JP6858317B1 - コンピュータトモグラフィー装置及び検診車両 - Google Patents

コンピュータトモグラフィー装置及び検診車両 Download PDF

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Abstract

【課題】X線CTの小型化、軽量化、低消費電力化、及びストローク領域の解消により、CT装置の移動や設置を容易にし、かつ使用部品の修理・交換等のメンテナンス負荷を軽減する。さらに、X線CT装置の搭載を容易にし、かつ院内感染を防止できる検査車両を実現する。【解決手段】体軸方向を中心軸として回転する回転部を有するガントリを垂直方向に移動可能なCT装置であって、回転部と固定部の間に永久磁石又は電磁石が対向するように配置する。さらに、CT装置を搭載した検査車両であって、CT装置の入り口を車体の側面部、或いは車体の後部側面部に設ける。【選択図】図1

Description

本発明は被験者が立ったまま、或いは座った状態で検査を受けることができるコンピュータトモグラフィー装置とこれを搭載した移動検診車両等に関する。
X線コンピュータトモグラフィー(CT)装置は、撮像対象物の周囲を回転する回転部を含むガントリ、ガントリの内側を通過するように被験者を載せた寝台を体軸方向に前進又は後退させる寝台移動装置、回転部と電気的接続を可能にするスリップリング、及びスリップリングを介し外部に転送された画像データを処理する画像描出部等を含む操作及びモニター部等から構成されている。回転部の内部には、多数の撮像素子の集合体からなる検出器、検出器からの信号を処理する回路基板、被験者等の撮像対象物を挟んで対向する位置にあるX線発生部、冷却ファン、高電圧電源回路等が内蔵されている。CT装置は大型、高重量かつ高額な画像診断機器であって、CT装置本体を設置する建物、電源、及び空調設備等の設置費用に加え、常時機器の性能を最適に保つための維持管理費も大きな負担となっている。そのためCT装置の設置場所を変えるために移動し、或いは戸外で使用することには様々な困難が伴う。従来、X線検査装置等を搭載した車両が知られているが、ストローク領域を確保するために車両自体の大型化が避けられず、また被検者が一人ずつ車内に入り検査を受けるため検査時間が長くなり、多数の被験者に対する画像検査を効率的に行うことが困難であった。
X線コンピュータトモグラフィー装置等のCT装置を小型・低価格化することにより、広く世界中の人々の健康維持に寄与する。特に癌その他の疾病を早期に発見し、増大する医療費を削減にすることが望まれる。また、開発途上国、その他遠隔地や過疎地域にあっても、最新かつ高水準の医療サービスを提供することにより、自然災害や地域紛争の結果生じた医療格差を解消する必要がある。CT装置の大型化、或いは高額化する要因には、様々な未解決の技術的課題が残されており、未だ有効な打開策が見出されていない。また、X線機器等を搭載した医療車両(日本ではレントゲン車とも呼ばれる)では、大人数の被験者に対するスクリーニングを第一の目的としており、何らかの疑わしき所見が認められた場合には後日、改めて専門の病院、或いは検査機関に出向きCT装置等による精密検査を受ける必要がある。しかし、高齢者や過疎地に住む受診者にとっては、再度精密検査を受けることは時間的、肉体的、或いは経済的負担が極めて大きいのが実情である。車両等の移動手段においてCT装置を使用するには、CT装置そのものの小型・軽量化に加え、必要とするスペースの削減、特に寝台の水平移動のためのストローク領域の確保が必須となる。さらに、被検者が一人ずつ車内に入り寝台上に横になるため、一人当たりの検査時間も長くなり、多数の被験者に対するCT検査を効率的に行うことが困難であるという課題がある。また、他の医療機器等を車両に搭載する余地を拡大するために、CT装置及び被験者に供するスペースの最小化、及び検査と診断の迅速化も解決すべき課題である。さらに、近年、世界的な感染症の蔓延、所謂パンデミックの脅威が深刻化している。このような感染症にり患している可能性のある被験者を従来通り、病院或いは検査施設においてCT検査を受けさせることは、他の患者や医療スタッフに感染を広げるリスクが避けられない。そのため、例えば、新型コロナウイルス感染症等に起因した初期の肺炎を早期に発見するため患者のいる場所において多くの患者にCT撮影を実施することが阻害されるという課題がある。
上記車両等の移動手段においてCT装置を使用するには、CT装置の小型・軽量化が課題となる。ガントリ内の回転部には、X線源、検出器、検出器信号処理回路、X線源駆動制御回路、空冷ファン等を内蔵する。しかし、X線源、X線源駆動制御回路、空冷ファン等は高重量であり、これらをガントリ内の円周上において毎秒0.5回転以上の速度で回転させる場合の慣性モーメントや重量物の回転に伴う振動、騒音等の弊害を最小限にする必要がある。また、車両内においてCT装置本体が占有する面積と使用時のストローク領域を削減する必要がある。CT装置の小型化を阻害する要因の一つは、ガントリの小型・軽量化が困難な点にある。ガラス基板を使用した検出器の大面積化、即ち、スライス幅の拡大とこれに対応するX線光源と高電圧電源、これらを冷却する空冷ファン等の大型化のためである。これら大型化、高重量化、単位時間あたりのデータ伝送量の増大により、回転部の回転速度は高々毎秒0.5〜2回転程度に制限されている。大電流を、スリップリングを介し回転部に供給することが困難であり、回転に伴う振動や騒音、或いはガントリ内の回転部と固定部の間に挿入されたボールベアリング等の機械部品の耐久性劣化や潤滑の問題があるためである。従って、CT装置の小型・軽量化のために、上記X線源、検出器、検出器信号処理回路、X線源駆動制御回路、空冷ファン等を小型化、軽量化し、かつ従来と同等或いはそれ以上の撮影性能を実現する必要がある。
上述の通り、検出器等がガントリの内部で体軸方向を中心に回転するため、電源供給、或いは検出器等の出力信号を外部に読み出すためのスリップリングと呼ばれる電気的接触手段が採用されている。スリップリングによる電気的接続を確実にするには、回転数を低く抑え、かつ信号線本数を少なくする必要がある。信号線本数を少なくするためには、パラレル信号をシリアル化しスリップリングを介し読み出す方法が採用されている。しかし、大量の撮像データをシリアル伝送すると伝送周波数が上昇するため、高速のラインバッファ素子など専用半導体素子を開発する必要があり、さらに伝送周波数の上昇に伴う消費電力や発熱の増大も避けられない。近年、X線パルス照射による露光領域を体軸方向に拡大するため、スライス幅を広げた構造に移行しつつある。その結果、ガントリ自体の高重量化に加え、X線発生装置の大型化も避けられない。また、体軸方向の受光領域(即ちスライス数)を拡大するために、使用する検出器の受光面積を増加、即ち、画素数の増大を伴い、さらに高速かつ大容量のデータ伝送と外部の記録媒体への高速リアルタイム記録が求められる。しかし、大量の撮像データの伝送には伝送周波数の上昇が避けられず、高速のラインバッファ素子など専用半導体素子を開発する必要がある。加えて、伝送周波数の上昇に伴う消費電力や発熱の増大も避けられない。例えば、スライス数が64の場合、1ギガバイト/秒を超えるデータ処理速度が求められる。大量のデータをリアルタイムで高速記録するには、例えば、RAID(Redundant Arrays of Independent Disks)のような複数台のハードディスクを組み合わせて使用する必要がある。このような、伝送周波数の増大に伴う弊害を軽減、或いは除去することも解決すべき課題である。
