JP6862992B2 - 繊維材料及び浄化カラム - Google Patents
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Description
表面積増加度=(繊維横断面における周長)/(繊維横断面と同じ断面積をもつ円における円周長) (1)
本発明の浄化カラムは、次の構成を有する。すなわち、
プラスチックケーシングと上記繊維材料とからなる浄化カラムであって、前記プラスチックケーシング内に、前記繊維材料がケースの両側開口部を結ぶ軸方向にストレート形状に配列され、前記プラスチックケーシングの両端に被処理液の入口ポートおよび出口ポートが取り付けられてなる浄化カラム、である。
ここで、Sf:繊維横断面の断面積、So:繊維横断面の外接円で囲まれる面積である。
ここで、Do:繊維横断面の外接円の直径、Di:繊維横断面の内接円の直径である。
表面積増加度=(繊維横断面における周長)/(繊維横断面と同じ断面積をもつ円における円周長) (1)
表面積増加度の測定方法を以下に記す。測定対象となる繊維の両端を、0.1g/mm2程度の張力を付与した状態で固定し、無作為の位置で切断する。その後、切断面を光学顕微鏡、スカラ社製DIGITAL MICROSCOPE DG−2で拡大して写真撮影する。撮影の際、同一倍率でスケールも撮影する。スカラ(株)の画像解析ソフト「Micro Measure ver.1.04」を用い、糸の断面の外周部をなぞることで繊維横断面の周長および断面積を測定する。この測定を50箇所について行い、値を平均化し、小数点以下第2位を四捨五入した値を表面積増加度とする。
混繊材料の全体における構成割合(%)=横断面を共通にする繊維の本数(本)/全繊維本数(本)×100 (2)
また、混繊繊維の全体における構成割合が5.0%以上である複数種類の横断面形状の繊維のうち、表面積増加度が最も低く、繊維(max)に比べて表面積増加度が3.0%以上低い繊維を繊維(min)と言う。繊維(min)は、混繊繊維の全体における構成割合として8.0%以上含まれることで、繊維(max)同士の密着を抑制する効果が得られる。繊維(min)の混繊繊維の全体における構成割合は、好ましくは12.0%以上、より好ましくは16.0%以上、さらに好ましくは23.0%以上である。繊維(min)の混繊繊維の全体における構成割合の上限としては、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下、さらに好ましくは52%以下、特に好ましくは36%以下である。繊維(min)の混繊繊維の全体における構成割合の上限がこの好ましい範囲であると、繊維材料としての表面積量が十分となり、また、繊維(min)同士での密着が起こりにくく、吸着性能が保たれる。尚、上述の表面積増加度が最も低い糸が複数存在する場合には、後述する外接円占有度がより低い断面形状の繊維を、本発明で用いる繊維(min)とする。
異形度=Do/Di (3)
本発明においては、繊維(min)の混繊繊維の全体における構成割合は8.0%以上であることを考慮すると、繊維(min)の異形度の好ましい下限は1.10、より好ましくは1.20以上、さらに好ましくは1.60以上、特に好ましくは2.10以上である。繊維(min)の異形度の下限がこの好ましい範囲であると、繊維材料全体の嵩高効果が保たれる。一方で繊維(min)の異形度の上限としては、好ましくは6.00以下であり、より好ましくは5.00以下、特に好ましくは3.80以下である。繊維(min)の異形度の上限がこの好ましい範囲であると、繊維(max)と合わせた嵩高性が適度で、繊維材料として扱いやすくなり、ケースなどへの挿入性が容易である。また、繊維の強伸度が低下することはなく、紡糸安定性が保たれ、繊維形状の保持が容易である。さらに、繊維として成型する前の紡糸原液を風や液を用いて速やかに冷却する場合、繊維断面における突起が風や液体の流れを過度に妨げることはなく、繊維形状や、細孔径といったミクロ構造にもムラが生じにくい。
外接円占有度Sfo=(繊維横断面の断面積Sf)/(繊維横断面の外接円で囲まれる面積So) (4)
繊維(max)は、Sfoを大きくすることで、効率よく表面積量を稼ぐことができる。その一方で、繊維(min)のSfoが小さいほど、単位断面積当たりの繊維の占有面積が小さいため、嵩高くすることができる。そのため、繊維(min)のSfoの上限は、好ましくは0.90以下、さらに好ましくは0.70以下、特に好ましくは0.50以下となる。繊維(min)のSfoの下限としては、0.05以上が好ましく、より好ましくは0.15以上である。繊維(min)のSfoの下限がこの好ましい範囲であると、繊維の強伸度が損なわれることはない。また、繊維(max)の外接円占有度Sfoを、繊維(min)の外接円占有度Sfoで除したSfo比Zは、好ましくは0.20以上であり、より好ましくは0.40以上、さらに好ましくは0.80以上、特に好ましくは1.10以上となる。Sfo比Zをこの好ましい範囲とすることで、効率良く表面積を稼ぎつつ嵩高性を得ることができるため、繊維材料として優れた吸着性能を発揮できる。
