JP6858107B2 - 酸化物焼結体、スパッタリングターゲット、非晶質酸化物半導体薄膜、および薄膜トランジスタ - Google Patents
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Description
特許文献6には、酸化物半導体を光電変換素子と組み合わせた、固体撮像装置やイメージセンサーについても開示されている。
特許文献1に記載のターゲットは、導電膜を得るためのターゲットであり、非晶質酸化物半導体薄膜が得られないという問題があった。
特許文献2に記載のターゲットも、透明導電膜を得るためのターゲットであり、非晶質酸化物半導体薄膜が得られないという問題があった。また、特許文献2に記載のターゲットは亜鉛を含まないため、ITZOに適用できないという問題もあった。
また、特許文献3では、希土類元素の添加量を、金属元素全体の原子比に対して0.048原子比程度しか含有できないという問題があった。特許文献3は亜鉛の含有量が多すぎてエッチングの制御が困難であった。
さらに、特許文献5では、バルク抵抗を下げるために亜鉛を多量に含有させる必要があり、亜鉛の含有量が多すぎてエッチングの制御が困難であった。
また、特許文献6には、CMOSイメージセンサーの転送トランジスタやリセットトランジスタに、酸化物半導体を用いる例が示されており、オフ電流の小さなトランジスタが求められている。
薄膜トランジスタに用いたときに優れた特性を有する非晶質酸化物半導体薄膜、および当該薄膜を備える薄膜トランジスタを提供することも目的とする。
[1]In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素(LREE:light rare earth element:Xと記載する)の原子比が下記の式(1)から(4)を満たし、In2O3で表されるビックスバイト構造を主成分としてなることを特徴とする酸化物焼結体。
0.55≦In/(In+Sn+Zn)≦0.90 ・・・(1)
0.05≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(2)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.20 ・・・(3)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(4)
ただし、前記軽希土類元素は、La、Nd、Sm、およびEuから選ばれる1種以上の元素である。
[2]Sn元素の全金属に対する含有量と軽希土類元素の全金属元素に対する含有量の比が、下記式(5)を満たすことを特徴とする[1]に記載の酸化物焼結体。
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(5)
[3]In2O3で表されるビックスバイト構造を主成分とし、さらにパイロクロア構造を含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の酸化物焼結体。
[4]前記パイロクロア構造がX2Sn2O7で表されるパイロクロア構造であることを特徴とする、[3]に記載の酸化物焼結体。
[5]In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素を含み、残部が酸素と不可避不純物からなることを特徴とする、[1]から[4]のいずれか一つに記載の酸化物焼結体。
[6]バルク抵抗値が1.4mΩcm以下であることを特徴とする[1]から[5]までのいずれか一つに記載の酸化物焼結体。
[7][1]から[6]までのいずれか一項に記載の焼結体を備えることを特徴とするスパッタリングターゲット。
[8]In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素(LREE:light rare earth element:Xと略す)の原子比が下記式(6)から(10)を満たす範囲であることを特徴とする非晶質酸化物半導体薄膜。
0.55≦In/(In+Sn+Zn)≦0.90 ・・・(6)
0.05≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(7)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.20 ・・・(8)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(9)
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(10)
ただし、前記軽希土類元素は、La、Nd、Sm、およびEuから選ばれる1種以上の元素である。
[9]In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素を含み、残部が酸素と不可避不純物からなることを特徴とする、[8]に記載の非晶質酸化物半導体薄膜。
