最初に、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1の概要について説明する。図1に示す地図情報処理システム1は、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30を含むように構成される。クライアント端末10と地図情報管理サーバ30は、例えば、インターネットを含むネットワーク50を介して接続され、両者の間でデータの送受信を行う。
本実施形態では、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型情報機器、パーソナルコンピュータといった様々なタイプのコンピュータをクライアント端末10とすることができる。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30からHTMLデータ40と地図データ41を受信し、クライアント端末10で実行されるWEBブラウザでHTMLデータ40と地図データ41を読み込み、WEBページ上に地図画像を表示する。
ユーザ20は、クライアント端末10に表示されたWEBページにおいて編集操作を行うことによって、表示された地図画像から所望のデザインの地図を編集すると、その編集の内容を含む編集データ42がクライアント端末10のメモリ上に記憶される。
その後、編集データ42が地図情報管理サーバ30に送信されると、地図情報管理サーバ30において編集データ42からラスターデータ43が生成され、そのラスターデータ43が、クライアント端末10に送信される。このように送信されたラスターデータ43は、クライアント端末10の記憶装置等に保存される。
なお、ここで、HTMLデータ40は、WEBブラウザでWEBページを表示し、所定の処理が可能なようにHTML言語で記載されたデータであり、処理を実現するためのプログラムやデータが含まれるか又は関連付けられる。例えば、本明細書では、HTMLファイル、CSSファイル、JavaScript(登録商標)、JPEGファイルといった画像データ、及びJSONフォーマットのデータを含む様々なデータ等が、HTMLデータ40に含まれる。
地図データ41は、地図情報管理サーバ30が記憶するデジタル地図から生成されたベクターデータであり、この地図データ41を例えばURLに対応付けることで上記プログラムが地図データ41にアクセスし、WEBページに地図画像を描画する。編集データ42は、例えば、地図データ41に、ユーザ20からの編集の内容を反映させたものである。
本実施形態においては、地図データ41、及び編集データ42は所定フォーマットのテキストデータである。ユーザ20の編集操作によって生成されたラスターデータ43は、案内図や分布図など、個人、又は企業等において様々な用途に用いられる。
このようにして、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1では、ユーザ20が、地図データ41を用いてデザイン性の高い地図を容易に編集し作成することができる。さらに、クライアント端末10においては、極めて高い自由度で地図の編集作業を実現することができるUI(User Interface)が提供される。
地図情報管理サーバ30は、ユーザ20のエリア選択要求に応じて、クライアント端末10に、選択されたエリアの地図を表示するための地図データ41を生成し、クライアント端末10の表示装置では、この地図データ41に基づいて、編集対象となる(選択された)エリアの地図が表示されるが、この地図データ41は、上述したように、地図情報管理サーバ30が記憶するデジタル地図に基づいて作成される。
デジタル地図は、コンピュータで利用できるようにデータ化された地図であり、ベクトルデータを含むベクトル地図とラスターデータを含むラスタ地図に大きく分類される。地図情報管理サーバ30が記憶するデジタル地図は、例えば、ベクトル地図である。ベクトル地図は、道路、道路名、建物、建物名といった地図上に表現される各表現対象をライン、リンク、ノード、ポリゴン、テキストの座標やテキストの内容等によって表現する。また、ベクトル地図では、道路、建物、境界線、河川、等高線といった、表現対象の特性を表すレイヤと呼ばれる概念によって各表現対象が分類・管理されており、本実施形態の表示項目に対応する概念である。しかしながら、本実施形態では、本来複数のレイヤで管理されている表現対象を1つの表示項目にまとめて管理する場合もある。
なお、図1に示す地図情報処理システム1は、一例に過ぎず、他の様々な構成をとることが可能である。例えば、図1の地図情報処理システム1は、WEBブラウザとWEBサーバを用いるWEBシステムであるが、このようなWEBシステムを利用しないクライアントアプリケーションとサーバアプリケーションで、同様の処理を実現することができる。また、図1に示す地図情報管理サーバ30は、クライアント端末10で実行されるWEBブラウザの要求に応答するWEBサーバ、ユーザ20の操作に応じて所定の処理を行うアプリケーションサーバ、及び、上述のデジタル地図を記憶し当該デジタル地図へのアクセスを制御するデータサーバの各機能を備えているが、これらの機能を個別に実現する複数のサーバによって地図情報管理サーバ30を構成することもできる。
次に、図2及び図3を参照して、クライアント端末10として用いられる代表的なコンピュータについてのハードウエア構成を説明する。もちろん、図2、図3に示すタイプ以外の様々なコンピュータをクライアント端末10として使用することができる。
図2は、タブレット端末をクライアント端末10として用いた場合の構成を例示したものである。クライアント端末10は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、カメラ103、GPS制御部104、GPS用アンテナ105、無線信号処理部106、無線通信用アンテナ107、オーディオ制御部108、マイクロフォン109、スピーカ110、ディスプレイ制御部111、入力機器インタフェース112、タッチスクリーン113、非接触ICカードリーダ/ライタ114、センサー115、補助記憶装置116、外部記録媒体インタフェース117、及びバス118を含んでいる。
CPU101は、クライアント端末10の各構成要素の動作を制御し、OSの制御下で、各機能を実行する。また、地図画像の表示や編集における画像処理を高速化するために、さらにGPU(Graphics Processing Unit)を備えるように構成してもよい。
メモリ102は通常RAM(Random Access Memory)で構成される。メモリ102には、CPU101で実行される各機能を実現するためのプログラムが実行時にロードされ、当該プログラムに必要なデータ等が一時的に記憶される。
カメラ103は、クライアント端末10に内蔵される小型の撮像装置で、撮像素子がCCDやCMOSといったタイプのものがある。
GPS制御部104は、GPS用アンテナ105を介して、複数のGPSから信号を受信し、クライアント端末10の位置を特定することができる。このようなクライアント端末10の位置の特定は、必要に応じて実行され、取得された位置情報は、後述する補助記憶装置116等に記憶されうる。
無線信号処理部106は、無線通信用アンテナ107を介して無線LANアクセスポイントとの間で無線LANによる通信を実現し、ネットワーク130を介したデータ送受信を行う。ネットワーク130は、無線ネットワークやインターネット等を含み、図1のネットワーク50に相当する。また、携帯電話基地局と通信を行い、他の機器との間での通話データの送受信や、(インターネットを介した)他端末との間でのWEBページやメールデータの送受信を制御することもできる(なお、ここでは、便宜上、無線信号処理部106と無線通信用アンテナ107が、無線LANアクセスポイントとの間の無線通信、及び携帯電話基地局との間の(通話を含む)無線通信を行うものとして表す)。
オーディオ制御部108は、スピーカ110を制御して、音声を出力する。また、通話処理を実現する場合は、マイクロフォン109とスピーカ110を制御してユーザ間の会話を可能とする。
タッチスクリーン113は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などで構成される表示装置で情報を表示するとともに、ユーザが指などで画面表面をタップ(又はタッチ)した位置を、抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチセンサーで検知する。ディスプレイ制御部111は、CPU101が発行する描画データを処理して、例えば、後述する本実施形態の位置検索画面、エリア選択画面、地図編集画面、及びダウンロード画面等を、タッチスクリーン113の表示装置に出力する。入力機器インタフェース112は、タッチスクリーン113のタッチセンサーが、ユーザによる操作を検知し、これを所定の信号としてCPU101に送信する。
非接触ICカードリーダ/ライタ114は、非接触ICチップが埋め込まれたカードがクライアント端末10の所定の位置にかざされた場合に、CPU101の指令に基づいて、そのICチップに記憶されているデータを読み取り、又は、ICチップに所定のデータを書き込む。センサー115は、タッチスクリーン113のタッチセンサー以外のセンサーであり、モーションセンサー、光センサー、近接センサーなどがある。
補助記憶装置116は、例えば、フラッシュメモリと呼ばれる半導体メモリやハードディスクで構成される。補助記憶装置116は、CPU101で実行される各機能を実現するためのプログラムを記憶するほか、編集データ42等を含む各種データを記憶する。
外部記録媒体インタフェース117は、外部記録媒体120にアクセスして、そこに記録されているデータを読み取る。外部記録媒体120は、例えば、可搬型のフラッシュメモリである。CPU101で実行され、本発明の各機能を実現するためのプログラムは、この外部記録媒体インタフェース117や、前述したような、無線信号処理部106及び無線通信用アンテナ107を介したネットワークを経由してクライアント端末10に提供される。バス118は、各構成要素を接続し、構成要素間でのデータ送受信を可能とする。
図2は、タブレット端末がクライアント端末10として用いられた場合の構成を示しているが、スマートフォンが用いられる場合も、これと同様の構成である。また、タッチスクリーンを備えていない携帯電話がクライアント端末10として用いられた場合、ディスプレイ制御部111には、LCD等からなる表示装置が接続され、入力機器インタフェース112にはボタン等が接続される。
図3は、ノートタイプ、又はデスクトップタイプのパーソナルコンピュータをクライアント端末10’として用いた場合の構成を例示したものである。クライアント端末10’は、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202、ネットワークインタフェース203、オーディオ制御部208、スピーカ210、ディスプレイ制御部211、ディスプレイ装置212、入力機器インタフェース213、マウス214、キーボード215、補助記憶装置216、外部記録媒体インタフェース217、及びバス218を含んでいる。
CPU201は、クライアント端末10’の各構成要素の動作を制御し、OSの制御下で、各機能を実行する。また、地図画像の表示や編集における画像処理を高速化するために、さらにGPU(Graphics Processing Unit)を備えるように構成してもよい。
メモリ202は通常RAM(Random Access Memory)で構成される。メモリ202には、CPU201で実行される各機能を実現するためのプログラムが実行時にロードされ、当該プログラムに必要なデータ等が一時的に記憶される。
ネットワークインタフェース203は、ネットワーク230を介した他のコンピュータとのデータ送受信を制御する。ネットワーク230は、インターネット等のネットワークを含み、図1のネットワーク50に相当する。オーディオ制御部208は、スピーカ210を制御して、音声を出力する。
ディスプレイ装置212は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などで構成される表示装置で、各種情報を表示する。ディスプレイ制御部211は、CPU201が発行する描画データを処理して、例えば、後述する本実施形態の位置検索画面、エリア選択画面、地図編集画面、及びダウンロード画面等を、ディスプレイ装置212に出力する。入力機器インタフェース213は、ユーザによるマウス214やキーボード215の操作を検知し、これを所定の信号としてCPU201に送信する。
補助記憶装置216は、例えば、ハードディスクや、フラッシュメモリと呼ばれる半導体メモリで構成される。補助記憶装置216は、CPU101で実行される各機能を実現するためのプログラムを記憶するほか、編集データ42等を含む各種データを記憶する。
外部記録媒体インタフェース217は、外部記録媒体220にアクセスして、そこに記録されているデータを読み取る。外部記録媒体220は、例えば、DVD等の光ディスクである。CPU201で実行され、本発明の各機能を実現するためのプログラムは、この外部記録媒体インタフェース217や、前述したような、ネットワーク230及びネットワークインタフェース203を経由してクライアント端末10’に提供される。バス218は、各構成要素を接続し、構成要素間でのデータ送受信を可能とする。
なお、図2のクライアント端末10、及び図3のクライアント端末10’は、それぞれ、ユーザ20による編集が行われた地図画像等を印刷可能なプリンタを接続することができる。また、プリンタによる印刷を可能とするプリンタサーバに接続することもできる。
次に、図4を参照して、地図情報管理サーバ30として用いられる代表的なコンピュータについてのハードウエア構成を説明する。もちろん、図4に示すタイプ以外の様々なコンピュータを地図情報管理サーバ30として使用することができる。
図4は、デスクトップタイプのパーソナルコンピュータを地図情報管理サーバ30として用いた場合の構成を例示したものである。
地図情報管理サーバ30は、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、ネットワークインタフェース303、補助記憶装置304、外部記録媒体インタフェース305、及びバス306を含んでいる。
