JP2008298400A - エアカーテン装置及び断熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト化を実現し、また出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくして頭髪の乱れなどの不具合を起こしにくくしたエアカーテン装置を提供する。
【解決手段】温度差を有することがある二空間220、230を仕切る壁210に開口する出入口240の開口縁241の付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段110を備えたエアカーテン装置100である。吹き出し手段110を、ほぼ高さ方向に延びる筐体111を備え、この筐体の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口112から空気を吹き出すように構成された縦型送風装置により構成する。
【選択図】図1
【解決手段】温度差を有することがある二空間220、230を仕切る壁210に開口する出入口240の開口縁241の付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段110を備えたエアカーテン装置100である。吹き出し手段110を、ほぼ高さ方向に延びる筐体111を備え、この筐体の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口112から空気を吹き出すように構成された縦型送風装置により構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の付近に設けられるエアカーテン装置の技術分野に属する。
特許文献1は、室内外に温度差を有する部屋の出入口周囲近傍で、かつ、出入口中央部近傍より上側若しくは下側のいずれか一方に出入口を流れる空気を吸入する吸込口を設けるとともに、他方に出入口を流れる空気を遮断する遮断空気を吐出する排出口を設けたことを特徴とするエアカーテン装置を開示している。また、特許文献2は、温度差のある出入口に設けた防熱扉の解放時に建屋内外の空気の流通を遮断するエアカーテン装置において、防熱扉に設けた空気吹き出し口、及び吸入口により形成された外気遮断流路により構成したことを特徴とするエアカーテン装置を開示している。
これらのエアカーテン装置は、出入口を完全にエアカーテンで遮断することにより空気が出入口を出入りすることを抑制するという技術思想に基づいて構築されているので、遮断空気を吐出する排出口や空気の吸い込みを行う吸込口などを出入口や防熱扉の周縁に沿って多数設けている。このようなエアカーテン装置に対し、施工コストの削減が切望されている。また、出入口に遮断空気が吐出されるので、人が出入口を通過するときに遮断空気が当たって頭髪が乱れるなどの不具合が起こる。
また、空気の吐出や吸い込みを行うための送風機を出入口の周囲や防熱扉に内蔵させると、装置が大掛かりになり施工に多大なコストを要する。
本発明は、出入口の一方側の空間にある比較的温度の低い空気が出入口の下部を通って他方側の空間に移動すると、その移動した空気と入れ替わりに他方側の空間にある比較的温度の高い空気が出入口の上部を通って一方側の空間に移動するという現象に着目してなされたものである。本発明の目的は、出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成して比較的温度の低い空気の移動を抑制することにより、同時に比較的温度の高い空気の移動を抑制し、これによって遮断空気の吹き出し手段を小規模にして低コスト化を実現し、また出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくして頭髪の乱れなどの不具合を起こしにくくすることにある。さらに、縦型送風装置を利用してエアカーテン装置を構成することで、更なる施工コストの低減を実現することも目的としている。
本発明のエアカーテン装置は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段を備えている。
出入口の一方側の空間にある比較的温度の低い空気は、出入口のほぼ下半分に形成されたエアカーテンにより他方側の空間へ移動することが抑制される。それによって、その空気移動が起きたときに入れ替わりに起こる他方側の空間にある比較的温度の高い空気の一方側の空間への移動も抑制される。よって、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りが抑制される。そのため、遮断空気の吹き出し手段が小規模で済み、低コスト化が実現する。また、遮断空気が出入口のほぼ下半分にしか流れないので、出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくなり、頭髪の乱れなどの不具合が起こりにくい。
本発明のエアカーテン装置は、出入口の出入り方向に向かって右側に設けられて右側のほぼ下半分から左方へ遮断空気を吹き出す右側の吹き出し手段、及び出入口の出入り方向に向かって左側に設けられて左側のほぼ下半分から右方へ遮断空気を吹き出す左側の吹き出し手段のうち少なくとも一方の吹き出し手段が設けられていてもよい。
このようにすれば、左方、右方又はこれら双方へ遮断空気が吹き出されるので、他の方向へ遮断空気を吹き出すことに較べると、エアカーテンの高さ調整が簡単であり、衣服の乱れも起きにくい。また、右側吹き出し手段及び左側吹き出し手段の両方を用いるときは、これらを出入り方向にずらして配置すれば、エアカーテンが二重になり、出入口を通る空気移動の抑制作用が向上する。
