JP6858547B2 - プラズマ溶融装置及びプラズマ溶融方法 - Google Patents

プラズマ溶融装置及びプラズマ溶融方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム、亜鉛等の金属材料(被溶融物)を、プラズマトーチを用いてプラズマ溶融する装置であって、被溶融物の溶融に必要なエネルギーの無駄を抑え、効率良く溶融できるプラズマ溶融装置及びプラズマ溶融方法に関する。
一般に、プラズマ溶融装置は被溶融物を収容する溶融槽とプラズマトーチとを備え、プラズマトーチにより生成するプラズマを被溶融物に照射して溶融液(溶湯)を形成するようになっている。この場合、溶融槽内には固体の被溶融物と液体の溶融液とが混在している。そして、プラズマ溶融された溶融液を凝固させると溶融槽を損傷させることから、溶融液を凝固させないようにするために、例えば被溶融物であるアルミニウムを溶融させる温度として600℃以上の加熱を継続しなければならない。
この種のプラズマ溶融炉が例えば特許文献1に開示されている。このプラズマ溶融炉は、廃棄物をアークプラズマにより高温溶融してスラグ化する溶融炉である。そして、スラグ槽が隔壁により主槽と副槽に仕切られるとともに、隔壁には主槽と副槽を連通する連通路が設けられている。前記主槽にはプラズマトーチ及び廃棄物の投入口が設けられ、副槽にはオーバーフローにより溶融したスラグを排出するスラグ排出口が設けられている。さらに、前記連通路はスラグ排出口よりも低位に設けられている。
特開2008−249220号公報
前述した特許文献1に記載されている従来構成のプラズマ溶融炉において、主槽内には固体の廃棄物と液体の溶融したスラグとが混在し、スラグの一部が連通路を介して副槽に導かれるようになっている。このため、主槽においては、溶融したスラグを液状に保つためアークプラズマにより主槽内の廃棄物を溶融する高温に維持しなければならないことから、特許文献1に記載のプラズマ溶融炉では、過剰な加熱の継続によってエネルギーの無駄が生ずる。
加えて、液状のスラグはほとんどが固体の廃棄物と一緒に主槽に存在し、その一部が主槽から連通路を介して副槽に順次流入されるように構成されていることから、主槽内に存在する液状のスラグは過昇温状態に晒され、スラグの変質を来たすという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、エネルギーの無駄を抑制できるとともに、溶融液の品質を向上させることができるプラズマ溶融装置及びプラズマ溶融方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のプラズマ溶融装置は、プラズマトーチにより溶融炉内の被溶融物を溶融するプラズマ溶融装置であって、前記溶融炉を、上部に位置しプラズマトーチに基づくプラズマにより被溶融物を溶融して溶融液を調製するための溶融槽と、下部に位置し前記溶融液を液状に保持するための温調槽とで構成し、前記溶融槽の底壁には前記溶融液を溶融槽から温調槽へ導く連通孔を有するとともに、該連通孔にはその上方に被溶融物を支持する支持部を備え、前記支持部は導電性材料で形成され、プラズマトーチによるプラズマ発生のための電極として機能するように構成されているものである。
記連通孔は、その孔径又は孔幅が被溶融物の直径又は幅以上となるように構成されていることが好ましい。
前記支持部は、複数本の棒材で構成されるとともに、各棒材の端部には連通孔を形成する周縁部に係止される係止部が設けられていることが好ましい。
前記温調槽には、溶融槽で溶融された溶融液を30〜150℃昇温するための加熱器を備えることが好ましい。
前記プラズマトーチは、溶融槽内の被溶融物全体にプラズマを照射できるように駆動装置により上下方向、左右方向及び前後方向に移動可能に構成されていることが好ましい。
本発明のプラズマ溶融方法は、前記溶融槽においてプラズマトーチにより支持部上の被溶融物を溶融し、得られた溶融液を直ちに連通孔を介して温調槽に導き、その温調槽で溶融液を液状に保持するものである。
