JP6855479B2 - 美容マスク - Google Patents

Description

本発明は美容マスクに関する。より詳細には、本発明は、かかる即時美白用製品に頻繁に関連する不自然な白さの欠点を伴わずに、即時美白の利益と長期間の利益とをもたらすスキンケア活性物質の利益を、双方共提供するために、顔または身体の他の任意の局所表面に適用することができる美容マスクに関する。

消費者は、皮膚に様々な利益、例えば美白、アンチエイジング、抗アクネなどの様々な利益をもたらす化粧品に関心を向けている。そのような利益をもたらすために使用されている公知の薬剤のいくつかは、皮膚の表面（または角質層）レベルで生物学的機能を改変することにより機能する。また、このような活性物質は、生物学的活性物質または生理活性物質として知られており、入射光と相互作用して皮膚に光学的利益をもたらす不活性な（頻繁には無機の）活性物質とは異なる。生理活性物質は、製剤に存在する他の成分と相互作用して、安定性、色、有効性の低下など、特定の問題を引き起こす可能性があるため、スキンケア組成物において処方するのが困難である場合が多いという点が、認められている。したがって、複数の利益を皮膚にもたらす必要がある場合、科学者はそれを行う際に課題に直面する。

本発明において、本発明者らは、皺および皮膚の不連続性の減少として可視の、広い範囲のアンチエイジングの様々な利益を提供しながら、確実に美白することを求めている。美白には、即時の美白利益と、皮膚のベースラインの色が長期にわたり減少することが含まれる。美白は、皮膚の全体的な色調ならびに年齢によるしみ、色素沈着過剰および年齢に関連する変色の全般的な低減によって証明される。したがって、アンチエイジングと美白は、生物学的現象と関連し、重なり合っており、線形的には対処できない。

皮膚を太陽および他の環境刺激物質に曝すと、不均一でしみだらけの様式で皮膚が黒ずむことが多く、年齢に関連するしみおよび皺が生じる。この問題に取り組むために、本発明者らは、即時の美白利益を提供しながらも、このような皮膚の状態を改善することが知られる生理活性物質を組み込むことを所望する。

上記のように、かかる生理活性物質を従来のゲル、クリーム、ローションまたはエマルションベースの組成物に配合することは、困難な場合が多い。成分が互いに相互作用し、それにより安定性、および配合物の色のような他の所望の特性に影響を及ぼす可能性があるからである。本発明者らは、広範な実験を通じて、フェイスマスクと呼ばれるクラスの化粧品によって本発明の目的をより良く供給できることを見出した。かかる製品は、紙（または同様の非水溶性基材）からなり、それに最小限の量の他の補助剤を含む所望の活性物質が含浸され、マスクは短時間または長時間（例えば数分から数時間、例として一晩の適用）、顔面に適用される。その後、マスクを取り外し、必要に応じて顔面を水ですすぐことができる。このような製品は、表面上の皮膚の死細胞を除去し、望ましくない油および他の刺激物を除去することによって、アクネのような問題に対して利益をもたらすと主張されている。このような製品はまた、高レベルの湿潤剤および他の保湿剤の使用により皮膚を保湿すると主張されている。本発明者らは、フェイスマスクを介して本発明の所望の活性物質を供給するさらなる利点は、活性物質を室温近くで非水溶性基材に含浸でき、高温での混合を必要としないことであることを見出した。高温での混合は、安定なエマルションを調製するために、頻繁に必要とされている。この利点は、低コストという点に現れるだけではなく、特に活性物質が温度感受性の可能性がある場合、組成物の安定性を確実にする。

本発明者らは、フェイスマスクの上記のビヒクルを介する即時の美白活性物質と共に、レチノール、レチニルエステル、レゾルシノール、ビタミンＢ３、アラントイン、ユビキノン、共役リノール酸、１２−ヒドロキシステアリン酸またはその誘導体のような活性物質を含むことにより、美白、アンチエイジングなどの利益をもたらすことを望んでいる。二酸化チタンのような従来の即時の美白活性物質を使用すると、安定性に問題がるこことにより、基材の黄変を生ずるが、このことは、特定のポリマービーズ、窒化ホウ素またはマイカのような他の特定の活性物質を含むことによって解決できることを、本発明者らは見出した。さらに、本発明者らは驚くべきことに、成膜ポリマーを含めることによって、強化した様式で利益を供給できることを見出した。