本発明のエアカーテン装置の吹き出し手段は、高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されていてもよい。
このような流量調整は、例えば高さが低くなるにしたがい遮断空気流の幅方向の分布範囲を広げることで達成され、又は高さが低くなるにしたがい遮断空気流の流速を増すことで達成される。このようにすれば、高さが低いほど強力なエアカーテンが形成されるので、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、一方側の空間にある空気の他方側の空間への移動が有効に抑制される。
本発明のエアカーテン装置は、吹き出し手段が、遮断空気の吹き出し方向を、温度が低い方の空間に寄せるように構成されていてもよい。
このようにすれば、一方側の空間にある比較的温度の低い空気は、出入口の下部から他方側の空間へ出ようとするが、遮断空気がこの温度の低い方の空間に寄せて吹き出されるので、これを押し戻す。そのため、出入口を通る空気移動の抑制作用が向上する。
本発明のエアカーテン装置の吹き出し手段は、ほぼ高さ方向に延びる筐体を備え、この筐体の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口から空気を吹き出すように構成された縦型送風装置であってもよい。
このようにすれば、送風機を出入口の周囲に内蔵させるのではなく、縦型送風装置を出入口の周辺に配置するだけでよいので、施工コストが低減する。
本発明のエアカーテン装置の吹き出し手段は、さらに、筐体に、吹き出し口からの空気流を下方へ案内する案内手段が設けられていてもよい。
このようにすれば、高さが低くなるにしたがい遮断空気の流量が増すので、強力なエアカーテンが形成されることから、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、一方側の空間にある空気の他方側の空間への移動が有効に抑制される。
本発明の断熱方法は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成し、このエアカーテンにより上記出入口のほぼ下半分における空気の出入りを抑制することで、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制するという方法である。
出入口の一方側の空間にある比較的温度の低い空気は、出入口のほぼ下半分に形成されたエアカーテンにより他方側の空間へ移動することが抑制される。それによって、その空気移動が起きたときに入れ替わりに起こる他方側の空間にある比較的温度の高い空気の一方側の空間への移動も抑制される。そのため、遮断空気の吹き出し手段が小規模で済み、低コスト化が実現する。また、遮断空気が出入口のほぼ下半分にしか流れないので、出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくなり、頭髪の乱れなどの不具合が起こりにくい。
本発明のエアカーテン装置は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成するように構成したので、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制しながら、遮断空気の吹き出し手段を小規模にして低コスト化を実現することができ、また出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくして頭髪の乱れなどの不具合を起こしにくくすることができる。
右側の吹き出し手段及び左側の吹き出し手段のうち少なくとも一方の吹き出し手段を設けたときには、他の方向へ遮断空気を吹き出すことに較べると、エアカーテンの高さ調整が簡単であり、衣服の乱れも起きにくい。また、右側吹き出し手段及び左側吹き出し手段の両方を用いるときは、これらを出入り方向にずらして配置すれば、エアカーテンが二重になり、出入口を通る空気移動の抑制作用が向上する。
吹き出し手段を、高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成したときには、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、一方側の空間にある空気の他方側の空間への移動を有効に抑制することができる。
遮断空気の吹き出し方向を、温度が低い方の空間に寄せるように構成したときには、温度の低い方の空間にある空気の他方側の空間への移動を有効に抑制することができる。
吹き出し手段を縦型送風装置により構成したときには、送風機を出入口の周囲に内蔵させることに較べて施工コストを低減することができる。
さらに、筐体に、吹き出し口からの空気流を下方へ案内する案内手段を設けたときには、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、一方側の空間にある空気の他方側の空間への移動を有効に抑制することができる。