[10][9]に記載の非晶質酸化物半導体薄膜を備える薄膜トランジスタ。
薄膜トランジスタに用いたときに優れた特性を有する非晶質酸化物半導体薄膜、および当該薄膜を備える薄膜トランジスタを提供することもできる。
まず、本発明の背景を簡単に説明する。
酸化インジウムをベースとする酸化物焼結体において、軽希土類元素を添加すると、酸化インジウムのビックスバイト構造の格子定数が変化し、焼結密度が上がらずターゲット材の強度が低下することは公知である。
例えば、ターゲット強度を上げるためにはIn含有量を増やす必要があるが、一方で、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズをベースとする酸化物半導体において、酸化インジウムの含有量が多くなると、透明導電膜組成となり、半導体化しないことが知られている。
また、薄膜トランジスタの作製において、保護膜または絶縁膜を化学蒸着法(CVD)で形成する際の、加熱等での半導体特性の劣化(CVD耐性)が小さい半導体が求められている。
以上が本発明の背景の説明である。
次に、本実施形態に係る酸化物焼結体の構造について説明する。
本実施形態に係る酸化物焼結体は、In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素(LREE:light rare earth element:Xと記載する)の原子比が下記の式(1)から(4)を満たす。
0.55≦In/(In+Sn+Zn)≦0.90 ・・・(1)
0.05≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(2)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.20 ・・・(3)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(4)
ただし、前記軽希土類元素は、La、Nd、Sm、およびEuから選ばれる1種以上の元素である。
式(1)の範囲内では、必要とされるTFTの特性を考慮した各添加元素の添加量からその量を規定すればよい。
In/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、より好ましくは、0.55以上、0.85以下であり、さらに好ましくは0.60以上、0.80以下である。
式(2)において、Snは、より好ましくは0.07以上、0.25以下であり、さらに好ましくは0.10以上、0.22以下である。
Zn/(In+Sn+Zn)で表される原子比は、好ましくは0.08以上、0.20以下であり、より好ましくは0.10以上、0.18以下である。
軽希土類元素は、好ましくは、La、Nd、およびSmから選ばれる少なくとも1種である。より好ましくはSmである。理由は、天然の存在量も多く、工業的に使用する場合に材料の調達も容易であるからである。
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(5)
式(5)の下限を満たすことにより、軽希土類元素がパイロクロア構造に消費されるため、ビックスバイト構造の構造に影響を与えず、半導体特性に悪影響を及ぼさない。
式(5)の上限を満たすことにより、バルク抵抗が悪化するのを防止できる。
「実質的」とは、酸化物焼結体中に含まれる金属元素に占めるインジウム元素、亜鉛元素、スズ元素および軽希土類元素の含有割合が、90atm%以上であることを意味する。95atm%以上、98atm%以上が好ましく、99atm%以上がより好ましく、100atm%がさらに好ましい。
本発明の酸化物焼結体は、本発明の効果を損なわない範囲で、インジウム元素、亜鉛元素、スズ元素および軽希土類元素以外の金属元素として、ガリウム元素を含んでもよい。
不可避不純物とは、意図的に添加しない元素であって、原料や製造工程で混入する元素を意味する。以下の説明でも同様である。
これにより、酸化物焼結体が高い密度を示すため、バルク抵抗が低下し、安定したスパッタ状態が維持できる。
酸化物焼結体がIn2O3で表されるビックスバイト構造より構成されることは、X線回折測定装置(XRD)により結晶構造を調べることで確認できる。
ここでいう主成分とは、酸化物焼結体において、ビックスバイト構造が70質量%以上であることを意味する。好ましくは、75質量%以上であり、より好ましくは78質量%以上であり、さらに好ましくは、80質量%以上である。