米国特許出願公開第２００４／２１９１２４号明細書（Ｂｉｏｄｅｒｍ）は、以下を含む、顔、毛髪、皮膚または身体での適用に適した美容マスクまたは医薬品マスク組成物を開示している：（ｉ）少なくとも１つのバイオポリマー、ポリマー、またはイオン対の１成分としての多価金属錯体化組成物、それはマスク組成物のマトリックス（パートＩ）を形成し、約０．１％から約５０％である、および
（ｉｉ）イオン対の他方の成分としての少なくとも一種の二価または三価の金属カチオン（パートＩＩ）、それはイオン対組成物の第１成分（パートＩ）の架橋を引き起こし、約０．１％から約５０％である、および（ｉｉｉ）少なくとも１つの皮膚、毛髪または身体に有益な化粧品または医薬組成物、それは約０．０００１％から約２５％である、および（ｉｖ）美容的または薬学的に許容される送達システムまたは担体ベース組成物。

国際公開第２００２／０１５８７５号（Ｐ＆Ｇ）は、油溶性成膜ポリマーおよび油溶性接着性エラストマーポリマーを含有するスキンケア組成物、および皮膚および／または毛髪の外観を調節するためのかかる組成物の使用方法を開示している。
欧州特許出願公開第２９４２０４８ Ａ１号明細書（Ｊｏｈｎｓｏｎ＆Ｊｏｈｎｓｏｎ、２０１５）は、置換レゾルシノールと、少なくとも１５ミクロンの粒度分布幅の固体粉末とを含む局所組成物を開示する。４−ヘキシルレゾルシノールは、局所組成物に用いられる多くの粉末と組み合わせた場合に、効能または活性を失う可能性がある。置換レゾルシノールの活性は、当該粒度分布を有する粉末と併せて用いた場合に、有利に維持することができる。

上記の特許公報は、本発明の独創的な組み合わせ、すなわちスキンケア活性物質、成膜ポリマー、および所望の利益を与える局所で適用するための非水溶性基材に組み込まれた特定の美白粒子を開示していない。

したがって、本発明の目的は、スキンケア活性物質の効率的な供給を確実にしながら、即時の美白利益をもたらすマスク組成物を提供することである。

米国特許出願公開第２００４／２１９１２４号明細書 国際公開第２００２／０１５８７５号

本発明の第１の態様によれば、
（ｉ）レチノール、レチニルエステル、レゾルシノール、ビタミンＢ３、アラントイン、ユビキノン、共役リノール酸、１２−ヒドロキシステアリン酸またはその誘導体から選択されるスキンケア活性物質；
（ｉｉ）ポリマービーズ、窒化ホウ素またはマイカから選択される美白粒子；および
（ｉｉｉ）成膜ポリマー
に含浸された非水溶性多孔質基材を含む美容マスクが提供される。

本発明の別の態様によれば、
（ｉ）少なくとも１分間、第１の態様の美容マスクを好ましい皮膚の外側表面に適用する工程と；
（ｉｉ）前記美容マスクを前記表面から除去する工程と；
（ｉｉｉ）前記表面を水ですすぐ工程と
を含む、美白方法が提供される。

これらおよび他の態様、特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を読むことで当業者に明らかになるであろう。疑念を避けるために、本発明の一態様の任意の特徴は、本発明の任意の他の態様において利用することができる。「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」という用語は、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」を意味することを意図しているが、必ずしも「からなる（ｃｏｎｓｉｓｔｉｎｇ ｏｆ）」または「から構成される（ｃｏｍｐｏｓｅｄ ｏｆ）」という意味を意図していない。言い換えれば、列挙された工程またはオプションは網羅的である必要はない。以下の説明で与えられる例は、本発明を明確にすることを意図しており、本発明をその例に限定するものではないことに留意されたい。同様に、すべてのパーセンテージは、特に断らない限り、非水溶性基材を含む美容マスク全体の重量によるものである。実施例および比較例を除いて、または他に明示されている場合を除き、材料の量または反応条件、材料の物理的特性および／または使用を示すこの説明および特許請求の範囲内の数字は全て、「約」の語によって修飾されていると理解されるべきである。「ｘからｙ（ｆｒｏｍ ｘ ｔｏ ｙ）」の形式で表される数値範囲は、ｘとｙを含むと理解される。特定の特徴について複数の好ましい範囲が「ｘからｙ（ｆｒｏｍ ｘ ｔｏ ｙ）」という形式で記述されている場合、異なる端点を結び付けるすべての範囲をも考慮していることが理解される。

