JP6856818B2 - 自動変速機のダウンシフト制御装置及び自動変速機のダウンシフト制御方法 - Google Patents

自動変速機のダウンシフト制御装置及び自動変速機のダウンシフト制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機のダウンシフト制御装置及び自動変速機のダウンシフト制御方法に関する。
従来、車速の低下によるダウンシフト時、解放側摩擦装置の初期油圧を、該解放側摩擦装置において滑りが生じないトルク容量以上となる大きさで一時待機させ、該解放側摩擦装置が係合した状態で駆動力源トルクを変速中に伝達する第1の変速を実施する車両の変速制御装置が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来装置にあっては、解放側摩擦装置の油圧抜き勾配を、特許文献1の図5の破線特性に示すように緩やかな低下勾配にしているが、油圧抜き高さに関する言及がない。このため、所定のアクセル開度を保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトが実行される場合、イナーシャフェーズの終了時に発生するG段差により意図しない加速が発生する場合があり、乗員に違和感を与える、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車速低下によるパワーオンダウンシフトが実行される際、イナーシャフェーズの終了時のG段差を小さくして乗員に与える違和感を抑制することを目的とする。
特開2014−43910号公報
上記目的を達成するため、本発明は、走行用駆動源と、自動変速機と、ATコントローラと、を備える。この自動変速機のダウンシフト制御においては、ダウンシフト要求が、所定のアクセル開度を保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトの要求であるとき、解放要素指示による抜き圧制御と締結要素指示による入れ圧制御を行う。パワーオンダウンシフトを実行する際は、解放容量低下フェーズの経過中に解放要素がスリップを開始するときの解放要素指示を、イナーシャフェーズが終了するまで保持する。
このように、イナーシャフェーズ区間にてトルクの連続性を優先する解放油圧制御とすることで、車速低下によるパワーオンダウンシフトが実行される際、イナーシャフェーズの終了時のG段差を小さくして乗員に与える違和感を抑制することができる。
実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機を搭載するエンジン車を示す全体システム図である。 実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機の一例を示すスケルトン図である。 実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機での変速用の摩擦要素の各変速段での締結状態を示す締結表図である。 実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機での変速マップの一例を示す変速マップ図である。 実施例1のATコントローラにて実行される変速制御処理の流れを示すフローチャートである。 走行中に定常加速度に対して乗員が許容すると評価した許容G勾配の関係を示す評価特性図である。 急踏み小開度ダウンシフトが実行される際のアクセル開度APO・変速段位置GP・ギヤ比GearRatio・解放要素指示・締結要素指示・エンジントルクENGTRQ・前後Gの各特性を示すタイムチャートである。 パワーオンダウンシフトが実行される際のアクセル開度APO・変速段位置GP・ギヤ比GearRatio・解放要素指示・締結要素指示・エンジントルクENGTRQ・前後Gの各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の自動変速機のダウンシフト制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。実施例1におけるダウンシフト制御装置は、前進9速・後退1速の変速段を有する自動変速機を搭載したエンジン車に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「自動変速機の詳細構成」、「変速制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機を搭載するエンジン車を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
エンジン車の駆動系には、図1に示すように、エンジン1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3と、プロペラシャフト4と、駆動輪5と、を備える。自動変速機3には、変速のためのスプールバルブや油圧回路やソレノイドバルブ等によるコントロールバルブユニット6が取り付けられている。このコントロールバルブユニット6に有するアクチュエータは、ATコントローラ10からの制御指令を受けて作動する。
エンジン車の制御系には、図1に示すように、ATコントローラ10と、エンジンコントローラ11と、CAN通信線12と、を備える。
ATコントローラ10は、タービン回転数センサ13、出力軸回転数センサ14、ATF油温センサ15、アクセル開度センサ16、エンジン回転数センサ17、インヒビタースイッチ18等からの信号を入力する。
タービン回転数センサ13は、トルクコンバータ2のタービン回転数(=変速機入力軸回転数)を検出し、タービン回転数Ntの信号をATコントローラ10に送出する。出力軸回転数センサ14は、自動変速機3の変速機出力軸回転数(=車速VSP)を検出し、出力軸回転数No(VSP)の信号をATコントローラ10に送出する。ATF油温センサ15は、ATF(自動変速機用オイル)の温度を検出し、ATF油温TATFの信号をATコントローラ10に送出する。アクセル開度センサ16は、ドライバのアクセル操作によるアクセル開度を検出し、アクセル開度APOの信号をATコントローラ10に送出する。エンジン回転数センサ17は、エンジン1の回転数を検出し、エンジン回転数Neの信号をATコントローラ10に送出する。インヒビタースイッチ18は、運転者によるセレクトレバー19へのセレクト操作により選択されたレンジ位置を検出し、レンジ位置信号をATコントローラ10に送出する。
