JP6862684B2 - エアカーテン装置および冷蔵倉庫 - Google Patents

エアカーテン装置および冷蔵倉庫 Download PDF

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Description

この発明は、エアカーテン装置および冷蔵倉庫に関し、特に、第1送風部と第2送風部とを備えたエアカーテン装置およびこのエアカーテン装置が設けられた冷蔵倉庫に関する。
従来、第1領域と第2領域とを接続する開口に対して二重のエアカーテン気流を発生させて熱遮断効果を得るような構成が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、壁部の一部に出入口(開口)が設けられた冷蔵倉庫において、出入口の上縁部に対応した庫内側の壁面および庫外側の壁面にそれぞれエアカーテン装置(第1送風部および第2送風部)が設置された冷蔵倉庫用外気遮断装置が開示されている。この特許文献1に記載の冷蔵倉庫用外気遮断装置では、庫内側のエアカーテン装置からの吹出空気(エアカーテン気流)と庫外側のエアカーテン装置からの吹出空気(エアカーテン気流)とが出入口空間を内外から挟み込むように構成されている。これにより、出入口空間から冷蔵倉庫外への庫内冷気の流出、および、冷蔵倉庫外の空気(暖気)の冷蔵倉庫内への流入が、二重のエアカーテン気流の動圧によって遮断されることにより、出入口空間における庫内側と庫外側との熱的な分割状態(熱遮断効果)が図られている。
実開昭62−69781号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された冷蔵倉庫用外気遮断装置では、出入口の上縁部から下方に吹き出されたエアカーテン気流に起因して、冷蔵倉庫外の暖気が二重のエアカーテン気流の内側の領域(出入口における空気の淀んだ領域)に巻き込まれやすくなると考えられる。そして、二重のエアカーテン気流の内側の領域に暖気が流入する分、出入口の側方の壁面とエアカーテン気流との隙間部分から冷蔵倉庫外の暖気が冷蔵倉庫内に流入したり、さらには、この隙間部分を介して冷蔵倉庫内の冷気が冷蔵倉庫外に流出したりする。このため、二重のエアカーテン気流による庫内側と庫外側とを熱的に分割する状態(熱遮断効果)が十分に得られないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、二重のエアカーテン気流による一方領域と他方領域との熱的な分割状態(熱遮断効果)を十分に得ることが可能なエアカーテン装置および冷蔵倉庫を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるエアカーテン装置は、隣接配置された第1領域と第2領域とを隔てる間仕切り壁の一部に設けられるとともに第1領域と第2領域とを接続する開口に対して、開口の第1領域側に間仕切り壁からしだいに離間する斜め下方向に床面に向かって吹き下ろす第1エアカーテン気流を発生させる第1送風部と、開口の第2領域側に間仕切り壁からしだいに離間する斜め下方向に前記床面に向かって吹き下ろす第2エアカーテン気流を発生させる第2送風部と、第1領域または第2領域の少なくとも一方の空気が、間仕切り壁と、第1エアカーテン気流または第2エアカーテン気流の少なくとも一方との隙間に侵入するのを抑制する遮風部材と、を備え、遮風部材は、水平方向のうちの間仕切り壁に沿った方向から見て、斜め下方向に吹き下ろす第1エアカーテン気流または第2エアカーテン気流の少なくとも一方に対して間仕切り壁側かつ床面側の部分と間仕切り壁とは反対側かつ床面とは反対側の部分とに跨るように、第1送風部および第2送風部の少なくとも一方の吹出口よりも間仕切り壁とは反対側に突出して延びている。
この発明の第1の局面によるエアカーテン装置は、上記のように、第1領域または第2領域の少なくとも一方の空気が、間仕切り壁と、第1エアカーテン気流または第2エアカーテン気流の少なくとも一方との隙間に侵入するのを抑制する遮風部材を備える。これにより、隣接配置された第1領域と第2領域とを隔てる間仕切り壁の一部が開放された開口を第1エアカーテン気流と第2エアカーテン気流との二重のエアカーテン気流を形成して熱的に分割(熱遮断)する場合においても、遮風部材により、間仕切り壁と、第1エアカーテン気流または第2エアカーテン気流の少なくとも一方との間に、第1領域または第2領域の空気が侵入するような隙間が形成されるのを防止することができる。すなわち、遮風部材を設けない場合に生じる上記の隙間を介して、第1領域または第2領域の空気が二重のエアカーテン気流の内側の領域(開口における空気の淀んだ領域)に侵入するのを抑制することができる。この結果、二重のエアカーテン気流による一方領域(第1領域)と他方領域(第2領域)との熱的な分割状態(熱遮断効果)を十分に得ることができる。
上記第1の局面によるエアカーテン装置において、好ましくは、第1送風部および第2送風部は、間仕切り壁における開口の上縁部に沿った一方側端部から他方側端部に亘って延びるように設置されており、遮風部材は、第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の開口の一方側端部近傍および他方側端部近傍の各々に対応した位置から、第1エアカーテン気流または第2エアカーテン気流の少なくとも一方に向かって延びるとともに、下方に向かって延びている。このように構成すれば、開口の一方側端部近傍および他方側端部近傍の各々に対応した位置における第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の近傍を起点として下方に延びる遮風部材を配置することができる。これにより、第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の近傍において、第1領域または第2領域の上部領域に滞留する他の部分と異なる温度を有する空気が侵入するような隙間が形成されるのを確実に防止することができる。