本明細書で使用される「化粧マスク」は、哺乳動物、特にヒトの皮膚へ局所的に適用するためのマスクを含むことを意味する。本発明によるマスクは、所望の皮膚表面に適用し、一定時間（例えば、１分から１２時間）放置し、その後、好ましくは水で皮膚表面をすすぐことによって除去するものである。本発明によるマスクは、主として、スキンケア活性物質の効果的な供給および美白の目的のために意図されているが、外観、クレンジング、臭いの制御または全般的な審美性を改善するために人体に適用される製品に配合することもできる。本明細書で使用される「皮膚」は、顔および身体（例えば、首、胸、背中、腕、脇の下、手、脚、臀部および頭皮）上の皮膚、特に、それらの太陽に曝される部分、例えば顔、首、または脇の下のように日光に曝されることなく黒ずんでいることが知られている部分さえも、含むことを意図する。本発明によるマスクは、特に個人の顔の美白を目的としている。

本発明は、非水溶性多孔質基材を含む美容マスクを提供するものであり、このマスクは、基材に含浸されるスキンケア組成物；ここでスキンケア組成物は、スキンケア活性物質；美白粒子、および成膜ポリマーを含む。

スキンケア組成物を含浸させるための非水溶性多孔質基材は、紙、ポリマーウェブ、布地、またはそれらの複合物／混合物から選択される。多孔質基材は、好ましくは紙または布地である。美容マスクは、好ましくは、多孔質基材の１〜１０重量％、好ましくは２〜５重量％、より好ましくは３〜４重量％を含む。多孔質基材は、別個のシート、シートの束、好ましくは消費者に販売するために束として一緒に包装されるものとして構成される。このような各シートの面積は、好ましくは１００〜１０００ｃｍ^２、より好ましくは３００〜５００ｃｍ^２、さらに好ましくは３５０〜４５０ｃｍ^２である。さらに好ましい態様における多孔質基材は、鼻、口および目のための穴を有する、個人の顔面に都合よく適用され得る形状に構成される。

本発明による皮膚へ供給するためのスキンケア活性物質は、レチノール、レチニルエステル、レゾルシノール、ビタミンＢ３、アラントイン、ユビキノン、共役リノール酸、１２−ヒドロキシステアリン酸またはその誘導体から選択される。

「レチノール」という用語には、オールトランスレチノール、１３−シス−レチノール、１１−シス−レチノール、９−シス−レチノール、３，４−ジデヒドロ−レチノールの、レチノールの異性体が含まれる。好ましい異性体はオールトランスレチノール、１３−シス−レチノール、３，４−ジデヒドロ−レチノール、９−シス−レチノールである。その商業的利用可能性が非常に高いことから、オールトランスレチノールが最も好ましい。

レチニルエステルは、レチノールのエステルである。本発明での使用に適したレチニルエステルは、より一般に入手可能なことから、レチノールのＣ_１〜Ｃ_３０エステル、好ましくはＣ_２〜Ｃ_２０エステル、最も好ましくはＣ_２、Ｃ_３、およびＣ_１６エステルである。レチニルエステルの例としては、パルミチン酸レチニル、蟻酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、レチニルラウレート、レチニルトリデカノエート、レチニルミリステート、レチニルペンタデカノエート、レチニルヘプタデカノエート、レチニルステアレート、レチニルイソステアレート、レチニルノナデカノエート、レチニルアラキドネート、レチニルベヘネート、レチニルリノレート、レチニルオレエート、レチニルラクテート、レチニルグリコラート、レチニルヒドロキシカプリレート、レチニルヒドロキシラウレート、酒石酸リフィニルが挙げられるが、これらに限定されない。