本発明のプラズマ溶融装置によれば、エネルギーの無駄を抑制できるとともに、溶融液の品質を向上させることができるという効果を奏する。
実施形態におけるプラズマ溶融装置の全体構成を示す断面図。 (a)は電極を示す平面図、(b)は(a)の2b−2b線における断面図。 (a)は支持棒を示す断面図、(b)は支持棒を示す側面図。 (a)は別形態の支持棒を示す断面図、(b)はその支持棒を示す側面図。 (a)はさらに別形態の支持棒を示す断面図、(b)はその支持棒を示す側面図。 プラズマトーチの上下動作及び旋回動作を示す斜視図。 温調槽の直接通電加熱装置を示す説明図。 エアブロー装置で溶融槽の周壁の内周面及び支持棒に付着したスラグを除去する状態を示す説明図。 エアブロー装置で温調槽の内周面に付着したスラグを除去する状態を示す説明図。 溶融槽の回転動作を示す説明図。 温調槽の回転動作を示す説明図。 (a)は温調槽の回転機構を示す平面図、(b)は温調槽の回転機構を示す断面図、(c)は受け皿に温調槽を収容する状態を示す正断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、プラズマ溶融装置10を構成する溶融炉11は、上部に位置し、プラズマトーチ12に基づくプラズマにより被溶融物13を溶融して溶融液14を調製するための溶融槽15と、下部に位置し、前記溶融液14を液状に保持するための温調槽16とにより構成されている。被溶融物13は例えばアルミニウム、亜鉛、銅等の金属により略円柱状に形成されている。
前記溶融槽15は耐火材料により円筒状に形成された周壁17と、その下端部に配置された電極18、絶縁体19及び底板20よりなる底壁21とにより構成されている。なお、電極18、絶縁体19及び底板20は、図示しないクランプにより一体的に連結されている。前記温調槽16は耐火材料により断面逆円錐台状に形成され、溶融液14が受け入れやすくなっている。この温調槽16は、四角枠状の基台22上に支持されている。前記溶融槽15の底壁21を構成する電極18、絶縁体19及び底板20には周壁17の内径と同一の直径を有する連通孔18a、19a、20aが設けられ、溶融槽15で得られた溶融液14を温調槽16へ導くようになっている。この連通孔18a、19a、20aは、その孔径が被溶融物13の直径以上となるように設計することが、溶融槽15からの溶融液14を円滑に温調槽16に導く上で好ましい。
前記プラズマトーチ12は溶融槽15の上方位置において吊下体23により吊下げ支持されるとともに、図示しない駆動装置により移動可能な可動部材24が連結され、上下方向、左右方向及び前後方向に移動可能に構成されている。
例えば、図6に示すように、プラズマトーチ12は図6の矢印のように上下方向に動くとともに、水平方向に渦巻き状に旋回する。そして、プラズマトーチ12が被溶融物13の未溶融部にプラズマを照射して被溶融物13全体を溶融できるようになっている。
図1に示すように、前記電極18はカーボン等の導電性材料により形成され、溶融槽15の周壁17と絶縁体19との間に配置され、その電極18とプラズマトーチ12との間には直流電源25が接続線26を介して接続されている。そして、プラズマトーチ12と電極18との間に所定の電圧が印加され、被溶融物13にプラズマを照射するように構成されている。
図2(a)、(b)に示すように、前記電極18は板状に形成され、その電極部27は円環状をなすとともに、その一部には長四角形状をなす導電性の接続部28が延出されている。前記電極部27の内周部には互いに対向する切欠き部29が一対凹設されている。
図1に示すように、前記溶融槽15の底壁21を構成する電極18の連通孔18aの周縁部には被溶融物13を支持する一対の支持部としての支持棒30が架設されている。図3(a)、(b)に示すように、これらの支持棒30は円柱状に形成されるとともに、各支持棒30の両端部下面には前記電極18の切欠き部29に係止される凹状の係止部31が設けられ、支持棒30が連通孔18aにおいて電極18に対し安定した状態で配置される。これら一対の支持棒30上に前記被溶融物13が支持されている。この支持棒30は複数本配置されておればよく、3本以上であってもよい。
