以下に添付図面を参照して、情報処理システムおよび情報処理方法、ならびに、情報処理装置、端末装置および情報処理プログラムの実施形態を詳細に説明する。以下では、実施形態に係る情報処理システムは、語学学習を支援するためのCALL(Computer Assisted Language Learning)システムを構成するものとする。実施形態の説明に先んじて、理解を容易とするために、実施形態に係るCALLシステムにおいて定義されるユーザについて説明する。
実施形態に係るCALLシステムでは、生徒、教員、職員および管理者の4種類のユーザが定義される。これら生徒、教員、職員および管理者は、ユーザに割り当てられた役割(ロール)であり、各ユーザは、実施形態に係るCALLシステムにおいて、自身に割り当てられたロールに応じた権限を与えられる。以下では、特に記載の無い限り、生徒、教員、職員および管理者それぞれのロールが割り当てられた各ユーザを、それぞれ、生徒、教員、職員および管理者と呼ぶ。
生徒は、実施形態に係るCALLシステムによる語学学習を受けるユーザである。教員は、生徒に対して、当該CALLシステムによる語学教育を施す。職員は、教員および生徒の管理を行う。例えば、職員は、他のユーザに対して教員のロールや生徒のロールを割り当てる。また、職員は、他のユーザに対して職員のロールを割り当てることもできる。さらに、職員は、当該CALLシステムにおける授業の管理を行う。また、管理者は、当該CALLシステムを構成する情報処理システムの管理を行う。管理者は、当該情報処理システムにおいて最上位の権限を持ち、以下、職員、教員、生徒の順に、権限が制限される。
(実施形態に適用可能な構成)
図1は、実施形態に係る情報処理システムにおける機器の配置の例を示す。実施形態に係る情報処理システムでは、建造物(校舎)としての学校1が想定され、学校1内に、それぞれ区切られた空間(部屋)である複数の教室2a、2bおよび2cを含む。なお、図1では、教室2a、2bおよび2cを、それぞれ教室A、教室Bおよび教室Cとしても示している。学校1は、さらに、それぞれ区切られた空間(部屋)であるサーバ室3および事務室4を含む。サーバ室3および事務室4は、1つの部屋に含まれていてもよい。
図1において、教室2aは、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントであるAP22aと、電子黒板23aとが設置される。電子黒板23aは、例えば専用のペンを用いた板書を受け付けて画像として表示可能であると共に、外部から入力された動画像や静止画像の表示が可能とされている。また、図1では、AP22aによる無線通信が可能なネットワーク領域を、通信可能領域2a’として示している。ここでは、AP22aの通信可能領域2a’は教室2aを含むが他の教室2bや教室2cは含まないように設定されており、他の教室に設置されるAP22においても同様に、自教室以外の教室は通信可能領域に含まないようになっている。
教室2aにおいて、各生徒a1、a2、a3、…は、各自、それぞれAP22aとの無線通信が可能な生徒端末20a1、20a2、20a3、…を用いて授業を受ける。また生徒a1が生徒端末20a1を持って教室Bに行けば、生徒端末20a1はAP22bとの無線通信が可能となる。生徒端末20は、各教室のAP22との無線通信が可能なように設定されているが、各AP22は、他教室を通信可能領域に含まないため、生徒a1が生徒端末20a1を持って教室Bに居ながらAP22aと無線通信することは出来ないようになっている。教員用PC21aは、教員が各生徒端末20a1、20a2、20a3、…による授業を制御するために用いるパーソナルコンピュータ(PC)である。教員用PC21aは、教室2aに固定的に設置されていてもよいし、教員がその都度、教室2aに持ち込んでもよい。
教室2bおよび2cも、教室2aと略同様の構成を備える。図1の例では、教室2bは、AP22bが設置されているが、電子黒板が設置されていない。教室2bは、例えば各生徒b1、b2、b3、…は、各自の生徒端末20b1、20b2、20b3、…を用いて授業を受け、教員は、教員用PC21bを用いて各生徒端末20b1、20b2、20b3、…による授業を制御する。通信可能領域2b’は、上述の通信可能領域2a’と同様に調整されたAP22bによる通信可能範囲を示している。
なお、実施形態では、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…は、携帯容易に構成され、無線通信機能とタッチパネルとを備えたタブレットPCが適用される。これに限らず、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…は、ノート型PCやデスクトップ型PCを適用させてもよい。
また、図1の例では、教室2cは、AP22cおよび電子黒板23cが設置され、さらに、ビデオプレーヤ24が設置される。ビデオプレーヤ24の動画像および音声出力は、電子黒板23cに供給される。電子黒板23cは、ビデオプレーヤ24から供給された動画像および音声を再生することができる。また、教室2aおよび2bと同様に、教室2cにおいて、例えば各生徒c1、c2、c3、…は、各自の生徒端末20c1、20c2、20c3、…を用いて授業を受け、教員は、教員用PC21cを用いて各生徒端末20c1、20c2、20c3、…による授業を制御する。通信可能領域2c’は、上述の通信可能領域2a’と同様に調整されたAP22cによる通信可能範囲を示している。
図1において、サーバ室3は、授業管理サーバ30と、認証サーバ31と、ポータルサーバ32とが設置される。情報処理装置としての授業管理サーバ30は、各教室2a、2bおよび2cにおける、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…を用いた授業の管理を行う。認証サーバ31は、生徒、教員、職員、事務員等、学内のユーザのアカウントを管理し、これに基づきユーザの認証を行う。本実施形態では、当該情報処理システムにアクセスするユーザは、この認証サーバにおいて管理されているアカウントのユーザに限られるものとするが、これに限らず、例えば学外のユーザであっても学外システムと連携し利用できるようにしてもよい。
ポータルサーバ32は、例えば、学内のポータルサイトを提供する。このポータルサイトにおいて、学内のユーザは当該情報処理システムが提供する機能を利用するための種々のツールを入手することができる。なお、本実施形態では、各生徒端末20は学校から支給されており、端末には既に本発明の情報処理システムを利用するために必要なアプリケーションプログラムがインストールされている状態となっている。このように、学内ポータルにおいてこのアプリケーションプログラムを含むツールが管理されていることで、学校は自由にアプリケーションプログラムが利用されることを制限することもできる。なお、このように支給されているものでなければ本実施形態が実施できないわけではなく、このような方法は、システムの利用対象者を適切に管理、制御したい場合の一つの例示である。
事務室4は、例えば職員が居留する部屋であって、職員は、この事務室4内で職員用PC40を用いる。職員用PC40は、職員により使用され、例えば授業管理サーバ30に対して、各生徒、各教員および各職員の登録、設定や各授業の情報の登録、編集を行うことができる。
実施形態に係る情報処理システムは、学校1の外部からのアクセスにも対応可能である。例えば、生徒dは、生徒dの自宅5において、端末装置20dから、AP22dを用いて当該情報処理システムにアクセスし、当該情報処理システムによる授業に参加できる。また、AP22dによる無線通信でなくても端末装置20dが対応していれば有線通信でシステムにアクセスしてもよい。この場合、当該情報処理システムの利用は各教室2a、2bおよび2cから参加する場合に比べて一部に制限され、具体的には、参加した授業の復習は行えるが、リアルタイムに授業に参加して受講することはできない。なお、端末装置20dは、生徒端末20と同様のタブレット型PCであってもよいし、例えば教員用PC21と同様の構成のパーソナルコンピュータを用いてもよい。
なお、図1では、学校1内に3つの教室2a、2bおよび2cが設けられているように示されているが、これは説明のための例であって、学校1は、4以上の教室が設けられていてもよいし、2以下の教室が設けられていてもよい。また、図1では、実施形態に係る情報処理システムが1つの校舎内で完結しているように示されているが、これはこの例に限定されない。実施形態に係る情報処理システムは、複数の校舎にわたって構成されていてもよいし、さらには、複数の学校にわたって構成されていてもよい。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの一例の構成を示す。図2において、上述した図1と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。学校1には、例えばLANによるネットワーク10が敷設されている。サーバ室3において、授業管理サーバ30と、認証サーバ31と、ポータルサーバ32とがネットワーク10に接続される。また、事務室4において、職員用PC40がネットワーク10に接続される。さらに、各教室2a、2bおよび2cにおいて、各教員用PC21a、21bおよび21c、ならびに、各AP22a、22bおよび22cが、それぞれネットワーク10に接続される。さらにまた、教室2aおよび2cにおいては、それぞれ電子黒板23aおよび23cも、ネットワーク10に接続される。
教室2aにおいて、各生徒端末20a1、20a2、…は、AP22aを介してネットワーク10に接続される。同様に、教室2bおよび2cにおいて、各生徒端末20b1、20b2、…、ならびに、各生徒端末20c1、20c2、…は、それぞれAP22bおよび22cを介してネットワーク10に接続される。
ここで、各教室2a、2bおよび2cにおいて、各AP22a、22bおよび22cは、IP(Internet Protocol)アドレスが互いに重複しないように、無線LAN側のIPアドレスの範囲が設定される。例えば、サブネットマスクを「255.255.255.0」とし、AP22aは、IPアドレスの範囲を「192.168.0.21」〜「192.168.0.60」、AP22bは、IPアドレスの範囲を「192.168.0.61」〜「192.168.0.100」、AP22cは、IPアドレスの範囲を「192.168.0.101」〜「192.168.0.140」に、それぞれ設定する。各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…において、それぞれ利用する教室に応じて接続先のIPアドレスを強制的に設定することで、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…の各教室2a、2bおよび2cにおける接続を制御することが可能である。
また、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…は、デフォルトの接続先として、授業管理サーバ30が予め設定されているものとする。
教室2aにおいて、電子黒板23aは、入力デバイスと表示デバイスとが一体的に形成されたタッチパネルを備え、例えば専用のペンを用いてユーザがタッチパネルに描画した画像を画像データとして取得することができる。電子黒板23aは、取得した画像データを、ネットワーク10に送信することができる。また、電子黒板23aは、ネットワーク10を介して供給された動画像データなどによる動画像を、タッチパネルにおける表示デバイスにより表示させることができる。
教室2cに設置される電子黒板23cも同様に、タッチパネルに描画された画像を画像データとして取得してネットワーク10に送信し、ネットワーク10を介して供給された動画像データによる動画像を表示できる。教室2cに設置される電子黒板23cは、さらに、接続されるビデオプレーヤ24から出力される動画像を表示でき、ビデオプレーヤ24から出力され表示している動画像をネットワーク10に送信することもできる。
サーバ室3において、認証サーバ31は、ユーザDB(データベース)36が接続される。ユーザDB36には、職員、教員、生徒、その他学校1の従業員など、実施形態に係る情報処理システムにアクセスするユーザのアカウント情報が保存および管理される。表1および表2を用いて、ユーザDB36に保存されるアカウント情報の例について説明する。表1は、各ユーザのアカウント情報が保存されるアカウント情報テーブルの例を示す。
表1の例では、アカウント情報テーブルは、1つのレコードに、「ユーザ名」、「ユーザID」および「パスワード」の各項目を含む。項目「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報が格納される。項目「パスワード」は、認証の際にユーザIDと組み合わせて用いるパスワードが格納される。アカウント情報は、項目「ユーザID」および「パスワード」に格納される情報を含み、この組み合わせで、一人のユーザの一意性が担保され、一人分のアカウントとして管理されるむ。項目「ユーザ名」は、ユーザIDに対応するユーザの名前が格納される。アカウント情報テーブルにより、ユーザの名前、ユーザIDおよびパスワードが関連付けられて管理される。アカウント情報テーブルは、ユーザDB36に保存される。
認証サーバ31は、ネットワーク10を介して受信した認証要求に応じて認証処理を行う。例えば、認証サーバ31は、受信した認証要求に含まれるユーザIDおよびパスワードに基づき、ユーザDB36に保存されるアカウント情報テーブルを参照する。認証サーバ31は、アカウント情報テーブルに、受信したユーザIDおよびパスワードの組み合わせに合致するアカウント情報が保存されていることが確認された場合、認証成功と判断し、保存されていない場合は認証失敗と判断して、その認証結果を要求元に送信する。認証結果を受け取った要求元では、例えば、認証成功であれば当該アカウント情報に対応するユーザによる、情報処理システムへのアクセスを許可するなど、認証結果に応じた制御を行う。
ユーザDB36は、さらに、各ユーザとロールとを関連付けて、ロール情報として保存および管理する。表2は、ロール情報が保存されるロール情報テーブルの例を示す。
表2に示されるように、ロール情報テーブルは、1つのレコードに「ユーザID」および「ロール」の各項目を含む。項目「ユーザID」は、上述したアカウント情報テーブルに含まれる項目「ユーザID」に対応する。項目「ロール」は、項目「ユーザID」に格納されるユーザIDのユーザに割り当てられたロール(生徒、教員、職員および管理者)が格納される。このように、ロール情報テーブルにより、各ユーザに対してロールが関連付けられる。ロール情報テーブルは、ユーザDB36に保存される。
認証サーバ31は、認証要求に応じた認証処理により認証されたユーザに対し、当該認証要求に含まれるユーザIDに基づきロール情報テーブルを参照し、当該ユーザIDに関連付けられるロール等のユーザ情報を取得する。認証サーバ31は、認証が成功した場合にこのユーザ情報を認証結果に含めて送信しており、これにより取得したロールに応じた権限を、当該ユーザIDのユーザに与えられることとなる。
なお、表1のアカウント情報テーブルに格納される各情報は、例えば管理者により設定され、アカウント情報テーブルに格納される。これに限らず、アカウント情報テーブルに格納される各情報を各ユーザが設定し、管理者または職員がアカウント情報テーブルに格納してもよい。
また、表2のロール情報テーブルに格納される各情報は、職員または管理者により設定され、ロール情報テーブルに格納される。これに限らず、ロール情報テーブルに対して、管理者が各情報を格納してもよい。このとき、ユーザは、自分のロールと同等または下位のロール(より権限が制限されたロール)の情報を設定し、ロール情報テーブルに格納することができる。
例えば、ロールが「職員」のユーザは、ロールが「職員」、「教員」および「生徒」の何れかであるユーザについて、ロールの情報をロール情報テーブルに格納することができ、ロールが「管理者」のユーザの情報をロール情報テーブルに格納できない。また、ロールが「教員」のユーザは、ロールが「教員」および「生徒」の何れかであるユーザについて、ロールの情報をロール情報テーブルに格納することができ、ロールが「職員」および「管理者」の何れかであるユーザの情報をロール情報テーブルに格納できない。
サーバ室3において、授業管理サーバ30は、授業情報DB35が接続される。授業管理サーバ30は、授業情報DB35に保存される授業情報に従い、授業の管理を行う。
ここで、実施形態に係る情報処理システムにおいて、CALLシステムとして管理する授業について、概略的に説明する。授業は、1日を所定の時間帯で分割した各時限を1週間単位で纏めた、一般的に時間割と呼ばれる表を用いて管理される。1つの授業は、1つの時限において実施されるものとし、授業毎に教室および担当教員が設定される。また、1以上の授業を含む授業コースが定義される。授業コースは、例えば、1年(通年)、あるいは、半年(上半期、下半期)といった、所定の期間を単位として設定される。授業コースは、例えばあるテーマに沿った一連の授業が含まれるが、これに限定されるものではない。
