JP6858065B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体の画像ブレを抑制可能な撮像装置および制御方法に関する。
流し撮りは、動体である被写体を撮影するときに、被写体を追いながら通常よりも遅いシャッタ速度で撮影する方法であり、背景が流れ、被写体が静止している画像が得られる。流し撮りにより、スピード感あふれる写真を撮影できるが、長秒撮影が行われるので、露光期間中に被写体の移動速度とカメラを移動する速度とを合わせることが難しく、熟練を要する撮影技術の一つである。
特許文献1では、被写体の角速度とカメラ内の角速度センサの出力との差分量にしたがってシフトレンズを駆動することで、流し撮りの対象である被写体の画像ブレ(被写体ブレ)を補正する撮像装置が開示されている。特許文献2では、被写体の移動速度(角速度)の時系列変化をもとに被写体の加速度を算出し、露光時における被写体の移動速度を予測して補正する撮像装置が開示されている。
特開2006−317848号公報 特開2009−267834号公報
特許文献1および特許文献2に開示された撮像装置では、撮像画像内の被写体領域ごとに角速度が異なる被写体を撮影する場合、ユーザが意図した被写体領域から継続的に被写体の角速度を算出することが難しい。このような被写体は、例えば、カメラに対して斜めに向かってくる奥行きのある被写体等である。撮像される各フレーム画像において異なる画像領域から算出される被写体領域の角速度を用いたのでは、露光時における被写体の移動速度を精度良く予測して、撮像画像における任意領域の被写体ブレを抑制することは困難である。
本発明は、撮像画像における任意領域の被写体ブレをより精度良く抑制可能な撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一実施形態の撮像装置は、撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像装置であって、撮像素子により撮像される複数の画像から算出される動きベクトルを取得する取得手段と、取得された前記動きベクトルを記憶する記憶手段と、撮像された第1の画像にて被写体の動きベクトルが検出されている検出領域を特定し、前記第1の画像よりも過去に取得された第2の画像にて前記被写体に対応する領域で検出されている前記動きベクトルを前記記憶手段から取得し、取得された複数の前記動きベクトルに基づいて画像内の被写体領域の像ブレを抑制する制御を行う制御手段と、を備える。
本発明の撮像装置によれば、撮像画像における任意領域の被写体ブレをより精度良く抑制可能な撮像装置を提供することができる。
本発明の実施形態の撮像装置を示すブロック図である。 本発明の実施形態における流し撮りアシストのフローチャートである。 第1実施形態における被写体角速度算出を説明するフローチャートである。 図3に続く処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態における被写体角速度算出の例を示す説明図である。 第1実施形態における被写体角速度算出の別例を示す説明図である。 第2実施形態における被写体角速度算出のフローチャートである。 第2実施形態における被写体角速度算出の説明図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。各実施形態では、流し撮りを支援する機能(以下、流し撮りアシストという)を有する撮像装置を説明する。流し撮りアシストの設定が行われたモードを、「流し撮りアシストモード」という。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の撮像装置の基本構成を示すブロック図である。撮像装置100は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、または、撮像機能を有する、携帯電話やコンピュータ等の電子機器である。
撮像光学系101は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、シフトレンズ等のレンズ群、およびシャッタや絞り等の光学部材を備える。撮像光学系101は、CPU(中央演算処理装置)103により制御されて、被写体からの光を撮像素子102に結像させる。撮像光学系101に含まれるシフトレンズは、撮像装置100に加わる振れにより撮像画像に生じる像ブレを光学的に補正する補正レンズであり、撮像光学系101の光軸と略直交する方向に移動可能である。補正レンズおよびその駆動機構部は像ブレ補正手段を構成する。本実施形態ではシフトレンズにより被写体の結像位置の補正する光学的像ブレ補正の例を示すが、これに限定されない。例えば撮像素子102自体をシフトさせる方法や、撮像素子の移動とシフトレンズの移動を併用する方法等がある。