In2O3で表されるビックスバイト構造に亜鉛元素が侵入型固溶していることは、焼結体中の酸化インジウムのビックスバイト構造の格子定数が、酸化インジウムのみの格子定数より小さくなっていることにより確認できる。また、In2O3で表されるビックスバイト構造に軽希土類元素が置換型固溶していることは、焼結体中の酸化インジウムのビックスバイト構造の格子定数が、酸化インジウムのみの格子定数より大きくなっていることにより確認できる。また、In2O3で表されるビックスバイト構造にスズ元素が侵入型固溶していることは、焼結体中の酸化インジウムのビックスバイト構造の格子定数が、酸化インジウムのみの格子定数より大きくなっていることにより確認できる。リードベルト解析により、より確実に固溶の状態を把握することができる。一方で、In2O3で表されるビックスバイト構造は、XRD測定により容易に判定することができる。
パイロクロア構造に亜鉛元素が侵入型固溶していることは、焼結体中のX2Sn2O7で表されるパイロクロア構造の格子定数が、X2Sn2O7で表されるパイロクロア構造の格子定数より、小さくなっていることで確認できる。また、X2Sn2O7で表されるパイロクロア構造に、インジウム元素が侵入型固溶および/または置換型固溶していることは、焼結体中のパイロクロア構造の格子定数が、X2Sn2O7で表されるパイロクロア構造より小さくなっていることで、確認できる。リードベルト解析により、より確実に固溶の状態を把握することができる。一方で、X2Sn2O7で表されるパイロクロア構造は、XRD測定により容易に判定することができる。
純物質におけるX2Sn2O7で表されるパイロクロア構造について、例えば、Sm2Sn2O7のパイロクロア構造の格子定数は、10.51005×10-10mである。
例えば、In2O3(ZnO)m(ここで、mは1以上、20以下の整数)で表される六方晶層状構造を含んでもよい。
ただし、Zn2SnO4からなるスピネル構造は含まないのが望ましい。スピネル構造を含有しないことにより、焼結体の密度が低下したり、強度が低下したりするのを防ぐことができる。
<酸化物焼結体の物性>
本実施形態に係る酸化物焼結体は、相対密度が95%以上であることが好ましい。
相対密度が95%以上とすることにより、成膜時のクラック発生やノジュール生成を抑制でき、得られる薄膜トランジスタの性能の低下や、歩留の低下、膜密度の低下を防ぐことができる。また、CVD装置での成膜温度を上げることができる。相対密度は、好ましくは、96%以上であり、より好ましくは、97%以上である。
相対密度は、例えば、アルキメデス法で測定した酸化物焼結体の実測密度を、酸化物焼結体の理論密度で除した値を、百分率にして、算出することができる。
実測密度の測定方法としてはアルキメデス法で測定する方法(見かけ密度)と、ノギスを用いて酸化物焼結体の体積を測定し、計量計で酸化物焼結体の質量を測定して密度を算出する方法(嵩密度)がある。
酸化物焼結体の理論密度としては、例えば、酸化物焼結体の原料粉末として酸化物A、酸化物B、酸化物C、酸化物Dを用いた場合において、酸化物A、酸化物B、酸化物C、酸化物Dの使用量(仕込量)をそれぞれa(g)、b(g)、c(g)、d(g)とすると、理論密度は、以下のように当てはめることで算出できる。
理論密度=(a+b+c+d)/((a/酸化物Aの密度)+(b/酸化物Bの密度)+(c/酸化物Cの密度)+(d/酸化物Dの密度))
なお、各酸化物の密度は、密度と比重はほぼ同等であることから、化学便覧 基礎編I日本化学編 改定2版(丸善株式会社)に記載されている酸化物の比重の値を用いるとよい。なお、理論密度は、各酸化物の質量比を用いて以下のように算出することもできる。
理論密度=1/((酸化物Aの質量比/酸化物Aの密度)+(酸化物Bの質量比/酸化物Bの密度)+(酸化物Cの質量比/酸化物Cの密度)+(酸化物Dの質量比/酸化物Dの密度))
バルク抵抗が1.4mΩcm以下であることにより、大パワーでの成膜時に、ターゲットが帯電し、異常放電を起こしたり、プラズマ状態が安定せず、スパークが発生したりするのを防止できる。
測定箇所は、酸化物焼結体の平面形状が四角形の場合には、中心および四隅と中心の中間点の4点の計5箇所とするのが好ましい。
なお、酸化物焼結体の平面形状が円形の場合は、円に内接する正方形の中心、および正方形の四隅と中心の中間点の4点の、計5箇所とするのが好ましい。
3点曲げ強度が120MPa以上であると、大パワーでスパッタ成膜した場合、ターゲットが割れたり、チッピングを起こして、固体がターゲット上に飛散し、異常放電の原因となる恐れが少なくなる。
3点曲げ強度は、JIS R 1601「ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験」に準じて評価できる。具体的には、まず、一定距離(30mm)に配置された2支点上に、幅4mm、厚さ3mm、長さ40mmの標準試験片を置く。次に、支点間の中央からクロスヘッド速度0.5mm/min荷重を加え、破壊した時の最大荷重より、曲げ強さを算出する。
線膨張係数が8.0×10-6(K-1)以下であると、大パワーでスパッタリング中に加熱され、ターゲットが膨張し、ボンディングされている銅版との間で変形が起こり、応力によりターゲットにマイクロクラックが入ったり、割れやチッピングにより、異常放電の原因となるおそれが小さい。
