JP6861369B2 - 送信方法および送信装置 - Google Patents
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Description
図29の(A)(B)は、レイリ−フェージング環境、及びライスファクタK=3、10、16dBのライスフェージング環境において、LDPC(low−density parity−check)符号化されたデータを2×2(2アンテナ送信、2アンテナ受信)空間多重MIMO伝送した場合のBER(Bit Error Rate)特性(縦軸:BER、横軸:SNR(signal−to−noise power ratio))のシミュレーション結果の一例を示している。図29の(A)は、反復検波を行わないMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(APP:a posterior probability)のBER特性、図29の(B)は、反復検波を行ったMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(反復回数5回)のBER特性を示している。図29(A)(B)からわかるように、反復検波を行う、または行わないに関係なく、空間多重MIMOシステムでは、ライスファクタが大きくなると受信品質が劣化することが確認できる。このことから、「空間多重MIMOシステムでは、伝搬環境が安定的になると受信品質が劣化する」という従来のシングルの変調信号を送信するシステムにはない、空間多重MIMOシステム固有の課題をもつことがわかる。
非特許文献8では、通信相手からのフィードバック情報からプリコーディングに用いるコードブック(プリコーディング行列(プリコーディングウェイト行列ともいう))を選択する方法について述べられているが、上記のように、放送やマルチキャスト通信のように、通信相手からのフィードバック情報が得られない状況において、プリコーディングを行う方法については全く記載されていない。
前記複数のベースバンド信号に対して施すプリコーディング処理を規定するN個の行列F[i](ただし、iは0以上N−1以下の整数)の中から一つの行列を切り替えて選択する重み付け情報生成部と、
第1の複数ビットから生成された第1のベースバンド信号s1と第2の複数ビットから生成された第2のベースバンド信号s2とに対して、前記選択されたF[i]に応じたプリコーディング処理を施し、第1のプリコーディングされた信号z1と第2のプリコーディングされた信号z2を生成する重み付け合成部と、所定の誤り訂正ブロック符号化方式を用いて前記第1の複数ビットとして第1の符号化ブロック及び前記第2の複数ビットとして第2の符号化ブロックを生成する誤り訂正符号化部と、前記第1の符号化ブロック及び前記第2の符号化ブロックからそれぞれMシンボルの前記第1のベースバンド信号s1及び前記第2のベースバンド信号s2を生成するマッピング部と、前記第1のプリコーディングされた信号z1を送信する第1のアンテナと、前記第2のプリコーディングされた信号z2を送信する第2のアンテナと、を備え、前記第1のプリコーディングされた信号z1及び前記第2のプリコーディングされた信号z2は、(z1、z2)T=F[i](s1、s2)Tを満たし、前記重み付け合成部は、前記第1の符号化ブロックから生成された第1のベースバンド信号s1と前記第2の符号化ブロックから生成された第2のベースバンド信号s2との組み合わせに対してプリコーディング処理を行うことによりMスロットのプリコーディングされた信号z1及びz2を生成し、前記Mスロットのプリコーディングされた信号z1及びz2は、スロット毎に周波数及び時間の少なくとも一方が異なるように配置し、前記Mスロットのうちの第1スロットが配置された第1周波数と周波数軸方向に隣接する周波数を第2周波数及び第3周波数とし、前記第1スロットが配置された第1時間と時間軸方向に隣接する時間を第2時間及び第3時間としたとき、第1時間の第2周波数に配置される第2スロット、第1時間の第3周波数に配置される第3スロット、第2時間の第1周波数に配置される第4スロット、及び第3時間の第1周波数に配置される第5スロットのプリコーディング処理では、いずれも第1スロットのプリコーディング処理で使用する行列F[i]とは異なる行列F[i]を使用することを特徴とする。
(実施の形態1)
本実施の形態の送信方法、送信装置、受信方法、受信装置について詳しく説明する。
本説明を行う前に、従来システムである空間多重MIMO伝送システムにおける、送信方法、復号方法の概要について説明する。
NtxNr空間多重MIMOシステムの構成を図1に示す。情報ベクトルzは、符号化およびインタリーブが施される。そして、インタリーブの出力として、符号化後ビットのベクトルu=(u1,…,uNt)が得られる。ただし、ui=(ui1,…,uiM)と
する(M:シンボル当たりの送信ビット数)。送信ベクトルs=(s1,…,sNt)Tとすると送信アンテナ#iから送信信号si=map(ui)とあらわし、送信エネルギーを正規化するとE{|si|2}=Es/Ntとあらわされる(Es:チャネル当たりの総エネルギー)。そして、受信ベクトルをy=(y1,…,yNr)Tとすると、式(1)のようにあらわされる。
ここでは、NtxNr空間多重MIMOシステムにおけるMIMO信号の反復検波について述べる。
umnの対数尤度比を式(6)のように定義する。
ln ajで近似すると式(7)は式(8)のように近似することができる。なお、上の「〜」の記号は近似を意味する。
<システムモデル>
図28に、以降の説明につながるシステムの基本構成を示す。ここでは、2×2空間多重MIMOシステムとし、ストリームA,Bではそれぞれにouterエンコーダがあり、2つのouterエンコーダは同一のLDPC符号のエンコーダとする(ここではouterエンコーダとしてLDPC符号のエンコーダを用いる構成を例に挙げて説明するが、outerエンコーダが用いる誤り訂正符号はLDPC符号に限ったものではなく、ターボ符号、畳み込み符号、LDPC畳み込み符号等の他の誤り訂正符号を用いても同様に実施することができる。また、outerエンコーダは、送信アンテナごとに有する構成としているがこれに限ったものではなく、送信アンテナが複数であっても、outerエンコーダは一つであってもよく、また、送信アンテナ数より多くのouterエンコーダを有していてもよい。)。そして、ストリームA,Bではそれぞれにインタリーバ(πa,πb)がある。ここでは、変調方式を2h−QAMとする(1シンボルでhビットを送信することになる。)。
−product復号を行うものとする。
図2はフレーム構成を示しており、インタリーブ後のシンボルの順番を記載している。このとき、以下の式のように(ia,ja),(ib,jb)をあらわすものとする。
<反復復号>
ここでは、受信機におけるLDPC符号の復号で用いるsum−product復号およびMIMO信号の反復検波のアルゴリズムについて詳しく述べる。
2元MxN行列H={Hmn}を復号対象とするLDPC符号の検査行列とする。集合[1,N]={1,2,・・・,N}の部分集合A(m),B(n)を次式のように定義する。
Step A・1(初期化):Hmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して事前値対数比βmn=0とする。ループ変数(反復回数)lsum=1とし、ループ最大回数をlsum,maxと設定する。
Step A・2(行処理):m=1,2,・・・,Mの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、以下の更新式を用いて外部値対数比αmnを更新する。
Step A・3(列処理):n=1,2,・・・,Nの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、以下の更新式を用いて外部値対数比βmnを更新する。
以上が、1回のsum−product復号の動作である。その後、MIMO信号の反復検波が行われる。上述のsum−product復号の動作の説明で用いた変数m,n,αmn,βmn,λn,Lnにおいて、ストリームAにおける変数をma,na,αa mana,βa mana,λna,Lna、ストリームBにおける変数をmb,nb,αb mbnb,βb mbnb,λnb,Lnbであらわすものとする。
<MIMO信号の反復検波>
ここでは、MIMO信号の反復検波におけるλnの求め方について詳しく説明する。
Step B・1(初期検波;k=0):初期検波のとき、λ0,na,λ0,nbを以下のように求める。
反復APP復号のとき:
Step B・2(反復検波;反復回数k):反復回数kのときのλk,na,λk,nbは、式(11)(13)−(15)(16)(17)から式(31)−(34)のようにあらわされる。ただし、(X,Y)=(a,b)(b,a)となる。
反復APP復号のとき:
図3は、本実施の形態における送信装置300の構成の一例である。符号化部302Aは、情報(データ)301A、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313(符号化部302Aがデータの誤り訂正符号化に使用する誤り訂正方式、符号化率、ブロック長等の情報が含まれており、フレーム構成信号313が指定した方式を用いることになる。また、誤り訂正方式は、切り替えても良い。)にしたがい、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行い、符号化後のデータ303Aを出力する。
マッピング部306Aは、インタリーブ後のデータ305A、フレーム構成信号313を入力とし、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、ベースバンド信号307Aを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、変調方式は、切り替えても良い。)
図24は、QPSK変調におけるベースバンド信号を構成する同相成分Iと直交成分QのIQ平面におけるマッピング方法の一例としている。例えば、図24(A)のように、入力データが「00」の場合、I=1.0、Q=1.0が出力され、以下同様に、入力データが「01」の場合、I=―1.0、Q=1.0が出力され、・・・、が出力される。図24(B)は、図24(A)とは異なるQPSK変調のIQ平面におけるマッピング方法の例であり、図24(B)が図24(A)と異なる点は、図24(A)における信号点が、原点を中心に回転させることで図24(B)の信号点を得ることができる。このようなコンスタレーションの回転方法については、非特許文献9、非特許文献10に示されており、また、非特許文献9、非特許文献10に示されているCyclic Q Delayを適用してもよい。図24とは別の例として、図25に16QAMのときのIQ平面における信号点配置を示しており、図24(A)に相当する例が図25(A)であり、図24(B)に相当する例が図25(B)となる。
良い。)
マッピング部306Bは、インタリーブ後のデータ305B、フレーム構成信号313を入力とし、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、ベースバンド信号307Bを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、変調方式は、切り替えても良い。)
重み付け合成情報生成部314は、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313に基づいた重み付け合成方法に関する情報315を出力する。なお、重み付け合成方法は、規則的に重み付け合成方法が切り替わりことが特徴となる。
重み付け合成部308Bは、ベースバンド信号307A、ベースバンド信号307B、重み付け合成方法に関する情報315を入力とし、重み付け合成方法に関する情報315に基づいて、ベースバンド信号307Aおよびベースバンド信号307Bを重み付け合成し、重み付け合成後の信号309Bを出力する。
なお。重み付け合成の方法の詳細については、後で詳しく説明する。
図4は、図3とは異なる送信装置400の構成例を示している。図4において、図3と異なる部分について説明する。
分配部404は符号化後のデータ403を入力とし、分配し、データ405Aおよびデータ405Bを出力する。なお、図4では、符号化部が一つの場合を記載したが、これに限ったものではなく、符号化部をm(mは1以上の整数)とし、各符号化部で作成された符号化データを分配部が、2系統のデータにわけて出力する場合についても、本発明は同様に実施することができる。
シンボル501_1は、送信装置が送信する変調信号z1(t){ただし、tは時間}のチャネル変動を推定するためのシンボルである。シンボル502_1は変調信号z1(t)が(時間軸における)シンボル番号uに送信するデータシンボル、シンボル503_1は変調信号z1(t)がシンボル番号u+1に送信するデータシンボルである。
送信装置が送信する変調信号z1(t)と変調信号z2(t)、及び、受信装置における受信信号r1(t)、r2(t)の関係について説明する。
シンボル番号4iのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号4i+1のとき:
ところで、非特許文献4において、スロットごとにプリコーディングウェイトを切り替
えることが述べられており、非特許文献4では、プリコーディングウェイトをランダムに切り替えることを特徴としている。一方で、本実施の形態では、ある周期を設け規則的にプリコーディングウェイトを切り替えることを特徴としており、また、4つのプリコーディングウェイトで構成される2行2列のプリコーディングウェイト行列において、4つのプリコーディングウェイトの各絶対値が等しく(1/sqrt(2))、この特徴をもつプリコーディングウェイト行列を規則的に切り替えることを特徴としている。
送信装置で送信された変調信号z1におけるチャネル変動推定部705_1は、ベースバンド信号704_Xを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボル501_1を抽出し、式(36)のh11に相当する値を推定し、チャネル推定信号706_1を出力する。
無線部703_Yは、アンテナ701_Yで受信された受信信号702_Yを入力とし、周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号704_Yを出力する。
送信装置で送信された変調信号z1におけるチャネル変動推定部707_1は、ベースバンド信号704_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボル501_1を抽出し、式(36)のh21に相当する値を推定し、チャネル推定信号708_1を出力する。
制御情報復号部709は、ベースバンド信号704_Xおよび704_Yを入力とし、図5の送信方法を通知するためのシンボル500_1を検出し、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号710を出力する。
次に、図7の信号処理部711の動作について詳しく説明する。図8は、本実施の形態における信号処理部711の構成の一例を示している。図8は、主にINNER MIMO検波部とsoft−in/soft−outデコーダ、重み付け係数生成部から構成されている。この構成における反復復号の方法については、非特許文献2、非特許文献3で詳細が述べられているが、非特許文献2、非特許文献3に記載されているMIMO伝送方式は空間多重MIMO伝送方式であるが、本実施の形態における伝送方式は、時間とともにプリコーディングウェイトを変更するMIMO伝送方式である点が、非特許文献2、非特許文献3と異なる点である。式(36)における(チャネル)行列をH(t)、図6におけるプリコーディングウェイト行列をW(t)(ただし、tによりプリコーディングウェイト行列は変化する。)、受信ベクトルをR(t)=(r1(t),r2(t))T、ストリームベクトルS(t)=(s1(t),s2(t))Tとすると以下の関係式が成立する。
したがって、図8の重み付け係数生成部819は、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号818(図7の710に相当)を入力とし、重み付け係数の情報に関する信号820を出力する。
図8の信号処理部では、反復復号(反復検波)を行うため図10に示すような処理方法を行う必要がある。初めに、変調信号(ストリーム)s1の1符号語(または、1フレーム)、および、変調信号(ストリーム)s2の1符号語(または、1フレーム)の復号を行う。その結果、soft−in/soft−outデコーダから、変調信号(ストリーム)s1の1符号語(または、1フレーム)、および、変調信号(ストリーム)s2の1符号語(または、1フレーム)の各ビットの対数尤度比(LLR:Log−Likelihood Ratio)が得られる。そして、そのLLRを用いて再度、検波・復号が行われる。この操作が複数回行われる(この操作を反復復号(反復検波)と呼ぶ。)。以降では、1フレームにおける特定の時間のシンボルの対数尤度比(LLR)の作成方法を中心に説明する。
<初期検波の場合>
INNER MIMO検波部803は、ベースバンド信号801X、チャネル推定信号群802X、ベースバンド信号801Y、チャネル推定信号群802Yを入力とする。ここでは、変調信号(ストリーム)s1、変調信号(ストリーム)s2の変調方式が16QAMとして説明する。
INNER MIMO検波部803は、E(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)を信号804として出力する。
よびb6およびb7の対数尤度を算出し、対数尤度信号806Bを出力する。
デインタリーバ(807A)は、対数尤度信号806Aを入力とし、インタリーバ(図3のインタリーバ(304A))に対応するデインタリーブを行い、デインタリーブ後の対数尤度信号808Aを出力する。
対数尤度比算出部809Aは、デインタリーブ後の対数尤度信号808Aを入力とし、図3の符号化器302Aで符号化されたビットの対数尤度比(LLR:Log−Likelihood Ratio)を算出し、対数尤度比信号810Aを出力する。
Soft−in/soft−outデコーダ811Aは、対数尤度比信号810Aを入力とし、復号を行い、復号後の対数尤度比812Aを出力する。
<反復復号(反復検波)の場合、反復回数k>
インタリーバ(813A)は、k−1回目のsoft−in/soft−outデコードで得られた復号後の対数尤度比812Aを入力とし、インタリーブを行い、インタリーブ後の対数尤度比814Aを出力する。このとき、インタリーブ(813A)のインタリーブのパターンは、図3のインタリーバ(304A)のインタリーブパターンと同様である。
’(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)とし、信号804として出力する。
なお、図8では、反復検波を行う場合の、信号処理部の構成について示したが、反復検波は必ずしも良好な受信品質を得る上で必須の構成ではなく、反復検波のみに必要とする構成部分、インタリーバ813A、813Bを有していない構成でもよい。このとき、INNER MIMO検波部803は、反復的な検波を行わないことになる。
また、非特許文献11に示されているように、H(t)W(t)に基づき、MMSE(Minimum Mean Square Error)、ZF(Zero Forcing)の線形演算を行い、初期検波を行ってもよい。
作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、特にLDPC符号を例に説明したがこれに限ったものではなく、また、復号方法についても、soft−in/soft−outデコーダとして、sum−product復号を例に限ったものではなく、他のsoft−in/soft−outの復号方法、例えば、BCJRアルゴリズム、SOVAアルゴリズム、Max−log−MAPアルゴリズムなどがある。詳細については、非特許文献6に示されている。
図13は、OFDM方式を用いたときの送信装置の構成を示している。図13において、図3と同様に動作するものについては、同一符号を付した。
OFDM方式関連処理部1301Aは、重み付け後の信号309Aを入力とし、OFDM方式関連の処理を施し、送信信号1302Aを出力する。同様に、OFDM方式関連処理部1301Bは、重み付け後の信号309Bを入力とし、送信信号1302Bを出力する。
シリアルパラレル変換部1402Aは、重み付け後の信号1401A(図13の重み付け後の信号309Aに相当する)シリアルパラレル変換を行い、パラレル信号1403Aを出力する。
逆高速フーリエ変換部1406Aは、並び換え後の信号1405Aを入力とし、逆高速フーリエ変換を施し、逆フーリエ変換後の信号1407Aを出力する。