ATコントローラ10では、車速VSPとアクセル開度APOによる運転点の変化を監視することで、下記の基本変速パターンによる変速制御を行う。
1.オートアップシフト(アクセル開度を保っての車速上昇による)。
2.足離しアップシフト(アクセル足離し操作による)。
3.足戻しアップシフト(アクセル戻し操作による)。
4.パワーオンダウンシフト(アクセル開度を保っての車速低下による)。
5.小開度急踏みダウンシフト(アクセル操作量小による)。
6.大開度急踏みダウンシフト(アクセル操作量大による:「キックダウン」)。
7.緩踏みダウンシフト(アクセル緩踏み操作と車速上昇による)。
8.コーストダウンシフト(アクセル足離し操作での車速低下による)。
エンジンコントローラ11は、エンジン単体の様々な制御に加え、変速制御との協調制御によりトルクダウン制御等を行うもので、ATコントローラ10とエンジンコントローラ11は、双方向に情報交換可能なCAN通信線12を介して接続されている。よって、ATコントローラ10からトルク情報リクエストを出すと、推定したエンジントルクTeやタービントルクTtの情報がエンジンコントローラ11からATコントローラ10にもたらされる。また、ATコントローラ10からトルクダウン要求を出すと、トルクダウン要求に応じたトルクダウン量及び勾配によりエンジン1をトルクダウンさせる制御を実行する。なお、トルクダウン要求には、例えば、スロットルバルブの閉じ制御によるスロートルクダウン要求と、例えば、エンジンリタード制御によるファーストトルクダウン要求がある。
[自動変速機の詳細構成]
図2は実施例1のダウンシフト制御装置が適用された自動変速機3の一例を示すスケルトン図であり、図3は自動変速機3での締結表であり、図4は自動変速機3での変速マップの一例を示す。以下、図2〜図4に基づき、自動変速機3の詳細構成を説明する。
自動変速機3は、図2に示すように、ギアトレーンを構成する遊星歯車として、入力軸INから出力軸OUTに向けて順に、第1遊星歯車PG1と、第2遊星歯車PG2と、第3遊星歯車PG3と、第4遊星歯車PG4と、を備えている。
第1遊星歯車PG1は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第1サンギヤS1と、第1サンギヤS1に噛み合うピニオンを支持する第1キャリアC1と、ピニオンに噛み合う第1リングギヤR1と、を有する。
第2遊星歯車PG2は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第2サンギヤS2と、第2サンギヤS2に噛み合うピニオンを支持する第2キャリアC2と、ピニオンに噛み合う第2リングギヤR2と、を有する。
第3遊星歯車PG3は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第3サンギヤS3と、第3サンギヤS3に噛み合うピニオンを支持する第3キャリアC3と、ピニオンに噛み合う第3リングギヤR3と、を有する。
第4遊星歯車PG4は、シングルピニオン型遊星歯車であり、第4サンギヤS4と、第4サンギヤS4に噛み合うピニオンを支持する第4キャリアC4と、ピニオンに噛み合う第4リングギヤR4と、を有する。
自動変速機3は、図2に示すように、入力軸INと、出力軸OUTと、第1連結メンバM1と、第2連結メンバM2と、トランスミッションケースTCと、を備えている。変速により締結/解放される摩擦要素として、第1ブレーキB1と、第2ブレーキB2と、第3ブレーキB3と、第1クラッチK1と、第2クラッチK2と、第3クラッチK3と、を備えている。
入力軸INは、エンジン1からの駆動力がトルクコンバータ2を介して入力される軸で、第1サンギヤS1と第4キャリアC4に常時連結している。そして、入力軸INは、第2クラッチK2を介して第1キャリアC1に断接可能に連結している。
出力軸OUTは、プロペラシャフト4及び図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪5へ変速した駆動トルクを出力する軸であり、第3キャリアC3に常時連結している。そして、出力軸OUTは、第1クラッチK1を介して第4リングギヤR4に断接可能に連結している。
第1連結メンバM1は、第1遊星歯車PG1の第1リングギヤR1と第2遊星歯車PG2の第2キャリアC2を、摩擦要素を介在させることなく常時連結するメンバである。第2連結メンバM2は、第2遊星歯車PG2の第2リングギヤR2と第3遊星歯車PG3の第3サンギヤS3と第4遊星歯車PG4の第4サンギヤS4を、摩擦要素を介在させることなく常時連結するメンバである。
第1ブレーキB1は、第1キャリアC1の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。第2ブレーキB2は、第3リングギヤR3の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。第3ブレーキB3は、第2サンギヤS2の回転を、トランスミッションケースTCに対し係止可能な摩擦要素である。
第1クラッチK1は、第4リングギヤR4と出力軸OUTの間を選択的に連結する摩擦要素である。第2クラッチK2は、入力軸INと第1キャリアC1の間を選択的に連結する摩擦要素である。第3クラッチK3は、第1キャリアC1と第2連結メンバM2の間を選択的に連結する摩擦要素である。
図3は、自動変速機3において6つの摩擦要素のうち三つの同時締結の組み合わせによりDレンジにて前進9速後退1速を達成する締結表を示す。以下、図3に基づいて、各変速段を成立させる変速構成を説明する。
第1速段(1st)は、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第2速段(2nd)は、第2ブレーキB2と第2クラッチK2と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第3速段(3rd)は、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第2クラッチK2の同時締結により達成する。第4速段(4th)は、第2ブレーキB2と第3ブレーキB3と第1クラッチK1の同時締結により達成する。第5速段(5th)は、第3ブレーキB3と第1クラッチK1と第2クラッチK2の同時締結により達成する。以上の第1速段〜第5速段が、ギヤ比が1を超えている減速ギヤ比によるアンダードライブ変速段である。
第6速段(6th)は、第1クラッチK1と第2クラッチK2と第3クラッチK3の同時締結により達成する。この第6速段は、ギヤ比=1の直結段である。
