JP6856384B2 - 引き裂き補助線の形成方法及びその形成方法に用いる形成ローラ - Google Patents

引き裂き補助線の形成方法及びその形成方法に用いる形成ローラ Download PDF

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Description

本発明は、引き裂き補助線の形成方法及びその形成方法に用いる形成ローラに関し、さらに詳しくは、予定された仮想線に沿わせてシートを引き裂く位置及び方向を誘導することを補助するための引き裂き補助線をシートに形成する引き裂き補助線の形成方法及びその形成方法に用いる形成ローラに関する。
包装袋の中には、内容物を取り出したり注出したりするときに、包装袋を開封し易くための構成を備えた包装袋がある。予定された線に沿わせてシートを引き裂くことができるように、引き裂く位置及び方向を誘導することを補助するための補助線(本明細書では、この補助線を「引裂補助線」という。)は、包装袋を開封し易くための構成の一例である。
これまでに、引裂補助線を形成する方法は、様々な形態の方法が提案されている。包装袋を構成するシートに予め引裂補助線を形成しておくことは、引裂補助線を形成する方法の1つである。
特許文献1には、複数のフィルムの積層体からなる包装材において、積層されたフィルムの中のいずれかのフィルムに引き裂き誘導線が形成された包装材とその製造方法が提案されている。引き裂き誘導線は、間歇的に設けた連結部を残した切断線により構成されている。この引き裂き誘導線の形成は、帯状のフィルムをその長手方向に連続的に送り出す工程の途中で、カッターをフィルムに押し当てて行っている。そのため、フィルムに形成された引き裂き誘導線は、フィルムの幅方向の同一の位置にてフィルムの長手方向に延びた形態に形成される。
特許文献2には、軟包材にレーザービームを照射して易引き裂き部を形成する方法が提案されている。この方法では、軟包材は、複数の層に巻かれて筒状に形成された軟包材原反から送り出されており、易引き裂き部が軟包材の幅方向の同一の位置に軟包材の長手方向に延びる形態に形成されている。
特開2004−331223号公報 特開平10−316152号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている形成方法で形成された引き裂き誘導線や、特許文献2で提案されている形成方法で形成された易引き裂き部には、以下に説明する不都合な点がある。なお、以下では、特許文献1の引き裂き誘導線及び特許文献2の易引き裂き部を「引裂補助線」とよび、この引裂補助線が形成される部材を「シート」とよんで説明する。
引裂補助線をシートに形成した後に、シートを巻き付けて円筒状にした場合、すなわち、シートをロール状に巻いてシートロールを形成した場合、引裂補助線の位置がシートの幅方向の同一位置に重ね合わされてしまう。
特許文献1により提案されている形成方法のように、カッターをシートに押し当てて引裂補助線を形成した場合、引裂補助線の幅方向の両側にいわゆるバリが発生してしまう。このバリは、シートの厚さ方向に突出した形態をなし、シートの厚さ方向に盛り上がり部を形成してしまう。
特許文献2により提案されている形成方法のように、レーザービームを照射してシートに引裂補助線を形成した場合、アブレーションが起きる結果、例えば、図9に示すように、引裂補助線41の幅方向の両側に盛り上がり部50が形成されてしまう。
特許文献1や特許文献2により提案されている方法で引裂補助線をシートに形成した場合、引裂補助線はシートの幅方向の同一位置に形成される。そのため、引裂補助線をシートに形成した後に、シートをロール状に巻いてシートロールを形成した場合、引裂補助線の両側に形成された盛り上がり部がシートロールの径方向に積み重ねられた形態になる。
この場合、シートには、引裂補助線を中心としてシートの幅方向に引っ張り力が作用して、シートが裂けてしてしまうことがある。とりわけ、シートに大きな引っ張り力を加えてロール状に巻いてシートロールを形成した場合、シートが裂けやすい。一方、シートが引裂補助線の位置で引き裂かれることを防止するために、シートを巻き取る際に小さな引張力しかかけない場合、シートを搬送している最中や保管している最中に巻ずれが生じてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、引裂補助線が形成されたシートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の位置でシートが引き裂かれることを抑制するとともに巻ずれが発生することを抑制することができる引裂補助線の形成方法及びその形成方法に用いる形成ローラを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る引裂補助線の形成方法は、帯状のシートを当該シートの長手方向に送り出しながら、引き裂きの向きを誘導する引裂補助線を前記シートの長手方向に形成する引裂補助線の形成方法であって、前記引裂補助線を形成する形成手段は、前記引裂補助線を前記シートの幅方向に位置を連続的又は断続的に変えて前記長手方向に形成することを特徴とする。
この発明によれば、形成手段が、引裂補助線をシートの幅方向に位置を連続的又は断続的に変えて長手方向に形成するので、引裂補助線を形成した後にシートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の位置をシートの幅方向にずらすことができる。そのため、引裂補助線を形成するときに、引裂補助線の両側にバリが生じたり、アブレーションにより発生した盛り上がり部が形成されたりした場合でも、バリや盛り上がり部の位置が相互に重ね合わされることが防止される。