繊維横断面の円相当直径=2×(S/π)1/2 (5)
本発明における繊維の素材としては、特に限定されるものではないが、成形加工のし易さやコストなどの観点から有機物が好適に用いられ、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAという)、ポリエステル等のエステル基含有ポリマー、ポリアクリロニトリル(以下、PANという)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルロース、セルローストリアセテート、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が用いられる。中でも、ある程度の疎水性でありタンパク質などを吸着できる特性を有する素材を含むことが好ましく、例えば、PMMA、PAN等が挙げられる。PMMA、PANは、また、厚み方向に均一構造を有する繊維の代表例であり、均質構造で孔径分布がシャープな構造を得やすいため好ましい。上記PMMAのようなエステル基を含有するポリマーは、生体適合性に優れ、末端基を制御することによる機能発現が容易であり好ましい。特にPMMAは非晶性の高分子であり、成形加工性やコストに優れ、また、透明性も高いため、繊維の内部状態も比較的観察が容易であり、ファウリング状態を評価しやすく好ましい。
繊維体積あたりの吸着量(mg/cm3)=(C1−C2)×12/0.0905 (6)
本発明に係る繊維を作製するための紡糸口金の吐出形状としては図2および図4〜7に示すようなものを使用することができる。
Vc=ケーシング胴部の断面積×有効長 (7)
Vf=繊維断面積×繊維本数×有効長 (8)
充填率=Vf/Vc×100(%) (9)
充填率が上記好ましい範囲であると、糸同士の密着抑制が容易であり、またケースへの挿入性も良好である。一方、ケース内の繊維が偏りにくく、カラム内の流れにムラができにくく、またカラムの吸着効率も維持できる。また、被処理液が血液の場合には、返血性が良好で、残血しにくい。返血試験の詳細については後述するが、試験時のカラム内の残血量としては5mL以下が好ましく、さらには1mL以下が好ましい。
Dp=4×((Dcase/2)2−(Dfiber/2)2×N)/(Dcase+Dfiber×N) (10)
ここで、上記式(10)中、Dcase:カラムケースの内径、Dfiber:繊維の円相当直径、N:糸本数を表す。
Dp=4×((Dcase/2)2−(Dfiber−max/2)2×Nmax−(Dfiber−min/2)2×Nmin)/(Dcase+Dfiber−max×SAmax×Nmax+Dfiber−min×SAmin×Nmin) (11)
ここで、上記式(11)中、Dcase:カラムケースの内径、Dfiber−max:繊維(max)の円相当直径、Dfiber−min:繊維(min)の円相当直径、Nmax:繊維(max)の糸本数、Nmin:繊維(min)の糸本数、SAmax:繊維(max)の表面積増加度、SAmin:繊維(min)の表面積増加度を表す。
ポリマーを溶媒に溶かした紡糸原液を調整する。このとき原液濃度(原液中の溶媒を除いた物質の濃度)が低い程、繊維の細孔径を大きくすることが出来ることから、原液濃度の適宜設定により、細孔径のコントロールが可能となる。この他、陰性荷電基を有するポリマーを用いることで細孔径のコントロールが可能である。かかる観点から、本発明において好ましい原液濃度は30質量%以下であり、より好ましくは27質量%以下、さらに好ましくは24質量%以下である。このような原液を口金から吐出させ、一定距離の乾式空中部分を通過した後に、水などの貧溶媒もしくは非溶媒を含む凝固浴に吐出して凝固させることにより、繊維が得られる。口金としては、例えば図5(スリット部幅W=0.10mm、スリット部長さL=1.0mm)と図4(スリット部幅W=0.10mm、スリット部長さL=1.0mm)に示すような異形断面形状の吐出口をもつ口金を用い、これら2種類の口金の数を例えば1:1の比率で用いることで紡糸での混繊が可能となる。ここで、円弧Rはスリット部幅の二分の一にすることが好ましい。尚、口金の配置としては、異なる吐出口形状のものを互い違いにすることで、繊維材料にした際に横断面形状を共通にする異形断面糸同士が集まることを少なくすることができる。吐出した原液は、一定距離の乾式空中部分に通した後に、水などの貧溶媒もしくは非溶媒から成る凝固浴に吐出することにより得られる。上記観点から、乾式部での糸の通過(滞留)時間の下限は上述した通りとなる。また、吐出糸の温度が乾式部において低下してゲル化や凝固するなど速やかに構造固定化される場合には、乾式部分において冷風を吹き付け、ゲル化を促進させることができる。また、詳細なメカニズムは定かではないが冷風速度を上げて冷却効率を上げることで、糸表面の開孔率や糸外周部近傍の孔径を拡大させることができる。