撮像素子102はCCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサ、CMOS(Complementaly Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等である。撮像素子102は、撮像光学系101を通過して結像した光を受光して画像信号に光電変換する。
角速度センサ105はジャイロセンサ等の振れ検出用デバイスである。角速度センサ105は撮像装置100の移動量や振れを示す角速度を検出し、角速度検出信号をCPU103へ出力する。
CPU103は、入力された信号やメモリに予め記憶されたプログラムに従い、撮像装置100を構成する各部を制御して各種の機能を実現させる。一次記憶部104は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶デバイスを備え、一時的なデータを記憶する。RAMはCPU103の作業用に使われる。また一次記憶部104に記憶されている情報は、画像処理部106が使用し、記録媒体107へ記録される。
二次記憶部108は、例えばEEPROM(Electrically Etrasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性記憶デバイスを備える。二次記憶部108は、撮像装置100を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶し、CPU103によって使用される。記録媒体107には、一次記憶部104に記憶されているデータである、撮影により取得された画像データ等が記録される。記録媒体107は、例えば半導体メモリカードのように撮像装置100に対して着脱可能である。撮像装置100は、記録媒体107の装着機構部を備え、CPU103は記録媒体107へのデータの書き込み、および記録媒体107からのデータの読み出しを制御する。記録媒体107に記録されたデータは、ユーザが記録媒体107をパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に装着して読み出すことが可能である。
表示部109は、液晶表示デバイス等を備え、CPU103からの制御指令にしたがって画面に画像を表示する。例えば表示部109は、撮影時のビューファインダ画像の表示、撮影された画像の表示、対話的な操作のためのGUI(Graphical User Interface)画面等の表示を行う。
操作部110は、ユーザの操作指示を受け付けてCPU103へ入力情報を伝達する入力デバイス群を備える。入力デバイスは、例えば操作ボタン、レバー、タッチパネル、音声や視線等を利用した入力機器である。操作部110は、ユーザが撮影指示を入力するための操作部材であるレリーズスイッチを含む。具体的には、レリーズスイッチは2段階スイッチの構成であり、ユーザが1段目の半押し操作を行うと、第1スイッチ(SW1と記す)がオンになり、撮影準備指示が行われる。CPU103は、AF(オートフォーカス)処理やAE(自動露出)処理等の撮影準備動作の制御を行う。次にユーザが2段目の全押し操作を行うと、第2スイッチ(SW2と記す)がオンになり、撮影指示が行われる。CPU103は撮影指示を受け付け、撮像素子102の露光制御を行って画像データを取得する処理を行う。
画像処理部106は、撮像素子102により取得される撮像画像データに対して所定の画像処理を行う。撮像装置100は、画像処理部106が撮像画像データに適用する画像処理のパターンを複数有しており、ユーザは操作部110を使って、複数のパターンに対応する撮影モードを設定可能である。画像処理部106は、いわゆる現像処理を行う他、撮影モードに応じた色調の調整処理等を行う。なお、画像処理部106の機能の一部を、CPU103が行うソフトウェア処理によって実現してもよい。
図2は、本実施形態における流し撮りアシストモード時の処理を示すフローチャートである。以下の処理はCPU103が所定のプログラムを実行して撮像装置100の構成部を制御することにより実現される。
S201において、CPU103は、カウント変数(nと記す)をゼロに初期化する。カウント変数nは、後述する被写体角速度の算出に必要なパラメータが何回(何フレーム)検出されたかを計数するための変数である。S202でCPU103は、撮像光学系101の焦点距離の情報を取得する。焦点距離はズームレンズを駆動するズーム機構部の検出情報として取得される。
S203では角速度センサ105が撮像装置100の角速度を検出する。CPU103は、角速度センサ105による検出信号から角速度の検出データを取得する。S204において、CPU103は、撮像素子102によって連続して取得された画像を複数のブロック領域に分割する処理を実行した後、画像処理部106を用いて、連続して取得された画像間における動きベクトルを検出する。動きベクトルは撮像時刻の異なる複数の画像データから検出される被写体の動き量および方向を示す。CPU103は検出された動きベクトルを撮像面上の移動量に換算する。なお、S202〜S204で取得または検出される結果に関しては、本処理に必要な回数(フレーム数)分のデータをCPU103が一次記憶部104に記憶させるものとする。