本発明での使用に好ましいエステルは、レチニルパルミテート、レチニルアセテートおよびレチニルプロピオネートから選択される。なぜなら、これらが有効であるのと同時に、最も商業的に入手可能であり、したがって最も安価であるからである。

レゾルシノールおよびその誘導体は、化粧品への使用を含む広範囲の用途を有する。レゾルシノールは、抗酸化剤、日焼け止め剤、抗アクネ剤、消毒剤および他の治療特性を有すると報告されている。特に、４−アルキルレゾルシノールは、美肌効果および美白の利益を有することが報告されている。本発明での使用に特に好ましいレゾルシノールは４−置換レゾルシノールである。最も好ましい４−置換レゾルシノールは、４−エチルレゾルシノール、４−ヘキシルレゾルシノール、４−ブチルレゾルシノール、または４−フェネチルレゾルシノールを含む４−アルキルレゾルシノールである。

ビタミンＢ３化合物は、美白剤として長い間知られてきた。それらはまた、皮膚に有益な様々な他の特性を有することが報告されている。ビタミンＢ３化合物またはその誘導体としては、ナイアシン、ニコチン酸、およびナイアシンアミドが含まれ、ナイアシンアミドであることが最も好ましい。

共役リノール酸（ＣＬＡ）は、加齢や、皺（ｗｒｉｎｋｌｅｓ、ｌｉｎｅｓ）、たるみ、色素沈着、年齢によるしみなどの、光や日光へ曝されることによる通常の皮膚状態の効果的な治療と予防で知られてきた。共役リノール酸は、（６，８）、（７，９）、（８，１０）、（９，１１）、（１０，１２）または（１１，１３）の位置においてシスおよびトランス二重結合の種々の立体配置が可能である、リノール酸の一群の位置および幾何異性体を含む。各位置異性体は４つの幾何異性体を有することができる。例えば、（６，８）異性体の場合、シス−６−シス−８、シス−６−トランス−８、トランス−６−シス−８およびトランス−６−トランス−８幾何異性体が存在し得る。同様に残りの５個の位置異性体には４個の幾何異性体が存在し得る。したがって、ＣＬＡの２４の異なる異性体が存在し得る。ＣＬＡは「リノール酸」とは異なる。リノール酸は、化学でシス−９、シス−１２−オクタデカジエン酸と呼ばれる直鎖脂肪酸である。リノール酸の場合、２つの二重結合は共役していない。

ユビキノンはコエンザイムＱ１０としても知られており、１，４−ベンゾキノンであり、Ｑは化学的なキノン基を示し、１０はその尾部の化学的なイソプレニルサブユニットの数を示す。これは、脂質およびタンパク質の酸化の開始および増殖を阻害する。また、ビタミンＥなどの他の抗酸化物質も再生する。化粧品では、ユビキノンが抗酸化物質として使用される。

アラントインは５−ウレイドヒダントインまたはグリオキシルジウレイドと呼ばれている。それはグリオキシル酸のジウレイドである。それは頻繁に口紅、化粧用ローションおよびクリームに存在し、プリン代謝による尿酸の酸化のために抗酸化剤として使用される。

１２−ヒドロキシステアリン酸（一般的に「１２−ＨＳＡ」と呼ばれる）は、皮膚への多種多様な有益な美容効果を有することが報告されている。例えばこれは、ＰＰＡＲ−アルファ（ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体サブタイプアルファ）活性物質、美白剤、および皮脂分泌抑制剤として知られている。１２−ＨＳＡはまた、口紅および制汗剤組成物中などにおいてゲル化剤として従来から使用されている。化粧品組成物の粘度を増加させるために１２−ＨＳＡも使用されている。

本発明の美容マスクに含めるためのスキンケア活性物質は、レゾルシノール、ビタミンＢ３、共役リノール酸、１２−ヒドロキシステアリン酸またはその誘導体から選択されることが好ましい。スキンケア活性物質が美容マスクの０．００１〜５重量％存在することが好ましい。