線膨張係数は、例えば幅5mm、厚さ5mm、長さ10mmの標準試験片を用いて、昇温速度を5℃/分にセットし、300℃に到達した時の熱膨張による変位を位置検出機を用いることにより評価できる。
熱伝導率が5.0(W・m-1・K-1)以上であると、大パワーでスパッタリング成膜した場合に、スパッタ面とボンディングされた面の温度が異なり、内部応力によりターゲットにマイクロクラックや割れ、チッピングが発生するおそれが小さい。
熱伝導率は、例えば直径10mm、厚さ1mmの標準試験片を用いて、レーザーフラッシュ法により比熱容量と熱拡散率を求め、これに試験片の密度を乗算することにより算出できる。
以上が、本実施形態に係る酸化物焼結体の説明である。
本実施形態に係る酸化物焼結体が製造できるものであれば、製造方法は特に限定しないが、以下の(a)から(c)の工程を含む製法を例示できる。
(a)原料化合物粉末を混合して混合物を調製する工程。
(b)混合物を成型して成型体を調製する工程。
(c)成型体を焼結する工程。
配合工程は、酸化物焼結体の原料を混合する工程である。
原料としては、インジウム化合物の粉末、スズ化合物の粉末、亜鉛化合物の粉末、および軽希土類化合物の粉末を用いる。インジウム、スズおよび亜鉛の化合物としては、例えば、酸化物、水酸化物が挙げられる。軽希土類元素の化合物としては、酸化物が挙げられる。焼結のしやすさ、副生成物の残存のし難さから、酸化物が好ましい。
原料粉末の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上、2μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上、1.5μm以下である。原料粉末の平均粒径はレーザー回折式粒度分布装置等で測定することができる。
原料の混合は、例えば、ボールミル、ビーズミル、ジェットミルまたは超音波装置等の公知の装置を用いて行うことができる。粉砕時間等の条件は、適宜調整すればよいが、6時間以上、100時間以下が好ましい。
仮焼により、得られる焼結体の密度を上げることが容易になり好ましいが、コストアップになるおそれがある。そのため、仮焼を行わずに密度を上げることがより好ましい。
仮焼は、800℃以上、1200℃以下の温度範囲で、2時間以上、50時間以下、実施することが好ましい。
得られた仮焼物は、下記の成型工程および焼成工程の前に粉砕するのが好ましい。
(2)工程(b):成型工程
成型工程は、原料混合物(上記仮焼工程を設けた場合には仮焼物)を加圧成型して成型体とする工程である。この工程により、ターゲットとして好適な形状に成型する。仮焼工程を設けた場合には、得られた仮焼物の微粉末を造粒した後、プレス成型により所望の形状に成型することができる。
冷間静水圧、または静水圧加圧装置を用いる場合、面圧78.5MPa(800kgf/cm2をSI単位に換算)以上、392.4MPa(4000kgf/cm2をSI単位に換算)で0.5分以上、60分以下保持することが好ましい。面圧196.2MPa以上、294.3MPa以下で、2分以上、30分以下保持することがより好ましい。前記範囲内であると、成型体内部の組成むら等が減り、均一化されることが期待される。面圧を78.5MPa以上とすることによりで、焼結後の密度が低くなり、抵抗も低くなる。面圧392.4MPa以下とすることにより、装置を大型化せずに成型できる。保持時間が0.5分以上であると、焼結後の密度と抵抗が高くなるのを防止できる。60分以下であると時間が掛かりすぎ不経済となるのを防げる。
成型処理では、ポリビニルアルコールやメチルセルロース、ポリワックス、オレイン酸等の成型助剤を用いてもよい。
(3)工程(c):焼結工程
焼結工程は、上記成型工程で得られた成型体を焼成する必須の工程である。
焼結温度は好ましくは1350℃以上、1600℃以下、より好ましくは1400℃以上、1600℃以下、さらに好ましくは1450℃以上、1600℃以下である。
焼結時間は好ましくは10時間以上、50時間以下、より好ましくは12時間以上、40時間以下、さらに好ましくは13時間以上、30時間以下である。
焼結温度が1200℃以上、焼結時間が10時間以上であると、焼結が十分進行し、ターゲットの電気抵抗が十分下がり、異常放電が生じ難くなる。焼成温度が1650℃以下、焼成時間が50時間以下であると、著しい結晶粒成長により平均結晶粒径の増大や、粗大空孔の発生を防ぐことができ、焼結体強度の低下や異常放電が生じ難くなる。
本実施形態にかかる焼結体において800℃から上の温度範囲は、焼結が最も進行する範囲である。この温度範囲での昇温速度が0.1℃/分以上であると、過度な結晶粒成長を抑制でき、高密度化を達成することができる。昇温速度が2℃/分以下であることにより、成型体に温度分布が生じ、焼結体が反ったり割れたりするのを抑制できる。
800℃から焼結温度における昇温速度は、好ましくは0.5℃/分以上、2.0℃/分以下、より好ましくは1.0℃/分以上、1.8℃/分以下である。