S205はカウント変数nのインクリメント処理である。CPU103は、被写体角速度算出に必要なパラメータ(焦点距離、角速度、動きベクトル)の検出回数(フレーム数)を計数するカウント変数nの値に1を加算する。S206にてCPU103は、カウント変数nの値を所定の閾値(αと記す)と比較し、被写体角速度を算出するために必要な過去のデータが十分揃っているかどうかを判定する。S206でカウント変数nの値が閾値α未満である場合、CPU103は、被写体角速度の予測に必要な過去のデータが十分でないと判断し、S202へ処理を戻す。S202からS205までの処理が繰り返し実行される。一方、S206でカウント変数nの値が閾値α以上である場合、CPU103はS207に処理を進める。
S207でCPU103は被写体角速度を算出する。被写体角速度の算出処理の詳細については図3および図4を用いて後述する。S208にてCPU103は、露光の開始を判断する。ユーザが操作部110に含まれるレリーズスイッチの全押し操作を行い、第2スイッチSW2がオンになったか否かについて判定が行われる。S208において、全押し操作が行われず、SW2がオフである場合、S202へ処理を戻し、CPU103はS202からS207までの処理を繰り返し実行する。一方、S208において全押し操作が行われてSW2がオンになった場合、CPU103はS209へ処理を進める。S209でCPU103は、撮像光学系101の駆動機構部を制御し、流し撮り対象である被写体の像ブレを抑制するようにシフトレンズの駆動制御を開始する。CPU103は流し撮りアシストにおいて、被写体の移動速度と撮像装置を移動させる速度との差分を検出し、検出した差分に相当するズレ量を、シフトレンズの駆動によって低減する制御を行う。撮像装置を移動させる角速度と被写体の角速度との差分が低減される結果、流し撮りの成功確率を高めることができる。S210でCPU103は撮像素子102の露光を開始させ、撮像動作を制御する。
図3および図4のフローチャートを参照して、図2のS207に示す被写体角速度の算出処理について詳細に説明する。S301において、CPU103は図2のS204で検出された最新フレームの動きベクトルの検出結果のうち、AF(オートフォーカス)用の焦点検出枠に収まっている被写体ベクトルの検出領域を特定する。被写体ベクトルは、画面内の被写体領域に該当する動きベクトルである。なお、複数の被写体ベクトルの検出領域が存在する場合には、各被写体ベクトルの検出領域に対して以降の処理を行うものとする。
被写体ベクトルの特定方法としては、例えば、動きベクトルの大きさが所定の閾値未満である、小さな動きベクトルを被写体ベクトルとする方法がある。また撮像装置100のパンニングにより発生する、画像間における撮像面上の移動量から所定の閾値以上離れている動きベクトルを被写体ベクトルとする方法等がある。または、その他の方法で被写体ベクトルを特定してもよい。以下では画像間における撮像面上の移動量と所定の閾値から動きベクトルを求めて被写体ベクトルを特定する方法を説明する。
撮像装置100の角速度をω[rad/sec]と表記し、焦点距離をf[mm]と表記し、画像を取得する間隔をfps[frame/sec]と表記する。[]内に単位を示す。パンニングにより発生する、画像間における撮像面上の移動量をa[mm]と表記すると、移動量aは下記式1を用いて算出することができる。
Figure 0006858065
tan()は正接関数である。
S302にてCPU103は、被写体角速度の予測に用いる、十分なフレーム数(αと記す)を、計数用の変数Countに設定する。以下では変数Countの値に対応するフレームを「Countフレーム」と表記する。S303でCPU103は、Countフレームより後に検出された動きベクトルを用いて、最新フレームと同じ被写体領域(以下、第1の被写体領域という)が、Countフレームの画像でどの動きベクトル検出領域に含まれるかを特定する。例えば、最新フレームであれば参照するフレーム存在しないが、最新フレームよりも1フレーム前であれば最新フレームを参照できる。
S304でCPU103は、S303で特定した第1の被写体領域を含む領域の動きベクトルと同じ動きベクトルを有する領域を特定する。同じ動きベクトルとは、比較する2つの動きベクトルが等しいとき、または比較する2つの動きベクトルの差分が閾値より小さいときの動きベクトルである。S305でCPU103は、S303で特定した第1の被写体領域を含む領域において動きベクトルが検出できているかどうかを判定する。S305で動きベクトルが検出できていると判定された場合、CPU103は図4のS308へ処理を進める。またS305で動きベクトルが検出できていないと判定された場合、CPU103は、S306へ処理を進める。