第7速段(7th)は、第3ブレーキB3と第1クラッチK1と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第8速段(8th)は、第1ブレーキB1と第1クラッチK1と第3クラッチK3の同時締結により達成する。第9速段(9th)は、第1ブレーキB1と第3ブレーキB3と第1クラッチK1の同時締結により達成する。以上の第7速段〜第9速段は、ギヤ比が1未満の増速ギヤ比によるオーバードライブ変速段である。
さらに、第1速段から第9速段までの変速段のうち、隣接する変速段へのアップ変速を行う際、或いは、ダウン変速を行う際、図3に示すように、架け替え変速により行う構成としている。即ち、隣接する変速段への変速は、三つの摩擦要素のうち、二つの摩擦要素の締結は維持したままで、一つの摩擦要素の解放と一つの摩擦要素の締結を行うことで達成される。
Rレンジ位置の選択による後退速段(Rev)は、第1ブレーキB1と第2ブレーキB2と第3ブレーキB3の同時締結により達成する。なお、Nレンジ位置及びPレンジ位置を選択したときは、6つの摩擦要素B1,B2,B3,K1,K2,K3の全てが解放状態とされる。
そして、ATコントローラ10には、図4に示すような変速マップが記憶設定されていて、Dレンジの選択により前進側の第1速段から第9速段までの変速段の切り替えによる変速は、この変速マップに従って行われる。即ち、そのときの運転点(VSP,APO)が図4の実線で示すアップシフト線を横切るとアップシフト変速要求が出される。又、運転点(VSP,APO)が図4の破線で示すダウンシフト線を横切るとダウンシフト変速要求が出される。
以下の説明において、変速パターンとして、図4のAの矢印の枠内特性に示すように、所定のアクセル開度APOを保ったままでの車速VSPの低下による「パワーオンダウンシフト」を取り扱う。そして、「パワーオンダウンシフト」と対比する変速パターンとして、図4のBの矢印の枠内特性に示すように、アクセル操作量小による「小開度急踏みダウンシフト」を取り扱う。
例えば、第5速段→第4速段の架け替えによるパワーオンダウンシフトの場合、第2ブレーキB2が解放状態から締結状態へと移行する“締結要素”であり、第2クラッチK2が締結状態から解放状態へと移行する“解放要素”になる。例えば、第7速段→第6速段の架け替えによる小開度急踏みダウンシフトの場合、第2クラッチK2が解放状態から締結状態へと移行する“締結要素”であり、第3ブレーキB3が締結状態から解放状態へと移行する“解放要素”になる。
[変速制御処理構成]
図5は、実施例1のATコントローラ10にて実行される変速制御処理の流れを示すフローチャートである(変速制御手段)。以下、変速制御処理構成をあらわす図5の各ステップについて説明する。なお、図5のフローチャートは、変速要求により開始され、変速制御処理が完了して次変速段へ移行することにより終了する。
ステップS1では、ダウンシフトの変速要求有りか否かを判断する。YES(ダウンシフト要求有り)の場合はステップS3へ進み、NO(アップシフト要求有り)の場合はステップS2へ進む。
ここで、「ダウンシフト要求有り」は、図4の変速マップにて運転点(VSP,APO)がダウンシフト線(破線)を横切ることで出される。「アップシフト要求有り」は、図4の変速マップにて運転点(VSP,APO)がアップシフト線(実線)を横切ることで出される。
ステップS2では、ステップS1でのアップシフト要求有りとの判断に続き、アップシフト変速進行処理を実行し、ステップS12へ進む。
ここで、「アップシフト変速進行処理」とは、変速パターン判断によるアクセル開度APOを保っての車速VSPの上昇によるオートアップシフト変速進行処理、足離しアップシフト変速進行処理、足戻しアップシフト変速進行処理の何れかをいう。
ステップS3では、ステップS1でのダウンシフト要求有りとの判断に続き、ダウンシフト性能優先度としてショック要求大であるか否かを判断する。YES(ショック要求大)の場合はステップS5へ進み、NO(ショック要求小)の場合はステップS4へ進む。
ここで、「ショック要求大」とは、車速変化が小さいときのダウンシフト要求をいう。この理由は、図6に示す定常加速度と許容G勾配(運転者が違和感を感じない加減速の変化)の関係の評価実験による評価特性に示すように、定常加速度がゼロ(車速一定)のときの許容G勾配が最も低く、定常加速度がゼロから加速側や減速側に離れるほど高くなることによる。つまり、定常加速度がゼロ(車速一定)のときは、運転者が加減速の変化で違和感を感じ易く、定常加速度がゼロから加速側や減速側に離れるほど運転者は加減速が変化しても違和感を感じ難くなることによる。よって、ショック要求大のダウンシフトとは、変速パターンでいうと、「パワーオンダウンシフト」と「コーストダウンシフト」をいう。一方、ショック要求小のダウンシフトとは、ショック要求よりも加速意図が大でレスポンス要求の方が大きいダウンシフトであり、変速パターンでいうと、「小開度急踏みダウンシフト」、「大開度急踏みダウンシフト」をいう。
ステップS4では、ステップS3でのショック要求小であるとの判断に続き、加速意図が大きいときのダウンシフト変速進行処理を実行し、ステップS12へ進む。
ここで、実施例1においては、図7に示す「小開度急踏みダウンシフト」を、加速意図が大きいときのダウンシフト変速進行処理とする。なお、詳しい小開度急踏みダウンシフト変速進行処理については後述する。
ステップS5では、ステップS3でのショック要求大であるとの判断に続き、クラッチの発熱は問題ないか否かを判断する。YES(クラッチ発熱の問題無し)の場合はステップS7へ進み、NO(クラッチ発熱の問題有り)の場合はステップS6へ進む。
ここで、「クラッチ発熱の問題」は、ダウンシフトに関与する摩擦要素の温度推定値が発熱閾値以下であるときクラッチ発熱の問題無しと判断される。一方、連続変速等によりダウンシフトに関与する摩擦要素の温度推定値が発熱閾値を超えているときクラッチ発熱の問題有りと判断される。なお、摩擦要素の温度推定値は、1回のアップ/ダウン変速による発熱量と変速段を維持しているときの放熱量を時間軸により加減算することで推定される。
ステップS6では、ステップS5でのクラッチ発熱の問題有りとの判断に続き、発熱量低減時のダウンシフト変速進行処理を実行し、ステップS12へ進む。
ここで、「発熱量低減時のダウンシフト変速進行処理」とは、クラッチ発熱の問題無しと判断されたときに比べ、摩擦要素への入力トルクを低減するとともに、イナーシャフェーズでの摩擦要素のスリップ量を低減することで、摩擦要素の発熱を抑える制御をいう。