CPU301は、地図情報管理サーバ30の各構成要素の動作を制御し、OSの制御下で、各機能を実行する。
メモリ302は通常RAM(Random Access Memory)で構成される。メモリ302には、CPU301で実行される各機能を実現するためのプログラムが実行時にロードされ、当該プログラムに必要なデータ等が一時的に記憶される。
ネットワークインタフェース303は、ネットワーク330(例えば、図1のネットワーク50に対応)を介した他のコンピュータとのデータ送受信を制御する。
補助記憶装置304は、例えば、ハードディスクや、フラッシュメモリと呼ばれる半導体メモリで構成される。補助記憶装置304は、CPU301で実行される各機能を実現するためのプログラムを記憶するほか、HTMLデータ40や地図データ41のほか、後述する表示項目制御データ362やアイコン制御データ363等を含む各種データを記憶する。また、地図データ41作成の元となるデジタル地図361も記憶する。
外部記録媒体インタフェース305は、外部記録媒体320にアクセスして、そこに記録されているデータを読み取る。外部記録媒体320は、例えば、DVD等の光ディスクである。CPU301で実行され、本発明の各機能を実現するためのプログラムは、この外部記録媒体インタフェース305や、前述したような、ネットワーク330及びネットワークインタフェース303を経由して地図情報管理サーバ30に提供される。バス306は、各構成要素を接続し、構成要素間でのデータ送受信を可能とする。
次に、図5の機能ブロック図を参照して、本発明の一実施形態に係るクライアント端末10の機能の概要について説明する。図5に示すように、クライアント端末10は、サーバアクセス制御部151、地図データ送受信部152、エリア選択制御部153、地図編集制御部154、入出力制御部155、及びネットワークインタフェース(I/F)部156を含んでいる。
また、クライアント端末10の補助記憶装置116には、地図上に貼り付けるための画像データ161(静止画を再生可能な、JPEG、GIF、PNGといったフォーマットのデータ)、及び地図情報管理サーバ30から受信したラスターデータ43が格納される。また、クライアント端末10のメモリ102には、ユーザ20による編集の内容を含む編集データ42が一時的に記憶される。
サーバアクセス制御部151は、クライアント端末10からの要求を地図情報管理サーバ30に送信するとともに、地図情報管理サーバ30からの応答を受信するよう制御する。
地図データ送受信部152は、ユーザ20がクライアント端末10においてエリア選択の操作を行った場合に、地図情報管理サーバ30から、選択されたエリアに対応する地図データ41を受信する。また、地図データ送受信部152は、ユーザ20がダウンロード指示(ラスターデータ43のダウンロード指示)を行った場合に、編集データ42を地図情報管理サーバ30に送信し、地図情報管理サーバ30からラスターデータ43を受信するよう制御する。
エリア選択制御部153は、ユーザ20がエリア選択の操作を行うために、必要な地図データを地図情報管理サーバ30から受信して所定の表示制御を行い、ユーザ20にUIを提供するとともに、ユーザ20によるエリア選択の指示があった場合に、その指示を地図情報管理サーバ30に送信する。
地図編集制御部154は、ユーザ20が地図の編集操作を行うために、地図データ41と、ユーザ20の編集内容が反映されている編集データ42に基づいて所定の表示制御を行い、ユーザ20にUIを提供するとともに、ユーザ20による編集の指示があった場合に、その編集内容を編集データ42に追加する。地図の編集は、後述するいくつかの機能によって実現される。例えば、スタイル機能、レイヤー機能、アイコン機能、画像機能、テキスト機能、ペイント機能、及びその他編集機能が含まれる。
入出力制御部155は、クライアント端末10のタッチスクリーン113からのタップ等の入力を検知して、これらの入力を各機能部に伝え、各機能部からの表示制御に応じて、タッチスクリーン113に地図情報等を表示する。上述のクライアント端末10’の場合、入出力制御部155は、マウス214やキーボード215からの入力を検知して、これらの入力を各機能部に伝え、各機能部からの表示制御に応じて、ディスプレイ装置212に地図情報等を表示する。
ネットワークI/F部156は、無線信号処理部106、無線通信用アンテナ107、及びネットワーク130を介して(クライアント端末10’の場合は、ネットワークインタフェース203、及びネットワーク230を介して)地図情報管理サーバ30との間でデータ送受信を行うよう制御する。
なお、本実施形態においては、クライアント端末10のサーバアクセス制御部151、地図データ送受信部152、エリア選択制御部153、及び地図編集制御部154は、WEBブラウザ、又はWEBブラウザで実行される(もしくは、WEBブラウザから呼び出される)プログラムによって実現される。
次に、図6の機能ブロック図を参照して、本発明の一実施形態に係る地図情報管理サーバ30の機能の概要について説明する。図6に示すように、地図情報管理サーバ30は、クライアント端末アクセス制御部351、地図データ送信部352、ラスターデータ生成部353、及びネットワークインタフェース(I/F)部354を含んでいる。
また、地図情報管理サーバ30の補助記憶装置304には、HTMLデータ40、地図データ41、地図データ41を生成する際に利用されるデジタル地図361、表示項目の出力を制御する表示項目制御データ362、アイコンの出力を制御するアイコン制御データ363、個々のアイコン画像をアイコンIDに対応付けて記憶するアイコン画像データ364、ラスターデータ43に対応付けられた番号を管理する管理番号データ365、スタイルごとの編集パターンを管理する編集パターン制御データ366、WEBページを表示等するためのHTMLデータ40、クライアント端末10に送信する地図データ41、及びクライアント端末10に送信するラスターデータ43が格納される。
補助記憶装置304に記憶されているデータは、例えば、データベースシステムを含む様々なデータ管理システムにより当該データに対するアクセス等を管理することができる。
クライアント端末アクセス制御部351は、クライアント端末10からの要求を受信するとともに、地図情報管理サーバ30からの応答をクライアント端末10に送信するよう制御する。
地図データ送信部352は、ユーザ20がクライアント端末10においてエリア選択の操作を行った場合に、クライアント端末10からこの指示を受信すると、選択されたエリアに対応する地図データ41をデジタル地図から生成する。また、ユーザ20がクライアント端末10においてエリア選択の操作を行おうとする場合に、必要な地図データをデジタル地図から生成する。
ラスターデータ生成部353は、ユーザ20がダウンロード指示(ラスターデータ43のダウンロード指示)を行った場合に、クライアント端末10から編集データ42を受信し、その編集データ42に基づいてラスターデータ43を生成する。ラスターデータ43を生成すると、クライアント端末10に対して、ラスターデータ43を送信するよう制御する。
ネットワークインタフェース部354は、ネットワークインタフェース303、及びネットワーク330を介して、クライアント端末10との間でデータ送受信を行うよう制御する。
なお、本実施形態においては、地図情報管理サーバ30のクライアント端末アクセス制御部351は、クライアント端末10で実行されるWEBブラウザの要求に応答し、クライアント端末10と「https」や「http」などのプロトコルで通信を行うWEBサーバの機能を含むように構成される。
また、本実施形態では、デジタル地図から地図データ41を生成する処理(地図データ送信部352)や、編集データ42を受信してラスターデータ43を生成する処理(ラスターデータ生成部353)が、地図情報管理サーバ30で行われるように構成されるが、これらの処理のすべて又は一部を、他のサーバやクライアント端末10が行うように構成してもよい。
図7には、表示項目制御データ362の例が示されている。表示項目制御データ362では、表示項目ごとに、表示有無に関するズームレベルと選択可否に関するズームレベルが定義され、各表示項目が、どのようなズームレベル(表示有無に関するズームレベル)の場合に、その表示項目が最初に地図画像に表示される場合に表示がされるか否か、及びどのようなズームレベル(選択可否に関するズームレベル)の場合に、デジタル地図から地図データ41が生成される場合に書き出されるか否か(すなわち、ユーザ20によって選択できるか否か)が定義される。
ここで、ズームレベルは、地図画像の拡大・縮小の指標であり、例えば、ズームレベル1は、地図画像が最もひいた状態で表される表現に対応し、x方向の辺、y方向の辺がそれぞれ256ピクセルの正方形の画像で表される。ズームレベル2は、ズームレベル1で表される地図画像をx方向、y方向にそれぞれ2分割して、計4つのブロックに分割された地図画像のそれぞれを、1辺が256ピクセルの画像として表現する。同様に、ズームレベル3は、ズームレベル2で表される地図画像の各ブロックをx方向、y方向にそれぞれ2分割して、計16のブロックに分割された地図画像のそれぞれを、1辺が256ピクセルの画像として表現する。以降、同様に、ズームレベルが1段上がるごとに、各ブロックをx方向、y方向にそれぞれ2分割し、結果的に、各ズームレベルにおけるブロックの数は、(2^(ズームレベル−1))×(2^(ズームレベル−1))となる。
ここで、1つのブロックのサイズは256ピクセル×256ピクセルであるため、ズームレベルの数が大きくなればなるほど地図画像が拡大して見えることになり、エリア選択では、クライアント端末10のタッチスクリーン113上に、ユーザが指定したズームレベルに応じた地図画像の少なくとも一部が表示されることとなる。本実施形態の例では、ズームレベル1に対応する縮尺は、1/591,657,528であり、ズームレベル2に対応する縮尺は、1/295,828,764であり、ズームレベル3に対応する縮尺は、1/147,914,382であり、ズームレベル21に対応する縮尺は、1/564である。
表示項目は、地図に表示される項目を示しており、例えば、建物、建物名、地名、川・湖池等が含まれる。なお、こうした表示項目は基本的に、デジタル地図の項目に対応するものであるが、他の基準によりまとめたものを1つの表示項目にグループ化することができる。
図7に示す表示項目制御データ362では、例えば、表示項目「川・湖池」については、エリア選択において、ズームレベル9以上となる縮尺の地図画像が指定された(すなわち、ズームレベル9の地図画像、又はこれ以上に拡大された地図画像が指定された)場合に、当該表示項目が、地図データ41に含められ、所定条件に応じて地図画像に表示される。同様に、表示項目「国道」については、エリア選択において、ズームレベル11以上となる縮尺の地図画像が指定された場合に、当該表示項目が、地図データ41に含められ、所定条件に応じて地図画像に表示される。
また、図7の例では、表示有無に関するズームレベルと選択可否に関するズームレベルが定義され、エリア選択におけるズームレベルに応じて、表示項目の表示有無と選択可否が判定される。例えば、エリア選択で指定されたズームレベルにより表示項目が「表示無」、「選択可」と判定された場合、当該表示項目は、地図データ41に記憶され、クライアント端末10に提供されるが、最初に地図画像を表示する場合には表示がされず、(例えば、後述のレイヤー機能画面510において)ユーザの指定により表示するよう指定することができる。また、表示有無と選択可否のどちらか一方に関するズームレベルを定義するように構成してもよい。
またさらに、エリア選択において選択した位置(地理的位置)に応じて、表示項目の選択可否と表示有無の少なくとも一方を定義することもできる。また、後述するスタイル選択において選択したスタイルに応じて、表示項目の選択可否と表示有無の少なくとも一方を定義することができる。
本実施形態で示したズームレベルは一例にすぎない。エリア選択により指定された地図画像の範囲を、例えば、縮尺や距離(例えば、所定エリアに表示された地図画像の実際の距離)といった、ズームレベル以外の指標によって捉え、これらの指標に応じて、表示項目の表示有無や選択可否を判定することができる。
図8には、アイコン制御データ363の例が示されている。アイコン制御データ363では、後述するスタイル選択において選択したスタイル(スタイルID)ごとに、アイコンIDの組が関連付けられている。すなわち、スタイルごとに、異なる表示アイコンのセットを対応付けることができる。スタイルIDは、この例では、階層管理がされており、最初の2文字が大分類であり(例えば、カラー=「01」、イラスト=「02」、3D=「03」)、ハイフンの後の3文字が小分類である(例えば、大分類のなかのシーケンシャル番号、「001」、「002」等)。
アイコンIDは、図8に示すように、「001」、「002」、「003」、「004」・・・といった番号で表され、アイコンIDはそれぞれ、地図情報管理サーバ30の補助記憶装置304に記憶されるアイコン画像データ364に対応付けられる。
また、図8の例では、スタイルごとに、異なる表示アイコンのセットが対応付けられているが、エリア選択において選択した位置(地理的位置)に応じて、異なる表示アイコンのセットを対応付けることもできる。また、図7に示すように、エリア選択におけるズームレベルに応じて、異なる表示アイコンのセットを対応付けることもできる。
次に、図9を参照して、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1のクライアント端末10において表示される地図編集に関する画面の画面遷移の概要について説明する。なお、ここでは、クライアント端末10が、タブレット端末のようなコンピュータであるものとして説明する。また、クライアント端末10におけるユーザ20のタップの操作は、図3に示すようなクライアント端末10’では、マウス214によるクリックの操作等に対応する。
図9に示すように、最初に、クライアント端末10に対するユーザ20の操作に応じて、クライアント端末10のタッチスクリーン113に位置検索画面400が表示される。次に、ユーザ20が、位置検索画面400において住所等を入力し、検索実行ボタンをタップすると、タッチスクリーン113の表示はエリア選択画面410に遷移し、そこで、検索した住所等を中心とするエリアの地図が表示される。