S306にてCPU103は、「Count+1」フレーム目の処理時にS304で特定したときと同じ動きベクトルを有する被写体領域を第2の被写体領域とする。CPU103は、Countフレーム目の画像において第2の被写体領域を含む領域を特定する。S307でCPU103は、S306で特定した第2の被写体領域を含む領域において動きベクトルが検出できているか否かを判定する。S307で動きベクトルが検出できていると判定した場合、CPU103は図4のS308へ処理を進める。またS307で動きベクトルが検出できていないと判定した場合、CPU103は図4のS311へ処理を進める。
S308でCPU103はS305またはS307で検出されている動きベクトルを被写体角速度の予測対象に加える。なお、図3のS307で、第2の被写体領域を含む領域から検出された動きベクトルを被写体角速度の予測対象に加えた場合、以降のS303の処理でCPU103は第1および第2の被写体領域を用いて被写体領域を特定する処理を行う。
S309でCPU103は、変数Countのデクリメント(Count−1)を行うことによって、現フレームの処理を完了して次のS310へ進む。S310でCPU103は、S302で設定した被写体角速度予測に用いる十分なフレーム数のすべての処理を終了したかどうかを判定する。つまりCount値がゼロになっているか否かの判定処理が行われる。Count値がゼロ以外である場合、被写体角速度の予測を行うために必要な数のデータが揃っていないと判断され、S303へ戻る。CPU103は、S303からS309までの処理を繰り返し実行する。一方、S310でCount値がゼロである場合、CPU103はS311へ処理を進める。
S311にてCPU103は、S308で被写体角速度の予測対象となった動きベクトルを用いて、露光時の被写体角速度を予測して被写体角速度を決定する。被写体角速度の予測処理は最小二乗法等を用いて行われる。なお、S311において、露光時の被写体角速度を予測するために最低限必要なフレーム数が確保できていない場合、CPU103は、被写体加速度をゼロ、すなわち、被写体の速度が等速であるとして最新フレームの被写体角速度を設定する。S311の処理後、リターン処理へ移行する。
図5および図6を参照して、本実施形態における被写体角速度の算出処理を説明する。図5は、本実施形態における被写体角速度算出の基本処理の説明図である。図5(A)は、被写体401に対して、オートフォーカス用の枠(以下、AF枠という)402が指定されている状態を示す。まず、図3のS301で説明したように、AF枠402の枠内の動きベクトル検出領域において、被写体ベクトルを持つ領域403が特定される。図5(B)は、図5(A)よりも前のフレーム画像を示す。図3のS303で説明したように、図5(A)と図5(B)との間で、動きベクトルの大きさに基づいて、同じ被写体領域がより多く含まれる領域404が特定される。図5(C)は図5(B)よりも前のフレーム画像を示す。同様にして、図5(A)と図5(B)との間の動きベクトルの大きさと、図5(B)と図5(C)との間の動きベクトルの大きさに基づいて、同じ被写体領域がより多く含まれる領域406が特定される。図5(B)と同じ動きベクトルの検出領域は領域405であるが、動きベクトルの大きさに基づいて特定される領域は領域406である。これにより、同じ被写体領域がより多く含まれる領域406を選択することができる。
以上の処理により、図3のS311において、異なるフレーム画像での同じ被写体領域から露光時の被写体角速度を算出することが可能となるため、任意領域の被写体ブレを、より精度良く抑制することができる。
図6は、本実施形態における被写体角速度の算出処理の別例を示す説明図である。図6(A)から(E)の順に、より過去のフレームの画像を示す。図6(A)は、図5(A)と同様に、被写体401に対してAF枠402が指定された状態を示す。図3のS301において、AF枠402内の動きベクトルの検出領域のうちで、被写体ベクトルを持つ領域403が特定されるものとする。このとき、図3のS304において、被写体ベクトルを持つ領域403と同じ動きベクトルを持つ領域501が特定される。
例えば、図6(B)において、領域403と同じ被写体領域がより多く含まれる領域は領域502である。図6(C)は、領域403と同じ被写体領域がより多く含まれる領域504が手前にある被写体(例えばポール)505に妨害されてしまった状況を示す。この例では図6(B)と図6(C)との間の動きベクトルが検出できない場合を想定する。このような場合、図3のS306において、図6(A)と図6(B)との間で被写体ベクトルと同じ動きベクトルを持つ領域501に相当する領域503、506、508(図6(B)から(D)参照)の領域が用いられる。よって、図6(A)と図6(B)との間、および図6(C)と図6(D)との間での被写体角速度予測用の動きベクトル(被写体ベクトル)をそれぞれ導出することができる。なお、図6(D)では、領域403と同じ被写体領域がより多く含まれる領域であると予測される領域507の前方(手前側)に、妨害する被写体505がない状態となる。したがって、被写体ベクトルと同じ動きベクトルを持つ領域508と同じ動きベクトルが領域507から検出されるので、再び、領域507を同じ被写体領域がより多く含まれる領域として扱うことができる。領域507を、同じ被写体領域がより多く含まれる領域として扱える場合には、図6(D)と図6(E)との間の動きベクトルとして、領域507を用いることができる。他方、領域507を、同じ被写体領域がより多く含まれる領域として扱えない場合には、図6(D)と図6(E)との間の動きベクトルとしては領域508が用いられる。同様に、例えば、図6(E)以降のフレームにおいて領域510から動きベクトルが検出できない場合であったとしても、領域507と領域508から同じ動きベクトルが検出されていれば、領域509の動きベクトルを用いることができる。