表3は、授業情報DB35に保存される授業情報テーブルの例を示す。表3の例では、授業情報テーブルは、1つのレコードに、「コース」、「担当教員」、「スケジュール」および「受講者」の各項目を含む。すなわち、表3の例では、授業は、授業コース単位で管理されている。
項目「コース」は、授業コースの名称が格納される。項目「担当教員」は、その授業コースの授業を担当する教員の名前が格納される。項目「担当教員」は、教員の名前の代わりに、または、教員の名前と共に、その教員のユーザIDを格納してもよい。また、項目「担当教員」は、複数の教員の名前を格納することができる。項目「スケジュール」は、その授業コースに含まれる1以上の授業毎のスケジュールが格納される。ここで、授業のスケジュールは、その授業の日程、時限および教室の各情報を含み、各スケジュールは、日程毎に時限および教室が関連付けられて、項目「スケジュール」に格納される。項目「受講者」は、その授業コースの授業を受講するために受講登録を行った生徒のユーザIDが格納される。項目「受講者」は、複数のユーザIDを格納可能とされている。
表3の例では、授業コース「科目b」に担当教員「教員A」および「教員B」の2名の教員が関連付けられている。また、授業コース「科目b」は、項目「スケジュール」において、2017年4月5日に第5時限および教室B、2017年4月12日に第3時限および教室B、…にそれぞれ授業が設定されていることが示されている。
授業情報DB35は、各教室2a、2b、…におけるネットワーク10に対する接続設定情報を格納する接続情報テーブルをさらに格納する。表4は、授業情報DB35に格納される接続情報テーブルの例を示す。
表4の例では、接続情報テーブルは、1つのレコードに「教室」、「電子黒板IPアドレス」、「APのSSID」、「APのIPアドレス範囲」および「パスワード」の各項目を含む。項目「教室」は、教室2a、2b、…を特定するための情報が格納される。例えば、図1を参照し、各教室2a、2b、…の教室名をそれぞれ「教室A」、「教室B」、…とし、表4の例では、項目「教室」は、この教室名が格納されている。項目「電子黒板IPアドレス」は、その教室に設置される電子黒板に設定されたIPアドレスが格納される。上述した図1の例では、教室2bには、電子黒板が設置されていない。そのため、教室2b(教室B)に対応するレコードでは、項目「電子黒板IPアドレス」が空欄とされている。
項目「APのSSID」は、各教室2a、2b、…に設置される各AP22a、22b、…に設定されるSSID(Service Set IDentifier)が格納される。項目「APのIPアドレス範囲」は、各教室2a、2b、…に設置される各AP22a、22b、…に設定される、無線LANのIPアドレス範囲が格納される。ここで、IPアドレス範囲は、各教室2a、2b、…に設置される各AP22a、22b、…の間でIPアドレスが重複しないように設定される。項目「パスワード」は、各教室2a、2b、…に設置される各AP22a、22b、…と接続を確立する際に用いるパスワードが格納される。
例えば、生徒端末20a1は、それぞれ教室2a(教室A)に対応する、項目「APのSSID」の値と、項目「APのIPアドレス範囲」における1つの空きIPアドレスと、項目「パスワード」の値と、が設定されることで、教室2aに設置されるAP22aとの間で、限定的に通信を確立させることができる。これにより、生徒端末20a1は、教室2aにおいて、AP22aを介してネットワーク10に接続することができる。また、生徒端末20a1は、AP22aによる通信可能領域2a’(図1参照)外、例えば教室2bからのネットワーク10との接続が制限される。
授業管理サーバ30は、さらに、授業で実施されるレッスンの情報を課題情報として授業情報DB35に保存する。例えば、語学の学習においては、音声を聴き取り、聴き取った音声に応じた応答を行うレッスンが実施される例が多い。このとき、音声の聴き取りにあたり、音声の聴き取りに対する応答の方法が指定される。
応答の方法の1つの例として、図3(a)に示されるように、時間t0から連続して再生される第1の言語による音声(再生音声)を聞きながら、これと並行して、当該音声に応答する応答音声として、当該音声の内容を第1の言語あるいは第2の言語を用いて発声する応答が挙げられる。これを、同時発声とする。このとき、厳密には再生音声と同時に応答音声が開始されることはなく、同時に終わることもない。
応答の方法の別の例として、図3(b)に示されるように、第1の言語の音声をセンテンスなど所定の単位で区切り、ある単位分の音声を再生した後その音声の長さに応じた時間を空けて次の単位分の音声を再生し、…という間欠的な再生を行い、単位分の音声と次の単位分の音声との間に、先の単位分の音声の内容を応答音声として第1の言語または第2の言語を用いて発声する応答が挙げられる。これをシャドウイングと呼ぶ。
図3(b)の例では、再生音声において、時間t1−t0の長さの第1の音声に対して時間t1から時間t1−t0+αだけ間隔を開けて、第2の音声が再生されている。時間αは、再生音声の長さに対するマージンである。この時間t1−t0+αは、応答音声を発声するために指定された時間である。同様に、再生音声において、時間t3−t2の長さの第2の音声に対して、時間t3から時間t3−t2にマージン時間αを加えた時間だけ間隔を開けて、第2の音声が再生されている。つまり、再生音声が再生された直後に、その再生時間にαの調整分を反映した時間が生徒の応答時間として用意されている。なお、αはプラスの時間でなくてもマイナスの時間を設定してもよい。
なお、図3(a)の同時発声においては、再生音声の全体の時間に対して倍率mを乗じた時間を応答音声の制限時間として設定することができる。具体的には、時間t0で再生が開始された再生音声の全体の時間が時間ttotalとした場合、応答音声は、時間t0から時間ttotal×mを制限時間とされる。この場合、時間ttotalに対して時間ttotal×mとして延長された時間が、マージンとなる。
表5は、授業情報DB35に格納される課題情報テーブルの例を示す。表5の例では、課題情報テーブルは、授業毎に作成され、各課題情報テーブルは、授業を特定可能な授業特定情報により識別される。課題情報テーブルは、1つの授業特定情報に課題情報としての1以上のレッスンの情報を含む。レッスンは、教員による課題の提示と、提示した課題に応じた応答の要求とを含み、生徒は、応答の要求に応答して、レッスンに対する成果物を生成する。
課題情報テーブルにおいて、1つのレコードが1つのレッスンの情報を示し、レコードは、「レッスン名」、「課題」、「応答」、「提出要否」、「登録フラグ」、「公開/非公開」および「終了フラグ」の各項目を含む。なお、表5において、各レコードの先頭は通し番号であって、各レコードを識別するもので、例えば自動的に付与される。また、項目「レッスン名」は、そのレッスンの名前が格納される。
表5において、項目「課題」は、そのレッスンにおける課題を示す情報が格納される。この例では、課題は、教材として用いるコンテンツの情報と、そのコンテンツに対する応答の要求を示す応答情報とを含む。コンテンツ情報は、例えば音声や動画像であり、より具体的には、コンテンツとして各生徒に提示する音声データや動画像データの格納場所を示す情報を用いることができる。また、1つの項目「課題」に、複数のコンテンツ情報を含むことができる。コンテンツの応答情報は、応答の要求の内容として、例えば、上述した同時発声またはシャドウイングによる音声の録音による応答や、テキスト入力による応答を要求する情報が含まれる。生徒は、この応答情報に指定される方法で、コンテンツに対して応答を返すことになる。
また、項目「課題」に対して、上述したマージンを含めることができる。マージンは、同時発声の場合は、倍率mであり、シャドウイングの場合は、±αとなる。
項目「応答」は、課題に対して返された各生徒の応答に関する情報が格納される。表5の例では、項目「応答」は、応答を返した生徒のユーザIDと、応答のデータを示す応答データ情報と、応答のデータに対する教員の評価と、が含まれる。項目「応答」は、当該授業に参加している複数の生徒それぞれの応答データ情報を格納することができる。
応答のデータは、上述した図3の例では、音声データであり、この例では音声データのファイル名が応答データ情報として用いられている。応答のデータは、課題に応じたものであって、音声データに限られない。例えば、応答のデータとしてテキストデータを用いてもよいし、テキストデータと音声データとを混在させてもよい。評価は、当該応答のデータを確認した教員により設定される情報である。
表5において、項目「提出要否」は、生徒が課題に対して応答データの提出を行う必要があるか否かを示す情報(例えばフラグ)が格納される。項目「登録フラグ」は、項目「課題」に示されるコンテンツの授業情報DB35への登録が完了しているか、登録中か、未登録かの何れかを示す情報が格納される。項目「公開/非公開」は、そのレッスンの状態を、授業に参加している各生徒に対して公開状態および非公開状態の何れの状態にしているかを示す状態(例えばフラグ)が格納される。また、項目「終了フラグ」は、そのレッスンが終了したか否かを示すフラグが格納される。
図2の説明に戻り、ポータルサーバ32は、既知のキャプティブポータル(Captive Portal)の技術を適用することができる。キャプティブポータルは、HTTP(HyperText Transfer Protocol)クライアントがネットワークを利用する際に、ネットワーク上の特定のWebサイトへの参照を強制する技術である。例えば、ユーザによる、当該情報処理システムに対する学校1の内部または学校1の外部からのアクセスは、キャプティブポータルによりポータルサーバ32に強制的に誘導される。
ポータルサーバ32は、アクセス元の機器に対して、例えば当該情報処理システムに対してログイン情報(例えばユーザID、パスワード)を入力するためのログイン画面を提示する。ポータルサーバ32は、ログイン画面に従い入力されたログイン情報を認証サーバ31に送信し、認証を要求する。認証が成功すると、当該アクセス元の機器は、本来のアクセス先にアクセスが可能な状態となる。
ネットワーク10には、例えばファイアウォール(FW)37を介してインターネット50に接続される。一方、例えば生徒dの自宅5に設置されたAP22dがインターネット50に接続される。生徒dは、端末装置20dを用いてAP22dと通信を行い、インターネット50に接続できる。FW37により、端末装置20dからの接続が許可されている場合、端末装置20dは、インターネット50およびFW37を介して、学校1内のネットワーク10に接続することができる。
なお、図1および図2では、認証サーバ31が学校1内の情報処理システム内に属するように説明しているが、これはこの例に限定されない。例えば、情報処理システムにおけるユーザの認証処理を、学校1の外部の認証サービスを利用して実行することも可能である。この場合、認証サーバ31は、例えば、情報処理システムへのアクセスを要求するユーザのアカウント情報を受け付け、受け付けたアカウント情報を外部の認証サービスに送信し、認証を要求する処理を行う。
実施形態に係る情報処理システムによる授業の流れについて、図1および図2を参照しながら概略的に説明する。管理者または職員は、接続情報を設定し、設定した接続情報を、表4に示した、授業情報DB35の接続情報テーブルに格納する。管理者または職員は、表1および表2にそれぞれ示した、ユーザDB36のアカウント情報テーブルおよびロール情報テーブルに、各ユーザのアカウント情報およびロール情報を格納する。また、管理者または職員は、各生徒a1、a2、…、b1、b2、…、c1、c2、…が受講する授業を例えば各生徒の要望に応じて設定し、設定内容を授業情報DB35に登録する。
まず、職員は、例えば職員用PC40を用いて授業コースおよび授業を設定し、設定内容を授業管理サーバ30に送信する。授業管理サーバ30は、職員用PC40から送信された授業コースおよび授業の設定内容を、表3に示した授業情報DB35の授業情報テーブルに格納し、授業情報の登録を行う。
教員用PC21は、例えばHTML(HyperText Markup Language)データといった所定の表示制御情報に基づき表示や入力制御などを行うブラウザアプリケーションプログラム(以下、ブラウザ)が搭載される。ブラウザは、教員用PC21上で動作することで、例えばネットワーク10を介して供給される表示制御情報に従い、教員用PC21上にユーザインタフェース(以下、UI)を形成することができる。
教員(教員Aとする)は、例えば教員用PC21aから授業管理サーバ30にアクセスする。授業管理サーバ30は、このアクセスに応じて、教員用PC21aに対して、所定のUIを形成するための表示制御情報を送信する。教員用PC21aにおいて、ブラウザは、この表示制御情報に従い教員用PC21aに当該UIを形成する。教員用PC21aと授業管理サーバ30との間の情報の送受信は、例えばこのブラウザにより形成されたUIを介して行われる。
教員Aは、教員用PC21aを用いて授業管理サーバ30から自身が担当する授業の授業情報を取得し、取得した授業情報の授業に対する準備を行う。例えば、教員Aは、教員用PC21aを用いて、取得した授業情報に応じて課題の設定、各項目の情報の入力を行い、入力された各情報を授業管理サーバ30に送信する。また、教員Aは、教員用PC21aにおいて教材としてのコンテンツを用意し、用意したコンテンツを教員用PC21aから授業管理サーバ30に対してアップロードする。
各生徒a1、a2、…、b1、b2、…、c1、c2、…が用いる各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…は、実施形態に係る情報処理システムによるCALLシステムの授業を受講するための情報処理プログラムである授業アプリが搭載される。
生徒(生徒a1とする)は、例えば生徒端末20a1上で授業アプリを起動し、生徒端末20a1から任意のAPを介して学校1内のCALLシステムとしての情報処理システムにアクセスする。生徒端末20a1からのアクセスは、授業管理サーバ30に強制的に誘導され、ログイン情報の入力が要求される。この要求に従い生徒端末20a1に入力されたログイン情報は、生徒端末20a1から、授業管理サーバ30に渡され、授業管理サーバ30はこれとアカウント情報に基づき登録された生徒かどうかを確認する。授業管理サーバ30に登録されていなかった場合は、認証サーバ31に渡され、認証サーバ31において認証処理が行われる。生徒端末20a1は、認証サーバ31によりログイン情報に基づく認証が成功すると、授業管理サーバ30に接続され、失敗するとエラーが返される。これにより、学内のユーザによるアクセスを許可するよう利用を制限できるだけでなく、アクセスしたユーザが授業に登録されている生徒であるか、その他の生徒であるかを区別することができる。
授業管理サーバ30は、ログイン情報に含まれるユーザIDに基づき当該ユーザIDのユーザが受講する授業の一覧の情報を、生徒端末20a1に送信する。生徒端末20a1は、授業管理サーバ30から送信された授業一覧を表示する。生徒a1は、生徒端末20a1に表示された授業一覧からこれから受講する授業(授業Aとする)を選択する。生徒端末20a1は、選択された授業Aを示す情報を授業管理サーバ30に送信する。
授業管理サーバ30は、生徒端末20a1から送信された授業Aを示す情報に基づき授業情報DB35に格納される授業情報テーブル(表3)および接続情報テーブル(表2)を参照し、授業Aが行われる教室(教室2aとする)を特定し、特定された教室に設置されるAP22aに割り当てられるIPアドレス範囲から、現在空いているIPアドレスを1つ取得する。授業管理サーバ30は、取得したIPアドレスと、AP22aのSSIDとを生徒端末20a1に送信する。生徒端末20a1は、授業管理サーバ30から送信されたIPアドレスとSSIDに従い、AP22aとの接続を確立する。これにより、生徒端末20a1は、受講する授業Aが行われる教室2aに限定して学校1の情報処理システムに接続可能となる。
教員Aは、授業Aを開始すると、実施するレッスンを公開状態とし、当該レッスンの取得を可能な状態とする。生徒a1は、生徒端末20a1により、公開状態とされたレッスンの課題すなわちコンテンツおよび応答情報を取得する。生徒a1は、生徒端末20a1により、課題を実行する。例えば、課題における応答情報が同時発声を示している場合、生徒a1は、生徒端末20a1により、取得したコンテンツを再生しつつ、自身の発声を録音する。録音された音声データは、生徒端末20a1に記憶される。生徒a1は、1つの課題に対して、複数回、自身の発声を録音することができる。