次に、本実施形態に係るスパッタリングターゲットについて、図1を参照して説明する。
本実施形態に係るスパッタリングターゲットは、本実施形態に係る酸化物焼結体を備える。
バッキングプレートは、酸化物焼結体の保持や冷却用の部材である。材料は銅等の熱伝導性に優れた材料が好ましい。
(d)酸化物焼結体の表面を研削する工程。
(e)酸化物焼結体をバッキングプレートにボンディングする工程。
以下、各工程を具体的に説明する。
(4)工程(d):研削工程
研削(加工)工程は、焼結体を、スパッタリング装置への装着に適した形状に切削加工する工程である。
焼結体表面は、高酸化状態の焼結部が存在したり、面が凸凹であることが多く、また、指定の大きさに切断加工する必要がある。
焼結体の表面は0.3mm以上研削するのが好ましい。研削する深さは、0.5mm以上研削するのが好ましく、2mm以上が特に好ましい。0.3mm以上研削することにより、表面付近の結晶構造の変動部分を除去できる。
工程(e)は、研削後の焼結体を、金属インジウムなどの低融点金属で、バッキングプレートにボンディングする工程である。
以上がスパッタリングターゲットの説明である。
次に、本実施形態に係る非晶質酸化物半導体薄膜について、説明する。
本実施形態に係る酸化物半導体薄膜は、In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素Xの原子比が下記式(6)から(10)を満たす。
0.50≦In/(In+Sn+Zn)≦0.85 ・・・(6)
0.10≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.45 ・・・(7)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(8)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(9)
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(10)
また、CVD装置の成膜温度を低下させて、キャリヤ濃度の上昇を抑え、TFT特性の発現を行っていたが、CVD装置の成膜温度を低減させたことにより、耐久性の乏しいTFT特性しか得られない場合がある。
ただし、本実施形態に係る酸化物半導体薄膜は、In元素、Zn元素、Sn元素、および軽希土類元素を含み、残部が酸素と不可避不純物からなるものが好ましい。残部が酸素と不可避不純物であることにより、In元素、Zn元素、Sn元素、および軽希土類元素以外の元素が酸化物半導体薄膜の特性に与える影響を最小限にできる。
酸化物半導体薄膜のキャリヤ密度は、ホール効果測定方法により測定することができる。
移動度はホール効果・比抵抗測定装置で求められる。
非晶質であるか否かは、XRDのピーク、特に2θで30〜40°にピークが現れるか否かで判断できる。
次に、本実施形態に係る非晶質酸化物半導体薄膜の製造方法について、説明する。
本実施形態に係る非晶質酸化物半導体薄膜が製造できるのであれば、製造方法は、特に限定しない。具体的には以下の製造方法を例示できる。
スパッタリングターゲットとして、本実施形態に係るスパッタリングターゲットを用いることにより、式(6)から式(10)に示す条件を満たす酸化物半導体薄膜が得られる。
気体雰囲気の圧力(スパッタ圧力)は、プラズマが安定して放電できる範囲であれば特に限定されないが、0.05Pa以上、5Pa以下が好ましい。
熱処理は、大気中で60℃以上、400℃以下で行うことが好ましい。60℃以上とすることにより、熱処理による効果が発現する。400℃以下とすることにより、逆に抵抗値が高くなるのを防止できる。
以上が非晶質酸化物半導体薄膜の製造方法の説明である。
次に、本実施形態に係る薄膜トランジスタの構造について説明する。
本実施形態に係る薄膜トランジスタは、本実施形態に係る非晶質酸化物半導体薄膜を備え、トランジスタとして機能するものであれば、特に構造は限定しない。
具体的な薄膜トランジスタの形状としては、バックチャンネルエッチ型トランジスタ、エッチストッパー型トランジスタ、トップゲート型トランジスタ、などが挙げられる。
図2に示すように、薄膜トランジスタ100は、シリコンウェハ20、ゲート絶縁膜30、酸化物半導体薄膜40、ソース電極50、ドレイン電極60、および層間絶縁膜70、70Aを備える。
酸化物半導体薄膜40はチャネル層であり、ゲート絶縁膜30上に設けられる。酸化物半導体薄膜40は本実施形態に係る非晶質酸化物半導体薄膜が用いられる。
層間絶縁膜70は、ソース電極50およびドレイン電極60と、酸化物半導体薄膜40の間の接触部分以外の導通を遮断する絶縁膜である。
層間絶縁膜70Aは、ソース電極50およびドレイン電極60と、酸化物半導体薄膜40の間の接触部分以外の導通を遮断する絶縁膜である。ソース電極50とドレイン電極60の間の導通を遮断する絶縁膜でもある。チャネル層保護層でもある。