同様に、スリップリングを介した電力の供給にも解決すべき課題が残されている。上述の如く、近年、スライス幅の拡大に伴い、X線源の大型化、即ち管電流の増大に伴い高電圧発生回路等を含むX線源駆動制御回路に供給する電流量も増大する傾向にある。その結果、スリップリングは、ブラシに対し高速かつ滑らせながら大きな電流を流す必要があり、接触面が発熱し焼き付きの原因となる。そのため、スリップリングやブラシの表面研磨や部材の定期的交換等のメンテナンスが必須である。他方、戸外或いは遠隔地においてCT装置を稼働させる場合、大容量かつ安定した商用電力の供給は期待できない。自家発電装置や車両の電源等による電源供給を前提とする使用環境に適合することも解決すべき課題である。上述のCT装置の小型・軽量化、低消費電量化により、CT装置自体の大幅な電力消費の抑制を実現する。加えて、車両等による戸外での使用を考慮し、修理、或いは定期的なメンテナンス負荷の軽減等も解決すべき課題である。
本発明は、体軸方向を中心軸として回転する回転部を有するガントリ、及びガントリから送られてきた画像データを処理表示する制御部から構成される。少なくとも、回転部には光源、光源駆動制御回路を内蔵するCT装置であって、さらに中心軸が鉛直方向であり、かつ回転部と回転部を取り囲む固定部が鉛直方向に組み合わされ、回転部と固定部が対面する位置にそれぞれ磁石、又は磁場を発生する電磁誘導手段を近接し対向するように配置したCT装置とする。
好ましくは、上記対面する位置において回転部が固定部の上部に位置し、かつ対面する位置において回転部と固定部にそれぞれ互いに同じ極性が対向するように磁石を取り付けたCT装置とする。或いは、対面する位置において回転部が固定部の下部に位置し、かつ対面する位置において回転部と固定部にそれぞれ互いに異なる極性が対向するように磁石を取り付けたCT装置とする。
好ましくは、対面する位置において回転部が固定部の上部に位置し、かつ対面する位置において回転部に磁石を有し、固定部に電磁誘導手段を配置したCT装置とする。或いは、対面する位置において回転部が固定部の下部に位置し、かつ前記対面する位置において回転部に磁石を有し、固定部に電磁誘導手段を配置したCT装置とする。
好ましくは、回転部を回転点させる駆動モータ、駆動モータの回転トルクを回転部に伝達するタイミングベルトを有するCT装置とする。或いは、回転部を回転点させる駆動モータの回転トルクを回転部に伝達する互いに歯数の異なる歯車構造を駆動モータの回転軸と回転部の円周上に有するCT装置とする。或いは、回転部をロータ、固定部を固定子とするダイレクトドライブモータ構造とする。
好ましくは、回転部には少なくとも光源、光源駆動制御回路、及びこれらを駆動する二次電池を内蔵するCT装置とする。さらに、回転部に検出器、検出器駆動制御回路、検出器の出力信号を処理するデジタル信号処理回路を内蔵するCT装置とする。さらに、検出器から得られたデータを記録する半導体画像メモリを内蔵するCT装置とする。
好ましくは、回転部の外周部に対向する固定部の内周に検出器を有するCT装置とする。さらに、光源の回転部の回転中心を挟んで対向する部分であって、光源からの出射光を通過させ検出器の受光面を露光する開口部を回転部に有するCT装置とする。
好ましくは、検出器がシリコン半導体基板上に形成され、かつ同一半導体基板上に形成された周辺回路ブロックの長手方向が、中心軸を回転軸とする円周の法線方向と平行であるCT装置とする。さらに、検出器の受光面が中心軸を中心に湾曲しているCT装置とする。
好ましくは、二次電池にはリチウムイオン電池を用いる。また、画像メモリには大容量の半導体メモリ、例えば、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発メモリを用いる。光源はX線光源、或いは近赤外(NIR)光源とする。好ましくは、光源がX線光源であって、X線光源における電子ビーム発生部をカーボンナノ構造体により形成する。検出器は、好ましくはシリコン半導体検出器であって、かつ該シリコン半導体検出器にはAD変換回路が形成された構造とする。好ましくは、検出器を光電子増倍管型検出器、アバランシェホトダイオード(APD)型検出器、又はフォトンカウンティング型検出器のいずれかとする。好ましくは、検出器の上部に放射線遮蔽光ファイバープレート、或いは放射線遮蔽光ファイバープレートの上部にさらに放射線シンチレータを積層した構造とする。
ガントリが中心軸方向に移動するCT装置とする。或いは、静止したガントリに対し、被験者が立つステージ、又は被験者が腰掛けるイスが上記中心軸方向に移動するCT装置とする。
上記の光源、二次電池、検出器、又は半導体画像メモリのいずれかがカートリッジ構造であり、かつ回転部にはカートリッジ構造の光源、二次電池、検出器、或いは半導体画像メモリを個別に挿入又は抜去するためのカートリッジ開口部を有するCT装置とする。
好ましくは、回転部が停止状態において、回転部インターフェースに対向し、機械的に接触することにより、又は電磁場の相互作用により非接触の状態で電磁気的に結合することにより、電気的に接続するホストインターフェースを回転部の周囲にある固定部に有するCT装置とする。さらに、回転部インターフェースとホストインターフェースが互いに中心軸方向において、又は中心軸に対し放射状方向に近接し対向するCT装置とする。
或いは、回転部インターフェースが回転部の側面側の円環全周にわたりリング状の電極として形成され、かつ凸状の接続端子からなるホストインターフェースと対向し接続する構造を有するCT装置とする。
好ましくは、半導体画像メモリの内部のデータを回転部の外部に送信する無線通信インターフェースを回転部に有するCT装置とする。或いは、ガントリの撮像動作を制御する制御信号を無線通信により送受信する無線インターフェースを制御部とガントリの内部の固定部、又は回転部に有するCT装置とする。
ガントリの移動範囲内の所定位置において回転部インターフェースとホストインターフェースが互いに対向する構造とする。好適には、所定位置がガントリの移動範囲の終点にあるようにする。また、回転部インターフェースとホストインターフェースが互いに鉛直方向において近接し対向させる。或いは、回転部インターフェースとホストインターフェースが互いに中心軸方向において近接し対向させる。或いは、回転部インターフェースとホストインターフェースが所定位置において機械的に接触することにより電気的に接続するようにする。或いは、回転部インターフェースとホストインターフェースが所定位置において互いに近接し非接触状態において電磁場の相互作用により電気的に接続する非接触インターフェースとする。また、ガントリを中心軸方向に移動させるための駆動手段をガントリの内部に設ける。また、回転部を回転させる駆動モータをガントリの内部に設ける。
好ましくは、支柱の上部又は下部にクレードルを有し、かつクレードルにホストインターフェースを設ける。さらに、クレードルに回転部の検査・校正に供する検査プローブ、或いは標準サンプルを保持するための保持手段をクレードルに設ける。或いは、所定位置において回転部を保持、固定するためのホールド機構、或いは冷却するための冷却機構をクレードルに有する構造とする。
上記のCT装置を搭載した医療検診、又は検査車両とする。好ましくは、上記CT装置への入り口が車両の側面部又は後部側面部に位置する医療検診、又は検査車両とする。また、検査車両の内部のCT装置が占有する一区画の気圧が、検査車両の内部の他の区画、及び移動通路における気圧よりも低い検査車両とする。或いは、CT装置の設置された区画の空気を車外に排出するための換気手段を有する医療検診、又は検査車両とする。
好ましくは、CT装置を駆動する電源が水素ガスを使用する燃料電池である上記医療検診、又は検査車両とする。