無線部1408Aは、逆フーリエ変換後の信号1407Aを入力とし、周波数変換、増幅等の処理を行い、変調信号1409Aを出力し、変調信号1409Aはアンテナ1410Aから電波として出力される。
並び換え部1404Bは、パラレル信号1403Bを入力とし、並び換えを行い、並び換え後の信号1405Bを出力する。なお、並び換えについては、後で詳しく述べる。
無線部1408Bは、逆フーリエ変換後の信号1407Bを入力とし、周波数変換、増幅等の処理を行い、変調信号1409Bを出力し、変調信号1409Bはアンテナ1410Bから電波として出力される。
図16は、図15とは異なる、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1404A、1404Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、図16(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図16(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。図16(A)(B)が図15と異なる点は、変調信号z1のシンボルの並び替え方法と変調信号z2のシンボルの並び替え方法が異なる点であり、図16(B)では、シンボル#0から#5をキャリア4からキャリア9に配置し、シンボル#6から#9をキャリア0から3に配置し、その後、同様の規則で、シンボル#10から#19を各キャリアに配置する。このとき、図15と同様に、図16に示すシンボル群1601、シンボル群1602は、図6示すプリコーディングウェイト切り替え方法を用いたときの1周期分のシンボルである。
周波数軸方向のシンボル群2720についても同様に、#4のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#5では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#6では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#7では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。
時間軸方向のシンボル群2701では、#0のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#9では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#18では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#27では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。
ことで、上記の特徴を実現したが、シンボルをランダム(規則的であってもよい)に配置することで上記特徴を実現するような方法もある。
(実施の形態2)
実施の形態1では、図6に示すようなプリコーディングウェイトを規則的に切り替える場合について説明したが、本実施の形態では、図6のプリコーディングウェイトとは異なる具体的なプリコーディングウェイトの設計方法について説明する。
シンボル番号4iのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号4i+1のとき:
シンボル番号4iのとき:
く、また、時間において、変動が起こらないとする。すると、式(46)〜式(49)は以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号4iのとき:
シンボル番号4iのとき:
シンボル番号4iのとき:
条件#1を満たす例として、
(例#1)
<1> θ11(4i)=θ11(4i+1)=θ11(4i+2)=θ11(4i+3)=0ラジアン
とし、
<2> θ21(4i)=0ラジアン
<3> θ21(4i+1)=π/2ラジアン
<4> θ21(4i+2)=πラジアン
<5> θ21(4i+3)=3π/2ラジアン
と設定する方法が考えられる。(上記は例であり、(θ21(4i),θ21(4i+1),θ21(4i+2),θ21(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/2ラジアン、πラジアン、3π/2ラジアンが一つずつ存在すればよい。)このとき、特に、<1>の条件があると、ベースバンド信号s1(t)に対し、信号処理(回転処理)を与える必要がないため、回路規模の削減を図ることができるという利点がある。別の例として、
(例#2)
<6> θ11(4i)=0ラジアン
<7> θ11(4i+1)=π/2ラジアン
<8> θ11(4i+2)=πラジアン
<9> θ11(4i+3)=3π/2ラジアン
とし、
<10> θ21(4i)=θ21(4i+1)=θ21(4i+2)=θ21(4i+3)=0 ラジアン
と設定する方法も考えられる。(上記は例であり、(θ11(4i),θ11(4i+1),θ11(4i+2),θ11(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/2ラジアン、πラジアン、3π/2ラジアンが一つずつ存在すればよい。)このとき、特に、<6>の条件があると、ベースバンド信号s2(t)に対し、信号処理(回転処理)を与える必要がないため、回路規模の削減を図ることができるという利点がある。さらに別の例として、以下をあげる。
(例#3)
<11> θ11(4i)=θ11(4i+1)=θ11(4i+2)=θ11(4i+3)=0 ラジアン
とし、
<12> θ21(4i)=0ラジアン
<13> θ21(4i+1)=π/4ラジアン
<14> θ21(4i+2)=π/2ラジアン
<15> θ21(4i+3)=3π/4ラジアン
(上記は例であり、(θ21(4i),θ21(4i+1),θ21(4i+2),θ21(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/4ラジアン、π/2ラジアン、3π/4ラジアンが一つずつ存在すればよい。)
(例#4)
<16> θ11(4i)=0ラジアン
<17> θ11(4i+1)=π/4ラジアン
<18> θ11(4i+2)=π/2ラジアン
<19> θ11(4i+3)=3π/4ラジアン
とし、
<20> θ21(4i)=θ21(4i+1)=θ21(4i+2)=θ21(4i+3)=0 ラジアン
(上記は例であり、(θ11(4i),θ11(4i+1),θ11(4i+2),θ11(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/4ラジアン、π/2ラジアン、3π/4ラジアンが一つずつ存在すればよい。)
なお、4つの例をあげたが、条件#1を満たす方法はこれに限ったものではない。
この場合、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS
環境において、良好な受信品質を得ることができる。
(例#1)(例#2)の場合、δを±3π/4ラジアンと設定することで、受信品質の悪い点を、位相が均一に存在するようになる。例えば、(例#1)とし、δを3π/4ラジアンとすると、(Aは正の実数とする)図20のように、4スロットに1回受信品質が悪くなる点が存在する。(例#3)(例#4)の場合、δを±πラジアンと設定することで、受信品質の悪い点を、位相が均一に存在するようになる。例えば、(例#3)とし、δをπラジアンとすると図21のように、4スロットに1回受信品質が悪くなる点が存在する。(チャネル行列Hにおける要素qが、図20、図21に示す点に存在すると、受信品質が劣化することになる。)
以上のようにすることで、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。上記では、4スロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する例で説明したが、以下では、Nスロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する場合について説明する。実施の形態1、および、上述の説明と同様に考えると、シンボル番号に対し、以下であらわされるような処理を行うことになる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについては、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。
シンボル番号Ni〜Ni+N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、2N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら2N点がすべて異なる解であるとよい。この場合、<条件#3>に加え、<条件#4>の条件が必要となる。
以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。
(実施の形態3)
実施の形態1、実施の形態2では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方式において、プリコーディングウェイトの行列の各要素の振幅が等しい場合について説明したが、本実施の形態では、この条件を満たさない例について説明する。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+1のとき:
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについては、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。
シンボル番号Ni〜Ni+N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、2N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら2N点がすべて異なる解であるとよい。この場合、<条件#5>に加え、βは正の実数とし、β≠1であることを考慮すると、<条件#6>の条件が必要となる。
本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。
(実施の形態4)
実施の形態3では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方式において、プリコーディングウェイトの行列の各要素の振幅を1とβ
の2種類の場合を例に説明した。
続いて、βの値をスロットで切り替える場合の例について説明する。
実施の形態3と対比するために、2×Nスロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する場合について説明する。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号2Ni+1のとき:
シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Ni+N+1のとき:
シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号2Ni+1のとき:
シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Ni+N+1のとき:
シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号2Ni+1のとき:
シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Ni+N+1のとき:
シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号2Ni+1のとき:
シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Ni+N+1のとき:
シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1(kは0以上N−1以下の整数))のとき:
次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについては、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。
、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。
シンボル番号2Ni〜2Ni+2N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、4N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら4N点がすべて異なる解であるとよい。このとき、振幅に着目すると、<条件#7>または<条件#8>に対して、α≠βであるので以下の条件が必要となる。
本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。
(実施の形態5)
実施の形態1〜実施の形態4では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について説明したが、本実施の形態では、その変形例について説明する。
実施の形態1〜実施の形態4では、プリコーディングウェイトを図6のように規則的に切り替える方法について説明した。本実施の形態では、図6とは異なる規則的にプリコーディングウェイトを切り替える方法について説明する。
プリコーディングウェイト(行列)をW1、W2、W3、W4とあらわすものとする。(例えば、W1を式(37)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W2を式(38)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W3を式(39)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W4を式(40)におけるプリコーディングウェイト(行列)とする。)そして、図3と図6と同様に動作するものについては同一符号を付している。図22において、固有な部分は、
・第1の周期2201、第2の周期2202、第3の周期2203、・・・はすべて、4スロットで構成されている。
・4スロットではスロットごとに異なるプリコーディングウェイト行列、つまり、W1、W2、W3、W4をそれぞれ1度用いる。
・第1の周期2201、第2の周期2202、第3の周期2203、・・・において、必ずしもW1、W2、W3、W4の順番を同一とする必要がない。
である。これを実現するために、プリコーディングウェイト生成部2200は重み付け方法に関する信号を入力とし、各周期における順番にしたがったプリコーディングウェイトに関する情報2210を出力する。そして、重み付け合成部600は、この信号と、s1(t)、s2(t)を入力とし、重み付け合成を行い、z1(t)、z2(t)を出力する。
図23において、プリコーディングウェイト生成部2200は、重み付け方法に関する情報315を入力とし、プリコーディングウェイトW1、W2、W3、W4、W1、W2、W3、W4、・・・の順にプリコーディングウェイトの情報2210を出力する。したがって、重み付け合成部600は、プリコーディングウェイトW1、W2、W3、W4、W1、W2、W3、W4、・・・の順にプリコーディングウェイトを用い、プリコーディング後の信号2300A、2300Bを出力する。
なお、上述では、プリコーディングウェイトの切り替え周期を図6と比較するために4として説明したが、実施の形態1〜実施の形態4のように、周期4以外のときでも同様に実施することが可能である。
以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。
実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。
(実施の形態6)
実施の形態1〜4において、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について述べたが、本実施の形態では、実施の形態1〜4で述べた内容を含め、再度、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について説明する。
リコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムのプリコーディング行列の設計
方法について述べる。
図30は、通信相手からのフィードバックが存在しないプリコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムモデルを示している。情報ベクトルzは、符号化およびインタリーブが施される。そして、インタリーブの出力として、符号化後ビットのベクトルu(p)=(u1(p),u2(p))が得られる(pはスロット時間である。)。ただし、ui(p)=(ui1(p)…,uih(p))とする(h:シンボル当たりの送信ビット数)。変調後(マッピング後)の信号をs(p)=(s1(p),s2(p))Tとすると、プリコーディング行列をF(p)とするとプリコーディング後の
信号x(p)=(x1(p),x2(p))Tは次式であらわされる。
とき、上式は、以下のようにあらわすことができる。
成分のチャネル行列Hd(p)において、送信アンテナ間隔と比較し、送受信機間の距離が十
分長い環境となる可能性が高いため、直接波成分のチャネル行列は正則行列であるものとする。したがって、チャネル行列Hd(p)を以下のようにあらわすものとする。
した、通信相手からのフィードバックが存在しないプリコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムのプリコーディング行列の設計方法について述べる。
式(144),(145)から、散乱波を含んだ状態での解析は困難であることから、散乱波を含んだ状態で適切なフィードバックなしのプリコーディング行列を求めるのは困難となる。加えて、NLOS環境では、LOS環境と比較し、データの受信品質の劣化が少ない
。したがって、LOS環境での適切なフィードバックなしのプリコーディング行列の設計方
法(時間とともにプリコーディング行列を切り替えるプリコーディング方法のプリコーディング行列)について述べる。
とき、dmin 2がゼロという最小値をとる劣悪点であるとともに、s1(p)で送信するすべてのビット、または、s2(p)で送信するすべてのビットが消失するという劣悪な状態となるqが2つ存在する。
式(152)においてs1(p)が存在しない場合:
と呼ぶ)
式(153)を満たすとき、s1(p)により送信したビットすべてが消失しているためs1(p)により送信したビットすべての受信対数尤度比を求めることができず、式(154)を満たすとき、s2(p)により送信したビットすべてが消失しているためs2(p)により送信したビットすべての受信対数尤度比を求めることができない。
基地局・端末間の直接波の状況は、時間による変化は小さいと考えられる。すると、式(153),(154)から、式(155)または式(156)の条件にあてはまるような位置にあり、ライスファクタが大きいLOS環境にある端末は、データの受信品質が劣化
するという現象に陥る可能性がある。したがって、この問題を改善するためには、時間的にプリコーディング行列を切り替える必要がある。
(以降ではプリコーディングホッピング方法と呼ぶ)を考える。
時間周期Nスロットのために、式(148)に基づくN種類のプリコーディング行列F[i]を用意する(i=0,1,…,N-1(iは0以上N−1以下の整数))。このとき、プリコーディング行列F[i]を以下のようにあらわす。
そして、実施の形態1と同様に、時点(時刻)N×k+i(kは0以上の整数、i=0,1,…,N-1(iは0以上N−1以下の整数))の式(142)におけるプリコーディング後の信号x(p= N×k+i)を得るために用いられるプリコーディング行列がF[i]となる。これについては、以降でも同様である。
ピングのプリコーディング行列の設計条件が重要となる。
信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s1(p)で
送信したビットの対数尤度比を得ることができる。同様に、<条件#11>により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにおいて、s2の受信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s2(p)で送信したビットの対数尤度比を得ることができる。