本発明に係る引裂補助線の形成方法は、前記形成手段において、前記引裂補助線の幅を10μm以上100μm以下に形成する。とりわけ、前記形成手段が前記引裂補助線の幅を30μm以上70μm以下に形成するとよい。
この発明によれば、引裂補助線の幅を上記の範囲内に形成するので、シートを引き裂くときに、引裂補助線を利用して、予定された仮想的な線に沿って容易に引き裂くことができると共に、シートに予期しない外力が加わった場合でも、引裂補助線の位置でシートが引き裂かれてしまうことを抑制することができる。
本発明に係る引裂補助線の形成方法は、前記形成手段において、特定の基準線の両側に前記引裂補助線を該引裂補助線の幅の2分の1倍以上の位置に周期的に変えて形成する。
この発明によれば、特定の基準線の両側に前記引裂補助線を該引裂補助線の幅の2分の1倍以上の位置に周期的に変えて形成するので、シートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の形成時に発生した盛り上がり部の位置がシートの幅方向に重ねられることを防止することができる。
本発明に係る引裂補助線の形成方法は、前記形成手段において、前記引裂補助線を、前記シートの一面側と他面側とを貫通させた貫通部を前記長手方向に一定の間隔を空けて連ねてなるミシン目として形成し、当該引裂補助線の前記シートの幅方向に変えられる距離が前記ミシン目をなす貫通部の幅の5倍以下の範囲内に形成する。
この発明によれば、引裂補助線を、シートの一面側と他面側とを貫通させた貫通部を長手方向に一定の間隔を空けて連ねてなるミシン目として形成した場合に、この引裂補助線のシートの幅方向に変わる距離を、ミシン目をなす貫通部の幅の5倍以下の範囲内に形成するので、シートを引裂補助線に沿わせて、予定された仮想線の位置で引き裂く場合に、引裂補助線からの位置から外れてシートが引き裂かれてしまうことが防止され、予定された仮想線に沿って引き裂くことを可能にすることができる。
本発明に係る引裂補助線の形成方法は、前記形成手段において、前記ミシン目を構成する前記貫通部の長さと、該貫通部同士の間に位置する非貫通部の長さとの前記長さ方向の割合を1:9から9:1の範囲に形成する。
この発明によれば、シートの一面側と他面側とが貫通してなる貫通部を長手方向に一定の間隔を空けて連ねて形成した場合に、貫通部の長さと非貫通部の長さとの長手方向の割合を上記の範囲に形成するので、貫通部と貫通部との間で引き裂きを確実に伝搬させ、予定された仮想の線の位置でシートを引き裂くことができる。
本発明に係る引裂補助線の形成方法において、前記シートを、その幅方向に移動させることなく固定して前記引裂補助線を形成し、前記引裂補助線が形成された後に前記シートがロール状に巻き取られる。
この発明によれば、シートを、その幅方向に移動させることなく固定して引裂補助線を形成し、引裂補助線が形成された後にシートがロール状に巻き取られるので、引裂補助線の形成時にシートにしわが発生することやシートに形成手段が接触したときに形成手段がシートを破損させること等を抑制することができる。
上記課題を解決するための本発明に係る引裂補助線の形成するための形成ローラは、帯状のシートを当該シートの長手方向に移動させながら、引き裂きの向きを誘導する引裂補助線を前記シートの長手方向に形成する引裂補助線の形成ローラであって、複数の形成刃が周方向に連ねて周面に設けられ、当該形成刃の当該形成ローラの幅方向の位置が、当該形成ローラの周方向の所定の長さ毎に連続的又は断続的に変えて設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、複数の形成刃が周方向に連続的又は断続的に周面に設けられ、形成刃の形成ローラの幅方向の位置が形成ローラの周方向の所定の長さ毎に変えて設けられているので、形成ローラをシートの幅方向に移動させたり、シートをその幅方向に移動させたりしないで、シートの幅方向の異なる位置に所定形態の引裂補助線をシートの長手方向に形成することができる。そのため、引裂補助線の両側に発生するバリの位置が相互に重ね合わされることが防止され、シートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の位置でシートが径方向に盛り上がることを抑制することができる。その結果、ロール状に巻かれたシートに引裂補助線の位置を中心として外側に向かう引張応力の発生が抑制され、引裂補助線の位置でシートが引き裂かれてしまうことを抑制できる。また、シートの長手方向に一定のテンションを掛けてロール状に巻くことができ、シートの巻崩れが生じることを抑制することが可能になる。
本発明によれば、引裂補助線が形成されたシートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の位置がシートの幅方向ずれるので、シートをロール状に巻いたときに、引裂補助線の両側に形成された盛り上がり部が径方向に積み重ねられることを防止することができる。その結果、引裂補助線の位置でシートが引き裂かれたり、シートの巻崩れが生じたりすることを抑制することが可能になる。
本発明に係る一実施形態の形成方法で引裂補助線を形成する概要を示す概要図である。 図1に示した形成方法で形成された引裂補助線の詳細を示す説明図である。 引裂補助線の種々のパターンを説明するための説明図である。 引裂補助線の曲線部分を構成する貫通部の形態を説明するための説明図である。 引裂補助線を形成するための形成ローラの概要を示す概要図である。 図5のA部の拡大図である。 図3に示した形成ローラに設けられた形成刃の配列形態を示す説明図である。 図3に示した引裂補助線とは別形態の引裂補助線の種々のパターンを説明するための説明図である。 レーザーを照射して形成された引裂補助線の部分を拡大して模式的に示したシートの模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面にのみ限定されるものではない。