ユーザ20はここで、エリア選択画面410に対する操作を行って、自身が編集を行う地図のエリアを選択し、次へボタンをタップすると、タッチスクリーン113の表示は地図編集画面420に遷移し、そこで、ユーザ20は、選択されたエリアの地図に対する編集操作が可能となる。なお、地図編集画面420は、複数のタイプの地図編集画面をまとめて指す場合に用いられる。
エリア選択画面410において戻るボタンをタップすると、前の位置検索画面400に戻る。また、エリア選択画面410において次へボタンをタップすると、最初に、地図編集画面420の1つであるスタイル機能画面500が表示され、その後、ユーザは、地図編集画面420のそれぞれを、対応するボタンをタップすることで表示させ、こうして表示された地図編集画面において可能となる各種編集操作を行う。なお、図9に示す例では、エリア選択画面410において次へボタンがタップされた場合に、スタイル機能画面500が表示されるようになっているが、この場合に、何も機能が選択されていない画面が表示されるように構成することもできる。
地図編集画面420には、上述したスタイル機能画面500のほかに、レイヤー機能画面510、アイコン機能画面520、画像機能画面530、テキスト機能画面540、ペイント機能画面550、その他編集機能画面560が含まれる。
スタイル機能画面500では、地図のスタイルを選択することができ、他の地図編集画面からは、スタイルボタンをタップすることで表示させることができる。レイヤー機能画面510では、地図上に表示させるレイヤー(地図の表示項目)を選択することができ、他の地図編集画面からは、レイヤーボタンをタップすることで表示させることができる。
アイコン機能画面520では、アイコンを選択して、これを地図上に配置することができ、他の地図編集画面からは、アイコンボタンをタップすることで表示させることができる。画像機能画面530では、クライアント端末10に記憶されている画像データ161を地図上に配置することができ、他の地図編集画面からは、画像ボタンをタップすることで表示させることができる。
テキスト機能画面540では、テキストを入力し、これを地図上に配置することができ、他の地図編集画面からは、テキストボタンをタップすることで表示させることができる。ペイント機能画面550では、地図上にライン等を描くことができ、他の地図編集画面からは、ペイントボタンをタップすることで表示させることができる。
その他編集機能画面560では、地図に表示された道路や建物等を、範囲指定により選択して、削除や移動等の編集を行ったり、編集対象となる地図自体を移動・回転させたりすることができ、他の地図編集画面からは、その他編集ボタンをタップすることで表示させることができる。また、その他編集機能画面560では、上記の範囲指定のほかに、編集対象を個別に1つ又は複数指定することができる。
地図編集画面420のいずれかにおいて、戻るボタンがタップされると、エリア選択画面410に戻る。また、地図編集画面420のいずれかにおいて、次へボタンがタップされると、ダウンロード画面600が表示される。ここでユーザ20がダウンロードボタンをタップすると、ユーザ20によって、それぞれの地図編集画面420で編集されてきた地図が、地図情報管理サーバ30においてラスターデータとして生成され、クライアント端末10にダウンロードされる(ラスターデータ43)。また、ダウンロード画面600において設定ファイルDL(ダウンロード)ボタンをタップすると、クライアント端末10のメモリに保存されている編集データ42等が、クライアント端末10に設定ファイルとして保存される。
また、ダウンロード画面600において、戻るボタンがタップされると、直前の地図編集画面に戻り、新しく作るボタンがタップされると、位置検索画面400に戻る。
なお、この画面遷移の例では、位置検索画面400における検索の結果、エリア選択画面410に遷移し、そこで、検索した住所等を中心とするエリアの地図が表示されるようになっているが、様々な処理や操作によって、エリア選択画面410を表示するように構成することができる。例えば、ユーザ20の所定の操作に応じて、クライアント端末10のGPS制御部104が現在地を判定し、判定された現在地を中心とした地図を表示するエリア選択画面410を、クライアント端末10に表示するよう構成することができる。
次に、上述した位置検索画面400、エリア選択画面410、及び地図編集画面420のそれぞれの例について、図10ないし図34を参照して説明する。なお、ここでは、クライアント端末10が、タブレット端末のようなコンピュータであるものとして説明する。また、クライアント端末10におけるユーザ20のタップの操作は、図3に示すようなクライアント端末10’では、マウス214によるクリックの操作等に対応する。
図10に示す位置検索画面401は、上述した位置検索画面400の一例である。位置検索画面401には、住所入力領域401aと検索実行ボタン401bが配置されている。ここでユーザ20が、クライアント端末10において、住所入力領域401aに住所を入力し、検索実行ボタン401bをタップすると、図11に示すようなエリア選択画面411に遷移する。
図11に示すエリア選択画面411は、上述したエリア選択画面410の一例である。エリア選択画面411の上部には、ヘッダー領域411aが配置され、ヘッダー領域411aの左端部には戻るボタン411bが配置され、ヘッダー領域411aの右端部には次へボタン411cが配置されている。
ヘッダー領域411aの下方には、地図表示領域411dが配置され、この領域に、図9の位置検索画面401で検索した結果(地図画像)が表示される。また、地図表示領域411dには、地図画像にオーバーラップして領域指定矩形411eが表示され、その領域指定矩形411eに含まれる地図画像が、編集対象の地図画像となる。
領域指定矩形411eの4つの角には、それぞれマーカが配置されている。右下のマーカ411fをタップした後、矢印411gの方向にドラッグする(クライアント端末10’では、マウス214を押したままドラッグする)と、領域指定矩形411eが拡大され、その拡大された領域指定矩形411eに含まれる地図画像が、編集対象の地図画像となる。また、矢印411gと逆の方向にドラッグすれば、領域指定矩形411eを縮小させることができる。このようにして、ユーザ20は、自身が編集しようとする地図の範囲を、ドラッグ操作により、拡大・縮小することができる。
このとき、ユーザ20によるマーカ411fのドラッグ操作に追従して、マーカ411fがそのまま移動し(他の隣接する2つのマーカも自動的に移動する)、領域指定矩形411eが拡大・縮小され、又は縦横比が変更されるように制御することができる。また、ユーザ20によるマーカ411fのドラッグ操作に応じて、マーカ411fを含む4つのマーカが、領域指定矩形411eの中心を基準に連動して移動し、領域指定矩形411eが拡大・縮小されるように制御することもできる(この場合、領域指定矩形411eの中心は、ドラッグ操作の前後で変化しない)。
また、ユーザ20が2本の指を使って、ピンチアウト又はピンチインの操作を行うことにより、領域指定矩形411eを拡大・縮小させることもできる。この場合、領域指定矩形411eの中心は、ピンチアウト・ピンチイン操作の前後で変化しない。また、ユーザ20は、タッチスクリーン113のどこでピンチアウト・ピンチイン操作を行ってもよい。
ユーザ20がマーカ411fのドラッグ操作を矢印411gの方向に行った場合であって、マーカ411fを含む4つのマーカが、領域指定矩形411eの中心を基準に連動して移動するよう制御された場合(領域指定矩形411eが中心の移動なしに拡大される)、領域指定矩形411eは、図12に示すように変化する。
図12に示すエリア選択画面412は、上述したエリア選択画面410の一例である。エリア選択画面412のヘッダー領域412a、戻るボタン412b、次へボタン412c、及び地図表示領域412dはそれぞれ、図11に示すエリア選択画面411のヘッダー領域411a、戻るボタン411b、次へボタン411c、及び地図表示領域411dに対応する。
地図表示領域412dには、図11の地図表示領域411dと同じ地図画像が表示されている。また、図11の領域指定矩形411eと同様、領域指定矩形412eの4つの角には、それぞれマーカが配置されており、図11に示したマーカ411fは、図12に示すマーカ412fに対応する。
ここで、領域指定矩形412eは、上述のように、ユーザ20のドラッグ操作により、図11の領域指定矩形411eより拡大された状態となっており、結果的に、領域指定矩形412eで指定される地図の範囲が拡大される。
この状態で、矢印412gに示す方向に回転操作を行うと、領域指定矩形412eはそのままの表示を維持しながら、地図表示領域412dに表示された地図画像が回転し、図13に示すようなエリア選択画面413に遷移する。
図13に示すエリア選択画面413は、上述したエリア選択画面410の一例である。エリア選択画面413のヘッダー領域413a、戻るボタン413b、次へボタン413c、及び地図表示領域413dはそれぞれ、図11に示すエリア選択画面411のヘッダー領域411a、戻るボタン411b、次へボタン411c、及び地図表示領域411dに対応する。
地図表示領域413dには、上記のように、図12の領域指定矩形412eと同じ(位置、大きさの)領域指定矩形413eが配置される。また、図12の領域指定矩形412eと同様、領域指定矩形413eの4つの角には、それぞれマーカが配置されており、図12に示したマーカ412fは、図13に示すマーカ413fに対応する。
ここで、地図表示領域413dには、上記のように、図12の地図表示領域412dとは異なる地図画像(すなわち、図12の地図表示領域412dに表示された地図画像が回転された地図画像)が表示され、結果的に、領域指定矩形413eで指定される地図画像が回転される(すなわち、地図画像の角度が変更される)。
この例では、地図表示領域413dに表示される地図画像は、図12の地図表示領域412dに表示された地図画像が約30°左回りに回転された状態となっている。このような地図画像の回転は、ユーザ20が、図12のエリア選択画面412において、例えば、地図表示領域412dに表示された地図画像の任意の箇所をタッチして、回転させたい方向にドラッグしドロップすることにより(クライアント端末10’では、例えば、キーボード215の1つ又は複数のキーを、所定時間だけ押下することにより)、地図画像が、地図表示領域412dの中心を基準として回転し、図13の地図表示領域413dに示す地図画像となる。
また、ユーザ20が、図12のエリア選択画面412において、地図表示領域412dに表示された地図画像を2本の指で同時にタッチし、そのまま2本の指を回転させるようにずらすことによって、地図画像を回転させることもできる。また、このとき、回転の中心を、上記のように、地図表示領域412dの中心とすることができるが、例えば、ユーザ20の2本の指を結ぶ直線の中点といった、他の位置を回転の中心とすることもできる。
なお、地図表示領域413dに表示された地図画像(回転画像)では、建物名等のテキスト情報が表示されているが、地図表示領域412dに表示された地図画像が回転されているにもかかわらず、建物名「◎◎医院」等のテキスト情報は、回転前の表示状態(すなわち、地図表示領域412dに表示された地図画像におけるテキスト情報の表示方向であって、この例では、水平方向)を維持して表示される。また、このような水平方向の維持は、地名や道路名といったテキスト情報である他の表示項目のほか、ユーザ20が入力したテキストに関しても同様に実現される。
各テキスト情報における回転の中心は、例えば、テキスト情報が表示されるテキスト表示領域の中心であるが、ユーザ20や地図情報処理システム1等によって、建物の中心や関連する特定の位置などを含む様々な位置に設定することもできる。また、こうした回転の中心位置は、個別のテキストごとや、テキストに関する表示項目ごと、といった所定の単位ごとに設定することができる。
さらに、ユーザ20が、図13のエリア選択画面413において、地図表示領域413dに表示された地図画像を、2本の指を使ってピンチアウト・ピンチインの操作を行うことにより(クライアント端末10’では、例えば、キーボード215の1つ又は複数のキーを、所定時間だけ押下することにより)、地図画像を拡大・縮小させることができる。なお、この場合、地図画像は、エリア選択画面413の中心を基準として拡大、縮小されるように制御されてもよいし、ユーザ20の2本の指を結ぶ直線の中点といった、他の位置を基準として拡大、縮小されるように制御されてもよい。
ここで、上記のようなピンチアウト操作を行うと、領域指定矩形413eはそのままの表示を維持しながら、地図表示領域413dに表示された地図画像が拡大され、図14に示すようなエリア選択画面414に遷移する。
図14に示すエリア選択画面414は、上述したエリア選択画面410の一例である。エリア選択画面414のヘッダー領域414a、戻るボタン414b、次へボタン414c、及び地図表示領域414dはそれぞれ、図11に示すエリア選択画面411のヘッダー領域411a、戻るボタン411b、次へボタン411c、及び地図表示領域411dに対応する。
地図表示領域414dには、上記のように、図13の領域指定矩形413eと同じ(位置、大きさの)領域指定矩形414eが配置される。また、図13の領域指定矩形413eと同様、領域指定矩形414eの4つの角には、それぞれマーカが配置されており、図13に示したマーカ413fは、図14に示すマーカ414fに対応する。
ここで、地図表示領域414dに表示される地図画像は、上記のように、図13の地図表示領域413dに表示された地図画像と比べて拡大されたものとなっており、結果的に、領域指定矩形414eで指定される地図画像が拡大される(すなわち、指定される地図の範囲は縮小される)。
またさらに、ユーザ20は、地図表示領域414dに表示される地図画像を任意の距離だけドラッグすることによって、領域指定矩形414eを移動させずに、地図画像をドラッグした方向に当該距離だけ移動させることができる。