薄膜トランジスタの飽和移動度は1.0cm2/V・s以上、50.0cm2/V・s以下が好ましい。1.0cm2/V・s以上とすることにより、CMOSイメージセンサーの転送トランジスタやリセットトランジスタ、液晶ディスプレイを駆動できる。50.0cm2/V・s以下とすることにより、オフ電流を10-12A以下にでき、オンオフ比を108以上にできる。これにより、CMOSイメージセンサーの転送トランジスタやリセットトランジスタを駆動できる。
on−off比は106以上、1012以下が好ましく、107以上、1011以下がより好ましく、108以上、1011以下がさらに好ましい。106以上であると、液晶ディスプレイの駆動ができる。1012以下であると、コントラストの大きな有機ELパネルの駆動が可能になる。また、オフ電流を10-12A以下にでき、CMOSイメージセンサーの転送トランジスタやリセットトランジスタに用いた場合、画像の保持時間を長くしたり、感度を向上させたりできる。
Off電流値は、10-11A以下が好ましく、10-12A以下がより好ましい。オフ電流を10-11A以下にでき、CMOSイメージセンサーの転送トランジスタやリセットトランジスタに用いた場合、画像の保持時間を長くしたり、感度を向上させたりできる。
本実施形態に係るの薄膜トランジスタは、表示装置および固体撮像素子等に好適に用いることができる。以下、本実施形態に係る薄膜トランジスタを表示装置および固体撮像素子に用いる場合について、説明する。
図4(A)は、本発明の一態様の表示装置の上面図である。図4(B)は、本発明の一態様の表示装置の画素に、液晶素子を適用する場合の画素回路を説明するための回路図である。また、図4(C)は、本発明の一態様の表示装置の画素に、有機EL素子を適用する場合の画素回路を説明するための回路図である。
以上が本実施形態に係る薄膜トランジスタを表示装置に用いる場合の説明である。
以上が、本実施形態に係る薄膜トランジスタを固体撮像素子に用いる場合の説明である。
まず、本実施形態の構成要件を満たす酸化物焼結体を製造してターゲットに加工し、スパッタリング成膜の際の割れやノジュール発生の有無を試験した。具体的な手順は以下の通りである。
インジウム:In2O3
スズ:SnO2
亜鉛:ZnO
サマリウム:Sm2O3
各元素の質量比は以下のように求めた。
インジウム質量比 :In2O3/(In2O3+ZnO+SnO2+Sm2O3)
スズ質量比 :SnO2/(In2O3+ZnO+SnO2+Sm2O3)
亜鉛質量比 :ZnO/(In2O3+ZnO+SnO2+Sm2O3)
サマリウム質量比 :Sm2O3/(In2O3+ZnO+SnO2+Sm2O3)
この混合粉末を金型に入れ、500kg/cm2の圧力でプレス成型体とした。この成型体を2000kg/cm2の圧力でCIPにより緻密化を行った。次に、この成型体を常圧焼成炉に設置して、大気雰囲気下で、350℃で3時間保持した後に、100℃/時間にて昇温し、1480℃にて、42時間焼結した。その後、放置冷却して酸化物焼結体を得た。
(1)元素組成比(原子比)
誘導プラズマ発光分析装置(ICP−AES)により、焼結体中の元素組成(式(1)から、式(4)の不等号で挟まれた中段の式)を求めた。
得られた焼結体について、X線回折測定装置Smartlabにより、以下の条件でX線回折(XRD)を測定した。得られたXRDチャートをJADE6により分析し、焼結体の結晶構造を求めた。さらに、ピーク強度比から、組成を質量%で求めた。
・装置:Smartlab(株式会社リガク製)
・X線:Cu−Kα線(波長1.5418×10-10m)
・2θ−θ反射法、連続スキャン(2.0°/分)
・サンプリング間隔:0.02°
・スリットDS(発散スリット)、SS(散乱スリット)、RS(受光スリット):1mm
得られたXRDパターンを、JADE6を用いて全パターンフィッティング(WPF)解析し、XRDパターンに含まれる各結晶成分を特定し、得られた酸化物焼結体中のIn2O3結晶構造の格子定数を算出した。
相対密度は、製造した酸化物焼結体について、ノギスでの測定での体積と質量より実測密度を測定し、当該実測密度を酸化物焼結体の計算密度で除することにより算出した。計算密度は、酸化物焼結体の製造に用いた原料粉末の総質量を、酸化物焼結体の製造に用いた原料粉末の総体積で除することで算出した。
焼結体のバルク抵抗(導電性)を抵抗率計(三菱化学(株)製、ロレスタAX MCP-T370)を使用して四探針法に基づき測定した。
測定箇所は酸化物焼結体の中心および酸化物焼結体の四隅と中心との中間点の4点、計5箇所とし、5箇所の平均値をバルク抵抗値とした。
まず、酸化物焼結体を、研削研磨して、4インチφ×厚さ5mmのスパッタリングターゲットに加工し、インジウムろうを用いて銅製のバッキングプレートにボンディングした。