上記遮風部材が第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の開口の一方側端部近傍および他方側端部近傍の各々に対応した位置から下方に向かって延びる構成において、好ましくは、遮風部材は、第1送風部の第1エアカーテン気流を吹き出す吹出口の端部よりも内側の下方、または、第2送風部の第2エアカーテン気流を吹き出す吹出口の端部よりも内側の下方の少なくとも一方に配置された上端部をそれぞれ含む。このように構成すれば、第1エアカーテン気流および第2エアカーテン気流の一部を、遮風部材を隔てて二重のエアカーテン気流の内側の領域とは反対の外側の領域にも導くことができる。したがって、二重のエアカーテン気流の内側の領域を、第1エアカーテン気流および第2エアカーテン気流によって包囲することができるので、遮風部材のサイズを小型化することができる。
この場合、好ましくは、遮風部材は、上端部から開口の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分と、傾斜部分の下端部から下方に向かって延びる側方部分とを含み、第1エアカーテン気流および第2エアカーテン気流の少なくとも一方の一部の気流が、傾斜部分および側方部分の外側面を伝って流下されるように構成されている。このように構成すれば、第1エアカーテン気流および第2エアカーテン気流の一部を、傾斜部分および側方部分の外側面に沿わせて第1領域または第2領域の少なくとも一方の床面近傍まで導くことができる。したがって、二重のエアカーテン気流の内側の領域を、第1エアカーテン気流および第2エアカーテン気流によって、より確実に包囲することができる。
上記第1の局面によるエアカーテン装置において、好ましくは、開口は、開閉扉により開閉可能に構成されており、遮風部材は、遮風部分が上方に巻き上げ可能でかつ下方に引き出し可能に構成されており、遮風部材は、開閉扉により開口が閉じられたことに基づいて遮風部分が上方に巻き上げられるとともに、開閉扉により開口が開かれたことに基づいて遮風部分が下方に引き出されるように構成されている。このように構成すれば、開口に第1エアカーテン気流と第2エアカーテン気流との二重のエアカーテン気流を発生させるのは開閉扉により開口が開かれた場合のみであるので、このような場合において、遮風部材の下方に引き出された遮風部分により、一時的に発生させる二重のエアカーテン気流の熱遮断効果を効果的に得ることができる。また、開口が開閉扉により閉じられている場合(二重のエアカーテン気流が必要ない場合)には遮風部分が上方に巻き上げられている分、遮風部材の省スペース化(小型化)を容易に図ることができる。
この場合、好ましくは、開口への作業者の接近状態を検出する接近状態検出部をさらに備え、接近状態検出部の検出結果に基づいて、作業者が開口を通過する前に、第1送風部および第2送風部が運転されるとともに遮風部材の遮風部分が下方に引き出されるように構成されている。このように構成すれば、作業者の通過の必要性に伴って開閉扉により開口が開かれるタイミングに先だって、熱遮断効果を得るための二重のエアカーテン気流を迅速かつ適切に形成することができる。したがって、開口が開かれて作業者(移動車両に搭乗した作業者を含む)が開口を通過する時点においても、開口の開閉に伴う外乱要素の影響を受けることなく、二重のエアカーテン気流による一方領域(第1領域)と他方領域(第2領域)との熱的な分割状態(熱遮断効果)を確実に得ることができる。
上記第1の局面によるエアカーテン装置において、好ましくは、第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の異常を検出する異常状態検出部と、開閉扉により開かれた状態の開口を遮断可能に構成された異常時開口遮断部材と、をさらに備え、遮風部材は、遮風部分が上方に巻き上げ可能でかつ下方に引き出し可能に構成されており、異常状態検出部により第1送風部または第2送風部の少なくとも一方の異常が検出された場合に、異常時開口遮断部材により開口が遮断されるとともに、遮風部材の遮風部分が下方に引き出されるように構成されている。このように構成すれば、第1送風部または第2送風部の少なくとも一方に異常が発生して開口の部分に二重のエアカーテン気流を形成することが不可能な場合であっても、開閉扉の代替部材となる異常時開口遮断部材を利用して開口を遮断し、かつ、遮風部材の下方に引き出された遮風部分によって開口まわりを取り囲むことができる。この結果、一方領域(第1領域)と他方領域(第2領域)との熱的な分割(熱遮断)状態を確実に維持することができる。
この発明の第2の局面による冷蔵倉庫は、第1の局面におけるエアカーテン装置を備える。
この発明の第2の局面による冷蔵倉庫では、上記のように、上記第1の局面によるエアカーテン装置を備えているので、第1送風部からの第1エアカーテン気流と第2送風部からの第2エアカーテン気流とによる二重のエアカーテン気流により一方領域(第1領域)と他方領域(第2領域)との熱的な分割状態(熱遮断効果)が十分に得られる冷蔵倉庫を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、二重のエアカーテン気流による一方領域と他方領域との熱遮断効果を十分に得ることが可能なエアカーテン装置および冷蔵倉庫を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるエアカーテン装置が設置された冷蔵倉庫の構成を示した断面図である。 本発明の第1実施形態における冷蔵倉庫の温度維持を行うための制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態による冷蔵倉庫に設置されるエアカーテン装置の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるエアカーテン装置に対する比較例としてのエアカーテン装置の構成を示した斜視図である。 本発明の第2実施形態による冷蔵倉庫に設置されるエアカーテン装置の構成を示した斜視図である。 本発明の第3実施形態における冷蔵倉庫の温度維持を行うための制御ブロック図である。 