このように、領域指定矩形(412eないし414e)の大きさや位置を変化させずに、地図画像を回転、拡大・縮小、移動させることができるため、画面の表示領域が限られているスマートフォンやタブレット端末において、画面の表示範囲を有効に利用することができる。
なお、ここまで、図11ないし図14を参照して、領域指定矩形の拡大(領域指定矩形411e−>領域指定矩形412e)、地図画像の回転(地図表示領域412d−>地図表示領域413d)、及び地図画像の拡大(地図表示領域413d−>地図表示領域414d)を、ユーザ20による一連の操作として説明したが、このような操作は例示に過ぎず、これらの操作を、上記とは異なる順序で行うことができ、さらに、上記操作のうちの一部を行うことや、異なる組み合わせで行うことも可能である。
図15に示すエリア選択画面415は、上述したエリア選択画面410の一例である。エリア選択画面415のヘッダー領域415a、戻るボタン415b、次へボタン415c、及び地図表示領域415dはそれぞれ、図11に示すエリア選択画面411のヘッダー領域411a、戻るボタン411b、次へボタン411c、及び地図表示領域411dに対応する。
地図表示領域415dには、図11ないし図14に示す領域指定矩形に対応する領域指定楕円415eが配置される。また、図11ないし図14の領域指定矩形と同様に、マーカ415fを含む4つのマーカが配置されている。このように、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1では、ユーザ20が地図を編集するために、地図画像から矩形の形状で編集対象を指定できるほか、楕円形や正円を含む円形の領域指定形状を選択して、楕円の形状で編集対象を指定することができる。
領域指定形状として、楕円形や正円を指定する場合、ユーザ20は、地図表示領域415dに表示された地図画像のタップや入力によって、中心の位置と半径(楕円形の場合は長径と短径)を指定することもできる。また、選択されている範囲の中心の緯度・経度や、半径(長径と短径)の距離を、エリア選択画面415の所定位置に表示するようにしてもよい。
また、矩形や円形以外の様々な所定形状を領域指定形状として選択することもできる。このような矩形以外の形状でのエリア選択は、地図画像の編集に関しては、最終的にマスキング処理等によって実現することができるが、地図画像の編集を開始する段階で所望の形状が切り取られることで、編集のイメージや外枠のイメージを掴みやすかったり、編集操作を楽しく行うことができたりするとともに、最終的なマスキング処理等が不要となり、編集処理が簡潔になる。
また、このような領域指定形状の選択は、詳細な説明を省略するが、事前に設定されている形状を一覧表示する一覧メニューから選択したり、所定の操作(タッチスクリーン113に対する操作やマウス214、キーボード215等を用いた操作など)により選択・指定したりすることができる。
図11ないし図15に示すようなエリア選択画面においてエリアが選択され、ユーザ20によって次へボタンのタッチ等がされると、図16に示すようなスタイル機能画面501に遷移する。
図16に示すスタイル機能画面501は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるスタイル機能画面500の一例である。スタイル機能画面501の上部には、ヘッダー領域501aが配置され、ヘッダー領域501aの左端部には、戻るボタン501bが配置され、その右側には、元に戻すボタン(ユーザ20の編集操作を元に戻すボタン)とやり直しボタン(ユーザ20の編集操作をやり直すボタン)を含むボタン表示領域501cが配置され、さらにその右側には、地図編集画面420の各画面を表示させるための画面選択ボタンを表示する画面選択ボタン表示領域501dが配置される。また、ヘッダー領域501aの右端部には次へボタン501eが配置され、次へボタン501eの左側には、途中保存ボタン501sが配置されている。
ヘッダー領域501aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域501jが配置され、その右側には、スタイル機能ヘッダー501f、スタイル種別選択領域501g、及びスタイル選択領域501hが配置される。
なお、この例では、エリア選択画面において矩形の領域指定形状が選択されており、地図表示領域501iは矩形となっているが、エリア選択画面において他の形状の領域指定形状が選択された場合、地図表示領域501iは、それに応じた形状で表示される。
ここで、ユーザ20が、スタイル種別選択領域501gにおいて、編集対象の地図画像に適用するスタイル種別をタップにより選択すると、選択されたスタイル種別に対応するスタイルが、スタイル選択領域501hに表示される。次にユーザ20が、スタイル選択領域501hに表示されたスタイルサンプルから所望のスタイルのものをタップにより選択すると、その選択されたスタイルサンプルのスタイルが編集対象の地図画像に適用され、それに伴って地図表示領域501iの表示内容が変化する。
スタイルは、地図画像の表示スタイルを規定するものであり、図16の例では、スタイル種別選択領域501gにおいて、「カラー」が選択され、スタイル選択領域501hには、種別が「カラー」である複数のスタイルを表すスタイルサンプルが表示されている。これらのスタイルは、地図画像の背景色、地図画像の表示項目(例えば、道路や建物等)ごとの線色(及び線種)、及び建物や水部のポリゴン等を様々なパターンで表示したものである。
また、図16の例では、スタイル選択領域501hに表示されたスタイルサンプルは、それぞれ、地図表示領域501iに表示された地図画像にスタイルを適用した場合の画像をサムネイルとして表したものとなっているが、地図表示領域501iに表示された地図画像とは関係のない、固定的なサンプル画像であってもよい。
スタイル種別としては、上記の「カラー」のほか、様々な種別を設定することができる。図16のスタイル種別選択領域501gに示されている「イラスト」は、例えば、地図情報管理サーバ30に記憶されているデジタル地図361からの情報に基づいて、道路や線路を所定のルールによって曲線や直線などの単純な形状で表したり、複数の小さな道路や線路を所定のルールによってまとめて表したりすることによってイラストタッチの地図画像とするスタイルである。
また、「イラスト」のスタイル種別には、「3D」の形態も含まれ、この「3D」は、例えば、地図情報管理サーバ30に記憶されているデジタル地図361からの情報(建物の高さや構造に関する情報等)に基づいて、地図画像を立体的に表すスタイルである。 さらに、地図画像の背景に画像素材を表示するスタイル種別を設定することもできる。
なお、スタイル種別選択領域501gに示されている「オリジナル」は、スタイルの適用を行わず、エリア選択画面において領域指定形状で指定されたままの地図画像を用いるということを意味し、スタイル機能画面501に最初に表示した場合は、この状態となっている。
地図編集画面420におけるユーザ20の編集操作の内容や結果は、クライアント端末10のメモリに編集データ42として記憶されるが、途中保存ボタン501sをタップすることによって、編集データ42を、クライアント端末10の補助記憶装置116等に、設定データとして記憶することができる。また、この設定ファイルに、ユーザ20が所有する画像データ161を含めるようにすることもできる。さらに、設定ファイルを地図情報管理サーバ30に記憶することもできる。
このように、設定ファイルを、地図情報管理サーバ30やクライアント端末10等に記憶することで、ユーザ20は、途中から地図画像の編集を再開したり、他のコンピュータで地図画像の編集を再開するといったことが可能になる。また、編集データ42を複数のユーザ20で共有して更新するといった構成も可能になる。なお、途中保存ボタンは、それぞれの地図編集画面420のヘッダー領域に配置され、上述の機能を実現する。
図17は、スタイル種別が「イラスト」であるスタイルの1つを適用した後の地図画像を表している。地図表示領域501jは、図16に示すスタイル機能画面501の地図表示領域501iに対応する。この例では、地図表示領域501iに表示されている地図画像について、道路は、複雑な曲線等が排除されて直線によって表され、さらに、いくつかの道路が省略され、結果的に、簡略化されたイラストタッチの地図画像となっている。
図18には、スタイル種別が「イラスト」であるスタイルの別の1つを適用した後の地図画像を表している。地図表示領域501kは、図16に示すスタイル機能画面501の地図表示領域501iに対応する。この例では、地図表示領域501iに表示されている地図画像について、道路や川は、複雑な曲線等が排除されて直線と単純な曲線によって表され、さらに、多くの道路が省略され、結果的に、簡略化されたイラストタッチの地図画像となっている。
なお、上述したように、スタイル機能画面501は、図11ないし図15に示すようなエリア選択画面において次へボタンのタッチ等がされた場合に表示されるが、図9に示したように、他の地図編集画面420においてスタイルボタンがタッチ等された場合にも表示される。そのため、ユーザ20は、編集対象の地図画像について様々な編集操作を行った後でスタイル機能画面501を表示し、そこでスタイルの適用を行ってもよい。
地図編集画面420のいずれかにおいてレイヤーボタンがタッチ等されると、図19に示すようなレイヤー機能画面511に遷移する。
図19に示すレイヤー機能画面511は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるレイヤー機能画面510の一例である。レイヤー機能画面511の上部には、ヘッダー領域511aが配置され、ヘッダー領域511aの左端部には、戻るボタン511bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域511cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域511dが配置される。また、ヘッダー領域511aの右端部には次へボタン511eが配置され、次へボタン511eの左側には、途中保存ボタン511sが配置されている。
ヘッダー領域511aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域511hが配置され、その右側には、レイヤー機能ヘッダー511f、及び表示項目選択領域511gが配置される。
表示項目選択領域511gに表示されている表示項目ボタンのうち、斜線が引かれている表示項目ボタン「建物」、「地名」、「道路名」、「市町村名」、「川・湖池」は、対応する表示項目のデータが地図画像の元データ(地図データ41)に含まれておらず、ユーザ20が、そもそも選択できない表示項目ボタンである(表示項目ボタンに斜線が引かれているという表現は例示に過ぎない)。
また、表示項目選択領域511gに表示されている表示項目ボタンのうち、斜線が引かれていない表示項目ボタンは、地図表示領域511hに表示された地図画像に表されている表示項目に対応付けられており、例えば、表示項目選択領域511gの表示項目ボタン「建物名」は、地図画像に表されている「□□ホテル」、「◎◎医院」、「△△中学校」といった建物名に対応付けられており、表示項目選択領域511gの表示項目ボタン「国道」、「都道府県道」、「市区町村道」は、地図画像に表されているそれぞれの道路に対応付けられている。
このような、斜線が引かれていない表示項目ボタンは、ユーザ20が、対応する表示項目を、地図表示領域511hの地図画像に表示するか否かを選択することができる。こうした表示項目ボタンは、図19の例では、「建物名」、「高速道路」、「国道」、「都道府県道」、「市町村道」、「鉄道」、及び「海」である。
ここで、ユーザ20が、表示項目選択領域511gに表示されている表示項目ボタン「建物名」をタップして選択すると、図20に示すレイヤー機能画面512に遷移する。
図20に示すレイヤー機能画面512は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるレイヤー機能画面510の一例である。レイヤー機能画面512の、ヘッダー領域512a、戻るボタン512b、ボタン表示領域512c、画面選択ボタン表示領域512d、次へボタン512e、地図表示領域512h、レイヤー機能ヘッダー512f、及び表示項目選択領域512gはそれぞれ、図19に示すレイヤー機能画面511の、ヘッダー領域511a、戻るボタン511b、ボタン表示領域511c、画面選択ボタン表示領域511d、次へボタン511e、地図表示領域511h、レイヤー機能ヘッダー511f、及び表示項目選択領域511gに対応する。
表示項目選択領域512gの表示項目ボタン「建物名」は、上記のようにユーザ20によって選択されているために、選択状態がオフの状態(図20では、ハッチングがされた状態)となっており、これにより、地図表示領域512hの地図画像において対応する表示項目である建物名が非表示となる。すなわち、図20に示す地図表示領域512hの地図画像では、「□□ホテル」、「◎◎医院」、「△△中学校」といった建物名が非表示となっている。
このように、ユーザ20は、表示項目選択領域512gの表示項目ボタンを選択してタップすることにより、対応する項目を地図画像において非表示とすることができる。
図19に示すように、最初にレイヤー機能画面511が表示された場合には、ユーザ20によって選択可能な表示項目ボタン(すなわち、斜線が引かれていない表示項目ボタン)はすべてオンの選択状態であったが、一部、又は全部の表示項目ボタンをオフの選択状態にしておくこともできる。このような設定は、地図情報管理サーバ30によって表示項目制御データ362(図7参照)を参照することにより制御することができる。
図21に示すレイヤー機能画面513は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるレイヤー機能画面510の一例である。レイヤー機能画面513の、ヘッダー領域513a、戻るボタン513b、ボタン表示領域513c、画面選択ボタン表示領域513d、次へボタン513e、地図表示領域513h、レイヤー機能ヘッダー513f、及び表示項目選択領域513gはそれぞれ、図19に示すレイヤー機能画面511の、ヘッダー領域511a、戻るボタン511b、ボタン表示領域511c、画面選択ボタン表示領域511d、次へボタン511e、地図表示領域511h、レイヤー機能ヘッダー511f、及び表示項目選択領域511gに対応する。