[全体構成]
本発明に係る引裂補助線11,41の形成方法は、例えば、図1に示すように、帯状のシート1を、その長手方向に送り出しながら、引き裂きの向きを誘導する引裂補助線11,41をシート1の長手方向に形成する引裂補助線11,41の形成方法である。この引裂補助線11,41の形成方法では、引裂補助線11,41を形成する形成手段は、引裂補助線11,41をシート1の幅方向に位置を連続的又は断続的に変えて長手方向に形成する。「シートの幅方向」とは、帯状のシート1の長手方向に直交する方向である。この場合において、引裂補助線11,41がシート1の幅方向に位置を連続的又は断続的に変えて形成される形態であれば、引裂補助線11,41は、長手方向に周期的に変化する形態、及びランダムに変化する形態のいずれであってもよい。本実施形態では、理解を容易にするために、長手方向に周期的に変化する形態をメインに説明する。
なお、上述したように、本明細書において、「引裂補助線」とは、予定された線に沿わせてシートを引き裂くことができるように、引き裂きの位置及び方向を誘導することを補助するための補助線を意味する。また、「連続的」とは、引裂補助線11,41が描く軌跡や形成刃21が並べられて描かれる軌跡に不連続になる切れ目が存在しないことを意味し、「断続的」とは軌跡に不連続となる切れ目が存在することを意味する。
シート1は、本発明に係る引裂補助線11,41の形成方法により引裂補助線11,41が形成されるものであり、厚さが薄い部材を意味する。シート1の材質は特に限定されず、プラスチック、紙、金属など種々の材質を挙げることができる。
シート1に形成される引裂補助線としては、図2から図4に示したタイプと、図8に示したタイプを代表的な例として挙げることができる。図2から図4に示した引裂補助線は、シートの厚さ方向を貫通してなる複数の貫通部が一定の間隔を空けて形成されたタイプである。これに対し、図8に示した引裂補助線は、シートの一面側から厚さ方向の途中までに溝を形成してなるハーフカット線のタイプである。
図2から図4に示した引裂補助線は、加工用の刃物をシートに押し付けて引裂補助線を形成する接触式の方法により形成される。接触式の形成方法としては、周面に形成刃21を有する円筒状の形成ローラ20、例えば、ダイカットロールを備えた形成装置を用い、連続的に送られるシート1に形成刃21を押し当て形成刃21でシート1を打ち抜く方法や、連続的又は間歇的に送られるシート1に形成刃21、例えば、トムソン刃を断続的に押し当てて打ち抜く方法を挙げることができる。
図8に示した引裂補助線は、レーザーをシートに照射して引裂補助線を形成する非接触式の方法により形成される。具体的に、非接触式の形成方法としては、形成手段としてレーザー照射手段を用い、シート1にレーザーを照射する方法を挙げることができる。
本発明に係る引裂補助線11,41の形成方法では、形成手段の全体をシート1の幅方向に移動させるのではなく、シート1の表面に対向してシート1に引裂補助線11を形成する部分のみを局部的に幅方向にずらすか、又はシート1の表面に対向してシート1に引裂補助線41を形成する部分の形状の変化を利用して引裂補助線11,41を形成している。
本発明に係る引裂補助線11,41の形成方法によれば、引裂補助線11,41が形成されたシート1をロール状に巻いたときに、引裂補助線11,41の位置がシート1の幅方向ずれるので、シート1をロール状に巻いたときに、引裂補助線11,41の両側に形成された盛り上がり部50が径方向に積み重ねられることを防止することができる。その結果、引裂補助線11,41の位置でシートが引き裂かれたり、シートの巻崩れが生じたりすることを抑制することができるという特有の効果を奏する。
[引裂補助線の形成方法の概略]
シート1は、帯状をなしており、図1に示すように、案内ローラ5,6等で案内されながらその長手方向に送り出される。シート1は、送られている途中で、形成手段により引裂補助線11が形成される。図1に示す例では、形成手段として形成ローラ20が用いられ、シート1の一面側から形成ローラ20が押し当てられることによって引裂補助線11が形成されている。形成手段としての形成ローラ20が設けられた位置には、他面側からシート1を支持しつつシート1を送り方向に案内している支持ローラ7が設けられている。この形成方法は、シート1の一面側と他面側とが貫通させた貫通部10aを長手方向に一定の間隔を空けて連ねてなるミシン目を形成することによって、引裂補助線11を形成している。
シート1は、引裂補助線11が形成される前、図1の左側に示すように、その長手方向に巻かれて径方向に複数の層をなすロール状のシートロール2をなしている。また、シート1は、引裂補助線11が形成された後、図1の右側に示すように、径方向に複数の層をなすロール状のシートロール3の形態に巻かれる。
[引裂補助線の詳細]
図2は、シートに形成された引裂補助線11の詳細を示している。引裂補助線11は、この図2に示すように、シート1の厚さ方向を貫通する複数の貫通部10aがシート1の長手方向に一定の間隔を空けてなるミシン目が形成される。ミシン目を構成する貫通部10aの長さと、各貫通部10a同士の間に位置する非貫通部10bの長さとは、貫通部10aの長さと非貫通部10bの長さとの割合が1:9から9:1の範囲に形成され、好ましくは、3:7から7:3の範囲に形成される。