図4(a)、(b)に示すように、支持棒30としては、前記図3(a)、(b)に示す支持棒30において、その上面に平坦面32を形成したものであってもよい。この場合には、支持棒30の平坦面32に被溶融物13を安定した状態で支持することができる。
図5(a)、(b)に示すように、支持棒30を三角柱状に形成してその側面33が上面となるように配置し、その両端部下面に電極18の切欠き部29に係止される係止部31を設けてもよい。この場合にも、支持棒30の上面となる側面33が平坦部となっているため被溶融物13を安定した状態で支持することができる。
前記支持棒30はカーボン等の導電性材料で形成され、プラズマトーチ12によるプラズマ発生のための電極としても機能するように構成されている。このため、被溶融物13の直下に配置された一対の支持棒30によりプラズマを被溶融物13に有効に照射でき、被溶融物13の溶融を速やかに進めることができる。
図1に示すように、前記温調槽16には、溶融槽15で溶融された溶融液14を30〜150℃昇温するための加熱器として高周波誘導加熱器34が備えられ、温調槽16内の溶融液14を液状に保持するようになっている。前記高周波誘導加熱器34は温調槽16の下方位置に配置され、交流電源35からの電力により温調槽16を加熱するようになっている。
前記加熱器としては、高周波誘導加熱器34以外に直接通電加熱器、電気ヒータ式加熱器、ガス燃焼式加熱器等が用いられる。例えば、直接通電加熱器36は図7に示すように構成される。すなわち、この図7に示すように、前記基台22上には絶縁体19を介して下部電極37が載置され、その下部電極37上に温調槽16が支持されるとともに、温調槽16の上面に上部電極38が配置される。この上部電極38と下部電極37との間に直流電源25が接続線26で接続され、上部電極38と下部電極37との間に位置する温調槽16が直接通電加熱される。
図8及び図9に示すように、前記溶融槽15及び温調槽16には、スラグを除去するためのエアブロー装置40が設けられている。図8に示すように、エアブロー装置40を構成するエアホース41先端部のエアノズル43から溶融槽15の周壁17内面にエアが上方から旋回状態で吹き付けられ、周壁17内面に付着したスラグが除去される。さらに、電極18の連通孔18aを跨ぐ一対の支持棒30に対してもエアが吹き付けられ、支持棒30に付着したスラグが除去される。
図9に示すように、温調槽16は上下逆にして支持され、下方に配置されたエアノズル43から温調槽16内にエアが旋回状態で吹き付けられ、温調槽16の内面に付着したスラグが除去される。
次に、前記プラズマ溶融装置10の溶融システムについて説明する。
図10に示すように、溶融槽15は上テーブル45により図10の反時計方向に回転し、溶融位置101、スラグ除去位置102、電極交換位置103及び被溶融物設置位置104にそれぞれ周方向へ90°間隔をおいて配置される。溶融位置101において、溶融槽15では被溶融物13がプラズマ溶融され、溶融液14が調製される。スラグ除去位置102において、溶融槽15内がエアブロー装置40のエアノズル43から噴出されるエアによりスラグが除去される。電極交換位置103において、電極18及び支持棒30が交換される。被溶融物設置位置104において、溶融槽15内に被溶融物13が挿入されて設置される。
図11に示すように、温調槽16は下テーブル46により図11の時計方向に回転し、溶融液受け入れ位置105、温調位置106、出湯位置107及びスラグ除去位置108にそれぞれ周方向へ90°間隔をおいて配置される。溶融液受け入れ位置105において、溶融槽15の底壁21の連通孔18a、19a、20aから溶融液14が温調槽16に受け入れられる。溶融液14の温度は、被溶融物13が例えばアルミニウムの場合には約600℃である。温調位置106において、温調槽16が高周波誘導加熱器34により例えば660℃に昇温され、溶融液14が液状に保持される。出湯位置107において、温調槽16内の溶融液14が図示しないダイカストマシーンへ供給される。スラグ除去位置108において、温調槽16が上下逆にした状態でエアブロー装置40のエアノズル43から吹き出されるエアにより温調槽16内のスラグが除去される。