図21の地図表示領域513hには、図19の地図表示領域511hに表示された地図画像より広範囲の地図が示されており、これは、ユーザ20が、エリア選択画面410において、より広範囲のエリアを選択するよう指示したことによる。
さらに、図21の表示項目選択領域513gでは、表示されている表示項目ボタンのうち、斜線が引かれているもの(すなわち、ユーザ20が選択できないもの)は、「建物」、「道路名」、「市町村名」、及び「川・湖池」である。これを、図19の表示項目選択領域511gと比べると、表示項目選択領域511gでは、表示項目ボタン「地名」に斜線が引かれていて、ユーザ20が選択できない状態となっているのに対し、表示項目選択領域513gでは、表示項目ボタン「地名」に斜線が引かれておらず、ユーザ20による選択が可能となっている点で異なっている。
このような表示項目ボタンの変更に伴い、図19の地図表示領域511hでは、地名が表示されていないが、図21の地図表示領域513hでは、「△△町」、「一丁目」、「二丁目」などの地名が表示されるようになっている。このような制御は、上述したように、地図情報管理サーバ30によって表示項目制御データ362(図7参照)を参照して行われる。もちろん、このように、ユーザ20が選択できる表示項目ボタンであって、選択状態がオンとなっているものを、ユーザ20がタップすることにより選択状態をオフとし、地図画像に表示されないようにすることもできる。
このように、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1では、エリア選択画面410において、どの程度の範囲のエリアが選択されたかに応じて(すなわち、編集対象の地図画像として選択された地図のズームレベル(縮尺)に応じて)、ユーザ20が選択可能な表示項目と、選択可能な表示項目のうちで表示させる表示項目を変化させることができる(図7の表示項目制御データ362参照)。
こうした地図情報処理システム1の機能によって、詳細な地図に表示することが好ましい表示項目と、広域の地図に表示することが好ましい表示項目を、ユーザ20が選択したエリアの広狭に応じて自動的に切り替えて表示することができる。また、ユーザ20は、このように、ユーザ20が選択できない表示項目が決定された後でも、ユーザ20による選択が可能とされた表示項目については、個別に表示、非表示の選択をすることができる。
また、図19や図21に示す表示項目選択領域(511g、513g)については、上記のように、ズームレベルに応じて、所定の表示項目ボタンが選択可能となり、他の表示項目ボタンは選択できないように構成されているが、ズームレベルにかかわらず、すべての表示項目については選択可能とし、レイヤー機能画面510が表示される初期状態において、ユーザ20による選択状態を、ズームレベルに応じて変化させるように構成することもできる。
さらに、このような表示項目の選択可否と表示有無を、エリア選択において選択した位置(地理的位置)に応じて変化させることもでき、また、スタイル選択において選択したスタイルに応じて変化させることもできる。
なお、地図画像は、地図データ41に基づく編集データ42を元に描画されているが、ユーザ20が選択できない表示項目ボタンに対応する表示項目に関するデータは、地図情報管理サーバ30から提供される時点ですでに地図データ41から削除されている。
地図編集画面420のいずれかにおいてアイコンボタンがタッチ等されると、図22に示すようなアイコン機能画面521に遷移する。
図22に示すアイコン機能画面521は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるアイコン機能画面520の一例である。アイコン機能画面521の上部には、ヘッダー領域521aが配置され、ヘッダー領域521aの左端部には、戻るボタン521bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域521cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域521dが配置される。また、ヘッダー領域521aの右端部には次へボタン521eが配置され、次へボタン521eの左側には、途中保存ボタン521sが配置されている。
ヘッダー領域521aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域521iが配置され、その右側には、アイコン機能ヘッダー521f、アイコン機能メニュー521g、及びアイコン選択領域521hが配置される。
アイコン選択領域521hに表示されているアイコンは、ユーザ20がタップして当該アイコンを選択した後、地図表示領域521iに表示された地図画像の上までアイコンをドラッグし、そこでドロップする(クライアント端末10’では、アイコンをマウス214でクリックした状態で、地図表示領域521iに表示された地図画像の上をクリックする)と、選択されたアイコン(例えば、図22のアイコン521j)が、地図表示領域521iに表示された地図画像の上記ドロップ位置に配置される。
図23に示すアイコン機能画面522は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるアイコン機能画面520の一例である。アイコン機能画面522の、ヘッダー領域522a、戻るボタン522b、ボタン表示領域522c、画面選択ボタン表示領域522d、次へボタン522e、地図表示領域522i、アイコン機能ヘッダー522f、アイコン機能メニュー522g、及びアイコン選択領域522hはそれぞれ、図22に示すアイコン機能画面521の、ヘッダー領域521a、戻るボタン521b、ボタン表示領域521c、画面選択ボタン表示領域521d、次へボタン521e、地図表示領域521i、アイコン機能ヘッダー521f、アイコン機能メニュー521g、及びアイコン選択領域521hに対応する。
アイコン選択領域522hに表示されているアイコンは、ユーザ20がタップして当該アイコンを選択した後、地図表示領域522iに表示された地図画像の上までアイコンをドラッグし、そこでドロップする(クライアント端末10’では、アイコンをマウス214でクリックした状態で、地図表示領域522iに表示された地図画像の上をクリックする)と、選択されたアイコン(例えば、図23のアイコン522j)が、地図表示領域522iに表示された地図画像の上記ドロップ位置に配置される。
ここで、図23の地図表示領域522iに表示された地図画像は、図22に示した地図表示領域521iに表示された地図画像とは、スタイルが異なるものとなっている。これは、ユーザ20が、スタイル機能画面500において、図22の場合とは異なるスタイルを選択したことによる。このような設定は、地図情報管理サーバ30によってアイコン制御データ363(図8参照)を参照することにより制御することができる。
アイコン選択領域522hに表示されるアイコンの組(アイコンセット)は、こうしたスタイルに応じて決定され、そのため、図22のアイコン選択領域521hに表示されるアイコンセットとアイコン選択領域522hに表示されるアイコンセットとは、異なるものとなっており、例えば、アイコン選択領域521hには、飛行場のアイコンがあり、バス停のアイコンがないが、アイコン選択領域522hには、飛行場のアイコンがなく、バス停のアイコンがある。
また、図22のアイコン選択領域521hに表示されるアイコンセットとアイコン選択領域522hに表示されるアイコンセットには、共通のアイコンが含まれていてもよい。例えば、アイコン選択領域521hとアイコン選択領域522hには、共通のデザインで表示されるガソリンスタンドのアイコンが含まれている。またさらに、共通の意味を持ったアイコンが異なるデザインで提供されていてもよい。例えば、アイコン選択領域521hとアイコン選択領域522hには、それぞれレストラン、コーヒーショップ、駐車場といったアイコンが含まれるが、異なるデザインとなっている。
このように、本実施形態においては、地図表示領域522iに表示された地図画像のスタイルに応じて、アイコン選択領域522hに表示されるアイコンセットを切り替えることができる。また、この例では、スタイルに応じて、アイコンセットが切り替えられるが、エリア選択におけるズームレベル、ズームレベルとスタイル、エリア選択において選択した位置(地理的位置)等に応じて、アイコンセットをそれぞれ切り替えるようにすることもできる。
また、アイコン機能メニューにおける記載は省略したが、ユーザ20による所定の操作によって、アイコンの回転、拡大・縮小、移動等が可能である。また、アイコンのドロップ位置が、アイコンの特性に応じて地図画像の所定の表示項目の位置に優先的にガイドされるよう制御してもよい。例えば、道路に関するアイコンをドラッグした場合に、アイコンとアイコンに近接する道路のラインの両方が、共通の表示態様となったり、ドロップ位置に自動的に接着するよう制御される。
図24に示す画像機能画面531は、上述した地図編集画面420のうちの1つである画像機能画面530の一例である。画像機能画面531の上部には、ヘッダー領域531aが配置され、ヘッダー領域531aの左端部には、戻るボタン531bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域531cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域531dが配置される。また、ヘッダー領域531aの右端部には次へボタン531eが配置され、次へボタン531eの左側には、途中保存ボタン531sが配置されている。
ヘッダー領域531aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域531iが配置され、その右側には、画像機能ヘッダー531f、画像機能メニュー531g、及び画像選択領域531hが配置される。
ユーザ20は、画像選択領域531hにおいて、クライアント端末10の補助記憶装置116等に記憶された画像を選択して開くボタンをタップすると、選択された画像531jが、地図表示領域531iに表示される。ここで、ユーザ20は、地図表示領域531iに表示された地図画像の上で画像531jをドラッグし、その画像531jを配置したい場所でドロップする(クライアント端末10’では、画像531jをマウス214でクリックした状態で、地図表示領域531iに表示された地図画像の上をクリックする)と、画像531jが、地図表示領域531iに表示された地図画像の上記ドロップ位置に配置される。
このように、ユーザ20は、クライアント端末10に記憶されている画像を地図画像の上に自在に配置することができる。また、画像には、写真やイラスト等の静止画が含まれる。さらに、ユーザ20が、クライアント端末10のカメラ103で撮像した写真を地図画像に配置することもできる。また、本実施形態の地図情報処理システム1にユーザ管理機能を導入することで、地図情報管理サーバ30が、ユーザ20からアップロードされた画像をユーザ20ごとに記憶・管理し、ユーザ20からアップロードされた画像の指定を受けた場合に、当該指定された画像を地図情報管理サーバ30からダウンロードし、地図画像に貼り付けるように構成することもできる。
図25に示すテキスト機能画面541は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるテキスト機能画面540の一例である。テキスト機能画面541の上部には、ヘッダー領域541aが配置され、ヘッダー領域541aの左端部には、戻るボタン541bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域541cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域541dが配置される。また、ヘッダー領域541aの右端部には次へボタン541eが配置され、次へボタン541eの左側には、途中保存ボタン541sが配置されている。
ヘッダー領域541aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域541hが配置され、その右側には、テキスト機能ヘッダー541f、及びテキスト機能メニュー541gが配置される。
ユーザ20は、地図表示領域541hにおいてタップの操作を行い、当該操作に応じて表示されたテキスト入力領域541iにテキストを入力することができる。また、ユーザ20は、テキスト機能メニュー541gの各ボタンをタップして、フォント、カラー、塗りつぶし(背景の透過設定を含む)、拡大・縮小、回転、削除といったテキストに対する編集操作を行うことができる。さらにユーザ20は、テキスト入力領域541iをドラッグした後でドロップすることで、そのテキスト入力領域541iを地図画像上で移動させることができる。
また、図25に示す状態で、地図表示領域541hに表示された地図画像を回転させることができ(回転操作については、図12で説明したものと同様)、この場合にも、テキスト入力領域541iに入力されたテキストの回転前の表示状態(すなわち、地図表示領域541hに表示された地図画像におけるテキスト情報の表示方向であって、この例では、水平方向)を維持して表示される。また、地図表示領域541hに表示された地図画像には、テキスト情報として、表示項目「建物名」も表示されているが、これらのテキスト情報も水平を保つように表示状態が維持される。
図26に示すペイント機能画面551は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるペイント機能画面550の一例である。ペイント機能画面551の上部には、ヘッダー領域551aが配置され、ヘッダー領域551aの左端部には、戻るボタン551bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域551cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域551dが配置される。また、ヘッダー領域551aの右端部には次へボタン551eが配置され、次へボタン551eの左側には、途中保存ボタン551sが配置されている。
