JP6861214B2 - ファブリペロー干渉フィルタ - Google Patents

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Description

本発明の一形態は、ファブリペロー干渉フィルタに関する。
特許文献1に記載されたファブリ・ペロー干渉計は、基板と、基板上に配置された下側固定ミラーを有する第1ミラー構造と、空間を介して下側固定ミラーと対向する上側可動ミラーを有する第2ミラー構造と、第1ミラー構造と第2ミラー構造との間において空間を画定する犠牲層と、を備えている。更に、特許文献1に記載されたファブリ・ペロー干渉計は、下側固定ミラーに形成された制御電極と、制御電極と対向するように上側可動ミラーに形成された外側電極と、制御電極と電気的に接続された電気接点と、を備えている。このファブリ・ペロー干渉計では、制御電極と電気的に接続された電気接点を囲むように犠牲層に形成された内側面が、平面状を呈し、犠牲層における第1ミラー構造とは反対側の表面と直交している。
特表2012−528345号公報
上述したようなファブリ・ペロー干渉計では、第2ミラー構造が犠牲層に支持された状態で、静電気力によって上側可動ミラーが下側固定ミラー側に移動する。このため、上側可動ミラーが下側固定ミラー側に移動する際に、第2ミラー構造において犠牲層に支持された領域に対して、上側可動ミラー側に向かうように力が作用する。そして、その力の反作用によって、犠牲層において上側可動ミラーを支持する領域に応力が作用する。特に、このファブリ・ペロー干渉計では、犠牲層の内側面が、平面状を呈し、犠牲層における第1ミラー構造とは反対側の表面と直交している。このため、犠牲層の内側面における第2ミラー構造側の角部に応力が集中し易い。その結果、当該角部においてクラック等の損傷が発生するおそれがある。
そこで、本発明の一形態は、高い信頼性を得ることができるファブリペロー干渉フィルタを提供することを目的とする。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタは、第1表面を有する基板と、第1表面に配置された第1ミラー部を有する第1層と、第1ミラー部に対して基板とは反対側において空隙を介して第1ミラー部と対向する第2ミラー部を有する第2層と、第1層と第2層との間において空隙を画定する中間層と、第1層に設けられた固定電極と、固定電極と対向するように第2層に設けられた対向電極と、第2層の中間層とは反対側の表面から第1層へと形成され、固定電極と電気的に接続された第1端子と、を備え、中間層は、第1端子を囲むように形成された第1内側面を有し、第1内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第1端子側に位置するように、湾曲している。
このファブリペロー干渉フィルタでは、第1内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第1端子側に位置するように、湾曲している。このため、第2ミラー部が第1ミラー部側に移動する際に、第2層において中間層に支持された領域に対して、第2ミラー部側に向かうように力が作用した場合であっても、中間層の第1内側面における第2層側の角部において応力を分散させることができる。したがって、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを抑制することができる。以上により、このファブリペロー干渉フィルタによれば、高い信頼性を得ることができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第1内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第1端子側に位置するように、第1端子とは反対側に凹状に湾曲していてもよい。この場合、第1表面に対する第1内側面の角度が、中間層の第1内側面のうち基板に近い部分において、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、小さくなる。これにより、第1内側面のうち基板に近い部分から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第1内側面は、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、第1表面に平行な方向において第1端子に近付くように、湾曲していてもよい。この場合、中間層の第1内側面は、その全体において、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、第1表面に平行な方向において第1端子に近づく。これにより、中間層の第1内側面における第2層側の角部において応力をより一層分散させることができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2層は、第1表面に垂直な方向から見た場合に第1内側面によって囲まれた領域において、第1層上に形成された第1内底部を更に有していてもよい。この場合、第2層が、第1内側面を越えて第1層まで被覆し、第1層に対して固定される。よって、第1内側面のうち基板に近い部分から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2層は、第1内側面を被覆していてもよい。この場合、第2層が、中間層の第1内側面に対して固定される。このため、第2ミラー部が第1ミラー部側に移動する際に、第2層において中間層の第1層とは反対側の表面を被覆する領域に対して第2ミラー部側に向かうように力が作用しても、中間層と第2層との間に発生する剪断力によって中間層から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2層の中間層とは反対側の表面から中間層へと形成され、対向電極と電気的に接続された第2端子を更に備え、中間層は、第2端子を囲むように形成された第2内側面を更に有し、第2内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第2端子側に位置するように、湾曲していてもよい。この場合、第2内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第2端子側に位置するように、湾曲している。このため、第2ミラー部が第1ミラー部側に移動する際に、第2層において中間層に支持された領域に対して、第2ミラー部側に向かうように力が作用した場合であっても、中間層の第2内側面における第2層側の角部において応力を分散させることができる。したがって、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを抑制することができる。以上により、このファブリペロー干渉フィルタによれば、高い信頼性を得ることができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2内側面は、中間層の基板側の縁部が、中間層の基板とは反対側の縁部よりも、第1表面に平行な方向において第2端子側に位置するように、第2端子とは反対側に凹状に湾曲していてもよい。この場合、第1表面に対する第2内側面の角度が、中間層の第2内側面のうち基板に近い部分において、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、小さくなる。これにより、第2内側面のうち基板に近い部分から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2内側面は、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、第1表面に平行な方向において第2端子に近付くように、湾曲していてもよい。この場合、中間層の第2内側面は、その全体において、第1表面に垂直な方向において基板に近付くほど、第1表面に平行な方向において第2端子に近づく。これにより、中間層の第2内側面における第2層側の角部において応力をより一層分散させることができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2層は、第1表面に垂直な方向から見た場合に第2内側面によって囲まれた領域において、第1層上に形成された第2内底部を更に有していてもよい。この場合、第2層が、第2内側面を越えて第1層まで被覆し、第1層に対して固定される。よって、第2内側面のうち基板に近い部分から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタでは、第2層は、第2内側面を被覆していてもよい。この場合、第2層が、中間層の第2内側面に対して固定される。このため、第2ミラー部が第1ミラー部側に移動する際に、第2層において中間層の第1層とは反対側の表面を被覆する領域に対して第2ミラー部側に向かうように力が作用しても、中間層と第2層との間に発生する剪断力によって中間層から第2層が剥がれるのを抑制することができる。
