JP6860188B2 - ロータリージョイントおよびロータリージョイントの使用方法 - Google Patents
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また、公知例では、摺動筋が生じたシャフトのメンテナンスは容易でなく、また、シャフトを交換すると、多大な費用が発生するという課題がある。
本願は、回転軸体の摺動筋のメンテナンスを不要にして、流体が漏れを防止したものである。
請求項2の発明は、前記ケース11には配管17を接続したケース11のケース側流路20と前記回転軸のシャフト側流路23との夫々に連通するハウジング側流路21を設けた前記ハウジング13を設け、前記ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、前記パッキン30は前記ハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としたロータリージョイントとしたものである。
請求項3の発明は、前記ロータリージョイント10は、内部に夫々別体に形成したハウジング13を夫々上下反転自在に取付けたケース11を、上下方向に着脱自在に複数並設したロータリージョイントとしたものである。
請求項4の発明は、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けたロータリージョイントとしたものである。
請求項5の発明は、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下中間位置に内側に突出するフランジ状の前記受部35を設け、受部35の上下両側にハウジング13をそれぞれ嵌合させ、各ハウジング13は蓋部材36と受部35とにより上下側から挟持固定される構成としたロータリージョイントとしたものである。
請求項6の発明は、地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給する少なくとも上下一対の配管17をロータリージョイント10のケース11に接続し、上下一対の配管17に対応して上下一対のケース側流路20をケース11に設け、上下一対のケース側流路20のそれぞれにハウジング13のハウジング側流路21をそれぞれ連通させ、該各ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、各ハウジング側流路21の上下両側に上下一対のパッキン30をそれぞれ設け、ロータリージョイント10の開始初期状態では、前記ハウジング側流路21に対して上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL1と前記ハウジング側流路21の中心との間の距離のT1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL2とハウジング側流路21の中心との間の距離のT2とは、T1>T2と互いに相違する距離として機器7に複数種類の流体を供給して地盤内作業を行い、作業開始から所定時間経過すると、前記各ハウジング13をケース11に対して上下反転させ、上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL3とハウジング側流路21の中心との間の距離のt1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL4とハウジング側流路21の中心との間の距離のt2とが、t1<t2として、前記摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となるようにしたロータリージョイントの使用方法としたものである。
請求項2の発明では、パッキン30はハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としているので、パッキン30の取付位置の設定を容易にすることができる。
請求項3の発明では、複数種類の流体を供給することができる。
請求項4の発明では、ケース11の上下の受部35と蓋部材36によりハウジング13を挟持するので、ハウジング13を安定して支持することができ、流体の漏れを防止できる。
請求項5の発明では、ケース11の上下中間位置に受部35を設け、蓋部材36により上下側からハウジング13を挟持するので、ハウジング13を安定して支持することができ、流体の漏れを防止できる。
請求項6の発明では、少なくとも、2種類の流体の供給が可能としつつ、簡単にハウジング13のパッキン30を摺動筋の無い回転軸の外周面に摺接させることができ、流体の漏れを防止できて作業効率を向上させることができる。
回転軸4には、ロータリージョイント10を介して、装置5の回転軸6の上部を取付ける。回転軸6には、装置5の機器7を取付ける(図1)。
即ち、装置5は、回転駆動部3の下方の回転軸4の下部と回転軸6の上部との間にはロータリージョイント10を設けて構成し、ロータリージョイント10は装置5の機器7に流体を供給するものである。この流体は、水・固化液(セメントミルク)等の液体、油圧機器を作動させる作動油、また、前記液体の撹拌に使用するエアー(空気)等の何れでもよく、装置5の機器7によって、種々組み合わせて供給する。
回転軸14の上部は前記回転軸4の下部に着脱自在に取付け、回転軸14の下部には前記回転軸6の上部を着脱自在に取付ける。
この場合、ロータリージョイント10は、ケース11が非回転状態となるように、ケース11とリーダー2との間に取付腕12を介在させ、かつ、前記リーダー2に対して昇降自在に構成している。(図1)。
前記ケース11には回転軸14に供給する流体の流入口15を形成し(図4)、流入口15には接続ノズル16を設け、接続ノズル16に前記流体を移送する配管17の先端を接続する。
そのため、連通溝22にシャフト側流路23の外端が常時開口して、シャフト側流路23には連通溝22から流体が流入する。
シャフト側流路23の下部は、図示は省略するが、回転軸6に形成した回転側流路に一体状に連通させ、装置5の機器7に接続する。
そのため、例えば、流体が「水」の場合は、シャフト側流路23により装置5の機器7の吐出口(図示省略)から地盤中に吐出し、また、例えば、流体が「固化液等の液体」の場合は、装置5の機器7の吐出口(図示省略)から地盤中に吐出して地盤を改良し、また、例えば、流体が「作動油」の場合は、機器7の拡大翼24を拡縮させるシリンダ等の油圧機器に送られる。
なお、ロータリージョイント10のハウジング13に軸装する回転軸14は、装置5の機器7に流体を供給できればよく、回転駆動部3の下方の回転軸4あるいは装置5の回転軸6と兼用構成であってもよい。
パッキン30は回転軸14の外周面に摺接するため、パッキン30との摺動部分の回転軸14の外周面には摩耗による摺動筋が発生し、長期間使用すると、摺動筋が深くなることとパッキン30が劣化することによりシール性能が低下して、ロータリージョイント10から流体が洩れることがあるが、本願は、一対のパッキン30を所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)から軸心方向に異なる距離をおいて配置すると共に、ハウジング13をケース11に対して上下反転させて装着可能に構成しているので、ロータリージョイント10を分解し、ハウジング13を上下反転させて装着し、摺動ラインの位置を変更する。