ミシン目において、貫通部10aの長さと非貫通部10bの長さとの割合が1:9よりも貫通部10aの割合が小さい場合、貫通部10a同士の距離が離れすぎることになる。そのため、引裂補助線11の位置でシート1を引き裂くときに、隣り合う貫通部10aの間で、一の貫通部10aから他の貫通部10aに引き裂きを伝搬させることが困難になる。その結果、引裂補助線11に沿ってシート1を引き裂くことが困難になる。これに対し、貫通部10aの長さと非貫通部10bの長さとの割合が9:1よりも貫通部10aの割合が小さい場合、貫通部10a同士が接近しすぎることになる。そのため、シート1は、シート1に小さな外力が加わった場合に、引裂補助線11の位置でシート1が引き裂かれるおそれがある。
また、引裂補助線11の幅は、10μm以上、100μm以下に形成するとよく、好ましくは、30μm以上、70μm以下に形成するとなおよい。引裂補助線11の幅を10μm以上、100μm以下の範囲に形成することによって、シート1を引裂補助線11に沿って円滑に引き裂くことができる。
これに対し、引裂補助線11の幅が10μmよりも小さい場合、引裂補助線11が引裂の誘導線として有効に機能しないことがあり、シート1を引裂補助線11に沿って引き裂くことができないことがある。一方、引裂補助線11の幅を100μmよりも大きくした場合、シート1に予期しない外力が加わったときに引裂補助線11の位置でシート1が引き裂かれてしまうおそれがある。
[引裂補助線の様々な形態]
引裂補助線11は、シート1の幅方向の位置を連続的に変えて長手方向に周期的に形成された形態と、シート1の幅方向の位置を断続的に変えて長手方向に周期的に形成する形態とがある。図3(I)から図3(III)を参照し、シート1に形成される様々な形態の引裂補助線11について説明する。
図3(I)に示す引裂補助線11aは、シート1の幅方向の位置を連続的に変えて長手方向に周期的に形成された形態である。この引裂補助線11aは、曲線がシート1の長手方向に繰り返し形成され、波形を描くように形成されている。曲線がシート1の長手方向に繰り返し形成される形態としては、例えば正弦波を挙げることができる。
具体的に、引裂補助線11aの位置は、シート1の長手方向を移動するにしたがって、所定の中心位置からシート1の幅方向の片側に向かって徐々に離れ、一定の距離を進んだ位置で再び所定の中心位置に徐々に近づく。引裂補助線11aの位置は、さらにシート1の長手方向を移動すると、所定の中心位置からシート1の幅方向の逆の片側に向かって徐々に離れ、一定の距離を進んだ位置で再び所定の中心位置に向かって徐々に近づく。この形態がシート1の長手方向に繰り返されて形成され、引裂補助線11aは、一定の周期でシート1の幅方向に振幅し、山谷をなす波形がシート1の長手方向に連なり、正弦波を描くように形成される。
引裂補助線11aの振幅の方向はシート1の幅方向に一致され、引裂補助線11aの波形がシート1の長手方向に連なる形態をなして、引裂補助線11aは形成される。引裂補助線11aの波長は、必要に応じ、シート1の長手方向に一定の長さ、又は、異なる長さに形成される。
図3(II)に示す引裂補助線11bは、シート1の幅方向の位置を断続的に変えて長手方向に周期的に形成された形態である。この引裂補助線11bは、複数の貫通部10aが一定の長さだけ連ねて形成された貫通部の群12がシート1の長手方向に千鳥状に配置されて形成されている。具体的に、引裂補助線11bは、シート1の幅方向にわずかな間隔を空けた2地点に、複数の貫通部の群12がシート1の長手方向に複数連ねられた形態に形成される。各貫通部の群12は、複数の貫通部10aがシート1の長手方向に一定の間隔を空けて、一定の長さにそれぞれ形成される。複数の貫通部の群12は、シート1の長手方向に千鳥状をなしている。
貫通部の群12の各々の長さは、必要に応じ、シート1の長手方向に一定に形成させたり、異なる長さに形成させたりすることができる
図3(III)に示す引裂補助線11cは、シート1の幅方向の位置を連続的に変えて長手方向に周期的に形成された形態である。この引裂補助線11cは、直線部13aと曲線部13bとがシート1の長手方向に交互に形成されている。具体的に、直線部13aは、複数の貫通部10aがシート1の長手方向に一定の間隔を空けて並べて形成された直線状をなす貫通部の群であり、曲線部13bは、複数の貫通部10aが一定の間隔を空けて並べて形成された曲線状をなす貫通部の群である。
曲線部13bの形状は、特に限定されないが、例えば、正弦波を描くようにして形成させたり、円弧を描くように形成させたりして設けることができる。また、曲線部13bは、直線部13aを境として、シート1の幅方向の両側に交互に形成してもよく、一方側にのみ形成してもよい。
引裂補助線11cのシート1の長手方向に関する直線部13a同士の長さ及び曲線部13b同士の長さは、必要に応じて相互に同じ長さに形成したり、各々異なる長さに形成したりすることができる。
ここで、図3(I)や図3(III)に示した引裂補助線11a,11cのように曲線の部分を有する形態の貫通部10aの向きの詳細について説明する。貫通部10aの向きは、図4(I)及び図4(II)に示すように、2つのタイプに大別される。
図4(I)は、第1タイプの貫通部10aの向きを示している。第1タイプの向きをなす貫通部10aからなる引裂補助線11では、個々の貫通部10aの向きは相互に一致しており、貫通部10a同士は相互に並行をなしている。引裂補助線11の曲線の部分は、相互に平行をなす複数の貫通部10aがシート1の幅方向(図4の左右方向)に順次にシフトされることにより形成される。したがって、各貫通部10aが延びる向きと、各貫通部10aが形成された各々の位置で引裂補助線11が延びる方向とは一致していない。