本明細書で使用される「成膜ポリマー」は、その表面に適用されたときに毛髪および／または皮膚の上に粘着的かつ連続的に被覆を形成することができるポリマーを示す。本明細書で使用される接触角は、水／蒸気界面が２５℃の温度で固体の表面と接触する角度を意味する。このような角度は、５μｌの水滴および２５℃で、ゴニオメーターまたは他の水滴形状分析システムで測定することができる。本発明による成膜ポリマーの要件は、成膜ポリマーが化粧品組成物に使用するのに適していることである。本発明で使用される成膜ポリマーは、好ましくは少なくとも８５°の接触角を有する。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、かかるコンパクトかつ連続的なフィルムが皮膚の表面を覆い、洗浄中または表皮剥脱を介する後の美白粒子の損失を減少させるのに役立つと考えている。成膜ポリマーは、一般に非水溶性であり、増粘剤として化粧品に一般的に使用されるＣａｒｂｏｐｏｌとして販売されている架橋ポリアクリル酸のような水溶性ポリマーとは異なる。

本発明による成膜ポリマーは、アクリレートポリマー、メタクリレートポリマー、ウレタンポリマーまたはそれらのコポリマーから選択される。アクリレートコポリマーおよびウレタン−アクリルコポリマーが特に好ましい。本発明で使用することができる市販の成膜ポリマーは、Ｋｏｂｏから入手可能なＫＯＢＯ−５０Ｎ、およびＡｉｒ Ｐｒｏｄｕｃｔｓから入手可能なＨｙｂｒｉｄｕｒ ８７５である。成膜ポリマーは、美容マスクの１〜１５重量％、好ましくは１〜８重量％、より好ましくは２〜６重量％に含まれる。

本発明の美容マスクに含浸させるための化粧用組成物には、美白粒子が含まれる。美白粒子は、ポリマービーズ、窒化ホウ素またはマイカの１つから選択される。ポリマービーズが含まれる場合、それは中空球であることが好ましい。適切な中空球は、スチレン／アクリレートコポリマー、ポリウレタン、またはポリエチレンから作られるものである。最も好ましいポリマービーズは、スチレン／アクリレートコポリマーから作られる中空球である。本発明の組成物に含まれ得るポリマービーズは、好ましくは、８０〜７００ｎｍの範囲の粒径を有する。本発明の組成物に使用され得る市販の中空球状ポリマービーズは、Ｓｕｎｓｐｈｅｒｅｓ（商標）（Ｄｏｗ製）である。

窒化ホウ素は、一般に、互いに積み重ねられたＢＮの六方晶構造を有する。異なる結晶構造は、異なる種類の窒化ホウ素、すなわち、グラファイト、乱層および準グラファイトを生じる。グラファイトＢＮは、すべてのＢＮの六方晶が互いに平行に整列している最も純粋なＢＮ結晶である。乱層状のＢＮは、ＢＮ結晶格子中に酸素不純物を有する。窒素の一部（典型的には＜２％）が酸素で置換される。酸素の存在は、結晶の積層を歪ませ、グラファイトＢＮの場合のように、ＢＮの面が互いに正確に平行であるわけではない。これらの乱層状のＢＮ結晶を使用することは、皮膚へ適用するための組成物中で使用される場合、それらからの鏡面反射が少ないので、艶消し効果を提供する。準グラファイトＢＮは、これら２つの形態間のいずれかにある。

マイカは、一般に火成岩起源の天然物質である。それは、層状シリケートまたはフィロシリケート鉱物の群に属する。それらは一般にほぼ完璧な底面劈開を有する。それらは一般に単斜晶であり、疑似六方晶に向かう傾向がある。マイカは、マスコバイト、フロゴパイト、チオタイト（ｔｉｏｔｉｔｅ）、セリサイト、レピドライト、パラゴナイト、および天然マイカの水酸基をフッ素原子で置換した人工または合成のマイカ、ならびにそれらの焼成またはか焼生成物から選択することができる。これらのマイカは、単独でまたはそれらの任意の混合物で使用することができる。