本発明の一形態のファブリペロー干渉フィルタは、基板において第1表面と対向する第2表面に配置された第3層を更に備えていてもよい。この場合、基板の第1表面側と第2表面側との間の層構成の不一致に起因した応力を低減することができるので、中間層における応力の集中をより一層抑制することができる。
本発明の一形態によれば、高い信頼性を得ることができるファブリペロー干渉フィルタを提供することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態のファブリペロー干渉フィルタの平面図である。 図2は、図1のファブリペロー干渉フィルタの底面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿ってのファブリペロー干渉フィルタの断面図である。 図4は、図1のファブリペロー干渉フィルタの第1端子部分の拡大断面図である。 図5は、図1のファブリペロー干渉フィルタの第2端子部分の拡大断面図である。 図6は、図1のファブリペロー干渉フィルタの外縁部分の拡大断面図である。 図7は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図8は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図9は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図10は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図11は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図12は、図1のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図13は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図14は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図15は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図16は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図17は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図18は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図19は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図20は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの製造方法を説明するための図である。 図21は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの外縁部分の拡大断面図である。 図22は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの外縁部分の拡大断面図である。 図23は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの外縁部分の拡大断面図である。 図24は、変形例のファブリペロー干渉フィルタの外縁部分の拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1、図2及び図3に示されるように、ファブリペロー干渉フィルタ1は、基板11を備えている。基板11は、第1表面11aと、第1表面11aと対向する第2表面11bと、を有している。第1表面11aには、反射防止層21、第1積層体(第1層)22、中間層23及び第2積層体(第2層)24が、この順序で積層されている。第1積層体22と第2積層体24との間には、枠状の中間層23によって空隙(エアギャップ)Sが画定されている。また、ファブリペロー干渉フィルタ1の第1表面11a側には、第1端子15及び第2端子16が設けられている。なお、以下の説明においては、枠状の中間層23に対して空隙Sとは反対側から、空隙S側に向かう方向を、「内側」という。また、空隙S側から、枠状の中間層23に対して空隙Sとは反対側に向かう方向を、「外側」という。
第1表面11aに垂直な方向から見た場合(平面視)における各部の形状及び位置関係は、次の通りである。基板11の外縁は、例えば矩形状である。基板11の外縁と第2積層体24の外縁とは、互いに一致している。反射防止層21の外縁と第1積層体22の外縁とは、互いに一致している。反射防止層21の外縁及び第1積層体22の外縁は、中間層23の外縁よりも、空隙Sの中央部に対して外側に位置している。基板11は、第1積層体22の外縁よりも外側に位置する外縁部11cを有している。外縁部11cは、例えば、枠状であり、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第1積層体22を包囲している。
ファブリペロー干渉フィルタ1は、その中央部に画定された光透過領域1aにおいて、所定の波長を有する光を透過させる。光透過領域1aは、例えば円柱状の領域である。基板11は、例えば、シリコン、石英又はガラス等からなる。基板11がシリコンからなる場合には、反射防止層21及び中間層23は、例えば、酸化シリコンからなる。中間層23の厚さは、例えば、数十nm〜数十μmである。
第1積層体22のうち光透過領域1aに対応する部分は、第1ミラー部31として機能する。第1ミラー部31は、反射防止層21を介して第1表面11aに配置されている。第1積層体22は、複数のポリシリコン層25と複数の窒化シリコン層26とが一層ずつ交互に積層されることで構成されている。本実施形態では、ポリシリコン層25a、窒化シリコン層26a、ポリシリコン層25b、窒化シリコン層26b及びポリシリコン層25cが、この順で反射防止層21上に積層されている。第1ミラー部31を構成するポリシリコン層25及び窒化シリコン層26のそれぞれの光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。なお、第1ミラー部31は、反射防止層21を介することなく第1表面11a上に直接に配置されてもよい。
第2積層体24のうち光透過領域1aに対応する部分は、第2ミラー部32として機能する。第2ミラー部32は、第1ミラー部31に対して基板11とは反対側において空隙Sを介して第1ミラー部31と対向している。第2ミラー部32は、反射防止層21、第1積層体22及び中間層23を介して第1表面11aに配置されている。第2積層体24は、複数のポリシリコン層27と複数の窒化シリコン層28とが一層ずつ交互に積層されることで構成されている。本実施形態では、ポリシリコン層27a、窒化シリコン層28a、ポリシリコン層27b、窒化シリコン層28b及びポリシリコン層27cが、この順で中間層23上に積層されている。第2ミラー部32を構成するポリシリコン層27及び窒化シリコン層28のそれぞれの光学厚さは、中心透過波長の1/4の整数倍であることが好ましい。
なお、第1積層体22及び第2積層体24では、窒化シリコン層の代わりに酸化シリコン層が用いられてもよい。また、第1積層体22及び第2積層体24を構成する各層の材料としては、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウム、フッ化カルシウム、シリコン、ゲルマニウム、硫化亜鉛等が用いられてもよい。