図4(II)は、第2タイプの貫通部10aの向きを示している。第2タイプの向きをなす貫通部10aからなる引裂補助線11では、各貫通部10aの向きは、シート1の長手方向を移動するにしたがって順次に変更されている。そのため、各貫通部10aが延びる方向と各貫通部10aの位置がシフトする方向とは一致している。
以上に説明した引裂補助線11は、特定の基準線の両側に引裂補助線11を、引裂補助線11の幅の2分の1倍以上の位置に周期的に変えて形成される。具体的に図3(I)から図3(III)の各形態について詳細を説明する。
図3(I)に示した正弦波をなす引裂補助線11aでは、所定位置をなす中心からシート1の幅方向の一方側に最も離れた位置と所定位置との間の距離は、引裂補助線11aの幅の2分の1倍以上となる。同様に、所定位置をなす中心からシート1の幅方向の他方側に最も離れ位置と所定位置との間の距離は、引裂補助線11aの幅の2分の1倍以上となる。
図3(II)に示した千鳥状をなす引裂補助線11bでは、シート1の幅方向の2地点の間隔は、形成される引裂補助線11bの幅以上となる。すなわち、引裂補助線11bを構成している貫通部の群12と貫通部の群12におけるシート1の幅方向の間隔は、所定位置をなす中心よりもシート1の幅方向の一方側に位置する貫通部の群12の位置と中心との間の距離は、引裂補助線11bの幅の2分の1倍以上となる。同様に、中心よりもシート1の幅方向の他方側に位置する貫通部の群12の位置と中心との間の距離は、引裂補助線11bの幅の2分の1倍以上となる。
図3(III)に示した直線部13aと曲線部13bとからなる引裂補助線11cでは、所定位置の直線部13aと、曲線部13bにおける、直線部13aからシート1の幅方向の一方側に最も離れ位置との間の距離は、引裂補助線11cの幅の2分の1倍以上となる。同様に、所定位置の直線部13aと、曲線部13bにおける直線部13aからシート1の幅方向の他方側に最も離れ位置との間の距離は、引裂補助線11cの幅の2分の1倍以上となる。
上記のように引裂補助線11をそれぞれ形成した後にシート1をロール状に巻いた場合、引裂補助線11の位置を、内側のシート1の層と外側のシート1の層とでシート1の幅方向にずらすことができる。そのため、引裂補助線11を形成する際に形成されたバリの位置がシート1の幅方向にずれ、内側のシート1の層に形成されたバリと外側のシート1の層に形成されたバリとが重なり合うことが防止される。
バリの位置が相互に重ね合わされることが防止される結果、シート1に負荷が加わることが抑制され、引裂補助線11の位置でシート1が引き裂かれてしまうことを抑制できる。また、シート1の長手方向に一定の引っ張り力を掛けてロール状に巻くことができ、シート1の巻崩れが生じることを抑制することが可能になる。
一方、引裂補助線11のシート1の幅方向の異なる位置に変わる距離は、貫通部10aの幅の5倍以下に形成される。仮に、引裂補助線11のシート1の幅方向の異なる位置に変わる距離が、貫通部10aの幅の5倍よりも大きく形成した場合、隣り合う貫通部10aの間において、一の貫通部10aから他の貫通部10aに引き裂きが円滑に伝搬されず、引裂補助線11に沿ってシート1を引き裂くことが困難になる。これに対し、引裂補助線11がシート1の幅方向に変わる距離を貫通部10aの幅の5倍以下に形成した場合、シート1を引裂補助線11の位置で引き裂く場合に、引裂補助線11からの位置から外れてシート1が引き裂かれてしまうことが防止される。
[形成ローラ]
次に、引裂補助線を形成する形成手段をなす形成ローラ20の構成について、図5から図7を参照して説明する。なお、本明細書では、形成ローラ20の円周の方向を形成ローラ20の「周方向」とし、周方向に対して直交する方向を形成ローラ20の「幅方向」という。
形成ローラ20は、図5及び図6に示すように、周面に複数の微細な形成刃21を有している。形成刃21は、高さ及び形成ローラ20の周方向の長さが共に小さく形成されており、周方向に連ねて設けられている。形成ローラ20としては、例えば、ダイカットロールが用いられる。この形成ローラ20において、形成刃21の形成ローラ20の幅方向の位置は、形成ローラ20の周方向の所定の長さ毎に周期的に連続的又は断続的に変えて設けられている。形成刃21の位置が変わる周期は、一定でもよく、異なっていてもよい。形成刃21の高さは、形成ローラ20の直径の0.2%以上、2.0%以下の寸法である。
形成刃21は、例えば、図7(I)から図7(III)に示す様々なパターンをなして形成ローラ20の周面に設けられている。
図7(I)に示す形成ローラ20aの形成刃21が形成するパターンは、形成刃21の形成ローラ20aの幅方向の位置が、形成ローラ20aの周方向の所定の長さ毎に周期的に連続的に変えて設けられている。具体的に形成刃21が描く軌跡は、正弦波をなしている。形成刃21の位置は、形成ローラ20aの周方向に移動するにしたがって、形成ローラ20aの幅方向に徐々に変わっている。そして、複数の形成刃21は、形成ローラ20aの周面で正弦波を形成している。
図7(II)に示す形成ローラ20bの形成刃21が形成するパターンは、形成刃21の形成ローラ20bの幅方向の位置が、形成ローラ20bの周方向の所定の長さ毎に周期的に断続的に変えて設けられている。具体的に、形成刃21が描く軌跡は、形成ローラ20bの幅方向に一定の間隔を空けた2地点で、複数の形成刃21が周方向に直線状をなし、かつ直線状をなす複数の形成刃21が千鳥状をなして周方向に延びている。