本発明の第3実施形態による冷蔵倉庫に設置されるエアカーテン装置の構成(遮風部材における遮風部分が巻き上げられた状態)を示した斜視図である。 本発明の第3実施形態による冷蔵倉庫に設置されるエアカーテン装置の構成(遮風部材における遮風部分が引き出された状態)を示した斜視図である。 本発明の第4実施形態における冷蔵倉庫の温度維持を行うための制御ブロック図である。 本発明の第4実施形態による冷蔵倉庫に設置されるエアカーテン装置の構成(異常発生時の動作状態)を示した斜視図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態による冷蔵倉庫100について説明する。なお、図1において、左室11および右室12の配置方向をX軸方向(左右方向)とし、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。なお、左室11および右室12は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1領域」および「第2領域」の一例である。
(冷蔵倉庫の概略構成)
第1実施形態による冷蔵倉庫100は、図1に示すように、冷蔵室10を備える。冷蔵室10は、左室11と右室12とが間仕切り壁13を境にして互いにX軸方向に隣接配置されている。間仕切り壁13の壁面13aが左室11に面するとともに、壁面13bが右室12に面している。左室11は、室内温度が温度T1の条件下で保管可能な物品1が貯蔵されている。また、右室12は、室内温度が温度T2の条件下で保管可能な物品2が貯蔵されている。ここで、温度T2は温度T1よりも低く保たれている。また、間仕切り壁13には、作業者(図示せず)の往来が可能な縦長かつ矩形形状の開口14が設けられている。図1では、開口14の部分でのX軸方向に沿った冷蔵室10の断面を示している。
左室11には、左室送風部20と左室冷却部30とが設置され、右室12には、右室送風部40と右室冷却部50とが設置されている。ここで、左室冷却部30は、左室11を冷却して温度T1に保つ機能を有し、右室冷却部50は、右室12を冷却して温度T2に保つ機能を有する。また、左室送風部20は、開口14の上縁部15(Z1側)に対応する壁面13aの部分に水平(Y軸方向)に設置され、右室送風部40は、開口14の上縁部15(Z1側)に対応する壁面13bの部分に水平に設置されている。また、左室送風部20および右室送風部40は、開口14の上縁部15に沿って細長状に延びている。そして、左室送風部20および右室送風部40は、温度T1を有する左室11から開口14を介して温度T2を有する右室12への空気の熱移動を遮断する役割を有している。なお、左室送風部20および右室送風部40は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1送風部」および「第2送風部」の一例である。
また、図2に示すように、冷蔵倉庫100は、冷蔵室10内の温度維持を行うコントローラ機器70を有する。コントローラ機器70は、統括制御部71と、エアカーテン装置制御部72と、冷却制御部73とを含む。エアカーテン装置制御部72は、左室送風部20および右室送風部40の運転制御を担い、冷却制御部73は、左室冷却部30および右室冷却部50の運転制御を担う。また、左室11には、温度T1を検出する温度センサ81が設置され、右室12には、温度T2を検出する温度センサ82が設置されており、各々は統括制御部71に電気的に接続されている。また、統括制御部71の指令に基づき左室送風部20および右室送風部40の制御と左室冷却部30および右室冷却部50の制御とが行われることにより、冷気の循環流G1およびG2(図1参照)が左室11および右室12に各々形成される。
(エアカーテン装置の構造)
左室送風部20および右室送風部40は、図1に示すように、間仕切り壁13を境として互いに背中合わせの状態で配置されている。そして、左室送風部20は、左室11の床面11aまで斜め下方向に吹き下ろす気流P1(破線で示す)を形成するとともに、右室送風部40は、右室12の床面12aまで斜め下方向に吹き下ろす気流P2(破線で示す)を形成する。なお、気流P1およびP2は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1エアカーテン気流」および「第2エアカーテン気流」の一例である。
この場合、気流P1は、間仕切り壁13の延びるZ軸方向に対して風向角度αを有して壁面13aからしだいに離間する斜め下方向に吹き下ろされる。また、気流P2は、Z軸方向に対して風向角度βを有して壁面13bからしだいに離間する斜め下方向に吹き下ろされる。なお、風向角度αと風向角度βとは、共に約30度に設定されている。なお、風向角度αおよびβは、約10度以上約40度以下の範囲で変更可能に構成されている。したがって、気流P1およびP2は、間仕切り壁13の延びるY−Z平面に対して矢印X1方向および矢印X2方向に対称な気流を形成可能に構成されている。
これにより、左室11においては、左室送風部20と左室冷却部30とを運転して時計回りに循環する循環流G1が形成される。右室12においては、右室送風部40と右室冷却部50とを運転して反時計回りに循環する循環流G2が形成される。なお、循環流G1には気流P1が含まれ、循環流G2には気流P2が含まれる。そして、開口14においては、左室送風部20からの気流P1と右室送風部40からの気流P2とによって挟み込まれた空間Q(開口14における空気の淀んだ領域)が形成される。換言すると、空間Qは、二重のエアカーテン気流の内側に設けられた熱遮断領域に相当する。また、空間Qは、開口14の上縁部15から床面10a(床面11aおよび12a)に向かって末広がり状に形成されている。したがって、作業者(図示せず)が空間Qを介して左室11と右室12との間を往来したとしても、左室11と右室12とは、庫内温度(温度T1およびT2)を大きく崩すことなく維持されている。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、左室送風部20の近傍には、一対の遮風部材25が取り付けられている。また、右室送風部40の近傍には、一対の遮風部材45(破線で示す)が取り付けられている。なお、左室送風部20と一対の遮風部材25とによって、特許請求の範囲の「エアカーテン装置」が構成されるとともに、右室送風部40と一対の遮風部材45とによって、特許請求の範囲の「エアカーテン装置」が構成されている。以下、遮風部材25および45の構造および役割について説明する。なお、遮風部材25および45は、互いに同一の構造を有している。