本発明による美白粒子は、好ましくは、美容マスクの０．１〜５．０重量％で存在する。これは、好ましくは、８０ｎｍ〜２０ミクロンの平均粒径を有する粒子として存在する。

本発明の美容マスクは、界面活性物質をさらに含むことができる。アニオン性または非イオン性形態の界面活性物質が特に好ましい。適切な界面活性物質には、脂肪アルコールおよび脂肪酸のエステルが含まれる。本発明の組成物に含めることができる上記のクラスの特に好ましい広範囲かつ安価に入手可能な界面活性物質は、セテアリルアルコール、グリセリルモノステアレートおよびＰＥＧ−２０ステアレートおよび（ＰＥＧ−６０ステアレート）である。このような界面活性物質は、好ましくは美容マスクの０．１〜２０重量％が含まれ、より好ましくは０．１〜８重量％が含まれる。

美容マスクは、好ましくはさらに水を含む。水は美容マスクの２０〜９６重量％、好ましくは４０〜９０重量％、より好ましくは５０〜８０重量％で存在してもよい。

本発明の美容マスクは、広範囲の他の任意の成分を含むことができる。ＣＴＦＡ Ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃａｒｅ Ｉｎｇｒｅｄｉｅｎｔ Ｈａｎｄｂｏｏｋ，Ｓｅｃｏｎｄ Ｅｄｉｔｉｏｎ，１９９２は、その全体が参照により本明細書に組み込まれているが、本発明の組成物での使用に適している、スキンケア産業において一般的に使用される多種多様な非限定的なパーソナルケアおよび医薬成分を記載している。例えば、抗酸化剤、結合剤、生物学的添加剤、緩衝剤、着色剤、増粘剤、ポリマー、収斂剤、芳香剤、不透明化剤、コンディショナー、剥離剤、ｐＨ調節剤、保存剤、天然抽出物、精油、皮膚感覚惹起剤、皮膚無痛化剤、および皮膚治癒剤が挙げられる。

本発明の別の態様によれば、本発明の美容マスクを少なくとも１分間好ましい皮膚の外側表面に適用し、表面からマスクを除去する工程を含む、美白方法が提供される。好ましくは、その後、表面を水ですすぐ。この方法は、好ましくは非治療的なものである。マスクは好ましくは、所望の皮膚表面に１分から１２時間、好ましくは５分〜４時間、より好ましくは１０分〜１時間放置してから除去することができる。好ましくは、所望の皮膚表面は、美容マスクを除去した後、０分から２時間、好ましくは０分〜１時間、好ましくは５分〜１時間水ですすぐ。

以下、本発明を下記の非限定的な例を用いて説明する。

［実施例］
［実施例１〜２］：生物学的活性物質を含むマスクにおいて従来の二酸化チタン美白粒子の代わりにポリマービーズを使用する効果
以下の組成物を０．０６２ｇの重量の不織布に含浸させた。

上記で調製したマスクを、４５℃のホットチャンバーに１ヶ月間保存して、試料の安定性を調べた。１ヶ月の終わりに試料を視覚的に調べた。実施例２の試料は依然として白さを帯びていたが、実施例１の試料は黄色がかった明瞭な色合いを有し、これは、消費者によって好まれていない。色を定量化するために、ＶｅｒＶｉｄｅによるＤｉｇｉｅｙｅ色測定および画像化システムを使用して、色について試料を測定した。

Δ値は最終的な値と初期値の差である。Ｌは白色度を示す（Ｌ値が高いほど色が白い）。ｂは黄色度（ｂ値が高いほど材料が黄色）を示し、Ｅは色の増加の統合的な尺度であり、

を用いて計算する。

関連する色の差の値は、以下の表に示している。

上記表２のデータは、生物学的活性物質がマスク組成物中に使用される場合、二酸化チタンのような無機物質と比較してポリマービーズのような美白粒子を使用することが好ましいことを示している。０．４％ですらＴｉＯ_２を使用すると黄変が見られるが、４％もの球でも黄変は認められていない。

［実施例４〜５］：成膜ポリマーを使用する効果
以下の組成物を調製し、不織布に含浸させた。

美白効果を測定するために使用した手順は以下の通りであった：
０．６グラムの上記組成物を直径３ｃｍおよび重量０．０６２グラムの不織布に含浸させた。布地に組成物を約５分間塗布した後、それを皮膚代用基材（３０＃ＢＳＰ）上に１５分間置いた。この後、布地を除去し、基材を水で１５秒間すすいだ。基材は、加圧空気を用いて空気乾燥させた。次いで、基材のＬ＊ａ＊ｂ＊値を、ＶｅｒｖｉｄｅによるＤｉｇｉｅｙｅ色測定および画像化システムを用いて測定した。