ヘッダー領域551aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域551hが配置され、その右側には、ペイント機能ヘッダー551f、及びペイント機能メニュー551gが配置される。
ユーザ20は、地図表示領域551hにおいてタップの操作を行い、当該操作に応じて表示されたペンアイコン551iをドラッグして線を描画し、ドロップして描画を終了することができ、このような操作により地図画像上に所望の線(例えば、フリーハンドの線や定型線)を描画することができる。定型線には、直線、円弧、点線などの様々な線のタイプが含まれ、さらに、様々な模様のブラシを使って線を描くこともできる。また、ユーザ20は、ペイント機能メニュー551gの各ボタンをタップして、消しゴム(消去)、カラー、太さといった、描画された線に対する編集操作を行うことができる。さらにユーザ20は、ペンアイコン551iで描画した線をドラッグした後でドロップすることで、これを地図画像上で移動させることもできる。
図27に示す、その他編集機能画面561は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるその他編集機能画面560の一例である。その他編集機能画面561の上部には、ヘッダー領域561aが配置され、ヘッダー領域561aの左端部には、戻るボタン561bが配置され、その右側には、図16に示すものと同様のボタン表示領域561cが配置され、さらにその右側には、図16に示すものと同様の画面選択ボタン表示領域561dが配置される。また、ヘッダー領域561aの右端部には次へボタン561eが配置され、次へボタン561eの左側には、途中保存ボタン561sが配置されている。
ヘッダー領域561aの左下には、編集対象となる地図画像を表示する地図表示領域561hが配置され、その右側には、その他編集機能ヘッダー561f、及びその他編集機能メニュー561gが配置される。
ユーザ20は、その他編集機能メニュー561gの選択するボタンをタップし、その後、地図表示領域561hにおいてドラッグとドロップの操作を行い、地図表示領域561hに表示された地図画像の所定範囲(例えば、図27の選択範囲561i)を選択する。
図27の例では、選択範囲561iには、複数の道路が含まれており、それぞれの道路は、地図情報管理サーバ30から受信した地図データ41に含まれるライン情報により表される「ライン」に対応する。
この道路(ライン)は、1つ又は複数の「リンク」から構成され、当該リンクは、地図データ41に含まれるリンク情報により表される。リンクの始点と終点は、「ノード」として表され、選択範囲561iのなかでは、黒丸(●)で示されている。また、選択範囲561iのなかに両端のノードが含まれているリンクは、ハッチングされた状態で示されている。なお、ここでは、選択範囲561iのなかに両端のノードが含まれているリンクが選択され、編集対象となるが、両端のノードが選択範囲561iに含まれていなくても、選択範囲561iと重複するリンクをすべて編集対象として選択するように構成することもできる。
このように、選択範囲561iのなかで、ハッチングされた状態で示されているリンクが選択状態であることが示され、このような状態のリンクが編集対象となり、ユーザ20は、その他編集機能メニュー561gの各ボタンをタップして、削除、カラー、太さといった編集操作を行うことができる。
選択範囲561iのなかの1つの道路(ライン)を取り出して拡大表示した拡大領域561jが示されている。このラインは、6つのノードと5つのリンクを含んでおり、すべてのリンクが選択状態となっている。
図28に示す、その他編集機能画面562は、図27に示す、その他編集機能画面561において、選択範囲561iのなかのリンクが削除された状態を示している。
図28に示す、その他編集機能画面562は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるその他編集機能画面560の一例であり、ヘッダー領域562a、戻るボタン562b、ボタン表示領域562c、画面選択ボタン表示領域562d、次へボタン562e、その他編集機能ヘッダー562f、その他編集機能メニュー562g、及び地図表示領域562hはそれぞれ、図27に示す、その他編集機能画面561のヘッダー領域561a、戻るボタン561b、ボタン表示領域561c、画面選択ボタン表示領域561d、次へボタン561e、その他編集機能ヘッダー561f、その他編集機能メニュー561g、及び地図表示領域561hに対応する。
図28に示す地図表示領域562hのなかの選択範囲562iでは、選択状態の(ハッチングされた状態で示されている)リンクが、ユーザ20による編集操作(その他編集機能メニュー562gの削除ボタンのタップ)により、すべて削除されている様子が示されている。
また、このような編集操作と同様に、選択範囲562iで選択状態となっているリンクについて、カラーボタンにより表示色を変えたり、太さボタンにより太さを変えたりする編集を行うことができる。本実施形態のこうした機能により、ユーザ20は、選択範囲により選択された道路や建物をまとめて削除したり、表示色を変えたりすることができる。
図29に示す、その他編集機能画面563は、図27に示す、その他編集機能画面561とは対照的に、1つのリンクを選択した状態を示している。
図29に示す、その他編集機能画面563は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるその他編集機能画面560の一例であり、ヘッダー領域563a、戻るボタン563b、ボタン表示領域563c、画面選択ボタン表示領域563d、次へボタン563e、その他編集機能ヘッダー563f、その他編集機能メニュー563g、及び地図表示領域563hはそれぞれ、図27に示す、その他編集機能画面561のヘッダー領域561a、戻るボタン561b、ボタン表示領域561c、画面選択ボタン表示領域561d、次へボタン561e、その他編集機能ヘッダー561f、その他編集機能メニュー561g、及び地図表示領域561hに対応する。
ここで、ユーザ20は、地図表示領域563hに表示された地図画像に表された道路の一部(例えば、図29の選択対象563i)を選択し、その後、その他編集機能メニュー563gの選択するボタンをタップする。そうすると、この場合、選択された選択対象563iである道路(ライン)は、1つのリンクを含むものであり、選択されたリンクがハッチングされた状態で示され、リンクの両端には黒丸(●)が表示される。
図30に示す、その他編集機能画面564は、図29に示す、その他編集機能画面563において、選択対象563iのリンクが削除された状態を示している。
図30に示す、その他編集機能画面564は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるその他編集機能画面560の一例であり、ヘッダー領域564a、戻るボタン564b、ボタン表示領域564c、画面選択ボタン表示領域564d、次へボタン564e、その他編集機能ヘッダー564f、その他編集機能メニュー564g、及び地図表示領域564hはそれぞれ、図27に示す、その他編集機能画面561のヘッダー領域561a、戻るボタン561b、ボタン表示領域561c、画面選択ボタン表示領域561d、次へボタン561e、その他編集機能ヘッダー561f、その他編集機能メニュー561g、及び地図表示領域561hに対応する。
図30に示す地図表示領域564hのなかの選択対象564iでは、選択状態の(ハッチングされた状態で示されている)リンクが、ユーザ20による編集操作(その他編集機能メニュー564gの削除ボタンのタップ)により削除されている様子が示されている。
また、このような編集操作と同様に、選択対象564iで選択状態となっているリンクについて、カラーボタンにより表示色を変えたり、太さボタンにより太さを変えたりする編集を行うことができる。本実施形態のこうした機能により、ユーザ20は、表示項目の一部を個別に選択し、当該選択された対象(例えば、道路の一部や建物等)を削除したり、表示色を変えたりすることができる。
図31に示す、その他編集機能画面565は、上述した地図編集画面420のうちの1つであるその他編集機能画面560の一例であり、ヘッダー領域565a、戻るボタン565b、ボタン表示領域565c、画面選択ボタン表示領域565d、次へボタン565e、その他編集機能ヘッダー565f、その他編集機能メニュー565g、及び地図表示領域(565h、565j)はそれぞれ、図27に示す、その他編集機能画面561のヘッダー領域561a、戻るボタン561b、ボタン表示領域561c、画面選択ボタン表示領域561d、次へボタン561e、その他編集機能ヘッダー561f、その他編集機能メニュー561g、及び地図表示領域561hに対応する。
図31は、その他編集機能画面565において、地図表示領域が、地図表示領域565jから、地図表示領域565hの状態に遷移したことを示している。ユーザ20は、その他編集機能画面565において、地図表示領域565jに示すような地図画像が表示されている場合に、その他編集機能メニュー565gのマップ回転ボタンをタップし、その後、矢印565Lの方向にドラッグして地図画像を回転させ、所望の角度でドロップすることにより(クライアント端末10’では、例えば、キーボード215の1つ又は複数のキーを、所定時間だけ押下することにより)、当該地図画像が、地図表示領域565jの中心を基準として回転し、地図表示領域565hに示す地図画像となる。
また、ユーザ20が、地図表示領域565jに表示された地図画像を2本の指で同時にタッチし、そのまま2本の指を回転させるようにずらすことによって、地図画像を回転させることもできる。また、このとき、回転の中心を、上記のように、地図表示領域565jの中心とすることができるが、例えば、ユーザ20の2本の指を結ぶ直線の中点といった、他の位置を回転の中心とすることもできる。
なお、地図表示領域565hに表示された地図画像(回転画像)では、建物名等のテキスト情報が表示されているが(例えば、「△△中学校」のテキスト565i)、地図表示領域565jに表示された地図画像が回転されているにもかかわらず、テキスト565iなどのテキスト情報は、水平方向(すなわち、地図表示領域565jに表示された地図画像におけるテキスト565k等のテキスト情報の表示方向)を維持して表示される。
こうした表示方向の維持は、各テキスト情報が、地図画像の回転に伴って、静止した状態に維持されるよう制御されることで実現される。
次に、図32を参照して、その他編集機能画面560における編集機能の一例を説明する。
図32に示す地図表示領域565hは、図31に示した、その他編集機能画面565における地図表示領域565hを抜き出して示した図である。図31に示す状態において、ユーザ20が、その他編集機能メニュー565gの選択するボタンをタップし、その後、地図表示領域565hにおいて一カ所をタップし、地図表示領域565hに表示された地図画像に表された道路の一部(例えば、図32の道路565m)を選択する。そうすると、図32に示すように、選択された道路565mは、ハッチングされた状態となる。
選択された道路(ライン)は、この例では、2つのリンクを含み、そのリンクの両端を表すノードが3つの黒丸(●)で示されている。ここでユーザ20は、2つのリンクを接続するノードを矢印565nの方向にドラッグすると、ドラッグされたノードの動きに追従して2つのリンクが変形・移動し、点線で示す道路565oの状態に遷移し、ドロップした位置で道路が変形して固定される。このような本実施形態における編集操作によって、道路や鉄道について、その接続状態(トポロジ)を維持しながら、ユーザ20の指示に応じて変形させることができる。
次に、図33を参照して、その他編集機能画面560における編集機能の他の一例を説明する。
図33に示す地図表示領域565hは、図31に示した、その他編集機能画面565における地図表示領域565hを抜き出して示した図である。図31に示す状態において、ユーザ20が、その他編集機能メニュー565gの選択するボタンをタップし、その後、地図表示領域565hにおいて一カ所をタップし、地図表示領域565hに表示された地図画像に表された道路の一部(例えば、図33の道路565p)を選択する。そうすると、図33に示すように、選択された道路565pは、ハッチングされた状態となる。
選択された道路(ライン)は、この例では、1つのリンクを含み、そのリンクの両端を表すノードが2つの黒丸(●)で示されている。ここでユーザ20は、リンクの一端に対応するノードを矢印565qの方向にドラッグすると、ドラッグされたノードの動きに追従してリンクが変形・移動し、点線で示す道路565rの状態に遷移し、ドロップした位置で道路が変形・移動して固定される。また、このとき、ドロップ先の付近に、他の道路(ライン)のリンクに対応するノードがあれば、そのノードと優先的に接着されるようにガイドする制御を行ってもよい。このような本実施形態における編集操作によって、道路や鉄道を、ユーザ20の指示に応じて変形・移動させることができ、さらに、他の道路や鉄道に接続されたように表現することもできる。
また、このようなノードの接続が、ラインの中点、ポリゴンの角や中点等に優先的に接続されるよう制御してもよいし、新たなライン等を設定する場合に、そのラインのノード等が、ラインの両端や中点、ポリゴンの角や中点等に接続できるようにすることもできる。
次に、図34を参照して、ダウンロード画面600におけるダウンロードの操作を説明する。
図34に示すダウンロード画面601は、上述したダウンロード画面600の一例であり、上述した地図編集画面420のいずれかにおいてユーザ20が、次へボタンをタップした場合に表示される。ダウンロード画面601に遷移したとき、地図表示領域601aには、ユーザ20による編集を経て作成された地図画像が表示される。
地図表示領域601aの下方には、ダウンロードボタン601b、印刷ボタン601c、新しく作るボタン601d、戻るボタン601e、SNSボタン601f、メールボタン601g、及び設定ファイルDL(ダウンロード)ボタン601hが配置される。