ステップS7では、ステップS5でのクラッチ発熱の問題無しとの判断に続き、締結要素のストローク進行度が、締結ストローク完了閾値以上であるか否かを判断する。YES(ストローク進行度≧締結ストローク完了閾値)の場合はステップS8へ進み、NO(ストローク進行度<締結ストローク完了閾値)の場合はステップS7の判断を繰り返す。
ここで、「締結要素のストローク進行度」とは、ダウンシフト要求時に締結させる締結要素へのプリチャージ圧の指令を出した後、締結要素のピストンストロークの進行度合いをいう。ストローク進行度≧締結ストローク完了閾値とは、締結要素のピストンがストローク終端位置(締結容量を持ち始める直前の位置)まで到達することをいう。そして、解放要素指示は、ダウンシフト要求時に解放要素がトルク容量を確実に持つ所定値までステップ的に低下させた後、ストローク進行度≧締結ストローク完了閾値と判断されるまで所定値を維持する。
ステップS8では、ステップS7でのストローク進行度≧締結ストローク完了閾値であるとの判断、或いは、ステップS9でのイナーシャフェーズの開始非検知であるとの判断に続き、解放要素の解放処理を開始し、ステップS9へ進む。
ここで、「解放要素の解放処理」とは、ストローク進行度≧締結ストローク完了閾値になるまで所定値を維持していた解放要素指示を、解放要素のスリップ発生を狙って緩やかな低下勾配により徐々に低下させてゆく処理をいう。
ステップS9では、ステップS8での解放要素の解放処理開始に続き、イナーシャフェーズの開始を検知したか否かを判断する。YES(イナーシャフェーズの開始検知)の場合はステップS10へ進み、NO(イナーシャフェーズの開始非検知)の場合はステップS8へ戻る。
ここで、「イナーシャフェーズの開始検知」は、自動変速機3の入力回転数と出力回転数の比による実変速比算出値を監視し、ダウンシフト前の変速段変速比からダウンシフト後の変速段変速比へと変速比が変化を開始するタイミングを検知することにより行う。
ステップS10では、ステップS9でのイナーシャフェーズの開始検知であるとの判断に続き、イナーシャフェーズ開始検知時の解放クラッチ容量を保持し、ステップS11へ進む。
ここで、「イナーシャフェーズ開始検知時の解放クラッチ容量の保持」とは、イナーシャフェーズの開始を検知したときに解放要素に対して出力している解放要素指示をそのまま保つことをいう。つまり、イナーシャフェーズ区間において、スリップ発生を開始するときの解放容量を保持し、エンジン回転数を上昇させてダウンシフトを進行させる。
ステップS11では、ステップS10でのイナーシャフェーズ開始検知時の解放クラッチ容量保持に続き、加速意図が小さいときのダウンシフト変速進行処理を実行し、ステップS12へ進む。
ここで、実施例1においては、図8に示す「パワーオンダウンシフト」を、加速意図が小さいときのダウンシフト変速進行処理とする。なお、詳しいパワーオンダウンシフト変速進行処理については後述する。
ステップS12では、ステップS2,S4,S6,S11での変速進行処理に続き、変速終了処理を実行し、エンドへ進む。
ここで、「変速終了処理」とは、架け替え変速において、解放要素を完全解放状態に向かわせる制御を行いながら、締結要素を完全締結状態に向かわせる制御を行い、前後G(車両前後方向の加減速度)の変化勾配のコントロールを行う処理をいう。
次に、作用を説明する。実施例1の作用を、「変速制御処理作用」、「小開度急踏みダウンシフト進行処理作用」、「パワーオンダウンシフト進行処理作用」、「パワーオンダウンシフト制御での特徴作用」に分けて説明する。
[変速制御処理作用]
以下、図5のフローチャートに基づいて変速制御処理作用を説明する。アップシフトの変速要求有りの場合は、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS12→エンドへと進む。ステップS2では、ステップS1でのアップシフト要求有りとの判断に続いて、「オートアップシフト変速進行処理」、「足離しアップシフト変速進行処理」、「足戻しアップシフト変速進行処理」の何れかのアップシフト変速進行処理が実行される。そして、ステップS12での変速終了処理の実行によりアップシフトが終了する。
ダウンシフトの変速要求有り、かつ、ダウンシフト性能優先度としてショック要求小である場合は、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS4→ステップS12→エンドへと進む。ステップS4では、ステップS3でのショック要求小であるとの判断に続いて、「小開度急踏みダウンシフト変速進行処理」又は「大開度急踏みダウンシフト変速進行処理」による加速意図が大きいときのダウンシフト変速進行処理が実行される。そして、ステップS12での変速終了処理の実行により小開度急踏みダウンシフト又は大開度急踏みダウンシフトが終了する。
ダウンシフトの変速要求有り、かつ、ダウンシフト性能優先度としてショック要求大であるが、クラッチ発熱の問題がある場合は、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS12→エンドへと進む。ステップS5では、ステップS3でのショック要求大であるとの判断に続いて、クラッチの発熱は問題ないか否かが判断される。ステップS6では、ステップS5でのクラッチ発熱の問題有りとの判断に続いて、摩擦要素への入力トルク低減やイナーシャフェーズでの摩擦要素のスリップ量低減により、摩擦要素の発熱を抑える発熱量低減時のダウンシフト変速進行処理が実行される。そして、ステップS12での変速終了処理の実行によりクラッチ発熱の問題有りの場合におけるダウンシフトが終了する。
ダウンシフトの変速要求有り、かつ、ダウンシフト性能優先度としてショック要求大であり、かつ、クラッチ発熱の問題無しである場合は、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS5→ステップS7へと進む。ステップS7では、ステップS5でのクラッチ発熱の問題無しとの判断に続いて、締結要素のストローク進行度が、締結ストローク完了閾値以上であるか否かが判断される。ストローク進行度<締結ストローク完了閾値と判断されている間は、ダウンシフト要求時に解放要素がトルク容量を確実に持つ所定値までステップ的に低下させた解放要素指示が、所定値のままで維持される。