第2積層体24において空隙Sに対応する部分には、第2積層体24の中間層23とは反対側の表面24aから空隙Sに至る複数の貫通孔24bが形成されている。複数の貫通孔24bは、第2ミラー部32の機能に実質的に影響を与えない程度に形成されている。複数の貫通孔24bは、エッチングによって中間層23の一部を除去して空隙Sを形成するために用いられる。
第1積層体22には、第1電極(固定電極)12が設けられている。より具体的には、第1ミラー部31に、光透過領域1aを囲むように第1電極12が形成されている。第1電極12は、ポリシリコン層25cに不純物をドープして低抵抗化することで形成されている。第1ミラー部31には、光透過領域1aを含むように第2電極13が形成されている。第2電極13は、ポリシリコン層25cに不純物をドープして低抵抗化することで形成されている。第2電極13の大きさは、光透過領域1aの全体を含む大きさであることが好ましいが、光透過領域1aの大きさと略同一であってもよい。
第2積層体24には、第3電極(対向電極)14が設けられている。より具体的には、第2ミラー部32に、第3電極14が形成されている。第3電極14は、空隙Sを介して第1電極12及び第2電極13と対向している。第3電極14は、ポリシリコン層27aに不純物をドープして低抵抗化することで形成されている。
図1及び図4に示されるように、第1端子15は、光透過領域1aを挟んで対向するように一対設けられている。各第1端子15は、第2積層体24の表面24aから第1積層体22に至る貫通孔内に配置されている。各第1端子15は、配線12aを介して第1電極12と電気的に接続されている。第1端子15は、例えば、アルミニウム又はその合金等の金属膜によって形成されている。
図1及び図5に示されるように、第2端子16は、光透過領域1aを挟んで対向するように一対設けられている。各第2端子16は、第2積層体24の表面24aから第1積層体22に至る貫通孔内に配置されている。各第2端子16は、配線13aを介して第2電極13と電気的に接続されていると共に、配線14aを介して第3電極14と電気的に接続されている。第2端子16は、例えば、アルミニウム又はその合金等の金属膜によって形成されている。一対の第1端子15が対向する方向と、一対の第2端子16が対向する方向とは、直交している。
図3、図4及び図5に示されるように、第1積層体22の表面22bには、トレンチ18が設けられている。トレンチ18は、第1電極12の内縁に沿って環状に延在している。トレンチ18は、第1電極12と第1電極12の内側の領域(第2電極13)とを電気的に絶縁している。トレンチ18内の領域は、絶縁材料であっても、空隙であってもよい。
第2積層体24には、トレンチ19が設けられている。トレンチ19は、第1端子15を囲むように環状に延在している。トレンチ19は、第1端子15と第3電極14とを電気的に絶縁している。トレンチ19内の領域は、本実施形態では空隙であるが、絶縁材料であってもよい。
また、第1積層体22の表面22bには、トレンチ20が設けられている。トレンチ20は、第2端子16を囲むように環状に延在している。トレンチ20は、第2端子16と第1電極12とを電気的に絶縁している。トレンチ20は、第1積層体22を構成するポリシリコン層25cの一部が除去されることによって基板11側に向かって形成された溝部25dに、中間層23が入り込むことによって、構成されている。なお、中間層23が溝部25dに入り込むことによって、中間層23の表面23aは、溝部25dに対応する領域において基板11側に向かって溝部23cを形成している。また、第2積層体24が溝部23cに入り込むことによって、第2積層体24の表面24aは、溝部23cに対応する領域において基板11側に向かって溝部24cを形成している。このように第2積層体24が溝部23cに入り込むことによって、第2積層体24が中間層23の表面23aに対して固定される。これにより、中間層23からの第2積層体24の剥がれが抑制される。なお、トレンチ20は、第1積層体22を構成するポリシリコン層25cの一部に加え、窒化シリコン層26bの一部が除去されることによって基板11側に向かって形成された溝部に、中間層23が入り込むことによって、構成されていてもよい。
図4〜図6に示されるように、中間層23は、第1端子15を囲むように形成された第1内側面23dと、第2端子16を囲むように形成された第2内側面23eと、当該中間層23の外縁を構成する外側面23bと、を有している。
図4に示されるように、第1内側面23dは、中間層23の基板11側の縁部23gが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23fよりも、第1表面11aに平行な方向において第1端子15側に位置するように、湾曲している(すなわち、連続した曲面を形成している)。つまり、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に、縁部23fが縁部23gを包囲している。より具体的には、第1内側面23dは、第1表面11aに垂直な断面において、第1端子15とは反対側に凹状に湾曲している。第1内側面23dにおける第1積層体22側の端部は、第1積層体22の表面22bに滑らかに接続している。なお、図4に示される第1内側面23dは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第1端子15に近付くように、第1端子15とは反対側に凹状に湾曲している。換言すると、図4に示される第1内側面23dでは、第1表面11aに対する第1内側面23dの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなっている。
図5に示されるように、第2内側面23eは、中間層23の基板11側の縁部23iが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23hよりも、第1表面11aに平行な方向において第2端子16側に位置するように、湾曲している(すなわち、連続した曲面を形成している)。つまり、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に、縁部23hが縁部23iを包囲している。より具体的には、第2内側面23eは、第1表面11aに垂直な断面において、第2端子16とは反対側に凹状に湾曲している。第2内側面23eにおける第1積層体22側の端部は、第1積層体22の表面22bに滑らかに接続している。なお、図5に示される第2内側面23eは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第2端子16に近付くように、第2端子16とは反対側に凹状に湾曲している。換言すると、図5に示される第2内側面23eでは、第1表面11aに対する第2内側面23eの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなっている。
図6に示されるように、外側面23bは、中間層23の基板11側の縁部23kが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23jよりも、第1表面11aに平行な方向において外側に位置するように、湾曲している(すなわち、連続した曲面を形成している)。つまり、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に、縁部23kが縁部23jを包囲している。より具体的には、外側面23bは、第1表面11aに垂直な断面において、空隙S側に凹状に湾曲している。外側面23bにおける第1積層体22側の端部は、第1積層体22の表面22b又は外側面22aに滑らかに接続している。なお、図6に示される外側面23bは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、空隙S側に凹状に湾曲している。換言すると、図6に示される外側面23bでは、第1表面11aに対する外側面23bの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなっている。