に保証することで、Γ個の端末すべてにおいて、ライスファクタが大きいLOS環境でのデ
ータ受信品質の劣化を改善することを考える。
直接波の位相の確率密度分布は[0 2π]の一様分布であると考えることができる。した
がって、式(151),(152)におけるqの位相の確率密度分布も[0 2π]の一様分布であると考えることができる。よって、qの位相のみが異なる同一のLOS環境において、Γ個の端末に対し、可能な限り公平なデータの受信品質を与えるための条件として、以下を与える。
<条件#12>
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、時間周期内のNにおいて、s1の受信劣悪点を位相に対し一様分布となるように配置し、かつ、s2の受信劣悪点を位相に対し一様分布となるように配置する。
(例#5)
時間周期N=8とし、<条件#10>から<条件#12>を満たすために、次式のような
時間周期N=8のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、
点を位相に対し、一様分布となるように配置する。
そこで、<条件#10>, <条件#11>, <条件#13>に基づくプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を説明する。式(157)のプリコーディング行列のα=1.0とする。
(例#6)
時間周期N=4とし、次式のような時間周期N=4のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。
)と与えてもよい(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい)。
)。
式(148)に基づき、本検討で扱うプリコーディング行列を以下のようにあらわす。
なるqが2つ存在する。
式(171)においてs1(p)が存在しない場合:
式(174)のプリコーディング行列のα=1.0とする。そして、時間周期N=16とし、
<条件#12>, <条件#14>, <条件#15>を満たすために、次式のような時間周期N=16のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
(図33において、横軸は実軸、縦軸は虚軸となる。)また、式(177)、式(178)および式(179)、式(180)のかわりに以下のようにプリコーディング行列を与えても良い。
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
次に、<条件#12>とは異なる、qの位相のみが異なる同一のLOS環境において、Γ個の端末に対し、可能な限り公平なデータの受信品質を与えるための条件として、以下を与える。
<条件#16>
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、
悪点を位相に対し、一様分布となるように配置する。
そこで、<条件#14>, <条件#15>, <条件#16>に基づくプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を説明する。式(174)のプリコーディング行列のα=1.0とする。
(例#8)
時間周期N=8とし、次式のような時間周期N=8のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。
また、式(186)と異なるプリコーディング行列として、以下のように与えることが
できる(i=0,1,…,7)(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい
)。)。
次に、式(174)のプリコーディング行列において、α≠1とし、受信劣悪点同士の
複素平面における距離の点を考慮した(例#7), (例#8)と異なるプリコーディングホッピング方法について考える。
ここでは、式(174)の時間周期Nのプリコーディングホッピング方法を扱っている
が、このとき、<条件#14>により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにお
いて、s1の受信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s1(p)で送信したビットの対数尤度比を得ることができる。同様に、<条件#15>
により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにおいて、s2の受信劣悪点をとるス
ロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s2(p)で送信したビットの
対数尤度比を得ることができる。
ット数が大きくなることがわかる。
ところで、実際のチャネルモデルでは、散乱波成分の影響をうけるため、時間周期Nが
固定の場合、受信劣悪点の複素平面上の最小距離は可能な限り大きい方が、データの受信品質が向上する可能性があると考えられる。したがって、(例#7), (例#8)において、α≠1とし、(例#7), (例#8)を改良したプリコーディングホッピング方法に
ついて考える。まず、理解が容易となる、(例#8)を改良したプリコーディング方法に
ついて述べる。
(例#9)
式(186)から、(例#8)を改良した時間周期N=8のプリコーディングホッピング
方法におけるプリコーディング行列を次式で与える。
(i)α<1.0のとき
α<1.0のとき、受信劣悪点の複素平面における最小距離は、受信劣悪点#1と#2の距離(d#1,#2)および、受信劣悪点#1と#3の距離(d#1,#3)に着目すると、min{d#1,#2, d#1,#3}とあらわされる。このとき、αとd#1,#2およびd#1,#3の関係を図36に示す。そして、min{d#1,#2, d#1,#3}を最も大きくするαは
α>1.0のとき、受信劣悪点の複素平面における最小距離は、受信劣悪点#4と#5の距離(d#4,#5)および、受信劣悪点#4と#6の距離(d#4,#6)に着目すると、min{d#4,#5, d#4,#6}とあらわされる。このとき、αとd#4,#5およびd#4,#6の関係を図37に示す。そして、min{d#4,#5, d#4,#6}を最も大きくするαは
近いような値をとるようにαを設定しても、同様に、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性がある。したがって、αの設定値は、式(200)に限ったものではない。
(例#10)
(例#9)の検討から(例#7)を改良した時間周期N=16のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列は次式で与えることができる(λ、θ11[i]は時間
的に変化しないものとする(変化してもよい)。)。
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
i=0,1,…,7のとき:
本実施の形態では、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法のためのN個の異なるプリコーディング行列の構成方法について説明した。このとき、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、シングルキャリア伝送方式のときを例に説明しているため時間軸(または、周波数軸)方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]をOFDM伝送方式等のマルチキャリア伝送方式に適用することもできる。この場合の適用方法については、実施の形態1と同様に、周波数軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1〜6で説明した規則的にプリコーディング行列を切り替える送信方法で送信された変調信号を受信する受信装置の構成について説明する。
図40は、本実施の形態における送信装置の構成の一例を示しており、図3と同様に動作するものについては同一符号を付した。符号化器群(4002)は、送信ビット(4001)を入力とする。このとき、符号化器群(4002)は、実施の形態1で説明したように、誤り訂正符号の符号化部を複数個保持しており、フレーム構成信号313に基づき、例えば、1つの符号化、2つの符号化器、4つの符号化器のいずれかの数の符号化器が動作することになる。
2つの符号化器が動作する場合、送信ビット(4001)を2つに分割して(分割ビットA、Bと名付ける)、第1の符号化器は、分割ビットAを入力とし、符号化を行い、符号化後のビットを分配されたビット(4003A)として出力する。第2の符号化器は、分割ビットBを入力とし、符号化を行い、符号化後のビットを分配されたビット(4003B)として出力する。
は256QAM、ストリーム#2の変調方式は1024QAM」ということを示している(他についても同様に表現している)。誤り訂正符号化方式としては、A、B、Cの3種類をサポートしているものとする。このとき、A、B、Cはいずれも異なる符号であってもよいし、A、B、Cは異なる符号化率であってもよいし、A、B、Cは異なるブロックサイズの符号化方法であってもよい。
・プリコーディング行列が異なる5種類を用意し、実現する。
・異なる5種類の周期、例えば、Dの周期を4、Eの周期を8、・・・、とすることで、実現する。
・異なるプリコーディング行列、異なる周期の両者を併用することで、実現する。
等が考えられる。
図41において、シンボル(4100)は、表1に示されている「送信情報」を伝送するためのシンボルである。シンボル(4101_1、および、4101_2)は、チャネル推定用のリファレンス(パイロット)シンボルである。シンボル(4102_1、4103_1)は、変調信号z1(t)で送信するデータ伝送用のシンボル、シンボル(4102_2、4103_2)は、変調信号z2(t)で送信するデータ伝送用のシンボルであり、シンボル(4102_1)およびシンボル(4102_2)は同一時刻に同一(共通)周波数を用いて伝送され、また、シンボル(4103_1)およびシンボル(4103_2)は同一時刻に同一(共通)周波数を用いて伝送される。そして、シンボル(4102_1、4103_1)、および、シンボル(4102_2、4103_2)は、実施の形態1〜4、および、実施の形態6で説明した規則的にプリコーディング行列を切り替える方式を用いたときのプリコーディング行列演算後のシンボルとなる(したがって、実施の形態1で説明したように、ストリームs1(t)、s2(t)の構成は、図6のとおりである。)
さらに、図41において、シンボル(4104)は、表1に示されている「送信情報」を伝送するためのシンボルである。シンボル(4105)は、チャネル推定用のリファレンス(パイロット)シンボルである。シンボル(4106、4107)は、変調信号z1(t)で送信するデータ伝送用のシンボルであり、このとき、変調信号z1(t)で送信するデータ伝送用のシンボルは、送信信号数が1なので、プリコーディングが行われていないことになる。
6A,B、重み付け合成部308A,B、は、フレーム構成信号を入力とし、表1に基づき設定した「送信信号数」「変調方式」「符号化器数」「誤り訂正符号化方法」に基づく動作を行うことになる。また、設定した「送信信号数」「変調方式」「符号化器数」「誤り訂正符号化方法」に相当する「送信情報」についても受信装置に送信することになる。
また、特に、プリコーディング切り替え方法が、送信信号数のみによって変更されているとき、受信装置は、送信装置が送信する送信信号数の情報を得ることで、プリコーディング切り替え方法をしることができる。
のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
なお、本発明は上記実施の形態1〜5に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
ストリームs1(t)、s2(t)により、異なるデータを伝送してもよいし、同一のデータを伝送してもよい。
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only
Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。 ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
(実施の形態8)
本実施の形態では、実施の形態1〜4、実施の形態6で説明したプリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法の応用例について、ここでは説明する。
替え方法を用いた場合、z1(t)、z2(t)は以下のようにあらわされる。
シンボル番号8iのとき(iは0以上の整数とする):
シンボル番号8i+1のとき:
シンボル番号8i+2のとき:
シンボル番号8i+3のとき:
シンボル番号8i+4のとき:
シンボル番号8i+5のとき:
シンボル番号8i+6のとき:
シンボル番号8i+7のとき:
ここで、シンボル番号と記載しているが、シンボル番号は時刻(時間)と考えてもよい。他の実施の形態で説明したとおり、例えば、式(225)において、時刻8i+7のz1(8i+7)とz2(8i+7)は、同一時刻の信号であり、かつ、z1(8i+7)とz2(8i+7)は同一(共通の)周波数を用いて送信装置が送信することになる。つまり、時刻Tの信号をs1(T)、s2(T)、z1(T)、z2(T)とすると、何らかのプリコーディング行列とs1(T)およびs2(T)から、z1(T)およびz2(T)を求め、z1(T)およびz2(T)は同一(共通の)周波数を用いて(同一時刻(時間)に)送信装置が送信することになる。また、OFDM等のマルチキャリア伝送方式を用いた場合、(サブ)キャリアL、時刻Tにおけるs1、s2、z1、z2に相当する信号をs1(T,L)、s2(T,L)、z1(T,L)、z2(T,L)とすると、何らかのプリコーディング行列とs1(T,L)およびs2(T,L)から、z1(T,L)およびz2(T,L)を求め、z1(T,L)およびz2(T,L)は同一(共通の)周波数を用いて(同一時刻(時間)に)送信装置が送信することになる。
本実施の形態では、上記で述べた式(190)のプリコーディング行列をもとにし、周期を大きくするプリコーディング切り替え方法について述べる。
プリコーディング切り替え行列の周期を8Mとしたとき、異なるプリコーディング行列8M個を以下のようにあらわす。
例えば、M=2としたとき、α<1とすると、k=0のときのs1の受信劣悪点(○)、お
よび、s2の受信劣悪点(□)は、図42(a)のようにあらわされる。同様に、k=1のと
きのs1の受信劣悪点(○)、および、s2の受信劣悪点(□)は、図42(b)のようにあらわされる。このように、式(190)のプリコーディング行列をもとにすると、受信劣悪点は図42(a)のようになり、この式(190)の右辺の行列の2行目の各要素にejXを乗算した行列をプリコーディング行列とすることで(式(226)参照)、受信劣悪点が図42(a)に対し、回転した受信劣悪点をもつようにする(図42(b)参照)。(ただし、図42(a)と図42(b)の受信劣悪点は重なっていない。このように、ejXを乗算しても、受信劣悪点は重ならないようにするとよい。また、式(190)の右辺の行列の2行目の各要素にejXを乗算するのではなく、式(190)の右辺の行列の1行目の各要素にejXを乗算した行列をプリコーディング行列としてもよい。)このとき、プリコーディング行列F[0]〜F[15]は次式であらわされる。
すると、M=2のとき、F[0]〜F[15]のプリコーディング行列が生成されたことになる
(F[0]〜F[15]のプリコーディング行列は、どのような順番にならべてもよい。また、F[0]〜F[15]の行列がそれぞれ異なる行列であるとよい。)。そして、例えば、シンボル番号16iのときF[0]を用いてプリコーディングを行い、シンボル番号16i+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・・・、シンボル番号16i+hのときF[h]を用いてプリコーディングを行う(h=0、1、2、・・・、14、15)ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)
以上をまとめると、式(82)〜式(85)を参考にし、周期Nのプリコーディング行
列を次式であらわす。
すると、F[0]〜F[N×M-1]のプリコーディング行列が生成されたことになる(F[0]〜F[N×M-1]のプリコーディング行列は、周期N×Mどのような順番にならべて使用してもよい。)。そして、例えば、シンボル番号N×M×iのときF[0]を用いてプリコーディングを行い、シンボル番号N×M×i+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・・・、シンボル番号N×M×i+hのときF[h]を用いてプリコーディングを行う(h=0、1、2、・・・、N×M-2、N×M-1(hは0以上N×M−1以下の整数))ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)
このようにプリコーディング行列を生成すると、周期の大きいプリコーディング行列の切り替え方法を実現することができ、受信劣悪点の位置を簡単に変更することができることができ、これが、データの受信品質の向上につながる可能性がある。なお、周期N×Mのプリコーディング行列を式(229)のようしたが、前述のように、周期N×Mのプリコーディング行列を次式のようにしてもよい。
なお、式(229)および式(230)において、0ラジアン≦δ<2πラジアンとしたとき、δ=πラジアンのときユニタリ行列となり、δ≠πラジアンのとき非ユニタリ行列となる。本方式では、π/2ラジアン≦|δ|<πラジアンの非ユニタリ行列のときが一つの特徴的な構成であり(δの条件については、他の実施の形態のときも同様である。)、良好なデータの受信品質が得られることになる。別の構成として、ユニタリ行列の場合もあるが、実施の形態10や実施の形態16において、詳しく述べるが、式(229)、式(230)において、Nを奇数とすると、良好なデータの受信品質を得ることができ
る可能性が高くなる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、ユニタリ行列を用いたプリコーディング行列を規則的に切り替える方法について述べる。
実施の形態8で述べたように周期Nの規則的にプリコーディング行列を切り替える方法
において、式(82)〜式(85)を参考にした、周期Nのために用意するプリコーディ
ング行列を次式であらわす。
実施の形態6で説明した際、受信劣悪点間の距離について述べたが、受信劣悪点間の距離を大きくするためには、周期Nは3以上の奇数であることが重要となる。以下では、こ
の点について説明する。
そして、θ11(0)―θ21(0)=0ラジアンとし、かつ、α<1としたとき、周期N=3のときの、s1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図43(a)
に、周期N=4のときのs1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図43(
b)に示す。また、θ11(0)―θ21(0)=0ラジアンとし、かつ、α>1としたとき、周期N=3のときの、s1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図4
4(a)に、周期N=4のときのs1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を
図44(b)に示す。
線とで形成する位相(図43(a)参照。)を考えた場合、α>1、α<1いずれの場合についても、N=4のとき、s1に関する受信劣悪点における前述の位相とs2に関する受信劣悪点における前述の位相とが同一の値となる場合が必ず発生する。(図43の4301、4302、および図44の4401、4402参照)このとき、複素平面において、受信劣悪点間の距離が小さくなる。一方で、N=3のとき、s1に関する受信劣悪点における前述
の位相とs2に関する受信劣悪点における前述の位相とが同一の値となる場合は発生しない。
受信劣悪点における前述の位相とが同一の値となる場合が必ず発生することを考慮すると、周期Nが奇数のときのほうが、周期Nが偶数のときと比較し、複素平面において、受信劣悪点間の距離が大きくなる可能性が高い。ただし、周期Nが小さい値、例えば、N≦16以下の場合、複素平面における受信劣悪点の最小距離は、受信劣悪点の存在する個数が少ないため、ある程度の長さを確保することができる。したがって、N≦16の場合は、偶数であっても、データの受信品質を確保することができる場合が存在する可能性がある。