図7(III)に示す形成ローラ20cの形成刃21が形成するパターンは、形成刃21の形成ローラ20cの幅方向の位置が、形成ローラ20cの周方向の所定の長さ毎に周期的に連続的に変えて設けられている。具体的に、形成刃21が描く軌跡は、直線部23aと曲線部23bとが形成ローラ20cの周方向に交互に形成されている。直線部23aは、複数の形成刃21を直線状に配列した部分であり、曲線部23bは、複数の形成刃21を正弦波等の曲線状に配列した部分である。なお、形成刃21により形成される曲線部23bの形状は、正弦波であることには限定されない。例えば、曲線部23bの形状は円弧状であってもよい。また、曲線部23bは、直線部23aの両側に形成することには限定されず、直線部23aの片側にだけ形成してもよい。
図7(I)から図7(III)に示した各形成ローラ20を回転させながらその周面を長手方向に送られているシート1に押し当てて引裂補助線11を形成した場合、図7に示すように、シート1にはシート1の厚さ方向を貫通する複数の貫通部10aがシート1の長手方向に一定の間隔を空けて形成される。
図7(I)から図7(III)に示した各形成ローラ20を回転させながらその周面を長手方向に送られているシート1に押し当てて引裂補助線11を形成することによって、シート1の幅方向の異なる位置に変えられた所定形態の引裂補助線11がシート1の長手方向に周期的に形成される。具体的に、図7(I)に示した形成ローラ20aを用いた場合、図3(I)に示した引裂補助線11aが形成され、図7(II)に示した形成ローラ20bを用いた場合、図3(II)に示した引裂補助線11bが形成され、図7(III)に示した形成ローラ20cを用いた場合、図3(III)に示した引裂補助線11cが形成される。
以上に説明した形成ローラ20を用いて引裂補助線11を形成した場合、引裂補助線11は、周期的に変化する形態となる。ただし、引裂補助線11の位置がランダムに変化する形態となるように、形成ローラ20の形成刃21を設けてもよい。
以上、シート1に形成される引裂補助線11が、貫通部10aと非貫通部10bとからなる形態について説明した。ただし、本発明に係る引裂補助線は、貫通部10aと非貫通部10bとからなる形態に適用することには限定されない。本発明に係る引裂補助線は、シートにハーフカット線を形成する形態にも適用することができる。「ハーフカット線」とは、シート1の一面から厚さ方向の中間部分までが凹状になされた溝である。
引裂補助線41がハーフカット線である場合、引裂補助線41は、例えば、シート1の一面側にレーザーを照射することにより形成される。照射するレーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザーを挙げることができる。
レーザーをシート1に照射した場合、アブレーションを引き起こし、図9に示したように、引裂補助線41の幅方向の両側に盛り上がり部50が形成されてしまう。この場合にも、シート1をロール状に巻いたときに、内側のシート1に形成された盛り上がり部50と外側のシート1に形成された盛り上がり部50とが重なり合うことを防止する。
図8(I)から図8(III)は、シート1に形成された引裂補助線41のパターンのいくつかの例を示している。図8(I)に示した引裂補助線41aのパターンは、図3(I)に示した引裂補助線11aのパターンに対応し、図8(II)に示した引裂補助線41bのパターンは、図3(II)に示した引裂補助線11bのパターンに対応し、図8(III)に示した引裂補助線41cのパターンは、図3(III)に示した引裂補助線11cのパターンに対応している。そのため、各引裂補助線41a,41b,41cのパターンについては、簡単に説明する。
図8(I)に示す引裂補助線41aは、曲線がシート1の長手方向に繰り返し形成され、波形が形成されている。具体的に、引裂補助線41aは、一定の周期でシート1の幅方向に振幅し、山谷をなす波形がシート1の長手方向に連なり、正弦波をなしている。引裂補助線41aの波長は、必要に応じ、シート1の長手方向に一定の長さ、又は、異なる長さに形成される。
引裂補助線41aは、例えば、レーザーを照射する照射部が単振動するように動作を制御し、長手方向に送られているシート1の一面側にレーザーを照射することにより形成する。
図8(II)に示す引裂補助線41bは、シート1の長手方向に延びる一定の長さの単位引裂補助線42が、シート1の幅方向にわずかな間隔を空け、千鳥状をなしてシート1の長手方向に連ねて形成されている。
引裂補助線41bは、例えば、レーザーの照射部を所定の周期でシート1の幅方向に移動させるように制御することにより形成する。照射部を移動させる周期を一定にした場合、単位引裂補助線42の長さは、シート1の長手方向に一定に形成され、異なる周期で移動させた場合、単位引裂補助線42の波長は、シート1の長手方向に異なる長さに形成される。
図8(III)に示す引裂補助線41cは、直線部43aと曲線部43bとがシート1の長手方向に交互に形成されている。曲線部43bの形状は、特に限定されず、例えば、正弦波を描くようにして形成させたり、円弧を描くように形成させたりして設けることができる。また、曲線部43bは、直線部43aを境として、シート1の幅方向の両側に交互に形成してもよく、一方側にのみ形成してもよい。
引裂補助線41cは、所定位置を中心として、レーザーの照射部の動作を、両側に周期的に移動する間に、中心をなす所定位置で一定の時間だけ止めるように制御して行う。
引裂補助線41は、引裂補助線11と同様に、幅を10μm以上、100μm以下に形成するとよく、好ましくは、30μm以上、70μm以下に形成するとなおよい。また、引裂補助線41の幅方向に変わる距離は、引裂補助線の幅の2分の1倍以上に形成するとよい。
以上、本発明に係る引裂補助線11,41の形成方法によれば、次の効果を奏することができる。