(遮風部材の構造)
図3に示すように、遮風部材25は、平板状を有しており、Z軸方向(垂直方向)に延びている。一方の遮風部材25は、上端部25aが左室送風部20のY1側の下端部21a近傍に配置された状態で、開口14のY1側の一方側端部14a近傍から壁面13aに対して垂直な矢印X1方向に延びている。また、他方の遮風部材25は、上端部25aが左室送風部20のY2側の下端部21b近傍に配置された状態で、開口14のY2側の他方側端部14b近傍から壁面13aに対して垂直な矢印X1方向に延びている。これにより、左室11においては、空間Qにおける左室送風部20の吹出口20b(図1参照)から下方の領域Q1が、一対の遮風部材25によって挟み込まれている。なお、図3では、開口14まわりの構造を図示するために、紙面奥側(Y2側)に存在する壁部10bを図示する一方、紙面手前側(Y1側)に存在する壁部の図示を便宜的に省略している。
同様の構成が右室12(X2側)にも適用されている。すなわち、右室送風部40には、平板状を有してZ軸方向に延びる一対の遮風部材45が取り付けられている。一方の遮風部材45は、上端部45aが右室送風部40のY1側の下端部41a近傍に配置された状態で、開口14のY1側の一方側端部14a近傍から壁面13bに対して垂直な矢印X2方向に沿って延びている。また、他方の遮風部材45は、上端部45aが右室送風部40のY2側の下端部41b近傍に配置された状態で、開口14のY2側の他方側端部14b近傍から壁面13bに対して垂直な矢印X2方向に延びている。これにより、右室12においては、空間Qにおける右室送風部40の吹出口40b(図1参照)から下方の領域Q2が、一対の遮風部材45によって挟み込まれている。
ここで、循環流G1の流れを説明する。図1に示すように、左室冷却部30により冷やされて吹出口32から吹き出される冷気が天井部の下面11cを矢印X2方向に伝って左室送風部20の吸込口20aに吸い込まれる。冷気は吹出口20bから気流P1となって斜め下方向に吹き出されて床面11aに到達した後、向きを変えて床面11aを矢印X1方向に沿って流通され、X1側の側壁部近傍を矢印Z1方向に伝って左室冷却部30の吸込口31に吸い込まれる。したがって、左室11には、時計回りに循環する循環流G1が形成される。また、右室冷却部50により冷やされて吹出口52から吹き出される冷気が天井部の下面12cを矢印X1方向に伝って右室送風部40の吸込口40aに吸い込まれる。冷気は吹出口40bから気流P2となって斜め下方向に吹き出されて床面12aに到達した後、向きを変えて床面12aを矢印X2方向に沿って流通され、X2側の側壁部近傍を矢印Z1方向に伝って右室冷却部50の吸込口51に吸い込まれる。したがって、右室12には、反時計回りに循環する循環流G2が形成される。
そして、図3に示すように、一対の遮風部材25が左室送風部20の下方に設けられていることによって、左室送風部20の運転中に、左室11における開口14よりもY1側およびY2側の空気が領域Q1(空間Q)に巻き込まれないように構成されている。また、一対の遮風部材45が右室送風部40の下方に設けられていることによって、右室送風部40の運転中に、右室12における開口14よりもY1側およびY2側の空気が領域Q2(空間Q)に巻き込まれないように構成されている。したがって、左室送風部20および右室送風部40が作動している状態において、開口14に左室11と右室12との熱遮断を行う領域となる空間Qが確実に形成されるように構成されている。
以下に、遮風部材25および45を冷蔵室10内に設けた場合の利点について説明する。
まず、比較例(従来例)として、図4に示すように、遮風部材25および45(図3参照)が冷蔵室10内に設けられていない状態で左室送風部20および右室送風部40が運転されたとする。この場合、開口14の左室11側に気流P1が発生するとともに、開口14の右室12側に気流P2が発生する。そして、間仕切り壁13の壁面13aと気流P1との間には隙間S1(ハッチング領域)が生じるとともに、間仕切り壁13の壁面13bと気流P2との間には隙間S2(ハッチング領域)が生じてしまう。また、隙間S1およびS2は、それぞれ、開口14のY1側およびY2側の両側方に生じる。このため、開口14に二重のエアカーテン気流が形成されていても、左室11の天井部付近に滞留する冷えが少ない空気が隙間S1を介して気流P1に巻き込まれるとともに、右室12の天井部付近に滞留する冷えが少ない空気が隙間S2を介して気流P2に巻き込まれて、空間Qに流入(侵入)してしまう。そして、二重のエアカーテン気流の内側の空間Qにこれらの冷えが少ない空気が流入する分、左室11においては開口14の床面11a近傍における壁面13aと気流P1との隙間S1の部分から、右室12の相対的に温度(温度T2)の低い空気が漏れ出てしまう。また、右室12においては開口14の床面12a近傍における壁面13bと気流P2との隙間S2の部分から、左室11の相対的に温度(温度T1)の高い空気が漏れ出てしまう。したがって、二重のエアカーテン気流による空間Qが存在するにもかかわらず、左室11と右室12との間で空気が入れ替わる現象が起きてしまう。