以上の処理により、第2スイッチSW2の操作前に行われる被写体角速度の算出段階において、各フレーム画像内の任意領域で障害物等が被写体と重なる場合でも、被写体ブレをより精度良く抑制可能な撮像装置を提供することができる。
本実施形態によれば、算出された被写体ベクトルの推移に基づいて露光時の被写体角速度を正確に予測し、撮像画像における任意領域の被写体ブレをより精度良く抑制することができる。
なお、本実施形態では、ユーザが被写体ブレを抑制したい領域を指定する方法として、AF枠での指定方法を説明したが、この限りではない。例えば、表示部109に表示されるGUI画面等を用いてユーザが直接に固定枠を指定する方法でもよい。この場合、指定された固定枠内にて被写体ベクトルの検出領域が特定されるので、ユーザの撮影意図をより明示的に反映させることが可能である。また被写体ベクトルの検出領域が複数存在する場合には、図4のS311の被写体角速度予測時に、図3のS306およびS307の処理を行った回数が少ない検出領域を優先させることで、より精度良く被写体角速度を予測できる。さらには、被写体ブレを抑制したい領域の中央位置により近い検出領域を優先的に用いることで、ユーザの撮影意図をより明示的に反映させることができる。説明の都合上、動きベクトルを比較する際に同じ大きさという表現を用いたが、所定の閾値を設けて、動きベクトルの差分値が所定の閾値以内であれば同じ大きさの動きベクトルであると見なしてもよい。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態において第1実施形態と同様の構成については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。
図7を参照して、本実施形態における被写体角速度の算出処理を説明する。図7は被写体角速度算出にかかる時間が短いケースを想定したフローチャートである。S601では図3のS301と同様に、CPU103は、図2のS204で検出された最新フレームの動きベクトル検出結果のうち、AF枠内に収まっている被写体ベクトルの検出領域を特定する。なお、被写体ベクトルの検出領域が複数である場合には、各被写体ベクトルの検出領域に対して以降の処理を行うものとする。被写体ベクトルの特定方法に関しては、第1実施形態にて説明済みである。S602において、CPU103は、被写体角速度の予測にて最大で用いるフレーム数αを変数Countに設定する。
基本的に、被写体角速度の算出にかかる時間が短い場合、同じ被写体領域は同じ動きベクトル検出領域に含まれる可能性が高い。したがって、S603にてCPU103はCountフレームにおいて、最新フレームで被写体ベクトルが検出された動きベクトル検出領域と同じ検出領域で動きベクトルが検出されているかどうかを判定する。なお、Countフレームが最新フレームである場合には当該フレーム自身との比較となるため、動きベクトルが検出できているものとして扱われる。
S603で動きベクトルが検出できていると判定した場合、CPU103はS604へ処理を進め、前記動きベクトルを被写体角速度の予測対象に加える。またS603で動きベクトルが検出できていないと判定した場合、CPU103はS605へ処理を進める。
S605でCPU103はCountの値のデクリメントを行い、現フレームの処理を完了してS606の判定処理に進む。S606でCPU103は、S602で設定した被写体角速度の予測に最大で用いるフレーム数α分(つまり、α回)の処理を終了したか否かを判定する。ここではCount値がゼロになっているか否かについて判定される。S606でCount値がゼロ以外であると判定された場合、被写体角速度の予測を行うために必要な数のデータが揃っていない。そのため、CPU103はS603に戻り、S603からS605までの処理を繰り返し実行する。一方、S606でCount値がゼロであると判定された場合、CPU103はS607へ処理を進める。S607でCPU103は被写体角速度の予測対象となった動きベクトルを用いて、最小二乗法等により露光時の被写体角速度を予測して被写体角速度を決定する。そしてリターン処理へ移行する。