CT装置の小型・軽量化、及び低消費電力化が実現し、かつガントリ部の垂直移動によりストローク領域を無くしたのでCT装置を設置するスペース、建物及び電源、空調設備等の建設、設備、及び維持管理コストを大幅に削減できる。さらにスリップリングやこれと電気的接続をとるためのブラシ等の数を減らし、或いは無くすことができるので、特に、電流量の大きい電源供給に伴うスパークの発生や故障頻度を大幅に削減し信頼性を向上させることができる。また、回転部と固定部に永久磁石或いは電磁石を配置し、互いに反発、或いは吸引する磁力を利用し、回転部の重量がボールベアリング等の機械部品に加わる負荷を軽減することができ、回転部を回転させるときの始動トルクが軽減、或いは高速回転に伴うボールベアリングの摩耗やノイズの発生等を軽減させる効果が得られる。また、回転部を、例えば毎秒2回転乃至10回転程度の高速回転が容易に実現する。さらに、オンチップ、或いは積層素子による信号処理回路を集積したCMOS型検出器、さらにはカーボンナノ構造体を用いたX線源を使用できるので、低ノイズかつ低消費電力のガントリ部を搭載したCT装置を実現できる。或いは、小型の光電子増倍管、その他の高感度の検出器を使用できるので、被験者の放射線被ばく量を低減することができる。また、ガントリ内の構成部品、例えば、X線源、X線検出器、二次電池等をカートリッジ構造としたので、ガントリ自体を分解修理するまでもなく、故障している箇所のみ抜き出し、新たな構成部品を挿入すればよく、修理に要する時間やコストを大幅に削減できる。加えて、常時機器の性能を最適に保つための保守部品の在庫、或いは年間の維持経費と機器のダウンタイムを大幅に削減できる。また、本発明に係るCT装置を搭載した医療検診用の検査車両により、遠隔地や災害発生地域等における迅速かつ的確な初期診断が可能になる。特に、開発途上国、その他遠隔地や過疎地域にあっても、最新かつ高水準の医療サービスを提供することにより、自然災害や地域紛争の結果生じた医療格差を解消することができる。さらに、病院や検査施設から離れ、感染症患者等の近く、或いは郊外や遠隔地に機動的に移動し検査診断が行えるため、パンデミック等の早期終息、及び院内感染の防止が容易になる。
(a)は実施例に係るCT装置100の斜視図であり、(b)は実施例に係る検査車両500の側面図斜視図である。 (a)はガントリ5の内部にある固定部24と回転部分23の構造を説明するためのZ軸方向から見たX−Y平面図である。(b)はガントリ5の内部にある固定部24と回転部分23の構造を説明するため、(a)とは中心軸1に対し反対方向から見たX−Y平面図である。(c)は、回転部23の他の回転駆動構造を説明するための斜視図である。 (a)は、ガントリ5をX軸或いはY軸方向から見た断面構造図である。(b)乃至(e)は、(a)において破線で囲まれた部分Aの構造の変形例を説明するための断面図である。 (a)はガントリ5の内部にある回転部分23の内部構造を説明するためのZ軸方向から見た平面図である。(b)は回転部分23の内部、特に検出器とその周辺回路を説明するための回路構成図である。(c)回転部分23の内部、特にX発生部と高電圧駆動回路を説明するための回路構成図である。 (a)はCT装置100の変形例に係るCT装置200のガントリ部をZ軸方向からみた平面図である。(b)、及び(c)は、CT装置200の変形例に係るCT装置のガントリ部の構造を説明するためのX軸或いはY軸方向から見た断面構造図である。 (a)はCT装置200の変形例係るCT装置300の、特にガントリ部をZ軸方向からみたX−Y平面図であり、(b)は同じくX軸或いはY軸方向からみた断面構造図であり、(c)は、(a)において破線で囲まれた部分Bの拡大図である。(d)は、回転部23に形成された開口部28を説明するため、X線源25mから開口部28の方向を見たときの平面図であり、開口部28には固定部24に配置した複数の検出器ユニット30の一部が見えている。 (a)は、CT装置300に使用した検出器ユニット30に好適な検出器ユニットであってCMOS型固体撮像素子30−1の平面図である。(b)は、同じく、CT装置300に使用した検出器ユニット30に好適な他の検出器ユニットであってCMOS型固体撮像素子30−2を受光領域が密接するように対向させて配置した場合の平面図である。(c)は、(b)におけるCMOS型固体撮像素子30−2の断面構造を説明するための断面拡大図である。 (a)は実施例に係る撮像装置400のX軸方向からみた側面図であり、(b)は非接触インターフェース部(10及び12)におけるワイヤレス給電部分の回路構成を説明するためのブロック図である。(c)及び(d)は、それぞれ着脱可能なカートリッジ構造からなる二次電池(27m)をクレードル内のカートリッジホルダー22に結合させる前の状態をX軸方向から、及びカートリッジホルダー22に取り付けられた充電済の二次電池(27m)をガントリ内に取り込む前の状態をY軸方向から見た概念図である。 (a)、及び(b)は、それぞれ検査車両500の変形例に係る検査車両600と検査車両700の側面図である。(c)、及び(d)は、それぞれ検査車両500の変形例に係る検査車両600と検査車両700のZ軸方向から見た平面図である。 (a)、及び(b)は、それぞれ検査車両500の変形例に係る検査車両800と検査車両900の側面図である。(c)は、検査車両800の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
本発明では、ガントリ或いは寝台の移動方向、即ち「体軸方向」をZ軸、Z軸に垂直な面をX−Y平面と定義する。図1(a)は実施例に係るCT装置100の斜視図である。CT装置100は、Z軸方向が、水平面に対し直角、即ち重力の方向と一致している。従って、ガントリ5の移動方向も上下方向、即ちZ軸方向である。CT装置100には、被験者の立ち位置を決める垂直な寝台、或いは背板と呼ぶ部分3を有する。ガントリ5の内部には回転可能な回転部23があり、回転中心軸1はZ軸、即ち体軸方向に平行である。ガントリ5を引き上げ、或いは下降させるモータ等は、CT装置の天井部分(9−1)、又は被験者が乗る底部(9−2)のいずれかに内蔵している。なお、これら天井部分と底部はガントリ5の終着点であり、後述するように、クレードルとも呼ぶ場合もある。これらクレードル、及びガントリ5を保持するための二本の支柱7−1、7−2が設けられている。なお、図示していないを操作・制御部及び表示(モニター)部があり、画像描出回路及び画像処理ソフトウエア等により再構成された断層像等がモニター上に表示される。以下に詳述するように、本発明に係るガントリ部の小型、軽量化によりガントリの鉛直方向の移動が容易になり、被験者が立ったままの姿勢、或いはイスに腰掛けた姿勢でCT検査を受けることが可能になる。さらに、本CT装置を車両に搭載し移動先において、車内に設置したCT装置を実際に使用することが容易になる。従来のCT装置では、寝台自体、及び寝台を水平方向に移動するためのスペース、即ちストローク領域を車内に確保する必要があり、CT装置を搭載した検査車両の小型化が困難であったためである。
図1(b)は、実施例に係る検査車両500の側面図である。本実施例では、車両の高さ方向、即ち鉛直方向がZ軸であり、破線で示す上記のCT装置100が搭載されている。既に説明したように、被験者は立ったまま、或いは椅子に腰かけた状態でCT検査を受けることができるので、検査車両の小型化に加え、一人当たりの検査時間を短縮することができる。車両後部には、検査車両500の内部に入るための入り口、及び通路(いずれも図示せず)があり、階段或いは踏み台17を使って、車内に入ることができる。また、後述するように、自然エネルギーを活用するため、例えばソーラーパネル13を備えている。