ステップS7にてストローク進行度≧締結ストローク完了閾値であると判断されると、ステップS7からステップS8→ステップS9へと進む。そして、ステップS9にてイナーシャフェーズの開始検知があるまで、ステップS8→ステップS9へと進む流れが繰り返される。ステップS8では、ストローク進行度≧締結ストローク完了閾値になるまで所定値を維持していた解放要素指示を、解放要素のスリップ発生を狙って緩やかな低下勾配により徐々に低下させてゆく解放要素の解放処理が実行される。
ステップS9にてイナーシャフェーズの開始が検知されると、ステップS9からステップS10→ステップS11→ステップS12→エンドへと進む。ステップS10では、イナーシャフェーズ開始検知時の解放クラッチ容量が、イナーシャフェーズ区間において保持される。ステップS11では、「パワーオンダウンシフト変速進行処理」又は「コーストダウンシフト変速進行処理」による加速意図が小さいときのダウンシフト変速進行処理が実行される。そして、ステップS12での変速終了処理の実行により加速意図が小さいときのダウンシフトが終了する。
このように、変速要求があったとき、アップシフト変速進行処理、加速意図大時のダウンシフト変速進行処理、発熱量低減時のダウンシフト変速進行処理、加速意図小時のダウンシフト変速進行処理に分けて変速制御が実行される。
[小開度急踏みダウンシフト進行処理作用]
図7は、小開度急踏みダウンシフト進行処理での各特性を示すタイムチャートである。以下、図7に基づいて、ステップS3→ステップS4→ステップS12へ進むことで実行される加速意図が大きいときのダウンシフト変速進行処理のうち、小開度急踏みダウンシフト進行処理作用を説明する。
時刻t1にて、図4のBの枠内に示すように、ドライブ走行中、小開度のアクセル急踏み操作を行うと、ダウンシフト線を横切ることでダウンシフト要求が出される。ダウンシフト要求が出されると、第1フェーズPh1と第2フェーズPh2と第3フェーズPh3と第4フェーズPh4と第5フェーズPh5と経過して小開度急踏みダウンシフトを終了する。
第1フェーズPh1は、時刻t1〜時刻t2の解放準備フェーズ区間である。第1フェーズPh1での解放要素の油圧を制御する解放要素指示は、ダウンシフト要求時刻t1にてステップ的に低下させ、さらに、低下させた指示位置から時刻t1’まで急低下勾配により低下させる。時刻t1’の以後は、第1フェーズ終了時刻t2までは低下させた解放要素指示のまま維持する。第1フェーズPh1での締結要素の油圧を制御する締結要素指示は、ダウンシフト要求時刻t1にてステップ的に上昇させ、さらに、上昇させた指示位置から時刻t2’まで段階的に少し低下させる。時刻t2’になるとステップ的に低下させ、その後、第1フェーズ終了時刻t2までは低下させた締結要素指示のまま維持する、或いは、緩やかな上昇勾配とする。第1フェーズPh1でのエンジントルク(ENGTRQ)は、アクセル急踏み操作(小開度)によって時刻t2’以降において斜め勾配にて上昇する。第1フェーズPh1での前後Gは、エンジントルクに合わせて時刻t2’以降において斜め勾配にて緩やかに上昇する。
第2フェーズPh2は、時刻t2〜時刻t3の解放容量低下フェーズ区間である。第2フェーズPh2での解放要素指示は、第2フェーズ開始時刻t2から変速レスポンスで決めた狙いの解放容量になる第2フェーズ終了時刻t3まで急低下勾配により低下させる(オープン指示)。第2フェーズPh2での締結要素指示は、第2フェーズ開始時刻t2の指示を第2フェーズ終了時刻t3まで維持する。第2フェーズPh2でのエンジントルクは、第2フェーズ開始時刻t2から第2フェーズ終了時刻t3まで斜め勾配にて上昇する。第2フェーズPh2での前後Gは、第2フェーズ開始時刻t2から時刻t3’まで斜め勾配にて緩やかに上昇し、時刻t3’から時刻t3までは、解放容量の低下に伴い急低下する。
第3フェーズPh3は、時刻t3〜時刻t4のレスポンス優先のイナーシャフェーズ(IP)区間である。第3フェーズPh3での解放要素指示は、第3フェーズ開始時刻t3での狙いの指示値を時刻t4まで維持し、トルク/回転上昇のバランスを解放要素の容量で実施する。第3フェーズPh3での締結要素指示は、第3フェーズ開始時刻t3での指示を時刻t4まで維持する。第3フェーズPh3でのエンジントルクは、第3フェーズ開始時刻t3から第3フェーズ終了時刻t4まで山なりに上昇しようとするエンジントルクを、図7の矢印Cで囲まれる特性に示すように、上限制限によるスロートルクダウン要求で抑える。第3フェーズPh3での前後Gは、第3フェーズ開始時刻t3から第3フェーズ終了時刻t4まで一定の値を保つ。
第4フェーズPh4は、時刻t4〜時刻t5の締結容量発生のトルクフェーズ(TP)区間である。第4フェーズPh4での解放要素指示は、第4フェーズ開始時刻t4での指示値を第4フェーズ終了時刻t5まで維持する。第4フェーズPh4での締結要素指示は、第4フェーズ開始時刻t4から時刻t4’まで締結容量を発生させるように急上昇させ、時刻t4’から第4フェーズ終了時刻t5までは上昇させた指示を維持する。第4フェーズPh4でのエンジントルクは、締結要素の締結容量発生に伴って時刻t4から急低下し、その後、上昇に転じるトルクを、図7の矢印Dで囲まれる特性に示すように、ファーストトルクダウン要求により抑え込む。第4フェーズPh4での前後Gは、第4フェーズ開始時刻t4から上昇していた勾配に対し、エンジン1のトルクダウン要求により、図7の矢印Eで囲まれる特性に示すように、時刻t5の前にG面取りされる。即ち、第4フェーズPh4における前後Gは、時刻t5の直前で上昇速度が第4フェーズ開始時刻t4からの上昇速度よりも緩やかになるような特性となっている。
第5フェーズPh5は、時刻t5〜時刻t6の解放/締結の架け替えフェーズ区間である。第5フェーズPh5での解放要素指示は、第5フェーズ開始時刻t5での指示値を第5フェーズ終了時刻t6までにゼロまで急低下させる。第5フェーズPh5での締結要素指示は、第5フェーズ開始時刻t5から第5フェーズ終了時刻t6まで容量和がR/Lトルクを少し超えるように急上昇させ、時刻t6で指示の最大値まで上昇させる。第5フェーズPh5でのエンジントルクは、第5フェーズ開始時刻t5のままで維持する。第5フェーズPh5での前後Gは、第5フェーズ開始時刻t5のままで維持する。
このように、小開度急踏みダウンシフトは、変速ショックよりも変速レスポンスを優先する変速パターンである。このため、時刻t3〜時刻t4のイナーシャフェーズ区間で解放要素の解放容量をレスポンスを狙って下げ、ダウンシフトの進行速度を高くし、イナーシャフェーズ区間を短縮することで高い変速レスポンスを達成している。そして、小開度急踏みダウンシフトは、ドライバの加速意図によるアクセル急踏み操作を伴う変速パターンであるため、前後Gの変動があったとき、図6に示すように、許容G勾配は大きい。これに対し、前後Gの変化勾配を、大きな許容G勾配内に収めることで乗員に違和感を与えることはない。