以下の表４のデータは、２つの試料の色の変化（ΔＬ）を示す。

上記の表４のデータは、本発明によるマスク（実施例４）が、本発明外のマスク（実施例３）と比較して、より良好な美白をもたらすことを示している。

色は、以下のようにわずかに異なる洗浄プロトコルを用いて測定した。

０．６グラムの上記組成物を直径３ｃｍおよび重量０．０６２グラムの不織布に含浸させた。布地に組成物を約５分間塗布した後、それを皮膚代用基材（３０＃ＢＳＰ）上に１５分間置いた。この後、布地を除去し、基材を２５℃で１時間乾燥させた。その後、水で１５秒間すすいだ。次いで、基材は、加圧空気を用いて空気乾燥させた。次いで、基材のＬ＊ａ＊ｂ＊値を、ＶｅｒｖｉｄｅによるＤｉｇｉｅｙｅ色測定および画像化システムを用いて測定した。

上記の手順を使用して生成されるデータを、以下の表５に示す。

上記の表５のデータは、本発明によるマスク（実施例４）が、異なる使用プロトコルであっても、本発明外のマスク（実施例３）と比較してより優れた美白をもたらすことを示している。

Claims (13)

1. （ｉ）レチノール、レチニルエステル、レゾルシノール、ビタミンＢ３、アラントイン、ユビキノン、共役リノール酸、１２−ヒドロキシステアリン酸またはレゾルシノールおよびビタミンＢ３の誘導体から選択され、前記レゾルシノールの誘導体が４−置換レゾルシノールであり、前記ビタミンＢ３の誘導体が、ナイアシン、ニコチン酸、およびナイアシンアミドを含む、スキンケア活性物質；
   （ｉｉ）ポリマービーズ、窒化ホウ素またはマイカから選択される美白粒子；および
   （ｉｉｉ）成膜ポリマー
   に含浸された非水溶性多孔質基材を含み、
   前記ポリマービーズが、スチレン／アクリレートコポリマーから作られる中空球である、美容マスク。
2. 前記非水溶性多孔質基材が、紙、ポリマーウェブ、布地、またはそれらの複合物／混合物から選択される、請求項１に記載の美容マスク。
3. 前記スキンケア活性物質が、レゾルシノール、ビタミンＢ３またはその誘導体から選択される、請求項１または２に記載の美容マスク。
4. 前記４−置換レゾルシノールが、４−エチルレゾルシノール、４−ヘキシルレゾルシノール、４−ブチルレゾルシノール、および４−フェネチルレゾルシノールを含む、請求項１〜３のいずれか一項に記載の美容マスク。
5. 前記スキンケア活性物質が、前記美容マスクの０．００１〜５重量％で存在する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の美容マスク。
6. 前記美白粒子が前記美容マスクの０．１〜５．０重量％で存在する、請求項１〜５のいずれか一項に記載の美容マスク。
7. 前記美白粒子が８０ｎｍ〜２０ミクロンの粒径を有する、請求項１〜６のいずれか一項に記載の美容マスク。
8. 前記成膜ポリマーが、アクリレートポリマー、メタクリレートポリマー、ウレタンポリマーまたはそれらのコポリマーから選択される、請求項１〜７のいずれか一項に記載の美容マスク。
9. 前記ポリマーがアクリレートコポリマーまたはポリウレタン−メチルメタクリレートコポリマーである、請求項８に記載の美容マスク。
10. 前記美容マスクの０．１〜１５重量％の成膜ポリマーを含む、請求項１〜９のいずれか一項に記載の美容マスク。
11. 前記マスクの８０〜９５重量％の水を含む、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の美容マスク。
12. （ｉ）少なくとも１分間、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の美容マスクを前記好ましい皮膚の外側表面に適用する工程と；
    （ｉｉ）前記美容マスクを前記表面から除去する工程と；
    （ｉｉｉ）前記表面を水ですすぐ工程と
    を含む、美白方法。
13. 前記工程（ｉｉｉ）が、工程（ｉｉ）の０〜６０分後に実施される、請求項１２に記載の方法。