ここで、溶融槽15及び温調槽16の回転機構について説明する。まず、温調槽16の回転機構について説明する。
図12(a)〜(c)に示すように、円環状の枠体47内には下テーブル46としての十字状回転部材が図示しない駆動源により回転可能に支持されている。下テーブル46の各先端部にはそれぞれ円孔48が透設され、各円孔48には図12(b)に示す受け皿49が挿入され、その受け皿49のフランジ部49aが下テーブル46に係止されている。前記出湯位置107及びスラグ除去位置108においては円孔48を外方へ開口する開口部50が設けられ、受け皿49が外方へ移動可能になっている。さらに、出湯位置107においては、枠体47に開放部51が形成され、出湯位置107の温調槽16を外部へ取り出すことができるようになっている。図12(c)に示すように、前記受け皿49内には温調槽16が挿入され、保持されるように構成されている。
前記溶融槽15の回転機構も温調槽16の回転機構と同様に構成されているが、出湯位置107の開口部50や枠体47の開放部51は設けられていない。
図10及び図11に示したように、上テーブル45と下テーブル46の回転方向を逆にすることにより、溶融槽15のスラグ除去位置102と温調槽16のスラグ除去位置108を同一位置に設定でき、エアブロー装置40によるスラグ除去操作を効率良く進めることができる。
次に、上記のプラズマ溶融装置10を用いたプラズマ溶融方法について説明する。
図1に示すように、溶融槽15内には一対の支持棒30上に被溶融物13のアルミニウムが支持された状態で、プラズマトーチ12と電極18及び支持棒30との間に直流電源25から電圧が印加されてプラズマが被溶融物13に照射され、被溶融物13が600℃以上の高温に加熱されて溶融する。被溶融物13がプラズマ溶融して得られた溶融液14は液滴として垂れ落ち、溶融槽15の連通孔18a、19a、20aを経て温調槽16内へ収容される。
この温調槽16には高周波誘導加熱器34が設けられ、温調槽16内の溶融液14が例えば660℃に加熱され、液状が維持される。
図10に示すように、溶融槽15は溶融位置101において被溶融物13の溶融が終了すると、上テーブル45の回転によりスラグ除去位置102に移され、そこでエアブロー装置40により溶融槽15内のスラグが除去される。その後、溶融槽15は電極交換位置103に移され、そこで再使用が難しい電極18及び支持棒30が交換される。次いで、溶融槽15は被溶融物設置位置104に移され、その位置で溶融槽15内に被溶融物13が挿入され、設置される。
一方、図11に示すように、温調槽16は溶融液受け入れ位置105で溶融液14を受け入れた後、下テーブル46の回転により温調位置106に移され、温調槽16内の溶融液14が液状に保持される。その後、温調槽16は出湯位置107に移され、そこで温調槽16内の溶融液14がダイカストマシーンへ注入される。続いて、温調槽16はスラグ除去位置108に移され、そこで上下逆にされた状態でエアブロー装置40により温調槽16内のスラグが除去される。
次に、前記のように構成された実施形態のプラズマ溶融装置10について作用を説明する。
さて、図1に示すように、プラズマ溶融装置10の溶融炉11は、上部位置の溶融槽15と下部位置の温調槽16とにより構成され、溶融槽15の底壁21には溶融槽15と温調槽16を連通する連通孔18a、19a、20aが設けられている。このため、溶融槽15で被溶融物13がプラズマ溶融されて得られた溶融液14は、その重力により速やかに溶融槽15内から連通孔18a、19a、20aを通過して温調槽16へ流れ落ち、温調槽16内に収容され、そこで液状に保持される。
前記連通孔18a、19a、20aにはその上方に被溶融物13を支持するための一対の支持棒30が配置されている。そのため、溶融槽15内でプラズマ溶融されて形成された溶融液14は直下に位置する温調槽16内へ真直ぐ、速やかに導かれる。