本発明の断熱方法は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成し、このエアカーテンにより上記出入口のほぼ下半分における空気の出入りを抑制することで、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制するので、このような空気の出入りの抑制を実現しながら、遮断空気の吹き出し手段を小規模にして低コスト化を実現することができ、また出入口を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくして頭髪の乱れなどの不具合を起こしにくくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、第1実施形態のエアカーテン装置100を示す。このエアカーテン装置100は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の付近に設けられる。この実施形態の場合、この壁210は建物の構造壁であり、この壁210によって室内の空間220と室外の空間230とが仕切られている。室内空間220は冷房されており、室外空間230は屋外であるので室内よりも温度が高いことが多く、これによって室内空間220と室外空間230との間に温度差を有することがある。そして、壁210には出入口240が開口している。この実施形態の場合、出入口240は左右に開く公知の自動扉の扉で開閉されるようになっている。すなわち、光センサにより人が出入口240の周辺領域に入ったことを検出したときに、出入口240を閉めている左右の扉243を左右へそれぞれスライドさせて出入口240の左右に設けられた扉収納部242にそれぞれ収納し、出入口240を開けるようにしている。ただし、これによって本発明が自動扉を備えた出入口付近に設けられるときの自動扉の構成が限定解釈されることはない。また、このようにスライド式の自動扉、回動式の自動扉、その他の構成の自動扉が設けられた出入口に代えて、出入口の左端又は右端に立つ鉛直軸まわりに回動する扉によって開閉される出入口、その他の手動扉で開閉される出入口、扉を設けずに開けっ放しになった出入口にも本発明のエアカーテン装置を設けることができる。また、本発明のエアカーテン装置は、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の付近に設けるが、この二空間としては、一方の空間が冷房、暖房又は冷凍などの温度調整が施される空間で且つ他方の空間が屋外であってもよいし、双方の空間がそれぞれに温度調整が施される空間であってもよい。これらの二空間の間に静圧差からくる定常的な圧力差は殆ど無い。ここでいう圧力差とは、空気の圧力差で屋根膜を支えるエア・サポーテッド・ドームなどの内外で生じる程度の顕著な圧力差のことである。
そして、図1に示すように、第1実施形態のエアカーテン装置100は、出入口240の開口縁241の付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段を備えている。この実施形態の場合、出入口240の出入り方向に向かって右側に吹き出し手段110が設けられており、出入口240の右側のほぼ下半分から左方へ開口を渡るように遮断空気を吹き出すようにしている。この実施形態の場合、出入り方向を室内空間220から室外空間230を見る方向としている。室内空間220は冷房されているので、図3に示すように、室内空間220にある比較的温度の低い空気Aは、出入口240の下部から室外空間230へ出ようとする。その流れの動圧に対向してこれを押し戻すため、吹き出し手段110の左右方向の向きを調整して、吹き出し手段110からの遮断空気が、図1及び図4に実線矢印で例示するように、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも若干室内側に振った方向に吹き出されるようにしている。すなわち、図4で説明すると、遮断空気の吹き出し方向が平面視で開口面にほぼ平行な方向よりも左方へ振られている。この遮断空気の吹き出し方向はほぼ水平であるが、出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンが形成されるように水平よりも上向き又は下向きに適宜調整してもよい。この吹き出し手段110は、高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている。図2に示すように、この吹き出し手段110は、縦型扇風機又はタワーファンと称される公知の縦型送風装置である。すなわち、この吹き出し手段110は、ほぼ高さ方向に延びる筐体111を備え、この筐体111の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口111aから空気をほぼ水平方向へ吹き出すように構成されている。この空気の吹き出しは、筐体111の内部に設けられて電気モーターで駆動されるファンにより行われる。さらに、この筐体111には、吹き出し口111aからの空気流を下方へ案内する案内手段120が設けられている。この案内手段120は、水平方向の一端に筐体111の吹き出し口111aに接続する受入口が開口し、他端に二次吹き出し口121aが開口し、これらの開口の間に空気通路が形成され、上記受入口側で吹き出し手段110の筐体111に取り付けられた本体121を備えている。この空気通路は、受入口から二次吹き出し口121aに向かって徐々に幅が狭くなっていて平面視でほぼ台形に形成されており、吹き出し口111aからの空気流を絞り、流速を増して二次吹き出し口121aから吹き出すようにしている。このように空気流の流速を増すことで遮断空気を出来るだけ遠くまで到達させることができる。この本体121には、この空気通路を上下に分割するように板片よりなる案内翼122が設けられ、この案内翼122は吹き出し口111aからの空気流を下方へ案内するように先端に向かうにつれて下がるように傾斜している。よって、吹き出し口111aからの空気流は案内翼122により下方へ案内され、二次吹き出し口121aから吹き出す。この実施形態の場合、案内翼122が複数設けられており、案内翼122の受入口側の端部同士はほぼ等間隔になっていてこの端部間に対応する吹き出し口111aの面積がほぼ均等になるようにしている。一方、二次吹き出し口121aは、ほぼ開口面積が同一であるものの、下のものほど幅が大きくなっており、これによって吹き出し手段110は、高さが低くなるにしたがい遮断空気流の幅方向の分布範囲が広がり、それによって遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている。その結果、高さが低くなるにしたがい吹き出される遮断空気の幅が厚くなってエアカーテンが分厚くなる。この実施形態の案内手段は空気通路を受入口から二次吹き出し口121aに向かって狭くしていって吹き出し口111aからの空気流を絞るようにしたが、このように絞らずに吹き出し口からの空気流を下方へ案内するだけの作用を行う案内手段であってもよい。