い。なお、式(232)に基づきF[0]〜F[N-1]のプリコーディング行列が生成されたことになる(F[0]〜F[N-1]のプリコーディング行列は、周期Nに対しどのような順番にならべ
て使用してもよい。)。そして、例えば、シンボル番号NiのときF[0]を用いてプリコー
ディングを行い、シンボル番号Ni+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・
・・、シンボル番号N×i+hのときF[h]を用いてプリコーディングを行う(h=0、1、2、・・・、N-2、N-1(hは0以上N−1以下の整数))ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)また、s1、s2の変調方式が、ともに16QAMのとき、αを
本実施の形態では、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法のためのN個の異なるプリコーディング行列の構成方法について説明した。このとき、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、シングルキャリア伝送方式のときを例に説明しているため時間軸(または、周波数軸)方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]をOFDM伝送方式等のマルチキャリア伝送方式に適用することもできる。この場合の適用方法については、実施の形態1と同様に、周波数軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
大きな自然数とする)のプリコーディング行列切り替え方法において、本実施の形態におけるN個の異なるプリコーディング行列が含まれていると良好な受信品質を与える可能性
が高くなる。このとき、<条件#17><条件#18>は以下のような条件に置き換えることができる。(周期はNとして考える。)
(実施の形態10)
本実施の形態では、ユニタリ行列を用いたプリコーディング行列を規則的に切り替える方法について、実施の形態9とは異なる例を述べる。
このとき、実施の形態3の(数106)の条件5、および、(数107)の条件6から、式(234)に対し、以下の条件が、良好なデータの受信品質を得るためには重要となる。
そして、以下の条件を付加することを考える。
そして、θ11(0)―θ21(0)=0ラジアンとし、かつ、α>1としたとき、N=4のときのs1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図45(a)(b)
に示す。図45(a)(b)からわかるように、複素平面において、s1の受信劣悪点の最小距離は大きく保てており、また、同様に、s2の受信劣悪点の最小距離も大きく保てている。そして、α<1のときにも同様な状態となる。また、実施の形態9と同様に考えると、Nが奇数のときのほうが、Nが偶数のときと比較し、複素平面において、受信劣悪点間の距離が大きくなる可能性が高い。ただし、Nが小さい値、例えば、N≦16以下の場合、複素平面における受信劣悪点の最小距離は、受信劣悪点の存在する個数が少ないため、ある程度の長さを確保することができる。したがって、N≦16の場合は、偶数であっても、データの受信品質を確保することができる場合が存在する可能性がある。
能性が高い。なお、式(234)、(235)に基づきF[0]〜F[2N-1]のプリコーディン
グ行列が生成されたことになる(F[0]〜F[2N-1]のプリコーディング行列は、周期2Nに対
しどのような順番にならべて使用してもよい。)。そして、例えば、シンボル番号2NiのときF[0]を用いてプリコーディングを行い、シンボル番号2Ni+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・・・、シンボル番号2N×i+hのときF[h]を用いてプリコーディングを行う(h=0、1、2、・・・、2N-2、2N-1(hは0以上2N−1以下の整数))ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)また、s1、s2の変調方式が、ともに16QAMのとき、αを式(233)とすると、IQ平面における16×16=256個の信号点間の最小距離をある特定のLOS環境において大きくできるという効果を得ることができる可能性がある。
このとき、<条件#21>かつ<条件#22>かつ<条件#26>かつ<条件#27>を満たすことで、複素平面におけるs1同士の受信劣悪点の距離を大きく、かつ、s2同士の受信劣悪点の距離を大きくすることができるため、良好なデータの受信品質を得ることができる。
(実施の形態11)
本実施の形態では、非ユニタリ行列を用いたプリコーディング行列を規則的に切り替える方法について述べる。
とする。
このとき、実施の形態3の(数106)の条件5、および、(数107)の条件6から、式(236)に対し、以下の条件が、良好なデータの受信品質を得るためには重要となる。
そして、以下の条件を付加することを考える。
例として、実施の形態6で説明したように、受信劣悪点を複素平面上において、位相に対し、一様分布となるように配置するために、<条件#31>または<条件#32>を与える。
そして、θ11(0)―θ21(0)=0ラジアンとし、かつ、α>1とし、δ=(3π)/4ラジアンとしたとき、N=4のときのs1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図46(a)(b)に示す。このようにすることで、プリコーディング行列を切り替える周期を大きくすることができ、かつ、複素平面において、s1の受信劣悪点の最小距離は大きく保てており、また、同様に、s2の受信劣悪点の最小距離も大きく保つことができるため、良好な受信品質を得ることができる。ここでは、α>1、δ=(3π)/4ラジアン、N=4のときを例に説明したがこれに限ったものではなく、π/2ラジアン≦|δ|<πラジアン、かつ、α>0、かつ、α≠1であれば同様の効果を得ることができる。
このとき、<条件#28>かつ<条件#29>かつ<条件#33>かつ<条件#34>を満たすことで、複素平面におけるs1同士の受信劣悪点の距離を大きく、かつ、s2同士の受信劣悪点の距離を大きくすることができるため、良好なデータの受信品質を得ることができる。
ディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[2N-2]、F[2N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、シングルキャリア伝送方式のときを例に説明しているため時間軸(または、周波数軸)方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[2N-2]、F[2N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成した2N個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[2N-2]、F[2N-1]をOFDM伝送方式等のマルチキャリア伝送方式に適用することもできる。この場合の適用方法については、実施の形態1と同様に、周波数軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、時間周期2Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、2N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つように2N個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
(実施の形態12)
本実施の形態では、非ユニタリ行列を用いたプリコーディング行列を規則的に切り替える方法について述べる。
(iによらず固定値)、i=0,1,2,・・・,N-2,N-1(iは0以上N−1以下の整数)とする。
このとき、実施の形態3の(数106)の条件5、および、(数107)の条件6から、式(239)に対し、以下の条件が、良好なデータの受信品質を得るためには重要となる。
例として、実施の形態6で説明したように、受信劣悪点を複素平面上において、位相に対し、一様分布となるように配置するために、<条件#37>または<条件#38>を与える。
このとき、π/2ラジアン≦|δ|<πラジアン、かつ、α>0、かつ、α≠1であれば、複素平面におけるs1同士の受信劣悪点の距離を大きく、かつ、s2同士の受信劣悪点の距離を大きくすることができるため、良好なデータの受信品質を得ることができる。なお、<条件#37>、<条件#38>は必ず必要となる条件ではない。
ィング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、シングルキャリア伝送方式のときを例に説明しているため時間軸(または、周波数軸)方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]をOFDM伝送方式等のマルチキャリア伝送方式に適用することもできる。この場合の適用方法については、実施の形態1と同様に、周波数軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
大きな自然数とする)のプリコーディング行列切り替え方法において、本実施の形態におけるN個の異なるプリコーディング行列が含まれていると良好な受信品質を与える可能性
が高くなる。このとき、<条件#35><条件#36>は以下のような条件に置き換えることができる。(周期はNとして考える。)
(実施の形態13)
本実施の形態では、実施の形態8の別の例について説明する。
とする。
そして、式(240)および式(241)をベースとする周期2×N×Mのプリコーディ
ング行列を次式であらわす。
すると、F[0]〜F[2×N×M-1]のプリコーディング行列が生成されたことになる(F[0]〜F[2×N×M-1]のプリコーディング行列は、周期2×N×Mどのような順番にならべて使用してもよい。)。そして、例えば、シンボル番号2×N×M×iのときF[0]を用いてプリコーディングを行い、シンボル番号2×N×M×i+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・・・、シンボル番号2×N×M×i+hのときF[h]を用いてプリコーディングを行う(h=0、1、2、・・・、2×N×M-2、2×N×M-1(hは0以上2×N×M−1以下の整数))ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)
このようにプリコーディング行列を生成すると、周期の大きいプリコーディング行列の切り替え方法を実現することができ、受信劣悪点の位置を簡単に変更することができることができ、これが、データの受信品質の向上につながる可能性がある。
なお、周期2×N×Mのプリコーディング行列の式(242)を次式のようにしてもよい
。
また、周期2×N×Mのプリコーディング行列の式(243)を式(245)〜式(24
7)のいずれかとしてもよい。
なお、受信劣悪点について着目すると、式(242)から式(247)において、
また、式(242)から式(247)のXk, Ykに着目すると、
ただし、sは整数である。
ただし、uは整数である。
の2つの条件を満たすと良好なデータの受信品質を得ることができる。なお、実施の形態8では、<条件42>を満たすとよい。
受信品質を得ることができる可能性が高くなる。
(実施の形態14)
本実施の形態では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方式において、プリコーディング行列として、ユニタリ行列を用いる場合と非ユニタリ行列を用いる場合の使い分けの例について説明する。
規則的にプリコーディング行列を切り替える方法を用いてデータを伝送する場合、図3および図13の送信装置は、フレーム構成信号313により、マッピング部306A、306Bは、変調方式を切り替えることになる。このとき、変調方式の変調多値数(変調多値数:IQ平面における変調方式の信号点の数)とプリコーディング行列の関係について説明する。
式がQPSK, 16QAM, 64QAMの場合は、受信装置において、ML演算(ML演算に基づく(Max-log)APP)を用い、256QAM, 1024QAMの場合は、MMSE, ZFのような線形演算を用いた検波を用いることになる。(場合によっては、256QAMの場合、ML演算を用いても良い。)
このような受信装置を想定した場合、多重信号分離後のSNR(signal-to-noise power ratio)を考えた場合、受信装置でMMSE, ZFのような線形演算を用いている場合は、プリコーディング行列としてユニタリ行列が適しており、ML演算を用いている場合は、プリコーディング行列としてユニタリ行列・非ユニタリ行列のいずれをもちいてもよい。上述のいずれかの実施の形態の説明を考慮すると、プリコーディング後の2つの信号を2つのアンテナから送信し、2つの変調信号(プリコーディング前の変調方式に基づく信号)がいずれも同一の変調方式を用いているものとする場合、変調方式の変調多値数が64値以下(または、256値以下)のとき、規則的にプリコーディング行列を切り替える方式を用いたときのプリコーディング行列として非ユニタリ行列を用い、64値より大きい(または256値より大きい)場合、ユニタリ行列を用いると、通信システムがサポートしている全ての変調方式において、どの変調方式の場合においても、受信装置の回路規模を小さくしながら良好なデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる可能性が高くなる。
タリ行列を用いたほうがよい場合がある可能性がある。このようなことを考慮すると、変調方式の変調多値数が64値以下(または、256値以下)の複数の変調方式をサポートして
いる場合、サポートしている複数の64値以下の変調方式のいずれかの変調方式で規則的にプリコーディング行列を切り替える方式を用いたときのプリコーディング行列として非ユニタリ行列を用いる場合が存在することが重要となる。
号をN個のアンテナから送信し、N個の変調信号(プリコーディング前の変調方式に基づく信号)がいずれも同一の変調方式を用いているものとする場合、変調方式の変調多値数にβNという閾値を設け、変調方式の変調多値数がβN以下の複数の変調方式をサポートしている場合、サポートしているβN以下の複数の変調方式のいずれかの変調方式で規則的に
プリコーディング行列を切り替える方式を用いたときのプリコーディング行列として非ユニタリ行列を用いる場合が存在し、変調方式の変調多値数がβNより大きい変調方式の場
合、ユニタリ行列を用いると、通信システムがサポートしている全ての変調方式において、どの変調方式の場合においても、受信装置の回路規模を小さくしながら良好なデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる可能性が高くなる。(変調方式の変調多値数がβN以下のとき、規則的にプリコーディング行列を切り替える方式を用いたときのプリコーディング行列として非ユニタリ行列を常に用いてもよい。)
上述では、同時に送信するN個の変調信号の変調方式が、同一の変調方式を用いている
場合で説明したが、以下では、同時に送信するN個の変調信号において、2種類以上の変
調方式が存在する場合について説明する。
a1+a2>2β場合、ユニタリ行列を用いるとよい。
コーディング前の変調方式に基づく信号)がいずれも同一の変調方式、または、異なる変調方式が存在する場合のとき、第iの変調信号の変調方式の変調多値数を2aiとする(i=1、2、・・・、N-1、N(iは0以上N−1以下の整数))。
(実施の形態15)
本実施の形態では、OFDMのようなマルチキャリア伝送方式を用いた、規則的にプリコーディング行列を切り替える方式のシステム例について説明する。
図49は、空間多重MIMO伝送方式、または、プリコーディング行列が固定のMIMO伝送方式を用いたときの信号処理方法を示しており、図6と同様の番号を付している。ある変調方式にしたがったベースバンド信号である、重み付け合成部600は、ストリームs1(t)(307A)およびストリームs2(t)(307B)、および、重み付け方法に関する情報315を入力とし、重み付け後の変調信号z1(t)(309A)および重み付け後の変調信号z2(t)(309B)を出力する。ここで、重み付け方法に関する情報315が、空間多重MIMO伝送方式を示していた場合、図49の方式#1の信号処理が行われる。つまり、以下の処理が行われる。
図50は、時空間ブロック符号を用いたときの変調信号の構成を示している。図50の
時空間ブロック符号化部(5002)は、ある変調信号に基づくベースバンド信号が入力とする。例えば、時空間ブロック符号化部(5002)は、シンボルs1、シンボルs2、・・・を入力とする。すると、図50のように、時空間ブロック符号化が行われ、z1(5003A)は、「シンボル#0としてs1」「シンボル#1として−s2*」「シンボル#2としてs3」「シンボル#3として−s4*」・・・となり、z2(5003B)は、「シンボル#0としてs2」「シンボル#1としてs1*」「シンボル#2としてs4」「シンボル#3としてs3*」・・・となる。このとき、z1におけるシンボル#X、z2におけるシンボル#Xは同一時間に同一周波数によりアンテナから送信されることになる。
図52は、本実施の形態における放送局(基地局)の送信装置の構成の一例を示している。送信方法決定部(5205)は、各キャリア群のキャリア数、変調方式、誤り訂正方式、誤り訂正符号の符号化率、送信方法等の決定を行い、制御信号(5206)として出力する。
同様に、変調信号生成部#2(5201_2)は、情報(5200_2)および制御信号(5206)を入力とし、制御信号(5206)の通信方式の情報に基づき、図47、図48のキャリア群#Bの変調信号z1(5202_2)および変調信号z2(5203_2)を出力する。
同様に、変調信号生成部#4(5201_4)は、情報(5200_4)および制御信号(5206)を入力とし、制御信号(5206)の通信方式の情報に基づき、図47、図48のキャリア群#Dの変調信号z1(5202_4)および変調信号z2(5203_4)を出力する。
そして、同様に、変調信号生成部#M(5201_M)は、情報(5200_M)および制御信号(5206)を入力とし、制御信号(5206)の通信方式の情報に基づき、あるキャリア群の変調信号z1(5202_M)および変調信号z2(5203_M)を出力する。
インタリーブ部(5304)は、誤り訂正符号化後のデータ(5303)、制御信号(5301)を入力とし、制御信号(5301)に含まれるインタリーブ方法の情報に従い、誤り訂正符号化後のデータ(5303)の並び換えを行い、インタリーブ後のデータ(5305)を出力する。
同様に、マッピング部(5306_2)は、インタリーブ後のデータ(5305)および制御信号(5301)を入力とし、制御信号(5301)に含まれる変調方式の情報に従い、マッピング処理を行い、ベースバンド信号(5307_2)を出力する。
個別制御情報シンボルは、サブキャリア群個別の制御情報を伝送するためのシンボルであり、データシンボルの、伝送方式・変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化の符号化率・誤り訂正符号のブロックサイズ等の情報、パイロットシンボルの挿入方法の情報、パイロットシンボルの送信パワーの情報等で構成されている。個別制御情報シンボルは、時刻$1において、ストリームs1のみから送信されるものとする。
図56において、OFDM方式関連処理部(5600_X)は、受信信号702_Xを入力とし、所定の処理を行い、信号処理後の信号704_Xを出力する。同様に、OFDM方式関連処理部(5600_Y)は、受信信号702_Yを入力とし、所定の処理を行い、信号処理後の信号704_Yを出力する。
変調信号z1のチャネル変動推定部705_1は、信号処理後の信号704_X、および、制御信号710を入力とし、この受信装置が必要とするキャリア群(所望のキャリア群)におけるチャネル推定を行い、チャネル推定信号706_1を出力する。
同様に、変調信号z1のチャネル変動推定部705_1は、信号処理後の信号704_Y、および、制御信号710を入力とし、この受信装置が必要とするキャリア群(所望のキャリア群)におけるチャネル推定を行い、チャネル推定信号708_1を出力する。
そして、信号処理部711は、信号706_1、706_2、708_1、708_2、704_X、704_Y、および制御信号710を入力とし、制御信号710に含まれている、所望のキャリア群で伝送したデータシンボルにおける、伝送方式・変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化の符号化率・誤り訂正符号のブロックサイズ等の情報に基づき、復調、復号の処理を行い、受信データ712を出力する。