実施例に係るCT装置100に好適なガントリ5の構造を、図2を用い説明する。図2(a)は、ガントリ5をZ軸方向からみた平面図である。回転部23の周囲には固定部24がボールベアリング等(図示せず)を介し組み合わされている。回転部23は、回転部回転用ベルト(又はタイミングベルトと呼ぶ)21、及び回転部駆動モータ19により中心軸1の周囲を回転する。図2(b)は、同じくガントリ5をZ軸方向からみた平面図であるが、図2(a)とは中心軸1に対し反対側から見た場合の平面図である。回転部23には、光源、例えばX線発生部25、光源駆動回路29、検出器アレー31、検出器周辺回路33、検出器駆動制御回路41、回転部の周囲に取り付けられたリング状の電極6Sを有している。固定部24には、上記リング状の電極6Sに電気的に接続可能凸状の接触端子4Sが有り、所謂スリップリング構造による電力、或いは信号の授受を行う。X線発生部25から照射されたX線26が被験者(図示せず)を透過し、検出器アレー31に到達する。以下に詳しく説明するように、ガントリ5、特に回転部23は軽量であることがCT装置の小型化と車両等による可搬性を向上させるために重要な課題である。図2(c)は、回転部23に関し、図2(a)、(b)とは異なる回転構造の一例を説明するための側面図である。回転部回転用ベルトを使用せず、回転部駆動モータ19mと回転部23gが歯車構造により組み合わされ、回転部駆動モータ19mの回転トルクを歯車19gと回転部23gの外周の歯車に伝達する。歯車19gの歯数は、回転部23gの外周の歯数よりも少ない。本構造はベルト用いた構造と比較すると、回転部23gのZ軸方向のずれの許容程度(マージン)が厳しくないので、以下に説明するような回転部23を磁力による反発力、或いは吸引力を利用し、回転に伴うボールベアリング等の機会部品の摩耗を軽減、或いは振動や騒音を軽減する場合に有効である。なお、回転部23を回転子、これを取り囲むガントリ5の内周を固定子とするダイレクトドライブ(DD)モータ構造としても良い。
CT装置100に好適なガントリ5の内部構造について、図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、回転部23と固定部24は環状に並べた複数のボールベアリング50を介し、上下方向に組み合わされている。回転部23は、タイミングベルト21を介し外部モータ(図示せず)により回転する。さらに、回転部23と固定部24が対面する部分に永久磁石34−1と34−2が対になっていずれも同じ極性が対向するように(即ち、N極同士、或いはS極同士が対面するように)配置されている。永久磁石34−1と34−2は、いずれもそれぞれ一枚のドーナツ形状の永久磁石であっても、複数の磁石を円周上に並べた構造であっても良い。永久磁石には、例えば、ネオジウム磁石、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石等を使用することができる。このように、回転部23と固定部24に永久磁石を配置することにより、互いに反発する磁力が生じ、回転部23の重量がボールベアリング50に加える負荷を軽減することができる。即ち、磁力浮上方式に類似するが、必ずしも完全に浮上する必要はない。回転部23を回転させるときの始動トルクの軽減、或いは高速回転に伴うボールベアリングの摩耗やノイズの発生等を軽減させる効果が得られるからである。また、回転部23を、例えば毎秒2回転乃至10回転程度の高速回転が容易に実現する。なお、回転部23と固定部24との間隙dは狭いほど反発力が大きくなるが、両者の表面加工精度等を考慮し、例えば、0.1から5ミリメートル(mm)程度の範囲に設定される。
図3(b)乃至図3(e)は、図3(a)における破線部Aにおける磁力反発、吸引を利用した変形例を説明するための部分拡大図である。図3(b)は、既に図3(a)において説明した通り、S極同士、或いはN極同士のように同じ極性の磁石が対向する構造である。図示するように、回転部23−1が固定部24−1の上部に位置する場合には回転部23−1が磁石同士の反発力により、重力に抗する方向に持ち上げられる力が働く。図3(c)は、S極とN極が対向する構造であり、図示するように、回転部23−2が固定部24−2の下部に位置する場合には回転部23−2が磁石同士の吸引力により、重力に抗する方向に引き上げられる力が働く。図3(d)は、上記図3(b)と(c)を組み合わせた構造であり、回転部23−2の上部には固定部24−2が位置し、磁石同士の吸引力により、回転部23−2は重力に抗する方向に引き上げられる力が働く。他方、回転部23−2の下部には固定部24−1が位置し、磁石同士の反発力により、回転部23−2は重力に抗する方向に持ち上げられる力が働く。なお、これらの反発力、吸引力は永久磁石以外、例えば電磁石によっても誘起することができる。図3(e)を用い、このような電磁誘導を用いた場合の実施例を説明する。回転部23−3には、磁石34が取り付けられ、固定部24−3には、磁石34に対向する位置に鉄心にコイル36を巻き付けた電磁石32が取り付けられている。電磁石32に誘起される磁力は、電源42、増幅器(Amp.)46により制御される。なお、回転部23−3のZ軸方向の高さを制御するため、ギャップセンサ44が取り付けられている。なお、図3(b)乃至(d)における磁石を電磁石に置き換えることも可能であるが、ガントリ全体の重量、特に回転部23−1、或いは23−2の重量増加を抑制することが重要である。
図4を用いて、CT装置100に好適な回転部23の内部構造、特に電気回路部分について説明する。図4(a)は、ガントリ5の内部にある回転部23の内部構造を説明するZ軸方向から見たときの構成部品等を示す平面図である。回転部23の内部には、光源、例えばX線発生部25、光源駆動回路29、検出器アレー31、検出器周辺回路33、検出器駆動制御回路41、デジタル信号処理回路(図示せず)、半導体画像メモリ35、二次電池27、回転部インターフェース2−2を有する。X線発生部25、二次電池27、半導体画像メモリ35は、以下に説明するように、回転部23からそれぞれ個別に容易に挿入、及び抜去が可能なカートリッジ構造が好ましい。カートリッジと回転部23は、金属端子同士の接触により電気的導通が可能である。回転部インターフェース2−2は、後述の非接触インターフェースであっても、導電性の電極による電気的接点であってもよい。X線発生部25から出射されたX線ビーム26が背板3に沿って立った被験者(図示せず)を透過し、検出器アレー31に到達する。なお、回転部の回転時における重量バランスを調整する重量バランス調整部を設けてもよい。好適には、X線発生部25にカーボンナノチューブ(CNT)等のカーボンナノ材料を電界電子放出源とするX線発生装置を用いてもよい。カーボンナノ材料を冷陰極材料として用いるので、予熱が不要であり従来のX線管を用いた場合に比べ、小型・低消費電力化が可能になり、高電圧制御回路29の小型化や冷却ファンの小型化、或いは冷却ファンそのものを不要にできるからである。なお、本実施例では、回転部23の内部に検出器アレー31が内蔵されている構造について説明したが、後述するように、検出器アレー31が回転部23の内部ではなく、回転部23を取り巻くガントリ5の固定部の内周部全周に亘って配置した構造であってもよい。この場合には、検出器周辺回路、半導体画像メモリ等をガントリ内の回転部に配置する必要が無く、さらに回転部が軽量化される。