生徒a1は、課題が終了すると、課題において録音された音声データを、課題による成果物として授業管理サーバ30に送信することができる。また、課題の応答情報がテキスト情報による応答を要求している場合、テキスト情報に編集を加えて授業管理サーバ30に送信することもできる。授業管理サーバ30は、生徒端末20a1から課題に対する成果物として送信された音声データを示す情報を、表5の課題情報テーブルに格納する。
教員Aは、授業終了後、あるいは、授業中に、教員用PC21aを用いて授業管理サーバ30にアクセスして、生徒a1が生徒端末20a1から課題の成果物として送信した音声データを確認することができる。教員Aは、また、この成果物に対して評価を与えることができる。また、生徒a1は、例えば自宅から当該情報処理システムに接続して授業管理サーバ30にアクセスし、自身が成果物として送信した音声データを確認し、授業の復習を行うことができる。
このように、実施形態に係る情報処理システムでは、生徒a1の成果物が、当該成果物による応答を要求した課題と関連付けて、授業管理サーバ30に保存される。そのため、例えば教員Aは、自身の授業Aを受けた各生徒の成果物を、授業Aに容易に関連付けて確認可能である。
(実施形態に適用可能な構成のより詳細な説明)
次に、実施形態に適用可能な構成について、より詳細に説明する。図4は、実施形態に適用可能な授業管理サーバ30のハードウェア構成の例を示す。図4において、授業管理サーバ30は、CPU(Central Processing Unit)3000と、ROM(Read Only Memory)3001と、RAM(Random Access Memory)3002と、ストレージ3003と、通信インタフェース(I/F)3004とを含み、これら各部がバス3010により互いに通信可能に接続される。
ストレージ3003は、ハードディスクドライブや不揮発性半導体メモリにより構成される記憶媒体である。CPU3000は、ストレージ3003やROM3001に予め格納されるプログラムに従い、RAM3002をワークエリアとして用いて動作し、授業管理サーバ30の全体の動作を制御する。通信I/F3004は、CPU3000の指示に従い、ネットワーク10を介した通信を制御する。
図4の例では、ストレージ3003が授業管理サーバ30に内蔵されているように示されているが、これはこの例に限定されない。例えば、ストレージ3003は、授業管理サーバ30に対して直接的、あるいは、ネットワーク10を介して接続される外部記憶装置であってもよい。また、上述した授業情報DB35は、ストレージ3003の記憶領域における所定の領域を用いて構成できる。これに限らず、授業情報DB35を、授業管理サーバ30に対して直接的または間接的に接続される外部記憶装置を用いて構成してもよい。
なお、実施形態に適用可能な認証サーバ31およびポータルサーバ32は、図4の授業管理サーバ30と同等の構成にて実現可能であるので、ここでの説明を省略する。
図5は、実施形態に適用可能な教員用PC21のハードウェア構成の例を示す。図5において、教員用PC21は、CPU2100と、ROM2101と、RAM2102と、グラフィクスI/F2103と、ストレージ2104と、入出力I/F2105と、音声I/F2106と、通信I/F2107とを備え、これら各部がバス2110により互いに通信可能に接続される。
ストレージ2104は、データを不揮発に記憶する記憶媒体であって、ハードディスクドライブやフラッシュメモリを適用できる。ストレージ2104は、CPU2100が動作するためのプログラムやデータが記憶される。
CPU2100は、例えば、ROM2101やストレージ2104に予め記憶されたプログラムに従い、RAM2102をワークメモリとして用い、この教員用PC21の全体の動作を制御する。グラフィクスI/F2103は、CPU2100によりプログラムに従い生成された表示制御信号に基づき、ディスプレイ2120が対応可能な表示信号を生成する。ディスプレイ2120は、グラフィクスI/F2103から供給された表示信号に応じた画面を表示する。
入出力I/F2105は、外部の機器との間でデータの送受信を行う。入出力I/F2105としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)を適用可能である。この例では、入出力I/F2105に、ユーザ入力を受け付ける入力デバイス2121が接続されている。入力デバイス2121は、例えばキーボードや、マウスなどのポインティングデバイスを適用できる。通信I/F2107は、CPU2100の指示に従い、ネットワーク10に対する有線または無線による通信を制御する。
音声I/F2106は、アナログ音声を音声に変換して出力するスピーカ(SP)2122と、音声を電気信号に変換して出力するマイクロホン(MIC)2123とが接続される。音声I/F2106は、例えばCPU2100からバス2110を介して供給されたディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換して、スピーカ2122に供給することができる。また、音声I/F2106は、マイクロホン2123から収音した音声に応じて出力されたアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して、バス2110を介してCPU2100に供給することができる。なお、スピーカ2122およびマイクロホン2123は、スピーカ2122をヘッドホンあるいはイヤホンとし、マイクロホン2123と組み合わせてヘッドセットとして構成することができる。
なお、職員用PC40は、教員用PC21と同様の構成にて実現可能であるので、ここでの説明を省略する。職員用PC40は、音声I/F2106を省略することができる。
図6は、実施形態に適用可能な生徒端末20のハードウェア構成の例を示す。図6において、生徒端末20は、CPU2000と、ROM2001と、RAM2002と、音声I/F2003と、ストレージ2004と、通信I/F2005と、グラフィクスI/F2006と、入力I/F2007とを含み、これら各部がバス2010により互いに通信可能に接続される。このように、生徒端末20は、CPU2000と、ROM2001およびRAM2002とを含み、コンピュータであると見做すことができる。
生徒端末20は、ディスプレイ2008aと、入力デバイス2008bとをさらに含む。ディスプレイ2008aおよび入力デバイス2008bは、一体的に形成され、所謂タッチパネル2008を構成する。入力デバイス2008bは、手指の接触による入力を受付可能とされている。
ストレージ2004は、例えば不揮発性半導体メモリにより構成され、CPU2000が動作するための各種プログラムやデータが格納される。ストレージ2004としてハードディスクドライブを適用してもよい。ROM2001は、例えば生徒端末20が起動、動作するために用いるプログラムやデータが予め記憶される。CPU2000は、ストレージ2004やROM2001に格納されるプログラムに従い、RAM2002をワークエリアとして用いて動作し、生徒端末20の全体の動作を制御する。通信I/F2005は、CPU2000の指示に従い、無線LANによるアクセスポイント(AP)との間で接続を確立し、当該APを介してネットワーク10に対する通信を制御する。
グラフィクスI/F2006は、CPU2000によりプログラムに従い生成された表示制御信号を、ディスプレイ2008aが対応可能な表示信号に変換してディスプレイ2008aに供給する。
ディスプレイ2008aは、表示デバイスとしての例えばLCD(Liquid Crystal Display)と、表示デバイスを表示信号に従い駆動する駆動回路とを含む。入力I/F2007は、入力デバイス2008bから、例えば入力デバイス2008bに対する接触操作に応じて出力された信号を、CPU2000が対応可能な制御信号に変換して、バス2010に出力する。
音声I/F2003は、アナログ音声を音声に変換して出力するスピーカ2020と、音声を電気信号に変換して出力するマイクロホン2021とが接続される。音声I/F2003は、例えばCPU2000からバス2010を介して供給されたディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換して、スピーカ2020に供給することができる。また、音声I/F2003は、マイクロホン2021から収音した音声に応じて出力されたアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して、バス2010を介してCPU2000に供給することができる。なお、スピーカ2020およびマイクロホン2021は、スピーカ2020をヘッドホンあるいはイヤホンとし、マイクロホン2021と組み合わせてヘッドセットとして構成することができる。
図7は、実施形態に係る授業管理サーバ30の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。図7において、授業管理サーバ30は、UI提示部300と、通信部301と、設定部302と、管理部303と、制御部304とを含む。これらUI提示部300、通信部301、設定部302、管理部303および制御部304は、CPU3000上で動作するプログラムにより実現される。これに限らず、UI提示部300、通信部301、設定部302、管理部303および制御部304のうち一部または全部を、互いに協働して動作するハードウェア回路により構成してもよい。
通信部301は、通信I/F3004を制御して、ネットワーク10を介した通信を行う。UI提示部300は、通信部301によりネットワーク10を介して受信された要求に応じて、例えばHTMLデータといった、所定のUIを形成するための表示制御情報を生成する。生成された表示制御情報は、通信部301により、ネットワーク10を介して、要求の送信元の機器(例えば教員用PC21)に送信され、当該機器に対してUIを形成する。設定部302は、当該UIを介して入力された情報に従い、課題情報を設定する。また、設定部302は、ネットワーク10を介して受信した情報に従い、表3の授業情報テーブルに格納する授業情報の設定も行う。管理部303は、授業情報DB35に格納される授業情報テーブルおよび課題情報テーブル(表5)の管理を行う。例えば、管理部303は、設定部302により設定された課題情報や授業情報を、授業情報DB35に格納する。また、管理部303は、例えばネットワーク10を介して受信した要求に従い、授業情報DB35を参照して情報を抽出する。
制御部304は、例えば授業管理サーバ30に搭載されるOS(Operating System)であって、授業管理サーバ30の全体の動作を制御する。
実施形態に係る授業管理サーバ30の各機能を実現するための情報処理プログラムは、インストール可能な形式また実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)、フレキシブルディスク(FD)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される。これに限らず、情報処理プログラムを、インターネット50などのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、当該ネットワークを介してダウンロードさせることにより提供してもよい。また、情報処理プログラムをインターネット50などのネットワークを経由して提供または配布するように構成してもよい。
情報処理プログラムは、上述した各部(UI提示部300、通信部301、設定部302および管理部303)を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPU3000がストレージ3003などの記憶媒体から当該情報処理プログラムを読み出して実行することにより、上述した各部がRAM3002などの主記憶装置上にロードされ、UI提示部300、通信部301、設定部302および管理部303が主記憶装置上に生成されるようになっている。
図8は、実施形態に適用可能な教員用PC21の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。図8において、教員用PC21は、通信部210と、表示制御部211と、入力受付部212と、ブラウザ部213と、制御部214とを含む。これら通信部210、表示制御部211、入力受付部212、ブラウザ部213および制御部214は、CPU2100上で動作するプログラムにより実現される。これに限らず、これら通信部210、表示制御部211、入力受付部212、ブラウザ部213および制御部214のうち一部または全部を、互いに協働して動作するハードウェア回路により構成してもよい。
通信部210は、通信I/F2107を制御してネットワーク10を介した通信を行う。表示制御部211は、例えば画面情報に従い表示制御信号を生成してグラフィクスI/F2103に供給する。入力受付部212は、入力デバイス2121に対する操作に応じた入力情報を受け付ける。
ブラウザ部213は、ブラウザアプリケーションプログラムがCPU2100上で動作することで形成される。ブラウザ部213としては、Internet Explorer(登録商標)やSafari(登録商標)といった、一般的なブラウザアプリケーションプログラムを適用することができる。ブラウザ部213は、UI部2130および指示部2131を含む。UI部2130は、例えばHTMLデータといった表示制御情報に従ったUIを形成し、形成したUIによるUI画面を表示するための画面情報を表示制御部211に渡す。また、UI部2130は、入力受付部212から、UI画面に応じて受け付けられた入力情報が渡される。指示部2131は、入力受付部212からUI部2130に渡された入力情報に応じた指示を、制御部214に渡す。
制御部214は、例えばOSであって、この教員用PC21の全体の動作を制御する。上述した通信部210、表示制御部211および入力受付部212の各機能は、この制御部214の機能に含めることができる。
図9は、実施形態に係る生徒端末20の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。図9において、生徒端末20は、取得部200と、提示部201と、UI部203と、成果物記憶部204と、入力受付部205と、通信制御部206と、成果物作成部207と、制御部208とを含む。これら取得部200、提示部201、UI部203、成果物記憶部204、入力受付部205、通信制御部206、成果物作成部207および制御部208は、CPU2000上で動作するプログラムにより実現される。これに限らず、取得部200、提示部201、UI部203、成果物記憶部204、入力受付部205、通信制御部206、成果物作成部207および制御部208のうち一部または全部を、互いに協働して動作するハードウェア回路により構成してもよい。
入力受付部205は、入力デバイス2008bに対する操作に応じた入力情報を受け付ける。通信制御部206は、通信I/F2005を制御して、無線LANのアクセスポイントを介した通信を行う。制御部208は、例えばOSであって、この生徒端末20の全体の動作を制御する。
取得部200は、授業管理サーバ30から課題情報を取得する。提示部201は、取得部200により取得された課題情報を提示する。提示部201は、例えば課題情報に音声データや動画像データが含まれる場合には、音声データや動画像データの再生を制御し、課題情報の提示を行う。
UI部203は、ディスプレイ2008aに画面を表示させるための表示情報を生成して、グラフィクスI/F2006に渡す。また、UI部203は、UI部203によりディスプレイ2008aに表示された画面に応じて入力受付部205が受け付けた入力情報に応じた処理を行う。さらに、UI部203は、音声データの録音および再生を制御するためのコントローラを形成する。
成果物作成部207は、取得部により取得された課題情報に含まれる応答情報に応じた成果物を生成する。例えば、成果物作成部207は、課題情報に含まれる応答情報が同時発声およびシャドウイングの何れかである場合に、課題情報に含まれる音声データの再生および録音を、UI部203により形成されるコントローラに対するユーザ操作に応じて制御する。また例えば、成果物作成部207は、課題情報に動画像データが含まれる場合、その動画像データの再生を、当該コントローラに対するユーザ操作に応じて制御する。
成果物記憶部204は、成果物作成部207により生成された成果物の記憶および読み出しを制御する。成果物記憶部204は、例えばストレージ2004に対する成果物の保存と、ストレージ2004に保存された成果物のストレージ2004からの読み出しとを制御する。