上記実施形態では、吹き出し手段110を室内側に設けたが、室外側に設けてもよい。また、上記実施形態と左右を逆にして、出入口240の出入り方向に向かって左側に吹き出し手段を設け、この左側の吹き出し手段によって出入口240の左側のほぼ下半分から右方へ遮断空気を吹き出すようにしてもよい。さらに、上記実施形態では便宜上、出入り方向を室内空間220から室外空間230を見る方向としたが、出入り方向には室外空間230から室内空間220を見る方向も含まれる。
次に、上記実施形態の作用及び効果を説明する。上記第1実施形態のエアカーテン装置100を設けていないとき又は同装置を作動させていないときは、扉243を開けると、室内空間220は冷房されているので、図3に示すように、出入口240の室内空間220にある比較的温度の低い空気Aが出入口240の下部を通って室外空間230に移動すると、その移動した空気と入れ替わりに室外空間230にある比較的温度の高い空気Bが出入口240の上部を通って室内空間220に移動するという現象が生じ、室内の冷房効果が損なわれ、冷房負荷が増大する。しかし、上記第1実施形態のエアカーテン装置100を作動させて出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成すると、室内空間220にある比較的温度の低い空気は、この出入口240のほぼ下半分に形成されたエアカーテンにより室外空間230へ移動することが抑制される。それによって、その空気移動が起きたときに入れ替わりに起こる室外空間230にある比較的温度の高い空気の室内空間220への移動も抑制される。よって、出入口240の開口のほぼ全面における空気の出入りが抑制される。そのため、遮断空気の吹き出し手段110が小規模で済み、低コスト化が実現する。また、遮断空気が出入口240のほぼ下半分にしか流れないので、出入口240を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくなり、頭髪の乱れなどの不具合が起こりにくく、快適感を損ねることなく出入りすることができる。
本発明のエアカーテン装置は、出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成すればよく、例えば遮断空気の吹き出し方向を、出入口の開口縁によって形成される開口面にほぼ平行な方向に吹き出すようにしてもよく、そのときには遮断空気の吹き出し方向をほぼ水平にしてもよいし、出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンが形成されるように水平よりも上向き又は下向きに適宜調整してもよい。しかし、上記実施形態では、吹き出し手段110からの遮断空気を、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも比較的温度の低い空間の側である室内側に若干振った方向へ吹き出すようにした。そのため、比較的温度の低い空間である室内空間220にある比較的温度の低い空気Aが比較的温度の高い空間である室外空間230へ出ようとする流れの動圧に対向してこれを押し戻すことができる。その結果、エアカーテンが強力になり、出入口240を通る空気移動の抑制作用が向上する。
本発明のエアカーテン装置は、出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段を備えておればよい。したがって、上記実施形態によって遮断空気を吹き出す吹き出し元の位置、その吹き出し方向が限定解釈されることはない。しかし、上記実施形態では、出入口240の出入り方向に向かって右側に吹き出し手段110を設け、この右側の吹き出し手段110によって出入口240の右側のほぼ下半分から左方へ遮断空気を吹き出すようにした。このようにすれば、左方へ遮断空気が吹き出されるので、他の方向へ遮断空気を吹き出すこと、例えば出入口の下側から上方へ遮断空気を吹き出すことに較べると、エアカーテンの高さ調整が簡単であり、衣服の乱れも起きにくい。この作用及び効果は、出入口240の出入り方向に向かって左側に吹き出し手段を設け、この左側の吹き出し手段によって出入口240の左側のほぼ下半分から右方へ遮断空気を吹き出すようにしたときも同様に得られる。また、後述する第2実施形態においても同様に得られる。
本発明のエアカーテン装置は、出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成すればよく、遮断空気の流量分布を限定するものではない。しかし、上記実施形態では、吹き出し手段110が、高さが低くなるにしたがい遮断空気流の幅方向の分布範囲が広がり、それによって遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている。このようにすれば、高さが低いほど遮断空気の幅が増えて強力なエアカーテンが形成されるので、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、室内空間220にある空気の室外空間230への移動が有効に抑制される。この差圧は温度差から起きる空気の密度差によって生じる。