フーリエ変換部(5703)は、周波数変換後の信号(5702)を入力とし、フーリエ変換を行い、フーリエ変換後の信号(5704)を出力する。
(実施の形態16)
本実施の形態では、実施の形態10と同様、ユニタリ行列を用いたプリコーディング行列を規則的に切り替える方法について、Nを奇数とする場合について述べる。
このとき、実施の形態3の(数106)の条件5、および、(数107)の条件6から、式(253)に対し、以下の条件が、良好なデータの受信品質を得るためには重要となる。
そして、以下の条件を付加することを考える。
そして、θ11(0)―θ21(0)=0ラジアンとし、かつ、α>1としたとき、N=3のときのs1の受信劣悪点とs2の受信劣悪点の複素平面上での配置を図60(a)(b)
に示す。図60(a)(b)からわかるように、複素平面において、s1の受信劣悪点の最小距離は大きく保てており、また、同様に、s2の受信劣悪点の最小距離も大きく保てている。そして、α<1のときにも同様な状態となる。また、実施の形態10の図45と比較すると、実施の形態9と同様に考えると、Nが奇数のときのほうが、Nが偶数のときと比較し、複素平面において、受信劣悪点間の距離が大きくなる可能性が高い。ただし、Nが小
さい値、例えば、N≦16以下の場合、複素平面における受信劣悪点の最小距離は、受信劣
悪点の存在する個数が少ないため、ある程度の長さを確保することができる。したがって、N≦16の場合は、偶数であっても、データの受信品質を確保することができる場合が存在する可能性がある。
能性が高い。なお、式(253)、(254)に基づきF[0]〜F[2N-1]のプリコーディン
グ行列が生成されたことになる(F[0]〜F[2N-1]のプリコーディング行列は、周期2Nに対
しどのような順番にならべて使用してもよい。)。そして、例えば、シンボル番号2NiのときF[0]を用いてプリコーディングを行い、シンボル番号2Ni+1のときF[1]を用いてプリコーディングを行い、・・・、シンボル番号2N×i+hのときF[h]を用いてプリコー
ディングを行う(h=0、1、2、・・・、2N-2、2N-1(hは0以上2N−1以下の整数))ことになる。(ここでは、以前の実施の形態で述べたように、必ずしも規則的にプリコーディング行列を切り替えなくてもよい。)また、s1、s2の変調方式が、ともに16QAMのとき、αを式(233)とすると、IQ平面における16×16=256個の信号点間の最小距離をある特定のLOS環境において大きくできるという効果を得ることができる可能性がある。
このとき、<条件#46>かつ<条件#47>かつ<条件#51>かつ<条件#52>を満たすことで、複素平面におけるs1同士の受信劣悪点の距離を大きく、かつ、s2同士の受信劣悪点の距離を大きくすることができるため、良好なデータの受信品質を得ることができる。
(実施の形態17)
本実施の形態17においては、規則的にプリコーディング行列を切り替えるMIMO伝送方式における高い受信品質が得られるプリコーディングされたシンボル配置について説明する。
ここで、図61(a)のキャリアf2、時刻t2のシンボル610aについて着目する。なお、ここではキャリアと記載しているが、サブキャリアと呼称することもある。
同様に時刻t2において、周波数軸方向でキャリアf2に最も隣接している周波数のシンボル、即ち、キャリアf1、時刻t2のシンボル612aと時刻t2、キャリアf3のシンボル614aとのチャネル状態は、ともに、キャリアf2、時刻t2のシンボル610aのチャネル状態と、非常に相関が高い。
なお、変調信号z2のシンボル610b〜614bについても、同様の相関性があるのは勿論である。
本明細書において、規則的にプリコーディング行列を切り替える送信方法において、プリコーディング行列として、N種類の行列(但し、Nは5以上の整数)を用意しているものとする。図61に示したシンボルには、例えば、「#1」という記号を付しているが、これは、このシンボルがプリコーディング行列#1を用いてプリコーディングされたシンボルであることを意味する。つまり、プリコーディング行列として、プリコーディング行列#1〜#Nが用意されていることとなる。したがって、「#N」という記号が付されているシンボルは、プリコーディング行列#Nを用いてプリコーディングを行ったシンボルであることを意味している。
この受信側で高い受信品質が得られる条件(条件#53と呼ぶ)は以下のとおりである。
<条件#53>
規則的にプリコーディング行列を切り替える送信方法において、OFDMのようなマルチキャリア伝送方式を用いている場合、時間X・キャリアYがデータ伝送用のシンボル(以下、データシンボルと呼称する)であり、時間軸方向で隣接するシンボル、即ち、時間X−1・キャリアYおよび時間X+1・キャリアYがいずれもデータシンボルであり、かつ、周波数軸方向で隣接するシンボル、即ち、時間X・キャリアY−1および時間X・キャリアY+1がいずれもデータシンボルである場合、これらの5つのデータシンボルは、いずれも異なるプリコーディング行列によりプリコーディングを行う。
当該<条件#53>が導出される理由は以下の通りである。送信信号においてあるシンボル(以降、シンボルAと呼称する)があり、当該シンボルAに時間的に隣接したシンボル及びシンボルAに周波数的に隣接したシンボルそれぞれのチャネル状態は、上述したとおり、シンボルAのチャネル状態との相関が高い。
その高い受信品質が得られるシンボル配置例を示しているのが図61であり、受信品質が劣化するシンボル配置例を示しているのが図62である。
ここから、上記<条件#53>を満たすシンボルへのプリコーディング行列の割り当て方法について説明する。
<条件#54>
必要となるプリコーディング行列は5以上である。図61に示したように十字に配されるシンボル5つ分のシンボルに乗じられるプリコーディング行列が最低限必要となる。つまり、<条件#53>を満たすための異なるプリコーディング行列の個数Nは、5以上であることが必要条件となる。言い換えればプリコーディング行列の周期は5以上必要であるともいえる。
当該条件を満たしている場合に、以下の手法に基づいてプリコーディング行列を割り当てて各シンボルのプリコーディングを実行すれば、上記<条件#53>を満たしたシンボル配置が可能となる。
まず、使用する周波数帯において、最も小さいキャリア番号の、最も小さい時間(送信すべきタイミングが最も早い時間)に、N個のプリコーディング行列のうちの、あるプリコーディング行列を割り当てる。一例として、図63では、キャリアf1、時間t1では、プリコーディング行列#1を割り当てる。そして、周波数軸方向に対し、プリコーディングに使用するプリコーディング行列のインデックスを一つずつ変更していく(インクリメント(増加)する)。なお、ここでいうインデックスは、異なるプリコーディング行列を互いに識別するために用いられるものである。但し、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法では、周期をもつことになるので、周期的、かつ、使用するプリコーディング行列を並べるものとする。つまり、図63の時間t1に着目した場合、キャリアf1ではインデックス#1のプリコーディング行列を使用するので、キャリアf2ではインデックス#2のプリコーディング行列を、キャリアf3ではインデックス#3のプリコーディング行列を、キャリアf4ではインデックス#4のプリコーディング行列を、キャリアf5ではインデックス#5のプリコーディング行列を、キャリアf6ではインデックス#1のプリコーディング行列を、キャリアf7ではインデックス#2のプリコーディング行列を、キャリアf8ではインデックス#3のプリコーディング行列を、キャリアf9ではインデックス#4のプリコーディング行列を、キャリアf10ではインデックス#5のプリコーディング行列を、キャリアf11ではインデックス#1のプリコーディング行列を、・・・、のプリコーディング行列を使用するものとする。
<条件#55>
Scは2以上かつ、N−2以下である。
即ち、プリコーディング行列#1をキャリアf1、時間t1のシンボルに割り当てた場合に、時間軸方向では、Scの数だけ、シフトさせたプリコーディング行列を割り当てていく。つまり、キャリアf1、時間t2のシンボルには、1+Scで示される番号のプリコーディング行列を、キャリアf1、時間t3のシンボルには、1+Sc+Scで示される番号のプリコーディング行列を、・・・、キャリアf1、時間tnのシンボルには、時間tn−1のシンボルに割り当てたプリコーディング行列の番号+Sc、・・・と割り当てていく。なお、加算して得られる値が、用意されている異なるプリコーディング行列の数Nを超えた場合には、加算して得た値からNだけ減算した値のプリコーディング行列を用いる。具体的に言えば、Nを5、Scを2とし、最も小さいキャリアf1、時間t1にプリコーディング行列#1を割り当てた場合、キャリアf1、時間t2にプリコーディング行列#3(1+2(Sc))を、キャリアf1、時間t3にプリコーディング行列#5(3+2(Sc))を、キャリアf1、時間t4にプリコーディング行列#2(5+2(Sc)−5(N))を、・・・というように割り当てていく。
図63を見れば分かるように、上述の手法に従って、プリコーディング行列の番号をシフトさせていったプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実行したプリコーディング済みのデータシンボルが配されている。図63を見れば分かるように、いずれの位置のデータシンボルに着目した場合でも、当該着目したデータシンボルに用いられたプリコーディング行列と、その着目したデータシンボルの周波数軸方向、時間軸方向に隣接する全てのデータシンボルに用いられたプリコーディング行列は全て異なっており、上記<条件#53>を満たした配置になっていることがわかる。ただし、時間軸、周波数方向に隣接したデータシンボルが3つ以下となるデータシンボルAの場合、隣接するデータシンボルの個数をX個とした場合(Xは3以下)、X個の隣接したデータシンボルとデータシンボルAでは、異なるプリコーディング行列を用いることになる。例えば、図63のf1、t1のデータシンボルは隣接したデータシンボルは2シンボルしかなく、f1、t2のデータシンボルは隣接したデータシンボルは3シンボルしかなく、f2、t1のデータシンボルは隣接したデータシンボルは3シンボルしかないが、これらのデータシンボルにおいてもそのデータシンボルと隣接したデータシンボルに割り当てられたプリコーディング行列は異なるものとなっている。
送信装置において、このシンボル配置を実現する手法としては、例えば、データシンボルに対してプリコーディングを実行するにあたり、最も小さいキャリア(例えば、図63のキャリアf1)からシンボルに対して用いるプリコーディング行列の番号を割り当てるプリコーディング行列を最も小さい番号のプリコーディング行列(図63ではプリコーディング行列#1)を割り当てる構成とする。そして、最も小さいキャリアに割り当てたプリコーディング行列#1の番号を、Scで定められる数だけ、時間軸方向にシフトさせたプリコーディング行列を割り当てる。これは、予めScの値を指定するレジスタを備え、当該レジスタに設定された値だけ割り当てたプリコーディング行列の番号に加算していけばよい。
つまり、周波数軸方向においては用いるプリコーディング行列の番号を1ずつインクリメントさせていき、時間軸方向においては用いるプリコーディング行列の番号をScだけシフトさせる構成とすればよい。
このようにして生成した信号を送信することで、受信側装置において、あるシンボルの受信品質が劣悪であったとしても、そのシンボルに周波数軸方向、時間軸方向に隣接するシンボルの受信品質は高くなることが想定され、そのため、誤り訂正復号後においては、良質の受信品質を確保することができる。
図67(a)は、図63、図64で示したように、時間Aにおいて、周波数軸方向で、使用するプリコーディング行列のインデックスをインクリメントし、完了したら、時間A+1において、周波数軸方向で、使用するプリコーディング行列のインデックスのインクリメントを行う、・・・、という方法であることを意味している。
図67(b)、(d)は、図67(a)、(c)の変形例であり、まず、1の矢印に関連するシンボルにおいて、矢印の方向で、使用するプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする。完了後、2の矢印に関連するシンボルにおいて、矢印の方向で、使用するプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする、・・・という手順で、使用するプリコーディング行列のインデックスのインクリメントを実行する。
なお、図67に示したプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする手順以外の手順に従ってプリコーディング行列のインクリメントを実行してもよく、このとき<条件#53>を満たすようなデータシンボルが多くなるような方法が望まれる。
以上が、本実施の形態17に係る受信側における受信品質の劣化を抑制することができるプリコーディングされたシンボルの配置例である。なお、本実施の形態17においては、シンボルに用いるプリコーディング行列を所定数だけシフトさせた番号のプリコーディング行列を隣接するシンボルに用いることで<条件#53>を満たすようなデータシンボルが多くなる手法を示しているが、<条件#53>が満たすデータシンボルが存在していれば、本実施の形態17に示したような規則的なプリコーディング行列の割り当て方をせずとも、データの受信品質の改善の効果を得ることができる。
また、規則的にプリコーディング行列を切り替える方式において、使用するプリコーディング行列の数は変化しない(つまり、異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、・・・・、F[N-1]を用意し、F[0]、F[1]、・・・F[N-1]を切り替えて使用する)が、フレーム単位、複素シンボルで構成されるシンボルブロック単位等で、本実施の形態や本実施の形態以外で説明したプリコーディング行列の割り当て方法を切り替えることも可能である。このとき、送信装置は、プリコーディング行列の割り当て方法に関する情報を送信し、受信装置は、当該情報を受信することにより、プリコーディング割り当て方法を知り、それに基づいて、プリコーディングの復号を行うことになる。そして、プリコーディング行列の割り当て方法については、予め定められた割り当て方法、例えば、割り当て方法A、割り当て方法B、割り当て方法C、割り当て方法Dがあり、送信装置は、A〜Dの中から割り当て方法を選択し、A〜Dのいずれの方法を用いたのかを示す情報を受信装置に対して送信する。そして、受信装置は、この情報を得ることでプリコーディングの復号が可能となる。
(実施の形態18)
上記実施の形態17においては、データシンボルのみが配されている状態を説明した。しかし、実際には、ここにパイロットシンボル(パイロットシンボルと記載したが、データを伝送しない、例えば、既知のPSK変調シンボルが一つの適した例であり、リファレン
スシンボル等と名付けてもよい。一般的には、チャネル状態の推定、周波数オフセット量の推定、時間同期獲得、信号検出、位相歪みの推定等に用いられる。)や制御情報を伝送するためのシンボルが存在することが考えられる。そこで、本実施の形態18においては、パイロットシンボルがデータシンボル中に挿入される場合のデータシンボル中に対するプリコーディング行列の割り当て方法について説明する。
用いる周波数における周波数軸の両端にパイロットシンボルを配置する必要はない。例えば、図68(c)のように特定のキャリアにパイロットシンボル(P)が配置されていてもよいし、あるいは、図68(d)のように特定のキャリアにパイロットシンボルではなく制御情報(C)が配置されていてもよい。図68(c)、(d)のようにしても、実施の形態17と同様に<条件#53>を満たすデータシンボルを多く存在させることができる。なお、図68に示した図面においては、変調信号の区別はしていないが、これは、変調信号z1、z2双方に共通する説明である。
なお、図68において、同一時間、同一キャリアにおいて、変調信号z1、z2ともにパイロットシンボルが存在する場合を説明したが、これに限ったものではなく、例えば、変調信号z1にはパイロットシンボルを配置し、変調信号z2には同相Iがゼロかつ直交Qがゼロのシンボルを配置する、というような構成であってもよく、逆に、変調信号z1には同相Iがゼロかつ直交Qがゼロのシンボルを配置し、変調信号z2にパイロットシンボルを配置するという構成であってもよい。
<a>データシンボルが存在する時間i−1、i、i+1において、時間i−1に存在するパイロットシンボルの数をA、時間iに存在するパイロットシンボルの数をB、時間i+1に存在するパイロットシンボルの数をCとすると、AとBの差は0または1、BとCの差は
0または1、AとCの差は0または1である。
この条件<a>を別の表現であらわすと、
<a’>データシンボルが存在する時間i−1、i、i+1において、時間i−1に存在するデータシンボルの数をα、時間iに存在するデータシンボルの数をβ、時間i+1に存在するデータシンボルの数をγとすると、αとβの差は0または1、βとγの差は0または1、αとγの差は0または1である。
となる。当該条件<a><a’>をさらに条件を緩和すると、
<b>データシンボルが存在する時間i−1、i、i+1において、時間i−1に存在するパイロットシンボルの数をA、時間iに存在するパイロットシンボルの数をB、時間i+1に存在するパイロットシンボルの数をCとすると、AとBの差は0または1または2、BとCの差は0または1または2、AとCの差は0または1または2である。
<b’>データシンボルが存在する時間i−1、i、i+1において、時間i−1に存在するデータシンボルの数をα、時間iに存在するデータシンボルの数をβ、時間i+1に存在するデータシンボルの数をγとすると、αとβの差は0または1または2、βとγの差は0または1または2、αとγの差は0または1または2である。
となる。
このようにすると、時間i−1においてプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする回数、時間iにおいてプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする回数、時間i+1においてプリコーディング行列のインデックスをインクリメントする回数のいずれか2つを選択し、その差を計算すると高々1であるため、実施の形態17で説明した状況を維持している可能性が高いからである。
そこで、別の手法として、パイロットシンボルが挿入される位置においてもプリコーディング行列のインデックス番号をインクリメントするものとする構成方法がある。
図71に示されるように、パイロットシンボルが割り当てられた位置においても、データシンボルが存在するものと仮定して、プリコーディング行列の割り当てを行う、つまり、実施の形態17と同様にプリコーディング行列の割り当てを行い、パイロットシンボルを配置している位置については、そこで用いるプリコーディング行列の番号を削除することになる。
なお、本実施の形態18に示したプリコーディング行列の割り当て方を示す情報は、上記実施の形態1に示した重み付け合成情報生成部314により生成され、生成された情報に従って重み付け合成部308A、308Bなどがプリコーディングを実行すると同時に、通信相手にこの情報に相当する情報を送信してもよい。(予め規則が決められている場合は、即ち、送信側と受信側とでプリコーディング行列の割り当て方法を予め定めている場合には、この情報を送信しなくてもよい。)通信相手は、送信装置が使用したプリコーディング行列の割り当て方をしり、それに基づき、プリコーディングの復号を行うことになる。
(実施の形態19)
上記実施の形態17および実施の形態18では、あるデータシンボルと、そのデータシンボルに時間的、周波数的に最も隣接するシンボルの計5つのデータシンボルに着目し、これら5つのデータシンボルに割り当てられるプリコーディング行列が全て相異する例を説明した。本実施の形態19においては、近接するデータシンボルについて、用いるプリコーディング行列が互いに相異する範囲を拡張したプリコーディング行列の割り当て方法を説明する。なお、本実施の形態において、全てのシンボルに割り当てられるプリコーディング行列が全て異なる範囲を便宜上、相異範囲と呼ぶ。
以降では、そのような拡張例を説明し、その後、この拡張例を実現するための条件を説明し、プリコーディング行列の割り当て方法について説明する。
図72、73には、相異範囲を3×3の範囲とした場合の変調信号のフレーム構成例を、図75には、相異範囲を3×5の範囲に拡張した場合、図77には、その範囲を図に示すような菱形形状にした場合の例を示している。