実施形態に係る生徒端末20の各機能、特に、取得部200、提示部201、UI部203、成果物記憶部204および成果物作成部207を実現するための情報処理プログラムは、インストール可能な形式また実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)、フレキシブルディスク(FD)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される。これに限らず、情報処理プログラムを、インターネット50などのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、当該ネットワークを介してダウンロードさせることにより提供してもよい。また、情報処理プログラムをインターネット50などのネットワークを経由して提供または配布するように構成してもよい。
情報処理プログラムは、上述した各部(取得部200、提示部201、UI部203、成果物記憶部204および成果物作成部207)を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPU2000がストレージ2004などの記憶媒体から当該情報処理プログラムを読み出して実行することにより、上述した各部がRAM2002などの主記憶装置上にロードされ、取得部200、提示部201、UI部203、成果物記憶部204および成果物作成部207が主記憶装置上に生成されるようになっている。
(実施形態に係る情報処理システムにおける処理の具体例)
次に、実施形態に係る情報処理システムにおける処理について、図10〜図12のシーケンス図を用いてより具体的に説明する。図10は、職員による授業コース登録処理、図11は、教員による授業設定処理、図12は、教員および生徒が参加する授業における処理の例をそれぞれ示す。
なお、以下では、各生徒a1、a2、…、b1、b2、…、c1、c2、…、および、後述する生徒dを、適宜、単に生徒として説明を行う。また、各生徒端末20a1、20a2、…、20b1、20b2、…、20c1、20c2、…は、同様の構成にて実現可能であるので、適宜、生徒端末20として説明を行う。また、教員用PC21a、21bおよび21cは、同様の構成にて実現可能であるので、適宜、教員用PC21として説明を行う。さらに、AP22a、22bおよび22cも、同様の構成にて実現可能であるので、適宜、AP22として説明を行う。
なお、図10〜図12において、上述した図1および図2と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。また、図10〜図12のシーケンス図による処理に先立って、上述したように、表4に示した授業情報DB35の接続情報テーブルは、予め接続情報が格納され、表1および表2にそれぞれ示したユーザDB36のアカウント情報テーブルおよびロール情報テーブルは、各ユーザのアカウント情報およびロール情報が予め格納されているものとする。さらに、CALL教室における授業に限らず、各生徒a1、a2、…、b1、b2、…、c1、c2、…が受講する授業は、予め設定され、設定内容が授業情報DB35に登録されているものとする。
図10は、実施形態に係る情報処理システムにおける、職員による授業コース登録処理を示す一例のシーケンス図である。職員は、職員用PC40を用いて、授業管理サーバ30へのアクセスを要求する(ステップS100)。例えば、職員は、職員用PC40においてブラウザを起動し、このブラウザから授業管理サーバ30へのアクセスを要求する。授業管理サーバ30は、職員用PC40のアクセス要求に応じて、ログイン画面を職員用PC40に提示する(ステップS101)。職員は、職員用PC40に表示されるログイン画面に従い、職員用PC40にログイン情報(ユーザID、パスワード)を入力し(ステップS102)、入力したログイン情報を授業管理サーバ30に送信し、ログイン要求を行う(ステップS103)。
授業管理サーバ30は、職員用PC40からのログイン要求に応じて、認証サーバ31にログイン情報を渡し、認証要求を行う(ステップS104)。認証サーバ31は、この認証要求に応じて、ポータルサーバ32から渡されたログイン情報に基づきユーザDB36を参照して、認証処理を行う(ステップS105)。認証サーバ31は、認証結果を授業管理サーバ30に送信する(ステップS106)。
授業管理サーバ30は、認証サーバ31から送信された認証結果が認証の成功を示す場合、ユーザIDに基づき、職員用PC40に対して初期画面を提示する(ステップS110)。なお、授業管理サーバ30は、認証結果が認証の失敗を示す場合、例えば職員用PC40に対してエラーメッセージを提示する。
職員用PC40は、授業管理サーバ30から提示された初期画面を表示し(ステップS111)、表示した初期画面に応じた編集を受け付ける(ステップS112)。ここで、職員用PC40は、ユーザ操作に応じて、授業管理サーバ30に対して、指定された項目の編集を行うための各種画面を要求することができる。また、職員用PC40は、ユーザ操作に応じて、確認のため授業コースに含まれる授業に用いる画面を要求することもできる。
職員は、職員用PC40に表示された初期画面を始めとした各種画面に応じて授業コースの設定情報を入力する。また、認証結果により職員のロールを得られており、職員には画面を介して授業コースの登録をする権限が与えられている。授業コースの登録は、職員または管理者のロールを有するユーザのみ許可される。職員用PC40は、職員用PC40に対する所定のユーザ操作に応じて、入力された設定情報を授業管理サーバ30に送信し、授業管理サーバ30に対して、授業コースの登録を要求する(ステップS113)。授業管理サーバ30は、この要求に応じて、職員用PC40から送信された授業コースの設定情報に基づき、表3の授業情報テーブルの各項目に情報を格納し、授業コースの登録処理を行う(ステップS114)。
職員は、職員用PC40を用いて、表3の授業情報テーブルに登録されている授業コースのスケジュールの登録を、授業管理サーバ30に要求することができる(ステップS115)。例えば、職員は、登録した授業コースのスケジュールの変更、修正などを、職員用PC40から授業管理サーバ30に要求する。授業管理サーバ30は、この要求に応じて、表3の授業情報テーブルに基づき授業コースのスケジュールの情報を職員用PC40に送信する(ステップS116)。
職員用PC40は、授業管理サーバ30から送信されたスケジュール情報を表示し(ステップS117)、表示したスケジュール情報に対する編集を受け付ける(ステップS118)。職員用PC40は、スケジュール情報の編集が終了すると、編集されたスケジュール情報を授業管理サーバ30に送信し、スケジュールの登録を要求する(ステップS119)。授業管理サーバ30は、この要求に応じて、職員用PC40から送信されたスケジュール情報に基づき、表3の授業情報テーブルの情報を更新し、編集されたスケジュール情報の登録を行う(ステップS120)。
なお、職員用PC40を用いたステップS115以下の処理は、必要に応じて実行される。
図11は、実施形態に係る情報処理システムにおける、教員による授業設定処理を示す一例のシーケンス図である。教員は、例えば教員用PC21においてブラウザを起動し、ブラウザから授業管理サーバ30へのアクセスを要求する(ステップS200)。授業管理サーバ30は、教員用PC21のアクセス要求に応じて、ログイン画面を教員用PC21に提示する(ステップS201)。教員は、教員用PC21に表示されるログイン画面に従い、教員用PC21にログイン情報(ユーザID、パスワード)を入力し(ステップS202)、ログイン要求を行う(ステップS203)。
授業管理サーバ30は、教員用PC21からのログイン要求に応じて、認証サーバ31にログイン情報を渡し、認証要求を行う(ステップS204)。認証サーバ31は、この認証要求に応じて、授業管理サーバ30から渡されたログイン情報に基づきユーザDB36を参照して、認証処理を行う(ステップS205)。認証処理は、例えば、ユーザIDのユーザの存在確認と、当該ユーザのロールの確認を含む。認証サーバ31は、認証結果と認証を行ったユーザIDとを授業管理サーバ30に送信する(ステップS206)。
授業管理サーバ30は、認証サーバ31から送信された認証結果が認証の成功を示す場合、ユーザIDに基づき、教員用PC21に対して初期画面を提示する(ステップS210)。なお、授業管理サーバ30は、認証結果が認証の失敗を示す場合、例えば教員用PC21に対してエラーメッセージを提示する。
教員用PC21において、ブラウザは、授業管理サーバ30から提示された初期画面を表示する(ステップS211)。初期画面は、例えば、教員が担当する授業の一覧表示を含む。教員は、教員用PC21においてブラウザにより表示される初期画面に対し、課題を登録する授業を選択する(ステップS212)。教員用PC21は、選択された授業を示す情報を、授業管理サーバ30に送信し、当該授業に関する課題の登録を要求する(ステップS213)。
授業管理サーバ30は、教員用PC21からの要求に応じて、教員用PC21に対して、課題を登録するための画面を提示する(ステップS214)。教員用PC21において、ブラウザは、授業管理サーバ30から提示された課題登録画面を表示する(ステップS215)。教員は、教員用PC21においてブラウザにより表示された課題登録画面に応じて、課題の各項目の設定を行う(ステップS216)。また、教員は、課題に用いるコンテンツ(音声データ、動画像データなど)の指定を行う(ステップS217)。コンテンツの指定は、例えば、教員用PC21のOS(制御部214)が標準的に備えるファイル選択画面を用いて行うことができる。
教員は、コンテンツを含む課題の各項目の設定が終了すると、教員用PC21により、設定された各項目の情報とコンテンツとを授業管理サーバ30に送信し、課題の登録を要求する(ステップS218)。授業管理サーバ30は、教員用PC21からの課題登録要求に応じて、教員用PC21から送信された課題の各項目の情報とコンテンツを示す情報とを、表5の課題情報テーブルに格納し、課題登録処理を実行する(ステップS219)。また、授業管理サーバ30は、教員用PC21から送信されたコンテンツを、例えば授業情報DB35に、コンテンツを示す情報に関連付けて格納する。
なお、例えば上述のステップS216において、教員用PC21は、ユーザ操作に応じて、授業管理サーバ30に対して、指定された項目の登録を行うための画面を要求することができる。また、教員用PC21は、ユーザ操作に応じて、設定した課題の各項目や、選択したコンテンツを確認するための画面を、授業管理サーバ30に要求することもできる。
図12は、実施形態に係る情報処理システムにおける、教員および生徒による授業での処理を示す一例のシーケンス図である。ステップS300で、教員(教員とする)は、教員用PC21においてブラウザを起動させ、図11のステップS200〜ステップS206と同様の処理を実行して認証処理を行い、授業管理サーバ30にアクセスする。
授業管理サーバ30は、教員の認証に成功すると、教員用PC21に対して初期画面を提示する(ステップS301)。この場合の初期画面は、開始する授業を指定するための画面であって、例えば、教員が担当する授業が選択的に表示される時間割の画面である。この初期画面は、教員用PC21において、ブラウザにより表示される(ステップS302)。
教員は、教員用PC21に表示される初期画面に基づき開始する授業を指定し、指定した授業を示す情報を授業管理サーバ30に送信する(ステップS303)。授業管理サーバ30は、教員用PC21から送信された情報に従い、指定された授業の授業画面を教員用PC21に提示する(ステップS304)。教員用PC21において、ブラウザは、授業管理サーバ30から提示された授業画面を表示する(ステップS305)。教員は、例えば授業の開始に応じて、当該授業で用いる課題に応じたレッスンを公開状態とするように、授業管理サーバ30に要求する(ステップS306)。授業管理サーバ30は、この要求に応じて表5の課題情報テーブルを参照し、当該レッスンの項目「公開/非公開」の値を公開状態を示す値とする(ステップS307)。
一方、この授業を受講する生徒は、先ず、自身の生徒端末20により授業アプリを起動する(ステップS310)。なお、起動アプリは、生徒端末20に予め搭載されているものとする。生徒は、起動アプリから授業管理サーバ30へのアクセスを要求する(ステップS311)。なお、この段階では、生徒端末20は、任意のアクセスポイントから、学校1のネットワーク10に接続するものとする。授業管理サーバ30は、生徒端末20のアクセス要求に応じて、ログイン画面を生徒端末20に提示する(ステップS312)。
ログイン画面は、生徒端末20において、授業アプリにより表示される。生徒は、生徒端末20に表示されるログイン画面に従い、生徒端末20にログイン情報(ユーザID、パスワード)を入力する(ステップS313)。生徒端末20において、授業アプリは、入力されたログイン情報を授業管理サーバ30に送信し、ログイン要求を行う(ステップS314)。
授業管理サーバ30は、生徒端末20からのログイン要求に応じて、受信したログイン情報のユーザIDが受講生として登録されているか否かを判定する。登録されていない場合、授業管理サーバ30は認証サーバ31にログイン情報を渡し、認証要求を行う(ステップS315)。認証サーバ31は、この認証要求に応じて、ポータルサーバ32から渡されたログイン情報に基づきユーザDB36を参照して、認証処理を行う(ステップS316)。認証サーバ31は、認証結果を授業管理サーバ30に送信する(ステップS317)。
授業管理サーバ30は、受講生として登録されていた場合、あるいは、認証サーバ31から送信された認証結果が認証の成功を示す場合、ユーザIDに基づき、生徒端末20に対して初期画面を提示する(ステップS318)。この初期画面は、生徒が例えば当日に受講する授業の一覧が表示される。生徒は、生徒端末20を操作して、この一覧から、受講する授業を選択する(ステップS320)。生徒端末20は、選択された授業を示す情報を授業管理サーバ30に送信し、授業を受講する教室の指定を要求する(ステップS321)。
授業管理サーバ30は、生徒端末20から送信された教室指定要求に応じて、授業を示す情報に基づき表5の課題情報テーブルを参照して、生徒が授業を受講する教室を特定する。授業管理サーバ30は、さらに、表4の接続情報テーブルを参照して、特定された教室(教室2aとする)のアクセスポイント(AP22a)に接続するための接続情報を取得する。すなわち、授業管理サーバ30は、接続情報テーブルから、教室2aに対応する項目「APのSSID」の値と、項目「APのIPアドレス範囲」における1つの空きIPアドレスと、項目「パスワード」の値と、を接続情報として取得する。授業管理サーバ30は、取得した接続情報を、生徒端末20に送信する(ステップS322)。
生徒端末20において、授業アプリは、授業管理サーバ30から送信された接続情報に従い、生徒端末20の接続設定を行う(ステップS323)。この接続設定を行った後は、生徒端末20は、接続情報が示すアクセスポイントが設置された場所において限定的に、ネットワーク10との接続が可能となる。
なお、授業アプリは、この接続設定を、時間に応じて解除することができる。例えば、授業アプリは、接続が確立された時間から所定時間が経過すると、接続設定を解除する。これに限らず、授業アプリは、時刻に応じて接続設定を解除してもよい。例えば、授業アプリは、授業に設定された時間帯(時限)の終端時間に対して所定時間(例えば10分)のマージンを設けて、接続設定を解除する。
生徒は、生徒端末20を持参して授業を受ける教室に移動する。これにより、生徒端末20と教室2aに設置されたAP22aとの間で接続処理が行われ、接続が確立される(ステップS324)。生徒端末20とAP22aとの間で接続が確立されると、生徒端末20と授業管理サーバ30とのAP22aおよびネットワーク10を介した接続が可能となる。
授業管理サーバ30は、生徒端末20と接続すると、生徒端末20に対して、授業画面を提示する(ステップS330)。生徒端末20において、授業アプリは、授業管理サーバ30から提示された授業画面を表示する。ここで、授業画面には、複数の課題が含まれているものとする。生徒は、生徒端末20に表示された授業画面に応じて、実行する課題を指定する(ステップS331)。生徒端末20において、授業アプリは、指定された課題を示す情報を授業管理サーバ30に送信し、その課題で用いるコンテンツを授業管理サーバ30に要求する(ステップS332)。
授業管理サーバ30は、生徒端末20からの要求に従い、生徒端末20から送信された課題を示す情報に基づき表5の課題情報テーブルを参照してこの課題で用いるコンテンツの情報を取得し、取得したコンテンツの情報に基づきコンテンツ(例えば音声データや動画像データ)を取得する。授業管理サーバ30は、取得したコンテンツを、生徒端末20に送信する(ステップS333)。
これに限らず、授業管理サーバ30は、コンテンツの本体ではなく、コンテンツの場所を示す情報を生徒端末20に送信してもよい。生徒端末20において、授業アプリは、このコンテンツの場所を示す情報に基づき、コンテンツを取得する。