第1積層体22は、当該第1積層体22の外縁を構成する外側面22aを有している。第1積層体22の外側面22aは、中間層23の外側面23bよりも、空隙Sの中央部に対して、第1表面11aに平行な方向において外側に位置している。第1積層体22の外側面22aは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、湾曲している(すなわち、連続した曲面を形成している)。より具体的には、第1積層体22の外側面22aは、第1表面11aに平行な方向において、空隙Sとは反対側に凸状に湾曲している。換言すると、第1積層体22の外側面22aでは、第1表面11aに対する第1積層体22の外側面22aの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、大きくなっている。
図4に示されるように、第2積層体24は、第1被覆部33a及び第1内底部35aを更に有している。第1被覆部33a及び第1内底部35aは、第2ミラー部32(図3参照)と同じ積層構造を有し且つ互いに連続するように、一体的に形成されている。第1被覆部33aは、中間層23の基板11とは反対側の表面23a、及び、第1内側面23dを被覆しており、第1積層体22に至っている。第1内底部35aは、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第1内側面23dによって囲まれた領域において、第1積層体22上に形成されている。
図5に示されるように、第2積層体24は、第2被覆部33b及び第2内底部35bを更に有している。第2被覆部33b及び第2内底部35bは、第2ミラー部32(図3参照)の積層構造の一部と同じ層構造を有し且つ互いに連続するように、一体的に形成されている。第2被覆部33bは、中間層23の基板11とは反対側の表面23a、及び、第2内側面23eを被覆しており、第1積層体22に至っている。第2内底部35bは、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第2内側面23eによって囲まれた領域において、第1積層体22上に形成されている。
図6に示されるように、第2積層体24は、第3被覆部33c及び周縁部34を更に有している。第3被覆部33c及び周縁部34は、第2ミラー部32(図3参照)と互いに同じ積層構造を有し且つ互いに連続するように、一体的に形成されている。第3被覆部33cは、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第2ミラー部32を包囲している。第3被覆部33cは、中間層23の基板11とは反対側の表面23a、並びに、中間層23の外側面23b、第1積層体22の外側面22a及び反射防止層21の側面21aを被覆しており、第1表面11aに至っている。すなわち、第3被覆部33cは、中間層23の外縁、第1積層体22の外縁及び反射防止層21の外縁を被覆している。
周縁部34は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第3被覆部33cを包囲している。周縁部34は、外縁部11cにおける第1表面11a上に位置している。すなわち、周縁部34は、外縁部11cを被覆している。周縁部34の外縁は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に基板11の外縁と一致している。
周縁部34は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されている。すなわち、周縁部34のうち外縁部11cの外縁に沿う部分は、周縁部34のうち外縁に沿う部分を除く他の部分と比べて薄くなっている。本実施形態では、周縁部34は、第2積層体24を構成するポリシリコン層27及び窒化シリコン層28の一部が除去されていることによって薄化されている。周縁部34は、第3被覆部33cに連続する非薄化部34aと、非薄化部34aを包囲する薄化部34bと、を有している。薄化部34bにおいては、第1表面11a上に直接に設けられたポリシリコン層27a以外のポリシリコン層27及び窒化シリコン層28が除去されている。
非薄化部34aの基板11とは反対側の表面34cの第1表面11aからの高さは、中間層23の表面23aの第1表面11aからの高さよりも低い。非薄化部34aの表面34cの第1表面11aからの高さは、例えば100nm〜5000nmである。中間層23の表面23aの第1表面11aからの高さは、例えば500nm〜20000nmであって、且つ、非薄化部34aの表面34cの第1表面11aからの高さよりも高い。薄化部34bの幅(非薄化部34aの外縁と外縁部11cの外縁との間の距離)は、基板11の厚さの0.01倍以上である。薄化部34bの幅は、例えば5μm〜400μmである。基板11の厚さは、例えば500μm〜800μmである。
基板11の第2表面11bには、反射防止層41、第3積層体(第3層)42、中間層(第3層)43及び第4積層体(第3層)44が、この順序で積層されている。反射防止層41及び中間層43は、それぞれ、反射防止層21及び中間層23と同様の構成を有している。第3積層体42及び第4積層体44は、それぞれ、基板11を基準として第1積層体22及び第2積層体24と対称の積層構造を有している。反射防止層41、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、基板11の反りを抑制する機能を有している。
第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、外縁部11cの外縁に沿って薄化されている。すなわち、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44のうち外縁部11cの外縁に沿う部分は、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44のうち外縁に沿う部分を除く他の部分と比べて薄くなっている。本実施形態では、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に薄化部34bと重なる部分において第3積層体42、中間層43及び第4積層体44の全部が除去されていることによって薄化されている。
第3積層体42、中間層43及び第4積層体44には、光透過領域1aを含むように開口40aが設けられている。開口40aは、光透過領域1aの大きさと略同一の径を有している。開口40aは、光出射側に開口しており、開口40aの底面は、反射防止層41に至っている。
第4積層体44の光出射側の表面には、遮光層45が形成されている。遮光層45は、例えばアルミニウム等からなる。遮光層45の表面及び開口40aの内面には、保護層46が形成されている。保護層46は、第3積層体42、中間層43、第4積層体44及び遮光層45の外縁を被覆すると共に、外縁部11c上の反射防止層41を被覆している。保護層46は、例えば酸化アルミニウムからなる。なお、保護層46の厚さを1〜100nm(好ましくは、30nm程度)にすることで、保護層46による光学的な影響を無視することができる。
以上のように構成されたファブリペロー干渉フィルタ1においては、第1端子15及び第2端子16を介して第1電極12と第3電極14との間に電圧が印加されると、当該電圧に応じた静電気力が第1電極12と第3電極14との間に発生する。当該静電気力によって、第2ミラー部32が、基板11に固定された第1ミラー部31側に引き付けられ、第1ミラー部31と第2ミラー部32との距離が調整される。このように、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1ミラー部31と第2ミラー部32との距離が可変とされている。
ファブリペロー干渉フィルタ1を透過する光の波長は、光透過領域1aにおける第1ミラー部31と第2ミラー部32との距離に依存する。したがって、第1電極12と第3電極14との間に印加する電圧を調整することで、透過する光の波長を適宜選択することができる。このとき、第2電極13は、第3電極14と同電位である。したがって、第2電極13は、光透過領域1aにおいて第1ミラー部31及び第2ミラー部32を平坦に保つための補償電極として機能する。
ファブリペロー干渉フィルタ1では、例えば、ファブリペロー干渉フィルタ1に印加する電圧を変化させながら(すなわち、ファブリペロー干渉フィルタ1において第1ミラー部31と第2ミラー部32との距離を変化させながら)、ファブリペロー干渉フィルタ1を透過した光(出力光)を光検出器によって検出することで、分光スペクトルを得ることができる。