[パワーオンダウンシフト進行処理作用]
図8は、パワーオンダウンシフト進行処理での各特性を示すタイムチャートである。以下、図8に基づいて、ステップS3→ステップS5→ステップS7〜ステップS12へ進むことで実行される加速意図が小さいときのダウンシフト変速進行処理のうち、パワーオンダウンシフト進行処理作用を説明する。
時刻t1にて、図4のAの枠内に示すように、ドライブ走行中、所定のアクセル開度APOを保ったままであるが走行抵抗を受けて車速VSPが低下すると、ダウンシフト線を横切ることでダウンシフト要求が出される。ダウンシフト要求が出されると、第1フェーズPh1と第2フェーズPh2と第3フェーズPh3と第4フェーズPh4と第5フェーズPh5と経過してパワーオンダウンシフトを終了する。
第1フェーズPh1は、時刻t1〜時刻t2の解放準備フェーズ区間である。第1フェーズPh1での解放要素の油圧を制御する解放要素指示は、ダウンシフト要求時刻t1にてステップ的に低下させ、さらに、低下させた指示位置から時刻t1’まで急低下勾配により低下させる。時刻t1’の以後は、第1フェーズ終了時刻t2までの解放待ち時間は低下させた解放要素指示のまま維持する。第1フェーズPh1での締結要素の油圧を制御する締結要素指示は、ダウンシフト要求時刻t1にてステップ的に上昇させ、さらに、上昇させた指示位置から時刻t2’まで段階的に少し低下させる。時刻t2’になるとステップ的に低下させ、その後、第1フェーズ終了時刻t2までは低下させた締結要素指示のまま維持する、或いは、緩やかな上昇勾配とする。第1フェーズPh1でのエンジントルク(ENGTRQ)は、アクセル開度APOが一定に保たれていることで、第1フェーズ開始時刻t1から第1フェーズ終了時刻t2まで一定である。第1フェーズPh1での前後Gも、第1フェーズ開始時刻t1から第1フェーズ終了時刻t2まで一定である。
第2フェーズPh2は、時刻t2〜時刻t3の解放容量低下フェーズ区間である。第2フェーズPh2での解放要素指示は、第2フェーズ開始時刻t2から締結要素でのピストンストロークが完了する前に解放要素がスリップしないように第2フェーズ終了時刻t3まで加速意図大のときの低下勾配より緩やかな低下勾配により低下させる。第2フェーズPh2での締結要素指示は、第2フェーズ開始時刻t2の指示を第2フェーズ終了時刻t3まで維持し、締結要素で容量が発生するのを待つ。第2フェーズPh2でのエンジントルクは、第2フェーズ開始時刻t2の指示を第2フェーズ終了時刻t3まで維持する。第2フェーズPh2での前後Gは、解放容量抜け前での締結容量の架け替え発生により、第2フェーズ開始時刻t2から第2フェーズ終了時刻t3まで緩やかな斜め勾配で低下し、引き込み量が抑えられる。
第3フェーズPh3は、時刻t3〜時刻t4のトルク連続性優先のイナーシャフェーズ(IP)区間である。第3フェーズPh3での解放要素指示は、第3フェーズ開始時刻t3にて解放要素がスリップを開始したときの指示値を第3フェーズ終了時刻t4まで維持し、トルク/回転上昇のバランスを解放要素の容量で実施する。第3フェーズPh3での締結要素指示は、第3フェーズ開始時刻t3での指示を時刻t4まで維持する。第3フェーズPh3でのエンジントルクは、第3フェーズ開始時刻t3から第3フェーズ終了時刻t4まで山なりに上昇しようとするエンジントルクを、図8の矢印Fで囲まれる特性に示すように、上限制限によるスロートルクダウン要求で抑える。第3フェーズPh3での前後Gは、第3フェーズ開始時刻t3から第3フェーズ終了時刻t4まで一定の値を保つ。
第4フェーズPh4は、時刻t4〜時刻t5の締結容量発生のトルクフェーズ(TP)区間である。第4フェーズPh4での解放要素指示は、第4フェーズ開始時刻t4での指示値を第4フェーズ終了時刻t5まで維持する。第4フェーズPh4での締結要素指示は、第4フェーズ開始時刻t4から時刻t4’まで締結容量を発生させるように急上昇させ、時刻t4’から第4フェーズ終了時刻t5までは上昇させた指示を維持する。第4フェーズPh4でのエンジントルクは、トルク/回転上昇のバランスを解放要素で実施することに伴い時刻t4の直前から急低下し、その後、上昇に転じるトルクを、図8の矢印Gで囲まれる特性に示すように、ファーストトルクダウン要求により抑え込む。第4フェーズPh4での前後Gは、第4フェーズ開始時刻t4にて少し上昇し、エンジン1のトルクダウン要求により、図8の矢印Hで囲まれる特性に示すように、第4フェーズ開始時刻t4から第4フェーズ終了時刻t5に向かってG面取りされる。即ち、第4フェーズPh4における前後Gは、第4フェーズ開始時刻t4にて少し上昇するものの、エンジントルクに応じてその上昇が抑制され、第4フェーズ終了時刻t5に向かって徐々に上昇するような特性(G面取り特性)となっている。なお、図8の矢印Gで囲まれる特性によるエンジン1のトルクダウン要求によりエンジン1の空吹きも防止される。
第5フェーズPh5は、時刻t5〜時刻t6の解放/締結の架け替えフェーズ区間である。第5フェーズPh5での解放要素指示は、第5フェーズ開始時刻t5での指示値を第5フェーズ終了時刻t6までにゼロまで急低下させる。第5フェーズPh5での締結要素指示は、第5フェーズ開始時刻t5から第5フェーズ終了時刻t6までの容量和がR/Lトルクを少し超えるように急上昇させ、時刻t6で指示の最大値まで上昇させる。第5フェーズPh5でのエンジントルクは、第5フェーズ開始時刻t5のままで維持する。第5フェーズPh5での前後Gは、時刻t6に向かって解放容量に応じてG面取りされる。即ち、第5フェーズPh5での前後Gは、解放容量に応じてその上昇が抑制され、第5フェーズ終了時刻t6に向かって徐々に上昇するような特性(G面取り特性)となっている。
このように、パワーオンダウンシフトは、変速レスポンスよりも変速ショックを優先する変速パターンである。このため、時刻t3〜時刻t4のイナーシャフェーズ区間で解放要素を入力トルク相当に保ったままとし、イナーシャフェーズ区間での前後Gの引き込み量を小さく抑えることで、イナーシャフェーズ終了時における前後G段差の発生を低く抑えている。そして、パワーオンダウンシフトは、ドライバに加速意図がなくてアクセル開度APOを保ったままでの変速パターンであり、前後Gの変動があったとき、図6に示すように、許容される許容G勾配は小さい。これに対し、パワーオンダウンシフトの開始から終了に至るまで、前後Gの変化勾配を小さい許容G勾配内に収めることで、乗員に違和感を与えることはない。