生徒は、生徒端末20において、授業アプリにより課題を実行する(ステップS334)。例えば、課題が「動画像データを再生しながらの同時発声」である場合、生徒は、生徒端末20の授業アプリにより、授業管理サーバ30から取得した動画像データとしてのコンテンツを再生し、自らの発声を録音する。生徒は、課題が終了すると、生徒端末20の授業アプリにより、自らの発声を録音した音声データを、課題の成果物として授業管理サーバ30に送信する(ステップS340)。授業管理サーバ30は、生徒端末20から送信された成果物または成果物を示す情報を、表5の課題情報テーブルに格納する(ステップS341)。
授業後、または、授業中に、教員は、生徒端末20から送信された成果物に対する評価を行うことができる。教員は、教員用PC21から授業管理サーバ30に対して、例えば生徒による成果物を要求する(ステップS342)。授業管理サーバ30は、この要求に従い表5の課題情報テーブルを参照し、生徒による成果物を特定する。授業管理サーバ30は、特定した生徒による成果物を教員用PC21に送信する(ステップS343)。
例えば、授業管理サーバ30は、教員用PC21による成果物の要求に応じて、教員が担当した授業において提出された成果物と、この成果物を提出した生徒とを対応付けて一覧表示した画面を教員用PC21に提示することができる。教員は、教員用PC21においてブラウザにより表示された成果物および生徒の一覧表示画面から所望の成果物を選択し、選択した成果物を授業管理サーバ30に要求する。授業管理サーバ30は、教員用PC21により要求された成果物を、教員用PC21に送信する。これにより、教員は、所望の生徒の成果物を容易に取得することができる。
教員は、授業管理サーバ30から送信された生徒の成果物に対して評価を行う(ステップS344)。例えば、成果物が生徒により録音された音声データである場合、教員は、教員用PC21においてブラウザにより再生し、再生された音声に応じて当該成果物に対して評価値を設定する。評価値は、例えば5段階の値を用いることができる。また、評価として、テキスト情報によるコメントを付加することも可能である。教員用PC21において、ブラウザは、設定された評価値を表示する。評価としてコメントが付加されている場合、当該コメントも表示する。
教員用PC21において、ブラウザは、教員により成果物に対して評価値などが設定されると、評価値など評価の結果を示す評価情報を、生徒を示す情報(例えばユーザID)と関連付けて授業管理サーバ30に送信する(ステップS345)。授業管理サーバ30は、教員用PC21から送信された評価情報を、表5の課題情報テーブルの項目「応答」における、ユーザIDおよびレッスンが対応する応答データに追加して格納し、評価情報の登録を行う(ステップS346)。
生徒は、授業中または授業後に、自身が提出した成果物に対する評価を確認することができる。生徒は、例えば授業中に、生徒端末20a1により、授業管理サーバ30に対してユーザIDと、授業およびレッスンを特定する情報とを送信し、評価情報の要求を行う(ステップS347)。授業管理サーバ30は、評価情報の要求に応じて、生徒端末20a1から送信されたユーザIDおよび授業およびレッスン特定情報に基づき表5の課題情報テーブルを参照し、当該ユーザIDおよび授業に対応する成果物の評価情報を取得する。授業管理サーバ30は、取得した評価情報を生徒端末20に送信する(ステップS348)。授業管理サーバ30は、さらに、評価物そのものを、評価情報と共に送信してもよい。生徒端末20において、ブラウザは、授業管理サーバ30から送信された評価情報を、授業およびレッスンに対応付けて表示する(ステップS349)。生徒は、この表示に基づき自身が提出した成果物に対する評価を確認でき、また、授業の復習を行うことが可能である。
(実施形態に係る画面表示の具体例)
次に、実施形態に係る、職員用PC40、教員用PC21および生徒端末20における画面表示について、具体的な例を用いて説明する。図13は、実施形態に係る、職員用PC40における画面遷移の例を示す。
図13において、トップ画面100aは、例えば図10のステップS100において職員用PC40から授業管理サーバ30にアクセス要求を行った際に、ポータルサーバ32により最初に表示される画面である。職員用PC40の画面は、トップ画面100aからログイン画面101aに遷移する。ログイン画面101aは、ログイン情報(ユーザIDおよびパスワード)を入力する入力領域と、ログイン要求を送信するためのボタンとが設けられる。図10のステップS102〜ステップS106を用いて説明したように、ログイン画面101aにおいてログイン情報の入力および送信が行われ、認証が成功すると、職員用PC40に、初期画面として職員用時間割画面102が表示される(図10のステップS110、ステップS111)。
なお、トップ画面100aからログイン画面101aへのアクセスが何らかの理由で失敗した場合、職員用PC40の画面表示がシステムによるエラーメッセージを表示するエラー画面103aに遷移し、例えばその所定時間後に、エラーが発生した旨を通知するエラーダイアログ画面104aに画面が遷移される。
職員用PC40の画面は、職員用時間割画面102から、科目編集画面110、授業初期画面111、教職員設定画面112およびシステム設定画面113それぞれに遷移することができる。また、科目編集画面110は、授業日程編集画面115に遷移することができ、システム設定画面113は、時間割設定画面116に遷移することができる。
図14は、実施形態に係る職員用時間割画面102の例を示す。図14の例では、職員用時間割画面102において、上部に、画面タイトル1001と、アイコン1002および1003と、言語選択部1004と、ログイン情報表示部1005と、ログアウトボタン1006とを含むタイトルバー領域1000が設けられる。
画面タイトル1001は、この職員用時間割画面102のタイトルが表示される。アイコン1002は、ユーザ操作に応じて画面を教職員設定画面112に遷移させるための操作子である。アイコン1003は、ユーザ操作に応じて画面をシステム設定画面113に遷移させるための操作子である。言語選択部1004は、職員用PC40において表示される一連の画面の表示言語を選択するための領域である。ログイン情報表示部1005は、現在職員用PC40を用いて授業管理サーバ30にログインしている職員(ユーザ)の情報が表示される。ログアウトボタン1006は、授業管理サーバ30からログアウトするためのボタンである。
職員用時間割画面102において、タイトルバー領域1000の下部に、時間割表示領域1025が設けられる。図14の例では、時間割表示領域1025は、月曜から土曜までの各日について、所定の時間帯毎に分割された時限1026を単位として、各時限1026が格子状に配置されて表示されている。各時限1026は、それぞれ1つの授業に対応し、各授業コースに付与されたコードと、授業コース名と、その授業(時限)を担当する教員名とが表示される。例えば、授業管理サーバ30は、授業情報DB35に保存される授業情報テーブル(表3)を参照して各時限の情報を取得し、時間割表示領域1025に表示させる。また、図14では、太枠で示した時限1027が選択されている様子を示している。
職員用時間割画面102において、下部に、ボタン1029および1030が設けられる。ボタン1029は、時間割表示領域1025において選択された時限(例えば時限1027)の情報を編集するためのボタンであり、ボタン1029が操作されることで、画面表示が科目編集画面110に遷移される。ボタン1030は、時間割表示領域1025において選択された時限(例えば時限1027)の授業画面を表示させるためのボタンであり、ボタン1030が操作されることで、画面表示が授業初期画面111に遷移される。
図15は、実施形態に係る科目編集画面110の例を示す。なお、図15および以下の同様の図において、上述した図14と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。図15において、科目編集画面110は、上部のタイトルバー領域1000に、画面タイトル1001と、アイコン1002および1003と、言語選択部1004と、ログイン情報表示部1005と、ログアウトボタン1006とが設けられる。
図15の例では、科目編集画面110は、タイトルバー領域1000の下部に、科目編集領域1101および受講生一覧領域1102が設けられている。科目編集領域1101は、職員用時間割画面102の時間割表示領域1025において選択された授業(時限)を含む授業コースの情報を編集するための領域である。
図15の例では、科目編集領域1101は、コード入力領域と、科目名入力領域と、開催期間設定部と、開催曜日設定部と、開催時限設定部と、授業日程編集ボタンと、担当教員設定領域と、科目内容入力領域とが設けられる。コード入力領域は、この授業コースのコードが入力される。コードは、ユニークな値である必要は無く、任意の値を設定することができる。授業管理サーバ30は、このコードとは別途に、この授業コースをユニークな識別情報で管理している。科目名入力領域は、この授業コースの名前が入力される。
開催期間設定部は、この授業コースの開催期間を設定するために設けられ、図15の例では、ある年度の前期または通年の何れかを排他的に設定できるようになっている。開催曜日設定部は、上述の時間割表示領域1025における選択に応じて、この授業コースの授業が行われる曜日が表示される。開催時限設定部は、上述の時間割表示領域1025における選択に応じて、この授業コースの授業が行われる時限が表示される。授業日程編集ボタンは、操作することで、画面表示が授業日程編集画面115に遷移する。担当教員設定領域は、この授業コースの授業を担当する教員を、表1のアカウント情報テーブルと、表2のロール情報テーブルとに基づき、ロールが「教員」に設定されたユーザから選択するための領域である。科目内容入力領域は、この授業コースの説明をテキスト情報により入力するための領域である。
なお、授業管理サーバ30は、上述の時間割表示領域1025において選択された授業を含む授業コースの情報が、授業情報DB35の授業情報テーブル(表3)に既に格納されている場合には、授業情報テーブルから当該情報を取得して、取得した情報を、科目編集領域1101の対応する各部にデフォルト値として表示させる。
図15において、科目編集領域1101の下部に、ボタン1103aおよび1103bが設けられる。ボタン1103aは、現在この科目編集領域1101において表示されている科目(授業コース)を削除するためのボタンである。ボタン1103bは、現在この科目編集領域1101において表示されている科目(授業コース)を登録するためのボタンである。ボタン1103bが操作されることで、科目編集領域1101の各部に設定された値が職員用PC40から授業管理サーバ30に送信され(図10のステップS113)、授業管理サーバ30により授業情報DB35の授業情報テーブル(表3)に格納または上書きされる(図10のステップS114)。また、ボタン1103aが操作されることで、科目編集領域1101の各部に設定された値がクリアされると共に、授業情報DB35の授業情報テーブルから、対応する授業コースの情報が削除される。
図15において、受講生一覧領域1102は、科目編集領域1101に表示される授業コースを受講する生徒の情報が一覧表示される。例えば、授業管理サーバ30は、上述の時間割表示領域1025において選択された授業を含む授業コースを受講するための受講登録を行った受講者の情報(ユーザID)が、授業情報DB35の授業情報テーブル(表3)に既に格納されている場合には、授業情報テーブルから当該受講者情報を取得して、取得した情報を、受講生一覧領域1102に表示させる。
受講生一覧領域1102の下部には、ボタン1102bおよび1102aが設けられる。ボタン1102aは、受講生の一覧を例えばCSV(Comma-Separated Values)ファイルからインポートするためのボタンである。ファイルからインポートされた受講生の一覧データは、例えば職員用PC40から授業管理サーバ30に送信され、表3の授業情報テーブルに格納される。ボタン1102bは、受講生一覧領域1102に表示される全ての受講生の情報を削除するためのボタンである。また、ボタン1102bが操作されることで、授業情報DB35の授業情報テーブル(表3)から、対応する授業コースの受講生の情報も削除される。
図16は、実施形態に係る、科目編集領域1101において授業日程編集ボタンが操作されることで遷移される授業日程編集画面115の例を示す。図16の例では、授業日程編集画面115が上述した科目編集画面110にオーバーラップして表示されている。授業日程編集画面115は、授業コース情報表示領域1150と、日程指定領域1151と、日程編集領域1152とが設けられる。
授業コース情報表示領域1150は、図15に示した科目編集領域1101における授業日程編集ボタンの上に設けられる、科目名入力領域、開催期間設定部、開催曜日設定部および開催時限設定領域に入力および設定された値が表示される。
日程指定領域1151は、開催期間設定部、開催曜日設定部および開催時限設定領域に入力および設定された値に基づき、授業コースによる授業の日程が一覧表示される。日程編集領域1152は、日程指定領域1151において指定された授業の日程を編集するための領域であり、開催日および時限を編集できる。ボタン1152aは、日程編集領域1152において編集された日程を保存するためのボタンであって、ボタン1152aを操作することで、編集された日程が日程指定領域1151の表示に反映される。
授業日程編集画面115の下部には、ボタン1151a、1151bおよび1151cが設けられる。ボタン1151aは、日程指定領域1151において指定された授業を削除するためのボタンである。ボタン1151bは、授業を追加するためのボタンである。ボタン1151bが操作されることで、例えば、日程編集領域1152において設定された日程および時限に、授業を追加することができる。ボタン1151cは、この授業日程編集画面115による授業日程の編集作業を終了させるためのボタンであって、このボタン1151cが操作されることで、授業日程編集画面115が閉じられ、画面表示が科目編集画面110に遷移される。
図17は、実施形態に係る授業初期画面111の例を示す。図17において、授業初期画面111は、上部のタイトルバー領域1000に、画面タイトル1001と、アイコン1002および1003と、言語選択部1004と、ログイン情報表示部1005と、ログアウトボタン1006とが設けられる。
図17の例では、授業初期画面111は、タイトルバー領域1000の下部に授業名表示部1110が設けられ、その下部に、日程指定バー1111が設けられる。さらに、日程指定バー1111の下部に、レッスン表示部1113と、コンテンツ提示部1114とが設けられる。また、コンテンツ提示部1114の右側には、ボタン群1115と、授業開始ボタン1116aとが設けられる。
授業名表示部1110は、職員用時間割画面102の時間割表示領域1025において選択された時限の授業の授業名が表示される。日程指定バー1111は、当該授業を含む授業コースにおける各授業の日程が一覧表示される。レッスン表示部1113は、当該授業コースの、日程指定バー1111において指定された日程の授業に関するレッスンが一覧表示され、コンテンツ提示部1114は、レッスン表示部1113において指定されたレッスンで用いられるコンテンツが提示される。
レッスン表示部1113の上部にはタブ1112が設けられる。タブ1112は、レッスン表示部1113の表示を、レッスン一覧と、提出物一覧と、履歴一覧とで切り替えるためのタブを含む。図17の例では、タブ1112は、レッスン表示部1113にレッスン一覧を表示させるタブが指定されている。この場合、レッスン表示部1113は、授業初期画面111が対象としている授業に含まれるレッスンが一覧表示される。例えば、授業管理サーバ30は、授業情報DB35の格納される課題情報テーブル(表5)のうち、当該授業に対応する課題情報テーブルを取得し、取得した課題情報テーブルの各レコードの項目「レッスン名」に格納される値に基づき、レッスン表示部1113における表示を行う。
レッスン表示部1113に表示される各レッスンは、レッスン名と、アイコン1113d、1113e、1113fおよび1113gとを含む。アイコン1113dは、そのレッスンのタイプ(音声再生、電子黒板画面共有、生徒端末20同士で音声交換、など)を示す。アイコン1113eは、そのレッスンで提出すべき提出物(成果物)の種類(音声データ、テキストデータ、など)を示すアイコンと、提出物の提出の有無とを示すアイコンとの組である。アイコン1113fは、操作に応じてそのレッスンで用いるコンテンツの授業管理サーバ30への登録を指示すると共に、コンテンツのサーバ30への登録状態(未登録、登録中、変換中および登録済)を示す。アイコン1113gは、そのレッスンが公開状態および非公開状態の何れであるかを示す。