まず、周波数軸方向のプリコーディング行列の割り当て方法は、実施の形態17に示したように、プリコーディング行列のインデックス番号を1ずつインクリメントしたインデックス番号のプリコーディング行列を割り当てていき、用意されているプリコーディング行列のインデックス番号を超えた場合には、また、プリコーディング行列#1に戻って、プリコーディング行列を割り当てていく。
本実施の形態における実施の形態17で説明したScの条件は、時間軸方向Mシンボル
分、周波数軸方向Nシンボル分のN×M個のデータシンボルに相異範囲を拡張する場合、NとMのうち大きい方の値をLとした場合、Lシンボル以上Z―L以下である必要がある。(規則的にプリコーディング行列を切り替える方式における切り替え周期をZとする。)ただし
、N≠Mのときは、上記を満たさなくてもよい場合がある。
図72や、図73の用に3×3の相異範囲の場合、Lは3であるからScは3以上、Z―3以下の整数である必要がある。
図72に示す相異範囲でプリコーディング行列を割り当ててプリコーディングを実行した場合の変調信号のシンボル配置を図74に示した。図74を見ればわかるように、いずれの箇所の相異範囲を見ても、相異範囲内のシンボルに用いられたプリコーディング行列は異なっている。
図76を見れば分かるように時間軸方向には、割り当てられているプリコーディング行列が、相異範囲の周波数軸方向のシンボル数の3だけシフトさせていったプリコーディング行列となっている。また、図76において、どこの相異範囲を見ても、相異範囲内のシンボルに割り当てられたプリコーディング行列が全て異なる構成となっていることもわかる。
周波数軸にプリコーディング行列のインデックス番号を1ずつインクリメントしたインデックス番号のプリコーディング行列を割り当てていき、用意されているプリコーディング行列のインデックス番号を超えた場合には、また、プリコーディング行列#1に戻って、プリコーディング行列を割り当て、時間軸方向にプリコーディングされたシンボルを配置していくとき、上記実施の形態17において説明した場合と同様にScを加算して割り当てていくとすると、Scは、Nシンボル以上Z―N以下である必要がある。(規則的にプリコーディング行列を切り替える方式における切り替え周期をZとする。)
ただし、Scを上記条件のとおり設定しても、相異範囲内のシンボルに割り当てられたプリコーディング行列が全て異なる構成とならない場合がある。相異範囲内のシンボルに割り当てられたプリコーディング行列が全て異なる構成とするためには、切り替え周期を大きく設定するとよいことになる。
して割り当てていくとすると、Scは、Mシンボル以上Z―M以下である必要がある。
当然であるが、図76は上記条件を満たしている。なお、図76は、周波数軸にプリコーディング行列のインデックス番号を1ずつインクリメントしたインデックス番号のプリコーディング行列を割り当てていき、用意されているプリコーディング行列のインデックス番号を超えた場合には、また、プリコーディング行列#1に戻って、プリコーディング行列を割り当て、時間軸方向にプリコーディングされたシンボルを配置していくときにも、上記実施の形態17において説明した場合と同様にScを加算して割り当てていく場合について説明した。しかし、これは、実施の形態17と同様に、図76において、縦軸を周波数、横軸に時間として考え、時間軸にプリコーディング行列のインデックス番号を1ずつインクリメントしたインデックス番号のプリコーディング行列を割り当てていき、用意されているプリコーディング行列のインデックス番号を超えた場合には、また、プリコーディング行列#1に戻って、プリコーディング行列を割り当て、周波数軸方向にプリコーディングされたシンボルを配置していくときにも、上記実施の形態17において説明した場合と同様にScを加算して割り当てていく構成についても同様に実施することができ、このときも、上述のScの条件が重要な条件となる。
但し、この場合、上述の条件を満たすためには、この菱形の相異範囲の周波数軸方向の最大数のシンボル数に時間軸方向の最大数のシンボル数をかけた数のプリコーディング行列が必要となる。つまり、図77に示すような菱形の相異範囲において全てのシンボルに用いられたプリコーディング行列が互いに異なるものとする配置を実現するには25(5(周波数軸方向の相異範囲内の最大シンボル数)×5(時間軸方向の相異範囲内の最大シンボル数))個のプリコーディング行列を必要とし、このような菱形を相異範囲とした場合には、実質的に、その菱形を囲う最小の方形を相異範囲とするシンボル配置と同等になる。
このようにして、シンボルに割り当てるプリコーディング行列が全て相異する範囲を実施の形態17に示した5つのシンボルから拡張した場合にも、周波数軸方向、時間軸方向で、割り当てるプリコーディング行列のインデックスを1つずつインクリメントし、かつ、Scだけシフトさせていきながら割り当てるという手法で、実現できる。
パイロットシンボルが挿入される場合のシンボル配置の一つとしては、実施の形態18に示した概念と共通する。即ち、パイロットシンボルが挿入される位置は予め定まっているので、パイロットシンボルが挿入される位置にパイロットシンボルが配置されていなかった場合に配されるシンボルに割り当てられるはずのプリコーディング行列の番号を飛ばして、次のシンボルのプリコーディング行列を乗じる仕様とすることである。つまり、パイロットシンボルが挿入される位置においては、次のデータシンボルに割り当てるプリコーディング行列の番号をより多く加算した番号のプリコーディング行列を割り当てる。即ち、1ずつインデックスをインクリメントする方向では、前のシンボルに割り当てたプリコーディング行列の番号に2加算した番号のプリコーディング行列を、Scずつシフトさせている方向では、2×Scを加算した番号のプリコーディング行列を割り当てる。
このようにして、異なるプリコーディング行列を割り当てる範囲を拡張した相異範囲においても、パイロットシンボルが挿入された場合に対応することができる。
(実施の形態20)
上記実施の形態18において、使用するプリコーディング行列のインデックスをインクリメントしていく場合、つまり、データシンボル以外のシンボルでは、プリコーディング行列のインデックスをインクリメントしない場合について説明した。本実施の形態では、実施の形態18で説明した図70とは異なるフレームにおけるプリコーディング行列の割り当て例、図80、図81を示す。なお、図80、図81は、実施の形態18と同様、変調信号z1、z2の時間−周波数軸におけるフレーム構成、および、パイロットシンボルと、データシンボル、およびデータシンボルで用いるプリコーディング行列のインデックス番号を示しており、「P」はパイロットを示しており、その他はデータシンボルを示し
ており、データシンボルにおける#Xは、使用するプリコーディング行列のインデックス
番号を示している。
明した条件<a><a’><b><b’>を満たしている。このようにすると、プリコー
ディング行列のインクリメントされない回数は、時間が変更されても大きく変わらないため、インクリメントされないことによる、データシンボルのインデックス番号の関係に与える影響が小さい。したがって、隣接にデータシンボルが存在するデータシンボル全てで<条件#53>を満たすことになっている。
ている。図81の、例えば、8100をみればわかるように、<条件#53>を満たしていないことがわかる。これは、実施の形態18で述べた条件を満たしていないことが大きく影響しているからである。
(実施の形態A1)
本実施の形態では、データを伝送する際に階層伝送を適用した場合であって、実施の形態1〜16で説明した規則的にプリコーディング行列を切り替える方法を用いたときの送信方法について詳しく説明する。
拡張ストリーム(拡張レイヤー)用の誤り訂正符号化部(8201_2)は、拡張ストリーム(拡張レイヤー)の情報(8200_2)を入力とし、誤り訂正符号化を行い、符号化後の拡張ストリーム(拡張レイヤー)の情報(8202_2)を出力する。
同様に、インタリーブ部(8203_2)は、符号化後の拡張ストリーム(拡張レイヤー)の情報(8202_2)を入力とし、インタリーブを施し、インタリーブ後の符号化後のデータ(8204_2)を出力する。
同様に、並び替え部(8300_2)は、プリコーディング後のベースバンド信号(8209_2)、および、プリコーディング後のベースバンド信号(8210_2)を入力とし、並び換えを行い、並び換え後のプリコーディング後のベースバンド信号(8301_2)を出力する。
同様に、OFDM方式関連処理部(8302_2)は、並び換え後のプリコーディング後のベースバンド信号(8301_2)を入力とし、実施の形態1で述べた信号処理を施し、送信信号(8303_2)を出力し、送信信号(8303_2)はアンテナ(8304_2)から出力される。
図84は、図82のプリコーディング部(8208_1)についての説明であることから、基本ストリーム(基本レイヤー)用の重み付け合成の動作を示していることになる。図84に示すように、プリコーディング部8208_1が重み付け合成を実行する際、つまり、プリコーディングを実行してプリコーディング後のベースバンド信号を生成する際には、プリコーディング行列が規則的に切り替えられてのプリコーディングが実行される
ことにより、z1(t)およびz2(t)が生成されることになる。ここで、基本ストリーム(基本レイヤー)用のプリコーディングでは、周期8として、プリコーディング行列が切り替えられるものとし、重み付け合成用のプリコーディング行列を、F[0],F[1],F[2],F[3],F[4],F[5],F[6],F[7]とあらわすものとする。このとき、プリコーディング後の信号z1(t)およびz2(t)の各シンボルを、8401および8402のようにあらわすものとする。図84において、「基#X F[Y]」と示されているが、これは、基本ストリーム(基本レイヤー)の第X番目のシンボルであり、この第X番目のシンボルにはF[Y](ここでは、Yは0〜7のいずれか)のプリコーディング行列を用いてプリコーディングが行われる、ということを示している。
図85は、図82のプリコーディング部(8208_2)についての説明であることから、拡張ストリーム(拡張レイヤー)用の重み付け合成の動作を示していることになる。図85に示すように、プリコーディング部8208_2が重み付け合成を実行する際、つまり、プリコーディングを実行してプリコーディング後のベースバンド信号を生成する際には、プリコーディング行列が規則的に切り替えられてのプリコーディングが実行されることにより、z1(t)およびz2(t)が生成されることになる。ここで、拡張ストリーム(拡張レイヤー)用のプリコーディングでは、周期4として、プリコーディング行列が切り替えられるものとし、重み付け合成用のプリコーディング行列を、f[0],f[1],f[2],f[3]とあらわすものとする。このとき、プリコーディング後の信号z1(t)およびz2(t)の各シンボルを、8503および8504のようにあらわすものとする。図85において、「拡#X f[Y]」と示されているが、これは、拡張ストリーム(拡張レイヤー)の第X番目のシンボルであり、この第X番目のシンボルにはf [Y](ここでは、Yは0〜4のいずれか)のプリコーディング行列を用いてプリコーディングが行われる、ということを示している。
列切り替え方法が同一である場合があってもよい。例えば、64QAMのときのプリコーディング行列の切り替え方法と256QAMのときのプリコーディング行列切り替え方法が同一であってもよい。ポイントとなる点は、サポートされている変調方式が複数あるとき、2種類以上のプリコーディング行列切り替え方法が存在している、という点である。この点については、階層伝送を用いているときに限ったものではなく、階層伝送を用いていないときについても、変調方式とプリコーディング行列の切り替え方法について、上記で述べたような関係を与えると、データの受信品質が向上する、または、送信装置や受信装置の構成が簡素化する可能性がある。
次に、階層伝送をサポートしているときの受信装置の動作について説明する。本実施の形態における受信装置の構成は、実施の形態1で説明した図7で構成することができる。このとき、図7の信号処理部711の構成を図87に示す。
信号振り分け部(8705)は、チャネル推定信号(8701X、8702X、8701Y、8702Y)、ベースバンド信号(8703X、8703Y)、および、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号(8704)を入力とし、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号(8704)に基づき、基本ストリーム(基本レイヤー)に関する信号と、拡張ストリーム(拡張レイヤー)に関する情報に振り分け、基本ストリーム用のチャネル推定信号(8706_1、8707_1、8709_1、8710_1)、基本ストリーム用のベースバンド信号(8708_1、8711_1)、および、拡張ストリーム用のチャネル推定信号(8706_2、8707_2、8709_2、8710_2)、拡張ストリーム用のベースバンド信号(8708_2、8711_2)を出力する。
び換えを行い、デインタリーブ後の対数尤度比信号(8715_1)を出力する。
同様に、デインタリーバ(8714_2)は、対数尤度比信号(8713_2)を入力とし、並び換えを行い、デインタリーブ後の対数尤度比信号(8715_2)を出力する。
同様に、復号部(8716_2)は、デインタリーブ後の対数尤度比信号(8715_2)を入力とし、誤り訂正復号を行い、受信情報(8717_2)を出力する。
表5のように、送信モードが存在した場合、
・実施の形態1で説明したように、プリコーディング行列切り替え方法で用いているプリコーディング行列に関する情報を、送信装置が送信し、検波および対数尤度比算出部(8712_1、8712_2)は、この情報を得て、プリコーディングの復号を行う方法
・実施の形態7で説明したように、送受信装置で表5の情報を予め共有しておき、送信装置はモードの情報を送信することで、受信装置は、表5に基づき、プリコーディング行列切り替え方法で用いているプリコーディング行列を推定し、プリコーディング復号を行う方法
がある。
本実施の形態では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法において、周期を4、8とした例を説明したが、周期はこれに限ったものではない。したがって、周期Nの
プリコーディングホッピング方法のためには、N個の異なるプリコーディング行列が必要
となる。このとき、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・
・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、周波数軸方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を実施の形態1と同様に、時間軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、周期Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
(実施の形態A2)
実施の形態A1では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法で階層伝送を実現する方法について述べたが、本実施の形態では、これとは異なる階層伝送の実現方法について述べる。
図89の並び替え部(8300_1)は、ベースバンド信号(8800)、プリコーディング後のベースバンド信号(8210_1)、送信方法に関する情報信号(8211)を入力とし、送信方法に関する情報信号(8211)に基づいて並び換えを行い、並び換え後のベースバンド信号(8301_1)を出力する。
図90は、図88のベースバンド信号のシンボルの構成の一例を示しており、9001がそのシンボル群である。シンボル群(9001)において、「基 #X」と記載しているが、これは「基本ストリーム(基本レイヤー)の第X番目のシンボル」ということを示している。なお、拡張ストリーム(拡張レイヤー)のシンボルの構成は、図85に示したとおりである。
また、拡張ストリーム(拡張レイヤー)では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法を用いていることになるが、このとき、送信装置でプリコーディング方法に関する情報を送信していれば、受信装置はその情報を得ることで、用いているプリコーディング方法を知ることができる。別の方法として、表6を送受信装置で共有している場合、モードの情報を送信装置が送信し、モードの情報を得ることで、拡張ストリーム(拡張レイヤー)で用いているプリコーディング方法を知ることができる。よって、図87の受信装置において、検波および対数尤度比算出部で信号処理方法を変更することで、各ビットにおける対数尤度比を得ることができる。なお、設定可能なモードとして、表6を用いて説明したが、これに限ったものではなく、実施の形態8で説明した送信方法のモードや、以降の実施の形態で説明する送信方法のモードが存在していても、同様に実施することが可能である。
本実施の形態では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法におけるプリコーディング行列の切り替えの周期はこれに限ったものではない。周期Nのプリコーディング
ホッピング方法のためには、N個の異なるプリコーディング行列が必要となる。このとき
、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、周波数軸方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・
、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・
・・、F[N-2]、F[N-1]を実施の形態1と同様に、時間軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、周期N
のプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディン
グ行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
(実施の形態A3)
本実施の形態では、実施の形態A1、および、実施の形態A2とは異なる階層伝送の実現について述べる。
同様に、並び替え部(8300_2)は、時空間ブロック符号化後のベースバンド信号(9202_2)、プリコーディング後のベースバンド信号(8210_2)、送信方法
に関する情報信号(8211)を入力とし、送信方法に関する情報信号(8211)に基づいて並び換えを行い、並び換え後のベースバンド信号(8301_2)を出力する。
基本ストリーム(基本レイヤー)と拡張ストリーム(拡張レイヤー)を伝送する際、各ストリーム(レイヤー)の性質上、基本ストリーム(基本レイヤー)のデータの受信品質を拡張ストリーム(拡張レイヤー)のデータの受信品質より高くする必要がある。このため、本実施の形態のように、基本ストリームを伝送する際は、時空間ブロック符号を用い、ダイバーシチゲインを得ることによって、データの受信品質を確保する。これに対し、拡張ストリームを伝送する際は、伝送速度の向上を優先するために、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法を用いることで、階層伝送を実現する。例えば、表7のようにモード#1〜#9のいずれかを用いるということが考えられる。
本実施の形態では、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法におけるプリコー
ディング行列の切り替えの周期はこれに限ったものではない。周期Nのプリコーディング
ホッピング方法のためには、N個の異なるプリコーディング行列が必要となる。このとき
、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、周波数軸方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・
、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・
・・、F[N-2]、F[N-1]を実施の形態1と同様に、時間軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、周期N
のプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディン
グ行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
(実施の形態A4)