(1)帯状のシート1が送り出されるシート1に対し、シートの長手方向に延びる引裂補助線11,41を形成した場合でも、引裂補助線11,41が形成されたシート1をロール状に巻いたときに、形成により生じるバリやアブレーションが原因となる盛り上がり部が重なり合うことが抑制される。
(2)引裂補助線11,41の位置で、バリや盛り上がり部が重なり合うことが抑制されるシート1が盛り上がることが抑制されるので、シート1をロール状に巻いたときに、巻ずれが生じることを防止することができる。その結果、ロール状に巻いたときに側縁の仕上がりが美麗になる。
(3)引裂補助線11,41を形成した後に、シート1をロール状に巻き取る際、シート1をその幅方向に揺動、すなわち、幅方向に往復して移動させることが不要になる。その結果、シート1をその幅方向に往復して移動させるための設備が不要になり、設備のコストを低廉に抑えることができる。
(4)バリや盛り上がり部が重なり合うことが抑制されるシート1が盛り上がることが抑制されるので、シート1に高い張力を掛けて巻き取ることができ、輸送時や保管時に層のずれが生じることを抑制することができる。その結果、ロール状に巻かれたシート1の取扱が容易にしたり、このシート1で、例えば、包装容器を製造する場合に、内容物を充填する工程で、ゆるみから生じるシート1の蛇行や折れ曲がりが発生することを防止したりすることができる。
(5)引裂補助線11,41が形成されたシート1で、例えば、包装容器を製造した場合、製造された包装容器は、引裂補助線11,41に沿って円滑に引き裂かれ、引き裂きが引裂補助線11,41から逸脱してしまうことを抑制することができる。
以下、本発明について実施例に基づいて詳細を説明する。
実施例1及び実施例2は、形成ローラ20で引裂補助線11を形成したシート1であり、実施例3及び実施例4は、レーザーを照射して引裂補助線41を形成したシート1である。また、各実施例の効果を確認するために、2つの比較例を製作した。比較例1は、形成ローラ20を用いてシート1の長手方向に直線状に延びる引裂補助線を形成したシート1であり、比較例2は、レーザーを照射してシート1の長手方向に直線状に延びる引裂補助線を形成したシート1である。
[実施例1]
実施例1は、ポリエステル層とポリエチレン層との2層構造のラミネートフィルムからなる帯状のシート1に形成ローラ20で引裂補助線11aを形成することにより製作した。ポリエステル層の厚さは12μmであり、ポリエチレン層の厚さは40μmである。引裂補助線11は、シート1を長手方向に50m/分の一定速度で送り、ポリエステル層側の面から形成ローラ20を回転させながら押し当てることにより形成した。形成ローラ20としては、直径が100mmのロータリーダイカットロールを使用した。
引裂補助線11は、幅が0.04mm、貫通部10aの長さが0.5mm、非貫通部10bの長さが0.5mmであるミシン目であって、図3(I)に示すように正弦波をなすパターンである。正弦波の波長は、314mmであり、振幅は、1.0mmである。
[実施例2]
実施例2は、実施例1と同様のシート1を用い、実施例1と同様の形成条件で直線部13aと曲線部13bとからなる引裂補助線11cを形成することにより製作した。
引裂補助線11cは、幅、貫通部10aの長さ及び非貫通部10bの長さが実施例3と同様のミシン目であって、図3(III)に示すように、直線部13aと曲線部13bとがシート1の長手方向に交互に形成されたパターンである。直線部13aの長さは107mmであり、曲線部13bは、長さが50mm、振幅が1.0mmの正弦波である。
[実施例3]
実施例3は、実施例1と同様のシート1にレーザーをシート1に照射してハーフカット線としての引裂補助線41aを形成して製作した。引裂補助線41は、シート1を長手方向に50m/分の一定速度で送り、ポリエステル層側の面からレーザーを照射して形成した。
引裂補助線41aは、幅が0.05mmのハーフカット線であって、図8(I)に示すように正弦波をなすパターンである。正弦波の波長は、314mmであり、振幅は、1.0mmである。
[実施例4]
実施例4は、実施例1と同様のシート1を用い、実施例3と同様の形成条件で直線部43aと曲線部43bとからなる引裂補助線41cを形成することにより製作した。
引裂補助線41cは、図8(III)に示すように直線部43aと直線部43bとがシート1の長手方向に交互に現れるように形成されている。直線部43aの長さは107mmであり、曲線部43bは、長さが50mm、振幅が1.0mmの正弦波である。
[比較例1]
比較例1は、実施例1と同様のシート1を用い、このシート1を長手方向に50m/分の一定速度で送り、ポリエステル層側の面から形成ローラ20を回転させながら押し当てることにより形成した。形成ローラ20としては、直径が100mmのロータリーダイカットロールを使用した。
実施例1の引裂補助線は、幅、貫通部の長さ及び非貫通部の長さが実施例1と同様のミシン目であって、シート1の長手方向に直線状に延びる形態をなすように形成した。
[比較例2]
比較例2は、実施例と同様のシート1を用い、このシート1を長手方向に50m/分の一定速度で送り、ポリエステル層側の面からレーザーを照射して引裂補助線を形成して製作した。
引裂補助線は、幅が実施例3と同様であって、シート1の長手方向に直線状に延びる形態をなすように形成した。
[確認テスト]
確認テストでは、引裂補助線が形成されたシート1をロール状に巻き取り、巻かれたシート1について、引裂補助線が形成された部分と形成されていない部分との直径の差をスケールで測定した。また、シート1の端部のずれが生じているか否か、及びシート1が裂けているか否かを目視で確認した。