ユーザ20が、ダウンロードボタン601bをタップすると、ここまで、ユーザ20が地図編集画面420によって編集した内容を保持する編集データ42が、クライアント端末10から地図情報管理サーバ30に送信され、地図情報管理サーバ30では、その編集データ42に基づいてラスターデータ43が生成され、その後、そのラスターデータ43がクライアント端末10にダウンロードされる。このとき、ダウンロードされたラスターデータ43に基づいて、地図表示領域601aに地図画像を表示させてもよい。
印刷ボタン601cをタップすると、クライアント端末10において、ユーザ20が地図編集画面420によって編集した内容を保持する編集データ42に基づいて、地図画像が、接続されたプリンターに印刷される。また、このとき、地図情報管理サーバ30からダウンロードされたラスターデータ43に基づいて、地図画像を印刷してもよい。
新しく作るボタン601dがタップされると、これまでのユーザ20による編集操作がキャンセルされ、編集データ42がクリアされた後に、上述した位置検索画面400に戻る。戻るボタン601eがタップされると、編集内容を保持した状態で直前の地図編集画面420に戻る。
SNSボタン601fがタップされると、ダウンロードボタン601bをタップした場合と同様にラスターデータ43が生成され、その後、ラスターデータ43やラスターデータ43の格納アドレス(例えば、URL)を所定のSNSにおいて投稿するための投稿画面がクライアント端末10において表示される。メールボタン601gがタップされると、ダウンロードボタン601bをタップした場合と同様にラスターデータ43が生成され、その後、ラスターデータ43を添付データとしたメール送信画面や、ラスターデータ43の格納アドレス(例えば、URL)をメール本文に記載したメール送信画面等が表示される。所定のSNSにおいて投稿するための画面がクライアント端末10において表示される。
設定ファイルDL(ダウンロード)ボタン601hがタップされると、クライアント端末10のメモリに保存されている編集データ42が、クライアント端末10の補助記憶装置116といったローカル記憶環境に、設定ファイルとして保存される。また、この設定ファイルに、ユーザ20が所有する画像データ161を含めるようにすることもできる。設定ファイルを地図情報管理サーバ30に記憶することもでき、この場合、地図情報管理サーバ30からクライアント端末10の補助記憶装置116などにダウンロードするよう指示することもできる。
このように、設定ファイルを、地図情報管理サーバ30やクライアント端末10等に記憶することで、ユーザ20は、途中から地図画像の編集を再開したり、他のコンピュータで地図画像の編集を再開するといったことが可能になる。また、編集データ42を複数のユーザ20で共有して更新するといった構成も可能になる。
次に、図35ないし図41を参照して、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1における処理フローを説明する。なお、図35ないし図41の図は、本発明の技術的思想を説明する目的で用いられるフローチャート等であり、必要に応じて適宜、省略、簡略化、抽象化等が行われている。
なお、ここでは、クライアント端末10が、タブレット端末のようなコンピュータであるものとして説明する。また、クライアント端末10におけるユーザ20のタップの操作は、図3に示すようなクライアント端末10’では、マウス214によるクリックの操作等に対応する。
図35は、ユーザ20がクライアント端末10において、エリア選択画面410によりエリア選択を行う場合の処理手順を示したフローチャートである。図35では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
最初に、ユーザ20が、クライアント端末10で、位置検索画面400により検索実行ボタンをタップすると、この操作に応じて、クライアント端末10は、ユーザから受信した位置検索要求を地図情報管理サーバ30に送信する(ステップS11)。地図情報管理サーバ30は、この位置検索要求を受信すると、これに対する検索結果として表示する範囲のタイルデータをデジタル地図361から取得し、送信する(ステップS12)。なお、ここで取得するタイルデータは、ラスターデータであっても、ベクトルデータであってもよい。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30からタイルデータを受信し、例えば、JavaScript(登録商標)ライブラリであるopenlayers等によってブラウザ上に検索結果として地図画像を描画するよう制御する(ステップS13)。
次に、クライアント端末10は、ステップS14において、エリア選択画面410でエリア選択があったか否か(すなわち、次へボタンのタップがあったか否か)の判定を行い、エリア選択があったと判定された場合(ステップS14のYES)、ステップS18に進む。エリア選択がなかった場合(ステップS14のNO)、ステップS15において、エリア選択画面410でその他の操作(例えば、エリア選択画面410に表示されている地図画像の回転、拡大・縮小、移動等を指示する操作)があったか否かの判定を行う。
その他の操作が無い場合(ステップS15のNO)、ステップS14に戻ってエリア選択があったか否かの判定を繰り返す。その他の操作があった場合(ステップS15のYES)、ステップS16において、その他の操作に応じた指定パラメータ(すなわち、エリア選択画面410に表示されている地図画像の回転、拡大・縮小、移動等を指示する操作の内容を表すパラメータ)を生成し、地図情報管理サーバ30に送信する。
地図情報管理サーバ30は、クライアント端末10から指定パラメータを受信すると、この指定パラメータに基づき、ユーザ20の操作結果として表示する範囲のタイルデータをデジタル地図361から取得し、送信する(ステップS17)。なお、ここで取得するタイルデータは、ラスターデータであっても、ベクトルデータであってもよい。こうしてクライアント端末10に送信されたタイルデータは、上述のように、ステップS13で受信され、ブラウザ上に表示される。
上述のように、クライアント端末10において、エリア選択があったと判定された場合(ステップS14のYES)、ステップS18に進むが、ステップS18では、指定パラメータを生成し、それを地図情報管理サーバ30に送信する。ここで、指定パラメータには、例えば、エリア選択画面410でエリア選択が行われた場合の領域指定形状(例えば、矩形、楕円、正円、所定形状等)、その領域指定形状の座標、ズームレベル、回転角度等が含まれる。
次に、地図情報管理サーバ30は、クライアント端末10から指定パラメータを受信すると、この指定パラメータに基づき、クライアント端末10に表示する範囲のデジタル地図361を取得する(ステップS19)。その後、必要に応じて、図郭のマージ、シェープファイルのクリッピング等の処理を行う(ステップS20)。
次に、地図情報管理サーバ30は、表示項目制御データ362を参照し、指定パラメータのズームレベルに応じて、ユーザ20が選択できない表示項目(選択可否)と表示項目の表示有無を判定し、選択できないと判定された表示項目に関する点群データを削除するとともに、スタイル機能画面を表示するためのHTMLデータを取得する(ステップS21)。
次に、地図情報管理サーバ30は、地図画像をクライアント端末10のブラウザに表示させるため、ブラウザ用座標変換を行い、JSONフォーマットで点群データを含むデータを記述した地図データ41を生成する(ステップS22)。
その後、ステップS23において、クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30から地図データ41とHTMLデータを取得すると、地図データ41をメモリ内に編集データ42として記憶し、HTMLデータを解釈してブラウザによりスタイル機能画面500を表示するよう制御するとともに、例えば、HTML5のcanvas要素等によって、編集データ42に基づき、スタイル機能画面500に編集対象となる地図画像を描画する。
ここで、図36には、地図データ41の例が示されている。地図データ41は、例えば、上述したように、JSONフォーマットで記述され、デジタル地図361に基づいて取得された点群データを含む。
図36の地図データ41には、地図画像を描画するためのデータが含まれ、背景色(「bgcol」)や背景画像(「bgimg」)といった地図画像全体に関する要素のほか、ライン(「lines」)、テキスト(「texts」)、ポリゴン(「polygons」)、アイコン(「icons」)、イメージ(「images」)といった、複数定義されうる要素も含まれる。
図36のライン(「lines」)やテキスト(「texts」)の例で示されるように、これらの要素は、それぞれレイヤーID(「layerid」)に対応付けられており、これが道路や地名といった表示項目に対応付けられる。また、図36に示すライン(「lines」)の例では、線色(「col」)、線幅(「width」)、始点と終点(「v」)が定義されており、テキスト(「texts」)の例では、中心位置(「pt」)、テキスト内容(「text」)、回転角度(「rot」)、幅(「width」)、高さ(「height」)、文字色(「fcol」)、背景色(「bcol」)、フォント名(「family」)、背景が不透明かどうかを表すサイン(「opaque」)が定義されている。
図37は、ユーザ20がクライアント端末10において、スタイル機能画面500によりスタイル選択を行う場合の処理手順を示したフローチャートである。図37では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
クライアント端末10が、図35のステップS23において、地図データ41を受信し、スタイル機能画面500を表示した後、図37に示すステップS32において、ユーザ20が、スタイルを選択したか否かを判定する。ユーザ20によるスタイルの選択がないと判定された場合(ステップS32のNO)、ステップS33において、ユーザ20が、他の地図編集画面を選択したか否か(例えば、図16に示すスタイル機能画面501の画面選択ボタン表示領域501dで、他の地図編集画面を表示させる画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、他の地図編集画面の選択がない場合(ステップS33のNO)、さらに、ステップS34において、ユーザ20が、次へボタンをタップしたか否か(例えば、図16に示すスタイル機能画面501の次へボタン501eをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、他の地図編集画面の選択がある場合(ステップS33のYES)、図38に示すステップS51に進み、そこで、レイヤー機能画面510が選択されたか否かが判定される。また、ユーザ20による、次へボタンのタップがあった場合(ステップS34のYES)、図41に示すステップS101に進み、以降の処理でラスターデータ43のダウンロードが行われる。
ユーザ20によるスタイルの選択があったと判定された場合(ステップS32のYES)、ステップS35において、ユーザ20によって選択されたスタイルのスタイルIDを、地図情報管理サーバ30に送信する。スタイルIDは、例えば、図8のアイコン制御データ363に示した「01−001」や「01−002」といった識別番号である。
地図情報管理サーバ30は、クライアント端末10からスタイルIDを受信すると、ステップS36において、その選択されたスタイル(スタイルID)に応じて、編集パターンを決定する。この処理は、図6に示す編集パターン制御データ366を参照して、スタイルIDに応じた編集パターンを決定するものであり、編集パターンには、例えば、線種、線色、背景色等が含まれ、線種や線色等は、表示項目ごとに設定されうる。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30から送信された編集パターンを受信すると、この編集パターンに基づき、メモリに記憶されている編集データ42を更新する(ステップS37)。
次に、クライアント端末10は、ステップS38において、更新された編集データ42に基づき、HTML5のcanvas要素等により地図画像を描画する。ステップS38における描画処理の後、処理は、ステップS32の判定処理に戻る。
図38は、ユーザ20がクライアント端末10において、レイヤー機能画面510により、地図画像に表示する表示項目を指定する場合の処理手順を示したフローチャートである。図38では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
クライアント端末10は、図37のステップS33において、ユーザ20が、他の地図編集画面を選択した場合(ステップS33のYES)、ステップS51において、レイヤー機能画面510を選択したか否か(例えば、図16に示すスタイル機能画面501の画面選択ボタン表示領域501dで、レイヤー機能画面510を表示させる画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、レイヤー機能画面510の選択がない場合(ステップS51のNO)、図39に示すステップS71に進み、そこで、アイコン機能画面520が選択されたか否かが判定される。
ユーザ20による、レイヤー機能画面510の選択があった場合(ステップS51のYES)、エリア選択におけるズームレベルをパラメータとしてレイヤー機能画面510を地図情報管理サーバ30に要求する(ステップS52)。
地図情報管理サーバ30は、要求を受信すると、表示項目制御データ362を参照し、ズームレベルに応じて、表示項目の選択可否、及び表示項目の表示有無を決定し(ステップS53)、レイヤー機能画面510の表示項目選択領域に、決定した表示項目の選択可否、及び表示項目の表示有無を表すように、HTMLデータを生成する(ステップS54)。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30からの応答に応じて、レイヤー機能画面510を表示する(ステップS55)。ここで、例えば、レイヤー機能画面510の表示項目選択領域において、ユーザ20が選択できない表示項目に対応する表示項目ボタンには、(ユーザ20が選択できないことを意味する)斜線が引かれ、選択状態がオフになっている表示項目に対応する表示項目ボタンには、(地図画像に表示しないことを意味する)ハッチングが施されるような表示が行われる。