本発明のエアカーテン装置は、送風機を出入口の周囲に内蔵させて吹き出し手段を構成した実施形態を含んでいる。しかし、上記実施形態では、吹き出し手段110を、ほぼ高さ方向に延びる筐体111を備え、この筐体111の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口111aから空気を吹き出すように構成された縦型送風装置とした。このようにすれば、送風機を出入口の周囲に内蔵させるのではなく、縦型送風装置を出入口240の周辺に配置するだけでよいので、施工コストが低減する。
本発明のエアカーテン装置は、吹き出し手段を上記縦型送風装置により構成するだけでもよい。しかし、上記実施形態では、さらに、筐体111に、吹き出し口111aからの空気流を下方へ案内する案内手段120を設けた。このようにすれば、高さが低くなるにしたがい遮断空気の流量が増すので、強力なエアカーテンが形成されることから、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、室内空間220にある空気の室外空間230への移動が有効に抑制される。このような案内手段は、例えば吹き出し口が低い部分まで設けられていない縦型送風装置を吹き出し手段として用いるときに出入口240を通る空気移動の抑制作用が向上するので好ましい。
図5及び図6は第2実施形態のエアカーテン装置100を示す。第1実施形態では出入口240の出入り方向に向かって右側に吹き出し手段110を設け、この右側の吹き出し手段110によって出入口240の右側のほぼ下半分から左方へ向けて遮断空気を吹き出すようにした。第2実施形態では、さらに、出入口240の出入り方向に向かって左側に吹き出し手段130を設け、この左側の吹き出し手段130によって出入口240の左側のほぼ下半分から右方へ向けて遮断空気を吹き出して、出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成するようにしている。左側の吹き出し手段130の構成は右側の吹き出し手段110と同様である。室内空間220は冷房されているので、図3に示すように、室内空間220にある比較的温度の低い空気Aは、出入口240の下部から室外空間230へ出ようとする。その流れの動圧に対向してこれを押し戻すため、吹き出し手段110の左右方向の向きを調整して、吹き出し手段110からの遮断空気が、図5及び図6に実線矢印で例示するように、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも若干室内側に振った方向に吹き出されるようにしている。すなわち、図6で説明すると、左側の吹き出し手段130の遮断空気の吹き出し方向が平面視で開口面にほぼ平行な方向よりも右方へ振られている。また、右側の吹き出し手段110と左側の吹き出し手段130とが、出入り方向にずらして配置されている。この実施形態では、右側の吹き出し手段110を室内側に設け、左側の吹き出し手段130を室外側に設けている。逆に右側の吹き出し手段110を室外側に設け、左側の吹き出し手段130を室内側に設けてもよいし、両手段とも室内側又は室外側に設けてもよい。このように右側の吹き出し手段110及び左側の吹き出し手段130の両方を出入り方向にずらして配置すると、いずれか一方の吹き出し手段を設けたときに得られる作用及び効果が得られることは勿論のこと、さらにエアカーテンが二重になり、出入口240を通る空気移動の抑制作用が向上する。なお、本発明は、右側の吹き出し手段と左側の吹き出し手段を出入り方向にずらさずにほぼ対向して配置する実施形態も含んでいる。そうしたときは、主として右側の吹き出し手段によりエアカーテンのほぼ右半分が形成され、主として左側の吹き出し手段によりエアカーテンのほぼ左半分が形成されることになる。
図7は第3実施形態のエアカーテン装置100を示す。第1実施形態では吹き出し手段110を扉収納部242の室内側に設けたが、第3実施形態では吹き出し手段110を扉収納部242の出入口側と反対側に設け、吹き出し手段110に取り付けた案内手段120の二次吹き出し口121aを扉収納部242に接続し、吹き出し手段110から吹き出す遮断空気を扉収納部242のなかを通してから出入口240の右側のほぼ下半分から左方へ向けて吹き出して、出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成するようにしている。このようにすれば、第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる上、出入口付近がすっきりと整理される。
図8は第4実施形態のエアカーテン装置100を示す。以上の実施形態では出入口の出入り方向に向かって右側又は左側に吹き出し手段を設けたが、第4実施形態では、出入口240の出入り方向に向かって出入口240の下側、つまり床下に送風機を内蔵させ、吹き出し口を床面に開口し、これによって吹き出し手段140を構成し、出入口240の下側から上方へ遮断空気を吹き出して、出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成するようにしている。この場合、遮断空気の吹き出し圧を調整し、空気流が出入口240のほぼ上半分の領域には至らないようにする。このようにすれば、エアカーテンの高さ調整や衣服の乱れが起きにくいように遮断空気の吹き出し圧を調整する手間を要するが、それ以外については第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。しかも、下側にしかスペースがない出入口にエアカーテン装置を設けるときなどに好都合である。