以上の結果を表1に示す。実施例1、実施例2、および比較例3のXRDチャートを図6、図7、および図8に示す。図6、図7、および図8には、所定のピークに対応する結晶構造の角度も示す。
比較例3では、In2O3で表されるビックスバイト構造が主成分であり、Zn2SnO4で表されるスピネル構造も観察された。
相対密度は実施例1、2および比較例1から比較例3で同程度であった。
一方で、実施例1、2は、比較例1から比較例3と比べてバルク抵抗が非常に低かった。
次に、実施例1、実施例2、および比較例3のスパッタリングターゲットを用いて、以下の条件で半導体薄膜を製造し、特性を評価した。具体的な手順は以下の通りである。
なお、半導体薄膜の製造は、スパッタリングターゲットの成膜耐久評価を行う前に実施した。
実施例1および実施例2の酸化物焼結体を研削研磨して、4インチφ×5mmtのスパッタリングターゲットを製造した。作製したスパッタリングターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングによって、図9(A)に示すように、ガラス基板81(日本電気硝子株式会社製ABC−G)上に、膜厚50nmの酸化物半導体薄膜83のみを成膜したサンプルを製造した。
成膜条件は以下の通りである。
雰囲気ガス:ArおよびO2
成膜前の背圧:5×10-4Pa
成膜時のスパッタ圧:0.5Pa
成膜時の酸素分圧:1%
次に、得られたサンプルを大気中にて350℃で、昇温速度10℃/分で30分間加熱処理した。
<ホール効果測定>
まず、ガラス基板81および酸化物半導体薄膜83からなるサンプルから、平面形状が1cm角の正方形となるように試料を切り出した。次に、切り出した試料の4隅に金(Au)を、2mm×2mm以下の大きさ位になるように、メタルマスクを用いてイオンコーターで成膜した。次にAu金属上にインジウムはんだを乗せて、接触を良くしてホール効果測定用サンプルとした。
また、得られたサンプルの酸化物半導体層について、誘導プラズマ発光分析装置(ICP−AES、島津製作所社製)で分析した結果、得られた酸化物半導体薄膜の原子比が、酸化物半導体薄膜の製造に用いた焼結体の原子比と同じであることを確認した。
また、誘導プラズマ発光分析装置で測定した金属元素の原子比が既知の標準酸化物薄膜の上面に、ソース・ドレイン電極をTFT素子と同様の材料を、チャネル長で形成したものを標準材料とし、セクタ型ダイナミック二次イオン質量分析計SIMS(IMS 7f−Auto、AMETEK社製)により、酸化物半導体層の分析により各元素の質量スペクトル強度を得、既知の元素濃度と質量スペクトル強度の検量線を作製した。次に、実TFT素子の酸化物半導体膜部分を、セクタ型ダイナミック二次イオン質量分析計SIMS分析によるスペクトル強度から、前述の検量線を用いて、原子比を算出した。算出された原子比は、別途薄膜蛍光X線分析装置XRF(AZX400、リガク社製)または、誘導プラズマ発光分析装置で測定された酸化物半導体膜の原子比の2原子%以内であり、セクタ型ダイナミック二次イオン質量分析計SIMS分析で、薄膜XRF、または、誘導プラズマ発光分析と同等の精度で分析できることを確認した。
ガラス基板および酸化物半導体層からなるサンプルについて、スパッタ後(膜堆積直後)の加熱していない膜、および表2の成膜後の加熱処理をした後の膜の結晶性をX線回折(XRD)測定によって評価した。
非晶質であるか否かは、XRDで、2θで30〜40°にピークが現れるか否かで判断した。
その結果、加熱前は非晶質であり、加熱後も非晶質であった。
さらに、半導体薄膜を用いた、図3に示す薄膜トランジスタを以下の手順で製造した。
(1)成膜工程
熱酸化膜(ゲート絶縁膜30)付きのゲート電極としてのシリコンウェハ20上に、メタルマスクを介して50nmの酸化物半導体薄膜40を形成した。その他の条件は、ガラス基板上に半導体薄膜を形成した場合と同様とした。
次に、ソース・ドレインのコンタクトホール形状のメタルマスクを用いて、チタン金属をスパッタリングし、ソース電極50およびドレイン電極60としてチタン電極を成膜した。得られた積層体を大気中にて350℃で30分間加熱処理し、保護絶縁膜形成前の薄膜トランジスタを製造した。
(2)で得られた保護絶縁膜形成前の薄膜トランジスタの半導体薄膜の上に、基板温度300℃で化学蒸着法(CVD)により、SiO2膜(保護絶縁膜;層間絶縁膜70B)を形成した。SiO2膜形成後、大気中にて350℃で1時間加熱処理し、保護絶縁膜を備える薄膜トランジスタを製造した。その後、ソース・ドレイン部に、装置のプローブピンにてコンタクトホールを形成してコンタクトを取り、薄膜トランジスタを製造した。
製造した薄膜トランジスタについて、絶縁保護膜(SiO2膜)形成前の薄膜トランジスタ、および絶縁保護膜(SiO2膜)を形成し加熱処理した後の薄膜トランジスタの特性について、SiO2膜に測定用針を、ソース・ドレイン電極の金属チタンの層まで突き刺し、評価を行った。