得られた繊維材料を用いて浄化カラムとする手段の一例を示すと次の通りである。
<繊維材料の作製>
質量平均分子量が40万のシンジオタクティックPMMA(以下、syn−PMMA)を31.7質量部、質量平均分子量が140万のsyn−PMMAを31.7質量部、質量平均分子量が50万のアイソタクテイックPMMA(以下、iso−PMMA)を16.7質量部、パラスチレンスルホン酸ソーダを1.5mol%含む分子量30万のPMMA共重合体20質量部をジメチルスルホキシド376質量部と混合し、110℃で8時間撹拌し紡糸原液を調製した。得られた紡糸原液の110℃での粘度は1,240poiseであった。92℃に保温された図5に示す形状であり表1に示す寸法の吐出口をもつ口金と、0.3φの円形の吐出口をもつ口金とを2:1で配置し、これに得られた紡糸原液を各口金1.1g/minの速度で通過させて空気中に吐出し、空中部分を500mm走行させた後、凝固浴に導き、浴内を通過させて、中実糸を得た。凝固浴には水を用いており、水温(凝固浴温度)は42℃であった。それぞれの繊維を水洗後、保湿剤としてグリセリンを70質量%含む水溶液から成る浴槽に導いた後、温度を84℃とした熱処理浴内を通過させて余分のグリセリンを除去した後に16m/minで六角形のカセで120,000本を巻き取り、繊維(max)と繊維(min)との混繊繊維束である繊維材料を得た。
得られた繊維材料を、内径10mm、軸方向長さ18mmのポリカーボネート製円筒状ケーシング内に、繊維の充填率が57%となるようにストレート形状で内蔵した。次にこのケーシングの両側端面の被処理液の流出入口に、ケーシング内径と同等の径にカットした目開き相当直径84μm、開口率36%のポリプロピレン製メッシュフィルタを装着した。最後に、ケーシング端部には被処理液の流入口、流出口をもつヘッダーと呼ばれるキャップをとりつけた。
上述の通り測定対象となる繊維を無作為の位置で切断し、切断面をスカラ社製DIGITAL MICROSCOPE DG−2で拡大して写真撮影した。撮影の際、スカラ(株)の画像解析ソフト「Micro Measure ver.1.04」を用いて同一倍率でスケールも撮影し、上述の通り測定・算出して表面積増加度及び異形度を求めた。
採血後5日以内で、アジ化ナトリウムを添加した牛血液について、ヘマトクリットが30±3%、総タンパク量が6.5±0.5g/dLとなるように調整した。次に、β2−MG濃度が1mg/Lになるように加え、撹拌した。さらに、繊維材料を、繊維をおよそ100本含むものとして、かつ繊維の体積が0.0905cm3となるように長さを調整し、例えばグライナー社製の15mLの遠沈管に入れた。そこへ上記牛血漿12mLを入れ、シーソーシェーカー等、例えばTAITEC社製Wave−SIを用いて、目盛り38、角度最大(1.7秒で1往復)と設定し、室温(20〜25℃)で1時間攪拌した。攪拌前のβ2−MG濃度C1(mg/mL)と、攪拌後のβ2−MG濃度C2(mg/mL)を測定するため、各々1mLずつサンプリングし、−20℃以下の冷凍庫で保存した。β2−MG濃度をラテックス凝集法で測定し、次の式(12)から繊維体積当りの吸着量を算出した。
繊維体積あたりの吸着量(mg/cm3)=(C1−C2)×12/0.0905 (12)
<カラムの吸着性能測定>
カラムの吸着性能評価として、β2−MGのクリアランスを測定した。アジ化ナトリウムを添加した牛血液から、遠心分離によって血漿を得た。該血漿について、ヘマトクリットが30±3%、総タンパク量が6.5±0.5g/dLとなるように調整した。尚、ウシ血漿は、採血後5日以内のものを用いた。次に、ウシ血漿中のβ2−MG濃度が1mg/Lになるように加え、撹拌した。かかる牛血漿について、その35mLを循環用に、40mLをクリアランス測定用として分けた。
Co(mL/min)=(CBi−CBo)×QB/CBi (13)
上式(13)において、CO=β2−MGクリアランス(mL/min)、CBi=Bi液におけるβ2−MG濃度、CBo=Bo液におけるβ2−MG濃度、QB=Biポンプ流量(mL/min)である。また表面積当りの吸着性能を求めるため、次の式(14)からKoを算出した。
Ko(cm/min)=QB/A×ln[QB/(QB―Co)] (14)
上式(14)において、Ko=β2−MGの総括物質移動係数(cm/min)、Aは繊維材料の総繊維表面積(cm2)である。