[パワーオンダウンシフト制御での特徴作用]
先ず、ダウンシフトは、変速機入力回転数を上昇させてLow変速段のギヤ比に収束させる変速制御であり、架け替え変速によるダウンシフトでは、解放トルクを下げて変速機入力回転数上昇を促す必要があることから解放要素のコントロールが重要である。本発明者等は、所定のアクセル開度を保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトのとき、イナーシャフェーズ終了時に加速側に前後G段差が生じ、これがアクセル開度を保ったままでショック感度の高いドライバに違和感を与えることを知見した。
そして、このイナーシャフェーズ終了時の前後G段差は、
(Tt+Tapl−Trls)×Lowギヤ比 …(1)
但し、Tt:入力トルク(タービントルク)、Tapl:締結トルク、Trls:解放トルク、Lowギヤ比:ダウンシフト後のギヤ比
の式(1)であらわされる。そして、式(1)のうち、パワーオンダウンシフトのとき、締結トルクTaplは微小容量であるため、前後G段差は、解放トルクTrlsと入力トルクTtが支配的になることを解明した。
そこで、前後G段差は、解放トルクTrls、つまり、解放要素指示による抜け圧が支配的であることに着目した。即ち、実施例1では、パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズPh2の経過中に解放要素がスリップを開始するとき(=イナーシャフェーズ開始検知時)の解放要素指示を、イナーシャフェーズが終了するまで保持する構成を採用した。ここで、解放要素がスリップを開始するのは、解放要素への入力トルクTtが解放容量を上回るタイミングである。このため、解放容量低下フェーズPh2の経過中に解放要素がスリップを開始するときの解放要素指示による解放トルクTrlsは、ほぼ入力トルクTtと一致する。よって、式(1)において、
前後G段差=(Tt+Tapl−Trls)×Lowギヤ比≒Tapl×Lowギヤ比
となり、締結トルクTaplは微小容量であるため、前後G段差は小さく抑えられる。
又、前後G段差は、入力トルクTt、つまり、走行用駆動源であるエンジン1のトルクが支配的であることに着目した。即ち、実施例1では、パワーオンダウンシフトを実行する際、イナーシャフェーズ区間においてエンジン1からの出力トルクの上限値を規定するトルクダウン制御を併用する構成を採用した。このため、式(1)において、(Tt+Tapl−Trls)の項をゼロに近い値にすることが可能であり、前後G段差はさらに小さく抑えられる。
さらに、解放容量低下フェーズPh2において、解放容量が抜けた後に締結容量が発生すると、(Lowギヤ比×発生容量)の引きショックが発生することに着目した。即ち、実施例1では、解放容量低下フェーズPh2に入ると、イナーシャフェーズが開始されるまでの解放要素指示の低下勾配を、締結要素に締結容量が発生する前に解放要素をスリップさせることのない勾配に設定する構成を採用した。このため、解放容量低下フェーズPh2において、締結容量と解放容量の架け替え分の引き込み量となり、引きショックの発生が防止される。加えて、解放容量低下フェーズPh2の経過中に解放要素がスリップを開始するタイミングが、解放要素への入力トルクTtが解放容量を上回る適切なタイミングになる。
そして、イナーシャフェーズPh3からトルクフェーズPh4へ移行するとき、締結要素の容量を一気に高めることで、イナーシャフェーズ終了時の前後G段差が大きくなることに着目した。即ち、実施例1では、トルクフェーズの区間において、エンジン1からの出力トルクの上限値を、イナーシャフェーズ終了時点からの前後G特性をG面取り特性にするトルクダウン制御を併用する構成を採用した。換言すれば、実施例1では、トルクフェーズPh4の区間において、走行用駆動源(エンジン1)からの出力トルクの上限値を当該トルクフェーズ区間Ph4における前後Gがトルクフェーズ終了時点に向かって徐々に上昇するような前後G特性にするトルクダウン制御を併用する構成を採用した。このため、(R/Lトルク+α)程度となるように入力トルクがコントロールされることで、図8の矢印Hの枠内特性に示すように、イナーシャフェーズ終了時の前後G段差の勾配が面取りにより小さく抑えられる。
次に、効果を説明する。実施例1における自動変速機3のダウンシフト制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 走行用駆動源(エンジン1)と、走行用駆動源(エンジン1)に連結され、複数の変速段と複数の摩擦要素を有し、複数の摩擦要素のうち解放要素を解放し締結要素を締結する架け替えにより変速を実行する自動変速機3と、ダウンシフト要求があると、変速前変速段にて締結されている前記解放要素を解放する抜き圧制御と、変速前変速段にて解放されている前記締結要素を締結する入れ圧制御を行うATコントローラ10と、を備える。この自動変速機3のダウンシフト制御装置において、ATコントローラ10は、ダウンシフト要求が、所定のアクセル開度APOを保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトの要求であるとき、解放要素指示による抜き圧制御と締結要素指示による入れ圧制御を行うダウンシフト変速進行処理部(図5のS7〜S12)を有する。ダウンシフト変速進行処理部は、パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズPh2の経過中に解放要素がスリップを開始するときの解放要素指示を、イナーシャフェーズPh3が終了するまで保持する。このため、車速低下によるパワーオンダウンシフトが実行される際、イナーシャフェーズPh3の終了時のG段差(加速度変化)を小さくして乗員に与える違和感を抑制することができる。
(2) ダウンシフト変速進行処理部は、パワーオンダウンシフトを実行する際、イナーシャフェーズ区間において走行用駆動源(エンジン1)からの出力トルクの上限値を規定するトルクダウン制御を併用する。このため、(1)の効果に加え、車速低下によるパワーオンダウンシフトが実行される際、イナーシャフェーズPh3の終了時のG段差をさらに小さくすることができる。
(3) ダウンシフト変速進行処理部は、パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズPh2に入ると、イナーシャフェーズPh3が開始されるまでの解放要素指示の低下勾配を、締結要素に締結容量が発生する前に解放要素をスリップさせることのない勾配に設定する。このため、(1)又は(2)の効果に加え、引きショックを防止できると共に、解放要素がスリップを開始するタイミングを、解放要素への入力トルクTtが解放容量を上回る適切なタイミングにすることができる。