図4(b)は回転部23の内部、特に検出器31とその周辺回路33等を説明するための回路ブロック図である。周辺回路33には、検出器駆動制御回路41、信号増幅・アナログデジタル(AD)変換回路43、信号走査・制御回路45、デジタル信号処理回路47、パラレルシリアル変換回路49等を含んでいる。図示するように、検出器アレー31には、複数の検出器ユニット30が円弧状に、或いはスライス数を増やすためにZ軸方向にも規則的に並んでいる。検出器ユニット30には、小型の電子増倍型検出器(例えば、浜松ホトニクス社製「マイクロPMT素子」等)やアバランシェ効果(APD)を利用した増幅型検出器、フォトンカウンティング型検出器等の高感度検出器を用いることもできる。また、アナログデジタル(AD)変換回路、或いは信号処理回路等をオンチップ化したCMOS型検出器を使用することもできるので、高速かつ低ノイズの読み出しが実現する。これらの検出器ユニットは高感度、或いは低ノイズであるため、X線照射(被ばく)量を減少させ、或いは短時間パルス照射によるZ軸方向の高速走査が容易になる。また回転部23のZ軸方向の薄型化による軽量化に加え、特に電界電子放出源として使用するカーボンナノ材料の安定性や耐久性を向上させることもできる。なお、後述するように、検出器ユニット30には、入射X線を検出器ユニット30に使用する半導体材料、例えばシリコン(Si)のバンドギャップに相当する可視光に変換するシンチレータ層を有する構造としてもよい。
検出器アレー31から出力される検出器信号は、信号増幅・AD変換回路43によりデジタルデータ(例えば16ビット)に変換され、信号走査・制御回路45を経由してデジタル信号処理回路47に送られ必要な画像処理が加えられる。デジタル信号処理回路47から送られた画像データを直接記録するために回転部23の内部に半導体画像メモリ35を内蔵している。パラレルシリアル変換せずにバスライン38を介し直接、半導体画像メモリ35にパラレル記録することができるので、特に半導体不揮発メモリへの高速書き込みが可能になる。半導体画像メモリ35には、NAND形フラッシュメモリ等の半導体不揮発メモリが好適である。CT装置の操作者が、リアルタイムでCT画像をモニターしたい場合には、半導体画像メモリであるDRAMに格納された画像データを、無線通信インターフェースを介しモニター画面上に表示させることもできる。近年普及が進む高速大容量の通信インターフェース(5G等)技術を利用することができりからである。他方、撮像終了後であって、回転部23の回転及びガントリ5の移動停止後に画像データを半導体不揮発メモリ、例えば上記NAND形フラッシュメモリから読み出す場合には、撮像時と異なりリアルタイムで読み出す必要がないので、パラレルシリアル変換回路49により、シリアルデータとして、回転部インターフェース2−2に出力すれば良い。シリアル化することにより、ホストインターフェース2−1における端子数を減らせる効果も有する。ホストインターフェース2−1と回転部インターフェース2−2からなる電気的接続手段においては、回転部23の回転部インターフェース2−2の内部に複数のコネクタがあり、その形状が凹状の受け構造である(凹型接続端子6)。他方、ホストインターフェース2−1の側には凸型接続端子4が同数あり、接続端子4を凹型接続端子6に挿入することにより電気的接続が可能になる。従来の動的機械的(摺動)接点であるスリップリングを使用した場合とは異なり、回転部23の静止時おいて内部に記録・蓄積した画像データを回転部インターフェース2−2からホストインターフェース2−1に読み出す。そのため、スリップリング使用時の弊害を解消でき、かつ回転部23の高速回転、例えば毎秒2回転以上の高速回転も容易になる。例えば、後述する検出器(図5等)を例に説明する。検出器の体軸(Z軸)方向の画素数が500画素であって、画素の配列ピッチが50ミクロンメートル(μm)、回転部の回転数が毎秒5回転とした場合、ガントリ5の体軸(Z軸)方向における移動速度は、約12センチメートル(cm)/秒と見積もられる。なお、画素の配列ピッチが縦、横50ミクロンメートル(μm)であっても、その内部がさらに細分化された複数の画素、例えば、5ミクロンメートル(μm)角の小画素の集団(10×10画素)から構成されていても良い。設計ルールに適合した高速読み出しや、画素の間引き、画素の加算等が容易になるからである。このように、回転部23の軽量化と回転速度の高速化により、体軸(Z軸)方向におけるスキャン速度を高速化できるため、スライス数を増やすことなくX線被ばく量を軽減でき、しかも画素の微細化による検査精度の向上に加え、心臓のような絶えず動く臓器の撮影にも有効である。
図4(c)は回転部23の内部にあるX線発生部25と光源駆動回路29を説明するためのブロック図である。カートリッジ構造のX線発生部25は、カーボンナノ材料電子ビーム発生冷陰極25Cと陽極ターゲット25Aから構成されている。光源駆動回路29は、電圧昇圧回路29−1と高電圧制御回路29−2から構成されている。好適には、光源駆動回路29は、スイッチング電源及びパワー半導体を用いることにより、トランスレスの小型・軽量・低消費電力の高電圧電源部とする。カートリッジ構造の二次電池27には、例えば、リチウムイオン電池を用いることができる。このように、リチウムイオン電池27の直流電圧を光源駆動回路29により昇圧し、かつタイミングコントロールされた高電圧パルスをX線発生部25に印加することができる。なお、リチウムイオン電池27は、図示していない電池残量検知回路及び充電回路により、回転部23の静止時において回転部インターフェース2−2とホストインターフェース2−1を介し充電することができる。
図5(a)はCT装置100の変形例係るCT装置200の、特にガントリ内の構造をZ軸方向からみた平面図であり、同図(b)はCT装置200の変形例に係るCT装置におけるガントリ部5−2のX軸又はY軸方向から見た断面図である。図5(a)に示すように、本実施例では、回転部23の内部にカートリッジ構造のX線光源部25m、二次電池27m、高電圧制御回路29m等を内蔵し、他方、回転部の回転中心と同じ位置に中心を有する円環状の固定部24の内部の全円周上に取り付けられた多数の検出器ユニット30を内蔵している。本実施例では、固定部24は、ガントリの外周部5−2に固定され、かつX−Y平面視座上、回転部23の内側に位置している。さらに、回転部23を回転させるための回転駆動モータ19、タイミングベルト21が図示されている。また、ガントリ移動台車11の内部には、上記回転駆動モータ19に加え、カートリッジ構造の半導体画像メモリ35mと検出器駆動制御回路41mを内蔵している。図5(b)に図示するように、ガントリ5−1内のX線光源部25mから発せられたX線(破線矢印)が、固定部24により妨げられないようにするため、固定部24が検出器ユニット30の取り付け位置に対しZ軸方向にシフトした構造を採用している。
図5(c)は、CT装置200の変形例に係るCT装置の、特にガントリ5−2の内部構造を説明するための断面図である。ガントリ5−2の内部には、固定部24及び回転部23が組み込まれている。図5(b)に示した構造と異なる点は、X線光源25mを内蔵する回転部23の直径が、固定部の24の内周部の直径よりも小さく、従って、X線光源25mから発したX線が固定部24に妨げられずに検出器30に到達する。しかし、従来の構造においては、例えば、ブラシからスリップリングに対し高速かつ滑らせながら高電圧或いは大電流を流す必要があり、接触面が発熱し焼き付きの原因となるばかりでなく、スパーク等による発光現象により検出器30において誤った光電変換を行うリスク、即ち画質劣化の原因となるノイズが避けられない。しかし、本構造では、X線光源25mの回転中心の中心軸を挟んで対向する部分の回転部23が、X線光源25mから発したX線の光路上にあり、均一なX線照射を阻害する可能性がある。この課題を解決した構造について、図6を用い以下に説明する。