これに対して、第1実施形態では、図3に示すように、開口14のY1側およびY2側に一対の遮風部材25および遮風部材45がそれぞれ設けられていることによって、左室11と右室12とを隔てる間仕切り壁13の一部が開放された開口14を気流P1と気流P2との二重のエアカーテン気流を形成して熱的に分割(熱遮断)する場合においても、遮風部材25および45により、間仕切り壁13と気流P1との間に左室11の空気が侵入する隙間S1(図4参照)が形成されるのが防止され、間仕切り壁13と気流P2との間に右室12の空気が侵入する隙間S2(図4参照)が形成されるのが防止される。すなわち、遮風部材25および45を設けない場合に生じる隙間S1およびS2(図4参照)を介して、左室11の空気が二重のエアカーテン気流の内側の空間Q(領域Q1)に侵入するのが抑制され、右室12の空気が空間Q(領域Q2)に侵入するのが抑制されるように構成されている。したがって、二重のエアカーテン気流による左室11と右室12との熱的な分割状態(熱遮断効果)が確実に得られている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、左室11または右室12の少なくとも一方の空気が、間仕切り壁13と気流P1との隙間S1および間仕切り壁13と気流P2との隙間S2に侵入するのを抑制する遮風部材25および45を備える。これにより、隣接配置された左室11と右室12とを隔てる間仕切り壁13の一部が開放された開口14を気流P1と気流P2との二重のエアカーテン気流を形成して熱的に分割(熱遮断)する場合においても、遮風部材25および45により、間仕切り壁13と気流P1の間に左室11の空気が侵入する隙間S1および間仕切り壁13と気流P2の間に右室12の空気が侵入する隙間S2が形成されるのを防止することができる。すなわち、遮風部材25および45を設けない場合に生じる上記の隙間S1およびS2を介して、左室11または右室12の空気が二重のエアカーテン気流の内側の空間Qに侵入するのを抑制することができる。この結果、二重のエアカーテン気流による左室11と右室12との熱的な分割状態(熱遮断効果)を十分に得ることができる。また、左室11と右室12との熱遮断効果が確実に得られるので、庫内温度(温度T1およびT2)が大きく崩されることがない分、冷蔵倉庫100における左室冷却部30および右室冷却部50の消費電力を低減させることができる。
また、第1実施形態では、左室送風部20の開口14の一方側端部14a近傍および他方側端部14b近傍の各々に対応した位置から気流P1に向かって延びるとともに下方に向かって延びるように遮風部材25を構成する。また、右室送風部40の開口14の一方側端部14a近傍および他方側端部14b近傍の各々に対応した位置から気流P2に向かって延びるとともに下方に向かって延びるように遮風部材45を構成する。これにより、開口14の一方側端部14a近傍および他方側端部14b近傍の各々に対応した位置における左室送風部20および右室送風部40の近傍を起点として下方に延びる遮風部材25および45を配置することができる。したがって、左室送風部20および右室送風部40の近傍において、間仕切り壁13と、左室送風部20から吹き出される気流P1および右室送風部40から吹き出される気流P2との間に、左室11または右室12の上部領域に滞留する冷えの少ない空気が侵入するような隙間S1およびS2が形成されるのを確実に防止することができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、完全な平板形状を有するように遮風部材25および45を構成した上記第1実施形態と異なり、一部(上端部26a(46a))の領域を開口14の内側に折り曲げて遮風部材26(46)を構成した例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第2実施形態による冷蔵倉庫200では、図5に示すように、左室送風部20の近傍に一対の遮風部材26が取り付けられるとともに、右室送風部40の近傍に一対の遮風部材46(破線で示す)が取り付けられている。
ここで、第2実施形態では、一対の遮風部材26は、左室送風部20の気流P1を吹き出す吹出口20bのY1側の端部21cおよびY2側の端部21dよりも内側の下方に配置された上端部26aを含む。そして、各々の遮風部材26は、上端部26aから開口14の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分26bと、傾斜部分26bの下端部26cから下方に向かって延びる側方部分26dとによって構成されている。これにより、気流P1の一部の気流P3(破線で示す)が、傾斜部分26bおよび側方部分26dの外側面26eを伝って流下される。また、右室12に設けられた遮風部材46の構造についても、左室11に設けられた遮風部材26と同様に構成されている。
すなわち、一対の遮風部材46は、右室送風部40の気流P2を吹き出す吹出口40bのY1側の端部41cおよびY2側の端部41dよりも内側の下方に配置された上端部46aを含む。そして、各々の遮風部材46は、上端部46aから開口14の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分46bと、傾斜部分46bの下端部46cから下方に向かって延びる側方部分46dとによって構成されている。これにより、気流P2の一部の気流P4(破線で示す)が、傾斜部分26bおよび側方部分26dの外側面26eを伝って流下される。なお、第2実施形態による冷蔵倉庫200のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記のように、左室送風部20の気流P1を吹き出す吹出口20bのY1側の端部21cおよびY2側の端部21dよりも内側の下方に配置された上端部26aをそれぞれ含むように一対の遮風部材26を構成する。また、右室送風部40の気流P2を吹き出す吹出口40bのY1側の端部41cおよびY2側の端部41dよりも内側の下方の少なくとも一方に配置された上端部46aをそれぞれ含むように一対の遮風部材46を構成する。これにより、気流P1およびP2の一部の気流P3を、遮風部材26および46を隔てて二重のエアカーテン気流の内側の空間Qとは反対の外側の空間領域にも導くことができる。したがって、二重のエアカーテン気流の内側の空間Qを、気流P1およびP2によって包囲することができるので、遮風部材26および46の各々サイズを小型化することができる。