すると、図6に示すように、一方(上側)のパッキン30a(元パッキン30B)のある位置の摺動ラインL3と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離がt1(元T2)となり、他方(下側)のパッキン30b(元パッキン30A)のある位置の摺動ラインL4と所定基準位置(ハウジング側流路21の中心)との間の距離がt2(元T1)となって、t1<t2と逆転し、摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となる。
しかして、ハウジング13を上下反転させるための構成を含めて、ロータリージョイント10の構成は任意であるが、一例を示すと、ケース11の上下何れか一側にはフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設け、受部35と蓋部材36によりハウジング13を挟持する。37は蓋部材36を取付ける止着具である。
そして、ロータリージョイント10は、図8のように、配管17の数に応じてケース11を上下に複数分割形成し、分割したケース11にフランジ部38を夫々設け、上下のフランジ部38をボルト39により固定する構成としている。
40はオーリングである。
図2のように、最上部のケース11と最下部のケース11の夫々の上下面にケースカバー41をボルト42により夫々取付け、ケースカバー41によりケース11と回転軸14とハウジング13とを一体状に組み立てている。
本発明は上記構成であり、ロータリージョイント10の回転軸14の上部を回転駆動部3の回転軸4の下部に連結し、回転軸14の下部に機器7を有する回転軸6の上部を取付け、装置5の装着が完了する。
次に、回転駆動部3により回転軸4と回転軸14と回転軸6とを回転させ、装置5の機器7を作動させて作業を行う。
装置5は地盤改良装置や掘削装置等により構成されており、ベースマシン1または地上に設置したポンプやコンプレッサーと、これらとロータリージョイント10とをつなぐホース等により構成する流体供給装置(図示省略)により、ロータリージョイント10に流体を供給し、ロータリージョイント10は装置5の機器7を回転させる回転軸6に流体を供給する。
したがって、回転軸14を交換することなく、回転軸14の摩耗に起因するロータリージョイント10のパッキン30から流体が洩れるのを防止できる。
しかして、ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けているので、ハウジング13は受部35と蓋部材36により挟持される。
したがって、ロータリージョイント10から回転軸14を抜いて、蓋部材36を外すと、ケース11からハウジング13を外すことができ、次に、上下反転させてケース11内にハウジング13を嵌合させ、再び、蓋部材36をケース11に取付けると、ハウジング13はケース11の受部35と蓋部材36とにより挟持される。
したがって、本願のロータリージョイント10は、流入口15を有する複数のケース11を軸心方向に着脱自在に並設することにより、複数種類の流体を装置5の機器7への供給が可能になる。
Claims (6)
- 地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給するロータリージョイント10において、前記ロータリージョイント10は、前記機器7を駆動回転させる軸心が上下方向の回転軸に対して非回転のケース11と、該ケース11内に設けた前記回転軸の外周に摺接する上下一対のパッキン30と前記回転軸のシャフト側流路23に連通するハウジング側流路21とを有するハウジング13とにより構成し、ハウジング13は、該ハウジング13の所定基準位置から軸心方向に異なる距離をおいて上下一対のパッキン30を有して一体状に形成すると共に、前記ケース11に対して上下反転自在の構成とし、前記ケース11には、回転軸に異なる性質の流体を供給する配管17を少なくとも上下一対接続し、各配管17に対応するハウジング側流路21を設けたそれぞれ別体のハウジング13を、夫々上下反転自在に上下に並設したロータリージョイント。
- 請求項1において、前記ケース11には配管17を接続したケース11のケース側流路20と前記回転軸のシャフト側流路23との夫々に連通するハウジング側流路21を設けた前記ハウジング13を設け、前記ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、前記パッキン30は前記ハウジング側流路21の中心から上下方向に異なる距離をおいて上下一対設けた構成としたロータリージョイント。
- 請求項1または請求項2において、前記ロータリージョイント10は、内部に夫々別体に形成したハウジング13を夫々上下反転自在に取付けたケース11を、上下方向に着脱自在に複数並設したロータリージョイント。
- 請求項1〜請求項3において、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下何れか一側にフランジ状の受部35を設け、上下何れか他側には蓋部材36を設けたロータリージョイント。
- 請求項4において、前記ロータリージョイント10は、ケース11の上下中間位置に内側に突出するフランジ状の前記受部35を設け、受部35の上下両側にハウジング13をそれぞれ嵌合させ、各ハウジング13は蓋部材36と受部35とにより上下側から挟持固定される構成としたロータリージョイント。
- 地盤中にて駆動回転する装置5の機器7に流体を供給する少なくとも上下一対の配管17をロータリージョイント10のケース11に接続し、上下一対の配管17に対応して上下一対のケース側流路20をケース11に設け、上下一対のケース側流路20のそれぞれにハウジング13のハウジング側流路21をそれぞれ連通させ、該各ハウジング側流路21はハウジング13の上下中間位置に形成し、各ハウジング側流路21の上下両側に上下一対のパッキン30をそれぞれ設け、ロータリージョイント10の開始初期状態では、前記ハウジング側流路21に対して上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL1と前記ハウジング側流路21の中心との間の距離のT1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL2とハウジング側流路21の中心との間の距離のT2とは、T1>T2と互いに相違する距離として機器7に複数種類の流体を供給して地盤内作業を行い、作業開始から所定時間経過すると、前記各ハウジング13をケース11に対して上下反転させ、上側のパッキン30のある位置の摺動ラインL3とハウジング側流路21の中心との間の距離のt1と、下側のパッキン30のある位置の摺動ラインL4とハウジング側流路21の中心との間の距離のt2とが、t1<t2として、前記摺動ラインL1〜摺動ラインL4の全てが重ならない状態となるようにしたロータリージョイントの使用方法。
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