レッスン表示部1113の下部に、ボタン1113a、1113bおよび1113cが設けられる。ボタン1113aは、レッスン表示部1113に対するレッスンの追加を指示するためのボタンである。ボタン1113bは、レッスン表示部1113において指定されているレッスンの削除を指示するためのボタンである。ボタン1113cは、レッスン表示部1113において指定されているレッスンの順番を変更するためのボタンの組である。
コンテンツ提示部1114は、レッスン表示部1113において指定されているレッスンで用いられるコンテンツが提示される。コンテンツ提示部1114は、タイトル領域1114aと、コンテンツ領域1114bと、コントロール領域1114cと、応答設定領域1114dと、ボタン1114eとが設けられる。タイトル領域1114aは、レッスン名が表示される。コンテンツ領域1114bは、コンテンツが動画像データである場合は、図17に例示されるように、その動画像データが再生される。また、コンテンツ領域1114bは、コンテンツが動画像データ以外の場合、例えばそのコンテンツの種類を示すアイコン画像が表示される。
コントロール領域1114cは、コンテンツ領域1114bに提示されるコンテンツの再生を制御するための各操作子と、コンテンツの再生中の位置を示す進行バーと、録音を実行するための操作子と、成果物として出力するデータを選択するための選択部と、を含む。選択部は、例えば、課題と解答の組み合わせ、および、解答のみの何れかを選択できる。なお、ここでは、課題は、コンテンツの音声を示し、解答は、録音された音声を示している。
応答設定領域1114dは、コンテンツ提示部1114により提示されたコンテンツに対する応答に関する設定を行う。図17の例では、応答設定領域1114dは、レッスン名入力領域と、録音形式設定部と、提出物設定部と、録音時間設定部と、が設けられる。
レッスン名入力領域は、このレッスンの名前が入力され、レッスン名入力領域に入力されたレッスン名が、タイトル領域1114aに表示される。録音形式設定部は、交互録音(シャドウイング)および同時録音(同時発声)の何れかを設定できる。提出物設定部は、このレッスンにおいて提出物(成果物)として提出するデータの形式(例えば音声データ、テキストデータ)を設定する。録音時間設定部は、1度に再生されるコンテンツの長さに対する録音時間の長さを設定する。例えば交互録音の場合、間欠的に再生される音声データの再生時間に図3(b)を用いて説明したマージン時間αを加えた時間が録音時間の長さとされ、図17の例では、音声データの再生時間の1.5倍の時間が、録音時間の長さとして設定されている。
ボタン1114eは、応答設定領域1114dで設定された設定内容を保存するためのボタンである。ボタン1114eに対する操作に応じて、授業管理サーバ30は、応答設定領域1114dで設定された設定内容を、授業情報DB35に、授業およびレッスンと関連付けて格納する。
授業初期画面111において、ボタン群1115は、ステータス表示部1115aと、ボタン1115bおよび1115cが設けられる。ステータス表示部1115aは、レッスン表示部1113において指定されているレッスンの状態が表示される。ボタン1115bは、指定されるレッスンを、受講中の全生徒で同期させるか否かを指定するためのボタンである。ボタン1115cは、指定されるレッスンの内容を、同じ教室(例えば教室2a)内に設置される電子黒板(例えば電子黒板23a)に表示させるか否かを指定するためのボタンである。授業初期画面111では、これらステータス表示部1115a、ボタン1115bおよび1115cの機能が無効とされ、これら、ステータス表示部1115a、ボタン1115bおよび1115cの表示がグレーアウトされている。
図18は、実施形態に係るシステム設定画面113の例を示す。システム設定画面113は、実施形態に係るCALLシステムとしての情報処理システムの、グローバルな設定を行うための画面である。図18において、システム設定画面113は、上部のタイトルバー領域1000に、画面タイトル1001と、アイコン1002および1003と、言語選択部1004と、ログイン情報表示部1005と、ログアウトボタン1006とが設けられる。また、システム設定画面113は、タイトルバー領域1000の下部に、システム全般設定領域1130と、教室設定領域1131とが設けられる。
システム全般設定領域1130は、電子黒板コンテンツ解像度設定部と、時間割設定部と、利用状況取得部と、を含む。電子黒板コンテンツ解像度設定部は、授業において電子黒板を利用する際の、電子黒板における画像解像度を、「低い」および「高い」の何れかに設定する。時間割設定部は、授業(授業コース)の期間の定義や、時限の時間などを設定するための画面である、時間割設定画面116を表示させるためのボタンである。利用状況取得部は、授業コースの期間を指定して、指定された期間でのシステムの利用状況の情報を含むCSVファイルを、授業管理サーバ30から職員用PC40にダウンロードするためのボタンである。
教室設定領域1131は、各教室2a、2b、…における、通信に関する設定を行うための領域である。教室設定領域1131は、IPアドレス入力部1131aと、サブネットマスク入力部1131bと、電子黒板ID入力部1131cとWi−Fi(登録商標)構成プロファイル設定部1131dと、教室選択領域1131eとが設けられる。教室選択領域1131eは、各教室2a、2b、…から設定対象の教室を選択するための領域である。ここでは、説明のため、教室選択領域1131eにおいて教室2aが選択されたものとする。IPアドレス入力部1131aおよびサブネットマスク入力部1131bは、それぞれ、教室選択領域1131eで選択された教室2aに設置されるAP22aの、ネットワーク10側のIPアドレスおよびサブネットマスクが入力される。電子黒板ID入力部1131cは、教室選択領域1131eで選択された教室2aに設置される電子黒板23aの識別情報が入力される。Wi−Fi構成プロファイル設定部1131dは、教室選択領域1131eで選択された教室2aに設置されるAP22aにおける無線LANによる接続設定情報をインポートするためのボタンである。
システム設定画面113は、さらに、下部に、システム全般設定領域1130および教室設定領域1131にて設定された各情報を保存するためのボタン1132が設けられる。授業管理サーバ30は、このボタン1132に対する操作に応じて、職員用PC40から、システム全般設定領域1130および教室設定領域1131にて設定された各情報を取得し、取得した各情報を、授業情報DB35に格納する。
図19は、実施形態に係る、教員用PC21における画面遷移の例を示す。図19において、トップ画面100bは、例えば図11のステップS200において教員用PC21から授業管理サーバ30にアクセス要求を行った際に、ポータルサーバ32により最初に表示される画面である。教員用PC21の画面は、トップ画面100bから、ログイン情報を入力するための入力領域と、ログイン要求を送信するためのボタンとが設けられるログイン画面101bに遷移する。図11のステップS202〜ステップS206を用いて説明したように、ログイン画面101bにおいてログイン情報の入力および送信が行われ、認証が成功すると、教員用PC21に、初期画面として教員用時間割画面120が表示される(図11のステップS210、ステップS211)。
なお、トップ画面100bからログイン画面101bへのアクセスが何らかの理由で失敗した場合、教員用PC21の画面表示がシステムによるエラーメッセージを表示するエラー画面103bに遷移し、例えばその所定時間後に、エラーが発生した旨を通知するエラーダイアログ画面104bに画面が遷移される。
教員用時間割画面120は、図14を用いて説明した職員用時間割画面102と構成を共通とする画面であって、職員用時間割画面102の時間割表示領域1025において、ログイン画面101bからログインを行った教員が担当する授業が選択的に表示される画面である。教員用PC21の画面は、教員用時間割画面120から、授業準備画面121に遷移することができる。教員用PC21は、授業準備画面121から、授業で用いるコンテンツを準備するためのコンテンツ準備画面122を呼び出すことができる。
また、教員用PC21の画面は、教員用時間割画面120および授業準備画面121から、授業画面群123に含まれる授業中画面130、履歴確認画面131および提出物一覧画面132それぞれに遷移することができる。また、教員用PC21の画面は、提出物一覧画面132から評価画面133に遷移することができる。
なお、授業中画面130は、コンテンツ再生、電子黒板画面の配信画面、生徒端末画面の配信画面、および、画面共有の画面それぞれによる授業中画面140、141、142および143を含む。教員用PC21は、授業画面群123に含まれる授業中画面140〜143、履歴確認画面131および提出物一覧画面132を切り替えて表示させることができる。
教員用PC21の画面は、授業が終了した後、授業画面群123に含まれる各画面から、授業後画面124および提出物一覧画面125に遷移することができる。また、教員用PC21の画面は、提出物一覧画面125から、それぞれコンテンツおよびテキストデータに対する評価を行う提出物評価画面126および127に遷移することができる。
図20−1は、実施形態に係る授業準備画面121の例を示す。教員用PC21に表示される授業準備画面121は、初期状態では、何のレッスンも設定されていない。したがって、初期状態の授業準備画面121は、図20−1に例示されるように、図17を用いて説明した、職員用PC40に表示される授業初期画面111において、レッスン表示部1113の各レッスンが表示される領域と、コンテンツ表示部1114と、が空白となった画面に相当する表示となっている。一方、レッスン表示部1113において、下部のボタン1113a、1113bおよび1113cが表示され、新たなレッスンを追加可能となっている。
なお、図20−1において、授業準備画面121は、タイトルバー領域1000においてアイコン1002および1003が表示されない。
教員は、この授業準備画面121において、ボタン1113aを操作することで、教員用時間割画面120にて指定された授業に、レッスンを追加することができる。図20−2は、実施形態に係る。ボタン1113aが操作された場合の授業準備画面121の例を示す。ボタン1113aの操作に応じて、ボタン1113aに対応する位置に追加レッスン指定領域1220が表示される。図21の例では、授業準備画面121がグレーアウト表示とされ、追加レッスン指定領域1220が授業準備画面121に対してオーバーラップして表示されている。
追加レッスン指定領域1220は、コンテンツの種類を指定し、指定された種類のコンテンツを用いるレッスンを追加するためのボタン1220a、1220b、1220c、1220dおよび1220eを含む。教員用PC21は、これらボタン1220a、1220b、1220c、1220dおよび1220eに対する操作に応じて、授業管理サーバ30に対して、当該授業に対して、指定された種類のコンテンツを用いるレッスンの追加を要求する。授業管理サーバ30は、この要求に応じて、例えば授業情報DB35に格納される当該授業に対応する課題情報テーブルに、レコードを1つ、追加する。
追加レッスン指定領域1220に含まれる各ボタンのうち、ボタン1220aは、コンテンツとして動画像データを指定して、動画像データを用いるレッスンを指定するためのボタンである。ボタン1220bは、コンテンツとして音声データを指定して、音声データを用いるレッスンを追加するためのボタンである。
追加レッスン指定領域1220において、ボタン1220cは、教員用時間割画面120にて指定された授業が行われる教室に設置される電子黒板23の画面を、コンテンツとして指定し、このコンテンツを用いるレッスンを追加するためのボタンである。例えば、図1および図2に示した教室2cでは、電子黒板23cに対してビデオプレーヤ24が接続される。このボタン1220cを指定することで、ビデオプレーヤ24にて再生され電子黒板23cに入力された動画像データを、レッスンで用いるコンテンツとして選択できる。
追加レッスン指定領域1220において、ボタン1220dは、生徒端末20から送信されるデータ(音声データ)をコンテンツとして指定し、このコンテンツを用いるレッスンを追加するためのボタンである。このボタン1220dが指定された場合、そのレッスンでは、教員は、コンテンツを用意しない。例えば、各生徒は、各自の生徒端末20と、指定された生徒の生徒端末20との間で通信を行い、指定された生徒の生徒端末から送信された音声データをコンテンツとして、レッスンを実行する。
追加レッスン指定領域1220において、ボタン1220eは、コンテンツを用いないレッスンを追加するためのボタンである。
追加レッスン指定領域1220において、ボタン1220c、1220dおよび1220eが指定された場合は、これらボタン1220c、1220dおよび1220eの指定に係る教員用PC21における処理の完了後、教員用PC21の画面表示が授業準備画面121の表示に戻される。
図20−3は、図20−2の状態の画面に対して、追加レッスン指定領域1220において、ボタン1220aが操作されてコンテンツとして動画像データが指定され、動画像データを用いるレッスンが追加された授業準備画面121の例を示す。図20−3は、図20−1の授業準備画面121に対し、レッスン表示部1113に、1つのレッスンの表示が追加された様子が示されている。
レッスン表示部1113に追加されたレッスン表示において、例えばアイコン1113fの操作に応じて、例えば教員用PC21が搭載するOS(制御部214)により提供される標準のファイル選択画面が表示され、動画像データが選択可能とされる。このとき、ファイル選択画面は、動画像データのファイルのファイル名に付加される、各データ種類を示す所定の拡張子により、表示するファイルをフィルタリングする。ファイル選択画面によるコンテンツのファイルの選択が完了すると、選択されたファイルが授業管理サーバ30にアップロードが開始される。アップロードの開始に伴い、アイコン1113fの表示が、登録中を示す表示あるいは変換中を示す表示に変化する。
図20−3の授業準備画面121において、応答設定領域1114dのレッスン名入力領域に、レッスン名を入力することができる。また、図20−3の例では、応答設定領域1114dの他の設定部(録音形式設定部、提出物設定部および録音時間設定部)は、デフォルト値が予め入力されている。
図20−4は、授業管理サーバ30への動画像データのアップロードが完了し、また、応答設定領域1114dのレッスン名入力領域に、レッスン名が入力された場合の、授業準備画面121の例を示す。
授業管理サーバ30は、アップロードされたファイルを、表5の課題情報テーブルの、追加されたレッスンのレコードに関連付けて、授業情報DB35に格納する。ファイルのアップロードが完了すると、図20−4の授業準備画面121において、コンテンツ領域1114bに対してアップロードされた動画像データによる画像が表示される。また、レッスン表示部1113のそのレッスン表示において、アップロードしたファイルによる動画像データのタイトルが表示される。動画像データのタイトルは、同画像データに属性情報としてタイトル情報が付加される場合、そのタイトル情報を用いてもよいし、当該動画像データのファイル名をタイトルとして用いてもよい。
さらに、図20−4の授業準備画面121において、コンテンツ提示部1114の上部のタイトル領域1114aには、応答設定領域1114dのレッスン名入力領域に入力されたレッスン名が表示される。
図20−1〜図20−4を用いて説明した、ボタン1113aの操作を起点とする処理を繰り返すことで、1つの授業に対して複数のレッスンを設定することができる。図21は、図20−1〜図20−4の処理を経て、1つの授業に5つのレッスンが設定された例を示している。
教員用PC21は、上述した教員用時間割画面120において授業画面表示のためのボタン1030(図14参照)、あるいは、授業準備画面121において授業を開始するための授業開始ボタン1116aに対する操作に応じて、画面表示を授業中画面140〜142の何れかの画面に遷移させる。教員用PC21が画面表示を授業中画面140〜142の何れの画面に遷移させるかは、指定されたレッスンにおいて用いられるコンテンツの種類により決定される。
例えば、教員用PC21は、レッスンにコンテンツとして動画像データまたは音声データが指定されている場合、コンテンツ再生を行う授業中画面140に画面を遷移させる。教員用PC21は、レッスンにコンテンツとして電子黒板23の画面が指定されている場合、電子黒板画面の配信を行う授業中画面141に画面を遷移させる。教員用PC21は、レッスンにコンテンツとして、生徒端末20から送信される音声データが指定されている場合、生徒端末配信を行う授業中画面142に画面を遷移させる。
なお、画面共有を行う授業中画面143への画面の遷移は、例えば上述の授業中画面140〜142の何れかの画面において、画面共有を行うボタン1115cが操作された場合に行われる。