図8は、図7のS607に示す被写体角速度の予測処理の説明図である。図8(A)〜(C)において、フレームiを最新フレーム、フレームiiを一つ前のフレーム、フレームiiiを二つ前のフレームとする。フレームivを三つ前のフレームとし、フレームvを四つ前のフレームとする。さらに、AF枠内にて実線の矩形枠の領域は、動きベクトルが検出できた領域を示し、AF枠内にて点線の矩形枠の領域は、動きベクトルが検出できなかった領域を示す。
図8(A)は、被写体ベクトルの検出領域の位置に基づく優先順位を説明する図である。図7のS601において、AF枠402内の動きベクトル検出領域のうちで、被写体ベクトルを有する領域701、702が特定される。図8(A)の場合、領域701、702ともに動きベクトルを安定して検出できている。したがって、ユーザの意図をより明示的に反映させるためにCPU103は、AF枠402の中央位置により近い方の領域701の動きベクトルを用いて露光時の被写体角速度を予測する。
図8(B)は、被写体ベクトルの検出数に基づく優先順位を説明する図である。図7のS601において、AF枠402内の動きベクトル検出領域のうちでフレームiでは、被写体ベクトルを有する領域703、704が特定される。図8(B)の場合、領域704、および領域704に対応するフレームii〜vでの領域706、708、710,712において動きベクトルが検出できている。一方、領域703、および領域703に対応するフレームiii、vでの領域707、711において動きベクトルが検出できているが、過去の2フレームii、ivでの領域705、709において動きベクトルが検出できていない。このような場合、動きベクトルを検出できているフレーム数の多い方が、図7のS607で、より精度良く被写体角速度の予測を行えるので、CPU103は領域704の動きベクトルを用いて露光時の被写体角速度を予測する。
図8(C)は、最新フレームおよび被写体ベクトルが検出されたフレームに基づく優先順位を説明する図である。図7のS601において、AF枠402内の動きベクトル検出領域のうち、被写体ベクトルを有する領域713、714が特定される。図8(C)の場合、領域713、714ともに過去の2フレームで動きベクトルが検出できていない。領域713については、一つ前のフレームiiでの領域715と、三つ前のフレームivでの領域719において動きベクトルが検出できていない。また領域714については、二つ前のフレームiiiでの領域718と、三つ前のフレームivでの領域720において動きベクトルが検出できていない。
このような場合、最新フレームにより近いフレームにおいて動きベクトルを検出できている方が、図7のS607で、より精度良く被写体角速度の予測を行える。一つ前のフレームiiでの領域716において動きベクトルを検出できているので、CPU103は領域714の動きベクトルを用いて露光時の被写体角速度を予測する。
本実施形態では、被写体角速度の算出にかかる時間が短い場合でも、同じ動きベクトルの検出領域から被写体角速度を算出することが可能となる。よって、処理を簡略化した上で任意領域の被写体ブレを、より精度良く抑制可能な撮像装置を提供できる。
100:撮像装置
101:撮像光学系
102:撮像素子
103:中央演算処理装置(CPU)
105:角速度センサ
106:画像処理装置
109:表示部
110:操作部

Claims (18)

  1. 撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像装置であって、
    撮像素子により撮像される複数の画像から算出される動きベクトルを取得する取得手段と、
    取得された前記動きベクトルを記憶する記憶手段と、
    撮像された第1の画像にて被写体の動きベクトルが検出されている検出領域を特定し、前記第1の画像よりも過去に取得された第2の画像にて前記被写体に対応する領域で検出されている前記動きベクトルを前記記憶手段から取得し、取得された複数の前記動きベクトルに基づいて画像内の被写体領域の像ブレを抑制する制御を行う制御手段と、を備える
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 画像のブレを補正する像ブレ補正手段を有し、
    前記制御手段は、検出手段により検出される振れの角速度の検出信号と前記撮像光学系の焦点距離に関する情報と複数の前記動きベクトルとに基づいて算出した前記被写体の角速度と、前記検出信号が示す角速度との差分を算出して前記像ブレ補正手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、設定された枠内で検出される被写体領域の画像のブレを抑制する制御を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記枠は、オートフォーカス用の枠、または操作手段により指定される枠である