本実施の形態では、非特許文献12〜非特許文献15に示されているように、QC(Quasi Cyclic) LDPC(Low-Density Prity-Check)符号(QC−LDPC符号ではない、LDPC符号であってもよい)、LDPC符号とBCH符号(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem code)の連接符号等のブロック符号を用いたときの規則的にプリコーディング行列を切り替える方法について詳しく説明する。ここでは、一例として、s1、s2の2つのストリームを送信する場合を例に説明する。ただし、ブロック符号を用いて符号化を行った際、制御情報等が必要でないとき、符号化後のブロックを構成するビット数は、ブロック符号を構成するビット数(ただし、この中に、以下で記載するような制御情報等が含まれていてもよい。)と一致する。ブロック符号を用いて符号化を行った際、制御情報等(例えば、CRC(cyclic redundancy check)、伝送パラメータ等)が必要であるとき、符号化後のブロックを構成するビット数は、ブロック符号を構成するビット数と制御情報等のビット数の和であることもある。
図97に示すように、ブロック符号における1つの符号化後のブロックを構成するビット数を6000ビットであるとする。この6000ビットを送信するためには、変調方式がQPSKのとき3000シンボル、16QAMのとき1500シンボル、64QAMのとき1000シンボルが必要となる。
次に、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法において、上述で定義したスロットとプリコーディング行列の関係について説明する。
変調方式がQPSKのとき、1つの符号化後のブロックを構成するビット数6000ビットを送信するための上記で述べた1500スロットにおいて、プリコーディング行列F[0]を使用するスロットが300スロット、プリコーディング行列F[1]を使用するスロットが300スロット、プリコーディング行列F[2]を使用するスロットが300スロット、プリコーディング行列F[3]を使用するスロットが300スロット、プリコーディング行列F[4]を使用するスロットが300スロットである必要がある。これは、使用するプリコーディング行列にかたよりがあると、多くの数を使用したプリコーディング行列の影響が大きいデータの受信品質となるからである。
・, F[N-2] , F[N-1]とあらわすものとする)としたとき、1つの符号化後のブロックを
構成するビットをすべて送信する際に、プリコーディング行列F[0]を使用するスロット数をK0, プリコーディング行列F[1]を使用するスロット数をK1、プリコーディング行列F[i]を使用するスロット数をKi(i=0,1,2,・・・,N-1(iは0以上N−1以下の整数))、プリコーディング行列F[N-1] を使用するスロット数をKN-1としたとき、
<条件#53>
K0=K1=・・・=Ki=・・・=KN-1、つまり、Ka=Kb、(for∀a、∀b、ただし
、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
であるとよい。
しかし、複数の変調方式をサポートしている場合、各変調方式により1シンボルで送信することができるビット数が異なるのが一般的であり(場合によっては、同一となることもあり得る。)、場合によっては、<条件#53>を満たすことができない変調方式が存在することもある。この場合、<条件#53>にかわり、以下の条件を満たすとよい。
<条件#54>
KaとKbの差は0または1、つまり、|Ka―Kb|は0または1
(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
図98は、ブロック符号を用いたとき、2つの符号化後のブロックに必要なシンボル数、スロット数の変化を示した図である。図98は、図3の送信装置および図13の送信装置に示したように、s1、s2の2つのストリームを送信し、かつ、送信装置が、2つの符号化器を有している場合の「ブロック符号を用いたとき、1つの符号化後のブロックに必要なシンボル数、スロット数の変化を示した図」である。(このとき、伝送方式としては、シングルキャリア伝送、OFDMのようなマルチキャリア伝送、いずれを用いてもよい。)
図98に示すように、ブロック符号における1つの符号化後のブロックを構成するビット数を6000ビットであるとする。この6000ビットを送信するためには、変調方式がQPSKのとき3000シンボル、16QAMのとき1500シンボル、64QAMのとき1000シンボルが必要となる。
次に、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法において、上述で定義したスロットとプリコーディング行列の関係について説明する。
この5つの異なるプリコーディング行列をF[0], F[1], F[2],F[3], F[4]とあらわすものとする。
・, F[N-2] , F[N-1]とあらわすものとする)としたとき、2つの符号化後のブロックを
構成するビットをすべて送信する際に、プリコーディング行列F[0]を使用するスロット数をK0, プリコーディング行列F[1]を使用するスロット数をK1、プリコーディング行列F[i]を使用するスロット数をKi(i=0,1,2,・・・,N-1(iは0以上N−1以下の整数))、プリコーディング行列F[N-1] を使用するスロット数をKN-1としたとき、
<条件#55>
K0=K1=・・・=Ki=・・・=KN-1、つまり、Ka=Kb、(for∀a、∀b、ただし
、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
であり、第1の符号化後のブロックを構成するビットをすべて送信する際に、プリコーディング行列F[0]を使用する回数をK0,1, プリコーディング行列F[1]を使用する回数をK1,1、プリコーディング行列F[i]を使用する回数をKi,1(i=0,1,2,・・・,N-1
(iは0以上N−1以下の整数))、プリコーディング行列F[N-1] を使用する回数をKN-1,1としたとき、
<条件#56>
K0,1=K1,1=・・・=Ki,1=・・・=KN-1,1、つまり、Ka,1=Kb,1、(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
であり、第2の符号化後のブロックを構成するビットをすべて送信する際に、プリコーディング行列F[0]を使用する回数をK0,2, プリコーディング行列F[1]を使用する回数をK1,2、プリコーディング行列F[i]を使用する回数をKi,2(i=0,1,2,・・・,N-1
(iは0以上N−1以下の整数))、プリコーディング行列F[N-1] を使用する回数をKN-1,2としたとき、
<条件#57>
K0,2=K1,2=・・・=Ki,2=・・・=KN-1,2、つまり、Ka,2=Kb,2、(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
であるとよい。
しかし、複数の変調方式をサポートしている場合、各変調方式により1シンボルで送信することができるビット数が異なるのが一般的であり(場合によっては、同一となることもあり得る。)、場合によっては、<条件#55><条件#56><条件#57>を満たすことができない変調方式が存在することもある。この場合、<条件#55><条件#56><条件#57>にかわり、以下の条件を満たすとよい。
<条件#58>
KaとKbの差は0または1、つまり、|Ka―Kb|は0または1
(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
<条件#59>
Ka,1とKb,1の差は0または1、つまり、|Ka,1―Kb,1|は0または1
(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
<条件#60>
Ka,2とKb,2の差は0または1、つまり、|Ka,2―Kb,2|は0または1
(for∀a、∀b、ただし、a, b=0,1,2,・・・,N-1(aは0以上N−1以下の整数、bは0以上N−1以下の整数)、a≠b)
以上のように、符号化後のブロックとプリコーディング行列の関係付けを行うことで、符号化ブロックを伝送するために使用するプリコーディング行列にかたよりがなくなるため、受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
のプリコーディングホッピング方法のためには、N個の異なるプリコーディング行列が必
要となる。このとき、N個の異なるプリコーディング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・
・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、周波数軸方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる方法もあるが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を実施の形態1と同様に、時間軸、周波数―時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、周期Nのプリコーディングホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダムに用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。
規則的にプリコーディング行列を切り替える方法のモードが存在し、送信装置(放送局、基地局)は、これらのモードから、いずれかの送信方法を選択することができるようにしてもよい。このとき、空間多重MIMO伝送方式、プリコーディング行列が固定のMIMO伝送方式、時空間ブロック符号化方式、1ストリームのみ送信、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法のモードにおいて、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法を選択した(サブ)キャリア群では、本実施の形態を実施するとよい。
(実施の形態B1)
以下では、上記各実施の形態で示した送信方法及び受信方法の応用例とそれを用いたシステムの構成例を説明する。
図99は、上記実施の形態で示した送信方法及び受信方法を実行する装置を含むシステムの構成例を示す図である。上記各実施の形態で示した送信方法及び受信方法は、図99に示すような放送局と、テレビ(テレビジョン)9911、DVDレコーダ9912、STB(Set Top Box)9913、コンピュータ9920、車載のテレビ9941及び携帯
電話9930等の様々な種類の受信機を含むデジタル放送用システム9900において実施される。具体的には、放送局9901が、映像データや音声データ等が多重化された多重化データを上記各実施の形態で示した送信方法を用いて所定の伝送帯域に送信する。
Video Coding)、VC−1などの規格に準拠した動画符号化方法を用いて符号化されている。また、多重化データに含まれる音声データは例えばドルビーAC(Audio Coding)−3、Dolby Digital Plus、MLP(Meridian Lossless Packing)、DTS(Digital Theater Systems)、DTS−HD、リニアPCM(Pulse Coding
Modulation)等の音声符号化方法で符号化されている。
対応する音声復号方法を用いて音声データを音声信号に復号する信号処理部10004と、復号された映像信号を映像出力部10007またはAV出力IF10011に、復号された音声信号を音声出力部10006またはAV出力IF10011に出力するAV出力部10005と、音声信号を復号された音声信号を出力するスピーカ等の音声出力部10006と、復号された映像信号を表示するディスプレイ等の映像表示部10007とを有する。
また、本実施の形態の受信機10000は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データ(場合によっては、復調部10002で復調されて得られる信号に対して誤り訂正復号を行わないこともある。また、受信機10000は、誤り訂正復号後に他の信号処理が施されることもある。以降について、同様の表現を行っている部分についても、この点は同様である。)に含まれるデータ、または、そのデータに相当するデータ(例えば、データを圧縮することによって得られたデータ)や、動画、音声を加工して得られたデータを、磁気ディスク、光ディスク、不揮発性の半導体メモリ等の記録メディアに記録する記録部(ドライブ)10008を備える。ここで光ディスクとは、例えばDVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu−ray Disc)等の、レーザ光を用いて情報の記憶と読み出しがなされる記録メディアである。磁気ディスクとは、例えばFD(Floppy Disk)(登録商標)やハードディスク(Hard Disk)等の、磁束を用いて磁性体を磁化することにより情報を記憶する記録メディアである。不揮発性の半導体メモリとは、例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ(Ferroelectric Random Access Memory)等の、半導体素子により構成された記録メディアであり、フラッシュメモリを用いたSDカードやFlash SSD(Solid State Drive)などが挙げられる。なお、ここで挙げた記録メディアの種類はあくまでその一例であり、上記の記録メディア以外の記録メディアを用いて記録を行っても良いことは言うまでもない。
なお、上記の説明では、受信機10000は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データを記録部10008で記録するとしたが、多重化データに含まれるデータのうち一部のデータを抽出して記録しても良い。例えば、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに映像データや音声データ以外のデータ放送サービスのコンテンツ等が含まれる場合、記録部10008
は、復調部10002で復調された多重化データから映像データや音声データを抽出して多重した新しい多重化データを記録しても良い。また、記録部10008は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに含まれる映像データ及び音声データのうち、どちらか一方のみを多重した新しい多重化データを記録しても良い。そして、上記で述べた多重化データに含まれるデータ放送サービスのコンテンツを記録部10008は、記録してもよい。
また、上記の説明では、記録部10008は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データを記録するとしたが、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに含まれる映像データを、当該映像データよりもデータサイズまたはビットレートが低くなるよう、当該映像データに施された動画像符号化方法とは異なる動画像符号化方法で符号化された映像データに変換し、変換後の映像データを多重した新しい多重化データを記録してもよい。このとき、元の映像データに施された動画像符号化方法と変換後の映像データに施された動画像符号化方法とは、互いに異なる規格に準拠していてもよいし、同じ規格に準拠して符号化時に使用するパラメータのみが異なっていてもよい。同様に、記録部10008は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに含まれる音声データを、当該音声データよりもデータサイズまたはビットレートが低くなるよう、当該音声データに施された音声符号化方法とは異なる音声符号化方法で符号化された音声データに変換し、変換後の音声データを多重した新しい多重化データを記録してもよい。
得られた多重化データから映像データや音声データを抽出して多重した新しい多重化データを出力しても良い。また、ストリーム出力IF10009は、復調部10002で復調された多重化データに含まれる映像データ及び音声データのうち、どちらか一方のみを多重した新しい多重化データを出力しても良い。
また、上記の説明では、ストリーム出力IF10009は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データを記録するとしたが、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに含まれる映像データを、当該映像データよりもデータサイズまたはビットレートが低くなるよう、当該映像データに施された動画像符号化方法とは異なる動画像符号化方法で符号化された映像データに変換し、変換後の映像データを多重した新しい多重化データを出力してもよい。このとき、元の映像データに施された動画像符号化方法と変換後の映像データに施された動画像符号化方法とは、互いに異なる規格に準拠していてもよいし、同じ規格に準拠して符号化時に使用するパラメータのみが異なっていてもよい。同様に、ストリーム出力IF10009は、復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データに含まれる音声データを、当該音声データよりもデータサイズまたはビットレートが低くなるよう、当該音声データに施された音声符号化方法とは異なる音声符号化方法で符号化された音声データに変換し、変換後の音声データを多重した新しい多重化データを出力してもよい。
さらに、受信機10000は、ユーザ操作の入力を受け付ける操作入力部10010を備える。受信機10000は、ユーザの操作に応じて操作入力部10010に入力される制御信号に基づいて、電源のON/OFFの切り替えや、受信するチャネルの切り替え、字幕表示の有無や表示する言語の切り替え、音声出力部10006から出力される音量の変更等の様々な動作の切り替えや、受信可能なチャネルの設定等の設定の変更を行う。
なお、上記の説明では受信機10000が、音声出力部10006、映像表示部10007、記録部10008、ストリーム出力IF10009、及びAV出力IF10011を備えている場合を例に挙げて説明したが、これらの構成の全てを備えている必要はない。受信機10000が上記の構成のうち少なくともいずれか一つを備えていれば、ユーザは復調部10002で復調し、誤り訂正の復号を行うことで得られた多重化データを利用することができるため、各受信機はその用途に合わせて上記の構成を任意に組み合わせて備えていれば良い。
(多重化データ)
次に、多重化データの構造の一例について詳細に説明する。放送に用いられるデータ構造としてはMPEG2−トランスポートストリーム(TS)が一般的であり、ここではMPEG2−TSを例に挙げて説明する。しかし、上記各実施の形態で示した送信方法及び受信方法で伝送される多重化データのデータ構造はMPEG2−TSに限られず、他のいかなるデータ構造であっても上記の各実施の形態で説明した効果を得られることは言うまでもない。
Map Table)、PCR(Program Clock Reference)などがある。PATは多重化データ中に利用されるPMTのPIDが何であるかを示し、PAT自身のPIDは0で登録される。PMTは、多重化データ中に含まれる映像・音声・字幕などの各ストリームのPIDと各PIDに対応するストリームの属性情報(フレームレート、アスペクト比など)を持ち、また多重化データに関する各種ディスクリプタを持つ。ディスクリプタには多重化データのコピーを許可・不許可を指示するコピーコントロール情報などがある。PCRは、ATSの時間軸であるATC(Arrival Time Clock)とPTS・DTSの時間軸であるSTC(System Time Clock)の同期を取るために、そのPCRパケットがデコーダに転送されるATSに対応するSTC時間の情報を持つ。
図106は、その多重化データ情報ファイルの構成を示す図である。多重化データ情報ファイルは、図106に示すように多重化データの管理情報であり、多重化データと1対1に対応し、多重化データ情報、ストリーム属性情報とエントリマップから構成される。
(その他補足)
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本発明における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェース(例えば、USB)を介して接続できるような形態であることも考えられる。
なお、本発明は上記すべての実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
また、本明細書において、受信装置で、ML演算、APP、Max-logAPP、ZF、MMSE等を用い