また、第2実施形態では、上端部26aから開口14の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分26bと、傾斜部分26bの下端部26cから下方に向かって延びる側方部分26dとを含み、気流P1の一部の気流P3が外側面26eを伝って流下されるように遮風部材26を構成する。また、上端部46aから開口14の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分46bと、傾斜部分46bの下端部46cから下方に向かって延びる側方部分46dとを含み、気流P2の一部の気流P4が外側面46eを伝って流下されるように遮風部材26を構成する。これにより、気流P1の一部の気流P3を外側面26eに沿わせて左室11の床面11a近傍まで導くことができる。また、気流P2の一部の気流P4を外側面46eに沿わせて右室12の床面12a近傍まで導くことができる。したがって、二重のエアカーテン気流の内側の空間Qを、気流P1およびP2によって、より確実に包囲することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図6〜図8を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、遮風部分が巻き上げ式になるように遮風部材27および47を構成した例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第3実施形態による冷蔵倉庫300では、図6に示すように、電動式の開閉扉60と、電動式の遮風部材27および47と、接近センサ83および84とが設けられている。また、図7に示すように、開閉扉60は、電動モータを含む駆動機構(図示せず)とともに間仕切り壁13の内部に収納されており、矢印Y1方向または矢印Y2方向に往復移動(スライド)することによって開口14を開閉する機能を有する。なお、接近センサ83および84は、特許請求の範囲の「接近状態検出部」の一例である。
また、遮風部材27および47は、遮風部分27bおよび47bが上方に巻き上げられて本体部27aおよび47aに収納可能でかつ下方に引き出し可能に構成されている。すなわち、本体部27aおよび47aには、正逆回転によって遮風部分27bおよび47bを巻き取るとともに引き出すための電動モータを含む駆動機構(図示せず)が内蔵されている。接近センサ83および84(二点鎖線で示す)は、床面11aおよび12aに埋設されており、開口14への作業者(移動車両(フォークリフトなど)に搭乗した作業者(図示せず)を含む)の接近状態を検出する機能を有する。
そして、図6に示すように、開閉扉60、遮風部材27および47、接近センサ83および84は、統括制御部71に電気的に接続されている。したがって、接近センサ83および84のいずれか一方により作業者が開口14に接近したことが検出された場合、統括制御部71の指令に基づいて開閉扉60により開口14が開かれるように構成されている。また、接近センサ83および84のいずれか他方により作業者が開口14を通過したことが検出された場合、開閉扉60により開口14が閉じられるように構成されている。
ここで、第3実施形態では、図7に示すように、遮風部材27および47は、開閉扉60により開口14が閉じられたことに基づいて遮風部分27bおよび47bが上方に巻き上げられるように構成されている。また、図8に示すように、開閉扉60(図7参照)により開口14が開かれたことに基づいて遮風部分27bおよび47bが本体部27aおよび47aから下方に自動的に引き出されるように構成されている。また、接近センサ83および84の検出結果に基づいて、作業者が開口14を通過するよりも前のタイミングで左室送風部20および右室送風部40が運転されるとともに遮風部分27bおよび47bが下方に引き出されるように構成されている。なお、第3実施形態による冷蔵倉庫300のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、上記のように、開口14は、開閉扉60により開閉可能に構成されており、遮風部材27および47は、遮風部分27bおよび47bが上方に巻き上げ可能でかつ下方に引き出し可能に構成されている。そして、開閉扉60により開口14が閉じられたことに基づいて遮風部分27bおよび47bが上方に巻き上げられるとともに、開閉扉60により開口14が開かれたことに基づいて遮風部分27bおよび47bが下方に引き出されるように遮風部材27および47を構成する。これにより、開口14に気流P1と気流P2との二重のエアカーテン気流を発生させるのは開閉扉60により開口14が開かれた場合のみであるので、このような場合において、遮風部材27および47の下方に引き出された遮風部分27bおよび47bにより、一時的に発生させる二重のエアカーテン気流の熱遮断効果を効果的に得ることができる。また、開口14が開閉扉60により閉じられている場合(二重のエアカーテン気流が必要ない場合)には遮風部分27bおよび47bが上方に巻き上げられている分、遮風部材27および47の省スペース化(小型化)を容易に図ることができる。
また、第3実施形態では、接近センサ83および84の検出結果に基づいて、作業者が開口14を通過する前に、左室送風部20および右室送風部40を運転するとともに遮風部材27および47の遮風部分27bおよび47bを下方に引き出すように構成する。これにより、作業者の通過の必要性に伴って開閉扉60により開口14が開かれるタイミングに先だって、熱遮断効果を得るための二重のエアカーテン気流を迅速かつ適切に形成することができる。したがって、開口14が開かれて作業者が開口14を通過する時点においても、開口14の開閉に伴う外乱要素の影響を受けることなく、二重のエアカーテン気流による左室11と右室12との熱的な分割状態(熱遮断効果)を確実に得ることができる。なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、図1、図6、図7、図9および図10を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、開閉扉60の故障時に開口14を閉じるシャッタ部材65を設けた例について説明する。なお、図中において、上記第3実施形態と同様の構成には、第3実施形態と同じ符号を付して図示している。なお、シャッタ部材65は、特許請求の範囲の「異常時開口遮断部材」の一例である。