図6(a)は、実施例に係るCT装置300の、特にガントリ内の構造を説明するZ軸方向からみた平面図である。上述の通り、回転部23の外周を取り巻くように固定部24が組み合わされている。固定部24の内周には、図示していない検出器が全周にわたって配置されている。回転部23には、X線発生部25mと図示していない光源駆動回路や二次電池等を内蔵している。回転部23には、破線で示す開口部28が形成されており、X線発生部より発せられたX線を透過、或いは通過させることができる。即ち、X線ビーム26の強度や進行方向に及ぼす影響を軽減することができる。なお、開口部28は、必ずしもすべての部材を取り除いた状態(空気のみ)である必要はなく、例えば、X線透過率の高い樹脂製の保護カバー、或いは可視光等に対する遮光膜等が残されていてもよい。図6(b)は、ガントリ5−2の構造をX軸又はY軸方向から見た断面図である。固定部24の内周に沿って検出器30が配置され、開口部28を通過したX線26が検出器30に到達する。なお、検出器30の上部にX線を選択的に遮蔽、或いはコリメートするファイバーオプティックプレート、及びX線シンチレータ等を積層することもできる。
図6(c)は、図6(a)における破線部Bに係る部分の構造を説明するためのZ軸方向から見た拡大図である。固定部24の環状の部分に沿って、検出器30の長手方向がZ軸に平行になるように密接に並べられている。即ち、図6(d)を用い、同じ部位をX線発生部25mの方から開口部28を見たときの平面図である。回転部23に形成された開口部28により、固定部24に取り付けられた複数の検出器30の画素アレーがX線光源25mに対し露出しているので、照射X線を遮蔽することなく、検出器30に対するX線露光を可能にしている。
図7を用い、上記のCT装置200、又はCT装置300等に用いる場合に好適な検出器30の構造、及びその配置や組み合わせ等について以下に説明する。図7(a)に、複数の検出器30−1を、回転中心軸1を取り囲むように固定部24の内周に沿って密接して配置されている構造を示す。検出器30−1は、図示するように、多数の画素30−11が並ぶ受光領域の対向する2辺に沿って、垂直シフトレジスタ30−12、及び水平シフトレジスタと信号読み出し回路30−13等の周辺回路が配置され、残る対向する2辺は、上記受光領域の端部である。そして複数の検出器30−1が接する境界線が30−14であり、この境界線を挟んだ各画素30−11の配列ピッチが、同方向において境界線30−14に接しない受光領域内部の画素30−11の配列ピッチと等しいことが望ましい。なお、図示するように、複数の検出器30−1は、検出器30−1が互いに隣接しない2辺に沿って上記の周辺回路が形成されている。回転部の回転方向において、連続した画素信号を得るためである。なお、検出器30−1の素子寸法は大型であることが望ましいが、例えば、デジタルカメラ等で広く採用されている、所謂、中判サイズ(44mm×33mm)、フルサイズ(36mm×24mm)、APSサイズ(23mm×15mm)等のCMOS型撮像素子の構造や製造方法を流用、或いは本発明のCT装置の構造適した設計とすることができる。
図7(b)は、複数の検出器30−2を、回転中心軸1を取り囲むように固定部24の内周に沿って密接して配置され、かつ回転中心軸1の方向にもさらに検出器30−2を配置することにより、体軸(Z軸)方向の画素数を拡大した構造を開示する。これにより、スライス幅を約2倍拡大することができる。本実施例では、図面上、左右に密接する検出器30−2の境界線30−24が重要となる。境界線が30−24を挟んだ各画素30−21の配列ピッチが、同方向において境界線30−24に接しない他の画素30−21の配列ピッチと等しいことが望ましいからである。また、図示するように、水平、垂直走査回路や信号読み出し回路((30−22、30−23)は、上述の如く、検出器30−2の3辺において各画素30−11の配列ピッチを阻害しないようにするため、検出器30−2の1辺に集約した回路配置とした。
図7(c)は、図7(b)に示した検出器30−2の構造を説明するための断面図である。検出器30−2は、裏面照射構造のCMOS型固体撮像素子であり、裏面側にシンチレータ層39が積層されている。本CMOS型固体撮像素子に使用しているシリコン基板の厚さは5乃至10ミクロンメートル(μm)程度あれば十分である。入射X線をシンチレータ層において可視光に変換後、画素30−21を介し電気信号として読み出すからである。検出器30−2の表側には、配線層30−26、破線で囲む領域Cには水平、垂直走査回路や信号読み出し回路((30−22、30−23)、接続端子30−25が配置されている。なお、裏面側には、集積回路をX線損傷から保護、軽減するための遮蔽部材40を領域C(30−22、30−23)の上部に配置している。
図8を用い、実施例に係るCT装置400について説明する。なお、図面配置の都合上、Z軸を水平方向にした状態で図示しているが、CT装置400の使用時には、Z軸が鉛直になるように90度回転させた状態で使用する。図8(a)は、CT装置400をX軸方向から見た側面図である。CT装置400は、支柱7−1、7−2、及びCT装置400の天井部分(9−3)、と被験者が乗る底部(9−4)から構成されている。天井部分(9−3)は、以下に説明するような機能を有しているので、クレードルと呼ぶこともできる。また、被験者が乗る底部(9−4)も、クレードルと呼ぶこともできるし、被験者が乗るステージと呼ぶこともできる。天井部分(9−3)と被験者が乗る底部(9−4)の間を、Z軸方向に移動可能なガントリ5が取り付けられた構造からなる。ガントリ5の内部には回転駆動モータ19により回転可能な回転部23があり、その回転中心軸1が図示されている。回転部23の内部には、カートリッジ構造の部品(図示せず)が使用されている。ガントリ5をZ軸方向に移動させるための車輪15とガントリけん引モータ14を有している。また、以下に詳述するように、ガントリ内の回転部23との間において電気信号又は電力の授受を行う電気的接続手段10がクレードル9−3のガントリ収納部37に、電気的接続手段12がガントリ内の回転部23に、電気的接続手段10と互いが対向するように配置されている。これらは互いに対向して近接した状態で非接触の給電、例えば回転部23の内部のリチウムイオン電池等への充電、或いは回転部23とクレードル側との間でデータや信号の授受を行うことができる。被験者の位置を決める背板3がガントリ5の中空部内をZ軸方向に挿入されている。撮影中はガントリ5のみがZ軸方向に移動し、被験者は背板3と共に静止している。なお、図示していないを操作・制御部及び表示(モニター)部があり、画像描出回路及びソフトウエア等により再構成された断層像等がモニター上に表示される。
さらに、クレードル9−3のガントリ収納部37の内部には、上記の非接触ホストインターフェース10以外に、試料保持部20が設けられている。試料とは、例えば、回転部23の内部の検出器や光源部が正常に機能しているか否かを事前にテストするための被測定物であって標準サンプル、或いはファントムと呼ばれるものである。また、クレードル内に回転部23の検査或いは校正を目的とする検査プローブ(図示せず)を設けても良い。或いは、収納部37の内部には、ガントリ5の内部の温度を下げるため、冷却ガス、例えば、空気や窒素ガスの供給口16があり、他方、回転部23には供給口16に嵌合する回転部23に設けた開口部18が設けられている。また、ガントリを保持、固定するホールド機構(図示せず)を設けることにより、CT装置を車両等で移動し、目的地で使用する場合等においても、ガントリ部を衝撃から保護することができる。このように、クレードル9−3には、ガントリの安定駆動、或いは安全性や性能等の維持管理に必要な機能を付加することができる。