以上説明したように、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1内側面23dは、中間層23の基板11側の縁部23gが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23fよりも、第1表面11aに平行な方向において第1端子15側に位置するように、湾曲している。このため、第2ミラー部32が第1ミラー部31側に移動する際に、第2積層体24において中間層23に支持された領域に対して、第2ミラー部32側に向かうように力が作用した場合であっても、中間層23の第1内側面23dにおける第2積層体24側の角部において応力を分散させることができる。したがって、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを抑制することができる。以上により、このファブリペロー干渉フィルタ1によれば、高い信頼性を得ることができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1内側面23dは、中間層23の基板11側の縁部23gが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23fよりも、第1表面11aに平行な方向において第1端子15側に位置するように、第1端子15とは反対側に凹状に湾曲している。このため、第1表面11aに対する第1内側面23dの角度が、中間層23の第1内側面23dのうち基板11に近い部分において、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなる。これにより、第1内側面23dのうち基板11に近い部分から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第1内側面23dは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第1端子15に近付くように、湾曲している。このため、中間層23の第1内側面23dは、その全体において、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第1端子15に近づく。これにより、中間層23の第1内側面23dにおける第2積層体24側の角部において応力をより一層分散させることができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第1内側面23dによって囲まれた領域において、第1積層体22上に形成された第1内底部35aを更に有している。このため、第2積層体24が、第1内側面23dを越えて第1積層体22まで被覆し、第1積層体22に対して固定される。よって、第1内側面23dのうち基板11に近い部分から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24は、第1内側面23dを被覆している。このため、第2積層体24が、中間層23の第1内側面23dに対して固定される。このため、第2ミラー部32が第1ミラー部31側に移動する際に、第2積層体24において中間層23の第1積層体22とは反対側の表面を被覆する領域に対して第2ミラー部32側に向かうように力が作用しても、中間層23と第2積層体24との間に発生する剪断力によって中間層23から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24の中間層23とは反対側の表面から中間層23へと形成され、第3電極14と電気的に接続された第2端子16を更に備え、中間層23は、第2端子16を囲むように形成された第2内側面23eを更に有し、第2内側面23eは、中間層23の基板11側の縁部23iが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23hよりも、第1表面11aに平行な方向において第2端子16側に位置するように、湾曲している。このため、第2内側面23eは、中間層23の基板11側の縁部23iが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23hよりも、第1表面11aに平行な方向において第2端子16側に位置するように、湾曲している。これにより、第2ミラー部32が第1ミラー部31側に移動する際に、第2積層体24において中間層23に支持された領域に対して、第2ミラー部32側に向かうように力が作用した場合であっても、中間層23の第2内側面23eにおける第2積層体24側の角部において応力を分散させることができる。したがって、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを抑制することができる。以上により、このファブリペロー干渉フィルタ1によれば、高い信頼性を得ることができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2内側面23eは、中間層23の基板11側の縁部23iが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23hよりも、第1表面11aに平行な方向において第2端子16側に位置するように、第2端子16とは反対側に凹状に湾曲している。このため、第1表面11aに対する第2内側面23eの角度が、中間層23の第2内側面23eのうち基板11に近い部分において、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなる。これにより、第2内側面23eのうち基板11に近い部分から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2内側面23eは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第2端子16に近付くように、湾曲している。このため、中間層23の第2内側面23eは、その全体において、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第2端子16に近づく。これにより、中間層23の第2内側面23eにおける第2積層体24側の角部において応力をより一層分散させることができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24(より具体的には、第2積層体24を構成する層の一部)は、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に第2内側面23eによって囲まれた領域において、第1積層体22上に形成された第2内底部35bを更に有している。このため、第2積層体24が、第2内側面23eを越えて第1積層体22まで被覆し、第1積層体22に対して固定される。よって、第2内側面23eのうち基板11に近い部分から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、第2積層体24は、第2内側面23eを被覆している。これにより、第2積層体24が、中間層23の第2内側面23eに対して固定される。このため、第2ミラー部32が第1ミラー部31側に移動する際に、第2積層体24において中間層23の第1積層体22とは反対側の表面を被覆する領域に対して第2ミラー部32側に向かうように力が作用しても、中間層23と第2積層体24との間に発生する剪断力によって中間層23から第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、ファブリペロー干渉フィルタ1では、基板11において第1表面11aと対向する第2表面11bに配置された第3積層体42を更に備えている。このため、基板11の第1表面11a側と第2表面11b側との間の層構成の不一致に起因した応力を低減することができるので、中間層23における応力の集中をより一層抑制することができる。
次に、図7〜図12を参照しつつ、ファブリペロー干渉フィルタ1の製造方法の一例を説明する。ただし、図7、図10〜図12においては、第1積層体22の外側面22a、中間層23の外側面23b、及び、第2積層体24の第3被覆部33cの図示を簡略化している。まず、図7(a)に示されるように、基板11に対応する部分Rを複数含むウェハ10を用意し、第1ミラー部31を有する第1積層体22を、ウェハ10の基板11に対応する部分Rごとに形成する(第1ステップ)。ウェハ10は、例えばシリコンウェハである。ウェハ10において、部分Rは、例えば、互いに隣接するように格子状に配置されている。部分R同士の境界上には、ダイシングラインLが設定されている。