(4) ダウンシフト変速進行処理部は、パワーオンダウンシフトを実行する際、イナーシャフェーズPh3からトルクフェーズPh4に移行すると、イナーシャフェーズ終了時点の締結要素指示を上昇させる。トルクフェーズPh4の区間において、走行用駆動源(エンジン1)からの出力トルクの上限値を、イナーシャフェーズ終了時点からの前後G特性をG面取り特性にするトルクダウン制御を併用する。即ち、トルクフェーズPh4の区間においては、走行用駆動源(エンジン1)からの出力トルクの上限値を当該トルクフェーズ区間Ph4における前後Gがトルクフェーズ終了時点に向かって徐々に上昇するような前後G特性にするトルクダウン制御を併用する。このため、(1)〜(3)の効果に加え、イナーシャフェーズ終了時の前後G段差の勾配を面取りにより小さく抑えることができる。
以上、本発明の自動変速機のダウンシフト制御装置を実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ダウンシフト変速進行処理部として、解放要素指示の制御と締結要素指示の制御に、イナーシャフェーズ区間においてエンジン1からの出力トルクの上限値を規定するトルクダウン制御を併用する例を示した。しかし、ダウンシフト変速進行処理部としては、エンジントルクダウン制御を併用することなく、解放要素指示の制御と締結要素指示の制御だけを実行する例としても良い。
実施例1では、ダウンシフト変速進行処理部として、解放容量低下フェーズPh2に入ると、イナーシャフェーズPh3が開始されるまでの解放要素指示の低下勾配を、加速意図大の時の低下勾配より緩やかな一定勾配とする例を示した。しかし、ダウンシフト変速進行処理部としては、締結要素に締結容量が発生する前に解放要素をスリップさせることのない勾配設定であれば、異なる低下勾配の組み合わせにより設定する例としても良い。
実施例1では、自動変速機として、前進9速後退1速の自動変速機3の例を示した。しかし、自動変速機としては、前進9速後退1速以外の有段変速段を持つ自動変速機の例としても良い。また、実施例1では、エンジン車に搭載される自動変速機のダウンシフト制御装置の例を示したが、エンジン車に限らず、ハイブリッド車や電気自動車等の自動変速機のダウンシフト制御装置としても適用することが可能である。

Claims (5)

  1. 走行用駆動源と、
    前記走行用駆動源に連結され、複数の変速段と複数の摩擦要素を有し、前記複数の摩擦要素のうち解放要素を解放し締結要素を締結する架け替えにより変速を実行する自動変速機と、
    ダウンシフト要求があると、変速前変速段にて締結されている前記解放要素を解放する抜き圧制御と、変速前変速段にて解放されている前記締結要素を締結する入れ圧制御を行うATコントローラと、
    を備える自動変速機のダウンシフト制御装置において、
    前記ATコントローラは、前記ダウンシフト要求が、所定のアクセル開度を保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトの要求であるとき、解放要素指示による抜き圧制御と締結要素指示による入れ圧制御を行うダウンシフト変速進行処理部を有し、
    前記ダウンシフト変速進行処理部は、前記パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズの経過中に前記解放要素がスリップを開始するときの解放要素指示を、イナーシャフェーズが終了するまで保持する
    自動変速機のダウンシフト制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機のダウンシフト制御装置において、
    前記ダウンシフト変速進行処理部は、前記パワーオンダウンシフトを実行する際、イナーシャフェーズ区間において前記走行用駆動源からの出力トルクの上限値を規定するトルクダウン制御を併用する
    自動変速機のダウンシフト制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載された自動変速機のダウンシフト制御装置において、
    前記ダウンシフト変速進行処理部は、前記パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズに入ると、イナーシャフェーズが開始されるまでの前記解放要素指示の低下勾配を、前記締結要素に締結容量が発生する前に前記解放要素をスリップさせることのない勾配に設定する
    自動変速機のダウンシフト制御装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載された自動変速機のダウンシフト制御装置において、
    前記ダウンシフト変速進行処理部は、前記パワーオンダウンシフトを実行する際、イナーシャフェーズからトルクフェーズに移行すると、イナーシャフェーズ終了時点の前記締結要素指示を上昇させ、
    前記トルクフェーズの区間においては、前記走行用駆動源からの出力トルクの上限値を当該トルクフェーズ区間における前後Gがトルクフェーズ終了時点に向かって徐々に上昇するような前後G特性にするトルクダウン制御を併用する
    自動変速機のダウンシフト制御装置。
  5. 走行用駆動源と、
    前記走行用駆動源に連結され、複数の変速段と複数の摩擦要素を有し、前記複数の摩擦要素のうち解放要素を解放し締結要素を締結する架け替えにより変速を実行する自動変速機と、
    ダウンシフト要求があると、変速前変速段にて締結されている前記解放要素を解放する抜き圧制御と、変速前変速段にて解放されている前記締結要素を締結する入れ圧制御を行うATコントローラと、
    を備える自動変速機のダウンシフト制御方法において、
    前記ダウンシフト要求が、所定のアクセル開度を保ったままでの車速低下によるパワーオンダウンシフトの要求であるとき、解放要素指示による抜き圧制御と締結要素指示による入れ圧制御を行い、
    前記パワーオンダウンシフトを実行する際、解放容量低下フェーズの経過中に前記解放要素がスリップを開始するときの解放要素指示を、イナーシャフェーズが終了するまで保持する
    自動変速機のダウンシフト制御方法。
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