図8(b)は非接触インターフェース部(10及び12)における電磁誘導方式のワイヤレス給電に係る回路構成の一例を説明するためのブロック図である。図示するように、クレードル側のインターフェース10の回路構成は、商用電源(10−2)を直流に変換するAC/DCコンバータ(10−3)、高周波の方形波を出力する高周波インバータ(10−4)、これを正弦波に変換する波形変換回路(10−5)、安全確保のための絶縁トランス(10−6)等を介し一次コイルL1(10−1)につながっている。他方、二次コイルL2(12−1)は、高周波を直流に戻す整流平滑回路(12−4)、逆流阻止ダイオード((12−3)等を介し、負荷、例えば二次電池(12−2)等に接続している。他方、制御信号或いは画像データ等の送受信には、例えば、近接場磁界結合にもとづくワイヤレス通信方式(図示せず)を使用する。また、近年急速に普及しつつある高速大容量の通信方式(例えば、5G)を利用した高速、大容量のCT画像データの伝送等を行うこともできる。データ転送速度をギガ(G)ビット/秒以上の高速化が可能だからである。なお、上記ワイヤレス給電とワイヤレス通信を同一のコイル、或いはアンテナを使用して行う方式であってもよい。
実施例に係るCT装置400の駆動方法を説明する。ガントリ5の移動及び回転部23の回転開始の後、X線照射による撮像が開始される。検出器アレー31から得られたデジタルデータはリアルタイムで半導体画像メモリに記録される。図2(b)において説明したように、デジタルデータは、パラレルシリアル変換するまでもなく、パラレルデータのまま画像メモリ(35)に記録することができる。撮像終了後、ガントリは所定位置に停止し、回転部インターフェース12からクレードル側のインターフェース10を介し、画像メモリ35に記録されたデータが読み出され、操作・制御部において画像の再構成処理後、モニター上に表示され待機状態に戻る。また同時に、或いは待機時においてリチウムイオン電池(27)を充電し、一連の撮像駆動シーケンスが完了する。
図8(c)、(d)は、CT装置400の変形例に係るガントリ部5とクレードル9−5の構造を説明するための断面図である。即ち、ガントリ部5がクレードル部9−5に退避中において、ガントリ内の二次電池の見かけ上の充電時間を短縮することが可能な構造を開示するものである。図8(c)に示すように二次電池は、カートリッジ構造の二次電池27mであり、挿入スペース27fに挿入されている。他方、クレードル9−5のガントリ収納部37には、カートリッジホルダー22が設けられており、ガントリ5がガントリ収納部37に収納されると二次電池27mがカートリッジホルダー22に結合する。その後、ガントリ5がガントリ収納部37から離れる時に二次電池27mがガントリ収納部37に残り、充電が行われる。図8(d)は、図8(c)における回転部23を、中心軸1を中心に90度回転した場合の断面図である。ガントリ5の内部の第二の二次電池挿入スペース27fには二次電池27mが挿入されておらず、他方、クレードル9−4のガントリ収納部37の内部のカートリッジホルダー22には充電済みの二次電池27mが取り付けられている。そのため、ガントリ5がガントリ収納部37に収納されたときに充電済みの二次電池27mをガントリ内の二次電池挿入スペース27fに挿入することができる。言い換えると、使用後の二次電池27mをクレードル9−4に戻すと同時に、充電済みの二次電池27mをガントリ5に挿入することにより、使用後の二次電池27mの充電完了を待たずに、充電済みの二次電池をガントリ部5が受け取ることにより、即座に次の撮像動作を開始できる。その結果、二次電池の見かけ上の充電時間を短縮、或いは無くすことができ、検査に要する時間を短縮し装置の稼働効率を向上させることができる。
図9(a)、及び(b)は、それぞれ実施例に係る医療用の検査車両600と医療用の検査車両700の側面図である。本図では、車両の高さ方向、即ち鉛直方向がCT装置100のZ軸と一致する。なお、本図では説明の簡略化のため、CT装置100と記載したが、既に説明したCT装置200乃至400のいずれであって良い。図10においても同様である。図9(a)における検査車両600では、CT装置100が検査車両後方に位置し、被験者は車両の後部側面に設けられた扉48を開け、CT装置に入ることができる。他方、図(b)に示す検査車両700の場合には、車両の左又は右側面部に扉48が有り、被験者は車両の左右いずれかの側面部からCT装置の中に入ることができる。図9(a)及び(b)のいずれの場合も、ソーラーパネル13、階段又は踏み台17を備えている。
図9(c)、及び図9(d)に上記検査車両600と700を上部から見下ろした場合のX−Y平面図を示す。検査車両600の場合(c)は、上述の如く、被験者が検査車両600の中の一区画63−3に配置されたCT装置100に車両後部から直接入ることができる。これに対し、検査車両700の場合(d)は、被験者が検査車両700の中の一区画63−3に配置されたCT装置100に車両の側面部から直接入ることができる。いずれの場合も、被験者が、待合室や更衣室等を除く他の検査や診察区画(63−1、63−2等)や、車内通路64等を経由することなく、CT装置による検査を受けることができる。そのため、感染症等が疑われる被験者であっても、車内にいる医療従事者や患者にウイルスや細菌等を感染させるリスクを低減することが容易になる。さらに好ましくは、CT装置100が設置された区画(63−3)や被験者のいる場所の気圧を、他の検査や診察区画(63−1、63−2等)や、車内通路64の気圧よりも低くした(陰圧)状態に維持することにより、上記の感染リスクをさらに低減させることができる。そのためには、例えば、上記CT装置100が設置された区画(63−3)や被験者のいる場所に車外への強制換気手段(換気扇等)を設けることにより、他の検査や診察区画(63−1、63−2等)や、車内通路64における気圧よりも下げる構造とする。
図10(a)は、実施例に係る医療車両800の、特に車両駆動モータ77、CT装置100等を中心とした電源構成を説明する要部ブロック図である。医療車両800は、水素貯蔵タンク75を備え、水素ガスを用い燃料電池73において発生した電気エネルギーを車両駆動モータ77に供給する。さらに、医療車両800の移動中の車両ブレーキング、即ち減速に伴う回生エネルギーを回収する車両回生ブレーキ回路79を有している。CT装置の主電源は、クレードル7を介し、燃料電池73より供給される。また、医療車両800の移動中においては、車両回生ブレーキ回路79よりクレードル7を介し、例えば、ガントリ5の内部の二次電池を充電することができる。また、ソーラーパネル13により、太陽光エネルギーの利用が可能であり、車両内部のリチウムイオン電池74等を充電することができる。燃料電池73は、水素(H2)、及び空気(Air)のみを消費し、排出物は水分(H2O)のみである。そのため有害な排気ガスや騒音、振動等の問題が無く、被験者や医療従事者等に害を及ぼすことなく、検診等の医療活動を継続することができる利点がある。