以上の実施形態では、室内空間を冷房したときで説明したが、室内空間を暖房したときは室内空間と室外空間の関係が逆転することになる。すなわち、上記各実施形態のエアカーテン装置100を設けていないとき又は同装置を作動させていないときは、扉243を開けると、図3の場合とは逆に、出入口240の室外空間230にある比較的温度の低い空気が出入口240の下部を通って室内空間220に移動すると、その移動した空気と入れ替わりに室内空間220にある比較的温度の高い空気が出入口240の上部を通って室外空間230に移動するという現象が生じ、室内の暖房効果が損なわれ、暖房負荷が増大する。しかし、上記各実施形態のエアカーテン装置100を作動させて出入口240のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成すると、室外空間230にある比較的温度の低い空気は、この出入口240のほぼ下半分に形成されたエアカーテンにより室内空間220へ移動することが抑制される。それによって、その空気移動が起きたときに入れ替わりに起こる室内空間220にある比較的温度の高い空気の室外空間230への移動も抑制される。よって、出入口240の開口のほぼ全面における空気の出入りが抑制される。そのため、遮断空気の吹き出し手段110が小規模で済み、低コスト化が実現する。また、遮断空気が出入口240のほぼ下半分にしか流れないので、出入口240を通過する人のほぼ上半身に遮断空気が当たりにくくなり、頭髪の乱れなどの不具合が起こりにくく、快適感を損ねることなく出入りすることができる。その場合、出入口240の下部から室内空間220へ入ろうとする比較的温度の低い空気の流れの動圧に対向してこれを押し戻すため、吹き出し手段の左右方向の向きを調整して、吹き出し手段110からの遮断空気が、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも若干室外側に振った方向に吹き出されるようにすることが好ましい(図4、図6に破線矢印で例示)。
図9及び図10は第5実施形態のエアカーテン装置100を示す。このエアカーテン装置100が備える吹き出し手段110は縦型送風装置であり、この縦型送風装置は遠心式送風機の一種である公知のシロッコファンを備えている。この吹き出し手段110は、内部に空気通路111bが設けられ、正面に上記空気通路111bに連通する吹き出し口111aが開口し、背面に上記空気通路111bに連通する吸い込み口111cが開口する筐体111と、この筐体111の空気通路111bに回転軸が高さ方向に沿って延びるように設けられて電気モータにより回転駆動される羽根車112とを備えている。羽根車112は、その回転時に吹き出し口111aの側から吸い込み口111cの側へ向かうことになるほぼ半周ほどが全面的に筐体111によって囲まれており、残るほぼ半周ほどが空気通路111bに面している。そして、羽根車112が回転すると、吸い込み口111cから吸い込んだ外部の空気を圧縮し、吹き出し口111aから遮断空気として吹き出すように構成されている。この羽根車112は、回転軸と、この回転軸のほぼ半径方向又はこれと若干の角度をなして延びる短辺と回転軸のほぼ軸方向に延びる長辺とを有してほぼ短冊形に形成されて回転軸の周方向に沿って等ピッチで多数設けられた羽根とを備えている。この実施形態では、羽根車112を上中下と三段に且つ同軸になるように積み重ねられた三つの小羽根車により構成している。これらの小羽根車は、下にいくほど半径が大きくなっており、それによって高さが低くなるにしたがい吹き出し口111aから吹き出される遮断空気の流速が増えるようになっている。これによって吹き出し手段110は、高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている。ここでは小羽根車を三段積みとしたが段数は二段にしても四段以上にしてもよい。また、このように小羽根車を積み重ねることなく、同一の半径で且つ羽根の枚数が同じままで上下に延びる羽根車を用いてもよい。さらに、小羽根車を積み重ねることなく下に向かって羽根先端の半径方向位置が大きくなるようにしてもよい。吹き出し口111aは、高さ方向に延びており、その下端はほぼ筐体111の最下端まで設けられている。これによって高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増す機能が床面近くまで確保されるので、強力なエアカーテンが形成されることから、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、一方側の空間にある空気の他方側の空間への移動が有効に抑制される。
また、この吹き出し手段110は、遮断空気の吹き出し方向を、温度が低い方の空間に寄せるように構成されている。この実施形態の場合、遮断空気の吹き出し方向を、一方の空間が冷房されているときにはこの一方の空間寄りとし、一方の空間が暖房されているときには他方の空間寄りとするように構成されている。筐体111には、吹き出し口111aから空気通路111bの奥へと向かう方向を奥行き方向としたときに、ほぼこの奥行き方向に沿って延びる短辺と高さ方向に延びる長辺とを有する細長い短冊形の可変翼113が、上記奥行き方向に沿ってみたときに吹き出し口111aを左右に仕切るように設けられている。この可変翼113は高さ方向に延びる回動軸まわりに回動可能に設けられている。筐体111には、可変翼113の回動軸に連結されて可変翼113の回動軸まわりの角度位置を変えるアクチュエータ114が設けられている。このアクチュエータ114は電気回路等よりなる制御装置115からの電気信号によって制御され、この制御装置115には外気温度を検出する温度センサ116からの電気信号が入力されている。