具体的に、図1に示すように、シート1がロール状に巻かれたシートロール2からシート1をその長手方向に送り出し、次いで、シート1に引裂補助線を形成し、その後、シート1をロール状に再び巻き取り、シートロール3を形成した。巻き取りは、紙製の芯材にシート1を1000m巻き付けて行った。芯材の厚さは8mmであり、直径(内径)は76mm(3インチ)である。確認テストは、実施例1〜4及び比較例1,2について行った。
[テストの結果]
表1は、実施例1、実施例2及び比較例1について、確認テストの結果をまとめたものである。
Figure 0006856384
表1に示すように、直径の差に関して、実施例1の直径の差は、約2mmであり、実施例2の直径の差は、約3mmであった。これに対し、比較例1の直径の差は、約8mmであった。シート1の端部のずれに関して、実施例1及び実施例2は、ずれが無く、比較例1は、ずれが生じていた。シート1が裂けている否かについて、実施例1、実施例2及び比較例1のいずれにもシート1は裂けていなかった。
表2は、実施例3、実施例4及び比較例2について、確認テストの結果をまとめたものである。
Figure 0006856384
表2に示すように、直径の差について、実施例3の直径の差は、約6mmであり、実施例4の直径の差は、約5mmであった。これに対し、比較例2の直径の差は、約14mmであった。シート1の端部のずれについて、実施例3及び実施例4は、ずれが無く、比較例2は、ずれが生じていた。そして、シート1が裂けているか否かについて、実施例3及び実施例4では、シート1は裂けておらず、比較例2では、シート1が裂けていた。
確認テストの結果から、シート1の幅方向の異なる位置に変わる所定形態の引裂補助線をシート1の長手方向に周期的に出現させて形成した場合、次の効果を奏することが分かる。
(1)形成ローラ20による形成、及びレーザーの照射による形成のいずれに関しても、引裂補助線をシート1長手方向に直線状に形成した場合に比べて、引裂補助線の位置でシート1が盛り上がることを抑制することができる。
(2)形成ローラ20による形成、及びレーザーの照射による形成のいずれに関しても、引裂補助線の位置でシート1が盛り上がることを抑制することができるので、シート1をロール状に巻いたときに、側縁を径方向に揃えることができ、シートロールを美麗な形態に仕上げることができる。
(3)また、引裂補助線の位置でシート1が盛り上がることを抑制することができるので、引裂補助線の位置でシート1が裂けることを抑制することができる。このことは、シート1をロール状に巻いたときに、引裂補助線の近傍にて幅方向に引張の応力の発生が抑制されたためであると思料する。
1 シート
2,3 シートロール
5,6 案内ローラ
7 支持ローラ
10a 貫通部
10b 非貫通部
11,11a,11b,11c 引裂補助線
12 貫通部の群
13a 直線部
13b 曲線部
20,20a,20b,20c 形成ローラ
21 形成刃
23a 直線部
23b 曲線部
41,41a,41b,41c 引裂補助線
42 単位引裂補助線
43a 直線部
43b 曲線部

Claims (6)

  1. 帯状のシートを当該シートの長手方向に送り出しながら、特定の基準線の両側に引き裂きの向きを誘導する引裂補助線を前記シートの長手方向に形成し、該引裂補助線が形成された後の前記シートをロール状に巻く場合の引裂補助線の形成方法であって、
    前記引裂補助線を形成する形成手段は、
    前記引裂補助線の幅を、10μm以上100μm以下とし、
    前記引裂補助線を、前記基準線の両側に該引裂補助線の幅の2分の1倍以上の位置に周期的に変えるとともに、前記シートの幅方向に変えられる距離を前記引裂補助線の幅の5倍以下の範囲内に形成し、
    前記引裂補助線を前記シートの幅方向に位置を連続的又は断続的に変えて前記長手方向に形成することを特徴とする引裂補助線の形成方法。
  2. 前記形成手段が前記引裂補助線の幅を30μm以上70μm以下に形成する、請求項に記載の引裂補助線の形成方法。
  3. 前記形成手段は、前記引裂補助線を、前記シートの一面側と他面側とを貫通させた貫通部を前記長手方向に一定の間隔を空けて連ねてなるミシン目として形成、又は、前記シートの一面側から厚さ方向の途中までに溝を形成してなるハーフカット線として形成する、請求項1又は2に記載の引裂補助線の形成方法。
  4. 前記貫通部を形成する前記形成手段において、前記貫通部の長さと、該貫通部同士の間に位置する非貫通部の長さとの前記長さ方向の割合を1:9から9:1の範囲に形成する、請求項に記載の引裂補助線の形成方法。
  5. 前記シートを、その幅方向に移動させることなく固定して前記引裂補助線を形成する、請求項1〜のいずれか1項に記載の引裂補助線の形成方法。
  6. 帯状のシートを当該シートの長手方向に移動させながら、特定の基準線の両側に引き裂きの向きを誘導する引裂補助線を前記シートの長手方向に形成し、該引裂補助線が形成された後の前記シートをロール状に巻く場合の引裂補助線の形成ローラであって、
    前記引裂補助線の幅を10μm以上100μm以下で形成するための複数の形成刃が周方向に連ねて周面に設けられ、
    当該形成刃の当該形成ローラの幅方向の位置が、前記引裂補助線を、前記基準線の両側に該引裂補助線の幅の2分の1倍以上の位置に周期的に変えるとともに、前記シートの幅方向に変えられる距離を前記引裂補助線の幅の5倍以下の範囲内に形成する位置に設けられ、当該形成ローラの周方向の所定の長さ毎に連続的又は断続的に変えて設けられていることを特徴とする形成ローラ。
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