第4実施形態による冷蔵倉庫400では、図9に示すように、上記第3実施形態による冷蔵倉庫300における制御構成(図6参照)に対して、異常状態検出部85と、シャッタ部材65とがさらに設けられている。シャッタ部材65は、電動モータを含む駆動機構(図示せず)とともに開口14の上縁部15(図1参照)に取り付けられている。そして、電動モータの正逆回転によってシャッタ部65aが矢印Z1方向に巻き上げられるとともに矢印Z2方向に引き出されるように構成されている。
また、異常状態検出部85は、左室送風部20、右室送風部40および開閉扉60の異常状態を検出する機能を有する。また、異常状態検出部85は、左室冷却部30および右室冷却部50の異常を検出する機能も有する。なお、ここで述べる「異常状態」とは、たとえば、左室送風部20、右室送風部40および開閉扉60の駆動機構が故障して各々が所定の機能を有しない状態に陥ったり、各機器への電力供給自体が停止したりした状態(停電状態)などを含む。また、異常状態検出部85は、異常状態を検出するための機器に応じて、電流計、温度計または風速計など(図示せず)が用いられる。図9では、これらをまとめて1つの異常状態検出部85として図示している。また、シャッタ部材65は、開閉扉60(図7参照)と平行に設けられており、非作動時は、上方に巻き上げられている。そして、異常状態検出部85およびシャッタ部材65は、統括制御部71に電気的に接続されている。また、異常状態検出部85の検出結果は、統括制御部71に出力されることに加えて、冷蔵倉庫400を遠方で管理する管理サーバ(図示せず)にも送信されるように構成されている。なお、異常状態検出部85を含むコントローラ機器70は、通常電源に加えて停電時に作動するバックアップ電源部86によってその機能が維持されるように構成されている。
ここで、第4実施形態では、図10に示すように、異常状態検出部85(図9参照)により左室送風部20、右室送風部40または開閉扉60の少なくともいずれかの異常状態(故障)が検出された場合に、シャッタ部材65により開口14が遮断される(閉じられる)とともに、遮風部材27の遮風部分27b、および、遮風部材47の遮風部分47bが、それぞれ、下方に引き出されるように構成されている。また、停電が発生した場合には、シャッタ部材65、遮風部材27および47は、バックアップ電源部86(図9参照)からの電力供給によって作動される。したがって、左室送風部20、右室送風部40または開閉扉60の少なくともいずれかに異常(故障)が発生して開口14に二重のエアカーテン気流を形成することが不可能になった場合であっても、シャッタ部材65を利用して開口14を遮断し、かつ、遮風部材27および47の下方に引き出された遮風部分27bおよび47bによって開口14まわりを取り囲むことが可能に構成されている。なお、第4実施形態による冷蔵倉庫400のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、上記のように、異常状態検出部85により左室送風部20および右室送風部40の少なくとも一方の異常状態(故障)が検出された場合に、シャッタ部材65により開口14を遮断するとともに、遮風部材27の遮風部分27bおよび遮風部材47の遮風部分47bが下方に引き出されるように構成する。これにより、左室送風部20または右室送風部40の少なくとも一方に異常状態(故障)が発生して開口14の部分に二重のエアカーテン気流を形成することが不可能な場合であっても、開閉扉60の代替部材となるシャッタ部材65を利用して開口14を遮断し、かつ、遮風部材27および47の下方に引き出された遮風部分27bおよび47bによって開口14まわりを取り囲むことができる。この結果、左室11と右室12との熱的な分割(熱遮断)状態を確実に維持することができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、本発明の「エアカーテン装置」を冷蔵倉庫100〜400内を左室11および右室12に分割する間仕切り壁13の開口14の部分に適用したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明の「エアカーテン装置」を、冷蔵倉庫における庫内と庫外との出入口に設置される二重のエアカーテン気流や、店舗施設における屋内と屋外との出入口に設置される二重のエアカーテン気流や、開閉扉により開閉可能な冷凍車おける庫内と庫外との二重のエアカーテン気流における熱遮断効果を確実に得るための手段として採用してもよい。
また、上記第3実施形態では、遮風部分27b(47b)が本体部27a(47a)から垂直下方に引き出されるように遮風部材27(47)を構成したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上記第2実施形態で例示したように、本体部27aが左室送風部20の吹出口20bのY1側の端部21cおよびY2側の端部21dよりも内側の下方に配置された状態で、外側に斜めに傾斜しながら引き出されて、その後、垂直下方に引き出されるように遮風部材27を構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、開口14のY1側およびY2側の両側に遮風部材25(26、27、45、46、47)を設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、開口14が間仕切り壁13のY軸方向の端部(間仕切り壁13が冷蔵室10のX軸方向に延びる壁部10bが突き当てられた位置)に設けられている場合には、壁部10bとは反対側(図3におけるY1側)に、単一の遮風部材25(26、27)を設けるように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、間仕切り壁13に単一の開口14が設けられた冷蔵室10に対して本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。たとえば、仕切り壁13に複数個の開口14が設けられている場合には、各々の開口14に対して本発明の「エアカーテン装置」を設けるように構成してもよい。