この実施形態では、吹き出し手段110が出入口240の開口縁241の付近における室内空間220に配置されており、温度センサ116は室外空間220に配置されている。吹き出し手段110は出入口240の開口縁241の付近における室外空間230に配置してもよい。そして、温度センサ116で検出した室外温度が冷房を要する外気温度領域にあるときは、制御装置115によりアクチュエータ114が制御されて可変翼113が若干室内側に振られて静止し、吹き出し手段110からの遮断空気が、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも若干室内側に振った方向に吹き出される。一方、温度センサ116で検出した室外温度が暖房を要する外気温度領域にあるときは、制御装置115によりアクチュエータ114が制御されて可変翼113が若干室外側に振られて静止し、吹き出し手段110からの遮断空気が、出入口240の開口縁241によって形成される開口面にほぼ平行な方向ではなく、それよりも若干室外側に振った方向に吹き出される。温度センサ116に代えて、冷暖房装置の運転信号を制御装置に入力してもよい。この運転信号は冷暖房装置が冷房運転しているときと暖房運転しているときで変わる信号であり、それを利用して冷房時又は暖房時の判定を行うものである。さらに、上記アクチュエータ114、制御装置115及び温度センサ116を用いることに代えて、周囲温度に応じて軸両端の相対的な軸まわりの角度位置が変わるサーモアクチュエータを用いてもよい。そのときは、サーモアクチュエータの一端を上記可変翼の回動軸に連結し、他端を筐体111に連結することになる。その場合、サーモアクチュエータの感温部は、外気に晒されるように配置するのがよい。また、上記アクチュエータ114、制御装置115及び温度センサ116を用いることに代えて、可変翼の角度を冷房時又は暖房時に応じて手動で替えるようにしてもよい。この実施形態では筐体111を必要に応じてビス止めにより壁210に取り付けるようにしているが、他の公知の取り付け方法を用いてもよく、例えば仮想線で示したような脚を付けて床上に安定させてもよく、必要に応じて任意の設置方法を取り得る。
第5実施形態のエアカーテン装置100のように、吹き出し手段110が、遮断空気の吹き出し方向を、一方の空間が冷房されているときにはこの一方の空間寄りとし、一方の空間が暖房されているときには他方の空間寄りとするように構成されたときには、室外空間230が外気温を維持するので、室内空間220が冷房されていると、この室内空間220にある比較的温度の低い空気は、出入口240の下部から室外空間230へ出ようとするが、遮断空気がこの室内空間寄りに吹き出されてこれを押し戻す。また、室内空間220が暖房されていると、室外空間230にある比較的温度の低い空気は、出入口240の下部から室内空間220へ入ろうとするが、遮断空気がこの室外空間寄りに吹き出されてこれを押し戻す。そのため、出入口240を通る空気移動の抑制作用が向上する。第5実施形態では吹き出し手段110を縦型送風装置で構成し、それに遮断空気の吹き出し方向を温度が低い方の空間に寄せるための装置を設けたが、本発明は、送風機を出入口の周囲に内蔵させて吹き出し手段を構成し、それに遮断空気の吹き出し方向を温度が低い方の空間に寄せるための装置を設けた実施形態も含んでいる。また、第5実施形態では、吹き出し手段110が、高さが低くなるにしたがい遮断空気流の流速が増し、それによって遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている。このようにすれば、高さが低いほど遮断空気の流速が増えて強力なエアカーテンが形成されるので、比較的温度の低い空気が集まるために温度差による差圧がかかる床面近くで、室内空間220にある空気の室外空間230への移動が有効に抑制される。この差圧は温度差から起きる空気の密度差によって生じる。第5実施形態では吹き出し手段110がシロッコファンを備えるので、比較的低コストでもって遮断空気の吹き出しを高い位置から低い位置に至るまで安定的に行うことができるが、この実施形態によって本発明の吹き出し手段又は縦型送風装置が限定解釈されることはない。また、この実施形態では遮断空気の吹き出し方向を、一方の空間が冷房されているときにはこの一方の空間寄りとし、一方の空間が暖房されているときには他方の空間寄りとするように構成したが、二空間のうち少なくとも一方が冷房、冷凍又は暖房されているときに、遮断空気の吹き出し方向を、温度が低い方の空間に寄せるように構成されておればよく、この構成は、種々の形態で温度差を有することがある二空間に対して用いるエアカーテン装置の吹き出し手段に適用することができる。上記実施形態の場合、外気温度を検出することで室内空間と室外空間の温度差を検出したが、これは室内冷房時には外気温度が室内よりも高く、室内暖房時には外気温度が室内よりも低いため、それを利用したものである。また、二空間の温度差に応じて遮断空気の吹き出し方向を複数のパターンに変え又は無段階に変えるようにしてもよい。第5実施形態のエアカーテン装置100によれば、それ以外については第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができるし、二台の吹き出し手段110を出入り方向にずらして配置すれば、第2実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
