り出している方向と延伸部101Bから突出部101Eが突き出している方向とは直交しているが、本発明にいう張出部が張り出した方向と抜止部が突き出した方向とは直交以外の角度で交わる方向であってもよく、同一方向であってもよい。
図20は、カラー部材105の詳細構造を示す図である。
この図20には、カラー部材105の、固定解放部104の内側を向いた裏面側が示されている。カラー部材105は固定解放部104から、図20の奥側に向かって突き出す。
カラー部材105には、上述した嵌入孔105Aが設けられている。また、カラー部材105には、固定解放部104に対する出入りに際してカラー部材105を案内するとともにカラー部材105の回り止めも果たす案内突起105Bが設けられている。この案内突起105Bによってカラー部材105は、嵌入孔105Aの長径がX方向に向いた姿勢を保つこととなる。
図21は、手前側ケース部104Bにロック操作部材101が取り付けられた状態を示す図である。
この図21には、ロック操作部材101の先端側から手前側ケース部104Bを見た様子が示されており、手前側ケース部104Bには、ロック操作部材101の延伸部101Bが挿入される挿入孔109と、ロック操作部材101の突出部101Eが通り抜ける貫通孔110が開いている。貫通孔110は、ロック操作部材101がカラー部材105によって固定される姿勢(図21に示す姿勢)から一例として45°回転した姿勢で突出部101Eが通り抜ける角度に形成されている。従って、ロック操作部材101は、カラー部材105によって姿勢が固定されている場合には、突出部101Eが手前側ケース部104Bに掛かり、抜け出しが防がれている。
図22は、図21に示す状態にさらにカラー部材105が取り付けられた状態を示す図である。
上述したように、カラー部材105には嵌入孔105Aと案内突起105Bが設けられており、案内突起105Bによってカラー部材105の角度は、この図22に示すように嵌入孔105Aの長径がX方向(水平方向)に向いた角度に維持される。この結果、ロック操作部材101は、張出部101CがX方向(水平方向)を向いた姿勢(角度)で先端部101Aがカラー部材105の嵌入孔105Aに嵌まる。このように先端部101Aがカラー部材105の嵌入孔105Aに嵌まって姿勢が固定されたロック操作部材101は、上述したように突出部101Eの向きが貫通孔110の向きとは異なっているので突出部101Eが手前側ケース部104Bに掛かって抜け出しが防がれている。
また、カラー部材105が押し込まれてロック操作部材101の先端部101Aがカラー部材105から突き出した状態では、ロック操作部材101は姿勢の変更が自在であるが、張出部101CがX方向(水平方向)を向いた姿勢(角度)以外では、先端部101Aが張出部101Cによってカラー部材105に掛かり、ロック操作部材101は手前側ケース部104Bから抜け出ることがない。
このように、突出部101Eが貫通孔110を通り抜けるときのロック操作部材101の姿勢(角度)と張出部101Cが嵌入孔105Aに嵌まるときのロック操作部材101の姿勢(角度)とが異なっていると、突出部101Eと張出部101Cとの少なくとも一方によって必ずロック操作部材101の抜け出しが防がれる。従って、手前側ケース部104Bに設けられた貫通孔110を塞ぐ必要が無く、組み立ての手間なども少ない。
なお、上記説明では、本発明の画像形成装置の一例として電子写真方式のカラープリンタが示されているが、本発明の画像形成装置は、例えばインクジェット方式や熱転写方式などと行った、電子写真方式以外の装置であってもよく、モノクロ専用の装置であってもよく、コピー機やファクシミリや複合機であってもよい。
10……プリンタ、 22……転写ユニット、 34……回収ボックス、 52……ベルトクリーナ、 101……ロック操作部材、 101A……先端部、 101B……延伸部、 101C……張出部、 101D……把持部、 101E……突出部、 105……カラー部材、 105A……嵌入孔、 105B……案内突起、 107……防護突起、 108……壁、

Claims (5)

  1. 被挿入体に着脱自在に挿入される挿入体と、
    前記挿入体から前記被挿入体に向けて突き出した突出部を有し、回転操作を受けて該突出部が動いて該被挿入体に掛かることで該挿入体を該被挿入体に固定する掛止部材と、
    前記突出部と並んで前記挿入体から前記被挿入体に向けて突き出して該突出部の動きを抑止し、該挿入体が該被挿入体に挿入されると該被挿入体によって該挿入体に押し込まれて、該突出部が前記被挿入体に掛かる動きを開放する抑止部材と、
    を備えたことを特徴とする着脱装置。
  2. 前記掛止部材が、前記回転操作を受ける操作部を有し、
    前記操作部が、前記回転操作によって前記突出部が前記被挿入体に掛かっているときの第1姿勢では、前記被挿入体と前記着脱装置とからなる複合体に対して着脱自在な他の装置の着脱を妨げず、前記突出部が前記被挿入体に掛かっていないときの第2姿勢では、該他の装置に接触して装着を妨げることを特徴とする請求項1記載の着脱装置。
  3. 前記掛止部材が、前記挿入体の挿入方向に延びた延伸部と、該延伸部から側方に突き出して前記挿入体に掛かり該掛止部材の該挿入体からの抜け出しを止める抜止部とを有し、前記回転操作として、前記延伸部を軸とした回転操作を受けるものであり、
    前記突出部が、前記延伸部の端部と該端部から側方に張り出した張出部とを有するものであり、
    前記抑止部材が、前記張出部が嵌まる孔を先端に有し、前記挿入体から前記被挿入体に向けて突き出した場合に該孔で該張出部の動きを防止して前記掛止部材の前記回転操作を防ぐものであることを特徴とする請求項1または2に記載の着脱装置。
  4. 前記抜止部が、前記掛止部材の前記回転操作における第1角度では前記挿入体から抜けるものであり、
    前記張出部が、前記掛止部材の前記回転操作における、前記第1角度と交わる第2角度で前記抑止部材の前記孔に嵌まるものであることを特徴とする請求項3記載の着脱装置。
  5. 一部の構成要素として請求項1から4のいずれかの着脱装置を備え、
    前記一部の構成要素を除いた他の構成要素として前記被挿入体を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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