て説明しているが、この結果、送信装置が送信したデータの各ビットの軟判定結果(対数尤度、対数尤度比)や硬判定結果(「0」または「1」)を得ることになるが、これらを総称して、検波、復調、検出、推定、分離と呼んでもよい。
2ストリームのベースバンド信号s1(i)、s2(i)(ただし、iは、(時間、または、周波数(キャリア)の)順番をあらわす)に対し、規則的にプリコーディング行列を切り替えるプリコーディングを行い生成された、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)、z2(i)において、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)の同相I成分をI1(i)、直交成分をQ1(i)とし、プリコーディング後のベースバンド信号z2(i)の同相I成分をI2(i)、直交成分をQ2(i)とする。このとき、ベースバンド成分の入れ替えを行い、
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
とし、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)に相当する変調信号を送信アンテナ1、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)に相当する変調信号を送信アンテナ2から、同一時刻に同一周波数を用いて送信する、というように、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)に相当する変調信号と入れ替え後のベースバンド信号r2(i)を異なるアンテナから、同一時刻に同一周波数を用いて送信するとしてもよい。また、
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
としてもよい。また、上述では、2ストリームの信号に対しプリコーディングを行い、プリコーディング後の信号の同相成分と直交成分の入れ替えについて説明したが、これに限ったものではなく、2ストリームより多い信号に対しプリコーディングを行い、プリコーディング後の信号の同相成分と直交成分の入れ替えを行うことも可能である。
本明細書において、「∀」は全称記号(universal quantifier)をあらわしており、「∃」は存在記号(existential quantifier)をあらわしている。
また、本明細書において、複素平面における、例えば、偏角のような、位相の単位は、「ラジアン(radian)」としている。
z = a + jb (a、bはともに実数であり、jは虚数単位である)に、複素平面上の点 (a, b) を対応させたとき、この点が極座標で[r, θ] とあらわされるなら、
a=r×cosθ、
b=r×sinθ
本発明の説明において、ベースバンド信号、変調信号s1、変調信号s2、変調信号z1、変調信号z2は、複素信号となるが、複素信号とは、同相信号をI、直交信号をQとしたとき、複素信号は、I+jQ(jは虚数単位)と表されることになる。このとき、Iがゼロになってもよいし、Qがゼロになってもよい。
また、本明細書で「異なるプリコーディング行列を切り替える方法」と記述しているが、本明細書で具体的に記載した「異なるプリコーディング行列を切り替える方法」は例であって、本明細書で記載したすべての実施の形態において、「異なるプリコーディング行列を切り替える方法」として、「異なる複数のプリコーディング行列を用いて、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法」と置き換えて実施しても、同様に実施することができる。
Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
オ技術の適応等が可能性としてあり得る。
なお、本発明の一実施形態にかかるプリコーディング方法は、プリコーディングを行うための複数のプリコーディング行列があり、変調方式に基づく同相成分と直交成分とからなる第1変調信号及び第2変調信号それぞれと、前記複数のプリコーディング行列のいずれかを用いて、プリコーディング後の第1送信信号と第2送信信号とを生成するプリコーディング方法であって、前記第1送信信号と前記第2送信信号とを生成するためのプリコーディング行列は、前記複数のプリコーディング行列の中から規則的に切り替えられ、前記第1変調信号のデータ伝送に用いる一データシンボルである第1シンボルと、前記第2変調信号のデータ伝送に用いる一データシンボルである第2シンボルとのうち、前記第1シンボルがプリコーディングされて送信されるべき第1時間及び第1周波数と、前記第2シンボルがプリコーディングされて送信されるべき第2時間及び第2周波数とが一致する、第1シンボルと第2シンボルとについて、前記第1シンボルの周波数方向に隣接する2つの第3シンボルがともにデータシンボルであり、前記第1シンボルの時間軸方向に隣接する2つの第4シンボルがともにデータシンボルである場合、前記第1シンボルと、前記2つの第3シンボルと、前記2つの第4シンボルの計4シンボルでは、それぞれ異なるプリコーディング行列を用いて、プリコーディングを実行して前記第1送信信号を生成し、前記第2シンボルと、前記第2シンボルの周波数方向に隣接する2つの第5シンボルと、前記第2シンボルの時間軸方向に隣接する2つの第6シンボルとについて、前記第1シンボルと、前記2つの第3シンボルと、前記2つの第4シンボルのうち、時間及び周波数が一致するシンボルに用いたプリコーディング行列と同一のプリコーディング行列を用いて、プリコーディングを実行して前記第2送信信号を生成することを特徴とする。
ング行列の中から一つのプリコーディング行列を規則的に切り替えながら選択し、選択されたプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実行してプリコーディング後の拡張変調信号を生成し、第1送信信号及び第2送信信号は、前記基本変調信号に基づく信号と、前記プリコーディング後の拡張変調信号とから生成されることを特徴とする。
(その他補足2)
2ストリームのベースバンド信号s1(i)、s2(i)(ある変調方式のマッピング
後のベースバンド信号)(ただし、iは、(時間、または、周波数(キャリア)の)順番をあらわす)に対し、規則的にプリコーディング行列を切り替えるプリコーディングを行い生成された、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)、z2(i)において、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)の同相I成分をI1(i)、直交成分をQ1(i)とし、プリコーディング後のベースバンド信号z2(i)の同相I成分をI2(i)、直交成分をQ2(i)とする。このとき、ベースバンド成分の入れ替えを行い、
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
とし、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)に相当する変調信号を送信アンテナ1、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)に相当する変調信号を送信アンテナ2から、同一時刻に同一周波数を用いて送信する、というように、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)に相当する変調信号と入れ替え後のベースバンド信号r2(i)を異なるアンテナから、同一時刻に同一周波数を用いて送信するとしてもよい。また、
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をQ2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をI2(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をI1(
i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をQ
1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i)、直交成分をQ2(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i)、直交成分をQ1(i)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i)、直交成分をI1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i)、直交成分をI2(i)
としてもよい。また、上述では、2ストリームの信号に対しプリコーディングを行い、プリコーディング後の信号の同相成分と直交成分の入れ替えについて説明したが、これに限ったものではなく、2ストリームより多い信号に対しプリコーディングを行い、プリコーディング後の信号の同相成分と直交成分の入れ替えを行うことも可能である。
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をI
2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をI
1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をI
2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をI
1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をI2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をI1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をI1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をI2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をI
2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をI
1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i+v)、
直交成分をQ2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をI
2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をI
1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をI1(i+v)、直交成分をQ2(i+w)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をI2(i+w)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をI1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をI2(i+w)、直交成分をQ1(i+v)
・入れ替え後のベースバンド信号r2(i)の同相成分をQ2(i+w)、直交成分をI1(i+v)、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)の同相成分をQ1(i+v)、直交成分をI2(i+w)
図109は、上記の記載を説明するためのベースバンド信号入れ替え部10902を示す図である。図面109に示すように、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)10901_1、z2(i)10901_2において、プリコーディング後のベースバンド信号z1(i)10901_1の同相I成分をI1(i)、直交成分をQ1(i)とし、プリコーディング後のベースバンド信号z2(i)10901_2の同相I成分をI2(i)、直交成分をQ2(i)とする。そして、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)10903_1の同相成分をIr1(i)、直交成分をQr1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)10903_2の同相成分をIr2(i)、直交成分をQr2(i)とすると、入れ替え後のベースバンド信号r1(i)10903_1の同相成分Ir1(i)、直交成分Qr1(i)、入れ替え後のベースバンド信号r2(i)10903_2の同相成分Ir2(i)、直交成分をQr2(i)は上述で説明したいずれかであらわされるものとする。なお、この例では、同一時刻(同一周波数((サブ)キャリア))のプリコーディング後のベースバンド信号の入れ替えについて説明したが、上述のように、異なる時刻(異なる周波数((サブ)キャリア))のプリコーディング後のベースバンド信号の入れ替えであってもよい。
するプリコーディングをF[0], F[1], F[2],・・・F[N-3],F[N-2],F[N-1]であらわすもの
とする。このとき、上記で述べた「異なる複数のプリコーディング行列」とは、以下の2つの条件(条件*1および条件*2)を満たすものであるものとする。
とも一つが成立することになる。
つまり、例えば、2つのマッピング後の(使用した変調方式の)ベースバンド信号をs1(i)、s2(i)(ただし、iは時間、または、周波数)とし、プリコーディングに得られる2つのプリコーディング後のベースバンド信号をz1(i)、z2(i)とする。そして、マッピング後の(使用した変調方式の)ベースバンド信号をs1(i)の同相成分をIs1(i)、直交成分をQs1(i)、マッピング後の(使用した変調方式の)ベースバンド信号をs2(i)の同相成分をIs2(i)、直交成分をQs2(i)、プリコーディング後のベースバンド信号をz1(i)の同相成分をIz1(i)、直交成分をQz1(i)、プリコーディング後のベースバンド信号をz2(i)の同相成分をIz2(i)、直交成分をQz2(i)とすると、実数で構成されたプリコーディング行列(実数表現したプリコーディング行列)Hrを用いると以下の関係式が成立する。
また、実施の形態1で述べたシンボルの配置方法では、実施の形態C1から実施の形態C5で述べた規則的にプリコーディング行列を切り替えるプリコーディング方法を用いても同様に実施することができる。同様に、実施の形態A1から実施の形態A5規則的にプリコーディング行列を切り替えるプリコーディング方法として、実施の形態C1から実施
の形態C5で述べた規則的にプリコーディング行列を切り替えるプリコーディング方法を用いても同様に実施することができる。
304A,304B インタリーバ
306A,306B マッピング部
314 重み付け合成情報生成部
308A,308B 重み付け合成部
310A,310B 無線部
312A,312B アンテナ
402 符号化器
404 分配部
504#1,504#2 送信アンテナ
505#1,505#2 受信アンテナ
600 重み付け合成部
703_X 無線部
701_X アンテナ
705_1 チャネル変動推定部
705_2 チャネル変動推定部
707_1 チャネル変動推定部
707_2 チャネル変動推定部
709 制御情報復号部
711 信号処理部
803 INNER MIMO検波部
805A,805B 対数尤度算出部
807A,807B デインタリーバ
809A,809B 対数尤度比算出部
811A,811B Soft−in/soft−outデコーダ
813A,813B インタリーバ
815 記憶部
819 重み付け係数生成部
901 Soft−in/soft−outデコーダ
903 分配器
1301A,1301B OFDM方式関連処理部
1402A,1402A シリアルパラレル変換部
1404A,1404B 並び換え部
1406A,1406B 逆高速フーリエ変換部
1408A,1408B 無線部
2200 プリコーディングウェイト行列生成部
2300 並び替え部
4002 符号化器群
Claims (12)
- 第1の信号s1(t)及び第2の信号s2(t)に対して規則的に切り替えるプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実施し、tはシンボル番号である、制御部と、
前記プリコーディングを実施した第1の信号z1(t)及び第2の信号z2(t)を送信する送信部と、を具備し、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列は、式(1)で表され、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列はN個であり、
前記第1の信号s1(t)または前記第2の信号s2(t)を割り当てるキャリア数に応じて前記プリコーディング行列を繰り返す回数が異なる
送信装置。 - 第1の信号s1(t)及び第2の信号s2(t)に対して規則的に切り替えるプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実施し、tはシンボル番号であり、
前記プリコーディングを実施した第1の信号z1(t)及び第2の信号z2(t)を送信し、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列は、式(1)で表され、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列はN個であり、
前記第1の信号s1(t)または前記第2の信号s2(t)を割り当てるキャリア数に応じて前記プリコーディング行列を繰り返す回数が異なる
送信方法。 - 第1の信号s1(t)及び第2の信号s2(t)に対してプリコーディングを用いて生成された第1の信号z1(t)及び第2の信号z2(t)を送信装置から受信し、tはシンボル番号である、受信部と、
受信した前記z1(t)及び前記z2(t)を復号する復号部と、を具備し、
前記プリコーディングとして規則的に切り替えるプリコーディング行列を用い、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列は、式(1)で表され、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列はN個であり、
前記第1の信号s1(t)または前記第2の信号s2(t)を割り当てるキャリア数に応じて前記プリコーディング行列を繰り返す回数が異なる
受信装置。 - 第1の信号s1(t)及び第2の信号s2(t)に対してプリコーディングを用いて生成された第1の信号z1(t)及び第2の信号z2(t)を送信装置から受信し、tはシンボル番号であり、
受信した前記z1(t)及び前記z2(t)を復号し、
前記プリコーディングとして規則的に切り替えるプリコーディング行列を用い、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列は、式(1)で表され、
前記規則的に切り替えるプリコーディング行列はN個であり、
前記第1の信号s1(t)または前記第2の信号s2(t)を割り当てるキャリア数に応じて前記プリコーディング行列を繰り返す回数が異なる
受信方法。 - 前記tに応じて変化するラジアンの量は2π/Nとは異なり、Nは規則的にプリコーディング行列を切り替える期間である、
請求項1に記載の送信装置。 - 前記tに応じて変化するラジアンの量は2π/Nとは異なり、Nは規則的にプリコーディング行列を切り替える期間である、
請求項3に記載の受信装置。 - 前記プリコーディング行列の各々を繰り返す回数の差は0又は1である、
請求項1に記載の送信装置。 - 前記プリコーディング行列の各々を繰り返す回数の差は0又は1である、
請求項3に記載の受信装置。 - 前記第1の信号または前記第2の信号を割り当てるキャリアとは異なるキャリアにおいて、固定のプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実施する、
請求項1に記載の送信装置。 - 前記第1の信号または前記第2の信号を割り当てるキャリアとは異なるキャリアにおいて、固定のプリコーディング行列を用いてプリコーディングを実施する、
請求項3に記載の受信装置。 - 前記第1の信号または前記第2の信号を送信するために割り当てられたキャリアにおいて前記規則的なプリコーディング行列を適用しないキャリアが存在する、
請求項1に記載の送信装置。 - 前記第1の信号または前記第2の信号を送信するために割り当てられたキャリアにおいて前記規則的なプリコーディング行列を適用しないキャリアが存在する、
請求項3に記載の受信装置。
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