結果を表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を1:2で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を1:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3,表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2.5:1(=5:2)で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を3:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を5:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を8:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を10:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置し、吐出量を1.1g/min:0.41g/minとした以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置し、吐出量を1.1g/min:0.72g/minとした以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置し、吐出量を1.1g/min:1.30g/minとした以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置し、吐出量を1.1g/min:1.90g/minとした以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を2:1で配置し、吐出量を1.1g/min:5.00g/minとした以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す寸法の形状・吐出口をもつ口金を2:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金のみを配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金のみを配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
円形の吐出口をもつ口金のみを配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を1:5で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
表1に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金と、表2に示す形状・寸法の吐出口をもつ口金を24:1で配置した以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
吸着材料として市販のナイロン製テグス(フジノ社製0.5号)を用いた以外は、実施例1と同様の条件で繊維材料・カラムを作製した。結果を表3、表4に示す。
実施例3、18および19から、繊維(max)の外接円占有度が高くなることで、吸着性能が向上することがわかる。これは、繊維(max)の外接円占有度を上げることで、繊維(max)の突起の谷部に、隣り合う繊維が入るなど繊維間の重なり合い少なくなり、糸間の密着抑制効果が高まったものと考えられる。
<カラムの作製>
実施例3と同じ糸を用い、糸本数として繊維(max)50,000本、繊維(min)25,000本を、内径46mm、軸方向長さ140mmのポリカーボネート製円筒状ケーシング内に、繊維の充填率が57%となるようにストレート形状で内蔵した。次にこのケーシングの両側端面の被処理液の流出入口に、ケーシング内径と同等の径にカットした目開き相当直径84μm、開口率36%のポリプロピレン製メッシュフィルタを装着した。最後に、ケーシング端部には被処理液の流入口、流出口をもつヘッダーと呼ばれるキャップを取り付けた。糸の円相当直径、表面積増加度、平均細孔半径を先述の手法で測定した。また、作製したカラムについて、後述の手法にて吸着性能、圧力損失、残血量を測定した。結果を表5に示す。
吸着性能評価として、β2−MGのクリアランスを測定した。エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを添加した牛血液について、ヘマトクリットが30±3%、総タンパク量が6.5±0.5g/dLとなるように調整した。尚、ウシ血液は、採血後5日以内のものを用いた。
上記のカラムの吸着性能測定において、クリアランス測定開始5分後のBiとBoの圧力を測り、BiとBoの圧力差を圧力損失とした。結果を表5に示した。
比較例1と同じ糸を用いて、糸本数を75,000本とした以外は、実施例22と同様の手法でカラム作製・評価を行った。結果を表5に示した。