飽和移動度は、ドレイン電圧に20V印加した場合の伝達特性から求めた。具体的に、伝達特性Id−Vgのグラフを作成し、各Vgのトランスコンダクタンス(Gm)を算出し、飽和領域の式により飽和移動度を導いた。なお、Gmは∂(Id)/∂(Vg)によって表され、Vgは−15Vから25Vまで印加し、その範囲での最大移動度を飽和移動度と定義した。本発明において特に断らない限り、飽和移動度はこの方法で評価した。上記Idはソース・ドレイン電極間の電流、Vgはソース・ドレイン電極間に電圧Vdを印加したときのゲート電圧である。
閾値電圧(Vth)は、伝達特性のグラフよりId=10-9AでのVgと定義した。
on−off比は、Vg=−10VのIdの値をOff電流値とし、Vg=20VのIdの値をOn電流値として比[On/Off]を決めた。
以上の結果を表2に示す。
比較例Aは薄膜、薄膜トランジスタ(TFT)のいずれも、薄膜が導電体になってしまい、半導体としての特性が得られなかった。
以上の結果から、本実施形態に係る組成範囲の酸化物焼結体を用いて成膜した酸化物半導体薄膜は、従来は導体化するインジウム、スズ、亜鉛の組成範囲であっても、軽希土類元素を添加することにより、半導体化することが分かった。さらに、オフ電流が小さく、SiO2成膜後に熱処理を行っても飽和移動度が向上するため、CVDプロセスで形成する際の加熱等で半導体特性が劣化しないことが分かった。
Claims (10)
- In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素(LREE:light rare earth element:Xと記載する)の原子比が下記の式(1)から(4)を満たし、In2O3で表されるビックスバイト構造を主成分としてなることを特徴とする酸化物焼結体。
0.55≦In/(In+Sn+Zn)≦0.90 ・・・(1)
0.05≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(2)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.20 ・・・(3)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(4)
ただし、前記軽希土類元素は、La、Nd、Sm、およびEuから選ばれる1種以上の元素である。 - Sn元素の全金属に対する含有量と軽希土類元素の全金属元素に対する含有量の比が、下記式(5)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の酸化物焼結体。
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(5) - In2O3で表されるビックスバイト構造を主成分とし、さらにパイロクロア構造を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化物焼結体。
- 前記パイロクロア構造がX2Sn2O7で表されるパイロクロア構造であることを特徴とする、請求項3に記載の酸化物焼結体。
- In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素を含み、残部が酸素と不可避不純物からなることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の酸化物焼結体。
- バルク抵抗値が1.4mΩcm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の酸化物焼結体。
- 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の焼結体を備えることを特徴とするスパッタリングターゲット。
- In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素(LREE:light rare earth element:Xと略す)の原子比が下記式(6)から(10)を満たす範囲であることを特徴とする非晶質酸化物半導体薄膜。
0.55≦In/(In+Sn+Zn)≦0.90 ・・・(6)
0.05≦Sn/(In+Sn+Zn)≦0.25 ・・・(7)
0.05≦Zn/(In+Sn+Zn)≦0.20 ・・・(8)
0.05≦X/(In+Sn+Zn+X)≦0.25 ・・・(9)
1.2≦(Sn/全金属元素)/(X/全金属元素)≦3.5 ・・・(10)
ただし、前記軽希土類元素は、La、Nd、Sm、およびEuから選ばれる1種以上の元素である。 - In元素、Zn元素、Sn元素および軽希土類元素を含み、残部が酸素と不可避不純物からなることを特徴とする、請求項8に記載の非晶質酸化物半導体薄膜。
- 請求項9記載の非晶質酸化物半導体薄膜を備える薄膜トランジスタ。
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