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記検出信号が示す角速度、および前記焦点距離を用いて前記被写体領域の動きベクトルを特定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記動きベクトルの大きさが閾値より小さい場合に、当該動きベクトルを前記被写体領域の動きベクトルとして特定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、撮像された複数の画像間における撮像面上の移動量を閾値と比較し、当該移動量が閾値以上離れている動きベクトルを前記被写体領域の動きベクトルとして特定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2の画像にて第1の被写体領域で前記動きベクトルが検出されていない場合、第3の画像にて第2の被写体領域を特定し、前記第2の画像にて前記第2の被写体領域を含む領域で検出された前記動きベクトルを、前記記憶手段から取得する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  9. 前記制御手段は、前記第2の画像にて前記第2の被写体領域を含む領域で検出されている前記動きベクトルとして、前記第1の画像にて前記検出領域から取得される前記被写体領域の動きベクトルとの差分が閾値より小さい動きベクトルを、前記記憶手段から取得する
    ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記枠の中央位置により近い前記検出領域を特定する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の撮像装置。
  11. 前記第1の画像は最新のフレームの画像であり、
    前記制御手段は、前記第1の画像内で設定された枠内に含まれる前記検出領域を特定する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記制御手段は、前記第1の画像にて特定された前記検出領域と同じ位置である、過去のフレームでの検出領域にて検出された前記動きベクトルを、前記記憶手段から取得する
    ことを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記制御手段は、前記第1の画像内で設定された枠内に複数の前記検出領域が含まれる場合、前記複数の検出領域のうちで中央位置により近い検出領域を特定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記制御手段は、前記第1の画像内で設定された枠内に第1および第2の検出領域が含まれる場合、前記過去のフレームにて、前記第1の検出領域に対応する領域で取得される前記動きベクトルの数が、前記第2の検出領域に対応する領域で取得される動きベクトルの数より多いときに前記第1の検出領域を特定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  15. 前記制御手段は、前記第1の画像内で設定された枠内に第1および第2の検出領域が含まれる場合、前記過去のフレームにて前記第2の検出領域に対応する領域よりも前記第1の検出領域に対応する領域にて、前記最新のフレームにより近いフレームで前記動きベクトルが取得されるときに前記第1の検出領域を特定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  16. 前記制御手段は、取得された複数の画像に基づいて算出された前記被写体の角速度から露光時の前記被写体の角速度を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  17. 流し撮りを支援するモードを設定する設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定手段により前記モードが設定された場合、前記撮像光学系を構成する補正レンズ、または前記撮像素子の移動を制御することにより、画像内の被写体領域の像ブレを抑制する制御を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の撮像装置。
  18. 撮像光学系を通して被写体を撮像する撮像装置にて実行される制御方法であって、
    撮像素子により撮像される複数の画像から算出される動きベクトルを取得する工程と、
    取得された前記動きベクトルを記憶手段に記憶する工程と、
    撮像された第1の画像にて被写体の動きベクトルが検出されている検出領域を特定し、前記第1の画像よりも過去に取得された第2の画像にて前記被写体に対応する領域で検出されている前記動きベクトルを前記記憶手段から取得し、取得された複数の前記動きベクトルに基づいて画像内の被写体領域の像ブレを抑制する制御を行う制御工程と、を有する
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
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