第1ステップでは、まず、部分Rの第1表面11a上に反射防止層21を形成し、これと同時に、部分Rの第2表面11b上に反射防止層41を形成する。続いて、反射防止層21上に、第1積層体22を構成するポリシリコン層25a、窒化シリコン層26a、ポリシリコン層25b、窒化シリコン層26b及びポリシリコン層25cをこの順序で積層する。この第1積層体22の積層と同時に、反射防止層41上に、第3積層体42を構成するポリシリコン層及び窒化シリコン層を積層する。第1積層体22の積層の際には、ポリシリコン層25及び窒化シリコン層26を第1表面11a上にわたって積層した後に、ポリシリコン層25及び窒化シリコン層26のうち第1表面11aに垂直な方向から見た場合に外縁部11c上に位置する部分をエッチングによって除去する。また、第1積層体22の積層と並行して、ポリシリコン層25b,25cを不純物ドープによって部分的に低抵抗化し、第1電極12及び第2電極13を形成する。続いて、エッチングによってトレンチ18を形成する。
続いて、図7(b)に示されるように、空隙Sに対応する除去予定部50を有する中間層23を、部分Rごとに形成する(第2ステップ)。第2ステップでは、まず、中間層23によって第1積層体22が覆われるように、部分Rの第1表面11a上にわたって中間層23を形成する。この中間層23の形成と同時に、第3積層体42上に中間層43を形成する。続いて、中間層23のうち第1表面11aに垂直な方向から見た場合に外縁部11c上に位置する部分をエッチングによって除去する。このエッチングの際に、反射防止層21のうち第1表面11aに垂直な方向から見た場合に外縁部11c上に位置する部分が除去される。また、このエッチングの際に、図4の第1端子15、第1被覆部33a及び第1内底部35a、並びに、図5の第2端子16、第2被覆部33b及び第2内底部35bに対応する部分に空隙が形成される。
更に、このエッチングの際に、第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bが湾曲した形状とされる。より具体的には、第1内側面23dは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第1端子15に近付くように、第1端子15とは反対側に凹状に湾曲した形状とされる。また、第2内側面23eは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において第2端子16に近付くように、第2端子16とは反対側に凹状に湾曲した形状とされる。また、外側面23bは、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において空隙Sから遠ざかるように、空隙S側に凹状に湾曲した形状とされる。
第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを、上述したように凹状に湾曲した形状とするための製造方法の一例を説明する。まず、図8(a)に示されるように、中間層23上にわたってレジストMを塗布する。次に、図8(b)に示されるように、レジストパターニングによって、除去されるべき中間層23の領域に対応する領域のレジストMを除去する。次に、図9(a)に示されるように、中間層23をエッチング(ウェットエッチング)により除去する。このとき、中間層23は、レジストMに覆われた部分まで除去されて、凹状に湾曲した形状となる。なお、成膜及びエッチングを繰り返しながら反射防止層21及び第1積層体22を段階的に形成し、中間層23の外側面23bが第1積層体22の外側面22aに連続的に(滑らかに)接続するように中間層23のエッチングを実施する。これにより、図6に示されるように、中間層23の外側面23b、第1積層体22の外側面22a及び反射防止層21の側面21aが連続的に湾曲した形状となる。次に、図9(b)に示されるように、中間層23上に残っているレジストMを剥離することにより、上述した形状の第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを得ることができる。
続いて、図10(a)、図10(b)及び図11(a)に示されるように、複数の貫通孔24bが形成された第2ミラー部32と、中間層23を被覆する第1被覆部33a、第2被覆部33b及び第3被覆部33cと、外縁部11cの外縁に沿って薄化された周縁部34と、第1内底部35a及び第2内底部35bと、を有する第2積層体24を、部分Rごとに形成する(第3ステップ)。
第3ステップでは、まず、中間層23上に、第2積層体24を構成するポリシリコン層27a、窒化シリコン層28a、ポリシリコン層27b、窒化シリコン層28b及びポリシリコン層27cをこの順序で積層する。より具体的には、図10(a)に示されるように、第2積層体24によって中間層23の表面23a、外側面23b、第1内側面23d及び第2内側面23e、第1積層体22の外側面22a並びに反射防止層21の側面21aが覆われるように、部分Rの第1表面11a上にわたって第2積層体24を積層する。一方、第2積層体24の積層と同時に、中間層43上に、第4積層体44を構成するポリシリコン層及び窒化シリコン層を積層する。続いて、図10(b)に示されるように、ポリシリコン層27a以外のポリシリコン層27及び窒化シリコン層28のうち薄化部34bに対応する部分をエッチングによって除去することにより、外縁部11cの外縁に沿って薄化された周縁部34を形成する。また、第2積層体24の積層と並行して、ポリシリコン層27aを不純物ドープによって部分的に低抵抗化し、第3電極14を形成する。続いて、第1端子15及び第2端子16を形成する。
続いて、図11(a)に示されるように、第2積層体24を部分的にエッチングすることにより、第2ミラー部32の表面24aから除去予定部50に至る貫通孔24bを形成する。続いて、第4積層体44上に遮光層45を形成する。続いて、第3積層体42、中間層43、第4積層体44及び遮光層45のうち垂直な方向から見た場合に薄化部34bと重なる部分をエッチングによって除去することにより、第3積層体42、中間層43及び第4積層体44を外縁部11cの外縁に沿って薄化する。また、このエッチングの際に、第3積層体42、中間層43、第4積層体44及び遮光層45に開口40aを形成する。続いて、遮光層45の表面及び開口40aの内面に、保護層46を形成する。
続いて、図11(b)に示されるように、貫通孔24bを介したエッチングによって除去予定部50を除去することにより、第1ミラー部31と第2ミラー部32との間に位置する空隙Sを、部分Rごとに形成する(第4ステップ)。第4ステップでは、貫通孔24bを介した気相エッチングによって除去予定部50を除去する。この気相エッチングには、例えばフッ酸ガスが用いられる。
続いて、図12に示されるように、ダイシングラインLにおいて外縁部11cの外縁に沿ってウェハ10を切断し、ファブリペロー干渉フィルタ1を得る(第5ステップ)。第5ステップにおいては、例えば、第1表面11a側からのレーザ光の照射によって、外縁部11cの外縁に沿ってウェハ10の内部に改質領域を形成し、改質領域からウェハ10の厚さ方向に亀裂を伸展させることにより、外縁部11cの外縁に沿ってウェハ10を切断する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
また、反射防止層21は、第1積層体22の外縁よりも外側の領域に形成されていてもよい。例えば、反射防止層21は、第2積層体24の周縁部34に対応する部分(すなわち、外縁部11c上に位置する部分)においても除去されずに形成されていてもよい。その場合、反射防止層21の外縁と基板11の外縁とが、互いに一致していてもよい。
また、基板11は、外縁部11cを有していなくてもよい。例えば、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に、第1積層体22の外側面22aが基板11の外縁に一致していてもよい。また、第1表面11aに垂直な方向から見た場合に、反射防止層21の側面21aが基板11の外縁に一致していてもよい。