上述の医療車両に関する実施例では、検査或いは医療行為を行う部分と車両を駆動する部分が一体となった構造について説明したが、図10(b)に示すように、検査或いは医療行為を行う車両910Bを他の運転移動可能車両910Aによりけん引する構造であっても良いことは言うまでもない。この場合、検査或いは医療行為を行う車両910Bは、運転移動可能車両910Aから電源の供給を受ける方式、或いは車両910Bの内部に燃料電池等の電源部を内蔵する構造であってもよい。本構造により、目的地到着後、運転移動可能車両910Aは、検査或いは医療行為を行う車両910Bを切り離し、さらに別の検査或いは医療行為を行う車両をけん引し別の目的地に向かうことができる。
医療車両800、或いは900により、遠隔地、震災、台風等による被災地、開発途上国等の電源供給や燃料の補充が期待できない場所に赴いて検査、医療活動等が容易になる。このような環境下においては、しばしば野外テントの中、或いは避難所等の建物の内部に医療車両800又は900を移動させ、24時間、検査、診療活動を継続することが期待される。燃料電池73のエネルギー効率は高く、予備の水素貯蔵タンクにより、長時間の医療活動の継続が可能だからである。また、図10(c)のフローチャートに示すように、医療車両500が移動開始後、目的地においてCT等の医療機器を使用する前までは、燃料電池73は主として車両駆動モータ77に電力を供給し、CT装置等の医療機器に電力を供給する必要が無い。他方、医療車両800又は900が目的地において停止した後は、燃料電池73は主としてCT装置等の医療機器に電力を供給し、車両駆動モータ77に電力を供給する必要が無い。また、医療車両800又は900が移動中は、車両回生ブレーキ回路79よりCT装置に内蔵した二次電池等を充電することもできる。
ガントリ部、或いは光源部や検出器カートリッジの交換、或いはPET用のガントリや近赤外光を光源とするガントリを追加するにより、整形外科、循環器科、消化器科領域等異なる医療分野及び異なる光源エネルギーに対するマルチ画像診断が一台のCT装置において実現する。また、人間を対象とした医療用途以外にも、動植物の検査、工業計測等の用途にも幅広く利用できる。

Claims (22)

  1. 体軸方向を中心軸として回転する回転部を内蔵するガントリ、及び該ガントリから送られてきた画像データを処理表示する制御部からなるCT装置であって、該中心軸が鉛直方向であり、かつ該回転部と該回転部を取り囲む固定部が鉛直方向に組み合わされ、該回転部が該固定部の上部に位置し、該回転部と該固定部が対面する部分であって該回転部の円周上に同じ極性の永久磁石が並び、かつ該永久磁石と対向する位置における該固定部に該同じ極性の永久磁石を並べたCT装置。
  2. 体軸方向を中心軸として回転する回転部を内蔵するガントリ、及び該ガントリから送られてきた画像データを処理表示する制御部からなるCT装置であって、該中心軸が鉛直方向であり、かつ該回転部と該回転部を取り囲む固定部が鉛直方向に組み合わされ、該回転部が該固定部の下部に位置し、該回転部と該固定部が対面する部分であって該回転部の円周上に同じ極性の永久磁石が並び、かつ該永久磁石と対向する位置における該固定部に該同じ極性と異なる極性の永久磁石を並べたCT装置。
  3. さらに前記回転部の下部に固定部を有し、前記回転部と該固定部が対向する部分であって前記回転部の円周上に同じ極性の永久磁石が並び、かつ該永久磁石と対向する位置における該固定部に該同じ極性の永久磁石を並べた請求項2に記載のCT装置。
  4. 前記回転部を回転点させる駆動モータ、該駆動モータの回転トルクを前記回転部に伝達するタイミングベルトを有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  5. 前記回転部を回転点させる駆動モータ、該駆動モータの回転トルクを前記回転部に伝達する互いに歯数の異なる歯車構造を該駆動モータの回転軸と前記回転部の円周上に有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  6. 前記回転部の円環全周にわたりリング状の電極を有し、かつ該リング状の電極と電気的に接続する接触端子を前記固定部に有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置
  7. 前記回転部に回転部インターフェースを有し、前記回転部が静止状態において該回転部インターフェースに対向し、機械的に接触し、或いは非接触状態で電磁気的に結合することにより電気的に接続するホストインターフェースを前記固定部に有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  8. 前記ガントリの撮像動作を制御する制御信号を無線通信により送受信する無線インターフェースを前記制御部と前記ガントリの内部の固定部、又は回転部に有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  9. 前記ガントリが前記中心軸方向に移動する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  10. 被験者が立つステージ、又は被験者が腰掛けるイスが前記中心軸方向に移動する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置
  11. 前記回転部に光源、検出器、半導体画像メモリ、及びこれらを駆動する二次電池を内蔵する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。
  12. 前記回転部に光源、及び二次電池を内蔵し、前記回転部の外周部を取り囲む前記固定部の内周に検出器を有する請求項1、又は請求項2に記載のCT装置。

  13. 前記光源の前記回転部の回転中心を挟んで対向する部分であって、前記光源からの出射光を通過させ前記検出器の受光面を露光する開口部を前記回転部に有する請求項12に記載のCT装置
  14. 前記検出器の同一半導体基板上に形成された周辺回路ブロックの長手方向が、前記中心軸を回転軸とする円周の法線方向と平行である請求項11、又は請求項12に記載のCT装置。
  15. 前記検出器の受光面が前記中心軸を中心に湾曲している請求項11、又は請求項12に記載のCT装置。
  16. 前記光源がX線光源であって、該X線光源における電子ビーム発生部がカーボンナノ構造体から構成された請求項11、又は請求項12に記載のCT装置。
  17. 前記光源、前記二次電池、前記検出器、或いは前記半導体画像メモリのいずれかがカートリッジ構造であり、かつ該カートリッジ構造の光源、二次電池、検出器、或いは半導体画像メモリを個別に挿入又は抜去するためのカートリッジ開口部を前記回転部に有する請求項11、又は請求項12に記載のCT装置。
  18. 請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載のCT装置を搭載した検査車両。
  19. 前記CT装置への被験者の入り口が、前記中心軸に平行な面にあり、かつ前記検査車両の左又は右側面部、或いは後部側面部に位置する請求項18に記載の検査車両。
  20. 前記検査車両に搭載した前記CT装置が占有する一区画の気圧が、前記検査車両の内部の他の区画、或いは前記検査車両の内部の移動通路における気圧よりも低い請求項18に記載の検査車両。
  21. 前記CT装置を駆動する電源が水素ガスを使用する燃料電池である請求項18に記載の検査車両。
  22. 前記検査車両を移動するために前記燃料電池が車両駆動モータに電力を供給し、前記検査車両を目的地に移動させ前記検査車両が停止した後に、前記燃料電池が前記CT装置に電力を供給し前記CT装置を駆動する請求項21に記載の検査車両の駆動方法。
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