以上の実施形態のエアカーテン装置は、建物の構造壁に開口する出入口の付近に設けたが、本発明の出入口の概念には鉄道、バス等の乗り物の乗降口も含まれるので、本発明のエアカーテン装置は、これらの乗降口の付近に設けてもよく、そうしたときでも上記実施形態の場合と同様の作用及び効果を得ることができる。これまで説明したように、本発明のエアカーテン装置を用いれば出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制することができるが、暖簾、カーテン又はその他の可撓性を有する物品であって上端辺が出入口の開口縁の上端縁に取り付けられて下方へ向かって垂れ下がる垂下物を、この垂下物が出入口のほぼ上半分における少なくとも上側を覆うように設ければ、垂下物の空気流を遮断する作用により、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制する作用をさらに高めることができ、好ましい。その場合、垂下物は可撓性があるので手で払えば空気流に較べて頭髪を乱すおそれが少ないが、垂下物の下端が出入口を通過する人のほぼ頭の高さよりも下まで至らないようにすれば、出入口を通過する人に触れることが防止され、より好ましい。
以上の実施形態により、温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成し、このエアカーテンにより上記出入口のほぼ下半分における空気の出入りを抑制することで、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制する断熱方法も十分に開示され、説明された。
本発明は、以上の実施形態の特徴を組み合わせた実施形態を含んでいる。さらに、以上の実施形態は本発明のエアカーテン装置及び断熱方法のいくつかの例を示したに過ぎない。したがって、これらの実施形態の記載によって本発明のエアカーテン装置及び断熱方法が限定解釈されることはない。
100 エアカーテン装置
110 吹き出し手段(右側)
111 筐体
111a 吹き出し口
120 案内手段
130 吹き出し手段(左側)
140 吹き出し手段(下側)
210 壁
220 室内空間
230 室外空間
240 出入口
241 開口縁
110 吹き出し手段(右側)
111 筐体
111a 吹き出し口
120 案内手段
130 吹き出し手段(左側)
140 吹き出し手段(下側)
210 壁
220 室内空間
230 室外空間
240 出入口
241 開口縁
Claims (7)
- 温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成する吹き出し手段を備えたエアカーテン装置。
- 出入口の出入り方向に向かって右側に設けられて右側のほぼ下半分から左方へ遮断空気を吹き出す右側の吹き出し手段、及び出入口の出入り方向に向かって左側に設けられて左側のほぼ下半分から右方へ遮断空気を吹き出す左側の吹き出し手段のうち少なくとも一方の吹き出し手段が設けられている請求項1のエアカーテン装置。
- 吹き出し手段が、高さが低くなるにしたがい遮断空気の単位高さあたりの流量が増えるように構成されている請求項1又は請求項2のエアカーテン装置。
- 吹き出し手段が、遮断空気の吹き出し方向を、温度が低い方の空間に寄せるように構成されている請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項のエアカーテン装置。
- 吹き出し手段が、ほぼ高さ方向に延びる筐体を備え、この筐体の周面に高さ方向に沿って設けられた吹き出し口から空気を吹き出すように構成された縦型送風装置である請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項のエアカーテン装置。
- 請求項5のエアカーテン装置において、さらに、筐体に、吹き出し口からの空気流を下方へ案内する案内手段が設けられているエアカーテン装置。
- 温度差を有することがある二空間を仕切る壁に開口する出入口の開口縁付近から開口を渡る方向へ遮断空気を吹き出して出入口のほぼ下半分にのみエアカーテンを形成し、このエアカーテンにより上記出入口のほぼ下半分における空気の出入りを抑制することで、出入口の開口のほぼ全面における空気の出入りを抑制する断熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007147542A JP2008298400A (ja) | 2007-06-01 | 2007-06-01 | エアカーテン装置及び断熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007147542A JP2008298400A (ja) | 2007-06-01 | 2007-06-01 | エアカーテン装置及び断熱方法 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016048148A (ja) * | 2014-08-28 | 2016-04-07 | 日本エアーテック株式会社 | エアーカーテン装置 |
KR20210022339A (ko) * | 2019-08-20 | 2021-03-03 | 정한영 | 냉동창고용 에어 커튼 장치 |
JP7108335B1 (ja) | 2021-05-06 | 2022-07-28 | 株式会社アイフューチャー | エアカーテン装置 |
JP7132653B1 (ja) | 2021-07-02 | 2022-09-07 | 株式会社アイフューチャー | エアパーティションシステム |
JP7494038B2 (ja) | 2020-07-17 | 2024-06-03 | 中部電力株式会社 | エアカーテン装置 |
-
2007
- 2007-06-01 JP JP2007147542A patent/JP2008298400A/ja not_active Withdrawn
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