従って、溶融槽15内には固体の被溶融物13のみが実質的に存在し、その被溶融物13に対してプラズマトーチ12でプラズマを照射して溶融すればよく、溶融液14を液状に保つための余分なプラズマエネルギーを必要としない。
一方、温調槽16では、収容された溶融液14が液状を保持できるように構成され、その状態で温調槽16内の溶融液14が必要に応じてダイカストマシーン等へ出湯される。
このように、溶融槽15では固体の被溶融物13をプラズマトーチ12でプラズマ溶融する操作のみを実施することができ、温調槽16では液体の溶融液14を液状に保温する操作のみを実施することができる。従って、溶融槽15における無駄なプラズマエネルギーを節約できるとともに、生成した溶融液14の過昇温を回避することができ、溶融液14の品質への悪影響を抑制することができる。
以上の実施形態により発揮される効果を以下にまとめて記載する。
(1)この実施形態のプラズマ溶融装置10では、溶融炉11を上部位置の溶融槽15とその下部位置の温調槽16で構成し、両者間を連通孔18a、19a、20aで連通した。このため、溶融槽15内の溶融液14は生成すると直ちに連通孔18a、19a、20aを通過して温調槽16に導かれる。
さらに、前記連通孔18a、19a、20aには、その上方に被溶融物13を支持するための支持棒30を配置した。そのため、溶融槽15内の溶融液14は直下の連通孔18a、19a、20aへ直ちに落下して温調槽16に導かれる。
従って、実施形態のプラズマ溶融装置10によれば、エネルギーの無駄を抑制できるとともに、溶融液14の品質を向上させることができる。
(2)前記支持棒30は、一対の棒材で構成されるとともに、各棒材の端部には電極18の連通孔18aを形成する周縁部に係止される係止部31が設けられている。このため、一対の支持棒30を電極18に対して位置決めでき、支持棒30に被溶融物13を安定した状態で支持することができる。
(3)前記支持棒30は導電性材料で形成され、プラズマトーチ12によるプラズマ発生のための電極部として機能するように構成されている。そのため、電極である支持棒30が被溶融物13の直下に配置され、被溶融物13のプラズマ溶融を有効かつ迅速に進めることができる。
(4)前記連通孔18a、19a、20aは、その孔径又は孔幅が被溶融物13の直径又は幅以上となるように構成されている。従って、溶融槽15で得られた溶融液14は連通孔18a、19a、20a内に詰まることなく、円滑に連通孔18a、19a、20aを通過することができる。
(5)前記温調槽16には、溶融液14を30〜150℃昇温するための高周波誘導加熱器34を備えている。このため、温調槽16内に受け入れられた溶融液14は固化することなく、液状を継続して維持することができる。
(6)前記プラズマトーチ12は、駆動装置により上下方向、左右方向及び前後方向に移動可能に構成されている。従って、溶融槽15内の被溶融物13の未溶融部に向けてプラズマを効果的に照射することができ、溶融効率を高めることができる。
(7)前記溶融槽15は溶融位置101とそれ以外の非溶融位置とに移動可能に構成されるとともに、温調槽16は溶融液受け入れ位置105とそれ以外の溶融液非受け入れ位置とに移動可能に構成されている。そして、溶融位置101の溶融槽15で溶融液14を溶融液受け入れ位置105の温調槽16に受け入れ、非溶融位置の溶融槽15で溶融以外の操作を行い、溶融液非受け入れ位置の温調槽16で溶融液14の受け入れ以外の操作を行うように構成されている。
このため、溶融槽15による溶融操作及びその他の操作と、温調槽16による温調操作及びその他の操作を並行して効率良く進めることができる。
(8)プラズマ溶融方法は、溶融槽15においてプラズマトーチ12により支持棒30上の被溶融物13を溶融し、得られた溶融液14を直ちに連通孔18a、19a、20aを介して温調槽16に導き、そこで溶融液14を液状に保持するものである。従って、溶融槽15では固体の被溶融物13をプラズマ溶融する操作のみを実施できるとともに、温調槽16では溶融液14を保温して液状に保持する操作のみを実施でき、プラズマ溶融を効率的に実施できるとともに、エネルギーの無駄を抑制でき、かつ溶融液14の品質を向上させることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・前記溶融槽15の底壁21に設けられる連通孔18a、19a、20aは、被溶融物13の形状が例えば四角柱状である場合には四角孔としてもよい。この場合、連通孔18a、19a、20aの幅は、被溶融物13の幅以上に設定されることが望ましい。