図22は、実施形態に係る、コンテンツ再生を行う授業中画面140の例を示す。このように、教員用PC21に表示される授業中画面140は、図20を用いて説明した、教員用PC21に表示される授業準備画面121と同等の構成を備えるため、ここでの詳細な説明を省略する。
図22の例では、コンテンツとして動画像データが用いられ、コンテンツ領域1114bに動画像データによる動画像が表示されている。また、図22の授業中画面140は、図20における授業開始ボタン1116aが、授業の終了を指示する授業終了ボタン1116bに変更されている。さらに、授業中画面140は、ボタン群1115におけるステータス表示部1115a、ボタン1115bおよび1115cがそれぞれアクティブな状態とされている。ステータス表示部1115aは、現在、各生徒端末20において、指定したレッスンが共有されている旨が示されている。
図23は、実施形態に係る、生徒端末配信を行う授業中画面142の例を示す。図23の例では、授業中画面142は、コンテンツ領域1114bに、当該授業を受講中の生徒の一覧が表示される。例えば、教員用PC21は、生徒端末20から送信される音声データをコンテンツとして用いるレッスンが指定された場合に、授業管理サーバ30に対して、当該授業を受講している生徒の一覧を要求する。授業管理サーバ30は、この要求に応じて、授業情報DB35に格納される表3の授業情報テーブルを参照して授業の受講者の一覧を取得し、さらに、認証サーバ31に問い合わせて、取得した受講者の一覧から当日参加している受講者を抽出する。授業管理サーバ30は、このようにして抽出した受講者の一覧がコンテンツ領域1114bに表示される授業中画面142を生成して、教員用PC21に提示する。
例えば、教員は、教員用PC21を操作して、この一覧に表示される生徒から一人を指定する。図23の例では、「生徒I」が指定されている。教員用PC21は、指定された生徒を示す情報を授業管理サーバ30に送信する。授業管理サーバ30は、例えば、生徒Iの生徒端末20と、生徒I以外の生徒の各生徒端末20との間でPear to Pearによる通信を行うように、各生徒端末に指示する。各生徒端末において、授業アプリは、この指示に従い、Pear to Pear通信に関する設定を行う。
授業管理サーバ30は、生徒Iの生徒端末20に対して、マイクロホン2021により収音された音声に基づく音声データを記憶(録音)すると共に、当該音声データを、自身以外の他の生徒端末20に対して送信するように指示する。また、授業管理サーバ30は、生徒I以外の、当該授業に参加している各生徒の端末装置20に対して、マイクロホン2021により収音された音声に基づく音声データと、生徒Iの生徒端末20から送信された音声データとを記憶するように指示する。各生徒端末20において、授業アプリは、これらの指示に従い、通信および音声データの処理の設定を行う。
教員用PC21は、各授業中画面140〜143において、授業終了ボタン1116bに対する操作に応じて、授業管理サーバ30に対して、授業特定情報と、レッスンを示す情報と、レッスンが終了した旨の通知とが送信される。授業管理サーバ30は、教員用PC21から送信されたこれらの情報に従い、授業特定情報が対応する課題情報テーブルの、対応するレッスンのレコードにおける終了フラグの値を、レッスンの終了を示す値に変更する。
授業準備画面121、あるいは、各授業中画面140〜143において、タブ1112が提出物一覧に切り替えられた場合、教員用PC21の画面表示が、提出物一覧画面132に遷移される。
図24は、実施形態に係る提出物一覧画面132の例を示す。図24の例では、日程指定バー1111の下部に、ユーザ一覧表示領域1320と、提出物一覧表示領域1321とが設けられる。ユーザ一覧表示領域1320は、その授業に関連するユーザすなわち教員および生徒の情報(この例ではロール、ユーザID、ユーザ名)が一覧表示される。提出物一覧表示領域1321は、その授業に含まれるレッスンそれぞれについて、各ユーザからの提出物の有無が表示される。
また、提出物一覧表示領域1321において、各レッスンに対して提出物に関するステータスを示すアイコン1322が表示される。アイコン1322は、例えば、対応するレッスンに関する提出物に関し、受付中、受付停止中および提出物無しの3種類のステータスを示す。各ユーザは、ステータスが受付中のレッスンに対して提出物を提出することができる。
教員は、教員用PC21を操作して、提出物一覧画面132の提出物一覧表示領域1321において、所望の提出物を指定することで、指定した提出物に対する評価を行うことができる。
図25は、実施形態に係る、指定した提出物に対する評価を行うための評価画面133の例を示す。図25の例では、日程指定バー1111の下部に、ユーザ一覧表示領域1330aが設けられる。このユーザ一覧表示領域1330aは、図24の提出物一覧画面132におけるユーザ一覧表示領域1320と対応した表示が行われる。ユーザ一覧表示領域1330aの上部に、レッスン選択部1330bが設けられる。教員用PC21において、レッスン選択部1330bを操作することで、図24の提出物一覧画面132における提出物一覧表示領域1321における各レッスンから所望のレッスンを選択することができる。
図25の評価画面133において、ユーザ一覧表示領域1330aにおいて「生徒D」が選択され、レッスン選択部1330bにおいてレッスン「1.ヒアリング 英語#1」が選択されている。タイトル領域1114aは、ユーザ一覧表示領域1330aおよびレッスン選択部1330bにて選択された情報が表示されている。また、コンテンツ領域1114bは、レッスン選択部1330bにより選択されたレッスンに用いられたコンテンツ(動画像データ)が表示される。また、音声は、コントロール領域1114cにおける選択部の選択に従い、当該動画像データによる音声と、提出物に含まれる、生徒Dにより録音された生徒Dの発生音声とが再生される。音声は、教員用PC21に接続されるスピーカ2122により再生される。
この評価画面133を閲覧している教員は、教員用PC21から再生される、生徒Dの提出物としての音声を聞いて、この生徒Dの当該レッスンに対する評価を与える。
評価画面133において、コントロール領域1114cの下部に、評価入力領域1334が設けられる。評価入力領域1334は、評価入力部1334aと、評価テキスト入力領域1334bと、ボタン1334cおよび1334dとが設けられる。図25の例では、評価入力部1334aは、評価を3段階で入力することが可能となっている。また、評価テキスト入力領域1334bは、評価に対するコメントを入力できる。
ボタン1334cは、評価入力部1334aに入力した評価と、評価テキスト入力領域1334bに入力したコメントとをリセットするためのボタンである。ボタン1334dは、これら評価およびコメントを保存するためのボタンである。例えば、教員用PC21は、ボタン1334dに対する操作に応じて、評価入力部1334aおよび評価テキスト入力領域1334bに入力された評価およびコメントを含む評価情報を、例えば授業特定情報(日程、時限および教室)と、生徒のユーザIDとに関連付けて授業管理サーバ30に送信する。授業管理サーバ30は、教員用PC21から送信された評価情報を、授業特定情報およびユーザIDに基づき課題情報テーブルに格納する。
授業準備画面121、あるいは、各授業中画面140〜143において、タブ1112が履歴一覧に切り替えられた場合、教員用PC21の画面表示が、履歴確認画面131に遷移される。
図26は、実施形態に係る履歴確認画面131の例を示す。図26の例では、履歴確認画面131は、例えば図20を用いて説明した授業準備画面121と同様の構成を有する。履歴表示部1310は、図20のレッスン表示部1113と対応するもので、履歴確認画面131においては、授業内で終了したレッスンが、当該レッスンが行われた順序に従い一覧表示される。例えば、授業管理サーバ30は、教員用PC21において履歴確認画面131が表示されると、授業特定情報に基づき課題情報テーブルから項目「終了フラグ」の値がレッスン終了を示しているレッスンを特定し、特定されたレッスンのレコードに含まれる情報を教員用PC21に送信する。教員用PC21は、授業管理サーバ30から送信されたこの情報に基づき、終了したレッスンの一覧を、例えばレッスンの終了時刻に従った順序で並べて履歴表示部1310に表示させる。図26の例では、1番〜3番のレッスンが順に行われた後、2番のレッスンが再び行われ、その次に、4番のレッスンが行われたことが示されている。
応答設定領域1114d’は、図20の応答設定領域1114dに対応するもので、履歴確認画面131においては、各領域および各部が情報の表示のみとされ、情報の編集等が不可とされている。また、図20において応答設定領域1114dで設定された設定内容を保存するためのボタン1114eは、履歴確認画面131ではグレーアウトされたボタン1114e’とされており、保存の機能が無効とされている。
なお、履歴確認画面131では、ステータス表示部1115aがグレーアウトとされ、表示が無効とされている。
教員は、例えば担当の授業が終了した後に、教員用PC21に、提出物一覧画面125を表示させることができる。図27は、実施形態に係る提出物一覧画面125の例を示す。図25において、提出物一覧画面125は、図24を用いて説明した提出物一覧画面132と同等の画面構成を備える。すなわち、提出物一覧画面125は、日程指定バー1111の下部に、ユーザ一覧表示領域1250と、提出物一覧表示領域1251とが設けられる。
なお、提出物一覧画面125は、授業終了後の画面であるため、ステータス表示部1115aと、ボタン1115bおよび1115cの表示がグレーアウトとされ、機能が無効とされている。
ユーザ一覧表示領域1250は、その授業に関連するユーザすなわち教員および生徒の情報(この例ではロール、ユーザID、ユーザ名)が一覧表示される。提出物一覧表示領域1251は、その授業に含まれるレッスンそれぞれについて、各ユーザからの提出物の有無が表示される。また、提出物一覧表示領域1251において、各レッスンに対して提出物に関するステータスを示すアイコン1252が表示される。提出物一覧画面125は、授業終了後の画面であるため、提出物の提出が求められるレッスンにおいては、アイコン1252は、受付停止中を示すものとなっている。
提出物一覧画面125では、提出物一覧表示領域1251の各ユーザの提出物を示す表示に対して、図25の評価画面133で設定した各表を示すマーク1253が表示されている。これにより、教員は、授業を受講した各生徒から提出された提出物(成果物)に対する評価を容易に把握することができる。
提出物一覧画面125において、提出物一覧表示領域1251の各ユーザの提出物を示す表示から所望の表示を指定することで、指定した提出物に対するより詳細な評価を確認することができる。例えば、教員用PC21において、提出物一覧表示領域1251の各ユーザの提出物を示す表示から所望の表示を指定した上で、所定の操作を行うことで、教員用PC21の表示画面を、コンテンツ表示が可能な提出物評価画面126に遷移させることができる。提出物評価画面126は、図25の評価画面133と同等の画面構成を備え、例えば提出物としての音声を再生させながら、評価を行うことができる。当該提出物に既に評価が設定されている場合には、再評価を行い評価情報を書き換えることが可能である。
また、教員用PC21は、提出物評価画面126に対する所定の操作に応じて、表示画面を、テキストデータによる評価が可能な提出物評価画面127に遷移させることができる。提出物評価画面127では、例えば提出物としての音声を再生しながら、テキストデータによる評価を入力することができる。提出物評価画面127は、テキストデータの入力領域が、評価画面133の評価テキスト入力領域1334bよりも大きく設定されており、より詳細な評価を入力することができる。
図28は、実施形態に係る、生徒端末20における画面遷移の例を示す。図28において、トップ画面100cは、例えば図12のステップS311において生徒端末20から授業管理サーバ30にアクセス要求を行った際に、ポータルサーバ32により最初に表示される画面である。生徒端末20の画面は、トップ画面100cから、ログイン情報を入力するための入力領域と、ログイン要求を送信するためのボタンとが設けられるログイン画面101cに遷移する。図12のステップS312〜ステップS317を用いて説明したように、ログイン画面101cにおいてログイン情報の入力および送信が行われ、認証が成功すると、生徒端末20に、初期画面として、受講する授業を選択するための授業提示画面150が表示される(図12のステップS318)。
なお、トップ画面100cからログイン画面101cへのアクセスが何らかの理由で失敗した場合、生徒端末20の画面表示がシステムによるエラーメッセージを表示するエラー画面103cに遷移し、例えばその所定時間後に、エラーが発生した旨を通知するエラーダイアログ画面104cに画面が遷移される。
生徒端末20の画面は、生徒端末20に対する操作に応じて、授業提示画面150から、接続画面151および時間割画面180にそれぞれ遷移することができる。接続画面151は、生徒端末20に対して授業を受講するための教室における通信を可能とする設定を行うための画面であって、例えば図12のステップS322において、生徒端末20に表示される。
生徒端末20は、接続画面151による接続設定が完了し、生徒が当該生徒端末20を持参して授業を受講する教室に移動し、教室において、アクセスポイントとの接続が完了すると、画面に接続完了画面152を表示する。具体例は後述するが、接続完了画面152は、例えば、上述した授業提示画面150と対応する画面構成を持つ。
一方、生徒端末20の画面は、時間割画面180に遷移した後は、授業復習画面181に遷移できる。この時間割画面180および授業復習画面181は、生徒が教室外(例えば自宅)にてアクセス可能な画面であって、教室毎の接続設定が必要無い。
なお、生徒端末20は、授業提示画面150において所定の操作を行うことで、画面表示を、ログアウトの実行、および、生徒端末20に搭載される授業アプリのバージョンやライセンス情報の表示を指示するためのオプション画面105に遷移させることができる。オプション画面105においてバージョンおよびライセンス表示を指示する操作を行うことで、画面がバージョン確認画面106に遷移される。
生徒端末20の画面は、名前入力画面153にて名前の入力を行った後は、授業を受講するための授業画面群154および155に遷移される。例えば、生徒端末20の画面は、名前入力画面153から、授業画面群154に含まれる、閲覧モード画面160および161と、音声解答確認画面162と、テキスト解答確認画面163とにそれぞれ遷移することができる。
閲覧モード画面160は、生徒端末20上で、レッスンに含まれるコンテンツを閲覧するための画面である。閲覧モード画面161は、教員から配信されたコンテンツを表示させ、表示されたコンテンツを閲覧しながら課題への解答を行う画面である。例えば、教室2cでの授業を想定し、教員Cがビデオプレーヤ24から出力された動画像を電子黒板23cに表示させ、この電子黒板23cの画面を各生徒端末20c1、20c2、…に配信するような場合、これら各生徒端末20c1、20c2、…の画面が閲覧モード画面161に遷移される。
音声解答確認画面162は、レッスンの課題が音声による解答を要求している場合に、当該課題に対して音声の録音によりなされた解答を確認し、解答を成果物として提出するための画面である。テキスト解答確認画面163は、レッスンの課題がテキスト入力による解答を要求している場合に、当該課題に対してテキスト入力によりなされた解答を確認し、解答を成果物として提出するための画面である。生徒端末20は、操作に応じて画面をテキスト解答編集画面165に遷移させることができ、テキスト解答確認画面163で確認されたテキストデータを編集し、編集したテキストデータを成果物として提出できる。
生徒端末20は、操作に応じて、画面を、閲覧モード画面160、閲覧モード画面161、音声解答確認画面162およびテキスト解答確認画面163それぞれから、授業画面群155に含まれる、音声解答によるレッスン画面170、および、テキスト解答によるレッスン画面171の何れかに遷移させることができる。レッスン画面170は、コンテンツの再生に応じて、生徒に発声の録音を要求する。同様に、レッスン画面171は、コンテンツの再生に応じて生徒にテキスト入力を要求する。生徒端末20が画面をレッスン画面170および171の何れに遷移させるかは、例えば、レッスンにおける課題に対する応答情報による応答の要求の内容に応じて選択される。
また、生徒端末20は、例えばレッスン画面170および171において課題に対する解答がなされると、画面を、閲覧モード画面164に遷移させることができる。閲覧モード画面164は、課題に対してなされた解答を成果物として提出できるようにされている。