比較例2と同じ糸を用いて、糸本数を75,000本とした以外は、実施例22と同様の手法でカラム作製・評価を行った。結果を表5に示した。
2 内接円
3 外接円径Do
4 内接円径Di
10 スリット部長さ
11 スリット部幅
R 円弧
W スリット部幅
L スリット部長さ
13 浄化カラム
14 ポンプ
15 37℃湯浴
16 廃棄用ビーカー
17 循環用血漿
18 クリアランス測定用血漿
Claims (20)
- 横断面形状を共通にする中実繊維を複数種類有する混繊繊維を含み、前記複数種類の繊維のうち少なくとも2種類は前記混繊繊維の全体における構成割合が5.0%以上であって、前記構成割合が5.0%以上である複数種類の繊維のうち、 下記式(1)で表される表面積増加度が最も高い繊維を繊維(max)、下記式(1)で表される表面積増加度が最も低い繊維を繊維(min)としたときに、繊維(min)は、繊維(max)に比べて表面積増加度が3.0%以上低く、繊維(max)の前記混繊繊維の全体における構成割合は30.0%以上、繊維(min)の前記混繊繊維の全体における構成割合が8.0%以上であり、かつ、繊維(max)は、(a)表面積増加度が1.20以上、(b)多孔質であり、細孔比表面積が5m2/g以上である繊維材料。
表面積増加度=(繊維横断面における周長)/(繊維横断面と同じ断面積をもつ円における円周長) (1) - 繊維(max)の細孔比表面積が10m2/g以上である請求項1記載の繊維材料。
- 前記繊維(min)が多孔質であり、細孔比表面積が5m2/g以上である請求項1又は2記載の繊維材料。
- 細孔比表面積が10m2/g以上である請求項3記載の繊維材料。
- 前記繊維(min)における下記式(2)にて表される外接円占有度Sfoが0.90以下である請求項1〜4のいずれか一項記載の繊維材料。
外接円占有度Sfo=Sf/So (2)
ここで、Sf:繊維横断面の断面積、So:繊維横断面の外接円で囲まれる面積である。 - 前記繊維(min)における異形度Do/Diが1.10以上である請求項1〜5のいずれか一項記載の繊維材料。
ここで、Do:繊維横断面の外接円の直径、Di:繊維横断面の内接円の直径である。 - 前記繊維(min)の表面積増加度が1.10以上である請求項1〜6のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記繊維(min)の繊維横断面の形状が円形もしくは楕円形である請求項1〜7のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記繊維(max)の円相当直径が10μm以上1,000μm以下である請求項1〜8のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記繊維(max)の外接円占有度Sfoを前記繊維(min)の外接円占有度Sfoで除したSfo比Zが0.20以上である請求項1〜9のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記繊維(max)の円相当直径を前記繊維(min)の円相当直径で除することで表される繊維径比Yが10.0以下である請求項1〜10のいずれか一項記載の繊維材料。
- ストレート形状の繊維から成る請求項1〜11のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記混繊繊維が2種類の横断面形状を共通にする繊維から成る請求項1〜12のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記繊維(max)と繊維(min)との割合が10:1〜1:2である請求項1〜13のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記、繊維(max)と繊維(min)とが同一の素材で形成される請求項1〜14のいずれか一項記載の繊維材料。
- 前記素材がエステル基含有ポリマーである請求項15記載の繊維材料。
- 医療用途に用いる請求項1〜16のいずれか一項記載の繊維材料。
- 浄化カラム用途に用いる請求項1〜17のいずれか一項記載の繊維材料。
- β2−マイクログロブリンの吸着量が0.005mg/cm3以上である請求項1〜18のいずれか一項記載の繊維材料。
- プラスチックケーシングと前記請求項1〜19のいずれか一項記載の繊維材料とからなる浄化カラムであって、前記プラスチックケーシング内に、前記繊維材料がケースの両側開口部を結ぶ軸方向にストレート形状に配列され、前記プラスチックケーシングの両端に被処理液の入口ポートおよび出口ポートが取り付けられてなる浄化カラム。
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