・前記支持部を、支持棒30に代えて、支持板、金網等で構成してもよい。
・前記溶融槽15の底壁21を、電極18、絶縁体19及び底板20のいずれか1層で構成したり、いずれか2層で構成したりしてもよい。
・前記溶融槽15の非溶融位置と温調槽16の溶融液非受け入れ位置における各操作の工程数や時間を適宜変更してもよい。その場合、溶融槽15及び温調槽16を並行して操作できるようにすることが望ましい。
・前記プラズマ溶融装置10は、被溶融物13をプラズマ以外で溶融する装置にも適用することが可能であり、例えば被溶融物13をレーザで溶融する装置、被溶融物13を高周波で溶融する装置等に適用することが可能である。
・前記溶融槽15の非溶融位置における電極交換位置103と被溶融物設置位置104との間に予熱位置を設け、セラミックスヒータ、赤外線ヒータ等の予熱器により溶融槽15内の被溶融物13を予熱するように構成してもよい。或いは、前記図10に示す溶融システムにおいて、被溶融物設置位置104の近傍に被溶融物13の待機場を設け、そこで被溶融物13を予熱し、予熱された被溶融物13を被溶融物設置位置104で溶融槽15内に設置するように構成してもよい。予熱温度は300〜500℃であることが好ましい。これらの場合には、溶融位置101の溶融槽15で被溶融物13を溶融するまでに要する時間を短縮することができる。
10…プラズマ溶融装置、11…溶融炉、12…プラズマトーチ、13…被溶融物、14…溶融液、15…溶融槽、16…温調槽、18a、19a、20a…連通孔、21…底壁、30…支持部としての支持棒、31…係止部、34…加熱器としての高周波誘導加熱器、101…溶融位置、105…溶融液受け入れ位置。

Claims (6)

  1. プラズマトーチにより溶融炉内の被溶融物を溶融するプラズマ溶融装置であって、
    前記溶融炉を、上部に位置しプラズマトーチに基づくプラズマにより被溶融物を溶融して溶融液を調製するための溶融槽と、下部に位置し前記溶融液を液状に保持するための温調槽とで構成し、前記溶融槽の底壁には前記溶融液を溶融槽から温調槽へ導く連通孔を有するとともに、該連通孔にはその上方に被溶融物を支持する支持部を備え
    前記支持部は導電性材料で形成され、プラズマトーチによるプラズマ発生のための電極として機能するように構成されているプラズマ溶融装置。
  2. 前記連通孔は、その孔径又は孔幅が被溶融物の直径又は幅以上となるように構成されている請求項1に記載のプラズマ溶融装置。
  3. 前記支持部は、複数本の棒材で構成されるとともに、各棒材の端部には連通孔を形成する周縁部に係止される係止部が設けられている請求項1又は請求項2に記載のプラズマ溶融装置。
  4. 前記温調槽には、溶融槽で溶融された溶融液を30〜150℃昇温するための加熱器を備えた請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプラズマ溶融装置。
  5. 前記プラズマトーチは、溶融槽内の被溶融物全体にプラズマを照射できるように駆動装置により上下方向、左右方向及び前後方向に移動可能に構成されている請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプラズマ溶融装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプラズマ溶融装置を用いたプラズマ溶融方法であって、
    前記溶融槽においてプラズマトーチにより支持部上の被溶融物を溶融し、得られた溶融液を直ちに連通孔を介して温調槽に導き、その温調槽で溶融液を液状に保持するプラズマ溶融方法。
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