また、周縁部34は、薄化部34bを有していなくてもよい。つまり、周縁部34は、当該周縁部34の全体にわたって一定の厚さとなるように形成されていてもよい。
また、第2積層体24は、周縁部34を有していなくてもよい。つまり、第2積層体24は、第1表面11a上に位置していなくてもよい。
また、第1電極12は、第1ミラー部31の一部として形成されていなくてもよい。第1電極12は、ポリシリコン層25cに不純物をドープして低抵抗化することで形成されていなくてもよい。例えば、第1電極12は、第1積層体22における第1ミラー部31以外の領域に形成されていてもよく、この場合、第1電極12は、アルミニウム等の金属によって構成されていてもよい。
また、第2電極13は、第1ミラー部31の一部として形成されていなくてもよい。第2電極13は、ポリシリコン層25cに不純物をドープして低抵抗化することで形成されていなくてもよい。例えば、第2電極13は、第1積層体22における第1ミラー部31以外の領域に形成されていてもよく、この場合、第2電極13は、アルミニウム等の金属によって構成されていてもよい。
また、第3電極14は、第2ミラー部32の一部として形成されていなくてもよい。第3電極14は、ポリシリコン層27aに不純物をドープして低抵抗化することで形成されていなくてもよい。例えば、第3電極14は、第2積層体24における第2ミラー部32以外の領域に形成されていてもよく、この場合、第3電極14は、アルミニウム等の金属によって構成されていてもよい。
また、第2内側面23eは、中間層23の基板11側の縁部23iが、中間層23の基板11とは反対側の縁部23hよりも、第1表面11aに平行な方向において第2端子16側に位置するように、湾曲していなくてもよい。
また、第1内側面23d、第2内側面23e又は外側面23bは、凹状に湾曲していなくてもよい。また、第2積層体24は、第1内底部35a又は第2内底部35bを有していなくてもよく、第1内側面23d又は第2内側面23eを被覆していなくてもよい。
また、第2ステップにおいて、第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを凹状に湾曲した形状とするための製造方法としては、上述したものに限定されず、以下の製造方法を採用してもよい。まず、図13(a)に示されるように、中間層23上にわたってレジストMを塗布する。次に、図13(b)に示されるように、レジストMに対して3Dマスクを用いて露光し、現像する。これにより、除去されるべき中間層23の領域に対応する領域のレジストMを除去すると共に、レジストMの側面が凹状に湾曲した形状となる。次に、図14(a)に示されるように、中間層23をドライエッチングにより除去する。これにより、レジストMの側面の凹状に湾曲した形状が第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bに転写され、凹状に湾曲した形状となる。次に、図14(b)に示されるように、中間層23上に残っているレジストMを剥離することにより、上述した形状の第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを得ることができる。
或いは、第2ステップにおいて、第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを凹状に湾曲した形状とするための製造方法としては、以下の製造方法を採用してもよい。まず、図15(a)に示されるように、中間層23上にわたってレジストMを塗布する。次に、図15(b)に示されるように、レジストMに対してホトリソグラフィーを行って、除去されるべき中間層23の領域に対応する領域のレジストMを除去すると共に、レジストMの側面を凹状に湾曲した形状とする。なお、このホトリソグラフィーを行う工程においては、レジストMの条件(例えば、材料等)、及び、ホトリソグラフィーの条件(例えば、露光条件、現像条件、ベーク条件等)を調整することによって、レジストMの側面を凹状に湾曲した形状とすることが可能である。次に、図16(a)に示されるように、中間層23をドライエッチングにより除去する。これにより、レジストMの側面の凹状に湾曲した形状が第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bに転写され、凹状に湾曲した形状となる。次に、図16(b)に示されるように、中間層23上に残っているレジストMを剥離することにより、上述した形状の第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを得ることができる。
また、第1内側面23dは、第1端子15側に凸状に湾曲していてもよい。換言すると、第1内側面23dでは、第1表面11aに対する第1内側面23dの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、大きくなっていてもよい。この場合、第1内側面23dにおける第1積層体22とは反対側の角部において、その断面の外形が鈍角状となる。よって、第1内側面23dにおける第1積層体22とは反対側の角部に作用する応力が一層分散されることにより、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを一層抑制することができる。
また、第2内側面23eは、第2端子16側に凸状に湾曲していてもよい。換言すると、第2内側面23eでは、第1表面11aに対する第2内側面23eの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、大きくなっていてもよい。この場合、第2内側面23eにおける第1積層体22とは反対側の角部において、その断面の外形が鈍角状となる。よって、第2内側面23eにおける第1積層体22とは反対側の角部に作用する応力が一層分散されることにより、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを一層抑制することができる。
また、外側面23bは、空隙Sとは反対側に凸状に湾曲していてもよい。換言すると、外側面23bでは、第1表面11aに対する外側面23bの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、大きくなっていてもよい。この場合、外側面23bにおける第1積層体22とは反対側の角部において、その断面の外形が鈍角状となる。よって、外側面23bにおける第1積層体22とは反対側の角部に作用する応力が一層分散されることにより、当該角部においてクラック等の損傷が発生するのを一層抑制することができる。
この場合の第2ステップにおいて、第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを、上述したように凸状に湾曲した形状とするための製造方法の一例を説明する。まず、図17(a)に示されるように、中間層23上にわたってレジストMを塗布する。次に、図17(b)に示されるように、レジストパターニングによって、除去されるべき中間層23の領域に対応する領域のレジストMを除去する。次に、図18(a)に示されるように、レジストMをキュアする。これにより、レジストMの側面を凸状に湾曲した形状とする。次に、図18(b)に示されるように、中間層23をドライエッチングにより除去する。これにより、中間層23がレジストMに覆われた部分付近まで除去されると共に、レジストMの側面の凸状に湾曲した形状が第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bに転写され、凸状に湾曲した形状となる。次に、図18(c)に示されるように、中間層23上に残っているレジストMを剥離することにより、上述した形状の第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを得ることができる。