レイヤー機能画面510の選択がなかった場合(ステップS51のNO)、図39に示すステップS71に進み、そこで、アイコン機能画面520が選択されたか否かが判定される。
クライアント端末10は、レイヤー機能画面510が表示されている状態で、ユーザ20が、レイヤー(表示項目)を選択したか否かを判定する(ステップS56)。ユーザ20による表示項目の選択がないと判定された場合(ステップS56のNO)、ステップS57において、ユーザ20が、地図編集画面を選択したか否か(例えば、図19に示すレイヤー機能画面511の画面選択ボタン表示領域511dで、地図編集画面を表示させるいずれかの画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がない場合(ステップS57のNO)、さらに、ステップS58において、ユーザ20が、次へボタンをタップしたか否か(例えば、図19に示すレイヤー機能画面511の次へボタン511eをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がある場合(ステップS57のYES)、処理はステップS51に戻り、そこで、選択した地図編集画面に応じて処理の振り分けが行われる。また、ユーザ20による、次へボタンのタップがあった場合(ステップS58のYES)、図41に示すステップS101に進み、以降の処理でラスターデータ43のダウンロードが行われる。
ユーザ20によるレイヤー(表示項目)の選択があったと判定された場合(ステップS56のYES)、ユーザ20によって選択された表示項目の選択状態(オン/オフ)が判定され(ステップS59)、表示項目の選択状態に応じて、メモリに記憶されている編集データ42を更新する(ステップS60)。この編集データ42の更新は、例えば、ユーザ20が、選択可能な表示項目のうち、表示すると指定した表示項目を描画するように設定し、表示しないと指定した表示項目を描画しないように設定する。
次に、クライアント端末10は、ステップS61において、更新された編集データ42に基づき、HTML5のcanvas要素等により地図画像を描画する。ステップS61における描画処理の後、処理は、ステップS56の判定処理に戻る。
図39は、ユーザ20がクライアント端末10において、アイコン機能画面520により、地図画像にアイコンを配置する場合の処理手順を示したフローチャートである。図39では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
クライアント端末10は、図38のステップS51において、ユーザ20が、レイヤー機能画面510以外の地図編集画面を選択した場合(ステップS51のNO)、ステップS71において、アイコン機能画面520を選択したか否か(例えば、図19に示すレイヤー機能画面511の画面選択ボタン表示領域511dで、アイコン機能画面520を表示させる画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、アイコン機能画面520の選択がない場合(ステップS71のNO)、図40に示すステップS91に進み、そこで、選択された地図編集画面が表示される。
ユーザ20による、アイコン機能画面520の選択があった場合(ステップS71のYES)、スタイル選択におけるスタイルIDをパラメータとしてアイコン機能画面520を地図情報管理サーバ30に要求する(ステップS72)。
地図情報管理サーバ30は、要求を受信すると、アイコン制御データ363を参照し、スタイルIDに応じて、地図画像に配置可能なアイコンの組(アイコンセット)を決定し(ステップS73)、アイコン機能画面520のアイコン選択領域に、決定したアイコンセットを表すように、HTMLデータを生成する(ステップS74)。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30からの応答に応じて、アイコン機能画面520を表示する(ステップS75)。ここで、例えば、アイコン機能画面520のアイコン選択領域において、異なるスタイルを選択をした場合には、異なるアイコンセットが表示されるよう制御される。
クライアント端末10は、アイコン機能画面520が表示されている状態で、ユーザ20が、アイコンを選択し、地図画像上にドロップしたか否かを判定する(ステップS76)。ユーザ20によるアイコンの選択・ドロップがないと判定された場合(ステップS76のNO)、ステップS77において、ユーザ20が、地図編集画面を選択したか否か(例えば、図22に示すアイコン機能画面521の画面選択ボタン表示領域521dで、地図編集画面を表示させるいずれかの画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がない場合(ステップS77のNO)、さらに、ステップS78において、ユーザ20が、次へボタンをタップしたか否か(例えば、図22に示すアイコン機能画面521の次へボタン521eをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がある場合(ステップS77のYES)、処理は図38のステップS51に戻り、そこで、選択した地図編集画面に応じて処理の振り分けが行われる。また、ユーザ20による、次へボタンのタップがあった場合(ステップS78のYES)、図41に示すステップS101に進み、以降の処理でラスターデータ43のダウンロードが行われる。
ユーザ20によるアイコンの選択・ドロップがあったと判定された場合(ステップS76のYES)、ユーザ20によるアイコンの選択・ドロップの操作に応じて、編集データ42を更新する(ステップS79)。次に、クライアント端末10は、ステップS80において、更新された編集データ42に基づき、HTML5のcanvas要素等により地図画像を描画する。ステップS80における描画処理の後、処理は、ステップS76の判定処理に戻る。
図40は、ユーザ20がクライアント端末10において、画像機能画面530、テキスト機能画面540、ペイント機能画面550、及びその他編集機能画面560等により、地図画像に編集を施す場合の処理手順を示したフローチャートである。図40では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
クライアント端末10は、図39のステップS71において、ユーザ20が、アイコン機能画面520以外の地図編集画面を選択した場合(ステップS71のNO)、ステップS91において、選択された上記の地図編集画面を要求する。なお、ここでは、画像機能画面530、テキスト機能画面540、ペイント機能画面550、及びその他編集機能画面560のいずれかの地図表示画面を表示する要求したものとする。
地図情報管理サーバ30は、要求を受信すると、要求された画面に対応するHTMLデータを取得する(ステップS92)。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30からの応答に応じて、選択された地図編集画面を表示する(ステップS93)。
次に、クライアント端末10は、地図編集画面が表示されている状態で、ユーザ20が、編集操作を行ったか否かを判定する(ステップS94)。ユーザ20による編集操作がないと判定された場合(ステップS94のNO)、ステップS95において、ユーザ20が、地図編集画面を選択したか否か(例えば、図24に示す画像機能画面531の画面選択ボタン表示領域531dで、地図編集画面を表示させるいずれかの画面選択ボタンをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がない場合(ステップS95のNO)、さらに、ステップS96において、ユーザ20が、次へボタンをタップしたか否か(例えば、図24に示す画像機能画面531の次へボタン531eをタップしたか否か)を判定する。
ユーザ20による、地図編集画面の選択がある場合(ステップS95のYES)、処理は図38のステップS51に戻り、そこで、選択した地図編集画面に応じて処理の振り分けが行われる。また、ユーザ20による、次へボタンのタップがあった場合(ステップS96のYES)、図41に示すステップS101に進み、以降の処理でラスターデータ43のダウンロードが行われる。
ユーザ20による編集操作があったと判定された場合(ステップS94のYES)、ユーザ20による編集操作に応じて、編集データ42を更新する(ステップS97)。次に、クライアント端末10は、ステップS98において、更新された編集データ42に基づき、HTML5のcanvas要素等により地図画像を描画する。ステップS98における描画処理の後、処理は、ステップS94の判定処理に戻る。
図40に示す例では、クライアント端末10においてユーザ20による編集操作が行われている場合、地図情報管理サーバ30とクライアント端末10との間のデータ送受信は基本的に行われないようになっている。そのため、例えば、図31に示すその他編集機能画面565において地図表示領域565hに表示された地図画像を回転させたり、移動させたりすると、編集データ42で表現できない新たな部分は、表示されないことになる(ただし、ポリゴンデータ等では、分割されずに編集データ42に記憶されるため、当初の地図表示領域565hの表示範囲を超えて記憶されている部分があり、その場合は、地図画像の回転・移動によっても表示されることがある)。
しかしながら、その他編集機能画面565において地図表示領域565hに表示された地図画像が回転・移動された場合に、地図情報管理サーバ30から必要な地図データを取得するよう構成することもできる。図31に示すその他編集機能画面565の例では、そのような構成によって地図画像の回転が行われた場合を表しており、回転による非表示部分は発生していない。
図41は、ユーザ20がクライアント端末10において、ダウンロード画面600により地図画像のダウンロードを指示した場合の処理手順を示したフローチャートである。図41では、クライアント端末10と地図情報管理サーバ30の各処理が、それぞれ別個に時系列で表されている。
クライアント端末10が、スタイル機能画面500、レイヤー機能画面510、アイコン機能画面520、画像機能画面530等で次へボタンがタップされたと判定した場合(図37ないし図40参照)、ステップS101において、メモリに保存されている編集データ42を、地図情報管理サーバ30に送信する。この編集データ42は、例えば、JSONフォーマットのデータであり、地図情報管理サーバ30から送信された地図データ41に、ユーザ20による編集の内容を反映させたものである。
次に、地図情報管理サーバ30は、クライアント端末10から送信された編集データ42を受信し(ステップS102)、受信した編集データ42に基づいて、ラスターデータで構成される地図画像(ラスターデータ)を作成する(ステップS103)。すなわち、編集データ42には、ベクターデータで表現された地図情報と、ユーザ20による編集の内容が含まれており、地図情報管理サーバ30は、これらのデータを元にしてラスターデータの地図画像を生成する。こうして生成されたラスターデータは、例えば、JPEG、PNG、GIFといったフォーマットの画像データである。
次に、地図情報管理サーバ30は、生成した地図画像に対応付けられた管理番号を採番し、管理番号データ365を更新し(ステップS104)、この管理番号と地図画像(ラスターデータ)を、クライアント端末10に送信する(ステップS105)。
クライアント端末10は、地図情報管理サーバ30から、管理番号と地図画像(ラスターデータ)を受信すると(ステップS106)、ここで、例えば、図34に示すような、ダウンロード画面601を表示する(ステップS107)。また、ここで、地図画像の作成が完了した旨のメッセージをダウンロード画面601に表示する(ステップS108)。なお、このとき、地図情報管理サーバ30から受信したラスターデータは、メモリに保存されている。
次に、クライアント端末10は、ステップS109において、ダウンロードボタン601bがタップされたか否かを判定し、ダウンロードボタン601bがタップされていない場合(ステップS109のNO)は、さらに、他のボタン(例えば、ダウンロード画面601に表示されている、印刷ボタン601c、新しく作るボタン601d、戻るボタン601e)のタップがされているか否かを判定し(ステップS110)、他のボタンのタップがない場合(ステップS110のNO)、ステップS109の判定処理を繰り返し行う。他のボタンのタップがある場合(ステップS110のYES)は、この処理を終了し、タップされたボタンに対応する他の処理を開始する。
ダウンロードボタン601bがタップされた場合(ステップS109のYES)、クライアント端末10は、ステップS111において、メモリに保存されている地図画像(ラスターデータ)をクライアント端末10の補助記憶装置116(例えば、フラッシュメモリやハードディスク)に記憶する。
なお、図41の例では、ダウンロード画面600の表示とともに、編集データ42から地図画像(ラスターデータ)が生成され、クライアント端末10に送信された当該ラスターデータによってダウンロード画面600に地図画像が表示されるように構成したが、ダウンロード画面600が表示される段階では、編集データ42によってダウンロード画面600に地図画像が表示されるようにする(すなわち、ベクターデータに基づいて地図画像を生成する)とともに、ダウンロードボタンのタップによって、地図情報管理サーバ30において、編集データ42からラスターデータが生成され、当該ラスターデータがクライアント端末10にダウンロードされるように構成してもよい。
また、ステップS101では、メモリに保存されている編集データ42が、地図情報管理サーバ30に送信されるが、ここで、地図情報管理サーバ30が、受信した編集データ42をユーザ20ごとに記憶・管理し、その後、クライアント端末10におけるユーザ20の所定の操作によって、その編集データ42をクライアント端末10にダウンロードできるように構成することもできる。
以上、本発明の一実施形態に係る地図情報処理システム1について、構成、画面の遷移、及び処理フロー等を説明してきたが、これらの説明は一例にすぎず、他の様々な構成、画面の遷移、及び処理フロー等によって、本発明の技術的思想を実現することができる。