また、上記第3実施形態では、接近センサ83および84を床面11aおよび12aに埋設した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、冷蔵室10(左室11および右室12)の天井部分に赤外線センサなどからなる「人感センサ」を設けてもよいし、「監視カメラ」を設けてもよい。なお、この「人感センサ」および「監視カメラ」は、特許請求の範囲の「接近状態検出部」の一例である。
10 冷蔵室
11 左室(第1領域)
12 右室(第2領域)
13 間仕切り壁
14 開口
14a 一方側端部
14b 他方側端部
15 上縁部
20 左室送風部(第1送風部)
21a、21b、41a、41b 下端部
21c、41c 端部(吹出口の端部)
25、26、27、45、46、47 遮風部材
25a、26a、45a、46a 上端部
26b、46b 傾斜部分
26c、46c 下端部
26d、46d 側方部分
26e、46e 外側面
30 左室冷却部
40 右室送風部(第2送風部)
27b、47b 遮風部分
50 右室冷却部
60 開閉扉
65 シャッタ部材(異常時開口遮断部材)
70 コントローラ機器
83、84 接近センサ(接近状態検出部)
85 異常状態検出部
86 バックアップ電源部
100、200、300、400 冷蔵倉庫
P1 気流(第1エアカーテン気流)
P2 気流(第2エアカーテン気流)
P3 気流(第1エアカーテン気流の一部の気流)
P4 気流(第2エアカーテン気流の一部の気流)
Q 空間
S1、S2 隙間
T1、T2 温度

Claims (8)

  1. 隣接配置された第1領域と第2領域とを隔てる間仕切り壁の一部に設けられるとともに前記第1領域と前記第2領域とを接続する開口に対して、前記開口の前記第1領域側に前記間仕切り壁からしだいに離間する斜め下方向に床面に向かって吹き下ろす第1エアカーテン気流を発生させる第1送風部と、
    前記開口の前記第2領域側に前記間仕切り壁からしだいに離間する斜め下方向に前記床面に向かって吹き下ろす第2エアカーテン気流を発生させる第2送風部と、
    前記第1領域または前記第2領域の少なくとも一方の空気が、前記間仕切り壁と、前記第1エアカーテン気流または前記第2エアカーテン気流の少なくとも一方との隙間に侵入するのを抑制する遮風部材と、を備え、
    前記遮風部材は、水平方向のうちの前記間仕切り壁に沿った方向から見て、斜め下方向に吹き下ろす前記第1エアカーテン気流または前記第2エアカーテン気流の少なくとも一方に対して前記間仕切り壁側かつ前記床面側の部分と前記間仕切り壁とは反対側かつ前記床面とは反対側の部分とに跨るように、前記第1送風部および前記第2送風部の少なくとも一方の吹出口よりも前記間仕切り壁とは反対側に突出して延びている、エアカーテン装置。
  2. 前記第1送風部および前記第2送風部は、前記間仕切り壁における前記開口の上縁部に沿った一方側端部から他方側端部に亘って延びるように設置されており、
    前記遮風部材は、前記第1送風部または前記第2送風部の少なくとも一方の前記開口の一方側端部近傍および他方側端部近傍の各々に対応した位置から、前記第1エアカーテン気流または前記第2エアカーテン気流の少なくとも一方に向かって延びるとともに、下方に向かって延びている、請求項1に記載のエアカーテン装置。
  3. 前記遮風部材は、前記第1送風部の第1エアカーテン気流を吹き出す吹出口の端部よりも内側の下方、または、前記第2送風部の第2エアカーテン気流を吹き出す吹出口の端部よりも内側の下方の少なくとも一方に配置された上端部をそれぞれ含む、請求項2に記載のエアカーテン装置。
  4. 前記遮風部材は、前記上端部から前記開口の側方に向かって斜め下方に傾斜して延びる傾斜部分と、前記傾斜部分の下端部から下方に向かって延びる側方部分とを含み、
    前記第1エアカーテン気流および前記第2エアカーテン気流の少なくとも一方の一部の気流が、前記傾斜部分および前記側方部分の外側面を伝って流下されるように構成されている、請求項3に記載のエアカーテン装置。
  5. 前記開口は、開閉扉により開閉可能に構成されており、
    前記遮風部材は、遮風部分が上方に巻き上げ可能でかつ下方に引き出し可能に構成されており、
    前記遮風部材は、前記開閉扉により前記開口が閉じられたことに基づいて前記遮風部分が上方に巻き上げられるとともに、前記開閉扉により前記開口が開かれたことに基づいて前記遮風部分が下方に引き出されるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアカーテン装置。
  6. 前記開口への作業者の接近状態を検出する接近状態検出部をさらに備え、
    前記接近状態検出部の検出結果に基づいて、前記作業者が前記開口を通過する前に、前記第1送風部および前記第2送風部が運転されるとともに前記遮風部材の遮風部分が下方に引き出されるように構成されている、請求項5に記載のエアカーテン装置。
  7. 前記第1送風部または前記第2送風部の少なくとも一方の異常を検出する異常状態検出部と、
    前記開閉扉により開かれた状態の前記開口を遮断可能に構成された異常時開口遮断部材と、をさらに備え、
    前記遮風部材は、遮風部分が上方に巻き上げ可能でかつ下方に引き出し可能に構成されており、
    前記異常状態検出部により前記第1送風部または前記第2送風部の少なくとも一方の異常が検出された場合に、前記異常時開口遮断部材により前記開口が遮断されるとともに、前記遮風部材の遮風部分が下方に引き出されるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアカーテン装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のエアカーテン装置を備える、冷蔵倉庫。
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