或いは、第2ステップにおいて、第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを凸状に湾曲した形状とするための製造方法としては、以下の製造方法を採用してもよい。まず、図19(a)に示されるように、中間層23上にわたってレジストMを塗布する。次に、図19(b)に示されるように、レジストMに対して3Dマスクを用いて露光し、現像する。これにより、除去されるべき中間層23の領域に対応する領域のレジストMを除去すると共に、レジストMの側面が凸状に湾曲した形状となる。次に、図20(a)に示されるように、中間層23をドライエッチングにより除去する。これにより、中間層23がレジストMに覆われた部分まで除去されると共に、レジストMの側面の凸状に湾曲した形状が第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bに転写され、凸状に湾曲した形状となる。次に、図20(b)に示されるように、中間層23上に残っているレジストMを剥離することにより、上述した形状の第1内側面23d、第2内側面23e及び外側面23bを得ることができる。
また、図21〜図24に示されるように、反射防止層21の外縁と第1積層体22の外縁とは、互いに一致していなくてもよい。また、第1積層体22の外側面22aは、連続した面ではなく、断続的な面によって構成されていてもよい。例えば、反射防止層21の側面21aは、第1積層体22の外側面22aよりも、内側(光透過領域1a側)に位置していてもよい。この場合、反射防止層21の側面21a、第1積層体22における基板11側の表面22c、及び、基板11の第1表面11aによって形成された溝内に、第2積層体24のポリシリコン層27aの一部が入り込んでいる。これにより、第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、図21及び図22に示されるように、第1積層体22のポリシリコン層25cの外縁は、第1積層体22を構成する各層のうちポリシリコン層25c以外の層の外側面の少なくとも一部を覆っていてもよい。
また、図21及び図22に示されるように、第1積層体22を構成する各層のうちポリシリコン層25c以外の層の外縁は、断続的な形状(例えば、階段状)を呈していてもよい。例えば、ポリシリコン層25bの外縁と窒化シリコン層26bの外縁とは、互いに一致していなくてもよい。より具体的には、ポリシリコン層25bの外側面は、窒化シリコン層26bの外側面よりも、外側(光透過領域1aとは反対側)に位置していてもよい。これにより、第2積層体24の第3被覆部33cと第1積層体22の外側面22aとの接着面積が増大するため、第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
なお、図21に示されるように、第1積層体22を構成する各層のうちポリシリコン層25c以外の層の外側面、及び、反射防止層21の側面21aは、平面状を呈し、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、第1表面11aに平行な方向において光透過領域1aから遠ざかるように、傾斜していてもよい。
或いは、図22に示されるように、第1積層体22を構成する各層のうちポリシリコン層25c以外の層の外側面、及び、反射防止層21の側面21aは、平面状を呈し、第1表面11aと略直交していてもよい。
また、図23及び図24に示されるように、第1積層体22において、ポリシリコン層25cの外縁は、窒化シリコン層26bの外縁よりも、内側に位置していてもよい。この場合にも、第2積層体24の第3被覆部33cと第1積層体22の外側面22aとの接着面積が増大するため、第2積層体24が剥がれるのを抑制することができる。
また、第1積層体22の外側面22aは、空隙S側に凹状に湾曲していてもよい。換言すると、外側面22aでは、第1表面11aに対する外側面22aの角度が、第1表面11aに垂直な方向において基板11に近付くほど、小さくなっていてもよい。或いは、外側面22aは、湾曲せずに平面状を呈していてもよい。
1…ファブリペロー干渉フィルタ、11…基板、11a…第1表面、12…第1電極(固定電極)、14…第3電極(対向電極)、15…第1端子、16…第2端子、22…第1積層体(第1層)、23…中間層、23d…第1内側面、23e…第2内側面、23f,23g,23h,23i…縁部、24…第2積層体(第2層)、31…第1ミラー部、32…第2ミラー部、35a…第1内底部、35b…第2内底部、42…第3積層体(第3層)、43…中間層(第3層)、44…第4積層体(第3層)、S…空隙。

Claims (11)

  1. 第1表面を有する基板と、
    前記第1表面に配置された第1ミラー部を有する第1層と、
    前記第1ミラー部に対して前記基板とは反対側において空隙を介して前記第1ミラー部と対向する第2ミラー部を有する第2層と、
    前記第1層と前記第2層との間において前記空隙を画定する中間層と、
    前記第1層に設けられた固定電極と、
    前記固定電極と対向するように前記第2層に設けられた対向電極と、
    前記第2層の前記中間層とは反対側の表面から前記第1層へと形成され、前記固定電極と電気的に接続された第1端子と、を備え、
    前記中間層は、
    前記第1端子を囲むように形成された第1内側面を有し、
    前記第1内側面は、前記中間層の前記基板側の縁部が、前記中間層の前記基板とは反対側の縁部よりも、前記第1表面に平行な方向において前記第1端子側に位置するように、湾曲している、ファブリペロー干渉フィルタ。
  2. 前記第1内側面は、前記中間層の前記基板側の縁部が、前記中間層の前記基板とは反対側の縁部よりも、前記第1表面に平行な方向において前記第1端子側に位置するように、前記第1端子とは反対側に凹状に湾曲している、請求項1に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  3. 前記第1内側面は、前記第1表面に垂直な方向において前記基板に近付くほど、前記第1表面に平行な方向において前記第1端子に近付くように、湾曲している、請求項1又は2に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  4. 前記第2層は、前記第1表面に垂直な方向から見た場合に前記第1内側面によって囲まれた領域において、前記第1層上に形成された第1内底部を更に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  5. 前記第2層は、前記第1内側面を被覆している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  6. 前記第2層の前記中間層とは反対側の表面から前記中間層へと形成され、前記対向電極と電気的に接続された第2端子を更に備え、
    前記中間層は、前記第2端子を囲むように形成された第2内側面を更に有し、
    前記第2内側面は、前記中間層の前記基板側の縁部が、前記中間層の前記基板とは反対側の縁部よりも、前記第1表面に平行な方向において前記第2端子側に位置するように、湾曲している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  7. 前記第2内側面は、前記中間層の前記基板側の縁部が、前記中間層の前記基板とは反対側の縁部よりも、前記第1表面に平行な方向において前記第2端子側に位置するように、前記第2端子とは反対側に凹状に湾曲している、請求項6に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  8. 前記第2内側面は、前記第1表面に垂直な方向において前記基板に近付くほど、前記第1表面に平行な方向において前記第2端子に近付くように、湾曲している、請求項6又は7に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  9. 前記第2層は、前記第1表面に垂直な方向から見た場合に前記第2内側面によって囲まれた領域において、前記第1層上に形成された第2内底部を更に有する、請求項6〜8のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  10. 前記第2層は、前記第2内側面を被覆している、請求項6〜9のいずれか一項に記載のファブリペロー干渉フィルタ。
  11. 前記基板において前記第1表面と対向する第2表面に配置された第3層を更に備える、請求項1〜10のいずれか一項記載のファブリペロー干渉フィルタ。
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