なお、上述では、生徒端末20は、ログイン画面101cの表示の後、初期画面として授業提示画面150を表示させているが、これはこの例に限定されない。例えば、生徒端末20は、ログイン画面101cの表示の後、画面を教室を選択する画面に遷移させ、その後、画面を授業提示画面150に遷移させてもよい。
図29は、実施形態に係る授業提示画面150の例を示す。授業提示画面150は、授業表示領域1501と、授業一覧表示領域1502と、が設けられる。さらに、授業提示画面150は、ボタン1503、1504、1505、1506と、システム設定アイコン1507とが設けられる。システム設定アイコン1507は、操作に応じて、生徒端末20の画面を、授業提示画面150からオプション画面105に遷移させる。
授業一覧表示領域1502は、当日に当該生徒が受講する授業の一覧が表示される。授業一覧表示領域1502に表示される各授業の情報は、授業表示領域1501と同様に、教室、時限、授業名および担当教員名を示す各情報が含まれる。
図29において、ボタン1503は、教室を選択するためのボタンである。生徒端末20は、ボタン1503に対する操作に応じて、画面を教室選択画面に遷移させる。学校1が教室2a、2bおよび2cを含むこの例では、生徒端末20は、ボタン1503の操作に応じて教室2a、2bおよび2cの一覧を表示させ、教室の選択を促す。
ボタン1503に対する操作に応じて教室が選択されると、授業表示領域1501に、選択された教室(例えば教室2a)において次に行われる授業の情報が表示される。授業表示領域1501に表示される授業の情報は、その授業が行われる教室を示す情報と、その授業が行われる時間を示す情報(時限)と、その授業の名前および担当する教員の名前とが含まれる。生徒は、授業表示領域1501に基づき、生徒端末20を持参して授業が行われる教室に移動することができる。
ボタン1504は、ボタン1503の操作に応じて選択された教室における授業を受講するための準備を行うためのボタンである。生徒端末20は、ボタン1504に対する操作に応じて、画面を接続画面151に遷移させる。これにより、図12のステップS321〜ステップS323の処理が実行され、生徒端末20は、ボタン1503の操作に応じて選択された教室(例えば教室2a)において、当該教室に設置されたアクセスポイント(例えばAP22a)を通じて授業管理サーバ30に接続することが可能となる。受講登録を行っていない生徒であっても、授業管理サーバ30に接続して授業の聴講を行うことは可能である。
ボタン1504は、授業表示領域1501に表示される授業の受講を行うためのボタンである。図29の例では、このボタン1505の表示がグレーアウトされ、ボタン1505の機能が無効とされている。なお、上述した接続完了画面152は、授業提示画面150のボタン1503がグレーアウトされて無効とされ、ボタン1504のグレーアウトが解除されて有効とされる。
ボタン1506は、授業の復習を行うためのボタンである。生徒端末20は、ボタン1506に対する操作に応じて、画面を時間割画面180に遷移させる。
図30は、実施形態に係る閲覧モード画面160の例を示す。この閲覧モード画面160は、図12のステップS330において授業管理サーバ30から提示される授業画面に対応する。図30において、閲覧モード画面160は、レッスン表示部1600と、タイトル表示領域1601と、コンテンツ表示部1602と、コントロール領域1603とが設けられる。また、閲覧モード画面160は、さらに、最下部に、ボタン1604aおよび1604bが設けられる。
レッスン表示部1600は、生徒端末20において受講中の授業に含まれるレッスンが一覧表示される。レッスン表示部1600に表示される各レッスンは、レッスン名と、レッスンのタイプを示すアイコンとを含む。タイトル表示領域1601は、レッスン表示部1600において現在選択されているレッスンのレッスン名が表示される。コンテンツ表示部1602は、レッスン表示部1600において現在選択されているレッスンに含まれるコンテンツが表示され、領域1602aは、そのレッスンのレッスン名が表示される。
コントロール領域1603は、コンテンツ表示部1602に表示されるコンテンツの再生を制御するための複数の操作子1603cと、コンテンツの再生中の位置を示す進行バーと1603bと、成果物として出力するデータを選択するための選択部1603aと、を含む。選択部1603aは、例えば、課題と解答の組み合わせ、および、解答のみの何れかを選択できる。なお、ここでは、課題は、コンテンツの音声を示し、解答は、録音された音声を示している。
ボタン1604aは、選択中のレッスンの開始を指示するためのボタンである。生徒端末20は、例えば、ボタン1604aの操作に応じて、生徒端末20に接続されるマイクロホン2021により収音された音声の録音を実行する。これは、図12のステップS334の処理に対応する。生徒端末20において、例えば成果物記憶部204は、当該音声による音声データをファイルに格納し、この音声データファイルを生徒端末20が備えるストレージ2004に記憶することで、録音を行う。
ボタン1604bは、解答を提出するためのボタンである。より具体的には、生徒端末20は、例えば、ボタン1604bに対する操作に応じて、録音された音声を解答すなわち成果物として授業管理サーバ30に送信することができる。図30の例では、選択中のレッスンでの録音が開始されていない状態であるため、ボタン1604bは、グレーアウトされ、ボタン1604bの機能が無効とされている。
図31は、実施形態に係る、解答後の閲覧モード画面164の例を示す。図31に示される閲覧モード画面164は、図30の閲覧モード画面160に対して、ボタン1604bのグレーアウトが解除されて、当該ボタン1604bの機能が有効とされている。例えば、生徒端末20は、図30を用いて説明した閲覧モード画面160においてボタン1604aが操作されて行われた録音が完了した時点で、ボタン1604bのグレーアウトを解除し、当該ボタン1604bの機能を有効とする。生徒端末20は、ボタン1604bに対する操作に応じて、画面を、音声解答確認画面162に遷移させる。
なお、生徒端末20は、閲覧モード画面164においてレッスン開始を指示するボタン1604aが操作されると、再び、音声の録音を実行する。この場合、録音された音声データは、前回の録音による録音データとは区別して管理される。例えば、生徒端末20において成果物記憶部204は、録音された音声データを格納するファイルのファイル名を、録音毎にユニークなファイル名として、ストレージ2004に記憶する。録音毎にユニークなファイル名としては、例えば、録音毎に値が大きくなる通し番号を付加したファイル名が考えられる。これにより、生徒端末20は、1つのレッスンに対して複数の解答を作成することができる。
図32は、実施形態に係るレッスン画面170の例を示す。生徒端末20は、図30の閲覧モード画面160におけるボタン1604aの操作に応じて、画面をこのレッスン画面170に遷移させる。レッスン画面170は、タイトル表示領域1700と、コンテンツ表示部1701と、コントロール領域1702と、ボタン1703aおよび1703bとが設けられる。
タイトル表示領域1700は、受講中の授業の授業名が表示される。また、コンテンツ表示部1701において、上部に、現在実行中のレッスン名が表示されるレッスン名表示領域1701aが設けられる。
図32の例では、コントロール領域1702は、コンテンツ表示部1701に提示されるコンテンツの再生を制御するための複数の操作子1702aと、音声の収音状態を示すレベルメータ1702bと、コンテンツ表示部1701に表示されるコンテンツの再生中の位置を示す進行バー1702cと、録音時間の経過を示す録音バー1702dと、が設けられる。
ボタン1703aは、録音が完了した場合に操作される完了ボタンである。生徒端末20は、ボタン1703aに対する操作に応じて、録音された音声データを所定のファイル名が付与されたファイルに格納して、例えばストレージ2004に記憶する。ボタン1703bは、前の画面に戻るためのボタンである。生徒端末20は、例えば閲覧モード画面160からこのレッスン画面170に遷移した場合、ボタン1703bの操作に応じて、画面を閲覧モード画面160に遷移させる。このとき、閲覧モード画面160は、解答を提出するためのボタン1604bが有効とされた、閲覧モード画面164となっている。
なお、テキスト入力を行うためのレッスン画面171は、コントロール領域1702において操作子1702aおよび進行バー1702cが表示され、レッスン画面170においてレベルメータ1702bおよび録音バー1702dが表示される領域が、テキスト入力領域とされる。
図33は、実施形態に係る音声解答確認画面162の例を示す。図33の例では、音声解答確認画面162は、図30を用いて説明した閲覧モード画面160と同様の画面構成を備え、タイトル表示領域1601と、コンテンツ表示部1602と、コントロール領域1603とが設けられる。コンテンツ表示部1602は、表示されるコンテンツに対応するレッスンのレッスン名を表示するためのレッスン名表示領域1602aが設けられる。また、音声解答確認画面162は、最下部に、解答すなわち成果物を提出するためのボタン1604bが設けられる。
また、音声解答確認画面162は、閲覧モード画面160のレッスン表示部1600の代わりに、解答一覧表示部1620が設けられる。解答一覧表示部1620は、レッスン名表示領域1602aに表示されるレッスンにおいて作成された解答が一覧して表示される。図33の例では、解答一覧表示部1620に4回分の解答が表示され、1つのレッスンにおいて4回、録音が行われ、4つの解答が作成されたことが示されている。
生徒端末20は、解答一覧表示部1620において指定された解答の音声データを再生できる。当該生徒端末20を使用する生徒は、例えば、解答一覧表示部1620に表示さる各解答を順次指定してそれぞれ再生させ、再生させた結果に基づき、提出する解答を決定することができる。生徒端末20は、ボタン1604bの操作に応じて、解答一覧表示部1620において指定された解答に対応する音声データを、当該レッスンの成果物として授業管理サーバ30に送信する(図12のステップS340)。
図34は、実施形態に係る授業復習画面181の例を示す。上述したように、授業復習画面181は、時間割画面180から遷移される。時間割画面180は、図14を用いて説明した職員用時間割画面102と構成を共通とする画面であって、職員用時間割画面102の時間割表示領域1025において、ログイン画面101cからログインを行った生徒が受講した授業が選択的に表示される画面である。
図1および図2を参照し、生徒dは、教室外(例えば自宅5)から端末装置20dを用いて、授業管理サーバ30へのアクセスを行う。上述したように、端末装置20dは、教員用PC21などと同様の構成にて実現可能であり、ブラウザを搭載する。端末装置20dは、授業管理サーバ30から提示されるUIがブラウザ上に形成される。
端末装置20dは、図11に示した教員用PC21によるアクセス処理と同等の手順により、ステップS200〜ステップS206の処理に従い認証処理を行い授業管理サーバ30にアクセスする。授業管理サーバ30は、端末装置20dからのアクセスに応じて、生徒dが受講した授業が選択的に表示される時間割画面を、初期画面として端末装置20dに提示する(図11のステップS210参照)。端末装置20dは、生徒dによる、この時間割画面から所望の時限を指定する操作に応じて、指定した時限の授業画面を授業管理サーバ30に要求する。授業管理サーバ30は、この要求に応じて授業情報DB35に格納される課題情報テーブル(表5参照)を参照して、授業復習画面181を形成する。
説明は図34に戻り、授業復習画面181は、上述した図17の授業初期画面111と共通する要素を含む。図34において、図17の授業初期画面111と対応する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。授業復習画面181は、上部のタイトルバー領域1000に、画面タイトル1001と、言語選択部1004と、ログイン情報表示部1005と、ログアウトボタン1006とが設けられる。
図34の例では、授業復習画面181は、タイトルバー領域1000の下部に授業名表示部1110が設けられ、その下部に、日程指定バー1111が設けられる。さらに、日程指定バー1111の下部に、レッスン表示部1813と、コンテンツ提示部1815とが設けられる。コンテンツ提示部1815は、例えば授業初期画面111のコンテンツ提示部1114に対応する。コンテンツ提示部1815の右側には、ステータス表示部1115aが設けられる。
授業名表示部1110は、時間割画面180において指定された時限の授業の授業名が表示される。日程指定バー1111は、当該授業を含む授業コースにおける各授業の日程が一覧表示される。レッスン表示部1813は、当該授業コースの、日程指定バー1111において指定された日程の授業で実施されたレッスンが一覧表示されることになる。また、授業復習画面181においては、各レッスンの表示において、そのレッスンで生徒dが提出した成果物に対して教員によりなされた評価を示す情報が表示される。
コンテンツ提示部1815は、レッスン表示部1813において指定されたレッスンで用いられたコンテンツが提示される。
レッスン表示部1813の上部には、レッスン表示部1813の表示を、レッスン一覧と、提出物一覧と、履歴一覧とで切り替えるためのタブ1112が設けられる。図34の例では、タブ1112は、レッスン表示部1813に、生徒dが受講したレッスンの履歴を表示させるタブが指定されている。この場合、レッスン表示部1813は、例えば指定された授業に含まれる各レッスンのうち、成果物を提出したレッスンを示す情報が選択的に一覧表示される。
なお、授業復習画面181のタブ1112において、提出物一覧が指定された場合、レッスン表示部1813に、例えば、その授業において提出された提出物すなわち成果物の一覧が、成果物に与えられた評価を示す情報と共に表示される。また、当該タブ1112において、レッスン一覧が指定された場合、レッスン表示部1813に、例えば、指定された授業に含まれる全てのレッスンの情報が一覧表示される。
なお、授業復習画面181においては、それぞれレッスンの追加、削除および順番変更を指示するボタン1113a、1113bおよび1113cは、グレーアウトされ、その機能が無効とされる。
コンテンツ提示部1815は、レッスン表示部1813において指定されているレッスンで用いられるコンテンツが提示される。コンテンツ提示部1815は、タイトル領域1815aにそのレッスンの名称が表示される。コンテンツ提示部1815は、コンテンツが動画像データである場合は、図34に例示されるように、その動画像データが表示される。また、コンテンツ提示部1815は、コンテンツが動画像データ以外の場合、例えばそのコンテンツの種類を示すアイコン画像が表示される。
図34の例では、コンテンツ提示部1815の下部に、コントロール領域1816と、評価情報領域1817とが設けられる。コントロール領域1816は、コンテンツ提示部1815に表示されるコンテンツの再生を制御するための各操作子と、コンテンツの再生中の位置を示す進行バーと、再生するデータを選択するための選択部と、を含む。選択部は、例えば、課題と解答の組み合わせ、および、解答のみの何れかを選択できる。
評価情報領域1817は、レッスン表示部1813で指定されたレッスンにおいて提出された成果物に対する評価を示す情報が表示される。図34の例では、評価情報領域1817に対して、3段階で表現される評価と、評価に対するコメントとが表示されている。
上述したように、実施形態に係る情報処理システムによるCALLシステムでは、授業およびレッスンと、成果物とが関連付けられて教員用PC21および生徒端末20に提示される。これにより、例えば教員は、自身が担当する授業を受講した各生徒の成果物に対する各評価を、容易に把握することができ、授業を効率的に実施できる。また、各生徒においても、自身が受講した授業において提出した成果物を容易に把握でき、学習の効率を向上させることができる。
なお、上述では、実施形態に係る情報処理システムによるCALLシステムが、1つの学校1内において完結して実施されるように説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、実施形態に係る情報処理システムによるCALLシステムは、複数の学校(校舎)にわたり統合的に実施することが可能である。学校1内のネットワーク10と、他の学校におけるネットワークは、FW37およびインターネット50を介して接続してもよいし、専用の回線を用いて直接的に接続してもよい。また、実施形態に係る情報処理システムは、CALLシステムに限らず、他の用途に適用することも可能である。
なお、上述の各実施形態は、本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形による実施が可能である。